JP2021070933A - 鍵管理装置、鍵管理システムおよび鍵管理方法 - Google Patents

Abstract

【課題】鍵の使用者の利便性の向上を図れる鍵管理装置、当該鍵管理装置を含む鍵管理システム、および当該鍵管理装置における鍵管理方法を提供する。【解決手段】鍵管理装置１は、使用するために使用者情報の事前の登録が必要な鍵を収容する鍵収容部と、鍵とは別の物品を収容する物品収容部と、使用者による鍵収容部からの鍵の受取申込や使用者による物品収容部からの物品の取出申込を受け付ける表示操作部３と、制御部１０とを含む。表示操作部３が前記受取申込を受け付けた場合には、制御部１０は、使用者による鍵収容部からの鍵の受け取りを許可するための第１許可処理を実行する。表示操作部３が前記取出申込を受け付けた場合には、制御部１０は、使用者による物品収容部からの物品の取り出しを許可するための第２許可処理を登録済の使用者情報に基づいて実行する。【選択図】図２

Description

この発明は、鍵管理装置、当該鍵管理装置を含む鍵管理システム、および当該鍵管理装置における鍵管理方法に関する。

下記特許文献１に開示された鍵管理機は、キーホルダに連結された鍵を収容する収容庫を含む。収容庫内のパネルには、鍵の最大収容数に応じた複数の挿入口が形成されている。収容庫に収容された鍵に連結されたキーホルダは、いずれかの挿入口に挿入された状態のままロックされている。鍵管理機では、使用者による暗証番号等の入力に応じて使用者の認証が行われる。認証が成功すると、使用者が使用したい鍵に連結されたキーホルダのロックが解除されるので、使用者は、鍵を収容庫から取り出して使用することができる。

特開２０１３−１０４２５５号公報

特許文献１に開示された鍵管理機のような鍵管理装置は、使用者によって鍵の取り出しや返却の際に必ずアクセスされる装置である。一方、鍵以外にも、使用者にとって現地調達が必要な物品がある。このような物品も鍵管理装置において取り扱われるとともに、複雑な手順を踏まずに鍵管理装置から物品を取り出せると、使用者にとって便利である。

この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、鍵の使用者の利便性の向上を図れる鍵管理装置、当該鍵管理装置を含む鍵管理システム、および当該鍵管理装置における鍵管理方法を提供することを目的とする。

本発明は、使用するために使用者情報の事前の登録が必要な鍵を収容する鍵収容部と、鍵とは別の物品を収容する物品収容部と、使用者による前記鍵収容部からの鍵の受取申込を受け付ける第１受付部と、使用者による前記物品収容部からの物品の取出申込を受け付ける第２受付部と、前記第１受付部が前記受取申込を受け付けた場合には、使用者による前記鍵収容部からの鍵の受け取りを許可するための第１許可処理を実行し、前記第２受付部が前記取出申込を受け付けた場合には、使用者による前記物品収容部からの物品の取り出しを許可するための第２許可処理を登録済の前記使用者情報に基づいて実行する処理部とを含む、鍵管理装置である。

また、本発明は、前記使用者情報が、前記鍵によって解錠される施設の利用について決済するための決済情報を含み、前記第２許可処理が、前記物品収容部から取り出される物品についての決済処理を含むことを特徴とする。

また、本発明は、前記使用者情報が、使用者の本人確認をするための本人確認情報を含み、前記第２許可処理が、前記物品収容部から物品を取り出す使用者についての本人確認処理を含むことを特徴とする。

また、本発明は、前記受取申込が、前記施設の利用開始申込を含み、前記第１受付部による前記利用開始申込の受け付けの際に前記第２受付部が前記取出申込を受け付けた場合に、前記処理部が、前記第１許可処理および前記第２許可処理の両方を実行することを特徴とする。

また、本発明は、前記第１許可処理の実行後に前記第２受付部が前記取出申込を受け付けた場合に、前記処理部が、前記第２許可処理を実行することを特徴とする。

また、本発明は、前記物品が、前記物品収容部への返却が必要な物品を含むことを特徴とする。

また、本発明は、前記物品が、ＷｉＦｉルータおよびＧＰＳ追跡端末の少なくともいずれかであることを特徴とする。

また、本発明は、前記受取申込が、前記施設の利用開始申込を含み、前記鍵管理装置が、使用者による前記施設の利用終了申込を受け付ける第３受付部と、前記第１受付部による前記利用開始申込の受け付けから前記第３受付部による前記利用終了申込の受け付けまでの間のいずれかのタイミングにおいて、使用者の本人確認をするための本人確認情報を当該使用者から取得する取得部とをさらに含むことを特徴とする。

また、本発明は、前記利用終了申込が、鍵の返却申込を含むことを特徴とする。

また、本発明は、前記鍵管理装置が、前記物品収容部への物品の返却を検出する第１検出部を含み、使用者による前記物品収容部への物品の返却が前記第１検出部によって検出された場合には、前記第３受付部が、当該使用者による前記利用終了申込を受け付け、使用者による前記物品収容部への物品の返却が前記第１検出部によって検出されない場合には、前記第３受付部が、当該使用者による前記利用終了申込を却下することを特徴とする。

また、本発明は、前記物品が、本体と付属品とを含み、使用者による前記物品収容部への前記本体および前記付属品の全ての返却が前記第１検出部によって検出された場合には、前記第３受付部が、当該使用者による前記利用終了申込を受け付け、使用者による前記物品収容部への前記本体および前記付属品の少なくともいずれかの返却が前記第１検出部によって検出されない場合には、前記第３受付部が、当該使用者による前記利用終了申込を却下することを特徴とする。

また、本発明は、前記鍵管理装置と、前記鍵管理装置に対して通信可能に接続され、前記使用者情報が登録される情報管理装置とを含む、鍵管理システムである。

また、本発明は、前記使用者情報とともに、前記物品収容部内の物品についての使用者による使用予約に関する情報が前記情報管理装置に登録されている状態において、前記第２受付部が前記取出申込を受け付けた場合には、前記処理部が、前記第２許可処理を実行することを特徴とする。

また、本発明は、前記物品が、前記物品収容部への返却が不要な物品を含み、前記鍵管理装置が、前記物品収容部からの物品の取り出しを検出する第２検出部を含み、前記鍵管理システムが、前記第２検出部が前記物品収容部からの物品の取り出しを検出した場合に、前記物品収容部からの物品の取り出しを報知する報知部を含むことを特徴とする。

また、本発明は、使用するために使用者情報の事前の登録が必要な鍵を収容する鍵収容部と、鍵とは別の物品を収容する物品収容部と、使用者による前記鍵収容部からの鍵の受取申込を受け付ける第１受付部と、使用者による前記物品収容部からの物品の取出申込を受け付ける第２受付部と、処理を実行する制御部とを含む鍵管理装置における鍵管理方法であって、前記第１受付部が前記受取申込を受け付けた場合には、使用者による前記鍵収容部からの鍵の受け取りを許可するための第１許可処理を前記制御部が実行するステップと、前記第２受付部が前記取出申込を受け付けた場合には、使用者による前記物品収容部からの物品の取り出しを許可するための第２許可処理を登録済の前記使用者情報に基づいて前記制御部が実行するステップとを含む、鍵管理方法である。

