JP2021076070A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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悠介 今井
Yusuke Imai
悠介 今井
敏 飯塚
Satoshi Iizuka
敏 飯塚
章史 兵藤
Akifumi Hyodo
章史 兵藤
淳 作田
Atsushi Sakuta
作田  淳
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Abstract

【課題】固定渦巻きラップと旋回渦巻きラップの、それぞれ対向する先端部と根元部が干渉し、性能を低下させるのを防止したスクロール圧縮機の提供。【解決手段】固定スクロール11、前記旋回スクロール12のいずれか一方かもしくは両方の渦巻きラップ高さが外周部から内周部にかけて徐々に低くなるスロープ形状を有し、スロープ形状を有する渦巻きラップの先端部の面取り形状が外周部から内周部において一定となるようにした構成としてある。これにより、固定スクロール11、旋回スクロール12それぞれの渦巻きラップの先端部の根元部と先端部が干渉することがないため、圧縮機の効率を低下させることがない。【選択図】図2

Description

本発明は、空気調和機、給湯器、冷蔵庫等の冷凍機器に用いられる、スクロール圧縮機に関する。
特許文献1は、空気調和機等の冷凍機器に使用されるスクロール圧縮機を開示する。このスクロール圧縮機は、蒸発器で蒸発したガス冷媒を吸入し、凝縮器にて凝縮させるために必要な圧力までガス冷媒を圧縮して冷媒回路中に高温高圧のガス冷媒を送り出すように構成されている。
このようなスクロール圧縮機では、冷媒の圧縮に伴い、吸入部近郊の外周部から内周部にかけて、固定スクロール及び旋回スクロールの温度が上昇する。そのため、常温時では、渦巻きラップの高さを外周部が最も高く、外周部からの内周部に掛けて徐々に低くなるようなスロープ形状を設けている。
また、固定渦巻きラップと旋回渦巻きラップのそれぞれ対向する先端部と根元部が干渉しないように、渦巻きラップの先端には面取り形状を設けているものが見られる。
国際公開第2015/162869号
本開示は、固定渦巻きラップと旋回渦巻きラップの、それぞれ対向する先端部と根元部の干渉を防ぎ、高効率な運転を可能としたスクロール圧縮機を提供する。
本開示のスクロール圧縮機は、固定スクロール、旋回スクロールのいずれか一方または両方の、ラップ高さが外周部から内周部にかけて徐々に低くなるスロープ形状を有するスクロール圧縮機において、スロープ形状を有する渦巻きラップ先端部の面取り形状を、外周部から内周部において一定とした構成としてある。
本本開示のスクロール圧縮機は、渦巻きラップの先端がスロープ形状を有している場合においても、固定スクロール、旋回スクロールそれぞれの渦巻きラップの先端部の根元部と先端部が干渉することがないため、圧縮機の効率を低下させることがない。
実施の形態1におけるスクロール圧縮機の縦断面図 同スクロール圧縮機の圧縮機構部を示す要部拡大断面図 同スクロール圧縮機の旋回運動に伴う、圧縮室の容積変化を示す図 同スクロール圧縮機の旋回運動に伴う、圧縮室の容積変化を示す図 同スクロール圧縮機の旋回運動に伴う、圧縮室の容積変化を示す図 同スクロール圧縮機の旋回運動に伴う、圧縮室の容積変化を示す図 同スクロール圧縮機のスロープ形状を示す図 渦巻ラップの先端部の面取り形状が、内周部で小さくなるっていることを示す図 渦巻ラップの先端部の面取り形状が、外周部から内周部にかけて一定になっていることを示す図 同スクロール圧縮機の渦巻ラップの先端部の面取り形状と他方の渦巻ラップの根元部の形状が略相似形であることを示す図 先端部の面取り形状と根元部の形状が異なることを示す図
(本開示の基礎となった知見等)
