JP2022171176A - プログラム、液滴吐出装置、液滴吐出システム、情報表示方法 - Google Patents

プログラム、液滴吐出装置、液滴吐出システム、情報表示方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液滴の種類を表示するプログラムを提供すること。【解決手段】本発明は、媒体上で移動された液滴吐出装置20の前記媒体の移動面における位置と画像データに応じて、前記媒体に液滴を吐出する液滴吐出装置と、通信する情報処理装置を、前記液滴吐出装置が吐出に用いる前記液滴の種類に関する情報を前記液滴吐出装置から受信する通信部と、前記通信部が受信した前記液滴の種類を表示する表示制御部、として機能させるためのプログラムを提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、プログラム、液滴吐出装置、液滴吐出システム、及び、情報表示方法に関する。
ノートPCやスマートデバイスの普及により、プリンタに関しても携帯が可能な小型なプリンタが望まれるようになった。このようなプリンタとして、紙搬送システムを取り除き、紙面上を人の手で走査しながらインクなどの液滴を吐出する"ハンドヘルドプリンタ"が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ハンドヘルドプリンタは一定の書式の決まった位置に文字の記入が必要な契約書等への印字にも適している。ハンドヘルドプリンタは、通信機能を持つ端末(例えばスマートデバイスやPC等)から画像データを受信し、印刷媒体(例えばノートや定型用紙)に画像を形成する。
しかしながら、従来の技術では液滴の種類が表示されないという問題がある。ハンドヘルドプリンタには水性のインクと溶剤系のインクが用意されており、ユーザーがインクカートリッジを交換することでインクの種類を変更できる。ユーザーがインクカートリッジを間違って使用すると、期待する印刷物が得られない。例えば、他の人がセットしたインクカートリッジを別の人がそのまま使用したが、水性のインクが定着しないガラスなどの印刷媒体に対して水性のインクを吐出する状況などが生じうる。
インクカートリッジの種類をユーザーが確認するためにはハンドヘルドプリンタのカバーを開ける必要があるため、ユーザーは確認作業を煩わしく感じて実施しない。
本発明は、上記課題に鑑み、液滴の種類を表示するプログラムを提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明は、媒体上で移動された液滴吐出装置の前記媒体の移動面における位置と画像データに応じて、前記媒体に液滴を吐出する液滴吐出装置と、通信する情報処理装置を、前記液滴吐出装置が吐出に用いる前記液滴の種類に関する情報を前記液滴吐出装置から受信する通信部と、前記通信部が受信した前記液滴の種類を表示する表示制御部、として機能させるためのプログラムを提供する。
本発明によれば、液滴の種類を表示するプログラムを提供することができる。
画像データ出力器がHHPから受信したインクカートリッジ情報の表示方法を説明する図である。 HHPによる画像形成を模式的に示す図の一例である。 HHPのハードウェア構成図の一例である。 制御部の構成を説明する図の一例である。 画像データ出力器のハードウェア構成図の一例である。 画像データ出力器と制御部の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。 IJ記録ヘッドにおけるノズル位置を説明する図である。 HHPの座標系と位置の算出方法を説明する図の一例である。 目標吐出位置とノズルの位置の関係を説明する図の一例である。 画像データ出力器とHHPの動作手順を説明するフローチャート図の一例である。 画像データ出力器がプリンタアプリ起動時に、前回、HHPから取得したインクの種類を表示し、HHPとの接続時に前回と種類が変わっていたらインクカートリッジの変更をユーザーに通知する処理の流れを説明する図である。 画像データ出力器が表示するインクの種類の表示例を示す図である。 画像データ出力器がHHPと接続した場合にインクの種類を表示する手順を説明するフローチャート図の一例である。 画像データ出力器が表示するインクカートリッジ情報の表示例を示す図である。 画像データ出力器と制御部の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である(実施例3)。 画像データ出力器がインクの種類によって、メンテナンス通知のタイミングやポップアップ表示されるメッセージを変更する一例のフローチャート図である。 画像データ出力器が表示するメンテナンス情報の表示例を示す図である。 画像データ出力器がインクカートリッジ情報をアイコンで表示する手順を説明するフローチャート図の一例である。 画像データ出力器が表示するステータス領域の一例を示す図である。 画像データ出力器と制御部の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である(実施例5)。 画像データ出力器がインクの種類によって、プレビュー画面の背景色を変更するフローチャート図の一例である。 画像データ出力器が表示するプレビュー画面の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態の一例として、液滴吐出システムと液滴吐出システムが行う情報表示方法について図面を参照しながら説明する。
<インクカートリッジ情報の通知>
まず、図1を参照して、ハンドヘルドプリンタ(以下、HHPという)が有するインクカートリッジ情報の表示方法の概略を説明する。図1は、画像データ出力器11がHHP20から受信したインクカートリッジ情報の表示方法を説明する図である。まず、HHP20にインクカートリッジ19が装着されている。インクカートリッジ19はHHP20に脱着可能である。インクカートリッジ19は、ROM、ICチップ又はEEPROM等にインクカートリッジ情報を記憶している。インクカートリッジ情報は、例えば以下のようになる。
・インクの種類(水性又は溶剤系)
・インクの色(CMYK等)
・インク残量
HHP20は、画像データ出力器11(より詳細には画像データ出力器11で動作するプリンタアプリ)からの要求に応じて、インクカートリッジ情報、電源接続状態、及び、バッテリ残量等を画像データ出力器11に送信する。
画像データ出力器11は汎用の情報処理装置である。画像データ出力器11ではプリンタアプリが動作しており、プリンタアプリはインクカートリッジ情報を受信すると、HHP20のステータスの一部として、又は、ポップアップ表示により、インクカートリッジ情報を表示する。
こうすることで、ユーザーがインクの種類等を把握でき、期待する印刷物が得られない等のユーザー被害又は損害を未然に防ぐことができる。
<用語について>
液滴カートリッジとは、液滴吐出装置が吐出する液滴を詰めた詰め替え容器のことをいう。液滴がインクの場合、液滴カートリッジはインクカートリッジと呼ばれる。
液滴の種類とは、印刷物の品質に影響しうる液滴の属性である。例えば、インクの特性、材料、粘度、表面張力などの物性が含まれる。また、染料系又は顔料系の違いが含まれてよい。本実施形態では主に溶剤系と水性を例に説明する。
<HHPによる画像形成>
図2は、HHP20による画像形成を模式的に示す図の一例である。HHP20には、例えば画像データ出力器11から画像データと走査に関する情報(走査モード(マルチパスモード、シングルパスモードと走査方向)、走査パス数、印刷ジョブのキャンセル、又は、印刷ジョブのリトライ等)が送信される。HHP20と画像データ出力器11、又は、HHP20と画像データ出力器11で動作するプログラムを液滴吐出システム100という。ユーザーはHHP20を把持して、印刷媒体12(例えば定型用紙やノートなど)からHHP20が浮き上がらないように媒体上(移動面)をフリーハンドで走査させる。
画像データ出力器11は、HHP20と無線又は有線で通信する機能を有する情報処理装置であればよい。画像データ出力器11は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、ハンディターミナル、ウェアラブルPC(例えば、腕時計型、サングラス型)、携帯型のゲーム機、カーナビゲーション、デジタルカメラ、プロジェクタ、又は、テレビ会議端末等が挙げられる。
HHP20は後述するようにナビゲーションセンサのみ又はナビゲーションセンサとジャイロセンサで位置を検出し、HHP20が目標吐出位置に移動すると、目標吐出位置で吐出すべき色のインクを吐出する。すでにインクを吐出した場所はマスクされるので(インクの吐出の対象とならないので)、ユーザーは印刷媒体12上で任意の方向にHHP20を走査させることで画像を形成できる。
