JP2021101049A - 液体柔軟剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷感実感効果が良好な液体柔軟剤組成物を提供する。【解決手段】下記(A)成分と、下記(B)成分と、下記(C)成分とを含有する液体柔軟剤組成物。(A)エステル基(−COO−)及び/又はアミド基(−NHCO−)で分断されていてもよい、炭素数10〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物 5〜20質量%(B)アミノ変性シリコーン、カチオン化セルロース、及び脂肪酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物 0.5〜10質量%(C)メントール及び/又はメントール誘導体 0.05〜1質量%【選択図】なし

Description

本発明は、液体柔軟剤組成物に関する。詳細には、本発明は、冷感実感効果が良好な液体柔軟剤組成物に関する。
近年、地球温暖化とともに夏期は猛暑日が続き、冷感に関する商品は増加傾向にある。例えば、特許文献1及び2には、メントール等の冷温感刺激剤を繊維製品用処理剤組成物に配合することが記載されている。また、特許文献3には、メントール等の冷感物質を繊維仕上げ剤組成物に配合することが記載されている。
特開2012−72539号公報 特開2012−97377号公報 特開2018−24950号公報
しかしながら、メントール等の冷感基材が繊維に留まることは困難であり、効果実感の点で課題があった。
上記に鑑みて、本発明は、冷感実感効果が良好な液体柔軟剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、特定の柔軟基材を配合した液体柔軟剤組成物において、メントール等の冷感基材と、アミノ変性シリコーン等の感触付与成分を組み合わせることで、繊維を平滑にし、状態変化させることによって冷感実感効果を向上させられることを見出した。
即ち、本発明は、下記〔1〕に関するものである。
〔1〕下記(A)成分と、下記(B)成分と、下記(C)成分とを含有する液体柔軟剤組成物。
(A)エステル基(−COO−)及び/又はアミド基(−NHCO−)で分断されていてもよい、炭素数10〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物 5〜20質量%
(B)アミノ変性シリコーン、カチオン化セルロース、及び脂肪酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物 0.5〜10質量%
(C)メントール及び/又はメントール誘導体 0.05〜1質量%
〔2〕(C)成分に対する(B)成分の質量比B/Cが1〜100である、前記〔1〕記載の液体柔軟剤組成物。
本発明の一態様によれば、冷感実感効果が良好な液体柔軟剤組成物を提供することができる。
本発明の一態様によれば、冷感実感効果が良好で、かつ適切な粘度の液体柔軟剤組成物を提供することができる。
本発明の一態様によれば、冷感実感効果が良好で、かつ増粘や分離が十分に抑制された液体柔軟剤組成物を提供することができる。
[(A)成分]
本発明の液体柔軟剤組成物において、(A)成分は、繊維製品へ柔軟性(風合い)を付与する効果(すなわち、柔軟剤本来の機能)を液体柔軟剤組成物へ付与するために配合される。
(A)成分は、「エステル基(−COO−)及び/又はアミド基(−NHCO−)で分断されていてもよい、炭素数10〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物」であり、カチオン界面活性剤である。
炭素数10〜26の炭化水素基(以下、本明細書において「長鎖炭化水素基」ということがある)の炭素数は、17〜26が好ましく、18〜24がより好ましい。炭素数が10以上であると柔軟性付与効果が良好であり、26以下であると液体柔軟剤組成物のハンドリング性が良好である。
長鎖炭化水素基は、飽和であっても不飽和であってもよい。長鎖炭化水素基が不飽和である場合、二重結合の位置はいずれの箇所にあっても構わないが、二重結合が1個の場合には、その二重結合の位置は長鎖炭化水素基の中央であるか、中央周辺に存在していることが好ましい。
長鎖炭化水素基は、鎖状の炭化水素基であっても、構造中に環を含む炭化水素基であってもよく、好ましくは鎖状の炭化水素基である。鎖状の炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状のいずれであってもよい。鎖状の炭化水素基としては、アルキル基又はアルケニル基が好ましく、アルキル基がより好ましい。
長鎖炭化水素基は、分断基によって分断されていてもよい。分断は1ヶ所でもよく、2ヶ所以上であってもよい。好ましくは1ヶ所である。分断基はエステル基(−COO−)又はアミド基(−NHCO−)である。長鎖炭化水素基が分断基を2つ以上有する場合、各分断基は、同じであっても異なっていてもよい。なお、分断基が有する炭素原子は、長鎖炭化水素基の炭素数にカウントするものとする。
長鎖炭化水素基は、通常、工業的に使用される牛脂由来の未水添脂肪酸、不飽和部を水添もしくは部分水添して得られる脂肪酸、パーム椰子、油椰子などの植物由来の未水添脂肪酸もしくは脂肪酸エステル、あるいは不飽和部を水添もしくは部分水添して得られる脂肪酸又は脂肪酸エステル等を使用することにより導入される。
「エステル基(−COO−)又はアミド基(−NHCO−)で分断されていてもよい、炭素数10〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物(以下、本明細書において「アミン化合物」ということがある)」における長鎖炭化水素基の数は1〜3個である。好ましくは2個(2級アミン化合物)又は3個(3級アミン化合物)であり、より好ましくは3個である。
(A)成分としてのアミン化合物としては、具体的に、下記一般式(A1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2021101049
〔式中、R1〜R3はそれぞれ独立に、−CH2CH(Y)OCOR4(Yは水素原子又はCH3であり、R4は炭素数7〜21の炭化水素基である。)、−(CH2nNHCOR5(nは2又は3であり、R5は炭素数7〜21の炭化水素基である。)、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、−CH2CH(Y)OH(Yは水素原子又はCH3である。)、又は、−(CH2nNH2(nは2又は3である。)であり、
1〜R3のうちの少なくとも1つは、−CH2CH(Y)OCOR4又は−(CH2nNHCOR5である。〕
一般式(A1)における基「−CH2CH(Y)OCOR4」中、Yとしては水素原子が好ましい。R4としては、炭素数15〜19の炭化水素基が好ましい。一般式(A1)で表される化合物中にR4が複数存在するとき、該複数のR4は互いに同一であってもよく、それぞれ異なっていても構わない。
4の炭化水素基は、炭素数8〜22の脂肪酸(R4COOH)からカルボキシ基を除いた残基(脂肪酸残基)であり、R4のもととなる脂肪酸(R4COOH)は、飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸でもよく、また、直鎖脂肪酸でも分岐脂肪酸でもよい。中でも、飽和又は不飽和の直鎖脂肪酸が好ましい。柔軟処理した衣類に良好な吸水性を付与するために、R4のもととなる脂肪酸の飽和/不飽和比率(質量比)は、90/10〜0/100が好ましく、90/10〜40/60がより好ましく、90/10〜70/30が特に好ましい。
