JP7429962B2 - 空調衣服及び空調衣服用衣服本体 - Google Patents

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Description

本発明は、空調衣服及び空調衣服用衣服本体に関するものである。
近年、身体を冷却する空調衣服が実用化され、急速に普及している。従来の空調衣服は、通気性の低いシート状部材で形成された服本体と、服本体の後側の下方に取り付けられたファンと、ファンに電力を供給するための電源装置と、電源装置とファンとを電気的に接続するための電源ケーブルと、を備える。
ファンを作動させると、大量の空気がファンから服本体内に取り込まれる。取り込まれた空気の圧力により服本体と着用者の身体との間に空気流通路が自動的に形成され、取り込まれた空気は、形成された空気流通路を着用者の身体又は下着の表面に沿って流通し、例えば、襟部や袖部の開口部に形成された空気送出部から外部に排出される。
そして、取り込まれた空気が、服本体と着用者の身体又は下着との間の空気流通路を流通する間に、身体から出た汗を蒸発させ、蒸発する際の気化熱により身体が冷却される(例えば、特許文献1参照)。
このような空調衣服は、より冷却の効率を高めるため、脇下や腰回り等にファンが設置されているのが一般的である(例えば、特許文献2参照)。
国際公開第2005/063065号 特開2006-152452号公報
しかしながら、特許文献2に記載のファンを備える空調衣服は、体表面が過度に冷却されたり乾燥し過ぎたりしてしまうのを防止するために、下着のファンと相対する部分に布等のシート部材を当てるなどの手段が考えられるが、下着にシート部材を固定するのは不自然である上、空調衣服のファン穴の位置が変わるたびに布の固定位置も変える必要があり、実用的でなかった。
また、ファンの外から不用意に水が浸入して下着が湿った状態において、ファンから取り込んだ空気により、この水分が気化されて体表面温度が過度に冷やされるという課題もあった。さらに外気温が非常に高い環境下で空調衣服を使用すると、ファンから高温の外気を取り込んでしまい、取り込んだ熱風が当たった部位が過度に乾燥するという問題もある。
空調衣服においては、近年、ファンから取り込む風量を大風量化する傾向にあるが、この大風量化に伴って、ファン近傍の体表面近辺が過度に冷却されたり、乾燥化したりするような問題が頻発することが懸念される。体表面の乾燥が過度に進むと、気化熱に寄与する水分が極端に少なくなってしまい、体表面の温度が下がりづらくなり、空調衣服の本来の目的が達成できなくなってしまうことも懸念される。
本発明の課題は、ファンから排出された空気によりファン近傍の体表面や下着が過度に冷却されたり過度に乾燥したりするのを防ぎつつ、より空気を流れやすくできる空調衣服及び空調衣服用衣服本体を提供することである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、空調衣服であって、
空気取込部より取り込まれた空気を空気排出部から排出させるファンと、
前記ファンを取り付けるためのファン取付孔を備えた服本体と、
前記ファン取付孔に前記ファンが取り付けられた状態で、前記空気排出部を覆う体表面保護シートと、を備え、
前記体表面保護シートは、
前記服本体の上下方向の一端部から他端部に向かって、固定部、中間部、中央部を順に備え、
前記固定部は、前記服本体の内面または前記ファンに固定され
前記中央部は、前記固定部が固定された際に前記ファンと対向し、
前記中間部は、前記中央部よりも空気を通し易いことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、空調衣服であって、
空気取込部より取り込まれた空気を空気排出部から排出させるファンと、
前記ファンを取り付けるためのファン取付孔を備えた服本体と、
前記ファン取付孔に前記ファンが取り付けられた状態で、前記空気排出部を覆う体表面保護シートと、を備え、
前記体表面保護シートは、
前記服本体の内面または前記ファンに固定される固定部と、
前記固定部に固定された際に前記ファンと対向する中央部と、
前記固定部と前記中央部との間に前記中央部よりも空気を通し易い中間部と、
を備え、
前記体表面保護シートを前記服本体の内面に固定した状態で、前記空気排出部を覆わない位置に保持する保持手段を備えることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載の空調衣服であって、
