JP2021091331A - 車体前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車体前方からの衝撃荷重の入力時にアッパメンバの車幅方向外側への倒れ込みを抑制して、衝撃荷重をアッパメンバからフロントピラーに効率良く伝達することができる車体前部構造を提供する。【解決手段】車体前部構造は、フロントピラー3とアッパメンバ6とを備える。アッパメンバ6は、車幅方向外側の側壁10と、側壁10の内面に接合されて後端部がフロントピラー3の前面と対峙し、かつ側壁10とともに車体前後方向に略沿って延びる閉断面を形成するスチフナ6Cと、を備える。アッパメンバ6の側壁10は、スチフナ6Cの後端部よりも車体後方側に延出する後方延出領域10Eに配置されて、フロントピラー3の車幅方向外側の側壁に固定されるピラー固定部12と、車幅方向外側に凸に膨出し、スチフナ6Cの後端部よりも前方側位置からピラー固定部12の近傍まで延びるビード形状部13と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、車体前部構造に関するものである。
多くの車両は、フロントピラーから車体前方側に延びるアッパメンバを備えている。フロントピラーは、車体上下方向に延びる閉断面を形成し、アッパメンバは、車体前後方向に延びる閉断面を形成している。車両の左右のオフセットした位置に車両前方から衝撃荷重が入力された場合には、アッパメンバが塑性変形しつつ、入力荷重をフロントピラーを通して車体後部に伝達する。この場合、アッパメンバの基部がある程度塑性変形した時点で入力荷重を確実にフロントピラー側に伝達することが重要となる。この対策を施した車体前部構造が従来より案出されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載の車体前部構造は、アッパメンバの閉断面の内側に補強部材が取り付けられている。この補強部材の後端部は、フロントピラーの前壁に対して隙間を持って対峙している。車体前方からアッパメンバに衝撃荷重が入力されると、アッパメンバが塑性変形を開始し、アッパメンバがある程度以上に塑性変形した時点で補強部材の後端部がフロントピラーの前壁と当接する。この結果、アッパメンバに入力された衝撃荷重が補強部材を介してフロントピラーの前壁に伝達される。
特許第4996707号公報
しかし、特許文献1に記載の車体前部構造は、アッパメンバの後部が単純にフロントピラーの車幅方向の側面や前面に結合された構造とされている。このため、車体前方から入力される衝撃荷重の入力位置や角度等によっては、アッパメンバの後部のフロントピラーとの接続部を起点として、アッパメンバが車幅方向外側に倒れ込むことが懸念される。この場合、アッパメンバの倒れ込みによってアッパメンバからフロントピラーへの荷重伝達量が低下し、衝撃エネルギーの吸収量を増大させることが難しくなる。
そこで本発明は、車体前方からの衝撃荷重の入力時にアッパメンバの車幅方向外側への倒れ込みを抑制して、衝撃荷重をアッパメンバからフロントピラーに効率良く伝達することができる車体前部構造を提供しようとするものである。
本発明に係る車体前部構造は、上記課題を解決するために、以下の構成を採用した。
即ち、本発明に係る車体前部構造は、車体上下方向に延びる閉断面を形成するフロントピラー(例えば、実施形態のフロントピラー3)と、前記フロントピラーから車体前方に延びるアッパメンバ(例えば、実施形態のアッパメンバ6)と、を備え、前記アッパメンバは、車幅方向外側の側壁(例えば、実施形態の側壁10)と、当該側壁の内面に接合されて、後端部が前記フロントピラーの前面と対峙し、かつ、当該側壁とともに車体前後方向に略沿って延びる閉断面を形成するスチフナ(例えば、実施形態のスチフナ6C)と、を備え、前記アッパメンバの前記側壁は、前記スチフナの後端部よりも車体後方側に延出する後方延出領域(例えば、実施形態の後方延出領域10E)に配置されて、前記フロントピラーの車幅方向外側の側壁に固定されるピラー固定部(例えば、実施形態のピラー固定部12)と、車幅方向外側に凸に膨出し、前記スチフナの後端部よりも前方側位置から前記ピラー固定部の近傍まで延びるビード形状部(例えば、実施形態のビード形状部13)と、を有することを特徴とする。
上記の構成において、アッパメンバの前方から衝撃荷重が入力されると、アッパメンバの後部が潰れ変形しつつ、アッパメンバのスチフナの後端部がフロントピラーの前壁に当接する。これにより、アッパメンバに入力された衝撃荷重がフロントピラーを通して車体後方側に伝達される。このとき、アッパメンバの側壁は、車幅方向外側に凸に膨出するビード形状部が、スチフナの後端部よりも前方から後方延出領域のピラー固定部の近傍まで延びている。このため、アッパメンバの側壁の後方延出領域は、車幅方向外側に倒れ変形しにくい。したがって、アッパメンバは、車体前方からの衝撃荷重の入力時に、車幅方向外側に倒れ込むことなく、衝撃荷重をフロントピラーに効率良く伝達することができる。