発明者らが本開示に想到するに至った当時、スクロール圧縮機は、先行技術として示す特許文献1で述べたように、渦巻きラップの高さを外周部が最も高く、外周部からの内周部に掛けて徐々に低くなるようなスロープ形状としていて、固定渦巻きラップと旋回渦巻きラップのそれぞれ対向する先端部と根元部が干渉しないように、渦巻きラップの先端には面取り形状を設けている。しかしながら、渦巻きラップ高さが外周部から内周部に掛けて徐々に低くなるスロープ形状を有しているため、渦巻きラップの先端部の面取り形状も、吸入部から内周部にかけて徐々に小さくなってしまっていた。そのため、固定渦巻きラップと旋回渦巻きラップの、それぞれ対向する先端部と根元部が干渉し、性能を低下させるという課題があった。
このように従来のスクロール圧縮機は、性能を低下させるという課題があり、発明者らはこのような課題を把握し、これを解決するために、本開示の主題を構成するに至った。
そこで本開示は、スロープ形状を有する渦巻きラップ先端部の面取り形状を、外周部から内周部において一定として渦巻きラップの先端部と根元部の干渉を防ぎ、高効率な運転を可能としたスクロール圧縮機を提供する。
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
(実施の形態1)
以下、図1〜図3Dを用いて、実施の形態1の基本構成部分を説明する。
[1−1.基本構成と動作]
図1〜図3Dにおいて、圧縮機の外郭となる密閉容器1内には、冷媒を圧縮する圧縮機構部10と、圧縮機構部10を駆動する電動機構部20とが配置されている。
密閉容器1は、上下方向に沿って延びる円筒状に形成された胴部1aと、胴部1aの上部開口を塞ぐ上蓋1cと、胴部1aの下部開口を塞ぐ下蓋1bとで構成されている。
密閉容器1には、圧縮機構部10に冷媒を導入する冷媒吸込管2と、圧縮機構部10にて圧縮された冷媒を密閉容器1の外に吐出する冷媒吐出管3とを設けている。
圧縮機構部10は、固定スクロール11と、旋回スクロール12と、旋回スクロール12を旋回駆動する回転軸13とを有している。
電動機構部20は、密閉容器1に固定されたステータ21と、ステータ21の内側に配置されたロータ22とを備える。ロータ22には上記回転軸13が固定されており、回転軸13の上端には、回転軸13に対して偏心した偏心軸13aが形成されている。
偏心軸13aには、偏心軸13aの上面に開口する凹部によってオイル溜まりを形成している。
固定スクロール11及び旋回スクロール12の下方には、固定スクロール11及び旋回スクロール12を支持する主軸受30が設けられている。
主軸受30には、回転軸13を軸支する軸受部31と、ボス収容部32とが形成されている。主軸受30は、密閉容器1に溶接や焼き嵌めによって固定される。
固定スクロール11は、円板状の固定スクロール鏡板11aと、固定スクロール鏡板11aに立設した渦巻状の固定渦巻きラップ11bと、固定渦巻きラップ11bの周囲を取り囲むように立設した外周壁部11cとを備え、固定スクロール鏡板11aの略中心部に吐出ポート14が形成されている。
旋回スクロール12は、円板状の旋回スクロール鏡板12aと、旋回スクロール鏡板12aのラップ側端面に立設した旋回渦巻きラップ12bと、旋回スクロール鏡板12aの反ラップ側端面に形成した円筒状のボス部12cとを備えている。
固定スクロール11の固定渦巻きラップ11bと旋回スクロール12の旋回渦巻きラップ12bとは相互に噛み合わされ、固定渦巻きラップ11bと旋回渦巻きラップ12bとの間に複数の圧縮室15が形成される。
ボス部12cは、旋回スクロール鏡板12aの略中央に形成され、前記偏心軸13aに挿入した状態でボス収容部32に収容されている。
固定スクロール11は、外周壁部11cで複数本のボルトを用いて主軸受30に固定される。一方、旋回スクロール12は、オルダムリングなどの自転拘束部材17を介して固定スクロール11に支持されている。旋回スクロール12の自転を拘束する自転拘束部材17は、固定スクロール11と主軸受30との間に設けている。これにより、旋回スクロール12は、固定スクロール11に対して、自転しないで旋回運動をする。
