JP2021104105A - 紙管、紙管の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単に製造できることで量産可能な、折り曲げが可能な紙管、及び、この紙管の製造方法を提供する。【解決手段】主に紙素材を用いて管状に成形した紙管1であって、軸方向に間隔をおくように周方向に巻かれた状態の芯材2と、前記芯材2に対して径方向外方または径方向内方のうち少なくとも一方に接着されており、周方向に巻かれた状態の管本体部3と、を備え、前記紙管1は脆弱部4を有し、前記脆弱部4は、前記管本体部3において前記芯材2が重ならない部分であり、前記芯材2が重なる部分と比較して軸方向の曲げ剛性が小さい。【選択図】図1
Description
本発明は、折り曲げが可能な紙管、及び、この紙管の製造方法に関するものである。
従来から存在する紙管は、紙テープを螺旋状に巻いたり枚葉紙を巻いたりすることで製造されていた。紙管は、製造装置が備える直棒状のシャフトに紙を巻くことで製造される。このように製造方法の関係で、紙管は直管として製造されていた。このため、屈曲部分に紙管を適用する場合には、直管である紙管が交差させる部分に、例えば樹脂製のエルボを取り付けていた。つまり、紙管だけで屈曲部分に対応することはできなかった。
ここで、折り曲げが可能な紙管であるフレキシブル紙管として、特許文献1に記載のものが存在する。特許文献1に記載の紙管は、管壁に凹凸条が形成されたことにより折り曲げが可能とされている。この紙管の製造に際しては、紙管製造装置のシャフトに巻線を螺旋状に巻き付けたものを用いている。この巻線付きシャフトに紙テープを巻き付け、その後、シャフトの外部からワイヤ等で締め付けを行うことにより、紙管の管壁に巻線に対応した凹凸条が形成される。
しかしこの製造方法では、「凹凸型」として機能する巻線を、成形の都度シャフトに巻き付けておく事前工程が必要であって、更に、できあがった紙管の内部から巻線を取り外す後工程も必要であったため工数が多くかかっていた。よって、量産が難しかった。
一方、例えば飲料用ストローにつき、環境保護の観点で、樹脂製ストローから紙製ストローへの移行が世界的に進んでいる。ところが、現在流通している紙製ストローは直管であって、樹脂製ストローのように折り曲げが可能なものは実用化されていない。この点から、紙管製造の技術を折り曲げが可能な紙製ストローに生かすことも望まれている。
前述の状況に鑑み、本発明は、簡単に製造できることで量産可能な、折り曲げが可能な紙管、及び、この紙管の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、主に紙素材を用いて管状に成形した紙管であって、軸方向に間隔をおくように周方向に巻かれた状態の芯材と、前記芯材に対して径方向外方または径方向内方のうち少なくとも一方に接着されており、周方向に巻かれた状態の管本体部と、を備え、前記紙管は脆弱部を有し、前記脆弱部は、前記管本体部において前記芯材が重ならない部分であり、前記芯材が重なる部分と比較して軸方向の曲げ剛性が小さいことを特徴とする、紙管である。
前記構成によると、脆弱部を有する部分で紙管を曲げることが可能である。
また、前記脆弱部は、前記管本体部において前記芯材が重ならない部分であって、更に、前記芯材に沿って凹部が形成されているものとできる。
前記構成によると、管本体部が凹んでいる形状とできることから、脆弱部における凹部を、紙管中で、優先的に曲げが生じる部分とできる。
また、前記芯材が長尺状体からなっており、螺旋状に巻かれた状態とされているものとできる。
前記構成によると、従来の紙管の製造方法及び製造装置を利用できるため、紙管を製造しやすい。
また、前記管本体部が長尺帯状体からなっており、螺旋状に巻かれて接着された状態とされ、前記軸方向に対する前記螺旋状に係る巻き角度が、前記芯材における長尺状体と、前記管本体部における長尺帯状体とで同一であるものとできる。
