JP6102773B2 - 電線モジュール - Google Patents

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Description

この発明は、電線に筒状の外装部材を取り付ける技術に関する。
車両等に配線された電線を保護するために電線の周囲にコルゲートチューブ等の筒状の外装部材が取り付けられることがある。この際に、電線と外装部材との固定は、外装部材の端部において外装部材と電線とを同時にテープ等で巻回することによって行われる。この際に、筒状の外装部材の内径と、取付対象の電線の外径との差が大きい場合でも、電線と外装部材とをより強固に固定するための技術が、例えば、特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載の固定構造では、丸型保護チューブを縮径変形させることにより、筒状の外装部材の内径と、取付対象の電線の外径との差を吸収していた。
特開平9−107615号公報
しかしながら、コルゲートチューブ等の硬質な材料で形成された外装部材の場合、縮径変形させることが難しいため、筒状の外装部材の内径と、取付対象の電線の外径との差を十分に吸収することができない恐れがあった。
そこで、本発明は、コルゲートチューブ等の硬質な材料で形成された外装部材でも、筒状の外装部材の内径と、取付対象の電線の外径との差を吸収することができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係る電線モジュールは、少なくとも1本の電線を含む配線部材と、前記配線部材を内部に収容可能な筒状に形成された本体部を含み、前記本体部にその長手方向に沿った長手方向スリットが形成された外装部材と、を備え、前記本体部が、その長手方向に沿った中間位置において周方向に沿って形成された周方向スリットよりも端部側の端部側部分と、中央側の中央側部分とを含み、前記配線部材を前記本体部の内部に収容した状態で、前記端部側部分のうち前記長手方向スリットによって隔てられた周方向の縁部が重なった態様で、前記外装部材と前記配線部材とがそれらに巻回されたテープにより固定されている。また、前記端部側部分には、その長手方向に沿った少なくとも一つの中間位置において、周方向に沿った周方向スリットがさらに形成されている。また、前記本体部に複数形成された前記周方向スリットは、前記本体部の端部側からその周方向の寸法が順次小さくなるように形成されている。
第2の態様に係る電線モジュールは、第1の態様に係る電線モジュールであって、前記周方向スリットは、前記本体部の端部から前記テープの幅分以上の間隔をあけた位置に形成されている。
第3の態様に係る電線モジュールは、第1又は第2の態様に係る電線モジュールであって、前記周方向スリットの周方向端部は、丸孔状に形成されている。
第4の態様に係る電線モジュールは、第1〜第3のいずれか1つの態様に係る電線モジュールであって、前記外装部材はコルゲートチューブである。
第5の態様に係る電線モジュールは、第1〜第3のいずれか1つの態様に係る電線モジュールであって、前記外装部材は、硬質チューブである。
第1〜第の態様に係る電線モジュールによると、外装部材に周方向スリットが形成されているため、端部側部分のうち長手方向スリットによって隔てられた周方向の縁部を容易に重ねた状態にすることができる。これにより、端部側部分の径が小さくなるように端部側部分が収縮可能となることによって、筒状の外装部材の内径と、取付対象の電線の外径との差を吸収することができる。
特に、第2の態様に係る電線モジュールによると、周方向スリットは、本体部の端部からテープの幅分以上の間隔をあけた位置に形成されているため、テープの幅方向全体が端部側部分に固着することにより、端部側部分を配線部材により確実に固定することができる。
特に、第3の態様に係る電線モジュールによると、周方向スリットの周方向端部は、丸孔状に形成されているため、周方向スリットの周方向端部から外装部材の本体部が裂けにくくなる。
また、第1〜第5の態様に係る電線モジュールによると、本体部には、その長手方向に沿った複数の中間位置において、周方向に沿った周方向スリットが形成されているため、筒状の外装部材の内径と、取付対象の電線の外径との差が大きい場合でも、より確実にその差を吸収することができる。
また、第1〜第5の態様に係る電線モジュールによると、本体部に複数形成された周方向スリットが本体部の端部側からその周方向の寸法が順次小さくなるように形成されているため、外装部材の外径を端部側から順次小さくなるようにすることが容易になる。
