JP2021072269A - 電極の製造方法、電極及び蓄電素子 - Google Patents

電極の製造方法、電極及び蓄電素子 Download PDF

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Abstract

【課題】乾式塗工の熱処理温度を抑制しつつ、塗工層の剥離強度が良好な電極の製造方法の提供。【解決手段】本発明の一側面に係る蓄電素子用の電極の製造方法は、基材の表面に直接又は間接に第1バインダ及び第2バインダを含有する塗工用粉末を塗工する工程と、上記塗工用粉末を上記第1バインダ及び上記第2バインダの融点以上で加熱する工程とを備え、上記第1バインダの主成分が第1合成樹脂であり、上記第2バインダの主成分が第2合成樹脂であり、上記第1合成樹脂の重量平均分子量が50万以上150万以下であり、上記第2合成樹脂の重量平均分子量が1万以上40万以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、電極の製造方法及び電極及び蓄電素子に関する。
リチウムイオン二次電池に代表される二次電池は、エネルギー密度の高さから、パーソナルコンピュータ、通信端末等の電子機器、自動車などに多用されている。上記二次電池は、一般的には、シート状の正極及び負極からなる一対の電極と、この電極間に介在する電解質とを有し、両電極間でイオンの受け渡しを行うことで充放電するよう構成される。また、二次電池以外の蓄電素子として、リチウムイオンキャパシタや電気二重層キャパシタ等のキャパシタも広く普及している。
上記一対の電極は、通常、セパレータを介して積層又は巻回した電極体を形成する。上記セパレータは、電極間を電気的に絶縁する機能と、電解質を保持し、電極間でイオンを移動させる機能とを有する。セパレータとしては、樹脂製の多孔質膜が広く用いられている。
近年、上記セパレータの代わりとして、あるいはセパレータを用いると共に、活物質層の表面に形成された多孔質の絶縁性の塗工層を有する電極を備える蓄電素子の開発が進められている。従来技術においては、このような絶縁性の塗工層を有する電極を備える蓄電素子としては、例えば1対の絶縁性樹脂を含む絶縁性の塗工層の間に配置される負極と、上記絶縁性の塗工層に接合された正極とを備える電極が提案されている(特許文献1参照)。
特開2006−147185号公報
このような塗工層を備える電極を高温の電解液に浸漬すると、塗工層に含まれるバインダが電解液に溶解し、塗工層の剥離強度が低下するおそれがある。従って、高温の電解液に対して溶解しにくいバインダの選定が必要となる。また、塗工層を形成する場合、溶媒を用いない乾式塗工法は、塗工層に含まれるバインダが溶媒とともに他の層に侵入することがないことから好適である。しかしながら、乾式塗工の熱処理温度が高温である場合、塗工層の剥離強度は良好となるが、電極の他の性能に影響を及ぼすおそれがある。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、乾式塗工の熱処理温度を抑制しつつ、塗工層の剥離強度が良好な電極を製造できる電極の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る蓄電素子用の電極の製造方法は、基材の表面に直接又は間接に第1バインダ及び第2バインダを含有する塗工用粉末を塗工する工程と、上記塗工用粉末を上記第1バインダ及び上記第2バインダの融点以上で加熱する工程とを備え、上記第1バインダの主成分が第1合成樹脂であり、上記第2バインダの主成分が第2合成樹脂であり、上記第1合成樹脂の重量平均分子量が50万以上150万以下であり、上記第2合成樹脂の重量平均分子量が1万以上40万以下である。
本発明の一側面に係る蓄電素子用の電極は、基材と、上記基材の表面に直接又は間接に形成された乾式塗工層とを備え、上記乾式塗工層が第1バインダと第2バインダとを含有し、上記第1バインダの主成分が第1合成樹脂であり、上記第2バインダの主成分が第2合成樹脂であり、上記第1合成樹脂の重量平均分子量が50万以上150万以下であり、上記第2合成樹脂の重量平均分子量が1万以上40万以下である。
本発明の一側面に係る蓄電素子は、当該電極を備える。
本発明の一側面に係る蓄電素子用の電極の製造方法によれば、乾式塗工の熱処理温度を抑制した場合においても塗工層の剥離強度が良好な電極を製造できる。
本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池を示す外観斜視図である。 本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池を複数個集合して構成した蓄電装置を示す概略図である。
本発明の一実施形態に係る蓄電素子用の電極の製造方法は、基材の表面に直接又は間接に第1バインダ及び第2バインダを含有する塗工用粉末を塗工する工程と、上記塗工用粉末を上記第1バインダ及び上記第2バインダの融点以上で加熱する工程とを備え、上記第1バインダの主成分が第1合成樹脂であり、上記第2バインダの主成分が第2合成樹脂であり、上記第1合成樹脂の重量平均分子量が50万以上150万以下であり、上記第2合成樹脂の重量平均分子量が1万以上40万以下である。
当該電極の製造方法によれば、乾式塗工の熱処理温度を抑制した場合においても塗工層の剥離強度が良好な電極を製造できる。このような効果が生じる理由は定かでは無いが、次のように考えられる。バインダを含有する塗工層を備える電極を高温の電解液に浸漬すると、塗工層に含まれるバインダが電解液に溶解し、塗工層の剥離強度が低下するおそれがある。本発明者は、バインダの分子量を大きくすることで、上記の課題を解決できることを見出した。一方、乾式塗工では、バインダを溶着させる為に、バインダの融点以上で電極を熱処理する。しかしながら、バインダが高分子量の樹脂のみから成る場合、溶融したバインダの粘度が高いために、熱処理温度を高くしないと基材上に濡れ広がらない。このため、バインダと基材との接触面積が小さくなり、十分な剥離強度を得ることができないことが明らかとなった。熱処理温度を過度に高くすれば十分な剥離強度が得られるが、電極の他の性能に影響を及ぼすおそれがある。当該電極の製造方法は、バインダの主成分として重量平均分子量が50万以上150万以下の高分子量である第1合成樹脂と、重量平均分子量が1万以上40万以下の低分子量である第2合成樹脂との2種類を用いることで、塗工層の剥離強度を高める分子量の大きいバインダの特性を取り入れつつ溶融したバインダの粘度が適度に低くなり、熱処理温度が低くても、基材上で十分に濡れ広がる。このため、塗工層中のバインダと基材との接触面積が増え、剥離強度が向上する。従って、当該電極の製造方法によれば、乾式塗工の熱処理温度を抑制した場合においても塗工層の剥離強度が良好な電極を製造できる。
