JP2021094078A - 歩行補助具 - Google Patents

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秀康 山部
Hideyasu Yamabe
秀康 山部
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Abstract

【課題】本発明の課題は、利用者の歩行する際の推進力を軽減しつつ、利用者が自分の力で歩いている感覚を維持することができる歩行補助具を得ることである。さらに左右のバランス感覚の低下を防ぎ、良好なバランス感覚を維持することができる歩行補助部を得ることである。【解決手段】本発明の歩行補助具100は、利用者の歩行をアシストする歩行補助具100であって、ベース部材110aとハンドル120とサドル130とを有する車体100aと、駆動輪である前輪101と後輪102と、駆動輪101を駆動するバッテリ100bと、駆動輪を制御する駆動制御部100cとを備え、ベース部材110aは、利用者の足を載せる載置部を有さない構造とした。【選択図】図1

Description

本発明は、歩行補助具に関し、特に、自力歩行をアシストするサドル付きの歩行補助具に関するものである。
従来から、歩行補助具には、歩行に不安のある人が手軽に利用できる歩行杖や、軽度の障害者や足の弱った高齢者等、歩行時にふらつく人の安定歩行をサポートする歩行車などがある。
ところが、従来の歩行補助具は、利用者の体重を支えることにより利用者の安定歩行をサポートするものであり、利用者が歩行する際の推進力を軽減するものではなく、高齢者など脚力が弱った人が長い時間歩いたり、坂道を上ったりするのを助けることはできなかった。
本発明は、利用者の歩行する際の推進力を軽減しつつ、利用者が自分の力で歩いている感覚および左右のバランス感覚を維持することができる歩行補助具を得ることを目的とする。
本発明は、以下の項目を提供する。
(項目1)
利用者の歩行をアシストする歩行補助具であって、
ベース部材とハンドルとサドルとを有する車体と、
駆動輪である前輪と後輪と、
前記駆動輪を駆動するバッテリと、
前記駆動輪を制御する駆動制御部と
を備え、
前記ベース部材は、前記利用者の足を載せる載置部を有さない、歩行補助具。
(項目2)
前記駆動制御部は、前記車体が時速約10km以下で走行するように前記駆動輪の駆動を制御する、項目1に記載の歩行補助具。
(項目3)
前記ハンドルには、前記駆動輪を作動する操作スイッチを備え、
前記駆動制御部は、前記操作スイッチが操作されている間のみ前記駆動輪の駆動を維持する、項目1または項目2に記載の歩行補助具。
(項目4)
前記操作スイッチは、前記ハンドルの左右両側にそれぞれ設けられる、項目3に記載の歩行補助具。
(項目5)
前記ハンドルは、対向する一対の縦フレームを有し、
前記バッテリと前記駆動制御部とは、前記一対の縦フレームの間に取り付けられている、項目3または項目4に記載の歩行補助具。
(項目6)
前記歩行補助具は折り畳み可能に構成されている、項目1から項目5のいずれか一項に記載の歩行補助具。
(項目7)
前記ハンドルは、下部フレームと、一対の縦フレームを含む上部フレームとを有し、
前記上部フレームは、前記下部フレームに対して使用位置と折畳位置との間で回動可能であるように連結されている、項目6に記載の歩行補助具。
(項目8)
前記ハンドルは、前記上部フレームを前記使用位置と前記折畳位置とでそれぞれの位置を固定可能なロック機構をさらに有している、項目7に記載の歩行補助具。
(項目9)
前記ハンドルは、把持部をさらに有し、
前記把持部は使用位置と折り畳み位置との間で回動可能である、前記項目1から項目8のいずれか一項に記載の歩行補助具。
(項目10)
前記ハンドルは、第1の係合部を有し、
前記車体は、第2の係合部を有するサドル支持体を有し、
前記上部フレームの前記折畳位置において、前記第1の係合部と前記第2の係合部とが係合する、項目6から項目9のいずれか一項に記載の歩行補助具。
(項目11)
前記サドル支持体は、前記サドル支持体の使用位置と折畳位置との間で回動可能に前記ベース部材に取り付けられており、
前記車体は、
前記サドル支持体を前記サドル支持体の使用位置に固定する固定支持体をさらに有し、
前記固定支持体による前記サドル支持体の固定の解除により、前記サドル支持体が前記使用位置から前記折畳位置に回動する、項目10に記載の歩行補助具。
(項目12)
前記車体は、
前記駆動輪の上部を覆うバンパー部材をさらに有し、
前記歩行補助具は、前記上部フレームの前記折畳位置に折り畳んだ時に、前記バンパー部材と前記一対の縦フレームの端部とで、前記歩行補助具を倒立可能な接地面を形成するように構成されている、項目7から項目11のいずれか一項に記載の歩行補助具。
(項目13)
前記車体は、前記サドルを収納するためのサドル収納部をさらに有する、項目1から項目12のいずれか一項に記載の歩行補助具。
(項目14)
車輪を有する車体に回動可能に取り付けられたスタンドであって、
前記スタンドは、
第1端と第2端とを有する本体フレームであって、前記第1端は回動軸に取り付けられ、それによって前記回動軸周りに回動可能である本体フレームと、
前記本体フレームを付勢するバネ部材であって、前記車体への第1固定部と、前記本体フレームの前記第1端と前記第2端との間への第2固定部とを有するバネ部材と
を備え、
前記第1端と前記第2端との距離が前記車輪の接地面からの前記第1端の高さより長く、
前記第1固定部は、前記回動軸より前記車体の前方側に位置しており、
前記本体フレームが接地面に当接した際の前記本体フレームと垂線との間の第1の角度が、前記回動軸と前記第1固定部とを結ぶ直線と前記垂線との第2の角度よりも小さい、スタンド。
(項目15)
前記第1の角度は約20°〜約40°である、項目14に記載のスタンド。
(項目16)
前記第1固定部は、前記第1固定部と前記回動軸とを結ぶ直線が前記垂線に対してなす角度が約60°〜約120°の範囲の角度となる位置に配置されている、項目14に記載のスタンド。
(項目17)
前記スタンドは、
前記バネ部材により付勢される前記本体フレームに当接して前記本体フレームの一方向の回動を規制する第1の当接片をさらに備え、
前記第1の当接片は、前記回動軸より前方かつ上方に配置される、項目14〜16のいずれか一項に記載のスタンド。
(項目18)
前記スタンドは、前記バネ部材により付勢される前記本体フレームに当接して前記本体フレームの他方向の回動を規制する第2の当接片をさらに備え、
前記第2の当接片は、前記回動軸より前方かつ下方に配置される、項目14〜17のいずれか一項に記載のスタンド。
本発明によれば、利用者の歩行する際の推進力を軽減しつつ、利用者が自分の力で歩いている感覚および左右のバランス感覚を維持することができる歩行補助具を得ることができる。
図1は、本発明の実施形態1による歩行補助具100を説明するための斜視図であり、歩行補助具100の外観を示している。 図2は、図1に示す歩行補助具100を説明するための側面図であり、図1のA方向から見た歩行補助具100の構造を示している。 図3は、図1に示す歩行補助具100を説明するための上面図であり、図1のB方向から見た歩行補助具100の構造を示している。 図3Aは、図1に示す歩行補助具100のハンドル120の変形例を説明するための斜視図であり、図3A(a)は、折り畳み可能な把持部224を有するハンドル220を示し、図3A(b)は、折り畳んだ把持部224を示す。 図4は、図2に示すハンドル120が使用位置にあるときの連結機構123(R1部分)を拡大して示す断面図であり、図4(a)は、ハンドルの使用位置でのシャフト挿入穴122c1の位置を示し、図4(b)は、ハンドルを使用位置にロックした状態を示す。 図5は、図2に示すハンドル120が折り畳み位置にあるときの連結機構123(R1部分)を拡大して示す断面図であり、図5(a)は、ハンドルの折り畳み位置でのシャフト挿入穴122c1の位置を示し、図5(b)は、ハンドルを折り畳み位置にロックした状態を示す。 図6Aは、図2に示すスタンド150(R2部分)の構造を説明するための模式図であり、スタンド150の構成要素の配置を示している。 図6Bは、図2に示すスタンド150(R2部分)の構造を説明するための模式図であり、スタンド150の構成要素のより具体的な配置を示している。 図6Cは、歩行補助具100のスタンド150の動作原理を説明するための模式図であり、図6C(a)は、スタンドの回転位置に応じて、スタンド150を退避させる退避位置およびスタンド150を使用する起立位置(使用位置)のどちらかに向けて本体フレーム150aが付勢される原理を示し、図6C(b)は、第1の周方向D1に付勢される本体フレーム150aが退避位置で第1の当接片170aに当接する様子を示し、図6C(c)は、第2の周方向D2に付勢される本体フレーム150aが起立位置で第2の当接片170bに当接する様子を示し、図6C(d)は、第2の周方向D2に付勢されるスタンド150が中間位置で地面Gに当接する様子を示す。 図6Dは、図2に示すスタンド150(R2部分)を拡大して示す側面図であり、図6D(a)は、スタンド150の起立状態を示し、図6D(b)は、スタンド150の退避状態を示す。 図7は、図1に示す歩行補助具100の使用方法を説明するための側面図であり、スタンド150が中間位置にある状態を示している。 図8は、図1に示す歩行補助具100の使用方法を説明するための側面図であり、スタンド150を車体側(退避位置)に退避させた状態を示している。 図9は、図1に示す歩行補助具100の使用方法を説明するための側面図であり、利用者Usが図8に示す歩行補助具100のサドルに座って歩行している状態を示している。 図10は、図1に示す歩行補助具100を折り畳む方法(折畳方法)を説明するための側面図であり、スタンド150を退避させた状態の歩行補助具100(図8)において、サドル支柱112の補助支持体112aから固定支持体113を分離した状態を示している。 図11は、図1に示す歩行補助具100の折畳方法を説明するための側面図であり、図10に示す歩行補助具100において、サドル支持体112から分離した固定支持体113を折畳位置まで回動させた状態を示している。 図12は、図1に示す歩行補助具100の折畳方法を説明するための側面図であり、図11に示す歩行補助具100において、固定支持体113を分離したサドル支持体112を折畳位置まで回動させた状態を示している。 図13は、図1に示す歩行補助具100の折畳方法を説明するための側面図であり、図12に示す歩行補助具100において、ハンドル120の上部フレーム122を折畳位置まで回動させた状態を示している。 図14は、図1に示す歩行補助具100の折畳方法を説明するための側面図であり、図13に示す歩行補助具100において、サドル130をサドル支持体112からサドル収納部114に収納した折畳状態を示している。 図15は、図14に示す折畳状態の歩行補助具100を椅子として利用する方法を説明するための側面図であり、歩行補助具100のサドル収納部114に装着したサドル130に利用者Usが跨って腰を下ろした状態を示している。 図16は、図1に示す歩行補助具100の収納方法を説明するための側面図であり、サドル130をサドル支持体112からサドル収納部114に収納した折畳状態の歩行補助具100(図14)を倒立させた(立てかけた)状態で収納する場合を示す。