印刷媒体12からHHP20が浮き上がらないことが好ましいのは(意識的に浮かせるのとは別に)、ナビゲーションセンサが印刷媒体12からの反射光を利用して移動量を検出するためである。印刷媒体12からHHP20が浮き上がると反射光を検出できなくなり移動量を検出できない。1回の走査で形成可能なPn行分などの一まとまりの画像データ(これをページという)はある初期位置に基づいて形成される。一まとまりの画像データの形成の途中でHHP20が位置を検出できない状態になると、ユーザーは画像データ出力器11にキャンセル又はリトライを指示する。本実施形態ではこの状態では浮きが検出される可能性が高いので、ユーザーが操作しなくても印刷完了という状態に遷移する。
HHP20は、印刷媒体12にインクを吐出して画像を形成するためインクジェットプリンタと呼ぶことができる。吐出する流体はインクに限られず、少なくとも吐出時に液状になればよいため液滴吐出装置と称することもできる。また、画像を形成するため画像形成装置又は印刷装置と称してもよいし、画像を処理するため画像処理装置と称してもよい。また、HHP20は、ユーザーが手で持って携帯できるという意味からHMP(Handy Mobile Printer)と称される場合がある。
印刷媒体12は平面を一部に有していればよい。平面は曲面であってもよい。例えば、用紙やノートなどが挙げられる。印刷媒体は机や床に水平でも垂直でもよい。また、印刷媒体12はシート状の形状に限られず、壁や天井などにもHHP20は画像を形成できる。例えば、HHP20は、段ボールの側面、底面、上面等にも印刷可能である。また、HHP20は、地面や施設等に固定されている立体物にも印刷可能である。
<構成例>
図3は、HHP20のハードウェア構成図の一例を示す。HHP20は、印刷媒体12に画像を形成する液滴吐出装置又は画像形成装置の一例である。HHP20は、制御部25によって全体の動作が制御され、制御部25には、IJ記録ヘッド駆動回路23、OPU26、通信I/F27、ROM28、DRAM29、ナビゲーションセンサ30、及びジャイロセンサ31が電気的に接続されている。また、HHP20は電力により駆動されるため、電源22と電源回路21を有している。電源回路21が生成する電力は、点線22aで示す配線などにより、IJ記録ヘッド駆動回路23、IJ記録ヘッド24、制御部25、OPU26、通信I/F27、ROM28、DRAM29、ナビゲーションセンサ30、及び、ジャイロセンサ31に供給されている。
電源22としては主に電池(バッテリ)が利用される。電源は充電可能であってもよい。電源22にUSBケーブルなどの電源ケーブルが接続されてもよいし、商用電源(交流電源)が接続されてもよい。電源回路21は、電源22が供給する電力をHHP20の各部に分配する。また、電源22は、電源22の電圧を各部に適した電圧に降圧や昇圧する。また、電源22が充電可能な電池である場合、電源回路21はケーブルの接続を検出して充電回路に接続し、電源22の充電を可能にする。
通信I/F27は、スマートフォンやPC(Personal Computer)等の画像データ出力器11から画像データの受信等を行う。通信I/F27は例えば無線LAN、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)、赤外線、3G(携帯電話)、又は、LTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した通信装置である。また、通信I/F27は、このような無線通信の他、有線LAN、USBケーブルなどを用いた有線通信に対応した通信装置であってもよい。
ROM28は、HHP20のハードウェア制御を行うファームウェアや、IJ記録ヘッド24の駆動波形データ(液滴を吐出するための電圧変化を規定するデータ)や、HHP20の初期設定データ等を格納している。
DRAM29は通信I/F27が受信した画像データを記憶したり、ROM28から展開されたファームウェアを格納したりするために使用される。したがって、CPU33がファームウェアを実行する際のワークメモリとして使用される。
ナビゲーションセンサ30は、所定のサイクル時間ごとにHHP20の移動量を検出するセンサである。ナビゲーションセンサ30は、例えば、発光ダイオード(LED)やレーザ等の光源と、印刷媒体12を撮像する撮像センサを有している。HHP20が印刷媒体12上を走査されると、印刷媒体12の微小なエッジが次々に検出され(撮像され)エッジ間の距離を解析することで移動量が得られる。本実施形態では、ナビゲーションセンサ30は、HHP20の底面に1つだけ搭載されている。従来は2つであった。ただし、説明のためナビゲーションセンサ30が2つあるHHP20について説明する場合がある。なお、ナビゲーションセンサ30として多軸の加速度センサを用いてもよく、HHP20は加速度センサのみでHHP20の移動量を検出してもよい。
ジャイロセンサ31は、少なくとも印刷媒体12に垂直な軸を中心にHHP20が回転した際の角速度(ヨーレート)を検出するセンサである。HHP20は角速度を蓄積してヨー角を算出する。ジャイロセンサ31は多軸の角速度を検出できると好ましく、この場合、ロー角とピッチ角も検出できる。
OPU(Operation panel Unit)26は、HHP20の状態を表示するLED、ユーザーがHHP20に画像形成を指示するためのスイッチ等を有している。ただし、OPU26は、これに限定するものではなく、液晶ディスプレイを有していてよく、更にタッチパネルを有していてもよい。また、OPU26は、音声入力機能を有していてもよい。
IJ記録ヘッド駆動回路23は上記の駆動波形データを用いて、IJ記録ヘッド24を駆動するための駆動波形(電圧)を生成する。IJ記録ヘッド駆動回路23は、インクの液滴のサイズなどに応じた駆動波形を生成できる。
IJ記録ヘッド24は、インクを吐出するための基板等である。IJ記録ヘッド24にはインクカートリッジ19が装着されており、インクカートリッジ19のインクがIJ記録ヘッド24に流入する。図ではCMYKの4色のインクを吐出可能になっているが、単色でもよく5色以上の吐出が可能でもよい。IJ記録ヘッド24には、各色ごとに一列(二列以上でもよい)に列状に並んだ複数のインク吐出用のノズル(後述する)が配置されている。また、インクの吐出方式はピエゾ方式でもサーマル方式でもよく、この他の方式でもよい。IJ記録ヘッド24は、ノズルから液体を吐出・噴射する機能部品である。吐出される液体は、IJ記録ヘッド24から吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、又は加熱、冷却により粘度が30〔mPa・s〕以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
制御部25はCPU33を有しHHP20の全体を制御する。制御部25は、ナビゲーションセンサ30により検出される移動量及びジャイロセンサ31により検出される角速度を元に、IJ記録ヘッド24の各ノズルの位置、該位置に応じて形成する画像の決定、後述する吐出ノズル可否判断等を行う。制御部25について詳細は次述する。
図4は、制御部25の構成を説明する図の一例である。制御部25はSoC50とASIC/FPGA40を有している。SoC50とASIC/FPGA40はバス46,47を介して通信する。ASIC/FPGA40はどちらの実装技術で設計されてもよいことを意味し、ASIC/FPGA40以外の他の実装技術で構成されてよい。また、SoC50とASIC/FPGA40は、別のチップとして構成されるのでなく1つのチップや基板で構成されてもよい。あるいは、SoC50とASIC/FPGA40は、3つ以上のチップや基板で実装されてもよい。
SoC50は、バス47を介して接続されたCPU33、位置算出回路34、メモリCTL(コントローラ)35、及び、ROM CTL(コントローラ)36等の機能を有している。なお、SoC50が有する構成要素はこれらに限られない。
また、ASIC/FPGA40は、バス46を介して接続されたImage RAM37、DMAC38、回転器39、割込みコントローラ41、ナビゲーションセンサI/F42、印字/センサタイミング生成部43、IJ記録ヘッド制御部44及びジャイロセンサI/F45を有している。なお、ASIC/FPGA40が有する構成要素はこれらに限られない。
