JP3168005U - 走行車輌 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動で走行でき、かつ、人力での走行も良好に行える走行車輌を提供する。【解決手段】車体と、車体に回転可能に設けられ坑内の一対の走行レール上を走行する従動車輪と、車体の上面に伏倒可能に設けられた座席及びハンドルと、車体に上方への移動が阻止された標準状態から下方に回転可能に取り付けられていると共に標準状態に付勢されかつハンドルが固定されてハンドルを傾倒させることで付勢力に抗して下方に回転する移動部材と、前記移動部材に設けられ、移動部材が標準状態のときに走行レールから離れかつ移動部材が下方に回転したとき走行レールに接して車体を走行させる駆動車輪と、移動部材に設けられ、減速機を介して駆動モータの回転を駆動車輪が取り付けられた駆動軸に伝達して駆動車輪を回転させる駆動機構とを備える。【選択図】図1
Description
本考案は、坑道内など、頭上空間,幅員ともに狭い場所での作業員等の移動に用いて有用な坑内を走行する走行車輌に関するものである。
例えば、シールド工法においては、坑内のシールド本体の後方側で行われる堀削残土や資料等の運搬作業を、専用に敷設された軌道である走行レール上を走行する専用トロッコや専用台車によって行われている。この作業を行うに関して、坑内断面が大きい場合には、前記専用軌道に付設して作業員が坑内を移動するための乗用車輌を走行させる軌道を設けることができるが、上下水道や電力用洞道等の小径断面トンネルのように坑内空間が小さい(頭上空間、幅員とも狭隘)場合には、走行レールを複線とすることができないため、単線しか敷設されないことが通例である。
坑内軌道が単線の場合には、作業員等の移動のために大型の乗用台車等を充当することは、本体工事の工程を妨げることになって、作業効率を低下させてしまう。このような現場では、作業員等は坑内を徒歩により移動しているが、工事の進行に伴う坑道伸長によって移動時間が増大する。その結果、工事管理に遅延を生じる不都合を招来するほか、特に、小径断面の坑道においては屈曲姿勢による歩行移動を強いられるといった別の問題が派生している。
このため、本出願人は、車体の上面上に座席とハンドルを折り畳める走行車輌を提案した(特許文献1参照。)。この走行車輌は、車体に回転可能に設けられた前後各一対の従動車輪を坑内の一対の走行レール上に載せこの車体に人が載って、手で壁面をかいたり足で路面を蹴ったりすることで、車体が坑内を走行するものである。坑内を移動後、不使用時には、走行レール上から車体を下ろして座席とハンドルを折り畳み、坑内の壁等に立て掛けることで、走行車輌が邪魔になることなく作業を行える。
ところで、前述の走行車輌は、人が手で壁面をかいたり足で路面を蹴ったりして人力で走行するものであるため、人が車体に載って移動するからといっても移動するのに人力が必要で疲れてしまう。特に坑道の長さが長い場合例えば4kmあると、疲れが大きい。このため、車体にモータを搭載させて自動(電動)で走行するようにすることが考えられるが、しかし、モータの回転力により車輪を回転させる場合、モータと車輪が取り付けられた車軸との間に減速機構を設けて減速機構を介してモータの回転を車輪に伝達すると、モータ等の駆動機構が壊れたりバッテリー搭載時バッテリー切れしたりしたときに人力で車体を走行させる必要がある。その結果、車輪と減速機構が連動しているために車輪を回転させる際に減速機構を駆動させる力も必要になって、人力で車体を走行させるには大きな力が必要で人力での走行を良好に行えない。
本考案が解決しようとする課題は、自動で走行でき、かつ、人力での走行も良好に行えるようにすることにある。
本考案が解決しようとする課題は、自動で走行でき、かつ、人力での走行も良好に行えるようにすることにある。
