JP2021038708A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁と内燃機関のバルブタイミング制御装置。 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁と内燃機関のバルブタイミング制御装置。 Download PDF

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保英 ▲高▼田
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【課題】制御弁の製造作業能率の向上を図ることができる。【解決手段】制御弁は、カムシャフトの一端部内の収容孔に収容されて、アルミ合金材のバルブボディ30と、バルブボディの軸方向一端部に着脱自在に配置されて、鉄系金属の締結部材31と、バルブボディの内部に摺動可能に設けられ、アルミ合金材のスプール弁32と、を備えている。締結部材は、フランジ状の頭部41と、頭部から軸方向に沿って延びた軸部42と、軸部の外周に形成された雄ねじ部42aと前記収容孔の内周に形成された雌ねじ部とからなる組付ねじ31aと、軸部の内周に形成された雌ねじ部42bとバルブボディの軸方向の一端部外周に形成された雄ねじ部30gとからなる締結ねじ31bと、を有している。【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁と内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。
従来における内燃機関のバルブタイミング制御装置に用いられる制御弁としては、以下の特許文献1に記載されたものがある。
この制御弁は、周壁に供給ポートや、進角室や遅角室に連通する進角、遅角ポート及び外部に連通するドレンポートなどを有する有底円筒状バルブボディと、該バルブボディの内部の軸方向へ移動可能に設けられ、内部軸方向に沿って設けられた接続通路と、該接続通路の内部に設けられた逆止弁と、を有するスプールと、を備えている。
前記バルブボディは、熱処理されていない鉄系金属によって全体がボルト状一体に形成されており、円盤フランジ状の頭部と、カムシャフトの回転軸方向の一端部内に形成された挿入孔に挿入されるバルブボディ本体と、該バルブボディ本体の前記頭部側の基端部外周に形成されて、カムシャフトの挿入孔の内周面に形成された雌ねじ部に締結される雄ねじ部と、を有している。
また、バルブボディは、前記頭部側からバルブボディ本体の内部軸心方向に沿って形成されたバルブ孔によって内部中空状の有底円筒状に形成されている。
特開2019−7516号公報(図3)
しかしながら、特許文献1に記載の制御弁は、バルブボディのフランジ状の頭部と中空円筒状のバルブボディ本体の両方が鉄系金属によって一体に形成されており、これらは切削加工などによる複雑かつ成形難易度の高い加工によって一体に成形されている。このため、バルブボディの成形作業が煩雑になり、結果として制御弁全体の製造作業能率が低下するおそれがある。
本発明は、前記従来の制御弁の技術的課題に鑑みて案出されたもので、製造作業能率の向上を図り得る制御弁を提供することを一つの目的としている。
本発明の好ましい態様によれば、制御弁は、軽金属によって筒状に形成されて、周壁に前記第1油圧室に連通する第1ポートと、前記第2油圧室に連通する第2ポートと、前記作動液の供給源に連通する供給ポートと、を有し、前記カムシャフトの回転軸方向の一端部内に設けられた収容孔に配置されるバルブボディと、
前記バルブボディの内部に軸方向へ移動可能に配置され、軸方向の移動位置によって前記供給ポートと前記第1ポートまたは前記第2ポートの連通を制御するスプール弁と、
鉄基合金によって形成されて、前記カムシャフトの一端部の端面に当接する頭部と、前記頭部から軸方向に沿って延びた軸部と、前記軸部の外周と前記カムシャフトの収容孔の内周との間に形成された組付ねじと、前記軸部の内周と前記バルブボディの軸方向の一端部外周との間に形成された締結ねじと、を有する締結部材と、
を備えていることを特徴としている。
この発明の態様によれば、制御弁の製造作業能率の向上を図ることが可能になる。
本発明に係る制御弁を内燃機関の吸気側に適用したバルブタイミング制御装置を断面して示す第1実施形態の全体構成図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB部拡大図である。 本実施形態に供される制御弁の縦断面図である。 本実施形態に供される制御弁の分解斜視図である。 本実施形態の制御弁に供されるスプール弁の軸方向一方側からみた斜視図である。 本実施形態の制御弁に供されるスプール弁の軸方向他方側からみた斜視図である。 本実施形態の制御弁におけるスプール弁の遅角側への油圧制御状態を示す縦断面図である。 本実施形態の制御弁におけるスプール弁の進角側への油圧制御状態を示す縦断面図である。
以下、本発明に係る制御弁を内燃機関のバルブタイミング制御装置に適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は制御弁を内燃機関の吸気側のバルブタイミング制御装置に適用した実施形態を示す断面図、図2は図1のA−A線断面図である。
バルブタイミング制御装置は、図1及び図2に示すように、機関のクランクシャフトにより図外のタイミングチェーンを介して回転駆動される駆動回転体であるタイミングスプロケット1(以下、スプロケット1という。)と、このスプロケット1に対して相対回転可能に設けられた吸気側のカムシャフト2と、スプロケット1とカムシャフト2との間に配置されて、該両者1,2の相対回転位相を変換する位相変更機構3と、該位相変更機構3を、例えば本実施形態では最遅角位相位置でロックさせるロック機構4と、位相変更機構3とロック機構4を作動させる油圧回路5と、を備えている。なお、駆動回転体としては、タイミングベルトによって回転力が伝達されるタイミングプーリであっても良い。
スプロケット1は、円盤状に形成されて、外周にタイミングチェーンが巻回される歯車部1aと、中央に貫通形成されて、カムシャフト2の回転軸方向の一端部2aの外周に回転自在に支持される軸受孔1bとを有している。また、スプロケット1は、外周部の円周方向の複数箇所(本実施形態では4箇所)に雌ねじ孔1cが周方向等間隔位置に形成されている。
また、このスプロケット1は、後述するハウジング本体11の後端開口を、液密的に閉塞するリアカバーとして構成されている。
カムシャフト2は、図外のシリンダヘッド上に複数のカム軸受を介して回転自在に支持されている。このカムシャフト2は、外周面には図外の機関弁である吸気弁を開作動させる複数の卵型の回転カムが軸方向の所定位置に一体的に固定されている。また、カムシャフト2の一端部2aは、内部軸心方向に後述するバルブボディ30が収容される収容孔2bが形成されている。この一端部2aの先端開口の内周面には、後述する締結部材31の軸部42外周面に形成された雄ねじ部42aが螺着される雌ねじ部2cが形成されている。
また、このカムシャフト2の一端部2aは、位相変更機構3の後述するハウジング6やベーンロータ7を貫通して先端部が外部へ露出した状態に回転軸方向に延びている。
位相変更機構3は、図1及び図2に示すように、内部に作動室が形成されたハウジング6と、カムシャフト2の一端部2aに後述するバルブボディ30と締結部材31を介して軸方向から固定され、ハウジング6内に回転自在に収容された従動回転体であるベーンロータ7と、ハウジング6の内部の作動室が、後述するハウジング本体11の内周面に突設された複数(本実施形態では4つ)のシュー8a、8b、8c、8dとベーンロータ7とによって仕切られたであるそれぞれ4つの遅角作動室9(第1油圧室)及び進角作動室10(第2油圧室)と、を備えている。
ハウジング6は、圧粉金属を焼結して成形されたいわゆる焼結金属材によって一体に形成された円筒状のハウジング本体11と、鉄系金属板材をプレス成形によって形成され、ハウジング本体11の前端開口を閉塞するフロントプレート12と、後端開口を閉塞するリアカバーとしてのスプロケット1と、から構成されている。
ハウジング本体11は、内周面に前記4つのシュー8a〜8dが回転軸心方向に向かって突設されている。この各シュー8a〜8dの内部軸方向には、4つのボルト挿入孔11aが貫通形成されている。