CPU33は、ROM28からDRAM29に展開されたファームウェア(プログラム)などを実行し、SoC50内の位置算出回路34、メモリCTL35、及び、ROM CTL36の動作を制御する。また、ASIC/FPGA40は、ASIC/FPGA40内のImage RAM37、DMAC38、回転器39、割込みコントローラ41、ナビゲーションセンサI/F42、印字/センサタイミング生成部43、IJ記録ヘッド制御部44及びジャイロセンサI/F45等の動作を制御する。
位置算出回路34は、ナビゲーションセンサ30が検出するサンプリング周期ごとの移動量及びジャイロセンサ31が検出するサンプリング周期ごとの角速度に基づいてHHP20の位置(座標情報)を算出する。HHP20の位置とは、厳密にはノズルの位置であるが、ナビゲーションセンサ30のある位置が分かればノズルの位置を算出できる。また、位置算出回路34は目標吐出位置を算出する。なお、位置算出回路34をCPU33がソフト的に実現してもよい。
ナビゲーションセンサ30の位置は、後述するように例えば所定の原点(画像形成が開始される時のHHP20の初期位置)を基準に算出されている。また、位置算出回路34は、過去の位置と最も新しい位置の差に基づいて移動方向や加速度を推定し、例えば次回の吐出タイミングにおけるナビゲーションセンサ30の位置を予測する。こうすることで、HHP20は、ユーザーの走査に対する遅れを抑制してインクを吐出できる。
メモリCTL35は、DRAM29とのインタフェースであり、DRAM29に対しデータを要求し、取得したファームウェアをCPU33に送出したり、取得した画像データをASIC/FPGA40に送出したりする。
ROM CTL36は、ROM28とのインタフェースであり、ROM28に対しデータを要求し、取得したデータをCPU33やASIC/FPGA40に送出する。
回転器39は、DMAC38が取得した画像データを、インクを吐出するヘッド、ヘッド内のノズル位置、及び、取り付け誤差などによるヘッド傾きに応じて回転させる。DMAC38は回転後の画像データをIJ記録ヘッド制御部44へ出力する。
Image RAM37はDMAC38が取得した画像データを一時的に格納する。すなわち、ある程度の画像データがバッファリングされ、HHP20の位置に応じて読み出される。
IJ記録ヘッド制御部44は、画像データ(ビットマップデータ)にディザ処理などを施して大きさと密度で画像を表す点の集合に画像データを変換する。これにより、画像データは吐出位置と点のサイズのデータとなる。IJ記録ヘッド制御部44は点のサイズに応じた制御信号をIJ記録ヘッド駆動回路23に出力する。IJ記録ヘッド駆動回路23は上記のように制御信号に対応した駆動波形データを用いて、駆動波形(電圧)を生成する。
ナビゲーションセンサI/F42は、ナビゲーションセンサ30と通信し、ナビゲーションセンサ30からの情報として移動量ΔX´、ΔY´(これらについては後述する)を受信し、その値を内部レジスタに格納する。
印字/センサタイミング生成部43は、ナビゲーションセンサI/F42とジャイロセンサI/F45が情報を読み取るタイミングを通知し、IJ記録ヘッド制御部44に駆動タイミングを通知する。情報を読み取るタイミングの周期はインクの吐出タイミングの周期よりも長い。IJ記録ヘッド制御部44は吐出ノズル可否判断を行い、インクを吐出すべき目標吐出位置があればインクを吐出し、目標吐出位置がなければ吐出しないと判断する。
ジャイロセンサI/F45は印字/センサタイミング生成部43により生成されたタイミングになるとジャイロセンサ31が検出する角速度を取得してその値をレジスタに格納する。
割込みコントローラ41は、ナビゲーションセンサI/F42がナビゲーションセンサ30との通信が完了したことを検知して、SoC50へそれを通知するための割込み信号を出力する。CPU33はこの割込みにより、ナビゲーションセンサI/F42が内部レジスタに記憶するΔX´、ΔY´を取得する。その他、エラー等のステータス通知機能も有する。ジャイロセンサI/F45に関しても同様に、割込みコントローラ41はSoC50に対し、ジャイロセンサ31との通信が終了したことを通知するための割込み信号を出力する。
<<画像データ出力器11のハードウェア構成例>>
図5は、画像データ出力器11のハードウェア構成図の一例である。図示する画像データ出力器11は、CPU201、フラッシュROM202、RAM203、無線通信モジュール204、アンテナ205、カメラ206、LCD207、タッチパネル208、外部I/F209、マイク210、及び、スピーカー211を備えている。これらはバス212に接続され、データのやり取りが可能である。また、画像データ出力器11はバッテリ213を備えており、上記の各デバイスへ電力を供給している。
CPU201は、フラッシュROM202に記憶されたアプリケーションにしたがって、各種データの演算処理などにより画像データ出力器11全体を制御するものである。フラッシュROM202は画像データ出力器11全体を制御するプリンタアプリ202pを記憶すると共に、各種データを記憶するストレージとしても機能する。プリンタアプリ202pはHHP20が適切に動作するように開発されたソフトウェアである。
RAM203は、CPU201のワークメモリとして使用される。フラッシュROM202に記憶されたプリンタアプリ202pはRAM203に読み込まれて、CPU201により実行される。
無線通信モジュール204はBluetooth(登録商標)、無線LAN、NFC、又は、赤外線等によりHHP20と通信する。無線通信モジュール204は、3GやLTEなどの携帯電話回線を利用した音声通信やデータ通信をおこなってもよい。
カメラ206は撮像素子から出力された画像信号をA/D変換する。LCD207は、画像データ出力器11を操作するためのアイコンや、各種のデータを表示する。タッチパネル208はLCD207に重ね合わせて密着しており、指が接触した位置を検出する。
外部I/F209は、例えばUSBインタフェースであり、外部機器を接続するためのインタフェースである。マイク210は入力された音声信号をA(Analog)/D(Digital)変換する。スピーカー211は音データをD/A変換して可聴信号を出力する。
<機能について>
図6は、画像データ出力器11と制御部25の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。なお、画像データ出力器11とHHP20を印刷システムと称する場合がある。
<<画像データ出力器>>
画像データ出力器11は、通信部51、表示制御部52、操作受付部53、印刷制御部54、及び、記憶部59の各機能を有する。これら画像データ出力器11の機能部は、CPU201がプリンタアプリ202pを実行し図5に示したハードウェアと協働することで実現される機能又は手段である。なお、プリンタアプリ202pは、プログラム配信用のサーバから配信されてもよいし、USBメモリや光記憶媒体などの可搬性の記憶媒体に記憶された状態で配布されてもよい。
通信部51は、HHP20と各種の情報を送受信する。本実施形態では通信部51は、画像データ及び走査に関する情報(走査モード(マルチパスモード、シングルパスモードと走査方向、走査パス数等)をHHP20に送信する。通信部51は、エラーの有無や動作状態などのシステム状態(I.スタンバイ、II.ウォームアップ中、III.印刷中(IV.印刷レディ、V.走査中、及び、VI.印刷完了)、及び、インクカートリッジ情報をHHP20から受信する。なお、通信部51は、フラッシュROM202からRAM203に展開されたプリンタアプリ202pをCPU201が実行し無線通信モジュールを制御すること等により実現される。
表示制御部52は、LCD207に表示される各種の画面の表示に関する制御を行う。本実施形態では、表示制御部52は、インクカートリッジ情報を画面に表示する。表示制御部52は、画像データのプレビュー(印刷の仕上がりのイメージ)等を表示してもよい。表示制御部52は、フラッシュROM202からRAM203に展開されたプリンタアプリ202pをCPU201が実行しLCD207を制御すること等により実現される。
操作受付部53は、ユーザーの画像データ出力器11に対する各種の操作を受け付ける。操作受付部53はフラッシュROM202からRAM203に展開されたプリンタアプリ202pをCPU201が実行しタッチパネル208を制御すること等により実現される。
印刷制御部54は、画像データの印刷に関する制御を行う。すなわち、印刷制御部54は、HHP20との通信、画像データの生成、及び、印刷中断・再開等に関する制御を行う。印刷制御部54は、フラッシュROM202からRAM203に展開されたプリンタアプリ202pをCPU201が実行すること等により実現される。