以下、本発明を説明する。本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および科学技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
本明細書において、「約」とは、後に続く数字の±10%の範囲内をいう。
本明細書における「接地面」とは、歩行補助具が接地する面であり、屋外の路面や地面だけでなく屋内の床面など、歩行補助具の下側に位置して車輪が接触しながら移動する面をいう。
本発明は、利用者の歩行する際の推進力を軽減しつつ、利用者が自分の力で歩いている感覚および左右のバランス感覚を維持する歩行補助具を得ることを課題とし、
利用者の歩行をアシストする歩行補助具であって、
ベース部材とハンドルとサドルとを有する車体と、
駆動輪である前輪と後輪と、
駆動輪を駆動するバッテリと、
駆動輪を制御する駆動制御部と
を備え、
ベース部材は、利用者の足を載せる載置部を有さない、歩行補助具を提供することにより、上記課題を解決したものである。
従って、本発明の歩行補助具は、車体がベース部材、ハンドルおよびサドルを有し、前輪がバッテリで駆動し、ベース部材が利用者の足を載せる載置部を有さないものであれば、その他の構成は、特に限定されるものではなく、任意であり得る。
(車体)
本発明の歩行補助具の車体は、少なくともベース部材とハンドルとサドルとを有する。
ベース部材はハンドルおよびサドルを支持する部材である。
本発明の歩行補助具は、あくまで利用者が自分の足を使って歩行することをアシストするものであるため、スクータやバイクなどのように車体、特にベース部材に足を載置する載置部を有さないことが特徴の一つである。足を載せる載置部とは、両足を載せることが可能な広さを有する部分のことであって、短手(左右)方向の長さが約20cm以上、および長手(前後)方向の長さが約30cm以上の平坦な略矩形領域のことをいう。本発明の歩行補助具における足を載置する載置部を有さない形状として、一つの実施形態において、ベース部材は短手(左右)方向の長さが約8cm以下である。このようにベース部材が短手(左右)方向の長さが約8cm以下だと、片方の足の幅(左右)方向の長さよりも小さいため、この領域に足を載せることができない。
(車輪)
本発明の歩行補助具は、ベース部材に前輪と後輪とが接続されている。前輪の数および後輪の数は任意であり得る。例えば、前輪および後輪をそれぞれ2輪としてもよいし、前輪を2輪以上、後輪を1輪としてもよい。好ましい実施形態において、前輪は1輪で後輪は2輪である。このようにハンドルに近い前輪が1輪にすることで操舵性が向上し、後輪を2輪とすることで安定性を向上させることが可能となる。しかし、本発明はこれに限定されない。
前輪または後輪のいずれか一方が、内部または外部に駆動源を有する駆動輪であり得る。好ましい実施形態において、前輪は、駆動輪であり得る。後輪は駆動輪であってもよいし、従動輪であってもよい。前輪が駆動輪であり、後輪が従動輪であることによって、操舵性を向上させることが可能となる。
(走行速度)
歩行補助具の走行速度は、利用者の歩行をアシストする速度であればどのような速度でもよく、例えば、駆動制御部は、車体が時速約10km以下で走行するように駆動輪の駆動を制御するものである。好ましくは、時速約5km以下であり、さらに好ましくは時速約4km以下である。時速約5km以下とすることで、人の歩く速度とほぼ同程度の速度となるため、安全でかつ利用者、特に高齢者などが歩いているという感覚をさらに得ることが可能となる。また、さらに両足を使って歩くという動作を行うために、特に高齢者における左右のバランス感覚の低下を防ぎ、良好なバランス感覚を維持することが可能となる。1つの実施形態においては、駆動制御部は、車体が時速約4kmあるいは時速約3kmの一定速度で走行するように駆動輪の駆動を制御するものであるが、これに限定されるものではない。
本発明は、あくまで歩行を補助するための補助具であるため、車体が時速約10kmを超える速度で走行するようには構成されていない点に留意されたい。
(駆動制御部)
本発明の歩行補助具はあくまで利用者の歩行する推進力を軽減するものであって、歩行補助具は自身の駆動力のみで走行するものではない。したがって、歩行補助具において、駆動制御部が駆動輪に発生させるトルクは、利用者が載った歩行補助具の走行抵抗(N)より小さい推進力を発生させるトルクである。なぜなら、駆動輪に発生するトルクが、利用者が載った歩行補助具において走行抵抗(N)より大きい推進力を発生させると、歩行補助具が自身の駆動力のみで走行することになるためである。
ただし、駆動輪が発生するトルクは、利用者が載った歩行補助具が動き出す寸前の大きさのトルクであることが望ましい。この場合、歩行補助具を利用する利用者は、最小限の力で歩行補助具を走行させることが可能である。
なお、一般に車両の走行抵抗としては、以下のとおり4種類の抵抗が挙げられる。
まず、1つ目は、タイヤの変形によるエネルギー損失により発生する転がり抵抗であり、車両総重量に比例して大きくなるが、車速にはほとんど影響されない。
2つ目は、車体表面の空気との摩擦により発生する空気抵抗であり、車速の2乗に比例して大きくなる。
3つ目は、登坂の際に発生する勾配抵抗であり、車両重量と傾斜角度の正弦の積に比例する。
4つ目は、加速を行う際に発生する加速抵抗であり、加速度、車両重量に比例する。
しかしながら、本発明の歩行補助具では、走行速度が時速約10km以下であるので、発生する空気抵抗は転がり抵抗に比べると実質的に無視できること、加速あるいは登坂は人の歩行する力により行われることから、歩行補助具の駆動輪のトルクを設定するのに走行抵抗として考慮すべき抵抗は、実質的に転がり抵抗だけとなる。
従って、本発明の歩行補助具では、利用者が載った歩行補助具が動き出す寸前の車輪にかかるトルクは、車輪の転がり抵抗以下の推進力を発生するトルクであって、このトルクに近いトルクであることが望ましい。動き出す寸前の車輪にかかるトルクは、主に、利用者の体重、歩行補助具の重量、タイヤサイズ、速度設定、試乗する際の環境などによって適宜調整され得る。例えば、動き出す寸前の駆動輪にかかるトルクの設定値は、約0.5Nm〜約3Nm、好ましくは約0.8Nm〜約2.5Nm、さらに好ましくは約1.2Nm〜約2.0Nmの範囲で調整され得る。
1つの実施形態において、時速3kmコントローラでは、動き出す寸前の駆動輪にかかるトルクの設定値は、利用者の体重を約60kgと想定した場合、約1.4Nmに設定され、利用者の体重が約80kgと想定した場合は約1.8Nmに設定される。
また、その他の実施形態において、時速4kmコントローラでは、動き出す寸前の駆動輪にかかるトルクの設定値は、利用者の体重を約60kgと想定した場合、約1.5Nmに設定され、利用者の体重が約80kgと想定した場合は約1.9Nmに設定される。
(操作スイッチ)
また、歩行補助具の駆動輪を駆動させる操作スイッチは、どのようなタイプのスイッチでもよく、スイッチのタイプは任意であり得る。例えば、駆動輪の操作スイッチには、レバーを一方側に倒すことでオンし、他方側に倒すことでオフするスナップ式のスイッチ、押圧操作によりオンし、押圧操作を解除するとオフする押圧スイッチ、接触動作より作動するタッチセンサ内臓のタッチスイッチ、音声によりオンオフする音声応答スイッチを用いることができる。一つの実施形態において、操作スイッチはハンドルに設ける。ハンドルに設けることにより駆動操作を容易に行うことが可能となる。また、操作スイッチは
ハンドルの左右両側の少なくともいずれか一方に設ける。利用者が右利きであればハンドルの右側に操作スイッチを設ける。また、利用者が左利きであればハンドルの左側に操作スイッチを設ける。しかしながら本発明はこれに限定されない。例えば、左右両側にそれぞれ操作スイッチを設けておけば、利用者の利き手がどちらであっても操作スイッチを使用することが可能となる。また、操作スイッチはハンドルに設けることに限定されない。例えば、操作スイッチをフットスイッチとしてベース部材などに設けてもよい。
また、駆動制御部は、操作スイッチの操作により駆動輪を駆動させ得る任意のものであり得る。好ましくは、本発明の駆動制御部は、操作スイッチが操作されている間のみ、駆動輪の駆動により利用者の歩行をアシストする状態を維持するように構成されている。このようにすることで、利用者の意思に反して動くことがないため、より安全である。しかしながら、本発明はこれに限定されない。駆動制御部は、一旦操作スイッチを操作すると、次に操作するまで、駆動輪の駆動により利用者の歩行をアシストする状態を維持するものであってもよい。一つの実施形態において、駆動制御部は、駆動輪の停止状態でのスイッチ操作により駆動輪を駆動させ、駆動輪の駆動状態でのスイッチ操作により駆動輪を停止させる。
