JP2021091483A - 内袋容器の規則的収縮性に優れたエアレスボトル - Google Patents

内袋容器の規則的収縮性に優れたエアレスボトル Download PDF

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Abstract

【課題】内袋容器の収縮が規制され、内容液を排出していくうちに、内容液の排出が困難になるという問題が有効に解決されたエアレスボトルを提供する。【解決手段】内袋容器31と外容器41とからなるエアレスボトルにおいて、内袋容器31の胴部33には、周方向に間隔を置いて、複数箇所に、軸方向に帯状に延びている収縮規制用薄肉部50が設けられていることを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、外容器と、該外容器内に挿入されて保持された内袋容器とからなるエアレスボトルに関するものである。
従来、内袋容器と外容器とからなる二重構造を有している二重構造容器の内、エアレスボトルは、醤油等の調味液が収容される容器として実用されている。かかるエアレスボトルは、逆止弁付のキャップと組み合わせで使用されるものであり、外容器であるボトルの胴部壁を外部からスクイズして凹ませることにより、内袋容器に充填されている内容液がキャップに形成されている注出路から排出され、ボトルの胴部壁の押圧を停止することにより内容液の排出を終了させると、逆止弁の作用により、空気は内袋容器には導入されず、キャップの注出路とは異なる流路を通って、内袋容器と外容器との間の空間に導入されることとなる。これにより、内袋容器は、内容液が排出された分だけ収縮することとなり、内容液を排出する毎に、内袋容器が収縮していく。このような方法により内容液が排出されるエアレスボトルでは、内容液を小出しできると共に、内容液が充填されている内袋容器への空気の侵入が有効に防止されるため、内容液の酸化劣化を有効に回避でき、内容液の鮮度を長期間にわたって保持できるという利点がある。
上記のようなエアレスボトル(以下、二重構造容器と呼ぶことができる)の製法としては、外容器成形用の樹脂と内袋容器成形用の樹脂として、互いに接着性を有していない樹脂を選択し、これらの樹脂を用いてのダイレクトブロー成形により容器の形態に賦形するというダイレクトブロー法が主流であった。即ち、この方法は、上記の樹脂を用いての溶融押出により、二重構造のパイプを成形し、このパイプの下端部をピンチオフした後、ブロー流体を吹き込むことによりボトルの形態に賦形するという手法である。しかしながら、かかる方法では、溶融押出成形からボトル成形までの行程が一挙に行われることから多数個取りが難しく、生産性が低いという問題があった。また、外容器に関して、強度が低いという問題もあった。
このため、最近では、延伸ブロー成形により、二重構造容器を製造する方法が検討されている。
この方法としては、大きく分けて、プリフォーム−イン−ボトル法とスタックプリフォーム法が知られている。
プリフォーム−イン−ボトル法は、予め、公知の延伸ブロー成形により外容器を成形し、この外容器内に、試験管形状の内袋用プリフォームを挿入し、この状態で内袋用プリフォーム内にブロー流体を供給してブロー成形を行うという手法である。この方法では、外容器がブロー型として機能し、内袋用プリフォームが袋状の容器形状に賦形されることとなる。つまり、この方法では、外容器についての延伸ブロー成形と内袋容器の延伸ブロー成形とが逐次行われる。
スタックプリフォーム法は、外容器成形用プリフォームと内袋用プリフォームとを射出成形により成形し、内袋用プリフォームを外容器成形用プリフォーム内に挿入して、外容器成形用プリフォームと内袋用プリフォームとが重なったスタックプリフォームを形成し、このスタックプリフォームをブロー型内に保持し、スタックプリフォーム内部の内袋用プリフォーム内にブロー流体を供給して延伸ブロー成形を行うという手法である。つまり、この方法は、外容器成形用プリフォームは、内袋用プリフォームの膨張によって容器の形態に賦形されるものであり、外容器についての延伸ブロー成形と内袋容器の延伸ブロー成形とが同時に行われる。
しかしながら、内袋容器と外容器とからなる二重構造容器では、内袋容器内に収容されている容器内容液を排出していくにしたがい、内袋容器が不規則に変形し、例えばある程度内容液を排出すると、内袋容器の底部が外容器の底部から浮き上がってしまい、クシャクシャになってしまい、内容液の排出流路がつぶれてしまい、内容液の排出が困難になるという問題がある。このような問題は、ダイレクトブロー法、プリフォーム−イン−ボトル法及びスタックプリフォーム法の何れの方法により二重構造容器を製造した場合にも生じている。