前記体表面保護シートは、前記服本体の内面または前記ファンに着脱自在であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の空調衣服であって、
前記中間部は、網目状シートにより構成されることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、空調衣服用衣服本体であって、
空気取込部より取り込まれた空気を空気排出部から排出させるファンを取り付けるためのファン取付孔を備えた服本体と、
前記ファン取付孔に前記ファンが取り付けられた状態で、前記空気排出部を覆う体表面保護シートと、を備え、
前記体表面保護シートは、
前記服本体の上下方向の一端部から他端部に向かって、固定部、中間部、中央部を順に備え、
前記固定部は、前記服本体の内面または前記ファンに固定され
前記中央部は、前記固定部が固定された際に前記ファンと対向し、
前記中間部は、前記中央部よりも空気を通し易いことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、空調衣服用衣服本体であって、
空気取込部より取り込まれた空気を空気排出部から排出させるファンを取り付けるためのファン取付孔を備えた服本体と、
前記ファン取付孔に前記ファンが取り付けられた状態で、前記空気排出部を覆う体表面保護シートと、を備え、
前記体表面保護シートは、
前記服本体の内面または前記ファンに固定される固定部と、
前記固定部に固定された際に前記ファンと対向する中央部と、
前記固定部と前記中央部との間に前記中央部よりも空気を通し易い中間部と、
を備え、
前記体表面保護シートを前記服本体の内面に固定した状態で、前記空気排出部を覆わない位置に保持する保持手段を備えることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項5又は6に記載の空調衣服用衣服本体であって、
前記体表面保護シートは、前記服本体の内面に着脱自在であることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項5から7のいずれか一項に記載の空調衣服用衣服本体であって、
前記中間部は、網目状シートにより構成されることを特徴とする。
本発明によれば、ファンから排出された空気によりファン近傍の体表面や下着が過度に冷却されたり過度に乾燥したりするのを防ぎつつ、より空気を流れやすくできる空調衣服及び空調衣服用衣服本体を提供することができる。
前身頃の開閉手段を開いた状態における空調衣服の正面図である。 空調衣服の服本体のファン取付孔周辺を服本体の内面から見た図である。 空調衣服の服本体に取り付けられた状態のファンを示す概略図である。 本実施形態に係る体表面保護シートの正面図である。 服本体に取り付けられた図4の体表面保護シートの斜視図である。 服本体に取り付けられた図4の体表面保護シートの側面図である。 図4の体表面保護シートが別の方法で取り付けられた服本体を着用した状態を示す側面図である。 図4の体表面保護シートが取り付けられた服本体を着用した状態を示す側面図である。 本実施形態の変形例に係る体表面保護シートの正面図である。 服本体に取り付けられた図9の体表面保護シートの斜視図である。 服本体に取り付けられた図9の体表面保護シートの側面図である。 服本体に取り付けられた変形例の体表面保護シートの側面図である。 ファンに取り付けられた変形例の体表面保護シートの側面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図1から図13に基づいて説明する。
なお、本発明に係る体表面保護シートは、空調衣服の服本体に取り付けられたファンから排出される空気が直に体表面に接触しないようにすることでファン近傍の体表面が過度に冷却されたり乾燥したりするのを防ぐために用いられるシートである。したがって、まず、空調衣服の一例につき図1から図3に基づいて説明し、空調衣服の服本体に体表面保護シートが取り付けられる場合を例として、各実施形態につき説明する。ただし、本発明の技術的範囲は図示例に限定されるものではない。また、各図に示すように上下方向を定める。
[空調衣服]
空調衣服200は、図1に示すように、服本体210と、服本体210内部に空気を導入するファン220と、ファン220に電力を供給する電源部230と、ファン220と電源部230とを接続する接続ケーブル240と、体表面保護シート250と、を備え、ファン220によって服本体210内に取り込まれた空気を、着用者の身体又は下着の表面に沿って流通させることで、身体から出た汗を蒸発させ、蒸発する際の気化熱により身体を冷却するものである。