記憶部59は、画像データ591とインクカートリッジ情報592を記憶する。画像データ591はどのようなファイルフォーマットでもよいが、例えばTIFF、JPEG、BMPなどの画像ファイルである。あるいは、画像データ591は、PDL(Page Description Language)で記述された印刷データ(ポストスクリプト、PDF等)でもよい。
インクカートリッジ情報592は、図1で説明したようにインクカートリッジ19から取得できる情報である。記憶部59には画像データ出力器11がHHP20から最後に取得したインクカートリッジ情報592が記憶される。
<<制御部>>
制御部25は、情報取得制御部61、位置管理部62、画像データ記憶部64、通信部65、印刷制御部68、表示制御部80、及び、カートリッジ情報取得部81を有する。制御部25が有するこれらの機能は、図4に示したCPU33がROM28に記憶されたプログラムを実行することで実現される機能又は手段である。
情報取得制御部61は、各種のセンサからセンサが検出した情報を取得するタイミングか否かを判断し、情報を取得するタイミングであれば各センサから情報を取得する。位置管理部62はユーザーの印刷開始の操作に応じて原点を確定し、この原点に対して位置算出回路34が算出したノズルの位置を管理する。
印刷制御部68は、システム状態が走査中の場合に、ノズルの位置に基づいて画像データを用いたIJ記録ヘッド駆動回路23の制御を行う。印刷制御部68は、その他のシステム状態では印刷を行わない。
カートリッジ情報取得部81はインクカートリッジ19からインクカートリッジ情報を取得する。インクカートリッジ19は、カートリッジ情報記憶部191にインクカートリッジ情報を記憶している。カートリッジ情報記憶部191はROM等により実現される記憶手段である。カートリッジ情報記憶部191は、書き換え可能領域とプロテクト領域を有しており、書き換え可能領域にインク残量が記憶され、プロテクト領域にインク種類、インクの色、個体識別番号等が記憶されている。インクカートリッジ情報は、画像データ出力器11からの要求に応じて取得されてもよいし、カートリッジ情報取得部81が定期的に取得してもよいし、HHP20の起動時など決まったイベントで取得してもよい。
通信部65は画像データ出力器11と通信して、種々の情報を送受信する。本実施形態では通信部65は、画像データ及び走査に関する情報を画像データ出力器11から受信し、システム状態やインクカートリッジ情報を画像データ出力器11に送信する。
画像データ記憶部64はImage RAM37などに構築された画像データの記憶手段であり、通信部65が受信した画像データは画像データ記憶部64に記憶される。
表示制御部80はシステム状態やエラーの有無など、OPU26が表示する情報を生成し、OPU26に表示する。
<IJ記録ヘッドにおけるノズル位置について>
次に、図7を用いて、IJ記録ヘッド24におけるノズル位置等について説明する。図7はHHP20の底面を示す。この底面が印刷媒体12に対向する面である。
図7は、1つのナビゲーションセンサ30を有するHHP20を示す。ナビゲーションセンサ30からIJ記録ヘッド24までの距離はaである。距離aはゼロでもよい(ナビゲーションセンサ30がIJ記録ヘッド24に接している)。ナビゲーションセンサ30が1つの場合、ナビゲーションセンサ30はIJ記録ヘッド24の周囲の任意の場所に配置されてよい。図示するナビゲーションセンサ30の位置は一例である。ただし、IJ記録ヘッド24とナビゲーションセンサ30の距離が短いことでHHP20の底面のサイズを削減しやすくなる。
ナビゲーションセンサ30が2つの場合、2つのナビゲーションセンサ30の間の距離が長い方が回転角の検出精度が向上する。したがって、HHP20の長手方向に2つのナビゲーションセンサ30が配置されることが好ましいが、ナビゲーションセンサ30が2つの場合も、ナビゲーションセンサ30はIJ記録ヘッド24の周囲の任意の場所に配置されてよい。
IJ記録ヘッド24の端から最初のノズル71までの距離は距離d、隣接するノズル間の距離は距離eである。a、d、eの値はROM28などに予め記憶されている。
位置算出回路34などがナビゲーションセンサ30の位置を算出し、ジャイロセンサでヨー角を検出すれば、距離a、距離d及び距離eを用いて、位置算出回路34はノズル71の任意のノズル位置を算出できる。
ノズル71はHHP20の長手方向の上側に寄っている。これはユーザーがHHP20を把持した場合にノズル71の位置を直感的に把握しやすいためである。ただし、ノズル71はHHP20の中央やその他の場所に配置されてもよい。
ノズル71はN個のノズルを有している。各ノズルには、中央から順番にノズル1、ノズル2、…、ノズルN,のように番号が設定されており、HHP20は各ノズルごとに位置を算出する。ノズルの番号は上端から順番に付されていてもよい。距離eが短くノズルの数であるNが多いほど高解像度の画像が得られる。一例としてNは192個とする場合があるが、Nは192個に限られない。
<ノズルの位置について>
図8は、HHP20の座標系と位置の算出方法を説明する図の一例である。本実施形態では、印刷媒体12に水平な方向をX軸、垂直な方向をY軸に設定する。原点は印刷開始時のノズルN又はノズル1の位置である。この座標を印刷媒体座標と称することにする。これに対し、ナビゲーションセンサ30は図8の座標軸(X´軸、Y´軸)で移動量を出力する。すなわち、ナビゲーションセンサ30は、ノズル71の配列方向をY´軸、Y´軸に直交する方向をX´軸として移動量を出力する。
図8(a)に示したように、印刷媒体12に対しHHP20が時計回りにθ回転している場合を例にして説明する。ユーザーがHHP20を印刷媒体座標に対し全く傾けることなく走査させることは困難であるためゼロでないθが生じると考えられる。全く回転していなければ、X=X´、Y=Y´である。しかし、HHP20が印刷媒体12に対し回転角θ、回転した場合、ナビゲーションセンサ30の出力とHHP20の印刷媒体12における実際の位置が一致しなくなる。回転角θは時計回りが正、X、X´は右方向が正、Y、Y´は下方向が正である。
図8(a)はHHP20のX座標を説明する図の一例である。図8(a)では回転角θのHHP20がX方向にのみ同じ回転角θのままナビゲーションセンサ30がt1からt2に移動した場合にナビゲーションセンサ30が検出する移動量ΔX´、ΔY´とX,Yの対応を示している。なお、ナビゲーションセンサ30が2つある場合、相対位置は固定なので2つのナビゲーションセンサ30の出力(移動量)は同じである。ナビゲーションセンサ30のX座標はプラス方向にX1+X2変化する。X1+X2はΔX´、ΔY´及び回転角θから求められる。
図8(b)は回転角θのHHP20がY方向にのみ同じ回転角θのままt1からt2に移動した場合にナビゲーションセンサ30が検出する移動量ΔX´、ΔY´とX,Yの対応を示している。ナビゲーションセンサ30のY座標はプラス方向にY1+Y2変化する。Y1+Y2はΔX´、ΔY´及び回転角θから求められる。
図8(a)(b)から、HHP20がX方向及びY方向に回転角θのまま移動した場合、ナビゲーションセンサ30が出力するΔX´、ΔY´は印刷媒体座標のX,Yに以下のように変換できる。
X=ΔX´cosθ-ΔY´sinθ …(1)
Y=ΔX´sinθ+ΔY´cosθ …(2)
<回転角θ>
続いて、ジャイロセンサ31の出力を用いた回転角θの算出方法を説明する。ジャイロセンサ31の出力は角速度ωである。
ω=dθ/dt
であるから、dtをサンプリング周期とすると回転角dθは以下で表せる。
dθ=ω×dt
したがって、現在(時間t=0~N)の回転角θは以下のようになる。
Figure 2022171176000002
このように、ジャイロセンサ31により回転角θを求めることができる。位置算出回路34は、式(1)(2)に示すように、回転角θを用いて位置を算出できる。ナビゲーションセンサ30の位置を算出できれば、図7に示したa,d,eの値により、位置算出回路34は各ノズル71の座標を算出することができる。なお、式(1)のX、式(2)のYはそれぞれサンプリング周期における変化量なのでこのX,Yを累積することで現在の位置が求められる。
<目標吐出位置>
続いて、図9を用いて目標吐出位置について説明する。図9は、目標吐出位置とノズル71の位置の関係を説明する図の一例である。目標吐出位置G1~G9は、HHP20がノズル71からインクを着弾させる目標位置(画素の形成先)である。目標吐出位置G1~G9は、HHP20の初期位置とHHP20のX軸/Y軸方向の解像度(Xdpi,Ydpi)から求めることができる。
