JP2021060919A - 運転支援制御方法及び運転支援制御装置 - Google Patents

運転支援制御方法及び運転支援制御装置 Download PDF

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亮彦 海老名
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裕史 高田
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Abstract

【課題】自車と周辺移動体の間で譲り合いが発生するシーンにおいて、周辺移動体が先に動き出す状況を作り出すことで速やかに譲り合い状況を回避すること。【解決手段】自車Dと周辺移動体Eの間での譲り合い状況を回避する運転支援制御を行う譲歩調停コントローラ4を備える。この運転支援制御方法において、譲歩調停コントローラ4は、自車Dが発進待機しているとき、自車Dの周辺に存在する周辺移動体Eから自車Dに向かって出される合図情報を取得する。合図情報に基づいて、自車Dの発進を促しているか停止を促しているかを認識できるか否かを判断する。自車Dの発進/停止を促していることを認識できないと判断されると、自車Dの目標位置を周辺移動体Eの予測進路に対して障害とならない退避位置とし、周辺移動体Eの進路移動を促す譲歩支援を行う。【選択図】図2

Description

本開示は、運転支援制御方法及び運転支援制御装置に関する。
従来、特許文献1に開示された運転支援装置が知られている。運転支援装置は、自車から車車間通信によって周辺車両へ情報を送信する送信処理部と、周辺車両から車車間通信によって送信される情報を受信する受信処理部と、自車のドライバに向けて報知を行う報知処理部とを備える。自車と周辺車両との間で譲り合いが必要な状況か否かを判定する状況判定部と、自車との間で譲り合いが必要な対象車両を特定する対象車両特定部と、状況判定部で譲り合いが必要な状況と判定した場合に、その状況における自車の行動予定内容を特定する行動予定特定部とを備える。送信処理部は、行動予定特定部で特定した行動予定内容を対象車両に向けて送信する。報知処理部は、送信処理部による行動予定内容の送信に対して、対象車両から行動予定内容の諾否を示す諾否情報を受信処理部で受信した場合に、受信したこの諾否情報をもとに、行動予定内容が対象車両のドライバに許諾されたか否かを示す報知を行う。
特開2016−1432号公報
上記先行技術にあっては、自車の送信処理部において、行動予定特定部で特定した行動予定内容を対象車両に向けて送信し、自車の受信処理部において、対象車両から行動予定内容の諾否を示す諾否情報を受信する。このため、自車と他車両の間で譲り合いが発生するシーンにおいて、自車と他車両との意思疎通を図る送信部と受信部を双方で備えなければならない、という課題があった。
本開示は、上記課題に着目してなされたもので、自車と周辺移動体の間で譲り合いが発生するシーンにおいて、周辺移動体が先に動き出す状況を作り出すことで速やかに譲り合い状況を回避することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の運転支援制御方法は、自車と周辺移動体の間での譲り合い状況を回避する運転支援制御を行うコントローラを備える。コントローラは、自車が発進待機しているとき、自車の周辺に存在する周辺移動体から自車に向かって出される合図情報を取得する。合図情報に基づいて、自車の発進を促しているか停止を促しているかを認識できるか否かを判断する。自車の発進/停止を促していることを認識できないと判断されると、自車の目標位置を周辺移動体の予測進路に対して障害とならない退避位置とし、周辺移動体の進路移動を促す譲歩支援を行う。
上記課題解決手段を採用したため、自車と周辺移動体の間で譲り合いが発生するシーンにおいて、周辺移動体が先に動き出す状況を作り出すことで速やかに譲り合い状況を回避することができる。
実施例1における運転支援制御装置の全体構成を示すブロック構成図である。 実施例1の譲歩調停コントローラにおいて実行される譲歩調停による運転支援制御処理の流れを示すフローチャートである。 複数の周辺移動体の予測進路に自車の発進待機位置が含まれるシーンAと譲り合い状況の回避方法と回避結果を示す作用説明図である。 自車に向かってくる周辺移動体の予測進路上に自車の発進待機位置が含まれるシーンBと譲り合い状況の回避方法と回避結果を示す作用説明図である。 交差点において自車の進路と周辺移動体の予測進路とが重なり合うシーンCと譲り合い状況の回避方法と回避結果を示す作用説明図である。
以下、本開示による運転支援制御方法及び運転支援制御装置を実施するための形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
実施例1における運転支援制御方法及び運転支援制御装置は、自車と周辺移動体の間での譲り合い状況を回避する譲歩調停機能を有する自動運転システムを搭載した自動運転車に適用したものである。以下、実施例1の構成を「運転支援制御装置のブロック構成」、「譲歩調停による運転支援制御処理構成」に分けて説明する。
[運転支援制御装置のブロック構成(図1)]
運転支援制御装置は、図1に示すように、物体検出装置1、自車位置検出装置2、地図記憶装置3、譲歩調停コントローラ4、車両コントロール部5、表示装置6、音声出力装置7、前方ウィンカー8、後方ウィンカー9を備えている。
