JP2021104538A - 連続鋳造機のダミーバー、鋼の連続鋳造方法、鋼鋳片の製造方法及び鋼製品の製造方法。 - Google Patents

連続鋳造機のダミーバー、鋼の連続鋳造方法、鋼鋳片の製造方法及び鋼製品の製造方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】面取りの有無等によって鋳型コーナー部の形状が異なる少なくとも2種類の鋳型を交換して用いる連続鋳造方法において、安価且つ簡便にダミーバーヘッドの形状を変更すること。【解決手段】鋳型コーナー部が面取りされた第1の鋳型、及び鋳型コーナー部が面取りされていない又は鋳型コーナー部が第1の鋳型よりも少ない面取り量で面取りされた第2の鋳型の少なくとも2種類の鋳型を交換して用いる鋼の連続鋳造機において、連続鋳造の開始時に用いられる連続鋳造機のダミーバーであって、連続鋳造の開始時に、連続鋳造機の鋳型に挿入されるダミーバーヘッド5を備え、ダミーバーヘッド5は、鋳型コーナー部に対応する部位であるコーナー部51が、第1の鋳型2Aの鋳型コーナー部の形状に応じて面取りされた形状を有し、コーナー部51の面取り量を少なくするアタッチメント6をコーナー部に取り付け可能に構成される。【選択図】図3

Description

本発明は、連続鋳造機のダミーバー、鋼の連続鋳造方法、鋼鋳片の製造方法及び鋼製品の製造方法に関する。
鋼の連続鋳造では、連続鋳造機の鋳型を含む機内にダミーバーを挿入した状態で連続鋳造が開始される。この際、鋳型にはダミーバーの先端に設けられるダミーバーヘッドが挿入される。また、連続鋳造機では、鋳型を交換または変形させ、鋳型形状(鋳造方向に直交する断面形状)を変えることで、複数の異なる断面形状の鋳片をすることができる。
しかし、このように複数の鋳型形状で鋳造を行う連続鋳造機では、ダミーバーヘッドが鋳型形状と一致していない場合、従来はダミーバーヘッドを鋳型形状と一致するものに交換する手法がとられている。また、鋳型形状に依らず同一のダミーバーヘッドを使用する方法として、鋳型短辺を可動式にした特殊な鋳型を用いることで鋳造開始時に常に同一の鋳型寸法とする方法(特許文献1参照)や、ダミーバーヘッドの一部を可動式にして鋳型に沿うように変形させる方法(特許文献2参照)がある。
特開平7−100601号公報 実開平6−5745号公報
ところで、上述のように、鋼の連続鋳造において鋳型形状に合わせてダミーバーのダミーバーヘッドを交換する場合、鋳型形状に合わせた複数のダミーバーヘッドを準備することが必要となり、経済面や管理面での負担が大きかった。
また、特許文献1の方法は、鋳型形状に依らず同一のダミーバーヘッドを用いているが、鋳型自体の改造が必要となる。さらに、鋳型形状の違いが、鋳型コーナー部の面取りの有無のように、鋳型形状の寸法差異の小さい場合にはメリットが少なかった。
さらに、特許文献2の方法は、特許文献1と同様に鋳型形状に依らず同一のダミーバーヘッドを用いているものであるが、ダミーバーヘッドの改造が必要となる。さらに、可動機構が複雑となることから、鋳型コーナー部の面取りの有無のように鋳型形状の寸法差異が小さい場合には、専用のダミーバーの作製が困難であった。
そこで、本発明は、上記の課題に着目してなされたものであり、面取りの有無等によって鋳型コーナー部の形状が異なる少なくとも2種類の鋳型を交換して用いる連続鋳造方法において、安価且つ簡便にダミーバーヘッドの形状を変更することができる、連続鋳造機のダミーバー、鋼の連続鋳造方法、鋼鋳片の製造方法及び鋼製品の製造方法を提供することを目的としている。