4が不飽和脂肪酸残基である場合、シス体とトランス体が存在するが、シス体/トランス体の質量比率は、40/60〜100/0が好ましく、70/30〜90/10が特に好ましい。
4のもととなる脂肪酸として具体的には、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、部分水添パーム油脂肪酸(ヨウ素価10〜60)や、部分水添牛脂脂肪酸(ヨウ素価10〜60)などが挙げられる。
中でも、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、エライジン酸、およびリノール酸から選ばれる2種以上を所定量ずつ組み合わせて、以下の条件(a)〜(c)を満たすように調整した脂肪酸組成物を用いることが好ましい。
(a)飽和脂肪酸/不飽和脂肪酸の比率(質量比)が90/10〜0/100、より好ましくは90/10〜40/60、特に好ましくは90/10〜70/30である。
(b)シス体/トランス体の比率(質量比)が40/60〜100/0、より好ましくは70/30〜90/10である。
(c)炭素数18の脂肪酸が60質量%以上、好ましくは80質量%以上であり、炭素数20の脂肪酸が2質量%未満であり、炭素数21〜22の脂肪酸が1質量%未満である。
一般式(A1)における、基「−(CH2nNHCOR5」中、nとしては3が好ましい。R5としては、炭素数15〜19の炭化水素基が好ましい。一般式(A1)で表される化合物中にR5が複数存在するとき、該複数のR5は互いに同一であってもよく、それぞれ異なっていても構わない。R5としては、R4と同様のものが具体的に挙げられる。
一般式(A1)において、R1〜R3のうち、少なくとも1つは−CH2CH(Y)OCOR4又は−(CH2nNHCOR5である。R1〜R3のうち2つが、−CH2CH(Y)OCOR4及び/又は−(CH2nNHCOR5であることが好ましい。
1〜R3のうち、1つ又は2つが−CH2CH(Y)OCOR4及び/又は−(CH2nNHCOR5である場合、残りの2つ又は1つは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、−CH2CH(Y)OH、又は−(CH2nNH2であり、炭素数1〜4のアルキル基、−CH2CH(Y)OH、又は−(CH2nNH2であることが好ましい。ここで、炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基又はエチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。−CH2CH(Y)OHにおけるYは、−CH2CH(Y)OCOR4中のYと同様である。−(CH2nNH2におけるnは、−(CH2nNHCOR5中のnと同様である。
一般式(A1)で表される化合物の好ましい例として、下記一般式(A1−1)〜(A1−7)で表される3級アミン化合物が挙げられる。
Figure 2021101049
〔(A1−1)〜(A1−6)の各式中、R9はそれぞれ独立に、炭素数7〜21の炭化水素基であり、(A1−6)〜(A1−7)の各式中、R10はそれぞれ独立に、炭素数7〜21の炭化水素基である。〕
9及びR10における炭素数7〜21の炭化水素基としては、前記一般式(A1)のR4における炭素数7〜21の炭化水素基と同様のものが挙げられ、好ましくは、炭素数15〜17のアルキル基及びアルケニル基である。なお、式中にR9が複数存在するとき、該複数のR9は互いに同一であってもよく、それぞれ異なっていても構わない。
本発明の(A)成分は、アミン化合物の塩であってもよい。塩としては、3級アミン化合物の塩が好ましい。
アミン化合物の塩は、該アミン化合物を酸で中和することにより得られる。アミン化合物の中和に用いる酸としては、有機酸でも無機酸でもよく、例えば塩酸、硫酸、メチル硫酸等が挙げられる。アミン化合物の中和は、公知の方法により実施できる。
(A)成分は、アミン化合物の4級化物であってもよい。4級化物としては、3級アミン化合物の4級化物が好ましい。
アミン化合物の4級化物は、該アミン化合物に4級化剤を反応させて得られる。アミン化合物の4級化に用いる4級化剤としては、例えば、塩化メチル等のハロゲン化アルキルや、ジメチル硫酸等のジアルキル硫酸などが挙げられる。これらの4級化剤をアミン化合物と反応させると、アミン化合物の窒素原子に4級化剤のアルキル基が導入され、4級アンモニウムイオンとハロゲンイオン又はモノアルキル硫酸イオンとの塩が形成される。4級化剤により導入されるアルキル基は、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。アミン化合物の4級化は、公知の方法により実施できる。
一般式(A1)及び(A1−1)〜(A1−7)で表される化合物、その塩及びその4級化物は、市販のものを用いてもよく、公知の方法により製造したものを用いてもよい。
例えば、一般式(A1−1)で表される化合物(以下「化合物(A1−1)」と言う)及び一般式(A1−2)で表される化合物(以下「化合物(A1−2)」と言う)は、一般式(A1)のR4の欄で説明した脂肪酸組成物、または該脂肪酸組成物における脂肪酸を該脂肪酸のメチルエステルに置き換えた脂肪酸メチルエステル組成物と、メチルジエタノールアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、柔軟性付与を良好にする観点から、「化合物(A1−1)/化合物(A1−2)」で表される存在比率が、質量比で99/1〜50/50となるように合成することが好ましい。
更に、その4級化物を用いる場合には、4級化剤としてジメチル硫酸を用いることがより好ましい。その際、柔軟性付与の観点から「化合物(A1−1)の4級化物/化合物(A1−2)の4級化物」で表される存在比率が、質量比で99/1〜50/50となるように合成することが好ましい。
一般式(A1−3)で表される化合物(以下「化合物(A1−3)」と言う)、一般式(A1−4)で表される化合物(以下「化合物(A1−4)」と言う)及び一般式(A1−5)で表される化合物(以下「化合物(A1−5)」と言う)は、一般式(A1)のR4の欄で説明した脂肪酸組成物または脂肪酸メチルエステル組成物と、トリエタノールアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、化合物(A1−3)、(A1−4)及び(A1−5)の合計質量に対する個々の成分の含有比率は、柔軟性付与の観点から、化合物(A1−3)が1〜60質量%、化合物(A1−4)が5〜98質量%、化合物(A1−5)が0.1〜40質量%であることが好ましく、化合物(A1−3)が30〜60質量%、化合物(A1−4)が10〜55質量%、化合物(A1−5)が5〜35質量%であることがより好ましい。
また、その4級化物を用いる場合には、4級化反応を十分に進行させる点で、4級化剤としてジメチル硫酸を用いることがより好ましい。化合物(A1−3)、(A1−4)、(A1−5)の各4級化物の存在比率は、柔軟性付与の観点から質量比で、化合物(A1−3)の4級化物が1〜60質量%、化合物(A1−4)の4級化物が5〜98質量%、化合物(A1−5)の4級化物が0.1〜40質量%であることが好ましく、化合物(A1−3)の4級化物が30〜60質量%、化合物(A1−4)の4級化物が10〜55質量%、化合物(A1−5)の4級化物が5〜35質量%であることがより好ましい。