例えば、特許文献1には、プリフォーム−イン−ボトル法に使用される内袋容器用プリフォームについて、胴部外面に空隙形成用リブを設けることが開示されている。このような内袋容器用プリフォームを用いての二重構造容器では、外容器の内面と内袋の外面との間に空隙が形成されているため、内容液を最初に排出する際、内袋プリフォームが外容器の内面から速やかに離れて収縮するため(初期デラミ性に優れている)、内容液を速やかに排出することができるというものである。しかしながら、かかる二重構造容器では、内容液の排出に伴う内袋容器の収縮が不規則であるため、内容液を排出していくうちに、内容液の排出が困難になるという問題は解決されていない。
また、この特許文献1には、外容器用プリフォームの内面に空隙形成用リブを設けることも提案されているが、この場合にも、上記の問題は解決されていない。
また、特許文献2には、スタックプリフォーム法に使用される内袋容器用プリフォームについて、胴部外面に多数の突条を設けることが開示されている。このような内袋容器用プリフォームを用いて得られる二重構造容器も、外容器の内面と内袋の外面との間に空隙が形成されるものの、内容液の排出に伴う内袋容器の収縮が不規則であるため、内容液を排出していくうちに、内容液の排出が困難になるという問題は解決されていない。
さらに、特許文献3には、スタックプリフォーム法により二重構造容器を製造するに際し、内袋容器用プリフォーム底部に突部及び係合用の爪を設け、この爪を外容器用プリフォーム底部の空孔に挿入しての係合により2つのプリフォームを連結しておき、この形態で同時延伸ブロー成形を行うという手段が提案されている。
かかる手段では、内袋容器の底部が外容器の底部に連結されているため、内容液の排出に伴う内袋容器の収縮が規制されており、内容液を排出していくうちに、内容液の排出が困難になるという問題は有効に解決されている。しかしながら、かかる手段では、内袋用プリフォームの底部に爪を形成し、さらに、外容器用プリフォームには、該爪と係合する孔を設けることが必要であるため、これらのプリフォームを製造するための金型が複雑なものとなってしまい、さらには、内袋用プリフォームに形成されている爪を、外容器用プリフォームに形成されている孔に挿入し、係合させるという面倒な操作が必要となってしまい、生産性が低いという大きな問題がある。
特開2005−53513号公報 特許第4281454号公報 特開2014−69875号公報
従って、本発明の目的は、内袋容器の収縮が規制され、内容液を排出していくうちに、内容液の排出が困難になるという問題が有効に解決された二重構造容器(エアレスボトル)を提供することにある。
本発明者等は、二重構造容器の製造法として知られているスタックプリフォーム法について多くの実験を行い検討した結果、この方法では、内袋用プリフォームの延伸成形部(胴部)に局部的に厚みが薄くなっている深い溝を形成することができるという予想外の知見を得、このような深い溝を用いての同時延伸ブロー成形を行うことにより、内袋容器には、内容液の排出に伴う収縮を規制し得る薄肉部が形成され、かくして得られる二重構造容器では、内容液を排出していくうちに、内容液の排出が困難になるという問題が有効に解決されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明によれば、内袋容器と外容器とからなるエアレスボトルにおいて、
前記内袋容器の胴部には、周方向に間隔を置いて、複数箇所に、軸方向に帯状に延びている収縮規制用薄肉部が設けられていることを特徴とするエアレスボトルが提供される。
本発明のエアレスボトルにおいては、
平断面でみて、前記収縮規制用薄肉部の最少厚みt’は、該薄肉部以外の部分の厚みT’の70%以下の範囲にあること、
好適である。
本発明のエアレスボトルは、例えば、以下の内袋容器用プリフォームを用いて製造することができる。
この内袋容器用プリフォームは、スタックプリフォーム法により二重構造容器(エアレスボトル)を製造するために使用されるものである。即ち、この内袋容器用プリフォームが外容器用プリフォームの内部に挿入されて保持されているスタックプリフォームを組み立て、このスタックプリフォームをブロー金型内に配置し、この状態で、適宜ストレッチロッドを内袋容器用プリフォームの内部に挿入して一軸方向に延伸し、さらに、内袋容器用プリフォーム内にブロー流体(例えば圧縮エア)を供給して周方向に膨張させること(即ち、同時ブロー延伸)により、内袋容器用プリフォームは、外容器用プリフォームの内面に密着しながらの膨張により薄肉化されて内袋容器の形態に賦形され、外容器用プリフォームは、その内面に密着している内袋容器用プリフォームの膨張に伴って膨張薄肉化され、ブロー金型により外容器の形態に賦形され、これにより、外容器と外容器内に収容保持された内袋容器とからなる二重構造容器が得られるわけである。