本発明の一態様によれば、鋳型コーナー部が面取りされた第1の鋳型、及び上記鋳型コーナー部が面取りされていない又は上記鋳型コーナー部が上記第1の鋳型よりも少ない面取り量で面取りされた第2の鋳型の少なくとも2種類の鋳型を交換して用いる鋼の連続鋳造機において、連続鋳造の開始時に用いられる連続鋳造機のダミーバーであって、上記連続鋳造の開始時に、上記連続鋳造機の鋳型に挿入されるダミーバーヘッドを備え、上記ダミーバーヘッドは、上記鋳型コーナー部に対応する部位であるコーナー部が、上記第1の鋳型の上記鋳型コーナー部の形状に応じて面取りされた形状を有し、上記コーナー部の面取り量を少なくするアタッチメントを上記コーナー部に取り付け可能に構成される、連続鋳造機のダミーバーが提供される。
本発明の一態様によれば、鋳型コーナー部が面取りされた第1の鋳型、及び上記鋳型コーナー部が面取りされていない又は上記鋳型コーナー部が上記第1の鋳型よりも少ない面取り量で面取りされた第2の鋳型の少なくとも2種類の鋳型を交換して用いる鋼の連続鋳造方法であって、連続鋳造の開始時において、請求項1又は2に記載の連続鋳造機のダミーバーを用い、上記第1の鋳型で上記連続鋳造を行う場合には、上記アタッチメントを取り外し状態の上記ダミーバーを用い、上記第2の鋳型で上記連続鋳造を行う場合には、上記アタッチメントを取り付けた状態の上記ダミーバーを用いる、鋼の連続鋳造方法が提供される。
本発明の一態様によれば、前述の一態様に係る鋼の連続鋳造方法により鋼の鋳片を製造する鋼鋳片の製造方法が提供される。
本発明の一態様によれば、前述の一態様に係る鋼鋳片の製造方法により鋳造された鋳片に、後処理を施し鋼製品とする鋼製品の製造方法が提供される。
本発明の一態様によれば、面取りの有無等によって鋳型コーナー部の形状が異なる少なくとも2種類の鋳型を交換して用いる連続鋳造方法において、安価且つ簡便にダミーバーヘッドの形状を変更することができる、連続鋳造機のダミーバー、鋼の連続鋳造方法、鋼鋳片の製造方法及び鋼製品の製造方法が提供される。
本発明の一実施形態における連続鋳造機を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るダミーバーヘッドを示す模式図であり、(A)は側面図を示し、(B)は平面図を示す。 本発明の一実施形態に係るダミーバーヘッドを示す正面図である。 図3の点線で囲んだ部分の拡大図である。 アタッチメントを示す模式図であり、(A)は正面図を示し、(B)は平面図を示す。 ダミーバーヘッドへのアタッチメントの取り付け方法を示す模式図であり、(A)はアタッチメントが取り外された状態のダミーバーヘッドを示す斜視図であり、(B)はアタッチメントが取り付けられた状態のダミーバーヘッドを示す斜視図である。 第1の鋳型に、アタッチメントが取り外されたダミーバーヘッドを挿入した状態を示す模式図である。 第2の鋳型に、アタッチメントが取り付けられたダミーバーヘッドを挿入した状態を示す模式図である。
以下の詳細な説明では、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付し、重複する説明を省略する。各図面は模式的なものであり、現実のものとは異なる場合が含まれる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
<連続鋳造機のダミーバー>
本発明の一実施形態に係るダミーバー4は、図1に示すように、鋼を連続鋳造する連続鋳造機1に用いられるものである。連続鋳造機1は、特に限定されないが、本実施形態では一例として、鋳造方向に直交する断面形状が矩形であり、この断面形状が正方形に近いビレットやブルームを鋳造する。連続鋳造機1は、溶鋼が注入される鋳型2と、ピンチロールを含む複数のロール3と、ダミーバー4とを備える。複数のロール3は、鋳造される鋳片を長辺側で挟んだロール組を形成し、このロール組が鋳造方向に並んで複数設けられる。