当該電極の製造方法は、上記第1合成樹脂及び上記第2合成樹脂が同一の構造単位を有することが好ましい。上記第1合成樹脂及び上記第2合成樹脂が同一の構造単位を有することで、上記第1合成樹脂及び上記第2合成樹脂の融点が近くなるとともに、相溶性が向上し、塗工性能を向上できる。
当該電極の製造方法は、上記第1合成樹脂の構造単位及び上記第2合成樹脂の構造単位が同一であることが好ましい。上記第1合成樹脂の構造単位及び上記第2合成樹脂の構造単位が同一であることで、上記第1合成樹脂及び上記第2合成樹脂の融点がより近くなるとともに、相溶性がより向上し、塗工性能をより向上できる。
本発明の一実施形態に係る蓄電素子用の電極は、基材と、上記基材の表面に直接又は間接に形成された絶縁性の乾式塗工層とを備え、上記乾式塗工層が第1バインダと第2バインダとを含有し、上記第1バインダの主成分が第1合成樹脂であり、上記第2バインダの主成分が第2合成樹脂であり、上記第1合成樹脂の重量平均分子量が50万以上150万以下であり、上記第2合成樹脂の重量平均分子量が1万以上40万以下である。
当該電極によれば、上記乾式塗工層が、重量平均分子量が50万以上150万以下の高分子量である第1合成樹脂を主成分とする第1バインダと、重量平均分子量が1万以上40万以下の低分子量である第2合成樹脂を主成分とする第2バインダとの2種類を用いることで、溶融したバインダの粘度が適度に低くなり、熱処理温度が低くても、基材上で十分に濡れ広がる。このため、塗工層中のバインダと基材との接触面積が増え、剥離強度が向上する。従って、当該電極は、バインダの高温の電解液への溶解が抑制されるので、塗工層の剥離強度が良好である。ここで、「絶縁性」とは、基材及び活物質層よりも導電性が低いことをいう。具体的には、「絶縁性」とは、三菱化学アナリテック製低抵抗率計「Loresta EP MCP T360」の二探針プローブを、絶縁層又は絶縁層を備えない活物質層に押し当てて、両者の表面抵抗を測定したときに、絶縁層の抵抗値が絶縁層を備えない活物質層の抵抗値よりも50倍以上抵抗値が増加していることを指す。
上記第1合成樹脂及び上記第2合成樹脂が同一の構造単位を有することが好ましい。上記第1合成樹脂及び上記第2合成樹脂が同一の構造単位を有することで、上記第1合成樹脂及び上記第2合成樹脂の融点が近くなるとともに、相溶性が向上し、塗工層の剥離強度を向上できる。
上記第1合成樹脂の構造単位及び上記第2合成樹脂の構造単位が同一であることが好ましい。上記第1合成樹脂の構造単位及び上記第2合成樹脂の構造単位が同一であることで、上記第1合成樹脂及び上記第2合成樹脂の融点がより近くなるとともに、相溶性がより向上し、塗工層の剥離強度をより向上できる。
上記基材の表面に直接又は間接に形成された活物質層を備え、上記乾式塗工層が上記活物質層の表面に形成されていることが好ましい。絶縁性の乾式塗工層が上記活物質層の表面に形成されていることで、セパレータが収縮あるいは破膜した場合においても、正負極間の絶縁性が確保できる。
上記乾式塗工層が活物質を含有することが好ましい。絶縁性の乾式塗工層が活物質を含有することで、活物質の表面が絶縁性の被膜で覆われた状態となる。従って、セパレータが収縮あるいは破膜した場合においても、正極及び負極間の絶縁性が確保できる。
本発明の一実施形態に係る蓄電素子は、当該電極を備える。当該蓄電素子は、当該電極を備えることで、当該蓄電素子の電極の乾式塗工層のバインダの高温の電解液への溶解が抑制される。従って、当該蓄電素子の電極の乾式塗工層の剥離強度が良好である。
以下、本発明の一実施形態に係る電極の製造方法、一実施形態に係る電極及び本発明の蓄電素子の一実施形態としての非水電解質二次電池(以下、単に「二次電池」と称することもある)について詳説する。なお、各実施形態に用いられる各構成部材(各構成要素)の名称は、背景技術に用いられる各構成部材(各構成要素)の名称と異なる場合がある。
<電極の製造方法>
本発明の一実施形態に係る蓄電素子用の電極の製造方法は、電極の基材の表面に活物質層を形成し、この活物質層の表面に絶縁層となる乾式塗工層を形成することで製造できる。「乾式塗工層」とは、乾式塗工によって形成された層をいう。本発明の一実施形態に係る電極の製造方法は、基材の表面に直接又は間接に第1バインダ及び第2バインダを含有する塗工用粉末を塗工する工程(以下、塗工工程ともいう。)と、上記塗工用粉末を上記第1バインダ及び上記第2バインダの融点以上で加熱する工程(以下、加熱工程ともいう。)とを備える。上記塗工工程及び加熱工程により、基材の表面に直接又は間接に乾式塗工層が形成される。当該電極の製造方法は、例えば基材に活物質層を形成した後、第1バインダ及び第2バインダを含有する塗工用粉末を塗工する工程と、上記塗工用粉末を上記第1バインダ及び上記第2バインダの融点以上で加熱する工程とを備える。また、当該電極の製造方法は、例えば基材の表面に中間層を形成してもよい。
当該電極の製造方法は、蓄電素子の正極又は負極として用いられてもよく、正極及び負極の双方に用いられてもよい。
活物質層は、公知の方法により形成することができる。活物質層は、例えば基材に活物質合剤ペーストを塗工することにより形成することができる。活物質層は湿式塗工により形成することができる。具体的には、活物質と導電助剤とバインダとを混合し、この混合物に分散溶媒を加えて混練し、活物質合剤ペーストを調製する。この活物質合剤ペーストを、基材の上に塗工する。そして、塗工した活物質合剤ペーストから分散溶媒を揮発させることにより、分散溶媒が除去され、活物質層が形成される。
[塗工工程]
塗工工程は、後述する基材の表面に直接又は間接に第1バインダ及び第2バインダを含有する塗工用粉末を塗工する。塗工用粉末は、第1バインダ及び第2バインダ並びにフィラーを混合したものである。すなわち、乾式塗工層は、バインダとフィラーとを混合した塗工用粉末を活物質層の表面に塗工して形成される。なお、塗工用粉末を塗工するときには、活物質層が未だ分散溶媒を含んでいてもよく、活物質層から既に分散溶媒が除去されていてもよい。
(バインダ)
上記第1バインダの主成分は第1合成樹脂であり、上記第2バインダの主成分は第2合成樹脂である。また、上記第1合成樹脂の重量平均分子量は50万以上150万以下であり、上記第2合成樹脂の重量平均分子量は1万以上40万以下である。当該電極の製造方法は、バインダの主成分として重量平均分子量が50万以上150万以下の高分子量である第1合成樹脂と、重量平均分子量が1万以上40万以下の低分子量である第2合成樹脂との2種類を用いることで、溶融したバインダの粘度が適度に低くなり、熱処理温度が低くても、基材上で十分に濡れ広がる。このため、乾式塗工層中のバインダと基材との接触面積が増え、剥離強度が向上する。従って、当該電極の製造方法によれば、乾式塗工の熱処理温度を抑制した場合においても乾式塗工層の剥離強度が良好な電極を製造できる。
