JP2021074955A - 画像形成装置、及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】HHPが文字の行とほぼ平行に移動し、HHPの端部が文字の途中にかかっている場合、当該文字の印字精度を確保すること。【解決手段】開示の技術の一態様に係る画像形成装置は、記録媒体に液体を吐出する複数のノズルが配置されたノズル列を有し、前記複数のノズルの吐出により前記記録媒体上に複数の文字領域を含む画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記位置情報に応じた前記画像形成部による形成対象の画像に含まれる前記複数の文字領域に基づいて、前記複数のノズルの吐出を制御する制御部とを備える。【選択図】図8

Description

本発明は、画像形成装置、及びプログラムに関する。
従来から、プリンタ装置から紙搬送システムを削除することで小型化された液体吐出装置(以下、HHP:ハンドヘルドプリンタという)が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、ユーザがHHPを把持してノートなどの紙面上を移動させると、紙面上における自分の位置情報を検出し、位置情報に応じて画像を形成するためのインクを吐出するHHPについて開示されている。
また、形成する文字(テキスト)の各行について、HHPの移動方向と反対側の端部に位置する文字を形成対象とし、それ以外の文字を形成対象外とする装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
ここで、図1Aは、従来のHHPにより形成された画像の一例を説明する図である。図1A(a)は、形成対象の画像81を示す図であり、図1A(b)は、HHPにより記録媒体上に形成された画像82を示す図である。
図1A(a)に示すように、形成対象の画像81は文字を含む文字画像である。図1A(b)に示すように、ユーザが正のX'方向(文字行とほぼ平行)にHHPを移動させ、HHPは形成対象の画像81の一部に対応する画像82aを記録媒体上に形成している。その後、ユーザがHHPを正のY'方向に移動させた後、負のX'方向にHHPを移動させ、HHPは形成対象の画像81の一部に対応する画像82bを記録媒体上に形成している。破線で示した境界83は、画像82aと画像82bの間の境界を示している。
図1A(b)に示すように、形成対象の画像81に含まれる文字画像のうち、境界83の付近にある文字画像は、画像82aで形成された部分と、画像82bで形成された部分との間で位置ずれが生じており、適切に文字画像が形成されていない。当該位置ずれは、X'方向への1回目の移動で画像を形成する時と、2回目の移動で画像を形成する時との間で、HHPが備えるナビゲーションセンサ、及び/又はジャイロセンサの検出値に差が生じたり、目標吐出位置の算出値に差が生じたりすることで発生する。
このように従来のHHPでは、HHPが文字行とほぼ平行に移動し、HHPの端部が文字の途中にかかっている場合、当該文字の印字精度が悪くなる場合があった。
次に、図1Bは、実施形態に係るHHP20により形成された画像の一例を説明する図である。図1B(a)は、形成対象の画像84と、IJ記録ヘッドに設けられたノズル列71との位置関係を示す図であり、図1B(b)は、HHP20により記録媒体上に形成された画像85を示す図である。
図1B(b)では、図1A(b)と同様に、ユーザが正のX'方向にHHP20を移動させ、HHP20は形成対象の画像84の一部に対応する画像85aを記録媒体上に形成している。その後、ユーザがHHP20を正のY'方向に移動させた後、負のX'方向にHHP20を移動させ、HHP20は形成対象の画像84の一部に対応する画像85bを記録媒体上に形成している。破線で示した境界86は、画像85aと画像85bの間の境界を示している。
図1B(a)で梨地ハッチングした画像領域は、当該画像領域が文字画像を含んでいることを示している。実施形態では、画像領域が文字画像であることを識別する付加情報を、形成対象の画像84の画素毎に付加する。そして、この付加情報に基づき、IJ記録ヘッドの移動方向におけるノズル列71の端部に位置するノズルの吐出で文字画像が形成されるか否かを判定する。文字画像が形成される場合には、ノズル列71におけるノズルのうち、IJ記録ヘッドの移動方向におけるノズル列の端部近傍で、文字画像の形成のためにインクを吐出するノズルを、吐出対象外とするように制御する。
その結果、図1B(b)に示すように、正のY'方向におけるノズル列71の端部近傍のノズルは吐出対象外となって、1回目の正のX'方向へのHHP20の移動で形成された画像85aでは、例えば、上記の端部近傍の「なにぬね」の文字が形成されていない。そして、2回目の負のX'方向へのHHP20の移動で形成された画像85bで、「なにぬね」の文字全体が形成されている。つまり、「なにぬね」の文字の画像形成が、X'方向における1回目の移動と2回目の移動等で分かれて行われることを防止されている。
開示の技術は、HHPが文字の行とほぼ平行に移動し、HHPの端部が文字の途中にかかっている場合、当該文字の印字精度を確保することを課題とする。
開示の技術の一態様に係る画像形成装置は、記録媒体に液体を吐出する複数のノズルが配置されたノズル列を有し、前記複数のノズルの吐出により前記記録媒体上に複数の文字領域を含む画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部の位置情報を取得する位置情報取得部と、前記位置情報に応じた前記画像形成部による形成対象の画像に含まれる前記複数の文字領域に基づいて、前記複数のノズルの吐出を制御する制御部とを備える。
開示の技術によれば、HHPが文字の行とほぼ平行に移動し、HHPの端部が文字の途中にかかっている場合、当該文字の印字精度を確保できる。
従来のHHPにより形成された画像例を示す図である。 実施形態に係るHHPにより形成された画像例を示す図である。 液体吐出システムによる画像形成例を示す図である。 HHPのハードウェア構成例を示すブロック図である。 制御部の構成例を示すブロック図である。 画像出力器のハードウェア構成例を示すブロック図である。 IJ記録ヘッドにおけるノズル位置等の一例を示す図である。 HHPの座標系と位置情報の算出方法例を示す図である。 目標吐出位置とノズルの位置情報の関係例を示す図である。 液体吐出システムの機能構成例を示すブロック図である。 付加情報例を示す図である。 画像出力器が表示する走査方向設定画面例を示す図である。 画像出力器が表示する横操作縦操作設定画面例を示す図である。 ノズル列と文字領域の配置の一例を示す図である。 吐出ノズル制御部による制御例を示す図である。 ノズル列と文字領域の配置の他の例を示す図である。 吐出ノズル制御部によるノズル数閾値に基づく制御例を示す図である。 液体吐出システムの全体的な動作例を示すフローチャートである。 吐出ノズル制御及び画像形成制御の処理例を示すフローチャートである。 写真領域の形成例を示す図である。 ノズル列の幅に全ての文字領域が入るか否かの判定を示す図であり、(a)はノズル列の幅に全ての文字領域が入っている場合を示す図、(b)はノズル列の幅に全ての文字領域が入っていない場合を示す図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一の構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
以下では、液体吐出システム100を一例として実施形態を説明する。液体吐出システム100は、画像形成装置の一例としてのハンドヘルドプリンタ(以下、HHP20という)と、HHP20に形成対象の画像情報を送信する画像出力器11とを含んで構成される。或いは、液体吐出システム100は、HHP20と、画像出力器11で動作するプログラムとを含んで構成される。
また、実施形態に係るHHP20は、マルチパスモードで画像形成する。ここで、マルチパスモードとは、HHP20を複数回走査して画像を形成するモードである。
実施形態の用語における文字領域は、文字が形成される画像領域を示す。また、同じく実施形態の用語における印刷、画像形成、印字、記録は何れも同義である。また、インク(液体の一例)を吐出するヘッドを「IJ記録ヘッド」という。IJ記録ヘッドは、「画像形成部」の一例である。
<液体吐出システム100による画像形成例>
図1Cは、液体吐出システム100による画像形成例を模式的に示す図である。図1Cに示すように、液体吐出システム100は、HHP20と画像出力器11とを備える。
画像出力器11は、HHP20と無線又は有線で通信する機能を有する情報処理装置である。画像出力器11には、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、ハンディターミナル、ウェアラブルPC(腕時計型、サングラス型等)、携帯型のゲーム機、カーナビゲーション、デジタルカメラ、プロジェクタ、テレビ会議端末、又はドローン等が挙げられる。
HHP20には、画像出力器11から形成対象の画像情報が送信される。HHP20は、後述するようにナビゲーションセンサとジャイロセンサで位置情報を検出し、位置情報に基づいて算出された目標吐出位置にHHP20が移動されると、目標吐出位置でインクを吐出する。
ユーザがHHP20を把持して定型用紙やノート等の記録媒体12の面上を正のX'方向にフリーハンドで移動させると、HHP20は、目標吐出位置でインクを吐出して、形成対象の画像の一部を記録媒体12上に形成する。HHP20が正のX'方向における記録媒体12の端部まで移動されて、HHP20の正のX'方向への移動が終わると、ユーザはHHP20を正のY'方向に移動させる。そして、正のY'方向にずれた位置で、ユーザがHHP20を正のX'方向に移動させると、HHP20は形成対象の画像の一部を記録媒体12上に形成する。このように、X'方向及びY'方向への移動を複数回行うことで、形成対象の画像全体が記録媒体12に形成される。
但し、上述した例では、HHP20を正のX'方向に移動させ、その後正のY'方向に移動させるものを示したが、移動方向はこれに限定されるものではない。HHP20を負のX'方向に移動させて画像を形成してもよいし、負のY'方向に移動させてもよい。また、X'方向への1回目の移動(往路)では正のX'方向に移動させ、2回目の移動(復路)では負のX'方向に移動させてもよい。なお、HHP20を移動させるという表現は、HHP20を走査させるという表現に置き換えることもできる。
