JP7042155B2 - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。
例えば、以下の特許文献1に記載された従来のバルブタイミング制御装置は、クランクシャフトに対して同期回転する駆動側回転部材と、前記駆動側回転部材に対して同軸状に配置され、カムシャフトに対して一体回転する従動側回転部材と、前記駆動側回転部材と従動側回転部材との相対回転位相を、ベーンロータによってそれぞれ3つ形成された進角室と遅角室のそれぞれに対する作動流体の給排制御により変位させる位相変換機構と、を有している。
また、前記3つの進角室の全てに通じる流路が、ベーンロータのロータに形成されたボルト挿入孔の内周面とカムボルトの外周面との間に形成されている。
特開2009-074383号公報
前記従来のバルブタイミング制御装置は、前述のように、3つ全ての進角室へ通ずる流路が前記ボルト挿入孔とカムボルトとの間に形成されている。したがって、ベーンロータの相対回転変換時の良好な応答性を確保するために、前記ボルト挿入孔の内周面の内径をある程度大きく形成して流路断面積を大きく取らなければならない。このように、ボルト挿入孔の内径を大きく形成すると、カムボルトの締め付け時にカムボルトの頭部と該頭部が当接するボルト挿入孔の孔縁部との当接面積が小さくなる。この結果、カムボルトの軸力(締結力)が低下するおそれがある。
本発明は、ボルト挿入孔の内径を大きくせずとも、ベーンロータの相対回転変換の良好な応答性を確保し得る内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供することを一つの目的としている。
本発明の好ましい態様としては、とりわけ、ベーンロータは、ロータの内部軸方向に形成され、カムシャフトの内部に一部が形成された第1通路に連通する第1軸方向通路と、前記ロータの内部軸方向に形成され、前記カムシャフトの内部に一部が形成された第2通路に連通する第2軸方向通路と、前記ロータの内部径方向に形成され、前記第1軸方向通路に連通して前記第1作動室の一部に連通する第1径方向通路と、前記第1軸方向通路から前記第1径方向通路と前記ボルト挿入孔を介して前記他の第1作動室に連通する第2径方向通路と、前記ロータの内部の前記第1、第2径方向通路と避けた位置に形成され、前記第2軸方向通路と前記第2作動室を連通する連通路と、を有し、
前記連通路が前記第1径方向通路と軸方向において重なるように形成され、
前記ベーンロータの前記カムシャフトとの当接面に、前記カムシャフトの一端部に設けられた位置決め用のピンが挿入される位置決め用の穴が設けられ、
前記第2径方向通路が、前記位置決め用の穴を避けるように前記第1径方向通路に対して軸方向にオフセットし、かつ、前記連通路と径方向において重なるように形成されていることを特徴としている。
本発明の好ましい態様によれば、カムボルトによる必要な締結力を確保しつつベーンロータの相対回転変換の良好な応答性を確保することができる。
本発明に係るバルブタイミング制御装置の一実施形態の要部を示す分解斜視図である。 本実施形態のバルブタイミング制御装置の油圧回路を示す概略図である。 同バルブタイミング制御装置のベーンロータが最進角位置に相対回転した状態を示す作用説明図である。 同じくベーンロータが最遅角位置に相対回転した状態を示す作用説明図である。 本実施形態に供されるカムボルトでベーンロータをカムシャフトの一端部に締め付け固定した状態を示す拡大図である。 本実施形態のバルブタイミング制御装置をフロントプレート側からみた正面図である。 本実施形態に供されるベーンロータを前端側からみた正面図である。 同ベーンロータをカムシャフト側からみた背面図である。 同ベーンロータの側面図である。 図9のA-A線断面図である。 図9のB-B線断面図である。 図10のC-C線断面図である。
以下、本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置を排気弁側に適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1は本発明の第1実施形態に係るバルブタイミング制御装置を示す分解斜視図、図2は同実施形態のバルブタイミング制御装置の油圧回路を示す概略図、図3は同バルブタイミング制御装置のベーンロータが最進角位置に相対回転した状態を示す作用説明図、図4はベーンロータが最遅角位置に相対回転した状態を示す作用説明図である。
バルブタイミング制御装置は、図1及び図2に示すように、機関のクランクシャフトによりタイミングチェーンを介して回転駆動されるタイミングスプロケット(以下、スプロケットという。)1と、機関前後方向に沿って配置されて、スプロケット1に対して相対回転可能に設けられた排気側のカムシャフト2と、スプロケット1とカムシャフト2との間に配置されて、該両者1,2の相対回転位相を変換する位相変更機構3と、該位相変更機構3を作動させる油圧回路4と、を備えている。
