JP2021108241A - 蓄電装置用外装材及びその製造方法、並びに蓄電装置用外装材におけるシーラント層として使用されるシーラントフィルムの選定方法 - Google Patents

蓄電装置用外装材及びその製造方法、並びに蓄電装置用外装材におけるシーラント層として使用されるシーラントフィルムの選定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高温下でのシール強度と初期シール強度の両方を十分に高水準で達成できる蓄電装置用外装材を提供する。【解決手段】本開示の一側面に係る蓄電装置用外装材は、基材層と、バリア層と、シーラント層とをこの順に少なくとも備える積層構造を有し、シーラント層が1.0Hzの条件での動的粘弾性測定によって得られるtanδのプロファイルの−130℃〜−50℃の範囲に少なくとも一つの副分散ピークγを有する。【選択図】図1

Description

本開示は、蓄電装置用外装材及びその製造方法、並びに蓄電装置用外装材におけるシーラント層として使用されるシーラントフィルムの選定方法に関する。
蓄電装置として、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、及び鉛蓄電池等の二次電池、並びに電気二重層キャパシタ等の電気化学キャパシタが知られている。携帯機器の小型化又は設置スペースの制限等により蓄電装置の更なる小型化が求められており、エネルギー密度が高いリチウムイオン電池が注目されている。リチウムイオン電池に用いられる外装材として、従来は金属製の缶が用いられていたが、軽量で、放熱性が高く、低コストで作製できる多層フィルムが用いられるようになっている。
上記多層フィルムを外装材に用いるリチウムイオン電池は、ラミネート型リチウムイオン電池と称される。外装材が電池内容物(正極、セパレータ、負極、電解液等)を覆っており、内部への水分の浸入を防止する。ラミネート型のリチウムイオン電池は、例えば、外装材の一部に冷間成型によって凹部を形成し、該凹部内に電池内容物を収容し、外装材の残りの部分を折り返して縁部分をヒートシールで封止することによって製造される(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−101765号公報
ところで、リチウムイオン電池の次世代電池として、全固体電池と称される蓄電装置の研究開発がなされている。全固体電池は、電解物質として有機電解液を使用せず、固体電解質を使用するという特徴を有する。リチウムイオン電池は、電解液の沸点温度(80℃程度)よりも高い温度条件で使用することができないのに対し、全固体電池は100℃を越える温度条件で使用することが可能であるとともに、高い温度条件下(例えば100〜150℃)で作動させることによってリチウムイオンの伝導度を高めることができる。
しかし、外装材として上記のような積層体を使用し、ラミネート型の全固体電池を製造する場合、外装材の耐熱性が不十分であることに起因して全固体電池のパッケージの密封性が不十分になるおそれがある。
本開示は、高温下でのシール強度と初期シール強度の両方を十分に高水準で達成できる蓄電装置用外装材及びその製造方法を提供する。また、本開示は、蓄電装置用外装材におけるシーラント層として使用されるシーラントフィルムの選定方法を提供する。
本開示の一側面に係る蓄電装置用外装材は、基材層と、バリア層と、シーラント層とをこの順に少なくとも備える積層構造を有し、シーラント層が1.0Hzの条件での動的粘弾性測定によって得られる損失正接tanδのプロファイルの−130℃〜−50℃の範囲に少なくとも一つの副分散ピークγを有する。
副分散ピークγは、シーラント層を構成する樹脂材料の分子運動の指標であり、具体的には樹脂材料の結晶部及び非晶部における主鎖の局所的捩り運動及び側鎖全体の熱運動を反映するパラメータである。本発明者らの検討によると、副分散ピークγに関する上記要件を満たすシーラント層は、比較的高温で分子運動を始める樹脂材料を含んでおり、高温下において優れたシール強度を発現することが可能である。なお、副分散ピークγが出現する温度が低いほど柔軟性があり、高いほど耐熱性があるシーラント層であることを意味する。
シーラント層は、上記tanδのプロファイルの30℃〜130℃の範囲に少なくとも一つの主分散ピークαを有することが好ましい。主分散ピークαは、シーラント層に含まれる樹脂材料のガラス転移温度(Tg)近傍における非晶部の分子鎖のミクロブラウン運動を反映するパラメータである。本発明者らの検討によると、主分散ピークαに関する上記要件を満たすシーラント層は、比較的低温(例えば、室温)で分子運動を始める樹脂材料を含んでおり、柔軟性に優れる。このため、シーラント層が室温環境下においてより一層優れたシール強度(初期シール強度)を発現することが可能である。なお、主分散ピークαが出現する温度が低いほど柔軟性があり、高いほど耐熱性があるシーラント層であることを意味する。
シーラント層は可塑剤を含有することが好ましい。シーラント層における可塑剤の含有量を調整することで、副分散ピークγ及び主分散ピークαが出現する温度を制御することができる。例えば、可塑剤の含有量を増やすことで、副分散ピークγ及び主分散ピークαを低温側にシフトさせることができる。
シーラント層は硫化水素吸着物質を含有することが好ましい。全固体電池において、電解質として、例えば、硫化物系電解質、酸化物系電解質又は有機高分子系電解質が用いられる。これらのうち、硫化物系電解質を用いる場合、セル内部に水分が混入すると硫化水素が発生し、バリア層(例えば、金属箔)とシーラント層の間の密着力の低下が懸念される。シーラント層が硫化水素吸着物質を含有することで、硫化水素暴露後でも室温及び高温下における優れたシール強度を維持することができる。上記蓄電装置用外装材は、バリア層とシーラント層との間に設けられた接着剤層を更に備えてもよく、この場合、接着剤層が硫化水素吸着物質を含有してもよい。なお、硫化水素吸着物質の含有量の観点から、少なくともシーラント層が硫化水素吸着物質を含有していることが好ましい。
上記蓄電装置用外装材は、バリア層の少なくとも一方の面上に設けられた腐食防止処理層を更に備えることが好ましい。蓄電装置用外装材が耐酸性を有する腐食防止処理層を備えることで、硫化水素暴露後でも室温及び高温下における優れたシール強度を維持することができるとともに、硫化水素暴露前においてもシール強度の向上が確認できる。
本開示の一側面は、蓄電装置用外装材におけるシーラント層として使用されるシーラントフィルムの選定方法に関する。この選定方法は、以下の工程を含む。
(A)評価対象のシーラントフィルムについて、1.0Hzの条件で動的粘弾性測定を実施する工程