また、服本体210と、体表面保護シート250とにより、空調衣服用衣服本体を構成する。
[服本体]
服本体210は、図1に示すように、通気性のない又はファン220による空気の導入によって膨らませることができる程度の通気性を有するシート状部材Sによって、着用者の少なくとも胴部を覆う形状に形成されている。なお、図1においては、服本体210を、着用者の胴部及び腕部を覆うブルゾン型に形成しているが、服本体210の形状はこれに限られず、例えば、上衣及び下衣が一体化されたつなぎ服型や、胴部のみを覆うベスト型に形成することも可能である。
服本体210は、第一開閉手段211と、第二開閉手段212と、空気漏れ防止手段213と、ファン取付孔214と、取付孔補強部材215と、襟部空気送出部216と、袖部空気送出部217と、電源部保持手段218と、ケーブル保持手段219と、を備える。
(第一開閉手段及び第二開閉手段)
第一開閉手段211及び第二開閉手段212は、服本体210を前開きとし、空調衣服200を着用する際に、服本体210の前部を開閉するためのものであり、その具体的構成は任意であるが、例えば、一般的な線ファスナー等が用いられる。なお、第一開閉手段211は服本体210の前身頃の分割部分を着脱自在とすることができるものであればよく、線ファスナーに限られないが、空気の漏れを防止する観点からは線ファスナーが望ましい。
(空気漏れ防止手段)
空気漏れ防止手段213は、図1に示すように、服本体210下部に備えられた、服本体210と着用者の身体との間の空間内の空気が服本体210の裾部から外部に漏れることを防止するための手段であり、服本体210下部から空気が外部に漏れることを防止することができるものであれば、その具体的構成は任意であり、例えば、服本体210の着用者の腹部に対応する位置に、ゴム紐等の伸縮性のある部材を、着用者の身体を周回するように備えることによって形成される。
空調衣服200の着用時においては、空気漏れ防止手段213によって、服本体210の着用者の腹部に対応する位置が絞り込まれて着用者の身体に密着することで、ファン220によって導入された空気が、服本体210と着用者の上半身との間の空間から、服本体210と着用者の下半身との間の空間へと流れることを防止する。これによって、襟部空気送出部216及び袖部空気送出部217からの空気の排出量を増やし、着用者の上半身への冷却効果を高めることができる。
なお、空気漏れ防止手段213は必須の構成ではなく、例えば、空気漏れ防止手段213を備えず、服本体210がつなぎ服型である場合は、ファン220によって導入された空気が、服本体210と着用者の上半身との間の空間から、服本体210と着用者の下半身との間の空間へも流れ、これが裾から送出されるようにしてもよい。この場合、着用者の全身を万遍なく冷却することが可能となる。
(ファン取付孔)
ファン取付孔214は、図1及び図2に示すように、服本体210を形成するシート状部材Sの着用者の腰の左右に対応する位置に形成された、空調衣服200の着用時において、服本体210と着用者の身体との間の空間と、外部と、を繋ぐこととなる孔部である。
ファン取付孔214を挿通するようにしてファン220を取り付けることで、ファン取付孔214を介して、外部の空気を服本体210内に取り込むことができる。
なお、ファン取付孔214が形成される位置としては、空調衣服200の着用時に着用者を効果的に冷却する観点からは、上記の位置が好ましいが、これに限られず、例えば、着用者の脇の下方に対応する位置に形成することも可能である。
また、ファン取付孔214が形成される個数は、2個に限られず、これより少数又は多数のファン取付孔214を形成し、これに対応した数のファン220を取り付けてもよい。
(取付孔補強部材)
取付孔補強部材215は、図1及び図2に示すように、例えばプラスチック等によって形成された扁平な部材であり、中心にファン取付孔214と大きさが略一致する孔部215aを有する。図2に示すように、取付孔補強部材215は、孔部215aが、ファン取付孔214に重なるように、服本体210の内面に取り付けられる。これによって、服本体210のファン取付孔214周辺が補強され、ファン220をファン取付孔214に取り付け易くなり、また、取り付けられたファン220が外れ難くなる。
取付孔補強部材215は、服本体210を形成するシート状部材Sに対し、縫合、接着等任意の方法によって取り付けることができる。また、取付孔補強部材215を服本体210の内面から覆う裏地が備えられていてもよい。