前記構成によると、芯材に沿って設けられた脆弱部の延びる方向と管本体部における長尺帯状体の延びる方向が一致する。このため、紙管の安定的な曲げが可能である。
また、前記管本体部が、前記芯材に対して径方向外方に接着された外管部と、径方向内方に接着された内管部とを有するものとできる。
前記構成によると、内管部により、紙管の内周面を平滑にできるため、例えば飲料用ストローに好適である。また、外管部により紙管の美観を向上できる。
また、本発明は、主に紙素材を用いて管状に成形する紙管の製造方法であって、円柱状のシャフトの周囲に、長尺状体からなる芯材材料を軸方向に間隔をおくように螺旋状に巻き付けて芯材を形成する芯材巻き付け工程と、前記芯材の周囲に、前記芯材よりも厚みが薄くかつ幅寸法が大きい長尺帯状体からなる管本体部材料を、螺旋状に巻き付けつつ、前記芯材に対する前記管本体部材料の接着、及び、前記管本体部材料同士の接着を行うことで管本体部を形成する管本体部形成工程と、を含む、紙管の製造方法である。
前記構成によると、製造装置のシャフトに対して事前工程が不要であって、かつ、芯材及び管本体部をシャフトから抜き取るだけで折り曲げのための構成が完成しているため、後工程も不要である。
また、前記管本体部に対し、径方向外部から押圧具を押圧させることで、前記管本体部のうち前記芯材が重ならない部分に、前記芯材に沿う凹部を連続的に形成する凹部形成工程を更に含むものとできる。
前記構成によると、凹部形成工程によって、紙管における管本体部が凹んでいる形状とできることから、凹部を紙管中で優先的に曲げが生じる部分とできる。
本発明は、芯材と脆弱部とを有する部分で紙管を曲げることが可能であるので、簡単に製造できることで量産可能な、折り曲げが可能な紙管、及び、この紙管の製造方法を提供できる。
まず、本発明につき、一実施形態を取り上げて説明を行う。なお、以下の方向の表現に関し、紙管1及び紙管製造装置のシャフト5の長手方向に沿う方向を「軸方向」とし、紙管1及び紙管製造装置のシャフト5における中心軸(仮想の軸)周りの方向を「周方向」とする。なお「周方向」は、径方向視において、軸方向に対して直交する方向だけではなく傾斜した方向も含む。また「軸方向」は、紙管1に対しても、紙管製造装置のシャフト5に対しても用いる。
本実施形態の紙管(フレキシブル紙管)1は、例えば図1に示すように、主に紙素材を用いて管状に成形した紙管1である。本実施形態の紙管1は、接着剤を除いて全て紙素材から構成されている。本実施形態の紙管1は、相対的に曲がりにくい軸方向の領域である直管部11と、直管部11に対して軸方向に隣接しており、相対的に曲がりやすい軸方向の領域である折曲部12とを有する。本実施形態では、図1に示すように、二つの直管部11,11に軸方向で挟まれるようにして折曲部12が設けられている。直管部11の長さは自由に設定できる。例えば紙管1を飲料用ストローとして使用する場合、相対的に長い直管部11(飲料容器に入れられる部分)と相対的に短い直管部11(ユーザが口を付ける部分)との間に折曲部12が設けられる。紙管1は、本実施形態のように、部分的に折曲部12が形成されていてもよいし、全部が折曲部12とされていてもよい。
本実施形態の紙管1は、芯材2と管本体部3とを備える。芯材2は、図1、図3(a)、図4(a)に示すように、軸方向に間隔をおくように周方向に巻かれた状態とされている。本実施形態の芯材2は長尺状体の芯材材料2Mからなっている。芯材材料2Mは、具体的にはクラフト紙等からなる、断面形状が長方形である帯状体(または扁平な紐状体)である。芯材材料2Mは厚さ方向に単一の素材(紙素材)で構成されていてもよいし、複数の素材が厚さ方向に積層されて構成されていてもよい。また、芯材材料2Mは帯状体(扁平な紐状体)ではなく、紙製ロープ等、断面形状が略円形の紐状体であってもよい。芯材材料2Mが螺旋状に巻かれた状態で芯材2となる。なお、前記「間隔をおくように」とは、芯材材料2Mが帯状体である場合、幅方向端部が軸方向に離れるようにすることである。