(B)上記動的粘弾性測定によって得られるtanδのプロファイルの−130℃〜−50℃の範囲に少なくとも一つの副分散ピークγが存在するか否かを判定する工程
上記tanδのプロファイルの−130℃〜−50℃の範囲に少なくとも一つの副分散ピークγが存在するシーラントフィルムをシーラント層に使用することで、高温下でのシール強度と初期シール強度の両方が十分に高水準である蓄電装置用外装材を製造することができる。
本開示の一側面に係る蓄電装置用外装材の製造方法は、上記選定方法において、上記tanδのプロファイルの−130℃〜−50℃の範囲に少なくとも一つの副分散ピークγが存在すると判定されるシーラントフィルムを準備する工程と、当該シーラントフィルムとバリア層とを貼り合わせる工程とを含む。
本開示によれば、高温下でのシール強度と初期シール強度の両方を十分に高水準で達成できる蓄電装置用外装材及びその製造方法が提供される。また、本開示によれば、蓄電装置用外装材におけるシーラント層として使用されるシーラントフィルムの選定方法が提供される。
図1は本開示に係る外装材を備える全固体電池の一例を示す斜視図である。 図2は外装材の一実施形態を模式的に示す断面図である。 図3(a)〜図3(c)はシーラント層の構成を模式的に示す断面図である。 図4は図1に示すIV−IV線方向の断面図であって、全固体電池のタブ(端子用樹脂フィルム及び金属端子)の構成を模式的に示す図である。 実施例で作製した評価用試料を模式的に示す平面図である。
以下、図面を参照しながら本開示の実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
<蓄電装置>
図1は、本実施形態に係る蓄電装置の概略構成を示す斜視図である。図1では、蓄電装置100の一例として、全固体電池を例に挙げて図示し、以下の説明を行う。なお、図1に示す構成の蓄電装置は、電池パック又は電池セルと呼ばれることがある。
蓄電装置100は、全固体電池であり、蓄電装置本体50と、外装材10と、一対の金属端子30と、端子用樹脂フィルム40(タブシーラント)とを備える。蓄電装置本体50は、充放電を行う電池本体である。外装材10は、蓄電装置本体50の表面を覆うとともに、端子用樹脂フィルム40の一部と接触するように配置されている。
[外装材]
図2は、外装材10の切断面の一例を示す断面図である。外装材10は、外側から内側(蓄電装置本体50側)に向けて、基材層11と、第1の接着剤層12と、バリア層13と、腐食防止処理層14と、第2の接着剤層17と、シーラント層16とをこの順序で備える多層構造を有する。
(シーラント層)
シーラント層16は、1.0Hzの条件での動的粘弾性測定によって得られる損失正接tanδのプロファイルの−130℃〜−50℃の範囲に少なくとも一つの副分散ピークγを有する。シーラント層16がこの条件を満たすことで、外装材10は高温下でのシール強度と初期シール強度(室温でのシール強度)の両方を十分に高水準で達成できる。副分散ピークγが存在する温度範囲は、室温及び高温下におけるシール強度の観点から、好ましくは−120℃〜−60℃であり、より好ましくは−110℃〜−70℃である。副分散ピークγが存在する温度が−130℃未満であると、シーラント層16の耐熱性が乏しくなり高温下でのシール強度が不十分となり得る。他方、副分散ピークγが存在する温度が−50℃を超えると、シーラント層16の柔軟性が乏しくなり室温でのシール強度が不十分となり得る。
上記tanδは、例えば、外装材を水酸化ナトリウム水溶液に浸し、バリア層(金属箔)を溶かすことでシーラント層のみからなるフィルムを取り出し、取り出したフィルムをJIS K7244−4に準拠した方法に従い、動的粘弾性装置(SII社製、商品名:DMS6100)を用いて、下記条件にて測定を行い、損失弾性率E’’及び貯蔵弾性率E’から損失正接tanδとして算出することができる。
・剥離モード:引張り
・昇温速度:2℃/分
・温度範囲:−150〜150℃
・周波数:1.0Hz
シーラント層16は、上記tanδのプロファイルの30℃〜130℃の範囲に少なくとも一つの主分散ピークαを有することが好ましい。シーラント層16がこの条件を満たすことで、外装材10はより一層優れた初期シール強度(室温でのシール強度)を発現する。主分散ピークαが存在する温度範囲は、室温におけるシール強度の観点から、好ましくは40℃〜110℃であり、より好ましくは50℃〜100℃である。主分散ピークαが存在する温度が30℃未満であると、シーラント層16の耐熱性が乏しくなり高温下でのシール強度が不十分となる傾向にある。他方、主分散ピークαが存在する温度が130℃を超えると、シーラント層16の柔軟性が乏しくなり室温でのシール強度が不十分となる傾向にある。
シーラント層16の副分散ピークγ及び主分散ピークαが出現する温度は、例えば、シーラント層16に含まれるベース樹脂材料の構造、シーラント層16の延伸倍率、又は添加剤(例えば、可塑剤)の配合量によって、制御することが可能である。シーラント層16は必要に応じて添加剤を含む。添加剤として、可塑剤、酸化防止剤、スリップ剤、難燃剤、AB剤、光安定剤、脱水剤及び粘着付与剤を例示できる。
シーラント層16に含まれるベース樹脂材料として、ポリエステル系、ポリオレフィン系又はポリアミド系の樹脂を例示できる。
ポリエステル系樹脂は、酸成分とグリコール成分とを共重合させることによって得ることができる。酸成分として、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸及びセバシン酸を例示できる。グリコール成分として、エチレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール及びプロパンジオールを例示できる。本発明者らの検討によると、一般なPET(テレフタル酸とエチレングリコールの共重合体)は、副分散ピークγが存在する温度が−130℃〜−50℃の範囲外であり、室温下でのシール強度が不十分である。可塑剤をシーラント層16に配合しない場合、シーラント層16は、一種の酸成分に対して二種以上のグリコール成分が共重合されているポリエステル系樹脂を含むことが好ましい。
ポリオレフィン系樹脂として、ポリエチレン及びポリプロピレン樹脂が挙げられる。一般的に用いられるポリオレフィン樹脂では、耐熱性が乏しいため、ポリエチレンやポリプロピレンなどにアミドなどが変性されている物を用いることが好ましい。また、熱ラミネートによってシーラント層16とバリア層13とを貼り合わせる場合、金属密着性の観点から、カルボン酸や無水マレイン酸等の酸変性、アミド変性されているポリオレフィンを用いることが好ましい。