なお、化合物(A1−3)、(A1−4)、(A1−5)を4級化する場合、一般的に4級化反応後も4級化されていないエステルアミンが残留する。その際、「4級化物/4級化されていないエステルアミン」の比率は70/30〜99/1の質量比率の範囲内であることが好ましい。
一般式(A1−6)で表される化合物(以下「化合物(A1−6)」と言う)及び一般式(A1−7)で表される化合物(以下「化合物(A1−7)と言う」)は、一般式(A1)のR4の欄で説明した脂肪酸組成物と、N−メチルエタノールアミンとアクリロニトリルの付加物より、J.Org.Chem.,26,3409(1960)に記載の公知の方法で合成したN−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル−1,3−プロピレンジアミンとの縮合反応により合成することができる。その際、「化合物(A1−6)/化合物(A1−7)」で表される存在比率が質量比で99/1〜50/50となるように合成することが好ましい。
また、その4級化物を用いる場合には、4級化剤として塩化メチルを用いることが好ましく、「化合物(A1−6)の4級化物/化合物(A1−7)の4級化物」で表される存在比率が、質量比で99/1〜50/50となるように合成することが好ましい。
(A)成分としては、
一般式(A1)で表される化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、
一般式(A1−1)〜(A1−7)で表される化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましく、
一般式(A1−3)〜(A1−5)で表される化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種がさらに好ましい。
(A)成分は、1種類のアミン化合物、その塩又はその4級化物を単独で用いてもよく、2種類以上からなる混合物、例えば、一般式(A1−3)〜(A1−5)で表される化合物の混合物として用いてもよい。
(A)成分の配合量は、液体柔軟剤組成物の総質量に対して、5〜20質量%であり、好ましくは8〜15質量%である。(A)成分の配合量が5質量%以上であると、柔軟性付与効果が十分に得られ、良好な冷感効果が発揮され得る。(A)成分の配合量が20質量%以下であると、液体柔軟剤組成物の粘度の上昇が一定範囲内に保たれ、増粘や分離を避けられ得る。
[(B)成分]
本発明の液体柔軟剤組成物において、(B)成分は、繊維を平滑にする効果を液体柔軟剤組成物へ付与するために配合される。具体的には、(B)成分は、アミノ変性シリコーン、カチオン化セルロース、及び脂肪酸エステルから選択される。(B)成分を1種で用いても2種以上用いてもよい。
〈アミノ変性シリコーン〉
アミノ変性シリコーンは、ジメチルシリコーン骨格の両末端あるいは側鎖にアミノ基を導入してなる化合物である。
好ましいアミノ変性シリコーンは次の一般式(B):
Figure 2021101049
(式中、Rは、それぞれ独立して、−H、−OH、−CH3及び−Si(CH33からなる群より選ばれ、Xは、−(CH2a−NH2、または、−(CH2a−NH(CH2bNH2であり(aは0〜3の整数であり、bは1〜3の整数である)、nは1〜1500であり、mは1〜20である。)で表される、側鎖Xにアミノ基を導入してなる化合物である。
アミノ変性シリコーンは、オイルの形態(シリコーンオイル)であってもよく、ノニオン界面活性剤やカチオン界面活性剤を乳化剤として用いることで乳化させたエマルジョン(シリコーンエマルジョン)の形態であってもよい。
シリコーンオイルとして用いる場合、25℃における動粘度が50〜20000mm2/sであるのが好ましく、500〜10000mm2/sであるのがより好ましい。動粘度がこの範囲にあると、高い風合い付与効果が得られ、かつ、液体柔軟剤組成物の製造性及び取扱性が容易になる。なお、動粘度は、オストワルト型粘度計で測定することができる。また、シリコーンオイルのアミノ当量は、100〜10000g/molであるのが好ましく、1200〜4000g/molであるのがより好ましい。アミノ当量がこの範囲にあると、柔軟剤としての機能が良好であるため好ましい。アミノ当量は、アミノ変性シリコーンの重量平均分子量を当該アミノ変性シリコーンに含まれる窒素原子数で割ることにより求めることができる。窒素原子数は元素分析により求めることができる。
シリコーンエマルジョンとして用いる場合、ベースとなるシリコーンオイルの粘度は、1,000mm2/s以上であり、更に好ましくは、10,000mm2/s以上である。エマルジョンとする際の乳化剤としてはカチオン性界面活性剤やノニオン性界面活性剤などがあげられ、カチオン性界面活性剤が好ましい。
特に好ましいアミノ変性シリコーンとしては、末端に−H基及び/又は−OH基を有するアミノ変性シリコーンを界面活性剤で乳化重合してなるエマルジョンが挙げられる。このエマルジョンを用いると、液体柔軟剤組成物の保存時の黄変度合いが最も小さく、かつ、風合い向上効果にも優れるので好ましい。このエマルジョンは、25℃での動粘度が100〜20,000mm2/sであり、かつ、アミノ当量400〜8000g/molであることが好ましい。
アミノ変性シリコーンとしては商業的に入手できるものを使用することができる。
シリコーンオイルとしては、例えば、東レ・ダウコーニング株式会社から商品名:SF―8417、BY16−849、BY16−892、FZ−3785又はBY16−890で販売されているものや、信越化学工業株式会社から商品名:KF−864、KF−860、KF−880、KF−8004、KF−8002、KF−8005、KF−867又はKF−869、KF−861、KF−8010で販売されているものなどが挙げられる。
シリコーンエマルジョンとしては、東レ・ダウコーニング株式会社から商品名:SM8904、BY22−079、FZ−4671又はFZ−4672で販売されているものや、信越化学工業株式会社からPolonシリーズとして商品名:PolonMF−14、PolonMF−29、PolonMF−14D、PolonMF−44、PolonMF−14ECやPolonMF−52で販売されているもの、旭化成ワッカーシリコーン株式会社からWACKER FC201で販売されているものなどが挙げられる。
アミノ変性シリコーンは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上からなる混合物として用いてもよい。
〈脂肪酸エステル〉
脂肪酸エステルは、1価アルコールと脂肪酸のエステルでもよく、ポリオールと脂肪酸のエステルでもよい。ポリオールのエステルの場合、モノエステルであってもよく、ジエステルであってもよく、トリエステル等であってもよい。
脂肪酸エステルとしては、脂肪酸グリセリンエステルが好ましい。脂肪酸グリセリンエステルは、炭素数12以上の飽和あるいは不飽和脂肪酸とグリセリンとのエステルである。脂肪酸グリセリンエステルを構成する脂肪酸は、炭素数16以上が好ましく、16〜24の脂肪酸がより好ましい。脂肪酸の具体例としては、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸等が挙げられる。
脂肪酸エステルとしては商業的に入手できるものを使用することができる。具体例としては、BASF社から商品名:Plantatex LLEで販売されているものなどが挙げられる。
〈カチオン化セルロース〉
カチオン化セルロースは、セルロース原料にカチオン化剤を反応させて得られるものであり、ほかに少量の水を含むものが好適に挙げられる。
