JP2021107594A - 衣服及び空調衣服 - Google Patents
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Abstract
【課題】着用者が手を冷却することや手に掻いた汗を拭き取り易い衣服及び空調衣服を提供する。【解決手段】着用者の身体の少なくとも一部を覆う服本体1であって、服本体1の服地Cに形成された前身頃開口部18と、服本体1裏面側の前身頃開口部18近傍に配置された服地Cと比較して吸水性の高い部材である吸水部材20と、を備える。【選択図】図3
Description
本発明は、衣服及び空調衣服に関するものである。
長時間に亘って運動をする際には、体温上昇に備えた運動前、運動中及び/又は運動後における身体の冷却が重要となる。また、運動の種類、内容によっては短時間の運動によっても体温の温度上昇をもたらす場合があるので、身体の冷却が重要となる。
そこで、通気性等を向上させ、運動中及び/又は運動後における着用者の身体の冷却機能を向上させた衣服が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、汗の気化熱による身体の冷却機能を有効に働かせる補助装置として、通気性の小さな素材で縫製された服本体と、服本体の後側部の下方に取り付けられたファンと、このファンに電力を供給するための電源装置と、電源装置とファンとを電気的に接続するための電源ケーブルとを備え、ファンを作動させると、大量の空気がファンから服本体内に取り込まれ、その取り込まれた空気が、服本体と身体又は下着との間の空間において身体又は下着の表面に沿って上方に流通し、例えば襟部の周囲や袖口部から外部に排出され、空気は服本体と身体又は下着との間の空間内を流通する間に身体から出た汗を蒸発させ、その蒸発するときの気化熱により身体を冷却する空調衣服も一般に知られるようになってきた(例えば、特許文献2参照)。
さらに、腹部空気排出部を設けることによって、胸部や背部等を冷却することに加えて、腹部を積極的に冷却する空調衣服も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
そこで、通気性等を向上させ、運動中及び/又は運動後における着用者の身体の冷却機能を向上させた衣服が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、汗の気化熱による身体の冷却機能を有効に働かせる補助装置として、通気性の小さな素材で縫製された服本体と、服本体の後側部の下方に取り付けられたファンと、このファンに電力を供給するための電源装置と、電源装置とファンとを電気的に接続するための電源ケーブルとを備え、ファンを作動させると、大量の空気がファンから服本体内に取り込まれ、その取り込まれた空気が、服本体と身体又は下着との間の空間において身体又は下着の表面に沿って上方に流通し、例えば襟部の周囲や袖口部から外部に排出され、空気は服本体と身体又は下着との間の空間内を流通する間に身体から出た汗を蒸発させ、その蒸発するときの気化熱により身体を冷却する空調衣服も一般に知られるようになってきた(例えば、特許文献2参照)。
さらに、腹部空気排出部を設けることによって、胸部や背部等を冷却することに加えて、腹部を積極的に冷却する空調衣服も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
運動中及び/又は運動後には、手の周辺にも汗を掻くこととなるが、例えばテニス等においては、手に掻いた汗は競技に影響を及ぼすことから、これを迅速に拭き取れることが望ましい。余剰な汗は、気化を妨げ、体温低下の妨げになる。また、手には動静脈吻合と呼ばれる血管が、体温低下に作用するといわれている。
しかしながら、吸水性の高い服地で衣服を作製した場合、服地が厚く、熱が籠り易くなることから、着用者の身体の冷却機能を害することが多い。したがって、運動中及び/又は運動後に着用することを念頭に置いた衣服の服地は、吸水性が高くない場合が多く、着用者が手の汗を十分に拭きとることは困難であった。また、汗の気化熱による身体の冷却機能を利用した空調衣服においても、胸部、背部、腹部等を冷却することは可能であっても、着用者が手を冷却することや手の汗を十分に拭きとることまでは対応していなかった。
しかしながら、吸水性の高い服地で衣服を作製した場合、服地が厚く、熱が籠り易くなることから、着用者の身体の冷却機能を害することが多い。したがって、運動中及び/又は運動後に着用することを念頭に置いた衣服の服地は、吸水性が高くない場合が多く、着用者が手の汗を十分に拭きとることは困難であった。また、汗の気化熱による身体の冷却機能を利用した空調衣服においても、胸部、背部、腹部等を冷却することは可能であっても、着用者が手を冷却することや手の汗を十分に拭きとることまでは対応していなかった。
本発明の課題は、着用者が手を冷却することや手に掻いた汗を拭き取り易い仕様の衣服及び空調衣服を提供することである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
着用者の身体の少なくとも一部を覆う衣服であって、
前記衣服の服地に形成された開口部と、
前記衣服裏面側の前記開口部近傍に配置された前記服地と比較して吸水性の高い部材である吸水部材と、
を備えることを特徴とする。
着用者の身体の少なくとも一部を覆う衣服であって、
前記衣服の服地に形成された開口部と、
前記衣服裏面側の前記開口部近傍に配置された前記服地と比較して吸水性の高い部材である吸水部材と、
を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の衣服であって、