(バッテリと駆動制御部の配置)
バッテリおよび駆動制御部は、歩行補助具の車体のどの部分に搭載されていてもよく、搭載する場所は、車体の任意の場所であり得る。例えば、バッテリおよび駆動制御部の少なくとも一方は、ハンドルに取り付けられていてもよいし、サドルに取り付けられていてもよいし、あるいは、ベース部材に取り付けられていてもよい。また、バッテリと駆動制御部とは同じ部材に取り付ける場合に限定されず、バッテリと駆動制御部とは別々の部材に取り付けてもよい。例えば、バッテリがハンドル、サドル、ベース部材のいずれかに取り付けられている場合、駆動制御部は、バッテリが取り付けられている部材以外の部材に取り付けられていてもよい。
1つの実施形態では、バッテリおよび駆動制御部はハンドルに取り付けられる。特に、ハンドルが対向する一対のフレームを含む歩行補助具では、バッテリと駆動制御部とは、一対のフレームの間のスペースに取り付けられることが好ましい。このようにすることで、フレームの厚みに相当するスペースがバッテリと駆動制御部との配置スペースに割り当てられることとなり、車体の限られたスペースを有効利用できる。また、バッテリと駆動制御部とをハンドルに設けることにより、地面から高い位置となるため、地面から跳ねてくる水や泥による損傷を防止することが可能となる。
(折り畳み可能)
歩行補助具は、折り畳みできないものでもよいが、折り畳み可能な構成とすることで、持ち運びの容易さや収納スペースの削減に有利となり、好ましい。
例えば、ハンドルは、利用者の足元から手元まで伸びる長い部材であるので、ハンドルを折り畳み可能な構造とすることは、コンパクトにするのに適している。
1つの実施形態において、ハンドルの構造は、上部フレームが、下部フレームに対して使用位置と折畳位置との間で回動可能であるように連結されているものでもよく、この場合、ハンドルの構造のその他の構成は任意の形態であり得る。一つの実施形態において、下部フレームに対して上部フレームが下部フレームに直交する軸周りに使用位置と折畳位置との間で回動できるように、下部フレームの上端と上部フレームの下端とが連結されている。ハンドルは、下部フレームと上部フレームとの連結部分の一か所で折り畳み可能な構造であってもよいし、2箇所以上の部分で折り畳み可能な構造であってもよい。
(ハンドルのロック機構)
本発明の歩行補助具は、さらに、ハンドルを折り畳み可能な構造とした場合、ハンドルを使用位置に配置した状態とハンドルを折畳位置に折り畳んだ状態とでそれぞれその状態を保持するロック機構を有していてもよい。
下部フレームに対して上部フレームを固定するロック機構の構造の一例としては、両方のフレームにそれぞれ係合穴を設けるとともに、係合ピンあるいは係合ロッドを備えることにより、各係合穴が一致している状態で、両方のフレームの係合穴に係合ピンあるいは係合ロッドを挿入するものがある。ただし、下部フレームと上部フレームとの相対移動を規制するロック機構の構造は、これに限定されない。例えば、下部フレームに対して上部フレームを固定する構造は、下部フレームと上部フレームとが使用位置あるいは折り畳み位置にあるときにこれらのフレームに跨るように他の部材を固定する構造でもよい。
(サドル支持体とハンドルの一部との嵌合)
また、本発明の歩行補助具は、ハンドルが、第1の係合部を有し、車体が、第2の係合部を有するサドル支持体を有していてもよい。このように第1の係合部と第2の係合部を設けることにより、上部フレームの折畳位置において、第1の係合部と第2の係合部とが係合することとなり、ハンドルの回転移動が阻止されることで歩行補助具を折り畳んだ状態での持ち運びを安定して行うことが可能となる。第1の係合部と第2の係合部の形状は任意であり得る。例えば、第1の係合部を凹部で第2の係合部を凸部としてもよいし、第1の係合部を凸部で第2の係合部を凹部としてもよい。また、単にサドル支持体の外縁(例えば、柱状体)を第2の係合部とし、第1の係合部をサドル支持体の外縁を挟み込む一対の突起であってもよい。
(固定支持体によるサドル支持体の固定と固定解除)
サドル支持体は、ベース部材に対して使用位置と折畳位置との間で移動可能にベース部材に取り付けられていることが好ましい。このようにすることで、歩行補助具の折り畳み状態では、サドル支持体をベース部材に対して折畳位置に移動させることで高さ方向の寸法が小さくなり、折り畳み状態の歩行補助具をよりコンパクトにできる。
また、サドル支持体がベース部材に対して使用位置と折畳位置との間で回動可能に取り付けられている場合、サドル支持体を使用位置および折畳位置のうちの少なくとも使用位置に固定する固定手段を必要に応じて設けてもよい。1つの実施形態においては、固定手段は、その一端がベース部材に回動可能に接続され、その他端が使用位置のサドル支持体に嵌合する部材(例えば、固定支持体)であり得る。あるいは、固定手段は、その一端がベース部材に嵌合し、その他端が使用位置のサドル支持体に嵌合する部材(例えば、固定支持体)であってもよい。サドル支持体は、必ずしも、ベース部材に対して使用位置と折畳位置との間で回動可能である必要はなく、回動不能に使用位置に固定されていてもよい。
(歩行補助具の収納状態)
車体は、ベース部材にサドル支持体に加えてサドルを収納するためのサドル収納部を備えていてもよい。サドル収納部は、サドルを収納可能であれば任意の形態であり得る。
例えば、サドルを覆う袋状であってもよいし、サドルを覆う箱状の容器であってもよいし、サドルを差込み収納する管状であってもよい。好ましくは、サドル収納部は管である。サドル収納部を管とすることで、サドル支持体を折畳位置に移動させた状態では、サドルをサドル収納部に差込み収納することで、さらにコンパクトな状態で高さの狭いスペースでも収納することが可能となる。また、さらに折り畳んだ状態の歩行補助具において、収納場所に収納するだけでなく、サドルを椅子として利用することが可能となる。
歩行補助具の収納方法はこれに限定されない。さらに、歩行補助具は、折り畳んだ状態で、長手方向を上下方向とする倒立させた状態で収納することができるものであることが好ましい。このようにすることで、歩行補助具は幅の狭いスペースでもさらに収納することが可能となる。例えば、1つの実施形態では、車体は、前輪の上部を覆うバンパー部材を備え、上部フレームは対向する一対のフレームを含み、歩行補助具は、上部フレームの折り畳み時には、バンパー部材の先端と一対のフレームのうちの前輪側の端部とが、歩行補助具を倒立させるときに接地面に接する接触面を形成するように構成されている。
ただし、歩行補助具は、必ずしも、折り畳んだ状態で、長手方向を上下方向とする倒立させた状態で収納することができるものでなくてもよい。例えば、歩行補助具は、長手方向を上下方向として倒立させることができないものでもあってもよく、その場合は、別体の収納スタンドに歩行補助具を立てかけて、その長手方向を上下方向とする収納姿勢にするようにしてもよい。また、図13、図14に示す折畳状態を、収納姿勢として収納場所に収納してもよい。
(スタンド)
さらに、車体は、車体を安定な姿勢に保持するためのスタンド(起立スタンド)を備えていてもよい。このスタンドは、1つの実施形態においては、前輪が接地面から浮き上がるようにスタンドが車体を接地面に対して支持するスタンド起立位置と、スタンドによる車体の支持を解除するスタンド退避位置との間で移動可能にとなるように構成されている。ただし、スタンドは、スタンド起立位置で前輪を接地面から浮き上がらせるものに限定されず、スタンドは、スタンド起立位置で後輪を接地面から浮き上がらせるものでもよいし、あるいはスタンド起立位置で前輪および後輪をともに接地面から浮き上がらせるものでもよい。なお、車体はスタンドを有していなくてもよい。
さらに、車体は、スタンドを付勢する付勢手段を備えていることが好ましい。この場合、スタンド起立位置とスタンド退避位置と間の位置であって、スタンドが前輪とともに接地面に接地するスタンド中間位置にスタンドが位置しているとき、スタンドが付勢手段により付勢されることにより、スタンドが接地面を押圧する反作用により車体が安定する。ただし、車体は、スタンドを付勢する付勢手段は有していなくてもよい。
上述したように、本発明の歩行補助具は、車体がベース部材、ハンドルおよびサドルを有し、前輪がバッテリで駆動し、ベース部材が利用者の足を載せる載置部を有さないものであれば、その他の構成は、特に限定されるものではないが、以下の実施形態では、歩行補助具の車体は、ベース部材、ハンドル、およびサドルに加えて、サドル支持体、サドル収納部、バンパーなどを有し、ハンドルは、下部フレーム、上部フレーム、把持部などを有するものとする。
以下、本発明の実施形態について図1〜図16を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1、図2、図3はそれぞれ、本発明の実施形態1による歩行補助具100を説明するための斜視図、側面図、上面図であり、図1は、歩行補助具100の外観を示し、図2は、図1のA方向から見た歩行補助具100の構造を示し、図3は、図1のB方向から見た歩行補助具100の構造を示している。
本実施形態1の歩行補助具100は、利用者Usの歩行(図9参照)をアシストする歩行補助具100である。この歩行補助具100は、図1に示すように、ベース部材110aとハンドル120とサドル130とを有する車体100aを備えている。さらに、歩行補助具100は、駆動輪である前輪101と後輪102と、駆動輪101を駆動するバッテリ100bと、駆動輪(前輪)101を制御する駆動制御部100cとを備えている。ここで、ベース部材110aは、短手(左右)方向の長さが約5cm以下という利用者の足を載せる載置部を有さないものである。
