JP2018112080A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置の油圧制御弁と内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置の油圧制御弁と内燃機関のバルブタイミング制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ロック機構の挙動の不安定化を抑制し得る内燃機関のバルブタイミング制御装置の油圧制御弁を提供する。
【解決手段】油圧制御弁36は、バルブボディ37の頭部37b側の軸部37cに、遅角ポート42と進角ポート43及びロックポート44が軸方向に並んで貫通形成されている。スリーブ38は、内部軸方向に第1、第2油通路47,48が軸方向に沿って形成されていると共に、第1油通路の下流側にロックポート44からバルブ収容孔67への作動油の逆流を規制する第2逆止弁62が設けられている。この第2逆止弁は、バルブシート63の通路孔63aを開閉する第2ボール弁体64と、該第2ボール弁体を、通路孔を閉塞する方向へ付勢する第2チェックスプリング65と、から主として構成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関のバルブタイミング制御装置の油圧制御弁と内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。
従来における内燃機関のバルブタイミング制御装置に用いられる油圧制御弁としては、以下の特許文献1に記載されたものがある。
この油圧制御弁は、オイルポンプから圧送された油圧が、スリーブの軸方向の一端部に形成された供給ポートからスリーブ内部に供給される。この油圧は、中空ピストンの軸方向の移動位置に応じてスリーブの貫通開口部からバルブボディ(ブッシュ)の遅角側ポートあるいは進角側ポートからハウジング内の複数の遅角作動室や進角作動室に選択的に供給されてスプロケットに対するカムシャフトの相対回転位相を変更するようになっている。
特許第5759654号公報
しかしながら、前記スプロケットとカムシャフトとの相対回転位置をロック穴とロックピンによって規制するロック機構を設ける場合には、機関駆動中にカムシャフトに発生する交番トルクなどに起因して、前記ロック穴内の作動油がロック通路内に逆流してロック穴内が低圧となり、ロックピンがロック穴に入り込んでロックされるおそれがある。この結果、ロック機構の挙動の不安定化を招くおそれがある。
本発明は、ロック機構の挙動の不安定化を抑制し得る内燃機関のバルブタイミング制御装置の油圧制御弁を提供することを目的としている。
本発明の好ましい態様によれば、油圧制御弁は、バルブボディの内部に、軸方向の移動が規制された状態で配置され、内部に油通路が形成されたスリーブと、前記スリーブの内部に配置され、前記油通路への作動油の導入を許容し、前記油通路から外部への作動油の排出を規制する第1逆止弁と、前記スリーブの内部に配置され、前記油通路からロックポートへの作動油の流れを許容し、前記ロックポートから前記油通路への流れを規制する第2逆止弁と、前記バルブボディと前記スリーブとの間に前記バルブボディの軸方向へ移動可能に配置され、前記バルブボディの軸方向における移動位置に応じて前記油通路に対して作動ポート及び前記ロックポートを連通及び非連通とするスプール弁と、を有することを特徴としている。
本発明によれば、ロック機構の挙動の不安定化を抑制することができる。
本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の第1実施形態を断面して示す全体構成図である。 本実施形態に供されるベーンロータが中間位相の回転位置に制御された状態を示すバルブタイミング制御装置の全体概略図である。 本実施形態に供される連通制御機構を示す図2のA−A線断面図である。 本実施形態に供される油圧制御弁の分解斜視図である。 本実施形態に供される油圧制御弁の縦断面図である。 本実施形態に供される第2逆止弁を示す一部断面図である。 図5のB−B線断面図である。 本実施形態の油圧制御弁に作動油が供給された状態におけるスプール弁の第1ポジションを示す縦断面図である。 本実施形態の油圧制御弁に作動油が供給された状態におけるスプール弁の第2ポジションを示す縦断面図である。 本実施形態の油圧制御弁のスプール弁の第3ポジションを示す縦断面図である。 本実施形態の油圧制御弁のスプール弁の第4ポジションを示す縦断面図である。 本実施形態の油圧制御弁のスプール弁の第5ポジションを示す縦断面図である。 本実施形態におけるベーンロータが最進角の相対回転位置に制御された状態を示している。 本実施形態におけるベーンロータが最遅角の相対回転位置に制御された状態を示している。
以下、本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の油圧制御弁及び内燃機関のバルブタイミング制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は内燃機関の排気弁側に適用した第1実施形態のバルブタイミング制御装置の断面図、図2は同バルブタイミング制御装置の全体構成図である。
まず、バルブタイミング制御装置は、図1及び図2に示すように、機関のクランクシャフトにより図外のタイミングチェーンを介して回転駆動される駆動回転体であるタイミングスプロケット1と、機関前後方向に沿って配置されて、タイミングスプロケット1に対して相対回転可能に設けられた排気側のカムシャフト2と、タイミングスプロケット1とカムシャフト2との間に配置されて、該両者1,2の相対回転位相を変換する位相変更機構3と、該位相変更機構3を最遅角と最進角との間の中間位相位置でロックさせる一対のロック機構4、4と、位相変更機構3の後述する一部の遅角作動室10と進角作動室11との連通または遮断を切り換え制御する一対の連通制御機構5、5と、位相変更機構3とロック機構4、4及び連通制御機構5を作動させる油圧回路6と、を備えている。なお、駆動回転体としては、タイミングベルトによって回転力が伝達されるタイミングプーリであっても良い。
タイミングスプロケット1は、円盤状に形成されて、外周にタイミングチェーンが巻回される歯車部1aと、中央に貫通形成されて、カムシャフト2の一端部2aの外周に回転自在に支持される軸受孔1bとを有している。また、タイミングスプロケット1は、外周部の円周方向4箇所に雌ねじ孔(図示せず)が周方向の等間隔位置に形成されている。
また、このタイミングスプロケット1は、後述するハウジングの後端開口を、液密的に閉塞するリアカバーとして構成されている。
カムシャフト2は、図外のシリンダヘッド上に複数のカム軸受を介して回転自在に支持され、外周面には図外の機関弁である排気弁を開作動させる複数の卵型の回転カムが軸方向の位置に一体的に固定されている。また、カムシャフト2の一端部2aの内部軸心方向には、後述するカムボルト(バルブボディ37)が螺着される雌ねじ孔2bが形成されている。
位相変更機構3は、図1及び図2に示すように、タイミングスプロケット1に軸方向から一体的に設けられ、内部に作動室が形成されたハウジング7と、カムシャフト2の一端部2aに後述するバルブボディ37を介して軸方向から固定され、ハウジング7内に回転自在に収容された従動回転体であるベーンロータ8と、ハウジング7の内部の作動室が、後述するハウジング本体12の内周面に突設された4つのシュー9とベーンロータ8とによって仕切られたそれぞれ4つの作動室である遅角作動室10及び第2作動室である進角作動室11と、を備えている。