密閉容器1の底部には、潤滑油を貯留する貯油部4が形成されており、回転軸13は、その下端部13bが、密閉容器1の下部に配置された副軸受18に軸支されている。
回転軸13の下端には容積型のオイルポンプ5を設けている。オイルポンプ5は、その吸い込み口が貯油部4内に存在するように配置されている。オイルポンプ5は、回転軸13によって駆動され、密閉容器1の底部に設けられた貯油部4にある潤滑油を、圧力条件や運転速度に関係なく、確実に吸い上げることができ、オイル切れの心配が解消される。
回転軸13には、回転軸13の下端部13bから偏心軸13aに至る回転軸オイル供給孔13cが形成されている。
オイルポンプ5で吸い上げた潤滑油は、回転軸13内に形成している回転軸オイル供給孔13cを通じて、副軸受18の軸受、軸受部31、ボス部12c内に供給される。
冷媒吸込管2から吸入される冷媒は、吸入ポート15aから圧縮室15に導かれる。圧縮室15は、外周側から中央部に向かって容積を縮めながら移動し、圧縮室15で所定の圧力に到達した冷媒は、固定スクロール11の中央部に設けた吐出ポート14から吐出室6に吐出される。吐出ポート14には吐出リード弁を設けている。圧縮室15で所定の圧力に到達した冷媒は、吐出リード弁を押し開いて吐出室6に吐出される。吐出室6に吐出された冷媒は、密閉容器1内上部に導出され、冷媒吐出管3から吐出される。
図2は図1の圧縮機構部の要部拡大断面図である。
本実施形態によるスクロール圧縮機は、ボス収容部32を高圧領域Aとし、自転拘束部材17を配置する旋回スクロール12の外周部を中間圧領域Bとして、旋回スクロール12の背面から高圧領域Aと中間圧領域Bの荷重を印加することで旋回スクロール12を固定スクロール11に押しつけている。
偏心軸13aは、旋回軸受13dを介して、ボス部12cに旋回駆動可能に挿入されている。偏心軸13aの外周面にはオイル溝13eが形成されている。
旋回スクロール鏡板12aのスラスト力を受ける主軸受30のスラスト面には、リング状のシール部材33を設けている。シール部材33はボス収容部32の外周に配置している。
密閉容器1内は、吐出室6に吐出される冷媒と同じ高圧の冷媒で満たされ、回転軸オイル供給孔13cは、偏心軸13aの上端に開口しているため、ボス部12c内は吐出冷媒と同等の高圧領域Aとなる。
回転軸オイル供給孔13cを通ってボス部12c内に導入された潤滑油は、偏心軸13aの外周面に形成されたオイル溝13eによって旋回軸受13d及びボス収容部32に供給される。ボス収容部32の外周にはシール部材33を設けているので、ボス収容部32は高圧領域Aとなる。
旋回スクロール鏡板12aには、ボス部12c内に形成した第1オイル導入孔51と中間圧領域Bに間欠的に開口する第1オイル導出孔52と、第1オイル導入孔51と第1オイル導出孔52とを連通する第1鏡板オイル連通路53とを設けている。
また、旋回スクロール鏡板12aには、中間圧領域Bに間欠的に開口する第2オイル導入孔61と、圧縮室15に開口する第2オイル導出孔62と、第2オイル導入孔61と第2オイル導出孔62とを連通する第2鏡板オイル連通路63とを設けている。第2オイル導入孔61は、旋回スクロール鏡板12aの側面に形成している。
このように、旋回スクロール12に、中間圧領域Bと圧縮室15を間欠的に連通する第2オイル導出孔62を形成することで、圧縮室15の中間圧を中間圧領域Bに導き、様々な運転条件でも、必要最小限の荷重で旋回スクロール12を固定スクロール11に押し付けることができる。よって、圧縮機の摩擦損失を低減しつつ、旋回スクロール12が固定スクロール11から離反することを防止でき、圧縮室15の気密性を高めることができる。
図3A〜図Dは、同スクロール圧縮機の旋回運動に伴う、圧縮室の容積変化を示す図で、固定スクロール11に旋回スクロール12を噛み合わせ、旋回スクロール12の背面から見た状態である。図3Bは、図3Aから90度回転が進んだ状態、図3Cは、図3Bから更に90度回転が進んだ状態、図3Dは、図3Cから更に90度回転が進んだ状態を示している。