図3(a)、図4(a)に示すように、紙管製造装置(図示しない)のシャフト5に対し、芯材材料2Mを連続的に巻き付けていくことで直管部11及び折曲部12を形成できる。このため、従来の直管の紙管を製造するための製造装置を基本的に用いることができ、芯材材料2Mの供給に関し、前記製造装置をわずかに改良するか、作業者の人手による簡単な調整を行うことで容易に紙管(フレキシブル紙管)1を製造可能である。よって、特別な設備投資(製造装置の新設等)や、作業者に特殊な技能が要求されない。すなわち本実施形態には、従来の紙管の製造方法及び製造装置を、大きく改めることなく利用できるため、紙管1を製造しやすいとの利点がある。
管本体部3は、芯材2に対して径方向外方または径方向内方のうち少なくとも一方に接着されており、周方向に巻かれた状態とされている。本実施形態の管本体部3は、外管部31と内管部32とを有する。外管部31は、芯材2に対して径方向外方に接着されている。内管部32は、芯材2に対して径方向内方に接着されている。特に内管部32を有することにより、紙管1の内周面を平滑にできる点で有利である。内管部32により、紙管1の内周面を平滑にできる。このため、例えば飲料用ストローに好適である。また、外管部31により、芯材2が外部に露出した形態に比べ、紙管1の内周面を平滑にできるため、紙管1の美観を向上できる。
本実施形態の管本体部3は長尺帯状体31M,32Mからなっており、螺旋状に巻かれて接着された状態とされている(内管部32につき図2(a)または図3(a)参照、外管部31につき図4(a)参照)。管本体部3の材料である長尺帯状体31M,32Mは、芯材2よりも厚みが薄くかつ幅寸法が大きい、クラフト紙製の紙テープ等とされている。この長尺帯状体31M,32Mは、図示のように径方向の重なり代311,321をもって螺旋状に巻かれる。螺旋状に巻かれた長尺帯状体31M,32Mは、同じく螺旋状に形成される重なり代311,321の部分で接着される。
また、本実施形態の紙管1は脆弱部4を有する。この脆弱部4は、管本体部3において芯材2が径方向で重ならない部分であり、芯材2が重なる部分と比較して軸方向の曲げ剛性が小さい。本実施形態における脆弱部4は、管本体部3において芯材2が重ならない部分であって、更に、芯材2に沿って、径外方向に開いた空間を有する凹部41が形成されている。本実施形態では、図5(b)に示すように、外管部31と内管部32とに凹部41(外凹部411、内凹部412)が形成されている。各凹部411,412は、芯材2に沿って螺旋状に連続して設けられた凹溝である。
このように脆弱部4を形成することにより、脆弱部4を有する部分である折曲部12において、紙管1を、中心軸(仮想の軸)が湾曲するように曲げることが可能である。本実施形態では特に、脆弱部4を、更に凹部41を有するように構成することで、管本体部3が物理的形状として凹んでいる形状とできることから、脆弱部4における凹部41を、外力を受けた場合、優先的に曲げが生じる部分とできる。本実施形態では、脆弱部4に更に凹部41が形成された領域が、紙管1中で優先的に曲げの生じる折曲部12となる。
また、本実施形態の管本体部3では、長尺帯状体31M,32Mの軸方向に対する前記螺旋状に係る巻き角度が、芯材2における長尺状体からなる芯材材料2Mと、管本体部3における長尺帯状体からなる管本体部材料31M,32Mとで同一とされている。言い換えると、巻き付けに係る軸方向のピッチが、芯材材料2Mと管本体部材料31M,32Mとで同一とされている。なお、前記「同一」には、製造上の誤差分のずれが含まれる。こうすることで、芯材2に沿って設けられた凹部(凹溝)41の延びる方向と管本体部3における長尺帯状体31M,32Mの延びる方向が一致することになるので、折曲部12において安定的な曲げが可能である。