物体検出装置1は、レーザレーダやミリ波レーダやカメラなどの物体を検出する車載センサを用い、自車の周辺に存在する周辺移動体や静止物体(例えば、障害物など)の物体検出情報(第1物体検出情報、第2物体検出情報)を取得する。ここで、「第1物体検出情報」とは、他車両(車車間通信機の搭載有無を問わない)、自転車、バイク、歩行者を含む周辺移動体のそれぞれの位置、姿勢、大きさ、速度などによる周辺移動体検出情報をいう。「第2物体検出情報」とは、周辺移動体の乗員や歩行者による手の動き、周辺移動体の乗員や歩行者による視線の動き、他車両から出されるランプ信号など、カメラからの画像データを用いて取得される周辺移動体からの合図行為検出情報をいう。
自車位置検出装置2は、GPSやオドメトリなど絶対位置を計測するセンサを用い、自車位置情報を検出する。ここで、「自車位置情報」とは、自車存在地点の経度と緯度により特定される絶対位置情報であり、併せて、自車の姿勢、自車の速度などを検出する。
地図記憶装置3は、道路形状情報や駐車場形状情報や走行車線情報を含む高精度の地図データベースによる高精度地図情報を記憶している。
譲歩調停コントローラ4は、物体検出装置1からの物体検出情報と、自車位置検出装置2からの自車位置情報と、地図記憶装置3からの高精度地図情報に基づいて、自車と周辺移動体の間での譲り合い状況を回避する運転支援制御を行う。
車両コントロール部5は、譲歩調停コントローラ4からの譲歩調停結果に基づいて、自車の駆動/制動/操舵を制御する。例えば、譲歩調停コントローラ4からの譲歩調停結果が自車の後退移動であると、自車を目標位置まで後退移動して停止させる制御を行う。
表示装置6は、フロントウインドウに設定されたヘッドアップディスプレイやインストルメントパネルに設定されたメータディスプレイなどをいう。音声出力装置7は、インストルメントパネルの内部などに設定されたスピーカなどをいう。表示装置6と音声出力装置7を譲歩調停制御で用いる場合には、自車の乗員に対してディスプレイ表示と音声アナウンスにより譲歩支援状況を知らせる視覚媒体、聴覚媒体とされる。即ち、表示装置6と音声出力装置7は、人とシステムがお互いの意思や情報を伝達して認識するヒューマンマシンインタフェース(HMI)の役割を果たす。
前方ウィンカー8は、車両前部に設けられた点滅による方向指示器であり、後方ウィンカー9は、車両後部に設けられた点滅による方向指示器である。但し、前方ウィンカー8と後方ウィンカー9を譲歩調停制御で用いる場合には、左右両側を同時に継続点灯することで、後続車などに対するハザード・ランプとして使われる。例えば、自車の後退移動を支援する場合、自車の後方ウィンカー9を点灯させる。また、自車の転舵移動を支援する場合、自車の前方ウィンカー8を消灯し、自車の後方ウィンカー9を点灯させる。
譲歩調停コントローラ4は、図1に示すように、周辺移動体統合処理部41、地図内配置推定部42、シーン判定部43、合図情報取得部44、合図認識判断部45、合図認識時運転支援部46、合図非認識時譲歩支援部47を有して構成される。
周辺移動体統合処理部41は、物体検出装置1から周辺移動体のそれぞれの位置、姿勢、大きさ、速度などによる周辺移動体検出情報を入力し、フュージョンセンサなどを用いた周辺移動体の統合処理を行う。即ち、各センサの誤差特性なども考慮した上で最も周辺移動体の位置などの誤差が少なくなるような最も合理的な位置を算出し、各周辺移動体に対して一つの2次元位置、姿勢、大きさ、速度などを出力する。さらに、異なる時刻に出力された周辺移動体の位置、姿勢、大きさ、速度などに対して、異なる時刻間における周辺移動体の同一性検証(対応付け)を行い、かつ、周辺移動体の対応付けに基づいて周辺移動体の速度情報を推定する。なお、「フュージョンセンサ」とは、レーザレーダとカメラを融合させたものやミリ波レーダとカメラを融合させたものをいう。
地図内配置推定部42は、自車位置検出装置2からの自車位置情報と地図記憶装置3からの高精度地図情報と周辺移動体統合処理部41からの周辺移動体の統合処理情報を入力する。そして、自車位置を中心とする高精度地図を読み出し、高精度地図内における自車と周辺移動体の位置関係、自車と周辺移動体の姿勢方向、自車と周辺移動体の速度を推定する処理を行う。
シーン判定部43は、地図内配置推定部42からの高精度地図内における自車と周辺移動体の位置関係などの推定処理情報を入力し、合図非認識時譲歩支援部47で用いるシーンの態様を判別する。例えば、単数又は複数の周辺移動体の予測進路に自車の発進待機位置が含まれると「シーンA」と判定する。自車に向かってくる周辺移動体の予測進路の道路上に自車の発進待機位置が含まれると「シーンB」判定する。交差点において自車の進路と周辺移動体の予測進路とが重なり合うと「シーンC」と判定する。
合図情報取得部44は、自車が発進待機しているとき、物体検出装置1からの周辺移動体検出情報と合図行為検出情報を入力し、自車の周辺に存在する周辺移動体から自車に向かって出される合図情報を取得する。ここで、「周辺移動体から自車に向かって出される合図情報」とは、自車前方の180度の範囲を含む周辺移動体から出され、自車の発進を促していることを認識できる合図情報と自車の停止を促していることを認識できる合図情報をいう。自車の発進/停止を促している合図であることを認識するためには、周辺移動体の乗員の手の動き情報、周辺移動体の乗員の視線の動き情報、周辺移動体から出される信号情報、周辺移動体の移動軌跡情報のうち少なくとも一つの情報が用いられる。なお、周辺移動体から出される信号情報には、周辺移動体からのランプ点滅信号や車車間通信による発進許諾信号や阪神停止信号などが含まれる。
