以下、図面を参照しながら、情報処理装置、制御方法及びプログラムの実施の形態について説明する。
<第1実施形態>
[全体構成]
図1は、第1実施形態における教育支援システム100の構成を示す。教育支援システム100は、映像学習に必要な動画データの配信及び映像学習の効果を可視化するための情報の表示を行うシステムである。教育支援システム100は、主に、生徒が使用する生徒端末10と、教師が使用する教師端末20と、映像学習に用いられるコンテンツ(「学習用コンテンツ」とも呼ぶ。)の配信と学習履歴の集積及び管理を主に行うサーバ装置30とを含む。生徒端末10とサーバ装置30、及び教師端末20とサーバ装置30は、夫々、ネットワーク5を通じてデータ通信を行う。なお、生徒端末10及び教師端末20は、生徒又は教師の数に応じて複数台存在してもよい。
生徒端末10は、生徒が映像学習に用いる端末である。生徒端末10は、ユーザが指定した学習用コンテンツを再生するための要求信号(「コンテンツ配信要求」とも呼ぶ。)をサーバ装置30に送信する。本実施形態では、学習用コンテンツは、映像学習に用いられる映像教材(動画データ)であるものとする。生徒端末10は、コンテンツ配信要求の応答として、指定した映像を再生するための配信データ「D1」をサーバ装置30から受信することで、ユーザが指定した学習用コンテンツの再生を行う。この場合の学習用コンテンツの再生方式は、ダウンロード再生方式であってもよく、ストリーミング再生方式であってもよい。
教師端末20は、指導する生徒の成績を教師が閲覧する際に用いる端末である。教師端末20は、成績の表示を要求する信号(「成績表示要求」とも呼ぶ。)をサーバ装置30に送信する。教師端末20は、成績表示要求の応答として、表示データ「D2」をサーバ装置30から受信し、表示データD2に基づき、生徒の成績を示した画面(「成績画面」とも呼ぶ。)を表示する。
サーバ装置30は、コンテンツ配信要求を生徒端末10から受信した場合に、コンテンツ配信要求により指定された学習用コンテンツを再生するための配信データD1を、当該生徒端末10に送信する。また、サーバ装置30は、生徒端末10に配信した学習用コンテンツの視聴履歴及び各種テストのテスト結果を記憶する。そして、サーバ装置30は、成績表示要求を教師端末20から受信した場合に、上述の学習用コンテンツの視聴履歴及びテスト結果に基づき表示データD2を生成し、生成した表示データD2を教師端末20へ送信する。サーバ装置30は、「情報処理装置」の一例である。
なお、図1では、生徒端末10及び教師端末20は、夫々、ノート型パソコンとして表示されているが、これに限定されず、デスクトップ型パソコンであってもよく、タブレット型端末であってもよい。
[装置構成]
図2(A)は、生徒端末10の構成を示すブロック図である。図示のように、生徒端末10は、通信部13、記憶部14、入力部15、制御部16、及び出力部17を備える。これらの構成要素は、バス19により相互に接続されている。
通信部13は、制御部16の制御に基づき、サーバ装置30等の外部装置と通信を行う。記憶部14は、RAM、ROMなどのメモリにより構成される。記憶部14には、制御部16により実行される様々な処理のプログラムが記憶される。制御部16は、それらのプログラムを実行することにより、生徒端末10全体を制御する。また、記憶部14は、制御部16が様々な処理を実行する際の作業メモリとして機能する。
入力部15は、生徒端末10に入力される情報を生成する。入力部15は、例えば、マウス、ボタン、タッチパネル、カメラ、マイクなどの音声入力装置等であってもよく、これらのデバイスに接続するためのインターフェースであってもよい。
出力部17は、制御部16の制御に基づき、所定の表示及び音出力を行う。出力部17は、例えば、ディスプレイ、プロジェクタ、スピーカ、ヘッドホン等であってもよく、これらのデバイスに接続するためのインターフェースであってもよい。
制御部16は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)などのプロセッサ(コンピュータ)により構成され、生徒端末10の各構成要素を制御する。制御部16は、記憶部14に記憶されるプログラムに基づき、所定の処理を行う。例えば、制御部16は、通信部13を介してコンテンツ配信要求をサーバ装置30に送信する処理、通信部13を介してサーバ装置30から配信データD1を受信する処理、及び出力部17により配信データD1に基づく学習用コンテンツの再生を行う処理などを行う。
図2(B)は、教師端末20の構成を示すブロック図である。図示のように、教師端末20は、通信部23、記憶部24、入力部25、制御部26、及び出力部27を備える。これらの構成要素は、バス29により相互に接続されている。
通信部23は、制御部26の制御に基づき、サーバ装置30等の外部装置と通信を行う。記憶部24は、RAM、ROMなどのメモリにより構成される。記憶部24には、制御部26により実行される様々な処理のプログラムが記憶される。制御部26は、それらのプログラムを実行することにより、教師端末20全体を制御する。また、記憶部24は、制御部26が様々な処理を実行する際の作業メモリとして機能する。
入力部25は、教師端末20に入力される情報を生成する。入力部25は、例えば、マウス、ボタン、タッチパネル、カメラ、マイクなどの音声入力装置等であってもよく、これらのデバイスに接続するためのインターフェースであってもよい。