次に、本実施形態の紙管1の製造方法を例示する。本実施形態の紙管1の製造方法は、主に紙素材を用いて管状に成形する紙管1の製造方法である。この製造方法は、例えば、管本体部(内管部)形成工程、芯材巻き付け工程、管本体部(外管部)形成工程、凹部形成工程を含む。なお、本実施形態の紙管1の製造方法は、基本的には従来の紙管の製造方法と同一であることから、主に、本実施形態の特徴的部分に関して説明する。
管本体部(内管部)形成工程では、図2(a)に示すように、製造装置が備える円柱状のシャフト5の周囲(径方向外方)に、長尺帯状体からなる管本体部材料(内管部材料)32Mを、螺旋状に巻き付ける。この際、管本体部材料32Mは、シャフト5の周囲を回転しながら(螺旋状に巻き付けられながら)、シャフト5に対して軸方向に滑らされる。これにより、巻き付けられた管本体部材料32Mは、順次軸方向に送られていき、最終的にはシャフト5の末端部から抜けていく。そして巻き付けと同時に、重なり代321における管本体部材料32M同士の接着を行うことで、図2(b)に示すように、管本体部3のうち内管部32を形成する。なお、図示はシート材を一重とした形態であるが、完成状態の紙管1の管厚に合わせ、シャフト5に巻き付けるシート材の枚数を増やすことにより、シート材を径方向に多重に巻き重ねることもできる(以下の管本体部(外管部)形成工程も同様)。
芯材巻き付け工程では、図3(a)に示すように、既に巻き付けられた状態となっている内管部32の周囲(径方向外方)に、長尺状体からなる芯材2を軸方向に間隔をおくように螺旋状に巻き付け、図3(b)に示すような状態とする。芯材2に関しては、管本体部3とは異なり、多重に巻き重ねられることはなく、基本的に、巻きは一重である。
管本体部(外管部)形成工程では、図4(a)に示すように、既に巻き付けられた状態となっている内管部32及び芯材2の周囲(径方向外方)に、長尺帯状体からなる管本体部材料(外管部材料)31Mを、螺旋状に巻き付ける。この際、管本体部材料31Mは、前述の管本体部材料32Mと同様、シャフト5の周囲を回転しながら(螺旋状に巻き付けられながら)、シャフト5に対して軸方向に滑らされる。これにより、巻き付けられた管本体部材料31Mは、順次軸方向に送られていき、最終的にはシャフト5の末端部から抜けていく。そして巻き付けと同時に、芯材2に対する管本体部材料31Mの接着、及び、重なり代311における管本体部材料31M同士の接着を行うことで、図4(b)に示すように、管本体部3のうち外管部31を形成する。
凹部形成工程では、管本体部3に対し径方向外部から、硬質のヘラ等の押圧具6を径内方向に押圧させることで、管本体部3のうち芯材2が重ならない部分(つまり、管本体部(外管部)形成工程の後の段階で、管本体部3が単独で存在する部分)に、芯材2に沿う凹部(凹溝)41を連続的に形成する。具体的には、図5(a)(b)に示すように、外管部31の材料である長尺帯状体31Mの重なり代311に対し、略一致するように押圧力Pをもって押圧具6(図6、図7(a)〜(c)参照)を押圧させる。なお、押圧具6は軸方向には不動とされている。この押圧により、押圧力Pを受けた部分を挟む軸方向両側に位置する外管部31、芯材2、内管部32は互いに接近するように、軸方向に移動する(例えば、押圧力Pを受けた部分に対する図示左側の各部は、図示右方Mに移動する)。つまり、凹部41のうち外凹部411は押圧具6の押圧により直接的に形成され、凹部41のうち内凹部412は、前記移動により芯材2,2間が狭まることに伴って間接的に形成される。凹部41を押圧具6により形成することで、紙管1中で折曲部12を形成する区間を自在に設定できる。
前述のように、外管部31、芯材2、内管部32が互いに接近するように移動させやすくするため、芯材2は図示上面で外管部31に接着されていて、図示下面で内管部32に接着されているものの、図示左右の面はどこにも接着されていないことが望ましい。こうすることで、芯材2における図示左右の面が外管部31及び内管部32に対して拘束されないので、前記移動を阻害しにくい。