ここで、自車の発進/停止を促している合図であることの認識性を高めるため、地域別や交通状況別に自車の発進を促している合図情報と自車の停止を促している合図情報を学習制御する。例えば、周辺移動体の乗員の手の動きによる合図情報の場合、地域による慣習で異なる動きとすることがあるし、交通流の良否によって異なる動きとすることがある。これに対し、合図情報を学習制御し、例えば、乗員の手の動きパターンを発進合図パターンと停止合図パターンとで分類しておくと、地域性や交通状況にかかわらず合図認識の判断精度を高めることができる。
合図認識判断部45は、合図情報取得部44からの合図情報に基づいて、自車の発進を促しているか停止を促しているかを認識できるか否かを判断する。即ち、自車の周辺に存在する周辺移動体から自車に向かって合図情報が出ていないときや、合図情報が出ているが、自車の発進を促しているか停止を促しているかを判別できないときは認識できないと判断される。
合図認識時運転支援部46は、合図認識判断部45において自車の発進/停止を促していることを認識できると判断されると、当該認識に従って、自車の発進/停止を支援する。即ち、自車の発進を促していることを認識できると判断されると、直ちに、自車を発進させる制御が行われる。一方、自車の停止を促していることを認識できると判断されると、発進待機位置での自車の停止が維持され、その後、自車の発進進路にとって障害とならない位置まで周辺移動体が移動すると自車を発進させる。
合図非認識時譲歩支援部47は、合図認識判断部45において自車の発進/停止を促していることを認識できないと判断されると、自車の目標位置を周辺移動体の予測進路に対して障害とならない退避位置とし、周辺移動体の進路移動を促す譲歩支援を行う。ここで、周辺移動体の進路移動を促す譲歩支援を行う際、自車の乗員に対してディスプレイ表示と音声アナウンスにより譲歩支援状況を知らせる。また、周辺移動体の進路移動を促す譲歩支援に対し周辺移動体が進路移動の行為を実行した際、自車の乗員に対してディスプレイ表示と音声アナウンスにより周辺移動体の移動状況を知らせる。この合図非認識時譲歩支援部47は、シーン判定部43からのシーン判定結果を入力し、判定されるシーンに応じて下記に述べる譲歩支援制御を行う。
例えば、周辺移動体の進路移動を促す譲歩支援の際、単数又は複数の周辺移動体の予測進路に自車の発進待機位置が含まれるシーンAが判定されると、単数又は複数の予測進路を避ける後方退避位置を自車の目標位置とし、自車の後退移動を支援する。そして、自車の後退移動を支援する場合、自車の後方ウィンカー9を点灯させる。なお、自車の後退移動を支援する際、自車の後方に障害物が存在しないことを条件とする。
例えば、周辺移動体の進路移動を促す譲歩支援の際、自車に向かってくる周辺移動体の予測進路の道路上に自車の発進待機位置が含まれるシーンBが判定されると、周辺移動体の進路を広げる退避位置を自車の目標位置とし、自車の転舵移動を支援する。そして、自車の転舵移動を支援する場合、自車の前方ウィンカー8を消灯し、自車の後方ウィンカー9を点灯させる。
例えば、周辺移動体の進路移動を促す譲歩支援の際、交差点において自車の進路と周辺移動体の予測進路が重なり合うシーンCが判定されると、発進待機位置を自車の目標位置とし、周辺移動体との干渉を避けるまでの自車の停止維持を支援する。
[譲歩調停による運転支援制御処理構成(図2)]
図2は、実施例1の譲歩調停コントローラ4において実行される譲歩調停による運転支援制御処理の流れを示す。以下、図2の各ステップについて説明する。
ステップS1では、スタート、或いは、S1での自車は発進待機していないとの判断に続き、自車は発進待機しているか否かを判断する。YES(自車は発進待機している)の場合はステップS2へ進み、NO(自車は発進待機していない)の場合はステップS1の判断を繰り返す。
ステップS2では、S1での自車は発進待機しているとの判断に続き、周辺移動体からの合図情報に基づいて、自車の発進を促しているか停止を促しているかを認識できるか否かを判断する。YES(発進/停止の促しを認識できる)の場合はステップS3へ進み、NO(発進/停止の促しを認識できない)の場合はステップS4へ進む。
ステップS3では、S2での発進/停止の促しを認識できるとの判断に続き、自車の発進を促しているとの認識に従って自車を発進する、又は、自車の停止を促しているとの認識に従って自車の停止を維持し、リターンへ進む。
ステップS4では、S2での発進/停止の促しを認識できないとの判断に続き、単数又は複数の周辺移動体の予測進路に自車の発進待機位置が含まれるシーンAであるか否かを判断する。YES(シーンAである)の場合はステップS5へ進み、NO(シーンAでない)の場合はステップS7へ進む。
ステップS5では、S4でのシーンAであるとの判断に続き、単数又は複数の予測進路を避ける後方退避位置を自車の目標位置とし、自車の後退移動を支援し、ステップS6へ進む。
ステップS6では、S5での自車の後退移動支援に続き、自車の後方ウィンカー9を点灯させ、リターンへ進む。
ステップS7では、S4でのシーンAでないとの判断に続き、自車に向かってくる周辺移動体の予測進路の道路上に自車の発進待機位置が含まれるシーンBであるか否かを判断する。YES(シーンBである)の場合はステップS8へ進み、NO(シーンBでない)の場合はステップS10へ進む。
ステップS8では、S7でのシーンBであるとの判断に続き、対向車である周辺移動体の進路を広げる退避位置を自車の目標位置とし、自車の転舵移動を支援し、ステップS9へ進む。
ステップS9では、S8での自車の転舵移動支援に続き、自車の前方ウィンカー8を消灯し、自車の後方ウィンカー9を点灯させ、リターンへ進む。