本発明によれば、鍵の使用者の利便性の向上を図ることができる。

この発明の一実施形態に係る鍵管理装置の斜視図である。 鍵管理装置を含む鍵管理システムの一実施形態の電気的構成を示すブロック図である。 鍵管理システムに含まれる情報管理装置に記憶されるテーブルを示す図である。 鍵管理装置の表示操作部の表示内容の一例を示す模式図である。 表示操作部の表示内容の一例を示す模式図である。 表示操作部の表示内容の一例を示す模式図である。 表示操作部の表示内容の一例を示す模式図である。 表示操作部の表示内容の一例を示す模式図である。 表示操作部の表示内容の一例を示す模式図である。 表示操作部の表示内容の一例を示す模式図である。 表示操作部の表示内容の一例を示す模式図である。 表示操作部の表示内容の一例を示す模式図である。 表示操作部の表示内容の一例を示す模式図である。 表示操作部の表示内容の一例を示す模式図である。

以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。図１は、この発明の一実施形態に係る鍵管理装置１の斜視図である。一例として、鍵管理装置１は、施設の一例である民泊用の宿泊施設の近辺にある長時間営業の店舗（例えばコンビニエンスストア）に設置されている。この場合、鍵管理装置１が管理する鍵Ｋは、宿泊施設の出入口（図示せず）を開閉するドアを少なくとも解錠するための鍵である。もちろん、鍵Ｋによってドアを施錠できてもよいし、オートロックであれば、鍵Ｋによってドアを施錠できなくてもよい。詳しくは後述するが、鍵Ｋを使用するためには、使用者情報の事前の登録が必要である。

鍵管理装置１は、その外殻として例えば縦長のボックス形状の本体２を含む。本体２の正面には、第１受付部、第２受付部、第３受付部および取得部の一例としての表示操作部３と、鍵Ｋの使用者である顧客の現金やカード（クレジットカードやキャッシュカードや電子マネーカード等）が投入される投入口４と、鍵管理装置１での処理内容を印刷したレシート（図示せず）が発行される発行口５とが設けられている。表示操作部３、投入口４および発行口５のそれぞれは、顧客にとってアクセスしやすい任意のレイアウトにて配置さればよく、この実施形態では、表示操作部３が本体２の上領域に配置され、投入口４および発行口５が本体２の中央領域の右寄りに配置されている。なお、投入口４は、現金用とカード用とに応じて別々に設けられてもよい。また、本体２の正面には、釣銭等の現金が投出される投出口（図示せず）が設けられてもよい。

本体２は、鍵Ｋを収容する鍵収容部６と、鍵Ｋとは別の物品Ｔを収容する物品収容部７とを含む。鍵収容部６は、例えば本体２の中央領域において投入口４および発行口５の左隣に配置されている。鍵収容部６は、後方へ窪んだ凹状の収容室６Ａと、収容室６Ａを開閉する扉６Ｂとを含む。扉６Ｂは、ヒンジ８を介して本体２に連結されており、実線にて示すように収容室６Ａを閉じた閉位置と、２点鎖線にて示すように収容室６Ａを前側へ開放した開位置との間で回動可能である。収容室６Ａの底として上下左右に延びるパネル６Ｃには、鍵収容部６における鍵Ｋの最大収容数（この実施形態では１２本）に応じた数の差込穴６Ｄが形成されている。これらの差込穴６Ｄは、例えば横６列縦２列で配列されている。

それぞれの鍵Ｋは、リングＲを介してキーホルダＨに連結されている。以下では、鍵ＫにつながったリングＲおよびキーホルダＨを、鍵Ｋの一部とみなすことがある。それぞれの鍵Ｋには、個々の鍵Ｋを識別するための鍵ＩＤが割り当てられている。この実施形態における鍵ＩＤは、１〜１２のいずれかの数字であって、対応する鍵ＫのキーホルダＨ等にも表示されている（図示せず）。鍵収容部６におけるそれぞれの差込穴６Ｄは、これらの鍵ＩＤと１つずつ対応しており、パネル６Ｃにおける各差込穴６Ｄの周辺には、対応する鍵ＩＤが表示されている（パネル６Ｃにおける１〜１２の数字を参照）。鍵収容部６に収容された鍵Ｋでは、この鍵Ｋに連結されたキーホルダＨが、この鍵Ｋと同じ鍵ＩＤが周辺に表示された差込穴６Ｄに差し込まれている。顧客は、鍵ＩＤを目印として、目的の鍵Ｋを特定したり、鍵収容部６における目的の鍵Ｋの収容位置（つまり差込穴６Ｄ）を特定したり、使用した鍵Ｋの返却先となる差込穴６Ｄを特定したりすることができる。

物品収容部７は、例えば鍵収容部６よりも低い位置に配置されている。物品収容部７は、前側へ開放された複数（この実施形態では１２個）の収容室７Ａと、各収容室７Ａに１つずつ配置された複数の引出し７Ｂとを含む。それぞれの引出し７Ｂは、上側へ開放された内部空間を有するボックス状であり、その前端には取っ手７Ｃが設けられている。それぞれの引出し７Ｂは、実線にて示すように収容室７Ａに収容された収容位置と、２点鎖線にて示すように収容室７Ａから前側へ引き出された引出位置との間で前後にスライド可能である。各収容室７Ａには、個々の収容室７Ａを識別するための収容室ＩＤが割り当てられている。この実施形態における収容室ＩＤは、１〜１２のいずれかの数字であって、対応する引出し７Ｂの前端面に表示されている。

各引出し７Ｂには、物品Ｔが収容される。なお、引出し７Ｂを省略して物品Ｔを収容室７Ａに直接収容してもよく、その場合には、各収容室７Ａは、前述した扉６Ｂのような扉（図示せず）によって個別に開閉される。

物品Ｔの一例は、ＷｉＦｉルータおよびＧＰＳ追跡端末の少なくともいずれかであって、これらは引出し７Ｂへの返却が必要である。ＷｉＦｉルータは、例えば訪日外国人がインターネット環境を利用するためにニーズがあり、ＧＰＳ追跡端末は、訪日外国人が目的地までのルート等を確認するためにニーズがある。物品Ｔは、単体で存在してもよいし、本体ＴＡと充電器等の付属品ＴＢとを含んでもよい。本体ＴＡおよび付属品ＴＢのそれぞれは、単数でもよいし複数でもよい。

本体ＴＡおよび付属品ＴＢのそれぞれには、これらを識別するための物品ＩＤを記憶した識別タグＴＣが取り付けられている。識別タグＴＣの一例として、ＲＦＩＤタグを用いることができる。この実施形態では、各収容室７Ａに収容される物品Ｔが予め決まっていて、収容室７Ａの収容室ＩＤと、当該収容室７Ａに収容される物品Ｔの物品ＩＤとは一致している。そのため、物品ＩＤは、収容室ＩＤと同様に、１〜１２のいずれかの数字である。ただし、本体ＴＡおよび付属品ＴＢを含む物品Ｔの場合、本体ＴＡおよび付属品ＴＢのそれぞれには、追番がさらに割り当てられている。例えば、物品Ｔ全体の物品ＩＤが「４」である場合において、本体ＴＡの物品ＩＤは「４−１」であり、付属品ＴＢの物品ＩＤは「４−２」である。

図２は、鍵管理装置１を含む鍵管理システム１００の一実施形態の電気的構成を示すブロック図である。鍵管理システム１００は、単数または複数の鍵管理装置１を含む。各鍵管理装置１には、個々の鍵管理装置１を識別するための装置ＩＤが割り当てられている。この実施形態における装置ＩＤは、Ａ、Ｂ、Ｃ等のアルファベットである。各鍵管理装置１は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）等によって構成された処理部、第１受付部、第２受付部、第３受付部および取得部の一例としての制御部１０と、現金に関する処理を行う現金処理部１１と、顧客のカードに関する処理を行うカード処理部１２と、レシートに関する処理を行うレシート処理部１３とを含む。鍵管理装置１は、鍵収容部６において各鍵Ｋをロックまたはロック解除する複数の鍵ロック部１４と、物品収容部７において各引出し７Ｂをロックまたはロック解除する複数の物品ロック部１５とを含む。