なお、図6に示すように、シャフト5に、径外方向に突出した突起51を螺旋状に形成しておき、この突起による径内方向からの押圧で、凹部41のうち内凹部412を直接的に形成してもよい。また、凹部41の所望の形状に合わせ、押圧具6における先端部61の形状(断面形状)は種々に選択できる。例えば、図7(a)に示すような長方形状、図7(b)に示すような円形状、図7(a)に示すような台形状とできる。このように、先端部61の形状は特に限定されない。
前記各工程により、紙管1ができあがる。以上、本実施形態の製造方法によると、製造装置のシャフト5に対して、特許文献1に記載の紙管1の製造方法のように、従来必要であった、シャフト5に対する巻線の巻き付けのような事前工程が不要である。しかも、芯材2及び管本体部3をシャフト5から抜き取るだけで折り曲げのための構成を備えた紙管(フレキシブル紙管)1が完成しており、従来必要であった巻線を取り外す後工程が不要である。
このように、本実施形態の製造方法は、従来用いられていた巻線のような、製造のための治具を用いるのではなく、紙管1に芯材2を組み込み、この芯材2を折り曲げのための構成要素として用いることが特徴である。よって、従来とは基本的な考え方が異なる製造方法である。また、これによって得られる利点も大きい。
なお、製造方法は前述の各工程に限定されず、別の工程を付加することもできる。例えば、抜き取り工程の前または後に、紙管1を軸方向の所定寸法ごとに切断する工程を付加することができる。また、紙管1の内周面、外周面に対してコーティングや塗装を施す工程を付加することもできる。
また、管本体部3として、外管部31、内管部32の一方のみを設ける場合、設けない側の形成工程は実施されない。また、凹部41を形成せずに折曲部12を形成する場合には、凹部形成工程は実施されない。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
例えば、前記実施形態の紙管1は、接着剤を除いて全て紙素材から構成されていたが、これに限らず、例えば芯材2が樹脂製であってもよく、また、芯材2や管本体部3に、紙(繊維)と樹脂とを組み合わせた素材を用いてもよい。すなわち、大部分が紙素材から構成されていればよい。また、芯材2及び管本体部3に対し、耐水性等の機能向上や装飾のために樹脂コーティングを行うことができる。
また、前記実施形態の紙管1は、直管部11と折曲部12とを有していた。しかしこれに限定されず、紙管1の全部が折曲部12とされていてもよい。このような紙管1は、ホースのように自在に折り曲げて使用する場合に好適である。また、直管部11と折曲部12との間で曲げやすさに差がつけられるのであれば(具体的には、前記実施形態において折曲部12で凹部41を形成したこと等により)、脆弱部4が折曲部12だけではなく直管部11に形成されていてもよい。
また、紙管1における直管部11と折曲部12の接続形態についても、特に限定されない。例えば、図1に示す前記実施形態のように、二つの直管部11,11に折曲部12が挟まれた形態とできる。なお、直管部11と折曲部12の繰り返し数は特に限定されない、また、紙管1の端部に折曲部12が形成された形態であってもよい。
また、前記実施形態では、折曲部12に位置する芯材2が1本の長尺状体からなっていた。しかしこれに限らず、芯材2を複数の独立したリング状体で構成し、製造装置のシャフト5に対し、前記複数の独立したリング状体を軸方向で平行に並べてもよい。
また、図9に示すように、芯材2を、紙管1において折曲部12を形成する部分に対してのみ設け、直管部11を形成する部分に対しては設けないこともできる。このような構成の紙管1は、製造装置において部分的(間欠的)に芯材2を供給することで実現できる。