セルロース原料としては、例えば、酸化エチレンをセルロースに付加させて得られるヒドロキシエチルセルロース(HEC)が挙げられる。
カチオン化剤としては、例えば、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム、グリシジルトリメチルアンモニウムクロライドが挙げられる。
(B)成分として好適なカチオン化セルロースを以下に例示する。
Figure 2021101049
(式中、R3〜R5は、それぞれ独立して水素原子または下記式(B−1−1)で表される基である。但し、R3〜R5の少なくとも一つは式(B−1−1)で表される基である。l、m、nは、それぞれエチレンオキシドの平均付加モル数を示す。)
Figure 2021101049
前記式(B−1)で表される繰返し単位を有するポリマーは、(ハロゲン)−O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースである。
前記式(B−1)中、グルコース環単位当たりのエチレンオキシド(EO)置換度は、好ましくは0.7〜2.5である。ただし、「EO置換度」とは、セルロース原料のグルコース環単位当たり、EOで置換された水酸基の平均個数(該グルコース環の持つ3つの水酸基のうち、いくつにEOが付加したかを示すもので、最大3となる。)を示す。
また、グルコース環単位あたりのEO平均付加モル数は、好ましくはl+m+n=1〜5であり、特にごわ付き改善効果が良好なことから、下限値は1以上がより好ましく、上限値は3以下がより好ましい。
カチオン化セルロースとしては商業的に入手できるものを使用することができる。具体例としては、レオガードGPS、レオガードGP、レオガードGP0、レオガードLP、レオガードKGP、レオガードMGP、レオガードMLP[以上、商品名;ライオン];カチナールHC−100、カチナールHC−200、カチナールLC−100、カチナールLC−200[以上、商品名;東邦化学工業];UCARE Polymer LR400、UCARE Polymer LR30M、SupraCare 241[以上、商品名;ダウケミカル社]等の市販のものが好適なものとして挙げられる。
なお、上記市販のものにおけるグレードの相違は、セルロースの分子量、EOの平均付加モル数、およびカチオン化度等が異なることによる。
(B)成分の配合量は、液体柔軟剤組成物の総質量に対して0.5〜10質量%、好ましくは2〜8質量%、より好ましくは3〜6質量%、さらに好ましくは4〜6質量%である。(B)成分の配合量が0.5質量%以上であると、平滑性付与効果が十分に得られ、良好な冷感効果が発揮され得る。(B)成分の配合量が10質量%以下であると、液体柔軟剤組成物の粘度の上昇が一定範囲内に保たれ、増粘や分離を避けられ得る。また、(B)成分の配合量が2質量%以上であると、(B)成分の配合効果を充分に発現させることができ、8質量%以下であると、液体柔軟剤組成物の保存時の黄変を十分に抑制でき、かつ、製造コストの上昇を抑制することができる。
(C)成分と併用したときの冷感効果の点において、(B)成分としてはアミノ変性シリコーンが好ましい。
本発明の液体柔軟剤組成物の(A)成分と(B)成分の合計量は、10〜30質量%が好ましく、15〜20質量%がより好ましい。(A)成分、(B)成分はともに繊維への感触付与の目的で配合するが、(A)成分と(B)成分の合計量が10質量%以上であれば、(C)成分を併用したときに十分な冷感効果が得られ、また、30質量%以下であれば、増粘や分離を抑制できる。
(A)成分と(B)成分の質量比率であるA/Bは、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5、さらに好ましくは2〜4である。A/Bが1以上であると十分な柔軟性を付与することができ、10以下であると冷感効果を十分に発揮し得る。
[(C)成分]
本発明の液体柔軟剤組成物において、(C)成分は、冷感効果を液体柔軟剤組成物へ付与するために配合される。
(C)成分としてはメントールが挙げられるが、メントールはd−メントールでもl−メントールでもよい。好ましくはl−メントールである。
(C)成分としてはメントール誘導体が挙げられるが、メントール誘導体の具体例としては、d−メントールの誘導体でもl−メントールの誘導体でもよいが、例えば、下記式(I)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2021101049
(式(I)中、R1は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数1〜5のアシル基であり、R2およびR3は、各々独立に、置換基を有していてもよい炭素数2〜5のアルキレン基であり、
Figure 2021101049
は、単結合または二重結合であり、nは、1〜3の整数である。)
式(I)において、R1の炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
式(I)において、R1の炭素数1〜5のアシル基としては、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチロイル基、イソブチロイル基、バレロイル基、イソバレロイル基、ピバロイル基等が挙げられる。
式(I)において、R2およびR3の置換基を有していてもよい炭素数2〜5のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基等が挙げられ、置換基としては、本発明の効果に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されないが、例えば、炭素数1〜4のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基など)、水酸基、炭素数1〜4のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基など)、炭素数1〜5のアシル基(例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチロイル基、イソブチロイル基、バレロイル基、イソバレロイル基、ピバロイル基など)、炭素数1〜5のアシロキシ基(例えば、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチロイルオキシ基、イソブチロイルオキシ基、バレロイルオキシ基、イソバレロイルオキシ基、ピバロイルオキシ基など)等を挙げることができる。
式(I)で示される化合物を具体的に例示すれば、2−(2−メンチルオキシエトキシ)エタノール、2−(2−メンチルオキシエトキシ)エチル メチル エーテル、2−(2−メンチルオキシエトキシ)エチル エチル エーテル、2−(2−メンチルオキシエトキシ)エチル n−プロピル エーテル、2−(2−メンチルオキシエトキシ)エチル イソプロピル エーテル、2−(2−メンチルオキシエトキシ)エチル n−ブチル エーテル、2−(2−メンチルオキシエトキシ)エチル イソブチル エーテル、2−(2−メンチルオキシエトキシ)エチル sec−ブチル エーテル、2−(2−メンチルオキシエトキシ)エチル tert−ブチル エーテル、3−(2−メンチルオキシエトキシ)プロパノール、3−(2−メンチルオキシエトキシ)プロピル メチル エーテル、3−(2−メンチルオキシエトキシ)プロピル エチル エーテル、3−(2−メンチルオキシエトキシ)プロピル n−プロピル エーテル、3−(2−メンチルオキシエトキシ)プロピル イソプロピル エーテル、3−(2−メンチルオキシエトキシ)プロピル n−ブチル エーテル、3−(2−メンチルオキシエトキシ)プロピル イソブチル エーテル、3−(2−メンチルオキシエトキシ)プロピル sec−ブチル エーテル、3−(2−メンチルオキシエトキシ)プロピル tert−ブチル エーテル、