ポリアミド系樹脂として、ナイロン6及びナイロン6,6を例示できる。
シーラント層16の副分散ピークγ及び主分散ピークαが出現する温度を調整する観点から、シーラント層16は可塑剤を含有することが好ましい。可塑剤として、例えば、エステル系化合物を用いることができる。具体例として、グリコールジエステル、アジピン酸エステル、フタル酸エステル、ジアセチルモノアシルグリセロール誘導体、エーテル骨格を有するエステルが挙げられる。シーラント層16のベース樹脂材料にもよるが、シーラント層16の可塑剤の含有量は、シーラント層16の質量基準で、好ましくは30質量%以下である。シーラント層16に過剰の可塑剤を配合すると、副分散ピークγ及び主分散ピークαが出現する温度が過剰に低下するとともに、凝集力が低下する傾向にある。
シーラント層16は、単層構造であっても二層以上の多層構造であってもよい(図3(a)〜図3(c)参照)。シーラント層が単層構造である場合、その厚さは好ましくは10〜300μmであり、より好ましくは20〜100μmである。シーラント層16の厚さが10μm以上であることで密封性及び絶縁性を確保しやすく、他方、300μm以下であることでセル容積の確保を図ることができる。
図3(b)は二層構造のシーラント層16を模式的に示す断面図である。同図に示すシーラント層16は、第1の樹脂層16aと、第1の樹脂層16aの内側の表面上に形成された第2の樹脂層16bとを有する。第1の樹脂層16aは、例えば、第2の樹脂層16bと異なる材料からなるものであってもよいし、第2の樹脂層16bと厚さが異なっていてもよい。第1の樹脂層16a及び第2の樹脂層16bの厚さは、それぞれ、例えば、5〜300μmであり、20〜200μmであってもよい。図3(c)に示すように、シーラント層16は、三層構造であって、第3の樹脂層16cを更に備えてもよい。
全固体電池の電解質が硫化物系電解質である場合、シーラント層16は硫化水素吸着物質を含有することが好ましい。シーラント層16が硫化水素吸着物質を含有することで、硫化水素暴露後でも室温及び高温下における優れたシール強度を維持することができる。硫化水素吸着物質として、硫化水素を吸収又は吸着する性能を有する材料を使用できる。その具体例として、酸化亜鉛、非晶質金属ケイ酸塩、ジルコニウム・ランタノイド元素の水酸化物、四価金属リン酸塩、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム、酸化アルミニウム、水酸化鉄、硫酸銀、酢酸銀、イソシアネート化合物、ケイ酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、ゼオライト、活性炭、アミン系化合物及びアイオノマーが挙げられる。
シーラント層16の硫化水素吸着物質の含有量は、シーラント層16の質量基準で、好ましくは1〜50質量%であり、より好ましくは2〜25質量%であり、更に好ましくは5〜15質量%である。シーラント層16の硫化水素吸着物質の含有量が1質量%以上であることで硫化水素の吸着効果が発揮され、他方、50質量%以下であることでシーラント層16の密着性及びシーラント適性を両立できる。シーラント層16が多層構造である場合、全て又は一部の層が硫化水素吸着物質を含めばよい。なお、外装材10におけるシーラント層16以外の層(例えば、第2の接着剤層17)が硫化物系電解質を含んでもよいが、硫化水素吸着物質の含有量の観点から、少なくともシーラント層16が硫化水素吸着物質を含有していることが好ましい。
(基材層)
基材層11は、蓄電装置を製造する際のシール工程における耐熱性を付与し、成型加工や流通の際に起こり得るピンホールの発生を抑制する役割を果たす。特に大型用途の蓄電デバイスの外装材の場合等は、耐擦傷性、耐薬品性、絶縁性等も付与できる。
基材層11は、絶縁性を有する樹脂により形成された層であることが好ましい。樹脂としてはポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンスルファイド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリスルフォン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、アリル樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、アセチルセルロース樹脂等を使用することができる。
これら樹脂は基材層に適用する場合、延伸又は未延伸のフィルム形態でも、コーティング被膜としての形態のどちらでも構わない。また。基材層は単層でも多層でもよく、多層の場合は異なる樹脂を組み合わせて使用できる。フィルムであれば共押し出ししたのもの、もしくは接着剤を介して積層したものが使用できる。コーティング被膜の場合は積層回数分コーティングしたものが使用でき、フィルムとコーティング被膜を組み合わせて多層とすることもできる。
これら樹脂の中でも、基材層としては、成型性に優れることから、ポリエステル樹脂及びポリアミド樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートが挙げられる。ポリアミドフィルムを構成するポリアミド樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6とナイロン6,6との共重合体、ナイロン6,ナイロン9T、ナイロン10、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)、ナイロン11、ナイロン12等が挙げられる。
これら樹脂をフィルム形態で使用する場合は二軸延伸フィルムであることが好ましい。二軸延伸フィルムにおける延伸方法としては、例えば、逐次二軸延伸法、チューブラー二軸延伸法、同時二軸延伸法等が挙げられる。二軸延伸フィルムは、より優れた深絞り成型性が得られる観点から、チューブラー二軸延伸法により延伸されたものであることが好ましい。
基材層11の厚さは、6〜40μmであることが好ましく、10〜30μmであることがより好ましい。基材層11の厚さが6μm以上であることにより、外装材10の耐ピンホール性及び絶縁性を向上できる傾向がある。基材層11の厚さが40μmを超えると外装材10の総厚が大きくなる傾向がある。
基材層の融点ピーク温度は、シール時の基材の変形を抑制するため、シーラント層の融点ピーク温度より高く、更には30℃以上であることが好ましい。
(第1の接着剤層)