出力部27は、制御部26の制御に基づき、所定の表示及び音出力を行う。出力部27は、例えば、ディスプレイ、プロジェクタ、スピーカ、ヘッドホン等であってもよく、これらのデバイスに接続するためのインターフェースであってもよい。
制御部26は、CPU、GPUなどのプロセッサ(コンピュータ)により構成され、教師端末20の各構成要素を制御する。制御部26は、記憶部24に記憶されるプログラムに基づき、所定の処理を行う。例えば、制御部26は、通信部23を介して成績表示要求をサーバ装置30に送信する処理、通信部23を介してサーバ装置30から表示データD2を受信する処理、及び出力部17により表示データD2に基づく成績画面を表示する処理などを行う。
図2(C)は、サーバ装置30の構成を示すブロック図である。サーバ装置30は、通信部31と、記憶部32と、制御部33とを備える。なお、これらの構成要素は、バス39を介して相互に接続されている。
通信部31は、制御部33の制御に基づき、ネットワーク5を通じて生徒端末10及び教師端末20と通信を行う。
記憶部32は、RAM、ROMなどのメモリにより構成される。記憶部32には、制御部33により実行される様々な処理のプログラムが記憶される。また、記憶部32は、制御部33が様々な処理を実行する際の作業メモリとして機能する。記憶部32は、生徒情報DB(DataBase)37と、学習履歴DB38と、配信用ファイルDB39とを有する。
生徒情報DB37は、生徒に関する情報(生徒情報)を生徒毎に記録したデータベースである。生徒情報は、生徒の属性を示す情報であり、氏名、学年、クラス(組)、クラス番号、及び生徒ID(生徒を一意に識別するための識別情報)などが該当する。
学習履歴DB38は、生徒毎の学習履歴を記憶する。この学習履歴には、サーバ装置30によって管理される各生徒のテスト結果を示す情報(「テスト結果情報」とも呼ぶ。)と、サーバ装置30が提供する学習用コンテンツに関する視聴履歴と、が含まれている。この場合、サーバ装置30は、学習用コンテンツの配信が完了する毎に、学習履歴DB38に記憶される上述の視聴履歴を更新する。また、サーバ装置30は、学習履歴DB38に記憶するテスト結果を、例えば、各テストの採点結果を示す情報を教師端末20から受信することで更新する。他の例では、サーバ装置30は、テスト後の答案用紙のスキャンデータ又はタブレット上での各生徒の筆跡情報に基づき、生徒の解答内容を認識し、テストの正解情報と比較することで自動採点を行う。この場合、サーバ装置30は、自動採点結果に基づき、学習履歴DB38に記憶するテスト結果を更新する。
配信コンテンツDB39は、配信データD1として生徒端末10に提供可能な学習用コンテンツを記憶する。配信コンテンツDB39に記憶される学習用コンテンツは、例えば、映像学習の対象となる分野(単元)毎に1又は複数個存在し、夫々、対応する分野を示す情報と関連付けられている。これらの学習用コンテンツは、教師が生成して教師端末20からサーバ装置30へアップロードしたものであってもよく、映像教材として予め用意されたものであってもよい。学習用コンテンツには、当該学習用コンテンツが使用される映像学習の識別情報、学習が行われる学習期間の情報、又はサーバ装置30による配信が可能な期間の情報などが関連付けられてもよい。学習用コンテンツの学習期間は、学習用コンテンツによる学習が行われることが想定(推奨)されている期間を指す。
なお、生徒情報DB37、学習履歴DB38、及び配信コンテンツDB39は、サーバ装置30に接続されたハードディスクなどの外部記憶装置に記憶されてもよく、フラッシュメモリなどの記憶媒体に記憶されてもよく、サーバ装置30とデータ通信を行うサーバ装置に記憶されてもよい。また、生徒情報DB37、学習履歴DB38、及び配信コンテンツDB39は、夫々分散して別々の装置に記憶されてもよい。
また、記憶部32は、サーバ装置30の処理に必要なその他の情報を記憶する。例えば、記憶部32は、実施される各映像学習に関する情報を記憶する。映像学習に関する情報は、例えば、実施される映像学習と実施されるテストとの関連性を示す情報(「関連性情報」とも呼ぶ。)を含む。関連性情報は、例えば、映像学習又は映像学習に用いる学習用コンテンツと、当該映像学習に関連するテストとの組合せを示す情報であってもよい。この関連性情報は、後述する成績画面の表示において用いられる。なお、関連性情報は、配信コンテンツDB39に記憶される各学習用コンテンツに関連付けられてもよい。また、関連性情報に代えて、又はこれに加えて、映像学習に関する情報は、各映像学習が行われる学習期間に関する情報、及び各映像学習の前後において行われるテストを識別する情報などを含んでもよい。
制御部33は、CPU、GPUなどのコンピュータにより構成され、サーバ装置30の各構成要素を制御する。制御部33は、記憶部32に記憶されるプログラムに基づき、所定の処理を行う。制御部33は、通信部31を介した生徒端末10への配信データD1の送信処理、学習履歴DB38の更新処理、及び、通信部31を介した教師端末20への表示データD2の生成・送信処理などを実行する。制御部33は、送信手段、生成手段、表示手段及びプログラムを実行するコンピュータの一例である。
[データ構造]
図3は、学習履歴DB38のデータ構造の一例である。図3に示す学習履歴DB38は、「生徒ID」、「第1回テスト」、「第1回映像学習(数)」、「第2回テスト」の各フィールドを含んでおり、学習履歴DB38の各レコードは、生徒毎に設けられる。「第1回テスト」及び「第2回テスト」の各フィールドに記録される情報は、テスト結果情報の一例であり、「映像学習(数)」のフィールドに記録される情報は、学習コンテンツの視聴履歴の一例である。学習履歴DB38は、例えば対象とする学年ごとに、対象の学年に属する生徒の学習履歴を記憶するものであってもよい。