前記課題を解決するため、本考案に係る走行車輌は、上面が平坦で前後方向に長い扁平な車体と、前記車体の両側部の前方側及び後方側にそれぞれ設けられた車軸を介して回転可能に設けられ坑内の一対の走行レール上を走行する前後各一対の従動車輪と、前記車体の上面の後方側に折畳可能でかつ折畳状態でその上面に伏倒可能に設けられた座席と、前記車体の上面の前方側に起立した起立状態が保持される運転状態及び前記車体の近傍で後方側に折り曲げられて前記上面に倒された伏倒状態の2つの状態に位置決めされるハンドルと、前記ハンドルより前方の前記車体に上方への移動が阻止された標準状態から下方に回転可能に取り付けられているとともに標準状態に付勢されかつ前記ハンドルの基部が固定されて運転状態の前記ハンドルを車体の後方側に傾倒させることで付勢力に抗して下方に回転する移動部材と、前記移動部材に設けられ、前記移動部材が標準状態のときに前記走行レールから離れて位置されるとともに前記移動部材が下方に回転したとき前記走行レールに接して前記車体を前記走行レールに沿って走行させる駆動車輪と、前記移動部材に設けられ、減速機を介して駆動モータの回転を前記駆動車輪が取り付けられた駆動軸に伝達して前記駆動車輪を回転させる駆動機構とを備えたことを特徴とする。
これにより、従動車輪を走行レール上に載せて車体を走行レールに沿って自動で走行させるには、運転状態のハンドルを車体の後方側に傾倒させて移動部材を車体に対して下方に回転させ、駆動車輪を走行レールに接触させる。この状態のまま、駆動モータが駆動されると、駆動モータの回転が減速機構を介して駆動軸に伝達されて駆動車輪が回転し、車体が走行レールに沿って自動で走行する。また、運転状態のハンドルを車体の後方側に傾倒させずに駆動車輪を走行レールから離間させている状態で、人が手で壁面をかいたり足で路面を蹴ったりして人力で走行する場合、駆動車輪が回転することがないから、人力で車体を走行させるには減速機構を駆動させる力が不要であるので、人力での走行を良好に行える。
この場合において、駆動軸の両端に、一対の走行レールに接し得る一対の駆動車輪を取り付けることができる。また、車体が、上方から見て矩形で横断面が下方に開口されたコ字状に形成してなり、この車体の両側片の前方側に、前方側の車軸の両端部近傍を固定し、この車軸の両端部に、一対の従動車輪を回転可能に取り付け、移動部材を、車体のコ字状内に収納するとともに、車体に固定された前方側の車軸に回転可能に取り付けられ、かつ、車体の上壁の内面に接触して標準状態となるように形成することができる。さらに、従動車輪及び駆動車輪を、車軸及び駆動軸に取り外し可能に取り付け、車軸に着脱可能に取り付けられ一対の走行レールが敷設されていない坑内の路面上を走行し得る従動タイヤと、駆動軸に着脱可能に取り付けられ移動部材が標準状態のときに路面から離れて位置されるとともに移動部材が下方に回転したとき前記路面に接して車体を前記坑内で走行させる駆動タイヤとを備えることができる。
本考案によれば、自動で走行でき、かつ、人力での走行も良好に行うことができる。
以下、本考案に係る走行車輌の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1〜図4に示すように、本実施形態の走行車輌1は、前後方向に長い扁平な車体2と、車体2に回転可能に設けられ一対の走行レール11上を走行する前後各一対の従動車輪3と、車体2に伏倒可能に設けられた座席4及びハンドル5と、車体2に回転可能に軸支される移動部材6と、移動部材6に設けられる駆動車輪7及び駆動車輪7を回転させる駆動機構8とを備えている。
車体2は、上面が平坦で前後方向に長い扁平、例えば、上方から見て矩形で横断面が下方に開口されたコ字状に形成されている。車体2の幅は、特に限定されず、例えば、一対の走行レール11の間隔より短い寸法で形成されている。車体2の前後方向(長手方向)の長さは、特に限定されず、例えば、人が1人乗れる程度の寸法で形成されている。車体2は、鋼板でもよいが好ましくはアルミ合金製の板材をコ字状に折り曲げて形成されている。車体2の表面少なくとも上面例えば全体には、滑り止めのために多数の凹凸28が設けられている。なお、図1及び図5において凹凸28は車体2の表面全体に記載すると分かりづらくなるので省略して記載している。車体2の前方例えば移動部材6の前端には、バンパー12が設けられている。車体2の前方側及び後方側の両側部には、それぞれ車軸13が固定されている。