HHP20は、記録媒体12にインクを吐出して画像を形成するためインクジェットプリンタということができる。吐出する液体はインクに限定されるものではなく、少なくとも吐出時に液状になればよいため液体吐出装置ということもできる。また、画像を形成するため、HHP20を画像形成装置又は印刷装置といってもよいし、画像を処理するため画像処理装置といってもよい。また、HHP20は、ユーザが手で持って携帯できるという意味からHMP(Handy Mobile Printer)という場合がある。
記録媒体12は、例えば、用紙やノート等であってもよい。また、記録媒体12はシート状の形状に限られず、壁や天井等にもHHP20は画像を形成できる。段ボールの側面、底面、上面等にも画像形成可能である。また、地面や施設等に固定されている立体物にも画像形成可能である。
以下に、HHP20を備える液体吐出システム100の詳細を説明する。
<構成例>
<<HHP20>>
まず、HHP20のハードウェア構成について、図2を参照して説明する。図2は、HHP20のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。HHP20は、制御部25によって全体の動作が制御される。図2に示すように、制御部25には、通信I/F27、IJ記録ヘッド駆動回路23、OPU26、ROM28、DRAM29、ナビゲーションセンサ30、及びジャイロセンサ31が電気的に接続されている。また、HHP20は電力により駆動されるため、電源22と電源回路21を備えている。電源回路21が生成する電力は、点線22aで示す配線等により、通信I/F27、IJ記録ヘッド駆動回路23、OPU26、ROM28、DRAM29、IJ記録ヘッド24、制御部25、ナビゲーションセンサ30、及びジャイロセンサ31に供給されている。
電源22として、主に電池(バッテリ)が利用される。電池は市販の乾電池又は充電池でも専用の充電池でもよい。太陽電池や商用電源(交流電源)、燃料電池等が用いられてもよい。電源回路21は、電源22が供給する電力をHHP20の各部に分配する。また、電源22の電圧を各部に適した電圧に降圧又は昇圧する。また、電源22が充電可能な電池である場合、電源回路21は交流電源の接続を検出して電池の充電回路に接続し、電源22の充電を可能にする。
通信I/F27は、スマートフォンやPC(Personal Computer)等の画像出力器11から画像の受信等を行う。通信I/F27は、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)、赤外線、4G(携帯電話)、又はLTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した通信装置である。また、このような無線通信の他、有線LAN、USB(Universal Serial Bus)ケーブルなどを用いた有線通信に対応した通信装置であってもよい。
ROM(Read Only Memory)28は、HHP20のハードウェア制御を行うファームウェアや、IJ記録ヘッド24の駆動波形データ(液体を吐出するための電圧変化を規定するデータ)や、HHP20の初期設定データ等を格納する。
DRAM(Dynamic Random Access Memory)29は、通信I/F(Interface)27が受信した画像の記憶、又はROM28から展開されたファームウェアの格納のために使用される。そして、CPU(Central Processing Unit)33がファームウェアを実行する際のワークメモリとして使用される。
ナビゲーションセンサ30は、所定のサイクル時間毎にHHP20の移動量を検出するセンサである。ナビゲーションセンサ30は、例えば、発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)やレーザ等の光源と、記録媒体12を撮像する撮像センサとを備える。HHP20が記録媒体12上を移動されると、記録媒体12の微小なエッジが次々に検出され(撮像され)る。検出されたエッジ間の距離を解析することで移動量が得られる。
実施形態では、ナビゲーションセンサ30は、HHP20の底面に1つだけ搭載されているが、ナビゲーションセンサ30は2つあってもよい。ナビゲーションセンサ30が2つある場合は、HHP20は回転角を検出できる。また、実施形態ではジャイロセンサ31により回転角を検出する。なお、ナビゲーションセンサ30として、更に多軸の加速度センサを用いてもよく、HHP20は加速度センサのみでHHP20の移動量を検出してもよい。
ジャイロセンサ31は、記録媒体12に垂直な軸を中心にHHP20が回転した際の角速度を検出するセンサである。制御部25はこの角速度を積分してHHP20の姿勢を算出する。姿勢とは記録媒体12に垂直な軸に対するHHP20の回転角である。回転角の基準の一例は印刷の開始時のHHP20の長手方向である。
OPU(Operation panel Unit)26は、HHP20の状態を表示するLED、ユーザがHHP20に画像形成を指示するためのスイッチ等を備える。但し、これに限定されるものではなく、液晶ディスプレイを備えてもよく、更にタッチパネルを備えてもよい。また、音声入力機能を備えてもよい。OPU26は画像形成ボタン26aを備える。画像形成ボタン26aは、画像形成の開始を受け付けるボタンである。
IJ記録ヘッド駆動回路23は上記の駆動波形データを用いて、IJ記録ヘッド24を駆動するための駆動波形(電圧)を生成する。吐出されたインクの液滴サイズ等に応じた駆動波形を生成できる。
IJ記録ヘッド24は、インクを吐出するためのヘッドである。図2では、ブラックのみの1色のインクを吐出する例を示しているが、これに限定されるものではない。IJ記録ヘッド24は、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの4色のインクを吐出する構成であってもよいし、5色以上のインクを吐出する構成であってもよい。
IJ記録ヘッド24は、ノズルから液体を吐出・噴射する機能部品である。吐出される液体は、IJ記録ヘッド24から吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、又は加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料等を含む溶液、懸濁液、エマルジョン等である。これらは、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で使用される。
また、IJ記録ヘッド24によるインクの吐出方式は、ピエゾ方式でもサーマル方式でもよく、ノズルから液体を吐出するものであれば、この他の方式であってもよい。
制御部25は、ナビゲーションセンサ30により検出される移動量及びジャイロセンサ31により検出される角速度を元に、IJ記録ヘッド24に含まれる各ノズルの位置情報、該位置情報に応じて形成する画像の決定、吐出すべきノズルであるか否かの判定(後述)等を行う。制御部25について詳細は次述する。
図3は、制御部25の構成の一例を説明するブロック図である。図3に示すように、制御部25は、SoC50とASIC(Application Specific Integrated Circuit)/FPGA(Field Programmable Gate Array)40とを備える。
SoC50とASIC/FPGA40はバス46及び47を介して通信する。ASIC/FPGA40は、どちらの実装技術で設計されてもよいことを意味し、ASIC/FPGA40以外の他の実装技術で構成されてよい。また、SoC50とASIC/FPGA40を別のチップにすることなく1つのチップや基板で構成してもよい。あるいは、3つ以上のチップや基板で実装してもよい。
SoC50は、バス47を介して接続されたCPU33、位置算出回路34、メモリCTL(コントローラ)35、及びROM CTL(コントローラ)36等の機能を備える。なお、SoC50が有する構成要素はこれらに限られない。
また、ASIC/FPGA40は、バス46を介して接続されたImage RAM37、DMAC38、回転器39、割込みコントローラ41、ナビゲーションセンサI/F42、印字/センサタイミング生成部43、IJ記録ヘッド制御部44及びジャイロセンサI/F45を備える。なお、ASIC/FPGA40が有する構成要素はこれらに限定されるものではない。
CPU33は、ROM28からDRAM29に展開されたファームウェア(プログラム)等を実行し、SoC50内の位置算出回路34、メモリCTL35、及びROM CTL36の動作を制御する。また、ASIC/FPGA40内のImage RAM37、DMAC(Direct Memory Access Controller)38、回転器39、割込みコントローラ41、ナビゲーションセンサI/F42、印字/センサタイミング生成部43、IJ記録ヘッド制御部44及びジャイロセンサI/F45等の動作を制御する。
位置算出回路34は、ナビゲーションセンサ30が検出するサンプリング周期毎の移動量及びジャイロセンサ31が検出するサンプリング周期毎の角速度に基づいて、HHP20の位置情報(例えば座標)を算出する。HHP20の位置情報とは、厳密には、IJ記録ヘッド24(図2参照)に含まれる各ノズルの位置情報であり、ナビゲーションセンサ30のある位置情報に基づき、各ノズルの位置情報を算出できる。なお、位置算出回路34の機能を、CPU33が所定のプログラムを実行することで実現してもよい。
ナビゲーションセンサ30の位置情報は、後述するように、所定の原点(画像形成が開始される時のHHP20の初期位置)を基準に算出される。また、位置算出回路34は、過去の位置情報と最も新しい位置情報との差に基づいて移動方向や加速度を推定し、次回の吐出タイミングにおけるナビゲーションセンサ30の位置情報を予測する。こうすることで、ユーザの走査に対する遅れを抑制してインクを吐出できる。
メモリCTL35は、DRAM29とのインタフェースであり、DRAM29に対しデータを要求し、取得したファームウェアをCPU33に送出したり、取得した画像をASIC/FPGA40に送出したりする。
