JP2021066994A - リング精紡機ならびにコップグリッパ - Google Patents

Abstract

【課題】安価に製造することができ、かつ種々様々なコップ巻管もしくは満管のコップの確実な把持を可能にする、リング精紡機ならびにコップグリッパを提供する。【解決手段】コップ交換装置１３とを備えたリング精紡機１、ならびにコップ交換装置用のコップグリッパ１４であって、グリッパ基体１８と、グリッパ基体の収容部分と一緒にコップ収容開口を形成している緊締要素と、および半径方向でコップ収容開口への方向において解放位置とクランプ位置との間において移動調節可能にグリッパ基体に配置されているクランプ要素を備え、緊締要素は、少なくとも部分的に、弾性変形可能な材料から形成されている。【選択図】図１

Description

本発明は、互いに並んで配置された多数の紡績ユニットとコップ交換装置とを備えたリング精紡機、ならびに特にリング精紡機のコップ交換装置用のコップグリッパであって、
− グリッパ基体、
− グリッパ基体に配置されている緊締要素であって、グリッパ基体の収容部分と共にコップ収容開口を形成している緊締要素、および
− 半径方向で前記コップ収容開口に向かう方向において解放位置とクランプ位置との間で移動調節可能にグリッパ基体に配置されているクランプ要素
を備えている、コップグリッパに関する。

複数のコップグリッパを有しているコップ交換装置を備えたリング精紡機は、種々様々な構成において、例えば独国特許出願公開第４４０７０９９号明細書に基づいて公知である。このときコップ交換装置は、空のコップ巻管および満管のコップを、リング精紡機の個々の紡績ユニットのスピンドルと、リング精紡機の紡績ユニットに沿って延在する搬送装置との間において移動させるために働く。このときコップ交換装置は通常、リング精紡機に沿って延在していて、かつ複数の可動のシヤーシステムを備えて構成されており、これらのシヤーシステムを用いて、コップグリッパを保持するドッファバーが搬送システムと紡績ユニットとの間において移動調節可能であり、このとき搬送システムがリング精紡機のスピンドルレールの下に通常配置されていることに基づいて、ドッファバーは乗り上げることおよび降下することが可能である。

紡績ユニットにおいて満管のコップを把持するためおよび搬送システムにおいて空のコップ巻管を把持するために、コップグリッパは通常移動調節可能なクランプ要素、例えばクランプジョーを有しており、これらのクランプジョーは、空のコップ巻管または満管のコップをクランプするクランプ位置と、コップもしくはコップ巻管を解放する解放位置との間において移動調節可能であり、このときコップグリッパは通常、満管の、つまり糸が巻成されたコップ巻管をも、コップ巻管の糸のない領域において把持する。

搬送装置と紡績ユニットとの間における空のコップ巻管および満管のコップの、支障のない運転のために必要な確実な交換を保証するためには、コップグリッパ、もしくはコップもしくは空のコップ巻管と係合するクランプ要素が、空のコップ巻管もしくは満管のコップの形状に適合されていることが必要であり、このことは、加工すべきコップもしくは空のコップ巻管に関連して、例えばコップグリッパのための特殊なクランプジョーの使用を必要とする。処理すべきコップ巻管もしくは満管のコップの交換は、搬送装置と紡績ユニットとの間における空のコップ巻管もしくは満管のコップの搬送を、確実に保証できるようにするために、結果として事情によってはコップグリッパを適合させることも必要とする。不適合のコップグリッパの使用は、搬送の中断、およびコップグリッパの損傷を惹起するおそれがあり、このようなことは、不所望の機械停止時間を生ぜしめる。

上に述べたことを出発点として本発明の根底を成す課題は、互いに並んで配置された多数の紡績ユニットとコップ交換装置とを備えたリング精紡機、ならびに特にリング精紡機のコップ交換装置用のコップグリッパであって、安価に製造することができ、かつ種々様々なコップ巻管もしくは満管のコップの確実な把持を可能にする、リング精紡機ならびにコップグリッパを提供することである。