ステップS10では、S7でのシーンBでないとの判断に続き、交差点において自車の進路と単数又は複数の周辺移動体の予測進路が重なり合うシーンCであるか否かを判断する。YES(シーンCである)の場合はステップS11へ進み、NO(シーンCでない)の場合はステップS12へ進む。
ステップS11では、S10でのシーンCであるとの判断に続き、発進待機位置を自車の目標位置とし、単数又は複数の周辺移動体との干渉を避けるまでの自車の停止維持を支援し、リターンへ進む。
ステップS12では、S10でのシーンCでないとの判断に続き、そのときのシーン形態に応じ、自車の発進、自車の後退、自車の停止、自車の側方移動から何れかの譲歩支援を選択し、リターンへ進む。ここで、譲歩支援を選択するとき、自車と周辺移動体の間での譲り合い状況を最も速やかに回避できるかどうかの判断に基づく選択とする。
次に、「背景技術の課題及び課題解決方策」を説明する。そして、実施例1の作用を、「譲歩調停による運転支援制御処理作用」、「シーンAでの譲り合い状況回避作用」、「シーンBでの譲り合い状況回避作用」、「シーンCでの譲り合い状況回避作用」に分けて説明する。
[背景技術の課題及び課題解決方策]
特開2016−1432号公報に開示された運転支援装置にあっては、自車の送信処理部において、行動予定特定部で特定した行動予定内容を対象車両に向けて送信し、自車の受信処理部において、対象車両から行動予定内容の諾否を示す諾否情報を受信する。そして、受信したこの諾否情報をもとに、行動予定内容が対象車両のドライバに許諾されたか否かを示す報知を行う。
しかし、上記背景技術にあっては、自車と周辺移動体の間で譲り合いが発生するシーンにおいて、自車と周辺移動体との意思疎通を図る送信部と受信部を双方で備えなければならない。つまり、譲り合いが発生するシーンにおいて、自車の周辺に存在する周辺移動体のうち、車車間通信機を搭載した他車両のみを対象とし、それ以外の周辺移動体は対象に含まれない、という課題があった。
これに対し、自車と周辺移動体の間で譲り合いが発生するシーンは、自車と周辺移動体の乗員にとって不安感を与えるシーンである。特に、自動運転車にとっては、複雑な状況判断が必要であるし、状況判断に基づいて自動運転を円滑に継続することが難しい状況である。このため、自車と周辺移動体の間で譲り合いが発生する難しい状況を速やかに回避し、自車にとって判断しやすい状況を作り出すことが要望されている。
本発明者等は、上記課題と要望に対して、その解決手法を検証した結果、
(A) 自車にとって判断しやすい状況を作り出すという要望を満たすためには、車車間通信機を搭載した他車両だけでなく、車車間通信機を搭載していない他車両、自転車、バイク、歩行者を含んだ周辺移動体を対象にする必要がある。
(B) 自車にとって難しい状況を速やかに回避するには、自車のアクションによって、相手が先に動き出す状況を作り出すことが有効である。
ということを知見した。そして、(A),(B)を反映する解決手法を採用することで、自車にとって判断しやすい状況を作り出すという要望に応えることができる点に着目した。
上記着目点に基づいて本開示は、運転支援制御方法において、譲歩調停コントローラ4は、自車Dが発進待機しているとき、自車Dの周辺に存在する周辺移動体Eから自車Dに向かって出される合図情報を取得する。合図情報に基づいて、自車Dの発進を促しているか停止を促しているかを認識できるか否かを判断する。自車Dの発進/停止を促していることを認識できないと判断されると、自車Dの目標位置を周辺移動体Eの予測進路に対して障害とならない退避位置とし、周辺移動体Eの進路移動を促す譲歩支援を行う、という課題解決方策を採用した。
即ち、自車Dが発進待機しているとき、自車Dの周辺に存在する周辺移動体Eから自車Dに向かって出される合図情報が取得され、合図情報に基づいて、自車Dの発進を促しているか停止を促しているかを認識できるか否かが判断される。このため、車車間通信機を搭載した他車両だけでなく、合図情報を出すことが可能な車車間通信機を搭載していない他車両、自転車、バイク、歩行者を含んだ周辺移動体を、譲り合いが発生するシーンでの対象にすることができる。
そして、合図情報に基づいて自車Dの発進/停止を促していることを認識できないと判断されると、自車Dの目標位置が周辺移動体Eの予測進路に対して障害とならない退避位置とされ、周辺移動体Eの進路移動を促す譲歩支援が行われる。このため、自車Dのアクションによって、相手である周辺移動体Eが先に動き出す状況を作り出すことができる。
このように、自車Dの周辺に存在する周辺移動体の対象を拡大し、自車Dのアクションによって、周辺移動体Eが先に動き出す状況を作り出している。この結果、自車Dと周辺移動体Eの間で譲り合いが発生するシーンにおいて、周辺移動体Eが先に動き出す状況を作り出すことで速やかに譲り合い状況を回避できることになる。さらに、自車Dにとって判断しやすい状況が速やかに作り出されることになる。このため、自車Dの乗員だけでなく、周辺移動体Eの乗員にとっても安心感を向上させることができるし、状況判断が必要な自動運転車の場合、自動運転を円滑に継続することができる。
[譲歩調停による運転支援制御処理作用(図2)]
自車Dが発進待機していて、かつ、周辺移動体Eからの合図情報に基づき発進/停止の促しを認識できる場合、図2のフローチャートにおいて、S1→S2→S3へと進む。S3では、自車Dの発進を促していると認識できる場合には、認識に従って自車Dを発進させる。又、自車Dの停止を促しているとの認識できる場合には、認識に従って自車Dの停止を維持させる。