例えば、解像度が300dpiの場合、HHP20の初期位置を基準にIJ記録ヘッド24の長手方向及びこれに対し垂直な方向に約0.084[mm]ごとに目標吐出位置が設定される。この目標吐出位置G1~G9に吐出される画素があれば、HHP20はインクを吐出する。
しかし、実際には、ノズル71と目標吐出位置が完全に一致するタイミングを捉えることは困難なので、HHP20は目標吐出位置とノズル71の現在位置との間に許容誤差73を設けている。そして、ノズル71の現在位置が目標吐出位置から許容誤差73の範囲内にある場合に、ノズル71からインクを吐出する(このような許容範囲を設けることを「吐出ノズル可否判断」という。)。
また、矢印72に示すように、HHP20はノズル71の移動方向と加速度を監視しており、次回の吐出タイミングのノズル71の位置を予測している。したがって、予測された位置と許容誤差73の範囲内を比較してインクの吐出を準備することが可能になる。
<走査中から印刷完了までの全体動作>
まず、図10に基づいて全体的な動作について説明する。図10は、画像データ出力器11とHHP20の動作手順を説明するフローチャート図の一例である。まず、ユーザーは画像データ出力器11の電源ボタンを押下する(U101)。画像データ出力器11はそれを受け付け、電池等の電源から電力が供給されて起動する。また、ユーザーはプリンタアプリ202pを起動させる。
プリンタアプリ202pが起動し、HHP20の初期化が完了すると、インクカートリッジ情報表示処理が実行される(US100)。インクカートリッジ情報表示処理の詳細は後述する。
ユーザーは画像データ出力器11のテキスト入力画面で印刷したいテキストを入力する(U102)。画像データ出力器11の操作受付部53はテキストの入力を受け付ける。印刷対象はテキストデータでなくてもよく、この場合、印刷対象の画像データが選択される。
ユーザーは入力したテキストを印刷ジョブとして実行する操作を行う(U103)。すなわち、ユーザーは、印刷を開始するためのボタンを押下する。プリンタアプリ202pの操作受付部53は印刷ジョブの実行の要求を受け付ける。印刷ジョブの要求により画像データ及び走査に関する情報がHHP20へ送信される。
ユーザーは、HHP20を持ち、印刷媒体12(例えばノート)の上で初期位置を決定する(U104)。
そして、ユーザーはHHP20の印刷ボタン26aを押下する(U105)。HHP20は印刷ボタン26aの押下を受け付ける。印刷ボタン26aの押下時のノズル1又はNの位置が初期位置である。
ユーザーはHHP20を印刷媒体12の上で滑らせるように自由に走査する(U106)。
続いて、HHP20の動作を説明する。以下の動作はCPU33がファームウェアを実行することで行われる。
HHP20も電源のONにより起動する。HHP20は、HHP20に内蔵されている図3,図4のハードウェア要素を初期化する(S101)。HHP20は、例えば、ナビゲーションセンサI/F42やジャイロセンサI/F45のレジスタを初期化したり、印字/センサタイミング生成部43にタイミング値を設定したりする。また、HHP20は画像データ出力器11との間の通信を確立する。例えば、Bluetooth(登録商標)で通信する場合、ユーザーは予め画像データ出力器11とHHP20のペアリングを行っている。これにより、HHP20はスタンバイという状態になる。
HHP20の起動処理部69は初期化が完了したかどうかを判断し、完了していない場合はこの判断を繰り返す(S102)。
初期化が完了すると(S102のYes)、HHP20の表示制御部80はOPU26の例えばLED点灯によりユーザーに印刷可能な状態であることを報知する(S103)。これにより、ユーザーは印刷可能な状態であることを把握し、上記のように印刷ジョブの実行を要求する。
印刷ジョブの実行の要求により、HHP20の通信I/F27は画像データ出力器11から画像データの入力を受け付け、表示制御部80は画像が入力された旨をOPU26のLEDを点滅させる等によりユーザーに対し報知する(S104)。これによりウォームアップ中となり、画像データの受信が完了すると印刷中の印刷レディになる。
ユーザーが印刷媒体12上でHHP20の初期位置を決め、印刷ボタン26aを押下すると、HHP20のOPU26はこの操作を受け付け、情報取得制御部61がナビゲーションセンサI/F42に位置を読み取らせる(S105)。これによりHHP20は走査中となる。ナビゲーションセンサI/F42はナビゲーションセンサ30と通信し、ナビゲーションセンサ30が検出した移動量を取得しレジスタなどに格納しておく(S1001)。情報取得制御部61はナビゲーションセンサI/F42から移動量を読み出す。
ユーザーが印刷ボタン26aを押下した直後に取得された移動量はゼロであるがゼロでないとしても、位置管理部62は例えば座標(0,0)の初期位置としてDRAM29やCPU33のレジスタなどに格納する(S106)。
また、初期位置を取得すると印字/センサタイミング生成部43がタイミングの生成を開始する(S107)。印字/センサタイミング生成部43は、初期化で設定されたナビゲーションセンサ30の移動量の取得タイミングに達するとナビゲーションセンサI/F42とジャイロセンサI/F45、にタイミングを指示する。これが周期的に行われ上記のサンプリング周期となる。
HHP20の情報取得制御部61は、移動量と角速度情報を取得するタイミングであるか否かを判断する(S108)。この判断は、割込みコントローラ41からの通知により行うが、印字/センサタイミング生成部43と同じタイミングを情報取得制御部61がカウントすることで判断してもよい。
移動量、及び角速度情報を取得するタイミングになると、HHP20の情報取得制御部61はナビゲーションセンサI/F42から移動量を取得し、ジャイロセンサI/F45から角速度情報を取得する(S109)。
次に、位置算出回路34は角速度情報と移動量を用いてナビゲーションセンサ30の現在の位置を算出する(S110)。具体的には、位置算出回路34は、前回のサイクルで算出した位置(X,Y)と、今回取得した移動量(ΔX´、ΔY´)及び角速度情報から算出した移動距離を加えて、現在のナビゲーションセンサ30の位置を算出する。初期位置のみで、前回算出した位置がない場合は、初期位置に今回取得した移動量(ΔX´、ΔY´)及び角速度情報から算出した移動距離を加えて、現在のナビゲーションセンサ30の位置を算出する。
次に、位置算出回路34はナビゲーションセンサ30の現在の位置を用いて各ノズル71の現在の位置を算出する(S111)。
このように、印字/センサタイミング生成部43により角速度情報と移動量が同時に又はほぼ同時に取得されるので、回転角と回転角が検出されたタイミングで取得された移動量でノズル71の位置を算出できる。したがって、種類が異なるセンサの情報でノズル71の位置が算出されても、ノズル71の位置の精度が低下しにくい。
次に、CPU33はDMAC38を制御して、算出した各ノズル71の位置を基に、各ノズル71の周辺画像の画像データをDRAM29からImage RAM37へ送信する(S112)。なお、回転器39は、ユーザーにより指定されたヘッド位置(HHP20の持ち方など)及びIJ記録ヘッド24の傾きに応じて、画像を回転させる。
次に、IJ記録ヘッド制御部44は周辺画像を構成する各画像要素の位置座標と、各ノズル71の位置座標とを比較する(S113)。位置算出回路34は、ノズル71の過去の位置と現在の位置を用いてノズル71の加速度を算出している。これにより、位置算出回路34は、ナビゲーションセンサI/F42が移動量を取得しジャイロセンサI/F45が角速度情報を取得する周期よりも短いIJ記録ヘッド24のインク吐出周期ごとにノズル71の位置を算出している。IJ記録ヘッド制御部44は、位置算出回路34が算出するノズル71の位置から所定範囲内に画像要素の位置座標が含まれるか否かを判断する。
吐出条件を満たさない場合(S114のNo)、処理はステップS108に戻る。吐出条件を満たす場合(S114のYes)、IJ記録ヘッド制御部44はノズル71ごとに画像要素のデータをIJ記録ヘッド駆動回路23に出力する(S115)。これにより、印刷媒体12にはインクが吐出される。IJ記録ヘッド制御部44は吐出制御テーブルを更新する。
次に、状態制御部67は、ノズル位置が画像領域外か、浮きが検出されたか、全画像データを出力したか又は印刷ボタン26aが押下されたかを判断する(S116)。ステップS116の判断がNoの場合、ステップS108からS115までの処理を繰り返す。