ここで、駆動制御部100cは、車体100aが時速約4kmで走行するように駆動輪101の駆動を制御する時速4km用コントローラと、車体100aが時速約3kmで走行するように駆動輪101の駆動を制御する時速3km用コントローラとの2つのコントローラのうちのいずれかのコントローラを選択して利用可能なものであり、状況に応じてどちらかのコントローラがコントローラ収容部101cに取り付けられる。コントローラの選択は2つに限定されず、3以上のコントローラから選択可能であっても良い。
1つの実施形態において、時速3kmコントローラでは、動き出す寸前の駆動輪にかかるトルクの設定値は、利用者の体重を約60kgと想定した場合、約1.4Nmに設定され、利用者の体重が約80kgと想定した場合は約1.8Nmに設定される。
また、その他の実施形態において、時速4kmコントローラでは、動き出す寸前の駆動輪にかかるトルクの設定値は、利用者の体重を約60kgと想定した場合、約1.5Nmに設定され、利用者の体重が約80kgと想定した場合は約1.9Nmに設定される。
ただし、駆動制御部100cの構成はこれに限定されるものではない。車体100aの走行速度を時速約4kmと時速約3kmとで切り替え可能なものでもよい。さらに、走行速度も時速約4kmあるいは時速約3kmに限定されず、利用者の歩行をアシストする速度であればどのような速度でもよく、例えば、駆動制御部は、時速約4km以上、時速約10km以下で走行するように駆動輪を制御するものでもよい。
また、ここでは、コントローラと、バッテリ100bおよび駆動輪101との電気的な接続はコネクタにより行われており、コントローラを付け替えたとき、コントローラとバッテリ100bおよび駆動輪101との電気的な接続は、コネクタの繋ぎ変えにより行うことができるようになっている。ただし、コントローラ収容部に、コントローラとバッテリ100bおよび駆動輪101とを電気的に接続するための端子を設けておき、コントローラをコントローラ収容部に取り付けるだけで、コントローラとバッテリ100bおよび駆動輪101とが電気的に接続されるようにしてもよい。
以下、この歩行補助具100の構造を詳しく説明する。
なお、以下の説明では、ベース部材110aの前方側の端部は、ベース部材110aの両端部のうちの車体の前方向側(前輪側)の端部を示し、ベース部材110aの後方側の端部は、ベース部材110aの両端部のうちの車体の後方向側(後輪側)の端部を示すものとする。
車体100aは、利用者の荷重を受けるフレーム機構110を有し、フレーム機構110の基部であるベース部材110aにハンドル120およびサドル130が取り付けられ、さらに、ハンドル120には前輪101が支持され、ベース部材110aには後輪102が支持されている。ここで、歩行補助具100には、持ち運びのし易さや収納の省スペース化のため、折り畳み可能な構成が採用されている。ただし、歩行補助具100は折り畳みできないものでもよい。
(フレーム機構110)
フレーム機構110は、図1、図2に示すように、その基部であるベース部材110aに加えて、サドル130を支持するサドル支持体112と、サドル支持体112を固定する固定支持体113とを備えている。
ここで、ベース部材110aは角形鋼管(角形の鉄パイプ)である。ただし、ベース部材110aは円形鋼管(円形の鉄パイプ)であってもよいし、あるいは鉄以外の金属、例えばステンレスやチタンなどの金属材料で構成された管材でもよい。さらに、ベース部材110aは硬質の樹脂製部材であってもよい。
また、サドル支持体112および固定支持体113は円形鋼管(円形の鉄パイプ)である。ただし、これらの支持体112、113は、角形鋼管(角形の鉄パイプ)であってもよいし、あるいは鉄以外の金属、例えばステンレスやチタンなどの金属材料で構成された管材でもよい。さらに、これらの支持体112、113は硬質の樹脂製部材であってもよい。
(フレーム機構110のサドル支持体112)
このフレーム機構110では、サドル支持体112の一方の端部は、ベース部材110aの略中央部分に取り付けられた軸部材11aに回動可能に接続されており、これにより、サドル支持体112は、ベース部材110aに対して起立した使用位置(図12に点線で示すサドル支柱112の位置)と、ベース部材110aに対して傾倒した折畳位置(図12に実線で示すサドル支柱112の位置)との間で回動可能にベース部材110aに取り付けられている。サドル支持体112の他端側には補助支持体112aが接合されている。なお、補助支持体112aの材料は通常サドル支持体112と同じ材料であるが、サドル支持体112とは異なる材料を用いてもよい。ここで、サドル支持体112の起立位置は、利用者が歩行補助具100を歩行のアシストに使用するときのサドル支持体112の位置であり(図9参照)、サドル支持体112の傾倒位置は、利用者が歩行補助具100を折り畳んで収納するときのサドル支持体112の位置である(図14、図16参照)。
このサドル支持体112の他方の端部にはサドル130が装着可能となっており、さらに、サドル支持体112の他方の端部には、サドル支持体112に装着されたサドル130をサドル支持体112に対して固定するサドル固定具112bが取り付けられている。サドル支持体112と補助支持体112aとの接合は溶接であるが、ボルトとナットなどの締結手段を用いて接合してもよい。また、サドル支持体112および補助支持体112aが樹脂製の部材である場合は、これらは一体成形などで形成したものでもよい。
(フレーム機構110の固定支持体113)
固定支持体113の一方の端部は、ベース部材110aの後方側の端部に取り付けられた軸部材11bに接続されており、これにより、固定支持体113がベース部材110aに対して回動可能に取付けられている。固定支持体113は、その他方の端部が、使用位置にあるサドル支持体112の補助支持体112aに嵌合するように構成されており、サドル支持体112は、固定支持体113とサドル支持体112の補助支持体112aとの嵌合によりサドル支持体112が使用位置に固定されるようになっている。
さらに、ベース部材110aのうちのサドル支持体112より前方側には、サドル130を収納するためのサドル収納部114が軸部材11aに近接して取り付けられており、歩行補助具100を折り畳んだときに、サドル支持体112に取り付けられているサドル130をサドル収納部114に差込み収納し、さらにコンパクト化することが可能となっている。
また、ベース部材110aの前方側の端部には、ハンドル120を回転可能に支持するハンドル支持体111が取り付けられている。
(フレーム機構110のハンドル支持体111)
ハンドル支持体111は、ハンドル120の下端部を回動可能に支持する軸受部材111aと、軸受部材111aをベース部材110aに対して支持する軸受支持部材111bとを有する。軸受支持部材111bおよび軸受部材111aは鉄やステンレスなどの金属製部材であり、軸受支持部材111bの一方の端部は、ベース部材110aの前方側の端部に溶接で固定されており、軸受支持部材111bの他方の端部には軸受部材111aが溶接で固定されている。なお、軸受支持部材111bとベース部材110aおよび軸受部材111aとの固定は溶接に限定されず、ボルトナットなどの締結部材を用いた固定でもよい。ここで、軸受支持部材111bは樹脂材料であってもよく、さらに、軸受部材111aは、構成材料として少なくとも一部に樹脂材料を含むものでもよい。
(ハンドル120)
ハンドル120は、下部フレーム121と、上部フレーム122と、連結機構123と、把持部124と、保護プレート125と、ロック機構126とを含む。
(ハンドル120の下部フレーム121)
下部フレーム121は、フレーム機構110のハンドル支持体111に回動可能に支持されており、下部フレーム121には、ハンドル120の回動により前輪101の操舵が行われるように前輪101が取り付けられている。具体的には、図2に示すように、下部フレーム121の下端には、車軸101a1を支持する車軸支持部材101aが取り付けられ、この車軸101a1に前輪101が支持されている。
このように前輪101が取り付けられた下部フレーム121がハンドル支持体111に回動可能に支持されていることから、歩行補助具100では、ハンドル120の回動により前輪101の操舵が可能となっているが、ハンドル120は、ハンドル支持体111に対する下部フレーム121の回動を規制する回動規制機構(図示せず)を備えていてもよい。
例えば、歩行補助具100には、ハンドル120に荷物を入れる荷物かご(図示せず)を取り付ける場合があり、その場合、停車状態の歩行補助具100のハンドル120が荷物の重さによって回動することで、停車状態の歩行補助具100のバランスがくずれて歩行補助具100が転倒するおそれがある。
そこで、歩行補助具100のハンドル120に荷物かごを取り付けた状態で歩行補助具100を安定に起立させておくためには、車体100aに回動規制機構(図示せず)を設け、回動規制機構の操作によりハンドル支持体111に対する下部フレーム121の回動を規制してハンドル120がフレーム機構110に対して動かないようにしておくことが効果的である。
なお、回動規制機構の具体的な構成は特に限定されるものではない。
たとえば、回動規制機構は、下部フレーム121に固定される固定片と、固定片に対して回動可能に取り付けられた可動片とを有し、可動片の先端に形成した突起がハンドル支持体111の軸受部材111aに形成した溝に嵌合するようにしたものでもよい。あるいは、回動規制機構は、下部フレーム121およびハンドル支持体111の軸受部材111aにそれぞれピン挿入孔を形成しておき、下部フレーム121のピン挿入孔およびハンドル支持体111の軸受部材111aのピン挿入孔にピンを挿入することで、ハンドル支持体111に対する下部フレーム121の回動を規制するようにしたものでもよい。
(ハンドル120の上部フレーム122)