第1の接着剤層12は、基材層11とバリア層13とを接着する層である。第1の接着剤層12を構成する材料としては、具体的には、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、カーボネートポリオールなどの主剤に対し、二官能以上のイソシアネート化合物を作用させたポリウレタン樹脂等が挙げられる。上述した各種ポリオールは、外装材に求められる機能や性能に応じて、単独又は二種以上を組み合わせて用いることができる。また、接着剤に求められる性能に応じて、上述したポリウレタン樹脂に、その他の各種添加剤や安定剤を配合してもよい。
第1の接着剤層12の厚さは、特に限定されるものではないが、所望の接着強度、追随性、及び加工性等を得る観点から、例えば、1〜10μmが好ましく、3〜7μmがより好ましい。
(バリア層)
バリア層13は、水分が蓄電装置の内部に浸入することを防止する水蒸気バリア性を有する。また、バリア層13は、深絞り成型をするために延展性を有する。バリア層13としては、アルミニウム、ステンレス鋼、銅等の各種金属箔、及び金属蒸着膜、無機酸化物蒸着膜、炭素含有無機酸化物蒸着膜、これらの蒸着膜を設けたフィルムなどを用いることができる。質量(比重)、防湿性、加工性及びコストの面から、金属箔が好ましく、アルミニウム箔がより好ましい。
アルミニウム箔としては、所望の成型時の延展性を付与できる点から、特に焼鈍処理を施した軟質アルミニウム箔を好ましく用いることができるが、更なる耐ピンホール性、及び成型時の延展性を付与させる目的で、鉄を含むアルミニウム箔を用いるのがより好ましい。アルミニウム箔中の鉄の含有量は、アルミニウム箔100質量%中、0.1〜9.0質量%が好ましく、0.5〜2.0質量%がより好ましい。鉄の含有量が0.1質量%以上であることにより、より優れた耐ピンホール性及び延展性を有する外装材10を得ることができる。鉄の含有量が9.0質量%以下であることにより、より柔軟性に優れた外装材10を得ることができる。未処理のアルミニウム箔を用いてもよいが、耐腐食性を付与する点で脱脂処理を施したアルミニウム箔を用いるのが好ましい。アルミニウム箔に脱脂処理する場合は、アルミニウム箔の片面のみに脱脂処理を施してもよく、両面に脱脂処理を施してもよい。
バリア層13の厚さは、特に限定されるものではないが、バリア性、耐ピンホール性、加工性を考慮して9〜200μmとすることが好ましく、15〜100μmとすることがより好ましい。
(腐食防止処理層)
腐食防止処理層14はバリア層13を構成する金属薄層等の腐食を防止するためにその表面に設けられる層である。腐食防止処理層14としては、例えば、脱脂処理、熱水変成処理、陽極酸化処理、化成処理、あるいはこれらの処理の組み合わせにより形成される。
脱脂処理としては、酸脱脂又はアルカリ脱脂が挙げられる。酸脱脂としては、硫酸、硝酸、塩酸、フッ酸などの無機酸の単独、又はこれらの混合液を使用する方法などが挙げられる。また、酸脱脂として、一ナトリウム二フッ化アンモニウムなどのフッ素含有化合物を上記無機酸で溶解させた酸脱脂剤を用いることで、特にバリア層13にアルミニウム箔を用いた場合に、アルミニウムの脱脂効果が得られるだけでなく、不動態であるアルミニウムのフッ化物を形成させることができ、耐フッ酸性という点で有効である。アルカリ脱脂としては、水酸化ナトリウムなどを使用する方法が挙げられる。
熱水変成処理としては、例えば、トリエタノールアミンを添加した沸騰水中にアルミニウム箔を浸漬処理するベーマイト処理が挙げられる。陽極酸化処理としては、例えば、アルマイト処理が挙げられる。
化成処理としては、浸漬型、塗布型が挙げられる。浸漬型の化成処理としては、例えばクロメート処理、ジルコニウム処理、チタニウム処理、バナジウム処理、モリブデン処理、リン酸カルシウム処理、水酸化ストロンチウム処理、セリウム処理、ルテニウム処理、あるいはこれらの混合相からなる各種化成処理が挙げられる。一方、塗布型の化成処理としては、腐食防止性能を有するコーティング剤をバリア層13上に塗布する方法が挙げられる。
これら腐食防止処理のうち、熱水変成処理、陽極酸化処理、化成処理のいずれかで腐食防止処理層の少なくとも一部を形成する場合は、事前に上述した脱脂処理を行うことが好ましい。なお、バリア層13として焼鈍工程を通した金属箔など脱脂処理済みの金属箔を用いる場合は、腐食防止処理層14の形成において改めて脱脂処理する必要なはい。
塗布型の化成処理に用いられるコーティング剤は、好ましくは三価クロムを含有する。また、コーティング剤には、後述するカチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーからなる群より選択される少なくとも一種のポリマーが含まれていてもよい。
上記処理のうち、特に熱水変成処理、陽極酸化処理では、処理剤によってアルミニウム箔表面を溶解させ、耐腐食性に優れるアルミニウム化合物(ベーマイト、アルマイト)を形成させる。そのため、アルミニウム箔を用いたバリア層13から腐食防止処理層14まで共連続構造を形成した形態になるので、上記処理は化成処理の定義に包含される。一方、後述するように化成処理の定義に含まれない、純粋なコーティング手法のみで腐食防止処理層14を形成することも可能である。この方法としては、例えば、アルミニウムの腐食防止効果(インヒビター効果)を有し、且つ、環境側面的にも好適な材料として、平均粒径100nm以下の酸化セリウムのような希土類元素酸化物のゾルを用いる方法が挙げられる。この方法を用いることで、一般的なコーティング方法でも、アルミニウム箔などの金属箔に腐食防止効果を付与することが可能となる。
上記希土類元素酸化物のゾルとしては、例えば、水系、アルコール系、炭化水素系、ケトン系、エステル系、エーテル系などの各種溶媒を用いたゾルが挙げられる。中でも、水系のゾルが好ましい。上記希土類元素酸化物のゾルには、通常その分散を安定化させるために、硝酸、塩酸、リン酸などの無機酸又はその塩、酢酸、りんご酸、アスコルビン酸、乳酸などの有機酸が分散安定化剤として用いられる。これらの分散安定化剤のうち、特にリン酸は、外装材10において、(1)ゾルの分散安定化、(2)リン酸のアルミキレート能力を利用したバリア層13との密着性の向上、(3)低温でもリン酸の脱水縮合を起こしやすいことによる腐食防止処理層14(酸化物層)の凝集力の向上、などが期待される。
上記希土類元素酸化物ゾルにより形成される腐食防止処理層14は、無機粒子の集合体であるため、乾燥キュアの工程を経ても層自身の凝集力が低くなるおそれがある。そこで、この場合の腐食防止処理層は、凝集力を補うために、下記アニオン性ポリマー、又はカチオン性ポリマーにより複合化されていることが好ましい。