本発明はこの課題を、請求項１の特徴を有するコップグリッパ、ならびに請求項８の特徴を備えたリング精紡機によって解決する。コップグリッパの好適な発展形態は、請求項２〜７に、かつリング精紡機の好適な発展形態は、請求項９および１０に記載されている。

本発明に係るコップグリッパは、緊締要素が、少なくとも部分的に、弾性変形可能な材料から形成されていることを特徴とする。このとき緊締要素は、緊締要素がグリッパ基体の収容部分と共に、空のコップ巻管または満管のコップを配置するためのリング形状のコップ収容開口を形成するように、構成されていて、かつコップグリッパのグリッパ基体に配置されている。これによって空のコップ巻管または満管のコップと係合している場合に、コップ収容開口はコップもしくは空のコップ巻管に対して同軸的に延在している。このときコップ収容開口の、グリッパ基体の収容部分によって形成された部分は、グリッパ基体における緊締要素の配置形態に関連しており、このとき特に単純な構成では緊締要素は、その反対側に位置している両端部でグリッパ基体に固定されていて、かつこのグリッパ基体と共にコップ収容開口を構成している。

コップグリッパの、コップもしくは空のコップ巻管がコップ収容開口の内部に配置されているグリップ位置において、コップグリッパによって空のコップ巻管または満管のコップを把持するために、グリッパ基体に配置されたクランプ要素が働き、このクランプ要素を用いてコップ巻管もしくはコップは、コップ収容開口の内部において力結合式に、つまり摩擦力で固定される。このときクランプ要素は、空のコップ巻管または満管のコップをコップ収容開口内に配置することができる解放位置から、クランプ位置へと移動調節可能である。クランプ位置においては、クランプ要素は、解放位置と比べて、半径方向にコップ収容開口に向かう方向に移動調節されていて、コップもしくはコップ巻管に接触していて、コップもしくはコップ巻管を緊締要素に押圧しており、これによってクランプ要素はコップ巻管もしくはコップにクランプ力を加える。

少なくとも部分的に弾性変形可能な材料から成る緊締要素の構成に基づいて、これによって生じるフレキシビリティによって、コップ巻管もしくはコップに対する緊締要素の少なくとも部分的な面接触が保証される。さらに、クランプ要素によって加えられるクランプ力を介して、緊締要素の弾性の移動調節を生ぜしめることができ、このときこれによって生じる、緊締要素からコップ巻管もしくはコップに作用する弾性の戻し力は、クランプ力をコップ巻管もしくはコップの、クランプ要素と直接接触していない領域に加える。

したがって、少なくとも部分的に弾性変形可能な材料から成る緊締要素の本発明に係る構成は、コップ収容開口内における種々様々なコップおよびコップ巻管の確実な固定を保証する。さらに緊締要素の弾性の戻し力、つまり弾性材料の材料固有の特性および形状固有の特性とクランプ要素によって加えられるクランプ力とによって生じる戻し力は、コップ巻管もしくはコップの周面の本質的に重要な部分にわたって作用するクランプを生ぜしめる。

緊締要素の構成、および緊締要素の、コップ収容開口を形成する部分の構成は、基本的に自由に選択可能である。このとき本発明に係るコップグリッパの機能のために重要なのは、緊締要素が少なくとも部分的に、弾性変形可能な材料から形成されていることである。しかしながら本発明の特に好適な構成によれば、緊締要素は、全体的に弾性材料から形成されていることが提案されており、このように構成されていると、クランプ要素によって加えられるクランプ力は、クランプ要素のほぼ全長（全行程）にわたって緊締要素の弾性変形を生ぜしめ、かつ結果としてコップ巻管もしくはコップとのクランプ要素の全接触領域にわたって、弾性の戻し力をコップ巻管もしくはコップに加える。本発明のこの構成によれば、緊締要素は、例えば弾性材料から形成されたプラスチックループもしくは弾性バンドとして形成されていてよく、このようなプラスチックループもしくは弾性バンドは、コップグリッパをさらに特に簡単にかつ安価に製造することを可能にする。さらに緊締要素を全体的に弾性材料から構成することによって、コップ巻管およびコップの種々様々な形状への特に良好な適合が提供され、これによってコップグリッパを特に普遍的に使用することができる。