ハウジング7は、圧粉金属を焼結して成形されたいわゆる焼結金属材によって一体に形成された円筒状のハウジング本体12と、プレス成形によって形成され、ハウジング本体12の前端開口を閉塞するフロントカバー13と、後端開口を閉塞するタイミングスプロケット1と、から構成されている。
ハウジング本体12は、ほぼ円筒状に形成されて、内周面に4つのシュー9が突設されていると共に、該各シュー9の内部軸方向に4つのボルト挿入孔12aがそれぞれ貫通形成されている。
フロントカバー13は、タイミングスプロケット1よりも比較的大きな肉厚に形成されて、中央に大径な挿入孔13aが貫通形成されている。また、フロントカバー13は、前記挿入孔13aを除く内周面とベーンロータ8の対向一側面との間で各遅角、進角作動室10、11内をシールするようになっている。また、外周部の周方向4箇所に、それぞれボルト14が挿入される4つのボルト挿入孔(図示せず)が貫通形成されている。
そして、タイミングスプロケット1とハウジング本体12及びフロントカバー13は、それぞれのボルト挿入孔13aを挿入してタイミングスプロケット1の各雌ねじ孔に螺着する4本のボルト14によって軸方向から結合されている。
ベーンロータ8は、同じく焼結金属材によって一体に形成され、カムシャフト2の一端部2aにバルブボディ27によって固定されたロータ部15と、該ロータ部15の外周面に円周方向のほぼ90°等間隔位置に放射方向へ突設された4つのベーン16a〜16dと、から構成されている。
ロータ部15は、比較的大径な円筒状に形成され、外周の径方向から対向する位置に一対の大径突部15a、15bが一体に設けられている。この2つの大径突部15a、15bは、それぞれほぼ同一長さの円弧状に形成されて、一方の大径突部15aは第1ベーン16aの付け根部から第2ベーン16b方向へ周方向に沿って延出している。他方の大径突部15bは、第3ベーン16cの付け根部から第4ベーン16d方向へ周方向に沿って延出している。
また、ロータ部15の中央の内部軸方向には、カムシャフト2の雌ねじ孔2bと連続するボルト挿入孔15cが貫通形成されている。ロータ部15の後端面に形成された円形状の嵌合溝15dには、カムシャフト2の一端部2aの先端部が回転軸方向から嵌合している。
第1〜第4ベーン16a〜16dは、それぞれが各シュー9の間に配置されており、第1ベーン16aと第3ベーン16cは前記各大径突部15a、15bの存在によって径方向の長さが短く形成されている。前記大径突部15a、15bには、前記各ロック機構4,4の一部が設けられている。
各ベーン16a〜16dの外周面と各シュー9の先端には、それぞれハウジング本体12の内周面とロータ部15の外周面との間をシールするシール部材17a、17bがそれぞれ設けられている。
また、ベーンロータ8は、図13に示すように、進角側(時計方向)へ相対回転すると、第2ベーン16bの他側面が対向する第2シュー9の段差状の対向側面9bに当接して最大進角側の回転位置が規制されるようになっている。また、ベーンロータ8が、図14に示すように、遅角側(反時計方向)へ相対回転すると、第1ベーン16aの一側面が対向する第1シュー9の段差状の対向側面9aに当接して最大遅角側の回転位置が規制されるようになっている。
このとき、他のベーン16c、16dは、両側面が円周方向から対向する各シュー9の対向面に当接せずに離間状態にある。したがって、各ベーン16a〜16dと各シュー9との当接精度が向上すると共に、後述する各作動室10,11への作動油(油圧)の供給速度が速くなってベーンロータ8の正逆回転の応答性が良好になる。
各ベーン16a〜16dの正逆回転方向の両側面と各シュー9の両側面との間に、前述したそれぞれ4つの遅角作動室10a〜10dと進角作動室11a〜11dが設けられている。各遅角作動室10a〜10dと各進角作動室11a〜11dは、ロータ部15の内周面から内部径方向に沿って形成されたそれぞれ4つの遅角通路孔18と進角通路孔19に連通している。この各遅角、進角通路孔18,19は、後述する油圧制御弁36を介して油圧回路6に連通している。
さらに、前記ロータ部15のフロントカバー13側の端面には、フロントカバー13の挿入孔13aの内周に挿入される円筒状の突起部15eが一体に設けられている。この突起部15eの先端部外周側には、トーションスプリング25が設けられている。
このトーションスプリング25は、外周側の一端部25aがフロントカバー13に固定された支持ピン13bに係止している一方、内周側の他端部25bが突起部15eの所定位置に係止している。これによって、トーションスプリング25は、ベーンロータ8を常時進角側へ付勢するようになっている。
各ロック機構4、4は、ハウジング7に対してベーンロータ8を最遅角側の回転位置(図2に示す位置)に保持するものである。
すなわち、この各ロック機構4、4は、図1及び図2に示すように、フロントカバー13の内側面の所定位置に形成された2つのロック穴20、20と、ロータ部15の第1大径突部15aと第2大径突部15bの内部軸方向にそれぞれ形成されたピン収容孔21、21と、該各ピン収容孔21,21に進退動自在に設けられ、小径な先端部がロック穴20、20に係脱するロックピン22、22と、該各ロックピン22、22を各ロック穴20、20方向へ付勢するコイルスプリング23、23と、各ロック穴20,20に油圧を供給して各ロックピン22、22を各コイルスプリング23のばね力に抗して各ロック穴20、20から後退移動させて係合を解除するロック通路24、24と、から主として構成されている。
以下では、便宜上、2つのロック機構4,4のうち一方側について説明する。
前記ロック穴20は、ロックピン22の小径な先端部の外径よりも大径な円形状に形成されていると共に、タイミングスプロケット1の内側面のベーンロータ8の最遅角と最進角との間の中間の相対回転位置に対応した位置に形成されている。
ロックピン22は、先端部の受圧面にロック穴20にロック通路24から供給された油圧を受けて後退移動してロック穴20から抜け出してロックが解除される。また、ロックピン22は、ロック穴20に油圧が供給されない場合は、コイルスプリング23のばね力によって先端部がロック穴20の内部に係入してベーンロータ8のハウジング7に対する相対回転を規制するようになっている。
図3は図2のB−B線断面図であって、前記連通制御機構5の構成を示している。
連通制御機構5は、図2及び図3に示すように、第2、第4ベーン16b、16dの幅方向にそれぞれ貫通形成され、該各ベーン16b、16dを挟んで隣り合う第2遅角作動室10bと第2進角作動室11b及び第4遅角作動室10dと第4進角作動室11dをそれぞれ連通する連通孔26と、該各連通孔26のほぼ中間位置に軸方向に沿って貫通形成されたピン収容孔27にそれぞれ摺動自在に設けられる弁体としての連通ピン28と、該各連通ピン28とフロントプレート16との間に介装され、各連通ピン28をリヤプレート17側へと付勢するコイルスプリング29と、から主として構成されている。
連通孔26は、図2に示すように、各ベーン16b、16dにおいて、ロータ部15側のそれぞれの付け根部近傍に形成されている。すなわち、この連通孔26は、前記各ベーン16b、16dの幅方向に沿って形成されている。
連通ピン28は、図3に示すように、先端側に向かって段差縮径状に形成され、その大径部28aの後端側内周にばね収容溝28d内に、コイルスプリング29が弾装されている。また、大径部28aの軸方向の中間部には、周方向に連続する環状溝30が切欠形成されている。この環状溝30は、連通孔26の内径とほぼ同じ溝幅に設定されて、連通ピン28が最も進出した状態において連通孔26とほぼ過不足なく重合し、連通ピン28の後退に伴い重合量が減少して、一定以上後退することで連通ピン28の大径部28aによって連通孔26の連通が遮断される構成となっている。このようにして、環状溝30と連通孔26との重合量である連通孔26の通路断面積に基づいて、第2遅角作動室10bと第2進角作動室11b、第4遅角作動室10dと第4進角作動室11dのそれぞれの連通切換制御が可能となっている。
