JP2021085017A - 繊維製品用洗浄剤物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】被洗浄物への塗布を簡便且つ安全に行うことができ、特に血液汚れに対する優れた洗浄性と安定した泡吐出性を有する、繊維製品用洗浄剤物品、及び繊維製品の洗浄方法を提供する。【解決手段】下記(a)成分を0.1質量%以上10質量%以下、(b)成分を1質量%以上10質量%以下、(c)成分を0.1質量%以上10質量%以下、及び水を含有し、(b)成分、(c)成分及び水からなる水溶液とした場合の20℃におけるpHが10以上12以下となる割合で(b)成分及び(c)成分が配合されている、20℃におけるpHが10以上12以下である液体洗浄剤組成物を、吐出経路内に多孔質膜を有する泡形成機構を備えた泡吐出容器に充填してなる繊維製品用洗浄剤物品。(a)成分:両性界面活性剤(b)成分:炭酸カリウム塩、及びリン酸カリウム塩から選ばれる1種以上の化合物(c)成分:トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、及びクメンスルホン酸から選ばれる1種以上の化合物【選択図】なし

Description

本発明は、繊維製品用洗浄剤物品、及び繊維製品の洗浄方法に関する。
衣類には、泥やほこり等の外部環境に由来する汚れや皮脂等の代謝物に由来する汚れのみならず、食べ物由来の汚れや血液等の体液に由来する汚れがスポット的に付着する。スポット的な汚れは繊維製品上にシミ汚れとなって残りやすく、衣類の色によっては非常に目立つ場合があり、また木綿等やシルクに付着した汚れは繊維内部まで色素が入り込んでしまい、十分なモミ洗いを行っても、薄いシミ跡になりやすい。特に衣類に付着した血液汚れは、普通の洗濯では非常に落とし難く、従来は前洗いやつけ置き、もみ洗いといった予備洗浄、または直接洗剤や前処理剤を塗布するなどの対処がされている。繊維製品の洗浄剤の使用形態としては、固形のものや、液体をそのまま繊維製品に塗布するもの、スプレー等の吐出様式を変えて泡状で繊維製品に塗布するタイプのものなどが市販されている。
特許文献1には、水溶性キレート剤を含むアルカリ性洗浄液で予備洗浄を行った後、漂白剤を含有するアルカリ性溶液を用いて本洗浄する血液汚染布の洗浄方法が開示されている。
特許文献2には、特定の界面活性剤とアルカリ剤、キレート剤、水を有し、被洗浄物の汚れの集中した部分に泡状に塗布し、その後の洗濯における洗浄力を増強させる泡吐出容器に充填した洗濯前処理用物品が開示されている。
特開2002−138300号公報 特開2003−34800号公報
特許文献1に記載の方法は高い洗浄力を有するが、つけ置きや予洗いといった予備工程は非常に手間がかかり、スポット汚れ、特には高い頻度で発生する経血汚れなどの血液汚れを一般家庭で洗うにはより簡便な方法が望まれる。特許文献2に記載の洗濯前処理用物品は泡吐出容器と記載されているが、トリガータイプの泡吐出容器であり、トリガータイプの吐出器は起泡のために特定以上の吐出速度が必要とし、実質的に吐出に強弱をつけにくいことから、とりわけ下着などの面積の小さい布地に対して吐出する際、広範囲に飛沫してしまい、汚れ部分を狙い難い場合がある。
またフォーマータイプの泡吐出容器は、ゆっくりと吐出しても起泡し易いことから、面積の少ない衣類への局所部分への塗布のし易さに優れる一方で、トリガータイプと比較すると吐出経路中の多孔質膜の孔径が比較的小さく、目詰まり等による吐出性の低下が起こり得る。よって、使用後の保存環境下において内用成分が吐出経路内の多孔質膜上で析出した際の再溶解性が、品質を担保する上で課題となる。
本発明は、被洗浄物への塗布を簡便且つ安全に行うことができ、シミ汚れ、特には血液汚れに対する優れた洗浄性と安定した泡吐出性を有する、繊維製品用洗浄剤物品、及び繊維製品の洗浄方法を提供する。
本発明は、下記(a)成分を0.1質量%以上10質量%以下、(b)成分を1質量%以上10質量%以下、(c)成分を0.1質量%以上10質量%以下、及び水を含有し、(b)成分、(c)成分及び水からなる水溶液とした場合の20℃におけるpHが10以上12以下となる割合で(b)成分及び(c)成分が配合されている、20℃におけるpHが10以上12以下である液体洗浄剤組成物を、吐出経路内に多孔質膜を有する泡形成機構を備えた泡吐出容器に充填してなる繊維製品用洗浄剤物品に関する。
(a)成分:両性界面活性剤
(b)成分:炭酸カリウム塩、及びリン酸カリウム塩から選ばれる1種以上の化合物
