WO2023210130A1 - 制御弁及びこの制御弁を用いた内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

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Abstract

複数の遅角ポート34と進角ポート35が形成された筒状のバルブボディ27と、バルブボディの内部に形成されたバルブ孔27a内を軸方向へ移動可能に設けられたスプール弁29と、を備え、バルブボディは、軸部27cがスプール弁の軸方向の移動範囲にある大径部27eと、スプール弁の移動範囲外にあり、大径部よりも外径が小さく、外周に雄ねじ部27hが形成された小径部27fと、を有し、小径部の内周の雄ねじ部と径方向で重なる軸方向の範囲に、内方へ突出した円筒状の内周凸部51を有している。 これらの構成によって、カム軸受の小型化を図ると共に、雄ねじ部と雌ねじ部との締結トルクを得たい軸力に対して必要な大きさにすることができる。

Description

制御弁及びこの制御弁を用いた内燃機関のバルブタイミング制御装置
 本発明は、制御弁及びこの制御弁を用いた内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。
 例えば、特許文献1に記載された従来の制御弁としては、本出願人が先に出願した特許文献1に記載した内燃機関のバルブタイミング制御装置に適用したものが知られている。
 この制御弁は、径方向に複数のポートが貫通形成された筒状のバルブボディと、前記バルブボディの内部に配置されて、内部軸方向に作動油供給用と作動油排出用の2系統の油通路を有するスリーブと、前記バルブボディの内周とスリーブの外周との間に配置され、内周面が前記スリーブの外周面を軸方向へ摺動可能に設けられて、前記内周面の前記スリーブの外周面に対する軸方向の移動位置に応じて前記2系統の油通路と前記複数のポートのいずれかと連通させるかあるいは連通を遮断するスプール弁と、を有している。
 前記制御弁のバルブボディは、ボルト状に形成されて、軸部の先端部の外周にカムシャフトの一端部の内部に形成された雌ねじ孔に締結する雄ねじ部が形成されている。前記軸部は、前記雄ねじ部と反対側に有する頭部を除く外径全体が均一かつ比較的大きく形成されている。
特許第6775032号の特許公報(図3、図7)
 前述したように、バルブボディの軸部は、比較的大きな外径が均一に形成されて、雄ねじ部の外径も軸部の外径と同じになっている。このため、カムシャフトの雌ねじ孔側の外径も大きく取らざるを得ない。したがって、カムシャフトの雌ねじ孔側の外周面を軸受するカム軸受も大型化してしまうおそれがある。
 また、前記雄ねじ部の外径が大きいことから、雌ねじ孔との締結時において、得たい軸力に対して締結トルクが必要以上に大きくなってしまうおそれがある。
 本発明は、バルブボディの軸部の雄ねじ部側の第2部位の外径を、第1部位の外径よりも小さくしてカム軸受の小型化を図ると共に、雄ねじ部と雌ねじ孔の締結トルクを必要な大きさとすることができる制御弁を提供することを一つの目的としている。
 本発明の好ましい態様によれば、とりわけ、バルブボディは、スプール弁の軸方向の移動範囲にある第1部位と、前記スプール弁の移動範囲外にあり、前記第1部位よりも外径が小さく、カムシャフトに形成された雌ねじ部に締結する雄ねじ部が外周に形成された第2部位と、を有し、前記第2部位の内周であって、前記雄ねじ部と径方向で重なる軸方向の範囲に、径方向の内方へ突出した円筒状の内周凸部を有することを特徴としている。
 本発明によれば、カム軸受の小型化を図ると共に、雄ねじ部と雌ねじ部との締結トルクを得たい軸力に対して必要な大きさにすることができる。
本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の縦断面図である。 本実施形態のバルブタイミング制御装置の油圧回路を示す全体概略図である。 フロントカバーを外したバルブタイミング制御装置を示し、ベーンロータが最遅角側に相対回転した状態を示す正面図である。 はフロントカバーを外したバルブタイミング制御装置を示し、ベーンロータが最進角側に相対回転した状態を示す正面図である。 本実施形態に供される制御弁の制御弁の分解斜視図である。 本実施形態に供される制御弁に縦断面図である。 同制御弁によってオイルを進角作動室から遅角作動室供給制御する状態を示す縦断面図である。 同制御弁によって進角作動室と遅角作動室へオイルを供給制御する状態を示す縦断面図である。 同制御弁によって遅角作動室から進角作動室へのオイルに流れを制御する状態を示す縦断面図である。
 以下、本発明に係る制御弁を内燃機関のバルブタイミング制御装置に適用した実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、内燃機関のバルブタイミング制御装置を吸気弁側に適用したものを示しているが、排気弁側に適用することも可能である。
 図1は本発明の第1実施形態に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置を断面して示す全体構成図、図2は本実施形態のバルブタイミング制御装置の油圧回路を示す全体概略図、図3はフロントカバーを外したバルブタイミング制御装置を示し、ベーンロータが最遅角側に相対回転した状態を示す正面図、図4は同じくベーンロータが最進角側に相対回転した状態を示す正面図である。
