JP2021054002A - 熱転写シート - Google Patents

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Abstract

【課題】転写層の転写性、箔持ち性、箔切れ性が良好な熱転写シートを提供すること。【解決手段】基材1、離型層2、転写層10がこの順で積層された熱転写シート100であって、転写層10は、離型層2と直接的に接しており、且つ、離型層2から剥離可能に構成され、離型層2が、アルキルペンダント系樹脂を含有している。【選択図】図1

Description

本発明は、熱転写シートに関する。
被転写体上に転写層を転写するための熱転写シートについては各種の形態が知られており、例えば、(i)基材の一方の面上に保護層(剥離層と称される場合もある)を含む単層構造、或いは積層構造の転写層が設けられた熱転写シート(保護層転写シートと称される場合もある)、(ii)基材の一方の面上に受容層を含む単層構造、或いは積層構造の転写層が設けられた熱転写シート(中間転写媒体と称される場合もある)、(iii)基材の一方の面上に溶融層を含む単層構造、或いは積層構造の転写層が設けられた熱転写シート等が知られている。これらの熱転写シートの転写層は、被転写体と熱転写シートとを重ね合わせ、加熱手段により基材の他方の面を加熱することにより被転写体上に転写される。
このような転写層を有する熱転写シートには、被転写体上に転写層を転写するときの転写性(転写層の剥離性や、転写層の離型性と称される場合もある)が良好であることが求められている。このような状況下、転写層の転写性の向上を主眼とし、基材と転写層との間に離型層を設けた熱転写シート等が提案されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、離型層によって転写層の転写性を高めていった場合には、転写層の箔切れ性や、転写層の箔持ち性が低下しやすく、転写層の転写性とともに、転写層の箔切れ性や箔持ち性を満足させることは現在のところ困難な状況にある。
特開2007−176011号公報
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、転写層の転写性、箔切れ性、箔持ち性が良好な熱転写シートを提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本開示の実施の形態に係る熱転写シートは、基材、離型層、転写層がこの順で積層された熱転写シートであって、前記転写層は、前記離型層と直接的に接しており、且つ、離型層から剥離可能に構成され、前記離型層が、アルキルペンダント系樹脂を含有している。
また、上記の熱転写シートにおいて、前記転写層が保護層を含んでもよい。
また、上記の熱転写シートにおいて、前記転写層が受容層を含んでもよい。
また、上記の熱転写シートにおいて、前記転写層がヒートシール層を含んでもよい。
また、上記の熱転写シートにおいて、前記転写層が溶融インキ層を含んでもよい。
本開示の実施の形態に係る熱転写シートによれば、転写層の転写性や、箔切れ性とともに、転写層の箔持ち性を良好なものとできる。
本開示の熱転写シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の熱転写シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の熱転写シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の熱転写シートの一例を示す概略断面図である。 アルキルペンダント系樹脂の一例を示す構造式である。
以下、本発明の実施の形態について図面等を参照しながら説明する。なお、本発明は多くの異なる態様で実施でき、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。また、説明の便宜上、上又は下等という語句を用いて説明するが、上下方向が逆転してもよい。左右方向についても同様である。
<<熱転写シート>>
以下、本開示の実施の形態に係る熱転写シート(以下、「本開示の熱転写シート」という場合がある。)について説明する。
図1〜図4に示すように、本開示の熱転写シート100は、基材1、基材1上に設けられる離型層2、離型層2上に設けられる転写層10を有している。図1〜図4は、本開示の熱転写シート100の一例を示す概略断面図である。
(基材)
本開示の熱転写シート100を構成する基材1は、基材1上に設けられる離型層2や、離型層2上に設けられる転写層10を保持する。基材1の材料としては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等の各種プラスチックフィルム、シート、カード等を例示できる。
また、基材1の離型層2側の面に表面処理を施してもよい。表面処理の方法としては、コロナ放電処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、化学薬品処理、プラズマ処理、低温プラズマ処理、プライマー処理、グラフト化処理等を例示できる。プライマー処理には、基材上にプライマー層を設けた構成も含まれる。
基材1の厚みについて限定はなく、通常、2.5μm以上100μm以下である。
(離型層)