(c)成分:トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、及びクメンスルホン酸から選ばれる1種以上の化合物
また本発明は、本発明の繊維製品用洗浄剤物品から前記洗浄剤組成物を、繊維製品に泡状で塗布してから洗濯する繊維製品の洗浄方法に関する。
本発明によれば、被洗浄物への塗布を簡便且つ安全に行うことができ、シミ汚れ、特には血液汚れに対する優れた洗浄性と安定した泡吐出性を有する、繊維製品用洗浄剤物品、及び繊維製品の洗浄方法を提供できる。
本発明の繊維製品用洗浄剤物品は、フォーマータイプの泡吐出容器で洗浄剤組成物を被洗浄物へ泡状で塗布するため、局所部分への塗布がし易すく、簡便且つ安全に行うことができる。また本発明の繊維製品用洗浄剤物品は、つけ置きなどの予備工程を行わずに、本発明の洗浄剤組成物を被洗浄物に泡状で塗布した後に洗濯を行うことで、特に血液汚れに対する優れた洗浄性を有する。また本発明の繊維製品用洗浄剤物品は、使用後の保存環境下において内用成分が吐出経路内の多孔質膜上で析出した際に再溶解できるため、目詰まりすることなく安定した泡吐出性を有する。
本発明の効果が発現するメカニズムは明らかではないが、本発明が血液汚れに対して優れた洗浄性を示す理由として以下のように推定される。一般的に血液汚れに含まれるタンパク質汚れの分散性を高めるためには、アルカリ剤や界面活性剤、分散剤、酵素などの配合が有効である。本発明の液体洗浄剤組成物は、特に(b)成分である炭酸カリウム塩、及びリン酸カリウム塩から選ばれる1種以上の化合物を高濃度配合するため、洗浄液中のpHを高め、適度な緩衝機能を有することで優れた血液汚れの洗浄性を示すものと推察する。更に、本発明の液体洗浄剤組成物は、(a)成分である両性界面活性剤を含有するため、繊維間への剤の浸透性を高めることができ、血液汚れを素早く洗浄することが可能になったものと推察する。更に、本発明の液体洗浄剤組成物は、(c)成分であるトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、及びクメンスルホン酸から選ばれる1種以上を含有することで、使用後の保存環境下において吐出経路内の多孔質膜上に析出した内容成分を再溶解できるため、目詰まりすることなく安定した泡吐出性が得られたものと推察する。
本発明は、前記(a)成分を0.1質量%以上10質量%以下、(b)成分を1質量%以上10質量%以下、(c)成分を0.1質量%以上10質量%以下、及び水を含有し、(b)成分、(c)成分及び水からなる水溶液とした場合の20℃におけるpHが10以上12以下となる割合で(b)成分及び(c)成分が配合されている、20℃におけるpHが10以上12以下である液体洗浄剤組成物を、吐出経路内に多孔質膜を有する泡形成機構を備えた泡吐出容器に充填してなる繊維製品用洗浄剤物品である。以下、本発明の液体洗浄剤組成物について説明する。
[液体洗浄剤組成物]
<(a)成分>
本発明の(a)成分は両性界面活性剤である。(a)成分としては、スルホベタイン、カルボベタイン及びアミンオキサイドから選ばれる1種以上の両性界面活性剤が挙げられる。(a)成分は、浸透性、及び洗浄性の観点から、アミンオキサイドが好ましい。
スルホベタインとしては、アルキル基の炭素数が好ましくは10以上、好ましくは18以下、より好ましくは14以下のN−アルキル−N,N−ジメチル−N−スルホプロピルアンモニウムスルホベタイン、アルキル基の炭素数が好ましくは10以上、好ましくは18以下、より好ましくは14以下のN−アルキル−N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシスルホプロピル)アンモニウムスルホベタイン、アルカノイル基の炭素数が好ましくは10以上、好ましくは18以下、より好ましくは14以下のN−アルカノイルアミノプロピル−N,N−ジメチル−N−スルホプロピルアンモニウムスルホベタイン、アルカノイル基の炭素数が好ましくは10以上、好ましくは18以下、より好ましくは14以下のN−アルカノイルアミノプロピル−N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシスルホプロピル)アンモニウムスルホベタインが挙げられる。
カルボベタインとしては、アルキル基の炭素数が好ましくは10以上、好ましくは18以下、より好ましくは14以下のN−アルキル−N,N−ジメチル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタインや下記一般式(a1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2021085017