なお、ファン220の取り付けの容易性及びファン220の外れ難さは低下するものの、取付孔補強部材215を備えない構成とすることも可能である。
(空気送出部)
襟部空気送出部216及び袖部空気送出部217は、図1に示すように、ファン220によってファン取付孔214から導入された空気を、着用者の身体又は下着に沿って流通させた後に送出するための開口部であり、それぞれ、着用者の首と服本体210の襟部の端部との間と、着用者の腕と服本体210の袖部の端部との間と、に形成される。
なお、空気送出部は、ファン220によって服本体210内に導入された空気を、着用者の身体又は下着に沿って流通させた後に送出できるものであればよく、その形成位置は、襟部及び袖部に限定されない。
(電源部保持手段)
電源部保持手段218は、電源部230を服本体210に装着するための手段であり、図1においてはポケットを用いた場合につき図示したが、その具体的構成は任意である。
(ケーブル保持手段)
ケーブル保持手段219は、接続ケーブル240を、服本体210の内面に保持するための手段であり、図1においては、一般的なベルト通しのように、縦長の布を上下2カ所において縫い付けることにより形成したものを図示したが、その具体的構成は任意である。
[ファン]
ファン220は、図1に示すように、ファン取付孔214を挿通するようにして服本体210に取り付けられ、ファン取付孔214を通して、服本体210と着用者の身体との間の空間に空気を導入するための空気導入手段である。
ファン220としては、ファン取付孔214を挿通するようにして服本体210に取り付けられ、服本体210内部に空気を導入できるものであれば、任意の構成を採用可能であるが、例えば、図3に示すように、ファン本体221と、これを服本体210に固定するためのリング状の取付リング222と、を備える。
[ファン本体]
ファン本体221は、内部にプロペラ(不図示)とモーター(不図示)とを収納し、図3に示すように、ファン220の使用時において空気が取り込まれる側を構成する空気取込部221aと、ファン220の使用時において空気が排出される側を構成する空気排出部221bと、空気取込部221aと空気排出部221bとの間の筒状の連結部である筒状部221cと、筒状部221cの空気取込部221a側の端部から筒状部221cの側面と略垂直な方向に突出するフランジ部221dと、を有する。筒状部221cは、その中心軸に垂直な面で切った際の断面の外形が円形となる円状に形成され、その外形は、ファン取付孔214の直径と同一か僅かに小さくなるように形成されている。
また、ファン本体221は、空気排出部221b側の所定の位置に、接続ケーブル240と接続される第一接続端子221eを有する。第一接続端子221eは、接続ケーブル240を接続し、電源部230から電力の供給を受けることができる端子であれば、その具体的な構成は任意である。
(取付リング)
取付リング222は、ファン本体221をファン取付孔214に取り付けるためのリング状の部材であり、その内径が筒状部221cの外形と同一か、僅かに大きくなるように形成されており、筒状部221cが取付リング222を挿通するようにして、ファン220に取り付けることができる。
筒状部221cの外面と、取付リング222の内面と、には、例えば、取付リング222の内面側に凸部が形成され、筒状部221cの外面側に当該凸部と係合する凹部を形成することにより、係止手段(不図示)が形成されている。
ファン220を服本体210に取り付ける際には、図3に示すように、ファン220の空気排出部221b側を、ファン取付孔214に服本体210の外面から挿入して、フランジ部221dが、服本体210のファン取付孔214の周囲の部分と接するようにする。次に、取付リング222を、服本体210の内面から筒状部221cの外側に差し込むことにより、フランジ部221dと取付リング222とによって、服本体210を形成するシート状部材Sのファン取付孔214周囲の部分及び取付孔補強部材215の孔部215aの周囲の部分を挟み込み、その状態で係止手段によって取付リング222をファン本体221に固定する。
これによって、ファン220をファン取付孔214に挿通するようにして服本体210に固定することができる。
[電源部]
電源部230は、ファン220に電力を供給するための部材であり、例えば、安全保護回路が付加されたリチウムイオン組電池が内蔵され、後述する接続ケーブル240を通じてファン220と接続するための、第二接続端子(不図示)を備える。
[接続ケーブル]