尚、以下の説明において二重構造容器とは、全てエアレスボトルを意味する。
このような内袋容器用プリフォーム及び外容器用プリフォームは、何れも全体として試験管形状を有しており、内袋容器用プリフォームは、外容器用プリフォーム内に挿入保持されたとき、該外容器用プリフォームの非延伸成形部ある口部内に位置する首部と、該首部に連なる胴部及び胴部を閉じている底部を有している。即ち、外容器用プリフォームとの同時延伸ブロー成形に際して、胴部及び底部が延伸成形される部分となっている。このような基本形状を有する内袋容器用プリフォームにおいて、本発明では、延伸成形される部分である胴部に、周方向に間隔をおいて複数箇所に、軸方向に線状に延びている収縮規制用溝が形成されている点に重要な特徴を有している。
このような収縮規制用溝が形成されている内袋容器用プリフォームを用いて前述した同時延伸ブロー成形を行うと、この溝の部分は、薄肉であるため、他の部分に比してより薄肉化され、得られる内袋容器には、上記の収縮規制用溝が薄肉化された収縮規制用薄肉部が形成されることとなる。
即ち、内袋容器に形成された収縮規制用薄肉化部は、周方向に間隔をおいて複数形成されているが、何れも容器の軸方向に延びており、このような薄肉部でない部分に比してかなりの薄肉となっている。このため、内袋容器内に収容された内容液が排出するに伴って生じる内袋容器の収縮は、軸方向に延びている収縮規制用薄肉部を起点としての変形となり、この結果、内容液の排出に伴う収縮によって、内袋容器の底部が大きく浮き上がってシワクチャになるような不規則な収縮変形が抑制され、内容液の流路が遮断されてしまうことがなく、安定して内容液の排出を行うことができる。
ここで重要なことは、上記のような内袋に形成される収縮規制用の薄肉部は、スタックプリフォーム法を採用することによってのみ実現でき、プリフォーム−イン−ボトル法では形成することができないということである。
即ち、収縮を規制するための薄肉部は、収縮の際の変形の起点となるものであるため、他の部分との厚み差がかなり大きいものであることが必要である。この厚み差が小さいと、内容液の排出に伴って内袋容器が収縮変形する際、他の部分もほぼ同時に変形することとなり、収縮を規制する機能が発揮されないからである。従って、このような厚み差を有する薄肉部を形成するためには、この内袋容器を成形するために使用される内袋容器用プリフォームの延伸成形部(胴部)に、薄肉の部分、具体的には溝を形成しておかなければならず、この溝も、他の部分との厚み差を大きく設定しておく必要がある。このような大きな厚み差のある溝を有する内袋容器用プリフォームを、プリフォーム−イン−ボトル法のように、独立して延伸ブロー成形すると、著しく厚みの薄い溝が大きく引き伸ばされるため、破断等の成形不良を生じてしまう。即ち、溝の厚みが制限されるため、収縮規制するための薄肉部を形成することができない。
一方、スタックプリフォーム法では、同時延伸ブロー成形により二重構造容器を製造する場合には、内袋容器用プリフォームの延伸成形部(胴部)は、外容器用プリフォームの内面に密着し且つ外容器用プリフォームと一体化した膨張により引き延ばされる。従って、内袋容器用プリフォームに、他の部分との厚み差が大きな溝が形成されていたとしても、外容器用プリフォームの胴部内面が、溝部分単独での延伸を緩和し、溝部分が、溝以外の部分と同等に膨張薄肉化していき、この結果、破断等の成形不良が有効に抑制される。換言すると、収縮規制薄肉部を形成し得るような大きな厚み差のある溝を形成することが、内袋容器用プリフォームの胴部(延伸成形部)に形成することができるわけである。
尚、上記の軸方向に延びている線状の溝の代わりに、内袋容器用プリフォームの胴部、特に外面に突条を設けることも考えられる。この場合、ブロー成形により得られる内袋容器には、該突条に対応するように厚肉部が形成されることとなるが、このような厚肉部は、外容器と内袋容器との間に空隙を形成するには役立つが、収縮を規制する機能は示さない。即ち、この部分は、変形しにくい部分であり、内容液の排出に伴う収縮変形は、大面積で存在する厚肉部以外の部分から生じるため、どうしても収縮変形が不規則に生じてしまうこととなる。
このように、本発明の内袋容器用プリフォームを用いてのスタックプリフォーム法により得られる二重構造容器は、内容液の排出に伴う内袋容器の収縮変形が有効に規制され、不規則な変形が防止されるため、内容液の排出流路が塞がれるという不都合が有効に回避され、内容液の排出を安定に行うことができる。