これら2本の車軸13の両側に一対の走行レール11上を走行する従動車輪3がそれぞれ回転可能に取り付けられている。前後各一対の従動車輪3は、車軸13に回転可能に取り付けられていてもよいが、それぞれ取り外し可能に取り付けられていることが好ましい。
車体2の上面の後方側には、折畳可能でかつ折畳状態でその上面に伏倒可能に座席4が設けられている。座席4は、例えば、座部41と支持脚42とを備えている。座部41は、円形等の平板状に形成されている。座部41の下面には、側面から見てX状に交差した折畳可能な第1フレーム42aと第2フレーム42bが取り付けられている。側面から見てX状のときに上部が前方側となる第1フレーム42aは、上部が座部41の下面の取付フレーム41aに回転可能に取り付けられているとともに下部が車体2の上面から突出した取付片25に回転可能に取り付けられてなる。残りの第2フレーム42bは、上部が座部41の取付フレーム41aに揺動フレーム42cを介して移動可能かつ回転可能に取り付けられ、下部が車体2に取り付けられていないフリー状態で下端が車体2の上面に接し、かつ、下端が車体2の上面に接したときに、座部41がその上面と略平行な状態になるように形成されている(特に図2参照。)。これら第1フレーム42a、第2フレーム42b及び揺動フレーム42cは、座部41の下面に車体の幅方向に間隔をあけて2つ設けられている。2つの第1フレーム42a及び第2フレーム42bは、それぞれ連結フレーム42d、42eによって連結されている。
これにより、側面から見てX状になったときに、第1フレーム42a及び第2フレーム42bで座部41の下面が支持され、かつ、第1フレーム42a及び第2フレーム42bを側面から見て略同一平面上に折り畳んだときその略同一平面上に座部41が位置される、すなわち、側面から見たときに第1フレーム42a及び第2フレーム42b及び座部41が略同一平面に折り畳まれるように構成されている。
座部41の下面には、側面から見て第1フレーム42a及び第2フレーム42bがX状になったときに、第1フレーム42a及び第2フレーム42bで座部41の下面が支持された状態(座部ロック状態)をロックする解除可能な座部ロック機構43が設けられている。座部ロック機構43は、一対のフレームで座部41の下面が支持された状態を解除可能にロックすることができればその構成は特に限定されない。座部ロック機構43は、例えば、図4に示すように、一方の座部41の下面の取付フレーム41aにスプリング43bにより付勢され操作部43cを有する係合ピン43aと、揺動フレーム42cに設けられ、第1フレーム42a及び第2フレーム42bが座部ロック状態になったときに係合ピン43aと係合して座部ロック状態をロックする係合穴43dとからなる。係合ピン43aは、第1フレーム42a及び第2フレーム42bが折畳状態から座部ロック状態になるときに揺動フレーム42cによってスプリングの付勢力に抗して操作部方向に移動してからスプリングの付勢力により係合穴43dに自動的に係合して座部ロック状態をロックし、操作部43cを例えば指で摘まんでスプリングの付勢力に抗して係合ピン43aを操作部方向に移動させることで、座部ロック状態を解除できるようになっている。