このとき緊締要素の形状も同様に基本的に自由に選択可能である。緊締要素は例えば、緊締要素が上に述べたように全体的に弾性材料から成っている好適な構成では、横断面円形の弾性バンドから形成されていてよく、この弾性バンドは、緊締要素の特に簡単かつ安価な製造を可能にする。しかしながら本発明の特に好適な構成によれば、緊締要素は、方形の横断面を有しており、該横断面の、コップ収容開口の長手軸線方向における長手方向延在長さが、好ましくは、横断面の、コップ収容開口に対して半径方向の延在長さよりも長いことが提案されている。このとき好ましくは、長手方向延在長さと半径方向における延在長さとの比は、５０：１〜１０：１、特に好ましくは４０：１〜１５：１、特に２５：１〜２０：１である。

緊締要素の方形の構成は、緊締要素の長手方向延在長さにわたって特に好適に、緊締要素の、クランプ位置においてコップ巻管もしくはコップに作用結合している面を決定することを可能にする。緊締要素の、同時に僅かな半径方向の延在長さに基づいて、弾性が十分な場合には、コップグリッパの特に小さな構造形状を保証することができる。

緊締要素の基本的に自由に選択可能な構成と同様に、緊締要素の、グリッパ基体における配置形態も基本的に自由に選択可能である。緊締要素は、例えばグリッパ基体と接着されてもよく、これによって確実な配置形態が保証される。しかしながら本発明の特に好適な構成によれば、緊締要素は、グリッパ基体に解離可能に固定されていることが提案されている。

緊締要素の解離可能な配置形態は、緊締要素を場合によっては保守作業の枠内において交換することを可能にし、これによって簡単に再び、コップグリッパの完全な機能を得ることができる。このときグリッパ基体における緊締要素の解離可能な固定は、例えば適宜なねじ結合またはクランプ結合を介して得ることができる。本発明の択一的な構成によれば、緊締要素はまた、弾性のプラスチックバンドとして形成されていてもよく、このようなプラスチックバンドの、互いに反対側に位置していてグリッパ基体に結合すべき両端部は、緊締要素の残りの領域に比べて肉厚部を有しており、これらの端部は、グリッパ基体に設けられた収容開口内における形状結合式の配置形態のために形成されている。このとき収容開口は相応に形成されていて、かつ緊締要素の肉厚部の間に位置している領域のための、スリット状の開口を備えたアンダカットを有しており、これによって緊締要素の組み付けられた位置において、グリッパ基体における確実な位置固定が保証されている。このとき肉厚部は、収容開口の構成に関連して、例えば横断面円形に形成されていてよく、これによって緊締要素の特に簡単かつ確実な交換および取付けが保証される。

本発明に係るコップグリッパの機能のために重要なことは、クランプ位置においてコップ収容開口内におけるコップ巻管もしくは満管のコップの力結合式の、つまり摩擦力による位置固定を保証するクランプ要素の使用である。このとき解放位置とクランプ位置との間におけるクランプ要素の移動調節は、基本的に任意に、例えば適宜な電動機駆動式のステップモータまたは液圧駆動装置によって実施することができる。しかしながら本発明の特に好適な構成によれば、クランプ要素は、解放位置からクランプ位置に空気力式に移動可能であることが提案されている。空気力式の駆動装置の使用は、クランプ要素の特に簡単かつ確実な移動調節を可能にする。このとき特に好ましくは、リング精紡機に通常既に別のアセンブリのための圧縮空気接続部が存在していることであり、これによってさもなくば必要になる別体の、高コストの圧縮空気供給装置を省くことができる。さらに空気圧を介して、特に簡単かつ確実に、クランプ要素、例えばニューマチック（空気圧式）プランジャによって、コップもしくはコップ巻管に加えられる圧着力を決定することができる。