また、前記ピン収容孔27には、連通ピン28の段部28cに基づいて、各小径部28bの周域に、ピン収容孔27との間に受圧室31が隔成されている。該各受圧室31は、各ロック通路24から分岐形成された連通機構通路32と連通している。そして、該連通機構通路32から導入される解除圧としての油圧がそれぞれ連通ピン28の段部28cへ作用することで、該連通ピン28がコイルスプリング29の付勢力に抗して後退可能となっている。
この際、各連通ピン28は、各ロックピン22よりも早く後退可能な構成となっている。具体的には、連通ピン28の段部28cの受圧面積が、ロックピン22の先端部の先端面の受圧面積よりも大きく設定されている。なお、かかる設定以外にも、その他の手段として、例えば連通制御機構5のコイルスプリング29のばね定数自体やセット荷重を、それぞれロック機構4のコイルスプリング23のばね定数やセット荷重よりも小さく設定することにより、連通ピン28を相対的に早く後退させることも可能である。
油圧回路6は、図1及び図2に示すように、カムシャフト2の内部径方向及び軸方向などに形成された供給通路34と、該供給通路34の下流側に設けられて、吐出通路35aから供給通路34に作動油圧を吐出するオイルポンプ35と、ロータ部15の内部軸方向に設けられて、機関運転状態に応じて供給通路34に対して前記各遅角通路孔18と各進角通路孔19及びロック通路24などの流路を切り換える油圧制御弁36と、各遅角、進角作動室10a〜10d,11a〜11dからの作動油を、油圧制御弁36を介してオイルパン33に排出する排出通路33aと、を備えている。
供給通路34は、カムシャフト2の軸受部やカムシャフト2の内部軸方向に形成されて、下流端部がオイルポンプ35の吐出通路35aと連通している。また、この供給通路34は、上流端部がカムシャフト2の雌ねじ孔2bの底部2cに連通していると共に、該底部2cを介して後述する第2逆止弁62の導入口47a臨んでいる。
オイルポンプ35は、一般的な例えばベーンタイプあるいはトロコイドタイプのものが用いられている。
図4は油圧制御弁36の分解斜視図、図5は油圧制御弁36の縦断面図である。
油圧制御弁36は、図1にも示すように、ベーンロータ8をカムシャフト2の一端部2aに軸方向から固定するカムボルトとして機能し、鉄系金属材からなるバルブボディ37と、該バルブボディ37の内部軸方向に貫通形成されたバルブ孔37a内に収容配置されたスリーブ38と、該スリーブ38の外周面とバルブ孔37aの内周面との間に配置されたスプール弁39と、該スプール弁39を図5の左方向へ付勢するバルブスプリング40と、スプール弁39を前記バルブスプリング40のばね力に抗して他方向へ押し出すアクチュエータである電磁アクチュエータ41と、から主として構成されている。
バルブボディ37は、バルブ孔37aによって内部中空状の円筒状に形成されており、外周面が六角面に形成された頭部37bと、ベーンロータ8のロータ部15のボルト挿入孔15cに挿入する軸部37cと、該軸部37cの先端部外周に形成されて、カムシャフト2の雌ねじ孔2bに螺着する雄ねじ部37dと、から構成されている。
頭部37bは、バルブボディ37がカムシャフト2に締結された状態では、フロントカバー13の挿入孔13a内に配置されて、軸部37cの付け根側のフランジ部37eの着座面37fがロータ部15のボルト挿入孔15cの開口縁側の周面に着座している。
軸部37cは、図4にも示すように、軸方向の雄ねじ部37d寄りの位置に第1作動ポートである遅角ポート42が周壁の十字径方向へ4つ貫通形成されている。また、軸部37cの各遅角ポート42から頭部37b寄りの位置には、第2作動ポートである進角ポート43が周壁の十字径方向へ4つ貫通形成されている。さらに、該各進角ポート43から頭部37b寄り、つまり、軸部37cの頭部37bとの付け根部付近に、第3作動ポートであるロックポート44が同じく周壁の十字径方向へ4つ貫通形成されている。
各遅角ポート42と各進角ポート43は、それぞれの内側開口がバルブ孔37aに臨み、外側開口が各遅角通路孔18と各進角通路孔19にそれぞれグルーブ溝18a、19aを介して径方向から連通している。また、各ロックポート44は、前記2つのロック通路24にグルーブ溝24aを介して連通していると共に、各ロック通路24から分岐した連通機構通路32に連通している。
また、軸部37cの先端部の内周には、図4にも示すように、円環状の環状溝45が形成されている。この環状溝45は、所定の軸方向長さに形成されていると共に、バルブ孔37aの内径よりも大径に形成されて、内端に径方向に沿った段差面45aが形成されている。
前記軸部37cは、内周面の前記遅角ポート42の近傍に円環通路37gが形成されている。
前記スリーブ38は、例えば、合成樹脂材あるいは金属材によって円筒状に形成されて、スリーブ本体38aと、該スリーブ本体38aの軸方向の一端部に一体に有するフランジ部38bと、から構成されている。
図6はスリーブ38の軸方向の他端部を一部断面して示す斜視図であって、後述する第2逆止弁62を主として示している。
前記スリーブ本体38aは、図6にも示すように、内部に一体に設けられた仕切壁46によって第1油通路47と第2油通路48が軸方向に沿って仕切られていると共に、前記フランジ部38b側の内部にバルブ収容凹部49が形成されている。また、スリーブ本体38aは、フランジ部38b側の軸方向の一端部38cの前記バルブ収容凹部49に対応する部位の外径がやや大径状に形成されている。さらに、一端部38cの内周面に図外の複数の案内溝が軸方向に沿って形成されている。この各案内溝は、後述する第1逆止弁54の第1ボール弁体55の外周面との間を通流する作動油をスリーブ本体38aの内部に案内する機能を有している。
前記仕切壁46は、図6に示すように、軸直角方向の断面が十字形状に形成されて、中央軸部46aを中心としてクロス状の2つの仕切部46b、46cによって構成されている。また、バルブ収容凹部49側の端部には、第2油通路48の軸方向端部を閉塞する端壁46dが一体に設けられている。さらに、仕切壁46の中央軸部46aの軸方向一端部には、該中央軸部46aを延長した形でバルブ収容凹部49方向へ突出した突部50が設けられている。
前記第1油通路47と第2油通路48は、スリーブ本体38aの軸方向に沿って並行に形成されて、前記十字状の仕切壁46を介して互いに径方向の対称位置、つまり180°の対称位置に2つずつ形成されている。また、各油通路47,48は、仕切壁46によってそれぞれが断面扇状に形成されており、これによって、大きな通路断面積を確保している。
そして、前記2つの第1油通路47(47a、47b)のうち、1つの第1油通路47の下流側(バルブ収容凹部49と軸方向で反対側)には、第2逆止弁62が設けられている。この第2逆止弁62については具体的に後述する。
前記スリーブ本体38aは、第1油通路47側の軸方向の一端部に前記バルブ収容凹部49に臨む導入口47aが形成されている。またスリーブ本体38aのほぼ中央位置には、第1油通路47に開口した矩形状の第1開口孔47bが径方向に貫通形成されている。この第1開口孔47bは、スプール弁39の後述する第3連通孔39hを介して各遅角ポート42あるいは各進角ポート43に適宜連通するようになっている。また、スリーブ本体38aの軸方向後端側には、第1油通路47に開口した円形状のロック通路孔47cが径方向に貫通形成されている。