車体2の上面には、図2及び図4に示すように、座部ロック状態で第2フレームの下端が車体2の上面に接した状態(着座可能状態)をロックする解除可能な座席ロック機構44が設けられている。座席ロック機構44は、座席4の着座可能状態を解除可能にロックすることができればその構成は特に限定されない。座席ロック機構44は、例えば、フック部材44aを第1フレー42を連結する連結フレーム42dに係合させた状態でレバー44bを車体2の上面に近づく方向に回転させたと揺動部材44cを介してフック部材44aの連結フレーム42dへの係合がロックされ、かつ、レバー44bを車体2の上面から離れる方向に回転させることで、フック部材44aの連結フレーム42dへの係合を解除できるように構成されている。これにより、座席4は、着座可能状態で車体2にロックし得るとともに、座席ロック機構43及び座部ロック機構44をそれぞれ解除して側面から見たときに第1フレーム42a、第2フレーム42b、揺動フレーム42c及び座部41が略同一平面に折り畳まれた折畳状態から第1フレームの下部を軸に回転させて車体2の上面に伏倒させる伏倒状態にすることができるようになっている。
ハンドル5は、図1、図2及び図4に示すように、車体2の上面の前方側に起立した起立状態が保持される運転状態及び車体2の近傍で後方側に折り曲げられて上面に倒された伏倒状態の2つの状態に位置決めされるものである。ハンドル5は、車体2の上面から上方に突出し外形が円形の棒状の基部5aと、基部5aに略同軸上で車体2の前後方向に回転可能に取り付けられ、基部と略同じ径の外形が円形の棒状に形成された直線部材5bと、直線部材5bの上端に直線部材5bに対して直交する両方向に延びる水平部材5cとを有している。これにより、ハンドル5は、車体2の上面から起立した起立状態と車体2の上面に折り曲げられて倒された伏倒状態となるようになっている。
基部5a及び直線部材5bの外周には、ロック部材51が設けられている。ロック部材51は、内径が基部5a及び直線部材5bの外径より若干大きな寸法の円筒状に形成され、基部5a及び直線部材5bの外表面をその軸方向に移動し得るようになっている。ロック部材51の長手方向の長さは、ロック部材51の端部が車体2の上面に接したとき、反対側の端部が直線部材5bの端部を覆い直線部材5b(ハンドル5)が起立状態に保持(ロック)され得る寸法で形成されている。これにより、ハンドル5が起立状態にロックされるとともに、ロック部材51を直線部材5bの外表面上に移動させることでハンドル5を車体2の後方側に折り曲げて倒された伏倒状態となるようになっている。直線部材5bの長さは、特に限定されないが、伏倒状態で上方から見たときに車体2の上面から突出しない範囲から任意に設定されることが好ましい。また、水平部材5cの長さは、特に限定されないが、伏倒状態で上方から見たときに車体2の幅と略同じ寸法以下例えば略同じ寸法で形成されていることが好ましい。水平部材5cの左側には、グリップ52が設けられている。
移動部材6は、鋼板でもよいが好ましくはアルミ合金製の板材で形成されている。移動部材6は、例えば、幅が車体2の側部の内面間の長さより短い例えば若干短い寸法で、高さが車体2の側部の内面の高さより若干長い寸法の扁平状に形成されて、車体2のコ字状内に収納されるようになっている。移動部材6は、上面に関しては特に限定されないが、例えば、前後方向の前方側が閉塞された横断面ロ字状に形成され、残りが上方が開口されたコ字状に形成されてなる。移動部材6の前後方向(車体2の前後方向)の長さは、例えば、車体2の長さの半分より若干長い寸法で形成されている。移動部材6の前方が、車体2に固定されている前方の車軸13に回転可能でかつ移動部材6の上面が車体2の内面(上壁の内面)に接触して標準状態となるように取り付けられている。なお、移動部材6を車軸13を介して車体2に回転可能に取り付けたが、これに限定されず、移動部材6を直接車体2に回転可能に取り付けるようにしてもよい。
移動部材6の後端には、図3に示すように、付勢手段としてのスプリング15の一端が取り付けられている。スプリング15の他端は、移動部材6の後端の近傍の車体2の内面に取り付けられ、移動部材6を車体2の内面に接触させた標準状態に付勢するものである。すなわち、移動部材6は、上方への移動が阻止された標準状態から下方に回転可能に車体2に取り付けられている。なお、移動部材6を標準状態に付勢する付勢手段としてスプリング15を用いたがこれに限定されず他のものを用いてもよい。