フロントプレート12は、中央に比較的大径な挿入孔12aが貫通形成されている。また。フロントプレート12は、この挿入孔12aを除く内周面とベーンロータ7の対向一側面との間に形成されたサイドクリアランスによって各遅角、進角作動室9,10内をシールするようになっている。また、フロントプレート12は、外周部の円周方向の等間隔位置に複数(本実施形態では4つ)のボルト挿通孔12bが貫通形成されている。
そして、スプロケット1とハウジング本体11及びフロントプレート12は、各ボルト挿入孔11aや各ボルト挿通孔12bを挿入して各雌ねじ孔1cに螺着する複数(本実施形態では4本)のボルト13によって軸方向から結合されている。
ベーンロータ7は、ハウジング本体11と同じく焼結金属材によって一体に形成されており、カムシャフト2の一端部2aに後述するバルブボディ30と締結部材31によって固定されたロータ部14と、該ロータ部14の外周面に円周方向のほぼ90°等間隔位置に放射状に突設された複数(本実施形態では4つ)の第1〜第4ベーン15a〜15dと、から構成されている。
ロータ部14は、比較的大径な円筒状に形成され、内部中央にカムシャフト2の一端部2aが挿入されるシャフト挿入孔14aが回転軸方向に沿って貫通形成されている。
各ベーン15a〜15dは、回転軸線の径方向の突出長さが所定長さに設定されて、それぞれが各シュー8a〜8dの間に配置されている。また、第1ベーン15aは、周方向の幅が大きく形成されて、内部にロック機構4の一部が設けられている。また、第1ベーン15a以外の3つの第2〜第4ベーン15b〜15dは、円周方向の巾がほぼ同一に設定されて比較的薄肉なプレート状に形成されている。
各ベーン15a〜15dの外周面と各シュー8a〜8dの先端には、それぞれハウジング本体11の内周面やロータ部14の外周面との間をシールするシール部材16a、16bがそれぞれ設けられている。
また、ベーンロータ7は、図2に示すように、遅角側(図中反時計方向)へ相対回転すると、第1ベーン15aの一側面が対向する一つのシュー8aの対向側面8eに当接して最大遅角側の回転位置が規制されるようになっている。また、進角側(時計方向)へ相対回転すると、同じく第1ベーン15aの他側面が対向する他のシュー8bの段差状の対向側面8fに当接して最大進角側の回転位置が規制されるようになっている。
このとき、他の3つのベーン15b〜15dは、両側面が円周方向から対向する各シュー8の対向面に当接せずに離間状態にある。
各ベーン15a〜15dの回転軸方向の両側面と各シュー8a〜8dの両側面との間には、前述した各遅角作動室9と各進角作動室10が設けられている。各遅角作動室9と各進角作動室10は、ロータ部14の内部にほぼ径方向に沿って形成されたそれぞれ4つの遅角通路孔17と進角通路孔18を介して油圧回路5にそれぞれに連通している。
ロック機構4は、ハウジング6に対してベーンロータ7を最遅角側の回転位置(図2に示す位置)にロックするものである。
すなわち、このロック機構4は、図1及び図2に示すように、スプロケット1の内側面の所定位置に形成されたロック穴19と、ベーンロータ7の第1ベーン15aの内部軸方向に形成されたピン収容孔20に進退動自在に設けられ、先端部がロック穴19に挿入あるいは抜け出すロックピン21と、該ロックピン21をロック穴19方向へ付勢するコイルスプリング22と、ロック穴19の底部内及びロックピン21とピン収容孔20との間の段差面に形成された解除用受圧室23a、23bと、該各解除用受圧室23a、23bに選択的に油圧を供給する図外のロック通路と、から主として構成されている。
ロック穴19は、ロックピン21の先端部の外径よりも十分に大径な円形状に形成されていると共に、スプロケット1の内側面のベーンロータ7の最遅角側の回転位置に対応した位置に形成されている。
ロックピン21は、いずれか一方の解除用受圧室23a、23bに供給された油圧を受けて後退移動してロック穴19から抜け出してロックが解除される。また、ロックピン21は、後端側に設けられたコイルスプリング22のばね力によって先端部がロック穴19の内部に挿入してベーンロータ7をハウジング6に対してロックするようになっている。このロック位置は、前述したように、ハウジング6に対してベーンロータ7の最遅角側の回転位置となる。
各解除用受圧室23a、23bは、遅角作動室9や進角作動室10から油圧がロック通路を介して供給され、この各油圧によってロックピン21をロック穴19から後退移動させるようになっている。
油圧回路5は、図1及び図2に示すように、カムシャフト2の一端部2a周壁に形成された油圧給排用の複数(本実施形態では4つ)の第1〜第4連通ポート24a〜24dと、カムシャフト2の一端部2a側に配置された通路構成部50の内部に形成された供給通路25と、該供給通路25に吐出通路26aから作動油圧を吐出するオイルポンプ26と、を備えている。
また、油圧回路5は、カムシャフト一端部2aの収容孔2bの内部に収容されて、機関運転状態に応じて供給通路25に対して各遅角通路孔17と各進角通路孔18の流路を切り換える制御弁27と、該制御弁27に連通し、各遅角作動室9からの作動油をオイルパン28に排出する排出通路29と、カムシャフト2の一端部2a側に設けられ、各進角作動室10からの作動油をオイルパン28に排出する排出孔2eと、備えている。
通路構成部50は、図1に示すように、内燃機関に取り付けられたチェーンケース51に一体に設けられている。また、この通路構成部50は、フロントプレート12の挿入孔12a内に挿入配置されて、先端面がベーンロータ7のロータ部14の外側面に当接した筒状部50aと、この筒状部50aと軸方向で反対側の位置に形成されて、後述する電磁アクチュエータ34を保持する保持溝50bと、を有している。
筒状部50aは、内部軸方向にカムシャフト2の一端部2aが挿入される貫通孔50cを有している。保持溝50bは、比較的大径な円形状に形成されて、中央部に貫通孔50cの軸方向一端が臨んで連通状態になっている。
カムシャフト一端部2aの各連通ポート24a〜24dは、先端部側の供給用の第1連通ポート24aと、これに軸方向で隣接する遅角側のドレン用の第2連通ポート24bと、該第2連通ポート24bに隣接する遅角側の第3連通ポート24cと、該第3連通ポート24cに隣接する進角側の第4連通ポート24dと、によって構成されている。この各第1〜第4連通ポート24a〜24dは、カムシャフト一端部2aの周壁の回転軸心の径方向の十字方向へそれぞれ4つずつ貫通形成されている。つまり、一端部2a周壁の円周方向の等間隔位置にそれぞれ4つずつ形成されている。
第1連通ポート24aは、グルーブ溝25aを介して供給通路25に連通し、第2連通ポート24bは、排出通路29に連通している。また、第3連通ポート24cは、シャフト挿入孔14aの内周面に形成されたグルーブ溝14bを介して各遅角通路孔17に連通している。また、第4連通ポート24dは、グルーブ溝14bに側部に形成された別異のグルーブ溝14cを介して各進角通路孔18にそれぞれ連通している。
供給通路25は、通路構成部50及びチェーンケース51の内部に連続的に形成されて、下流端部がオイルポンプ26の吐出通路26aと連通している。また、供給通路25の上流端部は、前述のようにグルーブ溝25aを介して各第1連通ポート24aに連通している。
オイルポンプ26は、一般的な例えばベーンタイプあるいはトロコイドタイプのものが用いられている。
図3は図1のB部拡大図、図4は制御弁の縦断面図、図5は制御弁のバルブボディとスプール弁などの分解斜視図、図6は制御弁の軸方向の一方側からみた斜視図、図7は制御弁の軸方向の他方側からみた斜視図である。
制御弁27は、図1、図4〜図7に示すように、ベーンロータ7をカムシャフト一端部2aの収容孔2bに軸方向から挿入される有底円筒状のバルブボディ30と、バルブボディ30の軸方向のカムシャフト2と反対側の一端部に着脱可能に設けられた締結部材31と、バルブボディ30の内部軸方向に貫通形成されたバルブ孔30a内に軸方向へ摺動可能に収容配置されたスプール弁32と、スプール弁32を図1、図4中、左方向へ付勢するばね部材であるバルブスプリング33と、スプール弁32をバルブスプリング33のばね力に抗して他方向へ押し出すアクチュエータである電磁アクチュエータ34と、から主として構成されている。