このように、周辺移動体Eからの合図情報に基づき発進/停止の促しを認識できる場合には、当該認識に従って自車Dを発進させる、又は、自車Dの停止を維持させるようにしている。このため、自車Dの発進を促すことが認識できる場合は、周辺移動体Eの乗員からの譲歩承諾により周辺移動体Eが進路移動を控える状況下で自車Dの発進を優先させることができる。又、自車Dの停止を促すことが認識できる場合は、自車Dの停止を維持する自車譲歩により、周辺移動体Eの進路移動を優先させることができる。
一方、自車Dが発進待機していて、かつ、周辺移動体Eからの合図情報に基づき発進/停止の促しを認識できない場合、図2のフローチャートにおいて、S1→S2→S4以降へと進む。即ち、S4以降において、自車Dの目標位置を周辺移動体Eの予測進路に対して障害とならない退避位置とし、周辺移動体Eの進路移動を促す譲歩支援が行われる。
発進/停止の促しを認識できない場合であって、単数又は複数の周辺移動体Eの予測進路に自車Dの発進待機位置が含まれるシーンAである場合には、S4からS5→S6へと進む。S5では、単数又は複数の周辺移動体Eの予測進路を避ける後方退避位置を自車Dの目標位置とし、自車Dの後退移動が支援される。S6では、自車Dの後方ウィンカー9が点灯される。
発進/停止の促しを認識できない場合であって、自車Dに向かってくる周辺移動体Eの予測進路の道路F上に自車Dの発進待機位置が含まれるシーンBである場合には、S4からS7→S8→S9へと進む。S8では、対向車である周辺移動体Eの進路を広げる退避位置を自車Dの目標位置とし、自車Dの転舵移動が支援される。S9では、自車Dの前方ウィンカー8が消灯され、自車Dの後方ウィンカー9が点灯される。
発進/停止の促しを認識できない場合であって、交差点において自車Dの進路と単数又は複数の周辺移動体Eの予測進路が重なり合うシーンCである場合には、S4からS7→S10→S11へと進む。S11では、発進待機位置を自車Dの目標位置とし、単数又は複数の周辺移動体Eとの干渉を避けるまでの自車Dの停止維持が支援される。
発進/停止の促しを認識できない場合であって、シーンAでもシーンBでもシーンCでもない場合には、S4からS7→S10→S12へと進む。S12では、そのときのシーン形態に応じ、速やかに譲り合い状況を回避できるように、自車Dの発進、自車Dの後退、自車Dの停止、自車Dの側方移動から何れかの譲歩支援が選択される。
このように、周辺移動体Eからの合図情報に基づき発進/停止の促しを認識できない場合には、自車Dの目標位置を周辺移動体Eの予測進路に対して障害とならない退避位置とし、周辺移動体Eの進路移動を促す譲歩支援を行うようにしている。このため、自車Dと周辺移動体Eの間で譲り合いが発生するシーンにおいて、周辺移動体Eからの合図情報に基づき発進/停止の促しを認識できないと、周辺移動体Eが先に動き出す状況を作り出すことで速やかに譲り合い状況を回避できる。
[シーンAでの譲り合い状況回避作用(図3)]
複数の周辺移動体Eの予測進路に自車Dの発進待機位置が含まれるシーンAでの譲り合い状況回避作用を、図3に基づいて説明する。なお、図3において、複数の周辺移動体Eのうち、第1他車両をE1、第2他車両をE2、自転車をE3とする。道路Fのうち、第1走行車線をF1、第2走行車線をF2とする。駐車場をPとする。
シーンAは、図3の上段枠に示すように、自車Dは、駐車場Pから道路Fへの進入を意図し、駐車場Pの道路側端部の位置に発進待機している。第1走行車線F1の第1他車両E1は、自車Dの発進待機位置を予測進路に含み、道路Fから駐車場Pへの左折による進入を意図して徐行又は停止している。第2走行車線F2の第2他車両E2は、自車Dの発進待機位置を予測進路に含み、道路Fから駐車場Pへの右折による進入を意図して徐行又は停止している。駐車場Pの道路側下端部の自転車E3は、自車Dの発進待機位置を予測進路に含み、駐車場Pの通り抜けを意図して徐行又は停止している。
シーンAでの譲り合い状況の回避方法は、図3の中段枠に示すように、複数の周辺移動体E1,E2,E3の予測進路を避ける後方退避位置を自車Dの目標位置とし、自車Dを後退移動する。この自車Dの後退移動のとき、後続車などへの注意喚起のために、自車Dの後方ウィンカー9を点灯する。
その後、第1走行車線F1の第1他車両E1は、自車Dと干渉することなく予測進路に沿って道路Fから駐車場Pへの左折により進入する。第2走行車線F2の第2他車両E2は、自車Dと干渉することなく予測進路に沿って道路Fから駐車場Pへの右折により進入する。駐車場Pの道路側下端部の自転車E3は、自車Dと干渉することなく予測進路に沿って駐車場Pを通り抜ける。
シーンAでの譲り合い状況の回避結果は、図3の下段枠に示すように、第1他車両E1と第2他車両E2は、駐車場P内の所定の駐車区画に駐車し、自転車E3は、駐車場Pを通り抜けて走り去ることになる。このため、駐車場Pの道路側端部の位置に発進待機している自車Dの前方領域には、複数の周辺移動体E1,E2,E3が存在しなくなる。つまり、自車Dにとって判断しやすい状況が速やかに作り出されることになる。よって、自車Dにとって判断しやすい状況が作り出されると、自車Dは、駐車場Pから道路Fの第1走行車線F1へ向かって左折によりスムーズに発進することができる。
[シーンBでの譲り合い状況回避作用(図4)]
自車Dに向かってくる周辺移動体Eの予測進路の道路F上に自車Dの発進待機位置が含まれるシーンBでの譲り合い状況回避作用を、図4に基づいて説明する。なお、図4において、周辺移動体Eのうち、他車両をE4、第1歩行者をE5、第2歩行者をE6とする。道路Fのうち、第1広幅道路部をF3、狭幅道路部をF4、第2広幅道路部をF5とする。