腐食防止処理層は、前述した層には限定されない。例えば、公知技術である塗布型クロメートのように、樹脂バインダー(アミノフェノールなど)にリン酸とクロム化合物を配合した処理剤を用いて形成してもよい。この処理剤を用いれば、腐食防止機能と密着性の両方を兼ね備えた層とすることができる。また、塗液の安定性を考慮する必要があるものの、希土類元素酸化物ゾルとポリカチオン性ポリマーあるいはポリアニオン性ポリマーとを事前に一液化したコーティング剤を使用して腐食防止機能と密着性の両方を兼ね備えた層とすることができる。
腐食防止処理層の単位面積当たりの質量は、多層構造、単層構造いずれであっても、0.005〜0.200g/mが好ましく、0.010〜0.100g/mがより好ましい。上記単位面積当たりの質量が0.005g/m以上であれば、バリア層13に腐食防止機能を付与しやすい。また、上記単位面積当たりの質量が0.200g/mを超えても、腐食防止機能はあまり変らない。一方、希土類元素酸化物ゾルを用いた場合には、塗膜が厚いと乾燥時の熱によるキュアが不十分となり、凝集力の低下を伴うおそれがある。なお、腐食防止処理層14の厚みについては、その比重から換算できる。
腐食防止処理層は、シーラント層とバリア層の密着性の観点から、例えば、酸化セリウムと、該酸化セリウム100質量部に対して1〜100質量部のリン酸又はリン酸塩と、カチオン性ポリマーと、を含む態様であってもよく、バリア層13に化成処理を施して形成されている態様であってもよく、バリア層に化成処理を施して形成されており、且つ、カチオン性ポリマーを含む態様であってもよい。
(第2の接着剤層)
第2の接着剤層17は、腐食防止処理層14が形成されたバリア層13とシーラント層16とを接着する層である。第2の接着剤層17には、バリア層13とシーラント層16とを接着するための一般的な接着剤を用いることができる。
腐食防止処理層14が上述したカチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーからなる群より選択される少なくとも一種のポリマーを含む層を有する場合、第2の接着剤層17は、腐食防止処理層14に含まれる上記ポリマーと反応性を有する化合物(以下、「反応性化合物」とも言う)を含む層であることが好ましい。
例えば、腐食防止処理層14がカチオン性ポリマーを含む場合、第2の接着剤層17はカチオン性ポリマーと反応性を有する化合物を含む。腐食防止処理層14がアニオン性ポリマーを含む場合、第2の接着剤層17はアニオン性ポリマーと反応性を有する化合物を含む。また、腐食防止処理層14がカチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーを含む場合、第2の接着剤層17はカチオン性ポリマーと反応性を有する化合物と、アニオン性ポリマーと反応性を有する化合物とを含む。ただし、第2の接着剤層17は必ずしも上記2種類の化合物を含む必要はなく、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーの両方と反応性を有する化合物を含んでいてもよい。ここで、「反応性を有する」とは、カチオン性ポリマー又はアニオン性ポリマーと共有結合を形成することである。また、第2の接着剤層17は、酸変性ポリオレフィン樹脂を更に含んでいてもよい。
カチオン性ポリマーと反応性を有する化合物としては、多官能イソシアネート化合物、グリシジル化合物、カルボキシ基を有する化合物、オキサゾリン基を有する化合物からなる群より選択される少なくとも一種の化合物が挙げられる。
これら多官能イソシアネート化合物、グリシジル化合物、カルボキシ基を有する化合物、オキサゾリン基を有する化合物としては、カチオン性ポリマーを架橋構造にするための架橋剤として先に例示した多官能イソシアネート化合物、グリシジル化合物、カルボキシ基を有する化合物、オキサゾリン基を有する化合物などが挙げられる。これらの中でも、カチオン性ポリマーとの反応性が高く、架橋構造を形成しやすい点で、多官能イソシアネート化合物が好ましい。
アニオン性ポリマーと反応性を有する化合物としては、グリシジル化合物、オキサゾリン基を有する化合物からなる群より選択される少なくとも一種の化合物が挙げられる。これらグリシジル化合物、オキサゾリン基を有する化合物としては、カチオン性ポリマーを架橋構造にするための架橋剤として先に例示したグリシジル化合物、オキサゾリン基を有する化合物などが挙げられる。これらの中でも、アニオン性ポリマーとの反応性が高い点で、グリシジル化合物が好ましい。
第2の接着剤層17が酸変性ポリオレフィン樹脂を含む場合、反応性化合物は、酸変性ポリオレフィン樹脂中の酸性基とも反応性を有する(すなわち、酸性基と共有結合を形成する)ことが好ましい。これにより、腐食防止処理層14との接着性がより高まる。加えて、酸変性ポリオレフィン樹脂が架橋構造となり、外装材10の耐溶剤性がより向上する。
反応性化合物の含有量は、酸変性ポリオレフィン樹脂中の酸性基に対し、等量から10倍等量であることが好ましい。等量以上であれば、反応性化合物が酸変性ポリオレフィン樹脂中の酸性基と十分に反応する。一方、10倍等量を超えると、酸変性ポリオレフィン樹脂との架橋反応としては十分飽和に達しているため、未反応物が存在し、各種性能の低下が懸念される。したがって、例えば、反応性化合物の含有量は、酸変性ポリオレフィン樹脂100質量部に対して5〜20質量部(固形分比)であることが好ましい。
酸変性ポリオレフィン樹脂は、酸性基をポリオレフィン樹脂に導入したものである。酸性基としては、カルボキシ基、スルホン酸基、酸無水物基などが挙げられ、無水マレイン酸基や(メタ)アクリル酸基などが特に好ましい。酸変性ポリオレフィン樹脂としては、例えば、シーラント層16に用いる変性ポリオレフィン樹脂と同様のものを用いることができる。
第2の接着剤層17には、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、光安定剤、粘着付与剤等の各種添加剤を配合してもよい。
第2の接着剤層17を形成する接着剤として、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、カーボネートポリオールなどの主剤に対し、二官能以上のイソシアネート化合物を作用させたポリウレタン樹脂やエポキシ基を有する主剤にアミン化合物などを作用させたエポキシ樹脂等が挙げられ、耐熱性の観点から好ましい。
第2の接着剤層17の厚さは、特に限定されるものではないが、所望の接着強度、及び加工性等を得る観点から、1〜10μmが好ましく、2〜7μmがより好ましい。
[金属端子]