各鍵管理装置１は、鍵収容部６における鍵Ｋの有無を検出する複数の鍵検出部１６と、引出し７Ｂに物品Ｔが収容されているか否かを検出する第１検出部および第２検出部の一例としての複数の物品検出部１７とを含む。各鍵管理装置１は、ＲＯＭ（Read Only Memory）やＲＡＭ（Random Access Memory）等によって構成された記憶部１８と、公衆回線Ｎにつながったインターフェース部である通信Ｉ／Ｆ部１９とを含む。各鍵管理装置１では、表示操作部３、現金処理部１１、カード処理部１２、レシート処理部１３、鍵ロック部１４、物品ロック部１５、鍵検出部１６、物品検出部１７、記憶部１８および通信Ｉ／Ｆ部１９のそれぞれが、制御部１０に対して電気的に接続されている。

表示操作部３は、例えば液晶のタッチパネルによって構成されている。表示操作部３における表示は、制御部１０によって制御される。顧客等による表示操作部３の操作内容は、制御部１０に入力される。この実施形態における表示操作部３の動作モードには、表示操作部３の前に配置された物をスキャンするモードもある。表示操作部３のスキャン動作は、制御部１０によって制御され、表示操作部３によるスキャン内容は、制御部１０に入力されて、制御部１０によってＯＣＲ（Optical Character Reader）処理される。

現金処理部１１は、現金決済のために、投入口４に投入された現金を計数して収納する。なお、前述した投出口が設けられる場合には、現金処理部１１は、投入口４に投入された現金に基づいて釣銭を算出したり、釣銭等の返却用の現金を投出口に投出したりする。現金処理部１１による処理は、制御部１０によって制御される。

カード処理部１２は、カード決済のために投入口４に投入された顧客のカードから必要な情報を読み取ったり、カード決済の中止や終了に応じてカードを投入口４から排出したりする。なお、カード処理部１２は、カードを非接触で読み取る読取部（図示せず）として本体２の正面に設けられてもよい。この場合、顧客がカードを投入口４に出し入れせずにカード処理部１２にかざせば、カード処理部１２は、このカードから情報を読み取ることができる。その場合、カード処理部１２は、カードの代わりに、顧客のスマートフォン等の携帯端末から情報を読み取ってもよい。カード処理部１２による処理は、制御部１０によって制御される。カード処理部１２がカード（この実施形態ではクレジットカード）から情報を読み取ると、制御部１０は、通信Ｉ／Ｆ部１９を介して外部のクレジットカード会社のサーバ（図示せず）と通信し、先ほどの情報に基づいてカード決済を行う。なお、カードが電子マネーカードであれば、カード処理部１２は、このカードの電子マネーを引き落とすことによって電子マネー決済することができる。

レシート処理部１３としてレーザプリンタやサーマルプリンタを用いることができる。レシート処理部１３は、レシートを印刷して発行口５から排出する。レシート処理部１３による処理は、制御部１０によって制御される。

鍵ロック部１４は、例えば電磁ロックによって構成されていて、鍵収容部６の各差込穴６Ｄの周辺に１つずつ設けられている。各鍵ロック部１４には、対応する最寄りの差込穴６Ｄに差し込まれる鍵Ｋの鍵ＩＤに対応付けられている。鍵ロック部１４は、対応する差込穴６Ｄに差し込まれた鍵ＫのキーホルダＨに係合することによって、この鍵Ｋをロックする。鍵ロック部１４は、キーホルダＨから外れることによって、鍵Ｋのロックを解除する。各鍵ロック部１４の動作は、制御部１０によって制御される。

物品ロック部１５は、例えば電磁ロックによって構成されていて、物品収容部７の各収容室７Ａの周辺に１つずつ設けられている。各物品ロック部１５には、対応する最寄りの収容室７Ａの収容室ＩＤ（この実施形態では物品ＩＤでもある）に対応付けられている。引出し７Ｂが収容位置にあるときに、この引出し７Ｂに対応する物品ロック部１５は、この引出し７Ｂに係合することによって、引出し７Ｂを収容位置にてロックする。物品ロック部１５は、引出し７Ｂから外れることによって、引出し７Ｂのロックを解除する。各物品ロック部１５の動作は、制御部１０によって制御される。

鍵検出部１６は、例えばフォトインタラプタ等の遮光センサによって構成されていて、鍵収容部６の各差込穴６Ｄの周辺に１つずつ設けられている。各鍵検出部１６には、対応する最寄りの差込穴６Ｄに差し込まれる鍵Ｋの鍵ＩＤに対応付けられている。鍵検出部１６は、対応する差込穴６Ｄに鍵ＫのキーホルダＨが差し込まれているか否かを検出することによって、鍵Ｋの有無を検出する。各鍵検出部１６の検出結果は、制御部１０に入力される。

物品検出部１７は、例えばタグリーダによって構成されていて、物品収容部７の各収容室７Ａまたは各引出し７Ｂに１つずつ設けられている。各物品検出部１７には、対応する最寄りの収容室７Ａの収容室ＩＤ（この実施形態では物品ＩＤでもある）に対応付けられている。物品検出部１７は、物品Ｔの本体ＴＡおよび付属品ＴＢのそれぞれに取り付けられた識別タグＴＣを認識することによって、対応する引出し７Ｂに本体ＴＡや付属品ＴＢが収容されていることを検出する。各物品検出部１７の検出結果は、制御部１０に入力される。

記憶部１８には、鍵管理装置１が民泊に関する様々なサービスを提供するために制御部１０が実行するアプリケーション（以下「民泊アプリ」という）が記憶されている。

鍵管理システム１００は、パソコン等によって構成された情報管理装置３０も含む。情報管理装置３０は、例えば、鍵管理装置１が設置された店舗から離れた施設に設置されたサーバ（いわゆるクラウドサーバも含む）である。情報管理装置３０は、顧客による宿泊予約等を受け付けるための管理ウェブサイト３１を運営する事業者によって管理されている。主な事業者は、宿泊施設を提供する宿泊事業者（宿泊施設となるアパートのオーナーや、アパートを管理する不動産業者）や、宿泊事業者と顧客との間において仲介を行う仲介業者である。他の事業者として、物品Ｔを提供する事業者や、顧客向けのグルメ情報や娯楽情報等を提供する事業者が存在する。

情報管理装置３０は、ＣＰＵ等によって構成された制御部３２と、ＲＯＭやＲＡＭ等によって構成された記憶部３３と、公衆回線Ｎにつながった通信Ｉ／Ｆ部３４とを含む。情報管理装置３０は、公衆回線Ｎを介して各鍵管理装置１に対して通信可能に接続されている。記憶部３３は、管理ウェブサイト３１を構成する情報等を記憶している。顧客は、公衆回線Ｎに接続された自身の通信端末３５（パソコンやスマートフォン等）によって管理ウェブサイト３１にアクセスできる。前述した各事業者は、それぞれが保有する通信端末（図示せず）によって管理ウェブサイト３１にアクセスして、管理ウェブサイト３１上において担当事業に関する情報を取得したり更新したりすることができる。管理ウェブサイト３１上における様々な処理は、制御部３２によって実行される。

次に、顧客が自身の通信端末３５を用いて宿泊予約をしてチェックインしてからチェックアウトするまでの流れについて説明する。まず、顧客が、通信端末３５を操作して公衆回線Ｎ上の管理ウェブサイト３１にアクセスし、管理ウェブサイト３１にて宿泊情報および使用者情報を入力することによって宿泊施設を予約する。