 バルブタイミング制御装置は、図1~図4に示すように、機関のクランクシャフトにより図外のタイミングチェーンを介して回転駆動される駆動回転体であるタイミングスプロケット(以下、スプロケットという。)1と、該スプロケット1に対して相対回転可能に設けられた吸気側のカムシャフト2と、スプロケット1とカムシャフト2との間に配置されて、該両者1,2の相対回転位相を変更する位相変更機構3と、該位相変更機構3を最遅角側の相対回転位置でロックさせるロック機構4と、位相変更機構3とロック機構4を作動させる油圧回路5と、を備えている。
 なお、駆動回転体としては、タイミングベルトによって回転力が伝達されるタイミングプーリであっても良い。
 スプロケット1は、円環状に形成されて、外周にタイミングチェーンが巻回される歯車部1aが設けられている。また、スプロケット1は、後述するハウジング本体6aと一体に設けられている。
 カムシャフト2は、シリンダヘッド01上に複数のカム軸受02を介して回転自在に支持されている。このカムシャフト2は、外周面の回転軸方向の所定位置に図外の吸気弁をバルブスプリングのばね力に抗して開作動させる回転カムが気筒毎に設けられている。また、カムシャフト2の軸方向の一端部2aの内部軸心方向には、後述するバルブボディ27の雄ねじ部27hが螺着される雌ねじ孔2bが形成されている。
 位相変更機構3は、図1~図4に示すように、スプロケット1と一体に設けられ、内部に作動室を有するハウジング6と、ハウジング6内に相対回転可能に収容された従動回転体であるベーンロータ7と、ハウジング6の作動室内に形成された複数(本実施形態ではそれぞれ4つ)の第1油圧室である遅角作動室9及び第2油圧室である進角作動室10と、を備えている。
 ハウジング6は、圧粉金属を焼結して成形されたいわゆる焼結金属材によってスプロケット1と一体に形成されたハウジング本体6aと、ハウジング本体6aの軸方向の一端開口を閉塞するフロントカバー11と、ハウジング本体6aの軸方向の他端開口を閉塞するリアカバー12と、を有している。
 ハウジング本体6aは、ほぼ円筒状に形成されて、内周面に複数(本実施形態では4つ)のシュー8a~8dが突設されている。この各シュー8a~8dの内部軸方向には、複数(本実施形態では4つ)のボルト挿入孔8eがそれぞれ貫通形成されている。
 フロントカバー11は、例えば鉄系金属によって円盤状に形成されて、中央に比較的大径な挿入孔11aが貫通形成されている。フロントカバー11は、外周部の周方向のほぼ等間隔位置に、複数(本実施形態では4本)のボルト13が挿入される4つのボルト挿入孔(図示せず)が貫通形成されている。
 リアカバー12は、鉄系金属によって円盤状に形成され、中央にカムシャフト2の一端部2aが軸方向から摺動可能に挿入されるボルト挿入孔12aが貫通形成されている。リアカバー12は、外周部の周方向のほぼ等間隔位置にそれぞれボルト13の軸部先端に形成された雄ねじ部が螺着締結される4つの雌ねじ孔(図示せず)が貫通形成されている。
 ハウジング本体6a(スプロケット1)とフロントカバー11及びリアカバー12は、前記各ボルト挿入孔を挿入して先端部が雌ねじ孔に螺着する4本のボルト13によって回転軸方向から結合されている。
 ベーンロータ7は、ハウジング本体6aと同じく焼結金属材によって一体に形成されている。ベーンロータ7は、図1~図4に示すように、ロータ部14と、該ロータ部14の外周面に円周方向のほぼ90°等間隔位置に放射状に突設された複数(本実施形態では4つ)のベーン15a~15dと、を有している。
 ロータ部14は、比較的大径な円筒状に形成され、中央の内部軸方向にカムシャフト2の雌ねじ孔2bと連続するボルト挿入孔14aが貫通形成されている。また、ロータ部14は、回転軸方向の一端面(カムシャフト2側の後端面)に円形状の嵌合溝14bが形成されている。
 ボルト挿入孔14aは、図1に示すように、バルブボディ27の軸部27cが挿入されるようになっていると共に、内周面に2つの第1、第2環状油路32、33が軸方向に並列に設けられている。また、このロータ部14は、バルブボディ27の締結トルクによってカムシャフト2の一端部2aに固定されている。
 フロントカバー11側の第1環状油路32は、後述する遅角通路孔17の径方向内側の一端開口と4つの遅角ポート34とを連通している。リアカバー12側の第2環状油路33(環状油路)は、後述する進角通路孔18の径方向内側の一端開口と4つの進角ポート35とを連通している。また、第2環状油路33は、ロータ部14の内部軸方向に形成された後述するロック解除油路24の径方向内側の一端開口と、一つのロックポート36に連通している。
 嵌合溝14bには、カムシャフト2の回転軸方向の一端部2aの先端部が回転軸方向の外側から嵌合するようになっている。
 各ベーン15a~15dは、その径方向の突出長さが比較的短く形成されて、それぞれが各シュー8a~8dの間に配置されている。第1ベーン15aは、他のベーン15b~15dに比較して周方向の幅が大きく形成されて内部にロック機構4の一部が設けられている。
 各ベーン15a~15dは、外周面にそれぞれ形成されたシール溝にハウジング本体6aの内周面との間をシールするシール部材16がそれぞれ設けられている。また、ハウジング本体6aの各シュー8a~8dの円弧状の各先端面8fは、該ロータ部14の外周面との間を摺接しながらメタルシールするようになっている。