シーンBは、図4の上段枠に示すように、自車Dは、狭幅道路部F4を経由して第2広幅道路部F5へ直進進入するのを意図し、第1広幅道路部F3の左側位置に発進待機している。自車Dにとっての対向車である他車両E4は、狭幅道路部F4を経由して自車Dの発進待機位置を予測進路に含む第1広幅道路部F3への直進進入するのを意図し、第2広幅道路部F5の左側位置に徐行又は停止している。第1歩行者E5は、狭幅道路部F4を経由して第2広幅道路部F5へ向かう方向に歩いている。第2歩行者E6は、狭幅道路部F4を経由して第1広幅道路部F3へ向かう方向に歩いている。
シーンBでの譲り合い状況の回避方法は、図4の中段枠に示すように、対向車である他車両E4の進路を広げる退避位置を自車Dの目標位置とし、自車Dを転舵移動する。この自車Dの転舵移動のとき、後続車などが不用意な行動をとらないように、自車Dの前方ウィンカー8を消灯し、自車Dの後方ウィンカー9を点灯する。
その後、他車両E4は、狭幅道路部F4を経由して自車Dと干渉することなく第1広幅道路部F3へ直進進入する。第1歩行者E5は、狭幅道路部F4と第2広幅道路部F5を歩いて通り抜ける。第2歩行者E6は、狭幅道路部F4と第1広幅道路部F3を歩いて通り抜ける。
シーンBでの譲り合い状況の回避結果は、図4の下段枠に示すように、第1歩行者E5と第2歩行者E6が道路Fを通り抜け、他車両E4が自車Dの横位置を通り抜けて走り去ることになる。このため、第1広幅道路部F3の左側位置に発進待機している自車Dの前方領域には、他車両E4と第1歩行者E5と第2歩行者E6が存在しなくなる。つまり、自車Dにとって判断しやすい状況が速やかに作り出されることになる。よって、自車Dにとって判断しやすい状況が作り出されると、自車Dは、狭幅道路部F4を経由して第2広幅道路部F5へと直進によりスムーズに発進することができる。
[シーンCでの譲り合い状況回避作用(図5)]
交差点Gにおいて自車Dの進路と周辺移動体Eの予測進路とが重なり合うシーンCでの譲り合い状況回避作用を、図5に基づいて説明する。なお、図5において、複数の周辺移動体Eのうち、他車両をE5、自転車をE6とする。互いに直交して交差点Gを構成する道路Fのうち、一方の第1道路をF’(第1走行車線F6、第2走行車線F7)とし、他方の第2道路をF”(第1走行車線F8、第2走行車線F9)とする。横断歩道をHとする。
シーンCは、図5の上段枠に示すように、自車Dは、交差点Gを右折して第2道路F”の第1走行車線F8への進入を意図し、第1道路F’の第1走行車線F6の交差点端部位置に発進待機している。自車Dの対向車である他車両E5は、交差点Gを左折し、自車Dの進路を含む経路による第2道路F”の第1走行車線F8への進入を意図し、第1道路F’の第2走行車線F7の交差点Gから少し離れた位置にて徐行又は停止している。自転車E6は、第2道路F”に有する横断歩道Hに対して、自車Dの進路とは交差する経路による通り抜けを意図し、横断歩道Hの手前の位置に徐行又は停止している。
シーンCでの譲り合い状況の回避方法は、図5の中段枠に示すように、発進待機位置を自車Dの目標位置とし、複数の周辺移動体E5,E6との干渉を避けるまで、自車Dを停止維持する。この自車Dの停止維持のとき、他車両E5へ自車Dが停止維持することを知らせるために、自車Dの前方ウィンカー8の右ウィンカーの点滅を消灯する。しかし、後続車への注意喚起のために後方ウィンカー9のうち右ウィンカーの点滅は残しておく。
その後、第1道路F’の第2走行車線F7にいる他車両E5は、交差点Gを左折し、第2道路F”の第1走行車線F8へと走り抜ける。横断歩道Hの手前の位置にいる自転車E6は、他車両E5との干渉を避けるタイミングにて横断歩道Hを通り抜ける。
シーンCでの譲り合い状況の回避結果は、図5の下段枠に示すように、他車両E5は、第2道路F”の第1走行車線F8へと走り抜けてしまうことになり、自転車E6は、横断歩道Hを通り抜けて走り去ることになる。このため、第1道路F’の第1走行車線F6の交差点端部位置に発進待機している自車Dの前方における交差点Gと横断歩道Hを含む領域には、複数の周辺移動体E5,E6が存在しなくなる。つまり、自車Dにとって判断しやすい状況が速やかに作り出されることになる。よって、自車Dにとって判断しやすい状況が作り出されると、自車Dは、交差点Gを右折し、第2道路F”の第1走行車線F8へ向かってスムーズに発進することができる。
以上説明したように、実施例1の運転支援制御方法及び運転支援制御装置にあっては、下記に列挙する効果を奏する。
(1) 自車Dと周辺移動体Eの間での譲り合い状況を回避する運転支援制御を行うコントローラ(譲歩調停コントローラ4)を備える運転支援制御方法において、コントローラは、自車Dが発進待機しているとき、自車Dの周辺に存在する周辺移動体Eから自車Dに向かって出される合図情報を取得し、合図情報に基づいて、自車Dの発進を促しているか停止を促しているかを認識できるか否かを判断し、自車Dの発進/停止を促していることを認識できないと判断されると、自車Dの目標位置を周辺移動体Eの予測進路に対して障害とならない退避位置とし、周辺移動体Eの進路移動を促す譲歩支援を行う(図2)。
このため、自車Dと周辺移動体Eの間で譲り合いが発生するシーンにおいて、周辺移動体Eが先に動き出す状況を作り出すことで速やかに譲り合い状況を回避する運転支援制御方法を提供することができる。
(2) 自車Dの発進/停止を促していることを認識できると判断されると、当該認識に従って、自車Dの発進/停止を支援する(図2)。
このため、自車Dが発進待機しているとき、周辺移動体Eから出される合図情報により認識される周辺移動体Eの行動意図に合わせ、自車Dの行動を適切に決めることができる。即ち、自車Dの発進を促すことが認識できると判断されると、早期に自車Dを発進させることができる。一方、自車Dの停止を促すことが認識できると判断されると、周辺移動体Eの進路移動を自車Dの発進より優先させることができる。