ステップS116の判断がYesの場合、表示制御部80は、例えばOPU26のLEDを点灯させユーザーに印刷が完了したことを報知する(S117)。HHP20はこれにより印刷完了となる。
<インクカートリッジ情報の表示>
図11は、プリンタアプリ起動時(本体と未接続時)に、前回、HHP20から取得したインクの種類を表示し、HHP20との接続時に前回と種類が変わっていたらインクカートリッジ19の変更をユーザーに通知する処理の流れを説明する図である。
まず、画像データ出力器11の処理を説明する。画像データ出力器11でプリンタアプリ202pが起動する(U201)。ユーザーが起動しても自動的に起動してもよい。
プリンタアプリ202pが起動すると、表示制御部52は、記憶部に記憶しておいた前回接続時のインクカートリッジ情報592を読み出して、プリンタアプリ202pのステータス領域などに表示する(U202)。
そして、通信部51はBluetooth(登録商標)等の仕様に基づいてHHP20を検索することで、HHP20との通信接続を試行する(U203、U204)。
接続が完了すると、通信部51はステータス情報取得要求をHHP20に送信する(U205)。ステータス情報は、電源状態とインクカートリッジ情報を含む。電源状態は、例えば電源接続状態(USBケーブルによる充電中など)やバッテリ残量である。ステータス情報にシステム状態が含まれてもよい。
通信部51は、ステータス情報をHHP20から受信する(U206)。通信部51は、次回のHHP20との通信時にステップU202で読み出すために、記憶部59にインクカートリッジ情報592を上書きする。上書き前にインクカートリッジ情報592は待避して保存される。
表示制御部52は、インクの種類が前回接続時と異なるか否かを判断する(U207)。インクの種類とは、例えば水性と溶剤系などをいう。
インクの種類が前回接続時と異なる場合、表示制御部52は、インクの種類を例えばポップアップ表示することでユーザーに通知する(U208)。なお、表示制御部52は、ステータス領域にもインクの種類を反映させる。
次に、HHP20の処理を説明する。HHP20側で初期化が完了すると、画像データ出力器11からの通信接続に応じて、通信部65が接続処理を行う(S201)。
通信部65がステータス情報取得要求を受信すると(S202)、カートリッジ情報取得部81が装着されたインクカートリッジ19からインクカートリッジ情報を取得する(S203)。インクカートリッジ情報は、HHP20が起動時の初期化処理で取得しておいてもよい。
通信部65は、ステータス情報(インクカートリッジ情報を含む)を画像データ出力器11に送信する(S204)。
<インクの種類の表示例>
図12は、画像データ出力器11が表示するインクの種類の表示例を示す。図12では、プリンタアプリの画面上にメッセージ301がポップアップ表示されている。図12では、プリンタアプリが印刷用の画像データを表示している。メッセージ301は画像データに重なって表示されているが、画面の下側や上側などの端部に表示されてもよい。メッセージ301は、インクの種類が水性から溶剤系に切り替わっている場合は、「インクカートリッジが水性から溶剤系に変わっています」等であり、インクの種類が溶剤系から水性に切り替わっている場合は、「インクカートリッジが溶剤系から水性に変わっています」等である。
したがって、ユーザーはインクの種類が切り替わったことを容易に把握できる。ポップアップ表示されたメッセージ301は、一定時間表示され、自動的に消える。
プリンタアプリはステータス領域302を有しており、ポップアップ表示が消去された後もユーザーは現在、HHP20に装着されているインクの種類を把握できる。ステータス領域302は、常に、表示されても、ユーザー操作で表示されても、通信開始などの所定のイベントで一時的に表示されてもよい。
<主な効果>
以上説明したように、本実施例の画像データ出力器11は、インクの種類をHHP20から取得し、インクの種類等を表示する。こうすることで、ユーザーがインクの種類等を把握でき、期待する印刷物が得られない等のユーザー被害又は損害を未然に防ぐことができる。
実施例1では、記憶部59に記憶しておいたインクカートリッジ情報592と、画像データ出力器11が新たに取得したインクカートリッジ情報が異なる場合に、インクの種類がポップアップ表示された。本実施例では、画像データ出力器11が新たに取得したインクカートリッジ情報を必ずポップアップ表示する画像データ出力器11について説明する。
なお、本実施例においては、上記の実施例にて説明した図3~図5のハードウェア構成図、及び、図6に示した機能ブロック図を援用できるものとして説明する。
図13は、画像データ出力器11がHHP20と接続した場合にインクの種類を表示する手順を説明するフローチャート図の一例である。なお、図13の説明では主に図11との相違を説明する。表示制御部52はアプリの起動直後は、インクの種類を未確定として表示しておく(U212)。表示制御部52はインクの種類を何も表示しなくてよい。
また、図13では、ステップU207の判断がない。このため、表示制御部52は、画像データ出力器11がHHP20と接続したら必ずインクの種類を表示することができる(U217)。
図14は、画像データ出力器11が表示するインクカートリッジ情報の表示例を示す。図14の説明では主に図12との相違を説明する。図14では、メッセージ303の内容が図12と異なっている。図14のメッセージ303は、例えば「現在のインクの種類は溶剤系です」である。したがって、ユーザーは現在のインクの種類を容易に把握できる。
本実施例では、インクの種類によって、メンテナンス通知のタイミングやポップアップ表示されるメッセージを変更する画像データ出力器11について説明する。
<機能について>
図15は、画像データ出力器11と制御部25の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。図15の説明では、図6において同一の符号を付した構成要素は同様の機能を果たすので、主に本実施例の主要な構成要素についてのみ説明する場合がある。
本実施例のHHP20は新たにメンテナンス通知部82を有している。メンテナンス通知部82は、溶剤系のインクと水性のインクで異なる閾値と経過時間を比較して、メンテナンス通知するか否かを判断する。通信部65(第二の通信部の一例)は、メンテナンス通知を画像データ出力器11に送信する。
<インクカートリッジ情報の表示>
図16は、画像データ出力器11がインクの種類によって、メンテナンス通知のタイミングやポップアップ表示されるメッセージを変更するフローチャート図を示す。
まず、画像データ出力器11の処理を説明する。プリンタアプリが起動し(U221)、通信部51がHHP20と通信すると(U222、U223)、通信部51は、時刻情報をHHP20に送信する(U224)。この時刻情報は、画像データ出力器11が保持する(インターネットから取得してもよいし、RTC(Real Time Clock)が計測したものでもよい)現在の時刻である。現在時刻は、HHP20が各種の時間を計測するために使用される。
次に、通信部51は、ステータス情報の問い合わせをHHP20に送信して、ステータス情報を受信する(U225)。
また、通信部51は、HHP20からメンテナンス通知を受信する場合がある(S226)。メンテナンス通知についてはHHP20の処理で説明する。
表示制御部52は、インクの種類に応じたインクカートリッジ情報の表示を行う。溶剤系インクの場合(U227のYes)、表示制御部52は、溶剤系用のポップアップ表示を行う(U228)。
水性インクの場合(U229のYes)、表示制御部52は、水性用のポップアップ表示を行う(U230)。
インク種類ごとのポップアップ表示により、メンテナンスの手順(「アルコールが付いた濡れた布で拭いてください」など)やユーザーへの注意喚起(「部屋の換気をよくして下さい」などのインク特性に合わせた案内)の内容を切り替えることができる。ポップアップ表示の一例を図17に示す。
次に、HHP20の処理について説明する。図16では、HHP20の起動の直後、カートリッジ情報取得部81がインクカートリッジ19からインクカートリッジ情報を取得する(S221)。
メンテナンス通知部82はインクの種類が溶剤系インクかどうかを判断し(S222)、溶剤系インクの場合、カートリッジ開封からの経過時間の閾値T1(第一の閾値の一例)及び前回の印刷からの経過時間の閾値T2(第二の閾値の一例)を設定する(S223)。これらの詳細は後述する。
同様に、メンテナンス通知部82はインクの種類が水性インクかどうかを判断し(S224)、水性インクの場合、カートリッジ開封からの経過時間の閾値T3(第一の閾値の一例)及び前回印刷からの経過時間の閾値T4(第二の閾値の一例)を設定する(S225)。