スリーブ本体38aは、第2油通路48の端壁46dの近傍に流入口48aが径方向に貫通形成されている。この流入口48aは、スプール弁39の移動位置に応じて遅角ポート42と第2油通路48とを連通するようになっている。
また、スリーブ本体38aは、第2油通路48側の軸方向の他端部側に円形状の第2開口孔48bが貫通形成されている。この第2開口孔48bは、スプール弁39を介してロックポート44に適宜連通するようになっている。また、第2油通路48の他端部には、排出口48cが形成され、この排出口48cが後述する円筒部材60を介して排出通路33aとオイルパン33に開口している。
また、前記端壁46dは、遅角ポート42からスプール弁39を介して第2油通路48方向へ作動油を案内する傾斜面46eが形成されている。
フランジ部38bは、図5に示すように、環状溝45の内部に配置されていると共に、バルブスプリング40の軸方向の一端部が弾持されるスプリングリテーナ52と、後述するバルブシート56との間に軸方向から挟み込まれるように配置されている。
すなわち、スプリングリテーナ52は、金属プレートで円環状に形成されて、外周部52bが軸方向に沿って断面ほぼL字形状に折曲形成されていると共に、中央に大径な挿入孔52aが貫通形成されている。前記外周部52bは、外周面が環状溝45の内周面に圧入されていると共に、環状の前端壁が環状溝45の段差面45aに軸方向から当接している。前記フランジ部38bは、外径がスプリングリテーナ52の外周部52bの内径よりも小さく形成されている。
したがって、組み付け後において、フランジ部38bの外周面とスプリングリテーナ52の外周部52bとの間に、径方向クリアランスが形成されている。また、フランジ部38bの前端面と該前端面と軸方向で対向するバルブシート56の対向面との間には、軸方向クリアランスが形成されている。これらの径方向及び軸方向のクリアランスの存在によって、スリーブ38全体が、バルブボディ37に対して径方向及び軸方向へ僅かに移動可能に保持されている。
前記バルブ収容凹部49には、作動油を供給通路34から第1油通路47方向のみに流入を許容する第1逆止弁54が収容配置されている。この第1逆止弁54は、第1ボール弁体55と、該第1ボール弁体55が離着座する第1バルブシート56と、第1ボール弁体55を第1バルブシート56方向へ付勢する第1チェックスプリング57と、から構成されている。
第1ボール弁体55は、金属材によって球状に形成されていると共に、外径がバルブ収容凹部49の内径よりも十分小さく形成されて、外面とバルブ収容凹部49の内周面との間に比較的大きな隙間通路が形成されている。
第1バルブシート56は、円板プレート状に形成されて、第1ボール弁体55の方向へ膨出変形した中央部位に通路孔56aが貫通形成されている。また、バルブシート56は、外周部が環状溝45の内周側に軸方向から挿入配置されていると共に、円環状の固定部58の環状溝45内周面への軸方向の押圧力によって外周部の前端面がスプリングリテーナ52の外周部の軸方向端縁に当接配置されている。
第1ボール弁体55は、前記通路孔56aの孔縁に離着座して通路孔56aを開閉するようになっている。
第1チェックスプリング57は、そのばね力が通路孔56aから第1ボール弁体55に作用する所定の作動油圧によって圧縮変形してボール弁体55を後退移動させて通路孔56aを開く程度の大きさに設定されている。
前記固定部58は、金属材あるいは合成樹脂材によって形成されて、外周面が環状溝45の内周面に軸方向から圧入されている。また、固定部58の中央には、カムシャフト2の雌ねじ孔2bの底部2c側と通路孔56aとを連通する通孔58aが貫通形成されている。なお、前記固定部58は、環状溝45に対して雌雄ねじによるねじ込みにより固定することも可能である。
また、第1バルブシート56と固定部58との間に濾過フィルタ59が挟み込まれて固定されている。この濾過フィルタ59は、一般的なもので、外周部59aが固定部58とバルブシート56との間に挟まれて固定され、中央部のフィルタ部59bを通過する作動油内の塵等を捕集するようになっている。
前記スプール弁39は、図4及び図5に示すように、ほぼ円筒状に形成されて、内周面がスリーブ本体38aの外周面を軸方向へ摺動可能に設けられている。また、スプール弁39は、外周面の軸方向中央側に円環状の3つの第1〜第3ランド部39c、39b、39cがほぼ等間隔に配置形成されていると共に、軸方向両端部に円環状のガイド部39d、39eが形成されている。
第1ランド部39aと第1ガイド部39dとの間には、グルーブ溝を介してロックポート44に適宜連通する第1連通孔39fが貫通形成されている。この第1連通孔39fは、前記スリーブ38のロック通路孔47cに常時連通している。
第1ランド部39aと第2ランド部29bとの間には、グルーブ溝を介してロックポート44と第2油通路48を適宜連通する第2連通孔39gが貫通形成されている。この第2連通孔39gは、前記スリーブ38の第2開口孔48bに常時連通している。
第2ランド部39bと第3ランド部39cとの間には、グルーブ溝を介して前記進角ポートに適宜連通する第3連通孔39hが貫通形成されている。この第3連通孔39hは、スリーブ38の第1開口孔47bに適宜連通可能になっている。
第3ランド部39cは、外周面に前記遅角ポート42に適宜連通する円環状のグルーブ溝39jが形成されている。このグルーブ溝39jは、その溝幅が比較的大きく形成されている。また、第3ランド部39cと第2ガイド部39eとの間には、バルブボディ37の円環通路37gを介して遅角ポート42に適宜連通する第4連通孔39iが貫通形成されている。
前記バルブスプリング40は、軸方向の一端部が前述したようにスプリングリテーナ52の前端壁に弾接している。一方、軸方向の他端部は、スプール弁39の第2ガイド部39e側の軸方向端面に弾接して、スプール弁39を電磁アクチュエータ41方向へ付勢している。
前記スプール弁39の第1ガイド部39d側の軸方向端面には、電磁アクチュエータ41によって、図1中右方向への押圧力を受けてスプール弁39に伝達する円筒部材60が設けられている。
この円筒部材60は、金属材によって一体に形成され、図3及び図5に示すように、外径が軸方向で大小径状に形成され、ほぼ中央に有する段差部60cを挟んでスプール弁39側の大径筒部60aと、電磁アクチュエータ41側の小径筒部60bと、を有している。
大径筒部60aは、軸方向の一端部がスプール弁39の軸方向端面に軸方向から当接していると共に、スリーブ本体38aの軸方向の他端部(スプール弁39側)外周に摺動可能に嵌合している。
小径筒部60bは、有底状に形成されて、底壁60dの先端面に電磁アクチュエータ41のプッシュロッド75が軸方向から当接して、電磁アクチュエータ41が通電されない場合は、スプール弁39を、バルブスプリング40のばね力と協働して軸方向の所定位置(図5に示す第1ポジション)に保持している。
また、大径筒部60aと段差部60cの一部には、第2油通路内を通った作動油を外部に排出する複数の排出用孔60eが径方向に沿って貫通形成されている。この各排出用孔60eは、軸方向に長い矩形状に形成されて、円筒部材60の円周方向の90°位置に等間隔で4つ有している。