スプロケット1は、鉄系金属粉を圧縮、加熱して成形される焼結金属によって肉厚円板状に形成されて、外周にタイミングチェーン巻回される歯車1aを有している。また、スプロケット1は、中央にカムシャフト2の回転軸方向の一端部2aが回転可能に挿入される支持孔1bが貫通形成されている。
スプロケット1は、図1に示すように、外周部の周方向位置に後述する複数(本実施形態では4本)の第1~第4ボルト5a、5b、5c、5dが螺着される4つの雌ねじ孔1cが形成されている。また、スプロケット1は、内面である内側面1eの所定位置には、後述するハウジング本体7との位置決めを行うピン1dが突出して設けられている。
また、スプロケット1は、後述するハウジング本体7の他端(後端)開口を閉塞するリアカバーとして構成されている。
カムシャフト2は、図外のシリンダヘッドにカム軸受を介して回転自在に支持され、外周には排気弁を開閉作動させる複数の卵形カムが軸方向の所定位置に一体に固定されている。また、カムシャフト2は、図2に示すように、一端部2aの内部軸心方向にボルト挿入孔2bが形成されており、このボルト挿入孔2bの先端側に雌ねじ孔2cが形成されている。
位相変更機構3は、図1~図4にも示すように、スプロケット1に結合されて、内部に作動室を有するハウジング6と、該ハウジング6内に相対回転自在に収容され、カムシャフト2の一端部2aにカムボルト8を介して回転軸方向から固定されたベーンロータ9と、ハウジング6の作動室がベーンロータ9によって複数(本実施形態ではそれぞれ4つ)に仕切られた第1作動室である遅角油圧室16(16a~16d)及び第2作動室である進角油圧室15とを備えている。
ハウジング6は、スプロケット1と同じく焼結金属によって円筒状に形成されたハウジング本体7と、プレス成形によって形成され、ハウジング本体7の前端開口を閉塞するプレート部材であるフロントプレート10と、後端開口を閉塞するプレート部材であるリアカバーとしての前記スプロケット1と、を備えている。
ハウジング本体7は、内周面に複数(本実施形態では4つ)の第1~第4シュー11a~11dが円周方向のほぼ等間隔位置に一体に設けられている。この各シュー11a~11dの内部には、ボルト挿入孔12a~12dがそれぞれ軸方向へ貫通形成されている。
4つのシュー11a~11dは、円周方向の幅長さが異なっている。つまり、4つのシュー11a~11dのうち、3つの第1~第3シュー11a、11b、11cは、周方向の幅長さが比較的大きく形成されて剛性が高くなっている。これに対して、第2シュー11a、11bと径方向で反対側に位置する1つの第4シュー11dは、第1~第3シュー11a~11cよりも幅長さが小さく形成されている。
これは、後述するように、2つの第1、第2シュー11a、11bには、第1ベーン14aが円周方向から当接するため、幅長さを大きくして剛性を高めている。また、第3シュー11cと第4シュー11dは、ベーンロータ9の全体の回転バランスを取るためにその肉厚が決定されている。
また、ハウジング本体7は、外面の外周面の第1、第2、第4シュー11a、11b、11dに対応した位置には、3つの肉抜き溝7a~7cが形成されている。この各肉抜き溝7a~7cは、ハウジング本体7の軽量化などを図るために形成されている。
なお、ハウジング本体7は、第1シュー11aの外周面に有する肉抜き溝7aの周方向側部にスプロケット1の位置決め用のピン1dが嵌入する凹溝7dが形成されている(図3参照)。
図5はカムボルトでベーンロータをカムシャフトの一端部に締め付け固定した状態を示す拡大図、図6はバルブタイミング制御装置をフロントプレート10側からみた正面図である。
カムボルト8は、フロントプレート10側の頭部8aと、該頭部8aからカムシャフト2側に延出した軸部8bと、該軸部8bの先端側に形成されて、カムシャフト2の雌ねじ孔2cに螺着する雄ねじ部8cと、から構成されている。また、カムボルト8の頭部8aは、軸部8bとの付け根部に着座用のフランジ部8dを一体に有している。このフランジ部8dは、図5に示すように、締め付け時において軸部8b側の着座面8eが、ベーンロータ9の後述するボルト挿入孔13aの孔縁部13hに着座するようになっている。
また、着座面8eは、軸部8bを中心とした円環状に形成され、ボルト締め付け前の状態では、内周部(軸部8b軸心側)から外周部8fに架けて下り傾斜状のテーパ面に形成されている。言い換えれば、着座面8eは、軸部8b側の中央部から外周部8fに架けて軸部8b方向へ所定の勾配で下り傾斜状に変形している。そして、着座面8eは、ボルト締め付け時には外周部側が頭部8a方向へ撓み変形して全体がほぼ平面状になるように形成されている。
フロントプレート10は、例えば鉄系金属板をプレス成形によって円盤状に形成されている。このフロントプレート10は、中央に大径な挿通孔10aが貫通形成されていると共に、外周部の周方向ほぼ等間隔位置には各ボルト5a~5dが挿通される4つのボルト挿入孔10bが貫通形成されている。
ハウジング本体7とフロントプレート10及びスプロケット1とは、4本のボルト5a~5dによって結合固定されている。
また、フロントプレート10は、挿通孔10aの孔縁に外方へ突出した円筒部10cが一体に設けられている。この円筒部10cは、内周側に後述するトーションスプリング26が収容配置されるようになっている。また、円筒部10cは、前端縁の円周方向所定位置に係り止め溝25が形成されている。