〔式中、R1aは炭素数7以上21以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、R2aはプロピレン基を示し、R3a及びR4aは、それぞれ独立に、炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。〕
一般式(a1)中、R1aは、好ましくは9以上、より好ましくは11以上、そして、好ましくは15以下、より好ましくは13以下のアルキル基又はアルケニル基であり、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基が好ましい。
一般式(a1)中、R3a及びR4aは、それぞれ独立に、好ましくはメチル基である。
アミンオキシドとしては、下記一般式(a2)の化合物が好適である。
Figure 2021085017
〔式中、R5aは炭素数8以上22以下の炭化水素基、好ましくはアルキル基又はアルケニル基、より好ましくはアルキル基を示し、R6a及びR7aは、同一又は異なって、炭素数1以上3以下のアルキル基を示す。Dは−NHC(=O)−基又は−C(=O)NH−基を示し、Eは炭素数1以上5以下のアルキレン基を示す。m及びpは、m=0かつp=0又はm=1かつp=1を示す。〕
上記一般式(a2)において、R5aは、好ましくは炭素数10以上18以下のアルキル基であり、より好ましくは炭素数11以上16以下のアルキル基であり、更に好ましくは炭素数11以上14以下のアルキル基である。R6a、R7aは、好ましくは炭素数1のメチル基である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(a)成分を、洗浄性能、成泡性の観点から、0.1質量%以上、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上、より更に好ましくは1.5質量%以上、より更に好ましくは2質量%以上、そして、10質量%以下、好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下含有する。
<(b)成分>
本発明の(b)成分は、炭酸カリウム塩、及びリン酸カリウム塩から選ばれる1種以上の化合物である。
炭酸カリウム塩としては、炭酸カリウム、及び炭酸水素カリウムから選ばれる1種以上が挙げられる。
リン酸カリウム塩としては、オルトリン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、及びヘキサメタリン酸塩から選ばれる1種以上のリン酸カリウム塩が挙げられる。
(b)成分は、洗浄性能の点で、(b)成分のみを0.025質量%含有する水溶液もしくは分散液のpHが10以上(20℃)であり、且つ該水溶液もしくは分散液1リットルをpH9(20℃)にするために0.1Nの塩酸水溶液を10ml以上必要とする化合物であることが好ましい。このような化合物としては、炭酸カリウムが好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(b)成分を、洗浄性能、安定性、成泡性の観点から、1質量%以上、好ましくは2質量%以上、より好ましくは3質量%以上、そして、10質量%以下、好ましくは9質量%以下、より好ましくは8質量%以下含有する。
本発明の液体洗浄剤組成物において、(a)成分の含有量と(b)成分の含有量との質量比(a)/(b)は、安定性、成泡性の観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.4以上、そして、好ましくは20以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは10以下、より更に好ましくは5以下、より更に好ましくは2.5以下、より更に好ましくは1.3以下、より更に好ましくは0.7以下である。
<(c)成分>
本発明の(c)成分は、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、及びクメンスルホン酸から選ばれる1種以上の化合物である。本発明は後述するように、酸剤である(c)成分と前記した(b)成分がアルカリ剤として作用することで組成物のpHが調整されていることが好ましい。
本発明の洗浄剤組成物は、(c)成分を、保存時の再溶解性の観点から、0.1質量%以上、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上、そして、10質量%以下、好ましくは8質量%以下、より好ましくは6質量%以下、更に好ましくは3質量%以下、より更に好ましくは1.8質量%以下含有する。