上部フレーム122は、図1に示すように、対向する一対の縦フレーム(左縦フレーム122aおよび右縦フレーム122b)と、これらの縦フレームの下端側部分を接続する下横フレーム122cとを含む。下横フレーム122c、左縦フレーム122aおよび右縦フレーム122bは鉄やステンレスなどの金属製のパイプ部材で構成されており、下横フレーム122cと左右一対の縦フレーム122a、122bとは溶接により接合されている。ただし、これらのフレームは、ボルト、ナットなどの締結部材で接続されていてもよい。なお、上部フレーム122を構成する各フレーム122a〜122cは、金属製のパイプ部材に限定されず樹脂製のフレーム部材であってもよい。
ここでは、上部フレーム122を構成する一対の縦フレーム(左縦フレーム122aおよび右縦フレーム122b)には、バッテリ100bを収容するバッテリ収容部101bおよび駆動制御部(コントローラ)100cを収容するコントローラ収容部101cが取り付けられており、バッテリ100bおよびコントローラ100cは、一対の縦フレーム122a、122b間に配置されるようになっている。このようにすることで、バッテリとコントローラ100cとを地面から高い位置に配置できるため、地面から跳ねてくる水による損傷を防止することが可能となる。また、駆動輪が前輪101である場合、電気系統の配線、例えば、駆動輪101とコントローラ100cとを電気的に接続する配線を簡単にすることができる。
ただし、バッテリ100bおよびコントローラ100cは、ハンドル120の上部フレーム122の一対の縦フレームの間に配置する場合には限定されず、ハンドル120の他の場所に配置してもよい。さらには、ハンドル以外の部分、例えば、サドル130の内部、あるいはサドル130およびハンドル120を支持するフレーム機構110の内部に配置してもよい。
(ハンドル120の保護プレート125)
また、左縦フレーム122aおよび右縦フレーム122bの下端面には保護プレート125が取り付けられている。この保護プレート125は、歩行補助具100が後述する縦向き収納姿勢(図16参照)となったとき、接地面Gと左右の縦フレーム122a、122bの端部との間に介在して縦フレーム122a、122bを保護する働きがある。
(ハンドル120の連結機構123)
連結機構123は、図1〜図3に示すように、下部フレーム121と上部フレーム122とを折り畳み可能に連結する機構であり、固定プレート123aとその両側部に設けられた左右一対のフレーム支持部材123bとを有している。連結機構123では、固定プレート123aは、下部フレーム121の上端に溶接などで接合されており、上部フレーム122の下横フレーム122cは、フレーム支持部材123bにより固定プレート123aに対して回動可能に保持されている。これにより、下部フレーム121に対して上部フレーム122が折り畳み可能に連結されている(図4、図5、図13参照)。
さらに、下横フレーム122cには、下部フレーム121に回動可能に連結された上部フレーム122が下部フレーム121に対してハンドル120の左右方向(下横フレーム122cの回動の中心軸に沿った方向)に移動するのを阻止するガイドプレート(図示せず)が取り付けられていてもよい。このガイドプレートは、左右一対のフレーム支持部材123bの間に位置するように下横フレーム122cに固定され、ガイドプレートの一端が一方のフレーム支持部材123bに当接し、ガイドプレートの他端が他方のフレーム支持部材123bに当接することにより、上部フレーム122の下横フレーム122cが、下部フレーム121に取り付けられた固定プレート123aに対してハンドル120の左右方向に移動するのを阻止するものである。
(ハンドル120の把持部124)
上部フレーム122を構成する一対の縦フレーム122a、122bの上端には把持部124が取り付けられている。
この把持部124は、図1および図3に示すように、一対の筒状体124aと、湾曲接続片124bと、グリップ材124dと、押圧スイッチ124cと、ブレーキレバー124eとを含む。ここで、一対の筒状体124aおよび湾曲接続片124bは、鉄やステンレスなどの金属製部材で構成され、一対の筒状体124aは、それぞれの一端同士が対向するように配置された状態で、一対の筒状体124aの対向する端部が湾曲接続片124bにより接続されている。一対の筒状体124aの対向する端部は溶接により湾曲接続片124bの両端部に接合されている。
さらに、把持部124の湾曲接続片124bは、ハンドル120の一部に第1の係合部である凹部を形成するものであり、把持部124は上部フレーム122とともに下部フレーム121に対して回転するので、歩行補助具100を折り畳んだ状態、すなわち、サドル支持体112を傾倒位置に倒した状態では、把持部124の湾曲接続片124bが形成する第1の係合部である凹部がサドル支持体112の第2の係合部である外縁に嵌ることとなる。これにより歩行補助具100の折り畳み状態で、ハンドル120の回転移動が阻止されることとなり、歩行補助具100の持ち運びを安定して行うことが可能となる。
また、一対の筒状体124aには、樹脂あるいはゴム製のグリップ材124dが装着されている。ここで、一対の筒状体124aは、上部フレーム122を構成する左縦フレーム122aおよび右縦フレーム122bに溶接などで固定され、把持部124を構成する各筒状体124aは、湾曲接続片124bが接続される部分と、グリップ材124dが装着される部分とが一体となっているが、把持部124を構成する筒状体は、湾曲接続片124bが接続される部分と、グリップ材124dが装着される部分とを分離し、湾曲接続片124bが接続される部分は、縦フレーム122a、122bに対して固定し、グリップ材124dが装着される部分は、縦フレーム122a、122bに対して回動可能に取付けてもよい。この場合、グリップ材124dが装着された部分を伸ばした状態と折り曲げた状態とでロックする機構を設けることで、把持部124を構成する部分のうちのグリップ材124dが装着された部分を使用位置と折畳位置との間で回動可能な構造とすることができる。
さらに、一方の筒状体124aには、押圧スイッチ124cが取り付けられ、他方の筒状体124aにはブレーキレバー124eが取り付けられている。ブレーキレバー124eには、ブレーキ部材101bに繋がるブレーキワイヤー101d(図6参照)が取り付けられており、ブレーキレバー124eの操作により、バンパー140に取り付けられたブレーキ部材101bが前輪101に制動をかけるようになっている(図2、図4、図5参照)。このブレーキ部材101bはばね部材101cにより制動が解除される方向に付勢されている。
また、駆動制御部としてのコントローラ100cは、押圧スイッチ124cが押圧されている間のみ駆動輪101の駆動により利用者の歩行をアシストする状態を維持するように構成されている。ただし、駆動輪101を駆動させるための押圧スイッチの操作は限定されるものではなく、例えば、一旦押圧スイッチを押圧すると、押圧を解除しても次に押圧するまで、駆動輪101の駆動により利用者の歩行をアシストする状態を維持するものでもよい。
以下、折り畳み可能な把持部の構造の一例を示す。
図3Aは、図1に示す歩行補助具100のハンドル120の変形例を説明するための斜視図図であり、図3A(a)は、折り畳み可能な把持部224を有するハンドル220を示し、図3A(b)は、折り畳んだ把持部224を示す。
図3A(a)に示すハンドル220は、図1に示す歩行補助具100の折り畳みできない把持部124に代えて使用位置から折り畳み位置へと折り畳み可能な把持部224を備え、一対の縦フレーム122aおよび122bの上端を連結フレーム223で連結したものである。
連結フレーム223は、一対の縦フレーム122aおよび122bの上端近傍部に固定された一対の筒状体223aと、これらの筒状体223aを接続する湾曲接続片223bとを含む。湾曲接続片223bは、図1に示すハンドル120における湾曲接続片123bと同様、ハンドル220の一部に第1の係合部である凹部を形成するものである。
また、把持部224は、一対の縦フレーム122aおよび122bの上端部分に回動可能に取付けられた一対の可動筒体224aを含み、左側の可動筒体224aにはグリップ材124dおよび押圧スイッチ124cが取り付けられ、右側の可動筒体224aにはグリップ材124dおよびブレーキレバー124eが取り付けられている。
歩行補助具の使用位置では、図3A(a)に示すように、把持部224のグリップ材124dが装着された部分(一対の可動筒体224a)は、ハンドル220の左右方向に伸びるように配置されている。一方、歩行補助具を折り畳むときは、把持部224のグリップ材124dが装着された部分(一対の可動筒体224a)は、図3A(b)に示すように、ハンドル220の左右方向に伸びる使用位置からハンドル220の後方に伸びる折畳位置になるように図3A(a)の矢印の方向に回動させられる。
(ハンドル120のロック機構126)
ロック機構126は、下部フレーム121に対して上部フレーム122を伸ばした使用位置(図13に点線で示す上部フレーム122の位置)と、下部フレーム121に対して上部フレーム122を折り畳んだ折畳位置(図13に実線で示す上部フレーム122の位置)とでそれぞれ、下部フレーム121に対して上部フレーム122を固定するものである。ロック機構126は、ロックシャフト126aと、これをガイドする上ガイド片126bおよび下ガイド片126cとを有する。ロックシャフト126aは、左右一対のシャフト片126a1、126a2と、これらを連結する連結片126a3とを一体に形成したものである。
上ガイド片126bおよび下ガイド片126cはそれぞれ、上部フレーム122を構成する左右一対の縦フレーム122a、122bに取り付けられており、左縦フレーム122aに取り付けられた上ガイド片126bおよび下ガイド片126cは、左側のシャフト片126a1をガイドし、右縦フレーム122bに取り付けられた上ガイド片126bおよび下ガイド片126cは、右側のシャフト片126a2をガイドする。