バルブボディ30は、軽金属である例えばアルミニウム合金材によって一体に成形され、締結部材31側の一端部から内部軸心方向に沿って形成されたバルブ孔30aによって内部中空状の有底円筒状に形成されている。なお、軽合金材としては、他にマグネシウム合金、亜鉛合金などであってもよい。
また、バルブボディ30は、周壁の締結部材31寄りの位置にカムシャフト2の第1連通ポート24aと連通する供給ポート35が周壁の軸心から径方向へ複数貫通形成されている。
また、各供給ポート35と軸方向で隣接した位置に、第2連通ポート24bに適宜連通する遅角側ドレンポート36が周壁の軸心から径方向へ複数貫通形成されている。
さらに、各遅角側ドレンポート36と隣接した位置には、各第3連通ポート24cと連通する給排ポートである遅角ポート37と、これに隣接した位置には、第4連通ポート24dと連通する給排ポートである4つの進角ポート38がそれぞれ周壁の軸心から径方向へ複数貫通形成されている。
これら各ポート35〜38は、外周側に形成された各グルーブ溝35a〜38aを介して各連通ポート24a〜24dにそれぞれ連通している。また、バルブボディ30の周壁の外周には、隣接した各グルーブ溝35a〜38aの間に円環凸状の4つの第1〜第4シール部30b〜30eが形成されている。この4つのシール部30b〜30eは、外径がほぼ同一であって、各外周面とカムシャフト2の収容孔2bとの間には、微小隙間Cが形成されている。
また、バルブボディ30の一端部側の第1シール部30bは、図4などに示すように、締結部材31側の一側面に所定角度で外側方向へ拡径状のテーパ面30hが形成されている。
さらに、バルブボディ30は、他端部に有する円盤状の底壁30fの中央には進角ポート38とスプール弁32の移動位置に応じて適宜連通する円形状の第1ドレンポート39aが貫通形成されている。また、底壁30fの外周縁の両側部には、矩形状の2つの第2ドレンポート39bが形成されている。この第1、第2ドレンポート39a、39bは、図1に示すように、カムシャフト2に形成された排出孔2eを介してオイルパン28に連通している。
また、バルブボディ30の一端部の外周面には、締結部材31の後述する軸部42の内周面に形成された雌ねじ部42bが螺着する雄ねじ部30gが設けられている。このバルブボディ30の雄ねじ部30gは、供給ポート35の近傍から一端部の先端縁まで形成されている。一方、軸部42の雌ねじ部42bは、軸部42の内周面の軸方向全体に形成されている。
また、供給ポート35のグルーブ溝35aの内周には、円環状の濾過フィルタ47が配置されている。この濾過フィルタ47は、図4、図5に示すように、並行な二重円環状の枠部47a、47bと、この両枠部47a、47b間に設けられた円環状のメッシュ部47cと、を有している。両枠部47a、47bの間には、円周方向のほぼ90°位置に4つの連結部47dが架橋状に形成されている。また、締結部材31と軸方向で反対側の一方の枠部47aの外側面には、第1シール部30bのテーパ面30hに当接し、該テーパ面30hと逆傾斜状の傾斜面47eが形成されている。なお、他方の枠部47aの外側面のみ、あるいは両方に傾斜面を形成することも可能である。
メッシュ部47cは、オイルポンプ26から圧送された作動油内のコンタミなどを濾過するようになっている。
締結部材31は、バルブボディ30と一体ではなく分離形成されて、その材料も鉄基合金材である鉄系金属材によってボルト形状に形成されている。つまり、締結部材31は、フランジ板状(円盤板状)の頭部41と、該頭部41のバルブボディ30側の後端面に一体に結合されてカムシャフト2の収容孔2b内に配置される軸部42と、を有している。
頭部41は、図1及び図4に示すように、中央位置に後述するスプール弁32の一端部に設けられた当接部49が挿入される当接部挿入孔41aが貫通形成されている。また、頭部41は、軸部42と反対側の前端面に図外の締め付け治具が挿入される2つの治具挿入穴41bが形成されている。この2つの治具挿入穴41bは、円周方向の約120°位置に特定配置されている。
さらに、頭部41は、軸部42側の後端面に円環状の規制溝41cが形成されている。この規制溝41cは、内底面41eにスプール弁32の先端部が当接してそれ以上の左方向(図4中)の移動を規制するようになっている。また、規制溝41cは、外側の内周面41dが円弧状に形成されており、これによって、スプール弁32の先端面が内底面41eに当接してその移動が規制された際の応力集中を抑制するようになっている。
また、頭部41の規制溝41c側の内端面である後述の第2着座面41gには、締結部材31を、軸部42を介して締め付けた際に、バルブボディ30の軸方向の一端面30jが圧接するようになっている。
なお、頭部41は、必ずしも円盤状でなくとも良く、回転治具に合わせて例えば、外形を六角状などの多角形状にしても良い。
軸部42は、内部中空の円筒状に形成されて、外周面にカムシャフト2の雌ねじ部2cに螺着する雄ねじ部42aが形成されている。この雄ねじ部42aは、軸部42の先端部から形成されて、頭部41との付け根部付近では僅かに頭部41から離間して形成されている。換言すれば、雄ねじ部42aの頭部41側の端縁と頭部41の内端面との間には、円環状の非ねじ部42cが形成されている。
また、軸部42の内周面には、バルブボディ30の雄ねじ部30gに螺着する雌ねじ部42bが形成されている。この雌ねじ部42bは、軸部42の先端部から頭部41の付け根部まで形成されている。
そして、カムシャフト2の雌ねじ部2cと軸部42の雄ねじ部42aによって組付ねじ31aが構成され、軸部42の雌ねじ部42bとバルブボディ30の雄ねじ部30gによって締結ねじ31bが構成されている。
組付ねじ31aである雌ねじ部2cと雄ねじ部42aは、カムシャフト2の回転方向と逆方向に切られて(逆ねじ)、カムシャフト2の回転方向と同方向に回転させると締め付けられるようになっている。
また締結ねじ31bである雄ねじ部30gと雌ねじ部42bも、カムシャフト2の回転方向と逆方向に切られて(逆ねじ)、カムシャフト2の回転方向と同方向に回転させると締め付けられるようになっている。
また、締結ねじ31bは、雄ねじ部30gと雌ねじ部42bの各ねじ山間のピッチP1が、組付ねじ31aの雄ねじ部42aと雌ねじ部2cのピッチP2よりも小さく形成されている。
頭部41は、軸部42の付け根部側の一端面のうち軸部42より外側の位置にはカムシャフト2の一端部2a先端面に着座(圧接)する第1着座面41fが形成されている。つまり、頭部41が組付ねじ31aを介してカムシャフト2に締め付け固定された際に、収容孔2bの開口端面が第1着座面41fに回転軸方向から所定の軸トルクによって当接している。
しかし、この頭部41の着座面41fは、図1に示すように、通路構成部50の貫通孔50cの開口端面(保持溝50bの底面)とは圧接することなく、微小隙間Cをもって対峙しているか、あるいは僅かに接触した状態になっている。したがって、バルブボディ30と締結部材31は、カムシャフト2とともに通路構成部50に対して自由な回転が確保されている。
また、頭部41は、一端面の軸部42よりも内側の位置に第1着座面41fと同一平面の当接面である第2着座面41gを有している。この第2着座面41gは、締結ねじ31bを介して締結部材31をバルブボディ30に締結した際に、バルブボディ30の一端面30jが所定の軸トルクで当接(圧接)するようになっている。
スプール弁32は、バルブボディ30と同じく軽合金である例えばアルミニウム合金材によって単一構造の有底円筒状に形成されている。したがって、このスプール弁32は、線膨張係数がバルブボディ30とほぼ同じになっている。
このスプール弁32は、バルブボディ30のバルブ孔30a内に中心軸線方向(軸方向)に沿って移動可能に収容されている。
また、スプール弁32は、外周面の軸方向の一端部側(締結部材31側)から他端部側へ順に円環状の第1ランド部32aと、第2ランド部32b、第3ランド部32c及び第4ランド部32dをそれぞれ有している。この各ランド部32a〜32dの外周面は、バルブボディ30のバルブ孔30aの内周面を摺動しながら中心軸線方向へ移動するようになっている。