移動部材6の前方側の上面には、図1及び図4に示すように、ハンドル5の基部5aが固定されている。また、車体2には、ハンドル5の基部5aが貫通しかつ基部5aの移動を許容する貫通穴21が設けられている。これにより、ハンドル5を運転状態から後方側に傾倒させることでスプリング15の付勢力に抗して移動部材6が下方に回転するようになっている。
移動部材6には、図3に示すように、駆動軸71が軸受72を介して回転可能に設けられている。駆動軸71の両端は、移動部材6の側面の後方側(車体2の略中央)から突出している。この駆動軸71の両端には、一対の駆動車輪7が取り付けられている。駆動車輪7は、移動部材6が標準状態のときに走行レール11から離れて位置され、かつ、移動部材6が下方に回転したとき駆動車輪7が走行レール11に接するように設けられている。
また、移動部材6には、駆動軸71を介して駆動車輪7を回転させる駆動機構8が設けられている。駆動機構8は、駆動モータ81と、駆動モータ81の回転を駆動軸71に減速させて伝達する減速機構82とを備えている。これにより、駆動車輪7を走行レール11に接した状態で駆動モータ81を回転させることで、車体2が走行レール11に沿って自動(電動)で走行するようになっている。また、車体2の前方の上面上には、図1、図2及び図4に示すように、駆動モータ81を駆動させるための電力を供給するバッテリー85が着脱可能に搭載されている。また、車体2の前方の上面上には、駆動モータ81への電力の供給のON・OFFを切り替えるスイッチ86が設けられている。さらに、ハンドル5の水平部材5cの右側には、駆動モータ81の回転速度すなわち車体2の走行速度を制御するアクセル87が回転可能に設けられている。なお、図1及び図4中、符号88はケーブルを示す。また、図1〜図3中、符号2aは、駆動モータ81が車体2に接触するのを防止する凸部を示し、小型の駆動モータを用いて凸部をなくすようにしてもよい。図1及び図4中、符号89はLED等の電源ランプを示す。
車体2の右側で前方の従動車輪3と駆動車輪7との間には、ブレーキペダル91とブレーキシュー92とを備えたブレーキ機構90が設けられている。ブレーキ機構90は、その構成は特に限定されず、例えば、ブレーキペダル91をスプリングの付勢力に抗して足で踏み込み移動させると、ブレーキシュー92が走行レール11に接して車体2の速度が落ち、そのブレーキペダル91の踏み込みを解除すると、ブレーキペダル91がスプリングの付勢力により移動してブレーキシュー92が走行レール11から離間するように構成されている。
さて、この走行車輌1を使って坑内空間が小さい(頭上空間、幅員とも狭隘な)坑内を移動するには、まず、座席4を座席ロック機構44及び座部ロック機構43により着座可能状態にロックさせるとともに、ハンドル5をロック部材51で起立状態にロックして運転状態にする(図1及び図2参照。)。この車体2の前後各一対の従動車輪3を坑内の一対の走行レール11上に載せることで走行レール11に沿って走行可能になる。
この車体2の座席4に座って足を車体2の上面に載せスイッチ86をONにし、ハンドル5を運転状態から車体2の後方側にスプリング15の付勢力に抗して傾倒させて、すなわち移動部材6を前方の車軸13を軸に標準状態から下方に回転させて、駆動車輪7を走行レール11に接触させる(図2参照。)。この状態のままアクセル87を回転させると、駆動モータ81が回転してこの回転に伴って減速機構82を介して駆動軸71が回転すなわち駆動車輪7が回転し、車体2が走行レール11に沿って自動(電動)で走行する。このとき、駆動車輪7が一対設けられて一対の走行レール11にそれぞれ接して車体2が走行するので、一対の走行レール11の片方に1つの駆動車輪が接して車体2を走行する場合に比して、確実に車体2の走行を行える。走行後等、ハンドル5を傾倒させる力を弱めると、スプリング15の付勢力により移動部材6が上方に回転して標準状態に戻り、駆動車輪7が走行レール11から離れる。