 また、ベーンロータ7は、図3に示すように、遅角側(反時計方向)へ相対回転すると、第1ベーン15aの一側面が対向する一つのシュー8aの対向側面8gに当接して、最大遅角側の回転位置が規制されるようになっている。また、ベーンロータ7は、図4に示すように、進角側(時計方向)へ相対回転すると、同じく第1ベーン15aの他側面が対向する他のシュー8の対向側面8hに当接して、最大進角側の回転位置が規制されるようになっている。
 各ベーン15a~15dの正逆回転方向の両側面と各シュー8a~8dの両側面との間には、前述した各遅角作動室9と各進角作動室10が設けられている。各遅角作動室9と各進角作動室10は、ロータ部14の内部に第1、第2環状油路32,33からほぼ径方向外側に向かってそれぞれ4つの遅角通路孔17と進角通路孔18が形成されている。この各遅角通路孔17と各進角通路孔18は、後述するそれぞれ4つの作動ポートである遅角ポート34及び進角ポート35を介して油圧回路5にそれぞれに連通している。
 ロック機構4は、ハウジング6に対してベーンロータ7を最遅角側の回転位置(図4に示す位置)に保持するものであって、図1に示すように、スプロケット1の内側面の所定位置に形成されたロック穴19と、ベーンロータ7の第1ベーン15aの内部軸方向に形成されたピン収容孔20に進退動可能に設けられたロックピン21と、該ロックピン21をロック穴19方向へ付勢するコイルスプリング22と、供給された油圧によってロックピン21をコイルスプリング22のばね力に抗してロック穴19から後退移動させて挿入を解除するロック油圧室である解除用受圧室23と、該解除用受圧室23に油圧を供給するロック解除油路24と、から主として構成されている。
 解除用受圧室23は、ロックピン21の小径な先端部の外周面とピン収容孔20との間の筒状空間によって形成されている。
 ロックピン21は、コイルスプリング22のばね力によって先端部がロック穴19の内部に挿入してベーンロータ7をハウジング6に対してロックする。ロックピン21は、段差部21aに解除用受圧室23内に供給された所定以上の油圧が流入すると、その油圧によって後退移動してロック穴19から抜け出してベーンロータ7に対するロックが解除されるようになっている。ロック解除油路24は、径方向内側の一端部が第1環状油路32に開口している一方、径方向外側の他端部が解除用受圧室23に開口している。
 油圧回路5は、図1及び図2に示すように、カムシャフト2の軸受ジャーナル部やカムシャフト2の内部軸方向に形成された供給通路25bと、該供給通路25bの下流側に設けられて、吐出通路25aから供給通路25bに作動油圧を吐出するオイルポンプ25と、ロータ部14の内部軸方向に設けられて、機関運転状態に応じて各遅角通路孔17と各進角通路孔18の流路を切り換える制御弁26と、該制御弁26の流路の切り換えによって、各遅角、進角作動室9、10のいずれか一方の作動油をオイルパン64に排出する排出通路43と、を備えている。
 供給通路25bは、上流部がオイルポンプ25の吐出通路25aと連通している一方、下流側がカムシャフト2の雌ねじ孔2bの先端部に形成された油室2cに連通している。
 オイルポンプ25は、一般的な例えばベーンタイプあるいはトロコイドタイプのものが用いられている。
 図5は本実施形態に供される制御弁の分解斜視図、図6は制御弁の縦断面図である。
 前記制御弁26は、図1及び図2、図5、図6に示すように、ベーンロータ7をカムシャフト2の一端部2aに軸方向から固定するカムボルトであるバルブボディ27と、該バルブボディ27の内部軸方向に貫通形成されたバルブ孔27a内に収容配置されたスリーブ28と、該スリーブ28の外周面とバルブ孔27aの内周面との間に配置されたスプール弁29と、該スプール弁29を図1及び図6の左方向へ付勢する付勢部材であるバルブスプリング30と、スプール弁29をバルブスプリング30のばね力に抗して他方向へ押し出す電磁アクチュエータ31と、から主として構成されている。
 バルブボディ27は、例えば鉄系金属材によって内部中空状の円筒状に形成されており、内部軸方向に貫通形成された前記バルブ孔27aと、外周面が六角面に形成された頭部27bと、ロータ部14のボルト挿入孔14aに挿通する軸部27cと、を有している。
 バルブ孔27aは、軸部27cの軸方向のカムシャフト2側の一端部内(後述する円筒部27gの内部)に、カムシャフト2の油室2cに連通する導入ポート27iが形成されている。
 頭部27bは、軸部27cの付け根部にフランジ部27dを有し、バルブボディ27がカムシャフト2に締結された状態では、フロントカバー11の挿入孔11a内にフランジ部27dが配置されている。また、フランジ部27dは、着座面がロータ部14のボルト挿入孔14aの一端孔縁側の周面に着座している。
 軸部27cは、軸方向で外径が2段に形成され、フランジ部27d側の第1部位である大径部27eと、この大径部27eの先端側に有する第2部位である小径部27fと、この小径部27fの先端に設けられた短尺な第3部位である円筒部27gと、を有している。
 大径部27eには、軸方向のほぼ頭部27b寄りの位置に遅角ポート34が周壁の十字径方向へ4つ貫通形成され、小径部27f側に進角ポート35が周壁の十字径方向へ4つ貫通形成されている。また、2つの進角ポート35、35の周方向の間には、第2環状油路33に臨む一つのロックポート36が径方向に貫通形成されている。
 小径部27fは、外径が大径部27eよりも小さく形成されていると共に、外周面の全体にカムシャフト2の雌ねじ孔2bに螺着締結する雄ねじ部27hが形成されている。このように、雄ねじ部27hが形成された小径部27fは、外径が大径部27eよりも小さく形成されていることから、これに対応してカムシャフト2の一端部2aの外径も小さく形成されている。