前記バルブボディ37の頭部37b側の他端部内には、ストッパ部材61が圧入固定されている。このストッパ部材61は、金属材あるいは合成樹脂材によって円環状に形成され、このストッパ部材61の役割は、バルブボディ37内に各構成部品を組み込んだ際のスプール弁39や円筒部材60の抜け出しを規制するものである。つまり、バルブボディ37内にスリーブ38やスプール弁39、円筒部材60及び第1逆止弁54などの各構成部品を収容した状態では、バルブスプリング40のばね力でスプール弁39がバルブボディ37の頭部37b側の他端部内から外側へ抜け出てしまう。そこで、各構成部材を収容した状態でストッパ部材61を、円筒部材60を介してバルブボディ37の他端部内に圧入することによってスプール弁39の抜けだし方向の移動を規制するものである。各構成部品の組み立て後は、ストッパとして機能しなくなり、円筒部材60の大径筒部60aの外周面の案内として機能するようになっている。
前記第2逆止弁62は、図5及び図6に示すように、第1油通路47の2つあるうちの一方側の第1開口孔47bよりも下流端側に配置されており、第1油通路47の下流側にスリーブ38と一体に設けられた第2バルブシート63と、該第2バルブシート63に離着座する第2ボール弁体64と、該第2ボール弁体64を第2バルブシート63方向に付勢する第2チェックスプリング65と、一方の第1油通路47の下流端に圧入固定されて、前記第2チェックスプリング65の一端を弾持する第1スプリングリテーナ66と、から構成されている。
前記第2バルブシート63は、第1油通路47の下流側をバルブ収容孔67に仕切るほぼ三角形の仕切壁として構成され、この中央に第1油通路47とバルブ収容孔67とを連通する通路孔63aが軸方向に貫通形成されている。
前記第2ボール弁体64は、例えば金属球体によって形成され、通路孔63aの軸方向一端孔縁に離着座して第1油通路47とバルブ収容孔67とを連通、あるいは連通路を遮断するようになっている。
また、前記バルブ収容孔67は、スリーブ38のロック通路孔47cに連通してと共に、第2バルブシート63の通路孔63aに連通している。
前記電磁アクチュエータ41は、図1に示すように、合成樹脂材のケーシング71と、該ケーシング71の内部に磁性材のボビン72を介して収容されたソレノイド73と、ボビン72の内部に軸方向へ摺動可能に設けられた円柱状の可動鉄心74と、該可動鉄心74の先端部に一体的に結合されて、先端部の押圧部75aが円筒部材60の小径筒部60bの底壁60dに軸方向から当接するプッシュロッド75と、を備えている。
前記ケーシング71は、下端部にシリンダヘッドに固定されるブラケット71aを一体に有すると共に、上端部にECUであるコントロールユニット76に電気的に接続されるコネクタ部71bが設けられている。このコネクタ部71bは、ほぼ全体がケーシング71内に埋設された一対の端子片71cの各一端部が前記ソレノイド73に接続されている一方、外部に露出した各他端部がコントロールユニット76側の雄コネクタの端子に接続されている。なお、このケーシング71は、前端部側に設けられたシールリング77によってシリンダヘッドの保持溝に液密的に支持されている。
可動鉄心74は、ソレノイド73への非通電時には、第1バルブスプリング40のばね力によってスプール弁39と円筒部材60、プッシュロッド75を介して後退移動するようになっている。
ソレノイド73は、コントロールユニット76から通電されることによって励磁されて可動鉄心74を進出移動、つまりスプール弁39をバルブスプリング40のばね力に抗して図1の右方向へ移動させるようになっている。
スプール弁39は、ソレノイド73への非通電と通電中の通電量に応じて前記スプール弁39は図1の最大左方向位置から最大右方向位置の間で連続的に移動制御される。
すなわち、ソレノイド73に対するコントロールユニット76から非通電あるいは通電量に応じて可動鉄心74及びプッシュロッド75を第1バルブスプリング40のばね力に抗して図1の右方向(前方)へ押圧してスプール弁39の移動位置を、図8〜図12に示す第1ポジション〜第5ポジションに連続的に移動させるようになっている。
コントロールユニット76は、内部のコンピュータが図外のクランク角センサ(機関回転数検出)やエアーフローメータ、機関水温センサ、機関温度センサ、スロットルバルブ開度センサおよびカムシャフト2の現在の回転位相を検出するカム角センサなどの各種センサ類からの情報信号を入力している。これによって、現在の機関運転状態を検出するようになっている。また、コントロールユニット76は、前述したように、電磁アクチュエータ41のソレノイド73への通電を遮断してスプール弁39を第1ポジションに制御するか、ソレノイド73へパルス信号を出力して通電量(デューティ比)を制御して、第2ポジション〜第5ポジションとなるように連続的に可変制御するようになっている。
〔本実施形態の作用効果〕
すなわち、イグニッションスイッチがオフされて機関停止状態になると、オイルポンプ35も停止されて吐出通路35aから作動油が供給されないと共に、コントロールユニット76からソレノイド73への通電もなく非通電状態となっている。
したがって、スプール弁39は、図7に示すように、バルブスプリング40のばね力で最大左方向の第1ポジションの移動位置に保持されている。この最大左方向の移動位置は、後退移動した可動鉄心74がケーシング71の底壁に皿ばね78を介して弾接することによって規制される。
このとき、第1逆止弁54は、第1ボール弁体55が第1チェックスプリング57のばね力によって第1バルブシート56に着座して通路孔56aを閉塞している。
次に、イグニッションスイッチがオンされて機関が始動を開始すると、オイルポンプ35も駆動して吐出通路35aに作動油を圧送する。つまり、始動初期の作動油は、図8の矢印で示すように、第1逆止弁54の第1ボール弁体55が第1チェックスプリング57のばね力に抗して後退移動して、第1バルブシート56から離間しつつ通路孔56aを開く。このとき、第1ボール弁体55は、油圧によって突部50に当接するまで最大に後退移動して供給作動油の十分な流量を確保する。
このため、オイルポンプ35から供給通路34内に流入した作動油は、通孔58aと濾過フィルタ59を通って2つの第1油通路47に流入する。さらに、ここから第1開口孔47bとスプール弁39の第3連通孔39hを通って進角ポート43に流入して各進角通路孔19から各進角作動室11内に供給される。
また、この状態では、遅角ポート42が第3ランド部39cの端部によって閉塞されていることから、各遅角作動室10からの作動油の排出及び供給が阻止されている。
同時に、スプール弁39は、ロックポート44と第2連通孔39g及び第2油通路48を連通させることから、ロック穴2内の作動油はロック通路24からロックポート44、第2連通孔39g、第2油通路48を通って円筒部材60の排出用孔60e、排出通路33aからオイルパン36内に排出される。
このため、各ロック機構4によるベーンロータ8のロック状態が維持されると共に、ロック通路24から連通制御機構5の受圧室31に油圧が供給されない。したがって、連結ピン28は、図3に示すように、コイルスプリング29のばね力によって最大上方位置に保持されて連通孔26と環状溝30を連通状態としている。
前記各進角作動室11内に供給された作動油によって内圧が上昇すると共に、第2、第4進角作動室11b、11d内の作動油が環状溝30と連通孔26を通って第2、第4遅角作動室110b、10dに供給される。
このため、ベーンロータ8は、各進角作動室11内への作動油の供給量が多くなることから進角方向へ回転しつつ、各遅角作動室10へも作動油が供給されているので、カムシャフト2に作用する交番トルクによってばたつきが発生する。これによって、機関停止時にたとえロックピン28がロック穴20に係入することなくロックが解除されていたとしても、前記ばたつきによるラチェット作用によってベーンロータ8を中間回転位置に移動させることができる。
次に、機関運転状態の変化に伴って、コントロールユニット76からソレノイド73への通電量が大きくなると、スプール弁39は、図9に示す第2ポジションまで僅かに右方向へ移動する。