また、ハンドル5が運転状態のとき(ハンドル5を後方側に傾倒させても駆動車輪7が走行レール11から離れているときも含む)に、人が手で壁面をかいたり足で路面を蹴ったりすることで、車体2が走行レール11に沿って人力で走行する。このとき、駆動車輪7が走行レール11から離れているから駆動軸71を介して減速機構82が駆動することがないので、すなわち、減速機構82を駆動させる力が不要であるので、人力での走行を良好に行える。
したがって、本実施形態の走行車輌1は、自動で走行でき、かつ、人力での走行も良好に行うことができる。このため、坑道の長さが長い例えば4kmあっても自動で走行するので、疲れることなく坑内を移動できる。また、駆動モータ81等の駆動機構8が壊れたりバッテリー85切れしたりしたときに人力で良好に走行させることができる。
坑内を移動後、不使用時には、走行レール11上から車体2を下ろして、座席ロック機構及び座部ロック機構をそれぞれ解除して座席4を折り畳んで車体2の上面に伏倒させるとともに、ロック部材を解除してハンドル5を後方側に倒して伏倒させて、走行車輌1を坑内の壁等に立て掛けることで、走行車輌1が邪魔になることなく作業を行える。このとき、車体2が扁平なコ字状に形成され、この車体2の両側片間に扁平な移動部材6が収容され、この移動部材6が前方の車軸13を軸に回転可能に取り付けられているから、単純な構造でコンパクトに形成され、かつ、車体2及び移動部材6がアルミ合金製の板材で形成されて軽量化が図れているので、本実施形態の走行車輌1は収納性及び持運び性に優れたものとなる。
本実施形態の走行車輌1が走行する坑内の路面は、全てが水平な平坦に形成されてなることはほとんどなく、往復する場合には、登り部分と下り部分がある。このため、下り部分(下り坂)では、ハンドル5を運転状態から後方側に傾倒させることなく運転状態のまま走行車輌1の自重すなわち惰性で走行させることによりバッテリーを長持ちさせることができる。また、本実施形態の走行車輌1は、下り坂で走行させる場合、ハンドル5を運転状態から後方側に傾倒させて駆動車輪7を走行レール11に接触させて減速機構82を駆動させ、自動車のエンジンブレーキと同じように作用させて走行するようにすることもできる。
4つの従動車輪3及び2つ駆動車輪7は、車軸13及び駆動軸71にそれぞれ取り外し可能に取り付けられている場合、さらに、図5に示すように、2本の車軸13の両端にそれぞれ着脱可能に取り付けられ一対の走行レール11が敷設されていない坑内の路面上を走行し得る4つの従動タイヤ17と、1本の駆動軸71に着脱可能に取り付けられる駆動タイヤ18とを備えることが好ましい。駆動タイヤ18は、移動部材6が標準状態のときに路面から離れて位置され、移動部材6が下方に回転したとき路面に接して車体2を坑内で走行させるものである。これにより、作業が終わって走行レール11が取り外された坑内の路面や走行レール11が敷設される前の坑内の路面を移動する場合、4つの従動車輪3及び2つ駆動車輪7を車軸13及び駆動軸71からそれぞれ取り外し、この車軸13及び駆動軸71の両端に4つの従動タイヤ17及び2つ駆動タイヤ18を取り付けることで、一対の走行レール11上を走行するのと略同様に、自動で走行でき、かつ、人力での走行も良好に行うことができる。
1 走行車輌
2 車体
3 従動車輪
4 座席
5 ハンドル
6 移動部材
7 駆動車輪
8 駆動機構
11 走行レール
12 車軸
15 スプリング
17 従動タイヤ
18 駆動タイヤ
21 貫通穴
81 駆動モータ
82 減速機構
2 車体
3 従動車輪
4 座席
5 ハンドル
6 移動部材
7 駆動車輪
8 駆動機構
11 走行レール
12 車軸
15 スプリング
17 従動タイヤ
18 駆動タイヤ
21 貫通穴
81 駆動モータ
82 減速機構
Claims (4)