また、本発明では、延伸成形部(胴部)に溝が形成されている内袋容器用プリフォームを用いることを除けば、従来から知られているスタックプリフォーム法により二重構造容器を成形することができ、爪や孔などを有する格別の形態のプリフォームを使用するものではなく、しかも、スタックプリフォームを組み立てる際に、爪と孔との係合等の面倒な操作を行う必要もなく、従って、本発明は、生産性や製造コスト等の点でも極めて有利である。
本発明の二重構造容器の製造に使用される内袋容器用プリフォーム、外容器用プリフォーム及びこれらのプリフォームから組み立てられたスタックプリフォームの概略側断面を示す図であり、図1(a)は、内袋容器用プリフォーム、図1(b)は外容器用プリフォーム、図1(c)は、スタックプリフォームを示す図である。 図1の内袋容器用プリフォームのA−A平断面図である。 スタックプリフォーム法による同時延伸ブロー成形により得られる本発明の二重構造容器の概略側断面を示す図。 図3中の内袋容器のB−B平断面を示す図。 二重構造容器について、内容液の排出に伴う内袋容器の収縮変形の形態を示す図であり、図5(a)は、本発明に従い、収縮規制用薄肉部が内袋容器に形成されている時の収縮変形の形態を示す概略側面図であり、図5(b)は、その概略平断面図である。 収縮規制用薄肉部が内袋容器に形成されていない時の収縮変形の形態を示す概略側面図である。 図3の内袋容器に形成される複数の収縮規制用薄肉部の他の配置パターン、及びこのパターンに応じて形成される内袋容器の変形形態の例を示す概略平断面図。
図1を参照して、本発明の二重構造容器は、内袋容器用プリフォーム1(図1(a)参照)と、外容器用プリフォーム3(図1(b)参照)とを用いてのスタックプリフォーム法により得られるものである。即ち、内袋容器用プリフォーム1(以下、単に内プリフォームと呼ぶことがある)を、外容器用プリフォーム3(以下、単に外プリフォームと呼ぶことがある)内に挿入してスタックプリフォーム20(図1(c)参照)を形成し、このスタックプリフォームを用いて延伸ブロー成形することにより、内プリフォーム1と外プリフォーム3とが同時に延伸ブロー成形され、後述する図3に示されている二重構造容器が製造される。
図1から理解されるように、内プリフォーム1及び外プリフォーム3は、何れも、全体として試験管形状を有しており、射出成形により成形されるものである。
本発明において、内プリフォーム1は、首部5と、首部5に連なる胴部7及び胴部7の下端を閉じている底部を有している。一方、内プリフォーム1が収容される外プリフォーム3は、口部11と、口部11に連なる胴部13及び胴部13の下端を閉じている底部15とからなり、口部11が延伸成形されない固定部(非延伸成形部)であり、胴部13及び底部15が延伸成形される部分である。
上記のような内プリフォーム1において、首部5は、スタックプリフォーム20としたとき、延伸ブロー成形されない口部11内に位置する部分である。従って、この内プリフォーム1では、首部5に連なる胴部7及び底部が延伸成形される領域となるが、スタックプリフォーム20としたとき、首部5の外面と口部11の内面との間に間隙が形成されている場合には、このような間隙が存在している部分から延伸成形されることもある。
尚、図1において、非延伸成形部は、内プリフォーム1及び外プリフォーム3の何れもハッチングにより示されている。
また、内プリフォーム1の首部5の上方部分は、スタックプリフォーム20としたとき、外プリフォーム3の口部11内にしっかりと嵌合固定されるが、その上端には、外方に広がった周状フランジ5aが形成されており、この周状フランジ5aが口部11の上端と係合することにより、内プリフォーム1が必要以上に深く挿入されないように位置決めされることとなる。
また、非延伸成形部である外プリフォーム3の口部11の外面には、逆止弁付のキャップを装着するための螺条11aが設けられており、この螺条11aの上側には、空気導入口11bが形成されており、かかる空気導入口11bを通して、最終的に成形される二重構造容器の内袋容器と外容器との間に空気を導入し、内袋容器に充填された内容液の排出作業を速やかに行い得るようになっている。
さらに、上記の螺条11aの下側には、サポートリング11cが設けられており、外プリフォーム3やスタックプリフォーム20の搬送などの際の把持部材として使用される。また、逆止弁付のキャップが装着されたとき、該キャップがサポートリング11cの上面に当接することにより、空気が漏れることなく、空気導入口11bを通して、最終的に成形される二重構造容器の内袋容器と外容器との間に空気を導入することができる。
尚、上記のような内プリフォーム1及び外プリフォーム3において、内プリフォーム1の首部5が、外プリフォーム3の口部11から突出するような形態とすることもでき、突出した部分の首部5の外面に逆弁付キャップとの係合用の螺条11aを設けることもでき、さらに、逆止弁付キャップが、螺子係合によらず、嵌合固定によって固定されるタイプのものである場合には、上記のような螺条11aを省略することも可能である。