また、本実施形態では、連続鋳造機1は、鋳造方向に直交する断面形状が異なる、第1の鋳型2A及び第2の鋳型2Bの2種類の鋳型2を交換して用いる。第1の鋳型2Aは、図7に示すように、鋳造方向から視て矩形状の形状を有し、矩形状の角である4箇所の鋳型コーナー部21A(21)の鋳込み空間が面取りされた形状を有する。なお、本実施形態では一例として、鋳型コーナー部21は、鋳込み空間が45°で面取り(C面取り)される。鋳型コーナー部21が面取りされた(テーパーが設けられた)第1の鋳型2Aでは、鋳片のコーナー部の冷却が促進され、鋳造欠陥の発生を抑制することができる。第2の鋳型2Bは、図8に示すように、鋳造方向から視て矩形状の形状を有し、4箇所の鋳型コーナー部21B(21)が面取りされていない形状を有する。なお、第1の鋳型2A及び第2の鋳型2Bは、鋳込み空間の長辺方向(図7,8の左右方向)の最大長さと短辺方向(図7,8の上下方向)の最大長さとはそれぞれ同じ長さとなる。つまり、第1の鋳型2Aと第2の鋳型2Bは、鋳型コーナー部21A,21Bの形状のみが異なるものとなる。
ダミーバー4は、図1に示すように、連続鋳造の開始前に連続鋳造機1の機内に挿入されるものであり、鋳型2に挿入されるダミーバーヘッド5を先端に有する。
ダミーバーヘッド5は、図3に示すように、ダミーバー4の挿入方向に平行な方向から視て、矩形状の形状を有する。本実施形態では、ダミーバー4は、図1に示すように、連続鋳造機1の機内に下方から挿入される。つまり、図2における上下方向及び図3における前後方向が、ダミーバー4の挿入方向に平行な方向となる。なお、ダミーバー4は、上記の例に限らず、連続鋳造機1の機内に上方から(即ち、鋳型2側から)挿入されるものであってもよい。
ダミーバーヘッド5は、鋳型2に挿入された状態で、連続鋳造の開始時に溶鋼を受ける、鋳型2の底となるものである。このため、ダミーバーヘッド5は、矩形状の長辺側の最大長さが鋳型2の鋳込み空間の長辺側の最大長さより短く、矩形状の短辺側の最大長さが鋳型2の鋳込み空間の短辺側の最大長さより短い。なお、ダミーバーヘッド5の寸法(長辺側及び短辺側の最大長さ)が小さすぎると、鋳型2とのクリアランスが大きくなり、シール性の低下が問題となる。このため、ダミーバーヘッド5の寸法は、シール性が問題とならないように、鋳型2とのクリアランスが適当となる大きさに設定される。また、ダミーバーヘッド5は、先端側(図1の上端側)に、鋳造される鋳片と連結する窪みである連結部52を有する。
さらに、ダミーバーヘッド5は、矩形状の角であり、鋳型2の鋳型コーナー部21に対応する部位である4箇所のコーナー部51が、第1の鋳型2Aの鋳型コーナー部21Aに応じて面取りされた形状を有する。本実施形態では、一例として、コーナー部51が、鋳型コーナー部21Aと同様に、45°で面取り(C面取り)される。また、コーナー部51の面取り量は、ダミーバーヘッド5が第1の鋳型2Aに挿入可能な程度に設定され、ダミーバーヘッド5が第1の鋳型2Aに挿入した状態でコーナー部51と第1の鋳型2Aとのクリアランスが長辺や短辺と同程度となるように設定されることが望ましい。さらに、コーナー部51には、図6(A)に示すように、内周にネジが切られた接続穴511が、鋳型2への挿入方向に並んで複数形成される。
また、4箇所のコーナー部51は、コーナー部51の面取り量を少なくするアタッチメント6を取り付け可能にそれぞれ構成される。アタッチメント6は、図5に示すように、角柱状の形状を有し、コーナー部51に取り付けられることでコーナー部51の面取り量を少なくするものである。本実施形態では、アタッチメント6は、図5(A)に示すように、鋳型2への挿入方向に平行な方向から視て、台形状の形状を有する。つまり、アタッチメント6は、図8に示すように、コーナー部51に取り付けられ、第2の鋳型2Bにダミーバーヘッド5が挿入された状態において、鋳造方向から視て、コーナー部51と第2の鋳型2Bとの隙間を埋めるような形状を有する。なお、本実施形態では、アタッチメント6は、ダミーバーヘッド5の挿入方向から視て、台形状つまり三角形状の鋳型コーナー部21Bに近接する角が面取り(C面取り)された形状となるが、コーナー部51の面取り量を少なくするものであれば他の形状であってもよい。例えば、アタッチメント6の形状は、面取りがされていない三角形状や、本実施形態においてC面取りされた角がR面取りされたものであってもよい。