前記開口部は、前記衣服の前身頃の左右2か所に備えられていることを特徴とする。
前記開口部は、前記衣服の前身頃の左右2か所に備えられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の衣服であって、
筒状に形成され、一端部が前記開口部を囲むように前記服地の裏面に接続された筒状部材を備え、
前記吸水部材は、前記筒状部材の内面に備えられていることを特徴とする。
筒状に形成され、一端部が前記開口部を囲むように前記服地の裏面に接続された筒状部材を備え、
前記吸水部材は、前記筒状部材の内面に備えられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の衣服であって、
前記筒状部材は、略四角形状に形成された第1シート状部材と第2シート状部材とを備え、
前記第1シート状部材と前記第2シート状部材とは対向する2辺において接続され、他の1辺において、前記第1シート状部材と前記第2シート状部材とが前記開口部を囲むようにして前記服地の裏面に接続されていることを特徴とする。
前記筒状部材は、略四角形状に形成された第1シート状部材と第2シート状部材とを備え、
前記第1シート状部材と前記第2シート状部材とは対向する2辺において接続され、他の1辺において、前記第1シート状部材と前記第2シート状部材とが前記開口部を囲むようにして前記服地の裏面に接続されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の衣服であって、
前記第1シート状部材と前記第2シート状部材とが接続された前記2辺のうち1辺が、前記服地の裏面に接続されていることを特徴とする。
前記第1シート状部材と前記第2シート状部材とが接続された前記2辺のうち1辺が、前記服地の裏面に接続されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の衣服であって、
前記開口部は袖部の先端部に備えられ、
前記吸水部材は、前記衣服の袖部の先端部近傍に備えられていることを特徴とする。
前記開口部は袖部の先端部に備えられ、
前記吸水部材は、前記衣服の袖部の先端部近傍に備えられていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の衣服であって、
前記袖部は、前記衣服の着用者の手の略全体を覆う長さを有することを特徴とする。
前記袖部は、前記衣服の着用者の手の略全体を覆う長さを有することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の衣服であって、
空気導入手段を取り付けるための取付孔と、
前記取付孔に取り付けられた前記空気導入手段によって導入された空気を排出する空気排出部と、
を備えることを特徴とする。
空気導入手段を取り付けるための取付孔と、
前記取付孔に取り付けられた前記空気導入手段によって導入された空気を排出する空気排出部と、
を備えることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、空調衣服であって、
請求項8に記載の衣服と、
前記取付孔に取り付けられた空気導入手段と、
前記空気導入手段に電力を供給する電源手段と、
を備えることを特徴とする。
請求項8に記載の衣服と、
前記取付孔に取り付けられた空気導入手段と、
前記空気導入手段に電力を供給する電源手段と、
を備えることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、空調衣服であって、
着用者の身体の少なくとも一部を覆い、空気導入手段を取り付けるための取付孔を備える衣服と、
前記取付孔に取り付けられた空気導入手段と、
前記空気導入手段に電力を供給する電源手段と、を備えた空調衣服であって、
前記衣服表面側の服地に形成され、前記衣服内面側と連通する開口部を備えることを特徴とする。
着用者の身体の少なくとも一部を覆い、空気導入手段を取り付けるための取付孔を備える衣服と、
前記取付孔に取り付けられた空気導入手段と、
前記空気導入手段に電力を供給する電源手段と、を備えた空調衣服であって、
前記衣服表面側の服地に形成され、前記衣服内面側と連通する開口部を備えることを特徴とする。
本発明によれば、着用者が手を冷却することや手に掻いた汗を拭き取り易い衣服及び空調衣服を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図1から図4に基づいて説明する。なお、以下においては、本発明を適用するのに好適な例として、衣服が空調衣服である場合につき図示の上説明するが、本発明の技術的範囲はこれに限定されるものではなく、以下説明する実施の形態には、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更を加えることが可能である。
また、以下においては、着用者が空調衣服100を着用した状態を基準として、着用者の前側を前、着用者の後側を後、着用者の上側を上、着用者の下側を下、着用者の右手側を右、着用者の左手側を左と定めて説明する。
また、以下においては、着用者が空調衣服100を着用した状態を基準として、着用者の前側を前、着用者の後側を後、着用者の上側を上、着用者の下側を下、着用者の右手側を右、着用者の左手側を左と定めて説明する。
[第1 第1実施形態]
本発明の第1実施形態について、図1から図3に基づいて説明する。
本発明の第1実施形態について、図1から図3に基づいて説明する。
[1 実施形態の構成]