固定スクロール11と旋回スクロール12とにより形成される圧縮室15として、旋回渦巻きラップ12bの外壁側には第1圧縮室15Aが形成され、旋回渦巻きラップ12bの内壁側には第2圧縮室15Bが形成される。
図3に示すように、固定スクロール11と旋回スクロール12を噛み合わせた状態で、固定渦巻きラップ11bの外周端部11beを旋回渦巻きラップ12bの外周端部12beと同等まで延長することで、第1圧縮室15Aの冷媒を閉じ込める位置と第2圧縮室15Bの冷媒を閉じ込める位置とは、略180度ずらしている。
図3Aに示す状態が第1圧縮室15Aの冷媒を閉じ込める位置であり、図3Cに示す状態が第2圧縮室15Bの冷媒を閉じ込める位置である。
図3Aに示す状態では、3つの第1圧縮室15Aが形成されており、最外周に位置する第1圧縮室15A1は冷媒を閉じ込めた直後の低圧状態であり、第1圧縮室15A1より内周側に形成された第1圧縮室15A2は中間圧状態であり、更に内周側に形成された第1圧縮室15A3は吐出前の高圧状態である。なお、図3Aでは第2圧縮室15Bの符号は省略している。
図3Cに示す状態では、3つの第2圧縮室15Bが形成されており、最外周に位置する第2圧縮室15B1は冷媒を閉じ込めた直後の低圧状態であり、第2圧縮室15B1より内周側に形成された第2圧縮室15B2は中間圧状態であり、第更に内周側に形成された第2圧縮室15B3は吐出状態にある高圧状態である。
図3Aに示す第1圧縮室15A1が第1圧縮室15Aの閉じ込み容積であり、図3Cに示す第2圧縮室15B1が第2圧縮室15Bの閉じ込み容積であり、第1圧縮室15Aの冷媒を閉じ込める位置と第2圧縮室15Bの冷媒を閉じ込める位置とを180度ずらすことで、第1圧縮室15Aの吸入容積を第2圧縮室15Bの吸入容積よりも大きくしている。
これにより、吸入容積を最大にできるためラップ高さを低く設定することができる。
また本実施の形態のスクロール圧縮機によれば、第1圧縮室15Aにおける吸入閉じ込み位置と、第2圧縮室15Bにおける吸入閉じ込み位置とを、吸入部近傍に設けることで、吸入冷媒通路を最短化でき、受熱損失を低減することができる。
[1−2.主要構成と動作]
以上のような構成を持つスクロール圧縮機において、更に本実施の形態のスクロール圧縮機は、冷媒の圧縮に伴う温度上昇による熱膨張や、旋回スクロール12の背面に印加される高圧領域A、中圧領域Bからの荷重による変形で、一方の渦巻きラップの先端部が他方の渦巻きラップの底面部に干渉することを防ぐために、図4に示すような、固定スクロール11、旋回スクロール12のいずれか一方かもしくは両方の渦巻きラップの高さが外周部から内周部にかけて徐々に低くなるスロープ形状を有している。
また、図5A、図5Bで示すように、両方の渦巻きラップの先端部19aには、他方の渦巻きラップの根元部19bへの乗り上げを防ぐために面取り部を設けているが、渦巻ラップの先端部19aの面取り加工を行う際に、渦巻きラップの高さが外周部から内周部にかけて徐々に低くなるスロープ形状を考慮し、刃具の追い込み量を設定することで、図5A)で示すような従来の面取り形状と異なり、図5Bで示すように外周部から内周部にかけて、一定の形状の面取り部を設けている。
このように構成したことによって、渦巻きラップの高さが低い内周部においても渦巻ラップの先端部19aに十分な面取り形状が形成され、他方の渦巻きラップの根元部19bに乗り上げることがないため、圧縮室内の冷媒漏れを低減することができ、圧縮機の効率を向上させることができる。
なお本実施の形態においては、渦巻きラップの先端部19aの面取り形状をC面取りとしているが、円弧形状、テーパ形状であっても同等の効果を得ることができる。
また本実施の形態のスクロール圧縮機によれば、渦巻きラップのスロープ形状の傾きが変化するものである。本実施の形態によれば、圧力による変形がより大きい内周部においてもスロープ形状の傾きを変化させ、スロープ量を大きくすることで、渦巻きラップの先端部19aと他方の渦巻きラップの根元部19bの干渉を防ぐことができ、なおかつ、面取り形状を一定に保つことで、外周部から内周部にかけて、すべての領域で渦巻きラップの先端部の渦巻きラップの根元部19bへの乗り上げを回避することができ、圧縮室内の冷媒漏れを防ぎ、より効果的に圧縮機の効率を向上させることができる。