「生徒ID」は、各生徒に割り当てられる固有の識別番号である。生徒IDに対応する生徒の学年、組などの属性情報は、生徒情報DB37において生徒IDと紐付けられている。
「第1回テスト」は、第1回テストにおける各生徒の成績を記録するフィールドであり、科目ごとのサブフィールドを有する。ここでは、科目ごとのサブフィールドには、対象の科目に対する第1回テストでの対象の生徒の点数が記録されている。なお、科目ごとのサブフィールドには、上述の点数に代えて、又はこれに加えて、全体の平均点を考慮した指標(例えば偏差値)や、分野毎の得点などの情報が含まれていてもよい。
「第1回映像学習(数)」は、科目「数学」に対する第1回映像学習に用いられる学習用コンテンツの視聴履歴を記録したフィールドであり、学習用コンテンツ毎の視聴の有無を記録したサブフィールドを有する。なお、第1回映像学習は、第1回テストの後であって第2回テストの前までの所定期間に学習期間が設定された自主学習であるものとする。
「第1回映像学習(数)」は、3つのサブフィールド「概要」、「講義」、「確認」を有する。そして、これらの各サブフィールには、各サブフィールに対応する動画データの視聴の有無に応じて、視聴済であることを示す「済」又は未視聴であることを示す「未」のいずれかが記録される。
ここで、「概要」は、第1回映像学習において学習対象となる分野の概要を説明する動画データ(「概要コンテンツ」とも呼ぶ。)の視聴履歴を記録するサブフィールドである。概要コンテンツは、例えば、学習する分野について生徒に興味を持たせるための導入編となる動画データであり、エピソードを交えたコント形式により当該分野を説明するものであってもよく、当該分野が用いられる技術、製品、作品等を紹介するものであってもよい。「講義」は、第1回映像学習において学習する分野を詳細に説明する講義内容を撮影した動画データ(「講義コンテンツ」とも呼ぶ。)の視聴履歴を記録するサブフィールドである。講義コンテンツは、例えば、教師端末20を使用する教師又は他の教師が対象の分野について講義を行っている様子を撮影した動画データである。「確認」は、講義コンテンツの視聴を前提とした対象の分野の確認を行うための動画データ(「確認コンテンツ」とも呼ぶ。)の視聴履歴を記録するサブフィールドである。確認コンテンツは、例えば、クイズ形式又は演習形式の講義を撮影した動画データであってもよく、問題を表示して所定時間後にその解法の解説を行う動画データであってもよい。
このように、数学の第1映像学習において用いられる学習用コンテンツは、同一分野を異なる観点により説明する動画データとなる。
なお、上述した概要コンテンツ、講義コンテンツ及び確認コンテンツは、1つの学習用コンテンツとして統合されていてもよい。この場合、学習用コンテンツは、概要コンテンツに対応するパート(シーン)、講義コンテンツに対応するパート及び確認コンテンツに対応するパートを有する。そして、各パートには、例えば夫々異なるチャプターが割り当てられることにより各パートが識別可能となっている。この場合、数学の第1映像学習において用いられる学習用コンテンツは、同一分野を異なる観点により説明する複数のパートを有する動画データとなる。
また、サーバ装置30により配信される動画データの種類は、概要コンテンツ、講義コンテンツ及び確認コンテンツの3種類に限定されない。例えば、サーバ装置30により配信される学習用コンテンツは、授業前に視聴すべき予習用の映像教材と、授業後に視聴すべき復習用の映像教材とを含んでもよい。
「第2回テスト」は、第1回映像学習後に行われ、第1回映像学習と対象分野が重複する第2回テストの各生徒の成績を記録するフィールドであり、科目ごとのサブフィールドを有する。ここでは、科目ごとのサブフィールドには、対象の科目に対する第2回テストでの対象の生徒の点数が記録されている。なお、科目ごとのサブフィールドには、上述の点数に代えて、又はこれに加えて、全体の平均点を考慮した指標(例えば偏差値又は全体の平均点との差)及び分野毎の得点などの情報が含まれていてもよい。なお、例えば、第1回テスト及び第2回テストは、不定期に行われる小テストであってもよく、定期的に行われる中間テスト又は期末テスト等であってもよい。
[表示例]
次に、映像学習において生徒端末10により表示される画面(「映像学習画面」とも呼ぶ。)及び表示データD2に基づく成績画面に関する表示例について説明する。
(1)映像学習画面
図4は、生徒端末10が表示する映像学習画面の表示例である。例えば、サーバ装置30は、映像学習画面の表示要求を生徒端末10から受信した場合に、映像表示画面の表示情報を生成し、当該表示情報を生徒端末10に送信することで、生徒端末10に図4に示す映像表示画面を表示させている。なお、サーバ装置30は、生徒端末10から映像表示画面の表示要求を受信する前後において行うログイン認証等に基づき、生徒端末10のユーザが1年A組の「山田 太一」であることを認識する。
図4に示すように、サーバ装置30は、映像表示画面上において、主に、科目選択欄51と、単元選択欄52と、主表示欄53とを設ける。科目選択欄51は、映像学習を行う科目を選択する欄であり、ここでは、「数学」が選択されている。単元選択欄52は、科目選択欄51で選択された科目において映像学習を行う単元(分野)を選択する欄であり、ここでは、数学の第1回映像学習のテーマである「第1回:因数分解」が選択されている。科目選択欄51及び単元選択欄52は、一例として、プルダウンメニュー形式の選択欄となっている。