第1実施形態に係る空調衣服100は、図1から図3に示すように、服本体1と、服本体1内部に空気を導入するファン2と、ファン2に電力を供給する電源部3と、電源部3とファン2とを接続する接続ケーブル4と、を備え、ファン2によって服本体1と着用者の身体との間の空間内に取り込まれた空気を、着用者の身体又は下着の表面に沿って流通させることで、身体から出た汗を蒸発させ、蒸発する際の気化熱により身体を冷却するものである。
第1実施形態に係る空調衣服100は、図1から図3に示すように、服本体1と、服本体1内部に空気を導入するファン2と、ファン2に電力を供給する電源部3と、電源部3とファン2とを接続する接続ケーブル4と、を備え、ファン2によって服本体1と着用者の身体との間の空間内に取り込まれた空気を、着用者の身体又は下着の表面に沿って流通させることで、身体から出た汗を蒸発させ、蒸発する際の気化熱により身体を冷却するものである。
[(1) 服本体]
服本体1は、図1から図3に示すように、通気性のない又はファン2による空気の導入によって膨らませることができる程度の通気性を有する服地Cによって、着用者の胴部、腕部及び頭部を覆う形状に形成されている。服地Cとしては、例えば、ポリエステル、ポリエステルと綿の混紡、ナイロン等を用いることができる。
なお、服本体とは、ファン2、電源部3、接続ケーブル4等の電気部品を除いた、空調衣服100のうち衣服としての機能を有する部分のことを言う。また、服地とは、衣服を構成するシート状部材のうち、着用者の身体を覆い、衣服としての形状を決定する部分を指し、例えばポケットに用いられるシート状部材等、衣服としての形状に影響を与えない付加的な部分は含まれないものとする。
服本体1は、図1から図3に示すように、通気性のない又はファン2による空気の導入によって膨らませることができる程度の通気性を有する服地Cによって、着用者の胴部、腕部及び頭部を覆う形状に形成されている。服地Cとしては、例えば、ポリエステル、ポリエステルと綿の混紡、ナイロン等を用いることができる。
なお、服本体とは、ファン2、電源部3、接続ケーブル4等の電気部品を除いた、空調衣服100のうち衣服としての機能を有する部分のことを言う。また、服地とは、衣服を構成するシート状部材のうち、着用者の身体を覆い、衣服としての形状を決定する部分を指し、例えばポケットに用いられるシート状部材等、衣服としての形状に影響を与えない付加的な部分は含まれないものとする。
図1から図3においては、服本体1を七分袖の上衣の形状に形成しているが、服本体1の形状は、着用者の身体の少なくとも一部を覆うものであればよく、これには限られない。例えば、頭部を覆うフード14を備えなくてもよいし、長袖、半袖又は袖のないベスト仕様の衣服であってもよい。
なお、服地Cの服本体1の着用時において着用者に向く面を裏面、その反対側の服本体1の着用時において外部空間に向く面を表面とする。また、服地Cの裏面及び服本体1の着用時において服地Cの裏面よりも着用者側に位置する部分を服本体1の裏面側とし、服地Cの表面及び服本体1の着用時において服地Cの表面よりも外部空間側に位置する部分を服本体1の表面側とする。
なお、服地Cの服本体1の着用時において着用者に向く面を裏面、その反対側の服本体1の着用時において外部空間に向く面を表面とする。また、服地Cの裏面及び服本体1の着用時において服地Cの裏面よりも着用者側に位置する部分を服本体1の裏面側とし、服地Cの表面及び服本体1の着用時において服地Cの表面よりも外部空間側に位置する部分を服本体1の表面側とする。
服本体1は、図1から図3に示すように、開閉手段11と、空気漏れ防止手段12と、ファン取付孔13と、フード14と、袖部開口部15と、電源部保持手段16と、ケーブル通し部17と、前身頃開口部18と、筒状部材19と、吸水部材20と、を備え、ファン取付孔13からファン2によって取り込まれた空気が、フード14に形成されたフード開口部141及び袖部開口部15から排出されるように構成されている。
[ア 開閉手段]
開閉手段11は、服本体1を前開きとし、空調衣服100を着用する際に、服本体1の前部を開閉するための手段であり、図1及び図3に示すように、服本体1の前身頃を左右に分割すると共に、その両側に例えばファスナー、面ファスナー等を備えて、当該分割部分を着脱自在とすることにより形成されている。
開閉手段11は、服本体1を前開きとし、空調衣服100を着用する際に、服本体1の前部を開閉するための手段であり、図1及び図3に示すように、服本体1の前身頃を左右に分割すると共に、その両側に例えばファスナー、面ファスナー等を備えて、当該分割部分を着脱自在とすることにより形成されている。
[イ 空気漏れ防止手段]
空気漏れ防止手段12は、図1から図3に示すように、服本体1下部に備えられた、服本体1の裾部を絞り込んで着用者の身体に密着させ、服本体1と着用者の身体との間の空間内の空気が服本体1の裾部から外部に漏れることを防止するための手段である。
図1から図3においては、空気漏れ防止手段12として、服本体1の裾部に、第1開閉手段11付近を除いて着用者の身体を周回するようにして形成された紐通し部と、紐通し部に通された紐状部材と、紐状部材の紐通し部から出ている部分に備えられたコードストッパーと、を備え、紐状部材の紐通し部から出ている部分を引っ張った上でコードストッパーを固定することで、服本体1の裾部を着用者の身体に密着させる場合につき図示しているが、これに限られず、例えば、服本体1の裾部に、ゴム紐等の伸縮性のある部材を、着用者の身体を周回するように備えることによって形成してもよい。
空気漏れ防止手段12は、図1から図3に示すように、服本体1下部に備えられた、服本体1の裾部を絞り込んで着用者の身体に密着させ、服本体1と着用者の身体との間の空間内の空気が服本体1の裾部から外部に漏れることを防止するための手段である。
