JP2021071654A - ファイバカッタ、ファイバ切断方法及び刃体の製造方法 - Google Patents

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貴治 松田
Takaharu Matsuda
貴治 松田
グアン フオン
Ngoan Phong
グアン フオン
良 小山
Ryo Koyama
良 小山
高谷 雅昭
Masaaki Takatani
雅昭 高谷
阿部 宜輝
Yoshiteru Abe
宜輝 阿部
深井 千里
Chisato Fukai
千里 深井
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Abstract

【課題】光ファイバに初期傷を形成する際に、刃体を光ファイバに安定して押し付ける。【解決手段】光ファイバに接近する第1方向と、刃線47Aに沿った第2方向に移動可能な刃体47を備え、刃線47Aは、前記光ファイバに接触しながら刃体47の前記第2方向の移動を許容する第1領域48と、前記光ファイバに初期傷を形成する第2領域49とを有し、刃体47が前記第1方向に移動して、刃線47Aの第1領域48で前記光ファイバに接触した後、刃体47が前記第2方向に移動することによって刃線47Aの第2領域49が前記光ファイバに接触し、前記光ファイバに前記初期傷が形成されることを特徴とするファイバカッタである。【選択図】図7

Description

本発明は、ファイバカッタ、ファイバ切断方法及び刃体の製造方法に関する。
一般に、光ファイバを切断するファイバカッタは、刃で光ファイバに初期傷を形成させ、この初期傷を成長させて光ファイバを劈開させることによって、光ファイバを切断する(例えば特許文献1〜3参照)。
特開昭62−194204号公報 特開2014−238574号公報 特開2018−194598号公報
刃線と直交する方向に刃体を光ファイバに接近させると、刃体の特定の箇所だけで光ファイバと接触するため、刃体の特定箇所で摩耗が進行し易くなってしまう。刃体の特定の箇所だけで光ファイバと接触することを回避するためには、刃体の使用領域が広がるように、初期傷形成時に刃体を刃線に沿った方向に移動させることが望ましい。しかし、刃体が光ファイバに最初に接触した時点では、刃体を光ファイバに押し付ける押付力が小さく、その後に刃体が光ファイバに対して移動する方向が不安定となってしまうことがあった。このため、光ファイバに対して初期傷が形成される方向も不安定となり、劈開した後の光ファイバの端面が所望の形状とならないことがあった。
本発明は、光ファイバに初期傷を形成する方向を安定化させることを目的とする。
本発明の幾つかの実施形態は、光ファイバに接近する第1方向と、刃線に沿った第2方向に移動可能な刃体を備え、前記刃線は、前記光ファイバに接触しながら前記刃体の前記第2方向の移動を許容する第1領域と、前記光ファイバに初期傷を形成する第2領域とを有し、前記刃体が前記第1方向に移動して、前記刃線の前記第1領域で前記光ファイバに接触した後、前記刃体が前記第2方向に移動することによって前記刃線の前記第2領域が前記光ファイバに接触し、前記光ファイバに前記初期傷が形成されることを特徴とするファイバカッタである。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明の幾つかの実施形態によれば、光ファイバに初期傷を形成する際に、刃体を光ファイバに安定して押し付けることができる。
図1は、ファイバカッタ100の斜視図である。 図2は、ファイバカッタ100の分解斜視図である。 図3A〜図3Cは、ファイバカッタ100の動作説明図である。 図4A〜図4Cは、ファイバカッタ100の概要説明図である。 図5A及び図5Bは、傷形成部46の近傍の斜視図である。 図6A及び図6Bは、傷形成部46の側面図である。 図7Aは、刃体47の刃線47Aの説明図である。図7Bは、刃線47Aの構造の例を示す説明図である。 図8A及び図8Bは、本実施形態の刃体47のスライド移動の説明図である。 図9A及び図9Bは、比較例の刃体47のスライド移動の説明図である。 図10Aは、比較例の刃体47を有するファイバカッタ100で切断された光ファイバの切断面の写真である。図10Bは、本実施形態の刃体47を有するファイバカッタ100で切断された光ファイバの切断面の写真である。 図11は、刃線47Aの変形例の構造の例を示す説明図である。 図12A及び図12Bは、第2機構462の変形例の近傍の概要説明図である。 図13A〜図13Cは、刃体47の第1の製造方法を示す説明図である。 図14A〜図14Dは、刃体47の第2の製造方法を示す説明図である。 参考例の刃線47Aの構造の例を示す説明図である。 図16A〜図16Dは、刃体47の別の製造方法を示す説明図である。
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
光ファイバに接近する第1方向と、刃線に沿った第2方向に移動可能な刃体を備え、前記刃線は、前記光ファイバに接触しながら前記刃体の前記第2方向の移動を許容する第1領域と、前記光ファイバに初期傷を形成する第2領域とを有し、前記刃体が前記第1方向に移動して、前記刃線の前記第1領域で前記光ファイバに接触した後、前記刃体が前記第2方向に移動することによって前記刃線の前記第2領域が前記光ファイバに接触し、前記光ファイバに前記初期傷が形成されることを特徴とするファイバカッタが明らかとなる。このようなファイバカッタによれば、光ファイバに初期傷を形成する方向を安定化させることができる。
前記第1方向に向かって前記刃体を前記光ファイバに押し付ける押付力は、前記第1領域が前記光ファイバに接触した時よりも、前記第2領域が前記光ファイバに接触した時の方が大きいことが望ましい。これにより、光ファイバに初期傷を形成する際に、刃体を光ファイバに安定して押し付けることができる。
前記刃体が前記第2方向に移動するほど、前記第1方向に向かって前記刃体を前記光ファイバに押し付ける押付力が大きくなることが望ましい。これにより、光ファイバに初期傷を形成する際に、刃体を光ファイバに安定して押し付けることができる。
前記第2領域が前記光ファイバに接触した時、前記押付力は0.05N以上であることが望ましい。これにより、光ファイバに初期傷を形成する際に、刃体を光ファイバに安定して押し付けることができる。
前記刃線には、砥粒が配置されており、前記第1領域では、前記砥粒が被覆されており、前記第2領域では、前記砥粒が露出していることが望ましい。これにより、第1領域では光ファイバに接触しながら刃体の第2方向の移動を許容でき、第2領域では、光ファイバに初期傷を形成することができる。
前記刃線の前記第1領域には、砥粒が配置されておらず、前記刃線の前記第2領域には、前記砥粒が露出するように配置されていることが望ましい。これにより、第1領域では光ファイバに接触しながら刃体の第2方向の移動を許容でき、第2領域では、光ファイバに初期傷を形成することができる。