主表示欄53は、科目選択欄51で選択された科目及び単元選択欄52で選択された単元に対する動画データを再生するための領域である。サーバ装置30は、主表示欄53内に、学習用コンテンツを再生するための再生インターフェース61及び62を表示している。この場合、例えば、サーバ装置30は、科目選択欄51で選択された科目と、単元選択欄52で選択された単元と、サーバ装置30のユーザが属する学年と、に基づき、配信コンテンツDB39から対象の学習用コンテンツを抽出する。そして、サーバ装置30は、1年生で学習する数学の一分野である因数分解と関連付けられた概要コンテンツ及び講義コンテンツ等の学習用コンテンツを抽出し、夫々に対応する再生インターフェース61及び62を表示している。なお、サーバ装置30は、確認コンテンツに対応する再生インターフェースについても同様に、映像表示画面上に表示する。
そして、再生インターフェース61が選択された場合、サーバ装置30は、配信コンテンツDB39から抽出した概要コンテンツに対する配信データD1を生徒端末10に送信することで、概要コンテンツを生徒端末10に再生させる。同様に、サーバ装置30は、再生インターフェース62が選択された場合、配信コンテンツDB39から抽出した講義コンテンツに対する配信データD1を生徒端末10に送信することで、講義コンテンツを生徒端末10に再生させる。
そして、サーバ装置30は、例えば、いずれかの学習用コンテンツの再生が完了したと判断した場合に、再生した学習用コンテンツに対する生徒端末10のユーザの視聴履歴を更新する。ここで、学習履歴DB38が図3に示すデータ構造を有する場合について考察する。この場合、サーバ装置30は、再生インターフェース61に対応する概要コンテンツの再生が完了したと判断したときに、対象のユーザ「山田 太一」の生徒IDに対応する「第1回映像学習(数)」のサブフィールド「概要」を、「未」から「済」に変更する。同様に、サーバ装置30は、再生インターフェース62に対応する講義コンテンツの再生が完了したと判断したときに、対象のユーザ「山田 太一」の生徒IDに対応する「第1回映像学習(数)」のサブフィールド「講義」を、「未」から「済」に変更する。
なお、例えば、サーバ装置30は、ストリーミング形式の動画配信を行う場合には、対象の学習用コンテンツの送信が完了したときに、当該学習用コンテンツの再生が完了したと判定する。また、例えば、サーバ装置30は、ダウンロード形式の動画配信を行う場合には、対象の学習用コンテンツの送信が完了し、かつ、再生が完了した旨の通知を生徒端末10から受信したときに、当該学習用コンテンツの再生が完了したと判定する。なお、サーバ装置30は、ダウンロード形式の動画配信を行う場合においても、対象の学習用コンテンツの送信が完了した時点で、当該学習用コンテンツの再生が完了したと判定してもよい。
このように、サーバ装置30は、映像表示画面を生徒端末10に表示させることで、学習用コンテンツの再生を指定する入力を受け付ける。そして、サーバ装置30は、生徒が指定する学習用コンテンツを生徒端末10に再生させ、かつ、再生された学習用コンテンツの視聴履歴を好適に学習履歴DB38に記録することができる。
また、映像学習で用いるユーザインターフェースは、図4に示した映像学習画面に限定されない。例えば、サーバ装置30は、生徒情報DB37に登録された各生徒のメールアドレス等に対し、各生徒が視聴すべき動画を再生するためのURLを含むメールを送信してもよい。この場合、生徒端末10は、受信したメールに含まれるURLにアクセスすることで、サーバ装置30から配信データD1を受信し、配信データD1に基づく学習用コンテンツの再生を行う。
(2)成績画面
図5は、教師端末20が表示する成績画面の第1表示例である。例えば、サーバ装置30は、成績表示要求を教師端末20から受信した場合に、表示データD2を生成し、当該表示データD2を教師端末20に送信することで、教師端末20に図5に示す成績画面を表示させる。図5に示す成績画面は、教師端末20の教師が担当するクラス(1年A組)に属する生徒の成績と学習用コンテンツの視聴履歴とを一覧表示する画面である。なお、サーバ装置30は、例えば、教師端末20から成績表示要求を受信する前後においてログイン認証等を行うことで、教師端末20のユーザが1年A組担当の教師であることを認識し、図5に示す成績画面の表示データD2を教師端末20に送信する。
サーバ装置30は、図5に示す成績画面上において、主に、テスト選択欄54と、科目選択欄55と、成績一覧表56と、画面切替ボタン57とを表示させている。テスト選択欄54は、成績一覧表56において成績を表示させるテストを選択する欄であり、ここでは「第2回テスト」が選択されている。科目選択欄55は、成績一覧表56において成績を表示させる科目を選択する欄であり、ここでは「数学」が選択されている。
成績一覧表56は、対象の生徒(ここでは1年A組に属する生徒)に対する、テスト選択欄54及び科目選択欄55で指定されたテスト結果の一覧を表示する。成績一覧表56は、「生徒名」、「番号」、「成績」、「前回テストとの比較」、「第1回映像学習」の各フィールドを有する。この場合、サーバ装置30は、成績を表示する対象となるテストに関連する映像学習として第1回映像学習を特定し、「第1回映像学習」のフィールドを設けている。この場合、例えば、サーバ装置30は、対象のテストの直前に学習期間が設けられた映像学習、又は、前述した関連性情報により対象のテストとの関連性が示された映像学習を、対象のテストの成績に関連する映像学習とみなす。