- 上面が平坦で前後方向に長い扁平な車体と、前記車体の両側部の前方側及び後方側にそれぞれ設けられた車軸を介して回転可能に設けられ坑内の一対の走行レール上を走行する前後各一対の従動車輪と、
前記車体の上面の後方側に折畳可能でかつ折畳状態でその上面に伏倒可能に設けられた座席と、
前記車体の上面の前方側に起立した起立状態が保持される運転状態及び前記車体の近傍で後方側に折り曲げられて前記上面に倒された伏倒状態の2つの状態に位置決めされるハンドルと、
前記ハンドルより前方の前記車体に上方への移動が阻止された標準状態から下方に回転可能に取り付けられているとともに標準状態に付勢されかつ前記ハンドルの基部が固定されて運転状態の前記ハンドルを車体の後方側に傾倒させることで付勢力に抗して下方に回転する移動部材と、
前記移動部材に設けられ、前記移動部材が標準状態のときに前記走行レールから離れて位置されるとともに前記移動部材が下方に回転したとき前記走行レールに接して前記車体を前記走行レールに沿って走行させる駆動車輪と、
前記移動部材に設けられ、減速機を介して駆動モータの回転を前記駆動車輪が取り付けられた駆動軸に伝達して前記駆動車輪を回転させる駆動機構と、
を備えたことを特徴とする走行車輌。 - 前記駆動軸の両端に、前記一対の走行レールに接し得る一対の前記駆動車輪が取り付けられている請求項1に記載の走行車輌。
- 前記車体は、上方から見て矩形で横断面が下方に開口されたコ字状に形成されてなり、この車体の両側片の前方側に、前記前方側の車軸の両端部近傍が固定され、この車軸の両端部に、前記一対の従動車輪が回転可能に取り付けられ、
前記移動部材は、前記車体のコ字状内に収納されるとともに、前記車体に固定された前方側の車軸に回転可能に取り付けられ、かつ、前記車体の上壁の内面に接触して前記標準状態となるように形成されている請求項1又は2に記載の走行車輌。 - 前記従動車輪及び前記駆動車輪は、前記車軸及び前記駆動軸に取り外し可能に取り付けられ、
前記車軸に着脱可能に取り付けられ前記一対の走行レールが敷設されていない前記坑内の路面上を走行し得る従動タイヤと、前記駆動軸に着脱可能に取り付けられ前記移動部材が標準状態のときに前記路面から離れて位置されるとともに前記移動部材が下方に回転したとき前記路面に接して前記車体を前記坑内で走行させる駆動タイヤとを備えた請求項1〜3のいずれか1項に記載の走行車輌。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011001271U JP3168005U (ja) | 2011-03-09 | 2011-03-09 | 走行車輌 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011001271U JP3168005U (ja) | 2011-03-09 | 2011-03-09 | 走行車輌 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3168005U true JP3168005U (ja) | 2011-05-26 |
Family
ID=54879039
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011001271U Ceased JP3168005U (ja) | 2011-03-09 | 2011-03-09 | 走行車輌 |
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JP2021094078A (ja) * | 2019-12-13 | 2021-06-24 | ジェイディジャパン株式会社 | 歩行補助具 |
CN114592389A (zh) * | 2022-04-06 | 2022-06-07 | 中铁通轨道运营有限公司 | 一种轨道维修用多功能移动维修平台及其使用方法 |
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