図4は、図1に示す端子用樹脂フィルム及び金属端子のIV−IV線方向の断面図である。一対の金属端子30,30のうち、一方の金属端子30は、蓄電装置本体50の正極と電気的に接続されており、他方の金属端子30は、蓄電装置本体50の負極と電気的に接続されている。一対の金属端子30,30は、蓄電装置本体50から外装材10の外部まで延びている。一対の金属端子30,30の形状は、例えば、平板形状とすることができる。
金属端子30の材料としては、金属を用いることができる。金属端子30の材料となる金属は、蓄電装置本体50の構造やその構成要素の材料等を考慮して決めればよい。例えば、蓄電装置100が全固体電池の場合、蓄電装置本体50の正極と接続される金属端子30の材料としては、アルミニウムを用いることが好ましい。蓄電装置本体50の負極と接続される金属端子30の材料としては、表面にニッケルめっき層が形成された銅、もしくはニッケルを用いることが好ましい。
金属端子30の厚さは、全固体電池のサイズや容量に依存する。全固体電池が小型の場合、金属端子30の厚さは、例えば、50μm以上にするとよい。また、蓄電・車載用途等の大型の全固体電池の場合、金属端子30の厚さは、例えば、100〜500μmの範囲内で適宜設定することができる。
[端子用樹脂フィルム]
図4に示すように、端子用樹脂フィルム40は、金属端子30の一部の外周面を覆うように配置されている。金属端子30と外装材10との間に端子用樹脂フィルム40を配置されることで、蓄電装置100の密封性及び絶縁性をより一層高度に達成することができる。端子用樹脂フィルム40は、上述のシーラント層16及び基材層11と同等又はこれを越える耐熱性を有する。なお、外装材10のシーラント層16によって蓄電装置100の密封性及び絶縁性を十分に確保できる場合は、端子用樹脂フィルム40は使用しなくてもよい。
以上、本開示の実施形態について詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本開示の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、上記実施形態においては、バリア層13の一方の表面(第2の接着剤層17側)上のみに腐食防止処理層14が設けられた態様を例示したが、バリア層13のもう一方の表面(第1の接着剤層12側)上にも腐食防止処理層14を設けてもよい。また、例えば、熱ラミネーションによってバリア層13にシーラント層16を貼り付ける場合は第2の接着剤層17をなくてもよい。塗布又は塗工により基材層11を設ける場合は第1の接着剤層12を設けなくてもよい。上記実施形態においては、外装材10が適用される蓄電装置として電固体電池を例示したが、外装材10をその他の蓄電装置(例えば、リチウムイオン電池)に適用に適用してもよい。
上記実施形態の内容に基づいてシーラントフィルムの選定方法を実施してもよい。すなわち、この選定方法は、蓄電装置用外装材におけるシーラント層として使用されるシーラントフィルムを選定するためのものであり、(A)評価対象のシーラントフィルムについて、1.0Hzの条件で動的粘弾性測定を実施する工程と、(B)上記動的粘弾性測定によって得られるtanδのプロファイルの−130℃〜−50℃の範囲に少なくとも一つの副分散ピークγが存在するか否かを判定する工程とを含めばよい。この選定方法に、上記実施形態に記載の事項を適宜適用してもよい。
以下、実施例に基づいて本開示をより具体的に説明するが、本開示は以下の実施例に限定されるものではない。
[使用材料]
実施例及び比較例で使用した材料を以下に示す。
<基材層(厚さ25μm)>
基材層としてポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ25μm)を準備し、その一方の面をコロナ処理した。
<第1の接着剤層(厚さ4μm)>
ポリエステルポリオール系主剤に対して、トリレンジイソシアネートのアダクト体系硬化剤を配合したポリウレタン系接着剤(東洋インキ社製)を用いた。
<第1の腐食防止処理層(基材層側)及び第2の腐食防止処理層(シーラント層側)>
(CL−1):溶媒として1質量%濃度のリン酸水溶液を用い、固形分濃度1質量%に調整した水溶性フェノール樹脂(住友ベークライト社製)に対し、フッ化クロム(CrF)を最終乾燥皮膜中に存在するCr量として10mg/mとなるように濃度を調整し化成処理剤を用いた。
(CL−2):溶媒として蒸留水を用い、固形分濃度10質量%に調整した「ポリリン酸ナトリウム安定化酸化セリウムゾル」を用いた。なお、ポリリン酸ナトリウム安定化酸化セリウムゾルは、酸化セリウム100質量部に対して、リン酸のNa塩を10質量部配合して得た。
(CL−3):溶媒として蒸留水を用い固形分濃度5質量%に調整した「ポリアリルアミン(日東紡社製)」90質量%と、「ポリグリセロールポリグリシジルエーテル(ナガセケムテックス社製)」10質量%からなる組成物を用いた。
<バリア層(厚さ40μm)>
焼鈍脱脂処理した軟質アルミニウム箔(東洋アルミニウム社製、「8079材」)を用いた。
<第2の接着剤層>
エポキシ系接着剤(ADEKA製 EP4100/EH4602=100/25(質量比))を酢酸エチルで固形分30%に希釈して使用した。これを乾燥後の塗布量が3g/mとなるようにバリア層(軟質アルミニウム箔)の表面に塗布した。80℃で1分間にわたって乾燥した後、バリア層とシーラントフィルムをラミネートした。その後、120℃で3時間にわたってエージングした。
<シーラント層>
シーラント層の形成するため、以下の材料を準備した。
[ベース樹脂]
・ポリエステル系樹脂1:酸成分としてのテレフタル酸と、グリコール成分としてのエチレングリコールとの共重合体
・ポリエステル系樹脂2:酸成分としてのテレフタル酸と、グリコール成分としてのエチレングリコール及びブタンジオールとの共重合体
・ポリエステル系樹脂3:酸成分としてのテレフタル酸及びイソフタル酸と、グリコール成分としてのエチレングリコール、ブタンジオール及びネオペンチルグリコールとの共重合体
・ポリエステル系樹脂4:酸成分としてのテレフタル酸と、グリコール成分としてのエチレングリコール及び1,4−シクロヘキサンジメタノールとの共重合体
・ポリエステル系樹脂5:酸成分としてのテレフタル酸及びイソフタル酸と、グリコール成分としてのブタンジオール及びヘキサンジオールとの共重合体
・ポリエステル系樹脂6:酸成分としてのテレフタル酸及びイソフタル酸と、グリコール成分としてのブタンジオール及びヘキサンジオールとの共重合体(ポリエステル系樹脂5よりもブタンジオールの割合を増やしたもの)
・ポリエステル系樹脂7:酸成分としてのナフタレンジカルボン酸と、グリコール成分としての1,4−シクロヘキサンジメタノールとの共重合体
・ポリエステル系樹脂8:酸成分としてのテレフタル酸及びイソフタル酸と、グリコール成分としてのエチレングリコール及びヘキサンジオールとの共重合体