上記第1バインダ及び第2バインダの主成分となる第1合成樹脂及び第2合成樹脂としては、水に可溶性の水系ポリマーであって、1.0質量%水溶液としたとき、B型粘度計を用いて、ローター回転数60rpmで測定した、液温25℃における粘度が100mPa・秒未満のもの、又は水に不溶性の非水系ポリマーが該当する。
上記第1合成樹脂及び上記第2合成樹脂は同一の樹脂であってもよいし、異なる樹脂であってもよい。
第1バインダ主成分となる第1合成樹脂の重量平均分子量の下限としては、50万であり、60万が好ましい。一方、上記第1合成樹脂の重量平均分子量の上限としては、150万であり、200万が好ましい。また、第2バインダ主成分となる第2合成樹脂の重量平均分子量の下限としては、1万であり、5万が好ましい。一方、上記第2合成樹脂の重量平均分子量の上限としては、40万であり、30万が好ましい。上記第1合成樹脂の重量平均分子量及び上記第2合成樹脂の重量平均分子量の範囲が上記範囲であることで、塗工層の剥離強度を高める分子量の大きい第1バインダの特性を取り入れつつ、溶融したバインダの粘度が適度に低くなり、熱処理温度が低くても、基材上で十分に濡れ広がる。このため、塗工層中のバインダと基材との接触面積が増え、剥離強度が向上する。従って、当該電極の製造方法によれば、乾式塗工の熱処理温度を抑制した場合においても塗工層の剥離強度が良好な電極を製造できる。ここで、「重量平均分子量」とは、JIS−K7252−1(2008)「プラスチック−サイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の平均分子量及び分子量分布の求め方−第1部:通則」に準拠して、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される平均分子量を指す。
当該電極の製造方法は、上記第1合成樹脂及び上記第2合成樹脂が同一の構造単位を有することが好ましい。上記第1合成樹脂及び上記第2合成樹脂が同一の構造単位を有することで、上記第1合成樹脂及び上記第2合成樹脂の融点が近くなるとともに、相溶性が向上し、塗工性能を向上できる。ここで、「第1合成樹脂及び上記第2合成樹脂が同一の構造単位を有する」とは、第1合成樹脂の構造単位及び第2合成樹脂の構造単位の一部が同一の場合及び第1合成樹脂の構造単位及び第2合成樹脂の構造単位が同一の場合が含まれる。上記「第1合成樹脂の構造単位及び第2合成樹脂の構造単位が同一」とは、第1合成樹脂のすべての構造単位及び第2合成樹脂のすべての構造単位が同一であることをいう。
上記第1合成樹脂の構造単位及び第2合成樹脂の構造単位の一部が同一の場合の組み合わせとしては、例えば第1合成樹脂がポリフッ化ビニリデンであり、第2合成樹脂がフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体(PVDF―HFP)の場合が挙げられる。また、上記第1合成樹脂の構造単位及び上記第2合成樹脂の構造単位が同一の場合の例としては、第1合成樹脂及び第2合成樹脂が同じ構造を有し、第2合成樹脂の分子量が第1第1合成樹脂の分子量よりも小さい場合が挙げられる。このような第1合成樹脂と第2合成樹脂の組み合わせとしては、例えば第1合成樹脂が高分子量のポリフッ化ビニリデンであり、第2合成樹脂が低分子量のポリフッ化ビニリデンの場合が挙げられる。これらの中でも、上記第1合成樹脂の構造単位及び上記第2合成樹脂の構造単位が同一であることが好ましい。上記第1合成樹脂の構造単位及び上記第2合成樹脂の構造単位が同一であることで、上記第1合成樹脂及び上記第2合成樹脂の融点がより近くなるとともに、相溶性がより向上し、塗工性能をより向上できる。
絶縁層における第1バインダの融点と、第2バインダの融点との差の下限は、0℃であることが好ましく、5℃であることがより好ましい。第2バインダと第1バインダとの融点の差を上記下限以上とすることで、第1バインダと第2バインダの相溶性をより向上できる。絶縁層における第1バインダの融点と、第2バインダの融点との差の上限は、50℃であることが好ましく、30℃であることがより好ましい。第2バインダと第1バインダとの融点の差を上記上限以下とすることで、絶縁層の製造性を高めることができる。
第1バインダ及び第2バインダの融点の上限は、190℃であることが好ましく、180℃であることがより好ましい。第1バインダの融点を上記上限以下とすることで、より低い温度で第1バインダ及び第2バインダが溶融するため、電極性能に対する加熱の影響を抑制できる。また、絶縁層を加熱する工程において必要とされる熱量が低減される。一方、第1バインダ及び第2バインダの融点の下限は、85℃であることが好ましく、95℃であることがより好ましい。第1バインダの融点を上記下限以上とすることで、塗工性能を向上できる。
バインダの融点は、例えば、JIS−K−7121(1987年)に記載されている方法よって測定できる。本明細書では、バインダの融点とは、バインダの示差走査熱量測定(DSC)で得られるDSC曲線から読み取る融解温度のことをいう。融解温度は、JIS−K−7121(1987年)に記載されているDSC曲線の読み方によって求める。
上記塗工用粉末における第1バインダの含有量の下限としては、0.5質量%が好ましく、2.5質量%がより好ましく、5質量%がさらに好ましい。上記第1バインダの含有量の上限としては、30質量%が好ましく、25質量%がより好ましく、20質量%がさらに好ましい。上記第1バインダの含有量が上記範囲であることで、二次電池内で電解液に浸漬された状態での乾式塗工層の密着性が良好となる。
上記塗工用粉末における第2バインダの含有量の下限としては、0.5質量%が好ましく、2.5質量%がより好ましく、5質量%がさらに好ましい。上記第2バインダの含有量の上限としては、30質量%が好ましく、25質量%がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましい。上記第2バインダの含有量が上記範囲であることで、製造時の乾式塗工層の密着性が良好となる。
上記塗工用粉末における第1バインダ及び第2バインダの合計含有量の下限としては、1質量%が好ましく、5質量%がより好ましく、10質量%がさらに好ましい。上記第1バインダ及び第2バインダの含有量の上限としては、50質量%が好ましく、40質量%がより好ましく、30質量%がさらに好ましい。上記第1バインダ及び第2バインダの合計含有量が上記範囲であることで、製造時および二次電池内での乾式塗工層の密着性が良好となる。