ROM CTL36は、ROM28とのインタフェースであり、ROM28に対しデータを要求し、取得したデータをCPU33やASIC/FPGA40に送出する。
回転器39は、DMAC38が取得した画像を、インクを吐出するヘッド、ヘッド内のノズル位置、及び取り付け誤差等によるヘッド傾きに応じて回転させる。DMAC38は回転後の画像をIJ記録ヘッド制御部44へ出力する。
Image RAM37はDMAC38が取得した画像を一時的に格納する。すなわち、ある程度の画像がバッファリングされ、HHP20の位置情報に応じて読み出される。
IJ記録ヘッド制御部44は、画像(Tiff形式等)にディザ処理などを施して大きさと密度で画像を表す点の集合に画像を変換する。これにより、画像は吐出位置と点のサイズのデータとなる。IJ記録ヘッド制御部44は点のサイズに応じた制御信号をIJ記録ヘッド駆動回路23に出力する。
IJ記録ヘッド駆動回路23は上記のように制御信号に対応した駆動波形データを用いて、駆動波形(電圧)を生成する。
ナビゲーションセンサI/F42は、ナビゲーションセンサ30と通信し、ナビゲーションセンサ30からの情報として移動量ΔX'、ΔY'を受信し、その値を内部レジスタに格納する。
印字/センサタイミング生成部43は、ナビゲーションセンサI/F42とジャイロセンサI/F45が情報を読み取るタイミングを通知し、IJ記録ヘッド制御部44に駆動タイミングを通知する。情報を読み取るタイミングの周期はインクの吐出タイミングの周期よりも長い。IJ記録ヘッド制御部44は吐出ノズル可否判定を行い、インクを吐出すべき目標吐出位置があればインクを吐出し、目標吐出位置がなければ吐出しないと判定する。
ジャイロセンサI/F45は、印字/センサタイミング生成部43により生成されたタイミングになるとジャイロセンサ31が検出する角速度を取得してその値をレジスタに格納する。
割込みコントローラ41は、ナビゲーションセンサI/F42がナビゲーションセンサ30との通信が完了したことを検知して、SoC50へそれを通知するための割込み信号を出力する。CPU33はこの割込みにより、ナビゲーションセンサI/F42が内部レジスタに記憶するΔX'及びΔY'を取得する。その他、エラー等のステータス通知機能も有する。ジャイロセンサI/F45に関しても同様に、割込みコントローラ41はSoC50に対し、ジャイロセンサ31との通信が終了したことを通知するための割込み信号を出力する。
<<画像出力器11>>
次に、画像出力器11の構成について、図4を参照して説明する。図4は、画像出力器11のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図4に示すように、画像出力器11は、CPU201、フラッシュROM202、RAM203、無線通信モジュール204、アンテナ205、カメラ206、LCD(Liquid Crystal Display)207、タッチパネル208、外部I/F209、マイク210、及びスピーカー211等を備える。これらはバス212に接続され、データのやり取りが可能である。また、画像出力器11はバッテリ213を備え、上記の各デバイスへ電力を供給している。
CPU201は、フラッシュROM202に記憶されたプログラムに従って、各種データの演算処理等により画像出力器11全体を制御する。フラッシュROM202は、画像出力器11全体を制御するプログラム202pを記憶すると共に、各種データを記憶するストレージとしても機能する。ここで、プログラム202pは、HHP20が適切に動作するように開発されたアプリケーションである。
RAM203は、CPU201のワークメモリとして使用される。フラッシュROM202に記憶されたプログラム202pはRAM203に読み込まれて、CPU201により実行される。
無線通信モジュール204はBluetooth、無線LAN、NFC、又は、赤外線等によりHHP20と通信する。4GやLTEなどの携帯電話回線を利用した音声通信やデータ通信をおこなってもよい。
カメラ206は撮像素子から出力された画像信号をA/D(Analog/Digital)変換する。LCD207は、画像出力器11を操作するためのアイコンや、各種のデータを表示する。タッチパネル208はLCD207に重ね合わせて密着しており、指の接触位置の位置情報を検出する。
外部I/F209は、例えばUSBインタフェースであり、外部機器を接続するためのインタフェースである。マイク210は入力された音声信号をA/D変換する。スピーカー211は音データをD/A(Digital/Analog)変換して可聴信号を出力する。
<IJ記録ヘッド24におけるノズル位置例>
次に、IJ記録ヘッド24におけるノズル位置等について、図5を参照して説明する。図5は、HHP20の底面を示す。この底面は、画像が形成される記録媒体に対向する面である。
図5では、1つのナビゲーションセンサ30を備えるHHP20を示す。図5に示すように、ナビゲーションセンサ30からIJ記録ヘッド24までの距離は、距離aである。距離aはゼロでもよい(IJ記録ヘッド24に接している)。ナビゲーションセンサ30が1つの場合、ナビゲーションセンサ30はIJ記録ヘッド24の周囲の任意の場所に配置されてもよい。なお、図示するナビゲーションセンサ30の位置は一例である。但し、IJ記録ヘッド24とナビゲーションセンサ30の距離が短いことでHHP20の底面のサイズを削減しやすくなる。
ナビゲーションセンサ30が2つの場合、2つのナビゲーションセンサ30の間の距離が長い方が回転角の検出精度が向上する。従って、HHP20の長手方向に2つのナビゲーションセンサ30が配置されることが好ましいが、ナビゲーションセンサ30が2つの場合も、ナビゲーションセンサ30はIJ記録ヘッド24の周囲の任意の場所に配置されてよい。
IJ記録ヘッド24のノズル板241には、インクを吐出するN個のノズルが形成されている。N個のノズルがY'方向に配列して、ノズル列71が構成されている。HHP20はノズル列71に含まれる各ノズルの位置情報を算出する。
図5に示すように、IJ記録ヘッド24の端から最初のノズルまでの距離を距離d、隣接するノズル間の距離を距離eとする。距離a、d及びeの値は、図2のROM28等に予め記憶されている。
一例として、Nを192個とする場合があるが、Nは192個に限定されるものではない。
位置算出回路34等がナビゲーションセンサ30の位置情報を算出し、ジャイロセンサで傾きを検出すれば、距離a、距離d及び距離eを用いて、位置算出回路34はノズル列71に含まれる任意のノズルの位置情報を算出できる。
ユーザから俯瞰すると、ノズル列71はHHP20の上側(図5におけるY'の負の方向)に寄せられた配置となっている。これはユーザがHHP20を把持した場合にノズル列71の位置情報を直感的に把握しやすいためである。但し、ノズル列71は、HHP20の中央やその他の場所に配置されてもよい。
また、図5に示すように、ノズル列71におけるノズルの配列方向とHHP20の長手方向が一致している。また、ノズル列71はHHP20に固定されている。従って、記録媒体に置かれた際のHHP20の向きが決まれば、記録媒体に置かれた際のノズル列71の向きも決まる。
なお、図5では、ブラックのインクを吐出する1列のノズル列71がIJ記録ヘッド24に設けられた例を示しているが、IJ記録ヘッド24が複数の色のインクを吐出する場合には、色毎のノズル列がIJ記録ヘッド24に設けられる。例えば、4色のインクを吐出する場合は、Y'方向にノズルが配列された4列のノズル列が、色毎にX'方向に並んでIJ記録ヘッド24に設けられる。この場合、X'方向にもノズルが並ぶことになるが、実施形態では、同じ色のインクを吐出するノズルがノズル列として配列するY'方向を、ノズルの配列方向と呼ぶ。
<記録媒体12におけるHHP20の位置情報例>
次に、図6は、HHP20の座標系と位置情報の算出方法の一例を説明する図である。実施形態では、記録媒体12の平面内で水平な方向(横方向)をX軸、X軸と直交する方向をY軸に設定する。原点は画像形成開始時のノズルの位置である。この座標を記録媒体座標と称することにする。このような座標系において、ナビゲーションセンサ30は図6の座標軸(X'軸、Y'軸)で移動量を出力する。換言すると、ノズル列71の配列方向をY'軸、Y'軸に交差する方向をX'軸として移動量を出力する。
図6(a)に示すように、記録媒体12に対しHHP20が時計回りにθ回転している場合を例にして説明する。ユーザがHHP20を記録媒体座標に対し全く傾けることなく走査させることは困難であるため、ゼロでないθが生じ得る。全く回転していなければ、X=X'、Y=Y'である。しかし、HHP20が記録媒体12に対し回転角θ、回転した場合、ナビゲーションセンサ30の出力とHHP20の記録媒体12における実際の位置情報が一致しなくなる。回転角θは時計回りが正であり、X及びX'は右方向が正であり、Y及びY'は下方向が正である。
図6(a)は、HHP20のX座標を説明する図の一例である。図6(a)では、回転角θのHHP20がX方向にのみ同じ回転角θのままナビゲーションセンサ30がt1からt2に移動した場合にナビゲーションセンサ30が検出する移動量ΔX'及びΔY'と、X及びYとの対応関係を示している。なお、ナビゲーションセンサ30が2つある場合、相対位置は固定されるため、2つのナビゲーションセンサ30の出力(移動量)は同じである。ナビゲーションセンサ30のX座標は、正方向にX1+X2変化する。X1+X2は、ΔX'、ΔY'及び回転角θから求められる。
図6(b)は、回転角θのHHP20がY方向にのみ同じ回転角θのままt1からt2に移動した場合にナビゲーションセンサ30が検出する移動量ΔX'及びΔY'とX及びYとの対応関係を示している。ナビゲーションセンサ30のY座標は正方向にY1+Y2変化する。Y1+Y2はΔX'、ΔY'及び回転角θから求められる。
従って、HHP20がX方向及びY方向に回転角θのまま移動した場合、ナビゲーションセンサ30が出力するΔX'及びΔY'は、記録媒体座標のX及びYに以下のように変換できる。
X=ΔX'cosθ―ΔY'sinθ …(1)
Y=ΔX'sinθ+ΔY'cosθ …(2)
<<回転角θ>>
続いて、ジャイロセンサ31の出力を用いた回転角θの算出方法を説明する。ジャイロセンサ31の出力は角速度ωである。