サーバ装置30は、生徒情報DB37等を参照し、対象の生徒に対応する氏名、クラス番号を、「生徒名」及び「番号」の各フィールドに表示する。また、サーバ装置30は、対象の生徒に対応する学習履歴DB38のレコードを参照することで、テスト選択欄54及び科目選択欄55で指定されたテスト(第2回テストの数学)の成績を示す点数を取得し、「成績」に表示する。なお、サーバ装置30は、「成績」に点数を表示する代わりに、又はこれに加えて、成績を表す他の指標を表示してもよい。例えば、サーバ装置30は、全体平均との差、又は、偏差値を「成績」に表示してもよい。
さらに、サーバ装置30は、テスト選択欄54で指定されたテストの直前に行われた同一科目に対するテスト(ここでは第1回テストの数学)の点数を学習履歴DB38から取得する。そして、サーバ装置30は、取得した前回テストの点数と対象のテストとの点差を、「前回テストとの比較」に表示する。なお、サーバ装置30は、「前回テストとの比較」として、前回のテストに対する対象のテストの点数差を表示する代わりに、又はこれに加えて、前回のテストに対する対象のテストの偏差値の差を表示してもよい。さらに別の例では、サーバ装置30は、前回のテストの成績を「前回テストとの比較」に表示してもよい。
さらに、サーバ装置30は、「第1回映像学習」において、第1映像学習用に用意された学習用コンテンツ(概要コンテンツ、講義コンテンツ、確認コンテンツ)毎に、対応するサブフィールド「概要」、「講座」、「確認」を設けている。そして、サーバ装置30は、対象の生徒に対する学習履歴DB38のレコードに含まれる第1回映像学習の視聴履歴に基づき、サブフィールド「概要」、「講座」及び「確認」の各々に、視聴履歴の有無を示す「済」又は「未」のいずれかを表示する。
このように、サーバ装置30は、対象のテストの成績及びその前回テストとの比較結果に加えて、対象のテストに関連する映像学習の視聴履歴を成績一覧表56に表示する。これにより、閲覧者である教師は、映像学習の視聴履歴の有無と、テストの成績との因果関係の有無等を好適に把握することができる。
また、サーバ装置30は、成績一覧表56における各生徒の並び順を、学習用コンテンツの視聴履歴に基づいて決定している。具体的には、サーバ装置30は、「第1回映像学習」のサブフィールド「概要」、「講座」、「確認」が全て「済」となっている生徒を最上位に配置し、「確認」のみが「未」となる生徒をこれらの次に配置し、「概要」のみが「済」となっている生徒をさらにその次に配置する。一方、サーバ装置30は、「概要」、「講座」、「確認」が全て「未」となっている生徒を最も下位に配置する。このように、サーバ装置30は、学習用コンテンツの視聴履歴に基づいて成績一覧表56における各生徒の並び順を決定する。これにより、閲覧者である教師は、映像学習の視聴履歴の有無と、テストの成績との因果関係の有無等をより的確に把握することができる。
また、サーバ装置30は、例えば、画面切替ボタン57が選択されたことを検知した場合、後述する図6に示す成績画面を教師端末20に表示させる。
なお、サーバ装置30は、成績一覧表56における任意のレコードが選択された場合、選択されたレコードに対応する生徒の成績及び映像学習の視聴履歴を詳細に示した成績画面を教師端末20に表示させてもよい。
図6は、教師端末20が表示する成績画面の第2表示例である。例えば、サーバ装置30は、図5の画面切替ボタン57が選択されたことを検知した場合に、表示データD2を生成し、当該表示データD2を教師端末20に送信することで、教師端末20に図6に示す成績画面を表示させる。図6に示す成績画面は、対象のテストに対する学習用コンテンツの視聴履歴の有無に基づく成績の統計的な情報(統計量)を表示する。
サーバ装置30は、図6に示す成績画面上において、主に、図5に示す成績画面に示したテスト選択欄54及び科目選択欄55に加えて、統計表示欄60を成績画面上に表示している。統計表示欄60は、「分類」、「人数」、「平均点」、「前回テストとの比較」の各項目を有する。「分類」は、学習用コンテンツの視聴履歴に基づく分類であり、ここでは、サーバ装置30は、対象のテスト(第2回テストの数学)に関連する第1回映像学習の概要コンテンツ、講座コンテンツ及び確認コンテンツの視聴の有無に基づく分類を行っている。「人数」は、対応する分類に属する生徒数を示す。「平均点」は、対応する分類に属する生徒の対象のテスト(第2回テストの数学)の平均得点を示す。「前回テストとの比較」は、対応する分類に属する生徒の前回テスト(第1回テストの数学)の平均点に対する対象のテスト(第2回テストの数学)の平均点の差を示す。なお、サーバ装置30は、統計表示欄60上に、分類毎の生徒の平均点を表示する代わりに、又はこれに加えて、分類毎の生徒の成績を示す他の指標(例えば偏差値などの他の統計量又は全体平均との差)を表示してもよい。同様に、サーバ装置30は、「前回テストとの比較」として、前回テストと対象のテストとの得点差を表示する代わりに、又はこれに加えて、得点以外の指標(例えば偏差値などの他の統計量又は全体平均との差)に基づく成績の差を表示してもよい。
このように、図6に示す第2表示例では、サーバ装置30は、学習用コンテンツの視聴履歴に基づく分類毎に、生徒の成績の統計を教師端末20に表示させる。これにより、教師端末20の閲覧者である教師は、学習用コンテンツの視聴履歴の有無と、成績との関連性を好適に把握し、生徒への指導等に反映させることができる。例えば、図6の例では、第1回映像学習の概要コンテンツ及び講座コンテンツの未視聴者の成績が伸び悩んでいることから、第1回映像学習の概要コンテンツの未視聴者には、映像学習を積極的に行うように指導するという方針を立てることができる。