上記塗工用粉末における第1バインダに対する第2バインダの質量比の下限としては、0.15が好ましく、0.4がより好ましい。上記質量比の上限としては、7が好ましく、3がより好ましい。上記質量比が上記範囲であることで、製造時および二次電池内での乾式塗工層の密着性が良好となる。
(フィラー)
フィラーは、非導電性の粒子である。ここで、「導電性」を有するとは、JIS−H−0505(1975年)に準拠して測定される体積抵抗率が10Ω・cm以下であることを意味し、「非導電性」とは、上記体積抵抗率が10Ω・cm超であることを意味する。
上記フィラーは無機粒子であってもよく、有機粒子であってもよい。耐熱性の観点からは無機粒子が好ましい。無機粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、セリア、イットリア、酸化亜鉛、酸化鉄等の無機酸化物、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の無機窒化物、水酸化アルミニウム等の無機水酸化物、その他、シリコンカーバイド、炭酸カルシウム、炭酸リチウム、硫酸アルミニウム、チタン酸カリウム、タルク、カオリンクレー、カオリナイト、ベーマイト、ハロイサイト、パイロフィライト、モンモリロナイト、セリサイト、マイカ、アメサイト、ベントナイト、アスベスト、アルミノシリケート、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ藻土、ケイ砂、ガラス等を挙げることができる。これらの中でも、熱的に安定であることから無機酸化物又は無機水酸化物が好ましく、フッ化物イオン等のハロゲン化物イオンに対する安定性が高いことからアルミナがより好ましい。
フィラーの平均粒径(メジアン径)の下限としては、0.1μmが好ましく、1μmがより好ましい。フィラーの平均粒径(メジアン径)の上限としては、10μmが好ましく、7μmがより好ましい。フィラーの粒径を上記範囲とすることで、十分な非導電性を維持しつつ、電解質浸透性をより高めることなどができる。上記「メジアン径」とは、JIS−Z−8819−2(2001年)に準拠し計算される体積基準積算分布が50%となる値(D50)を意味する。具体的には以下の方法による測定値とすることができる。測定装置としてレーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所社の「SALD−2200」)、測定制御ソフトとしてWing SALD−2200を用いて測定する。散乱式の測定モードを採用し、測定試料が分散溶媒中に分散する分散液が循環する湿式セルにレーザー光を照射し、測定試料から散乱光分布を得る。そして、散乱光分布を対数正規分布により近似し、累積度50%にあたる粒子径をメジアン径(D50)とする。
塗工用粉末におけるフィラーの含有量の下限としては、50質量%が好ましく、60質量%がより好ましく、70質量%がさらに好ましい。上記フィラーの含有量の上限としては、99質量%が好ましく、95質量%がより好ましく、90質量%がさらに好ましい。上記フィラーの含有量が上記範囲であることで、塗工性能を向上できる。
塗工層の形成は、乾式塗工によって行う。乾式塗工とは、溶媒を用いない塗工方法をいう。従来の湿式塗工では、塗工層のバインダが活物質層に流動するおそれがある。バインダが活物質層に流動すると、活物質層内で活物質層のバインダと塗工層のバインダとが混在することとなる。塗工層のバインダが活物質層に流動すると、流動した塗工層のバインダが活物質層の細孔を閉塞して、蓄電素子の高率放電特性を低下させるおそれもある。これに対し、乾式塗工では乾式塗工層のバインダが活物質層に流動することが抑制されるため、乾式塗工層の内部に十分な量のバインダを留めておくことができる。また、乾式塗工は、塗工用粉末中のフィラーを均一に塗工できる。従って、塗工層を形成する場合、溶媒を用いない乾式塗工は、溶媒とともにバインダが他の層に侵入することがないことから好適である。
乾式塗工としては、帯電させた塗工用粉末を活物質層上に積層する静電塗装が好ましく、粉体状の塗工用粉末を用いた粉体塗装も好ましく、静電塗装と粉体塗工とを組み合わせた静電粉体塗装法がさらに好ましい。粉体塗装としては、流動浸漬法等を挙げることができる。静電塗装としては、電界紡糸法等を挙げることができる。
粉体塗装においては、粒子状のフィラーと粒子状の第1バインダ及び第2バインダを混合した粉体や、粒子状のフィラーの表面に第1バインダ及び第2バインダを付着させた粉体を用いることができるが、粒子状のフィラーの表面に第1バインダ及び第2バインダを付着させた粉体を用いることが好ましい。フィラーの表面に選択的にバインダを存在させることにより、フィラー粒子間の空間に存在するバインダを低減して、フィラー粒子間の空間を確保することができ、乾式塗工層中の電解質の浸透性がより良好になる。また、粒子状のフィラーの表面にバインダを付着させた粉体を用いることで、バインダを乾式塗工層の厚さ方向に対して均一に分布させることができる。
粉体塗装においては、粉体状の塗工用粉末をエアーフローフィーダーや振動フィーダー等の各種フィーダーを用いて活物質層の上から塗工(噴霧)する。噴霧後、又は噴霧と共に、塗工された粉体状の塗工用粉末を加熱することで、粉体状の塗工用粉末が融着し、活物質層の表面に乾式塗工層を形成することができる。なお、噴霧の際、粉体を静電気で帯電させておく静電粉体塗装法を採用することができる。静電粉体塗装法を用いることで、より均一性が高く、フィラーが層状に積層された乾式塗工層を効率的に形成することができ、乾式塗工層の厚さのバラツキが小さい安定した乾式塗工層を形成することができる。
塗工された乾式塗工層は、プレス機又はローラーによってプレスすることにより、所定の厚さ寸法に形成してもよい。なお、塗工時に乾式塗工層の厚さ寸法を十分に設定可能な場合には、プレス工程は省略してもよい。
[加熱工程]
塗工された乾式塗工層は、第1バインダ及び第2バインダの融点以上の温度に加熱される。これにより、乾式塗工層に含まれるバインダが溶融し、乾式塗工層内のバインダ同士が熱溶着される。乾式塗工層の加熱は、例えば、電極の表面に熱風を吹き付けるための機構(例えば、ヒータとファン)が設けられた炉に導入することでなされる。
乾式塗工層を加熱する温度は、80℃以上230℃以下であることが好ましく、90℃以上200℃以下であることがより好ましい。上記の温度にて加熱することで、電極に対する加熱の影響を抑制しつつ、加熱工程に要する時間を短縮できる。
乾式塗工層を加熱する温度は、バインダの融点に対して30℃以上50℃以下高い温度であることが好ましく、10℃以上20℃以下高い温度であることがより好ましい。上記の温度にて加熱することで、電極に対する加熱の影響を抑制しつつ、加熱工程に要する時間を短縮できる。