4−(2−メンチルオキシエトキシ)ブタノール、4−(2−メンチルオキシエトキシ)ブチル メチル エーテル、4−(2−メンチルオキシエトキシ)ブチル エチル エーテル、4−(2−メンチルオキシエトキシ)ブチル n−プロピル エーテル、4−(2−メンチルオキシエトキシ)ブチル イソプロピル エーテル、4−(2−メンチルオキシエトキシ)ブチル n−ブチル エーテル、4−(2−メンチルオキシエトキシ)ブチル イソブチル エーテル、4−(2−メンチルオキシエトキシ)ブチル sec−ブチル エーテル、4−(2−メンチルオキシエトキシ)ブチル tert−ブチル エーテル、2−(3−メンチルオキシプロポキシ)エタノール、2−(3−メンチルオキシプロポキシ)エチル メチル エーテル、2−(3−メンチルオキシプロポキシ)エチル エチル エーテル、2−(3−メンチルオキシプロポキシ)エチル n−プロピル エーテル、2−(3−メンチルオキシプロポキシ)エチル イソプロピル エーテル、2−(3−メンチルオキシプロポキシ)エチル n−ブチル エーテル、2−(3−メンチルオキシプロポキシ)エチル イソブチル エーテル、2−(3−メンチルオキシプロポキシ)エチル sec−ブチル エーテル、2−(3−メンチルオキシプロポキシ)エチル tert−ブチル エーテル、
3−(3−メンチルオキシプロポキシ)プロパノール、3−(3−メンチルオキシプロポキシ)プロピル メチル エーテル、3−(3−メンチルオキシプロポキシ)プロピル エチル エーテル、3−(3−メンチルオキシプロポキシ)プロピル n−プロピル エーテル、3−(3−メンチルオキシプロポキシ)プロピル イソプロピル エーテル、3−(3−メンチルオキシプロポキシ)プロピル n−ブチル エーテル、3−(3−メンチルオキシプロポキシ)プロピル イソブチル エーテル、3−(3−メンチルオキシプロポキシ)プロピル sec−ブチル エーテル、3−(3−メンチルオキシプロポキシ)プロピル tert−ブチル エーテル、3−(3−メンチルオキシ−2−プロピル)−2−プロパノール、3−(3−メンチルオキシ−2−プロピル)−2−プロピル メチル エーテル、3−(3−メンチルオキシ−2−プロピル)−2−プロピル エチル エーテル、3−(3−メンチルオキシ−2−プロピル)−2−プロピル n−プロピル エーテル、3−(3−メンチルオキシ−2−プロピル)−2−プロピル イソプロピル エーテル、3−(3−メンチルオキシ−2−プロピル)−2−プロピル n−ブチル エーテル、3−(3−メンチルオキシ−2−プロピル)−2−プロピル イソブチル エーテル、3−(3−メンチルオキシ−2−プロピル)−2−プロピル sec−ブチル エーテル、3−(3−メンチルオキシ−2−プロピル)−2−プロピル tert−ブチル エーテル、
2−(2−イソプレギルオキシエトキシ)エタノール、2−(2−イソプレギルオキシエトキシ)エチル メチル エーテル、2−(2−イソプレギルオキシエトキシ)エチル エチル エーテル、2−(2−イソプレギルオキシエトキシ)エチル n−プロピル エーテル、2−(2−イソプレギルオキシエトキシ)エチル イソプロピル エーテル、2−(2−イソプレギルオキシエトキシ)エチル n−ブチル エーテル、2−(2−イソプレギルオキシエトキシ)エチル イソブチル エーテル、2−(2−イソプレギルオキシエトキシ)エチル sec−ブチル エーテル、2−(2−イソプレギルオキシエトキシ)エチル tert−ブチル エーテル、3−(2−イソプレギルオキシエトキシ)プロパノール、3−(2−イソプレギルオキシエトキシ)プロピル メチル エーテル、3−(2−イソプレギルオキシエトキシ)プロピル エチル エーテル、3−(2−イソプレギルオキシエトキシ)プロピル n−プロピル エーテル、3−(2−イソプレギルオキシエトキシ)プロピル イソプロピル エーテル、3−(2−イソプレギルオキシエトキシ)プロピル n−ブチル エーテル、3−(2−イソプレギルオキシエトキシ)プロピル イソブチル エーテル、3−(2−イソプレギルオキシエトキシ)プロピル sec−ブチル エーテル、3−(2−イソプレギルオキシエトキシ)プロピル tert−ブチル エーテル、
4−(2−イソプレギルオキシエトキシ)ブタノール、4−(2−イソプレギルオキシエトキシ)ブチル メチル エーテル、4−(2−イソプレギルオキシエトキシ)ブチル エチル エーテル、4−(2−イソプレギルオキシエトキシ)ブチル n−プロピル エーテル、4−(2−イソプレギルオキシエトキシ)ブチル イソプロピル エーテル、4−(2−イソプレギルオキシエトキシ)ブチル n−ブチル エーテル、4−(2−イソプレギルオキシエトキシ)ブチル イソブチル エーテル、4−(2−イソプレギルオキシエトキシ)ブチル sec−ブチル エーテル、4−(2−イソプレギルオキシエトキシ)ブチル tert−ブチル エーテル、2−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)エタノール、2−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)エチル メチル エーテル、2−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)エチル エチル エーテル、2−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)エチル n−プロピル エーテル、2−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)エチル イソプロピル エーテル、2−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)エチル n−ブチル エーテル、2−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)エチル イソブチル エーテル、2−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)エチル sec−ブチル エーテル、2−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)エチル tert−ブチル エーテル、