宿泊情報は、宿泊先となる宿泊施設の情報（例えば宿泊先の部屋の識別情報）と、宿泊日程（チェックイン予定日およびチェックアウト予定日）とを含む。使用者情報は、宿泊する顧客の利用人数である宿泊人数と、全ての顧客または顧客の中の代表者の個人情報（この実施形態では代表者の個人情報）とを含む。宿泊先の部屋の識別情報と、この部屋のドアを開くための鍵Ｋの鍵ＩＤと、この鍵Ｋを管理する鍵管理装置１の装置ＩＤとの関係は、記憶部３３に予め登録されているので、情報管理装置３０の制御部３２は、入力された部屋の識別情報から、この部屋の鍵Ｋの鍵ＩＤと、この鍵Ｋを管理する鍵管理装置１の装置ＩＤとを特定することができる。

顧客の個人情報は、顧客の本人確認をするための本人確認情報と、宿泊施設の利用について決済するための決済情報とを含む。本人確認情報は、顧客の氏名や電話番号等を含む。決済情報として、顧客のクレジットカードのカード番号や、顧客のキャッシュカードの口座番号等が挙げられる。通信端末３５にカメラ機能がある場合には、顧客は、予約の際に、自分の顔または自分のパスポート等の身分証明書における顔写真を通信端末３５によって撮影し、その撮影画像を本人確認情報として管理ウェブサイト３１に送信してもよい。

このように顧客が宿泊予約のために入力した宿泊情報および使用者情報は、情報管理装置３０の制御部３２によって記憶部３３のテーブル４０に新規登録される。具体的には、制御部３２は、今回の予約を特定するための予約番号を生成し、図３に示すように、予約番号と、今回の予約に関する宿泊情報および使用者情報と、宿泊先のドアの鍵Ｋを管理する鍵管理装置１の装置ＩＤと、この鍵Ｋの鍵ＩＤと、この鍵Ｋの使用状態に関する第１状態情報とを対応付けてテーブル４０に新規登録する。第１状態情報には、鍵Ｋが顧客（今回予約した顧客であり、以下同じ）によってまだ使用されていないことを意味する「未使用」と、鍵Ｋが顧客によって使用されていることを意味する「使用中」と、鍵Ｋが顧客によって鍵管理装置１に返却されたことを意味する「返却済」とがある。

宿泊中に物品Ｔが必要な顧客は、宿泊予約時において、管理ウェブサイト３１にて物品情報を入力することによって物品収容部７内の物品Ｔについて使用予約することもできる。物品情報は、顧客がレンタルしたい物品Ｔの種類および個数に関する情報を含む。各鍵管理装置１の装置ＩＤと、各鍵管理装置１の物品収容部７の各収容室７Ａの収容室ＩＤと、各収容室７Ａに収容される物品Ｔの物品ＩＤと、当該物品Ｔの種類との関係は、情報管理装置３０の記憶部３３に予め登録されている。そのため、情報管理装置３０の制御部３２は、入力された物品情報から、宿泊先の鍵Ｋを管理する同じ装置ＩＤの鍵管理装置１において当該物品ＩＤの物品Ｔを収容した収容室７Ａの収容室ＩＤ（この実施形態では物品ＩＤでもある）を特定することができる。

このように収容室ＩＤ（この実施形態では物品ＩＤでもある）を特定した制御部３２は、顧客が入力した物品情報に基づいて、宿泊先のドアの鍵Ｋを管理する鍵管理装置１の物品収容部７によって管理される物品Ｔのうち、顧客の宿泊日程中では空いている物品Ｔの物品ＩＤを特定する。そして、制御部３２は、テーブル４０において、当該顧客の予約番号に対応付けて、当該物品ＩＤと、当該物品Ｔの使用状態に関する第２状態情報とを新規登録する。第２状態情報には、第１状態情報と同様に、「未使用」と「使用中」と「返却済」とがある。宿泊予約時において物品Ｔも予約されると、「未使用」という第２状態情報と物品ＩＤとが、物品収容部７内の物品Ｔについての顧客による使用予約に関する情報として、前述した使用者情報、鍵ＩＤおよび第１状態情報とともにテーブル４０に登録される（図３における予約番号１００１についての第２状態情報を参照）。

ただし、物品Ｔが予約されていない予約番号については、テーブル４０において物品ＩＤおよび第２状態情報のそれぞれは「−（ハイフン）」になっている（図３における予約番号１００２についての物品ＩＤおよび第２状態情報を参照）。空いている物品Ｔとは、第２状態情報が「返却済」になっている物品ＩＤの物品Ｔ、または、テーブル４０に物品ＩＤが登録されていない物品Ｔである。制御部３２は、テーブル４０に登録済みの宿泊日程、物品ＩＤおよび第２状態情報を参照することによって、各鍵管理装置１において空いている物品Ｔの物品ＩＤを特定することができる。または、各物品Ｔのスケジュールがテーブル４０とは別に記憶部３３に記憶されていて、制御部３２は、このスケジュールを参照することによって、空いている物品Ｔの物品ＩＤを特定してもよい。なお、鍵Ｋのスケジュールも物品Ｔのスケジュールと同様に管理されている。また、前述した事業者は、管理ウェブサイト３１にアクセスして、テーブル４０の内容を管理ウェブサイト３１上で閲覧したり変更したりすることができる。

情報管理装置３０の制御部３２は、顧客による通信端末３５を介した管理ウェブサイト３１へのアクセスに応じて、以上のようにテーブル４０に宿泊情報、使用者情報、装置ＩＤ、鍵ＩＤおよび第１状態情報（場合によっては物品ＩＤおよび第２状態情報も）を新規登録すると、予約の完了を示す完了通知を管理ウェブサイト３１から顧客の通信端末３５に送信する。これにより、今回の予約に関する一連の手続きが完了する。完了通知は、予約番号と、宿泊情報と、鍵ＩＤと、この鍵ＩＤが割り当てられた鍵Ｋを管理している鍵管理装置１の位置情報とを含む。鍵管理装置１の位置情報と、この鍵管理装置１の装置ＩＤとの関係は、記憶部３３に予め登録されている。顧客が物品Ｔも予約している場合の完了通知は、当該物品Ｔの種類情報も含む。

この実施形態では、予約時において決済情報が入力されるので、情報管理装置３０とクレジットカード会社のサーバ（図示せず）との通信によって、予約の完了時には宿泊施設の利用に関するカード決済も完了している。顧客が物品Ｔも予約している場合には、予約の完了時には物品Ｔの利用に関するカード決済も完了している。

通信端末３５において完了通知を受信した顧客は、宿泊日程の初日において、完了通知における鍵管理装置１の位置情報に基づいて、鍵Ｋの受け取り場所である店舗に向かう。店舗に到着した顧客は、鍵管理装置１の前に立つ。待機状態にある鍵管理装置１の表示操作部３には、図４に示す待機画面４１が表示されている。待機画面４１には、鍵管理装置１に搭載された民泊アプリのタイトル４２と、民泊アプリによって鍵管理装置１から提供されるサービスの概要についての注記４３と、民泊アプリを起動させるために待機画面４１へのタッチを顧客に促す案内文４４とが表示されている。なお、顧客が外国人である場合を想定して、表示操作部３に表示されるタイトル４２や注記４３や案内文４４等の文字は、日本語だけに限らず、英語等の外国語でも表示されてもよい。