前記刃体を前記第1方向に移動させる第1機構と、前記刃体を前記第2方向に移動させる第2機構とを備えることが望ましい。これにより、刃体の特定の箇所だけで光ファイバと接触することを回避しつつ、摩耗時に刃体が光ファイバに接触し難くなることを回避することが容易にできる。
(0000)
前記第1機構は、回転軸を中心に回動可能な腕部を有し、前記第2機構は、前記腕部の端部に設けられた変形部を有し、前記変形部の変形によって前記刃体をスライドさせることが望ましい。これにより、刃体の特定の箇所だけで光ファイバと接触することを回避しつつ、摩耗時に刃体が光ファイバに接触し難くなることを回避することが容易にできる。
前記第2機構は、前記刃体が前記光ファイバに接触したときに、前記刃体が前記光ファイバから受ける力によって、前記刃体を前記光ファイバに対してスライドさせることが望ましい。これにより、刃体を光ファイバに接触させつつ、刃体をスライドさせることができる。
光ファイバに接近する第1方向と、刃線に沿った第2方向に移動可能な刃体を備え、前記刃線が、前記光ファイバに接触しながら前記刃体の前記第2方向の移動を許容する第1領域と、前記光ファイバに初期傷を形成する第2領域とを有するファイバカッタによるファイバ切断方法であって、前記刃体が前記第1方向に移動して、前記刃線の前記第1領域で前記光ファイバに接触すること、前記刃線の前記第1領域で前記光ファイバに接触した前記刃体が前記第2方向に移動することによって、前記刃線の前記第2領域が前記光ファイバに接触し、前記光ファイバに前記初期傷を形成することを特徴とするファイバ切断方法が明らかとなる。このようなファイバ切断方法によれば、光ファイバに初期傷を形成する方向を安定化させることができる。
光ファイバに接近する第1方向と、刃線に沿った第2方向に移動可能な刃体の製造方法であって、前記刃線において、前記光ファイバに接触しながら前記刃体の前記第2方向の移動を許容する第1領域を形成すること、前記光ファイバに初期傷を形成する第2領域を形成することを特徴とする刃体の製造方法が明らかとなる。このような刃体の製造方法によれば、光ファイバに初期傷を形成する方向を安定化させることができるファイバカッタを製造することができる。
前記刃線に砥粒を付着させた後、前記第1領域の前記砥粒を被覆剤で被覆することが望ましい。これにより、光ファイバに接触しながら刃体の第2方向の移動を許容する第1領域と、光ファイバに初期傷を形成する第2領域を容易に形成することができる。
静電気によって前記刃線に前記砥粒を付着させることが望ましい。これにより、砥粒の層を薄く形成することができる。
前記刃線に接着剤を塗布した後、前記第2領域の前記接着剤に砥粒を付着させることが望ましい。これにより、第1領域と第2領域との境界を精度良く形成することができる。
===本実施形態===
<全体構造>
図1は、ファイバカッタ100の斜視図である。図2は、ファイバカッタ100の分解斜視図である。図3A〜図3Cは、ファイバカッタ100の動作説明図である。図4A〜図4Cは、ファイバカッタ100の概要説明図である。
以下の説明では、図1に示すように各方向を定義する。すなわち、移動部材40の移動方向と平行な方向を「X軸方向」又は「前後方向」とし、光ファイバ1のカット直後に移動部材40が移動する側を「+X方向」又は「前」とし、逆側(移動部材40から見てホルダ3の側)を「−X方向」又は「後」とする。また、光ファイバ1の端部を載置する載置面41Bに垂直な方向を「Z軸方向」又は「上下方向」とし、載置面41Bから見て光ファイバ1を載置する側を「+Z方向」又は「上」とし、逆側を「−Z方向」又は「下」とする。また、X軸方向(前後方向)及びZ軸方向(上下方向)に垂直な方向をY軸方向とし、光ファイバ1から見て回動部45Aの側を「+Y方向」又は「奥」とし、逆側を「−Y方向」又は「手前」とする。
ファイバカッタ100は、光ファイバ1を切断する切断装置である。ファイバカッタ100は、刃体47(ブレード)で光ファイバ1に初期傷を形成させ、この初期傷を成長させて光ファイバ1を劈開させることによって、光ファイバ1を切断する装置である。
ファイバカッタ100は、ベース部材20と、移動部材40とを有する。また、ファイバカッタ100は、ラッチ部50と、張力付与バネ60とを有する。
ベース部材20は、ホルダ載置部21と、案内部23と、操作部25とを有する。
ホルダ載置部21は、光ファイバ1を保持するホルダ3を載置する部位である。ホルダ載置部21は、ベース部材20の後側に配置されている。
案内部23は、移動部材40を前後方向に移動可能に案内する部位である。案内部23は、ベース部材20の前側に形成されている。
操作部25は、作業者が操作を行う部位である。操作部25は、ベース部材20の本体に対して、開閉可能(回動可能)に構成されている。作業者が操作部25を操作することによって、刃体47を光ファイバ1に接近させて、光ファイバ1に初期傷を形成させることになる。操作部25は、回動部25Aと、収容部25Bと、ラッチ解除部25Cとを有する。
回動部25Aは、ベース部材20に対して操作部25を回動可能に連結する連結部である。
収容部25Bは、内側に傷形成部46を収容する部位である。収容部25Bは、傷形成部46を操作部25に対して前後方向に移動可能に収容する。収容部25Bの内壁面(傷形成部46の上面と対向する対向面)は、傷形成部46を押圧する部位となる。
ラッチ解除部25Cは、ラッチ部50のラッチ状態を解除する部位である。作業者が操作部25を閉じる方向に回動させると、ラッチ解除部25Cがラッチ部50のラッチ状態を解除することになる。
移動部材40は、ベース部材20に対して移動可能な部材である。移動部材40は、光ファイバ1の切断直後に前側に移動することになる(図3C及び図4C参照)。移動部材40は、移動体41と、把持部材45と、傷形成部46とを有する。
移動体41は、移動部材40の本体を構成する部位である。移動体41は、ベース部材20の案内部23に案内されながら、前後方向に移動可能である。移動体41には張力付与バネ60の端部が連結しており、張力付与バネ60の力によって移動体41がベース部材20に対して移動することになる。また、移動体41に対して、把持部材45と傷形成部46とがそれぞれ独立して回動可能に設けられている。移動体41は、ケース収容部41Aと、載置面41Bとを有する。
ケース収容部41Aは、不図示の廃材ケースを収容する部位である。廃材ケースは、切断された光ファイバ1の端部を収納するケースである。
載置面41Bは、光ファイバ1の端部を載置する部位である。また、載置面41Bは、把持部材45とともに、光ファイバ1の端部を保持する保持部を構成する部位である。載置面41BにはV溝41Dが形成されており、光ファイバ1は、V溝41Dの上に載置されることになる。但し、載置面41BにV溝41Dが形成されていなくても良い(載置面41Bが平面で構成されていても良い)。光ファイバ1は、載置面41B(詳しくはV溝41D)と把持部材45(詳しくはクランプ部45B)との間に挟まれることによって、把持されることになる。載置面41Bは、XY平面に平行な面(Z軸方向に垂直な面)である。V溝41Dは、X軸方向に平行なV字状の溝である。