また、前記実施形態の管本体部3は、外管部31と内管部32の両方を有していた。しかしこれに限定されず、外管部31のみを有していたり、内管部32のみを有していたりしてもよい。なお、前記実施形態のように内管部32を有する方が、紙管1の内周面を平滑にできる点で、飲料用ストロー等、紙管1を内部空間に液体や固体を通過させる用途で用いる場合、通過物が引っ掛かりにくいため有利である。
また、脆弱部4は前記実施形態では更に凹部41が形成されていた。しかし、他の領域に比べて相対的に曲がりやすい軸方向の領域である折曲部12を形成できるならば、凹部41の形成は必須ではない。例えば、凹部41を有さず、単に管厚の小さい部分を脆弱部4としてよい。前記実施形態を例にとると、芯材2と管本体部3とが重なる部分の管厚に比べ、螺旋状に巻かれた芯材2間で、軸方向に間隔がおかれた部分では、芯材2と管本体部3とが重なっておらず、管本体部3のみが存在するので、管厚が小さくなる。このため、管本体部3の曲げ剛性が軸方向に曲げられる程度であれば、必ずしも凹部41を形成しなくても、折曲部12を形成できる。
また、前記実施形態では、管本体部3は、紙テープ等の長尺帯状体31M,32Mからなっており、シャフト5に対して螺旋状に巻かれて形成されていた。しかしこれに限定されず、図8に略示したように、枚葉紙等、枚葉状のシート材7Mをシャフト5に対して直交するように巻くことで管本体部3を形成してもよい。
1 紙管
2 芯材
2M 芯材材料、長尺状体
3 管本体部
31 外管部
31M 管本体部材料、長尺帯状体
32 内管部
32M 管本体部材料、長尺帯状体
4 脆弱部
41 凹部
5 シャフト
6 押圧具
2 芯材
2M 芯材材料、長尺状体
3 管本体部
31 外管部
31M 管本体部材料、長尺帯状体
32 内管部
32M 管本体部材料、長尺帯状体
4 脆弱部
41 凹部
5 シャフト
6 押圧具
Claims (7)
- 主に紙素材を用いて管状に成形した紙管であって、
軸方向に間隔をおくように周方向に巻かれた状態の芯材と、
前記芯材に対して径方向外方または径方向内方のうち少なくとも一方に接着されており、周方向に巻かれた状態の管本体部と、を備え、
前記紙管は脆弱部を有し、
前記脆弱部は、前記管本体部において前記芯材が重ならない部分であり、前記芯材が重なる部分と比較して軸方向の曲げ剛性が小さいことを特徴とする、紙管。 - 前記脆弱部は、前記管本体部において前記芯材が重ならない部分であって、更に、前記芯材に沿って凹部が形成されている、請求項1に記載の紙管。
- 前記芯材が長尺状体からなっており、螺旋状に巻かれた状態とされていることを特徴とする、請求項1または2に記載の紙管。
- 前記管本体部が長尺帯状体からなっており、螺旋状に巻かれて接着された状態とされ、
前記軸方向に対する前記螺旋状に係る巻き角度が、前記芯材における長尺状体と、前記管本体部における長尺帯状体とで同一であることを特徴とする、請求項3に記載の紙管。 - 前記管本体部が、前記芯材に対して径方向外方に接着された外管部と、径方向内方に接着された内管部とを有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の紙管。
- 主に紙素材を用いて管状に成形する紙管の製造方法であって、
円柱状のシャフトの周囲に、長尺状体からなる芯材材料を軸方向に間隔をおくように螺旋状に巻き付けて芯材を形成する芯材巻き付け工程と、
前記芯材の周囲に、前記芯材よりも厚みが薄くかつ幅寸法が大きい長尺帯状体からなる管本体部材料を、螺旋状に巻き付けつつ、前記芯材に対する前記管本体部材料の接着、及び、前記管本体部材料同士の接着を行うことで管本体部を形成する管本体部形成工程と、を含む、紙管の製造方法。 - 前記管本体部に対し、径方向外部から押圧具を押圧させることで、前記管本体部のうち前記芯材が重ならない部分に、前記芯材に沿う凹部を連続的に形成する凹部形成工程を更に含む、請求項6に記載の紙管の製造方法。
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