JP2021071049A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

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Tetsuo Yamazaki
鉄雄 山崎
孝太郎 渡辺
Kotaro Watanabe
孝太郎 渡辺
邦長 初谷
Kuninaga Hatsugai
邦長 初谷
翔平 岡田
Shohei Okada
翔平 岡田
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Abstract

【課題】ばねカバーの軽量化を図りつつ部品点数の削減を図り得る内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供する。【解決手段】ベーンロータは、ロータの中央部から該ロータの回転軸方向へ延びてハウジング6の外部へ突出した円筒部13cを有している。ベーンロータを相対回転方向の一方向へ付勢するトーションスプリング26は、円筒部の外周側に配置され、内端部26bが円筒部の保持溝25に保持され、外端部26aがフロントプレート10の保持ピン24に保持されている。ばねカバー28は、6つの切り込み部28dを介して円筒部に弾性力をもって取り付けられる取付部28bと、該取付部からハウジングの回転軸線の径方向へ延びてトーションスプリングの複数の素線を覆う規制部28cと、を有している。【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。
例えば、以下の特許文献1に記載された従来のバルブタイミング制御装置は、ハウジングの内部にベーンロータが相対回転可能に配置されていると共に、該ベーンロータの中央にパイプが挿通固定されている。このパイプの先端部には、ベーンロータを回転方向の一方向へ付勢するトーションスプリングが配置されている。
このトーションスプリングは、外側面及び外周面を含めた外面全体が金属円盤状のロッキングディスクによって覆われている。このロッキングディスクは、拡縮変形時に発生し易いトーションスプリングの素線の外側への変位を抑制するものである。
また、前記ロッキングディスクは、前記パイプの先端部に径方向から取り付けられたロックキングリング(クリップ)によって軸方向の移動が規制されるようになっている
米国特許 9,429,050,B2(FIG.2)
しかしながら、前記従来のバルブタイミング制御装置にあっては、ロッキングディスクが、円盤状のディスク本体と、該ディスク本体の外周縁に一体に有する筒状部とによって構成されており、これによって、トーションスプリングの全体を覆うように大きく形成されている。
このため、ロッキングディスクの重量が増加して慣性モーメント大きくなるおそれがある。
しかも、ロッキングディスクは、これとは別体の前記クリップによって前記パイプの先端部に取り付け固定されていることから、部品点数が増加して、製造コストの増加が余儀なくされている。
本発明は、ばねカバーの軽量化を図りつつ部品点数の削減できる内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供することを一つの目的としている。
本発明の好ましい態様としては、ハウジングの内部に相対回転可能に収容されたベーンロータは、ロータの中央部から該ロータの回転軸方向へ延びて前記ハウジングの外部へ突出した円筒状のボス部と、を有している。前記ベーンロータを相対回転方向の一方向へ付勢するばね部材は、前記ボス部の外周側に配置され、一端部が前記ボス部に係り止めされ、他端部が前記ハウジングに係り止めされている。ばねカバーは、前記ボス部に取り付けられる取付部と、該取付部から前記ハウジングの回転軸線の径方向へ延びて前記ばね部材の複数の素線を覆う規制部と、を有している。
本発明の好ましい態様によれば、ばねカバーの軽量化を図りつつ部品点数の削減を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係るバルブタイミング制御装置を示す分解斜視図である。 同実施形態のバルブタイミング制御装置の油圧回路を示す概略図である。 同実施形態のバルブタイミング制御装置のカムボルトを外して示す正面図である。 同実施形態におけるハウジング本体からフロントプレートを外してバルブタイミングを最遅角側に制御した状態を示す正面図である。 本実施形態に供されるばねカバーを円筒部に取り付ける状態を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態を示し、ばねカバーを円筒部に取り付ける状態を示す斜視図である。 本実施形態のばねカバーが円筒部に取り付けられた状態を示す平面図である。 本発明の第3実施形態を示し、ばねカバーを円筒部に取り付ける状態を示す斜視図である。 本実施形態のばねカバーが円筒部に取り付けられた状態を示す平面図である。 本発明の第4実施形態を示し、ばねカバーを円筒部に取り付ける状態を示す斜視図である。 本実施形態のばねカバーが円筒部に取り付けられた状態を示す平面図である。
以下、本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、バルブタイミング制御装置を機関の吸気弁側に適用したものを示している。
〔第1実施形態〕
図1は本発明の第1実施形態に係るバルブタイミング制御装置を示す分解斜視図、図2は同実施形態のバルブタイミング制御装置の油圧回路を示す概略図、図3は同実施形態のバルブタイミング制御装置のカムボルトを外して示す正面図、図4は同実施形態におけるハウジング本体からフロントプレートを外してバルブタイミングを遅角側に制御した状態を示す正面図である。
バルブタイミング制御装置は、図1及び図2に示すように、図外の内燃機関のクランクシャフトによりタイミングベルトを介して回転駆動されるタイミングプーリ(以下、プーリという。)1と、機関の長手方向に沿って配置されて、プーリ1に対して相対回転可能に設けられた吸気側のカムシャフト2と、プーリ1とカムシャフト2との間に配置されて、該両者1,2の相対回転位相を変換する位相変換機構3と、該位相変換機構3を作動させる油圧回路4と、を備えている。
プーリ1は、鉄系金属粉を圧縮、加熱して成形される焼結金属によって有底円筒状に形成されて、円盤プレート状の基部1aと、該基部1aの外周部に回転軸方向の一端部が一体に設けられた筒状部1bと、を有している。この筒状部1bの外周には、タイミングベルトが巻回される複数の歯部1cを有している。
また、基部1aは、中央位置にカムシャフト2が回転可能に挿入される支持孔1dが貫通形成されている。また、基部1aは、図3及び図4に示すように、外周部の周方向位置に後述する複数(本実施形態では4本)の第1〜第4ボルト5a、5b、5c、5dが螺着される4つの雌ねじ孔1eが形成されている。また、基部1aの内面である内側面の所定位置には、後述するハウジング本体7との位置決めを行うピン1fが突設されている。
筒状部1bは、内周面に段差状の4つの凸部1gが周方向の等間隔位置に設けられており、それぞれがプーリ1の一端開口側から基部1a側に向かって3段階に突出している。この各凸部1gは、プーリ1の一端開口から後述するハウジング6を内部へ収容配置する際のガイド及び位置決めとしての機能を発揮するものである。
プーリ1は、基部1aが後述するハウジング本体7の他端(後端)開口を閉塞するリアカバーとして構成されている。
カムシャフト2は、図外のシリンダヘッドにカム軸受を介して回転可能に支持され、外周には吸気弁を開閉作動させる複数の卵形カムが軸方向の所定位置に一体に固定されている。また、カムシャフト2は、図2に示すように、回転軸方向の一端部2aの内部軸心方向にボルト挿入孔2bが形成されており、このボルト挿入孔2bの先端側に雌ねじ孔2cが形成されている。