(3) 周辺移動体Eは、自車Dの周辺に存在する車車間通信機の搭載有無を問わない他車両、自転車、バイク、歩行者を含む(図3)。
このため、自車Dと周辺移動体Eの間で譲り合いが発生するシーンにおいて、周辺移動体Eの対象を背景技術よりも拡大し、拡大した対象に基づいて速やかに譲り合い状況を回避することができる。
(4) 周辺移動体Eの進路移動を促す譲歩支援の際、単数又は複数の周辺移動体Eの予測進路に自車Dの発進待機位置が含まれるシーン(シーンA)が判定されると、予測進路を避ける後方退避位置を自車Dの目標位置とし、自車Dの後退移動を支援する(図3)。
このため、単数又は複数の周辺移動体Eの予測進路に自車Dの発進待機位置が含まれるシーン(シーンA)が判定された場合、自車Dを後退移動させることにより速やかに譲り合い状況を回避することができる。
(5) 自車Dの後退移動を支援する場合、自車Dの後方ウィンカー9を点灯させる(図3)。
このため、後続車への注意喚起が図られることで、後続車の自車Dへの接近が防止できると共に、後続車へ後退依頼をあらわす合図を出すことができる。
(6) 周辺移動体Eの進路移動を促す譲歩支援の際、自車Dに向かってくる周辺移動体Eの予測進路の道路F上に自車Dの発進待機位置が含まれるシーン(シーンB)が判定されると、周辺移動体Eの進路を広げる退避位置を自車Dの目標位置とし、自車Dの転舵移動を支援する(図4)。
このため、自車Dに向かってくる周辺移動体Eの予測進路の道路F上に自車Dの発進待機位置が含まれるシーン(シーンB)が判定された場合、自車Dを転舵移動させることにより速やかに譲り合い状況を回避することができる。
(7) 自車Dの転舵移動を支援する場合、自車Dの前方ウィンカー8を消灯し、自車Dの後方ウィンカー9を点灯させる(図4)。
このため、後続車への注意喚起が図られることで、後続車の自車Dへの接近が防止できると共に、後続車へ発進計画があることを報せることができる。
(8) 周辺移動体Eの進路移動を促す譲歩支援の際、交差点Gにおいて自車Dの進路と周辺移動体Eの予測進路が重なり合うシーン(シーンC)が判定されると、発進待機位置を自車Dの目標位置とし、周辺移動体Eとの干渉を避けるまでの自車Dの停止維持を支援する(図5)。
このため、交差点Gにおいて自車Dの進路と周辺移動体Eの予測進路が重なり合うシーン(シーンC)が判定された場合、自車Dの停止を維持することにより速やかに譲り合い状況を回避することができる。
(9) 周辺移動体Eから自車Dに向かって出される合図情報は、周辺移動体Eの乗員の手の動き情報、周辺移動体Eの乗員の視線の動き情報、周辺移動体Eから出される信号情報、周辺移動体Eの移動軌跡情報のうち少なくとも一つの情報である(図1)。
このため、合図情報に基づいて自車Dの発進を促しているか停止を促しているかを認識する場合、周辺移動体Eから自車Dに向かって出される合図情報の認識精度を高めることができる。
(10) 周辺移動体Eの進路移動を促す譲歩支援を行う際、自車Dの乗員に対してディスプレイ表示と音声アナウンスの少なくとも一方により譲歩支援状況を知らせる(図1)。
このため、周辺移動体Eの進路移動を促す譲歩支援を行う際、通常とは異なる自車Dの行動による自車Dの乗員が抱く不安感を軽減することができる。
(11) 周辺移動体Eの進路移動を促す譲歩支援に対し周辺移動体Eが進路移動の行為を実行した際、自車Dの乗員に対してディスプレイ表示と音声アナウンスの少なくとも一方により周辺移動体Eの移動状況を知らせる(図1)。
このため、周辺移動体Eが自車Dと同等の判断をしたことを、自車Dの乗員に認識させることができる。
(12) 自車Dと周辺移動体Eの間での譲り合い状況を回避する運転支援制御を行うコントローラ(譲歩調停コントローラ4)を備える運転支援制御装置において、コントローラは、自車Dが発進待機しているとき、自車Dの周辺に存在する周辺移動体Eから自車Dに向かって出される合図情報を取得する合図情報取得部44と、合図情報に基づいて、自車Dの発進を促しているか停止を促しているかを認識できるか否かを判断する合図認識判断部45と、自車Dの発進/停止を促していることを認識できないと判断されると、自車Dの目標位置を周辺移動体Eの予測進路に対して障害とならない退避位置とし、周辺移動体Eの進路移動を促す譲歩支援を行う合図非認識時譲歩支援部47と、を有する(図1)。
このため、自車Dと周辺移動体Eの間で譲り合いが発生するシーンにおいて、周辺移動体Eが先に動き出す状況を作り出すことで速やかに譲り合い状況を回避する運転支援制御装置を提供することができる。
以上、本開示の運転支援制御方法及び運転支援制御装置を、実施例1に基づき説明してきた。しかし、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加などは許容される。
実施例1では、本開示の運転支援制御方法及び運転支援制御装置を、自車と周辺移動体の間での譲り合い状況を回避する譲歩調停機能を有する自動運転システムを搭載した自動運転車に適用する例を示した。しかし、本開示の運転支援制御方法及び運転支援制御装置を適用する車両としては、自車と周辺移動体の間での譲り合い状況を回避する譲歩調停機能を有する運転支援システムを搭載した運転支援車であっても勿論良い。
1 物体検出装置
2 自車位置検出装置
3 地図記憶装置
4 譲歩調停コントローラ
41 周辺移動体統合処理部
42 地図内配置推定部
43 シーン判定部
44 合図情報取得部
45 合図認識判断部
46 合図認識時運転支援部
47 合図非認識時譲歩支援部
5 車両コントロール部
6 表示装置