<電極>
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る電極は、基材と、上記基材の表面に直接又は間接に形成された絶縁層とを備える。第1実施形態に係る電極は、絶縁層が乾式塗工層である。第1実施形態に係る電極は、例えば、基材の表面に活物質層を形成し、この活物質層の表面に絶縁層を形成することで製造できる。絶縁層が乾式塗工層であると、絶縁層の第1バインダ及び第2バインダが他の層へ溶出することを抑制できるので、絶縁層における第1バインダ及び第2バインダの含有率を容易に高くすることができる。
本発明の一実施形態に係る電極は、導電性の基材と活物質層とを備える。活物質層は、基材の片面にのみ形成されていてもよいし、両面に形成されていてもよい。絶縁層は、少なくとも基材の一方の面において活物質層の表面に形成されていればよい。当該電極は、中間層を備えていてもよく、基材の一方の面側にのみ積層されていてもよいし、両面に積層されていてもよい。当該電極は、正極であっても負極であってもよい。
本実施形態の電極を用いた蓄電素子が樹脂基材を含むセパレータを備えている場合、正極活物質層の表面に絶縁層を設けることで、樹脂基材が酸化することを抑制できる。このような観点からも、本実施形態の電極は正極として用いることが好ましい。本実施形態の電極を用いた蓄電素子が樹脂基材を含むセパレータを備えていない場合、電極端部での短絡抑制の観点から、本実施形態の電極は負極として用いることが好ましい。また、正極及び負極の双方において、当該電極を採用することもできる。
(基材)
基材は、シート状の形状を有する。また、基材は導電性を有する。
当該電極が正極である場合、基材の材質としては、アルミニウム、チタン、タンタル、ステンレス鋼等の金属又はそれらの合金が用いられる。これらの中でも、耐電位性、導電性の高さ及びコストのバランスからアルミニウム及びアルミニウム合金が好ましい。また、正極基材の形態としては、箔、蒸着膜等が挙げられ、コストの面から箔が好ましい。つまり、正極基材としてはアルミニウム箔が好ましい。なお、アルミニウム又はアルミニウム合金としては、JIS−H4000(2014)に規定されるA1085、A3003等が例示できる。
正極基材の平均厚さの下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましい。正極基材の平均厚さの上限としては、50μmが好ましく、40μmがより好ましい。正極基材の平均厚さを上記下限以上とすることで、正極基材の強度を高めることができる。正極基材の平均厚さを上記上限以下とすることで、二次電池の体積当たりのエネルギー密度を高めることができる。以下、「基材の平均厚さ」とは、任意の十点において測定した厚さの平均値をいう。
当該電極が負極である場合、負極基材の材質としては、銅、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等の金属又はそれらの合金が用いられ、銅又は銅合金が好ましい。また、負極基材の形態としては、箔、蒸着膜等が挙げられ、コストの面から箔が好ましい。つまり、負極基材としては銅箔が好ましい。銅箔としては、圧延銅箔、電解銅箔等が例示される。
負極基材の平均厚さの下限としては、3μmが好ましく、5μmがより好ましい。負極基材の平均厚さの上限としては、30μmが好ましく、20μmがより好ましい。負極基材の平均厚さを上記下限以上とすることで、負極基材の強度を高めることができる。負極基材の平均厚さを上記上限以下とすることで、二次電池の体積当たりのエネルギー密度を高めることができる。
(活物質層)
活物質層は、基材に積層されている。活物質層は、活物質を含む。活物質層は、必要に応じて導電剤、バインダ、増粘剤、フィラー等の任意成分を含む。これらの各成分は、一般的な活物質層に用いられる公知の成分を用いることができる。
当該電極が正極である場合の正極活物質としては、例えば、公知の正極活物質の中から適宜選択できる。リチウムイオン二次電池用の正極活物質としては、通常、リチウムイオンを吸蔵及び放出することができる材料が用いられる。正極活物質としては、例えば、α−NaFeO型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物、スピネル型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物、ポリアニオン化合物、カルコゲン化合物、硫黄等が挙げられる。α−NaFeO型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物として、例えば、Li[LiNi1−x]O(0≦x<0.5)、Li[LiNiγCo(1−x−γ)]O(0≦x<0.5、0<γ<1)、Li[LiCo(1−x)]O(0≦x<0.5)、Li[LiNiγMn(1−x−γ)]O(0≦x<0.5、0<γ<1)、Li[LiNiγMnβCo(1−x−γ−β)]O(0≦x<0.5、0<γ、0<β、0.5<γ+β<1)、Li[LiNiγCoβAl(1−x−γ−β)]O(0≦x<0.5、0<γ、0<β、0.5<γ+β<1)等が挙げられる。スピネル型結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物として、LiMn、LiNiγMn(2−γ)等が挙げられる。ポリアニオン化合物として、LiFePO、LiMnPO、LiNiPO、LiCoPO、Li(PO、LiMnSiO、LiCoPOF等が挙げられる。カルコゲン化合物として、二硫化チタン、二硫化モリブデン、二酸化モリブデン等が挙げられる。これらの材料中の原子又はポリアニオンは、他の元素からなる原子又はアニオン種で一部が置換されていてもよい。これらの材料は表面が他の材料で被覆されていてもよい。正極活物質層においては、これら材料の1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。正極活物質層においては、これら化合物の1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
正極活物質層中の正極活物質の含有量は特に限定されないが、その下限としては、50質量%が好ましく、80質量%がより好ましく、90質量%がさらに好ましい。一方、この含有量の上限としては、99質量%が好ましく、98質量%がより好ましい。
当該電極が負極である場合の負極活物質としては、通常、リチウムイオンを吸蔵及び放出することができる材質が用いられる。具体的な負極活物質としては、例えばSi、Sn等の金属又は半金属;Si酸化物、Sn酸化物等の金属酸化物又は半金属酸化物;ポリリン酸化合物;黒鉛(グラファイト)、非黒鉛質炭素(易黒鉛化性炭素または難黒鉛化性炭素)等の炭素材料などが挙げられる。