図1から図3においては、空気漏れ防止手段12として、服本体1の裾部に、第1開閉手段11付近を除いて着用者の身体を周回するようにして形成された紐通し部と、紐通し部に通された紐状部材と、紐状部材の紐通し部から出ている部分に備えられたコードストッパーと、を備え、紐状部材の紐通し部から出ている部分を引っ張った上でコードストッパーを固定することで、服本体1の裾部を着用者の身体に密着させる場合につき図示しているが、これに限られず、例えば、服本体1の裾部に、ゴム紐等の伸縮性のある部材を、着用者の身体を周回するように備えることによって形成してもよい。
[ウ ファン取付孔]
ファン取付孔13は、図2及び図3に示すように、服本体1を形成する服地Cの後身頃に形成された、空調衣服100の着用時において、服本体1と着用者の身体との間の空間と、服本体1の外部空間と、を繋ぐこととなる円形の孔部である。
ファン取付孔13の直径は、ファン2の直径と略同一に形成され、ファン取付孔13を挿通するようにしてファン2を取り付けることで、ファン取付孔13を介して、外部の空気を服本体1と着用者の身体との間の空間内に取り込むことができる。
ファン取付孔13の周囲は、例えばプラスチック等によって形成された扁平な環状の部材を取り付ける、服本体1の服地のファン取付孔13周囲の部分を折り返して縫合する等の方法で、補強されていることが好ましい。
ファン取付孔13は、図2及び図3に示すように、服本体1を形成する服地Cの後身頃に形成された、空調衣服100の着用時において、服本体1と着用者の身体との間の空間と、服本体1の外部空間と、を繋ぐこととなる円形の孔部である。
ファン取付孔13の直径は、ファン2の直径と略同一に形成され、ファン取付孔13を挿通するようにしてファン2を取り付けることで、ファン取付孔13を介して、外部の空気を服本体1と着用者の身体との間の空間内に取り込むことができる。
ファン取付孔13の周囲は、例えばプラスチック等によって形成された扁平な環状の部材を取り付ける、服本体1の服地のファン取付孔13周囲の部分を折り返して縫合する等の方法で、補強されていることが好ましい。
なお、ファン取付孔13が形成される位置は、上記の位置に限られず、服本体1の側面、前面等に形成することも可能である。また、ファン取付孔13が形成される個数は、2個に限られず、これより少数又は多数のファン取付孔13を形成し、これに対応した数のファン2を取り付けてもよい。
[エ フード]
フード14は、服本体1の上端部から突出するように形成された着用者の頭部を覆う部分であり、前方の着用者の顔面に対応する位置にフード開口部141を有する。着用者が帽子を着用した際でも、十分な空間があるように形成されている。またフード開口部141の周囲には紐通し部が設けられ、当該紐通し部には紐状部材が通されており、紐状部材の紐通し部に通された部分の長さを例えばコードストッパー等を用いて調整することで、フード開口部141の大きさを変更できるように構成されている。
フード14は、服本体1の上端部から突出するように形成された着用者の頭部を覆う部分であり、前方の着用者の顔面に対応する位置にフード開口部141を有する。着用者が帽子を着用した際でも、十分な空間があるように形成されている。またフード開口部141の周囲には紐通し部が設けられ、当該紐通し部には紐状部材が通されており、紐状部材の紐通し部に通された部分の長さを例えばコードストッパー等を用いて調整することで、フード開口部141の大きさを変更できるように構成されている。
[オ 袖部開口部]
袖部開口部15は、服本体1の袖部の先端部に形成された開口部であり、着用者が、手を服本体1の外部へと出す部分である。
なお、本実施形態においては、袖部開口部15と、フード開口部141とが、ファン2によってファン取付孔13から服本体1と着用者の身体との間の空間内に導入された空気を、着用者の身体又は下着に沿って流通させた後に排出するための空気排出部として機能することとなる。ただし、空気排出部が形成される位置はこれに限られず、ファン取付孔13から導入された空気を、着用者の身体又は下着に沿って流通させた後に排出できる位置であれば、その他の位置に形成することも可能である。
袖部開口部15は、服本体1の袖部の先端部に形成された開口部であり、着用者が、手を服本体1の外部へと出す部分である。
なお、本実施形態においては、袖部開口部15と、フード開口部141とが、ファン2によってファン取付孔13から服本体1と着用者の身体との間の空間内に導入された空気を、着用者の身体又は下着に沿って流通させた後に排出するための空気排出部として機能することとなる。ただし、空気排出部が形成される位置はこれに限られず、ファン取付孔13から導入された空気を、着用者の身体又は下着に沿って流通させた後に排出できる位置であれば、その他の位置に形成することも可能である。
[カ 電源部保持手段]
電源部保持手段16は、電源部3を、接続ケーブル4を通じてファン2へと電力を供給可能な位置において保持するための手段であり、図1に示すように、服本体1の表面側に備えられた電源部3を収納可能なポケットを用いることができる。図1においては、電源部保持手段16が、着用者の胸の前方の左右2か所に備えられた場合につき図示したが、これに限られず、電源部3からファン2へと接続ケーブル4を通じて電力を供給可能な位置であれば、衣服の内側、外側を問わずその他の位置に備えることも可能である。
衣服の外側に電源部3を備える場合、電源部3とファン2とを接続する接続ケーブル4を通す図示しない孔部が形成される。
電源部保持手段16は、電源部3を、接続ケーブル4を通じてファン2へと電力を供給可能な位置において保持するための手段であり、図1に示すように、服本体1の表面側に備えられた電源部3を収納可能なポケットを用いることができる。図1においては、電源部保持手段16が、着用者の胸の前方の左右2か所に備えられた場合につき図示したが、これに限られず、電源部3からファン2へと接続ケーブル4を通じて電力を供給可能な位置であれば、衣服の内側、外側を問わずその他の位置に備えることも可能である。