<水>
本発明の液体洗浄剤組成物は、水を、洗浄性、成泡性の観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上、より更に好ましくは80質量%以上、そして、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90%以下含有する。
本発明の液体洗浄剤組成物において、20℃におけるpHは、洗浄性、使用性の観点から、10以上、好ましくは10.2以上、そして、12以下、好ましくは11.5以下である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(b)成分、(c)成分、水以外の成分を除いた、(b)成分、(c)成分、及び水からなる水溶液(但し、水溶液中の(b)成分及び(c)成分の含有濃度は同じとする)とした場合の20℃におけるpHが、泡吐出容器を用いる観点から、pHが10以上、好ましくは10.2以上、そして、12以下、好ましくは11.5以下となる割合で(b)成分及び(c)成分が配合されている液体洗浄剤組成物である。
また本発明の液体洗浄剤組成物の20℃のおけるpHは前記したように10以上12以下(好ましい範囲は前記の通り)であり、実質的に(b)成分及び(c)成分を含有することによりpHを10以上12以下に調整して得られた液体洗浄剤組成物であることが好ましい。すなわち本発明は、(a)成分を0.1質量%以上10質量%以下、(b)成分を1質量%以上10質量%以下、(c)成分を0.1質量%以上10質量%以下、及び水を混合する液体洗浄剤組成物の製造方法であって、(b)成分及び/又は(c)成分を添加することによりpHを10以上12以下に調整する液体洗浄剤組成物の製造方法を提供する。pHの微調整のために無機酸の水溶液と水酸化カリウム水溶液を液体洗浄剤組成物に添加することにより調整してもよいが、(b)成分及び(c)成分以外の成分を含有することによりpHを10以上12以下に調整した場合には、泡吐出性を低下させる原因になる場合があり、注意を要する。なおアルカリ剤や(c)成分の対イオンとして、アミンやアンモニアを用いることで吐出性の影響は低減できるが、その使用において臭いの問題が懸念されるため、液体洗浄剤組成物に添加する場合には、臭いの影響がない程度に制限することが好ましい。
<(d)成分>
本発明の液体洗浄剤組成物は、洗浄力、環境適性の観点から、更に(d)成分として、有機カルボン酸型キレート剤を含有することが好ましい。
(d)成分の有機カルボン酸型キレート剤としては、メチルグリシン二酢酸三ナトリウム、アスパラギン酸−N,N−二酢酸四ナトリウム、セリン二酢酸三ナトリウム、グルタミン酸二酢酸四ナトリウム、エチルグリシン二酢酸三ナトリウム、及びクエン酸二ナトリウムから選ばれる1種以上が挙げられる。
本発明の液体洗浄剤組成物が(d)成分を含有する場合、(d)成分の含有量は、汚れの洗浄性をより高める観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、そして、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、より更に好ましくは15質量%以下、より更に好ましくは10質量%以下である。
<その他成分>
本発明の液体洗浄剤組成物は、繊維製品の処理に用いられる一般的な組成物に添加される成分を含有することができ、例えば防腐剤、着色剤、香料、ハイドロトロープ剤、ポリマー等の再汚染防止剤及び分散剤、酵素等(但し、(a)成分〜(d)成分を除く)を含有することができる。
[繊維製品用洗浄剤物品]
本発明は、本発明の液体洗浄剤組成物を、吐出経路内に多孔質膜を有する泡形成機構を備えた泡吐出容器に充填してなる繊維製品用洗浄剤物品である。本発明の繊維製品用洗浄剤物品は、繊維製品に付着した血液汚れを対象とするのが好適である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、吐出経路内に多孔質膜を有する泡形成機構を備えたノンガスタイプの泡吐出容器に収容される。本発明で用いられるノンガスタイプの泡吐出容器は、一定量の液体洗浄剤組成物を一定量の空気と混合し、吐出経路内の多孔質膜を通して泡状態で使用時に容器より吐出させるものであれば公知のいずれのタイプのものでもよい。具体的には、例えば、軟質容器の胴部を手指で押圧することにより使用するスクイズフォーマー、ポンプ機構を備えたキャップの頭を指で押圧することにより使用されるポンプフォーマー等が挙げられる。そして使用時、容器内の液体洗浄剤組成物を空気と混合した混合物を多孔質膜(1枚から複数枚)に通すことによって、該液体洗浄剤組成物を容器吐出口から泡状として吐出させるようになっている。