次に、HHP20は本体を初期化し、初期化が完了するとLEDを点灯する(S226、S227)。
その後、画像データ出力器11との接続完了後(S228)、通信部65が、画像データ出力器11の時間情報を受信する(S229)。HHP20では、メンテナンス通知部82が現在時刻を起点にソフトウェアタイマなどを使用して時間計測を開始する。
まず、カートリッジ開封からの経過時間とは、HHP20に新しくインクカートリッジが装着された時からの経過時間である。HHP20は、インクカートリッジ19の個体識別番号等などの変化からインクカートリッジ19の取り付けを検出する(ROMの所定のbitがオンになる)。ユーザーがインクカートリッジ19をHHP20に装着した後、メンテナンス通知部82が現在の時刻を画像データ出力器11から取得すると、所定のbitがオンである場合、現在の時刻をカートリッジの開封時刻として記録する(ROMの所定のbitがオフになる)。カートリッジの開封時刻が記録されるのは、開封されたインクには品質を保証できる期間があるためである。また、品質を保証できる期間は溶剤系のインクと水性のインクで異なっている。メンテナンス通知部82は閾値T1、T2とカートリッジ開封からの経過時間を比較して、メンテナンス通知するか否かを判断できる。
次に、前回印刷からの経過時間とは、最後に印刷ジョブが完了した時刻(ステップS116の印刷完了)からの経過時間である。メンテナンス通知部82は最後に印刷ジョブが完了した時刻を記録する。印刷ジョブが完了するとノズル71に付着したインクの乾燥が始まる。また、インクの乾燥のしやすさは溶剤系のインクと水性のインクで異なっている。メンテナンス通知部82は閾値T2、T4と前回印刷からの経過時間を比較して、メンテナンス通知するか否かを判断できる。
また、通信部65は、画像データ出力器11からのステータス情報の問い合せに応じて、ステータス情報(インクカートリッジ情報を含む)を画像データ出力器11に送信する(S230)。
次に、メンテナンス通知部82は、溶剤系のインクの場合、カートリッジ開封からの経過時間と閾値T1を比較し、更に、前回印刷からの経過時間と閾値T2を比較する。メンテナンス通知部82は、水性のインクの場合、カートリッジ開封からの経過時間と閾値T3を比較し、更に、前回印刷からの経過時間と閾値T4を比較する(S231)。
カートリッジ開封からの経過時間が閾値T1以上、又は、前回印刷からの経過時間が閾値T2以上、の場合、メンテナンス通知部82は、通信部65を介して、インクの種類と共に、カートリッジ開封からの経過時間が閾値T1以上である旨、又は、前回印刷からの経過時間が閾値T2以上である旨を画像データ出力器11に送信する。同様に、カートリッジ開封からの経過時間が閾値T3以上、又は、前回印刷からの経過時間が閾値T4以上、の場合、メンテナンス通知部82は、通信部65を介して、インクの種類と共に、カートリッジ開封からの経過時間が閾値T3以上である旨、又は、前回印刷からの経過時間が閾値T4以上である旨を画像データ出力器11に送信する(S232)。ステップS232で送信される情報がメンテナンス通知である。
閾値T1、T3は例えば、日にち単位であり、T1<T3の関係がある(溶剤系のインクの方が品質保証できる期間が短い)。閾値T2、T4は例えば、時間単位であり、T2<T4の関係がある(溶剤系のインクの方が乾燥しやすい)。
<インクカートリッジ情報の表示例>
図17は、画像データ出力器11が表示するメンテナンス情報の表示例を示す。図17(a)は、カートリッジ開封からの経過時間が閾値T1以上の場合に、表示制御部52が表示するメンテナンス情報の一例である。図17(a)では「インクカートリッジ開封からの経過時間が品質保証期間を過ぎてます。新しいインクカートリッジに交換して下さい。インクの種類は、溶剤系の黒です。」というメンテナンス情報304が表示されている。これにより、ユーザーはインクカートリッジ19の交換が好ましいこと、及び、どのインクを用意すればよいかを判断できる。
図17(b)は、前回印刷からの経過時間が閾値T2以上の場合に、表示制御部52が表示するメンテナンス情報の一例である。図17(b)では「・アルコールが付いた布でノズルを拭いて下さい。・部屋の換気をよくしましょう。」というメンテナンス情報305が表示されている。これにより、ユーザーはノズル71を拭いたり、部屋を換気したりすることができる。
図17(c)は、カートリッジ開封からの経過時間が閾値T3以上の場合に、表示制御部52が表示するメンテナンス情報の一例である。図17(c)では「インクカートリッジ開封からの経過時間が品質保証期間を過ぎてます。新しいインクカートリッジに交換して下さい。インクの種類は、水性の黒です。」というメンテナンス情報306が表示されている。これにより、ユーザーはインクカートリッジ19の交換が好ましいこと、及び、どのインクを用意すればよいかを判断できる。
図17(d)は、前回印刷からの経過時間が閾値T4以上の場合に、表示制御部52が表示するメンテナンス情報の一例である。図17(d)では「・ヘッドをクリーニングして下さい。・試し印刷して下さい。」というメンテナンス情報307が表示されている。これにより、ユーザーはクリーニングや試し印刷の後、実際の印刷を行うことができる。なお、ズルの拭き取りを促すメッセージ、又は、部屋の換気を促すメッセージは少なくとも一方が表示されればよい。
なお、図17ではステータス領域302にインクの種類が表示されており、実施例1、2と同様に、ユーザーがインクの種類を把握できる。
<主な効果>
以上説明したように、本実施例では、実施例1,2の効果に加え、インクの種類によって、メンテナンス通知のタイミングやポップアップ表示の内容を変更することができる。
本実施例では、インクの種類をアイコンで表示する画像データ出力器11について説明する。
なお、本実施例においては、上記の実施例にて説明した図3~図5のハードウェア構成図、及び、図6に示した機能ブロック図を援用できるものとして説明する。
図18は、画像データ出力器11がインクカートリッジ情報をアイコンで表示する手順を説明するフローチャート図の一例である。なお、図18の説明では主に図11との相違を説明する。図18では、ステップU245がポップアップ表示でなく、ステータス領域302の更新となる。表示制御部52は、インクの種類に応じたアイコンをステータス領域302に表示する(S245)。
<インクの種類の表示例>
図19は、画像データ出力器11が表示するステータス領域302を示す。図19では、プリンタアプリのステータス領域302にインク残量アイコン311、314、インク種類アイコン312、315、及び、インク色アイコン313、316が表示されている。
図19(a)は、インク種類が溶剤系、インクの色がマゼンタである場合のアイコンの表示例を示す。図19(b)は、インク種類が水性、インクの色がイエローである場合のアイコンの表示例を示す。インク種類アイコン312,315は溶剤系と水性に対応した形状と色になっている。インク残量アイコン311、314とインク色アイコン313、316は、それぞれインク色で表示され、インクカートリッジ19のインク色をユーザーが把握しやすい。
<主な効果>
以上説明したように、本実施例では、実施例1,2の効果に加え、インクの種類をアイコンの色や形状で表示することができる。
本実施例では、インクの種類に応じて印刷プレビュー画面の背景色を変更する画像データ出力器11について説明する。
<機能について>
図20は、画像データ出力器11と制御部25の機能をブロック状に示す機能ブロック図の一例である。図20の説明では、図6において同一の符号を付した構成要素は同様の機能を果たすので、主に本実施例の主要な構成要素についてのみ説明する場合がある。
本実施例の画像データ出力器11は新たにプレビュー生成部55を有している。プレビュー生成部55は、溶剤系のインクと水性のインクで異なる背景色でプレビュー画面を生成する。例えば、溶剤系のインクではプレビュー画面の背景を赤に、水性のインクではプレビュー画面の背景が水色に設定されている。ユーザーが任意の色を設定できてよい。なお、プレビュー生成部55は背景色を変えた場合、文字の色を背景とは異なる色に変更することが好ましい。
<プレビュー画面の表示>
図21は、画像データ出力器11がインクの種類によって、プレビュー画面の背景色を変更するフローチャート図を示す。図21の処理は、ユーザーがプリンタアプリ202pの印刷ボタンやプレビュー表示ボタンを押下することでスタートする。