スプール弁32は、内部軸方向に内径が段差径状の連通路である軸方向通路40が形成されている。この軸方向通路40は、内周面が軸方向でほぼ均一径に形成され、軸方向の一端部40aが軸方向に開口しているが、他端部40b側が閉止されている。
軸方向通路40は、一端部40aに内径が僅かに大きな大径部40cが形成されている。この大径部40cには、電磁アクチュエータ34の後述するプッシュロッド57が軸方向から当接する当接部49が圧入固定されている。この当接部49は、硬度の高い例えば炭素鋼によってほぼ円柱状に形成されている。この当接部49は、軸方向の一端部側が大径部40c内に圧入され、他端部が頭部41の当接部挿入孔41aを貫通しつつ頭部41から前方に突出している。また、当接部49は、他端部の前端面49aが電磁アクチュエータ34の後述するプッシュロッド57に軸方向から当接している。
スプール弁32は、当接部49と反対側の端部、つまり軸方向通路40の他端部40b側には規制凸部32eを一体に有している。この規制凸部32eは、軸方向通路40の他端部40bを閉塞する端壁外面から軸方向へ突出した円柱状に形成されている。また、この規制凸部32eは、外径が第1ドレンポート39aの内径よりも大きく形成されて、スプール弁32が右方向へ移動した際に、先端部が底壁30fの内面に当接してスプール弁32の右方向の最大移動位置を規制するようになっている(図9参照)。
スプール弁32は、第1ランド部32aと第2ランド部32bとの間に軸方向通路40と連通する4つの第1通路孔43が軸心から十字状径方向に沿って貫通形成されている。この各第1通路孔43の外周には、グルーブ溝43aが形成されている。
スプール弁32の第2ランド部32bと第3ランド部32cとの間には、遅角側ドレンポート36と適宜連通する円環状の遅角側ドレン溝44が形成されている。
スプール弁32の第3ランド部32cと第4ランド部32dとの間には、遅角ポート37と適宜連通する4つの第2通路孔45が軸心から十字状径方向に沿って貫通形成されている。また、この各第2通路孔45の外周側には、グルーブ溝45aが形成されている。
スプール弁32の軸方向他端部に有する規制凸部32eの外周には、各進角ポート38と各ドレンポート39a、39bに適宜連通する円筒状の進角側ドレン室46が形成されている(図4参照)。
また、スプール弁32は、図3及び図4に示すように、当接部49側の一端部の外周に円環溝32fが形成されている。この円環溝32fは、外径がバルブボディ30の内径よりも小さく形成されていると共に、径方向で当接部49とオーバーラップする位置になっている。
さらに、バルブボディ30は、各供給ポート35の内周側に円環状の保持溝30iが形成されている。この保持溝30iの内周面には、供給ポート35から第1通路孔43を介して軸方向通路40方向へのみ作動油の流入を許容する逆止弁48が設けられている。
逆止弁48は、図3〜図5に示すように、弾性変形可能な薄肉帯状の金属板材を円環状に丸めて形成され、両端末部48a、48bが円周方向から重ね合わされている。したがって、逆止弁48は、拡径あるいは縮径方向へ撓み変形した際に両端末部48a、48bの内外周面が互いに摺接して撓み変形が許容されるようになっている。
また、逆止弁48は、幅方向の両側部に小径な複数の通孔48c、48cが円周方向に沿って並行かつ連続的に形成されている。この各通孔48c、48cは、保持溝30iの軸方向両側部に径方向から対向した位置に形成されている。
さらに、逆止弁48は、その幅長さが保持溝30iの幅長さよりも僅かに小さく形成されて、自由状態では自身の拡径方向の弾性力によって各通孔48c、48c側の外周面が保持溝30iの内周面に弾性的に当接している。これによって、各通孔48c、48cは、保持溝30iの内周面で閉止される。
また、逆止弁48は、供給ポート35から各通孔48c、48cの間の外周面に作用した作動油の圧力が所定以上になると、この油圧によって自身の弾性力に抗して縮径方向へ撓み変形する。これによって、各通孔48c、48cが開かれて、供給ポート35が各通孔48c、48cを介してグルーブ溝43aと第1通路孔43に連通する。したがって、濾過フィルタ47を通過して供給ポート35に流入した作動油は、各通孔48c、48cからグルーブ溝43aを介して第1通路孔43から軸方向通路40内に供給されるようになっている。
バルブスプリング33は、図4に示すように、コイルスプリングであって、規制凸部32eの外周側に配置されている。また、バルブスプリング33は、一端部33aがスプール弁32の第4ランド部32dの外端面に弾性的に当接している一方、他端部33bがバルブボディ30の底壁30fの内底面に弾性的に当接している。これにより、バルブスプリング33は、スプール弁32を電磁アクチュエータ34方向(図1,4中、左方向)へ付勢している。
電磁アクチュエータ34は、図1に示すように、合成樹脂材のケーシング52と、該ケーシング52の内部に磁性材のボビン53を介して収容されたソレノイド54と、ボビン53の内周に固定された固定鉄心55と、ボビン53の内部に軸方向へ摺動可能に設けられた円柱状の可動鉄心56と、該可動鉄心56の先端部に一体的に結合されて、先端部の押圧部57aがスプール弁32の47前端面に軸方向から当接するプッシュロッド57と、を備えている。
ケーシング52は、下端部に保持溝50b内に挿入固定される円筒部52aを一体に有している。また、上端部には、ECUであるコントロールユニット59に電気的に接続されるコネクタ部52bが設けられている。このコネクタ部52bは、ほぼ全体がケーシング52内に埋設された図外の一対の端子片の各一端部がソレノイド54に接続されている。一方、端子片の外部に露出した各他端部52cは、コントロールユニット59側の図外の雄コネクタの端子に接続されている。なお、円筒部52aは、保持溝50bの内周に固定されたシールリング58によって保持溝50bに液密的に保持されている。
可動鉄心56は、ソレノイド54への非通電時には、バルブスプリング33のばね力によってスプール弁32とプッシュロッド57を介して後退移動するようになっている。
図8及び図9は制御弁を縦断面して示す作用説明図である。
ソレノイド54は、コントロールユニット59から通電(励磁)されることによって可動鉄心56を進出移動させてスプール弁32をバルブスプリング33のばね力に抗して図1の右方向へ移動させるようになっている。
具体的に説明すれば、スプール弁32は、図8及び図9に示すように、ソレノイド54への非通電と通電中の通電量(デューティ比)に応じて最大左方向位置(図8の第1移動位置)と、最大右方向位置(図9の第2移動位置)と、に移動制御される。但し、スプール弁32は、図外の最大左方向と最大右方向の中間移動位置でも移動制御されるようになっている。
コントロールユニット59は、図外のクランク角センサ(機関回転数検出)やエアーフローメータ、機関水温センサ、機関温度センサ、スロットルバルブ開度センサおよびカムシャフト2の現在の回転位相を検出するカム角センサなどの各種センサ類からの情報信号を入力する。これによって、現在の機関運転状態を検出する。また、コントロールユニット59は、前述したように、電磁アクチュエータ34のソレノイド54への通電(通電量)及び非通電を制御してスプール弁32を所定の移動位置に連続的に可変制御するようになっている。
〔本実施形態の作用効果〕
イグニッションスイッチがオフされて機関停止状態になると、オイルポンプ26も停止されて吐出通路26aから作動油が供給されないと共に、コントロールユニット59からソレノイド54への通電もなく非通電状態となっている。
したがって、スプール弁32は、図8に示すように、バルブスプリング33のばね力で最大左方向の第1の移動位置に保持されている。このスプール弁32の最大左方向の移動位置は、第1ランド部32aの前端面が頭部41の規制溝41cの内底面41eに当接することによってそれ以上の左方向の移動が規制される。
このとき、逆止弁48は、オイルポンプ26の停止によって供給ポート35への油圧の供給が停止されることから、自身の拡径方向の弾性力によって外周面が保持溝30iの内周面に当接して各通孔48c、48cを閉じている。
次に、イグニッションスイッチがオン操作されて機関が始動を開始すると、オイルポンプ26も駆動して吐出通路26aに作動油を圧送する。この圧送された作動油(油圧)は、図8の矢印で示すように、濾過フィルタ47を通ってグルーブ溝35aを含む供給ポート35から逆止弁48の外周面に作用する。なお、この時点では、コントロールユニット59は、電磁アクチュエータ34のソレノイド54への通電していない。このため、スプール弁32は、バルブスプリング33のばね力によって図8に示す最大左方向の位置に保持されている。