ω=dθ/dt
であるから、dtをサンプリング周期とすると、回転角dθは以下のように表せる。
dθ=ω×dt
従って、現在(時間t=0〜N)の回転角θは以下のようになる。
Figure 2021074955
このように、ジャイロセンサ31により回転角θを求めることができる。式(1)(2)に示すように、回転角θを用いて位置情報を算出できる。ナビゲーションセンサ30の位置情報を算出できれば、図5に示した距離a、d及びeの値により、位置算出回路34は、各ノズルのそれぞれの座標を算出できる。なお、式(1)のX及び式(2)のYはそれぞれサンプリング周期における変化量であるため、このX及びYを累積させることで現在の位置情報が求められる。
<<目標吐出位置>>
続いて、目標吐出位置について、図7を用いて説明する。図7は、目標吐出位置と各ノズルにおけるそれぞれの位置情報との関係の一例を説明する図である。目標吐出位置G1〜G9は、HHP20がノズル列71からインクを着弾させる目標位置(画素の形成先)である。目標吐出位置G1〜G9は、HHP20の初期位置とHHP20のX軸/Y軸方向の解像度(Xdpi、Ydpi)から求めることができる。
例えば、解像度が300[dpi]の場合、HHP20の初期位置を基準にして、ノズル列71の配列方向及びこれに垂直な方向に約0.084[mm]毎に目標吐出位置が設定される。この目標吐出位置G1〜G9に吐出される画素があれば、IJ記録ヘッド24はインクを吐出する。
しかし、実際には、ノズルと目標吐出位置が完全に一致するタイミングを捉えることは困難な場合があるため、HHP20は、目標吐出位置とノズルの現在の位置情報との間に許容誤差73を設けている。図7の例では、目標吐出位置G5とノズル719の現在の位置情報との間に許容誤差73が設けられている。ノズル719の現在の位置情報が目標吐出位置G5から許容誤差73の範囲内にある場合に、ノズル719からインクを吐出する(このような許容範囲を設けることを「吐出ノズル可否判定」という。)。
また、矢印72に示すように、HHP20はノズル列71の移動方向と加速度を監視しており、次回の吐出タイミングのノズル列71の位置情報を予測している。従って、予測された位置情報と許容誤差73の範囲内を比較してインクの吐出を準備することが可能になる。
[第1の実施形態]
<機能構成例>
次に、液体吐出システム100の機能構成について、図8を参照して説明する。図8は、液体吐出システム100の機能構成の一例を示すブロック図である。以下では、液体吐出システム100の備える画像出力器11及びHHP20の制御部25のそれぞれの機能構成例を説明する。
<<画像出力器11>>
図8に示すように、画像出力器11は、通信部51と、表示制御部52と、操作受付部53と、画像形成制御部54と、情報付加部55と、記憶部56とを備える。
これらの機能は、CPU201がプログラム202pを実行し、図4に示したハードウェアと協働することで実現される。より具体的には、通信部51の機能は、フラッシュROM202からRAM203に展開されたプログラム202pをCPU201が実行し、無線通信モジュールを制御すること等により実現される。表示制御部52の機能は、フラッシュROM202からRAM203に展開されたプログラム202pをCPU201が実行し、LCD207を制御すること等により実現される。操作受付部53の機能は、フラッシュROM202からRAM203に展開されたプログラム202pをCPU201が実行し、タッチパネル208を制御すること等により実現される。画像形成制御部54及び情報付加部55のそれぞれの機能は、フラッシュROM202からRAM203に展開されたプログラム202pをCPU201が実行すること等により実現される。
なお、プログラム202pは、プログラム配信用のサーバから配信されてもよいし、USBメモリや光記憶媒体等の可搬性の記憶媒体に記憶された状態で配布されてもよい。
通信部51は、HHP20との間で各種の情報を送受信する。本実施形態では、形成対象の画像に関する情報をHHP20に送信する。表示制御部52は、LCD207に表示される各種の画面の表示に関する制御を行う。操作受付部53は、ユーザの画像出力器11に対する各種の操作を受け付ける。
画像形成制御部54は、画像の形成に関する制御を行う。すなわち、HHP20との通信、画像の生成、及び画像形成の中断・再開等に関する制御を行う。
情報付加部55は、形成対象の画像の画素毎に、文字領域であるか否かを識別するための付加情報を付加する。なお、この詳細は図10を用いて別途詳述する。
記憶部56は、画像561を記憶する。画像561はどのようなファイルフォーマットでもよいが、例えばTIFF、JPEG、BMP等の画像ファイルである。或いは、PDL(Page Description Language)で記述された画像形成データ(ポストスクリプト、PDF等)であってもよい。
<<制御部25>>
図8に示すように、制御部25は、情報取得制御部61と、位置管理部62と、起動処理部63と、通信部64と、画像記憶部65と、端部決定部66と、文字領域判定部67と、吐出ノズル制御部68と、画像形成制御部69と、表示制御部70とを備える。これらの機能は、図3に示したCPU33がROM28に記憶されたプログラムを実行すること等により実現される。
情報取得制御部61は、各種のセンサからセンサが検出した情報を取得するタイミングであるか否かを判断し、情報を取得するタイミングであれば各センサから情報を取得する。ここで、情報取得制御部61は位置情報取得部の一例である。
位置管理部62は、HHP20の画像形成動作を制御する。すなわち、ユーザによる画像形成開始の操作に応じて原点を確定し、初期位置と記録媒体に置かれる向きに基づき、位置算出回路34が算出したノズルの位置情報を初期位置と記録媒体に置かれる向きに適した位置情報に変換する。一部の変換において、位置管理部62はHHP20の座標系を画像の座標系に変換する。
起動処理部63は、HHP20の電源がONになった場合、ハードウェアの初期化や各ハードの状態検出等、起動時に必要な処理を行う。また、表示制御部70は、OPU26が表示する情報を生成し、OPU26に表示する。
通信部64は、画像出力器11と通信して、各種の情報を送受信する。本実施形態では、形成対象の画像に関する情報を画像出力器11から受信する。
画像記憶部65はImage RAM37等に構築された画像を記憶する。通信部64が受信した画像は画像記憶部65に記憶される。
端部決定部66は、HHP20の走査方向に応じて吐出制御する端部を決定する。
文字領域判定部67は、IJ記録ヘッド24における各ノズルのそれぞれの位置情報と、画像出力器11の情報付加部55により付加された付加情報に基づいて、各ノズルのそれぞれの吐出で文字領域が形成されるか否かを判定する。
より詳しくは、文字領域判定部67は、Image RAM37に記憶された各ノズルの周辺画像を参照し、位置管理部62が変換した各ノズルのそれぞれの位置情報に対応する画素に付加された付加情報を取得する。文字領域判定部67は、取得した付加情報に基づき、各ノズルのそれぞれの吐出で、記録媒体上に文字領域が形成されるか否かを判定し、判定結果を吐出ノズル制御部68に出力する。
ここで、IJ記録ヘッド24のY'方向の移動方向におけるノズル列71の端部に位置するノズルは、IJ記録ヘッド24のY'方向の移動方向によって異なる。そのため、文字領域判定部67は、端部決定部66による決定結果に基づき、ノズル列71の正のY'方向側の端部、又は負のY'方向側の端部の何れか一方を、IJ記録ヘッド24のY'方向の移動方向におけるノズル列71の端部に位置するノズルとして決定する。そして、当該ノズルをノズル71とする。
吐出ノズル制御部68は、文字領域判定部67による判定結果に基づき、ノズル711の吐出で文字領域が形成されるか否かを判定する。そして、ノズル711の吐出で文字領域が形成される場合は、ノズル列71において、ノズル711と、文字領域を形成するための吐出を行わないノズルのうちのノズル711に最も近いノズルとの間にある1以上のノズルを、吐出させないように制御する。換言すると、吐出ノズル制御部68は、上記の1以上のノズルを吐出対象外とするように制御する。
なお、以下では、説明を簡単にするために、「ノズル711と、文字領域を形成するための吐出を行わないノズルのうちのノズル711に最も近いノズルとの間にある1以上のノズル」を、吐出対象外ノズルという。
ここで、文字領域を形成するための吐出を行わないノズルは、その時点でのHHP20の位置では、インクを吐出せず画像形成に寄与しないノズルを含む。換言すると、文字領域を形成するための吐出を行わないノズルは、記録媒体上でインクが付与されずに画像が形成されない領域(空白領域)に対応するノズルを含む。また、文字領域を形成するための吐出を行わないノズルは、その時点でのHHP20の位置では、文字領域以外の画像を形成するための吐出を行うノズルを含む。文字領域以外の画像は、写真領域や図形領域等である。
なお、吐出ノズル制御部68による制御機能は、別途、図10〜11を参照して説明する。
一方、形成対象の画像では、文字の行間の空白領域が極端に狭い場合や、文字のフォントサイズが大きい場合等に、ノズル列71のうちの大部分のノズルが吐出対象外になる場合がある。そうすると、HHP20の1回のX'方向(図1等参照)への移動で形成される画像が少なくなるため、形成対象の画像全体を形成するのに何度もHHP20をX'方向に移動させたり、また、画像形成が終了しなくなったりする場合がある。
そこで、吐出ノズル制御部68は、吐出対象外ノズルの数が予め定められたノズル数閾値thを超えた場合には、ノズル列71のうちのノズル数閾値thに該当する数のノズルを吐出の対象外とする。換言すると、吐出ノズル制御部68は、ノズル数閾値thを超えた分の吐出対象外ノズルについては、吐出の対象にする。
或いは、吐出ノズル制御部68は、吐出対象外ノズルの数がノズル数閾値thを超えた場合を、吐出ノズル制御部68による制御の対象外にする。この場合、ノズル列71のうちの全てのノズルは、吐出の対象になる。ノズル数閾値thは、任意の値を設定可能である。
なお、吐出ノズル制御部68によるノズル数閾値thに基づく制御機能は、別途、図12〜13を参照して説明する。