ポンプフォーマー容器の多孔質膜としては、例えばスポンジ、焼結体、ネットなどが挙げられるが、使用性等の点から薄肉であるネットが好ましい。目の粗さとしては30〜400メッシュ程度のものが好ましく用いられる。本発明の繊維製品用洗浄剤物品には、2枚の多孔質膜を具備する容器を用いるのが好ましい。
[繊維製品の洗浄方法]
本発明は、本発明の繊維製品用洗浄剤物品から本発明の液体洗浄剤組成物を、繊維製品に泡状で塗布してから洗濯する繊維製品の洗浄方法である。
本発明の繊維製品用洗浄剤物品は、繊維製品のシミ汚れ、特には経血を代表とする血液汚れの集中した部分に、本発明の液体洗浄剤組成物を泡状に塗布して用いる。当該繊維製品を泡状に塗布した後に洗濯することにより、シミ汚れ、特には血液汚れに対して効果的な洗浄が行える。
本発明の繊維製品の洗浄方法において、本発明の液体洗浄剤組成物を、繊維製品に泡状で塗布し、洗濯開始まで放置する時間は、洗浄性能の観点から、好ましくは10秒以上、より好ましくは30秒以上、更に好ましくは1分以上、そして、簡便性の観点から、好ましくは5時間以下、より好ましくは2時間以下、更に好ましくは1時間以下、より更に好ましくは30分以下である。
本発明の繊維製品の洗浄方法は、衣類、タオル、寝具、寝具用の繊維製品(シーツ、枕カバーなど)などの繊維製品の洗浄に用いられる。これら以外の洗濯が可能な繊維製品も対象とすることができる。
実施例、比較例で用いた配合成分を以下にまとめて示す。
<(a)成分>
・a−1:ラウラミドプロピルアミンオキシド(一般式(a2)中、R5aが炭素数11のアルキル基、Dが−C(=O)NH−、Eがプロピレン基、R6a、R7aがメチル基、mが1、pが1の化合物、ソフタゾリンLAO、川研ファインケミカル(株)製、純分換算)
・a−2:ジメチルラウリルアミンオオキシド(一般式(a2)中、R5aが炭素数12のアルキル基、R6a、R7aがメチル基、mが0、pが0の化合物、アンヒトール20N、花王(株)製、純分換算)
・a−3:ラウリルヒドロキシスルホベタイン(N−ラウリル−N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシスルホプロピル)アンモニウムスルホベタイン、アンヒトール20HD、花王(株)製、純分換算)
<(a’)成分((a)成分の比較品)>
・a’−1:アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(炭素数10〜14のアルキル基を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)
・a’−2:ドデシル硫酸ナトリウム
<(b)成分>
・b−1: 炭酸カリウム
<(b’)成分((b)成分の比較品)>
・b’−1: 炭酸ナトリウム
<(c)成分>
・c−1:パラトルエンスルホン酸
<(c’)成分((c)成分の比較品)>
・c’−1:硫酸
・c’−2:塩酸
<(d)成分>
・d−1:メチルグリシン二酢酸三ナトリウム(トリロンM、BASFジャパン(株)製、純分換算)
<その他成分>
・エタノール
・プロピレングリコール
・ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量:10000)
・プロテアーゼ(エバラーゼ16.0L−EX(商品名)、ノボザイム社製)
・香料(シトラス系調合香料)
・色素(カヤシオンオレンジ、組成物中に10ppm(質量比)添加)
<水>
・イオン交換水
〔実施例1〜5、比較例1〜9〕
表1に示す各成分を用いて、液体洗浄剤組成物を調製した。表1の液体洗浄剤組成物は、常法により調製した。即ち、適量のイオン交換水(20℃)に(a)成分/又は(a’)成分、(b)成分又は(b’)成分、並びにその他の成分を添加し、攪拌して溶解した後、(c)成分又は(c’)成分を添加してpH(20℃)を表1に示す値に調整した。なお、表1中の配合成分の質量%は、全て有効分に基づく数値である。また各液体洗浄剤組成物を、(b)成分、(c)成分、及び水以外の成分を除いて、(b)成分、(c)成分、及び水からなる水溶液とした場合の20℃におけるpHを表1に示した。
各液体洗浄剤組成物のpHは以下の方法で測定した。
〔pHの測定法〕
pHメーター(HORIBA製 pHメーター D−51)にpH測定用電極(HORIBA製 型式6367)を接続した。pH電極内部液としては、飽和塩化カリウム水溶液(3.33モル/L)を使用した。