さらに、アタッチメント6は、コーナー部51に取り付けられた状態で、図8に示すように、シール性が問題とならない程度に、第2の鋳型2Bとのクリアランスが設けられる寸法に形成される。また、アタッチメント6は、図4に示すように、ダミーバーヘッド5に取吊りけられた状態で、ダミーバーヘッド5の長辺側の面が、ダミーバーヘッド5よりも内側に位置し、長辺側に段差を形成する形状を有することが好ましい。なお、ダミーバーヘッド5の長辺側の面とは、ダミーバー4を連続鋳造機1の機内に挿入する際に、ロール3と対向する面である。ダミーバー4を連続鋳造機1の機内に挿入する際、ダミーバーヘッド5は、長辺側がロール3に接しながら機内を移動する。このとき、ロール3の圧下力がダミーバーヘッド5に掛かるため、アタッチメント6の形状を図4に示すような段差を形成する形状とすることで、アタッチメント6の変形や損傷を防止することができる。
さらに、アタッチメント6は、ダミーバーヘッド5に取り付けた状態で、先端側の面がダミーバーヘッド5のコーナー部51の先端側の面と同程度の高さとなることが好ましい。なお、アタッチメント6の挿入方向に対する長さは、特に限定されるものではなく、ダミーバーヘッド5のコーナー部51の挿入方向に対する長さよりも短くてもよい。
さらに、アタッチメント6の材質は、特に限定されないが、ダミーバーヘッド5と同様に、耐熱性と強度に優れるものが好ましく、コストの面からは鋼製であってもよい。
さらに、アタッチメント6は、ダミーバーヘッド5への取り付け機構として、図5(B)に示すように、挿入方向に並んだ複数の取り付け孔61を有する。取り付け孔61は、コーナー部51の接続穴511に対応した位置に設けられる。アタッチメント6をダミーバーヘッド5に取り付ける際には、図6に示すように、ボルト7をアタッチメント6の取り付け孔61を介して、コーナー部51の接続穴511にねじ嵌めることで、アタッチメント6がダミーバーヘッド5に固定される。なお、接続穴511及び取り付け孔61の挿入方向に設けられる数は、特に限定されないが、アタッチメント6の設置精度を考慮すると複数であることが好ましい。
<鋼の連続鋳造方法>
次に、本実施形態に係る鋼の連続鋳造方法について説明する。本実施形態では、用いる鋳型2の種類に応じて、ダミーバーヘッド5へのアタッチメント6の取り付け有無を決定する。具体的には、鋳型コーナー部21Aが面取りされた第1の鋳型2Aを用いて連続鋳造を行う場合には、ダミーバーヘッド5にアタッチメント6を取り付けない状態(アタッチメント6を取り外した状態)のダミーバー4を用いる。また、鋳型コーナー部21Bが面取りされていない第2の鋳型2Bを用いて連続鋳造を行う場合には、ダミーバーヘッド5にアタッチメント6を取り付けた状態のダミーバー4を用いる。
本実施形態では、連続鋳造の開始前に、連続鋳造機1の機内にダミーバー4が挿入され、鋳型2の内部にダミーバーヘッド5が挿入された状態となる。この際、図7及び図8に示すように、アタッチメント6の取り付けによって、鋳型2の形状に合わせてダミーバーヘッド5のコーナー部51の形状が調整された状態となる。