顧客が待機画面４１にタッチすると、鍵管理装置１の制御部１０は、民泊アプリを起動して、まず、図５に示す入力画面４５を表示操作部３に切替表示する。入力画面４５には、顧客に予め通知された予約番号の入力を促す案内文４６と、予約番号を入力するためにテンキー等によって構成された入力部４７と、予約番号の入力内容が表示される表示欄４８と、予約番号の入力内容について決定するための決定キー４９と、今回の取引をキャンセルするためのキャンセルキー５８とが表示されている。なお、決定キー４９やキャンセルキー５８のように語尾に「キー」と付く名称のものは、全てタッチキーである。

顧客が、入力部４７を操作して自身の予約番号を入力し、表示欄４８に表示された予約番号を確認してから決定キー４９にタッチすると、制御部１０は、入力された予約番号を情報管理装置３０に送信する。情報管理装置３０の制御部３２は、受信した予約番号をテーブル４０の中から見つけて、この予約番号に紐付いた宿泊日程の初日が本日であることを確認すると、この予約番号についての予約を確認した旨を示す予約確認通知を鍵管理装置１に送信する。なお、顧客がキャンセルキー５８にタッチすると、制御部１０は、今回の取引をキャンセルして、待機画面４１（図４参照）を表示操作部３に切替表示する。なお、顧客が入力部４７を操作して予約番号を入力するのでなく、例えば、予約番号に対応するコードが完了通知の一部として通信端末３５に事前送信されていて、顧客が通信端末３５の画面上に表示させた当該コードを表示操作部３等に読み取らせることによって予約番号をワンタッチ入力できてもよい。

情報管理装置３０から予約確認通知を受信した鍵管理装置１の制御部１０は、図６に示すメニュー選択画面５０を表示操作部３に切替表示する。メニュー選択画面５０には、鍵管理装置１が提供するサービスにおける複数のメニューのいずれかの選択を促す案内文５１と、これらのメニューに１つずつ対応する複数のメニューキー５２と、前述したキャンセルキー５８とが表示されている。この実施形態におけるメニューキー５２には、チェックインするためのチェックインキー５２Ａと、物品Ｔをレンタルするためのレンタルキー５２Ｂと、物品Ｔを返却するための返却キー５２Ｃと、チェックアウトするためのチェックアウトキー５２Ｄとがある。各メニューキー５２には、対応するメニューのタイトルが表示されている。

チェックインしたい顧客がチェックインキー５２Ａにタッチすると、チェックインキー５２Ａを表示した表示操作部３は、顧客による鍵収容部６からの鍵Ｋの受取申込、つまり宿泊施設の利用開始申込（チェックインの申込）を受け付ける。この場合、制御部１０は、顧客による鍵収容部６からの鍵Ｋの受け取りを許可するための第１許可処理を実行する。具体的には、まず、制御部１０は、テーブル４０において顧客の予約番号に紐付いた個人情報および鍵ＩＤ（図３参照）を情報管理装置３０に問い合わせて取得するとともに、図７に示す本人確認画面５３を表示操作部３に切替表示する。本人確認画面５３には、本人確認のために顧客に対して自身の身分証明書（この実施形態ではパスポート）を表示操作部３に近付けてスキャンすることを促す案内文５４と、スキャンを実行するためのスキャンキー５５と、戻るキー５９とが表示されている。

顧客が自身のパスポートの身分証明欄を表示操作部３に向けた状態でスキャンキー５５にタッチすると、制御部１０は、本人確認処理の一環として、表示操作部３をスキャンモードで動作させてパスポートの身分証明欄をスキャンして、その内容をＯＣＲ処理することによって、顧客の本人確認をするための本人確認情報を当該顧客から取得する。そして、制御部１０は、ＯＣＲ処理したパスポートの身分証明欄の内容と、情報管理装置３０から先ほど受信した事前登録済の個人情報における本人確認情報とを照合することによって、本人確認を行う。鍵管理装置１は、顧客を撮影するカメラ（図示せず）を備えてもよく、制御部１０は、スキャンした身分証明書の顔写真とカメラによって撮影した顧客の画像とに基づく生体認証を、単独または追加の本人確認として実施してもよい。顧客が戻るキー５９にタッチすると、制御部１０は、１つ前のメニュー選択画面５０（図６参照）を表示操作部３に切替表示する。

本人確認処理において顧客の本人確認が成功すると、制御部１０は、先ほど取得した鍵ＩＤに対応する鍵ロック部１４による鍵Ｋのロックを解除して、図８に示す鍵受取画面５６を表示操作部３に切替表示する。なお、鍵収容部６には、扉６Ｂを閉位置にてロックしたりロック解除したりする扉ロック部（図示せず）が設けられてもよく、その場合には、制御部１０は、鍵Ｋのロックを解除するとともに、扉６Ｂのロックも解除する。

鍵受取画面５６には、ロックが解除された鍵ＩＤの鍵Ｋの受け取りを顧客に促す案内文５７が表示されている。鍵受取画面５６を見た顧客は、扉６Ｂを開いて、案内文５７に記された鍵ＩＤの鍵Ｋを見つけて引き抜くことによって、この鍵Ｋを受け取る。対応する鍵検出部１６が、この鍵ＫのキーホルダＨを検出しなくなると、制御部１０は、鍵Ｋの受け取りが完了したと判断して、鍵受取完了通知を情報管理装置３０に送信する。鍵受取完了通知には、鍵管理装置１の装置ＩＤと、受け取りが完了した鍵Ｋの鍵ＩＤとが少なくとも含まれている。鍵受取完了通知を受信した情報管理装置３０の制御部３２は、テーブル４０において該当する鍵ＩＤの第１状態情報を「未使用」から「使用中」に変更する（図３における予約番号１００２についての第１状態情報を参照）。

制御部１０は、宿泊先の情報（例えば宿泊先までのルート情報）を表示操作部３に表示したり、顧客の通信端末３５に転送したり、宿泊先の情報が印刷されたレシートを発行口５から発行したりしてもよい。これにより、一連の第１許可処理が終了する。鍵Ｋを受け取った顧客は、宿泊先の宿泊施設に向かい、この宿泊施設のドアを鍵Ｋによって解錠して宿泊施設内に滞在することができる。なお、チェックイン完了直後の表示操作部３には、前述したグルメ情報や娯楽情報が管理ウェブサイト３１からダウンロードされて顧客向けに表示されてもよい。また、チェックイン後に同じ予約番号を入力した場合のメニュー選択画面５０には、チェックインキー５２Ａが表示されなくてもよい（図６参照）。

宿泊予約時には物品Ｔの予約をしていなかった顧客が、チェックインの際に物品Ｔをレンタルしたくなった場合には、引き続き鍵管理装置１にアクセスして、メニュー選択画面５０においてレンタルキー５２Ｂ（図６参照）にタッチする。すると、レンタルキー５２Ｂを表示した表示操作部３は、顧客による物品収容部７からの物品Ｔの取出申込を受け付ける。この場合、制御部１０は、顧客による物品収容部７からの物品Ｔの取り出しを許可するための第２許可処理を実行する。

具体的には、まず、制御部１０は、図９に示す物品選択画面６０を表示操作部３に切替表示する。物品選択画面６０には、鍵管理装置１にてレンタルできる物品Ｔの種類選択を促す案内文６１と、物品の種類に１つずつ対応する複数の物品キー６２と、前述した戻るキー５９とが表示されている。この実施形態における物品キー６２には、ＷｉＦｉルータを選択するための第１物品キー６２Ａと、ＧＰＳ追跡端末を選択するための第２物品キー６２Ｂとがある。各物品キー６２には、対応する物品の種類情報が表示されている。