7 音声出力装置
8 前方ウィンカー
9 後方ウィンカー
D 自車
E 周辺移動体
F 道路
G 交差点
H 横断歩道

Claims (12)

  1. 自車と周辺移動体の間での譲り合い状況を回避する運転支援制御を行うコントローラを備える運転支援制御方法において、
    前記コントローラは、
    前記自車が発進待機しているとき、前記自車の周辺に存在する前記周辺移動体から前記自車に向かって出される合図情報を取得し、
    前記合図情報に基づいて、前記自車の発進を促しているか停止を促しているかを認識できるか否かを判断し、
    前記自車の発進/停止を促していることを認識できないと判断されると、前記自車の目標位置を前記周辺移動体の予測進路に対して障害とならない退避位置とし、前記周辺移動体の進路移動を促す譲歩支援を行う
    ことを特徴とする運転支援制御方法。
  2. 請求項1に記載された運転支援制御方法において、
    前記自車の発進/停止を促していることを認識できると判断されると、当該認識に従って、前記自車の発進/停止を支援する
    ことを特徴とする運転支援制御方法。
  3. 請求項1又は2に記載された運転支援制御方法において、
    前記周辺移動体は、前記自車の周辺に存在する車車間通信機の搭載有無を問わない他車両、自転車、バイク、歩行者を含む
    ことを特徴とする運転支援制御方法。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載された運転支援制御方法において、
    前記周辺移動体の進路移動を促す譲歩支援の際、単数又は複数の前記周辺移動体の予測進路に前記自車の発進待機位置が含まれるシーンが判定されると、前記予測進路を避ける後方退避位置を前記自車の目標位置とし、前記自車の後退移動を支援する
    ことを特徴とする運転支援制御方法。
  5. 請求項4に記載された運転支援制御方法において、
    前記自車の後退移動を支援する場合、前記自車の後方ウィンカーを点灯させる
    ことを特徴とする運転支援制御方法。
  6. 請求項1から3までの何れか一項に記載された運転支援制御方法において、
    前記周辺移動体の進路移動を促す譲歩支援の際、前記自車に向かってくる前記周辺移動体の予測進路の道路上に前記自車の発進待機位置が含まれるシーンが判定されると、前記周辺移動体の進路を広げる退避位置を前記自車の目標位置とし、前記自車の転舵移動を支援する
    ことを特徴とする運転支援制御方法。
  7. 請求項6に記載された運転支援制御方法において、
    前記自車の転舵移動を支援する場合、前記自車の前方ウィンカーを消灯し、前記自車の後方ウィンカーを点灯させる
    ことを特徴とする運転支援制御方法。
  8. 請求項1から3までの何れか一項に記載された運転支援制御方法において、
    前記周辺移動体の進路移動を促す譲歩支援の際、交差点において前記自車の進路と前記周辺移動体の予測進路が重なり合うシーンが判定されると、前記発進待機位置を前記自車の目標位置とし、前記周辺移動体との干渉を避けるまでの前記自車の停止維持を支援する
    ことを特徴とする運転支援制御方法。
  9. 請求項1から8までの何れか一項に記載された運転支援制御方法において、
    前記周辺移動体から前記自車に向かって出される前記合図情報は、前記周辺移動体の乗員の手の動き情報、前記周辺移動体の乗員の視線の動き情報、前記周辺移動体から出される信号情報、前記周辺移動体の移動軌跡情報のうち少なくとも一つの情報である
    ことを特徴とする運転支援制御方法。
  10. 請求項1から9までの何れか一項に記載された運転支援制御方法において、
    前記周辺移動体の進路移動を促す譲歩支援を行う際、前記自車の乗員に対してディスプレイ表示と音声アナウンスの少なくとも一方により譲歩支援状況を知らせる
    ことを特徴とする運転支援制御方法。
  11. 請求項1から10までの何れか一項に記載された運転支援制御方法において、
    前記周辺移動体の進路移動を促す譲歩支援に対し前記周辺移動体が進路移動の行為を実行した際、前記自車の乗員に対してディスプレイ表示と音声アナウンスの少なくとも一方により前記周辺移動体の移動状況を知らせる
    ことを特徴とする運転支援制御方法。
  12. 自車と周辺移動体の間での譲り合い状況を回避する運転支援制御を行うコントローラを備える運転支援制御装置において、
    前記コントローラは、
    前記自車が発進待機しているとき、前記自車の周辺に存在する前記周辺移動体から前記自車に向かって出される合図情報を取得する合図情報取得部と、
    前記合図情報に基づいて、前記自車の発進を促しているか停止を促しているかを認識できるか否かを判断する合図認識判断部と、
    前記自車の発進/停止を促していることを認識できないと判断されると、前記自車の目標位置を前記周辺移動体の予測進路に対して障害とならない退避位置とし、前記周辺移動体の進路移動を促す譲歩支援を行う合図非認識時譲歩支援部と、を有する
    ことを特徴とする運転支援制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113534802A (zh) * 2021-07-15 2021-10-22 山东中科先进技术研究院有限公司 一种车辆避让系统及方法
WO2023100355A1 (ja) * 2021-12-03 2023-06-08 日産自動車株式会社 車両制御方法及び車両制御装置

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