この状態では、第1開口孔47bと第3連通孔39h及び進角ポート43との連通状態が維持されていることから、各進角作動室11内に作動油が供給されて内圧が上昇する。
同時に、第1油通路47に流入した作動油が第2逆止弁62の第2ボール弁体64が第2チェックスプリング65のばね力に抗して後退して第2バルブシート63の通路孔63aを開く。したがって、作動油は、矢印で示すように、第1連通路39dからロック通路孔47c、ロックポート44を通って各ロック通路24から各ロック穴20に供給される。これによって、各ロックピン22が各ロック穴20から後退してベーンロータ8のハウジング7に対するロックを解除する。
また、前記各ロック通路24内の作動油は、連通制御機構5の各連通機構通路32を介して各受圧室31内に流入する。これによって、各連通ピン28は、各コイルスプリング29のばね力に抗して後退移動する(図3の一点鎖線)。このため、各連通ピン28は、大径部28aの外周面が連通孔26を閉塞して、該連通孔26と環状溝30との連通が遮断される。よって、第2、第4進角作動室11b、11dと第2、第4遅角作動室10b、10dとの連通が遮断されるので、各進角作動室11b、11dから各遅角作動室10b、10dへの作動油の流入が阻止される。
ここから、コントロールユニット76からソレノイド73への通電量がさらに大きくなると、スプール弁39は、図10に示す第3ポジションまで僅かに右方向へ移動する。この第3ポジションでは、各遅角ポート42が、スプール弁39のグルーブ溝39jとバルブボディ37の円環通路37g及び第4連通孔39iを介して第2油通路48に連通する。
これによって、各遅角作動室10内の作動油は、前記各流路を通って第2油通路48の排出口48c、排出用孔60e、排出通路33aからオイルパン33内に排出される。
したがって、前記各進角作動室11内の油圧が上昇する一方、各遅角作動室10内の油圧が低下する。このため、ベーンロータ8は、図13に示すように、時計方向へ回転して最大進角側へ相対回転する。
次に、ここから、コントロールユニット76からソレノイド73への通電量がさらに大きくなると、スプール弁39は、図11に示す第4ポジションまで僅かに右方向へ移動する。この第4ポジションでは、第1油通路47とロックポート44の連通状態が維持されて、ロックが解除されていると共に、連通制御機構5によって各遅角作動室10b、10dと各進角作動室11b、11dとの連通が遮断されている。同時に、スプール弁39の第2ランド部39bが各進角ポート43を閉塞すると共に、第3ランド部39cも各遅角ポート42を閉塞した状態になる。
このため、各遅角作動室10や各進角作動室11の作動油の供給あるいは排出が停止されて、各遅角作動室10と各進角作動室11内に作動油が保持された状態になる。
この第4ポジションは、機関運転状態を検出したコントロールユニット76によって第1ポジションから移行される場合や、第3ポジションから移行される場合であって、前記各遅角、進角作動室10,11内の油圧変動がなくなる。このため、ベーンロータ8は、図2に示すように、最遅角と最進角の間の中間位置に保持される。
したがって、排気弁は、バルブタイミングが最遅角と最進角の間の所定の中間位相位置に制御される。
さらに、コントロールユニット76からソレノイド73への通電量がさらに大きくなると、スプール弁39は、図12に示すように、さらに僅かに右方向へ移動して第5ポジションとなる。
この第5ポジションでは、第4ポジションと同じく、第1油通路47とロックポート44の連通状態が維持されてロックが解除されていると共に、各遅角作動室10b、10dと各進角作動室11b、11dとの連通が遮断されている。
同時に、スプール弁39の第3連通孔39hと各遅角ポート42が連通されると共に、第2連通孔39gと各進角ポート43が連通される。
このため、供給通路34から第1逆止弁54を介して第1油通路47に導入された作動油は、矢印で示すように、第1開口孔47b、第3連通孔39h、各遅角ポート42、遅角通路孔18を通って各遅角作動室10に供給される。一方、各進角作動室11内の作動油は、進角通路孔19から各進角ポート43、第2連通孔39hから第2油通路48内に流入して排出口48c、排出用孔60e、排出通路33aを通ってオイルパン33に排出される。
したがって、前記各遅角作動室10の油圧が上昇する一方、各進角作動室11内の油圧が低下する。よって、ベーンロータ8は、図14に示すように、時計方向へ回転して最大遅角側へ相対回転する。
これらの制御は、コントロールユニット76からの通電量(デューティ比)を制御してスプール弁39の移動位置を第1から第5ポジションの間で適宜変更することができる。したがって、各遅角作動室10あるいは各進角作動室11に対してオイルポンプ35の吐出圧を供給通路34から第1油通路47から選択的に供給することにより、ベーンロータ8の相対回転位相を変更する、いわゆる通常制御であるOPA制御を行うようになっている。
特に、前記第4ポジションの制御は、第1ポジションと第5ポジションの間のいずれかの中間位置に保持できる。これによって、ベーンロータ8を最遅角位置と最進角位置の間のいずれの位置にも保持することができる。つまり、例えば、最遅角位置寄りとか最進角位置寄り、さらには最遅角位置と最進角位置のほぼ中間位置などに自由に制御することが可能である。
この結果、機関運転状態の変化に応じて排気弁の開閉タイミングを自由に設定できるので、燃費の向上や高い機関性能を引き出すことが可能になる。
なお、本実施形態における遅角、進角ポートの閉止や連通が遮断されている状態とは、スプール弁の各ランド部によって遅角、進角ポートが塞がれている状態を言い、各ランド部とバルブ孔の間のクリアランスを介して若干連通している状態も含む。
そして、本実施形態では、第1油通路47の内部に第2逆止弁62を設けて、第1油通路47からロックポート44を介してロック穴20に供給された作動油の逆流を規制した。
このため、ロックピン22がロック穴20から抜け出てロックが解除されている状態において、カムシャフト2の交番トルクなどがベーンロータ8に作用したとしても、ロック穴20内の作動油がロック通路24に逆流してしまうことがなくなる。
したがって、ロックピン22が、不意にロック穴20に係入してロックされことがなくなり、ベーンロータ8の常時円滑かつ自由な相対回転が得られる。
換言すれば、ロック機構4の挙動の不安定化を抑制することができことから、排気弁のバルブタイミング制御精度を向上させることが可能になる。
前記第2逆止弁62は、2つの第1油通路47、47のうち、一方の第1油通路47のみに設けることによって、他の第1油通路47側の作動油の流動抵抗が小さくなる。このため、前記スプール弁39の第2ポジションにおいて、各進角作動室11と連通制御機構5を介した各進角作動室11から各遅角作動室10への作動油の供給時間が短くなる。つまり、前記各作動室10,11への作動油の充填が不十分な状態において、第2逆止弁62が存在しない第1油通路47からの作動油の供給が優先的にかつ速やかに各作動室10,11に作動油が供給されることから、作動油の供給不足による装置内での異音の発生を抑制できる。
また、機関停止時には、ベーンロータ8がトーションスプリング25によって最進角側へデフォルトされることから、機関に始動性が良好になる。