衣服の外側に電源部3を備える場合、電源部3とファン2とを接続する接続ケーブル4を通す図示しない孔部が形成される。
[キ ケーブル通し部]
ケーブル通し部17は、図1及び図3に示すように、電源部3とファン2とを繋ぐ接続ケーブル4を、服本体1の表面側から裏面側へと引き入れるために形成された服地Cの切れ目であり、各電源部保持手段16の近傍に1か所ずつ、計2か所に形成されている。ケーブル通し部17の形成位置は、図1及び図3に示す位置には限られないが、接続ケーブル4が服本体1外部に出ている部分を少なくするため、電源部保持手段16の近傍に形成されていることが好ましい。
また、ケーブル通し部17としての切れ目には、その両側に玉縁が重なるように設けられた所謂重ね玉縁が形成されていることが、ケーブル通し部17からの空気の漏れを抑える上で好ましい。
ケーブル通し部17は、図1及び図3に示すように、電源部3とファン2とを繋ぐ接続ケーブル4を、服本体1の表面側から裏面側へと引き入れるために形成された服地Cの切れ目であり、各電源部保持手段16の近傍に1か所ずつ、計2か所に形成されている。ケーブル通し部17の形成位置は、図1及び図3に示す位置には限られないが、接続ケーブル4が服本体1外部に出ている部分を少なくするため、電源部保持手段16の近傍に形成されていることが好ましい。
また、ケーブル通し部17としての切れ目には、その両側に玉縁が重なるように設けられた所謂重ね玉縁が形成されていることが、ケーブル通し部17からの空気の漏れを抑える上で好ましい。
[ク 前身頃開口部]
前身頃開口部18は、図1に示すように、服本体1の前身頃の服地Cに形成された切れ目であり、開閉手段11の左右の2か所に形成されている。
前身頃開口部18は、これを介して着用者が手を服本体1の表面側から裏面側へと挿し入れるため、服本体1の前身頃の着用者の手の届く位置に、着用者が手を挿通させることができる程度の大きさで形成されている。また、前身頃開口部18としての切れ目にも、その両側に玉縁が重なるように設けられた所謂重ね玉縁が形成されていることが、前身頃開口部18からの空気の漏れを抑える上で好ましい。
前身頃開口部18は、図1に示すように、服本体1の前身頃の服地Cに形成された切れ目であり、開閉手段11の左右の2か所に形成されている。
前身頃開口部18は、これを介して着用者が手を服本体1の表面側から裏面側へと挿し入れるため、服本体1の前身頃の着用者の手の届く位置に、着用者が手を挿通させることができる程度の大きさで形成されている。また、前身頃開口部18としての切れ目にも、その両側に玉縁が重なるように設けられた所謂重ね玉縁が形成されていることが、前身頃開口部18からの空気の漏れを抑える上で好ましい。
[ケ 筒状部材]
筒状部材19は、図3に示すように、略四角形状のシート状部材が2重に重ねられ、対向する2辺が接続されると共に、他の2辺に開口部が形成された筒状に形成された部材であり、服本体1の服地Cの裏面に接続されている。
図3に示すように、筒状部材を形成するシート状部材のうち、服本体1の服地Cの側に配置されたものを第1シート状部材191とし、空調衣服100の着用者の側に配置されたものを第2シート状部材192とする。また、第1シート状部材191と第2シート状部材192とが向かい合う筒の内側に位置する面のことを筒状部材19の内面といい、この反対側の筒の外側に位置する面のことを筒状部材19の外面という。
なお、第1シート状部材191と第2シート状部材192とは、別個の2枚のシート状部材を重ねた上で、対向する2辺を縫合等によって接続して形成してもよいし、一枚のシート状部材を折り畳んだ上で、このような折り畳み部と対向する一辺を縫合等によって接続して形成してもよい。
筒状部材19は、図3に示すように、略四角形状のシート状部材が2重に重ねられ、対向する2辺が接続されると共に、他の2辺に開口部が形成された筒状に形成された部材であり、服本体1の服地Cの裏面に接続されている。
図3に示すように、筒状部材を形成するシート状部材のうち、服本体1の服地Cの側に配置されたものを第1シート状部材191とし、空調衣服100の着用者の側に配置されたものを第2シート状部材192とする。また、第1シート状部材191と第2シート状部材192とが向かい合う筒の内側に位置する面のことを筒状部材19の内面といい、この反対側の筒の外側に位置する面のことを筒状部材19の外面という。
なお、第1シート状部材191と第2シート状部材192とは、別個の2枚のシート状部材を重ねた上で、対向する2辺を縫合等によって接続して形成してもよいし、一枚のシート状部材を折り畳んだ上で、このような折り畳み部と対向する一辺を縫合等によって接続して形成してもよい。
筒状部材19は、一方の開口部が、服本体1の服地Cの裏面に、前身頃開口部18を囲むようにして縫合等の方法によって接続されており、前身頃開口部18及び筒状部材19を通して、服本体1と着用者の身体との間の空間内へと着用者が手を挿し入れることができるように構成されている。
具体的には、筒状部材19は、第1シート状部材191と第2シート状部材192とが、前身頃開口部18としての切れ目の左右の異なる側に接続されることで、前身頃開口部18を囲むようにして服地Cの裏面に接続されている。
具体的には、筒状部材19は、第1シート状部材191と第2シート状部材192とが、前身頃開口部18としての切れ目の左右の異なる側に接続されることで、前身頃開口部18を囲むようにして服地Cの裏面に接続されている。