また、アッパメンバの側壁のビード形状部は、車幅方向外側に凸に膨出しているため、アッパメンバとスチフナによって形成される閉断面の断面積を拡大することができる。したがって、車両前方からの入力荷重を安定してフロントピラー側に伝達することができる。
前記後方延出領域の前記ピラー固定部の周縁部には、車幅方向外側に屈曲した周縁屈曲部(例えば、実施形態の周縁屈曲部14)が形成され、前記周縁屈曲部の根本の稜線(例えば、実施形態の稜線L1)は、前記ビード形状部の根本の稜線(例えば、実施形態の根本側稜線L2)と連続するようにしても良い。
この場合、周縁屈曲部の根本の稜線がビード形状部の根本の稜線と連続するため、側壁の後方延出領域のビード形状部からピラー固定部の周縁部に至る剛性を効率良く高めることができる。したがって、本構成を採用した場合には、車体前方からアッパメンバに衝撃荷重が入力されたときに、アッパメンバの後方延出領域の倒れ変形をより抑制することができるとともに、アッパメンバの後方延出領域を通して衝撃荷重を車体後方に効率良く伝達することができる。
前記ビード形状部は、鉛直断面が略台形状に形成され、台形の頂部面となる部分が平坦面とされることが望ましい。
この場合、ビード形状部の台形の頂部面となる部分が平坦面とされることにより、ビード形状部の根本だけでなく台形の頂部に相当する部分にも稜線が形成されることになる。このため、車体前方からアッパメンバに入力された衝撃荷重を車体後方により効率良く伝達することができる。
前記ビード形状部の上辺部と下辺部の各根本位置には、それぞれ稜線が形成され、前記上辺部と前記下辺部の前記稜線の間隔は、車体前後方向の前方から後方に向かって拡大するようにしても良い。
この場合、車体前方からアッパメンバのビード形状部に入力された荷重をフロントピラーの上下の広い範囲に分散させて伝達させ易くなる。
前記フロントピラーは、車体上下方向に延びる前記閉断面の内部に、当該閉断面の延び方向と交差する方向に延在するバルクヘッド(例えば、実施形態のバルクヘッド15)が結合され、前記バルクヘッドは、前記後方延出領域の前記周縁屈曲部の根本の稜線と交差する位置に配置されるようにしても良い。
この場合、車体前方からアッパメンバの後方延出領域に伝達された衝撃荷重が、フロントピラーのバルクヘッドによる補強部分に効率良く伝達される。したがって、本構成を採用した場合には、アッパメンバの後方延出領域に伝達された衝撃荷重を車体後方側により効率良く伝達することができる。
前記バルクヘッドは、前記フロントピラーの前記側壁に結合される接続フランジ(例えば、実施形態の接続フランジ15af)を有し、前記接続フランジの接続部は、前記ピラー固定部が固定される前記フロントピラーの被固定部と略同一高さ位置に配置されるようにしても良い。
この場合、車体前方からアッパメンバの後方延出領域に伝達された衝撃荷重は、バルクヘッドの接続フランジによる直接的な補強部と略同一高さにおいて、後方延出領域のピラー固定部からフロントピラーの被固定部に効率良く伝達される。本構成を採用した場合には、アッパメンバの後方延出領域に伝達された衝撃荷重を、バルクヘッドによって剛性を高められた高さ位置において、フロントピラーにより効率良く伝達することができる。
前記バルクヘッドは、前記アッパメンバの後部の下壁(例えば、実施形態の下壁6Ba)と車体前後方向で整列する上下位置に配置することが望ましい。
この場合、車体前方からアッパメンバの後部の下壁に伝達された荷重を、フロントピラーの内部のバルクヘッドによって安定して支持することができる。
前記アッパメンバは、上下で相互に接合されて車体前後方向に延びる閉断面を形成するアッパメンバインナ(例えば、実施形態のアッパメンバインナ6B)とアッパメンバアウタ(例えば、実施形態のアッパメンバアウタ6A)とを備え、前記アッパメンバインナと前記アッパメンバアウタは、上方に起立して相互に接合されるインナ上部フランジ(例えば、実施形態のインナ上部フランジ6Bf)とアウタ上部フランジ(例えば、実施形態のアウタ上部フランジ6Auf)を有し、前記インナ上部フランジと前記アウタ上部フランジは、車体前方側から車体後方側に向かって起立位置が車幅方向内側から外側に変化する傾斜領域(例えば、実施形態のIa)を有し、前記スチフナは、前記インナ上部フランジと前記アウタ上部フランジの前記傾斜領域間で前記インナ上部フランジと前記アウタ上部フランジとに接合される接合片(例えば、実施形態の接合片6Cd)を有する構成としても良い。
この場合、車体前方からアッパメンバの前部に入力された衝撃荷重がアッパメンバインナとアッパメンバアウタの外側角部を通ってインナ上部フランジ及びアウタ上部フランジの傾斜領域まで伝達されると、その衝撃荷重は、インナ上部フランジ及びアウタ上部フランジの傾斜領域間に介装されたスチフナの接合片を介してアッパメンバインナの上壁に効率良く伝達される。このため、アッパメンバの車幅方向外側の側壁の後部のピラー固定部に伝達される荷重を減少させることができる。したがって、本構成を採用した場合には、車体前方からの衝撃荷重の入力時におけるアッパメンバの車幅方向外側への倒れ込みをより抑制することができる。