第1実施形態に係る電線モジュールを示す概略斜視図である。 第1実施形態に係る電線モジュールを示す概略断面図である。 第1実施形態に係る電線モジュールの外装部材を示す概略正面図である。 図3のIV−IV線に沿って切断した断面図である。 外装部材と配線部材とをテープで固定する一工程を示す説明図である。 外装部材と配線部材とをテープで固定する一工程を示す説明図である。 外装部材と配線部材とをテープで固定する一工程を示す説明図である。 第2実施形態に係る電線モジュールを示す概略正面図である。 第2実施形態に係る電線モジュールの外装部材を示す概略正面図である。 図9のX−X線に沿って切断した断面図である。 外装部材の変形例を示す概略正面図である。
{第1実施形態}
以下、第1実施形態に係る電線モジュール10について説明する。図1は、第1実施形態に係る電線モジュール10を示す概略斜視図である。図2は、第1実施形態に係る電線モジュール10を示す概略断面図であり、第1実施形態に係る電線モジュール10をその長手方向に沿って切断した図である。
第1実施形態に係る電線モジュール10は、配線部材12と、外装部材20とを備える。配線部材12と外装部材20とはテープ16で固定されている。
<配線部材12>
配線部材12は、少なくとも1本の電線を含む。電線は、芯線の外周に樹脂が押出被覆等されることで被覆部が形成された構成とされている。ここでは、配線部材12が、束ねられた複数の電線を含む例で説明する。なお、光ファイバ等が電線に沿って配設されていてもよい。配線部材12に含まれる電線は、車両等の配設対象箇所に配設された状態で、車両等に搭載された各種電気機器同士を電気的に接続するものとして用いられる。なお、図1、図2及び図8の配線部材12では、束ねられた複数の電線の概形が描かれている。
<外装部材20>
次に、外装部材20について説明する。図3は、第1実施形態に係る電線モジュール10の外装部材20を示す概略正面図である。図4は、図3のIV−IV線に沿って切断した断面図である。
外装部材20は、本体部24を含む。本体部24は、配線部材12を内部に収容可能な筒状に形成されている。本体部24には長手方向スリット28と周方向スリット30が形成されている。本体部24は、周方向スリット30よりも端部側の端部側部分25と、中央側の中央側部分27とを含む。ここでは、外装部材20として、コルゲートチューブ21が用いられている。
コルゲートチューブ21は、樹脂等で形成された筒状部材である。コルゲートチューブ21の本体部24は、その長手方向に沿って太環状部29aと細環状部29bとが交互に形成された構成とされている。太環状部29aは、細環状部29bよりも大径に形成されている。また、このコルゲートチューブ21は、バキューム成型等によって形成されており、太環状部29aと細環状部29bとで、均一な厚みを呈している。このため、コルゲートチューブ21は、太環状部29aと細環状部29bとの間の環状側壁部分等で容易に変形することができ、全体として曲げ変形容易な性質を有している。
また、このコルゲートチューブ21の本体部24の内周部を観察すると、上記太環状部29aに対応する内周部分に、その周方向に沿った環状溝29cが形成されており、上記細環状部29bに対応する内周部分に、その周方向に沿った環状突部29dが形成されている。換言すると、コルゲートチューブ21の本体部24の内周部には、その周方向に沿った環状溝29cと、同じく周方向に沿った環状突部29dとが、本体部24の長手方向に沿って交互に設けられている。
長手方向スリット28は、本体部24の長手方向に沿って本体部24の一側部に形成されている。ここでは、長手方向スリット28は、直線状に形成されている。そして、当該長手方向スリット28で割開くようにして、配線部材12を本体部24内に容易に配設できるようになっている。なお、配線部材12を本体部24内に配設した状態で、外装部材20の外周に粘着テープ等が巻回され、これにより、長手方向スリット28の開きが抑制される。
周方向スリット30は、本体部24の長手方向に沿った中間位置において、本体部24の周方向に沿って形成されている。これにより、本体部24のうち周方向スリット30よりも端部側に位置する端部側部分25を、周方向スリット30の端部近傍と同位相の位置で、中心側に曲げることが容易になる。これにより、端部側部分25のうち長手方向スリット28により隔てられた周方向縁部を容易に重ねた状態にすることができる。このため、端部側部分25の径が小さくなるように端部側部分25が収縮可能となることによって、端部側部分25の内周面を外装部材20の内部に収容された配線部材12の外周面に密着させ、筒状の外装部材の内径と、取付対象の電線の外径との差を吸収することができる。