プレビュー生成部55は、記憶部59からインクカートリッジ情報592を取得する(U301)。記憶部59には、最後にHHP20から送信されたインクカートリッジ情報592が記憶されている。
次に、プレビュー生成部55はインクの種類が溶剤系か、水性かを判断する(U302)。
溶剤系の場合、プレビュー生成部55はプレビュー画面の背景を赤に変更し(U303)、水性の場合、プレビュー生成部55はプレビュー画面の背景を水色にする(U304)。なお、プレビュー画面はプリンタドライバが作成してもよい。
ユーザーがプレビュー画面を見ると、背景色が原稿と異なっており、溶剤系の場合は赤、水性の場合は水色で表示されるので、ポップアップ表示やステータス領域302を見落としても、インクの種類を印刷前に確認しやすい。
<プレビュー画面の表示例>
図22は、画像データ出力器11が表示するプレビュー画面の一例である。図22(a)は原稿データを示し、図22(b)はインクの種類が溶剤系のインクのプレビュー画面を示し、図22(c)はインクの種類が水性のインクのプレビュー画面を示す。
原稿データは白地に黒文字である。これに対し、インクの種類が溶剤系の場合は、プレビュー画面の背景色が赤に変更され、水性の場合は背景色が水色に変更される。なお、図22では文字の色が変更されてないが、文字の色が背景色と同じになった場合、プレビュー生成部55は文字の色を、例えば背景色の補色に変更する。また、文字の色が背景色と同じでなくても、プレビュー生成部55は文字の色を、例えば背景色の補色に変更してもよい。こうすることで、ユーザーが文字を見やすくなる。
<主な効果>
以上説明したように、本実施例では、実施例1,2の効果に加え、画像データ出力器11がインクの種類をプレビュー画面の背景色でユーザーに報知できる。
<その他の適用例>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、HHP20は画像データ出力器11としてサーバと通信してもよい。ユーザーはHHP20をユーザーIDと紐付けてサーバに登録しておく。例えば、ユーザーはPC等でサーバにログインし、HHP20のシリアルナンバー等をサーバに登録しておく。ユーザーはユーザーIDと共に画像データを予めサーバに送信しておき、HHP20が無線LAN等でシリアルナンバーと共にサーバにアクセスすると、サーバが画像データをHHP20に送信するので、印刷することができる。
また、印刷対象のテキストをユーザーが音声で入力してもよく、音声データを画像データ出力器11がサーバに送信し、サーバが音声認識処理を行ってもよい。
また、HHP20がカメラを有していてもよい。HHP20はカメラで撮像した画像を印刷できる。
また、以上の実施例で示した図6などの構成例は、画像データ出力器11とHHP20の処理の理解を容易にするために、主な機能に応じて分割したものである。しかし、各処理単位の分割の仕方や名称によって本願発明が制限されることはない。画像データ出力器11とHHP20は、処理内容に応じて更に多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位が更に多くの処理を含むように分割することもできる。
11 画像データ出力器
12 印刷媒体
20 ハンドヘルドプリンタ
30 ナビゲーションセンサ
31 ジャイロセンサ
100 液滴吐出システム
特表2010-522650号公報

Claims (16)

  1. 媒体上で移動された液滴吐出装置の前記媒体の移動面における位置と画像データに応じて、前記媒体に液滴を吐出する液滴吐出装置と、通信する情報処理装置を、
    前記液滴吐出装置が吐出に用いる前記液滴の種類に関する情報を前記液滴吐出装置から受信する通信部と、
    前記通信部が受信した前記液滴の種類を表示する表示制御部、
    として機能させるためのプログラム。
  2. 前記情報処理装置は、前記通信部が受信した前記液滴の種類に関する情報を記憶する記憶部を有し、
    前記通信部が、前記液滴吐出装置から新たに受信した前記液滴の種類に関する情報と、前記記憶部に記憶された前記液滴に関する情報が異なる場合、
    前記表示制御部が、前記通信部が新たに受信した前記液滴の種類に関する情報を表示する請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記通信部は、液滴カートリッジの開封からの経過時間が第一の閾値以上である旨を受信し、
    前記表示制御部は、前記液滴の種類と共に、前記液滴カートリッジの交換を要求する旨を表示する請求項1又は2に記載のプログラム。
  4. 前記通信部は、前回の液滴の吐出が完了してからの経過時間が第二の閾値以上である旨を受信し、
    前記表示制御部は、前記液滴の種類に応じて異なるメッセージを表示する請求項1又は2に記載のプログラム。
  5. 前記表示制御部は、前記液滴の種類が溶剤系の場合、ノズルの拭き取りを促すメッセージ、又は、部屋の換気を促すメッセージの少なくとも一方を表示する請求項4に記載のプログラム。
  6. 前記液滴の種類が水性の場合、ヘッドのクリーニングを促すメッセージ、又は、試し印刷を促すメッセージの少なくとも一方を表示する請求項4に記載のプログラム。
  7. 前記第一の閾値は、前記液滴の種類によって異なっていることを特徴とする請求項3に記載のプログラム。
  8. 前記第二の閾値は、前記液滴の種類によって異なっていることを特徴とする請求項4~6のいずれか1項に記載のプログラム。
  9. 前記表示制御部は、前記液滴の種類をポップアップ表示することを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のプログラム。
  10. 前記表示制御部は、前記液滴の種類をアイコンの色又は形状で表示することを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のプログラム。
  11. 前記情報処理装置を、
    前記画像データのプレビュー画面を表示する場合、前記液滴の種類に応じて前記プレビュー画面の背景色を変更するプレビュー生成部として機能させることを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載のプログラム。
  12. 液滴吐出装置が吐出に用いる液滴の種類に関する情報を液滴吐出装置から受信する通信部と、
    前記通信部が受信した前記液滴の種類を表示する表示制御部と、を有する情報処理装置と通信する液滴吐出装置であって、
    媒体上で移動された液滴吐出装置の前記媒体の移動面における位置と画像データに応じて、前記媒体に液滴を吐出する印刷制御部と、
    前記液滴の種類に関する情報を前記情報処理装置に送信する第二の通信部と、を有する液滴吐出装置。
  13. 液滴カートリッジの開封からの経過時間を、前記液滴の種類に応じて異なる第一の閾値と比較するメンテナンス通知部を有し、
    液滴カートリッジの開封からの経過時間が、前記第一の閾値以上である場合、前記第二の通信部は、前記液滴の種類と前記第一の閾値以上である旨を前記情報処理装置に送信する請求項12に記載の液滴吐出装置。
  14. 前回の液滴の吐出が完了してからの経過時間を、前記液滴の種類に応じて異なる第二の閾値と比較するメンテナンス通知部を有し、
    前回の液滴の吐出が完了してからの経過時間が、前記第二の閾値以上である場合、前記第二の通信部は、前記液滴の種類と前記第二の閾値以上である旨を前記情報処理装置に送信する請求項12に記載の液滴吐出装置。
  15. 媒体上で移動された液滴吐出装置の前記媒体の移動面における位置と画像データに応じて、前記媒体に液滴を吐出する液滴吐出装置と、前記液滴吐出装置と通信する情報処理装置を、
    前記液滴吐出装置が吐出に用いる前記液滴の種類に関する情報を前記液滴吐出装置から受信する通信部と、
    前記通信部が受信した前記液滴の種類を表示する表示制御部、として機能させるためのプログラムと、
    前記液滴の種類に関する情報を前記情報処理装置に送信する第二の通信と、を有する液滴吐出装置と、を有する液滴吐出システム。
  16. 媒体上で移動された液滴吐出装置の前記媒体の移動面における位置と画像データに応じて、前記媒体に液滴を吐出する液滴吐出装置と、通信する情報処理装置が行う情報表示方法であって、
    通信部が、前記液滴吐出装置が吐出に用いる前記液滴の種類に関する情報を前記液滴吐出装置から受信するステップと、
    表示制御部が、前記通信部が受信した前記液滴の種類を表示するステップと、
    を有する情報表示方法。
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