そして、逆止弁48の外周面に作用する油圧が所定以上になると、逆止弁48は、拡径方向の弾性力に抗して縮径方向の撓み変形を開始し、これにより、各通孔48c、48cが開口する。このため、供給ポート35に流入した作動油は、各通孔48c、48cを通ってグルーブ溝43a、第1通路孔43を通過して軸方向通路40に流入する。この軸方向通路40に流入した作動油は、各第2通路孔45とグルーブ溝45a及び遅角ポート37に流入して各遅角通路孔17から各遅角作動室9内に供給される。
同時に、スプール弁32は、各進角ポート38と進角側ドレン室46を連通させる。このため、各進角作動室10の作動油は、図中矢印で示すように、各進角通路孔18から各進角ポート38と進角側ドレン室46を通ってバルブ孔30aの後端部側に流入する。その後、作動油は、第1、第2ドレンポート39a、39bからカムシャフト2の収容孔2bの底部側から排出孔2eを通ってオイルパン28内に排出される。
したがって、ベーンロータ7は、最遅角の相対回転位置に維持されている。これによって、吸気弁は、バルブタイミングが遅角側に制御された状態になり、この遅角側への制御によって機関の始動性が良好になる。
また、この時点では、ロック通路を介して第1解除用受圧室23aに各遅角作動室9と同じ油圧が供給されるが、クランキング初期の時点では解除用受圧室23a内の油圧が上昇しない。このため、ロックピン21は、ロック穴19内に係入してベーンロータ7がロックされた状態となる。したがって、カムシャフト2に発生する交番トルクによるベーンロータ7のばたつきなどを抑制することできる。
その後、ロック通路を介して第1解除用受圧室23aに供給された油圧が高くなると、ロックピン21はコイルスプリング22のばね力に抗して後退移動する。これにより、ロックピン21は、ロック穴19から抜け出してベーンロータ7のロック状態が解除されて、該ベーンロータ7がフリーな状態になって正逆回転が可能になる。
なお、このとき、各進角作動室10は、前述したように低圧状態が維持されている。
次に、機関運転状態の変化に伴いコントロールユニット59から電磁アクチュエータ34のソレノイド54に通電されて所定の通電量が印加されると、可動鉄心56と共にプッシュロッド57が進出移動する。そうすると、スプール弁32は、図9に示すように、バルブスプリング33のばね力に抗して図示のように右方向へ最大進出移動して第2移動位置に保持される。
これにより、スプール弁32の遅角側ドレン溝44が遅角ポート37と遅角側ドレンポート36に連通する。同時に、第4ランド部32dによって、進角ポート38と進角側ドレン室46との連通が阻止されると共に、第2通路孔45と進角ポート38が連通する。
このため、図9の矢印で示すように、各遅角作動室9の作動油は、各遅角通路孔17から遅角ポート37、遅角側ドレン溝44、遅角側ドレンポート36及び第2連通ポート24bを経て排出通路29に流入する。ここからオイルパン28内に排出される。
一方、供給ポート35から濾過フィルタ47を通過した作動油は、逆止弁48の外周面に作用して縮径変形させる。これにより、各通孔48c、48cが開かれて、第1通路孔43から軸方向通路40に流入する。ここに流入した作動油は、第2通路孔45から各進角通路孔18を介して各進角作動室10に供給される。
これによって、各遅角作動室9の内圧が低下すると共に、各進角作動室10の内圧が上昇する。
なお、このとき、ロックピン21は、進角作動室10からロック通路を介して第2解除用受圧室23bに供給された油圧によってロック穴19から抜け出てロックが解除されている。
このため、ベーンロータ7は、図2に示す位置から時計方向へ回転して最大進角側へ相対回転して、吸気弁のバルブタイミングが最進角位相になって排気弁とのバルブオーバーラップが大きくなる。この結果、吸気充填効率が高くなって機関の出力トルクの向上が図れる。
さらに、機関運転状態が定常運転に変化すると、コントロールユニット59から電磁アクチュエータ34のソレノイド54への通電量(デューティ比)をさらに変化させる。これによって、スプール弁32を、前述した最大左方向の第1移動位置と最大右方向の第2移動位置の間の第3の移動位置(中間位置)に移動させる。
そうすると、供給ポート35とスプール弁32の第1通路孔43が連通した状態となるが、第3ランド部32cによって各遅角ポート37と遅角側ドレン溝44及び第2通路孔45との連通が遮断される。同時に、第4ランド部32dによって各進角ポート38と進角側ドレン室46及び第2通路孔45との連通も遮断される。
したがって、各遅角作動室9と各進角作動室10が密閉状態になって、作動油の置換流動などが規制される。このため、ベーンロータ7は、ハウジング6に対する相対回転がなくなり、所定の中間回転位置に保持される。
したがって、吸気弁は、バルブタイミングが最遅角と最進角の間の中間位相の開閉タイミングに制御されるので、例えば、定常運転時の機関回転の安定化と燃費の向上が図れる。
以上のように、本実施形態では、コントロールユニット59からソレノイド54への非通電及び通電量(デューティ比)を制御して、スプール弁32の移動位置を、第1〜第3移動位置間で適宜変更することができる。
これによって、各遅角作動室9あるいは各進角作動室10に対して、オイルポンプ26の吐出圧(作動油)を供給ポート35から軸方向通路40を介して選択的に供給することにより、ベーンロータ7の相対回転位相を変更する、いわゆる通常制御であるOPA制御を行うことができる。
特に、第3移動位置の制御は、第1移動位置と第2移動位置の間のいずれかの中間位置に保持できる。これによって、ベーンロータ7を最遅角位置と最進角位置の間のいずれの位置にも保持することが可能になる。つまり、例えば、最遅角位置寄りとか最進角位置寄り、さらには最遅角位置と最進角位置のほぼ中間位置などに自由に制御することが可能である。
この結果、機関運転状態の変化に応じて吸気弁の開閉タイミングを自由に設定できるので、燃費の向上や高い機関性能を引き出すことが可能になる。
そして、本実施形態における制御弁27は、バルブボディ30と締結部材31が一体ではなく分離形成されて、バルブボディ30がアルミニウム合金材で形成されている。このため、バルブボディ30の外形の加工作業や各ポート35〜38などの加工作業が容易になり、該作業能率の向上が図れる。
また、締結部材31は、強度の高い鉄基合金材で形成されていることから、組付ねじ31aを介してカムシャフト2に締結される際に、頭部41に掛かる軸方向の荷重による変形を抑制できる。
さらに、スプール弁32もバルブボディ30と同じくアルミニウム合金材によって形成されている。このため、バルブボディ30とスプール弁32との間に、作動中の発熱による熱膨張変化があっても、両者30、32の間の隙間が均一に維持される。これにより、隙間シール機能が十分に発揮されて作動油の無用なリークの発生を抑制できる。
一方、前述のようにアルミニウム合金材のバルブボディ30は、一般的な鉄系金属材であるカムシャフト2よりも線膨張係数が大きい。このため、温度の上昇に伴ってバルブボディ30の各シール部30b〜30eの外周面とカムシャフト2の収容孔2bとの間のクリアランスが小さくなる。これによって、作動油の粘度が低くなる高温時において、両者2,30間からの作動油のリークも抑制することが可能になる。
また、組付ねじ31a(雌ねじ部2cと雄ねじ部42a)は、カムシャフト2の回転方向とは逆回転で締まる方向になっている(逆ねじ)。このため、頭部41が、例えチェーンケース51の通路構成部50と当接しつつカムシャフト2の回転と連れ回りしてしまった場合でも、逆ねじであることから締結部材31がカムシャフト2に対して緩むことがない。
また、締結ねじ31bもカムシャフト2の回転方向に対して逆ねじになっていることから、カムシャフト2の回転によるバルブボディ30の連れ回りが抑制できる。したがって、スプール弁32も電磁アクチュエータ34によって押圧されたとしてもバルブボディ30内で連れ回りを起こすことはない。