具体的には、周方向スリット30は、本体部24の端部から固定用に用いられるテープ16の幅分以上の間隔(ここでは、テープ16の幅分と等しい間隔)をあけた位置に設けられている。より具体的には、ここでは、固定用に用いられるテープ16の幅が20mmで、コルゲートチューブ21の太環状部29aのピッチ(細環状部29bのピッチ)が4mmであるため、周方向スリット30は、本体部24の端部から太環状部29aを5個分隔てた細環状部29bの位置に形成されている。
もっとも、周方向スリット30が本体部24の端部から固定用に用いられるテープ16の幅分以上の間隔をあけた位置に設けられていることは必須ではない。例えば、本体部24の端部から太環状部29aを3個分隔てた位置など、テープ16の幅分よりも小さい間隔をあけた位置に設けられていてもよい。しかしながら、周方向スリット30が本体部24の端部から固定用に用いられるテープ16の幅分以上の間隔をあけた位置に設けられていることにより、テープ16の幅方向全体が端部側部分25に固着することによって、端部側部分25を配線部材12により確実に固定することができる。
また、ここでは、周方向スリット30は、本体部24の円周の4分の3の範囲に及ぶように形成されている。つまり、周方向スリット30により隔てられた本体部24の円弧と周方向スリット30の周方向両側端部と本体部24の中心とを結ぶ2本の線分とで構成される扇形状部分の中心角(以降、周方向スリット30の切り込み角度と呼ぶ)が270度となっている。換言すると、端部側部分25と中央側部分27とをつなぐ部分(以降、連結部32と呼ぶ)は本体部24の円周の4分の1の範囲に及ぶ部分となっている。
もっとも、周方向スリット30の切り込み角度が270度であることは必須ではなく、270度未満であってもよいし、270度よりも大きくてもよい。周方向スリット30の切り込み角度が大きいほど、端部側部分25をより小さく収縮することができる。また、周方向スリット30の切り込み角度が小さいほど、本体部24が周方向スリット30から裂けて端部側部分25と中央側部分27とに分かれてしまうことを抑えることができる。この際に、好ましくは、長手方向スリット28によって隔てられた周方向縁部が重ねられた状態で、端部側部分25の内径が配線部材12の外径と同程度まで収縮可能となるように周方向スリット30の切り込み角度が設定されるとよい。
また、ここでは、周方向スリット30は、長手方向スリット28に対しその両側の領域に形成されている。これにより、端部側部分25のうち長手方向スリット28により隔てられた周方向の両側縁部を動かすことができる。このため、周方向の両側縁部を重ねやすくなる。
さらに、長手方向スリット28に対しその両側の領域に形成された周方向スリット30は、長手方向スリット28に関して対称になるように形成されている。これにより、端部側部分25のうち長手方向スリット28により隔てられた周方向の両側縁部を同じ量だけ動かすことができる。このため、周方向の両側縁部をさらに重ねやすくなる。
もっとも、周方向スリット30は、長手方向スリット28に対しその両側の領域に形成されていることは必須ではない。長手方向スリット28に対しその一方側の領域にのみ周方向スリット30が形成され、周方向スリット30の一方側端部が長手方向スリット28と重なっていてもよい。
また、周方向スリット30は、長手方向スリット28に関して対称になるように形成されていることも必須ではない。長手方向スリット28に関して一方側の領域に形成された周方向スリット30が他方側の領域に形成された周方向スリット30よりも大きくてもよい。
しかしながら、周方向スリット30が長手方向スリット28に対しその両側の領域に形成されるとともに、長手方向スリット28に関して対称になるように形成されていると、連結部32が長手方向スリット28と対向する位置になる。通常、端部側部分25を収縮させる際には、配線部材12をこの連結部32に密着させた状態で行う。そのため、連結部32が長手方向スリット28と対向する位置にあると、収縮作業を行いやすい。
また、ここでは、周方向スリット30は、本体部24の長手方向に直交するように形成されている。もっとも、周方向スリット30は、本体部24の長手方向に直交する方向から傾いた方向に形成されていてもよい。しかしながら、周方向スリット30が本体部24の長手方向に直交するように形成されていると、本体部24の長手方向に直交する方向から傾いた方向に形成される場合に比べて、周方向スリット30を容易に形成することができる。