位相変換機構3は、図1、図2及び図4にも示すように、プーリ1に軸方向から結合されて、内部に作動室を有するハウジング6と、該ハウジング6内に相対回転可能に収容され、カムシャフト2の一端部2aにカムボルト8を介して回転軸方向から固定されたベーンロータ9と、ハウジング6の内部に有する作動室がベーンロータ9によって複数(本実施形態では4つ)に仕切られた遅角側油圧室15及び進角側油圧室16と、を備えている。
ハウジング6は、プーリ1と同じく焼結金属によって円筒状に形成されたハウジング本体7と、ハウジング本体7の前端開口を閉塞するプレート部材であるフロントプレート10と、後端開口を閉塞するプレート部材であるリアカバーとしての前記プーリ1と、を備えている。
ハウジング本体7は、内周面に複数(本実施形態では4つ)の第1〜第4シュー11a〜11dが円周方向のほぼ等間隔位置に一体に設けられている。この各シュー11a〜11dの内部には、ボルト挿入孔12a〜12dがそれぞれ軸方向へ貫通形成されている。
4つのシュー11a〜11dは、円周方向の幅長さが異なっている。つまり、4つのシュー11a〜11dのうち、第1シュー11aと該第1シュー11aに周方向で隣接する第2シュー11bは、周方向の幅長さが比較的大きく形成されて剛性が高くなっている。これに対して、第1、第2シュー11a、11bと反対側で隣接する2つの第3、第4シュー11c、11dは、第1、第2シュー11a、11bよりも幅長さが僅かに小さく形成されている。
第1、第2シュー11a、11bは、円周方向の対向する各側面にベーンロータ9の第1ベーン14aが周方向から当接する凸部11e、11fが設けられている。
カムボルト8は、フロントプレート10側の頭部8aと、該頭部8aからカムシャフト2側に延出した軸部8bと、該軸部8bの先端側に形成されて、カムシャフト2の雌ねじ孔2cに螺着する雄ねじ部8cと、から構成されている。
フロントプレート10は、例えば鉄系金属板をプレス成形によって円盤状に形成されている。このフロントプレート10は、中央に大径な挿通孔10aが貫通形成されていると共に、外周部の周方向ほぼ等間隔位置にはそれぞれ座グリ部を介して4つのボルト挿入孔10bが貫通形成されている。
フロントプレート10は、挿通孔10aの孔縁の所定位置に後述する排出通路39と連通する円弧状の凹溝10cが設けられている。
フロントプレート10は、前面側の径方向ほぼ中央位置に、後述するトーションスプリング26の外端部26aが係り止めされて保持される第1ピンである係り止めピン24が設けられている。この係り止めピン24は、先端の頭部24aがフランジ板状に形成されて、軸部24bに係り止めされたトーションスプリング26の外端部26aが外側へ脱落しないように規制するようになっている。
また、フロントプレート10は、係り止めピン24の近傍に第2ピンである保持ピン27が設けられている。この保持ピン27は、トーションスプリング26の外端部26aを係り止めピン24に係り止めする際に、トーションスプリング26の素線の最外周側の内周面を保持するものである。
そして、ハウジング本体7とフロントプレート10及びプーリ1とは、4本のボルト5a〜5dによって結合固定されている。
各ボルト5a〜5dは、先端面に工具係合用の溝5eをそれぞれ有する頭部と、該頭部の後端から延出した軸部と、該軸部の先端側に形成された雄ねじ部と、から構成されている。
各ボルト5a〜5dは、それぞれ同一径の軸部がフロントプレート10の各ボルト挿入孔10bと各シュー11a〜11dの各ボルト挿入孔12a〜12dに挿入されている。さらに先端部の各雄ねじ部が、プーリ1の各雌ねじ孔1eに螺着締結されるようになっている。これによって、各ボルト5a〜5dは、フロントプレート10とハウジング本体7及びプーリ1を回転軸方向から一緒に共締め固定するようになっている。
ベーンロータ9は、例えば金属粉末を圧縮、焼結によって一体に形成され、カムシャフト2の一端部2aにカムボルト8によって直接的に固定されたロータ13と、該ロータ13の外周面に円周方向のほぼ120°等間隔位置に放射状に設けられた複数(本実施形態では4枚)の第1〜第4ベーン14a〜14dと、から構成されている。
ロータ13は、軸心方向に沿って長いほぼ円筒状に形成されている。また、このロータ13は、中央にカムボルト8の軸部8bが挿入される挿入孔13aが軸方向に沿って貫通形成されている。また、ロータ13は、カムシャフト2側の後端部の内部に該カムシャフト2の一端部2aが嵌入される円柱状の嵌合溝13bが形成されている。
ロータ13は、回転軸方向の一端縁である前端縁にフロントプレート10の挿通孔10aに挿入されるボス部である薄肉な円筒部13cを一体に有している。この円筒部13cは、前端部の外周縁に突部である円環状のフランジ部13dを一体に有している。このフランジ部13dは、比較的薄肉に形成されて、全体が円筒部13cの外周面から該円筒部13cの回転軸心に対して径方向へ突出している。
また、円筒部13cは、フランジ部13dを含む前端部の円周方向所定位置に、後述するトーションスプリング26の内端部26bが係り止めされる矩形状の係り止め溝25が形成されている。
第1〜第4ベーン14a〜14dは、図1及び図4に示すように、ロータ13の外周に一体に設けられていると共に、それぞれが各シュー11a〜11dの間に配置されている。この各ベーン14a〜14dと各シュー11a〜11dによって遅角側油圧室15と進角側油圧室16が仕切られている。
また、各ベーン14a〜14dの各先端部の外面には、回転軸方向に沿って形成されたシール溝が設けられている。このシール溝内には、ハウジング本体7の内周面に摺動しつつシールするシール部材17aがそれぞれ嵌着固定されている。一方、各シュー11a〜11dの先端内周面に形成されたシール溝には、ロータ13の外周面に摺動しつつシールするシール部材17bがそれぞれ嵌着固定されている。
ベーンロータ9は、図4にも示すように、最遅角側へ相対回転すると、第1ベーン14aの一側面が対向する第1シュー11aの対向凸部11eの外面に当接して最大遅角側の回転位置が規制されるようになっている。また、ベーンロータ9が、最進角側へ相対回転すると、第1ベーン14aの他側面が対向する他の第2シュー11bの対向凸部11fの外面に当接して最大進角側の回転位置が規制されるようになっている。これら第1ベーン14aと2つの第1、第2シュー11a、11bが、ベーンロータ9の最遅角の相対回転位置と最進角の相対回転位置を規制する機械的なストッパとして機能するようになっている。
このとき、他の3つの第2〜第4ベーン14b〜14dは、両側面が円周方向から対向する各シュー11a〜11dの対向側面に当接せずに離間状態にある。したがって、第1ベーン14aと2つの第1、第2シュー11a、11bとの当接精度が向上すると共に、後述する各油圧室15,16への油圧の供給速度が速くなってベーンロータ9の正逆回転応答性が高くなる。
各遅角側油圧室15と各進角側油圧室16は、図2、図4に示すように、ロータ13の内部にほぼ放射状に形成された第1、第2連通孔15a、16aを介して油圧回路4にそれぞれに連通している。
図5はトーションスプリングを保持するばねカバーを円筒部13cに取り付ける前の状態を示す斜視図である。
ばね部材(付勢部材)であるトーションスプリング26は、図1〜図5にも示すように、渦巻き状に形成されて、横断面四角形状に形成されている。また、トーションスプリング26は、折り返し状に折り曲げられた一端部である外端部26aがフロントプレート10の係り止めピン24の軸部24bに係り止めされている。一方、内方へほぼL字形状に折り曲げられた他端部である内端部26bが、ロータ13の係り止め溝25の溝縁に係り止めされている。
このトーションスプリング26は、内外端部26a、26bが係り止めされることによってばね反力が発生して、ベーンロータ9をハウジング6に対して進角方向へ付勢している。これによって、機関始動時や運転中にカムシャフト2の発生する交番トルク(カムトルク)のうち、特に負の回転トルクによる不可避的なベーンロータ9の遅角方向への相対回転力を抑制する。この抑制力が働くことにより、ベーンロータ9の位相変換機構3による相対回転角度の制御精度を向上させるようになっている。なお、トーションスプリング26のばね力は、負のトルクを僅かに抑制し得る程度の比較的小さく設定されている。