 また、小径部27fの内周には、図6に示すように、雄ねじ部27hと径方向で重なる軸方向の範囲に、内方へ突出した内周凸部51が一体に設けられている。この内周凸部51は、円筒状に形成され、軸方向の長さが前記小径部27fの軸方向の長さとほぼ同一に形成されている。内周凸部51は、軸方向の頭部27b側の一端面51aに、バルブスプリング30の軸方向の一端部が弾接している。一方、内周凸部51の軸方向の他端面51bには、スリーブ28の後述するフランジ部28bが軸方向から当接可能になっている。また、内周凸部51は、内周面51cが後述するスプール弁29の内周面よりも径方向内側、つまり内方へ突出している。
 円筒部27gは、小径部27fよりも薄肉に形成されて、内径がバルブ孔27aの内径とほぼ同じ大きさに形成されていると共に、内側に後述するバルブシート46やOリング48、濾過フィルタ49などが収容配置されている。
 各遅角ポート34と各進角ポート35は、図1及び図6に示すように、それぞれの内側開口がバルブ孔27aに臨み、外側開口が各遅角通路孔17と各進角通路孔18にそれぞれ第1、第2環状油路32,33を介して径方向から連通している。
 なお、ロックポート36は、内側開口がバルブ孔27aに臨み、外側開口がロック解除油路24に径方向から連通している。
 スリーブ28は、例えば、合成樹脂材あるいは金属材によって一体に形成され、図5及び図6にも示すように、中実な円柱状のスリーブ本体28aと、該スリーブ本体28aの軸方向の一端部に一体に有するフランジ部28bと、から構成されている。
 スリーブ本体28aは、内部に一体に設けられた仕切壁37によって導入通路である第1油通路38と排出通路である第2油通路39とが仕切られている。また、このスリーブ本体28aのフランジ部28b側の内部には、バルブ収容凹部40が形成されている。つまり、スリーブ本体28aの中実な内部を切り欠いて第1、第2油通路38,39が軸方向に沿って形成されている。
 仕切壁37は、軸直角方向の断面が十字形状に形成されて、中央軸部を中心として4つの仕切部によって構成されている。また、仕切壁37のバルブ収容凹部40と軸方向で反対側の端部には、第1油通路38の軸方向端部を閉塞する第1端壁28dが一体に設けられている。また、バルブ収容凹部40側の端部には、第2油通路39の軸方向端部を閉塞する第2端壁28eが一体に設けられている。さらに、仕切壁37の第2端壁28e側の中心位置には、中央軸部を延長した形でバルブ収容凹部40方向へ突出した突部28fが設けられている。
 第1油通路38と第2油通路39は、スリーブ本体28aの軸方向に沿って並行に形成されて、十字状の仕切壁37を介して互いに径方向の対称位置、つまり180°の対称位置に2つずつ形成されている。また、各油通路38,39は、仕切壁37によってそれぞれが断面扇状に形成されている。
 第1油通路38は、スリーブ本体28aの第1端壁28d付近に矩形状の第1開口孔38aが貫通形成されている。この第1開口孔38aは、スプール弁29の後述する連通孔29dを介して各遅角ポート34あるいは各進角ポート35及びロックポート36に適宜連通するようになっている。
 第2油通路39は、スリーブ本体28aの第2端壁28e付近に矩形状の第2開口孔39aが貫通形成されている。この第2開口孔39aは、スプール弁29の後述する他の連通孔29dを介して各遅角ポート34あるいは各進角ポート35及びロックポート36に適宜連通するようになっている。
 また、第2油通路39の第2端壁28eと反対側の端部には、排出口39bが形成されている。この排出口39bは、後述する筒状部材50を介して排出通路43に連通している。
 また、第1端壁28dは、第1油通路38側の内面に該第1油通路38から第1開口孔38aに作動油を案内する第1傾斜面が形成されている。一方、第2端壁28eは、第2油通路39側の内面に前記第1筒状通路から第2油通路39へ作動油を案内する第2傾斜面が形成されている。
 さらに、各遅角ポート34は、スプール弁29が図1、図6に示す最大右方向の移動位置に保持されている状態では、スプール弁29のいずれかの各連通孔29dと後述する筒状部材50の各排出用孔50cを介して排出通路43に連通している。
 また、スリーブ本体28aは、外周面の外径が内周凸部51の内周面51cの内径よりも小さく形成されて前記外周面と内周凸部51の内周面51cとの間に円筒状のクリアランスCが形成されている。
 フランジ部28bは、図1及び図6に示すように、円筒部27gの内部に配置されて、一端面が内周凸部51の他端面51bに対向配置されて僅かに軸方向の移動が可能になっていると共に、外周面と円筒部27gの内周面に有する小径段差面の内周面との間に形成された僅かなクリアランスが形成されている。
 したがって、スリーブ28は、前記各クリアランスCによってバルブボディ27に対して径方向及び軸方向へ僅かに移動可能に保持されている。
 円筒部27gの内部に収容された第2ストッパリング65は、図5に示すように、金属材でCリング状に形成されており、円筒部27gの内周に形成された環状溝に嵌着固定されていると共に、内側にオイルが通流する孔部65aが形成されている。
 バルブシート46は、円筒部27g内に収容されているが、逆止弁44の一部であるから後述する。
 バルブ収容凹部40には、逆止弁44が収容配置されている。この逆止弁44は、図1及び図5、図6に示すように、弁体45と、該弁体45が離着座するバルブシート46と、弁体45をバルブシート46方向へ付勢するチェックスプリング47と、から構成されている。