なお、ロックシャフト126aは、一対のシャフト片126a1、126a2を有するものに限定されず、これらのシャフト片126a1、126a2のうちのどちらか一方のシャフト片126a1あるいは126a2のみを有するものでもよい。
図4および図5は、図2に示す歩行補助具100における連結機構123(R1部分)を拡大して示す断面図であり、図4(a)は、上部フレーム122の使用位置でのシャフト挿入穴122c1の位置を示し、図4(b)は、上部フレーム122をその使用位置にロックした状態を示し、図5(a)は、上部フレーム122の折畳位置でのシャフト挿入穴122c1の位置を示し、図5(b)は、上部フレーム122をその折畳位置にロックした状態を示す。これらの図4および図5は、門型のロックシャフト126aの左右のシャフト片126a1,126a2のうちの左側部分のシャフト片126a1の位置での鉛直断面の構造を示している。
図4(a)および図5(a)に示すように、下横フレーム122cの表面には、門型ロックシャフト126aの一対のシャフト片126a1、126a2の先端に対向する位置に、シャフト片が嵌合するシャフト挿入孔122c1が形成されており、しかも、ロックシャフト126aは、ハンドル120の上部フレーム122が使用位置と折畳位置との間で移動するとき、ハンドル120の上部フレーム122と一体となって下横フレーム122cの回転の中心軸の周りで回動する。このため、ロックシャフト126aのシャフト片126a1、126a2は、常に、下横フレーム122cに形成されたシャフト挿入孔122c1に挿入可能な位置に位置する。
一方、連結機構123のフレーム支持部材123bには、ハンドル120が使用位置に位置しているときにロックシャフト126aのシャフト片126a1、126a2の先端に対向する位置に、シャフト片126a1、126a2がちょうど挿入される大きさの第1の貫通孔123b1が形成され、さらに、ハンドル120が折畳位置に位置しているときにロックシャフト126aのシャフト片126a1、126a2の先端に対向する位置に、シャフト片126a1、126a2がちょうど挿入される大きさの第2の貫通孔123b2が形成されている。
従って、ハンドル120の上部フレーム122が使用位置にあるときは、図4(a)に示すように、フレーム支持部材123bに形成された第1の貫通孔123b1と下横フレーム122cに形成されているシャフト挿入孔122c1が一致することとなる。この状態で、ロックシャフト126aのシャフト片126a1、126a2の先端を矢印の方向に移動させることで、図4(b)に示すように、ロックシャフト126aのシャフト片126a1、126a2がフレーム支持部材123bの第1の貫通孔123b1および下横フレーム122cのシャフト挿入孔122c1を貫通した状態となり、これにより、ハンドル120の上部フレーム122が使用位置にロックされることとなる。
一方、ハンドル120の上部フレーム122が折畳位置にあるときは、図5(a)に示すように、フレーム支持部材123bに形成された第2の貫通孔123b2と下横フレーム122cに形成されているシャフト挿入孔122c1が一致することとなる。この状態で、ロックシャフト126aのシャフト片126a1、126a2の先端を矢印の方向に移動させることで、図5(b)に示すように、ロックシャフト126aのシャフト片126a1、126a2がフレーム支持部材123bの第2の貫通孔123b2および下横フレーム122cのシャフト挿入孔122c1を貫通した状態となり、これにより、ハンドル120の上部フレーム122が折畳位置にロックされることとなる。
(バンパー140)
車体100aは、図1および図2に示すように、ベース部材110aに対して車体の前方に前輪101の上部を覆うバンパー部材140をさらに備えている。
上部フレーム122は対向する一対の縦フレーム122a、122bを含むので、歩行補助具100は、上部フレーム122の折り畳み時には、バンパー140の先端と一対の縦フレーム122a、122bのうちの前輪側の端部とが、歩行補助具100を倒立させるときの接地面Gに接する接触面を形成するように構成されている。従って、歩行補助具100は、折り畳んだ状態では、長手方向を高さ方向とする倒立した状態を収納姿勢とすることができる。
(スタンド150)
歩行補助具100は、車体100aを安定な姿勢に保持するためのスタンド150をさらに備えている。スタンド150は、本体フレーム150aと、本体フレーム150aを付勢するバネ部材(付勢手段)160とを有する。
図6Aおよび図6Bは、図2に示すスタンド150(R2部分)の構造を説明するための模式図であり、図6Aは、スタンド150の構成要素の配置を示し、図6Bは、スタンド150の構成要素のより具体的な配置を示している。
本体フレーム150aは、図6Aに示すように、軸受支持部材111bに回動可能に取り付けられた回動軸151と、回動軸151に取り付けられたフレーム片152とを有している。フレーム片152の回動軸側の端が本体フレーム150aの第1端となっている。フレーム片152の回動軸側の端とは反対側の端が本体フレーム150aの第2端となっている。
バネ部材160は、車体100a(具体的には軸受支持部材111b)への第1固定部162aと、本体フレーム150aの第1端と第2端との間への第2固定部162bとを有している。第1端と第2端との距離Lsは車輪の接地面Gからの第1端の高さHsより長く、第1固定部162aの車体前後方向における位置Pxは、回動軸151(具体的にはその中心Pc)の車体前後方向における位置P0より車体の前方側Fxに位置し、かつ本体フレーム150aが接地面Gに当接した際の本体フレーム150aと回動軸151から接地面Gに垂直に下ろした直線Lvとの間の角度(第1の角度)K1が、回動軸151と第1固定部162aとを結ぶ直線Lxと回動軸151から接地面Gに垂直に下ろした直線Lvとの角度(第2の角度)K2よりも小さいように構成されていれば任意の形態であり得る。上記構成を備えることにより、本体フレーム150aに付勢されるバネ部材の付勢方向が接地面G近傍において少なくとも、本体フレーム150aが接地面に当接する向きに働くことになり、スタンドの役目を奏する。例えば、第1の角度K1は、例えば、約20°〜約40°である。一つの実施形態において、第1の角度K1は約30°である。例えば、第2の角度K2は約60°〜約120°(図6Bのドット表示の角度範囲)である。一つの実施形態において、第2の角度K2は約90°である。第1の角度K1および第2の角度K2を上記角度の範囲内にすることにより、後述する起立位置に向けて、バネ部材160が効果的に本体フレーム150aを付勢することが可能となる。ただし、第1の角度K1および第2の角度K2は上記の角度に限定されるものではない。
このような構成のスタンド150では、本体フレーム150aの回転位置に応じて、スタンドを退避させる退避位置およびスタンドを使用する起立位置のどちらかに向けて本体フレーム150aが付勢される。さらに、スタンド起立位置(図2)とスタンド退避位置(図8)との間の位置であって、本体フレーム150aが前輪101および後輪102とともに地面Gに接地するスタンド中間位置(図6A、図6B、図7参照)に本体フレーム150aが位置しているとき、本体フレーム150aが地面Gを押圧する反作用により車体100aが安定するように、本体フレーム150aが付勢手段160により付勢される。
以下、より具体的に説明する。
図6Cは、歩行補助具100のスタンド150の動作原理を説明するための模式図であり、図6C(a)は、スタンドの回転位置に応じて、スタンド150を退避させる退避位置およびスタンド150を使用する起立位置(使用位置)のどちらかに向けて本体フレーム150aが付勢される原理を示す。図6C(a)では、本体フレーム150aは1つの直線(太線)で示し、本体フレーム150aを支持する軸受支持部材111bおよびベース部材110aは二点鎖線で示している。また、本体フレーム150aが回動する回動中心Pc(回動軸151の中心)の周りの周方向におけるバネ部材160の伸びが最大になる位置を基準位置Pbとして想定する。付勢手段160は、例えば、コイルスプリング160であり、コイルスプリング160の一端は、軸受支持部材111bに固定された第1のスプリング支持部(第1固定部)162aにより支持され、コイルスプリング160の他端は、本体フレーム150aの中間部位に固定された第2のスプリング支持部(第2固定部)162bにより支持されている。ここで、付勢手段160はコイルスプリングであるが、これには限定されず、板バネでもよい。
このようなスタンド150では、第1のスプリング支持部162a、本体フレーム150aの回動中心Pc、および第2のスプリング支持部162bがこの順に一直線上に並ぶ本体フレーム150aの回転位置(基準位置)Pbで、コイルスプリング160が最大の長さLpまで伸びる。例えば、この本体フレーム150aの回転位置である基準位置Pbは、第1のスプリング支持部162a、本体フレーム150aの回動中心Pc、および第2のスプリング支持部162bが並ぶ直線が水平面と略平行になる本体フレーム150aの回転位置である。
さらに、このようにコイルスプリング160が取り付けられた本体フレーム150aでは、本体フレーム150aの基準位置Pbを境として、本体フレーム150aが付勢される方向が本体フレーム150aの回動中心Pcの周りの第1の周方向D1とその逆方向である第2の周方向D2とで切り替わる。
また、スタンド150は、付勢手段(コイルスプリングや板バネなどのバネ部材)160により付勢される本体フレーム150aに当接して本体フレーム150aの一方向の回動を規制する第1の当接片170aを備えていてもよい。第1の当接片170aは、少なくとも、回動軸151より前方かつ上方に配置されるものであればよく、その他の構成は限定されるものではない。このような第1の当接片170aは、バネ部材160により第1の周方向D1に付勢される本体フレーム150aに当接することにより、本体フレーム150aをスタンドの退避位置に位置決めする退避位置ストッパとして機能する。