さらに、前記油圧制御弁36は、スリーブ38の内部に作動油供給用の第1油通路47と作動油排出用の第2油通路48が設けられていると共に、この第2油通路48に連通する排出流路がバルブボディ37の内部軸方向に形成されている。つまり、各遅角作動室10や各進角作動室11から排出された作動油を、第2油通路48を利用してオイルパン33に排出するようにした。このため、バルブボディ37には、遅角ポート42や進角ポート43、ロックポート44以外に排出ポートなどの特別なポートを形成する必要がなくなる。したがって、バルブボディ37の軸方向の長さを十分に短くすることが可能になる。
このように、バルブボディ37の軸方向長さの短尺化が図れることによって、バルブタイミング制御装置全体の小型化と軽量化を図ることができる。
しかも、前記スリーブ38は、主として第1油通路47,第2油通路48が軸方向に沿って形成されているだけであるから、その外径を大きく取る必要がない。したがって、バルブボディ37全体の外径を十分に小さくすることができる。
このように、バルブボディ27の軸方向長さの短尺化の他に、外径の縮径化によってバルブタイミング制御装置全体の小型化と軽量化をさらに促進することができる。
また、本実施形態では、遅角ポート42から第2油通路48に流入する作動油は、傾斜面46eに沿って案内されながら第2油通路48へ速やかに流入させることができる。したがって、作動油の良好な流動抵抗が抑制されて円滑な流動性が得られことから、この点でもバルブタイミングの制御精度が向上する。
また、機関停止時には、第1逆止弁54がバルブシート56の通路孔56aを閉塞して、各進角作動室11からの作動油の逆流を阻止することから、該各進角作動室11内に作動油を保持することが可能になる。したがって、機関の再始動時における各進角作動室11の油圧の立ち上がりが良好になり、ベーンロータ8を最進角側へ速やかに相対回転させることできる。
また、前記スプール弁39は、スリーブ38がクリアランスを介して径方向及び軸方向へ僅かに移動できることから、左右軸方向への移動中にスリーブ38の外周面に引っ掛かることなくスムーズに移動することができる。よって、各ポート42〜44の開閉制御精度の低下を抑制できる。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、排気弁側ばかりか吸気弁側に適用することも可能である。また、油圧制御弁を、バルブタイミング制御装置以外の他の機器類に適用することも可能である。さらに、アクチュエータとしては、電磁アクチュエータの他に、油圧を用いた油圧アクチュエータであっても良い。
また、本発明は、前記連通制御機構5を有さないバルブタイミング制御装置に適用することも可能である。
また、スプール弁と円筒部材を一体に形成することも可能である。
以上説明した実施形態に基づく内燃機関のバルブタイミング制御装置としては、例えば、以下に述べる態様のものが考えられる。
その一つの態様において、作動室に対して作動油を給排制御することによって機関弁の開閉タイミングを可変制御し、かつロック機構に対して作動油を給排制御することによって位相変更機構の作動をロックあるいはロックを解除する内燃機関のバルブタイミング制御装置の油圧制御弁であって、前記油圧制御弁は、周壁に前記作動室に連通する作動ポートと前記ロック機構に連通するロックポートが貫通形成された筒状のバルブボディと、前記バルブボディの内部に、軸方向の移動が規制された状態で配置され、内部に油通路が形成されたスリーブと、前記スリーブの内部に配置され、前記油通路への作動油の導入を許容し、前記油通路から外部への作動油の排出を規制する第1逆止弁と、前記スリーブの内部に配置され、前記油通路からロックポートへの作動油の流れを許容し、前記ロックポートから前記油通路への流れを規制する第2逆止弁と、前記バルブボディと前記スリーブとの間に前記バルブボディの軸方向へ移動可能に配置され、前記バルブボディの軸方向における移動位置に応じて前記油通路に対して前記作動ポート及び前記ロックポートとを連通及び非連通とするスプール弁と、を有している。
さらに好ましくは、前記油通路は、前記スリーブの内部軸方向において前記作動油が導入される一端から他端に向かって仕切壁を介して2つに分岐形成され、前記第2逆止弁は、前記2つの油通路のうち、1つに設けられている。
さらに好ましくは、前記第1逆止弁は、前記スリーブの前記両油通路の一端部側に形成されたバルブ収容凹部内に配置されている。
さらに好ましくは、前記第1逆止弁と第2逆止弁のそれぞれの弁体は、ボール弁体である。
さらに好ましくは、前記ロックポートは、前記油通路の前記バルブボディの軸方向において前記作動ポートよりも下流側に形成されている。
別の好ましい態様として、クランクシャフトからの回転力が伝達され、内部に作動室が形成されたハウジングと、カムシャフトに固定され、前記ハウジングの作動室を第1作動室と第2作動室に仕切ると共に、前記ハウジングに相対回転可能に設けられたベーンロータと、オイルポンプから圧送された作動油を、前記第1作動室と第2作動室に選択的に給排する油圧制御弁と、を備え、
前記油圧制御弁は、周壁に前記第1、第2作動室に連通する第1,第2作動ポートと前記ロック機構に連通するロックポートが貫通形成された筒状のバルブボディと、前記バルブボディの内部に、軸方向の移動が規制された状態で配置され、内部に油通路が形成されたスリーブと、前記スリーブの内部に配置され、前記油通路への作動油の導入を許容し、前記油通路から外部への作動油の排出を規制する第1逆止弁と、前記スリーブの内部に配置され、前記油通路からロックポートへの作動油の流れを許容し、前記ロックポートから前記油通路への流れを規制する第2逆止弁と、前記バルブボディと前記スリーブとの間に前記バルブボディの軸方向へ移動可能に配置され、前記バルブボディの軸方向における移動位置に応じて前記油通路に対して前記各作動ポート及び前記ロックポートとを連通及び非連通とするスプール弁と、を有している。
さらに好ましくは、前記ベーンロータに有する複数のベーンのうち少なくとも一つに、前記第1作動室と第2作動室を連通する連通孔が設けられ、該連通孔の連通状態を切り換え可能な連通制御機構を有している。
別の好ましい態様として、クランクシャフトからの回転力が伝達され、内部に作動室が形成されたハウジングと、カムシャフトに固定され、前記ハウジングの作動室を第1作動室と第2作動室に仕切ると共に、前記ハウジングに相対回転可能に設けられたベーンロータと、
前記ベーンロータ内に配置された油圧制御弁と、を備え、
前記油圧制御弁は、
周壁に前記第1、第2作動室に連通する第1,第2作動ポートとロック機構に連通するロックポートが貫通形成された筒状のバルブボディと、前記バルブボディの内部に、軸方向の移動が規制された状態で配置され、内部に油通路が形成されたスリーブと、前記スリーブの内部に配置され、前記油通路からロックポートへの作動油の流れを許容し、前記ロックポートから前記油通路への流れを規制する逆止弁と、
前記バルブボディと前記スリーブとの間に前記バルブボディの軸方向へ移動可能に配置され、前記バルブボディの軸方向における移動位置に応じて、前記油通路に対して前記各作動ポート及び前記ロックポートとを連通及び非連通とするスプール弁と、を有している。
さらに好ましくは、前記逆止弁は、前記油通路の前記バルブボディの軸方向において前記作動ポートに連通する第1開口孔よりも下流側にある。