・ポリオレフィン系樹脂1:アミド変性ポリエチレン
・ポリオレフィン系樹脂2:ランダムポリプロピレン
[可塑剤]
・グリコールジエステル:ベース樹脂材料100質量部に対して10質量部を必要に応じて配合した。
[硫化水素吸収剤]
・酸化亜鉛:ベース樹脂材料100質量部に対して3質量部を必要に応じて配合した。
<外装材の作製>
(実施例1)
まず、バリア層に、第1及び第2の腐食防止処理層を以下の手順で設けた。バリア層の両方の面に(CL−1)を、ドライ塗布量として30mg/mとなるようにマイクログラビアコートにより塗布し、乾燥ユニットにおいて200℃で焼き付け処理(この処理を「化成処理」という。)を施した。
次に、バリア層の第1の腐食防止処理層側をドライラミネート手法により、ポリウレタン系接着剤(第1の接着剤層)を用いて基材層に貼りつけた。また、バリア層の第2の腐食防止処理層側をドライラミネート手法により、ポリウレタン系接着剤(第2の接着剤層)を用いてシーラント層(厚さ:80μm)に貼りつけた。これらの工程を経て実施例1に係る外装材を得た。なお、シーラント層の組成は以下のとおりとした。
・ポリエステル系樹脂1:100質量部
・可塑剤:10質量部
・硫化水素吸着物質:3質量部
(実施例2)
第1及び第2の腐食防止処理層を(CL−1)の代わりに、(CL−2)及び(CL−3)を使用して形成したことの他は、実施例1と同様にして外装材を作製した。すなわち、バリア層の両方の面に(CL−2)を、ドライ塗布量として70mg/mとなるようにマイクログラビアコートにより塗布し、乾燥ユニットにおいて200℃で焼き付け処理を施した。次いで、得られた層上に(CL−3)を、ドライ塗布量として20mg/mとなるようにマイクログラビアコートにより塗布することで、(CL−1)と(CL−2)からなる複合層を第1及び第2の腐食防止処理層として形成した(この処理を「複合処理」という。)。この複合層は、(CL−2)と(CL−3)の二種を複合化させることで腐食防止性能を発現させたものである。
(実施例3)
ポリエステル系樹脂1の代わりに、ポリエステル系樹脂2を含むシーラント材料(可塑剤含有量:10質量部、硫化水素吸収剤含有量:3質量部)を使用してシーラント層を形成したことの他は、実施例2と同様にして外装材を作製した。
(実施例4)
シーラント材料に硫化水素吸収剤を配合しなかったことの他は、実施例2と同様にして外装材を作製した。
(実施例5)
バリア層に腐食防止処理を施さなかったこと、及び、シーラント材料に硫化水素吸収剤を配合しなかったことの他は、実施例1と同様にして外装材を作製した。
(実施例6)
バリア層に腐食防止処理を施さなかったこと、及び、シーラント材料としてポリエステル系樹脂3(可塑剤含有量:0質量部、硫化水素吸収剤含有量:0質量部)を使用したことの他は、実施例1と同様にして外装材を作製した。
(実施例7)
ポリエステル系樹脂1の代わりにポリエステル系樹脂3を使用するとともに可塑剤を配合しなかったことの他は、実施例2と同様にして外装材を作製した。
(実施例8)
ポリエステル系樹脂3の代わりにポリエステル系樹脂4を使用したことの他は、実施例7と同様にして外装材を作製した。
(実施例9)
ポリエステル系樹脂3の代わりにポリエステル系樹脂5を使用したことの他は、実施例7と同様にして外装材を作製した。
(実施例10)
ポリエステル系樹脂3の代わりにポリエステル系樹脂6を使用したことの他は、実施例7と同様にして外装材を作製した。
(実施例11)
ポリエステル系樹脂3の代わりにポリオレフィン系樹脂1を使用したことの他は、実施例7と同様にして外装材を作製した。
(実施例12)
ドライラミネーション手法の代わりに、熱ラミネーション手法によってバリア層とシーラント層を貼り合わせたことの他は、実施例2と同様にして外装材を作製した。熱ラミネーション手法は、以下のようにして実施した。すなわち、基材層/第1の接着剤層/第1の腐食防止処理層/バリア層/第2の腐食防止処理層の積層体を押出ラミネート機の巻出部にセットし、第2の腐食防止処理層上に270℃、100m/分の加工条件でシーラント層の材料を押し出た。このようにして得られた積層体を、220℃に熱せられたロールに巻き付けて搬送することで、積層体に220℃約0.5秒間の熱処理を施す工程を経て外装材(基材層/第1の接着剤層/第1の腐食防止処理層/バリア層/第2の腐食防止処理層/シーラント層)を得た。
(実施例13)
ポリエステル系樹脂3の代わりに、ポリエステル系樹脂1とポリエステル系樹脂7の両方を含むシーラント材料を使用したことの他は、実施例7と同様にして外装材を作製した。シーラント材料の組成は以下のとおりとした。
・ポリエステル系樹脂1:50質量部
・ポリエステル系樹脂7:50質量部
・硫化水素吸着物質:3質量部
(比較例1)
ポリエステル系樹脂3の代わりに、ポリエステル系樹脂7を含むシーラント材料を使用したことの他は、実施例7と同様にして外装材を作製した。シーラント材料の組成は以下のとおりとした。
・ポリエステル系樹脂7:100質量部
・硫化水素吸着物質:3質量部
(比較例2)
シーラント材料に可塑剤を配合しなかったことの他は、実施例2と同様にして外装材を作製した。
(比較例3)
ポリエステル系樹脂3の代わりにポリエステル系樹脂8を使用したことの他は、実施例7と同様にして外装材を作製した。
(比較例4)
ポリエステル系樹脂1の代わりにポリオレフィン系樹脂2を使用するとともに硫化水素吸着物質を配合しなかったことの他は、実施例12と同様にして外装材を作製した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた外装材に対し、以下の評価試験を行った。
[シーラント層の損失正接tanδ]
得られた外装材を水酸化ナトリウム水溶液に浸し、バリア層を溶かすことでシーラント層のみからなるフィルムを取り出した。続いて、取り出したフィルムを幅10mm(TD)、長さ30mm(MD)にカットして測定サンプルを準備し、チャック間距離を20mmで保持した。JIS K7244−4に準拠した方法に従い、動的粘弾性装置(SII社製、商品名:DMS6100)を用いて、下記条件にて測定を行い、損失弾性率E’’及び貯蔵弾性率E’から損失正接tanδを算出した。また、得られたtanδのプロファイルから、副分散ピークγの温度及び主分散ピークαの温度を求めた。表1及び表2に結果を示す。
・剥離モード:引張り
・昇温速度:2℃/分
・温度範囲:−100〜120℃
・周波数:1.0Hz
[初期シール強度]