また、筒状部材19は、図3に示すように、第1シート状部材191と第2シート状部材192とが接続された2辺のうち1辺(図3においては、筒状部材19の上端部に位置する辺)が、服本体1の服地Cの裏面に縫合等の方法によって接続されている。これに対して、第1シート状部材191と第2シート状部材192とが接続された2辺のうち他の1辺(図3においては、筒状部材19の下端部に位置する辺)は、服本体1の服地Cに接続されておらず、筒状部材19の下部を、服本体1の服地Cから離隔させることができるように構成されている。本例において、筒状部材19は2辺に開口部が形成された筒状に形成されているが、1辺のみに開口部を設けた袋状として形成しても良い。
[コ 吸水部材]
吸水部材20は、例えば、パイル地でレーヨンとポリエステルの混紡、綿100%、綿とポリエステルとポリウレタンの混紡等の服本体1の服地Cと比較して吸水性の高いシート状部材であり、図3に示すように、筒状部材19の内面の全体に備えられて、服本体1裏面側の開口部18近傍に配置されている。
吸水部材20は、例えば、パイル地でレーヨンとポリエステルの混紡、綿100%、綿とポリエステルとポリウレタンの混紡等の服本体1の服地Cと比較して吸水性の高いシート状部材であり、図3に示すように、筒状部材19の内面の全体に備えられて、服本体1裏面側の開口部18近傍に配置されている。
吸水部材20は、筒状部材19を形成する第1シート状部材191及び第2シート状部材192自体を、服本体1の服地Cと比較して吸水性の高いシート状部材とすることによって、服本体1に備えられるようにしてもよいし、第1シート状部材191及び第2シート状部材192としては、例えば服本体1の服地Cと同様のシート状部材を用いて筒状部材19を形成した上で、その内面に、吸水部材20を貼付するようにしてもよい。
前者の場合、筒状部材19の第1シート状部材191及び第2シート状部材192と吸水部材20とは共通の部材を指すこととなり、この場合、筒状部材19の内面に加え、外面にも吸水部材20が備えられていることとなる。また、後者の場合、筒状部材19の第1シート状部材191及び第2シート状部材192と吸水部材20とは別個の部材を指すこととなり、この場合、筒状部材19の内面にのみ、吸水部材20が備えられていることとなる。
なお、吸水部材20を服本体1に対して、着脱可能に形成するようにしても良い。この場合、吸水部材20の汚れ具合に応じて、吸水部材20が交換可能となる。
前者の場合、筒状部材19の第1シート状部材191及び第2シート状部材192と吸水部材20とは共通の部材を指すこととなり、この場合、筒状部材19の内面に加え、外面にも吸水部材20が備えられていることとなる。また、後者の場合、筒状部材19の第1シート状部材191及び第2シート状部材192と吸水部材20とは別個の部材を指すこととなり、この場合、筒状部材19の内面にのみ、吸水部材20が備えられていることとなる。
なお、吸水部材20を服本体1に対して、着脱可能に形成するようにしても良い。この場合、吸水部材20の汚れ具合に応じて、吸水部材20が交換可能となる。
[(2) ファン]
ファン2は、図2及び図3に示すように、ファン取付孔13を挿通するようにして服本体1に取り付けられ、ファン取付孔13を通して、服本体1と着用者の身体との間の空間内に空気を導入するためのものである。ファン2には、電源部3より、接続ケーブル4を通じて必要な電力が供給される。
ファン2は、ファン取付孔13を挿通するようにして服本体1に取り付けられ、服本体1と着用者の身体との間の空間内へと空気を導入できるものであればよく、その具体的な構成は任意である。
ファン2は、図2及び図3に示すように、ファン取付孔13を挿通するようにして服本体1に取り付けられ、ファン取付孔13を通して、服本体1と着用者の身体との間の空間内に空気を導入するためのものである。ファン2には、電源部3より、接続ケーブル4を通じて必要な電力が供給される。
ファン2は、ファン取付孔13を挿通するようにして服本体1に取り付けられ、服本体1と着用者の身体との間の空間内へと空気を導入できるものであればよく、その具体的な構成は任意である。
[(3) 電源部]
電源部3は、ファン2に電力を供給するための部材であり、例えば、安全保護回路が付加されたリチウムイオン組電池が内蔵され、図1及び図3に示すように、接続ケーブル4を通じてファン2と接続される。また、電源部3は、ファン2に供給する電力のオン/オフを切り替えるスイッチ(図示せず。)を備える。
電源部3は、ファン2に電力を供給することができるものであれば、その具体的な構成は任意である。
電源部3は、ファン2に電力を供給するための部材であり、例えば、安全保護回路が付加されたリチウムイオン組電池が内蔵され、図1及び図3に示すように、接続ケーブル4を通じてファン2と接続される。また、電源部3は、ファン2に供給する電力のオン/オフを切り替えるスイッチ(図示せず。)を備える。
電源部3は、ファン2に電力を供給することができるものであれば、その具体的な構成は任意である。
[(4) 接続ケーブル]
接続ケーブル4は、図1及び図3に示すように、電源部3とファン2とを接続するケーブルであり、接続ケーブル4を通じて、電源部3からファン2に対して、ファン2の稼働に必要な電力が供給される。
なお、接続ケーブル4は、電源部3からファン2に対して、ファン2の稼働に必要な電力を供給できるものであればよく、その具体的な構成は任意である。
接続ケーブル4は、図1及び図3に示すように、電源部3とファン2とを接続するケーブルであり、接続ケーブル4を通じて、電源部3からファン2に対して、ファン2の稼働に必要な電力が供給される。
なお、接続ケーブル4は、電源部3からファン2に対して、ファン2の稼働に必要な電力を供給できるものであればよく、その具体的な構成は任意である。
[2 実施形態の効果]