次いで、ダミーバーヘッド5の上側や、ダミーバーヘッド5と鋳型2との間に、冷材やシール材等が設けられた後、鋳型2に溶鋼が注入されることで、連続鋳造が開始される。本実施形態では、アタッチメント6を用いてコーナー部51の形状を調整することで、一つのダミーバーヘッド5であっても、鋳型コーナー部21の形状が異なる2種類の鋳型2(第1の鋳型2A及び第2の鋳型2B)それぞれに対して、鋳型2とダミーバーヘッド5との隙間を適切に管理することができる。このため、連続鋳造時のシール性を向上させることができる。
連続鋳造が開始された後は、ダミーバー4で鋳片が引き抜かれる。そして、所定位置まで鋳片が引き抜かれた後は、鋳片とダミーバー4が切り離され、連続鋳造が続けられる。
連続鋳造により鋳造れた鋼の鋳片は、そのまま鋼鋳片製品となるか、あるいは、連続鋳造にて得られた鋼の鋳片に対して、さらなる後処理が施されて鋼製品となる。
後処理とは、製鉄所等の鋼製品の製造工場において、鋳片が出発材となる後処理のすべてを含む。例えば、鋳片に対する傷の除去等の精整処理、鋳片を用いた熱間加工処理(鋼片への熱間鍛造や熱間圧延、鋼板、鋼管、条鋼への熱間圧延)や冷間加工処理(冷間圧延、冷間引抜き等の製造工程で、熱間加工処理後の工程である場合を含む)、これら熱間加工処理や冷間加工処理を施した鋼に対する熱処理、さらに、これら熱間加工処理、冷間加工処理、熱処理で得られた鋼を素材に対して溶接を伴う処理(溶接管や溶接H形鋼等の製造工程)や素材に対する表面処理(めっきや塗膜を有する鋼の製造工程)、これらの後処理のいずれかを経て得られた鋼の精整処理、検査処理等である。後処理を経て最終的に得られる鋼製品の具体例としては、棒鋼、鋼線材、厚鋼板、形鋼、熱延鋼板、冷延鋼板、鋼管や、これらにさらに、めっきや被膜形成を行っためっき鋼材、被膜付鋼材等が挙げられる。
<変形例>
以上で、特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、これら説明によって発明を限定することを意図するものではない。本発明の説明を参照することにより、当業者には、開示された実施形態とともに種々の変形例を含む本発明の別の実施形態も明らかである。従って、特許請求の範囲に記載された発明の実施形態には、本明細書に記載したこれらの変形例を単独または組み合わせて含む実施形態も網羅すると解すべきである。
例えば、上記実施形態では、ダミーバーヘッド5へのアタッチメント6の取り付け機構がボルト止めであるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。ダミーバーヘッド5へのアタッチメント6の取り付け機構は、ダミーバーヘッド5の連続鋳造機1の機内への挿入時の衝撃や振動等に耐えうるもので、且つ連続鋳造を行う際にダミーバーヘッド5から外れないものであれば、他の機構であってもよい。
また、上記実施形態では、ダミーバーヘッド5のコーナー部51が45°でC面取りされたものであるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。コーナー部51の形状は、第1の鋳型2Aに挿入可能で、鋳型コーナー部21Aに適度なクリアランスが形成されるものであれば、45°と異なる角度で面取りされた形状や、R面取りされた形状等の他の形状であってもよい。なお、これらの場合、アタッチメント6のコーナー部51と接触する面も、コーナー部51に応じた形状となる。
また、上記実施形態では、第2の鋳型2Bの鋳型コーナー部21Bが面取りされていない形状であるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。第2の鋳型2Bは、鋳型コーナー部21Bが第1の鋳型2Aのコーナー部21Aよりも少ない面取り量で面取りされた形状であってもよい。さらに、鋳型コーナー部21の面取り量が第1の鋳型2Aよりも少なく、第2の鋳型2Bよりも多い、他の鋳型2をさらに用いる構成であってもよい。この場合、この他の鋳型2のコーナー部21の形状に合わせたアタッチメント6を、ダミーバーヘッド5に取り付けることで、対応することができる。