また、上記の内プリフォーム1の胴部7の外面は、その上端部(首部5に連なる部分)から下方にいくにしたがい縮径されたテーパー部7aを有しており、このテーパー部7aは、下方に直胴部7bに連なっている。このような形態により、内プリフォーム1を、速やかに外プリフォーム3内に挿入し、首部5の上方部分で嵌合固定することができる。
上述した内プリフォーム1を外プリフォーム3内に挿入して嵌合固定することにより形成されるスタックプリフォーム20を、ブロー金型内に保持し、ブロー成形可能な温度(プリフォームを形成している樹脂のガラス転移点温度以上、融点未満)に加熱し、内プリフォーム1内に、適宜、ストレッチロッドを挿入し、一軸方向に延伸した後、圧縮空気等のブロー流体を内プリフォーム1に供給して、周方向に膨張させて延伸させることにより、目的とする二重構造容器が得られる。
即ち、内プリフォーム1の延伸成形部(胴部7及び底部9)は、外プリフォーム3の延伸成形部(胴部13及び底部15)の内面に密着しながら延伸成形され、外プリフォーム3は、内プリフォーム1により押し広げられて延伸され、ブロー金型によって容器の形態に賦形され、このとき、内プリフォーム1は、外プリフォーム3の内面を型として袋容器の形態に賦形されることとなる。
このような内プリフォーム1において、本発明では、延伸成形部である胴部7の内面に、収縮規制用溝10が複数形成されている。即ち、図2の平断面図を併せて参照して、この胴部7、特に直胴部7bの内面には、径方向に互いに対向するように、軸方向に延びている2つの収縮規制用溝10,10が形成されている。尚、図1においては、作図上、この溝10が形成されている部分は、一点鎖線で囲まれた領域で示されている。
このような収縮規制用溝10は、溝以外の部分との厚み差が大きく、これにより、この内プリフォーム1を延伸ブロー成形して得られる内袋容器の胴部には、該内袋容器に充填されている内容液の排出に伴う収縮変形を規則的に規制する薄肉部を形成することができる。このような薄肉部及び収縮変形の形態については、追って詳述する。
例えば、本発明において、上記の収縮規制用溝10の最小厚みtは、該溝10以外の部分の厚みTの80%以下、特に70%以下であり、このように他の部分との厚み差が大きく薄肉となっている。この溝10の最小厚みtが、他の部分の厚みTに対して上記範囲よりも厚い場合には、収縮変形を規則的に規制する収縮規制用薄肉部を内袋容器に形成することが困難となってしまう。
ここで重要なことは、上記のように他の部分との厚み差が大きい収縮規制溝10は、スタックプリフォーム法によって内プリフォーム1と外プリフォーム3とを同時延伸ブロー成形する場合にのみ、収縮規制用薄肉部を内袋容器に形成することができるということであり、他の方法では、このような収縮規制用薄肉部を内袋容器に形成することはできない。内プリフォーム1の延伸ブロー成形時に溝10の部分で破断を生じてしまうからである。スタックプリフォーム法では、内プリフォーム1が延伸ブロー成形によって膨張変形する際、常に、内プリフォーム1の胴部7の外面には外プリフォーム3の胴部13の内面が密着した状態にあるため、溝10の部分での破断が有効に防止され、この結果、収縮規制用薄肉部を内袋容器に形成することができるわけである。
尚、この溝10の最少厚みtが過度に薄いと、延伸ブロー成形時に破断を生じ易くなるため、この最少厚みtは、200μm以上、特に500μm以上の厚みを有していることが望ましい。
また、本発明において、胴部平断面でみて、上記の収縮規制用溝10の幅wは、それぞれ、0.2〜8mmの範囲にあることが好適である。即ち、この幅Wが必要以上に大き過ぎる場合及び必要以上に小さ過ぎる場合の何れにおいても、溝10に由来して内袋容器に形成される収縮規制用薄肉部の幅が大きく或いは小さくなり、内容液の排出に伴う収縮変形を規則的に規制することが困難となる傾向がある。
上記収縮規制用溝10の軸方向長さLは、特に制限されないが、一般的には、延伸成形部である胴部7のハイトH、即ち、スタックプリフォーム20としたとき、外プリフォーム3の口部11の下端よりも下方に位置する部分の長さに対して、30%以上、特に50%以上の長さを有していることが、内容液の排出に伴う収縮を全体的に規則正しく規制するために好適である。
また、このような収縮規制用溝10は、特に底部9に近い側に位置していることが好ましく、例えば、図1に示されているように、直胴部7bの部分に形成されていることが望ましい。これにより、内容液の排出に伴う収縮変形に際して、袋状容器の底部が上方に浮いてしまうなどの不規則変形をより確実に防止することができる。