前記インナ上部フランジと前記アウタ上部フランジは、前記傾斜領域の後端に屈曲部(例えば、実施形態の屈曲部b)を介して車体後方側に延出する後部延出領域(例えば、実施形態の後部延出領域Ra)を有し、前記スチフナの前記接合片は、前記屈曲部を挟んで前記傾斜領域と前記後部延出領域とに接合されるようにしても良い。
この場合、車両前方からアウタ上部フランジの傾斜領域まで伝達された衝撃荷重は、スチフナの接合片を介してインナ上部フランジの屈曲部と後部傾斜領域にも効率良く伝達される。したがって、本構成を採用した場合には、アッパメンバインナの上壁に伝達される荷重を増大させることができる。
前記フロントピラーは、相互に接合されて車体上下方向に延びる前記閉断面を形成するピラーインナ(例えば、実施形態のピラーインナ3B)とピラーアウタ(例えば、実施形態のピラーアウタ3A)とを備え、前記アッパメンバインナは、車幅方向内側の側壁(例えば、実施形態の側壁6Bb)と、当該側壁の上部から車幅方向外側に屈曲して前記インナ上部フランジに接続される上壁(例えば、実施形態の上壁3Bc)と、を有し、前記ピラーインナは、前記ピラーアウタとの車体前方側の接合部から前記ピラーアウタよりも車体前方側に延びる前延長部(例えば、実施形態の前延長部3Be)を有し、前記アッパメンバインナの車幅方向内側の前記側壁の後部は、前記ピラーインナの前記前延長部に結合されるようにしても良い。
この場合、車両前方からアッパメンバインナの車幅方向内側の側壁に伝達された衝撃荷重は、ピラーインナの前延長部を介してフロントピラーの閉断面に伝達される。したがって、本構成を採用した場合には、車体前方からアッパメンバに入力された衝撃荷重を、アッパメンバの後部の広範囲な領域を通してフロントピラーに伝達することができる。
前記アッパメンバインナは、当該アッパメンバインナの前記上壁と前記インナ上部フランジがパッチ部材(例えば、実施形態のパッチ部材20)を介して前記ピラーアウタの前壁に結合され、前記パッチ部材は、前記アッパメンバインナの前記上壁と前記インナ上部フランジに接合されるパッチ上壁(例えば、実施形態のパッチ上壁20a)とパッチフランジ(例えば、実施形態のパッチフランジ20f)とを有し、前記パッチ部材の前記パッチ上壁と前記パッチフランジの間の屈曲稜線(例えば、実施形態の屈曲稜線L4)は、前記アッパメンバインナの前記上壁と前記インナ上部フランジの間の屈曲稜線(例えば、実施形態の屈曲稜線L5)と車体前後方向で連続するようにしても良い。
この場合、車両前方からアッパメンバインナの上壁やインナ上部フランジに伝達された衝撃荷重は、アッパメンバインナの屈曲稜線とパッチ部材の屈曲稜線を通して、ピラーアウタの前壁に効率良く伝達される。したがって、本構成を採用した場合には、衝撃荷重の入力時におけるアッパメンバの車幅方向外側への倒れ込みをより抑制することができる。
本発明によれば、アッパメンバの側壁に形成されたビード形状部により、アッパメンバの車幅方向外側への倒れ込みを抑制しつつ、車体前方からアッパメンバに入力された衝撃荷重をスチフナを介してフロントピラーに効率良く伝達することができる。
実施形態の車両の側面図。 実施形態の車両の図1のII部に対応する部分の斜視図。 実施形態の車両の左前上部の斜視図。 実施形態の車両の左前上部の一部の部品を取り去った斜視図。 実施形態のアッパメンバの斜視図。 図2のVI−VI断面に対応する部分を断面にした車両の部分断面斜視図。 図2のVII−VII断面に対応する部分を断面にした車両の部分断面斜視図。 図2のVIIIA−VIIIA線に沿う断面図とVIIIB−VIIIB線に沿う断面図を併せて記載した図。 図3のIX−IX線に沿う断面図。 図3のX−X線に沿う断面図。 図3のXI−XI線に沿う断面図。 図2XII−XII断面に対応する部分を断面にした車両の部分断面斜視図。 図2のXIII−XIII断面に対応する部分を断面にした車両の部分断面斜視図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面の適所には、車両1の前方を指す矢印FRと、車両1の上方を指す矢印UPと、車両1の左側方を指す矢印LHが記されている。また、以下の説明において、左右については、車両の前方に向かっての左右を意味する。
図1は、実施形態の車両1の骨格部の左側面図である。
車両1は、左右の前輪2の後方位置にフロントピラー3が配置され、車室の車幅方向外側の下方位置にサイドシル4が配置されている。フロントピラー3は、サイドシル4の前端部から車体上方側に延び、上部が車体上部後方側に傾斜してルーフサイドレール5の前端部に連結されている。
フロントピラー3は、車体の側部のドア開口7の前部領域を構成している。フロントピラー3は、車体上下方向に延びる略矩形状の閉断面を構成している。