さらに、負極活物質層は、B、N、P、F、Cl、Br、I等の典型非金属元素、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Zn、Ga、Ge等の典型金属元素、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Zr、Ta、Hf、Nb、W等の遷移金属元素を含有してもよい。
負極活物質層における負極活物質の含有量の下限としては、60質量%が好ましく、80質量%がより好ましく、90質量%がさらに好ましい。負極活物質の含有量を上記下限以上とすることで、二次電池の電気容量を高めることができる。負極活物質の含有量の上限としては、99質量%が好ましく、98質量%がより好ましい。負極活物質粒子の含有量を上記上限以下とすることで、負極の製造が容易になる。
上記導電剤としては、導電性材料であれば特に限定されない。導電剤としては、炭素質材料、金属、導電性セラミックス等が挙げられる。炭素質材料としては、黒鉛化炭素、非黒鉛化炭素、グラフェン系炭素等が挙げられる。非黒鉛化炭素としては、カーボンナノファイバー、ピッチ系炭素繊維、カーボンブラック等が挙げられる。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等が挙げられる。グラフェン系炭素としては、グラフェン、カーボンナノチューブ(CNT)、フラーレン等が挙げられる。導電材の形状としては、粉状、繊維状等が挙げられる。導電剤としては、これらの材料の1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、これらの材料を複合化して用いてもよい。例えば、カーボンブラックとCNTとを複合化した材料を用いてもよい。これらの中でも、電子伝導性及び塗工性能の観点よりカーボンブラックが好ましく、中でもアセチレンブラックが好ましい。
上記バインダとしては、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド等の熱可塑性樹脂;エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム等のエラストマー;多糖類高分子等が挙げられる。
上記増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース等の多糖類高分子が挙げられる。また、増粘剤がリチウムと反応する官能基を有する場合、予めメチル化等によりこの官能基を失活させておくことが好ましい。
上記フィラーとしては、特に限定されない。フィラーの主成分としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、アルミノケイ酸塩等の無機酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物、炭酸カルシウム等の炭酸塩、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、硫酸バリウム等の難溶性のイオン結晶、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の窒化物、タルク、モンモリロナイト、ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン、ムライト、スピネル、オリビン、セリサイト、ベントナイト、マイカ等の鉱物資源由来物質又はこれらの人造物等が挙げられる。
(絶縁層)
絶縁層は、活物質層の表面に積層されている。絶縁層とは、絶縁性を有する層のことを意味する。
絶縁層は、フィラー及び第1バインダ及び第2バインダを含有する。これにより、絶縁性を発揮することができる。絶縁層は、フィラー及びバインダ以外の他の成分が含有されていてもよい。
上記絶縁層を構成する各要素の詳細については上述の通りである。
絶縁層の平均厚さの下限としては、3μmが好ましく、4μmがより好ましく、6μmがさらに好ましく、7μmがよりさらに好ましい。絶縁層の平均厚さを上記下限以上とすることで、より十分な絶縁性を発揮することができる。絶縁層の平均厚さの上限としては、例えば30μmであり、20μmであってもよく、16μmであってもよい。絶縁層の平均厚さを上記上限以下とすることで、蓄電素子を薄くすることや、エネルギー密度を向上することができる。また、当該蓄電素子においては、比較的厚く絶縁層を形成した場合であっても、蓄電素子の高率放電性能の低下が小さく、良好な高率放電性能を発揮することができる。なお、「絶縁層の平均厚さ」とは、以下の方法で測定された値とする。絶縁層が形成された電極の任意の3箇所の断面電子顕微鏡画像を観察し、各断面につき、任意の3箇所の絶縁層の厚さを測定する。測定した全ての箇所(全9箇所)の絶縁層の厚さの平均値を絶縁層の平均厚さとする。
第1実施形態の電極によれば、絶縁性の乾式塗工層が上記活物質層の表面に形成されていることで、セパレータが収縮あるいは破膜した場合においても、正負極間の絶縁性が確保できる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る電極は、基材、活物質層を有する。第2実施形態に係る電極は、活物質層が乾式塗工層である。従って、活物質層は乾式塗工により形成される。絶縁性の乾式塗工層に活物質が含有されることで、活物質の表面が絶縁性の被膜で覆われた状態となる。従って、セパレータが収縮あるいは破膜した場合においても、正負極間の絶縁性が確保できる。
第2実施形態に係る電極における活物質層のフィラー、第1バインダ及び第2バインダの詳細については、第1実施形態に係る電極における絶縁層と同様である。第2実施形態に係る電極における活物質層の活物質及び任意成分の詳細については、第1実施形態に係る電極における活物質層と同様である。
第2実施形態の電極によれば、絶縁性の乾式塗工層が活物質を含有することで、活物質の表面が絶縁性の被膜で覆われた状態となる。従って、セパレータが収縮あるいは破膜した場合においても、正負極間の絶縁性が確保できる。
<蓄電素子>
本発明の一実施形態に係る蓄電素子は、当該電極を備える。当該蓄電素子は、当該電極を備えることで、当該蓄電素子の電極の乾式塗工層のバインダの高温の電解液への溶解が抑制される。従って、当該蓄電素子の電極の乾式塗工層の剥離強度が良好である。