[処理フロー]
図7は、学習用コンテンツの再生に関する処理手順を示すフローチャートである。
まず、生徒端末10は、再生する学習用コンテンツを決定する(ステップS11)。例えば、生徒端末10は、図4に示される映像学習画面での学習用コンテンツの選択又はメール等により生徒に通知される学習用コンテンツの再生用URL等を指定するユーザ入力を受け付けることで、再生する学習用コンテンツを決定する。次に、生徒端末10は、ステップS11で決定した学習用コンテンツに対するコンテンツ配信要求を、サーバ装置30に送信する(ステップS12)。
サーバ装置30は、ステップS12で生徒端末10から送信されるコンテンツ配信要求を受信する(ステップS21)。そして、サーバ装置30は、コンテンツ配信要求元の生徒端末10に対し、指定された学習用コンテンツの配信データD1を送信する(ステップS22)。この場合、サーバ装置30は、配信データD1の送信と共に生徒端末10に学習用コンテンツを再生させるストリーミング配信を行ってもよく、配信データD1の送信完了後に生徒端末10が再生を行うダウンロード配信を行ってもよい。そして、生徒端末10は、サーバ装置30から受信する配信データD1に基づき学習用コンテンツの再生を行う(ステップS13)。
その後、サーバ装置30は、学習履歴DB38に記憶する視聴履歴の更新を行う(ステップS23)。この場合、サーバ装置30は、コンテンツ配信要求元の生徒端末10を使用する生徒に対し、ステップS22で配信データD1により配信した学習用コンテンツの視聴履歴を視聴済みに設定する。
図8は、成績画面の表示処理に関する処理手順を示すフローチャートの一例である。
まず、教師端末20は、サーバ装置30に対して成績表示要求を送信する(ステップS31)。この場合の成績表示要求には、例えば、成績を表示する生徒を指定する情報(例えば学年又は/及びクラスを指定する情報)、及び、成績を表示するテストを指定する情報などが含まれている。
サーバ装置30は、教師端末20から送信される成績表示要求を受信する(ステップS41)。そして、サーバ装置30は、学習履歴DB38から、対象の生徒の学習履歴を取得する(ステップS42)。さらに、サーバ装置30は、取得した学習履歴から、表示すべきテスト結果及び当該テスト結果に関連する映像学習の視聴履歴を抽出する(ステップS43)。例えば、サーバ装置30は、対象のテストと前回のテストとの間に学習期間が設けられた映像学習を、対象のテストの成績に関連する映像学習とみなし、当該映像学習の視聴履歴を抽出する。他の例では、サーバ装置30は、実行する各テストと各映像学習との関連性を示す関連性情報が記憶部32等に記憶されている場合には、当該関連性情報を参照することで、ステップS43において抽出すべき映像学習の視聴履歴を認識する。
そして、サーバ装置30は、抽出したテスト結果及び映像学習の視聴履歴に基づき、成績画面の表示データD2を生成し、生成した表示データD2を、成績表示要求の送信元である教師端末20に送信する(ステップS44)。この場合、教師端末20は、ステップS44でサーバ装置30が送信した表示データD2を受信し、当該表示データD2に基づき成績画面を表示する(ステップS32)。
<第2実施形態>
図9は、第2実施形態における教育支援システム100Aの構成を示す。第2実施形態における教育支援システム100Aは、民間教育機関の講師が主に使用する講師端末40を有する。第2実施形態では、サーバ装置30は、講師端末40により生成された動画データを学習用コンテンツとして配信コンテンツDB39に記憶し、当該動画データを生徒端末10に配信して再生させる。以後において、第1実施形態における教育支援システム100と同様の教育支援システム100Aの構成要素については、適宜同一符号を付し、その説明を省略する。
第2実施形態では、学校の授業において特定の単元に関する単元テストの実施後、各生徒は復習テストを実施する。この復習テストは、生徒毎の単元テストの結果に基づいて生成された生徒毎に異なるテストであってもよく、実施された単元テストに対して予め用意された生徒毎に共通のテストであってもよい。また、この復習テストは、授業中に実施されてもよく、宿題として実施されてもよい。そして、教師端末20は、各生徒の復習テストの解答を示した解答情報を、サーバ装置30へ送信する。この場合、解答情報は、例えば、各生徒により解答が記入された復習テストの電子データである。なお、復習テストが紙媒体である場合には、解答が記入された復習テストのスキャンデータであってもよい。なお、解答情報は、学校の先生による採点済みの復習テストの解答を示す情報であってもよい。
サーバ装置30は、教師端末20から受信する解答情報を、講師端末40に送信する。また、サーバ装置30は、講師端末40から学習用コンテンツのアップロード情報「D3」が送信された場合には、当該アップロード情報D3を配信コンテンツDB39に記憶する。
講師端末40は、例えば、図2(A)に示す生徒端末10又は図2(B)に示す教師端末20と同一のブロック構成を有する。なお、講師端末40は、ノート型パソコンとして表示されているが、これに限定されず、デスクトップ型パソコンであってもよく、タブレット型端末であってもよい。講師端末40は、解答情報をサーバ装置30から受信することで、対象の生徒が実施した復習テストの解答結果を表示する。この場合、講師端末40の使用者である民間教育機関の講師は、対象の生徒に対する解答結果を参照し、対象の生徒に対するコメントを示す動画データ(「コメント動画」とも呼ぶ。)を生成する。なお、講師は、講師端末40上でコメント動画を生成してもよく、他の機器に基づきコメント動画を生成してもよい。前者の場合、講師端末40は、例えば、カメラ及び音声入力装置などと接続しており、当該カメラが生成した画像データと音声入力装置が生成した音声データとに基づき、コメント動画を生成する。