本実施形態に係る空調衣服100によれば、服本体1の裏面側の前身頃開口部18の近傍に服本体1の服地Cと比較して吸水性の高い部材である吸水部材20が備えられていることで、空調衣服100の着用者は、手を前身頃開口部18から服本体1の裏面側へと挿し入れることで、吸水部材20を用いて、手に掻いた汗を拭き取ることが可能となる。
本実施形態に係る空調衣服100によれば、服本体1の裏面側の前身頃開口部18の近傍に服本体1の服地Cと比較して吸水性の高い部材である吸水部材20が備えられていることで、空調衣服100の着用者は、手を前身頃開口部18から服本体1の裏面側へと挿し入れることで、吸水部材20を用いて、手に掻いた汗を拭き取ることが可能となる。
また、服本体1の服地C自体を吸水部材20とすることを要せず、服地C自体の材質に制約は生じないことから、吸水部材20を備えることにより、着用者の身体の冷却機能の向上に支障が生じることもない。
また、吸水部材20は、服本体1の裏面側に備えられ、着用者が服本体1を着用した状態において、服本体1の外部から視認できないことから、吸水部材20を備えたことにより、服本体1の外観を害することもない。
また、吸水部材20が、前身頃開口部18を囲むようにして服地Cの裏面に接続された筒状部材19に備えられていることで、着用者が手を前身頃開口部18から服本体1の裏面側へと挿し入れた際に、手を拭き易くなる。
また、筒状部材19が、第1シート状部材191と第2シート状部材192とが接続された2辺のうち上端部に位置する辺が服本体1の服地Cの裏面に接続され、下端部に位置する辺は服本体1の服地Cの裏面に接続されていないことで、筒状部材19の下部を、服本体1の服地Cから離隔させることができ、着用者がさらに吸水部材20で手を拭き易くなるとともに、上端部に位置する辺は服本体1の服地Cに接続されていることから、空調衣服100の着用中に、筒状部材19がよれてしまうことも防止できる。
また、空調衣服100は、ファン2によって服本体1と着用者の身体との間の空間内に空気を取り込み、空気排出部(フード開口部141及び袖部開口部15)へと流通させることで、単に衣服の通気性を向上させた場合等と比較して、遥かに効果的に着用者の身体を冷却することができる。
さらに、前身頃開口部18から服本体1と着用者の身体との間の空間内へと続くようにして、筒状部材19が備えられていることで、空調衣服100の着用者は、服本体1の外部から、前身頃開口部18及び筒状部材19を介して、服本体1と着用者の身体との間の空間内へと手を挿し入れることが可能となる。これによって、服本体1と着用者の身体との間の空間内にファン2によって導入された空気によって、着用者の手も冷却することが可能となる。
さらに、前身頃開口部18から服本体1と着用者の身体との間の空間内へと続くようにして、筒状部材19が備えられていることで、空調衣服100の着用者は、服本体1の外部から、前身頃開口部18及び筒状部材19を介して、服本体1と着用者の身体との間の空間内へと手を挿し入れることが可能となる。これによって、服本体1と着用者の身体との間の空間内にファン2によって導入された空気によって、着用者の手も冷却することが可能となる。
[第2 第2実施形態]
本発明の第2実施形態について、図4に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同一の部分については、説明を省略する。
本発明の第2実施形態について、図4に基づいて説明する。なお、第1実施形態と同一の部分については、説明を省略する。
[1 実施形態の構成]
第2実施形態に係る空調衣服100Aは、図4に示すように、服本体1Aにつき、長袖とした上で、袖部先端部に形成された袖部開口部15近傍の服本体1の裏面側に、吸水部材20Aを備えたものである。また、第1実施形態に係る空調衣服100の服本体1と異なり、前身頃に前身頃開口部18、筒状部材19及び吸水部材20を備えていない。その他の構成は、第1実施形態に係る空調衣服100と同様である。
第2実施形態に係る空調衣服100Aは、図4に示すように、服本体1Aにつき、長袖とした上で、袖部先端部に形成された袖部開口部15近傍の服本体1の裏面側に、吸水部材20Aを備えたものである。また、第1実施形態に係る空調衣服100の服本体1と異なり、前身頃に前身頃開口部18、筒状部材19及び吸水部材20を備えていない。その他の構成は、第1実施形態に係る空調衣服100と同様である。
服本体1Aの袖部は、図4に示すように、一般的な長袖の上衣よりも長く、着用者の手の略全体を覆う長さを有するように形成されている。
また、袖部開口部15の近傍には、服地Cの裏面に貼付されるようにして、袖部を周回するように、吸水部材20Aが備えられている。吸水部材20Aは、第1実施形態に係る吸水部材20と同様、例えば、パイル地でレーヨンとポリエステルの混紡、綿100%、綿とポリエステルとポリウレタンの混紡等の服本体1Aの服地Cと比較して吸水性の高いシート状部材である。
また、袖部開口部15の近傍には、服地Cの裏面に貼付されるようにして、袖部を周回するように、吸水部材20Aが備えられている。吸水部材20Aは、第1実施形態に係る吸水部材20と同様、例えば、パイル地でレーヨンとポリエステルの混紡、綿100%、綿とポリエステルとポリウレタンの混紡等の服本体1Aの服地Cと比較して吸水性の高いシート状部材である。
なお、図4においては、空調衣服100Aが、第1実施形態に係る空調衣服100の服本体1と異なり、前身頃に前身頃開口部18、筒状部材19及び吸水部材20を備えていない場合につき図示しているが、上記のように袖部を長袖として吸水部材20Aを備えた上で、さらに、前身頃に前身頃開口部18、筒状部材19及び吸水部材20を備える構成とすることも可能である。
[2 実施形態の効果]