トーションスプリング26は、図3及び図5、図6にも示すように、渦巻き状に折曲されていると共に、横断面が円形状に形成されている。また、トーションスプリング26は、外側へL形状に折り曲げられた一端部である外端部26aが円筒部10cの係り止め溝25の溝縁に係り止めされている。一方、内側へほぼL字形状に折り曲げられた他端部である内端部26bは、後述するロータ13の止め溝13eの溝縁に係り止めされている。
トーションスプリング26は、外端部26aと内端部26bが係り止めされることによってばね反力が発生して、ベーンロータ9をハウジング6に対して進角方向へ付勢している。これによって、機関停止時に、ベーンロータ9を進角側へ相対回転させるようになっている。
図7は本実施形態に供されるベーンロータを前端側からみた正面図、図8は同ベーンロータをカムシャフト側からみた背面図、図9は同ベーンロータの側面図、図10は図9のA-A線断面図、図11は図9のB-B線断面図、図12は図10のC-C線断面図である。
ベーンロータ9は、例えば金属粉末を圧縮、焼結によって一体に形成され、図1、図3、図4、図7~図9などに示すように、カムシャフト2の一端部2aにカムボルト8によって直接的に固定されたロータ13と、該ロータ13の外周面に一体に設けられ、円周方向のほぼ90°等間隔位置に放射状に延びた複数(本実施形態では4枚)の第1~第4ベーン14a~14dと、から構成されている。
ロータ13は、回転軸方向に長いほぼ円筒状に形成されていると共に、中央にカムボルト8の軸部8bが挿入されるボルト挿入孔13aが軸方向に沿って貫通形成されている。ロータ13は、カムシャフト2側の後端部の内部に該カムシャフト2の一端部2aが嵌入される円柱状の嵌合溝13bが形成されている。
また、ロータ13は、前端部の外周部に円環状溝13cが形成されていると共に、この円環状溝13cの内側にほぼ円柱状の突部13dが設けられている。この突部13dは、外周面の所定位置にトーションスプリング26の内端部26bが係り止めされる有底状の止め溝13eが形成されている。この止め溝13eは、突部13dの外周面から径方向内側に延びた矩形状に形成されていると共に、底壁13fによってボルト挿入孔13aと仕切られている。また、この止め溝13eは、図5に示すように、カムボルト8のフランジ部8dがボルト挿入孔13aの孔縁部13hに当接した際に、着座面8eの外周部で内側の一部が覆われるようになっている。
またロータ13は、図3、図4及び図8、図12に示すように、嵌合溝13bの底面所定位置に、カムシャフト2の一端部2aの先端面に設けられた位置決め用の第2ピン2dが挿入される位置決め用の穴13gが設けられている。
また、ベーンロータ9は、図3~図5に示すように、カムボルト8によってカムシャフト2の一端部2aに締結固定された状態において、ボルト挿入孔13aの内周面とカムボルト8の軸部8bの外周面との間に、油圧回路4の一部を構成する円筒状の通路部20が形成されている。
第1~第4ベーン14a~14dは、ロータ13の外周に一体に設けられていると共に、それぞれが各シュー11a~11dの間に配置されている。この各ベーン14a~14dは、各シュー11a~11dとの相対関係によって、それぞれ4つの進角油圧室15と遅角油圧室16に仕切っている。
また、各ベーン14a~14dは、1つの第1ベーン14aが周方向へ幅広く形成されているが、他の3つの第2~第4ベーン14b~14dは薄肉なほぼ同一の周方向幅に形成されている。
また、各ベーン14a~14dの各先端部の外面に形成されたシール溝内には、ハウジング本体7の内周面に摺動しつつシールするシール部材17aがそれぞれ嵌着固定されている。一方、前記各シュー11a~11dの先端内周面に形成されたシール溝には、ロータ13の外周面に摺動しつつシールするシール部材17bがそれぞれ嵌着固定されている。
ベーンロータ9は、図3に示すように、最進角側へ相対回転すると、第1ベーン14aの一側面14eが対向する他の第1シュー11aの対向側面に当接して最大進角側の回転位置が規制されるようになっている。また、図4に示すように、ベーンロータ9が最遅角側へ相対回転すると、第1ベーン14aの他側面14fが対向する前記第2シュー11bの対向側面に当接して最大遅角側の回転位置が規制されるようになっている。これら第1ベーン14aと2つの第1シュー11a、11bが、ベーンロータ9の最遅角位置と最進角位置を規制する機械的なストッパとして機能するようになっている。
このとき、他の3つの第2~第4ベーン14b~14dは、両側面が円周方向から対向する各シュー11a~11dの対向側面に当接せずに離間状態にある。したがって、第1ベーン14aと2つの第1シュー11a、11bとの当接精度が向上すると共に、各進角油圧室15と各遅角油圧室16への油圧の供給速度が速くなってベーンロータ9の正逆回転応答性が高くなる。