把持部材45は、光ファイバ1の端部を把持する部材である。把持部材45は、移動体41に対して開閉可能(回動可能)に構成されている。把持部材45は、刃体47よりも前側に配置されている。このため、把持部材45は、光ファイバ1の切断位置よりも前側で光ファイバ1を把持することになる。把持部材45は、回動部45Aと、クランプ部45Bと、係止部45Cとを有する。
回動部45Aは、移動体41に対して把持部材45を回動可能に連結する連結部である。
クランプ部45Bは、載置面41Bに載置されている光ファイバ1の端部と接触し、載置面41Bに光ファイバ1を押圧する部位である。つまり、光ファイバ1は、載置面41Bとクランプ部45Bとの間で上下方向から挟持されることになる。
係止部45Cは、移動体41に形成された係合穴41Cに係止する部位であり、把持部材45を閉じた状態で固定する部位である。係止部45Cを移動体41の係合穴41Cに係止させ、把持部材45を閉じた状態で固定することによって、載置面41Bとクランプ部45Bとの間で光ファイバ1が保持されることになる。
傷形成部46は、光ファイバ1に初期傷を形成する部位である。傷形成部46は、移動体41に対して開閉可能(回動可能)に構成されている。傷形成部46は、回動部46Aと、腕部46Bと、変形部46Cと、変位部46Dと、刃体47とを有する(腕部46Bと、変形部46Cと、変位部46Dとについては、図5A及び図5B参照)。
回動部46Aは、移動体41に対して傷形成部46を回動可能に連結する連結部である。
腕部46Bと、変形部46Cと、変位部46Dとの構成や機能については、後述する。
刃体47は、光ファイバ1に初期傷を形成するための部位(ブレード)である。
傷形成部46の上面は、操作部25の収容部25Bの内壁面によって押圧される部位となる。作業者が操作部25を閉じる方向に回動させると、収容部25Bの内壁面によって傷形成部46が閉じる方向に押圧されて、傷形成部46も閉じる方向に回動する。この結果、傷形成部46の刃体47が光ファイバ1に初期傷を形成することになる。
ラッチ部50は、ベース部材20と移動部材40とをラッチする部位である。ラッチ部50は、ベース側ラッチ部51と、移動側ラッチ部54とを有する。
ベース側ラッチ部51は、ベース部材20に設けられた片持ち梁状の部位である。ベース側ラッチ部51は、操作部25のラッチ解除部25Cと接触し、弾性変形する。これにより、ベース側ラッチ部51が移動側ラッチ部54から外れて、ラッチ状態が解除されることになる。
移動側ラッチ部54は、移動部材40に設けられた部位であり、ベース側ラッチ部51の端部を引っ掛ける部位である。
張力付与バネ60は、ベース部材20と移動部材40との間で力を付与する部材(張力付与部)である。張力付与バネ60は、ベース部材20と移動部材40との間に配置されている。張力付与バネ60の一端(前端)はベース部材20に連結されており、他端は移動部材40に連結されている。ラッチ部50がラッチ状態のとき(ベース側ラッチ部51と移動側ラッチ部54とがラッチ状態のとき)、張力付与バネ60には引っ張り力が付与されている。
<基本動作>
次に、光ファイバ1を切断するときのファイバカッタ100の基本動作について説明する。
作業者は、ラッチ部50が解除状態であれば、移動部材40を後側(ホルダ3の側)に移動させて、ラッチ状態にする。ラッチ状態にすると、張力付与バネ60には引っ張り力が付与された状態で、ベース部材20と移動部材40とが固定される。また、ラッチ状態にすると、操作部25の収容部25Bの内側に傷形成部46が収容された状態になる(収容部25Bの内壁面と傷形成部46の上面とが対向した状態になる)。
作業者は、ベース部材20のホルダ載置部21にホルダ3をセットする。ホルダ3には、切断対象となる光ファイバ1が保持されている。ホルダ3の前側からは光ファイバ1が延び出ており、光ファイバ1の端部は予め被覆が除去されている。作業者は、光ファイバ1を載置面41BのV溝41Dの上に配置する。また、作業者は、光ファイバ1の端部を廃材ケース(不図示)に挿入する。これにより、作業者がホルダ載置部21にホルダ3をセットすると、ホルダ3から廃材ケースの間に光ファイバ1が架け渡された状態になる。
次に、作業者は、図3A及び図4Aに示すように、把持部材45を閉じて、載置面41B(詳しくはV溝41D)と把持部材45(詳しくはクランプ部45B)との間に光ファイバ1を挟むことによって、光ファイバ1を把持させる。なお、作業者は、把持部材45の係止部45Cが移動体41の係合穴41Cに係止するまで把持部材45を閉じて、把持部材45を閉じた状態で固定し、載置面41Bとクランプ部45Bとの間に光ファイバ1を保持させる。
把持部材45による光ファイバ1の把持後、作業者は、図3B及び図4Bに示すように、操作部25(及び傷形成部46)を閉じる。操作部25を閉じる方向に回動させると、操作部25とともに、傷形成部46も閉じる方向に回動し、傷形成部46の刃体47が光ファイバ1に接近する方向に移動する。
図4Bに示すように、操作部25を閉じる方向に回動させると、操作部25のラッチ解除部25Cがベース側ラッチ部51に接触する。更に操作部25を閉じる方向に回動させると、ベース側ラッチ部51が移動側ラッチ部54から外れて、ラッチ状態が解除される。ラッチ状態が解除されると、ベース部材20と移動部材40との間に張力付与バネ60の力が付与されることによって、光ファイバ1に張力が付与される。なお、光ファイバ1の切断前の段階では、光ファイバ1に張力が働くため、この段階では移動部材40は移動しない。
また、ラッチ状態が解除された後、更に操作部25を閉じる方向に回動させると、傷形成部46の刃体47が光ファイバ1に接触した後に、光ファイバ1に初期傷が形成される。張力が付与された状態の光ファイバ1に初期傷が形成されると、初期傷が成長し、光ファイバ1が劈開し、これにより、光ファイバ1が切断される。光ファイバ1が切断されると、図3C及び図4Cに示すように、移動部材40が張力付与バネ60の力によって前側に移動する。
<傷形成部46の接近移動機構及びスライド移動機構について>
図5A及び図5Bは、傷形成部46の近傍の斜視図である。図5Aは、傷形成部46の開いた状態の斜視図である。図5Bは、傷形成部46の閉じた状態(切断時)の斜視図である。また、図6A及び図6Bは、傷形成部46の側面図である。図6Aは、傷形成部46の開いた状態の側面図である。図6Bは、傷形成部46の閉じた状態(切断時)の側面図である。ここでは、説明のため、傷形成部46の近傍の操作部25などの一部構成要素を不図示としている。
既に説明したように、傷形成部46は、光ファイバ1に初期傷を形成するための刃体47を有しており、移動体41に対して開閉可能(回動可能)に構成されている。傷形成部46の回動部46Aで傷形成部46を開閉(回動)させることによって、刃体47が光ファイバ1に対して近接・離間することになる。
本実施形態の傷形成部46は、腕部46Bと、変形部46Cと、変位部46Dとを有する。
腕部46Bは、傷形成部46の本体(基体)を構成する部位であり、傷形成部46の閉じた状態のときに、回動部46Aから手前側に延び出た部位である。腕部46Bの一端(基端)には回動部46Aが設けられており、腕部46Bは回動部46Aを軸として回動する。腕部46Bの他端(回動部46Aとは逆側の端部)には変形部46Cが設けられている。言い換えると、回動部46Aと変形部46Cとの間の棒状(板状)の部位が腕部46Bである。