さらに本発明の別の構成によれば、クランプ要素に、解放位置への方向において予荷重が加えられている、特にばねによって予荷重が加えられている。この構成によって、クランプ要素をクランプ位置への方向において移動させる、もしくはクランプ要素をクランプ位置において保持する駆動力、好ましくは空気圧の不活性後に、クランプ要素は自動的に解放位置に戻し移動させられるようになる。これによってクランプ位置から解放位置へのクランプ要素のアクティブな移動調節は、本発明のこの構成によれば省くことができ、これによってコップグリッパを特に簡単かつ安価に製造することができる。このとき解放位置への方向における予荷重は、任意に、例えばグリッパ基体とクランプ要素とに相応に支持されている適宜な圧縮コイルばねの使用によって実現することができる。

クランプ要素によってクランプ位置においてコップもしくは空のコップ巻管に十分なクランプ力が加えられる限り、クランプ要素の構成も同様に基本的に自由に選択可能である。本発明の特に好適な構成によれば、クランプ要素は、コップまたはコップ巻管との接触領域に、弾性の圧着要素および／またはコップ巻管の外形に適合された接触面を有していることが提案されている。

弾性の圧着要素の使用は、クランプ要素がこの圧着要素の領域において特に確実に面状にコップもしくはコップ巻管に接触し、かつこれにより特に良好な力伝達を保証することを生ぜしめる。択一的にまたは補足的に、クランプ要素は接触領域において、コップ巻管の外形に適合された輪郭を有しており、この輪郭は同様にもしくは補足的に特に確実に、コップ巻管へのクランプ要素によって加えられる圧着力の面状の伝達を保証する。誤ったグリップ工程を、本発明のこの構成によって特に確実に回避することができる。

本発明に係るコップグリッパは、基本的に、コップもしくはコップ巻管を交換することが必要なすべての繊維機械において使用することができる。しかしながら特に、リング精紡機におけるコップグリッパの使用が提案されている。本発明に係るリング精紡機、つまり互いに並んで配置された多数の紡績ユニット、および紡績ユニットのスピンドルと、空のコップ巻管を供給するためおよび満管のコップを排出するための、リング精紡機の紡績ユニットに沿って延在している搬送装置との間において、空のコップ巻管と満管のコップとを交換するためのコップ交換装置を備えており、このときコップ交換装置は、それぞれ１つの紡績ユニットに対応配置されたコップグリッパを備えた、紡績ユニットに沿って延在しているドッファ装置、特にドッファバーを有している、本発明に係るリング精紡機は、このときコップグリッパは、上に記載された本発明に係る形態またはさらに形成された形態で構成されていることを特徴とする。

このとき本発明に係るコップグリッパを有しているコップ交換装置を備えたリング精紡機は、このリング精紡機を、種々様々な多数のコップ巻管もしくは満管とのコップ交換装置の適合作業を行う必要なしに作動させることができることによって傑出している。緊締要素の、このとき少なくとも部分的に弾性の構成は、さらにコップ収容開口内に配置されたコップもしくはコップ巻管の、コップグリッパによる確実な把持を保証する。コップグリッパの特に単純でかつこのとき安価な構造は、さらにコップ交換装置、ひいてはこのコップ交換装置を備えたリング精紡機の特に安価な製造を可能にする。

このときリング精紡機のコップ交換装置におけるコップグリッパの配置形態は、基本的に任意に行うことができる。しかしながら特に好ましくは、ドッファ装置、特にドッファバーは、コップグリッパのグリッパ基体と解離可能に結合できるように構成されていることが提案されている。この構成は、コップグリッパを必要な場合に特に簡単にかつスペースを節減して交換することを可能にする。結合のために、例えば特に簡単かつ安価に実現することができる単純なねじ結合またはクランプ結合が設けられていてよい。

さらに本発明の特に好適な構成によれば、ドッファ装置、特にドッファバーは、コップグリッパと空気力式に結合できるように構成されている。ドッファバーがそれぞれのコップグリッパのために空気接続部を備えている相応の構成は、この構成のために本発明の好適な発展形態によれば解放位置とクランプ位置との間におけるクランプ要素の空気力式の移動が行われると、この移動を特に簡単に実施することができる。