また、講師端末40は、復習テストを解説するための動画データ(「解説動画」とも呼ぶ。)を記憶している。解説動画は、復習テスト毎に複数設けられており、夫々固有のID(「解説動画ID」とも呼ぶ)と紐付けられている。例えば、解説動画は、復習テストに含まれる単元又は設問毎に用意された動画であってもよく、復習テストの点数又は得点率に応じて用意された動画であってもよい。
そして、講師端末40は、上述のコメント動画を、対象の生徒が実施した復習テストに関する1又は複数の解説動画と共に、アップロード情報「D3」としてサーバ装置30に送信する。ここで、コメント動画に対してそれぞれ付加する解説動画は、例えば、対象の生徒が実施した復習テストの解答結果を参照した講師が講師端末40に対するユーザ入力により指定した1又は複数の解説動画である。
好適には、コメント動画には、当該コメント動画に付加する解説動画を視聴すべき旨を示すコメントが含まれるとよい。例えば、解説動画ID「10」と解説動画ID「B1」の各解説動画が添付されるコメント動画においては、「解説動画は、10番と、B1番を見ましょう」との音声が含まれるとよい。
講師端末40がサーバ装置30に送信したアップロード情報D3に含まれるコメント動画及び解説動画は、学習用コンテンツとしてサーバ装置30の配信コンテンツDB39に記憶される。
そして、生徒端末10、教師端末20、及びサーバ装置30は、夫々、図7及び図8に示すフローチャートの処理を実行することで、学習用コンテンツの再生及び成績画面の表示に関する処理を実行する。例えば、サーバ装置30は、生徒端末10から受信するコンテンツ配信要求に基づき、配信データD1を、プル型配信又はプッシュ型配信により、生徒端末10に送信し、生徒端末10に学習用コンテンツを再生させる。このとき、サーバ装置30は、学習履歴DB38において、再生がなされた学習用コンテンツに対する視聴履歴を更新する。また、サーバ装置30は、復習テスト後に実行されたテストに対する成績表示要求を教師端末20から受信した場合、当該テストの成績と、復習テストの解答結果に基づき生成されたコメント動画及び解説動画の視聴履歴とに基づき、表示データD2を生成する。従って、この場合、サーバ装置30は、テストの成績をコメント動画及び解説動画の視聴履歴と対応付けた成績画面を、教師端末20に表示させる。この場合、サーバ装置30は、図5に示す一覧表示の成績画面の表示データD2を生成してもよく、図6に示す統計表示の成績画面の表示データD2を生成してもよい。
このように、第2実施形態においては、サーバ装置30は、復習テストの解答結果に基づいて講師端末40が生成したコメント動画及び解説動画を学習用コンテンツとして配信コンテンツDB39に記憶し、その視聴履歴を学習履歴DB38に記憶する。この場合においても、サーバ装置30は、コメント動画及び解説動画の視聴履歴と対応付けて生徒の成績を教師端末20に表示させ、コメント動画及び解説動画の有効性を好適に閲覧者である教師に把握させることができる。
なお、図9に示す構成に代えて、講師端末40が実行する処理を教師端末20が実行してもよい。この場合、教師端末20は、コメント動画及び解説動画を生成し、これらをサーバ装置30にアップロード情報D3として送信する。この場合、サーバ装置30は、教師端末20が生成したコメント動画及び解説動画を、学習用コンテンツとして配信コンテンツDB39に記憶する。
<第3実施形態>
図10は、第3実施形態における教育支援システム100Bの構成を示す。第3実施形態における教育支援システム100Bは、テスト結果に関する分析結果に基づき、生徒端末10に配信データD1として送信する復習用教材(復習用資料)と解説動画との組み合わせを決定する点で、第2実施形態と異なる。以後において、第1実施形態における教育支援システム100又は第2実施形態における教育支援システム100Aと同様の教育支援システム100Bの構成要素については、適宜同一符号を付し、その説明を省略する。
第3実施形態では、サーバ装置30は、学校内の各生徒のテスト結果に関する情報であるテスト結果情報「D4」を教師端末20から受信し、学習履歴DB38に記憶する。そして、サーバ装置30は、学習履歴DB38に記憶したテスト結果情報D4が示すテスト結果に関する分析を行い、その分析結果を示す分析結果情報を生成する。この分析結果情報は、分析結果のカテゴリ(「分析結果カテゴリ」とも呼ぶ。)を示す情報を含んでいる。サーバ装置30は、生成した分析結果情報に相当する分析結果情報「D5」を講師端末40に送信する。なお、分析結果情報D5には、教師端末20から受信したテスト結果情報が含まれてもよい。
講師端末40は、サーバ装置30から受信する分析結果情報D5に基づく表示を行う。この場合、講師端末40の使用者である民間教育機関の講師は、分析結果情報が示す分析結果を参照し、対象の生徒に対するコメントを示すコメント動画を生成する。そして、講師端末40は、生成したコメント動画を含むアップロード情報D3を、サーバ装置30に送信する。