3−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)プロパノール、3−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)プロピル メチル エーテル、3−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)プロピル エチル エーテル、3−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)プロピル n−プロピル エーテル、3−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)プロピル イソプロピル エーテル、3−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)プロピル n−ブチル エーテル、3−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)プロピル イソブチル エーテル、3−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)プロピル sec−ブチル エーテル、3−(3−イソプレギルオキシプロポキシ)プロピル tert−ブチル エーテル、3−(3−イソプレギルオキシ−2−プロピル)−2−プロパノール、3−(3−イソプレギルオキシ−2−プロピル)−2−プロピル メチル エーテル、3−(3−イソプレギルオキシ−2−プロピル)−2−プロピル エチル エーテル、3−(3−イソプレギルオキシ−2−プロピル)−2−プロピル n−プロピル エーテル、3−(3−イソプレギルオキシ−2−プロピル)−2−プロピル イソプロピル エーテル、3−(3−イソプレギルオキシ−2−プロピル)−2−プロピル n−ブチル エーテル、3−(3−イソプレギルオキシ−2−プロピル)−2−プロピル イソブチル エーテル、3−(3−イソプレギルオキシ−2−プロピル)−2−プロピル sec−ブチル エーテル、3−(3−イソプレギルオキシ−2−プロピル)−2−プロピル tert−ブチル エーテル、等を挙げることができる。
(C)成分の配合量は、液体柔軟剤組成物の総質量に対して0.05〜1質量%、好ましくは0.1〜1質量%、より好ましくは0.1〜0.5質量%である。(C)成分の配合量が0.05質量%以上であると、冷感効果を十分に発揮し得る。(C)成分の配合量が1質量%以下であると、液体柔軟剤組成物の粘度の上昇が一定範囲内に保たれ、増粘や分離を避けられ得る。
本発明液体柔軟剤組成物において、(C)成分に対する(B)成分の質量比B/Cは、好ましくは1〜100、より好ましくは5〜100、さらに好ましくは10〜80である。B/Cが1以上であると、液体柔軟剤組成物の粘度の上昇が一定範囲内に保たれ、増粘や分離を避けられ得る。B/Cが100以下であると、冷感効果を十分に発揮し得る。
なお、(C)成分は、香料組成物中に含まれた成分として用いてもよい。
[(D)成分]
本発明の液体柔軟剤組成物は、機能性カプセルを更に含んでもよい。
機能性カプセルは、様々な機能を付与する目的で使用され、芯物質としては、香料、精油、増白剤、虫除け剤、シリコーン、ワックス、香味料、ビタミン、スキンケア剤、酵素、プロバイオティクス、染料、顔料、香料前駆体、冷感剤、温感剤、フェロモン等の誘引剤、抗菌剤、漂白剤、香味料、甘味料、ワックス、薬剤、肥料、除草剤を含み、壁物質が高分子物質から構成されるマイクロカプセルである。これら芯物質を含む(D)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせてもよい。
カプセル香料の具体例としては、フィルメニッヒ社製のBLUEFLOWERPOP「FFMHN2814」、ジボダン社製のGREEN BREEZE CAPS、ORCHARD GARDEN CAPS、RAINBOW CAPS、VELVET CAPS、AURORACAPS、およびCOSMICCAPS;IFF社製のUNICAP101、およびUNICAP503等が挙げられる。
冷感カプセルの具体例としては、SALVONA Technologies社製のMultiSal SalCool、HydroSal FreshCool、SalSphere SalCool、日華化学株式会社製のネオアージュAROMA−C等が挙げられる。
温感カプセルの具体例としては、三木理研株式会社製のリケンレジンRMC−TO、SALVONA Technologies社製のHydrosal Heatなどが挙げられる。
機能性カプセルの具体例としては、三木理研株式会社製のリケンレジンNFHO−W(抗菌効果)、リケンレジン、RMC−HBP(防虫効果)およびRMC−PT(防虫効果)などが挙げられる。
(D)成分の配合量は、本発明の効果が奏される限り特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対して、0.05〜5質量%が好ましい。
[他の任意成分]
本発明の液体柔軟剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、上記(A)〜(D)成分以外にも、液体柔軟剤組成物分野において公知の成分を適宜配合することができる。本発明の液体柔軟剤組成物は、例えば、以下のような成分を含有してもよい。
〈忌避剤〉
本明細書において、「忌避剤」は、蚊、ブヨ、アブ、刺しバエ、ダニ、蛾、アリ等の昆虫に対して忌避効果を有する成分を意味する。
忌避剤としては、ジエチルトルアミド、パラメンタン−3,8−ジオール、アニスオイル、シンナミックアセテート、ネリルプロピオネート、メチルアンスラニレート、シトロネラ、蟻酸ネリル、環状テルペンアルコール、ヒノキ油、ベバー油、ブロモアンファー、ローレル油、ユーカリプタス油などが挙げられる。
なかでも、特に蚊の忌避効果、その効果の持続性及び安全性がより良好であることから、パラメンタン−3,8−ジオール、ジエチルトルアミド、ローレル油がより好ましく、パラメンタン−3,8−ジオール、ジエチルトルアミドがさらに好ましい。
〈皮膚保護成分〉
本明細書において、「皮膚保護成分」は、繊維製品を着用して皮膚にこの薬剤が接触して皮膚の保湿効果が高まる成分を意味する。
皮膚保護成分としては、液体状パラフィン、ワセリン、モンタンロウ、スクアラン、スクアレン、オリーブ油、アボガド油、月見草油、ホホバ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、ハッカ油、ヒマワリ油、ナタネ油、ゴマ油、小麦胚芽油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、大豆油、ホホバ油、セラミド、擬似セラミド類などが挙げられる。
〈紫外線吸収剤〉
本明細書において、「紫外線吸収剤」は、紫外線を防御する効果のある薬剤であり、紫外線を吸収し、赤外線や可視光線等に変換して放出する成分を意味する。
紫外線吸収剤としては、p−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸エチル、p−アミノ安息香酸グリセリル、p−ジメチルアミノ安息香酸アミル等のアミノ安息香酸誘導体;サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸ジプロピレングリコール、サリチル酸オクチル、サリチル酸ミリスチル等のサリチル酸誘導体;ジイソプロピルケイ皮酸メチル、p−メトキシケイ皮酸エチル、p−メトキシケイ皮酸イソプロピル、p−メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、p−メトキシケイ皮酸ブチル等のケイ皮酸誘導体;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2、2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体;ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル等のアゾール系化合物;4−t−ブチル−4'−メトキシベンゾイルメタン等が挙げられる。
〈抗菌剤〉
本明細書において、「抗菌剤」は、繊維上での菌の増殖を抑え、さらには微生物の分解物由来の嫌なにおいの発生を抑える効果を有する成分を意味する。
抗菌剤としては、ダイクロサン、トリクロサン、ビス−(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩、8−オキシキノリン、ポリリジン等が挙げられる。