また、濾過フィルタ47は、第1シール部30bのテーパ面30hと軸部42の先端面との間に配置されていることから、締結部材31を、締結ねじ31bを介してバルブボディ30に締め付けるだけで簡単に取り付けることができる。
特に、濾過フィルタ47は、供給ポート35の外周を覆いつつ締結部材31で締め付けられることにより、両枠部47a、47bを介して軸部42の先端面と第1シール部30bのテーパ面30hとの間で挟み込まれながら支持固定される。したがって、濾過フィルタ47の両枠部47a、47bと軸部42の先端面及び第1シール部30bのテーパ面30hとの間のクリアランスを消失させることができる。つまり、この間のクリアランスを消失してシール性を確保できる。
この結果、濾過フィルタ47の両枠部47a、47b側から供給ポート35への金属粉などのコンタミの侵入を抑制できる。
また、濾過フィルタ47の一方側枠部47aの外側面に傾斜面47eが形成されている。このため、濾過フィルタ47を、バルブボディ30の一端部側から第1シール部30b方向に向かって装着すると、傾斜面47eが第1シール部30bのテーパ面30hに沿って位置決めされる。これにより、濾過フィルタ47は、バルブボディ30に対して自動的に調心され、取付作業が容易になると共に、内径の精度を上げる必要がなくなる。
濾過フィルタ47と逆止弁48は、軸方向でほぼ同一の位置(オーバーラップ)になっていることから、バルブボディ30の軸方向の長さを短くすることができる。つまり、両者47、48を軸方向で離れた位置に配置した場合は、これらをバルブボディ30にそれぞれ配置するスペースが必要になり、これによってバルブボディ30の軸方向の長さが長くなるおそれがある。しかし、本実施形態のように、濾過フィルタ47と逆止弁48を、軸方向でほぼ同一の位置に配置したことによって、その分、バルブボディ30の軸方向の長さを短くすることができる。
また、締結ねじ31bは、軸方向の長さが組付ねじ31aよりも長くなっていることから、その分、締め付け後の摩擦抵抗が大きくなって、締結部材31のバルブボディ30に対する締結力が大きくなる。
さらに、締結ねじ31bは、ねじピッチが小さく、かつ、組付ねじ31aのねじ山よりも小さいことから、この締結ねじ31bを軸部42の先端部から頭部41の付け根部側まで十分に長く形成することができる。この点からも、締結部材31のバルブボディ30に対する締結力が向上する。
また、前述のように、組付ねじ31aの一部にねじピッチの大きさの関係で非ねじ部42cが形成されている。この非ねじ部42cの存在によって、この非ねじ部42cと雄ねじ部42aとの境界部分の強度が低下するおそれがある。しかし、本実施形態では、非ねじ部42cの形成部位の径方向位置に、締結ねじ31bが形成されていることから、この締結ねじ31bによって内側が支持されるので非ねじ部42c側の強度の低下を抑制できる。
本実施形態では、締結部材31を、締結ねじ31bを介してバルブボディ30に締め付けて頭部41の第2着座面41gにバルブボディ30の一端面30jを押し付けて締結力を得るようになっている。このとき、前記締結力によってバルブボディ30の一端部に大きな荷重が作用して、一端部内周面が撓み変形するおそれがある。
そこで、本実施形態では、スプール弁32の一端部外周に円環溝32gを形成したことによって、たとえ、バルブボディ30の一端部の撓み変形が僅かに発生したとしても、この変形を円環溝32gで吸収する。このため、スプール弁32は、バルブボディ30と干渉しないので、円滑な摺動性を確保できる。
さらに、バルブボディ30の各シール部30b〜30eの各外周面とカムシャフト2の収容孔2bとの間の隙間C1は、組付ねじ31aの雄ねじ部42aと雌ねじ部2cの螺着時の径方向隙間よりも小さくなっている。このため、バルブボディ30を組付ねじ31aを介してカムシャフト2の収容孔2bに組み付ける際に、カムシャフト2に対するバルブボディ30の軸ずれの発生が抑制されると共に、組付ねじ31aで径方向の誤差を吸収することが可能になる。
また、逆止弁48は、単純形状の円環状に形成されていることから、その製造作業が容易である。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、バルブタイミング制御装置を吸気弁側ばかりか排気弁側に適用することも可能である。
また、制御弁を、バルブタイミング制御装置以外の他の機器類に適用することも可能である。さらに、アクチュエータとしては、電磁アクチュエータの他に、油圧アクチュエータであっても良い。
なお、本実施形態における遅角、進角ポート37,38の閉止や連通が遮断されている状態とは、スプール弁32の各ランド部32b〜32dによって遅角、進角ポート37,38が塞がれている状態を言い、各ランド部32b〜32dとバルブ孔30aの間のクリアランスを介して若干連通している状態も含む。
以上説明した実施形態に基づく制御弁としては、例えば、以下に述べる態様のものが考えられる。
その一つの態様において、第1油圧室と第2油圧室に作動液が給排されることでクランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を変更可能な内燃機関のバルブタイミング制御装置に用いられる制御弁であって、
前記制御弁は、
軽金属によって筒状に形成されて、周壁に前記第1油圧室に連通する第1ポートと、前記第2油圧室に連通する第2ポートと、前記作動液の供給源に連通する供給ポートと、を有し、前記カムシャフトの回転軸方向の一端部内に設けられた収容孔に配置されるバルブボディと、
前記バルブボディの内部に軸方向へ移動可能に配置され、軸方向の移動位置によって前記供給ポートと前記第1ポートまたは前記第2ポートの連通を制御するスプール弁と、
鉄基合金によって形成されて、前記カムシャフトの一端部の端面に当接する頭部と、前記頭部から軸方向に沿って延びた軸部と、前記軸部の外周と前記カムシャフトの収容孔の内周との間に形成された組付ねじと、前記軸部の内周と前記バルブボディの軸方向の一端部外周との間に形成された締結ねじと、を有する締結部材と、
を備えている。
この発明の態様によれば、締結部材と分離形成されたバルブボディを軽金属で形成することによって、加工作業が容易になり、該作業能率の向上が図れる。
しかも、締結部材を強度の高い鉄基合金材とすることによって、組付ねじを介してカムシャフトに締結される際に、頭部に掛かる軸方向の荷重による変形を抑制できる。
さらに好ましくは、前記スプール弁は、軽金属によって形成されていることを特徴としている。
この発明の態様によれば、スプール弁も軽金属としたことにより、バルブボディとの線膨張係数を同じか、ほぼ同じにすることができる。これによって、作動中に発生する熱膨張変化があってもスプール弁とバルブボディの間での隙間シール機能が維持されて作動液のリークの発生を抑制できる
さらに好ましくは、前記カムシャフトの前記収容孔の内周と前記バルブボディの外周との間には、径方向の隙間を有し、前記隙間は温度の上昇に応じて狭くなるようになっている。
この発明の態様によれば、軽金属のバルブボディは、一般的な鉄系金属材であるカムシャフトよりも線膨張係数が大きいことから、温度の上昇に伴って両者間のクリアランスが小さくなる。これにより、作動液(オイル)の粘度が低くなる高温時において、両者間からの作動液のリークを抑制できる。
さらに好ましくは、前記締結部材は、内燃機関の構成部材の一部に当接することによって前記カムシャフトの回転軸方向の移動を規制し、前記組付ねじは、前記頭部を前記カムシャフトの回転方向と回転させると締まる方向となるように形成されている。
頭部が内燃機関の構成部材と当接しつつカムシャフトの回転と連れ回ったとしても逆ねじであることから締結部材が緩むことがない。
さらに好ましくは、前記スプール弁は、アクチュエータによって軸方向へ移動が制御され、前記締結ねじは、前記カムシャフトの回転方向と逆方向に回転させると締まる方向となるように形成されている。 締結部材は、バルブボディに対して締結ねじを介して逆ねじで締結していることから、カムシャフトの回転によるバルブボディの連れ回りが抑制される。したがって、スプール弁もアクチュエータによって押圧されたとしてもバルブボディ内での連れ回りを抑制できる。
さらに好ましくは、前記バルブボディは、外周に前記供給ポートと前記第1、第2ポート以外の他のポートとを仕切る環状の第1シール部を有し、前記軸部の軸方向の前記頭部と反対側の先端部と前記第1シール部との間に、前記供給ポートの外周を覆う筒状の濾過フィルタが配置されている。