また、サーバ装置30は、テスト実施後に生徒が取り組むべき復習用教材のデータ(「復習用教材データ」とも呼ぶ。)と、学校で行われたテスト又は復習用教材に関する解説動画とを、配信コンテンツDB39に記憶している。復習用教材データは、当該復習用教材データを配信された生徒が閲覧すべき解説動画と関連付けられている。また、サーバ装置30は、講師端末40から受信するアップロード情報D3に含まれるコメント動画を、生徒ID等と関連付けて配信コンテンツDB39に記憶する。
そして、サーバ装置30は、配信データD1として、当該配信データD1の配信先の生徒が実施すべき復習用教材に関する復習用教材データと、当該復習用教材に関連付けられた解説動画と、当該生徒に対するコメント動画とを、生徒端末10に送信する。このとき、サーバ装置30は、配信データD1に含めるべき復習用教材データを、当該配信データD1の配信先の生徒のテスト結果に対する分析結果に基づき決定する。
図11(A)は、分析結果と、復習用教材データと、解説動画との対応付けを示すテーブルの一例である。図11(A)に示すテーブルは、「分析結果カテゴリ」、「復習用教材データ」、「解説動画1」、「解説動画2」の各項目を含む。
「分析結果カテゴリ」は、分析結果情報が示す分析結果カテゴリを示す。ここでは、分析結果カテゴリは、「A」、「B」、「C」、「D」の少なくとも4つ存在する。分析結果カテゴリは、例えば、対象の生徒が最も苦手な(得点率が低い)分野又は観点毎に分けられてもよい。
「復習用教材データ」は、対応する分析結果カテゴリに属するテスト結果となった生徒が取り組むべき復習用教材データの識別情報(ここではファイル名)を示す。この場合、複数の分析結果カテゴリに対して同一の復習用教材データが関連付けられてもよい。
「解説動画1」及び「解説動画2」は、対応する分析結果カテゴリに属するテスト結果の生徒が閲覧すべき解説動画の識別情報(ここではファイル名)を示す。解説動画は、対応する復習用教材データに対する解説を示す動画データであってもよく、分析対象となったテストに対する解説を示す動画データであってもよい。なお、分析結果カテゴリに対して1又は3以上の解説動画が関連付けられてもよい。また、複数の分析結果カテゴリに対して同一の解説動画が関連付けられてもよい。
サーバ装置30は、例えば、図11(A)に示すテーブルを予め記憶しておくことで、配信データD1の送信先となる生徒のテスト結果に対する分析結果に基づき、当該配信データD1に含める復習用教材データ及び解説動画を好適に決定することができる。
図11(B)は、配信データD1のデータ構造の一例を示す。第3実施形態に係る配信データD1は、復習用教材データと、解説動画と、コメント動画とを含む。このように、サーバ装置30は、配信データD1として、対象の生徒用に講師端末40がサーバ装置30に供給したコメント動画に加えて、分析結果カテゴリに基づき決定した復習用教材データ及び解説動画を含める。これにより、サーバ装置30は、テスト結果に基づき民間教育機関の講師が作成したコメント動画に加えて、対象の生徒のテスト結果に応じた適切な復習用教材データと、テスト又は復習用教材に関する解説動画とを、学習用コンテンツとして生徒端末10に供給することができる。
なお、サーバ装置30は、復習用教材データと、解説動画と、コメント動画とを同時に配信データD1に含める必要はなく、これらを別々のタイミングにより配信データD1として送信してもよい。例えば、サーバ装置30は、映像学習画面と同様の画面を生徒端末10に表示させ、当該画面上において、復習用教材データと、解説動画と、コメント動画とを、夫々任意のタイミングにより、再生又は表示する指示を受け付けてもよい。
そして、生徒端末10、教師端末20、及びサーバ装置30は、夫々、図7及び図8に示すフローチャートの処理を実行することで、学習用コンテンツの再生及び成績画面の表示に関する処理を実行する。例えば、サーバ装置30は、生徒端末10から受信するコンテンツ配信要求に基づき、配信データD1を、プル型配信又はプッシュ型配信により、生徒端末10に送信し、生徒端末10に学習用コンテンツであるコメント動画及び解説動画の再生及び復習用教材データの表示を夫々実行させる。この場合、サーバ装置30は、コメント動画及び解説動画の再生が行われた場合に、学習履歴DB38におけるこれらの視聴履歴を更新する。なお、サーバ装置30は、配信データD1の送信が完了した時点でこれらの動画再生が行われたと判断してもよく、コメント動画及び解説動画の再生が完了した旨の通知を教師端末20から受信した時点で、これらの動画再生が行われたと判断してもよい。
また、サーバ装置30は、復習用教材データと解説動画とコメント動画とを用いた学習期間後に実行されたテストに対する成績表示要求を、教師端末20から受信する。この場合、サーバ装置30は、当該テストの成績と、コメント動画及び解説動画の視聴履歴とに基づき、表示データD2を生成する。従って、この場合、サーバ装置30は、コメント動画及び解説動画の視聴の有無をテストの成績に対応付けた成績画面を、教師端末20に表示させる。この場合、サーバ装置30は、図5に示す一覧表示の成績画面の表示データD2を生成してもよく、図6に示す統計表示の成績画面の表示データD2を生成してもよい。
このように、第3実施形態においても、サーバ装置30は、コメント動画及び解説動画の視聴履歴を記録し、当該視聴履歴と対応付けて、その後に実施されたテストに対する生徒の成績を、教師端末20に表示させることができる。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。すなわち、本願発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。