そして、円筒部13cには、トーションスプリング26の拡縮変形時に外側への過度な変位を抑えるばねカバー28が取り付けられている。
このばねカバー28は、図1〜図3、図5に示すように、例えば金属材である鉄系金属によって薄肉円盤状に形成されている。また、ばねカバー28は、中央に貫通形成されて円筒部13cに挿入される貫通孔である嵌合孔28aと、該嵌合孔28aの内周部に有する取付部28bと、該取付部28bの外周部に一体に有する規制部28cと、を有している。
嵌合孔28aは、内径d1が円筒部13cの外径d2よりも僅かに小さく設定されている。
取付部28bは、嵌合孔28aの内周孔縁から径方向外側に向かった切り込み部28dを有している。この切り込み部28dは、本実施形態では円周方向の60度のほぼ等間隔位置に6つ形成されていると共に、この径方向の長さがばねカバー28の径方向幅の約1/3程度に設定されている。したがって、取付部28bは、各切り込み部28dによって該各切り込み部28d間に6つの片部が形成されており、これら6つの片部がばねカバー28の軸線方向へ弾性変形可能になっている。つまり、取付部28bの各片部が、軸方向へ撓み変形可能になっている。
規制部28cは、外径d3がフロントプレート10の外径よりも十分に小さく設定されて、少なくともトーションスプリング26の素線が重畳状態に密集している部位Xを覆う大きさに形成されている。したがって、トーションスプリング26の素線の最外周側の一部が露出している状態になっている。
また、取付部28bと規制部28cは、トーションスプリング26の外側面に対して当接することなく一定の隙間をもって覆っている。これによって、トーションスプリング26の自由な拡縮弾性変形によるばね作用が確保されている。
そして、ばねカバー28を、円筒部13cに取り付けるには、取付部28bをフランジ部13dの上面に載置した状態で、規制部28cを持って円筒部13c側、つまり、フロントプレート10側へ強く押し込む。そうすると、取付部28bは、各片部が各切り込み部28dを介してフランジ部13dと反対方向(上方向)へ弾性力に抗して開ながら撓み変形する。ここからさらに押し込むと、取付部28bと嵌合孔28aがフランジ部13dを通過する。このとき、円筒部13cの外周面に取付部28bの各片部が、自身の弾性復帰力によって、各片部の各先端縁(嵌合孔28aの孔縁)が円筒部13cの外周面に食い込んだ状態で弾接する。
この状態では、規制部28cと取付部28bは、内側面がトーションスプリング26の素線の外側面に十分に僅かな隙間をもって近接した状態になっている。
油圧回路4は、図2及び図4に示すように、各遅角、進角油圧室15,16に対して作動油圧を選択的に供給あるいは排出するもので、各遅角側油圧室15に対して油圧を給排する遅角油通路18と、各進角側油圧室16に対して油圧を給排する進角油通路19と、該各通路18,19に作動油を選択的に供給する流体圧供給源であるオイルポンプ20と、機関の作動状態に応じて遅角油通路18と進角油通路19の流路を切り換える電磁切換弁21と、を備えている。
遅角油通路18と進角油通路19は、それぞれの一端部が電磁切換弁21のバルブボディに設けられた給排ポートにそれぞれ接続されている。一方、該各油通路18、19のそれぞれの他端部は、カムシャフト一端部2aのボルト挿入孔2bとカムボルト8の軸部8bとの間に形成された筒状の遅角油通路部18aと、カムシャフト一端部2aの内部軸方向に形成された進角油通路部19aにそれぞれ接続されている。遅角油通路部18aは、ロータ13内の各第1連通孔15aを介して各遅角側油圧室15に連通している。一方、進角油通路部19aは、ロータ13内の第2連通孔16aを介して各進角側油圧室16に連通している。
オイルポンプ20は、機関のクランクシャフトによって回転駆動するトロコイドポンプなどの一般的なものである。オイルポンプ20の吸入通路20bとドレン通路22は、オイルパン23内に連通している。
また、オイルポンプ20の吐出通路20aの下流側には、図外の濾過フィルタが設けられていると共に、この下流側で内燃機関の摺動部などに潤滑油を供給するメインオイルギャラリーM/Gに連通している。さらに、オイルポンプ20には、吐出通路20aから吐出された過剰な作動油をオイルパン23に排出して適正な吐出流量に制御する図外のリリーフ弁が設けられている。
電磁切換弁21は、4ポート3位置の比例型弁であって、図外のコントロールユニットから出力されたパルス電流によって、図外のバルブボディ内に軸方向へ摺動可能に設けられたスプール弁体を前後方向に移動させる。これによって、オイルポンプ20の吐出通路20aといずれか一方の油通路18,19と連通させると同時に、該他方の油通路18,19とドレン通路22とを連通させるようになっている。
コントロールユニットは、内部のコンピュータが図外のクランク角センサ(機関回転数検出)やエアーフローメータ、機関水温センサ、機関温度センサ、スロットルバルブ開度センサおよびカムシャフト2の現在の回転位相を検出するカム角センサなどの各種センサ類からの情報信号を入力して現在の機関運転状態を検出する。また、このコントロールユニットは、電磁切換弁21の各コイルに制御パルス電流を出力してそれぞれのスプール弁体の移動位置を制御して各通路を切換制御させるようになっている。
ハウジング6とベーンロータ9との間には、ハウジング6に対してベーンロータ9を最遅角側の回転位置(図4に示す位置)にロックするロック機構30が設けられている。
ロック機構30は、図1及び図2、図4に示すように、プーリ1の基部1aの内側面に設けられたロック穴31と、第1ベーン14aの内部軸方向に沿って設けられたピン収容孔32と、該ピン収容孔32内に摺動可能に設けられ、先端部33dがロック穴31に挿入、抜け出し可能なロック部材であるロックピン33と、第1ベーン14の内部に設けられて、ロックピン33をロック穴31から抜け出させてロックを解除する一対の第1、第2ロック解除通路34a、34bと、から主として構成されている。
ロック穴31は、有底円形状に形成されて、内周面に穴構成部35が圧入固定されている。この穴構成部35は、プーリ1と同じく焼結金属によって円環状に形成されているが、その硬度がプーリ1よりも高くなるように形成されている。
また、この穴構成部35は、内径がロックピン33の先端部33dの外径よりも僅かに大きく形成されて、該先端部33dが精度良く挿入(係入)、抜けだし(離脱)可能になっている。
ロック穴31は、底面の中央に第1ロック解除通路34aの一端部が開口した第1受圧室36が形成されている。この第1受圧室36は、小径円盤状に形成されて、ロックピン33の先端部33dの先端面に臨んでいると共に、第1ロック解除通路34aに連通している。
ピン収容孔32は、第1ベーン14aの内部にロータ13の軸方向に沿って貫通形成されている。このピン収容孔32は、軸方向のほぼ中央位置からプーリ基部1a側(前側)の小径孔部32aと、フロントプレート10側(後側)の大径孔部32bと、該小径孔部32aと大径孔部32bとの間に形成された段差孔部と、とによって構成されている。
ロックピン33は、ピン収容孔32の小径孔部32aの内周面に摺動可能に配置されたピン本体33aと、該ピン本体33aのフロントプレート10側の後端部に一体に設けられて、大径孔部32bに摺動可能に配置されたフランジ部33bと、該フランジ部33bとピン本体33aとの間に形成された段差面33cと、から構成されている。
ピン本体33aは、外周面が単純なストレートの円筒面に形成されて、小径孔部32aに液密的に摺動するようになっている。また、ピン本体33aは、先端部33dの外径が穴構成部35の内径よりも僅かに小さく設定されて、ロック穴31(穴構成部35)内に係入、離脱可能になっている。
フランジ部33bは、外周面が大径孔部32bに液密的に摺動するようになっている。また、フランジ部33bは、後端面がフロントプレート10の内端面10dに当接してロックピン33のそれ以上の後方移動が規制されるようになっている。