周方向スリット30の周方向端部は、ここでは、丸孔状に形成されているが、このことは必須ではない。しかしながら、周方向スリット30の周方向端部が丸孔状に形成されていると、外装部材20を曲げる等した時でも応力を分散させることができる。これにより、周方向スリット30の周方向端部に応力が集中した時でも、外装部材20が周方向スリット30の端部から裂けることを抑制することができる。
このような周方向スリット30は、例えば、以下のようにして形成することができる。
まず、外装部材20の内部に金属等の硬質な棒状部材を入れ、外装部材20の内周面の一部に密着させる。この際に棒状部材は、所望の周方向の切り込み角度(ここでは、270度)に応じて密着部分からの高さが設定されている。この状態で、外装部材20の長手方向の所望の位置(ここでは、端部から太環状部29aの5個分内側)において、外側からカッター等の刃を外装部材20の長手方向に直交させてあてていく。この際に、棒状部材と外装部材20とが密着している部分とは反対側から棒状部材に当たるまで外装部材20の周囲を切断する。これにより、長手方向の所望の位置において、周方向に所望の切り込み角度を有するスリットを形成することができる。そして周方向の端部を丸型の孔をあけるパンチ(パンチャーともいう)等でくりぬくことで、端部の丸孔形状を形成することができる。以上のようにして、上記したような周方向スリット30を形成することができる。
<製造方法>
次に、実施形態に係る電線モジュール10の製造法について説明する。電線モジュール10において、外装部材20と配線部材12とは、配線部材12を本体部24の内部に収容した状態で、端部側部分25のうち長手方向スリット28によって隔てられた周方向の縁部が重なった態様で、テープ16により固定されている。ここでは、このような外装部材20と配線部材12との固定方法について説明していくが、その前に、外装部材20の端部と配線部材12との間に生じる段差について説明する。
外装部材20(ここでは、コルゲートチューブ21)は、配線部材12の少なくとも一部の外周を覆うように配線部材12に装着される。通常、コルゲートチューブ21としては、装着対象となる配線部材12の外径と同じ又はそれよりも大きい(通常は多少大きい程度)内径を有するものが用いられる。そして、コルゲートチューブ21と配線部材12との固定はコルゲートチューブ21の端部と配線部材12とを同時にテープ16で巻回することでなされる。
この際に、コルゲートチューブ21の端部から配線部材12が外部に露出する部分には、コルゲートチューブ21の外径と配線部材12の外径との差により、コルゲートチューブ21の厚み分の寸法以上の段差が生じる。この段差は、コルゲートチューブ21の内径と配線部材12の外径との差が大きくなるにつれて大きくなる。
この段差により、テープ16のうち、コルゲートチューブ21の端部と配線部材12とに同時に巻回されている部分には、コルゲートチューブ21にも配線部材12にも接触していない非接触面が生じる。この非接触面の領域は、段差が大きくなるほど大きくなり、その分だけ、コルゲートチューブ21又は配線部材12に接触し固着する固着面の領域が小さくなる。この固着面の領域が小さくなると、テープ16がコルゲートチューブ21又は配線部材12から剥がれ易くなってしまう。この段差を小さくするために、ここでは、本体部24のうち端部側部分25を収縮させて、多段構造にする。
次に、端部側部分25を収縮させるとともに、外装部材20と配線部材12とをテープ16により固定する方法の一例について説明する。図5〜図7は、外装部材20と配線部材12とをテープ16で固定する一工程を示す説明図である。
まずは、図5のように、外装部材20の端部側部分25を固定したい箇所の配線部材12の周囲にテープ16を巻く。テープ16としてここでは、帯状のシートの片面に粘着層が設けられた粘着テープが用いられている。そして、この状態で外装部材20の端部側部分25が配線部材12に巻かれたテープ16と重なる位置まで外装部材20を移動させていく。この際に、テープ16のうち配線部材12の外周面から外に延びる部分はテープ16の幅方向端部から順次、端部側部分25の長手方向スリット28に挿入していき、長手方向スリット28からテープ16が外部に露出するようにする。