吐出ノズル制御部68は、ノズル列に含まれる各ノズルが吐出対象外ノズルであるか否かを示す吐出対象情報を、画像形成制御部69に提供する。
画像形成制御部69は、ユーザがHHP20を移動させると、位置管理部62により変換した各ノズルのそれぞれの位置情報に基づいて、画像を用いたIJ記録ヘッド駆動回路23の制御を行う。例えば、画像形成制御部69は、各ノズルのうち、画像形成のために吐出すべきノズルに吐出させ、吐出すべきではないノズルには吐出させないように、IJ記録ヘッド駆動回路23を制御する。
また、この際に、画像形成制御部69は、吐出ノズル制御部68から提供された上記の吐出対象情報に基づき、吐出対象外ノズルである場合は、画像形成のために吐出すべきノズルであっても吐出させないように制御を行う。換言すると、画像形成制御部69は、吐出対象情報に基づく吐出対象であって、画像形成のために吐出すべきノズルに吐出させる。一方、吐出対象外ノズルは、画像形成のために吐出すべきか否かによらずに吐出させない。
このように、吐出ノズル制御部68が各ノズルのそれぞれの吐出対象情報を画像形成制御部69に提供し、提供された吐出対象情報に基づき、画像形成制御部69が各ノズルのそれぞれの吐出を制御することで、吐出ノズル制御部68は、各ノズルのそれぞれの吐出を制御可能となる。
<付加情報例>
次に、情報付加部55により、形成対象の画像の画素毎に付加される付加情報について、図9Aを参照して説明する。図9Aは、付加情報の一例を説明する図である。
図9A(a)は平仮名の文字を含む画像を示し、図9A(b)は英文字を含む画像を示している。図9Aの梨地ハッチングが施された文字領域111は文字を含む画像領域であり、梨地ハッチングが施されていない空白領域は、画像が形成されない画像領域である。
文字領域111に含まれる画素毎に、文字領域であることを識別する情報が付加される。例えば、文字領域111では、付加情報として画素に文字フラグ「1」が付加され、空白領域では、付加情報として画素に文字フラグ「0」が付加される。
文字領域111は、1文字が連続な領域内に含まれるように指定されることが好ましく、また、隣の行もしくは隣の文字とは空白領域で分断されていることが好ましい。但し、図9A(b)の英文字等のように、所定の文字を一つの単語として、一塊で印字したい場合には複数の文字が一つの連続した領域内に含まれるように、文字領域111を指定してもよい。
また、各画素に対する付加情報は、画素毎に順次付加される。但し、「(X、Y)=(100、200)、(X、Y)=(150、200)、(X、Y)= (150、250)、(X、Y)=(100、250)」等のように範囲を示す座標を指定して、指定された範囲内の画素に付加情報を付加し、それ以外の画素に文字領域でないことを示す付加情報を付加してもよい。
なお、形成対象の画像内で、文字領域111を認識する処理には、像域分離処理等の従来技術(例えば、特開2015−005959号公報等)を適用できるため、ここではさらに詳細な説明を省略する。
<端部決定処理例>
次に、端部決定部66による処理について、図9B〜図9Cを参照して説明する。
図9Bは画像出力器11が表示する走査方向設定画面Uの一例を示す。便宜的に図9B(a)〜(d)の走査方向設定画面UをU1〜U4と称する。走査方向設定画面UはHHP20の初期位置と記録媒体12に置かれた向きを受け付ける。図9B(a)に示す走査方向設定画面U1はHHP20が取り得る初期位置を表示する。画像出力器11がユーザの操作を補助するためにHHP20の初期位置と記録媒体12に置かれた向きが初期設定されている。図9B(a)では初期設定された初期位置は左上コーナー部であり、記録媒体12に置かれた向きは縦向きである。
画像出力器11の表示制御部52は画像のプレビュー401及び画像の4隅にマーク403を表示する。四隅のマーク403のうち1つには初期設定されたHHP20のアイコン402が表示される。あるいは、マーク403が強調表示されてもよい。
ユーザは初期設定されたHHP20の初期位置又は記録媒体12に置かれた向きを変更できる。ユーザが初期設定された初期位置を変更する場合、残りの3つのマーク403のいずれかを選択し、記録媒体12に置かれた向きを変更する場合、アイコン402を選択する。図9B(b)の走査方向設定画面U2ではアイコン402が押下されている。画像出力器11の操作受付部53はユーザの選択を受け付ける。
アイコン402又はマーク403が選択されると、表示制御部52はHHP20に置かれた際の向きのリスト404を表示する。リスト404は記録媒体12に置かれた際にHHP20が取り得る向きを表示する。記録媒体12に置かれた際のHHP20の向きは4つがある。図9B(b)のリスト404に表示された記録媒体12に置かれた際の向きを上から順番に向きD1、向きD2、向きD3、向きD4と称す。図9B(b)のアイコン402の記録媒体12に置かれた向きは向きD1なので、リスト404では向きD1の色が反転することで強調表示されている。ユーザは横走査・縦走査、右利き・左利き、及び、余白の位置を考慮してリスト404から記録媒体12に置かれた際のHHP20の向きを選択できる。画像出力器11の操作受付部53はユーザの選択を受け付ける。
図9B(c)はリスト404で向きD4が選択されている走査方向設定画面U3を示す。操作受付部53は向きD4の選択を受け付ける。
図9B(d)は向きD4が選択された場合に表示される走査方向設定画面U4を示す。表示制御部52はユーザの操作にしたがって、画像領域80の左上コーナー部に向きD4のHHP20のアイコン402を表示する。このように、画像出力器11の表示制御部52はユーザの操作に応じて、記録媒体12に置かれた際の向きと初期位置を有するHHP20のアイコン402を走査方向設定画面U4に表示する。
初期位置が4パターン、記録媒体12に置かれた向きが4パターンであるため、初期位置と記録媒体12に置かれた向きのパターンの組み合わせは合計で4×4=16個ある。
このように、ユーザはHHP20の初期位置と記録媒体12に置かれた向きを任意に設定できる。走査方向設定画面Uによりプレビュー401に対して初期位置を選択し、リスト404から記録媒体12に置かれた際のHHP20の向きを選択するという直感的な操作で初期位置と記録媒体12に置かれた際のHHP20の向きを設定できる。
端部決定部66は、HHP20の向きに基づき、端部を決定する。
なお、図9Bでは初期位置→記録媒体12に置かれた向きの順で設定されているが、記録媒体12に置かれた向き→初期位置の順で設定されてもよい。また、初期位置と記録媒体12に置かれた向きの設定を同時に受け付けることもできる。この場合、表示制御部52は16パターンのリストをアイコンで表示して、操作受付部53が初期位置と記録媒体12に置かれた向きの設定を同時に受け付ける。
図9Cは、画像出力器11が表示する横走査縦走査設定画面411の一例である。横走査縦走査設定画面411は、横走査するか縦走査するかをユーザが設定する画面である。
横走査縦走査設定画面411は、「横走査」と「縦走査」に対応付けられたラジオボタン412、413を有する。ユーザは2つのラジオボタン412、413のいずれかを選択する。なお、ユーザが縦走査か横走査を選択しない場合は横走査がデフォルト値である。
図9Cに示した走査方向設定画面Uの前に図9Cに示す横走査縦走査設定画面411でユーザが「横走査」又は「縦走査」を設定することで、ユーザは初期位置と記録媒体12に置かれた際のHHP20の向きの設定が容易になる。また、図9Cの横走査縦走査設定画面411で「横走査」又は「縦走査」を設定した場合、初期設定のままでよければ図9Bの走査方向設定画面Uを設定しなくてもよい。
<吐出ノズル制御部68による制御例>
次に、吐出ノズル制御部68(図8参照)による制御について、図10〜11を参照して説明する。
図10は、ノズル列と文字領域の配置の一例を説明する図である。図10では、正のY'方向を、ノズルの配列方向におけるIJ記録ヘッド24の移動方向とする。また、梨地ハッチングで示した領域は文字領域であることを示している。図10の例では、ノズル711〜714の吐出で文字領域121が形成され、ノズル717より上側のノズルで文字領域122が形成される配置になっている。また、ノズル715〜716は文字領域を形成するための吐出を行わない配置になっている。
図10では、正のY'方向(移動方向)におけるノズル列71の端部に位置するノズル711は、文字領域121内にあるため、この場合は、「移動方向におけるノズル列の端部に位置するノズルの吐出で文字領域が形成される場合」に該当する。
従って、吐出ノズル制御部68は、ノズル列71の端部に位置するノズル711と、文字領域を形成するための吐出を行わないノズル715〜716のうちのノズル711に最も近いノズル715との間にあるノズル711〜714を吐出対象外とする。このようなノズル711〜714は、吐出ノズル制御部68により吐出を制御される「ノズル列における所定のノズル」に対応する。
次に、図11は、吐出ノズル制御部68による制御の一例を説明する図である。図11では、形成対象の画像は、文字「あ」と文字「い」を含む文字領域である。また、梨地ハッチングで示した領域は、文字「あ」と文字「い」のそれぞれを含む文字領域を示している。図11は、IJ記録ヘッド24に含まれるノズル列71が、正又は負のX'方向に1回移動されることで、このような文字領域を形成する例を示している。また、図11では、正のY'方向を、ノズルの配列方向におけるIJ記録ヘッド24の移動方向とする。
図11(a)では、正のY'方向(移動方向)におけるノズル列71の端部は、文字「い」の画像領域内にあるため、この場合は、「正のY'方向におけるノズル列71の端部に位置するノズルの吐出で文字領域が形成される場合」に該当する。
そのため、図11(a)の例では、ノズル列71に含まれるノズルのうち、移動方向におけるノズル列71の端部から、文字「い」の画像領域の負のY'方向側の端部までの文字領域131内に含まれるノズルは、吐出対象外になる。
また、ノズル列71に含まれるノズルのうち、文字「い」の画像領域の負のY'方向側の端部から、負のY'方向におけるノズル列71の端部までの範囲132内に含まれるノズルは、吐出対象となる。従って、X'方向への1回の移動により、文字「あ」は画像形成されるが、文字「い」は画像形成されない。