また、ロックピン33は、フランジ部33b側の後端面から内部軸方向に沿ってばね収容室33eが形成されている。さらに、フランジ部33bの後端面とフロントプレート10の内端面10dとの間には、ばね収容室33eと連通する背圧室38が形成されている。
この背圧室38は、図1、図2及び図4に示すように、ロックピン33の摺動方向の他方側、つまり、ピン収容孔32の大径孔部32bの後端部とフロントプレート10の内端面10dとの間に形成されている。また、背圧室38は、第1ベーン14aのフロントプレート10側の回転軸方向の一側面に形成された排出通路39に連通している。
この排出通路39は、上流側開口部39aが背圧室38に開口し、下流側開口部39bが円筒部13cの外周面付近まで延びている。また、排出通路39は、下流側開口部39bがフロントプレート10の挿通孔10a及び凹溝10cに開口している。これによって、背圧室38は大気と連通している。この排出通路39は、背圧室38内のエアを排出してピン収容孔32内でのロックピン33の円滑な摺動性を確保するためのものである。
ロックピン33の段差面33cは、ピン収容孔32の段差孔部との間に受圧部である第2受圧室37を形成している。この第2受圧室37は、ピン本体33aの回りに円筒状に形成されて、第2ロック解除通路34bに連通している。
また、このロックピン33は、ばね収容室33e内に収容されたコイルばね40のばね力によって先端部33dがロック穴31に入り込む方向へ付勢されている。このコイルばね40は、一端部がばね収容室33eの底面に弾性的に当接し、他端部がフロントプレート10の内端面10dに弾性的に当接してロックピン33を付勢している。
第1ロック解除通路34aは、第1ベーン14aの一側部内に形成されて、進角側油圧室16から第1受圧室36へ油圧を供給するようになっている。一方、第2ロック解除通路34bは、第1ベーン14aの他側部内に形成されて、遅角側油圧室15から第2受圧室37に油圧を供給するようになっている。したがって、ロックピン33は、遅角側油圧室15または進角側油圧室16に供給された作動油圧を第1または第2ロック解除通路34a、34bから第1または第2受圧室37,37を介して受ける。ロックピン33は、いずれか一方の受圧室36,37の油圧によってコイルばね40のばね力に抗してロック穴31から抜け出てハウジング6に対するロックを解除するようになっている。
第1ベーン14aは、第2ロック解除通路34bが形成された他側部の内部に遅角側油圧室15内に供給された作動油に混入したエアを背圧室38に排出する連通路50が設けられている。
この連通路50は、内径が第2ロック解除通路34bとほぼ同じ均一径で円柱状に形成されて、一端開口部が遅角側油圧室15に臨んでいる。一方、他端開口部は、ピン収容孔32の背圧室38に臨んでいる。
この連通路50は、ロックピン33の先端部33dがコイルばね40のばね力でロック穴31内に挿入されている状態では、フランジ部33bの外周面で他端開口部の大部分が閉塞されている。また、連通路50は、ロックピン33の先端部33dがロック穴31から抜け出た(離脱した)状態では、フランジ部33bの外周面によって他端開口部全体が閉塞される。
〔本実施形態の作用〕
以下、本実施形態におけるバルブタイミング制御装置の作用について簡単に説明する。
イグニッションスイッチをオフ操作すると、オイルポンプ20は、駆動が停止されることから、各遅角側油圧室15と各進角側油圧室16への油圧の供給が停止される。
そして、ベーンロータ9は、機関が完全に停止されるまでの間に、カムシャフト2に作用する特に負の交番トルクによって、トーションスプリング26のばね力に抗してハウジング6に対して遅角側へ相対回転する。したがって、ベーンロータ9は、図4に示すように、第1ベーン14aが第1シュー11aの対向凸部11eに当接して最大遅角側の相対回転位置に規制される。
この時点で、ロックピン33は、コイルばね40のばね力で先端部33dがロック穴31内に係入して、ベーンロータ9をハウジング6に対してロックして自由な相対回転を規制する。
その後、イグニッションスイッチをオン操作して機関を再始動させた場合には、クランキング時の吸気弁の開閉タイミングが遅角側になっていることから、始動の安定化と始動性の向上が図れる。
このとき、ロックピン33は、先端部33dがロック穴31内に係入してベーンロータ9をハウジング6に対してロックした状態が保持されている。したがって、ベーンロータ9のガタツキも抑制されて打音の発生も抑えられる。
その後、機関がアイドリング運転や軽負荷領域に移行すると、コントロールユニットから出力された制御電流(パルス電流)によって電磁切換弁21が、吐出通路20aと遅角油通路18を連通させると共に、進角油通路19とドレン通路22を連通させる。このため、オイルポンプ20から吐出通路20aに吐出された油圧は、遅角油通路18などを通って各遅角側油圧室15に流入する。
さらにこの油圧は、第2ロック解除通路34bを通って第2受圧室37に流入してロックピン33の段差面33cに作用する。したがって、ロックピン33は、コイルばね40のばね力に抗して後退して、先端部33dがロック穴31から抜け出してロックが解除される。これによって、ベーンロータ9は、自由な回転が速やかに確保される。
同時に、一つの遅角側油圧室15に流入した作動油は、連通路50に流入し、この連通路50内で作動油に内部に混入しているエアが背圧室38内に流入する。さらにここから排出通路39を通って外部に排出される。このように、背圧室38内に流入したエアは、ここに滞留することなく排出通路39から速やかに排出されることから、ロックピン33のピン収容孔32内での円滑な摺動性が得られ、先端部33dがロック穴31から速やかに抜け出すことができる。
したがって、ベーンロータ9は、自由な相対回転が速やかに確保されて、相対回転制御の応答性を向上させることが可能になる。
また、この時点では、各進角側油圧室16の作動油が進角油通路19を通ってドレン通路22からオイルパン23に排出される。
したがって、各遅角側油圧室15内が高圧になる一方、各進角側油圧室16内が低圧になる。このため、ベーンロータ9は、図4に示すように、図中左側(遅進角側)へ相対回転して第1ベーン14aの他側面が第1シュー11aの対向凸部に当接して、最遅角側の相対回転位置に規制保持される。
これによって、吸気弁と排気弁のバルブオーバーラップが無くなって燃焼ガスの吹き返しが抑制されて、良好な燃焼状態が得られると共に、燃費の向上と機関回転の安定化が図れる。
その後、機関運転状態が中負荷領域に移行すると、コントロールユニットコントロールユニットの制御電流によって電磁切換弁21が、吐出通路20aと進角油通路19を連通させると共に、遅角油通路18とドレン通路22を連通させる。このため、オイルポンプ20から吐出通路20aに吐出された油圧は、進角油通路19などを通って各進角側油圧室16に流入する。
さらに、この油圧は、第1ロック解除通路34aを通って第1受圧室36に流入してロックピン33の先端部33dに作用する。したがって、ロックピン33は、コイルばね40のばね力に抗して後退して、先端部33dがロック穴31から抜け出した状態が維持される。
また、この時点では、各遅角側油圧室15の作動油が遅角油通路18を通ってドレン通路22からオイルパン23に排出される。したがって、各進角側油圧室16内が高圧になる一方、各遅角側油圧室15内が低圧になる。
このため、ベーンロータ9は、図4の状態と反対の右側(進角側)へ相対回転して第1ベーン14aの他側面が第2シュー11bの対向凸部11fに当接して、最進角側の相対回転位置に規制保持される。
これによって、吸気弁と排気弁のバルブオーバーラップが大きくなって燃焼温度を低下させ、排出ガス中のNOxを低減させる。また、未燃焼ガスを再燃焼させることから排気ガス中のHCも低減できる。
なお、他の機関運転状態の変化によってコントロールユニットと電磁切換弁21等を介してハウジング6に対するベーンロータ9の相対回転位置を自由に変更できる。これによって、吸気弁の開閉タイミングを任意に変更することが可能になり、燃費や出力などの機関性能を十分に発揮させることができる。