濾過フィルタは、供給ポートの外周を覆う形で配置すると共に、バルブボディの第1シール部と軸部の先端部との間に配置している。しがって、締結部材を締め込むだけで、濾過フィルタを取り付けることができるので取付作業が容易である。
さらに好ましくは、前記濾過フィルタは、軸方向の一端部が前記第1シール部の一側面に当接し、軸方向の他端部が前記軸部の先端部の先端面に当接して支持固定されている。
筒状の濾過フィルタを供給ポートの外周を覆う形で配置した状態で、締結部材を、締結ねじを介してバルブボディに漸次締め込んでいくと、濾過フィルタの軸方向の両端部が軸部の先端面と第1シール部の一側面との間で挟み込まれながら支持固定される。したがって、濾過フィルタの軸方向の両端部と第1シール部の一側面及び軸部の先端面との間のクリアランスを消失させることが可能になる。この結果、濾過フィルタの両端部側から供給ポートへの金属粉などのコンタミの侵入を抑制できる。
さらに好ましくは、前記バルブボディの前記供給ポートの前記濾過フィルタと反対側の内周に環状溝が形成され、前記環状溝の内部に、前記供給ポートの外側から内側へ流入する作動液の流れを許容し、前記供給ポートの内側から外側への作動液の流出を規制する逆止弁が配置されている。
濾過フィルタと逆止弁の配置が、供給ポートを介して軸方向でほぼ同一の位置(オーバーラップ)になっていることから、これらを軸方向へ離れて配置した場合に比較してバルブボディの軸方向の長さを短くすることができる。
さらに好ましくは、前記濾過フィルタの前記第1シール部の一側面と前記軸部の先端面に当接する両側面のうち、少なくとも一方の側面に、前記濾過フィルタの径方向に沿って傾斜する傾斜面が形成されている。
丸めた濾過フィルタを第1シール部と軸部の先端面との間に配置すると、前記傾斜面によって濾過フィルタがバルブボディに対して自動的に調心される。このため、濾過フィルタの取付作業が容易になると共に、内径精度を上げなくても良くなる。
さらに好ましくは、前記軸部と前記バルブボディとの間の前記締結ねじの軸方向の長さは、前記軸部と前記カムシャフトの収容孔との間の前記組付ねじの軸方向の長さよりも長くなっている。
組付ねじよりも締結ねじの方が軸方向で長いので、その分、締め付け時の摩擦抵抗が大きくなって、締結部材のバルブボディに対する締結力が大きくなる。
さらに好ましくは、前記締結ねじは、ねじピッチが前記組付ねじのねじピッチよりも小さく形成されている。
締結ねじのねじピッチが小さくねじ山が、組付ねじのねじ山よりも小さいことから、締結ねじを軸部の先端部から頭部との結合箇所の基端部付近まで十分に長く形成することが可能になる。これによって、バルブボディに対する締結部材の締結力が向上する。
さらに好ましくは、前記組付ねじは、前記頭部との結合箇所の基端部の外周に前記組付ねじの形成されていない非ねじ部を有し、前記締結ねじは、その一部が前記非ねじ部と軸方向でオーバーラップしている。
軸部の内周あるいは外周にねじを形成する際には、ねじピッチの大きさの関係で組付ねじ側では頭部側の一部に非ねじ部が形成されてしまう。この非ねじ部は、特にねじ側との境の部分の強度が低下するおそれがある。しかし、この発明の態様によれば、非ねじ部が、締結ねじとオーバーラップしていることから、締結ねじによって内側が支持されるので非ねじ部側の強度の低下を抑制できる。
さらに好ましくは、前記締結部材は、前記頭部の前記バルブボディ側の内端面に、前記バルブボディの軸方向の端部が軸方向から当接する当接面を有し、前記スプール弁は、軸方向において前記当接面とオーバーラップする部分に前記バルブボディの内径よりも小径な円環溝が形成されている。
締結部材を、締結ねじを介して前記バルブボディに締め付けて前記当接部をバルブボディの端部に当接させて締結力を得る場合に、バルブボディの端部内周が撓み変形するおそれがある。そこで、この発明の態様によれば、スプール弁に前記円環溝を形成することによって、たとえバルブボディの端部に撓み変形が発生したとしても、スプール弁が干渉せずに円滑な摺動性を確保することができる。
さらに好ましくは、組付ねじは、前記軸部の外周に形成された雄ねじ部と、前記カムシャフトの内周に形成されて前記雄ねじ部に螺着可能な雌ねじ部と、を有し、前記バルブボディの外周と前記カムシャフトの収容孔の内周との間の径方向隙間は、前記雄ねじ部と雌ねじ部との螺着時の径方向の隙間よりも小さくなっている。
この発明の態様によれば、雌ねじ部と雄ねじ部の径方向の隙間よりもバルブボディの外周とカムシャフトの収容孔の内周の間の隙間が小さくなっていることから、バルブボディを、組付ねじを介してカムシャフトの収容孔に組み付ける際に、カムシャフトに対するバルブボディの軸ズレが抑制されると共に、組付ねじで径方向の誤差を吸収することができる。
別の好ましい態様としては、第1油圧室と第2油圧室に作動液が給排されることでクランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を変更可能な内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
クランクシャフトからの回転力が伝達されるハウジングと、
前記ハウジング内に配置され、該ハウジング内の空間を前記第1油圧室と第2油圧室に分けるベーンロータと、
軽金属によって筒状に形成されて、周壁に前記第1油圧室に連通する第1ポートと、前記第2油圧室に連通する第2ポートと、前記作動液の供給源に連通する供給ポートと、を有し、前記カムシャフトの回転軸方向の一端部内に設けられた収容孔に配置されるバルブボディと、
前記バルブボディの内部に軸方向へ移動可能に配置され、軸方向の移動位置によって前記供給ポートと前記第1ポートまたは前記第2ポートの連通を制御するスプール弁と、
鉄系金属によって形成されて、前記カムシャフトの一端部の端面に当接するフランジ状の頭部と、前記頭部から軸方向に沿って延びた軸部と、前記軸部の外周に前記カムシャフトの収容孔の内周に締結される組付ねじと、前記軸部の内周に前記バルブボディの軸方向の一端部外周に締結される締結ねじと、を有する締結部材と、
前記スプール弁を軸方向に移動させるアクチュエータと、
を備えている。
1…タイミングスプロケット(駆動回転体)、2…カムシャフト、2a…一端部、2b…収容孔、2c…雌ねじ部(組付ねじ)、3…位相変更機構、4…ロック機構、5…油圧回路、6…ハウジング、7…ベーンロータ、8…シュー、9…遅角作動室(第1油圧室)、10…進角作動室(第2油圧室)、14…ロータ部、15a〜15d…ベーン、17…遅角通路孔、18…進角通路孔、30…バルブボディ、30a…バルブ孔、30b〜30e…第1〜第4シール部、30g…雄ねじ部…雄ねじ部(締結ねじ)、31…締結部材、31a…組付ねじ、31b…締結ねじ、32…スプール弁、32a〜32d…第1〜第4ランド部、32f…非ねじ部、33…バルブスプリング(ばね部材)、34…電磁アクチュエータ、35…供給ポート、36…遅角側ドレンポート、37…遅角ポート(第1ポート)、38…進角ポート(第2ポート)、41…頭部、42…軸部、42a…雄ねじ部(組付ねじ)、42b…雌ねじ部(締結ねじ)、47…濾過フィルタ、48…逆止弁、P1…締結ねじのピッチ、P2…組付ねじのピッチ、50…通路構成部、51…チェーンケース、59…コントロールユニット。

Claims (15)

  1. 第1油圧室と第2油圧室に作動液が給排されることでクランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を変更可能な内燃機関のバルブタイミング制御装置に用いられる制御弁であって、
    前記制御弁は、
    軽金属によって筒状に形成されて、周壁に前記第1油圧室に連通する第1ポートと、前記第2油圧室に連通する第2ポートと、前記作動液の供給源に連通する供給ポートと、を有し、前記カムシャフトの回転軸方向の一端部の内部に設けられた収容孔に配置されるバルブボディと、
    前記バルブボディの内部に軸方向へ移動可能に配置され、軸方向の移動位置によって前記供給ポートと前記第1ポートまたは前記第2ポートの連通を制御するスプール弁と、