フロントピラー3の上下方向の略中間位置から車両前方には、アッパメンバ6が延びている。アッパメンバ6は、図示しないフロントサイドフレームの車幅方向外側、かつ、上方に配置されている。アッパメンバ6は、車体前後方向に延びる略矩形状の閉断面を構成している。アッパメンバ6の前端部には、アッパメンバ6に連続するように略矩形状の閉断面を構成する図示しないロアメンバが接続されている。
図2は、図1のII部に対応する部分の斜視図である。図3は、アッパメンバ6の一部の部材(アッパメンバアウタ6A)のみを実線で示し、他の部材を仮想線で示した車両1の左上部の斜視図である。図4は、一部の部材(アッパメンバアウタ6A)を取り去った車両の左上部の斜視図である。図5は、一部の部材(アッパメンバアウタ6A)を仮想線で示したアッパメンバ6の斜視図であり、図6は、図2のVI−VI断面に対応する部分を断面にした車両の部分断面斜視図である。
アッパメンバ6は、車幅方向外側の側壁10を構成するアッパメンバアウタ6Aと、アッパメンバアウタ6Aの車幅方向内側に接合されて、アッパメンバアウタ6Aとともに車体前後方向に延びる閉断面を構成するアッパメンバインナ6Bと、アッパメンバアウタ6Aの側壁10の車幅方向内側に接合されて、アッパメンバアウタ6Aの後部寄り部分を補強するスチフナ6Cと、を備えている。スチフナ6Cは、アッパメンバアウタ6Aの後部寄りの内面に接合されて、アッパメンバアウタ6Aとアッパメンバインナ6Bとによる閉断面の内側において、アッパメンバアウタ6Aとともに車体前後方向に延びる略矩形状の閉断面を構成している。スチフナ6Cは、フロントピラー3の前壁3Aaよりも車体前方側に配置され、後端部6Crがフロントピラー3の前壁3Aaの前面に対して隙間をもって対峙している。
アッパメンバアウタ6Aの側壁10は、前端部から後端部に向かって連続して延び、スチフナ6Cの後端部よりも車体後方側の後方延出領域10Eには、フロントピラー3の車幅方向外側の側壁11に重ねられて締結固定されるピラー固定部12が設けられている。本実施形態では、ピラー固定部12は、ボルト締結孔とその周縁領域とによって構成されている。ピラー固定部12は、後方延出領域10Eの後端部近くの上下に離間した2位置に設けられている。
アッパメンバアウタ6Aの後方延出領域10E(側壁10)の後端部は、上部側のピラー固定部12の周域に形成された第1凸形状部10Eaと、下部側のピラー固定部12の周域に形成された第2凸形状部10Ebと、第1凸形状部10Eaと第2凸形状部10Ebの間に形成された凹形状部10Ecと、を有している。第1凸形状部10Eaと第2凸形状部10Ebは、車体後方側に向かって山形状に突出し、凹形状部10Ecは、第1凸形状部10Eaと第2凸形状部10Ebの間において、車体後方側に向かって湾曲して窪んでいる。
アッパメンバアウタ6Aの側壁10の後部寄り部分には、車幅方向外側に凸に膨出するビード形状部13が形成されている。ビード形状部13は、側壁10の内面に接合されるスチフナ6Cの後端部よりも車体前方側位置からピラー固定部12の近傍位置まで延びている。ビード形状部13は、正面視(車体側方視)で横向きの略U字状に形成されている。
図7は、図2のVII−VII断面に対応する部分を断面にした部分断面斜視図である。
図2,図7に示すように、後方延出領域10Eの後端の第1凸形状部10Eaと第2凸形状部10Ebの周縁部(ピラー固定部12の周縁部)には、車幅方向外側に微小角度屈曲した周縁屈曲部14が形成されている。周縁屈曲部14の根元部分には、第1凸形状部10Eaや第2凸形状部10Ebの周縁部形状に略沿うように稜線L1が形成されている。
図8の(A),(B)は、図2のVIIIA−VIIIA線に沿う断面図とVIIIB−VIIIB線に沿う断面図である。
図2,図8に示すように、側壁10のビード形状部13は、鉛直断面が略台形状に形成され、台形の頂部面となる部分が平坦面とされている。これにより、ビード形状部13の根本側と頂部側とに二本の稜線L2,L3が形成されている。以下、ビード形状部13の根本側の稜線を根本側稜線L2と呼び、ビード形状部13の頂部側の稜線を頂部側稜線L3と呼ぶ。また、ビード形状部13の上辺側に位置される根本側稜線L2と、下辺側に位置される根本側稜線L2の上下方向の間隔は、図8の(A),(B)にw1,w2で示すように、車体前後方向の前方から後方に向かって漸次拡大している(w1<w2)。上辺側に位置される頂部側稜線L3と、下辺側に位置される頂部側稜線L3についても、同様に、車体前後方向の前方から後方に向かって間隔が漸次拡大している。
ビード形状部13の上辺側の根本側稜線L2は、第1凸形状部10Eaの周縁屈曲部14の稜線L1に連続している。また、ビード形状部13の下辺側の根本側稜線L2は、第2凸形状部10Ebの周縁屈曲部14の稜線L1に連続している。
図9は、図3のIX−IX線に沿う断面図である。また。図10は、図3のX−X線に沿う断面図であり、図11は、図3のXI−XI線に沿う断面図である。