そして、本実施形態では、ばねカバー28によってトーションスプリング26の拡縮変形時における素線の外側への変位(あばれ)を効果的に抑えることができるため、ばね特性の変動を抑制できる。
つまり、トーションスプリング26の素線の一部が外側へ変位して素線同士が重なってしまった場合には、ばね特性が変動して適正なばね力を得ることができなくなるおそれがある。しかし、本実施形態のように、ばねカバー28の規制部28cによって外側への変位を十分に抑えることができるので、安定かつ適正なばね特性が得られる。
また、本実施形態では、ばねカバー28は、自身の取付部28bによって円筒部13cに直接取り付けることができるため、従来技術に比較して部品点数の削減が図れる。このため、製造コストを低減することができる。
さらに、ばねカバー28は、取付部28bが各切り込み部28dを介して弾性変形して円筒部13cに対していわゆるワンタッチで取り付けることができるので、斯かる取り付け作業能率の向上が図れる。
しかも、取付部28bは、各片部の先端縁が弾性力によって円筒部13cの外周面に食い込むように取り付けられることから、強固な取り付け状態が得られる。
このように、ばねカバー28は、取付部28bが円筒部13cの外周面に食い込み状態で強固に固定されることから自由な回転が規制されるため、トーションスプリング26の外側面との摺動による摩耗の発生を抑制できる。
また、取付部28bは、円筒部13cのフランジ部13dによって外方向への抜け出しが十分に阻止される。したがって、たとえ取付部28bの弾性力が低下した場合でも円筒部13cからの不用意な抜け出しを抑制できる。
また、ばねカバー28は、フロントプレート10全体を覆うような大径ではなく、トーションスプリング26の素線が重畳状態に密集した部位Xのみを覆う程度の小径に形成されている。
したがって、ばねカバー28は、重量が十分に低減して軽量化が図られている。このため、ベーンロータ9全体の慣性モーメントを低減させることが可能になる。この結果、ハウジング6に対するベーンロータ9の相対回転位相の変換応答性が向上する。
特に、ばねカバー28は、従来技術のように外周縁に円筒状の部位などはなく、単に小径な薄板円盤状に形成されているだけであるから、この製造作業も容易であると共に、大幅な軽量化が図れる。
また、本実施形態では、ベーンロータ9が、トーションスプリング26のばね力によって交番トルクの、特にトルクの大きな負のトルク(遅角側)に対する僅かな付勢力が付与されている。このため、ベーンロータ9の負のトルクによる影響を抑制できることから、ベーンロータ9の進角あるいは遅角側の相対回転制御を高精度に行うことが可能になる。
〔第2実施形態〕
図6及び図7は第2実施形態を示し、ハウジング6やベーンロータ9及びトーションスプリング26等の基本構造は第1実施形態と同じであるが、異なるところは、ばねカバー28の構造を変更したものである。
すなわち、ばねカバー28は、例えば鉄系金属板材を全体がU字形状に形成されている。
規制部28cは、円弧状の基部41と、該基部41の両端部から同一方向へ延出した二股状の一対の延出部42、42と、から構成されている。
基部41は、その外径がフロントプレート10の外径よりも十分に小さく設定されていると共に、内周縁に楕円形状の溝孔41aが形成されている。この溝孔41aは、両延出部42,42が拡縮方向へ弾性変形可能とするものである。
両延出部42,42は、図6及び図7に示すように、円筒部13cの接線方向に沿って延出しており、その長さが円筒部13cに取り付けられた状態でプーリ1の筒状部1bのほぼ内周面まで延びている。また、それぞれの延出部42,42は、各先端部間の隙間幅Sは円筒部13cの外径よりも小さく設定されている。また、各延出部42,42は、先端部の対向する先端内端縁に、円筒部13cの外周面に当接して移動案内する円弧状のガイド部42a、42aが形成されている。
さらに、各延出部42,42は、それぞれの幅長さW、Wが図7に示すように、円筒部13cに取り付けられた状態で、トーションスプリング26の素線の重畳状態に密集した部位Xを覆う幅に設定されている。さらに、
取付部28bは、一対の延出部42,42の基部41側の対向する内周面に形成された嵌合部である一対の対向する嵌合溝43、43によって構成されている。この両嵌合溝43,43は、円筒部13cの外周面形状に倣ってほぼ円弧状に形成されて全体として円形状に形成されている。また、両嵌合溝43,43の対向する離間長さLは、円筒部13cに取り付けられる前には、円筒部13cの外径よりも小さく設定されている。
さらに、図7に示すように、ばねカバー28は、円筒部13cに取り付けられた状態で、その重心位置Pが円筒部13cの中心P1を挟んで基部41の反対側に位置するようになっている。
また、ばねカバー28は、図7に示すように、円筒部13cに取り付けられた状態では、一方の延出部42の先端部のガイド部42aが係り止めピン24に対して一方の円周方向外側から当接している。他方の延出部42も、先端部のガイド部42aが保持ピン27に他方の円周方向外側から当接している。したがって、ばねカバー28は、2つのピン24,27によって自由な回転が規制されている。
そして、ばねカバー28を、円筒部13cに取り付けるには、図6に示すように、まず、基部41側を持って両延出部42、42の両先端部間を、両ガイド部42a、42aを介して円筒部13cの横方向外側(径方向外側)から押し込む。続いて、基部41を持ったまま水平方向へスライド移動させると、図7に示すように、両延出部42、42の内周縁が円筒部13cの外周面に摺接しつつ溝孔41aを介して互いに僅かに拡開方向(離間する方向)へ変形しながら移動する。両嵌合溝43,43が、円筒部13cの外周面に達すると、両延出部42,42の弾性復帰力で互いに近づく方向に移動する、これによって、両嵌合溝43,43の内周縁が、円筒部13cの外周面に挟持する形で弾性的に嵌着する。したがって、ばねカバー28は、基部41と両延出部42,42によってトーションスプリング26の外側面を覆いつつ両嵌合溝43,43によって円筒部13cに弾性力をもって挟持状態に強固に取り付けられることになる。
このように、本実施形態では、ばねカバー28を、両延出部42,42を介して両嵌合溝43,43によって円筒部13cに取り付けることができる。このため、第1実施形態と同じく、部品点数の削減が図れて製造コストの低減化が図れる。
また、ばねカバー28を、U字形状のコンパクトな形状としたことから、全体の軽量化が図れる。これによって、ベーンロータ9の慣性モーメントを低減できることから、第1実施形態と同様な作用効果が得られる。
しかも、ばねカバー28は、両延出部42,42の弾性力によって円筒部13cの外周面に横方向(水平方向)からワンタッチで取り付けることができるため、取り付け作業が容易である。
また、ばねカバー28は、2つのピン24,27によって自由な回転が規制されていることから、トーションスプリング26の対向する外側面との摺動による摩耗の発生を抑制できる。
さらに、ばねカバー28の回転規制手段として、既存の両ピン24,27を利用したことから、別途設ける場合に比してこの点でも部品点数の削減が図れる。
さらに、ばねカバー28は、その重心位置Pが各延出部42,42の先端部寄りになっている。このため、ベーンロータ9の回転時における遠心力で基部41よりも両延出部42,42の各先端(各自由端)が外側に引っ張られる力が大きくなる。したがって、ばねカバー28は、基部41側が円筒部13c方向へ押し付けられることから、各嵌合溝43、43が円筒部13cから離脱することなくなる。この結果、ばねカバー28は、円筒部13cに安定かつ確実な取り付け状態が維持される。
また、前述のように、両嵌合溝43,43を円筒部13cに嵌合させる際には、両ガイド部42a、42aによって円筒部13cの外周面にスムーズに嵌合させることができる。しかも、両延出部42、42を大きく拡開変形させる必要がなく、僅かに開くだけでよいので、ばねカバー28の剛性を高くすることができる。