変形部46Cは、変形可能な部位である。また、変形部46Cは、力を受けると変形する部位である。変形部46Cは、腕部46Bの端部に設けられており、X軸方向から見たときにU字形状をした部位である。変形部46Cは、刃体47が光ファイバ1から受ける力によって、変形することになる。変形部46Cの先には、刃体47を有する変位部46Dが設けられている。
なお、変形部46Cは、弾性部材で形成されることで、弾性変形が可能な部位でもある。刃体47が光ファイバ1から上側方向(腕部46Bを開く回転方向)に受ける力によって、刃体47を有する変位部46Dを介して変形部46Cが変形する。そして、変形した変形部46Cが元の形に復元しようとして、刃体47が光ファイバ1を下側方向(腕部46Bを閉じる回転方向)に押し付けることになる。
変位部46Dは、腕部46Bに対して変位する部位である。変位部46Dは、変形部46Cから延び出る片持ち梁状の部位である。変位部46Dは、変形部46Cが変形することによって、腕部46Bに対して変位する(腕部46Bに対する位置が変化する)。変位部46Dには、刃体47が設けられている。変位部46Dが腕部46Bに対して変位すると、刃体47も腕部46Bに対して変位することになる。
傷形成部46は、刃体47を光ファイバ1に接近させる第1機構461(接近移動機構)を有する。第1機構461は、回動部46A及び腕部46Bにより構成されている。回動部46Aで腕部46Bを閉じる方向に回動させることによって、刃体47が光ファイバ1に接近する方向に移動する。第1機構461が刃体47を光ファイバ1に接近させる方向のことを「接近方向」又は「第1方向」と呼ぶことがある。本実施形態では、刃体47が光ファイバ1に接近する方向(接近方向;第1方向)は、回動部46Aを軸とする回転方向となる。
なお、刃体47には、刃線47Aが形成されている。刃線47Aは、刃体47のエッジの部位である。本実施形態では、刃線47Aは、接近方向(刃体47が光ファイバ1に接近する方向;第1方向)と交差する方向に配置されている。
また、傷形成部46は、刃体47を光ファイバ1に対してスライドさせる第2機構462(スライド移動機構)を有する。第2機構462は、変形部46C及び変位部46Dによって構成されている。本実施形態では、第2機構462は、刃体47を刃線47Aに沿った方向にスライドさせることになる。刃体47を刃線47Aに沿った方向のことを「スライド方向」又は「第2方向」と呼ぶことがある。本実施形態では、刃体47の刃線47Aは、接近方向(第1方向)に対してほぼ直交するように配置されている。刃体47が光ファイバ1と接触したとき、光ファイバ1との接触位置における刃線47Aの方向(スライド方向;第2方向)は、光ファイバ1との接線方向となる。
<傷形成部46の刃線47Aについて>
図7Aは、刃体47の刃線47Aの説明図である。なお、図7A中の上側には、傷形成部46の側面図が示されている。図7A中の下側には、刃体47の刃線47Aの拡大図が示されている。図7Bは、刃線47Aの構造の例を示す説明図である。
図7Aに示すように、刃線47Aは、スライド方向(第2方向)に沿って、第1領域48と、第2領域49とを有する。
第1領域48は、光ファイバ1に接触しながら刃体47のスライド方向(第2方向)の移動を許容する部位である。第1領域48では、刃体47が光ファイバ1に接触しながらスライド方向(第2方向)に移動しても、光ファイバ1に初期傷を形成することが抑制される。また、第1領域48は、刃体47が接近方向(第1方向)に移動して、はじめに光ファイバ1に接触する刃線47Aの部位でもある。第1領域48は、刃線47Aのうち、境界位置74を境界として+Y方向側(奥側)に配置されている。
第2領域49は、光ファイバ1に初期傷を形成する部位である。第2領域49は、刃体47が光ファイバ1に接触しながらスライド方向(第2方向)に移動する際、第1領域48に引き続き光ファイバ1に接触する刃線47Aの部位でもある。第2領域49は、刃線47Aのうち、境界位置74を境界として−Y方向側(手前側)に位置している。第2領域49では、砥粒71が露出している。
図7Bに示すように、本実施形態では、刃線47Aの全域(第1領域48と第2領域49との両方の部位)に、砥粒71が配置されている。例えば、刃線47Aは、砥粒71を含有させた樹脂72を基材70に塗布することによって構成されている。砥粒71は、例えばダイヤモンドパウダーである。樹脂72は、紫外線硬化樹脂である。但し、樹脂72は、熱硬化樹脂であっても良い。また、砥粒71を含有させた樹脂72は、例えばダイヤモンドペーストである。傷形成部46は、刃体47の他の部位(回動部46A、腕部46B、変形部46C、変位部46D)を一体成形した基材70(プラスチック部品)に砥粒71を含有させた樹脂72(ダイヤモンドペースト)を塗布することによって構成されている。これにより、刃体47(及び傷形成部46)を安価に構成することができる。なお、砥粒71の粒径は、約10μmであり、光ファイバ1の直径(125μm、図8Aを参照)と比べて十分小さい。また、刃線47Aを光ファイバ1に初期傷を形成する素材として形成することができれば、砥粒71が配置されなくても良い。
また、本実施形態では、第1領域48には、被覆剤73が設けられている。被覆剤73は、砥粒71を被覆する部位である。被覆剤73が砥粒71を被覆することにより、第1領域48の表面が平滑な面として設けられることになる。これにより、第1領域48では、光ファイバ1に接触しながら刃体47のスライド方向の移動を許容することができる。そして、第1領域48では、刃体47が光ファイバ1に接触しながらスライド方向に移動しても、光ファイバ1に初期傷を形成することを抑制することができる。さらに、被覆剤73は、光ファイバ1に接触しながら刃体47をスライド方向に移動する際に、刃線47Aを保護する機能も有している。なお、被覆剤73は、紫外線硬化樹脂である。但し、樹脂72は、熱硬化樹脂であっても良い。被覆剤73は、樹脂72と同じ素材であっても良い。
また、本実施形態では、第2領域49には、被覆剤73が設けられていない。つまり、砥粒71が被覆されず露出している。これにより、光ファイバ1に接触しながら刃体47をスライド方向に移動する際に、砥粒71が露出した第2領域49によって光ファイバ1に初期傷を形成することができる。
図8A及び図8Bは、本実施形態の刃体47のスライド移動の説明図である。図8Aは、刃体47と光ファイバ1との接触時の様子の説明図である。図8Bは、図8Aの状態から傷形成部46(腕部46B)を閉じる方向に若干移動させた様子の説明図である。なお、図8A及び図8B中の左側には、傷形成部46の側面図が示されている。図8A及び図8B中の右側には、刃体47と光ファイバ1との接触部の拡大図が示されている。図8A及び図8B中の右側に示す拡大図のうち、上側の図は刃体47と光ファイバ1との接触部を側面から見た図であり、下側の図は刃体47と光ファイバ1との接触部を上側から見た図である。