アッパメンバインナ6Bは、図9に示すように、前部側領域の断面が略L字状に形成されている。即ち、アッパメンバインナ6Bの前部側領域は、車幅方向に略水平に延びる下壁6Baと、下壁6Baの車幅方向内側の端部から上方に屈曲して延びる車幅方向内側の側壁6Bbと、を有している。下壁6Baの車幅方向外側の端縁は、アッパメンバアウタ6Aと接合されるインナ下部フランジ6Bafとされている。側壁6Bbの上部側の端縁は、アッパメンバアウタ6Aと接合されるインナ上部フランジ6Bbfとされている。
また、アッパメンバインナ6Bの中間部領域から後部側領域にかけては、図10,図11に示すように、前部側領域と同じ略L字状断面の本体パネル6B−1の側壁6Bbの上部に、別体の上壁パネル6B−2が一体に結合されている。上壁パネル6B−2は、本体パネル6B−1の側壁6Bbとの結合部から車幅方向外側に略水平に延出する上壁6Bcと、上壁6Bcの車幅方向外側の端部から上方に起立するインナ上部フランジ6Bfと、を有している。上壁パネル6B−2のインナ上部フランジ6Bfは、図5に示すように、車体前方から車体後方に向かって起立位置が車幅方向内側から外側に向かって連続して変化する傾斜領域Iaを有している。上壁パネル6B−2のインナ上部フランジ6Bfのうち、傾斜領域Iaよりも後方側部分は、起立位置が車幅方向で変化しない後部延出領域Raを形成している。インナ上部フランジ6Bfは、傾斜領域Iaと後部延出領域Raの間に屈曲部bが形成されている。
アッパメンバアウタ6Aは、図9に示すように、前部側領域の断面が略L字状に形成されている。即ち、アッパメンバアウタ6Aの前部側領域は、上下方向に延びる車幅方向外側の側壁10と、側壁10の上端部から車幅方向内側に屈曲して延びる上壁6Aaと、を有している。側壁10の下端部には、車幅方向外側に屈曲したアウタ下部フランジ6Alfが延設され、上壁6Aaの車幅方向内側の端部には、車体上方に屈曲したアウタ上部フランジ6Aufが延設されている。前部側領域では、アウタ下部フランジ6Alfは、アッパメンバインナ6Bのインナ下部フランジ6Bafに接合され、アウタ上部フランジ6Aufは、アッパメンバインナ6Bのインナ上部フランジ6Bbfに接合されている。
アッパメンバアウタ6Aの後部側領域では、図11に示すように、側壁10の上部がほぼストレートに上方に延出し、その部分がアウタ上部フランジ6Aufとされている。また、アッパメンバアウタ6Aの中間部領域のアウタ上部フランジ6Aufは、図5に示すように、車体前方から車体後方に向かって起立位置が車幅方向内側から外側に向かって連続して変化する傾斜領域Iaを有している。また、アウタ上部フランジ6Aufのうち、傾斜領域Iaよりも後方側部分は、起立位置が車幅方向で変化しない後部延出領域Raを形成している。アウタ上部フランジ6Aufは、傾斜領域Iaと後部延出領域Raの間に屈曲部bが形成されている。
図5に示すように、スチフナ6Cは、アッパメンバアウタ6Aの側壁10の内面に沿うように延在するベース壁6Caと、ベース壁6Caの上下方向の中央領域から車幅方向内側に膨出する膨出部6Cbと、ベース壁6Caの車体前後方向の中央領域から前部領域にかけての上端部に車幅方向内側に屈曲して延設された上壁6Ccと、上壁6Ccとベース壁6Caの上端の一部から上方に起立する接合片6Cdと、を備えている。スチフナ6Cは、ベース壁6Caがアッパメンバアウタ6Aの側壁10の内面に接合されることにより、アッパメンバアウタ6Aとの間で車体前後方向に沿う閉断面を形成している。接合片6Cdは、アッパメンバインナ6Bのインナ上部フランジ6Bfとアッパメンバアウタ6Aのアウタ上部フランジ6Aufの傾斜領域Ia間に介装され、その状態でインナ上部フランジ6Bfとアウタ上部フランジ6Aufに接合されている。より正確には、接合片6Cdは、屈曲部bを挟んでインナ上部フランジ6Bfとアウタ上部フランジ6Aufの傾斜領域Iaと後部延出領域Raとに接合されている。
図12は、図2XII−XII断面に対応する部分を断面にしたフロントピラー3とアッパメンバ6の結合部の部分断面斜視図である。
図7,図12に示すように、フロントピラー3は、車幅方向内側に配置されるピラーインナ3Bと、ピラーインナ3Bの車幅方向外側に接合されるピラーアウタ3Aと、を備えている。フロントピラー3は、ピラーインナ3Bとピラーアウタ3Aによって車体上下方向に連続する略矩形状の閉断面を構成している。フロントピラー3の閉断面の内部には、主壁が略水平方向(フロントピラー3の閉断面の延び方向と交差する方向)に延在するバルクヘッド15が結合されている。バルクヘッド15は、フロントピラー3の閉断面の内部において、アッパメンバアウタ6Aの側壁10の周縁屈曲部14の稜線L1と交差する位置に配置されている。本実施形態では、バルクヘッド15は、第2凸形状部10Ebの周縁屈曲部14の稜線L1と交差する位置に配置されている。