例えば、ＷｉＦｉルータをレンタルしたい顧客が第１物品キー６２Ａにタッチすると、制御部１０は、現在空いている未使用のＷｉＦｉルータの物品ＩＤと、先ほど入力画面４５にて入力された予約番号に紐付いた決済情報とを情報管理装置３０に問い合わせる。情報管理装置３０の制御部３２は、テーブル４０の内容に基づいて、該当する物品ＩＤと登録済みの決済情報とを抽出して鍵管理装置１に通知する。

顧客がレンタルしたい未使用の物品Ｔの物品ＩＤと登録済みの決済情報とが情報管理装置３０から通知された鍵管理装置１の制御部１０は、この物品ＩＤに対応する物品ロック部１５による引出し７Ｂのロックを解除して、図１０に示す物品受取画面６３を表示操作部３に切替表示する。また、制御部１０は、この物品Ｔ（これから物品収容部７から取り出される物品Ｔ）についての決済処理を、当該決済情報に基づいてカード処理部１２によって実行し、決済処理の内容を記載したレシート（図示せず）をレシート処理部１３によって発行口５に発行する。この場合の制御部１０は、この顧客について登録済の使用者情報における決済情報に基づいて（つまり当該決済情報を流用して）第２許可処理の決済処理を実行する。この場合には、当該決済処理のために、顧客による決済情報の再登録等の複雑な手順が不要であるので、顧客は、複雑な手順を踏まずに決済処理を済ませて、後述するように物品収容部７からの物品Ｔを取り出すことができる。これにより、鍵Ｋの顧客の利便性の向上を図ることができる。なお、顧客は、現金を投入口４に投入することによって、物品Ｔについて現金決済できてもよい。

物品受取画面６３には、ロックが解除された引出し７Ｂを開けて中の物品Ｔの受け取りを顧客に促す案内文６４が表示されている。物品受取画面６３を見た顧客は、案内文６４に記された物品ＩＤの引出し７Ｂを引出位置まで開けて中の物品Ｔを取り出し、収容位置に戻すとともに、発行口５からレシートを取り出す。レシートには、物品Ｔの使用方法や返却方法等が記載されていてもよい。対応する物品検出部１７が、この物品Ｔにおける本体ＴＡおよび付属品ＴＢの両方を検出しなくなると、制御部１０は、物品Ｔの受け取りが完了したと判断して、物品受取完了通知を情報管理装置３０に送信する。物品検出部１７が、本体ＴＡおよび付属品ＴＢのどちらかを引き続き検出している場合には、制御部１０は、表示操作部３での表示等によって取り忘れを顧客に報知してもよい。

物品受取完了通知には、受け取りが完了した物品Ｔの物品ＩＤと、顧客の予約番号とが少なくとも含まれている。物品受取完了通知を受信した情報管理装置３０の制御部３２は、テーブル４０における当該予約番号についての記憶領域において、当該物品ＩＤを新規登録するとともに、この物品ＩＤの第２状態情報を「使用中」として新規登録する（図３における予約番号１００３についての第２状態情報を参照）。また、鍵管理装置１の制御部１０は、顧客によって物品Ｔの取り出し後に収容位置に戻された引出し７Ｂを物品ロック部１５によってロックする。これにより、一連の第２許可処理が終了する。

第１許可処理において既に本人確認処理が実行済みなので、第２許可処理では、本人確認処理が再度実行されなくてもよい。しかし、第２許可処理において本人確認処理が実行される場合には、制御部１０は、該当する登録済みの本人確認情報を情報管理装置３０のテーブル４０から取得して、この本人確認情報と、顧客のパスポートからスキャンした情報とに基づいて本人確認処理を実行する。このように事前に登録された本人確認情報を流用する場合には、第２許可処理での本人確認処理のために、顧客による本人確認情報の再登録等の複雑な手順が不要であるので、顧客は、速やかに物品収容部７からの物品Ｔを取り出すことができる。

以上のように、チェックインの申込の受け付けの際に、顧客によるレンタルキー５２Ｂのタッチによって表示操作部３が物品収容部７からの物品Ｔの取出申込を受け付けた場合には、鍵管理装置１の制御部１０は、第１許可処理および第２許可処理の両方を実行する。そのため、顧客は、チェックインの際に、鍵収容部６から鍵Ｋを受け取るとともに、物品収容部７からの物品Ｔを取り出すこともできる。

一方、宿泊予約時には物品Ｔの予約をしていなかった顧客が、チェックイン後つまり第１許可処理の実行後に物品Ｔをレンタルしたくなった場合には、鍵管理装置１に赴いて入力画面４５（図５参照）にて予約番号を入力した後に、メニュー選択画面５０においてレンタルキー５２Ｂ（図６参照）にタッチする。これに応じて、制御部１０が、顧客による物品Ｔの取出申込を受け付けて第２許可処理を実行するので、顧客は、チェックイン後のタイミングにおいて、物品収容部７から物品Ｔを取り出すことができる。

宿泊予約時に物品Ｔの予約もしていた顧客がメニュー選択画面５０のチェックインキー５２Ａ（図６参照）にタッチすると、制御部１０は、顧客の予約番号に紐付いた個人情報および鍵ＩＤ（図３参照）を情報管理装置３０から取得する際に、この予約番号に紐付いてテーブル４０に登録済の物品ＩＤも取得する（図３における予約番号１００１についての物品ＩＤを参照）。制御部１０は、第１許可処理として鍵受取画面５６を表示操作部３に表示して顧客に鍵Ｋを受け取らせた後に、第２許可処理の一環として、物品選択画面６０（図９参照）をスキップして、物品受取画面６３（図１０参照）を表示操作部３に切替表示する。顧客による物品Ｔの取り出しの後に、制御部１０は、物品受取完了通知を情報管理装置３０に送信する。物品受取完了通知を受信した情報管理装置３０の制御部３２は、テーブル４０において、この物品ＩＤの第２状態情報を「未使用」から「使用中」に変更する。

このように、宿泊予約に関する使用者情報とともに、物品Ｔの使用予約に関する情報（この実施形態では「未使用」という第２状態情報および物品ＩＤ）が情報管理装置３０のテーブル４０に登録されている状態において、鍵管理装置１の制御部１０は、物品Ｔの取出申込を受け付けた場合には、前述した第２許可処理を実行する。そのため、物品Ｔの使用予約をしてから鍵管理装置１にアクセスした顧客は、チェックイン時だけでなく、チェックインとは別の任意のタイミングであっても、物品Ｔの取出申込を行えば、第２許可処理が実行されることによって、物品収容部７からの物品Ｔを取り出すことができる。

物品Ｔを受け取った顧客が、レンタル中の物品Ｔをチェックアウト前に返却したい場合には、鍵管理装置１に赴いて入力画面４５（図５参照）にて予約番号（または、例えば物品Ｔのレンタル時等に新たに付与される別の番号）を入力した後に、メニュー選択画面５０において返却キー５２Ｃ（図６参照）にタッチする。すると、制御部１０は、図１１に示す物品選択画面６５を表示操作部３に切替表示する。物品選択画面６５には、鍵管理装置１に返却できる物品の種類選択を促す案内文６６と、物品の種類に１つずつ対応する複数の物品キー６７と、前述した戻るキー５９とが表示されている。前述した物品キー６２（図９参照）と同様に、物品キー６７には、ＷｉＦｉルータを選択するための第１物品キー６７Ａと、ＧＰＳ追跡端末を選択するための第２物品キー６７Ｂとがある。