図8Aの左図に示すように、傷形成部46を閉じる方向に回動させると(第1機構461によって刃体47を光ファイバ1に接近させると)、刃体47の刃線47Aが光ファイバ1に接触することになる。このとき、図8Aの右上図に示すように、刃線47Aの第1領域48において光ファイバ1に接触することになる。本実施形態では、刃体47は、刃線47Aと交差する方向(接近方向;第1方向)に沿って光ファイバ1に接近し、刃線47Aが上側から光ファイバ1に接触する。言い換えると、第1機構461は、刃体47の刃線47Aと交差する方向に沿って、刃体47を光ファイバ1に接近させることで、刃線47Aの第1領域48が光ファイバ1に接触する。図8Aの右上図には、第1領域48上に刃線47Aの光ファイバ1に対する接触開始点が示されている。光ファイバ1との接触時点の刃体47の刃線47Aは、光ファイバ1との接触位置における接線方向となる。本実施形態では、光ファイバ1との接触時の刃体47の刃線47Aは、ほぼY軸方向に沿った方向である。
図8Aの右下図に示すように、刃線47Aが光ファイバ1に接触した時点では、刃線47Aは光ファイバ1に対してほぼ点接触していることになる。また、刃線47Aが光ファイバ1に接触した時点では、刃体47が光ファイバ1から力をほぼ受けていない状態である。すなわち、刃線47Aが光ファイバ1に接触した時点では、接近方向(第1方向)に向かって刃体47が光ファイバ1を押し付ける押付力がほぼ0の状態である。既に説明したように、刃線47A(刃体47)を有する変位部46Dは、変形部46Cから延び出る片持ち梁状の部位であるため、刃体47が光ファイバ1を押し付ける押付力がほぼ0の状態では、変位部46Dが光ファイバ1の長手方向(ここでは、前後方向)に移動しやすい状態となっている。このため、光ファイバ1に接触する刃線47Aも光ファイバ1の長手方向(ここでは、前後方向)にずれてしまうことがある(図8Aの右下図に示す白抜きの矢印)。但し、第1領域48は、被覆剤73が設けられることで表面が平滑な面となっているので、刃線47Aが光ファイバ1に接触した時点では、光ファイバ1に初期傷を形成することが抑制される。
図8Bの左図に示すように、刃線47Aの第1領域48と光ファイバ1との接触後から、傷形成部46(腕部46B)は、閉じる方向に若干回動することになる。このとき、刃体47が光ファイバ1から力を受けることによって、接近方向に沿って変位部46D(及び刃体47)と腕部46Bとを近づけるように、変形部46Cが変形する。このとき、刃体47は、光ファイバ1によって接近方向への変位が制限されている。この結果、刃体47は、変形部46Cの変形に伴って、光ファイバ1に対して刃線47Aに沿って若干スライドする。つまり、刃体47が、光ファイバ1に対してスライド方向に若干移動する。
図8Bの右上図には、刃線47Aの光ファイバ1に対する接触位置と比べて、接触開始点(白抜きの矢印)が+Y方向(奥側)にスライドしたことが示されている。刃体47が光ファイバ1に対してスライド方向に移動する間に、刃線47Aと光ファイバ1との接触位置は、第1領域48から境界位置74を経て第2領域49に移動している。このとき、刃体47が光ファイバ1に対してスライド方向に移動する期間は、刃線47Aの第1領域48が光ファイバ1に接触しながら刃体47がスライド方向に移動する期間(以下、「第1期間」と呼ぶことがある)と、刃線47Aの第2領域49が光ファイバ1に接触しながら刃体47がスライド方向に移動する期間(以下、「第2期間」と呼ぶことがある)とで構成される。
第1期間では、刃体47が光ファイバ1に対してスライド方向に移動するにつれて、変形部46Cがより変形することになるので、刃体47が光ファイバ1から受ける力が大きくなる。すなわち、第1期間では、刃体47が光ファイバ1に対してスライド方向に移動するにつれて、接近方向(第1方向)に向かって刃体47を光ファイバ1に押し付ける押付力が大きくなる。第1期間では、刃体47は光ファイバ1に対して押し付けられつつ、光ファイバ1に接触しながら刃体47のスライド方向(第2方向)の移動が許容されている。但し、第1領域48は、被覆剤73が設けられることで表面が平滑な面となっているので、第1期間では、刃体47が光ファイバ1に接触しながらスライド方向に移動しても、光ファイバ1に初期傷を形成することが抑制される。
ここで、第1領域48と第2領域49との境界位置74が光ファイバ1に接触する時点では、刃体47を光ファイバ1に押し付ける押付力が所定の大きさとなる。例えば、所定の押付力は、0.05Nである。このとき、刃線47Aと光ファイバ1との間に作用する摩擦により、光ファイバ1に接触する刃線47Aが光ファイバ1の長手方向(ここでは、前後方向)にずれることが抑制される。すなわち、第1領域48と第2領域49との境界位置74が光ファイバ1に接触する時点に達すると、接近方向(第1方向)に向かって刃体47を光ファイバ1に対して安定して押し付けることができるようになる。但し、境界位置74が光ファイバ1に接触する時点に達する前(すなわち、第1期間)に、刃体47を光ファイバ1に押し付ける押付力が所定の大きさになっていても良い。言い換えると、第2期間の開始時点(すなわち、第2領域49が光ファイバ1に接触し始めた時点)で、刃体47を光ファイバ1に押し付ける押付力が所定の大きさ(0.05N)以上となっていれば良い。なお、所定の押付力は、0.05Nに限られない。
第2期間では、第1期間と同様に、刃体47が光ファイバ1に対してスライド方向に移動するにつれて、刃体47が光ファイバ1から受ける力が大きくなる。すなわち、第2期間でも、刃体47が光ファイバ1に対してスライド方向に移動するにつれて、接近方向(第1方向)に向かって刃体47を光ファイバ1に押し付ける押付力が大きくなる。なお、既に説明したように、第2期間の開始時点(すなわち、境界位置74が光ファイバ1に接触する時点)で、刃体47を光ファイバ1に押し付ける押付力が所定の押付力(0.05N)に達しているので、第2期間の全てにおいて、刃体47を光ファイバ1に対して安定して押し付けることができる。第2領域49は、被覆剤73が設けられていないことで砥粒71が被覆されず露出しているので、第2期間では、光ファイバ1に初期傷が形成される。第2期間では、刃体47を光ファイバ1に対して安定して押し付けつつ、初期傷を形成することができるので、光ファイバ1に初期傷を形成する方向を安定化させることができる。
本実施形態では、刃線47Aが光ファイバ1に接触してから、第2期間で初期傷を形成し終えるにつれて、接近方向(第1方向)に向かって刃体47を光ファイバ1に押し付ける押付力が大きくなる。つまり、刃体47がスライド方向(第2方向)に移動するほど、接近方向(第1方向)に向かって刃体47を光ファイバ1に押し付ける押付力が大きくなる。また、接近方向(第1方向)に向かって刃体47を光ファイバ1に押し付ける押付力は、第1領域48が光ファイバ1に接触した時よりも、第2領域49が光ファイバ1に接触した時の方が大きい。これにより、光ファイバ1に初期傷を形成する際に、刃体47を光ファイバ1に安定して押し付けることができ、光ファイバ1に初期傷を形成する方向を安定化させることができる。