外装材をカットして60mm×120mmのフィルムを得た。これを二つに折り畳み、一辺を10mm幅のシールバーで220℃、0.5MPa、3秒で熱封緘した。その後、ヒートシール部を15mm幅にカットして測定試料を得た(図5参照)。シール強度(T形はく離強さ)を、試験機(INSTRON社製)を用いて測定した。試験は、JIS K6854に準じて、室温(23℃)、剥離速度50mm/分で行った。その結果に基づき、以下の基準で評価した。表1及び表2に結果を示す。
A:バースト強度が50N/15mm以上
B:バースト強度が40N/15mm以上、50N/15mm未満
C:バースト強度が35N/15mm以上、40N/15mm未満
D:バースト強度が35N/15mm未満
[高温シール強度]
外装材をカットして60mm×120mmのフィルムを得た。これを二つに折り畳み、一辺を10mm幅のシールバーで220℃、0.5MPa、3秒で熱封緘した。ヒートシール部を15mm幅にカットし、150℃環境下に5分間静置した後、150℃環境下においてシール強度(T形はく離強さ、剥離速度50mm/分)を測定した。その結果に基づき、以下の基準で評価した。表1及び表2に結果を示す。
A:バースト強度が35N/15mm以上
B:バースト強度が30N/15mm以上、35N/15mm未満
C:バースト強度が20N/15mm以上、30N/15mm未満
D:バースト強度が20N/15mm未満
[硫化水素曝露後シール強度(室温環境下)]
外装材をカットして60mm×120mmのフィルムを得た。これを二つに折り畳み、一辺を10mm幅のシールバーで220℃、0.5MPa、3秒で熱封緘した。ヒートシール部を15mm幅にカットし、硫化水素濃度20ppmの室温環境下に72時間静置した後、室温環境下においてシール強度(T形はく離強さ、剥離速度50mm/分)を測定した。その結果に基づき、以下の基準で評価した。表1及び表2に結果を示す。
A:バースト強度が50N/15mm以上
B:バースト強度が40N/15mm以上、50N/15mm未満
C:バースト強度が35N/15mm以上、40N/15mm未満
D:バースト強度が35N/15mm未満
[硫化水素曝露後シール強度(150℃環境下)]
外装材をカットして60mm×120mmのフィルムを得た。これを二つに折り畳み、一辺を10mm幅のシールバーで220℃、0.5MPa、3秒で熱封緘した。ヒートシール部を15mm幅にカットし、硫化水素濃度20ppmの室温環境下に72時間静置した。その後、150℃環境下に5分間静置した後、150℃環境下においてシール強度(T形はく離強さ、剥離速度50mm/分)を測定した。その結果に基づき、以下の基準で評価した。表1及び表2に結果を示す。
A:バースト強度が35N/15mm以上
B:バースト強度が30N/15mm以上、35N/15mm未満
C:バースト強度が20N/15mm以上、30N/15mm未満
D:バースト強度が20N/15mm未満
Figure 2021108241
Figure 2021108241
表1及び表2において、評価結果にDがないものは、総合的な品質が優れているといえる。実施例1〜13は、シール強度の評価がA〜Cであった。これに対し、比較例1〜4は、シール強度の評価の一部がDであった。具体的には、比較例1は室温(初期及び硫化水素曝露後)でのシール強度の評価がDであった。これは、副分散ピークγの温度が−130℃〜−50℃の範囲よりも高く且つ主分散ピークαの温度も30℃〜130℃の範囲よりも高かったためと推察される。比較例2も室温(初期及び硫化水素曝露後)でのシール強度の評価がDであった。これは、副分散ピークγの温度が−130℃〜−50℃の範囲よりも高かったためと推察される。比較例3は硫化水素曝露の前後のいずれも150℃環境下でのシール強度の評価がDであった。これは、副分散ピークγの温度が−130℃〜−50℃の範囲よりも低かったためと推察される。比較例4も硫化水素曝露の前後のいずれも150℃環境下でのシール強度の評価がDであった。これは、副分散ピークγの温度が−130℃〜−50℃の範囲よりも低く且つ主分散ピークαの温度も30℃〜130℃の範囲よりも低かったためと推察される。
10…蓄電装置用外装材、11…基材層、12…第1の接着剤層、13…バリア層、14…腐食防止処理層、16…シーラント層、16a…第1の樹脂層、16b…第2の樹脂層、16c…第3の樹脂層、17…第2の接着剤層、30…金属端子、40…端子用樹脂フィルム、50…蓄電装置本体、100…蓄電装置

Claims (8)

  1. 基材層と、
    バリア層と、
    シーラント層と、
    をこの順に少なくとも備える積層構造を有し、
    前記シーラント層が、1.0Hzの条件での動的粘弾性測定によって得られる損失正接tanδのプロファイルの−130℃〜−50℃の範囲に少なくとも一つの副分散ピークγを有する、蓄電装置用外装材。
  2. 前記シーラント層が、前記tanδのプロファイルの30℃〜130℃の範囲に少なくとも一つの主分散ピークαを有する、請求項1に記載の蓄電装置用外装材。
  3. 前記シーラント層が可塑剤を含有する、請求項1又は2に記載の蓄電装置用外装材。
  4. 前記シーラント層が硫化水素吸着物質を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄電装置用外装材。
  5. 前記バリア層と前記シーラント層との間に設けられた接着剤層を更に備え、
    前記接着剤層が硫化水素吸着物質を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の蓄電装置用外装材。
  6. 前記バリア層の少なくとも一方の面上に設けられた腐食防止処理層を更に備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の蓄電装置用外装材。
  7. 蓄電装置用外装材におけるシーラント層として使用されるシーラントフィルムの選定方法であって、
    (A)評価対象のシーラントフィルムについて、1.0Hzの条件で動的粘弾性測定を実施する工程と、
    (B)前記動的粘弾性測定によって得られるtanδのプロファイルの−130℃〜−50℃の範囲に少なくとも一つの副分散ピークγが存在するか否かを判定する工程と、
    を含む、シーラントフィルムの選定方法。
  8. 請求項7に記載の選定方法において、前記tanδのプロファイルの−130℃〜−50℃の範囲に少なくとも一つの副分散ピークγが存在すると判定されるシーラントフィルムを準備する工程と、
    当該シーラントフィルムとバリア層とを貼り合わせる工程と、
    を含む、蓄電装置用外装材の製造方法。
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