さらに、スタンド150は、バネ部材160により付勢される本体フレーム150aに当接して本体フレーム150aの他方向の回動を規制する第2の当接片170bを備えていてもよい。第2の当接片170bは、回動軸151より前方かつ下方に配置されるものであればよく、その他の構成は限定されるものではない。このような第2の当接片170bは、バネ部材160により第2の周方向D2に付勢される本体フレーム150aに当接することにより、本体フレーム150aをスタンドの起立位置に位置決めする起立位置ストッパとして機能する。
具体的には、本体フレーム150aに当接して本体フレーム150aの回動を規制する退避位置ストッパ(第1の当接片)170aは、基準位置Pcから第1の周方向D1に所定の回転角度(例えば、約120°)離れた第1の回転位置P1に配置されている。第1の回転位置P1は、本体フレーム150aが車体100aを地面Gに対して支持する状態を解除するスタンドの退避位置である。また、本体フレーム150aに当接して本体フレーム150aの回動を規制する起立位置ストッパ(第2の当接片)170bは、基準位置Pcから第2の周方向D2に所定の回転角度(例えば、約90°〜約100°)離れた第2の回転位置P2に配置されている。第2の回転位置P2は、本体フレーム150aが前輪101に代わって車体100aを地面Gに対して支持するスタンド起立位置(使用位置)である。
さらに、第2の回転位置P2と基準位置Pbとの間には、前輪101および後輪102が地面に接している状態で本体フレーム150aがコイルスプリング160により地面Gに押し付けられる第3の回転位置P3が存在する。第3の回転位置P3は、基準位置Pcから第2の周方向D2に所定の回転角度(例えば、約60°〜約70°)離れた位置である。
以下、スタンド150の本体フレーム150aが退避位置ストッパ(第1の当接片)170a、起立位置ストッパ(第2の当接片)170b、および地面Gに向けて付勢されるメカニズムを説明する。
図6C(b)は、第1の周方向D1に付勢される本体フレーム150aが退避位置で第1の当接片170aに当接する様子を示し、図6C(c)は、第2の周方向D2に付勢される本体フレーム150aが起立位置で第2の当接片170bに当接する様子を示し、図6C(d)は、第2の周方向D2に付勢される本体フレーム150aが中間位置で地面Gに当接する様子を示す。
このように本体フレーム150aと車体100aとの間にコイルスプリング160が取り付けられた歩行補助具100では、本体フレーム150aが基準位置Pbと第1の回転位置P1との間の回転範囲Raに位置しているときは、コイルスプリング160の長さL1は、最大の長さLpより短くなるので、このコイルスプリング160の長さがより短くなる方向である第1の周方向D1に向けて本体フレーム150aが付勢され、その結果、本体フレーム150aは、図6C(b)に示すように第1の当接片170aに当接する位置まで回動することとなる。
一方、本体フレーム150aが基準位置Pbと第2の回転位置P2との間の回転範囲Rbに位置しているときは、コイルスプリング160の長さL2は、最大の長さLpより短くなるので、図6C(c)に示すように、このコイルスプリング160の長さがより短くなる方向である第2の周方向D2に向けてスタンド150が付勢される。
ただし、基準位置Pbと第2の回転位置P2との間の回転範囲Rbには、本体フレーム150aが地面Gに当接する第3の回転位置P3が含まれているので、本体フレーム150aが基準位置Pbと第3の回転位置P3との間の回転範囲Rb1に位置する場合は、第2の周方向D2に向けて付勢される本体フレーム150aは図6C(d)に示すように、地面Gと当接する位置まで回動する。本体フレーム150aは地面Gと当接した状態で、コイルスプリング160の付勢力により地面Gを押圧することとなる。この状態では、本体フレーム150aが地面Gを押圧する反作用により車体100aがより安定にスタンド150により支持される。
この状態で、利用者がハンドル120を持ち上げるようにして車体100aを後方側(図6A、図6Bの車両方法側Bx)に移動させると、利用者が車体100aを後方に移動させる力とコイルスプリング160の付勢力とが相まって本体フレーム150aが第3の回転位置P3から車体100aの前方方向(第2の周方向)D2に向けて、図6C(c)に示すように第2の当接片170bに当接する第2の回転位置P2まで回動することとなる。このスタンド150の状態は、スタンドの起立状態である。
このようにスタンド150では、第3の回転位置P3から第2の回転位置P2までの回転範囲Rb2に本体フレーム150aが位置している状態では、本体フレーム150aが地面Gに接触し、前輪101が地面Gから離れるように、本体フレーム150aが車体100aに取り付けられている。
なお、スタンド150では、第3の回転位置P3から第2の回転位置P2までの回転範囲Rb2に本体フレーム150aが位置している状態では、前輪101が地面Gから離れるように本体フレーム150aが車体100aに取り付けられているが、これに限定されず、スタンド150は、回転範囲Rb2にスタンド150が位置している状態では、後輪102あるいは前輪101および後輪102の両方が地面Gから離れるように本体フレーム150aが車体100aに取り付けられたものでもよい。
図6Dは、図2に示すスタンド150(R2部分)を拡大して示す側面図であり、図6D(a)は、スタンド150の起立状態を示し、図6D(b)は、スタンド150の退避状態を示す。
このスタンド150では、前輪101が接地面から浮き上がるように本体フレーム150aが車体100aを接地面に対して支持されるスタンド起立位置(図2、図6D(a))と、本体フレーム150aによる車体100aの支持が解除されるスタンド退避位置(図8、図6D(b))との間で本体フレーム150aが移動可能である。
ここで、軸受支持部材111bには、本体フレーム150aに当接する第1の当接片(退避位置ストッパ)170aおよび第2の当接片(起立位置ストッパ)170bが取り付けられているので、付勢手段160により付勢される本体フレーム150aが起立位置ストッパ170bに当接することによりスタンド起立位置で止まり、付勢手段160により付勢される本体フレーム150aが退避位置ストッパ170aに当接することよりスタンド退避位置で止まる。
さらに歩行補助具100では、スタンド起立位置(図2、図6D(a))とスタンド退避位置(図8、図6D(b))との間の位置であって、本体フレーム150aが前輪101および後輪102とともに接地面に接地するスタンド中間位置(図7)に本体フレーム150aが位置しているときには、本体フレーム150aが付勢手段160の付勢により接地面を押圧する反作用により車体100aが安定に保持される。
(歩行補助具100の使用方法)
次に、歩行補助具100の使用方法について説明する。
図7〜図9は、図1に示す歩行補助具100の使用方法を説明するための側面図であり、図7は、スタンド150が中間位置にある状態を示し、図8は、スタンド150を車体側に退避させた状態を示し、図9は、図8に示すスタンバイ状態の歩行補助具100に利用者が乗り込んで歩行している状態を示している。
利用者がこの歩行補助具100を利用する場合、歩行補助具100を用いて歩行する前に、歩行速度を時速約4kmとするか、時速約3kmとするかを選択し、既に歩行補助具100に装着されているコントローラ100cが選択した走行速度に対応するものでないときは、歩行補助具100に装着されているコントローラ100cを、選択した走行速度に対応するコントローラ100cに付け替える。コントローラ100cの付け替えは、コントローラ収容部101cへのコントローラ100cの入れ替えと、コントローラ100cとバッテリ100bおよび駆動輪101とを接続するコネクタの繋ぎ変えにより行われる。このとき、歩行補助具100が倒れてこないように、歩行補助具100のスタンド150は図2に示すように立てた状態(スタンド起立位置)にしておく。
その後、歩行補助具100の車体100aをハンドル120とサドル130を持って前方に押し出すことにより、図7に示すように、スタンド150を起立位置から中間位置に移行させる。このとき、歩行補助具100の前輪101は後輪102とともに接地し、さらに、スタンド150は付勢手段160により接地面Gに向けて付勢されているので、接地面Gを押圧する反作用により車体100aは安定な状態で起立する。そのため、歩行補助具100は簡単に倒れることはない。
続いて、利用者は、中間位置のスタンド150を手か足で退避位置に移動させ、歩行補助具100を図8に示すように歩行可能な状態(走行スタンバイ状態)にした後、走行スタンバイ状態の歩行補助具100に乗り込む。
利用者Usは、図9に示すように、歩行補助具100のサドル130に跨って両足を接地面Gに付けた状態で、手元の押圧スイッチ124c(図1、図3参照)を押圧する。これによりコントローラ100cは、バッテリ100bの電力により駆動輪である前輪101で、車体100aが動き出す直前のトルクが発生するように前輪101に駆動電流を印加する。
このとき、利用者Usは、歩行補助具100が利用者Usの足を載せる載置部を有さないので、サドル130に腰を掛けた状態で両足を接地面Gに着けることとなる。この状態で、利用者Usは、歩行補助具100のサドル130に座りながら歩行動作を行うと、この歩行動作により車体100aに推力が発生し、この歩行動作による推力と前輪101による推力とが相まって車体100aが走行を開始し、コントローラに設定されている走行速度での走行が行われる。