各進角油圧室15と各遅角油圧室16は、図3及び図4に示すように、ロータ13の内部に形成された複数(本実施形態では2本)の連通路である進角通路孔18a、18bと、複数(本実施形態では4本)の第1、第2径方向通路である遅角通路孔19a~19dと、を介して油圧回路4にそれぞれに連通している。
2本の進角通路孔18a、18bは、図2~図3及び図11に示すように、ロータ13の内部にほぼ並行でかつほぼ接線方向(傾斜方向)に沿って形成されており、それぞれの両端開口18c、18d、18e、18fが各進角油圧室15にそれぞれ臨んでいる。
また、4本の遅角通路孔19a~19dは、図3、図4及び図10に示すように、基本的にボルト挿入孔13aの軸心から径方向外側に向かって各遅角油圧室16まで延びている。この各遅角通路孔19a~19dは、それぞれの内側の各一端開口19eがボルト挿入孔13aの円筒通路部20に臨んでいる一方、外側の各他端開口19fが各遅角油圧室16にそれぞれ臨んでいる。
したがって、第2連通孔22a、22bに流入した作動油は、一旦、2つの遅角通路孔19b、19dに流入して対応する2つの遅角油圧室16c、16dに供給される。しかし、2つの遅角通路孔19b、19dに流入した作動油の一部は、2つの遅角通路孔19b、19dの各一端開口19e、19eから円筒通路部20に流入する。ここから他の2つの遅角通路孔19a、19cに流入して各遅角油圧室16a、16bに供給される。
なお、一つの遅角通路孔19aは、図12に示すように、他の3つの遅角通路孔19b~19dとは軸方向で前端側へオフセットして配置されている。これは、ロータ13の嵌合溝13b底面に後述する位置決め用の穴13gが形成されているので、これを避けるためである(図12参照)。
油圧回路4は、図2に示すように、各進角通路孔18a、18b及び各遅角通路孔19a~19dを介して各遅角、進角油圧室15,16に作動油圧を選択的に供給あるいは排出するものである。
すなわち、油圧回路4は、図2~図4及び図8~図12に示すように、ロータ13の内部軸方向に沿って並行に設けられ、各進角通路孔18a、18bに対してほぼ直角方向から接続された2本の第1連通孔21a、21bと、同じくロータ13の内部軸方向に沿って並行に設けられ、2本の遅角通路孔19b、19dに対してほぼ直角方向から接続された2本の第2連通孔22a、22bと、を有している。
各第1連通孔21a、21bは、ロータ13内を軸方向に沿って各先端が各進角通路孔18a、18bのそれぞれ開口する位置まで延びている。一方、各第2連通孔22a、22bも、各遅角通路孔19a~19dにそれぞれ開口する位置まで延びている。
また、油圧回路4は、それぞれの一部がカムシャフト2の一端部2aの内部軸方向に沿って並行に形成された2本の第2通路である進角油通路23と、第1通路である2本の遅角油通路24と、を有している。2本の進角油通路23は、各一端部が各第1連通孔21a、21bに対して軸方向から接続されている。一方、2本の遅角油通路24は、第2連通孔22a、22bに対して同じく軸方向から接続されている。この2本ずつの進角油通路23と遅角油通路24は、カムシャフト2の外側でそれぞれ1本ずつにまとめられて後述する電磁切換弁28に接続されている。
そして、4つの進角油圧室15は、各第1連通孔21a、21bと各進角通路孔18a、18bを介して進角油通路23に直接的に連通している。つまり、各進角油圧室15は、進角油通路23に対して、カムボルト8の軸部8b外周の円筒通路部20を介することなく、各第1連通孔21a、21bと各進角通路孔18a、18bを介して直接的に連通している。
これに対して、4つの遅角油圧室16は、図3及び図4に示すように、そのうちの2つの遅角油圧室16a、16bが、円筒通路部20を介して第2連通孔22a、22bと各遅角通路孔19a、19cが連通している。また、他の2つの遅角油圧室16c、16dは、円筒通路部20を介さずに第2連通孔22a、22bと各遅角通路孔19b、19dが直接的に連通している。
換言すれば、遅角油通路24から第2連通孔22a、22bに通流した作動油は、2つの遅角通路孔19b、19d内から円筒通路部20に流入して、ここから各遅角通路孔19a、19cを通って各遅角油圧室16a、16bに供給されるようになっている。
さらに、油圧回路4は、各進角、遅角油通路23,24に作動油を選択的に供給する流体圧供給源であるオイルポンプ27と、機関の作動状態に応じて進角油通路23と遅角油通路24の流路を切り換える電磁切換弁28と、を備えている。
オイルポンプ27は、機関のクランクシャフトによって回転駆動するトロコイドポンプなどの一般的なものである。オイルポンプ27は、吸入通路27bから吸入した潤滑油を、吐出通路27aからメインオイルギャラリー(M/G)と電磁切換弁28に濾過フィルタ37を介して供給するようになっている。なお、吐出通路27aの下流側には、吐出圧が過剰に高くなるのを抑制するリリーフ弁38が設けられている。
電磁切換弁28は、4ポート3位置の比例型弁であって、図外のバルブボディに形成された2つの給排ポートに、進角油通路23と遅角油通路24のそれぞれの他端部が接続されている。また、電磁切換弁28は、図外のコントロールユニットから出力されたパルス電流によって、バルブボディ内に軸方向へ摺動自在に設けられたスプール弁体を前後方向に移動させる。これによって、オイルポンプ27の吐出通路27aが、進角油通路23と遅角油通路24のいずれか一方と連通する。と同時に、ドレン通路30が、進角油通路23と遅角油通路24のいずれか他方と連通するようになっている。