次に、図6のように、長手方向スリット28から外部に露出させたテープ16を外装部材20の周囲に巻回していく。この際に、端部側部分25の内周面のうち、連結部32から長手方向に延在する部分と、長手方向スリット28によって隔てられた一方側の周方向縁部との間の内周面が配線部材12に密着するように作業者が力を加えた状態で、テープ16を一方側の周方向縁部の外周面から順次他方側に向けて巻いていく。
そして、外装部材20の端部側部分25の外周面にきつく、少なくとも一周以上テープ16が巻回されていくことで、図7のように、端部側部分25のうち長手方向スリット28によって隔てられた両側の周方向縁部が重なった状態となる。これにより、端部側部分25が収縮し、端部側部分25の内周面が配線部材12に密着するとともにこの状態を維持することができる。
その後、テープ16を中央側部分27の方に螺旋状に巻回していく。そして適当な位置で逆方向に螺旋状に巻回していき、再び端部側部分25を巻いたのちに配線部材12の適当な位置まで巻くことで、テープ巻作業が完了し、電線モジュールが完成する。
なお、ここでは、外装部材20の一方側端部のみで行われる例で説明したが、両側端部で行われてもよい。
このような電線モジュール10及びその製造方法によると、先に配線部材12の周囲に巻いたテープ16を端部側部分25の長手方向スリット28から出すとともに、そのまま端部側部分25に巻回させていくため、端部側部分25の位置決めをしやすくなるとともに、配線部材12と端部側部分25とをより確実に固定することができる。
また、テープ16をきつく巻くことで、端部側部分25を収縮させることができるため、端部側部分25の収縮を容易に行うことができる。
また、周方向スリット30は、本体部24の端部からテープ16の幅分以上の間隔をあけた位置に形成されているため、テープ16の幅方向全体が端部側部分25に固着することにより、端部側部分25を配線部材12により確実に固定することができる。
特にここでは、端部側部分25の長手方向の寸法がテープ16幅の寸法とほぼ等しいため、端部側部分25の長手方向の寸法がテープ16幅の寸法よりも大きい場合に比べて、テープ16の1巻で端部側部分25全体を均等に収縮させることができる。また、端部側部分25の長手方向の寸法がテープ16幅の寸法よりも小さい場合に比べて、テープ16が配線部材12に固着し、端部側部分25の収縮が不十分になることを抑えることができる。
また、端部側部分25を収縮させることで、配線部材12と外装部材20との間の段差を多段状にすることができる。これにより、それぞれの段差が小さくなることによって、テープ16の非接触面の領域が小さくなり、テープ16が配線部材12又は外装部材20から剥がれることを抑制することができる。これにより、配線部材12と外装部材20とをより強固に固定することができるとともに、テープ16が剥がれた箇所から外装部材20の内部に異物が侵入することを抑制することができる。
{第2実施形態}
次に、第2実施形態に係る電線モジュール10Aについて説明する。図8は、第2実施形態に係る電線モジュール10Aを示す概略正面図である。なお、本実施形態の説明において、第1実施形態で説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略する(以下の変形例でも同様)。
第2実施形態に係る電線モジュール10Aは、外装部材20Aの形状が第1実施形態に係る電線モジュール10の外装部材20の形状とは異なる。図9は、第2実施形態に係る電線モジュール10Aの外装部材20Aを示す概略正面図である。図10は、図9のX−X線に沿って切断した断面図である。
外装部材20Aの端部側部分25Aには、その長手方向に沿った少なくとも一つの中間位置において、周方向に沿った周方向スリット30がさらに形成されている。そして、本体部24に複数形成された周方向スリット30は、本体部24の端部側からその周方向の寸法が順次小さくなるように形成されている。
具体的には、ここでは、外装部材20Aには、周方向スリット30が2つ形成されており、外装部材20Aの端部と当該端部から遠い方の周方向スリット30との間の外装部材20Aが端部側部分25Aであり、この部分を収縮させた状態でテープ16を巻いていく。そしてこの端部側部分25Aの中間位置にさらに周方向スリット30が1つ形成されている。
ここでは、2つの周方向スリット30のうち、端部側に形成されている方を端部側スリット31a、端部から遠い方の周方向スリット30を中央側スリット31bと称する。また、端部側部分25Aのうち、端部と端部側スリット31aとの間の部分を第1収縮部26a、端部側スリット31aと中央側スリット31bとの間の部分を第2収縮部26bと称する。