接続ケーブル240は、電源部230とファン220とを接続するケーブルである。接続ケーブル240を通じて、電源部230からファン220に対して、ファン220の稼働に必要な電力が供給される。
接続ケーブル240は、電源部230からファン220に対して、ファン220の稼働に必要な電力を供給できるものであればよく、その具体的な構成は任意である。
[体表面保護シート]
次に、本実施形態に係る体表面保護シート250について、図4から図8に基づいて説明する。
[体表面保護シートの構成]
本実施形態に係る体表面保護シート250は、図4から図8に示すように、服本体210の内側のシート状部材Sに取り付けられる略矩形状の部材であり、図4に示すように、上下方向において一端部から他端部に向かって固定部251、中間部252、中央部253、中間部252、固定部251をそれぞれ備える。
特に、図5、図6に示すように、体表面保護シート250は、空気排出部221bの全体を、ファン220からの空気の流れを阻害しない程度の余裕をもって覆うように、固定部251がシート状部材Sに取り付けられる。
例えば、ファン径を5.0~15.0cm程度とした場合、シートの具体的な大きさは、その長さとその幅のいずれか、もしくは双方がファン径の1.5~3倍程度の余裕をもった大きさとすることができる。縦、横の大きさは、必ずしも同じ長さとする必要はない。
空調衣服200内に排出された空気がファン220近傍の体表面に直接接触せず、体表面に沿って流れるようにして、ファン220近傍の体表面が過度に冷却されたり乾燥したりしないようにする。
(固定部)
固定部251、251は、体表面保護シート250の上下左右の少なくとも一か所に形成され、縫着、融着等の手段によって服本体210の内側のシート状部材Sに取り付けられる。固定部251、251は、図5、6のように2か所に設けることはできるが、ファン220をファン取付孔214に取り付ける際の着脱のしやすさを考慮すると、図7のように少なくとも上部を固定部251とするのが実用的である。
なお、図4の固定部251、251は、一定幅を有する部材を上下に備えているが、これに限られず、体表面保護シート250の端部を中間部252とし、中間部252の一端を縫合などによって固定し、これを固定部251としてもよい。さらには、体表面保護シートの左または右の側面を固定することもできる。
また、固定部251、251の取り付け方法については、体表面保護シート250を服本体210の内側のシート状部材Sに取り付けられればよく、縫着、融着等によるシート状部材Sへの固着に限られず、例えば面ファスナーや、ボタン及びボタン穴などを設けることによる着脱自在な構成でもよく、ファン220の稼働時に、空気排出部221bから排出された空気によって外れないような固定強度を有する固定方法であれば、任意の方法を取りうるが、ファン220の取り付けを考慮すると、少なくとも一方の固定部251は、シート状部材Sに着脱自在な構成とされていることが好ましい。
このとき、固定部251、251の固定位置としては、空気排出部221bを体表面保護シート250によって覆うため、ファン220を取り付けるファン取付孔214に隣接した位置であるのが好ましいが、体表面保護シート250の大きさによっては、これに限られない。
(中間部)
中間部252、252は、体表面保護シート250の固定部251、251と中央部253との間に、空気排出部221bから排出された空気の流路をできるだけ確保しつつ両者を接続するために備えられる。材料としては、網目状シートのようなものを用いても良いし、複数本の糸や紐でつなぎとめられるような形状としてもよい。例えば、その材質としては、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、綿などが挙げられる。
(中央部)
中央部253は、体表面保護シート250の略中央部に設けられ、体表面保護シート250を、空気排出部221bの全体を覆うように取り付けた際に空気排出部221bの正面に位置するように形成され、ファン220近傍の体表面が冷えすぎたり乾燥したりしないようにするためのものである。
中央部253の材料としては、例えば、厚地の綿地、スポンジ、三次元立体織物などの立体織物、熱伝導率の低いシートや織物のような、熱伝導率の低い材料によって形成され、空気排出部221bから排出された空気がファン220近傍の体表面を直接冷却したり乾燥したりしないようにする。