なお、ばねカバー28は、両嵌合溝43,43を介して円筒部13cに取り付けられた後は、フランジ部13dによって外方への不用意な抜け出しが抑制される。
〔第3実施形態〕
図8及び図9は第3実施形態を示し、この実施形態もばねカバー28の構造をさらに変更したものである。
すなわち、ばねカバー28は、円筒部13cの外周面に取り付けられる円環状の取付部28bと、該取付部28bの外周面に一体に設けられた複数(本実施形態では4つ)の規制部28cと、を有している。
取付部28bは、例えば金属材である鉄系金属によって拡縮径方向へ弾性変形可能ないわゆるCリング状に形成されている。また、取付部28bは、内周に円筒部13cの外周面に嵌合する嵌合孔28aが設けられている。取付部28bは、円周方向から隙間をもって対向する両端末部28e、28eが矩形状に形成されている。この両端末部28e、28eの中央位置には、拡開用の治具の先端部が挿入される治具挿入孔28f、28fがそれぞれ貫通形成されている。
各規制部28cは、図8及び図9に示すように、取付部28bの外周面の約90度の等間隔位置に配置されている。規制部28cは、それぞれ平面視ほぼ二等辺三角形状に形成されて、取付部28bの外周面から径方向外側に向かって突出している。また、この規制部28cのそれぞれの突出量Hは、トーションスプリング26の重畳状態で密集している部位Xを覆う長さに形成されている。
また、一つの規制部28cは、先端部が係り止めピン24の頭部24aに円周方向の一方向から当接している。これによって、ばねカバー28の同方向の自由な回転規制されるようになっている。
そして、ばねカバー28を円筒部13cに取り付けるには、まず、拡開用の治具の各先端部を、治具挿入孔28f、28fに挿入して、取付部28bの弾性力に抗して拡開操作する。そうすると、取付部28bの両端末部28e、28eが、互いに離間する方向に開かれて嵌合孔28aの開口面積が大きくなる。この拡開された状態の取付部28bを、円筒部13cの外周に配置した後に、拡開用治具によって両端末部28e、28eの拡開操作を解除する。これによって、取付部28bは、自身の弾性復帰力で縮径して嵌合孔28aの内周縁が円筒部13cの外周面に包囲状態で弾接する。
これによって、ばねカバー28は、円筒部13cに強固に取り付けられると共に、各規制部28cがトーションスプリング26の素線の密集部位Xの外側面を覆う状態になる。
したがって、トーションスプリング26の外方への変位を抑制できることは勿論のこと、取付部28bの弾性力を利用してばねカバー28全体を円筒部13cに取り付けることができる。このため、部品点数の削減が図れて製造コストの低減化が図れる。
また、ばねカバー28は、Cリング状の取付部28bと、該取付部28bの外周面から突出した二等辺三角形状の4つの規制部28cによって極めてコンパクトに形成されている。したがって、全体の軽量化がさらに促進され、これによって、ベーンロータ9の慣性モーメントを一層低減することができる。
また、ばねカバー28は、係り止めピン24によって自由な回転が規制されていることから、トーションスプリング26の対向する外側面との摺動による摩耗の発生を抑制できる。
〔第4実施形態〕
図10及び図11は第4実施形態を示し、ばねカバー28の構造をさらに変更したものである。
すなわち、ばねカバー28は、例えばピアノ線などの高炭素鋼の線材をほぼΩ形状に折り曲げて形成されている。ばねカバー28は、円筒部13cの外周面に取り付けられる円環状の取付部28bと、該取付部28bの外周側から突出した規制部28cと、を有している。
取付部28bは、内周に円筒部13cの外周面に嵌合する拡開変形可能な嵌合孔28aが設けられている。取付部28bは、内径が円筒部13cの外径よりも小さく設定されて、嵌合孔28aを介して円筒部13cの外周面を抱持状態に弾性して取り付けられるようになっている。
規制部28cは、取付部28bの一部から突出した状態でほぼ三角形状に折り曲げられた突出部44と、取付部28bを挟んで突出部44と反対側に設けられた二股状の2本の延出部45、45と、から構成されている。
取付部28bは、両延出部45、45の基端部間に拡縮可能な隙間S1が形成されて、この隙間S1を介して円筒部13cの外周面に横方向(径方向)外側から嵌入可能になっている。
規制部28cの突出部44は、突出量がトーションスプリング26の素線の密集した部位よりも僅かに大きく形成されている。
各延出部45,45は、取付部28bからほぼ90度に折曲されていると共に、取付部28bから外側へハ字形状に拡開形成されている。また、各延出部45,45は、それぞれ先端部45a、45aが外側へ折り返し状に折曲されてガイド部として構成されている。さらに、各延出部45,45は、図11に示すように、円筒部13cに取り付けられた状態における各取付部28bから先端部45a、45aまでの長さがプーリ1の筒状部1b近くまで延びている。
また、一方の延出部45の先端部が、保持ピン27に円周方向の一方向から当接している。これによって、ばねカバー28の同方向の自由な回転規制されるようになっている。なお、他方の延出部45は、先端部が係り止めピン24の近傍に非接触状態で配置されている。
そして、ばねカバー28を、円筒部13cに取り付けるには、まず、図10に示すように、突出部44側を持って円筒部13cの外周面に両延出部45,45の各先端部45a、45aを挟持状態に当接させる。続いて、そのまま突出部44を持ってばねカバー28全体を水平方向に移動させる。つまり、両延出部45、45のばね反力に抗して該両延出部45、45を押し込む。そうすると、取付部28bは、隙間S1が拡開されつつ自身の弾性復帰力によって縮径して円筒部13cの外周面に嵌合する。これによって、ばねカバー28が円筒部13cの外周面に取り付けられる。
このように、ばねカバー28は、取付部28bを介して円筒部13cに強固に取り付けられると共に、各規制部28cがトーションスプリング26の素線の密集部位Xの外側面を覆う状態になる。
したがって、トーションスプリング26の外方への変位を抑制できることは勿論のこと、取付部28bの弾性力を利用してばねカバー28全体を円筒部13cに取り付けることができる。このため、部品点数の削減が図れて製造コストの低減化が図れる。
また、ばねカバー28は、ピアノ線などの線材をΩ状に折り曲げて取付部28bと規制部28cを形成することによって、極めてコンパクトに形成されている。したがって、ばねカバー28全体の軽量化がさらに促進され、これによって、ベーンロータ9の慣性モーメントを一層低減することができる。
また、この実施形態も、ばねカバー28を、円筒部13cに対してワンタッチで取り付けることができるので、この取り付け作業が容易になり、取り付け作業能率の向上が図れる。
また、ばねカバー28は、保持ピン27によって自由な回転が規制されていることから、トーションスプリング26の対向する外側面との摺動による摩耗の発生を抑制できる。
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、ばねカバー28の構造をさらに変更することも可能である。また、ばねカバー28の材質を鉄系金属に変えて硬質な合成樹脂材によって形成することも可能である。合成樹脂材であれば、さらに軽量化を促進できる。
本発明は、バルブタイミング制御装置を吸気弁側ばかりか排気弁側に適用することも可能である。さらに、駆動回転体としては、プーリ1ばかりかスプロケットにも適用することができる。
また、ハウジングは、ハウジング本体とプーリが一体に形成されているものも含む。
さらに、円筒部の突部としては、ばねカバーの抜け出しを抑制できるものであれば良く、前記フランジ部以外に単に複数の矩形突部によって形成することも可能である。
以上説明した実施形態に基づく内燃機関のバルブタイミング制御装置としては、例えば、以下に述べる態様のものが考えられる。
その一つの態様として、クランクシャフトからの回転力が伝達され、内部に作動室を有するハウジングと、
カムシャフトに固定されたロータと、該ロータの外周に設けられて、前記作動室を複数に仕切るベーンと、前記ロータの中央部から該ロータの回転軸方向へ延びて前記ハウジングの外部へ突出した円筒状のボス部と、を有し、前記ハウジングの内部に相対回転可能に配置されたベーンロータと、