コントロールユニットは、内部のコンピュータが図外のクランク角センサ(機関回転数検出)やエアーフローメータ、機関水温センサ、機関温度センサ、スロットルバルブ開度センサおよびカムシャフト2の現在の回転位相を検出するカム角センサなどの各種センサ類からの情報信号を入力して現在の機関運転状態を検出する。また、このコントロールユニットは、電磁切換弁28の各コイルに制御電流を出力してスプール弁体の移動位置を制御して各通路を切換制御させるようになっている。
また、ハウジング6に対してベーンロータ9を最進角側の回転位置(図3の位置)にロックするロック機構が設けられている。
このロック機構は、図1及び図4などに示すように、スプロケット1の内側面1eの内周部に設けられた固定用孔内に固定されたロック穴構成部32aに形成されたロック穴32と、第1ベーン14aの内部軸方向に設けられたピン収容孔33と、該ピン収容孔33内に摺動可能に設けられ、ロック穴32に挿入あるいは抜け出すロックピン34と、該ロックピン34をロック穴32から退出させてロックを解除する一対の第1、第2解除用通路35a、36bと、ロックピン34をロック穴32方向へ付勢するスプリング36と、から主として構成されている。
ロック穴構成部32aは、スプロケット1と同じく焼結金属によって円環状に形成されているが、その硬度がスプロケット1よりも高くなるように形成されている。すなわち、ロック穴構成部32aは、焼結成形時における例えば金属粉末密度をスプロケット1よりも高くすることによって、焼結後の硬度をスプロケット1よりも高くしている。
ピン収容孔33は、第1ベーン14aの内部にロータ13軸方向に沿って貫通形成されている。
ロックピン34は、ピン収容孔33内に摺動自在に配置されたピン本体と、該ピン本体の先端側に円環状の段差面を介して一体に有する小径な先端部34aとから構成されている。
ピン本体は、外周面が単純なストレートの円筒面に形成されて、ピン収容孔33に液密的に摺動するようになっている。また、先端部34aは、外径がロック穴32の内径よりも僅かに小さく設定されている。ピン本体の後端部の外周には、ピン収容孔33の大径部に摺動する大径状のフランジ部34bが形成されている。
第1解除用通路36aは、図1、図3及び図4に示すように、第1ベーン14aの一側部に形成されて進角油圧室15から段差面(受圧面)に油圧を供給するようになっている。第2解除用通路36bは、スプロケット1の内側面1eに形成されて、遅角油圧室16からロック穴32に油圧を供給するようになっている。したがって、ロックピン34は、進角油圧室15または遅角油圧室16に供給された作動油圧を解除用通路から受ける。これにより、ロックピン34は、ロック穴32から抜け出てベーンロータ9に対するロックを解除するようになっている。
なお、ベーンロータ9は、フロントプレート10側の前端面にピン収容孔33の後端とフロントプレート10の挿通孔10aを介して外部と連通する空気抜き溝9aが形成されている。この空気抜き溝9aは、ピン収容孔33内でのロックピン34の円滑な摺動性を確保するためのものである。
〔本実施形態の作用〕
以下、本実施形態におけるバルブタイミング制御装置の作用について簡単に説明する。
イグニッションスイッチをオフ操作すると、オイルポンプ27は、駆動が停止されることから、各進角油圧室15と各遅角油圧室16への油圧の供給が停止される。そして、機関が完全に停止されるまでの間にトーションスプリング26のばね力によって、ベーンロータ9がハウジング6に対して進角側へ相対回転する。したがって、ベーンロータ9は、図3に示すように、第1ベーン14aが特定のシュー11aの一側面に当接して最大進角側の相対回転位置に規制される。
この時点で、ロックピン34は、スプリング36のばね力でロック穴32内に入り込んで、ベーンロータ9をハウジング6に対してロックして自由な相対回転を規制している。
その後、イグニッションスイッチをオン操作して機関を再始動させた場合には、クランキング時の排気弁の開閉タイミングが進角側になっていることから、始動の安定化と始動性の向上が図れる。
その後、機関に運転状態が変化すると、コントロールユニットから出力された制御電流によって電磁切換弁28が、吐出通路27aと進角油通路23を連通させると共に、遅角油通路24とドレン通路30を連通させる。このため、オイルポンプ27から吐出通路27aに吐出された油圧は、進角油通路23と第1連通孔21a、21b及び進角通路孔18a、18bを通って各進角油圧室15に流入する。
さらにこの油圧は、第1解除用通路35aを通って段差面(受圧室)内に流入してロックピン34に作用する。したがって、ロックピン34は、スプリング36のばね力に抗して後退して、先端部34aがロック穴32から抜け出してロックが解除される。これによって、ベーンロータ9は、自由な回転が確保される。