なお、この体表面保護シート250には、同一素材、もしくは複数の素材のシートを積層して用いることもできる。例えば、ファン220側に高密度のポリエステルのような素材のシートを用い、体表面側を立体織物のように熱伝導率の低い素材のシートを用いた積層シートとすることで、ファン220側は中間部252、252への空気の流れが良く、体表面側はファン220の周囲の過度な温度低下を防ぐという効果を得ることができる。加えて、ファン220側には防水性または撥水性の材料のシートを用い、体表面側には上述したような素材のシートを用いた積層シートを用いると、ファン220の外から浸入した水が服本体210の内部に水が入り込むのを直接防止することもできる。
[実施形態の効果]
体表面保護シート250が上記したような構成であり、服本体210の内部において空気排出部221bの全体を覆うように取り付けられることで、図8に示すように、服本体210の着用時において、体表面と空気排出部221bとによって体表面保護シート250が挟まれることで、ファン220から排出された空気は、初めに空気排出部221bの正面に位置する中央部253に接触するが、中央部253は通気性が低いため、その多くは、中央部253と隣接し、中央部253よりも通気性が高い中間部252、252から流出する。中間部252、252は、それぞれファン220から見て上下方向に設けられるため、空気排出部221bから排出された空気は、中間部252、252から上下方向に分散し、着用者の身体又は下着に沿って流通されることとなり、ファン220近傍の体表面のみが過度に冷却されたり乾燥したりしてしまうのを防ぐとともに、より効率的に身体全体に空気が流通されるようになる。
この体表面保護シート250により、衣服内の水分がファンから取り込んだ空気によって気化されてさらに体表面の温度が下がり過ぎてしまう、或いは気化熱に寄与する水分が少なくなりすぎて体表面の温度が下がりにくくなってしまうといった問題を解決することができる。
[変形例]
以下、本実施形態の変形例につき説明する。
上記においては、体表面保護シート250の上下方向両側に固定部251、251と中間部252、252を設ける構成を記載したが、これに限られず、図9から図11に示すように、一端部にのみ中間部252を設け、中間部252の一端を縫合などによって固定し、これを固定部251とし、他の箇所は全て中央部253としてもよい。
このような構成とすることで、体表面保護シート250の製造工程が簡略化され、より安価に製造することができるようになる。
なお、このとき、固定部251と中間部252は、体表面保護シート250の上側に設けられているのが好ましい。上側に設けた場合、ファン220の着脱がしやすく、また、体表面保護シート250で空気排出部221bを覆い続けることができるので、体表面とファン220が常に体表面保護シート250に接触している必要がない点で、好ましい。また、空気送出部である襟部空気送出部216及び袖部空気送出部217はいずれもファン220よりも上側に設けられているため、体表面保護シート250の上側に中間部252を設けることで、両空気送出部への空気の流路となり、着用者の上半身への冷却効果を保つことができる。
また、上記においては、体表面保護シート250が常に空気排出部221bの全体を覆うように取り付けられるような構成を記載したが、これに限られず、例えば、固定部251、251のうち少なくとも一端部を着脱自在な構成とし、服本体210の内側のシート状部材Sに、体表面保護シート250と接着可能な保持手段260を設け、着用者が任意に、空気排出部221bを覆わないような位置に、体表面保護シート250を保持することができるようにしても構わない。
保持手段260としては、例えば、図12に示すように、服本体210の内面のシート状部材Sに面ファスナーを設け、同じく面ファスナーが設けられた体表面保護シート250を筒状に巻き、互いの面ファスナーを接着させる方法など、任意の構成を取ることができる。
このような構成とすることで、例えば外気の温度が急激に上昇した場合は、空気排出部221bを体表面保護シート250で覆わないようにし、ファン220近傍の体表面を集中的に冷却することができるようになるなど、体表面保護シート250を着脱することで、着用者が環境の変化に合わせて冷却方法を選択できるようになる。
また、上記においては、体表面保護シート250を服本体210の内部のシート状部材Sに固定する構成を記載したが、これに限られず、図13に示すように、固定部251、251による固定箇所をファン220の空気排出部221b側とし、体表面保護シート250をファン220に固定するようにしても構わない。