 弁体45は、プレート状の金属材を縦断面U字形のカップ状に加工成形されて、球面状の先端部45aがバルブシート46の通路孔46aの孔縁に離着座して通路孔46aを開閉するようになっている。弁体45は、円筒状に形成された摺動部45bの外径がバルブ収容凹部40の内径よりも十分小さく形成されて、両者間に比較的大きな隙間が形成されている。また、摺動部45bには、周方向の等間隔位置に軸方向に沿った4つの切欠部45cが形成されている。この各切欠部45cによって、弁体45は径方向へ撓み変形可能になり、バルブ収容凹部40内での良好な摺動性を確保している。
 バルブシート46は、金属材によって円板状に形成されて、弁体45の方向へ膨出変形した中央部に通路孔46aが貫通形成されている。バルブシート46の外周部46bは、円筒部27gの内周側に軸方向から挿入配置されている。
 また、バルブシート46は、通路孔46aと外周部46bとの間に着座部を構成する内側環状部46cを有している。この内側環状部46cは、弁体45の方向に向かって傾斜突状に形成されている。バルブシート46は、内側環状部46cの外周部46b側の背面(Oリング48側)には環状突起部46dが一体に設けられている。
 チェックスプリング47は、弁体45を通路孔46aの孔縁に着座する方向へ付勢している。そのばね力は、通路孔46aから弁体45に作用する所定の作動油圧によって圧縮変形して弁体45を後退移動させて通路孔46aを開く程度の大きさに設定されている。
 また、Oリング48と第2ストッパリング65との間には、濾過フィルタ49が挟圧状態で固定されている。この濾過フィルタ49は、中央部のフィルタ部49aを通過する作動油内の塵等を捕集するようになっている。
 スプール弁29は、図1及び図5、図6に示すように、ほぼ円筒状に形成されて、バルブボディ27の大径部27eの内周面とスリーブ本体28aの外周面との間を軸方向へ摺動可能に設けられている。スプール弁29は、軸方向の両端部と該両端部の間に所定間隔で3つの第1ランド部29a~第3ランド部29cが設けられている。またこの各ランド部29a~29cのそれぞれの間には、遅角ポート34と第1油通路38、並びに進角ポート35やロックポート36と第2油通路39を適宜連通させる複数の連通孔29dが径方向に貫通形成されている。
 各連通孔29dは、スプール弁29の周壁を径方向からほぼクロス状に貫通して形成されている。また、この各連通孔29dが位置するスプール弁29の外周面には、2つの第1、第2グルーブ溝29e、29fが形成されている。この第1、第2グルーブ溝29e、29fは、各連通孔29dの外側開口に臨んで形成されている。
 バルブスプリング30は、軸方向の長さが比較的短く形成され、軸方向の一端部が前述したように、内周凸部51の一端面51aに弾接している。一方、軸方向の他端部は、スプール弁29の第3ランド部29c側の軸方向の一端面に弾接して、スプール弁29を電磁アクチュエータ31方向へ付勢している。
 スプール弁29の第1ランド部29a側の軸方向端面には、図1中、電磁アクチュエータ31から右方向への押圧力を受けてこれをスプール弁29に伝達する筒状部材50が設けられている。
 この筒状部材50は、図5及び図6に示すように、外径が軸方向で大小径状に形成されており、スプール弁29側の大径筒部50aと、電磁アクチュエータ31側の小径筒部50bと、を有している。
 大径筒部50aは、軸方向の一端部がスプール弁29の軸方向端面に軸方向から当接し、他端縁がバルブ孔27aに固定された第1ストッパリング52に軸方向から弾接している。これによって、スプール弁29は、筒状部材50によって図1及び図6中、最大左方向の移動が規制されている。
 小径筒部50bは、有底状に形成されて、底壁50dに電磁アクチュエータ31のプッシュロッド61が軸方向から当接している。また、小径筒部50bは、先端部の周壁に第2油通路39内を通った作動油を外部に排出する複数の排出用孔50cが径方向に沿って貫通形成されている。この各排出用孔50cは、小径筒部50bの円周方向の90°位置に等間隔で4つ設けられている。
 第1ストッパリング52は、中央にドレン孔52aが貫通形成されている。このドレン孔52aは、筒状部材50の各排出用孔50cを介して第2油通路39と排出通路43とを連通している。
 電磁アクチュエータ31は、図1に示すように、合成樹脂材のケーシング53と、該ケーシング53の内部に磁性材のボビン54を介して収容された環状のコイル55と、該コイル55の外周を取り囲むように配置された磁性材の筒状部材56と、ボビン54の内周側に配置固定された磁性材の一対の第1、第2固定鉄心57、58と、を備えている。
 また、電磁アクチュエータ31は、両固定鉄心57、58の内周面に当接配置された非磁性材のスリーブ59と、該スリーブ59の内部に軸方向へ摺動可能に有する円柱状の可動鉄心60と、該可動鉄心60の先端部に取り付けられたプッシュロッド61と、前側の第1固定鉄心57の前端側に固定された磁性材である保持プレート62と、を備えている。
 ケーシング53は、筒状部53aと、該筒状部53aの後端部に一体に有し、コントロールユニットであるECU63に電気的に接続されるコネクタ部53bと、を備えている。
 筒状部53aは、有底の薄肉円筒状に形成されて、前端が開口形成されていると共に、内周面に筒状部材56が固定されている。
 コネクタ部53bは、ほぼ全体がケーシング53内に埋設された一対の端子片の各一端部がコイル55に接続されている。一方、外部に露出した各他端部53eが、ECU63側の雄コネクタの端子に接続されている。