また、本実施の形態では、図6Aに示すように、一方の渦巻きラップの先端部19aの面取り形状と、他方の渦巻きラップの根元部19bの形状を略相似形にしている。
例えば、図6Aでは、一方の渦巻きラップの先端部19aの面取り形状を円弧形状、他方の渦巻きラップの根元部19bの形状も円弧形状にしている。図6Bでは、一方の渦巻きラップの先端部19aの面取り形状をC面取り形状、他方の渦巻きラップの根元部19bの形状を円弧形状にしている。
図6Aに示す本実施の形態のように渦巻きラップの先端部19aの面取り形状と、他方の渦巻きラップの根元部の形状19bを略相似形にすることで、一方の渦巻きラップの先端部19aと他方の渦巻きラップの根元部19bの間に構成される隙間19cを小さくすることができるので、圧縮室内の冷媒漏れを低減することができ、圧縮機の効率をさらに効率向上することができる。
また、本実施の形態では、渦巻きラップの部材を、アルミニウムを主成分とする合金またはマグネシウムを主成分とする合金にしている。アルミニウム合金やマグネシウム合金は線膨張係数が高く、渦巻きラップの先端部19aと底面部の干渉を防ぐためのスロープ量がより大きくなるが、そのような場合においても本実施の形態では、渦巻きラップの先端部19aの渦巻きラップの根元部19bへの乗り上げを防ぐことができるため、圧縮機の効率を向上することができる。
なお、本発明の冷媒には、R32、二酸化炭素、又は炭素間に二重結合を有する冷媒を用いることができる。
[1−3.効果等]
以上説明したように、本実施の形態におけるスクロール圧縮機は、冷媒を圧縮する圧縮機構部10と、圧縮機構部10を駆動する電動機構部20と、圧縮機構部10と電動機構部20を収容し、底部に潤滑油を貯留する貯油部4を有した密閉容器1とを備え、圧縮機構部10は、固定スクロール11と、旋回スクロール12と、前記旋回スクロール12を旋回駆動する回転軸13とを有し、前記固定スクロール11は、円板状の固定スクロール鏡板11aと、固定スクロール鏡板11aに立設した固定渦巻きラップ11bとを備え、前記旋回スクロール12は、円板状の旋回スクロール鏡板12aと、旋回スクロール鏡板12aのラップ側端面に立設した旋回渦巻きラップ12bとを備え、固定渦巻きラップ11bと旋回渦巻きラップ12bとを相互に噛み合わせて、固定渦巻きラップ11bと旋回渦巻きラップ12bとの間に複数の圧縮室15を形成し、且つ、固定スクロール11、旋回スクロール12のいずれか一方かもしくは両方の渦巻きラップ高さが外周部から内周部にかけて徐々に低くなるスロープ形状を有したスクロール圧縮機であって、渦巻きラップの先端部の面取り形状が、外周部から内周部において一定とした構成としてある。よって、渦巻きラップの根元部に他方の渦巻きラップの先端部が乗り上げることがないため、圧縮室内の冷媒漏れを低減することができるため、圧縮機の効率を向上させることができる。
また、本実施の形態のスクロール圧縮機は、スロープ形状の傾きが変化するものであり、スロープ形状の傾きが変化する場合においても、渦巻きラップの先端部と対向する渦巻きラップの根元部を干渉させることなく運転できるため、圧縮機の効率を向上させることができる。
更に、本実施の形態のスクロール圧縮機は、渦巻きラップの先端部の面取り形状と、対向する渦巻きラップの根元部の形状を同一としてあり、渦巻きラップの先端部と対向する渦巻きラップの根元部を干渉させることなく、なおかつ対向する渦巻きラップの先端部と根元部の隙間を小さくすることができるため、圧縮機の効率をさらに高めることができる。
更にまた、本実施の形態のスクロール圧縮機は、渦巻きラップがアルミニウムを主成分とする合金で構成してあり、鉄系材料に比べ線膨張係数が大きいアルミニウム合金の方がスロープ量も大きくなるため、より大きな効率向上効果を得ることができる。