ここでは、第1収縮部26aの長手方向の寸法及び第2収縮部26bの長手方向の寸法は、共にテープ16の幅寸法と等しくなるように設定されているが、このことは必須ではない。第1収縮部26aの長手方向の寸法と第2収縮部26bの長手方向の寸法とは、一方のみテープ16の幅寸法と等しくてもよいし、両方ともテープ16の幅寸法と異なっていてもよい。また、第1収縮部26aの長手方向の寸法と第2収縮部26bの長手方向の寸法とが両方ともテープ16の幅寸法と異なっている場合、第1収縮部26aの長手方向の寸法と第2収縮部26bの長手方向の寸法とは一致していなくてもよい。
しかしながら、詳しくは後述するが、第1収縮部26aを第1実施形態の端部側部分25のように配線部材12に固定するため、少なくとも第1収縮部26aの長手方向の寸法が、テープ16の幅寸法と等しくなっていることが好ましい。
また、ここでは、端部側スリット31aと中央側スリット31bの切り込み角度が異なっている。具体的には、端部側スリット31aの切り込み角度は第1実施形態の周方向スリット30と同様に270度に設定されている。一方、中央側スリット31bの切り込み角度は、図10のように、180度に設定されている。つまり、端部側スリット31aの切り込み角度よりも中央側スリット31bの切り込み角度の方が小さくなっている。
これにより、端部側部分25Aの多段形状を形成しやすくなる。具体的には、第1収縮部26aは、第1実施形態の端部側部分25と同様に配線部材12に密着させる。そして、第2収縮部26bは、配線部材12に密着させずに、その外径が収縮させた第1収縮部26aの外径と中央側部分27の外径との間に収まるようにする。これにより、端部側部分25Aの外径を多段状にすることができる。
この際に、第2収縮部26bを最大限収縮させた状態でも配線部材12に密着しないように中央側スリット31bの切り込み角度を設定することで、第2収縮部26bの外径を中央側部分27の外径と収縮させた第1収縮部26aの外径との間に収めやすくなることによって、端部側部分25Aの外径を多段状にしやすくなる。
もっとも、端部側スリット31aの切り込み角度よりも中央側スリット31bの切り込み角度の方が小さくなっていることは必須ではない。端部側スリット31aの切り込み角度よりも中央側スリット31bの切り込み角度の方が大きくてもよいし、後述する変形例のように、端部側スリット31aの切り込み角度と中央側スリット31bの切り込み角度とが等しくてもよい。
このような外装部材20Aを用いて第2実施形態に係る電線モジュール10Aを製造するには、まず、第1収縮部26aをテープ16にて第1実施形態の端部側部分25と同様の方法(図5〜図7参照)で収縮させると共に配線部材12に密着させた状態で固定する。
第1収縮部26aの固定が終わったらそこからテープ16を第2収縮部26bの方に螺旋状に巻回していく。この際に、第2収縮部26bの周方向両側縁部が重なるように作業者が手で押さえた状態で、第2収縮部26bの周囲にテープ16を巻回していく。また、この際に、作業者が第2収縮部26bを収縮させる量は最大限でもよいし、最大限でなくてもよい。後述する変形例のように、切り込み角度が同じ場合は、最大限収縮させずに第1収縮部26aと中央側部分27との間に収まるように調節することが好ましい。
その後、テープ16を中央側部分27の方へ螺旋状に巻回していき、適当な位置で反対方向に巻回していく。そして、第2収縮部26b及び第1収縮部26aを経て配線部材12の適当な位置までテープ16を巻回することでテープ16巻作業が完了し、端部側部分25が多段状になった電線モジュール10Aが完成する。
なお、ここでは、端部側部分25Aに形成される周方向スリット30は1つであるが、複数形成されてもよい。端部側部分25Aに形成される周方向スリット30の数が多くなるほど、各周方向スリット30部分での外装部材20A間又は外装部材20Aと配線部材12との間の段差を小さくすることができる。
第2実施形態に係る電線モジュール10Aによっても、第1実施形態に係る電線モジュール10と同様の効果を得ることができる。
また、第2実施形態に係る電線モジュール10Aによると、端部側部分25Aの外径を多段状にすることができるため、中央側部分27と配線部材12との間の外径差をより小さく分けることができる。これにより、外装部材20Aの内径と配線部材12の外径との差をより確実に吸収することができる。