また、各遅角油圧室16内の作動油は、遅角通路孔19a~19dから第2連通孔22a、22bへ直接流入する。また、作動油の一部は、円筒通路部20を介して第2連通孔22a、22bへ流入し、ここからドレン通路30に流入してオイルパン31に排出される。
したがって、各進角油圧室15内が高圧になる一方、各遅角油圧室16内が低圧になる。このため、ベーンロータ9は、図3に示すように、図中右側(進角側)へ相対回転して第1ベーン14aの他側面が第1シュー11aの対向側面に当接して、最進角側の回転位置に規制保持される。
これによって、吸気弁と排気弁のバルブオーバーラップが無くなって燃焼ガスの吹き返しが抑制されて、良好な燃焼状態が得られると共に、燃費の向上と機関回転の安定化が図れる。
機関の運転状態がさらに変化すると、コントロールユニットから出力された制御電流によって電磁切換弁28が、吐出通路27aと遅角油通路24を連通させると共に、進角油通路23とドレン通路30を連通させる。
このため、オイルポンプ27から吐出通路27aに吐出された作動油は、遅角油通路23から第2連通孔22a、22bに流入して、さらに2つの遅角通路孔19b、19dを通って2つの遅角油圧室16c、16dに流入する。同時に、前記2つの遅角通路孔19b、19dに流入した作動油は、各一端開口19eから円筒通路部20に流入して2つの遅角通路孔19a、19cを通って他の2つの遅角油圧室16a、16bに流入する。
さらにこの油圧は、第2解除用通路を通ってロック穴32に流入して流入してロックピン34の先端部34aに作用する。したがって、ロックピン34は、スプリング36のばね力に抗して後退して、先端部34aがロック穴32から抜け出してロックが解除された状態が維持される。これによって、ベーンロータ9は、自由な回転が確保されている状態が維持される。
また、各進角油圧室15の作動油は、進角通路孔18a~18dから第1連通孔21a、21bへ流入して、ここからドレン通路30からオイルパン31に排出される。
したがって、各遅角油圧室16内が高圧になる一方、各進角油圧室15内が低圧になる。このため、ベーンロータ9は、図4に示すように、図中左側(進角側)へ相対回転して第1ベーン14aの他側面が第2シュー11bの対向側面に当接して、最遅角側の回転位置に規制保持される。
これによって、吸気弁と排気弁のバルブオーバーラップが大きくなって、機関の高出力化などが図れる。
そして、本実施形態では、前述したように、ベーンロータ9が、ハウジング6に対して最遅角側へ相対回転する際には、オイルポンプ27から圧送された作動油は、遅角油通路24を通って第2連通孔22a、22bに流入する。この作動油は、さらに2つの遅角通路孔19b、19dを通って直接的に2つの遅角油圧室16c、16dに流入する。したがって、この2つの遅角油圧室16c、16dには、作動油を速やかに供給することができる。
一方、前記遅角通路孔19b、19dに流入した一部の作動油は、円筒通路部20を通って各遅角通路孔19a、19cに流入して、ここから他の2つの遅角油圧室16a、16bに流入する。
つまり、円筒通路部20を通流する作動油は、2つの遅角油圧室16a、16bのみに供給されるだけで、他の2つの遅角油圧室16c、16dには供給されない。
したがって、円筒通路部20を通流する作動油を全ての遅角油圧室に供給するようにした前記従来技術のものに比較して、円筒通路部20を通流する作動油の流量を十分に少なくすることが可能になる。
換言すれば、円筒通路部20を利用して作動油が供給されるのは、4つの遅角油圧室16a~16d中、半分の遅角油圧室16a、16cのみである。 したがって、その分、円筒通路部20の流路断面積を、従来のものに比較して小さく形成しても各遅角油圧室16a、16cには作動油を速やかに供給することが可能になる。
この結果、ロータ13のボルト挿入孔13aの内周面の内径を大きくすることなく、ベーンロータ9の最遅角側への相対回転変換の良好な応答性を確保することができる。
また、前述のように、ボルト挿入孔13aの内周面の内径を大きくする必要がないことから、カムボルト8の締結トルク(軸力)を大きくすることができる。すなわち、ベーンロータ9をカムシャフト2にカムボルト8によって締結する際に、カムボルト8の頭部8a(フランジ部8d)とボルト挿入孔13aの孔縁部との当接面積を十分に確保できる。したがって、カムボルト8の締結トルク(軸力)を大きくすることができるのである。
さらに、ボルト挿入孔13a(円筒通路部20)を作動油の流路として利用したので、別個に流通路を形成した場合に比較して、流路全体の簡素化が図れると共に、径方向の小型化が可能になる。
また、本実施形態では、カムボルト8のフランジ部8d(着座面8e)の外周部が、止め溝13eの一部を覆うようになっている。このため、この止め溝13eに嵌入しているトーションスプリング26の内端部26bの抜け出しを抑制でき、この結果、トーションスプリング26の不用意な脱落を抑制できる。
止め溝13eは、底壁13fによって挿入孔13eと連通されることなく閉止された状態になっている。このため、ボルト挿入孔13a(円筒通路部20)に流入した作動油は、止め溝13eからリークすることがない。