さらに、図1の例では、上記の収縮規制用溝10は、胴部7の内面に形成されているが、勿論、胴部7の外面にも形成することができる。ただし、この溝10の深さをより深くし、他の部分との間に大きな厚み差を形成する場合には、この内プリフォーム1の射出成形性等の観点から、胴部7の内面に溝10を設けることが好ましい。また、延伸ブロー成形に際して、溝10の部分での破断を効果的に防止するという観点からも、内面に溝10を設けることがより好適である。
また、図1及び図2の例では、径方向に対向する2か所に収縮規制用溝10が設けられているが、このような収縮規制用溝10は、2よりも多い数で設けることもできる。このような多数の収縮規制用溝10は、内容液の排出に伴う収縮変形をより規則的に規制するという観点から、平断面でみて、点対称となる位置に設けられていることが好ましい。本発明では、特に2〜4の数で、収縮規制用溝10が、周方向に点対称的に分布していることが最適である。
図3及び図4を参照して、全体として30で示されている本発明の二重構造容器は、上述した内プリフォーム1と外プリフォーム3とからなるスタックプリフォーム20を延伸ブロー成形することにより得られるものであり、内プリフォーム1から得られる内袋容器31と、外プリフォーム3から得られる外容器41とからなる。
これらの容器31及び41では、内プリフォーム1の首部5や外プリフォーム3の口部11が実質的に延伸成形されない部分であるため、これらの部分をそのままの形態で有している。
例えば、内袋容器31は、首部5と、異変形性の胴部33及び底部35を有しており、胴部33及び底部35が延伸ブロー成形により賦形された部分である。
また、外容器41は、口部11と、胴部43及び底部45を有しており、胴部43及び底部45が延伸ブロー成形により賦形された部分である。また、この容器の自立性等の観点から、一般に、底部45の中央部には、上げ底部45aが形成されており、底部45の周縁部分が接地部となるような形態を有している。ブロー成形直後の初期状態では、内袋容器31の胴部33及び底部35は、外容器41の内面に密着した状態に保持されている。
このような二重構造容器30において、本発明では、内袋容器31の胴部33には、径方向に対向して、2つの収縮規制用薄肉部50が形成されている。尚、図3においては、作図上、この薄肉部50が形成されている部分は、一点鎖線で囲まれた領域で示されている。
即ち、この収縮規制用薄肉部50は、図1の内プリフォーム1に設けられている収縮規制用溝10が延伸されることにより形成されたものであり、従って、径方向に対向する2か所に収縮規制用薄肉部50が形成され、且つこれらの薄肉部50は、軸方向に帯状に延びている。
本発明では、上記の収縮規制用薄肉部50は、他の部分との厚み差が大きい部分であり、非常に薄肉となっている。このため、既に述べたように、厚み差のある収縮規制用溝10を有する内袋容器用プリフォーム1を用い、スタックプリフォーム法による同時延伸ブロー成形を行うことによってしか、このような収縮規制用薄肉部50を形成することができない。
即ち、本発明の二重構造容器30では、内袋容器31内に内容液が充填され、外容器41の胴部43を押圧することにより、内袋容器31の胴部33も押圧され、これにより、内容液が排出される。次いで、この押圧を停止すると、外容器41の胴部43は、原形に復帰するが、この際、袋状容器31の胴部33と外容器41の胴部43との間の圧力が負圧となるため、両者の間に、逆止弁付キャップの弁から空気導入口11bが流れ込むこととなり、内袋容器31内には空気は流れ込まず、従って、内容液の酸化劣化が有効に防止され、内容液の品質を有効に維持することができる。このように、内容液の排出に伴い、内袋容器31は収縮し、次に外容器41の胴部43を押圧することにより、再び、内容液が排出されることとなる。
上記のように内容液を排出していくと、これに伴い、内袋容器31の胴部33は収縮していくが、本発明では、上記の収縮規制用薄肉部50が形成されているため、この収縮による変形が規則的となるように規制され、この収縮変形による内容液の流路が潰されてしまう等の不都合を有効に回避することができる。
例えば、胴部33の収縮変形の形態を示す図5を参照して、本発明では、径方向に対向して形成されている収縮規制用薄肉部50を稜線として収縮変形するため、丁度、直線状に折り畳まれるような形態に規則的に変形し、この結果、変形した胴部33の中心部分には、内容液の排出流路となる空間Zが確保されることとなる。
一方、図6に示されているように、収縮規制用薄肉部50が形成されていない場合には、この胴部33の全体が一気に変形するため、例えば、胴部33が外容器41の底部45から大きく浮き上がってしまい、著しく不規則な形態に収縮してしまい、この結果、内容液の流路が潰されてしまい、内容液の排出が困難となってしまう。