バルクヘッド15は、フロントピラー3の内面に結合するための複数の接続フランジ15af,15bfを有している。このうちの二つの接続フランジ15afは、ピラーアウタ3Aの側壁11の裏面に接続されている。ピラーアウタ3Aの側壁11の裏面には、アッパメンバアウタ6Aの側壁10のピラー固定部12が締結固定されるウェルドナット16(被固定部)が固定されている。側壁10の下側のピラー固定部12が締結固定されるウェルドナット16(被固定部)は、バルクヘッド15の二つの接続フランジ15afの間に配置されている。二つの接続フランジ15afの各接続部は、ウェルドナット16(被固定部)と略同一高さ位置に配置されている。
また、本実施形態の場合、バルクヘッド15は、図12に示すように、アッパメンバ6の後部の下壁6Baと車体前後方向で整列する上下位置に配置されている。なお、バルクヘッド15は、アッパメンバ6の後部の上壁6Bcと車体前後方向で整列する上下位置に配置しても良い。
また、図4に示すように、ピラーインナ3Bは、ピラーアウタ3Aとの車体前方側の接合部からピラーアウタ3Aよりも車体前方側に延びる前延長部3Beを備えている。アッパメンバインナ6Bの車幅方向内側の側壁6Bbの後部は、ピラーインナ3Bの前延長部3Beに結合されている。
また、アッパメンバ6のアッパメンバインナ6Bは、図4,図13に示すように、その上壁6Bcとインナ上部フランジ6Bfがパッチ部材20を介してピラーアウタ3Aの前壁3Aaに結合されている。パッチ部材20は、アッパメンバインナ6Bの上壁6Bcに接続されるパッチ上壁20aと、アッパメンバインナ6Bのインナ上部フランジ6Bfに接続されるパッチフランジ20fと、ピラーアウタ3Aの前壁3Aaに接続される後部フランジ20rfと、を備えている。パッチ部材20のパッチ上壁20aとパッチフランジ20fの間の屈曲稜線L4は、アッパメンバインナ6Bの上壁6Bcとインナ上部フランジ6Bfの間の屈曲稜線L5と車体前後方向で連続している。
以上の構成において、車両1のアッパメンバ6の前方に衝撃荷重が入力されると、アッパメンバ6の後部が潰れ変形しつつ、アッパメンバ6のスチフナ6Cの後端部6Crがフロントピラー3の前壁3Aaに当接する。これにより、アッパメンバ6に入力された衝撃荷重はフロントピラー3を通して車体後方側に伝達される。このとき、アッパメンバ6の側壁10は、車幅方向外側に凸に膨出するビード形状部13がスチフナ6Cの後端部6Crよりも前方から後方延出領域10Eのピラー固定部12の近傍まで延びているため、側壁10の後方延出領域10Eは車幅方向外側への倒れ変形を抑制される。したがって、本実施形態の車体前後構造を採用した場合には、車体前方からの衝撃荷重の入力時に、アッパメンバ6の車幅方向外側への倒れ込みを抑制して、衝撃荷重をフロントピラー3に効率良く伝達することができる。
また、本実施形態では、アッパメンバ6の側壁10のビード形状部13が車幅方向外側に凸に膨出しているため、アッパメンバ6とスチフナ6Cによって形成される閉断面の断面積を拡大することができる。このため、本構成を採用した場合には、車両前方からの入力荷重を安定してフロントピラー3に伝達することができる。
また、本実施形態の車体前部構造では、側壁10の後方延出領域10Eのピラー固定部12の周縁部に、車幅方向外側に屈曲した周縁屈曲部14が形成され、周縁屈曲部14の根本の稜線L1が、ビード形状部13の根本側稜線L2と連続している。このため、側壁10のビード形状部13からピラー固定部12の周縁部に至る剛性を効率良く高めることができる。したがって、本実施形態を採用した場合には、車体前方からの衝撃荷重の入力時に、アッパメンバ6の後方延出領域10Eの倒れ変形をより抑制することができるうえ、アッパメンバ6の後方延出領域10Eを通して衝撃荷重を車体後方に効率良く伝達することができる。
さらに、本実施形態では、側壁10のビード形状部13が略台形状の鉛直断面形状に形成され、台形の頂部面となる部分が平坦面とされているため、ビード形状部13の根本だけでなく台形の頂部に相当する部分にも頂部側稜線L3を形成することができる。このため、本構成を採用した場合には、車体前方からアッパメンバ6に入力された衝撃荷重を車体後方により効率良く伝達することができる。
さらに、本実施形態では、ビード形状部13の上側の根本側稜線L2と下側の根本側稜線L2の間隔が、車体前後方向の前方から後方に向かって拡大している。このため、本構成を採用した場合には、車体前方から側壁10のビード形状部13に入力された荷重をフロントピラー3の上下の広い範囲に分散させて伝達させることができる。
また、本実施形態の車体前部構造では、フロントピラー3内に結合するバルクヘッド15が、アッパメンバ6の後部側のピラー固定部12の周縁の稜線L1と交差する位置に配置されている。このため、車体前方からアッパメンバ6に入力された衝撃荷重を、フロントピラー3のバルクヘッド15による補強部分に効率良く伝達することができる。したがって、本構成を採用した場合には、アッパメンバ6の後方延出領域10Eに伝達された衝撃荷重を車体後方側により効率良く伝達することができる。