このように利用者Usの座りながらの歩行動作が行われるときには、歩行補助具100が時速約3kmあるいは時速約4kmといった通常の歩行速度で走行するように駆動輪が駆動されるので、利用者Usの歩行動作が歩行補助具100の駆動輪の駆動によりアシストされることとなる。また、歩行補助具100は、足を載せる載置部を有さないため、利用者は常に自分の足で歩くように動かすこととなる。したがって、本発明の歩行補助具は、利用者の歩行する際の推進力を軽減しつつ、利用者が自分の力で歩いている感覚の低下および左右のバランス感覚を維持することができる。
また、この歩行補助具100は折り畳み可能であるので、利用後はコンパクトに収納することができる。
(歩行補助具100の折り畳み方法)
以下、歩行補助具100を折り畳む方法を説明する。
図10〜図14は、図1に示す歩行補助具100の折り畳む方法を説明するための側面図である。
歩行補助具100を折り畳む場合は、スタンド150は使用位置と退避位置のいずれの位置に位置する状態でもよいが、ここでは、スタンド150は退避位置にある状態で歩行補助具100を折り畳む方法を説明する。
まず、利用者Usは、図8に示すようにスタンド150を退避させた状態の歩行補助具100において、図10に示すように、サドル支持体112の補助支持体112aに挿入されて嵌合している固定支持体113を補助支持体112aから引き抜いて補助支持体112aから分離する。
その後、利用者Usは、固定支持体113により固定されていたサドル支持体112を保持する一方で、図11に示すように、固定支持体113がベース部材110aに当接する位置まで固定支持体113を回動させることにより固定支持体113を折り畳み、続いて、図12に示すように、サドル支持体112が固定支持体113に当接するまで回動させることによりサドル支持体112を折り畳む。
次に、図1に示すロックシャフト126aを引き上げて図4(a)に示すように、ロックシャフト126aのシャフト片126a1、126a2を連結機構123のフレーム支持部材123bの第1の貫通孔123b1から引き抜いて、ハンドル120の使用位置でのロックを解除する。
さらに、図13に示すように、ハンドル120の上部フレーム122を、把持部124の湾曲接続片124bの第1の係合部の凹部がサドル支持体112の第2の係合部に嵌る位置(折畳位置)まで下部フレーム121に対して回動させる。
この状態では、ハンドル120の上部フレーム122はこれが下部フレーム121に対して傾倒した折畳位置にあるので、図5(a)に示すように、フレーム支持部材123bに形成された第2の貫通孔123b2と下横フレーム122cに形成されているシャフト挿入孔122c1が一致することとなる。この状態で、ロックシャフト126aのシャフト片126a1、126a2の先端を矢印の方向に移動させることで、図5(b)に示すように、ロックシャフト126aのシャフト片126a1、126a2がフレーム支持部材123bの第2の貫通孔123b2および下横フレーム122cのシャフト挿入孔122c1を貫通した状態となり、これにより、ハンドル120の上部フレーム122が折畳位置にロックされることとなる。なお、ロックシャフト126aは、下横フレーム122cに近づく方向に付勢されているので、フレーム支持部材123bの第2の貫通孔123b2と下横フレーム122cのシャフト挿入孔122c1が一致した時点で、すなわち、ハンドル120の上部フレーム122が折畳位置に位置決めされた時点で、ハンドル120の上部フレーム122が自動的にロックされる。
(折り畳んだ歩行補助具100を椅子として利用する方法)
このように折り畳んだ状態の歩行補助具100は椅子として利用することもできる。
図15は、図14に示す折畳状態の歩行補助具100を椅子として利用する方法を説明するための側面図であり、歩行補助具100のサドル収納部114に収納したサドル130に利用者が跨って腰を下ろした状態を示している。
図13に示すように、サドル支持体112、固定支持体113およびハンドル120を折り畳んだ状態の歩行補助具100では、図14に示すように、サドル130をサドル支持体112からサドル収納部114に差込み収納することで、図15に示すように、利用者Usは折り畳んだ状態の歩行補助具100を椅子代わりに利用して休憩することが可能である。
さらに、図14に示すように、折り畳んでサドル130をサドル収納部114に差込み収納した歩行補助具100は高さの狭いスペースでも収容可能となる。
(歩行補助具100の収納方法)
図16は、図1に示す歩行補助具100の収納方法を説明するための側面図であり、サドル130をサドル支持体112からサドル収納部114に差込み収納した折り畳んだ状態の歩行補助具100(図14)を倒立(立てかけた)状態で収納する場合を示す。
図14に示すように折り畳んだ歩行補助具100では、バンパー140の先端と、上部フレーム122を構成する一対の縦フレーム122a、122bの保護プレート125が取り付けられた端部とが、図16に示すように接地面Gに当接するように倒立させることにより、歩行補助具100の長手方向が高さ方向になる姿勢にすることができ、歩行補助具は、自家用自動車のトランクなど幅の狭いスペースに収納可能となる。
このように、本実施形態1の歩行補助具100は、利用者の歩行をアシストする歩行補助具100であって、ベース部材110aとハンドル120とサドル130とを有する車体100aと、駆動輪である前輪101と後輪102と、駆動輪101を駆動するバッテリ100bと、駆動輪を制御する駆動制御部100cとを備え、ベース部材110aは、利用者の足を載せる載置部を有さない構造としたので、利用者の歩行する際の推進力を軽減しつつ、利用者が自分の力で歩いている感覚を維持することができる歩行補助具を得ることができる。さらに左右のバランス感覚の低下を防ぎ、良好なバランス感覚を維持することができる歩行補助部を得ることができる。本発明の歩行補助具は、特に、スーパーやホテルやレジャー施設などにおいて、高齢者など脚力が弱った人であっても、歩いているという感覚を維持しつつ安全に長時間移動することが可能となる点で有用である。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、利用者の歩行する際の推進力を軽減しつつ、利用者が自分の力で歩いている感覚および左右のバランス感覚を維持することができる歩行補助具を得ることができるものとして有用である。
100 歩行補助具
100a 車体
100b バッテリ
100c 駆動制御部(コントローラ)
110 フレーム機構
110a ベース部材
120 ハンドル
130 サドル
150 スタンド
150a 本体フレーム
160 付勢バネ(付勢手段)

Claims (13)

  1. 利用者の歩行をアシストする歩行補助具であって、
    ベース部材とハンドルとサドルとを有する車体と、
    駆動輪である前輪と後輪と、
    前記駆動輪を駆動するバッテリと、
    前記駆動輪を制御する駆動制御部と
    を備え、
    前記ベース部材は、前記利用者の足を載せる載置部を有さない、歩行補助具。
  2. 前記駆動制御部は、前記車体が時速約10km以下で走行するように前記駆動輪の駆動を制御する、請求項1に記載の歩行補助具。
  3. 前記ハンドルには、前記駆動輪を作動する操作スイッチを備え、
    前記駆動制御部は、前記操作スイッチが操作されている間のみ前記駆動輪の駆動を維持する、請求項1または請求項2に記載の歩行補助具。
  4. 前記操作スイッチは、前記ハンドルの左右両側にそれぞれ設けられる、請求項3に記載の歩行補助具。
  5. 前記ハンドルは、対向する一対の縦フレームを有し、
    前記バッテリと前記駆動制御部とは、前記一対の縦フレームの間に取り付けられている、請求項3または請求項4に記載の歩行補助具。
  6. 前記歩行補助具は折り畳み可能に構成されている、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の歩行補助具。
  7. 前記ハンドルは、下部フレームと、一対の縦フレームを含む上部フレームとを有し、
    前記上部フレームは、前記下部フレームに対して使用位置と折畳位置との間で回動可能であるように連結されている、請求項6に記載の歩行補助具。
  8. 前記ハンドルは、前記上部フレームを前記使用位置と前記折畳位置とでそれぞれの位置を固定可能なロック機構をさらに有している、請求項7に記載の歩行補助具。
  9. 前記ハンドルは、把持部をさらに有し、
    前記把持部は使用位置と折り畳み位置との間で回動可能である、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の歩行補助具。
  10. 前記ハンドルは、第1の係合部を有し、
    前記車体は、第2の係合部を有するサドル支持体を有し、
    前記上部フレームの前記折畳位置において、前記第1の係合部と前記第2の係合部とが係合する、請求項6から請求項9のいずれか一項に記載の歩行補助具。
  11. 前記サドル支持体は、前記サドル支持体の使用位置と折畳位置との間で回動可能に前記ベース部材に取り付けられており、
    前記車体は、
    前記サドル支持体を前記サドル支持体の使用位置に固定する固定支持体をさらに有し、
    前記固定支持体による前記サドル支持体の固定の解除により、前記サドル支持体が前記使用位置から前記折畳位置に回動する、請求項10に記載の歩行補助具。
  12. 前記車体は、
    前記駆動輪の上部を覆うバンパー部材をさらに有し、
    前記歩行補助具は、前記上部フレームの前記折畳位置に折り畳んだ時に、前記バンパー部材と前記一対の縦フレームの端部とで、前記歩行補助具を倒立可能な接地面を形成するように構成されている、請求項7から請求項11のいずれか一項に記載の歩行補助具。
  13. 前記車体は、前記サドルを収納するためのサドル収納部をさらに有する、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の歩行補助具。
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