上述した本発明において、収縮規制用薄肉部50及び該薄肉部50を形成するために内プリフォーム1に形成される収縮規制用溝10は、径方向に互いに対向する2か所に形成された例が示されているが、収縮規制用溝10の項でも説明したように、このような溝10及び薄肉部50は、3以上の数で設けることもでき、また、より規則的に変形収縮させるためには、これらは、点対称的に周方向に配置されていることが好ましい。
図7には、3つ及び4つの収縮規制用溝10を点対称的に配置したときに形成される薄肉部50のパターン及び収縮変形した形態の概略が示されている。
この図から理解されるように、何れの場合も、他の部分に比して著しく変形し易い収縮用薄肉部50を稜線として収縮変形するため、その中央部分に内容液の排出流路となる空間Zが保持され、内容液の排出をスムーズに行うことができる。
ところで、上記のように規則的な収縮変形を確保するためには、薄肉部50と他の部分との厚み差が大きいことが必要であることは先に述べたとおりであり、このために、前述した内プリフォーム1の胴部7にある程度以上の厚み差を有する深い溝(収縮規制用溝10)を形成するわけであり、この収縮規制用溝10の最小厚みtは、他の部分の厚みTの80%以下、特に70%以下の厚みに設定されており、このような収縮規制用溝10の部分が延伸ブロー成形されて引き延ばされることにより、上記の軸方向に帯状に延びている収縮規制用薄肉部50が形成される。例えば、このような収縮規制用薄肉部50の最少厚みt’は、他の部分の厚みT’に対して70%以下、特に60%以下の範囲となり、他の部分との厚み差が大きく、これにより、内容液の排出に伴う収縮変形が規則的となるように規制することができる。
尚、この薄肉部50の最少厚みt’の他の部分の厚みT’に対する割合が、収縮規制用溝10の最小厚みtの他の部分の厚みTに対する割合よりも若干小さい範囲にシフトしているのは、収縮規制用溝10の部分が、延伸ブローにより他の部分に比してより薄肉化されるためである。同様に、薄肉部50の幅W’は、周方向の延伸倍率に応じて薄肉化されている分、収縮規制用溝10の幅Wよりも広がっている。従って、この幅W’が必要以上に大きくならないように、延伸ブローの条件(周方向延伸倍率)が設定され、例えば、この幅W’は、3〜30mm程度の範囲となるように、収縮規制用溝10の幅Wに応じて、周方向延伸倍率が設定される。
上述した本発明の二重構造容器は、内袋容器31内に内容液を充填した後、それ自体公知の逆止弁付キャップを装着し使用に供される。
本発明において、内袋容器31を形成するための内袋容器用プリフォーム1や外容器41を形成するための外容器用プリフォーム3は、ブロー成形が可能であるかぎり、種々の熱可塑性樹脂で形成することができる。
このような熱可塑性樹脂としては、例えば、以下のものを例示することができる。
オレフィン系樹脂、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同士のランダムあるいはブロック共重合体、環状オレフィン共重合体など;
エチレン・ビニル系共重合体、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体等;
スチレン系樹脂、例えば、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS、α−メチルスチレン・スチレン共重合体等;
ビニル系樹脂、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等;
ポリアミド樹脂、例えば、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン12等;
ポリエステル樹脂、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、及びこれらの共重合ポリエステル等;
ポリカーボネート樹脂;
ポリフェニレンオキサイド樹脂;
生分解性樹脂、例えば、ポリ乳酸など;
勿論、成形性が損なわれない限り、これらの熱可塑性樹脂のブレンド物を、下地樹脂として使用することもできる。
本発明において、特に好適に使用される熱可塑性樹脂は、ポリエステル系樹脂及びオレフィン系樹脂であり、さらに、用途上、内袋容器31と外容器41との間には空気が流入するため、外容器41を形成するための外プリフォーム3には水分及びガスバリア性は必ずしも必要ではなく、水分及びガスバリア性の低いポリ乳酸も好適に使用することができる。
また、成形される内袋容器31や外容器41にガスバリア性を付与するために、これらを形成するための内プリフォーム1や外プリフォーム3を多層構造とすることもできる。