本発明の当該蓄電素子は、負極、正極及び非水電解質を有する。以下、当該蓄電素子の一例として、非水電解質二次電池(特にリチウムイオン非水電解質二次電池)について説明するが、本発明の適用対象を限定する意図ではない。上記負極及び正極は、通常、セパレータを介して積層又は巻回により交互に重畳された電極体を形成する。この電極体はケース(電池容器)に収納され、このケース内に非水電解質が充填される。上記非水電解質は、正極と負極との間に介在する。また、上記ケースとしては、非水電解質二次電池のケースとして通常用いられる公知の金属製ケース等を用いることができる。
正極及び負極の少なくとも一方は、上述した当該電極である。なお、正極及び負極の一方に、当該電極以外の電極を用いることができる。このような電極としては、乾式塗工層を備えていない電極を挙げることができる。
[電極体]
当該蓄電素子の電極体としては、平板状の正極及び負極を交互に積層した積層型の電極体を用いるのが好ましい。積層型の電極体を用いると、電極を折り曲げないため、乾式塗工層が剥落することを抑制できる。なお、積層型の電極体として、乾式塗工層が形成された電極を折り曲げずに間に挟んだ状態で、乾式塗工層が積層されていない極板を蛇腹状に折り曲げて積層したものを採用してもよい。
正極と負極との双方に乾式塗工層が形成されている場合、これらの乾式塗工層の平均厚さ、組成等は、同一であっても異なっていてもよい。
[正極]
正極は、正極基材と、正極活物質層とを有する。上記正極活物質層は、正極活物質を含有する。上記正極活物質層は、上記正極基材の少なくとも一方の面に沿って直接又は中間層を介して積層される。
正極活物質層は、正極活物質を含むいわゆる正極合剤から形成される。また、正極活物質層を形成する正極合剤は、必要に応じて導電剤、バインダ、増粘剤、フィラー等の任意成分を含む。
上記中間層は、正極基材の表面の被覆層であり、炭素粒子等の導電性粒子を含むことで正極基材と正極活物質層との接触抵抗を低減する。中間層の構成は特に限定されず、例えば樹脂バインダ及び導電性粒子を含有する組成物により形成できる。
[負極]
負極は、負極基材と、負極活物質層とを有する。上記負極活物質層は、負極活物質を含有する。上記負極活物質層は、上記負極基材の少なくとも一方の面に沿って直接又は中間層を介して積層される。
負極活物質層は、負極活物質を含むいわゆる負極合剤から形成される。また、負極活物質層を形成する負極合剤は、必要に応じて導電剤、バインダ、増粘剤、フィラー等の任意成分を含む。導電剤、結着剤、増粘剤、フィラー等の任意成分は、正極活物質層と同様のものを用いることができる。
上記負極における中間層の構成は特に限定されず、上述した正極における中間層と同様の構成で形成してもよい。
[セパレータ]
上記セパレータの材質としては、例えば織布、不織布、多孔質樹脂フィルム等が用いられる。これらの中でも多孔質樹脂フィルムが好ましい。多孔質樹脂フィルムの主成分としては、強度の観点から例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが好ましい。また、これらの樹脂とアラミドやポリイミド等の樹脂とを複合した多孔質樹脂フィルムを用いてもよい。なお「セパレータ」とは、本発明における乾式塗工層とは異なる部材のことを指す。
なお、本発明の一実施形態に係る蓄電素子は、正極及び負極の間に介在するセパレータを備えていなくてもよい。セパレータを備えていないことで、蓄電素子の製造コストを低下させることができる。
[非水電解質]
上記非水電解質としては、非水電解質二次電池に通常用いられる公知の電解質が使用でき、非水溶媒に電解質塩が溶解されたものを用いることができる。
上記非水溶媒としては、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)等の環状カーボネート、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等の鎖状カーボネートなどを挙げることができる。
上記電解質塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、オニウム塩等を挙げることができるが、リチウム塩が好ましい。上記リチウム塩としては、LiPF、LiPO、LiBF、LiClO、LiN(SOF)等の無機リチウム塩、LiSOCF、LiN(SOCF、LiN(SO、LiN(SOCF)(SO)、LiC(SOCF、LiC(SO等のフッ化炭化水素基を有するリチウム塩などを挙げることができる。
なお、非水電解質として、常温溶融塩、イオン液体、ポリマー固体電解質などを用いることもできる。
当該蓄電素子を構成する各要素についての詳細は上述したとおりである。
[蓄電素子の具体的構成]
図1に、本発明に係る蓄電素子の一実施形態である矩形状の蓄電素子1(非水電解質二次電池)の概略図を示す。なお、同図は、ケース内部を透視した図としている。図1に示す蓄電素子1は、電極体2がケース3に収納されている。電極体2は、正極活物質層を備える正極と、負極活物質層を備える負極とが、セパレータを介して巻回されることにより形成されている。正極は、正極集電体4’を介して正極端子4と電気的に接続され、負極は、負極集電体5’を介して負極端子5と電気的に接続されている。また、ケース3には、非水電解質が注入されている。
本発明に係る蓄電素子の構成については特に限定されるものではなく、円筒型電池、角型電池(矩形状の電池)、扁平型電池等が一例として挙げられる。
[蓄電素子の製造方法]
本発明の一実施形態に係る蓄電素子の製造方法は、例えば正極と、負極と、非水電解質とをケースに収容する工程を備える。上記正極は、正極基材に直接又は中間層を介して上記正極活物質層を積層する工程により得ることができる。上記正極活物質層の積層は、正極基材に、正極合剤ペーストを塗工する工程により行う。また、上記負極は、上記正極と同様、負極基材に直接又は中間層を介して上記負極活物質層を積層する工程により得ることができる。上記負極活物質層の積層は、負極基材に、負極合剤ペーストを塗工する工程により行う。上記正極合剤ペースト及び負極合剤ペーストは、分散溶媒を含んでいてもよい。この分散溶媒としては、例えば、水、水を主体とする混合溶媒等の水系溶媒;N−メチルピロリドン、トルエン等の有機系溶媒を用いることができる。
また、上記蓄電素子の製造方法は、その他の工程として、例えば、セパレータを介して上記負極及び上記正極を積層する工程を備える。セパレータを介して上記負極及び上記正極を積層する工程により、電極体が形成される。
上記負極、正極、非水電解質等をケースに収容する方法は、公知の方法により行うことができる。収容後、収容口を封止することにより蓄電素子を得ることができる。上記製造方法によって得られる蓄電素子を構成する各要素についての詳細は上述したとおりである。
<その他の実施形態>