 プッシュロッド61は、円柱軸状に形成されて、軸方向の先端部にインサート成型された鋼球状の押圧部が筒状部材50の小径筒部50bの底面に軸方向から当接するようになっている。また、このプッシュロッド61は、後端部から先端部の内部軸心方向に図外の空気抜き孔が貫通形成されている。
 保持プレート62は、円盤状に形成されて、内周部に可動鉄心60方向へ凹んだ円環凹部を有し、この円環凹部の中央には、プッシュロッド61の先端部が摺動可能に挿入される挿入孔が貫通形成されている。
 コイル55は、ECU63からの通電により励磁され、この励磁によって可動鉄心60とプッシュロッド61を、図1の右方向へ移動させる。これによって、プッシュロッド61は、スプール弁29をバルブスプリング30のばね力に抗して右方向へ移動させるようになっている。
 なお、スプール弁29は、コイル55への非通電によってバルブスプリング30のばね力で図1及び図6に示す最大左方向位置(第1移動位置)に移動制御される。
 また、スプール弁29は、コイル55への通電中における通電量に応じて、図1中、右方向の中間移動位置(第2移動位置、保持位置)と最大右方向位置(第3移動位置)に移動制御される。
 ECU63は、内部のコンピュータが図外のクランク角センサ(機関回転数検出)やエアーフローメータ、機関水温センサ、機関温度センサ、スロットルバルブ開度センサおよびカムシャフト2の現在の回転位相を検出するカム角センサなどの各種センサ類からの情報信号を入力して現在の機関運転状態を検出している。
 また、ECU63は、前述のように、電磁アクチュエータ31のコイル55への通電を遮断してスプール弁29を第1移動位置に制御する。あるいは、コイル55へパルス信号を出力して通電量(デューティ比)を制御して、第2移動位置、第3移動位置となるように連続的に可変制御するようになっている。
 図7は制御弁によってオイルを進角作動室から遅角作動室供給制御する状態を示す縦断面図、図8は制御弁によって進角作動室と遅角作動室へオイルを供給制御する状態を示す縦断面図、図9は制御弁によって遅角作動室から進角作動室へのオイルに流れを制御する状態を示す縦断面図である。
〔本実施形態のバルブタイミング制御装置の作用効果〕
 以下、本実施形態に供されるバルブタイミング制御装置の作用を説明する。
 機関停止状態になると、オイルポンプ25も停止されて吐出通路25aから作動油が供給されないと共に、ECU63からコイル55への通電もなく非通電状態となる。
 したがって、スプール弁29は、図6に示すように、バルブスプリング30のばね力で最大左方向の第1移動位置に保持されている。
 このとき、逆止弁44は、弁体45がチェックスプリング47のばね力によってバルブシート46に着座して通路孔46aを閉じている。
 次に、機関が始動されると、オイルポンプ25も駆動して吐出通路25aから作動油を圧送する。この始動初期の作動油圧によって、弁体45が、図7に示すように、チェックスプリング47のばね力に抗して後退移動して、バルブシート46から離間しつつ通路孔46aを開く。
 このため、吐出通路25aから供給通路25b内に流入した作動油は、図7の矢印で示ように、濾過フィルタ49を通って各第1油通路38に流入する。さらに、ここから第1開口孔38aとスプール弁29の第1グルーブ溝29eと連通孔29d、第1環状油路32を通って各遅角ポート34に流入し、各遅角通路孔17から各遅角作動室9内に供給される。
 同時に、スプール弁29は、各進角ポート35と第2グルーブ溝29fを連通させている。このため、各進角作動室10の作動油は、各進角通路孔18と第2環状油路33、各進角ポート35を通って第2開口孔39aから第2油通路39に流入する。さらに、ここから筒状部材50内を通って各排出用孔50cから排出通路43を介してオイルパン64内に排出される。
 したがって、ベーンロータ7は、最遅角の相対回転位置に維持されていることから、吸気弁のバルブタイミングが遅角側に制御された状態になる。これによって、機関の始動性が良好になる。
 また、この時点では、ロック解除油路24が、第2環状油路33と第2開口孔39aを介して第2油通路39に連通した状態になっている。このため、先端部がロック穴19内に挿入したロックピン21によって、ベーンロータ7がロックされた状態となる。したがって、カムシャフト2に発生する交番トルクによるベーンロータ7のばたつきなどを抑制できる。
 次に、機関運転状態の変化に伴って、ECU63からコイル55への通電量が大きくなると、スプール弁29は、図8に示す第2移動位置まで僅かに右方向へ移動する。
 この状態では、遅角ポート34と進角ポート35が第2グルーブ溝29fを介して第1油通路38と連通して、各遅角作動室9や各進角作動室10に作動油が供給される。
 また、第1油通路38に供給された作動油は、ロックポート36から第2環状油路33を介してロック解除油路24に流入し、ここから解除用受圧室23に供給されて、解除用受圧室23内の油圧が高くなる。これにより、ロックピン21が、コイルスプリングのばね力に抗して後退移動してロック穴19とのロック状態が解除される。これによって、ベーンロータ7は、回転規制が解除されてフリーな状態になる。よって、ベーンロータ7は、まず、ロックピン21によるロックが解除されることによって相対回転可能な状態になる。
 したがって、ベーンロータ7は、バルブタイミングが最遅角と最進角の間の中間位相位置に制御される。したがって、各吸気弁は、開閉タイミングが遅角、進角の中間特性になって、定常運転時の機関回転の安定化と燃費の向上が図れる。