但し、光ファイバ1に初期傷を形成する方向を安定化させるためには、刃体47がスライド方向(第2方向)に移動するほど、接近方向(第1方向)に向かって刃体47を光ファイバ1に押し付ける押付力が大きくなる関係を有していなくても良い。第2期間の開始時点(すなわち、初期傷を形成し始める時点)では、既に刃体47がスライド方向(第2方向)に移動している最中であり、光ファイバ1に接触する刃線47Aが光ファイバ1の長手方向(ここでは、前後方向)にずれることが抑制される効果がある。
また、本実施形態では、光ファイバ1に初期傷が形成される時に、刃体47が刃線47Aに沿ってスライドするため、刃体47を繰り返し使用しても、光ファイバ1に初期傷を安定して形成できる。また、砥粒の粒径(約10μm)よりも大きな長さであり、刃線47Aに並ぶ砥粒71の間隔よりも十分大きな長さ(約100μm)で刃体47がスライドする。本実施形態では、刃線47Aの第2領域49のみにおいて砥粒71が露出している(第2領域49のみが光ファイバ1に初期傷を形成する)。第2期間においても十分大きな長さで刃体47がスライドすることにより、複数の砥粒71によって光ファイバ1に初期傷を形成することが可能になり、光ファイバ1に初期傷を安定して形成できる。
<比較例>
図9A及び図9Bは、比較例の刃体47のスライド移動の説明図である。図9Aは、刃体47と光ファイバ1との接触時の様子の説明図である。図9Bは、図9Aの状態から傷形成部46(腕部46B)を閉じる方向に若干移動させた様子の説明図である。なお、図9A及び図9B中の左側には、傷形成部46の側面図が示されている。図9A及び図9B中の右側には、刃体47と光ファイバ1との接触部の拡大図が示されている。図9A及び図9B中の右側に示す拡大図のうち、上側の図は刃体47と光ファイバ1との接触部を側面から見た図であり、下側の図は刃体47と光ファイバ1との接触部を上側から見た図である。
比較例の刃体47の刃線47Aでは、本実施形態のように砥粒71が被覆された第1領域48と、砥粒71が露出した第2領域49とに分けられて構成されておらず、刃線47Aの全域において、砥粒71が露出している。すなわち、刃線47Aの全域において、光ファイバ1に初期傷を形成することが可能となっている。
図9Aの左図に示すように、傷形成部46を閉じる方向に回動させると(第1機構461によって刃体47を光ファイバ1に接近させると)、刃体47の刃線47Aが光ファイバ1に接触することになる。このとき、図9Aの右上図に示すように、光ファイバ1に対して刃線47Aに露出する砥粒71が接触することになる。図9Aの右上図には、光ファイバ1に最初に接触する砥粒71が黒く塗り潰されて示されている。
図9Aの右下図に示すように、比較例においても、刃線47Aが光ファイバ1に接触した時点では、刃線47Aは光ファイバ1に対してほぼ点接触していることになる。また、刃線47Aが光ファイバ1に接触した時点では、刃体47が光ファイバ1から力をほぼ受けていない状態である。すなわち、刃線47Aが光ファイバ1に接触した時点では、接近方向(第1方向)に向かって刃体47が光ファイバ1を押し付ける押付力がほぼ0の状態である。したがって、比較例においても、刃体47が光ファイバ1を押し付ける押付力がほぼ0の状態では、変位部46Dが光ファイバ1の長手方向(ここでは、前後方向)に移動しやすい状態となっている。このため、光ファイバ1に接触する刃線47Aも光ファイバ1の長手方向(ここでは、前後方向)にずれてしまうことがある(図9Aの右下図に示す白抜きの矢印)。
図9Bの左図に示すように、傷形成部46(腕部46B)を閉じる方向に若干回動すると、刃体47が光ファイバ1から力を受けることによって変形部46Cが変形し、刃体47が、光ファイバ1に対してスライド方向に若干移動する。そうすると、刃体47の刃線47Aが光ファイバ1に接触しながらスライド方向に移動し、光ファイバ1に初期傷を形成する。
比較例の刃体47の刃線47Aでは、刃線47Aの全域において砥粒71が露出しているので、刃体47が光ファイバ1から力をほぼ受けていない時点から光ファイバ1に初期傷を形成し始める。このため、光ファイバ1に接触する刃線47Aが光ファイバ1の長手方向(ここでは、前後方向)にずれつつ、初期傷を形成してしまうことがある。これにより、図9Aの右下図に示すように、光ファイバ1に形成された初期傷が、曲がって形成されてしまうことがある。すなわち、比較例の刃体47では、光ファイバ1に初期傷を形成する方向が不安定となってしまう。
図10Aは、比較例の刃体47を有するファイバカッタ100で切断された光ファイバの切断面の写真である。図10Bは、本実施形態の刃体47を有するファイバカッタ100で切断された光ファイバの切断面の写真である。
図10Aに示すように、比較例の刃体47では、光ファイバ1に初期傷を形成する方向が不安定となる結果、切断された光ファイバ1の切断面が乱れてしまう。すなわち、光ファイバ1に初期傷を形成する方向が不安定となる結果、凹凸が大きい切断面が形成されてしまう。このような凹凸が大きい切断面を有する光ファイバ1同士を接続した場合、光ファイバ1のコアとコアの間に大きな隙間が形成されてしまい、光ファイバ1の接続部における光信号の損失(接続損失)が大きくなるおそれがある。光ファイバ1の接続部における光信号の損失を抑制するためには、突き合わせた光ファイバ1のコアとコアの間の隙間を狭めることが望ましい。すなわち、光ファイバ1の切断面は鏡面に近い平面状となることが望ましい。
一方、本実施形態の刃体47では、刃線47Aが、光ファイバ1に接触しながら刃体47のスライド方向の移動を許容する第1領域48と、光ファイバ1に初期傷を形成する第2領域49とを有している。そして、刃体47が接近方向に移動して、刃線47Aの第1領域48で光ファイバ1に接触した後、刃体47がスライド方向に移動することによって刃線47Aの第2領域49が光ファイバ1に接触し、光ファイバ1に初期傷が形成される。これにより、光ファイバ1に初期傷を形成する方向を安定化させることができる。
図10Bに示すように、本実施形態の刃体47では、光ファイバ1に初期傷を形成する方向が安定化する結果、切断された光ファイバ1の切断面が鏡面に近い平面状となる。これにより、光ファイバ1同士を接続したときに光ファイバ1の接続部における光信号の損失(接続損失)が大きくなるおそれを抑制することができる。
<刃線47Aの変形例>
図11は、刃線47Aの変形例の構造の例を示す説明図である。
図7Bに示す本実施形態の刃線47Aでは、刃線47Aの全域(第1領域48と第2領域49との両方の部位)に、砥粒71が配置され、第1領域48のみ被覆剤73により砥粒71が被覆されていた。しかし、図11に示す変形例の刃線47Aのように、刃線47Aの全域(第1領域48と第2領域49との両方の部位)に、砥粒71が配置されなくても良い。つまり、第2領域49のみに砥粒71が配置されても良い。第1領域48では、刃線47Aは、樹脂72を基材70に塗布することによって構成されている。これにより、光ファイバ1に接触しながら刃体47をスライド方向に移動する際に、刃線47Aを保護することができる。但し、樹脂72が塗布されなくても良い。また、第2領域49では、刃線47Aは、樹脂72が基材70に塗布され、さらに砥粒71が付着することによって構成されている。なお、第2領域49では、砥粒71が被覆されず露出している。