前記ボス部の外周に配置され、一端部が前記ハウジングに保持されている一方、他端部が前記ボス部に保持されて、前記ハウジングに対して前記ベーンロータを相対回転方向の一方向へ付勢するばね部材と、
前記ボス部に取り付けられる取付部と、該取付部から前記ハウジングの回転軸線の径方向へ延びて前記ばね部材の複数の素線を覆う規制部と、を有するばねカバーと、を備えている。
さらに好ましくは、前記ボス部は、前記取付を前記ハウジングの回転軸線の方向から覆う突部を有している。
さらに好ましくは、前記取付部は、貫通孔を有していると共に、前記貫通孔を介して前記ボス部の外周に圧入固定されている。
さらに好ましくは、前記ばねカバーは、環状の板材によって形成され、
前記取付部は、前記貫通孔の孔縁から前記ばねカバーの径方向に沿って形成された切り込み部を介して前記ボス部の外周面に取り付けられ、
前記規制部は、前記取付部の外周に環状一体に形成されている。
さらに好ましくは、前記規制部は、円弧状の基部と、該基部から延出した一対の延出部と、を有するU字形状に形成され、
前記取付部は、前記一対の延出部の前記基部側の内周に形成されて、前記ボス部の外周に嵌合する一対の嵌合部を有している。
さらに好ましくは、前記一対の嵌合部は、前記ボス部の外周面に嵌合する円弧状の一対の嵌合溝であり、
前記一対の延出部は、前記基部の両端から前記一対の嵌合溝を介して前記ボス部の接線方向に沿って延出している。
さらに好ましくは、前記基部の内周縁に、前記一対の延出部を弾性的に拡縮変形可能とする溝孔を有している。
さらに好ましくは、前記ばねカバーは、重心位置が前記ボス部の回転軸心を挟んで前記基部と反対側の位置にある。
さらに好ましくは、前記ばねカバーは、前記ボス部に前記一対の延出部の間を介して該ボス部の回転軸に対して径方向外側から嵌合している。
さらに好ましくは、前記ばねカバーは、板状に形成されている。
さらに好ましくは、前記ばねカバーは、前記基部も前記ばね部材の複数の素線を覆っている。
さらに好ましくは、前記ばねカバーは、線材によって形成されている。
さらに好ましくは、前記ばねカバーは、全体がオーム形状に折曲形成されて、前記取付部が円環状に折曲形成され、前記規制部が前記取付部の一部から突出した三角形状に折曲形成された突出部と、前記取付部の前記突出部と反対側から同一方向へ延出した一対の延出部と、を有し、前記取付部が、前記ボス部の外周に嵌合する一対の嵌合部を有している。
さらに好ましくは、前記ばねカバーは、前記一対の延出部を介して前記ハウジングに対して回転が規制されている。
さらに好ましくは、前記ハウジングは、前記ばね部材の前記一端部を保持する第1ピンを有し、前記ばねカバーは、前記一方の延出部が前記第1ピンに周方向から当接して一方向の回転が規制されている。
さらに好ましくは、前記ハウジングは、前記ばね部材の前記一端部側の内周面を保持する第2ピンを有し、前記ばねカバーは、前記他方の延出部が前記第2ピンに周方向から当接して他方向の回転が規制されている。
さらに好ましくは、前記ばねカバーは、前記ボス部に取り付けられる前記取付部の周方向の一部が開放されたCリング状に形成され、前記規制部が前記取付部の外周面から前記ボス部の軸線に対して径方向に延びる複数の突起状になっている。
さらに好ましくは、前記ばねカバーは、前記ボス部の外周面に前記取付部の弾性力によって締め付け固定されている。
さらに好ましくは、前記ばねカバーは、前記ボス部の外周面に前記取付部の弾性力によって締め付け固定されている。
別の好ましい態様として、クランクシャフトからの回転力が伝達される駆動回転体と、
前記駆動回転体の内部に配置され、かつ、カムシャフトに固定されて前記駆動回転体と相対回転可能なロータと、前記ロータから該ロータの回転軸方向へ延びて前記駆動回転体の外部へ突出した円筒状のボス部と、を有する従動回転体と、
前記ボス部の外周側に配置され、一端部が前記ボス部に保持され、他端部が前記ハウジングに保持されて、前記駆動回転体に対して前記従動回転体を相対回転方向の一方向へ付勢する渦巻き状のばね部材と、
前記ボス部に取り付けられる取付部と、該取付部から前記駆動回転体の回転軸線に対して径方向へ延びて前記ばね部材の複数の素線を覆うと共に、少なくとも一部が前記ばね部材の径方向の最も外側の部位までは覆わない規制部と、を有するばねカバーと、
を備えている。
さらに好ましくは、前記ばねカバーは、前記規制部が前記渦巻き状ばね部材の素線が重畳状態に密集している部位を覆っている。
さらに好ましくは、前記渦巻き状ばね部材は、複数の素線が線間接触をして密集している部位を有し、前記規制部が前記渦巻き状ばね部材の線間接触して密集した部位を覆っている。
さらに好ましくは、前記ばねカバーは、前記ボス部の外周面に前記取付部の弾性力によって締め付け固定されている。
1…スプロケット(駆動回転体)、2…カムシャフト、3…位相変更機構、4…油圧回路、6…ハウジング、7…ハウジング本体、8…カムボルト、9…ベーンロータ(従動回転体)、10…フロントプレート(プレート部材)、10b…ボルト挿入孔、11a、11b…第1、第2シュー、11c、11d…第3、第4シュー、12a〜12d…ボルト挿入孔、15…遅角側油圧室、16…進角側油圧室、13…ロータ、13c…円筒部(ボス部)、13d…フランジ部(突部)、14a…第1ベーン、14b〜14d…第2〜第4ベーン、18…遅角油通路、19…進角油通路、24…保持ピン(第1ピン)、26…トーションスプリング(ばね部材)、26a…外端部(一端部)、26b…内端部(他端部)、27…保持ピン(第2ピン)、28…ばねカバー、28a…嵌合孔(貫通孔)、28b…取付部、28c…規制部、28d…切り込み部、30…ロック機構、41…基部、42…延出部、43…嵌合溝(嵌合部、円弧状溝)、44…基部、45…延出部、X…密集部位、P…重心位置。

Claims (23)

  1. クランクシャフトからの回転力が伝達され、内部に作動室を有するハウジングと、
    カムシャフトに固定されたロータと、該ロータの外周に設けられて、前記作動室を複数に仕切るベーンと、前記ロータの中央部から該ロータの回転軸方向へ延びて前記ハウジングの外部へ突出した円筒状のボス部と、を有し、前記ハウジングの内部に相対回転可能に配置されたベーンロータと、
    前記ボス部の外周に配置され、一端部が前記ハウジングに保持されている一方、他端部が前記ボス部に保持されて、前記ハウジングに対して前記ベーンロータを相対回転方向の一方向へ付勢するばね部材と、
    前記ボス部に取り付けられる取付部と、該取付部から前記ハウジングの回転軸線の径方向へ延びて前記ばね部材の複数の素線を覆う規制部と、を有するばねカバーと、
    を備えたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ボス部は、前記取付部を前記ハウジングの回転軸線の方向から覆う突部を有することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記取付部は、貫通孔を有していると共に、前記貫通孔を介して前記ボス部の外周に圧入固定されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  4. 請求項3に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ばねカバーは、環状の板材によって形成され、
    前記取付部は、前記貫通孔の孔縁から前記ばねカバーの径方向に沿って形成された切り込み部を介して前記ボス部の外周面に取り付けられ、
    前記規制部は、前記取付部の外周に環状一体に形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  5. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記規制部は、円弧状の基部と、該基部から延出した一対の延出部と、を有するU字形状に形成され、