〈抗ウイルス剤〉
本明細書において、「抗ウイルス剤」は、繊維上でウイルスを破壊する効果を有する成分を意味する。抗ウイルス剤としては、炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基を有し、エチレンオキサイドの平均付加モル数が3〜5モルであるポリオキシエチレンアルキルエーテル、リシノレイン酸モノグリセリド等が挙げられる。
〈水溶性溶剤〉
水溶性溶剤としては、エタノール、イソプロパノールなどの炭素数2〜3の1級アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどの炭素数2〜6のグリコール;グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどの炭素数3〜8の多価アルコール等が挙げられる。
なかでも、香気や価格の点から、炭素数2〜3の1級アルコール、多価アルコールが好ましく、そのなかでもエタノール、グリセリンが特に好ましい。
水溶性溶剤は、1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
〈ノニオン界面活性剤〉
ノニオン界面活性剤は、本発明の柔軟剤組成物が乳化物である場合に、主に、乳化物中での油溶性成分の乳化分散安定性を向上する目的で好ましく用いられ得る。特に、ノニオン界面活性剤を配合すると、商品価値上、充分なレベルの凍結復元安定性が確保されやすい。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、多価アルコール、高級アルコール、高級アミン又は高級脂肪酸から誘導されるものを用いることができる。より具体的には、グリセリンまたはペンタエリスリトールに炭素数10〜22脂肪酸がエステル結合したグリセリン脂肪酸エステルまたはペンタエリスリトール、炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基を有し、エチレンオキシドの平均付加モル数が10〜100モルであるポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキル(該アルキルの炭素数1〜3)エステル;エチレンオキシドの平均付加モル数が10〜100モルであるポリオキシエチレンアルキルアミン、炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキルポリグルコシド、エチレンオキシドの平均付加モル数が10〜100モルである硬化ヒマシ油などが挙げられる。中でも、炭素数10〜18のアルキル基を有し、エチレンオキシドの平均付加モル数が20〜80モルのポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましい。
柔軟剤組成物中のノニオン界面活性剤の含有量は、所望とする機能に応じて決定でき、例えば、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜8質量%、さらに好ましくは0.5〜5質量%である。本成分の含有量が下限値以上であると、乳化物中での油溶性成分の乳化分散安定性、乳化物の凍結復元安定性がより向上する。上限値以下であれば、液体柔軟剤組成物の粘度の上昇を抑えて、使用性の面で良好なものとすることができる。
〈デキストリン類〉
デキストリン類としては、シクロデキストリン、高度分岐環状デキストリン等が挙げられる。高度分岐環状デキストリンとしては、内分岐環状構造部分と外分岐構造部分とを有する重合度が50〜10000の範囲にあるグルカンであって、内分岐環状構造部分はα−1,4−グルコシド結合とα−1,6−グルコシド結合とで形成される環状のグルカン鎖であり、外分岐構造部分は内分岐環状構造部分に結合した非環状のグルカン鎖であるデキストリンが挙げられる。高度分岐環状デキストリンとしては、クラスターデキストリン(グリコ栄養食品株式会社製)等が挙げられる。
また、本発明の液体柔軟剤組成物においては、その他の成分として、酸化防止剤、防腐剤、消泡剤、無機塩、pH調整剤等の添加剤を含有してもよく、液体柔軟剤組成物の香りを良くするため、香料を含有してもよい。香料としては、繊維用仕上げ剤又は衣料用柔軟剤等に一般的に使用される香料成分、香料組成物が挙げられる。
液体柔軟剤組成物中、香料の含有割合は、0.001〜5質量%が好ましく、0.01〜4質量%がより好ましく、0.1〜3質量%がさらに好ましい。香料の含有割合が下限値未満であると、繊維製品への残香性の付与が不充分であり、上限値を超えても、それ以上の残香性が得られず、経済的にも好ましくない。
[粘度]
本発明の液体柔軟剤組成物の粘度は特に限定されないが、1000mPa・s(B型粘度計、TOKIMEC社製、25℃、以下同様)未満であることが好ましい。保存経日による粘度上昇を考慮すると、製造直後の粘度は800mPa・s未満であるのがより好ましく、500mPa・s未満であるのがさらに好ましい。このような範囲にあると、洗濯機への投入の際のハンドリング性等の使用性が良好である。
また、本発明の液体柔軟剤組成物の粘度は、好ましくは10〜400rpm、より好ましくは10〜350rpm、さらに好ましくは10〜300rpmである。粘度が10rpmより高いと柔軟性付与効果が良好で冷感効果が十分に発揮され得る。粘度が400rpmより低いと増粘や分離を避けられ得る。
[pH]
本発明の液体柔軟剤組成物のpHは特に限定されないが、保存経日に伴う(A)成分の分子中に含まれるエステル基の加水分解を抑制する観点から、pHを1〜6の範囲に調整することが好ましく、2〜4の範囲に調整することがより好ましい。
[製造方法]
本発明の液体柔軟剤組成物の製造方法は特に限定されず、本発明の液体柔軟剤組成物は、公知の方法、例えば、主剤としてカチオン界面活性剤を用いる従来の液体柔軟剤組成物の製造方法と同様の方法により製造できる。
例えば、(A)成分、(B)成分(例えばアミノ変性シリコーン)及び(C)成分を含む油相と、水を含む水相とを、(A)成分の融点以上の温度条件下で混合して乳化物を調製し、その後、必要に応じて任意成分を得られた乳化物に添加して、混合することにより、本発明の液体柔軟剤組成物を製造することができる。
油相は、(A)成分の融点以上の温度で、(A)成分、(B)成分(油溶性のもの)及び(C)成分と、必要に応じて任意成分とを混合することにより調製することができる。
水相は、水と、必要に応じて任意成分とを混合することにより調製することができる。
(B)成分(例えば脂肪酸エステル、カチオン化セルロース)は、油相と水相を混合して得られる乳化物に添加してもよい。
(C)成分は、香料組成物中に含めてもよく、その場合は香料組成物を油相中に含ませればよい。
[用途・使用方法]
本発明の液体柔軟剤組成物による衣類等の繊維製品の処理方法は特に制限されるものではなく、従来の使用方法と同様に用いることができる。例えば、洗濯のすすぎの段階ですすぎ水に液体柔軟剤組成物を溶解させて被洗物を柔軟処理する方法や、液体柔軟剤組成物をたらいのような容器中の水に溶解させ、更に被洗物を入れて浸漬処理する方法があるが、液体柔軟剤組成物は適度な濃度に希釈して使用される。
具体的には、柔軟処理を行う際は、全使用水量に対し、(A)成分の濃度が15ppm〜100ppmとなるような量で使用するのが好ましい。ちなみに洗濯のすすぎ回数は1回であっても、複数回であっても同様に使用することができ、柔軟剤の特長である風合いと香りを衣類に付与することができる。