さらに、上記実施形態では、連続鋳造にて鋳造される鋳片がビレットやブルームであるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。鋳片は、鋳造方向から視て90°程度の角であるコーナー部があるものであればよく、例えば、スラブ等の他の形状であってもよい。
<実施形態の効果>
(1)本発明の一態様に係る連続鋳造機1のダミーバー4は、鋳型コーナー部21Aが面取りされた第1の鋳型2A、及び鋳型コーナー部21Bが面取りされていない又は鋳型コーナー部21Bが第1の鋳型2Aよりも少ない面取り量で面取りされた第2の鋳型2Bの少なくとも2種類の鋳型2を交換して用いる鋼の連続鋳造機1において、連続鋳造の開始時に用いられる連続鋳造機1のダミーバー4であって、連続鋳造の開始時に、連続鋳造機1の鋳型2に挿入されるダミーバーヘッド5を備え、ダミーバーヘッド5は、鋳型コーナー部21に対応する部位であるコーナー部51が、第1の鋳型2Aの鋳型コーナー部21Aの形状に応じて面取りされた形状を有し、コーナー部51の面取り量を少なくするアタッチメント6をコーナー部に取り付け可能に構成される。
上記(1)の構成によれば、鋳型コーナー部21の形状のみが異なる、少なくとも2種類の鋳型2を交換して用いる連続鋳造機において、ダミーバーヘッド5の交換なしに、ダミーバーヘッド5の形状を変更することができる。また、コーナー部51の形状変更は、ダミーバーヘッド5にアタッチメント6を取り付けるだけでよいので、安価且つ簡易に変更を行うことができる。
(2)上記(1)の構成において、ダミーバーヘッド5は、鋳型への挿入方向から視て矩形状の形状を有し、アタッチメント6は、ダミーバーヘッド5に取り付けられた状態で、ダミーバーヘッド5の矩形状の長辺側の面が、ダミーバーヘッド5よりも内側に位置する。
上記(2)の構成によれば、ロール3とアタッチメント6が接触しないため、ロール3の圧下力によるアタッチメント6の変形や損傷を防止することができる。
(3)本発明の一態様に係る鋼の連続鋳造方法は、鋳型コーナー部21Aが面取りされた第1の鋳型2A、及び鋳型コーナー部21Bが面取りされていない又は鋳型コーナー部21Bが第1の鋳型2Aよりも少ない面取り量で面取りされた第2の鋳型2Bの少なくとも2種類の鋳型2を交換して用いる鋼の連続鋳造方法であって、連続鋳造の開始時において、上記(1)又は(2)の構成の連続鋳造機1のダミーバー4を用い、第1の鋳型2Aで連続鋳造を行う場合には、アタッチメント6を取り外し状態のダミーバー4を用い、第2の鋳型2Bで連続鋳造を行う場合には、アタッチメント6を取り付けた状態のダミーバー4を用いる。
上記(3)の構成によれば、上記(1)又は(2)と同様な効果が得られる。
(4)本発明の一態様に係る鋼鋳片の製造方法は、上記(3)の構成の鋼の連続鋳造方法により鋼の鋳片を製造する。
上記(4)の構成によれば、上記(1)の効果に伴い、安価且つ簡易に鋼の鋳片を製造できる。また、ダミーバー4として上記(2)の構成のものを用いれば、上記(2)の効果に伴い、さらに安価に鋼の鋳片を製造できる。
(5)本発明の一態様に係る鋼製品の製造方法は、上記(3)の構成の鋼の連続鋳造方法により鋳造された鋳片に、後処理を施し製品とする。
上記(5)の構成によれば、上記(3)の効果により、安価に鋼の鋳片を製造できるため、得られた鋳片に対して後処理を行って製造される鋼製品についても、鋳片の製造コスト削減分の、製造コストの削減ができることとなる。