また、本実施形態の車体前部構造は、バルクヘッド15の接続フランジ15afの接続部分が、アッパメンバ6の後方延出領域10Eを固定するためのウェルドナット16の固定部(被固定部)と略同一高さ位置に配置されている。このため、本構成を採用した場合には、車体前方からアッパメンバ6に入力された衝撃荷重を、バルクヘッド15による直接的な補強部(接続フランジ15af)と略同一高さにおいて、ピラー固定部12からフロントピラー3の高剛性部に効率良く伝達することができる。
さらに、本実施形態では、バルクヘッド15がアッパメンバ6の後部の下壁6Baと車体前後方向で整列する上下位置に配置されているため、車体前方からアッパメンバ6の後部の下壁6Baに伝達された衝撃荷重を、フロントピラー3の内部のバルクヘッド15によって安定して受け止めることができる。
また、本実施形態の車体前部構造では、スチフナ6Cの接合片6Cdが、アッパメンバインナ6Bのインナ上部フランジ6Bbfとアッパメンバアウタ6Aのアウタ上部フランジ6Aufの傾斜領域Ia間でインナ上部フランジ6Bbfとアウタ上部フランジAufとに接合されている。このため、アッパメンバアウタ6Aの外側角部を通ってインナ上部フランジ6Bbfとアウタ上部フランジ6Aufの接合部に伝達された衝撃荷重を、傾斜領域Ia間に介装されたスチフナ6Cの接合片6Cdを介してアッパメンバインナ6Bの上壁6Bcに効率良く伝達することができる。この結果、アッパメンバ6の車幅方向外側の側壁10の後部のピラー固定部12に伝達される荷重を減少させることができる。したがって、本構成を採用した場合には、車体前方からの衝撃荷重の入力時におけるアッパメンバ6の車幅方向外側への倒れ込みをより抑制することができる。
また、本実施形態の車体前部構造では、スチフナ6Cの接合片6Cdが、屈曲部bを挟んでアッパメンバインナ6Bとアッパメンバアウタ6Aの傾斜領域Iaと後部延出領域Raとに接合されている。このため、車両前方からアウタ上部フランジ6Aufの傾斜領域Iaまで伝達された衝撃荷重を、スチフナ6Cの接合片6Cdを介してインナ上部フランジ6Bfの屈曲部bと後方傾斜領域Raにも効率良く伝達することができる。したがって、本構成を採用した場合には、アッパメンバインナ6Bの上壁6Bcに伝達される荷重を増大させることができる。
また、本実施形態の車体前部構造は、アッパメンバインナ6Bの車幅方向内側の側壁6Bbの後部が、ピラーインナ3Bに延設された前延長部3Beに結合されている。このため、車両前方からアッパメンバインナ6Bの車幅方向内側の側壁6Bbに伝達された衝撃荷重を、ピラーインナ3Bの前延長部3Beを介してフロントピラー3の閉断面に伝達することができる。したがって、本構成を採用した場合には、車体前方からアッパメンバ6に入力された衝撃荷重を、アッパメンバ6の後部の広範囲な領域を通してフロントピラー3に伝達することができる。
さらに、本実施形態の車体前部構造は、アッパメンバインナ6Bの上壁6Bcとインナ上部フランジ6Bfがパッチ部材20を介してピラーアウタ3Aの前壁3Aaに結合され、パッチ部材20のパッチ上壁20aとパッチフランジ20fの間の屈曲稜線L4が、アッパメンバインナ6Bの上壁6Bcとインナ上部フランジ6Bfの間の屈曲稜線L5と車体前後方向で連続している。このため、車両前方からアッパメンバインナ6Bの上壁6Bcやインナ上部フランジ6Bfに伝達された衝撃荷重を、アッパメンバインナ6Bの屈曲稜線L5とパッチ部材20の屈曲稜線L4を通して、フロントピラー3の前壁3Aaに効率良く伝達することができる。したがって、本構成を採用した場合には、衝撃荷重の入力時におけるアッパメンバ6の車幅方向外側への倒れ込みをより抑制することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
例えば、ピラー固定部12をボルトに限らず、リベットや接着剤、溶接等によって接合するようにしても良い。
3…フロントピラー
3A…ピラーアウタ
3Aa…前壁
3B…ピラーインナ
3Be…前延長部
6…アッパメンバ
6A…アッパメンバアウタ
6Auf…アウタ上部フランジ
6B…アッパメンバインナ
6Ba…下壁
6Bb…側壁
6Bc…上壁
6Bbf,6Bf…インナ上部フランジ
6C…スチフナ
6Cr…後端部
10…側壁
10E…後方延出領域
11…側壁
12…ピラー固定部
13…ビード形状部
14…周縁屈曲部
15…バルクヘッド
15a…接続フランジ
20…パッチ部材
20a…パッチ上壁
20f…パッチフランジ
b…屈曲部
Ia…傾斜領域
Ra…後部延出領域
L1…稜線
L2…根本側稜線(稜線)

Claims (11)

  1. 車体上下方向に延びる閉断面を形成するフロントピラーと、
    前記フロントピラーから車体前方に延びるアッパメンバと、を備え、
    前記アッパメンバは、
    車幅方向外側の側壁と、