一方、図11(b)では、正のY'方向におけるノズル列71の端部は、文字「い」の画像領域内にないため、この場合は、「正のY'方向におけるノズル列71の端部に位置するノズルの吐出で文字領域が形成される場合」には該当しない。
そのため、図11(b)の例では、ノズル列71に含まれる全てのノズルは、吐出対象となる。従って、ノズル列71の正のY'方向の端部から負のY'方向の端部までの範囲133に含まれる文字「あ」及び「い」は、X'方向への1回の移動によって画像形成される。
<吐出ノズル制御部68によるノズル数閾値thに基づく制御例>
次に、吐出ノズル制御部68(図8参照)によるノズル数閾値に基づく制御について、図12〜13を参照して説明する。
図12は、ノズル列と文字領域の配置の他の例を説明する図である。図12では、正のY'方向を、ノズルの配列方向におけるIJ記録ヘッド24の移動方向とする。また、図10と同様に、梨地ハッチングで示した領域は文字領域であることを示している。図12では、ノズル711〜715の吐出で文字領域141が形成され、ノズル718より上側のノズルの吐出で文字領域142が形成される配置になっている。また、ノズル716〜717は文字領域を形成するための吐出を行わない配置になっている。ここで、ノズル714は、ノズル711から数えて、ノズル数閾値th(実施形態ではth=4)に対応する4番目のノズルである。
図12では、正のY'方向(移動方向)におけるノズル列71の端部に位置するノズル71は、文字領域131内にあるため、この場合は、「移動方向におけるノズル列の端部に位置するノズルの吐出で文字領域が形成される場合」に該当する。
ここで、図10で示した例に従うと、吐出ノズル制御部68は、ノズル列71の端部に位置するノズル71と、文字領域を形成するための吐出を行わないノズル716〜717のうちのノズル711に最も近いノズル716との間にあるノズル711〜715を吐出対象外とする。しかし、ノズル715を含めると吐出対象外ノズルの数がノズル数閾値4を超える。そのため、この場合は、吐出ノズル制御部68は、ノズル715については吐出の対象にする。従って、ノズル711〜714が吐出対象外となり、ノズル715より上側のノズルが吐出の対象となる。このようなノズル711〜714は、吐出ノズル制御部68により吐出を制御される「ノズル列における所定のノズル」に対応する。
次に、図13は、吐出ノズル制御部68によるノズル数閾値thに基づく制御の一例を説明する図である。図13では、形成対象の画像は、複数の文字を含む文字領域である。また、梨地ハッチングで示した領域は、各文字を含む文字領域を示している。図13は、IJ記録ヘッド24に含まれるノズル列71が、正又は負のX'方向に1回移動されることで、このような文字領域を形成する例を示している。また、図13では、正のY'方向を、ノズルの配列方向におけるIJ記録ヘッド24の移動方向とする。
図13に示すように、例えば文字「か」と文字「た」と文字「は」のそれぞれの間には空白領域がない。また、図13における範囲151は、ノズル数閾値thの数のノズルを含む範囲を示し、範囲152は、ノズル列71における範囲151以外の範囲を示している。
図13では、正のY'方向(移動方向)におけるノズル列71の端部は、文字「は」の画像領域内にあるため、この場合は、「正のY'方向におけるノズル列71の端部に位置するノズルの吐出で文字領域が形成される場合」に該当する。
そのため、図10で示した例に従うと、図13では、ノズル列71に含まれるノズルのうち、移動方向におけるノズル列71の端部から、文字「か」の画像領域の負のY'方向側の端部までの範囲内に含まれるノズルは、吐出対象外になる。しかし、上述した範囲151を超えるため、この場合は、範囲151に含まれるノズルのみが吐出対象外になり、範囲152に含まれるノズルは吐出の対象となる。また、範囲151に含まれるノズルのみを吐出対象外とすることに代えて、上記の場合を、吐出ノズル制御部68による制御の対象外にし、ノズル列71のうちの全てのノズルを吐出対象にしてもよい。
<液体吐出システム100の動作例>
次に、液体吐出システム100の動作について、図14〜15を参照して説明する。
まず図14を用いて、液体吐出システム100の全体的な動作を説明する。
<<液体吐出システム100の全体的な動作例>>
図14は、液体吐出システム100の全体的な動作の一例を説明するフローチャートである。
まず、ステップU101において、ユーザは画像出力器11の電源ボタンを押下する。画像出力器11はそれを受け付け、電池等から電源が供給されて起動する。
続いて、ステップU102において、ユーザは画像出力器11を操作して、画像形成したい画像を選択する。画像出力器11の操作受付部53は画像の選択を受け付ける。テキストデータの入力又は選択を受け付ける場合もある。表示制御部52がプレビューを表示してもよい。
続いて、ステップU103において、ユーザは、HHP20の初期位置と記録媒体12に置かれた際のHHP20の向きを設定する。
続いて、ステップU104において、操作受付部53は初期位置と記録媒体12に置かれた際のHHP20の向きを受け付ける。
続いて、ステップU105において、ユーザは選択した画像を印刷ジョブとして実行する操作を行う。すなわち、印刷の開始ボタンを押下する。HHP20の操作受付部53は印刷ジョブの実行の要求を受け付ける。印刷ジョブの要求により、形成対象の画像に関する情報がHHP20へ送信される。
続いて、ステップU106において、ユーザは、HHP20を持ち、記録媒体12(例えばノート)の上で初期位置を決定する。
続いて、ステップU107において、ユーザはHHP20の画像形成ボタン26aを押下する。HHP20は画像形成ボタン26aの押下を受け付ける。
続いて、ステップU108において、ユーザはHHP20を記録媒体12の上で滑らせるようにフリーハンドで移動させる。
ここまでは、画像出力器11の動作である。
次に、HHP20の動作を説明する。以下の動作はCPU33がファームウェアを実行することで行われる。HHP20は電源のONにより起動する。
まず、ステップS101において、HHP20の起動処理部63は、HHP20に内蔵されている図2及び図3のハードウェア要素を初期化する。例えば、ナビゲーションセンサI/F42やジャイロセンサI/F45のレジスタを初期化したり、印字/センサタイミング生成部43にタイミング値を設定したりする。また、HHP20と画像出力器11との間の通信を確立する。例えば、Bluetoothで通信する場合、ユーザは予め画像出力器11とHHP20のペアリングを行っている。
続いて、ステップS102において、HHP20の起動処理部63は初期化が完了したかどうかを判定し、完了していない場合はこの判定を繰り返す。
ステップS102で、初期化が完了すると(ステップS102、Yes)、ステップS103において、HHP20の表示制御部は、OPU26の例えばLED点灯によりユーザに印刷可能な状態であることを報知する。これにより、ユーザは画像形成可能な状態であることを把握し、上記のように印刷ジョブの実行を要求する。
続いて、ステップS104において、印刷ジョブの実行の要求により、HHP20の通信I/F27は画像出力器11から画像に関する情報の入力を受け付け、表示制御部70は画像に関する情報が入力された旨をOPU26のLEDを点滅させる等によりユーザに対し報知する。
続いて、ステップS105において、ユーザが記録媒体12上でHHP20の初期位置を決め、画像形成ボタン26aを押下すると、HHP20はこの操作を受け付け、情報取得制御部61がナビゲーションセンサI/F42に位置情報を読み取らせる。
ここで、ステップS1001において、ナビゲーションセンサI/F42はナビゲーションセンサ30と通信し、ナビゲーションセンサ30が検出した移動量を取得しレジスタなどに格納する。情報取得制御部61はナビゲーションセンサI/F42から移動量を読み出す。
続いて、ステップS106において、ユーザが画像形成ボタン26aを押下した直後に取得された移動量はゼロであるが、ゼロではないとしても、位置管理部62は例えば座標(0、0)をDRAM29やCPU33のレジスタなどに格納する。
並行して、ステップS107において、限定を確定すると印字/センサタイミング生成部43がタイミングの生成を開始する。印字/センサタイミング生成部43は、初期化で設定されたナビゲーションセンサ30の移動量の取得タイミングに達するとナビゲーションセンサI/F42にタイミングとジャイロセンサI/F45にタイミングを指示する。これが周期的に行われ上記のサンプリング周期となる。
続いて、ステップS108において、HHP20の情報取得制御部61は、移動量と角速度情報を取得するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、割込みコントローラ41からの通知により行うが、印字/センサタイミング生成部43と同じタイミングをCPU33がカウントすることで判定してもよい。
続いて、ステップS109において、移動量と角速度情報を取得するタイミングになると、HHP20の情報取得制御部61はナビゲーションセンサI/F42から移動量を取得し、ジャイロセンサI/F45から角速度情報を取得する。上記のように、ジャイロセンサI/F45は印字/センサタイミング生成部43が生成するタイミングでジャイロセンサ31から角速度情報を取得しており、ナビゲーションセンサI/F42は印字/センサタイミング生成部43が生成するタイミングでナビゲーションセンサ30から移動量を取得している。
続いて、ステップS110において、位置算出回路34は角速度情報と移動量を用いてナビゲーションセンサ30の現在の位置情報を算出する。具体的には、位置算出回路34は、前回のサイクルで算出した位置情報(X、Y)と、今回取得した移動量(ΔX'、ΔY')及び角速度情報から算出した移動距離を加えて、現在のナビゲーションセンサ30の位置情報を算出する。初期位置のみで、前回算出した位置情報がない場合は、初期位置に今回取得した移動量(ΔX'、ΔY') 及び角速度情報から算出した移動距離を加えて、現在のナビゲーションセンサ30の位置情報を算出する。
続いて、ステップS111において、吐出ノズル制御部68及び画像形成制御部69は、それぞれ処理を実行する。この処理については、図15において別途詳述する。
続いて、ステップS112で、画像の全データが吐出されたか否かが判定される。