 続いて、コイル55への通電量がさらに大きくなると、スプール弁29は、図9に示すように、さらに右方向へ最大移動する(第3移動位置)。この状態では、スプール弁29は、遅角ポート34を開いて、該遅角ポート34が第1グルーブ溝29eと連通孔29dを介して第2油通路39とを連通させる。
 このため、各遅角作動室9内の作動油は、各遅角通路孔17から各遅角ポート34を通って第1グルーブ溝29eと連通孔29dを通って筒状部材50の内部に流入する。ここに流入した作動油は、さらに筒状部材50の各排出用孔50cを通って排出通路43からオイルパン64内へ速やかに排出される。
 同時に、スプール弁29は、第2グルーブ溝29fと連通孔29dを介して第1油通路38と各進角ポート35とを連通させると共に。
 したがって、オイルポンプ25から圧送された作動油は、供給通路25bの油圧によって予め押し開かれた逆止弁44を介して各第1油通路38に流入する。この作動油は、スプール弁29の第2グルーブ溝29fと各連通孔29dから各進角ポート35及び第2環状油路33を通って各進角通路孔18に流入し、ここから各進角作動室10に供給される。これにより、各遅角作動室9の内圧が低下すると共に、各進角作動室10の内圧が上昇する。
 したがって、ベーンロータ7は、各進角作動室10の油圧の上昇に伴って図3に示す位置から、時計方向へ回転して図4に示す最大進角側へ相対回転する。これによって、吸気弁は、開閉タイミングが最進角位相特性になって排気弁とのバルブオーバーラップが大きくなり、吸気充填効率が高くなって機関の出力トルクの向上が図れる。
 そして、本実施形態によれば、前記バルブボディ27の小径部27fの外径、つまり雄ねじ部27hの外径が大径部27eの外径よりも小さくなっていることから、雄ねじ部27hが螺着するカムシャフト2の雌ねじ孔2bの内径を小さくすることが可能になる。言い換えれば、カムシャフト2の軸方向の一端部2aの外径を小さくできることから、一端部2aを回転可能に支持する軸受ブラケットなどのカム軸受02の外径も小さくできる。これによって、カムシャフト2の一端部2aの周辺のコンパクト化が図れると共に、レイアウトの自由度が向上する。
 しかも、前記雄ねじ部27hの外径を小さくすることによって、雌ねじ孔2bとの締結トルクを低減させることが可能になる。つまり、雄ねじ部27hの外径が大きい場合は、雌ねじ孔2bとの関係で得たい軸力に対して締結トルクが大きくなってしまうおそれがあるが、前述のように、雄ねじ部27hの外径を小さくしたことによって、得たい軸力に対して適切な締結トルクを得ることができる。
 また、本実施形態では、前記小径部27fの内周に、内周凸部51を設けたことから、小径部27fの剛性を高くすることができる。このため、小径部27fの外周の雄ねじ部27hとカムシャフト2の雌ねじ孔2bとの安定した締結力を得ることができる。
 さらに、バルブボディ27の内部にスリーブ28を挿入する際に、内周凸部51の内周面51cが前記スリーブ28の挿入ガイドとして機能することから、スリーブ28の倒れなどを抑制することができる。
 前記内周凸部51は、スプール弁29の軸方向の移動範囲外に設けられていると共に、内周面51cがスプール弁29の内周面よりも径方向内側に突出して大径に形成されていることから、スプール弁29の内外径を小さくせずに十分な肉厚を確保できる。
 さらに、バルブスプリング30の軸方向の一端部を、内周凸部51の一端面51aで支持することから、バルブスプリング30の軸方向の長さを短くできる。また、バルブスプリング30一端部を支持するためにバルブリテーナなどの別部材を設ける必要がないので、部品点数の増加を抑制できる。
 スリーブ28は、フランジ部28bが内周凸部51の他端面51bを利用してスリーブ28の一方の軸方向の移動を規制することから、スリーブ28の外周面でスプール弁29の軸方向の安定した摺動性が得られる。
 さらに本実施形態によれば、前記円筒部27gには、外周に雄ねじ部が形成されておらず、雌ねじ孔2bとの締結トルクが掛かることがない。したがって、円筒部27gの内側に配置されたバルブシート46や濾過フィルタ49などの各部材には、前記締結トルクの影響を受けることがないので、これらの無用な変形などの発生を抑制できる。
 バルブシート46の内側環状部46cは、弁体45に向かって傾斜状に形成されていることから、バルブボディ27の導入ポート27iから通路孔46aに向かって流入するオイルを通路孔46aの方向へ案内するガイド機能を有する。
 さらに、前記バルブシート46は、環状突起部46dが設けられていることから、円筒部27gの内部にOリング48を組み付ける際に、このOリング48が正規の取り付け位置から脱落した場合などに、環状突起部46dによってOリング48を保持することができる。
 本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、制御弁を、他の装置や機器類に適用することも可能である。また、内周凸部51の内径は、スリーブ28との関係で任意に変更することも可能である。
 さらに、前記筒状部材50を金属板をプレス成形によって形成することも可能である。