変形例の刃線47Aを有する刃体47であっても、刃線47Aが、光ファイバ1に接触しながら刃体47のスライド方向の移動を許容する第1領域48と、光ファイバ1に初期傷を形成する第2領域49とを有している。そして、刃体47が接近方向に移動して、刃線47Aの第1領域48で光ファイバ1に接触した後、刃体47がスライド方向に移動することによって刃線47Aの第2領域49が光ファイバ1に接触し、光ファイバ1に初期傷が形成される。これにより、光ファイバ1に初期傷を形成する方向を安定化させることができる。
<第2機構462の変形例>
図12A及び図12Bは、第2機構462の変形例の近傍の概要説明図である。図12Aは、光ファイバ1の切断前の様子の説明図である。図12Bは、光ファイバ1の切断時の様子の説明図である。
本実施形態では、傷形成部46の第2機構462(刃体47を光ファイバ1に対してスライドさせる機構)は、刃体47が光ファイバ1から受ける力を利用して、刃体47を光ファイバ1に対して刃線47Aに沿ってスライドさせていた。但し、刃体47をスライドさせる第2機構462は、これに限られるものではない。
変形例の第2機構462に係る傷形成部46は、前述の傷形成部46と同様に、回動部46Aと、腕部46Bと、変形部46Cと、変位部46Dとを有する。また、変形例の第2機構462に係る傷形成部46は、移動体41の側に設けられた接触ブロック46Eを有する。接触ブロック46Eは、接触面を有する。接触ブロック46Eの接触面は、接近方向(Z軸方向)及びスライド方向(Y軸方向)に対して傾斜した面である。また、変位部46Dは、傾斜面を有する。傾斜面は、接触ブロック46Eの接触面と接触する面であり、接近方向及びスライド方向に対して傾斜した面である。
本変形例では、刃体47を光ファイバ1に接近させる第1機構461(接近移動機構)は、本実施形態と同様に、回動部46A及び腕部46Bにより構成されている。また、本変形例では、刃体47を光ファイバ1に対してスライドさせる第2機構462(スライド移動機構)は、変形部46C、変位部46D及び接触ブロック46Eにより構成されている。
図12Aに示すように、傷形成部46を閉じる方向に回動させると、(第1機構461によって刃体47を光ファイバ1に接近させると)、変位部46Dの傾斜面が接触ブロック46Eの接触面に接触する。このとき、変位部46Dが接触ブロック46Eから力を受けることによって、変形部46Cが変形するとともに、刃体47(及び変位部46D)が光ファイバ1に対して刃線に沿ってスライドする。
本変形例においても、刃体47は、刃線とほぼ直交する方向(第1方向)から光ファイバ1に接近し、上側から光ファイバ1に接触する。このため、腕部46Bの回動量に対する刃体47と光ファイバ1との接近量が比較的大きいため、刃体47が摩耗しても、刃体47と光ファイバ1とを接触させ易い。また、本変形例では、変位部46Dの変形によって、刃体47が刃線47Aに沿った方向(第2方向)にスライドする。この結果、光ファイバ1との接触後の刃体47の移動方向は、刃線に沿った方向の成分を含んでいる。このため、別の例の傷形成部46では、刃体47の使用領域を広げることができ、摩耗の進行を抑制できる。
<刃体47の製造方法>
図13A〜図13Cは、刃体47の第1の製造方法を示す説明図である。図13A〜図13Cは、例えば、図7Bに示すような構造の刃線47Aを有する刃体47の製造方法である。
まず、刃体47の他の部位(回動部46A、腕部46B、変形部46C、変位部46D)を一体成形した基材70を用意する(図13A参照)。次に、基材70に対して、砥粒71を含有させた樹脂72(例えば、ダイヤモンドペースト)を塗布する(図13B参照)。これにより、刃線47Aの全域(第1領域48と第2領域49との両方の部位)に、砥粒71が配置されることになる。その後、砥粒71を含有させた樹脂72を硬化させる。これにより、砥粒72を樹脂72に固定することができる。そして、被覆剤73を第1領域48のみに塗布する(図13C参照)。これにより、砥粒71が被覆される。砥粒71が被覆された部位が第1領域48として形成され、砥粒71が被覆されない部位が第2領域49として形成されることになる。
図14A〜図14Dは、刃体47の第2の製造方法を示す説明図である。図14A〜図14Dは、例えば、図11に示すような構造(変形例)の刃線47Aを有する刃体47の製造方法である。
第2の製造方法では、まず、第1の製造方法と同様に、刃体47の他の部位(回動部46A、腕部46B、変形部46C、変位部46D)を一体成形した基材70を用意する(図14A参照)。次に、基材70に対して、樹脂72を塗布する(図14B参照)。このとき、刃線47Aの全域(第1領域48と第2領域49との両方の部位)に樹脂72を塗布しているが、第2領域49にのみ樹脂72を塗布しても良い。また、砥粒71を収容した容器を用意する(図14B参照)。この容器の縁よりも内側には、多数の砥粒71が敷き詰められて収容されている。次に、容器の縁が刃線の境界位置74に合うように、不図示の治具を用いて基材70と容器とを位置合わせしながら、容器の砥粒71を第2領域49に付着させる(図14C参照)。これにより、第1領域48には砥粒71を配置させずに、第2領域49のみに砥粒71を付着させることができる。その後、砥粒71を付着させた樹脂72を硬化させる。これにより、砥粒71を樹脂72に固定することができ、第2領域49のみに砥粒71を配置することができる(図14D参照)。第2の製造方法では、第1領域48には砥粒71を配置せずに、第2領域49にのみ砥粒71を配置するため、砥粒71(例えばダイヤモンドパウダー)の消費量を抑制することができる。また、第2の製造方法では、砥粒71を付着させる際の砥粒71を収容する容器の縁を境界位置74に合わせることにより、境界位置74を精度良く設けることができる。なお、本実施形態では、第1領域48が光ファイバ1と最初に接触するように刃体47を構成する必要があるため、第1領域48と第2領域49との境界位置74を精度良く設けることは重要である。
<参考例>
図15は、参考例の刃線47Aの構造の例を示す説明図である。
これまでに説明した刃線47Aでは、砥粒71を1層のみの構成で模式的に図示していた。しかし、実際には、図15に示すように、砥粒71の層が刃線47Aに複数形成されてしまうことがある。このように刃線47Aに形成される砥粒71の層が厚くなる場合、最も外側の砥粒71の樹脂72への固定が弱くなってしまうことがある。この結果、刃線47Aを光ファイバ1に接触させた際に、砥粒71が剥落しやすくなってしまう。なお、図14A〜図14Dに示す第2の製造方法で刃体47を製造した場合には、砥粒71の層が刃線47Aに複数形成され易くなる。
<刃体47の製造方法の別の例>
図16A〜図16Dは、刃体47の別の製造方法の説明図である。図16A〜図16Dは、例えば、図7Bに示すような構造の刃線47Aを有する刃体47の製造方法である。