    前記取付部は、前記一対の延出部の前記基部側の内周に形成されて、前記ボス部の外周に嵌合する一対の嵌合部を有することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  6. 請求項5に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記一対の嵌合部は、前記ボス部の外周面に嵌合する円弧状の一対の嵌合溝であり、
    前記一対の延出部は、前記基部の両端から前記一対の嵌合溝を介して前記ボス部の接線方向に沿って延出していることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  7. 請求項5に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記基部の内周縁に、前記一対の延出部を弾性的に拡縮変形可能とする溝孔を有することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  8. 請求項5に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ばねカバーは、重心位置が前記ボス部の回転軸心を挟んで前記基部と反対側の位置にあることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  9. 請求項5に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ばねカバーは、前記ボス部に前記一対の延出部の間を介して該ボス部の回転軸に対して径方向外側から嵌合することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  10. 請求項5に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ばねカバーは、板状に形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  11. 請求項5に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ばねカバーは、前記基部も前記ばね部材の複数の素線を覆っていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  12. 請求項2に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ばねカバーは、線材によって形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  13. 請求項12に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ばねカバーは、全体がオーム形状に折曲形成されて、前記取付部が円環状に折曲形成され、前記規制部が前記取付部の一部から突出した三角形状に折曲形成された突出部と、前記取付部の前記突出部と反対側から同一方向へ延出した一対の延出部と、を有し、前記取付部が、前記ボス部の外周に嵌合する一対の嵌合部を有することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  14. 請求項5に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ばねカバーは、前記一対の延出部を介して前記ハウジングに対して回転が規制されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  15. 請求項14に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ハウジングは、前記ばね部材の前記一端部を保持する第1ピンを有し、前記ばねカバーは、前記一方の延出部が前記第1ピンに周方向から当接して一方向の回転が規制されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  16. 請求項15に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ハウジングは、前記ばね部材の前記一端部側の内周面を保持する第2ピンを有し、
    前記ばねカバーは、前記他方の延出部が前記第2ピンに周方向から当接して他方向の回転が規制されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  17. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ばねカバーは、前記ボス部に取り付けられる前記取付部の周方向の一部が開放されたCリング状に形成され、前記規制部が前記取付部の外周面から前記ボス部の軸線に対して径方向に延びる複数の突起状になっていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  18. 請求項17に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ばねカバーは、前記ボス部の外周面に前記取付部の弾性力によって締め付け固定されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  19. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ばねカバーは、前記ボス部の外周面に前記取付部の弾性力によって締め付け固定されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  20. クランクシャフトからの回転力が伝達される駆動回転体と、
    前記駆動回転体の内部に配置され、かつ、カムシャフトに固定されて前記駆動回転体と相対回転可能なロータと、前記ロータから該ロータの回転軸方向へ延びて前記駆動回転体の外部へ突出した円筒状のボス部と、を有する従動回転体と、
    前記ボス部の外周側に配置され、一端部が前記ボス部に保持され、他端部が前記ハウジングに保持されて、前記駆動回転体に対して前記従動回転体を相対回転方向の一方向へ付勢する渦巻き状のばね部材と、
    前記ボス部に取り付けられる取付部と、該取付部から前記駆動回転体の回転軸線に対して径方向へ延びて前記ばね部材の複数の素線を覆うと共に、少なくとも一部が前記ばね部材の径方向の最も外側の部位までは覆わない規制部と、を有するばねカバーと、
    を備えたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  21. 請求項20に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ばねカバーは、前記規制部が前記渦巻き状ばね部材の素線が重畳状態に密集している部位を覆っていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  22. 請求項20に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記渦巻き状ばね部材は、複数の素線が線間接触をして密集している部位を有し、前記規制部が前記渦巻き状ばね部材の線間接触して密集した部位を覆っていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  23. 請求項20に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ばねカバーは、前記ボス部の外周面に前記取付部の弾性力によって締め付け固定されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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