ステップS112で、全データが吐出されたと判定された場合(ステップS112、Yes)、ステップS113において、表示制御部70は、例えばOPU26のLEDを点灯させユーザに印刷が終了したことを報知する。但し、全データを吐出しなくても、ユーザが十分と判定した際には、画像形成終了ボタンを押下し、画像形成を終了させてもよい。
一方、ステップS112で、全データが吐出されていないと判定された場合(ステップS112、No)、ステップS108〜S111の処理を繰り返すことで、記録媒体12上に画像形成が行われる。
このようにして、液体吐出システム100は、記録媒体上に画像を形成することができる。なお、上述したフロー上のSoC、ASIC/FPGAの役割の切り分けは、CPU性能やASIC/FPGAの回路規模等により、どちらで行ってもよい。
<<HHP20の吐出ノズル制御部68及び画像形成制御部69の処理例>>
次に、吐出ノズル制御部68及び画像形成制御部69のそれぞれによる処理について説明する。図15は、吐出ノズル制御部68及び画像形成制御部69による処理の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS171において、位置算出回路34は、ナビゲーションセンサ30の現在の位置情報を用いてノズル列71に含まれる各ノズルの現在の位置情報を算出する。
上述したように、印字/センサタイミング生成部43により角速度情報と移動量が同時に又はほぼ同時に取得されるため、回転角と回転角が検出されたタイミングで取得された移動量で上記の各ノズルの位置情報を算出できる。従って、種類が異なるセンサの情報で上記の各ノズルの位置情報が算出されても、位置情報の精度が低下しにくい。
続いて、ステップS172において、画像形成制御部69はDMAC38を制御して、算出したノズル列71に含まれる各ノズルの位置情報を基に、各ノズルの周辺画像の画像をDRAM29からImage RAM37へ送信する。なお、回転器39は、ユーザにより指定されたヘッド位置(HHP20の持ち方等)及びIJ記録ヘッド24の傾きに応じて、画像を回転させる。
続いて、ステップS173において、端部決定部66は、情報取得制御部61から取得したナビゲーションセンサ30の検出値に基づき、ノズル列71に含まれる各ノズルの配列方向におけるIJ記録ヘッド24の移動方向を検知する。そして、検知結果を文字領域判定部67に出力する。
続いて、ステップS174において、文字領域判定部67は、ノズル列71に含まれる各ノズルの配列方向におけるIJ記録ヘッド24の移動方向(以下では、この方向を図4等における正のY'方向とする)における端部のノズルを判定対象のノズルnに設定する(n=1)。但し、n=1より外側のデータを参酌してもよい。
続いて、ステップS175において、文字領域判定部67は、1番目ノズルの位置情報と、画像出力器11の情報付加部55により付加された付加情報に基づいて、1番目ノズルの吐出で文字領域が形成されるか否かを判定し、判定結果を吐出ノズル制御部68に出力する。
ステップS175で、1番目ノズルの吐出で文字領域が形成されないと判定された場合は(ステップS175、No)、ステップS176において、1番目ノズルより正のY'方向側のノズルを吐出対象外とし、その旨を示す情報を画像形成制御部69に提供する。1番目ノズルの場合は(n=1)、1番目ノズルより正のY'方向側のノズルはないため、この場合は吐出対象外ノズルは0個になる。また、n番目ノズルの場合は、1番目ノズルからn−1番目ノズルまでが吐出対象外になる。その後、処理はステップS180に移行する。
一方、ステップS175で、1番目ノズルが吐出するインクで文字領域が形成されると判定された場合は(ステップS175、Yes)、ステップS177において、文字領域判定部67は、負のY'方向にノズルを1個ずらす(n=n+1)。
続いて、ステップS178において、吐出ノズル制御部68は、nがノズル数閾値th以上であるか否かを判定する。
ステップS178で、nがノズル数閾値以上でないと判定された場合は(ステップS178、No)、処理はステップS175に戻り、ステップS175〜S178の処理が繰り返される。
一方、ステップS178で、nがノズル数閾値以上であると判定された場合は(ステップS178、Yes)、ステップS179において、吐出ノズル制御部68は、1番目ノズルから数えてth個のノズルを吐出対象外とし、その旨を示す吐出対象情報を画像形成制御部69に提供する。
続いて、ステップS180において、画像形成制御部69は、正のY'方向における端部のノズルを制御対象のノズルnに設定する(n=1)。
続いて、ステップS181において、画像形成制御部69は、吐出ノズル制御部68から提供された吐出対象情報に基づいて、1番目ノズルは吐出対象外であるか否かを判定する。
ステップS181で、吐出対象外であると判定された場合は(ステップS181、Yes)、ステップS182において、画像形成制御部69は、1番目ノズルから吐出しないことをIJ記録ヘッド駆動回路23に通知し、その後、処理はステップS180に移行する。
一方、ステップS181で、吐出対象外でないと判定された場合は(ステップS181、No)、ステップS183において、画像形成制御部69は、位置管理部62が変換した各ノズルのそれぞれの位置情報に基づいて、1番目ノズルが画像形成のために吐出すべきノズルであるか否かを判定する。
ステップS183で、吐出すべきノズルでないと判定された場合は(ステップS183、No)、ステップS182において、画像形成制御部69は、1番目ノズルから吐出しないことをIJ記録ヘッド24に通知し、その後、処理はステップS180に移行する。
一方、ステップS183で、吐出すべきノズルであると判定された場合は(ステップS183、Yes)、ステップS184において、画像形成制御部69は、1番目ノズルから吐出することをIJ記録ヘッド駆動回路23に通知する。
続いて、ステップS185において、画像形成制御部69は、形成対象の画像において、1番目ノズルの位置に対応する画素の画像データを消去する。
ここで、インクを吐出した後で画素の画像データが残っていると、HHP20のその後の移動で当該画素に対応する位置にノズルが配置された時に、当該ノズルからインクが吐出されて、記録媒体上に重ねて画像形成される。このような画像形成の重なりは、インクの無駄や画質劣化等を生じさせる場合がある。ステップS185の処理により、一度吐出が行われた画素の画像データを消去することで、同じ位置に重ねて画像形成されることを防止できる。
続いて、ステップS186において、画像形成制御部69は、負のY'方向にノズルを1個ずらす(n=n+1)。
続いて、ステップS187において、画像形成制御部69は、nがノズル列71に含まれるノズル数Nに等しいか否かを判定する。
ステップS187で、nがノズル数Nに等しいと判定された場合は、処理は終了する。
一方、ステップS187で、nがノズル数Nに等しくないと判定された場合は、ステップS181に戻り、ステップS181〜S187の処理が繰り返される。
このようにして、吐出ノズル制御部68及び画像形成制御部69は、ノズル列71に含まれる各ノズルからの吐出を制御することができる。
<作用効果>
従来から、プリンタ装置から紙搬送システムを削除することで小型化されたHHPが知られている。例えば、特表2010−522650号公報等には、ユーザがHHPを把持してノートなどの紙面上を移動させると、紙面上における自分の位置情報を検出し、位置情報に応じて画像を形成するためのインクを吐出するHHPについて開示されている。また、特許6402585号公報等には、形成する画像の各行について、HHPの移動方向と反対側の端部に位置する文字を形成対象とし、それ以外の文字を形成対象外とする装置が開示されている。
しかし、従来技術では、従来の装置では、HHPが文字行とほぼ平行に移動し、HHPの端部が文字の途中にかかっている場合、当該文字の印字精度が悪くなる場合があった。
本実施形態では、記録媒体12にインクを吐出する複数のノズルが配置されたノズル列71を有するIJ記録ヘッド24は、複数のノズルの吐出により記録媒体12上に画像を形成する。また、制御部25は、IJ記録ヘッド24の位置情報と、複数のノズルのそれぞれに対応する文字領域とに基づいて、複数のノズルの吐出を制御する。例えば、ノズル列71における所定のノズルを、吐出対象外とする(インクを吐出させない)ように制御する。これにより、HHP20が文字の行とほぼ平行に移動し、HHP20の端部が文字の途中にかかっている場合に、1つの文字の画像形成が、X'方向における複数回の移動で分かれて行われることを防ぐことができる。そして、移動毎で形成される文字の位置ずれを防ぐことで、文字の印字精度を確保することができる。
また、本実施形態では、複数のノズルのそれぞれの位置情報と、画像に付加された文字領域であるか否かを識別する情報とに基づき、複数のノズルのそれぞれの吐出で文字領域が形成されるか否かを判定する。これにより、IJ記録ヘッド24の移動方向におけるノズル列71の端部に位置するノズルの吐出で文字領域が形成されるか否かを適切に判定できる。
ここで、特許6402585号公報等に開示された技術で、エッジを用いてフォントサイズの決定を行う旨の記載はあるが、そのまま形成対象の画像が文字であるか否かの判定に用いると、「こ」のように上下にわかれた文字や、「つ」のように左側は上下に分かれているが右側でつながる文字の場合に、形成される文字に位置ずれが生じる場合がある。
本実施形態では、画像に付加された文字領域であるか否かを識別する情報に基づいて複数のノズルのそれぞれの吐出で文字が形成されるか否かを判定するため、「こ」や「つ」のような文字等の場合にも、形成される文字に位置ずれを防ぎ、適切に画像を形成できる。
また、本実施形態では、IJ記録ヘッド24の移動方向におけるノズル列71の端部に位置するノズルの吐出で文字領域が形成される場合に吐出を制御される所定のノズルを、ノズル列71の端部に位置するノズルと、文字領域を形成するための吐出を行わないノズルのうち、ノズル列71の端部に位置するノズルに最も近いノズルとの間にある1以上のノズルにする。これにより、1つの文字の画像形成が、X'方向における複数回の移動で分かれて行われることを適切に防ぐことができる。
また、本実施形態では、IJ記録ヘッド24の移動方向を検知する端部決定部66を備える。端部決定部66により検知された移動方向を用いることで、IJ記録ヘッド24の移動方向におけるノズル列71の端部に位置するノズルを適切に決定できる。