まず、刃体47の他の部位(回動部46A、腕部46B、変形部46C、変位部46D)を一体成形した基材70を用意する(図16A参照)。次に、基材70に対して、樹脂72を塗布する(図16B参照)。次に、砥粒71を静電気により付着させる。具体的には、樹脂72を塗布した基材70側を帯電させ、静電気力により砥粒71を基材70側に移動させて付着させる(図16B、図16C参照)。その後、砥粒71を含有させた樹脂72を硬化させる。これにより、砥粒71を樹脂72に固定することができる。そして、被覆剤73を第1領域48のみに塗布する(図16D参照)。これにより、砥粒71が被覆される。この製造方法では、静電気で強固に付着した砥粒71を樹脂72により接着するため、刃線47Aに形成される砥粒71の層を薄くすることができるので、砥粒71の剥落を抑制することができる。なお、刃線47Aの砥粒71の層が薄くなると、刃線の摩耗が早くなる。但し、本実施形態では、仮に或る砥粒71が摩耗して鈍っても、刃線47Aをスライドさせて光ファイバ1に初期傷を形成するため、別の砥粒71(摩耗していない砥粒71)によって初期傷を形成することが可能である。このため、本実施形態では、刃線47Aの砥粒71の層が薄くなることは許容される。
===その他===
前述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
1 光ファイバ、3 ホルダ、20 ベース部材、
21 ホルダ載置部、23 案内部、25 操作部、
25A 回動部、25B 収容部、25C ラッチ解除部、
40 移動部材、41 移動体、41A ケース収容部、
41B 載置面、41C 係合穴、41D V溝、
45 把持部材、45A 回動部、45B クランプ部、
45C 係止部、46 傷形成部、46A 回動部、
46B 腕部、46C 変形部、46D 変位部、
46E 接触ブロック、461 第1機構、
462 第2機構、47 刃体、47A 刃線、
48 第1領域、 第2領域、50 ラッチ部、
51 ベース側ラッチ部、54 移動側ラッチ部、
60 張力付与バネ、70 基材、71 砥粒、72 樹脂、
73 被覆剤、74 境界位置、100 ファイバカッタ

Claims (14)

  1. 光ファイバに接近する第1方向と、刃線に沿った第2方向に移動可能な刃体を備え、
    前記刃線は、
    前記光ファイバに接触しながら前記刃体の前記第2方向の移動を許容する第1領域と、
    前記光ファイバに初期傷を形成する第2領域と
    を有し、
    前記刃体が前記第1方向に移動して、前記刃線の前記第1領域で前記光ファイバに接触した後、
    前記刃体が前記第2方向に移動することによって前記刃線の前記第2領域が前記光ファイバに接触し、前記光ファイバに前記初期傷が形成される
    ことを特徴とするファイバカッタ。
  2. 請求項1に記載のファイバカッタであって、
    前記第1方向に向かって前記刃体を前記光ファイバに押し付ける押付力は、
    前記第1領域が前記光ファイバに接触した時よりも、前記第2領域が前記光ファイバに接触した時の方が大きい
    ことを特徴とするファイバカッタ。
  3. 請求項1に記載のファイバカッタであって、
    前記刃体が前記第2方向に移動するほど、前記第1方向に向かって前記刃体を前記光ファイバに押し付ける押付力が大きくなる
    ことを特徴とするファイバカッタ。
  4. 請求項2又は3に記載のファイバカッタであって、
    前記第2領域が前記光ファイバに接触した時、前記押付力は0.05N以上である
    ことを特徴とするファイバカッタ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のファイバカッタであって、
    前記刃線には、砥粒が配置されており、
    前記第1領域では、前記砥粒が被覆されており、
    前記第2領域では、前記砥粒が露出している
    ことを特徴とするファイバカッタ。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載のファイバカッタであって、
    前記刃線の前記第1領域には、砥粒が配置されておらず、
    前記刃線の前記第2領域には、前記砥粒が露出するように配置されている
    ことを特徴とするファイバカッタ。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のファイバカッタであって、
    前記刃体を前記第1方向に移動させる第1機構と、
    前記刃体を前記第2方向に移動させる第2機構と
    を備える
    ことを特徴とするファイバカッタ。
  8. 請求項7に記載のファイバカッタであって、
    前記第1機構は、回転軸を中心に回動可能な腕部を有し、
    前記第2機構は、前記腕部の端部に設けられた変形部を有し、前記変形部の変形によって前記刃体をスライドさせる
    ことを特徴とするファイバカッタ。
  9. 請求項8に記載のファイバカッタであって、
    前記第2機構は、前記刃体が前記光ファイバに接触したときに、前記刃体が前記光ファイバから受ける力によって、前記刃体を前記光ファイバに対してスライドさせる
    ことを特徴とするファイバカッタ。
  10. 光ファイバに接近する第1方向と、刃線に沿った第2方向に移動可能な刃体を備え、
    前記刃線が、
    前記光ファイバに接触しながら前記刃体の前記第2方向の移動を許容する第1領域と、
    前記光ファイバに初期傷を形成する第2領域と
    を有するファイバカッタによるファイバ切断方法であって、
    前記刃体が前記第1方向に移動して、前記刃線の前記第1領域で前記光ファイバに接触すること、
    前記刃線の前記第1領域で前記光ファイバに接触した前記刃体が前記第2方向に移動することによって、前記刃線の前記第2領域が前記光ファイバに接触し、前記光ファイバに前記初期傷を形成すること
    を特徴とするファイバ切断方法。
  11. 光ファイバに接近する第1方向と、刃線に沿った第2方向に移動可能な刃体の製造方法であって、
    前記刃線において、
    前記光ファイバに接触しながら前記刃体の前記第2方向の移動を許容する第1領域を形成すること、
    前記光ファイバに初期傷を形成する第2領域を形成すること
    を特徴とする刃体の製造方法。
  12. 請求項11に記載の刃体の製造方法であって、
    前記刃線に砥粒を付着させた後、前記第1領域の前記砥粒を被覆剤で被覆する
    ことを特徴とする刃体の製造方法。
  13. 請求項12に記載の刃体の製造方法であって、
    静電気によって前記刃線に前記砥粒を付着させる
    ことを特徴とする刃体の製造方法。
  14. 請求項11に記載の刃体の製造方法であって、
    前記刃線に接着剤を塗布した後、前記第2領域の前記接着剤に砥粒を付着させる
    ことを特徴とする刃体の製造方法。
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