ファン220における体表面保護シート250の取り付け箇所としては、取付リング222や、筒状部221c等、固定部251、251を固定することができる広さを有する箇所であれば、任意の箇所でよい。
このような構成とすることで、固定部251、251をシート状部材Sに固定するための加工を服本体210に対して行う必要がなく、既存の服本体210においても、体表面保護シート250が取り付けられたファン220を新たに取り付けるだけで、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
200 空調衣服
210 服本体
214 ファン取付孔
220 ファン
221 ファン本体
221a 空気取込部
221b 空気排出部
250 体表面保護シート
251 固定部
252 中間部
253 中央部
260 保持手段
S シート状部材

Claims (8)

  1. 空気取込部より取り込まれた空気を空気排出部から排出させるファンと、
    前記ファンを取り付けるためのファン取付孔を備えた服本体と、
    前記ファン取付孔に前記ファンが取り付けられた状態で、前記空気排出部を覆う体表面保護シートと、を備え、
    前記体表面保護シートは、
    前記服本体の上下方向の一端部から他端部に向かって、固定部、中間部、中央部を順に備え、
    前記固定部は、前記服本体の内面または前記ファンに固定され
    前記中央部は、前記固定部が固定された際に前記ファンと対向し、
    前記中間部は、前記中央部よりも空気を通し易いことを特徴とする空調衣服。
  2. 空気取込部より取り込まれた空気を空気排出部から排出させるファンと、
    前記ファンを取り付けるためのファン取付孔を備えた服本体と、
    前記ファン取付孔に前記ファンが取り付けられた状態で、前記空気排出部を覆う体表面保護シートと、を備え、
    前記体表面保護シートは、
    前記服本体の内面または前記ファンに固定される固定部と、
    前記固定部に固定された際に前記ファンと対向する中央部と、
    前記固定部と前記中央部との間に前記中央部よりも空気を通し易い中間部と、
    を備え
    前記体表面保護シートを前記服本体の内面に固定した状態で、前記空気排出部を覆わない位置に保持する保持手段を備えることを特徴とする空調衣服。
  3. 前記体表面保護シートは、前記服本体の内面または前記ファンに着脱自在であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空調衣服。
  4. 前記中間部は、網目状シートにより構成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の空調衣服。
  5. 空気取込部より取り込まれた空気を空気排出部から排出させるファンを取り付けるためのファン取付孔を備えた服本体と、
    前記ファン取付孔に前記ファンが取り付けられた状態で、前記空気排出部を覆う体表面保護シートと、を備え、
    前記体表面保護シートは、
    前記服本体の上下方向の一端部から他端部に向かって、固定部、中間部、中央部を順に備え、
    前記固定部は、前記服本体の内面または前記ファンに固定され
    前記中央部は、前記固定部が固定された際に前記ファンと対向し、
    前記中間部は、前記中央部よりも空気を通し易いことを特徴とする空調衣服用衣服本体。
  6. 空気取込部より取り込まれた空気を空気排出部から排出させるファンを取り付けるためのファン取付孔を備えた服本体と、
    前記ファン取付孔に前記ファンが取り付けられた状態で、前記空気排出部を覆う体表面保護シートと、を備え、
    前記体表面保護シートは、
    前記服本体の内面または前記ファンに固定される固定部と、
    前記固定部に固定された際に前記ファンと対向する中央部と、
    前記固定部と前記中央部との間に前記中央部よりも空気を通し易い中間部と、
    を備え
    前記体表面保護シートを前記服本体の内面に固定した状態で、前記空気排出部を覆わない位置に保持する保持手段を備えることを特徴とする空調衣服用衣服本体。
  7. 前記体表面保護シートは、前記服本体の内面に着脱自在であることを特徴とする請求項5又は6に記載の空調衣服用衣服本体。
  8. 前記中間部は、網目状シートにより構成されることを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の空調衣服用衣服本体。
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