さらに、カムボルト8は、締結する前の状態ではフランジ部8dの着座面8eが中央側から外周部に渡って傾斜状に形成されている。したがって、フランジ部8dは、カムボルト8を所定のトルクで締め付けると、外周部側が軸方向外側に撓み変形して着座面8eが平坦状に変形する。このため、フランジ部8dは、着座面8eがボルト挿入孔13aの孔縁部(当接面)に対して均一な圧力で当接する。したがって、カムボルト8によるベーンロータ9の安定かつ強固な締結力が得られる。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨にしたがって自由に変更することが可能である。本発明を例えば、バルブタイミング制御装置を排気弁側ばかりか吸気弁側に適用することも可能である。
さらに、前記実施形態では、バルブタイミング制御装置として、4つのシュー11a~11dと4枚のベーン14a~14dを用いたものに適用したが、これらを、3つ、3枚、5つ、5枚など他の構造のものに適用することも可能である。したがって、作動室の数も任意に設定することができる。
さらに、駆動回転体としては、スプロケット1ばかりかプーリにも適用することができる。
また、ハウジングは、ハウジング本体とスプロケットが一体に形成されているものも含む。
以上説明した実施形態に基づく内燃機関のバルブタイミング制御装置としては、例えば、以下に述べる態様のものが考えられる。
その一つの態様として、クランクシャフトとからの回転力が伝達され、内部に作動室を有するハウジングと、
前記ハウジングの内部に相対回転可能に配置されたベーンロータであって、カムボルトが挿入されるボルト挿入孔を有し、前記カムボルトによってカムシャフトに固定されるロータと、前記ロータに設けられ、前記作動室をそれぞれ複数の第1作動室と第2作動室に仕切る複数のベーンと、を有するベーンロータと、
を備え、
前記ベーンロータは、前記ロータの内部に軸方向に形成され、前記カムシャフトに形成された第1通路に連通する第1軸方向通路と、前記ロータの内部に軸方向に形成され、前記カムシャフトに形成された第2通路に連通する第2軸方向通路と、前記ロータの内部に径方向に形成され、前記第1軸方向通路に連通して前記第1作動室の一部に連通する第1径方向通路と、前記第1軸方向通路から前記第1径方向通路と前記ボルト挿入孔を介して前記他の第1作動室に連通する第2径方向通路と、前記ロータの内部の前記第1、第2径方向通路と避けた位置に形成され、前記第2軸方向通路と前記第2作動室を連通する連通路と、を有している。
この発明によれば、例えば、第1軸方向通路を通流した作動油を、一部の第1作動室に対してボルト挿入孔を介さずに第1径方向通路から直接供給するようにしたことから、ボルト挿入孔を通流する流量を減少させることができる。したがって、ボルト挿入孔の内径を大きくしなくとも、第1作動室へ作動油を速やかに供給することが可能になり、ベーンロータの相対回転変換の応答性を確保しつつカムボルトの締め付け時の十分なボルト軸力を得ることが可能になる。
さらに好ましくは、前記ロータの回転軸方向の一端側にコイル状に巻回され、一端が前記ハウジングに連係し、他端が径方向内側に折曲されて前記ロータに連係し、前記ハウジングに対してベーンロータを相対回転の一方向へ付勢するトーションスプリングと、前記ロータの回転軸方向の端部に設けられ、前記トーションスプリングの他端が係り止めされる止め溝と、前記止め溝の前記ロータの径方向内側に有し、前記カムボルトの頭部と軸方向で重なる位置に設けられた底壁と、を有している。
前記止め溝は、底壁によってボルト挿入孔と連通されることなく閉止された状態になっていることから、ボルト挿入孔に流入した作動油が止め溝からリークすることがない。また、ボルト挿入孔を作動油の流通路として利用したので、別個に流通路を形成した場合に比較して径方向の小型化が可能になる。
さらに好ましくは、前記トーションスプリングの他端は、前記止め溝に挿入された状態で前記カムボルトの頭部によって覆われている。
この態様によれば、トーションスプリングの他端が、カムボルトの頭部で覆われた状態になっているので、止め溝からの不用意な抜け出しを抑制できる。
さらに好ましくは、前記カムボルトは、頭部と、前記頭部から延びて外周に前記カムシャフトの雌ねじに螺着する雄ねじを有する軸部と、前記頭部の軸部との付け根部に有し、前記ボルト挿入孔の孔縁部に当接可能な着座面を有するフランジ部と、を有し、
前記フランジ部は、前記着座面が前記ボルト挿入孔の孔縁部に当接する前の状態において、中央部から径方向外側の外周部に向かって拡開状のテーパ面に形成され、カムボルトに所定締結トルクを付与して前記ボルト挿入孔の孔縁部に当接された状態において、前記外周部と中央部が同一平面状に撓み変形しつつ前記ボルト挿入孔の孔縁部に当接するようになっている。
さらに好ましくは、前記ロータ内部における前記第2軸方向通路は、該第2軸方向通路に並行に形成された前記第1軸方向通路の軸方向長さよりも長く形成され、前記止め溝は、形成位置が前記第2軸方向通路の軸線に対して周方向へずれて、互いに重ならないように配置されている。