本実施形態に係る空調衣服100Aによれば、袖部開口部15の近傍に、服本体1Aの服地Cと比較して吸水性の高い部材である吸水部材20Aが備えられていることで、空調衣服100Aの着用者は、吸水部材20Aを用いて、手に掻いた汗を拭きとることが可能となる。
本実施形態に係る空調衣服100Aによれば、袖部開口部15の近傍に、服本体1Aの服地Cと比較して吸水性の高い部材である吸水部材20Aが備えられていることで、空調衣服100Aの着用者は、吸水部材20Aを用いて、手に掻いた汗を拭きとることが可能となる。
また、服本体1Aの服地C自体を吸水部材20Aとすることを要せず、服地C自体の材質に制約は生じないことから、吸水部材20Aを備えることにより、着用者の身体の冷却機能の向上に支障が生じることもない。
また、吸水部材20Aは、服本体1Aの裏面側に備えられ、着用者が服本体1Aを着用した状態において、服本体1Aの外部から視認できないことから、吸水部材20Aを備えたことにより、服本体1Aの外観を害することもない。
また、空調衣服100Aは、ファン2によって服本体1Aと着用者の身体との間の空間内に空気を取り込み、空気排出部(フード開口部141及び袖部開口部15)へと流通させることで、単に衣服の通気性を向上させた場合等と比較して、遥かに効果的に着用者の身体を冷却することができる。
さらに、服本体1Aの袖部が、一般的な長袖の上衣よりも長く、着用者の手の略全体を覆う長さを有するように形成されていることで、手の周囲にも、服本体1Aと着用者の身体との間の空間内にファン2によって導入された空気を流通させることができ、着用者の手も冷却することが可能となる。
なお、本発明を空調衣服に適用する場合であって、手を冷却する場合だけを想定し、手に掻いた汗を拭き取ることまでは想定していない場合は、吸水部材を削除することもできる。
さらに、服本体1Aの袖部が、一般的な長袖の上衣よりも長く、着用者の手の略全体を覆う長さを有するように形成されていることで、手の周囲にも、服本体1Aと着用者の身体との間の空間内にファン2によって導入された空気を流通させることができ、着用者の手も冷却することが可能となる。
なお、本発明を空調衣服に適用する場合であって、手を冷却する場合だけを想定し、手に掻いた汗を拭き取ることまでは想定していない場合は、吸水部材を削除することもできる。
100、100A 空調衣服
1、1A 服本体(衣服)
13 ファン取付孔(取付孔)
141 フード開口部(空気排出部)
15 袖部開口部(開口部、空気排出部)
18 前身頃開口部(開口部)
19 筒状部材
191 第1シート状部材
192 第2シート状部材
20、20A 吸水部材
2 ファン(空気導入手段)
3 電源部(電源手段)
4 接続ケーブル(電源手段)
C 服地
1、1A 服本体(衣服)
13 ファン取付孔(取付孔)
141 フード開口部(空気排出部)
15 袖部開口部(開口部、空気排出部)
18 前身頃開口部(開口部)
19 筒状部材
191 第1シート状部材
192 第2シート状部材
20、20A 吸水部材
2 ファン(空気導入手段)
3 電源部(電源手段)
4 接続ケーブル(電源手段)
C 服地
Claims (10)
- 着用者の身体の少なくとも一部を覆う衣服であって、
前記衣服の服地に形成された開口部と、
前記衣服裏面側の前記開口部近傍に配置された前記服地と比較して吸水性の高い部材である吸水部材と、
を備えることを特徴とする衣服。 - 前記開口部は、前記衣服の前身頃の左右2か所に備えられていることを特徴とする請求項1に記載の衣服。
- 筒状に形成され、一端部が前記開口部を囲むように前記服地の裏面に接続された筒状部材を備え、
前記吸水部材は、前記筒状部材の内面に備えられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の衣服。 - 前記筒状部材は、略四角形状に形成された第1シート状部材と第2シート状部材とを備え、
前記第1シート状部材と前記第2シート状部材とは対向する2辺において接続され、他の1辺において、前記第1シート状部材と前記第2シート状部材とが前記開口部を囲むようにして前記服地の裏面に接続されていることを特徴とする請求項3に記載の衣服。 - 前記第1シート状部材と前記第2シート状部材とが接続された前記2辺のうち1辺が、前記服地の裏面に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の衣服。
- 前記開口部は袖部の先端部に備えられ、
前記吸水部材は、前記衣服の袖部の先端部近傍に備えられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の衣服。 - 前記袖部は、前記衣服の着用者の手の略全体を覆う長さを有することを特徴とする請求項6に記載の衣服。
- 空気導入手段を取り付けるための取付孔と、
前記取付孔に取り付けられた前記空気導入手段によって導入された空気を排出する空気排出部と、
を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の衣服。 - 請求項8に記載の衣服と、
前記取付孔に取り付けられた空気導入手段と、
前記空気導入手段に電力を供給する電源手段と、
を備えることを特徴とする空調衣服。 - 着用者の身体の少なくとも一部を覆い、空気導入手段を取り付けるための取付孔を備える衣服と、
前記取付孔に取り付けられた空気導入手段と、
前記空気導入手段に電力を供給する電源手段と、を備えた空調衣服であって、
前記衣服表面側の服地に形成され、前記衣服内面側と連通する開口部を備えることを特徴とする空調衣服。
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