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記態様の他、種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
上記実施の形態においては、当該蓄電素子が備える乾式塗工層が絶縁層又は活物質層であったが、当該蓄電素子は、乾式塗工層が中間層、エッジコート層等である形態を有していてもよい。また、当該蓄電素子は、複数の層が乾式塗工層であってもよい。
上記実施の形態においては、絶縁層が活物質層の表面全面に形成されていたが、絶縁層が活物質層の表面の一部のみに形成されていてもよい。
上記実施の形態においては、蓄電素子が非水電解質二次電池である形態を中心に説明したが、その他の蓄電素子であってもよい。その他の蓄電素子としては、キャパシタ(電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ)等が挙げられる。非水電解質二次電池としては、リチウムイオン非水電解質二次電池が挙げられる。
本発明は、上記の蓄電素子を複数備える蓄電装置としても実現することができる。また、本発明の蓄電素子を単数又は複数個用いることにより蓄電ユニットを構成することができ、さらにこの蓄電ユニットを用いて蓄電装置を構成することができる。上記蓄電装置は、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)等の自動車用電源として用いることができる。さらに、上記蓄電装置は、エンジン始動用電源装置、補機用電源装置、無停電電源装置(UPS)等の種々の電源装置に用いることができる。
図2に、電気的に接続された二以上の蓄電素子1が集合した蓄電ユニット20をさらに集合した蓄電装置30の一例を示す。蓄電装置30は、二以上の蓄電素子1を電気的に接続するバスバ(図示せず)、二以上の蓄電ユニット20を電気的に接続するバスバ(図示せず)を備えていてもよい。蓄電ユニット20又は蓄電装置30は、一以上の蓄電素子の状態を監視する状態監視装置(図示せず)を備えていてもよい。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1及び比較例1から比較例2]
(乾式塗工層の作製)
α―NaFeO型結晶構造を有するLiNiγMnβCo(1−γ−β)を正極活物質として含有する正極活物質層の片側の表面に、表1に記載の構成を有する乾式塗工層を形成し、実施例1及び比較例1から比較例2の正極板を作製した。加熱工程での加熱温度は正極板表面が210℃となるよう設定し、加熱時間を1分程度とした。形成された乾式塗工層の平均厚さは15μmであった。第1バインダの第1合成樹脂、第2バインダの第2合成樹脂及びフィラーは下記のものを用いた。
(1)第1合成樹脂
重量平均分子量が80万、融点が170℃程度のポリフッ化ビニリデン
(2)第2合成樹脂
重量平均分子量が20万、融点が170℃程度のポリフッ化ビニリデン
(3)フィラー
数μmの平均粒径を有するベーマイト
[評価]
(剥離強度)
JIS−Z−0237(2009)に準拠して、室温で乾式塗工層に粘着テープを粘着し、剥離速度100mm/minで180°ピール試験を行い、基材と乾式塗工層との密着性を評価した。測定結果を表1に示す。
(高温の非水電解液に対する溶解性)
バインダの高温の非水電解液に対する溶解性について、下記の手順により模擬的に評価を行った。プロピレンカーボネートが入ったポリプロピレン容器に4cm×4cm四方に切り出した実施例1及び比較例1から比較例2の正極板を140℃の条件下で2分間浸漬した後、乾式塗工層を目視で観察し、乾式塗工層の剥離が生じたものをバインダの溶解有、乾式塗工層の剥離が生じなかったものをバインダの溶解無と判断した。
Figure 2021072269
表1に示されるように、重量平均分子量が50万以上150万以下である第1合成樹脂を主成分とする第1バインダと、重量平均分子量が1万以上40万以下である第2合成樹脂を主成分とする第2バインダとを含有する実施例1の乾式塗工層は、比較例よりも剥離強度が優れていた。
一方、上記第1バインダのみ含有する比較例1は、実施例1と比較して剥離強度が低かった。また、上記第2バインダのみ含有する比較例2は、高温のプロピレンカーボネート中に上記第2バインダが溶出した。
以上の結果、当該蓄電素子用の電極の製造方法は、乾式塗工の熱処理温度を抑制した場合においても塗工層の剥離強度が良好な電極を製造できることが示された。
1 蓄電素子
2 電極体
3 ケース
4 正極端子
4’ 正極リード
5 負極端子
5’ 負極リード
20 蓄電ユニット
30 蓄電装置

Claims (9)

  1. 基材の表面に直接又は間接に第1バインダ及び第2バインダを含有する塗工用粉末を塗工する工程と、
    上記塗工用粉末を上記第1バインダ及び上記第2バインダの融点以上で加熱する工程と、
    を備え、
    上記第1バインダの主成分が第1合成樹脂であり、
    上記第2バインダの主成分が第2合成樹脂であり、
    上記第1合成樹脂の重量平均分子量が50万以上150万以下であり、
    上記第2合成樹脂の重量平均分子量が1万以上40万以下である蓄電素子用の電極の製造方法。
  2. 上記第1合成樹脂及び上記第2合成樹脂が同一の構造単位を有する請求項1に記載の蓄電素子用の電極の製造方法。
  3. 上記第1合成樹脂の構造単位及び上記第2合成樹脂の構造単位が同一である請求項2に記載の蓄電素子用の電極の製造方法。
  4. 基材と、
    上記基材の表面に直接又は間接に形成された絶縁性の乾式塗工層と、
    を備え、
    上記乾式塗工層が第1バインダと第2バインダとを含有し、
    上記第1バインダの主成分が第1合成樹脂であり、
    上記第2バインダの主成分が第2合成樹脂であり、
    上記第1合成樹脂の重量平均分子量が50万以上150万以下であり、
    上記第2合成樹脂の重量平均分子量が1万以上40万以下である蓄電素子用の電極。
  5. 上記第1合成樹脂及び上記第2合成樹脂が同一の構造単位を有する請求項4に記載の蓄電素子用の電極。
  6. 上記第1合成樹脂の構造単位及び上記第2合成樹脂の構造単位が同一である請求項5に記載の蓄電素子用の電極。
  7. 上記基材の表面に直接又は間接に形成された活物質層を備え、
    上記乾式塗工層が上記活物質層の表面に形成されている請求項4、請求項5又は請求項6に記載の蓄電素子用の電極。
  8. 上記乾式塗工層が活物質を含有する請求項4、請求項5又は請求項6に記載の蓄電素子用の電極。
  9. 請求項4から請求項8のいずれか1項に記載の電極を備える蓄電素子。
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