また、本実施形態では、吐出対象外ノズルの数がノズル数閾値thを超えた場合には、ノズル列71のうちのノズル数閾値thに該当する数のノズルを吐出の対象外とする。或いは、吐出ノズル制御部68は、吐出対象外ノズルの数がノズル数閾値thを超えた場合を、吐出ノズル制御部68による制御の対象外にする。
このように、ノズル数閾値thに基づき制御することで、形成対象の画像全体を形成するのに何度もHHP20をX'方向に移動させたり、また、画像形成が終了しなくなったりすることを防ぎ、適切に画像を形成できる。
なお、図15に示した処理例では、吐出ノズル制御部68が、ノズル列71に含まれる全てのノズルの吐出対象情報を画像形成制御部69に提供した後で、吐出対象情報に基づき、画像形成制御部69が吐出を制御する例を示したが、これに限定されるものではない。画像形成制御部69は、各ノズルの吐出対象情報を提供されたタイミングで、順次に、吐出対象情報に基づく吐出の制御を行ってもよい。
また、HHP20の制御部25が、端部決定部66、文字領域判定部67、及び吐出ノズル制御部68を備える例を説明したが、これに限定されるものではない。制御部25とは別に、端部決定部66、文字領域判定部67、及び吐出ノズル制御部68を備える吐出制御部を設け、当該吐出制御部と制御部25とのデータ又は信号の送受により、上述した実施形態の制御を行ってもよい。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係るHHP20aについて説明する。
写真領域や図形領域等のイメージ画像は、一般に、文字領域よりサイズが大きいため、第1の実施形態で説明した制御を行うと、形成対象の画像全体を形成するのに何度もHHP20をX'方向に移動させたり、また、画像形成が終了しなくなったりする場合がある。
また、例えば、IJ記録ヘッド24が傾いた状態で、且つ記録媒体に対して斜めにIJ記録ヘッド24が移動される場合に、X'方向への1回の移動で形成されるイメージ画像の一部が抜ける場合がある。図16は、このような場合を説明する図であり、イメージ画像の形成の一例を説明する図である。
図16において、ノズル列71t1〜71tTは、IJ記録ヘッド24が正のX'方向に移動されることに伴って、時刻毎にX'方向における位置が変化したノズル列71を示している。また、イメージ画像180は写真領域であり、ノズル列71はイメージ画像180に対して角度φだけ傾いた状態で、且つ記録媒体に対して斜めに移動している。
イメージ画像が文字領域に含まれるとした場合に、図16の例では、ノズル列71t3〜71t5では、ノズル列の正のY'方向における端部のノズルの吐出でイメージ画像180が形成されるため、これらのノズル列における所定のノズルは吐出対象外となる。そして、ノズル列71t6では、ノズル列の正のY'方向における端部のノズルの吐出でイメージ画像180が形成されないため、ノズル列の全てのノズルは吐出対象となる。
その結果、正のX'方向へのIJ記録ヘッド24の1回の移動で記録媒体上に形成される画像では、イメージ画像180において斜線ハッチングで示した領域181が形成されなくなる。そして、次の正又は負のX'方向へのIJ記録ヘッド24の移動で、領域181の画像が形成された時に、既に形成されている画像と領域181との境界で、画像の位置ずれ等に起因して画質の低下が目立ち、適切に画像を形成できない場合がある。
そこで、本実施形態では、文字領域に該当しない非文字領域は、写真領域又は図形領域の少なくとも一方(イメージ画像)を含むものとする。これにより、図16の例では、写真領域は文字領域に含まれなくなるため、正のX'方向へのIJ記録ヘッド24の1回の移動で領域181についても画像が形成される。これにより、次のIJ記録ヘッド24の移動で領域181を形成する時の位置ずれ等に起因した画質の低下を防ぎ、適切に画像を形成できる。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、HHP20がサーバと通信してもよい。ユーザは画像を予めサーバに送信してユーザID等に対応付けて記録させる。HHP20がユーザIDをサーバに送信すると(ログインすると)、サーバが画像をHHP20に送信するため、画像形成することができる。
また、画像形成対象とする文字に関する情報をユーザが音声で入力してもよく、音声データを画像出力器11がサーバに送信し、サーバが音声認識処理を行ってもよい。
また、HHP20がカメラを有していてもよい。HHP20はカメラで撮像した画像を、記録媒体上に画像形成できる。
また、初期位置と記録媒体に置かれた際のHHP20の向きの設定をHHP20が直接、受け付けてもよい。
また、以上の実施例で示した図8等の構成例は、画像出力器11とHHP20の処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。しかし、各処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。画像出力器11とHHP20は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
実施形態では、位置情報と付加情報とに基づいて、各ノズルの吐出を制御する例を示したが、HHP20は、位置情報と、ノズル列71の幅に全ての文字領域が入るか否かの判定結果に基づいて、各ノズルの吐出を制御してもよい。
図17は、ノズル列71の幅に全ての文字領域が入るか否かの判定について説明する図であり、(a)はノズル列71の幅に全ての文字領域が入っている場合を示し、(b)はノズル列71の幅に全ての文字領域が入っていない場合を示している。
図17(b)のように、ノズル列方向(図の上下方向)におけるノズル列の幅に全ての文字領域が入らない場合、HHP20は、ノズル列71の両端部における所定のノズルを吐出対象外とする制御を行うことができる。また、ノズル列の端部が文字領域の最外側の場合、その文字領域の画像を形成することができる。
また、実施形態はプログラムも含む。例えば、プログラムは、記録媒体に液体を吐出する複数のノズルの吐出により、前記記録媒体上に複数の文字領域を含む画像を形成し、前記画像形成部の位置情報を取得し、前記位置情報に応じた前記画像形成部による形成対象の画像に含まれる前記複数の文字領域に基づいて、前記複数のノズルの吐出を制御する処理をコンピュータに実行させる。このようなプログラムにより、上述した画像形成装置と同様の効果を得ることができる。
11 画像出力器
12 記録媒体
20 HHP(画像形成装置の一例)
23 IJ記録ヘッド駆動回路
24 IJ記録ヘッド(画像形成部の一例)
25 制御部
30 ナビゲーションセンサ
55 情報付加部
61 情報取得制御部
62 位置管理部
66 端部決定部
67 文字領域判定部
68 吐出ノズル制御部
69 画像形成制御部
71 ノズル列
100 液体吐出システム
111、121、122、141、142 文字領域
th ノズル数閾値
特表2010−522650号公報 特許6402585号公報

Claims (10)

  1. 記録媒体に液体を吐出する複数のノズルが配置されたノズル列を有し、前記複数のノズルの吐出により前記記録媒体上に複数の文字領域を含む画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部の位置情報を取得する位置情報取得部と、
    前記位置情報に応じた前記画像形成部による形成対象の画像に含まれる前記複数の文字領域に基づいて、前記複数のノズルの吐出を制御する制御部と
    を備える画像形成装置。
  2. 前記制御部は、
    前記ノズル列の幅に前記形成対象の画像に含まれる文字領域が全て入るか否かの判定に基づいて、前記複数のノズルの吐出を制御する
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、
    前記ノズル列の端部に位置するノズルの吐出によって形成される画像が文字領域であるか否かの判定に基づいて、前記複数のノズルの吐出を制御する
    請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、
    前記位置情報と、前記画像に付加された前記文字領域であるか否かを判定するための情報とに基づいて、前記文字領域であるか否かを判定する
    請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、
    前記ノズル列における所定のノズルを吐出の対象外とする
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記所定のノズルは、
    前記ノズル列の端部に位置するノズルと同じ文字領域を吐出対象とする少なくとも1つのノズルである
    請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御部は、
    前記所定のノズルの数が所定の閾値を超えた場合、前記ノズル列のうちの前記閾値に相当する数のノズルを吐出の対象外とする
    請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御部は、
    前記ノズル列における所定のノズルの数が所定の閾値を超えた場合、前記複数のノズルの吐出の制御を行わない
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記文字領域に該当しない非文字領域は、写真領域又は図形領域の少なくとも一方を含む
    請求項1乃至8の何れか1項に記載の画像形成装置。
  10. 記録媒体に液体を吐出する複数のノズルの吐出により、前記記録媒体上に複数の文字領域を含む画像を形成し、
    前記画像形成部の位置情報を取得し、
    前記位置情報に応じた前記画像形成部による形成対象の画像に含まれる前記複数の文字領域に基づいて、前記複数のノズルの吐出を制御する
    処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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