本発明の液体柔軟剤組成物により処理され得る繊維製品は、特に制限されるものではなく、例えば、衣類、カーテン、ソファー、カーペット、タオル、ハンカチ、シーツ、マクラカバー等が挙げられる。その素材も、綿や絹、ウール等の天然繊維でもよいし、ポリエステル等の化学繊維でもよい。
以下において、本発明の液体柔軟剤組成物について、実施例及び比較例を参照しながら、更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、成分配合量はすべて質量%(指定のある場合を除き、純分換算)を示す。
[(A)成分]
下記のA−1を使用した。
・A−1:カチオン界面活性剤(特開2003−12471の実施例4に記載の化合物)
A−1は、一般式(A1−3)、(A1−4)及び(A1−5)で表される化合物(各式中、R9は炭素数15〜17のアルキル基及びアルケニル基である)をジメチル硫酸で4級化したものを含む組成物である。
[(B)成分]
下記のB−1〜B−4を使用した。
・B−1:アミノ変性シリコーン(KF−864、信越化学株式会社製)
・B−2:脂肪酸エステル(Plantatex LLE、BASF社製)
・B−3:カチオン化セルロース(SupraCare241、DOWケミカル社製)
・B−4(比較例):ポリエーテル変性シリコーン(SH3775、東レ・ダウコーニング株式会社製)
[(C)成分]
下記のC−1を使用した。
・C−1:L−メントール(クラリアントジャパン、平均粒子径:30μm(粉砕後))
[(D)成分]
下記のD−1を使用した。
・D−1:GREEN BREEZE CAPS(GIVAUDAN社製)
[共通成分]
・E−1:香料組成物(組成物中に含まれる香料成分を下記表1に示す。)
Figure 2021101049
・F−1:下記表2に示される成分
Figure 2021101049
[液体柔軟剤組成物の調製方法]
・実施例1〜3、6〜9、比較例10〜16
内径100mm、高さ150mmのガラス容器と、攪拌機(アジターSJ型、島津製作所製)を用い、次の手順により液体柔軟剤組成物を調製した。
まず、(A)成分、B−1成分、(C)成分を溶かしてあるE−1成分、ノニオン界面活性剤を混合攪拌して、油相混合物を得た。一方、防腐剤をバランス用イオン交換水に溶解させて水相混合物を得た。ここで、バランス用イオン交換水の質量は、980gから油相混合物、(D)成分、ノニオン界面活性剤以外の共通成分(F−1成分)の合計量を差し引いた残部に相当する。次に、(A)成分の融点以上に加温した油相混合物をガラス容器に収納して攪拌しながら、(A)成分の融点以上に加温した水相混合物を2度に分割して添加し、攪拌した。ここで、水相混合物の分割比率は30:70(質量比)とし、攪拌は回転速度1,500rpmで、1回目の水相混合物添加後に3分間、2回目の水相混合物添加後に2分間行った。しかる後、(D)成分とノニオン界面活性剤以外の共通成分(F−1成分)を入れ、必要に応じて、塩酸(試薬1mol/L、関東化学)、または水酸化ナトリウム(試薬1mol/L、関東化学)を適量添加してpH2.5に調整し、更に全体質量が1,000gになるようにイオン交換水を添加して、目的の柔軟剤組成物を得た。
・実施例4、5
内径100mm、高さ150mmのガラス容器と、攪拌機(アジターSJ型、島津製作所製)を用い、次の手順により液体柔軟剤組成物を調製した。まず、(A)成分、(C)成分を溶かしてあるE−1成分、ノニオン界面活性剤を混合攪拌して、油相混合物を得た。一方、防腐剤をバランス用イオン交換水に溶解させて水相混合物を得た。ここで、バランス用イオン交換水の質量は、980gから油相混合物、(D)成分、ノニオン界面活性剤以外の共通成分(F−1成分)の合計量を差し引いた残部に相当する。次に、(A)成分の融点以上に加温した油相混合物をガラス容器に収納して攪拌しながら、(A)成分の融点以上に加温した水相混合物を2度に分割して添加し、攪拌した。ここで、水相混合物の分割比率は30:70(質量比)とし、攪拌は回転速度1,500rpmで、1回目の水相混合物添加後に3分間、2回目の水相混合物添加後に2分間行った。しかる後、B−2成分またはB−3成分、および(D)成分とノニオン界面活性剤以外の共通成分(F−1成分)を入れ、必要に応じて、塩酸(試薬1mol/L、関東化学)、または水酸化ナトリウム(試薬1mol/L、関東化学)を適量添加してpH2.5に調整し、更に全体質量が1,000gになるようにイオン交換水を添加して、目的の液体柔軟剤組成物を得た。
[評価方法]
上記のとおり調製した液体柔軟剤組成物について、以下の手順で「冷感」、「粘度」及び「外観(分離)」について評価を行い、下記表3に結果を示した。
<冷感>
・評価用布の前処理
市販の綿タオル(東進社製)について、市販洗剤「トッププラチナクリア」(ライオン社製)で、二槽式洗濯機(東芝製VH−30S)を用いて、以下の前処理を3回行った。
前処理:洗剤標準使用量、浴比30倍、45℃の水道水での洗浄10分間と、続く注水すすぎ10分間とのサイクルを2回。
・洗濯時すすぎ工程での処理
前処理洗浄した綿タオル(東進社製)1.5kgを、二槽式洗濯機(東芝製VH−30S)を用いて、すすぎを3分間行った。このすすぎの開始時に、上記のとおり調製した液体柔軟剤組成物を添加して、3分間の柔軟処理(浴比20倍、25℃の水道水使用)を行い、すすぎ工程後、脱水を1分間行った。
処理後、二槽式洗濯機から綿タオルを取出し、25℃、40%RHの恒温恒湿条件下で24時間乾燥させ、評価用処理布とした。
・冷感評価
上記に示した一晩保管後の綿タオルを用いて、洗顔時における冷感強度を下記の4段階強度により官能評価した。専門パネラー5名の平均点により、下記判定基準で冷感を判定した。平均値が2点以上を○、1点以上2点未満を△、1点未満を×とし、○と△を合格とした。結果を下記表3に示す。
(4段階官能評価)
0:冷感を全く感じなかった
1:冷感をやや感じた
2:冷感をかなり感じた
3:冷感を非常に感じた
<粘度>
上記のとおり調製した液体柔軟剤組成物の25℃における粘度を、TOKIMEC社製のB型粘度計で測定した。結果を下記表3に示す。
<外観(分離)>
上記のとおり調製した液体柔軟剤組成物を軽量PSガラスビン(PS−No.11、田沼硝子工業所製)に80mL入れて密栓し、分離評価を以下に示す3段階評価法により行った。評価サンプルは同様に密栓したサンプルを25℃条件下で3ヶ月間保管し、専門パネラー5名により下記の基準に基づき目視評価を行った。商品価値上、△以上が好ましい。結果を下記表3に示す。
(評価基準)
○:保存前のサンプルと同等と認められる。
△:わずかに分離が認められる。
×:明らかに分離が認められる。
Figure 2021101049

Claims (2)

  1. 下記(A)成分と、下記(B)成分と、下記(C)成分とを含有する液体柔軟剤組成物。
    (A)エステル基(−COO−)及び/又はアミド基(−NHCO−)で分断されていてもよい、炭素数10〜26の炭化水素基を分子内に1〜3個有するアミン化合物、その塩及びその4級化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物 5〜20質量%
    (B)アミノ変性シリコーン、カチオン化セルロース、及び脂肪酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物 0.5〜10質量%
    (C)メントール及び/又はメントール誘導体 0.05〜1質量%
  2. (C)成分に対する(B)成分の質量比B/Cが1〜100である、請求項1記載の液体柔軟剤組成物。
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