 1…タイミングスプロケット(駆動回転体)、2…カムシャフト、2a…一端部、2b…雌ねじ孔、3…位相変更機構、5…油圧回路、6…ハウジング、6a…ハウジング本体、7…ベーンロータ、8…シュー、9…遅角作動室(第1油圧室)、10…進角油圧室(第2油圧室)、14…ロータ部、15a~15d…ベーン、17…遅角通路孔、18…進角通路孔、26…制御弁、27…バルブボディ、27a…バルブ孔、27b…頭部、27c…軸部、27d…フランジ部、27e…大径部(第1部位)、27f…小径部(第2部位)、27g…円筒部(第3部位)、27h…雄ねじ部、27i…導入ポート、28…スリーブ、28a…スリーブ本体、28b…フランジ部、29…スプール弁、30…バルブスプリング(付勢部材)、34…遅角ポート(作動ポート)、35…進角ポート(作動ポート)、38…第1油通路(導入通路)、38a…第1開口孔、39…第2油通路(排出通路)39a…第2開口孔、44…逆止弁、45…弁体、46…バルブシート、46c…内側環状部、46d…環状突起部、47…チェックスプリング、48…Oリング、49…濾過フィルタ、51…内周凸部、51a…一端面、51b…他端面、51c…内周面。

Claims (11)

  1.  径方向に複数の作動ポートが形成され、軸方向の一端部に導入ポートが開口形成された筒状のバルブボディと、
     前記バルブボディの内部に形成されたバルブ孔内を軸方向へ移動可能に設けられたスプール弁と、を備え、
     前記バルブボディは、前記スプール弁の軸方向の移動範囲にある第1部位と、前記スプール弁の移動範囲外にあり、前記第1部位よりも外径が小さく、カムシャフトに形成された雌ねじ部に締結する雄ねじ部が外周に形成された第2部位と、を有し、
     前記第2部位の内周であって、前記雄ねじ部と径方向で重なる軸方向の範囲に、径方向の内方へ突出した円筒状の内周凸部を有することを特徴とする制御弁。
  2.  請求項1に記載の制御弁であって、
     前記スプール弁は、筒状に形成され、
     前記スプール弁の径方向内側に配置され、内部軸方向に前記導入ポートに連通する導入通路と排出通路の2系統の油通路を有するスリーブを有し、
     前記スリーブは、前記内周凸部の内周面より径方向内側に挿通配置されていることを特徴とする制御弁。
  3.  請求項1に記載の制御弁であって、
     前記内周凸部は、内周面が前記スプール弁の内周面より径方向内側に突出していることを特徴とする制御弁。
  4.  請求項1に記載の制御弁であって、
     前記スプール弁は、円筒状に形成されていると共に、付勢部材によって一方の軸方向へ付勢され、
     前記付勢部材は、前記スプール弁の軸方向の前記内周凸部側の一端面と前記内周凸部の軸方向の一端面との間に設けられていることを特徴とする制御弁。
  5.  請求項1に記載の制御弁であって、
     前記内周凸部は、前記第2部位の軸方向の全域に形成されていることを特徴とする制御弁。
  6.  請求項1に記載の制御弁であって、
     前記スリーブは、軸方向の前記導入ポートの開口部側の一端部に外径方向に延びたフランジ部を有し、
     前記フランジ部が、前記内周凸部の軸方向の他端面に軸方向から当接して、前記スリーブの一方の軸方向の移動を規制することを特徴とする制御弁。
  7.  請求項1に記載の制御弁であって、
     前記バルブボディは、前記第2部位の前記第1部位と反対側の軸方向の端部に、前記第2部位よりも外径が小さくかつ前記雄ねじ部の形成されていない円筒状の第3部位を有し、
     前記第3部位の径方向内側に、前記導入通路に流入するオイルの異物を濾過する濾過フィルタが配置されていることを特徴とする制御弁。
  8.  請求項7に記載の制御弁であって、
     前記第2部位の内側に、前記導入ポートに流入したオイルの逆流を規制する逆止弁を有し、
     前記逆止弁は、弁体と、該弁体が離着座するバルブシートと、弁体をバルブシート方向へ付勢するチェックスプリングと、を有し、
     前記バルブシートは、円板状に形成され、中央部位に前記弁体によって開閉される通路孔が貫通形成されていると共に、該通路孔の外周縁の着座部を構成する内側環状部を、前記弁体の方向に向かって傾斜状に折曲形成したことを特徴とする制御弁。
  9.  請求項8に記載の制御弁であって、
     前記バルブシートの外周部と前記濾過フィルタの外周部との間にOリングが圧入固定されていると共に、
     前記バルブシートの外周部の前記Oリング側の外面に環状突起部が設けられていることを特徴とする制御弁。
  10.  請求項1に記載の制御弁を用いた内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
     クランクシャフトからの回転力が伝達され、内部に作動室を有するハウジングと、
     前記カムシャフトに固定され、前記作動室を第1油圧室と第2油圧室に仕切るベーンを有し、前記ハウジングの内部に相対回転可能に配置されたベーンロータと、
     を有し、
     前記バルブボディは、ボルト状に形成されて、頭部を旋回させて前記雄ねじ部を前記カムシャフトの雌ねじ部に締結して該カムシャフトに固定されることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  11.  請求項10に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
     前記第1部位は、前記ベーンロータの径方向内側に配置されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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