また、本実施の形態のスクロール圧縮機は、渦巻きラップがマグネシウムを主成分とする合金で構成してあり、鉄系材料に比べ線膨張係数が大きいマグネシウム合金の方がスロープ量も大きくなるため、より大きな効率向上効果を得ることができる。
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本発明のスクロール圧縮機は、渦巻きラップの先端部と根元部の干渉を防ぎ、高効率化することができるので、温水暖房装置、空気調和装置、給湯器、又は冷凍機などの冷凍サイクル装置のスクロール圧縮機として有用である。
1 密閉容器
2 冷媒吸込管
3 冷媒吐出管
4 貯油部
5 オイルポンプ
6 吐出室
10 圧縮機構部
11 固定スクロール
11b 固定渦巻きラップ
12 旋回スクロール
12b 旋回渦巻きラップ
13 回転軸
13a 偏心軸
13b 下端部
13c 回転軸オイル供給孔
13d 旋回軸受
13e オイル溝
14 吐出ポート
15 圧縮室
15A 第1圧縮室
15B 第2圧縮室
17 自転拘束部材
18 副軸受
19a 渦巻ラップの先端部
19b 渦巻ラップの根元部
19c 渦巻きラップ先端部と他方の渦巻きラップ根元部との間の隙間
20 電動機構部
21 ステータ
22 ロータ
30 主軸受
31 軸受部
32 ボス収容部
51 第1オイル導入孔
52 第1オイル導出孔
53 第1鏡板オイル連通路
61 第2オイル導入孔
62 第2オイル導出孔
63 第2鏡板オイル連通路
71 高圧連通路
72 高圧開口部

Claims (5)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機構部と、前記圧縮機構部を駆動する電動機構部と、
    前記圧縮機構部と前記電動機構部を収容し、底部に潤滑油を貯留する貯油部を有した密閉容器とを備え、
    前記圧縮機構部は、固定スクロールと、旋回スクロールと、前記旋回スクロールを旋回駆動する回転軸とを有し、
    前記固定スクロールは、円板状の固定スクロール鏡板と、前記固定スクロール鏡板に立設した固定渦巻きラップとを備え、
    前記旋回スクロールは、円板状の旋回スクロール鏡板と、前記旋回スクロール鏡板のラップ側端面に立設した旋回渦巻きラップとを備え、
    前記固定渦巻きラップと前記旋回渦巻きラップとを相互に噛み合わせて、前記固定渦巻きラップと前記旋回渦巻きラップとの間に複数の圧縮室を形成し、且つ、
    前記固定スクロール、前記旋回スクロールのいずれか一方かもしくは両方の渦巻きラップ高さが外周部から内周部にかけて徐々に低くなるスロープ形状を有するスクロール圧縮機であって、
    前記スロープ形状を有する渦巻きラップの先端部の面取り形状を、外周部から内周部において、一定としたことを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 前記スロープ形状の傾きが変化することを特徴とする請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記渦巻きラップの先端部の面取り形状と、対向する渦巻きラップの根元部の形状が略相似形であることを特徴する請求項1または請求項2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記固定スクロール、前記旋回スクロールのいずれか一方または両方の部材がアルミニウムを主成分とする合金であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記固定スクロール、前記旋回スクロールのいずれか一方または両方の部材がマグネシウムを主成分とする合金であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のスクロール圧縮機。
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