例えば、ＷｉＦｉルータを返却したい顧客が第１物品キー６７Ａにタッチすると、制御部１０は、入力画面４５にて入力された予約番号に紐付いた物品ＩＤを情報管理装置３０に問い合わせる。情報管理装置３０の制御部３２は、この予約番号に紐付いた物品ＩＤをテーブル４０の中から見つけて、鍵管理装置１に通知する。通知を受けた制御部１０は、この物品ＩＤに対応する物品ロック部１５による引出し７Ｂのロックを解除して、図１２に示す物品返却画面６８を表示操作部３に切替表示する。物品返却画面６８には、当該物品ＩＤの引出し７Ｂを開けて物品Ｔ３を返却することを顧客に促す案内文６９が表示されている。物品返却画面６８を見た顧客は、案内文６９に記された物品ＩＤの引出し７Ｂを引出位置まで開けて物品Ｔを引出し７Ｂ内に収容し、この引出し７Ｂを収容位置に戻す。

収容位置に戻された引出し７Ｂに対応する物品検出部１７が、引出し７Ｂ内の物品Ｔにおける本体ＴＡおよび付属品ＴＢの両方を検出すると、制御部１０は、物品Ｔの返却が完了したと判断して、物品返却完了通知を情報管理装置３０に送信する。物品返却完了通知には、返却が完了した物品Ｔの物品ＩＤが少なくとも含まれている。物品返却完了通知を受信した情報管理装置３０の制御部３２は、テーブル４０において該当する物品ＩＤの第２状態情報を「使用中」から「返却済」に変更する（図３における予約番号１００４についての第２状態情報を参照）。また、制御部１０は、収容位置に戻された引出し７Ｂを物品ロック部１５によってロックする。なお、物品Ｔは、決まった引出し７Ｂに返却されなくてもよく、例えば、取出し時とは別の空いた引出し７Ｂに返却されてもよい。

顧客がチェックアウトしたい場合には、鍵管理装置１に赴いて入力画面４５（図５参照）にて予約番号を入力した後に、メニュー選択画面５０においてチェックアウトキー５２Ｄ（図６参照）にタッチする。すると、チェックアウトキー５２Ｄを表示した表示操作部３は、顧客による鍵Ｋの返却申込、つまり宿泊施設の利用終了申込（チェックアウトの申込）を受け付ける。この場合、制御部１０は、入力画面４５にて入力された予約番号に紐付いた鍵ＩＤを情報管理装置３０に問い合わせる。情報管理装置３０の制御部３２は、この予約番号に紐付いた鍵ＩＤをテーブル４０の中から見つけて、鍵管理装置１に通知する。この予約番号に紐付いて第２状態情報が「使用中」になっている物品ＩＤがテーブル４０にあれば、制御部３２は、この物品ＩＤも鍵管理装置１に通知する。

情報管理装置３０から鍵ＩＤが通知されたものの物品ＩＤは通知されなかった制御部１０は、図１３に示す鍵返却画面７０を表示操作部３に切替表示する。鍵返却画面７０には、当該鍵ＩＤの差込穴６Ｄへの鍵Ｋの差し込みを顧客に促す案内文７１が表示されている。鍵返却画面７０を見た顧客は、案内文７１に記された鍵ＩＤの差込穴６Ｄに鍵ＫのキーホルダＨを差し込むことによって、この鍵Ｋを返却する。

返却された鍵Ｋに対応する鍵検出部１６が、この鍵Ｋを検出すると、制御部１０は、鍵Ｋの返却が完了したと判断して、鍵返却完了通知を情報管理装置３０に送信する。鍵返却完了通知には、鍵管理装置１の装置ＩＤと、返却が完了した鍵Ｋの鍵ＩＤとが少なくとも含まれている。鍵返却完了通知を受信した情報管理装置３０の制御部３２は、テーブル４０において該当する鍵ＩＤの第１状態情報を「使用中」から「返却済」に変更する（図３における予約番号１００４についての第１状態情報を参照）。また、制御部１０は、返却された鍵Ｋを鍵ロック部１４によってロックする。

一方、情報管理装置３０から鍵ＩＤだけでなく未返却の物品Ｔの物品ＩＤも通知された制御部１０は、図１４に示す却下画面７２を表示操作部３に切替表示する。なお、本体ＴＡおよび付属品ＴＢを有する物品Ｔにおいて本体ＴＡおよび付属品ＴＢの一方が未返却のままであるのにチェックアウトの申込があった場合にも、制御部１０は、却下画面７２を表示する。却下画面７２には、物品Ｔの返却が完了していない旨の案内文７３と、前述した戻るキー５９とが表示されている。つまり、顧客による物品収容部７への物品Ｔ（本体ＴＡおよび付属品ＴＢの少なくともいずれか）の返却が物品検出部１７によって検出されない場合には、制御部１０は、却下画面７２を表示することによって、当該顧客によるチェックアウトの申込を却下する。つまり、返却が必要な物品Ｔにおける本体ＴＡおよび付属品ＴＢの全てが物品収容部７に返却されたことが検出されなければチェックアウトができないので、顧客が物品Ｔの返却を忘れることによる不利益（遅延金の支払い等）を後々に被ることを防止できる。

却下画面７２を見た顧客は、メニュー選択画面５０（図６参照）に戻って返却キー５２Ｃにタッチして、前述したように未返却の物品Ｔを返却してから、あらためてチェックアウトキー５２Ｄ（図６参照）にタッチして、チェックアウトを再度申し込む。顧客による物品収容部７への物品Ｔ（本体ＴＡおよび付属品ＴＢの全て）の返却が物品検出部１７によって検出された場合には、制御部１０は、鍵返却画面７０（図１３参照）を表示することによって、当該顧客によるチェックアウトの申込を受け付ける。なお、顧客がメニュー選択画面５０に戻って返却キー５２Ｃにタッチしなくても、制御部１０は、却下画面７２に続いて物品返却画面６８（図１２参照）を表示して、物品Ｔの返却を受け付けてもよい。

前述したＷｉＦｉルータやＧＰＳ追跡端末等の物品Ｔは、特に訪日外国人からのニーズが高いものの、現状では、空港位でしか受け取りや返却ができない。しかし、この実施形態のように、民泊を利用する顧客がチェックインやチェックアウトのために必ず立ち寄る鍵管理装置１において物品Ｔの受け取りや返却ができれば、顧客の利便性向上を図れるとともに、鍵管理装置１の付加価値が向上し、物品Ｔのレンタルの促進による収益の向上も図れる。

この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項に記載の範囲内において種々の変更が可能である。

例えば、前述した物品Ｔは、物品収容部７から取り出した後に返却が必要であったが、例えば宿泊施設で消費される石鹸や洗剤等のように物品収容部７への返却が不要な物品であってもよい。鍵管理システム１００は、物品検出部１７が物品収容部７からの物品Ｔの取り出しを検出した場合に、物品収容部７からの物品Ｔの取り出しを報知する報知部８０を含んでもよい。報知部８０は、例えば情報管理装置３０に設けられたモニタ等であってもよい（図２参照）。鍵管理装置１の制御部１０は、物品検出部１７が物品収容部７からの物品Ｔの取り出しを検出した場合に、取出通知を情報管理装置３０に送信する。

取出通知は、鍵管理装置１の装置ＩＤと、取り出された物品Ｔの物品情報と、物品Ｔが取り出された収容室７Ａの収容室ＩＤとを含む。情報管理装置３０の制御部３２は、受信した取出通知の内容に対応する情報を報知部８０によって、周囲の係員等に報知する。または、報知部８０は、受信した取出通知を、物品Ｔを取り扱う事業者の通信端末に転送する。報知を受けた事業者は、鍵管理装置１に赴いて新たな物品Ｔを速やかに物品収容部７に補充することができる。これにより、物品収容部７における物品Ｔの在庫切れを極力なくすことができるので、顧客が在庫切れによる不利益を被ることを防止できる。物品収容部７には、返却が必要な物品および返却が不要な物品のいずれか一方だけが収容されてもよいし、両方が必要に応じて区分して収容されてもよい。