次に、本発明者らが行った実施例について説明する。実施例では、上記実施形態と同様なダミーバー4を用いて、第1の鋳型2A及び第2の鋳型2Bの2種類の鋳型2において連続鋳造を行った。第1の鋳型2A及び第2の鋳型2Bの両方の鋳型2について、鋳込み空間の長辺方向の最大長さ(巾)を400mmとし、短辺方向の最大長さ(厚さ)を310mmとした。また、第1の鋳型2Aでは、鋳型コーナー部21Aについて、鋳込み空間を45°面取り(巾方向に25mm、厚さ方向に25mmそれぞれ面取り)した形状とした。また、図4に示すように、アタッチメント6のダミーバーヘッド5の長辺側の面が、ダミーバーヘッド5よりも内側となるようにした。連続鋳造機1としては、湾曲型の連続鋳造機を用いた。
実施例では、第1の鋳型2Aを用いて連続鋳造をする場合には、ダミーバーヘッド5からアタッチメント6を取り外した状態のダミーバー4を用いて連続鋳造を開始した。また、第2の鋳型2Bを用いて連続鋳造をする場合には、ダミーバーヘッド5にアタッチメント6を取り付けた状態のダミーバー4を用いて連続鋳造を開始した。
実施例の結果、いずれの鋳型2の鋳造においても、ダミーバー4の連続鋳造機1の機内及び鋳型2への挿入を問題なく行うことができた。また、ダミーバーヘッド5と鋳型2とのシール性についても問題がないことを確認した。さらに、ロール3の圧下に起因するアタッチメント6の変形や破損も発生していないことを確認した。
1 連続鋳造機
2 鋳型
2A 第1の鋳型
2B 第2の鋳型
21,21A,21B 鋳型コーナー部
3 ロール
4 ダミーバー
5 ダミーバーヘッド
51 コーナー部
52 連結部
511 接続穴
6 アタッチメント
61 取り付け孔
7 ボルト

Claims (5)

  1. 鋳型コーナー部が面取りされた第1の鋳型、及び前記鋳型コーナー部が面取りされていない又は前記鋳型コーナー部が前記第1の鋳型よりも少ない面取り量で面取りされた第2の鋳型の少なくとも2種類の鋳型を交換して用いる鋼の連続鋳造機において、連続鋳造の開始時に用いられる連続鋳造機のダミーバーであって、
    前記連続鋳造の開始時に、前記連続鋳造機の鋳型に挿入されるダミーバーヘッドを備え、
    前記ダミーバーヘッドは、前記鋳型コーナー部に対応する部位であるコーナー部が、前記第1の鋳型の前記鋳型コーナー部の形状に応じて面取りされた形状を有し、前記コーナー部の面取り量を少なくするアタッチメントを前記コーナー部に取り付け可能に構成される、連続鋳造機のダミーバー。
  2. 前記ダミーバーヘッドは、前記鋳型への挿入方向から視て矩形状の形状を有し、
    前記アタッチメントは、前記ダミーバーヘッドに取り付けられた状態で、前記ダミーバーヘッドの前記矩形状の長辺側の面が、前記ダミーバーヘッドよりも内側に位置する、請求項1に記載の連続鋳造機のダミーバー。
  3. 鋳型コーナー部が面取りされた第1の鋳型、及び前記鋳型コーナー部が面取りされていない又は前記鋳型コーナー部が前記第1の鋳型よりも少ない面取り量で面取りされた第2の鋳型の少なくとも2種類の鋳型を交換して用いる鋼の連続鋳造方法であって、
    連続鋳造の開始時において、請求項1又は2に記載の連続鋳造機のダミーバーを用い、
    前記第1の鋳型で前記連続鋳造を行う場合には、前記アタッチメントを取り外し状態の前記ダミーバーを用い、
    前記第2の鋳型で前記連続鋳造を行う場合には、前記アタッチメントを取り付けた状態の前記ダミーバーを用いる、鋼の連続鋳造方法。
  4. 請求項3に記載の鋼の連続鋳造方法により鋼の鋳片を製造する鋼鋳片の製造方法。
  5. 請求項3に記載の鋼の連続鋳造方法により鋳造された鋳片に、後処理を施し鋼製品とする鋼製品の製造方法。
JP2019237434A 2019-12-26 2019-12-26 連続鋳造機のダミーバー、鋼の連続鋳造方法、鋼鋳片の製造方法及び鋼製品の製造方法。 Active JP7160026B2 (ja)

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