    当該側壁の内面に接合されて、後端部が前記フロントピラーの前面と対峙し、かつ、当該側壁とともに車体前後方向に略沿って延びる閉断面を形成するスチフナと、を備え、
    前記アッパメンバの前記側壁は、
    前記スチフナの後端部よりも車体後方側に延出する後方延出領域に配置されて、前記フロントピラーの車幅方向外側の側壁に固定されるピラー固定部と、
    車幅方向外側に凸に膨出し、前記スチフナの後端部よりも前方側位置から前記ピラー固定部の近傍まで延びるビード形状部と、を有することを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記後方延出領域の前記ピラー固定部の周縁部には、車幅方向外側に屈曲した周縁屈曲部が形成され、
    前記周縁屈曲部の根本の稜線は、前記ビード形状部の根本の稜線と連続していることを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記ビード形状部は、鉛直断面が略台形状に形成され、台形の頂部面となる部分が平坦面とされていることを特徴とする請求項1または2に記載の車体前部構造。
  4. 前記ビード形状部の上辺部と下辺部の各根本位置には、それぞれ稜線が形成され、
    前記上辺部と前記下辺部の前記稜線の間隔は、車体前後方向の前方から後方に向かって拡大していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車体前部構造。
  5. 前記フロントピラーは、車体上下方向に延びる前記閉断面の内部に、当該閉断面の延び方向と交差する方向に延在するバルクヘッドが結合され、
    前記バルクヘッドは、前記後方延出領域の前記周縁屈曲部の根本の稜線と交差する位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の車体前部構造。
  6. 前記バルクヘッドは、前記フロントピラーの前記側壁に結合される接続フランジを有し、
    前記接続フランジの接続部は、前記ピラー固定部が固定される前記フロントピラーの被固定部と略同一高さ位置に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の車体前部構造。
  7. 前記バルクヘッドは、前記アッパメンバの後部の下壁と車体前後方向で整列する上下位置に配置されていることを特徴とする請求項5または6に記載の車体前部構造。
  8. 前記アッパメンバは、上下で相互に接合されて車体前後方向に延びる閉断面を形成するアッパメンバインナとアッパメンバアウタとを備え、
    前記アッパメンバインナと前記アッパメンバアウタは、上方に起立して相互に接合されるインナ上部フランジとアウタ上部フランジを有し、
    前記インナ上部フランジと前記アウタ上部フランジは、車体前方側から車体後方側に向かって起立位置が車幅方向内側から外側に変化する傾斜領域を有し、
    前記スチフナは、前記インナ上部フランジと前記アウタ上部フランジの前記傾斜領域間で前記インナ上部フランジと前記アウタ上部フランジとに接合される接合片を有していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の車体前部構造。
  9. 前記インナ上部フランジと前記アウタ上部フランジは、前記傾斜領域の後端に屈曲部を介して車体後方側に延出する後部延出領域を有し、
    前記スチフナの前記接合片は、前記屈曲部を挟んで前記傾斜領域と前記後部延出領域とに接合されていることを特徴とする請求項8に記載の車体前部構造。
  10. 前記フロントピラーは、相互に接合されて車体上下方向に延びる前記閉断面を形成するピラーインナとピラーアウタとを備え、
    前記アッパメンバインナは、
    車幅方向内側の側壁と、
    当該側壁の上部から車幅方向外側に屈曲して前記インナ上部フランジに接続される上壁と、を有し、
    前記ピラーインナは、前記ピラーアウタとの車体前方側の接合部から前記ピラーアウタよりも車体前方側に延びる前延長部を有し、
    前記アッパメンバインナの車幅方向内側の前記側壁の後部は、前記ピラーインナの前記前延長部に結合されていることを特徴とする請求項8または9に記載の車体前部構造。
  11. 前記アッパメンバインナは、当該アッパメンバインナの前記上壁と前記インナ上部フランジがパッチ部材を介して前記ピラーアウタの前壁に結合され、
    前記パッチ部材は、前記アッパメンバインナの前記上壁と前記インナ上部フランジに接合されるパッチ上壁とパッチフランジとを有し、
    前記パッチ部材の前記パッチ上壁と前記パッチフランジの間の屈曲稜線は、前記アッパメンバインナの前記上壁と前記インナ上部フランジの間の屈曲稜線と車体前後方向で連続していることを特徴とする請求項10に記載の車体前部構造。
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