次に図面を参照しながら、本発明の１実施例を説明する。

リング精紡機を概略的に示す側面図である。 コップ収容開口内に配置されたコップ巻管を備えたコップグリッパを示す斜視図である。 コップ収容開口内に配置されたコップ巻管を備えた、図２に示されたコップグリッパを示す第２の斜視図である。 コップ収容開口内に配置されたコップ巻管を備えた、図２に示されたコップグリッパを示す第３の斜視図である。

図１には、リング精紡機１が側面図で概略的に示されている。粗糸パッケージ４から繰り出されるスライバ３は、最初にリング精紡機１の、スライバ３をドラフトするドラフト装置２を通過する。次いで、ドラフトされたスライバ３は、糸ガイド２１およびバルーンコントロールリング５を通過し、かつ紡績リング７に沿って循環するトラベラ（ここでは図示せず）を介してコップ巻管１６に糸として巻き取られる。このとき紡績リング７は、レール６に固定されていて、しかも、回転可能に受容するための、スピンドルレール９上に配設されたスピンドル１０を取り囲んでいる。

スピンドルレール９の、スピンドル１０とは反対側に位置している領域において、スピンドル軸受ハウジング２０がスピンドルレール９から突出している。リング精紡機１の使用状態に関してスピンドルレール９の下側には、リング精紡機１の機械フレーム１１の下側領域において両側に、リング精紡機１に沿って延在する搬送装置１２（概略的に図示）が位置しており、この搬送装置１２は、空のコップ巻管１６および満管のコップ１５を収容するために、ここでは図示されていない軸受ピンを有している。

リング精紡機１の両側にはさらに、軸１７を中心にして旋回可能なコップ交換装置１３が配置されており、このコップ交換装置１３は、昇降装置１９を用いて移動調節可能なドッファバー８を有している。ドッファバー８には、リング精紡機１の個々の紡績ユニットに対応配置されたコップグリッパ１４が配置されており、これらのコップグリッパ１４を用いて満管のコップ１５を、スピンドル１０から取り出して、搬送装置１２内に下ろし、もしくは空のコップ巻管１６を、搬送装置１２から受け取って、リング精紡機１の紡績ユニットのスピンドル１０に載置することができる。

ドッファバー８に互いに間隔をおいて配置されたコップグリッパ１４は、ドッファバー８にコップグリッパ１４を固定するために働くグリッパ基体１８を有している。さらにグリッパ基体１８は、弾性材料から成る緊締要素２４を収容するために働く。緊締要素２４は、グリッパ基体１８における固定のために、グリッパ基体１８に向けられたその両端部に成形されたピン２５を有しており、これらのピン２５は、グリッパ基体１８における配置のために、相応に成形されてアンダカットを備えたピン収容部２７内に差し込まれている。

緊締要素２４は弾性バンドとして形成されており、この弾性バンドは、ピン収容部２７の間に位置している領域、つまりグリッパ基体１８の収容部分２９と一緒に、リング形状のコップ収容開口２６を形成している。コップ巻管１６の領域においてコップ巻管１６およびコップ１５をクランプして力結合式に位置固定するために、コップグリッパ１４はクランプ要素２２を有しており、このクランプ要素２２は、図２〜図４に示された解放位置とここでは図示されていないクランプ位置との間において移動可能に、クランプ要素ハウジング２３において支持されている。このとき解放位置とクランプ位置との間において空気力式に移動調節可能なクランプ要素２２は、コップ巻管１６との接触領域において、コップ巻管１６の外輪郭に適合された接触面３０を有している。クランプ位置においてクランプ要素２２と圧着力に基づいて弾性変形する緊締要素２４とは、コップ巻管１６に作用するクランプ力を加え、このクランプ力は、クランプ要素２２に加えられる空気圧に基づいている。

さらにグリッパ基体１８に配置されたフォトインタラプタ２８は、適宜な評価電子装置を介して、コップグリッパ１４のコップ収容開口２６内におけるコップ１５またはコップ巻管１６の配置を検出することができる。