    鉄基合金によって形成されて、前記カムシャフトの一端部の端面に当接する頭部と、前記頭部から軸方向に沿って延びた軸部と、前記軸部の外周と前記カムシャフトの収容孔の内周との間に形成された組付ねじと、前記軸部の内周と前記バルブボディの外周との間に形成された締結ねじと、を有する締結部材と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁。
  2. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁において、
    前記スプール弁は、軽金属によって形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁。
  3. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁において、
    前記カムシャフトの前記収容孔の内周と前記バルブボディの外周との間には、径方向の隙間を有し、前記隙間は温度の上昇に応じて狭くなることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁。
  4. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁において、
    前記締結部材は、内燃機関の構成部材の一部に当接することによって前記カムシャフトの回転軸方向の移動を規制し、
    前記組付ねじは、前記頭部を前記カムシャフトの回転方向と回転させると締まる方向となるように形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁。
  5. 請求項4に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁において、
    前記スプール弁は、アクチュエータによって軸方向へ移動が制御され、
    前記締結ねじは、前記カムシャフトの回転方向と逆方向に回転させると締まる方向となるように形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁。
  6. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁において、
    前記バルブボディは、外周に前記供給ポートと前記第1、第2ポート以外の他のポートとを仕切る環状の第1シール部を有し、
    前記軸部の軸方向の前記頭部と反対側の先端部と前記第1シール部との間に、前記供給ポートの外周を覆う筒状の濾過フィルタが配置されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁。
  7. 請求項6に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁において、
    前記濾過フィルタは、軸方向の一端部が前記第1シール部の一側面に当接し、軸方向の他端部が前記軸部の先端部の先端面に当接して支持固定されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁。
  8. 請求項6に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁において、
    前記バルブボディの前記供給ポートの前記濾過フィルタと反対側の内周に環状溝が形成され、
    前記環状溝の内部に、前記供給ポートの外側から内側へ流入する作動液の流れを許容し、前記供給ポートの内側から外側への作動液の流出を規制する逆止弁が配置されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁。
  9. 請求項7に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁において、
    前記濾過フィルタの前記第1シール部の一側面と前記軸部の先端面に当接する両側面のうち、少なくとも一方の側面に、前記濾過フィルタの径方向に沿って傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁。
  10. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁において、
    前記軸部と前記バルブボディとの間の前記締結ねじの軸方向の長さは、前記軸部と前記カムシャフトの収容孔との間の前記組付ねじの軸方向の長さよりも長いことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁。
  11. 請求項10に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁において、
    前記締結ねじは、ねじピッチが前記組付ねじのねじピッチよりも小さく形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁。
  12. 請求項11に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁において、
    前記組付ねじは、前記頭部との結合箇所の基端部の外周に前記組付ねじの形成されていない非ねじ部を有し、
    前記締結ねじは、その一部が前記非ねじ部と軸方向でオーバーラップしていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁。
  13. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁において、
    前記締結部材は、前記頭部の前記バルブボディ側の内端面に、前記バルブボディの軸方向の端部が軸方向から当接する当接面を有し、
    前記スプール弁は、軸方向において前記当接面とオーバーラップする部分に前記バルブボディの内径よりも小径な円環溝が形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁。
  14. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁において、
    前記組付ねじは、前記軸部の外周に形成された雄ねじ部と、前記カムシャフトの内周に形成されて前記雄ねじ部に螺着可能な雌ねじ部と、を有し、
    前記バルブボディの外周と前記カムシャフトの収容孔の内周との間の径方向隙間は、前記雄ねじ部と雌ねじ部との螺着時の径方向の隙間よりも小さいことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の制御弁。
  15. 第1油圧室と第2油圧室に作動液が給排されることでクランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相を変更可能な内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    クランクシャフトからの回転力が伝達されるハウジングと、
    前記ハウジング内に配置され、該ハウジング内の空間を前記第1油圧室と第2油圧室に分けるベーンロータと、
    軽金属によって筒状に形成されて、周壁に前記第1油圧室に連通する第1ポートと、前記第2油圧室に連通する第2ポートと、前記作動液の供給源に連通する供給ポートと、を有し、前記カムシャフトの回転軸方向の一端部内に設けられた収容孔に配置されるバルブボディと、
    前記バルブボディの内部に軸方向へ移動可能に配置され、軸方向の移動位置によって前記供給ポートと前記第1ポートまたは前記第2ポートの連通を制御するスプール弁と、
    鉄系金属によって形成されて、前記カムシャフトの一端部の端面に当接するフランジ状の頭部と、前記頭部から軸方向に沿って延びた軸部と、前記軸部の外周に前記カムシャフトの収容孔の内周に締結される組付ねじと、前記軸部の内周に前記バルブボディの軸方向の一端部外周に締結される締結ねじと、を有する締結部材と、
    前記スプール弁を軸方向に移動させるアクチュエータと、
    を備えたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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