前述した本人確認処理は、チェックイン時に実行される必要はなく、表示操作部３によるチェックイン申込の受け付けからチェックアウト申込の受け付けまでの間のいずれかのタイミングに実行されればよい。そのため、第１許可処理に本人確認処理が含まれなくてもよく、その場合には、鍵管理装置１の制御部１０は、第１許可処理の際、顧客によるチェックインキー５２Ａのタッチに応じて直ちに鍵Ｋのロックを解除して鍵受取画面５６（図８参照）を表示する。制御部１０は、今回物品Ｔを取り出す顧客について、本人確認処理を第２許可処理の一環として実行してもよい。その場合には、宿泊予約のための本人確認処理を、その後にあらためて実行しなくてもよい。

前述した実施形態では、鍵管理装置１において、鍵ＫのキーホルダＨが鍵収容部６において予め指定された差込穴６Ｄに差し込まれているか否かが鍵検出部１６によって検出されることによって、鍵Ｋの有無が検出される。これに代えて、物品Ｔの有無の物品検出部１７によって検出する構成と同様に、鍵ＫまたはキーホルダＨにＲＦＩＤタグ等の識別タグを取り付けて、識別タグの識別によって鍵Ｋの有無を検出してもよい。この場合には、鍵収容部６においてそれぞれの鍵を特定の位置に収容しなくてもよい。

前述した実施形態では、民泊用の宿泊施設について記載したが、本発明は、利用に際して予約を必要として鍵Ｋによって解錠される施設や物品であれば同様に適用することが可能である。例えば、鍵Ｋは、レンタカーの鍵であってもよく、その場合の物品Ｔは、ポータブルカーナビ等のアクセサリである。

以上に説明した様々な特徴は、適宜組み合わせることができる。

１ 鍵管理装置
３ 表示操作部
６ 鍵収容部
７ 物品収容部
１０ 制御部
１７ 物品検出部
３０ 情報管理装置
８０ 報知部
１００ 鍵管理システム
Ｋ 鍵
Ｔ 物品
ＴＡ 本体
ＴＢ 付属品

Claims (15)

1. 使用するために使用者情報の事前の登録が必要な鍵を収容する鍵収容部と、
   鍵とは別の物品を収容する物品収容部と、
   使用者による前記鍵収容部からの鍵の受取申込を受け付ける第１受付部と、
   使用者による前記物品収容部からの物品の取出申込を受け付ける第２受付部と、
   前記第１受付部が前記受取申込を受け付けた場合には、使用者による前記鍵収容部からの鍵の受け取りを許可するための第１許可処理を実行し、前記第２受付部が前記取出申込を受け付けた場合には、使用者による前記物品収容部からの物品の取り出しを許可するための第２許可処理を登録済の前記使用者情報に基づいて実行する処理部とを含む、鍵管理装置。
2. 前記使用者情報は、前記鍵によって解錠される施設の利用について決済するための決済情報を含み、
   前記第２許可処理は、前記物品収容部から取り出される物品についての決済処理を含む、請求項１に記載の鍵管理装置。
3. 前記使用者情報は、使用者の本人確認をするための本人確認情報を含み、
   前記第２許可処理は、前記物品収容部から物品を取り出す使用者についての本人確認処理を含む、請求項１または２に記載の鍵管理装置。
4. 前記受取申込は、前記施設の利用開始申込を含み、
   前記第１受付部による前記利用開始申込の受け付けの際に前記第２受付部が前記取出申込を受け付けた場合に、前記処理部は、前記第１許可処理および前記第２許可処理の両方を実行する、請求項２または３に記載の鍵管理装置。
5. 前記第１許可処理の実行後に前記第２受付部が前記取出申込を受け付けた場合に、前記処理部は、前記第２許可処理を実行する、請求項１〜４のいずれか一項に記載の鍵管理装置。
6. 前記物品は、前記物品収容部への返却が必要な物品を含む、請求項１〜５のいずれか一項に記載の鍵管理装置。
7. 前記物品は、ＷｉＦｉルータおよびＧＰＳ追跡端末の少なくともいずれかである、請求項６に記載の鍵管理装置。
8. 前記受取申込は、前記施設の利用開始申込を含み、
   使用者による前記施設の利用終了申込を受け付ける第３受付部と、
   前記第１受付部による前記利用開始申込の受け付けから前記第３受付部による前記利用終了申込の受け付けまでの間のいずれかのタイミングにおいて、使用者の本人確認をするための本人確認情報を当該使用者から取得する取得部とをさらに含む、請求項１〜７のいずれか一項に記載の鍵管理装置。
9. 前記利用終了申込は、鍵の返却申込を含む、請求項８に記載の鍵管理装置。
10. 前記物品収容部への物品の返却を検出する第１検出部を含み、
    使用者による前記物品収容部への物品の返却が前記第１検出部によって検出された場合には、前記第３受付部は、当該使用者による前記利用終了申込を受け付け、
    使用者による前記物品収容部への物品の返却が前記第１検出部によって検出されない場合には、前記第３受付部は、当該使用者による前記利用終了申込を却下する、請求項８または９に記載の鍵管理装置。
11. 前記物品は、本体と付属品とを含み、
    使用者による前記物品収容部への前記本体および前記付属品の全ての返却が前記第１検出部によって検出された場合には、前記第３受付部は、当該使用者による前記利用終了申込を受け付け、
    使用者による前記物品収容部への前記本体および前記付属品の少なくともいずれかの返却が前記第１検出部によって検出されない場合には、前記第３受付部は、当該使用者による前記利用終了申込を却下する、請求項１０に記載の鍵管理装置。
12. 請求項１〜１１のいずれか一項に記載の鍵管理装置と、
    前記鍵管理装置に対して通信可能に接続され、前記使用者情報が登録される情報管理装置とを含む、鍵管理システム。
13. 前記使用者情報とともに、前記物品収容部内の物品についての使用者による使用予約に関する情報が前記情報管理装置に登録されている状態において、前記第２受付部が前記取出申込を受け付けた場合には、前記処理部は、前記第２許可処理を実行する、請求項１２に記載の鍵管理システム。
14. 前記物品は、前記物品収容部への返却が不要な物品を含み、
    前記鍵管理装置は、前記物品収容部からの物品の取り出しを検出する第２検出部を含み、
    前記第２検出部が前記物品収容部からの物品の取り出しを検出した場合に、前記物品収容部からの物品の取り出しを報知する報知部を含む、請求項１２または１３に記載の鍵管理システム。
15. 使用するために使用者情報の事前の登録が必要な鍵を収容する鍵収容部と、鍵とは別の物品を収容する物品収容部と、使用者による前記鍵収容部からの鍵の受取申込を受け付ける第１受付部と、使用者による前記物品収容部からの物品の取出申込を受け付ける第２受付部と、処理を実行する制御部とを含む鍵管理装置における鍵管理方法であって、
    前記第１受付部が前記受取申込を受け付けた場合には、使用者による前記鍵収容部からの鍵の受け取りを許可するための第１許可処理を前記制御部が実行するステップと、
    前記第２受付部が前記取出申込を受け付けた場合には、使用者による前記物品収容部からの物品の取り出しを許可するための第２許可処理を登録済の前記使用者情報に基づいて前記制御部が実行するステップとを含む、鍵管理方法。

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