また、端部側スリット31aの切り込み角度よりも中央側スリット31bの切り込み角度の方が小さいため、第2収縮部26bを最大減収縮させても第1収縮部26aの外径と中央側部分27の外径との間に収めることができる。これにより、第2収縮部26bの収縮作業を行いやすくすることができる。
{変形例}
次に外装部材20Bの変形例について説明する。図11は、外装部材20Bの変形例を示す正面図である。
変形例に係る外装部材20Bは、第2実施形態に係る外装部材20Aとは、その形状及び周方向スリット30の切り込み角度が異なる。具体的には、外装部材20Bは、コルゲートチューブ21ではなく、硬質チューブ22が用いられている。ここで、硬質チューブ22とは、硬化PVC(polyvinyl chloride)又はPP(polypropylene)等の硬質な材料で筒状に形成されるとともに、コルゲートチューブ21のような太環状部29aと細環状部29bとが形成されておらず、曲げ容易ではないものをいう。硬質チューブ22は、硬質な材料で形成されているため、コルゲートチューブ21と同様に径方向に収縮しにくい。
また、外装部材20Bには、第2実施形態に係る外装部材20Aと同様に周方向スリット30が2つ形成されている。しかしながら、ここでは、第2実施形態の2つの周方向スリット30とは異なり、この2つの周方向スリット30は、同様の形状に形成されている。つまり、2つの周方向スリットの切り込み角度が等しくなっている。
これにより、同じ装置で、設定を変えることなく2つの周方向スリット30を連続して形成していくことができる。このため、2つの周方向スリット30を形成しやすくなる。
このような外装部材20Bを用いた電線モジュールは上記第2実施形態の電線モジュール10Aと同様の方法で製造することができる。なお、第2収縮部26bを収縮させる際には、上述したように、最大限収縮させずに、その外径が中央側部分27の外径と収縮させた第1収縮部26aの外径との間におさまるように調節することが好ましい。これにより、端部側部分25Bの外径を多段状にすることができる。
なお、上記各実施形態及び変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10,10A 電線モジュール
12 配線部材
16 テープ
20,20A,20B 外装部材
21 コルゲートチューブ
22 硬質チューブ
24,24A,24B 本体部
25,25A,25B 端部側部分
27 中央側部分
28 長手方向スリット
30 周方向スリット

Claims (5)

  1. 少なくとも1本の電線を含む配線部材と、
    前記配線部材を内部に収容可能な筒状に形成された本体部を含み、前記本体部にその長手方向に沿った長手方向スリットが形成された外装部材と、
    を備え、
    前記本体部が、その長手方向に沿った中間位置において周方向に沿って形成された周方向スリットよりも端部側の端部側部分と、中央側の中央側部分とを含み、前記配線部材を前記本体部の内部に収容した状態で、前記端部側部分のうち前記長手方向スリットによって隔てられた周方向の縁部が重なった態様で、前記外装部材と前記配線部材とがそれらに巻回されたテープにより固定され、
    前記端部側部分には、その長手方向に沿った少なくとも一つの中間位置において、周方向に沿った周方向スリットがさらに形成され、
    前記本体部に複数形成された前記周方向スリットは、前記本体部の端部側からその周方向の寸法が順次小さくなるように形成されている、電線モジュール。
  2. 請求項1に記載の電線モジュールであって、
    前記周方向スリットは、前記本体部の端部から前記テープの幅分以上の間隔をあけた位置に形成されている、電線モジュール。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電線モジュールであって、
    前記周方向スリットの周方向端部は、丸孔状に形成されている、電線モジュール。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電線モジュールであって、
    前記外装部材はコルゲートチューブである、電線モジュール。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電線モジュールであって、
    前記外装部材は、硬質チューブである、電線モジュール。
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