1…タイミングスプロケット、2…カムシャフト、2a…一端部、3…位相変更機構、4…油圧回路、6…ハウジング、7…ハウジング本体、8…カムボルト、8a…頭部、8b…軸部、8c…雄ねじ、8d…フランジ部、8e…着座面、9…ベーンロータ、10…フロントプレート、11a~11d…シュー、15…進角油圧室(第2作動室)、16…遅角油圧室(第1作動室)、13…ロータ、13a…ボルト挿入孔、13e…止め溝、14a~14d…ベーン、18a・18b…進角通路孔(連通路)、19b、19d…遅角通路孔(第1径方向通路)、19a・19c…遅角通路孔(第2径方向通路)、20…円筒通路部、21a・21b…第1連通孔(第2軸方向通路)、22a・22b…第2連通孔(第1軸方向通路)、23…進角油通路(第1通路)、24…遅角油通路(第2通路)、26…トーションスプリング、26a…一端部、26b…他端部、27オイルポンプ、28…電磁切換弁。

Claims (5)

  1. クランクシャフトからの回転力が伝達され、内部に作動室を有するハウジングと、
    前記ハウジングの内部に相対回転可能に配置されたベーンロータであって、カムボルトが挿入されるボルト挿入孔を有し、前記カムボルトによってカムシャフトに固定されるロータと、前記ロータに設けられ、前記作動室をそれぞれ複数の第1作動室と第2作動室に仕切る複数のベーンと、を有するベーンロータと、
    を備え、
    前記ベーンロータは、
    前記ロータの内部に軸方向に形成され、前記カムシャフトに形成された第1通路に連通する第1軸方向通路と、
    前記ロータの内部に軸方向に形成され、前記カムシャフトに形成された第2通路に連通する第2軸方向通路と、
    前記ロータの内部に径方向に形成され、前記第1軸方向通路に連通して前記第1作動室の一部に連通する第1径方向通路と、
    前記第1軸方向通路から前記第1径方向通路と前記ボルト挿入孔を介して前記他の第1作動室に連通する第2径方向通路と、
    前記ロータの内部の前記第1、第2径方向通路と避けた位置に形成され、前記第2軸方向通路と前記第2作動室を連通する連通路と、
    を有し、
    前記連通路が前記第1径方向通路と軸方向において重なるように形成され、
    前記ベーンロータの前記カムシャフトとの当接面に、前記カムシャフトの一端部に設けられた位置決め用のピンが挿入される位置決め用の穴が設けられ、
    前記第2径方向通路が、前記位置決め用の穴を避けるように前記第1径方向通路に対して軸方向にオフセット配置され、かつ、前記連通路と径方向において重なるように形成されている
    ことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ロータの回転軸方向の一端側にコイル状に巻回され、一端が前記ハウジングに連係し、他端が径方向内側に折曲されて前記ロータに連係し、前記ハウジングに対してベーンロータを相対回転の一方向へ付勢するトーションスプリングと、
    前記ロータの回転軸方向の端部に設けられ、前記トーションスプリングの他端が係り止めされる止め溝と、
    前記止め溝の前記ロータの径方向内側に有し、前記カムボルトの頭部と軸方向で重なる位置に設けられた底壁と、
    を有することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記トーションスプリングの他端は、前記止め溝に挿入された状態で前記カムボルトの頭部によって覆われていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  4. 請求項3に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記カムボルトは、頭部と、前記頭部から延びて外周に前記カムシャフトの雌ねじに螺着する雄ねじを有する軸部と、前記頭部の軸部との付け根部に有し、前記ボルト挿入孔の孔縁部に当接可能な着座面を有するフランジ部と、を有し、
    前記フランジ部は、前記着座面が前記ボルト挿入孔の孔縁部に当接する前の状態において、中央部から径方向外側の外周部に向かって拡開状のテーパ面に形成され、カムボルトに所定締結トルクを付与して前記ボルト挿入孔の孔縁部に当接された状態において、前記外周部と中央部が同一平面状に撓み変形しつつ前記ボルト挿入孔の孔縁部に当接することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  5. 請求項4に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記ロータ内部における前記第2軸方向通路は、該第2軸方向通路に並行に形成された前記第1軸方向通路の軸方向長さよりも長く形成され、
    前記止め溝は、形成位置が前記第2軸方向通路の軸線に対して周方向へずれて、互いに重ならないように配置されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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