例えば、前述したポリエステル系樹脂やオレフィン系樹脂(或いはポリ乳酸)等から形成された内外層の間に中間層として、エチレンビニルアルコール共重合体(エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物)や芳香族ポリアミドなどのガスバリア性樹脂を用いて形成されるガスバリア層を設けることが好ましく、特にエチレンビニルアルコール共重合体によるガスバリア層を設けることが最も好適である。即ち、中間層としてガスバリア層を設けることにより酸素バリア性を付与することができ、特にエチレンビニルアルコール共重合体は、特に優れた酸素バリア性を示すため、酸素透過による内容物の酸化劣化をも有効に抑制することができ、優れた内容物保存性を確保することができる。
また、上記のようなガスバリア層を設ける場合には、内外層との接着性を高め、デラミネーションを防止するために、接着剤樹脂層を設けることもでき、これにより、中間層のガスバリア層をしっかりと内外層に接着固定することができる。このような接着樹脂層の形成に用いる接着剤樹脂はそれ自体公知であり、例えば、カルボニル基(>C=O)を主鎖若しくは側鎖に1乃至100meq/100g樹脂、特に10乃至100meq/100g樹脂の量で含有する樹脂、具体的には、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などのカルボン酸もしくはその無水物、アミド、エステルなどでグラフト変性されたオレフィン樹脂;エチレン−アクリル酸共重合体;イオン架橋オレフィン系共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体;などが接着性樹脂として使用される。
上述した本発明の二重構造容器は、複雑な構造の金型を使用することがなく且つスタックプリフォームも容易に組み立てることができるため、生産性に優れている。また、継続して内容液の排出をスムーズに行うことができ、内容液の内袋容器内への残存を有効に抑制できるばかりか、長期間にわたって高い鮮度を保持することができ、しかも、内容液を小出しできることから、醤油等の調味液用の容器として極めて有用である。
本発明の優れた効果を次の実験例で説明する。
除湿乾燥機で十分乾燥させた市販のボトル用PET樹脂(固有粘度:0.84dl/g)を射出成形機のホッパーへ供給し、試験管形状の外容器成形用プリフォームと、試験管形状の内袋容器成形用プリフォームを得た。内袋容器成形用プリフォームは内面側に軸対象となるよう収縮規制用溝を複数箇所設けた。溝の形状および本数を表1に示す。
Figure 2021091483
上記の外容器成形用プリフォームに内袋容器成形用プリフォームを挿入し、スタックプリフォームを得た。さらに、スタックプリフォームに対してクオーツヒータおよび加熱用鉄芯により加熱し、ブロー成形し、内容量が約400mlの円筒形状ボトルを得た。延伸倍率は外層用プリフォームに対して縦方向で2.5倍、周方向で2.5倍、内層用プリフォームに対して縦方向で2.7倍、周方向で4.2倍であった。
得られた二重構造容器の内袋には内袋容器成形用プリフォームに設けた収縮規制用溝の形状および本数に応じた収縮規制用薄肉部が形成された。収縮規制用薄肉部の厚みおよび幅について表1に示す。また、得られた二重構造容器をスクイズし、内袋を収縮させながら内容物を吐出した際に収縮規制がなされているかどうかおよび収縮規制形状についても表1に示した。
形状2のように収縮規制用溝が小さい場合、内袋の収縮は溝を一切設けない場合と同様に内袋全体が一斉に縮み、完全なランダムに折りたたまれ内容液の流路閉塞が生じた。
形状1および形状3〜5のように、大きな収縮規制用溝を設けた場合、ボトル成形後の収縮規制用薄肉部が折り畳みの起点となり、収縮規制用薄肉部を稜線として内袋が収縮し、内容液の流路閉塞は生じなかった。
1:内袋容器用プリフォーム(内プリフォーム)
3:外容器用プリフォーム(外プリフォーム)
5:内プリフォーム及び内袋容器の首部
7:内プリフォームの胴部
10:収縮規制用溝
11:外プリフォーム及び外容器の口部
11b:空気導入口
20:スタックプリフォーム
30:二重構造容器
31:内袋容器
33:内袋容器の胴部
35:内袋容器の底部
41:外容器
43:外容器の胴部
45:外容器の底部
50:収縮規制用薄肉部

Claims (2)

  1. 内袋容器と外容器とからなるエアレスボトルにおいて、
    前記内袋容器の胴部には、周方向に間隔を置いて、複数箇所に、軸方向に帯状に延びている収縮規制用薄肉部が設けられていることを特徴とするエアレスボトル。
  2. 平断面でみて、前記収縮規制用薄肉部の最少厚みt’は、該薄肉部以外の部分の厚みT’の70%以下の範囲にある請求項1に記載のエアレスボトル。
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