pHメーターの校正は、pH4.01標準液(フタル酸塩標準液)、pH6.86(中性リン酸塩標準液)、pH9.18標準液(ホウ酸塩標準液)をそれぞれ50mLビーカーに入れ、ウォーターバスに30分間浸漬し、標準液の温度を20℃に調整した。次に標準液にpH測定用電極を3分間浸し、pH6.86→pH9.18→pH4.01の順に校正操作を行った。
表1に記載の液体洗浄剤組成物の温度をウォーターバスで20℃に調温し、pH測定用電極を3分間浸し、pHを測定した。
調整した各液体洗浄剤組成物をM1ポンプフォーマー(大和製罐(株)製)に充填して洗浄剤物品を得た。洗浄剤物品の泡形成機構には、吐出経路内に有する多孔質膜として、100メッシュのPET製ネットを用いた。
〔洗浄力評価〕
血液汚染布(EMPA社製、No111、木綿)1枚あたりに、各洗浄剤物品より液体洗浄剤組成物0.1gを泡状で塗布し、5分間静置した。ターゴトメーターに600mlの水道水(20℃、4°DH)、6cm×6cmに裁断した綿布(染色資材株式会社谷頭商店より購入、メリヤス布)30gを投入し、そこへ液体洗浄剤組成物を塗布した汚染布5枚を入れて85rpmで10分間洗浄した。洗浄後、布を取り出して軽く手で絞り、新しい水道水にかえて2分間すすいだ。すすいだ布を2槽式洗濯機の脱水槽で1分間脱水した。プレス乾燥機にて100℃で30秒間乾燥し、洗浄前後の反射率(Y値)を測定し、次式より洗浄率を算出した。結果を表1に示す。なお泡として吐出できなかった液体洗浄剤組成物の洗浄率の評価は行っていない。また液体洗浄剤組成物を塗布していない場合の血液汚染布の洗浄率は17%であった。
洗浄率[%]=(R−R)/(R−R)×100 ・・・式(1)
:洗浄後反射率 R:洗浄前反射率 R:白布反射率
〔吐出性評価〕
得られた各洗浄剤物品を25℃で1日保管した後、容器から液体洗浄剤組成物を紙タオル上に吐出した。吐出時の泡の外観を以下の基準で評価した。結果を表1に示す。
評価基準
〇:問題なく泡状に吐出した
△:泡と液の混合で吐出した
×:液状で吐出した、もしくは吐出しない
〔再溶解性評価〕
プラスチックシャーレに調製した液体洗浄剤組成物5gをはかりとり、50℃で24時間乾燥させた。乾燥させたプラスチックシャーレに20℃の液体洗浄剤組成物20gをゆっくりと注ぎ入れ、溶解するまでの時間を測定した結果を表1に示す。表1中、「<10」と表記した液体洗浄剤組成物は、溶解するまでの時間が10分未満であったことを意味する。また「>30」と表記した液体洗浄剤組成物は、溶解するまでの時間が30分を超えていたことを意味する。再溶解性が速い方が、洗浄剤物品の使用後の保存環境下において内用成分が吐出経路内の多孔質膜上で析出した際に再溶解できるため、液体洗浄剤組成物が目詰まりすることなく安定した泡吐出性を有することが言える。
Figure 2021085017

Claims (5)

  1. 下記(a)成分を0.1質量%以上10質量%以下、(b)成分を1質量%以上10質量%以下、(c)成分を0.1質量%以上10質量%以下、及び水を含有し、(b)成分、(c)成分及び水からなる水溶液とした場合の20℃におけるpHが10以上12以下となる割合で(b)成分及び(c)成分が配合されている、20℃におけるpHが10以上12以下である液体洗浄剤組成物を、吐出経路内に多孔質膜を有する泡形成機構を備えた泡吐出容器に充填してなる繊維製品用洗浄剤物品。
    (a)成分:両性界面活性剤
    (b)成分:炭酸カリウム塩、及びリン酸カリウム塩から選ばれる1種以上の化合物
    (c)成分:トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、及びクメンスルホン酸から選ばれる1種以上の化合物
  2. 前記液体洗浄剤組成物中、(a)成分の含有量と(b)成分の含有量との質量比(a)/(b)が、0.1以上20以下である、請求項1に記載の繊維製品用洗浄剤物品。
  3. 前記液体洗浄剤組成物が、更に(d)成分として、有機カルボン酸キレート剤を含有する、請求項1又は2に記載の繊維製品用洗浄剤物品。
  4. 血液汚れを対象とする請求項1〜3の何れか1項に記載の繊維製品用洗浄剤物品。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の繊維製品用洗浄剤物品から前記液体洗浄剤組成物を、繊維製品に泡状で塗布してから洗濯する繊維製品の洗浄方法。

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