１ リング精紡機
２ ドラフト装置
３ スライバ
４ 粗糸パッケージ
５ バルーンコントロールリング
６ レール
７ 紡績リング
８ ドッファバー
９ スピンドルレール
１０ スピンドル
１１ 機械フレーム
１２ 搬送装置
１３ コップ交換装置
１４ コップグリッパ
１５ コップ
１６ コップ巻管
１７ 軸
１８ グリッパ基体
１９ 昇降装置
２０ スピンドル軸受ハウジング
２１ 糸ガイド
２２ クランプ要素
２３ クランプ要素ハウジング
２４ 緊締要素
２５ ピン
２６ コップ収容開口
２７ ピン収容部
２８ フォトインタラプタ
２９ 収容部分
３０ 接触面

Claims (10)

1. 特にリング精紡機のコップ交換装置用のコップグリッパ（１４）であって、
   − グリッパ基体（１８）、
   − 前記グリッパ基体（１８）に配置されている緊締要素（２４）であって、前記グリッパ基体（１８）の収容部分（２９）と共にコップ収容開口（２６）を形成している緊締要素（２４）、および
   − 半径方向に前記コップ収容開口（２６）に向かう方向において解放位置とクランプ位置との間で移動調節可能に前記グリッパ基体（１８）に配置されているクランプ要素（２２）
   を備えている、コップグリッパ（１４）において、
   前記緊締要素（２４）は、少なくとも部分的に、弾性変形可能な材料から形成されていることを特徴とする、コップグリッパ（１４）。
2. 前記緊締要素（２４）は、全体的に弾性材料から形成されている、請求項１記載のコップグリッパ（１４）。
3. 前記緊締要素（２４）は、方形の横断面を有しており、該横断面の、前記コップ収容開口（２６）の長手軸線方向における長手方向延在長さが、好ましくは、前記横断面の、前記コップ収容開口（２６）に対して半径方向の延在長さよりも長い、請求項１または２記載のコップグリッパ（１４）。
4. 前記緊締要素（２４）は、前記グリッパ基体（１８）に解離可能に固定されている、請求項１から３までのいずれか１項または複数項記載のコップグリッパ（１４）。
5. 前記クランプ要素（２２）は、前記解放位置から前記クランプ位置に空気力式に移動可能である、請求項１から４までのいずれか１項または複数項記載のコップグリッパ（１４）。
6. 前記クランプ要素（２２）に、前記解放位置への方向において予荷重が加えられている、特にばねによって予荷重が加えられている、請求項１から５までのいずれか１項または複数項記載のコップグリッパ（１４）。
7. 前記クランプ要素（２２）は、コップ（１５）またはコップ巻管（１６）との接触領域に、弾性の圧着要素および／またはコップ巻管（１６）の外形に適合された接触面（３０）を有している、請求項１から６までのいずれか１項または複数項記載のコップグリッパ（１４）。
8. リング精紡機（１）であって、
   互いに並んで配置された多数の紡績ユニット、および
   前記紡績ユニットのスピンドル（１０）と、空のコップ巻管（１６）を供給するためおよび満管のコップ（１５）を排出するための、当該リング精紡機（１）の前記紡績ユニットに沿って延在している搬送装置（１２）との間において、空のコップ巻管（１６）と満管のコップ（１５）とを交換するためのコップ交換装置（１３）
   を備えており、
   前記コップ交換装置（１３）は、それぞれ１つの紡績ユニットに対応配置されたコップグリッパ（１４）を備えた、前記紡績ユニットに沿って延在しているドッファ装置、特にドッファバー（８）を有している、
   リング精紡機（１）において、
   前記コップグリッパ（１４）は、請求項１から７までのいずれか１項または複数項記載のように構成されていることを特徴とする、リング精紡機（１）。
9. 前記ドッファ装置、特に前記ドッファバー（８）は、前記コップグリッパ（１４）のグリッパ基体（１８）と解離可能に結合できるように形成されている、請求項８記載のリング精紡機（１）。
10. 前記ドッファ装置、特に前記ドッファバー（８）は、前記コップグリッパ（１４）と空気力式に結合できるように形成されている、請求項８または９記載のリング精紡機（１）。

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