1…タイミングプーリ、2…カムシャフト、2a…一端部、2b…雌ねじ孔、3…位相変更機構、4…ロック機構、5…連通制御機構、6…油圧回路、7…ハウジング、8…ベーンロータ、9…シュー、10…遅角作動室、11…進角作動室、15…ロータ部、16a〜16d…ベーン、18…遅角通路孔、19…進角通路孔、35…オイルポンプ、36…油圧制御弁、37…バルブボディ(カムボルト)、37a…バルブ孔、37b…頭部、37c…軸部、37d…雄ねじ部、38…スリーブ、39…スプール弁、39a…第1ランド部、39b…第2ランド部、39c…第3ランド部、39f…第1連通孔、39g…第2連通孔、39h…第3連通孔、39i…第4連通孔、40…バルブスプリング、41…電磁アクチュエータ(アクチュエータ)、42…遅角ポート(第1作動ポート)、43…進角ポート(第2作動ポート)、44…ロックポート(第3作動ポート)、47…第1油通路、47c…ロック通路孔、48…第2油通路、48c…排出口、54…第1逆止弁、55…第1ボール弁体、56…バルブシート、57…第1チェックスプリング、58…固定部、59…濾過フィルタ、60…円筒部材、60e…排出用孔、61…ストッパ部材、62…第2逆止弁、63…第2バルブシート、63a…通路孔、64…第2ボール弁体、65…第2チェックスプリング、66…スプリングリテーナ、71…ソレノイド、71…ケーシング、75…プッシュロッド、76…コントロールユニット

Claims (9)

  1. 作動室に対して作動油を給排制御することによって機関弁の開閉タイミングを可変制御し、かつロック機構に対して作動油を給排制御することによって位相変更機構の作動をロックあるいはロックを解除する内燃機関のバルブタイミング制御装置の油圧制御弁であって、
    前記油圧制御弁は、
    周壁に前記作動室に連通する作動ポートと前記ロック機構に連通するロックポートが貫通形成された筒状のバルブボディと、
    前記バルブボディの内部に、軸方向の移動が規制された状態で配置され、内部に油通路が形成されたスリーブと、
    前記スリーブの内部に配置され、前記油通路への作動油の導入を許容し、前記油通路から外部への作動油の排出を規制する第1逆止弁と、
    前記スリーブの内部に配置され、前記油通路からロックポートへの作動油の流れを許容し、前記ロックポートから前記油通路への流れを規制する第2逆止弁と、
    前記バルブボディと前記スリーブとの間に前記バルブボディの軸方向へ移動可能に配置され、前記バルブボディの軸方向における移動位置に応じて前記油通路に対して前記作動ポート及び前記ロックポートとを連通及び非連通とするスプール弁と、
    を有することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の油圧制御弁。
  2. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の油圧制御弁であって、
    前記油通路は、前記スリーブの内部軸方向において前記作動油が導入される一端から他端に向かって仕切壁を介して2つに分岐形成され、
    前記第2逆止弁は、前記2つの油通路のうち、1つに設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の油圧制御弁。
  3. 請求項2に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の油圧制御弁であって、
    前記第1逆止弁は、前記スリーブの前記両油通路の一端部側に形成されたバルブ収容凹部内に配置されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の油圧制御弁。
  4. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の油圧制御弁であって、
    前記第1逆止弁と第2逆止弁のそれぞれの弁体は、ボール弁体であることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の油圧制御弁。
  5. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置の油圧制御弁であって、
    前記ロックポートは、前記油通路の前記バルブボディの軸方向において前記作動ポートよりも下流側に形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置の油圧制御弁。
  6. クランクシャフトからの回転力が伝達され、内部に作動室が形成されたハウジングと、
    カムシャフトに固定され、前記ハウジングの作動室を第1作動室と第2作動室に仕切ると共に、前記ハウジングに相対回転可能に設けられたベーンロータと、
    オイルポンプから圧送された作動油を、前記第1作動室と第2作動室に選択的に給排する油圧制御弁と、を備え、
    前記油圧制御弁は、
    周壁に前記第1、第2作動室に連通する第1,第2作動ポートと前記ロック機構に連通するロックポートが貫通形成された筒状のバルブボディと、
    前記バルブボディの内部に、軸方向の移動が規制された状態で配置され、内部に油通路が形成されたスリーブと、
    前記スリーブの内部に配置され、前記油通路への作動油の導入を許容し、前記油通路から外部への作動油の排出を規制する第1逆止弁と、
    前記スリーブの内部に配置され、前記油通路からロックポートへの作動油の流れを許容し、前記ロックポートから前記油通路への流れを規制する第2逆止弁と、
    前記バルブボディと前記スリーブとの間に前記バルブボディの軸方向へ移動可能に配置され、前記バルブボディの軸方向における移動位置に応じて前記油通路に対して前記各作動ポート及び前記ロックポートとを連通及び非連通とするスプール弁と、
    を有することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  7. 請求項6に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記ベーンロータに有する複数のベーンのうち少なくとも一つに、前記第1作動室と第2作動室を連通する連通孔が設けられ、該連通孔の連通状態を切り換え可能な連通制御機構を有することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  8. クランクシャフトからの回転力が伝達され、内部に作動室が形成されたハウジングと、
    カムシャフトに固定され、前記ハウジングの作動室を第1作動室と第2作動室に仕切ると共に、前記ハウジングに相対回転可能に設けられたベーンロータと、
    前記ベーンロータ内に配置された油圧制御弁と、
    を備え、
    前記油圧制御弁は、
    周壁に前記第1、第2作動室に連通する第1,第2作動ポートとロック機構に連通するロックポートが貫通形成された筒状のバルブボディと、
    前記バルブボディの内部に、軸方向の移動が規制された状態で配置され、内部に油通路が形成されたスリーブと、
    前記スリーブの内部に配置され、前記油通路からロックポートへの作動油の流れを許容し、前記ロックポートから前記油通路への流れを規制する逆止弁と、
    前記バルブボディと前記スリーブとの間に前記バルブボディの軸方向へ移動可能に配置され、前記バルブボディの軸方向における移動位置に応じて、前記油通路に対して前記各作動ポート及び前記ロックポートとを連通及び非連通とするスプール弁と、
    を有することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  9. 請求項8に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置であって、
    前記逆止弁は、前記油通路の前記バルブボディの軸方向において前記作動ポートに連通する第1開口孔よりも下流側にあることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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