各図に示すように、基材1上には、直接的に、又は任意の層を介して間接的に離型層2が設けられている(図示する形態では、基材1と離型層2とが直接的に接している)。離型層2上には、当該離型層2と直接的に接するように転写層10が設けられている。
転写層を有する熱転写シートには、被転写体上に転写層を転写するときの転写性が良好であることが求められている。さらに、このような熱転写シートには、被転写体上に転写層を転写するときの箔切れ性が良好であることや、転写層の箔持ち性が良好であることが求められている。ところで、転写層の転写性と、転写層の箔切れ性、及び転写層の箔持ち性は、いわゆるトレードオフの関係にあり、転写層の転写性を高くしていった場合には、転写層の箔切れ性や、箔持ち性が低くなる傾向にある。
本願明細書で言う転写層の箔切れ性とは、転写層を被転写体上に転写するときの尾引きの抑制度合いを示し、箔切れ性が良好であるという場合には、尾引きの発生を抑制できることを意味する。また、本願明細書でいう尾引きとは、転写層を被転写体上に転写するときに、転写層の転写領域と非転写領域の境界を起点とし、該境界から非転写領域側にはみ出すように転写層が転写されてしまう現象を意味する。また、本願明細書でいう箔持ち性とは、熱転写シートに曲げ応力を加えたときの転写層の脱落の抑制度合を示し、箔持ち性が良好であるという場合には、熱転写シートに曲げ応力を加えたときに転写層の脱落を抑制できることを意味する。
本開示の熱転写シート100は、基材1と転写層10との間に位置し、転写層10と直接的に接する離型層2が、アルキルペンダント系樹脂を含有している。
アルキルペンダント系樹脂を含有する離型層2によれば、当該離型層2上に設けられる転写層10を、被転写体上に転写するときの転写性を良好なものとできる。さらに、転写層10の転写性を良好な状態を維持させつつ、転写層10の箔切れ性や箔持ち性も良好なものとできる。
本開示の熱転写シート100で用いられるアルキルペンダント系樹脂は、例えばビニル系連鎖やエチレンイミン系連鎖等からなる主鎖に対して、必要に応じてエステル基やエーテル基、アミド基等の官能基を介して、炭素数が10以上の長鎖アルキル基を側鎖としてペンダント状に1つ以上導入したものである。アルキルペンダント系樹脂の具体例としては、図5に示すような構造式を有する化合物を挙げることができる。また、より具体的には、例えばアシオ産業(株)製のアシオレジン(登録商標)シリーズのうちRA−45A〔PVA系、融点:85±5℃〕、RA−95H〔PVA系、融点:90±5℃〕、RA−80〔EVA系、融点:92±5℃〕、RA−585S〔PVA系、融点:95±5℃〕、RA−95HS〔PVA系、融点:100±5℃〕等の1種または2種以上が挙げられる。また、種々のアルキルペンダント系樹脂の中でも、融点が30℃以上100℃以下のものが好ましく、40℃以上95℃以下のものがさらに好ましい。なかでも、転写性の観点からは、融点が75℃以上のものが好ましく、92℃以上のものがさらに好ましい。また、箔持ち性および箔切れ性の観点からは、融点が92℃以下のものが好ましく、65℃以下のものがさらに好ましい。また、側鎖としての長鎖アルキル基の炭素数は、12以上30以下であることが好ましく、14以上24以下であることが特に好ましい。本開示の熱転写シート100における離型層は、これらのアルキルペンダント系樹脂を1種または2種以上使用できる。
アルキルペンダント系樹脂の含有量について限定はないが、離型層2の総質量に対する、アルキルペンダント系樹脂の質量は、80質量%以上100質量%以下が好ましく、90質量%以上100質量%以下がより好ましく、95質量%以上100質量%以下がさらに好ましい。
また、離型層2は、アルキルペンダント系樹脂以外の他の成分を含有していてもよい。他の成分としては、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂などの各種シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂、フッ素変性樹脂、アクリル樹脂、熱架橋性エポキシ−アミノ樹脂、熱架橋性アルキッド−アミノ樹脂、メラミン樹脂、セルロース樹脂、尿素樹脂等を例示できる。また、これ以外の成分を含有していてもよい。なお、比較的に融点の低いアルキルペンダント系樹脂を用いた場合、転写層10の転写性を補助する目的でポリビニルアルコール(PVA)やシリコーンオイルなどの添加剤を添加してもよい。添加剤の含有量について限定はないが、ポリビニルアルコール(PVA)を添加する場合は、離型層2の総質量に対して5質量%以上30質量%以下であることが好ましく、8質量%以上25質量%以下であることが特に好ましい。シリコーンオイルを添加する場合は、離型層2の総質量に対して1質量%以上5質量%以下であることが好ましく、1質量%以上4質量%以下であることが特に好ましい。これにより、転写層10の箔持ちを維持しつつ、転写性の改善が可能である。
離型層2の形成方法について限定はなく、アルキルペンダント系樹脂および必要に応じて添加される添加材等を、適当な溶媒に溶解、或いは分散させた離型層用塗工液を調製し、この塗工液を基材1上に塗布・乾燥して形成できる。離型層用塗工液の塗布方法について特に限定なく、従来公知の塗布方法を適宜選択して用いることができる。塗布方法としては、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースコーティング法等を例示できる。また、これ以外の塗布方法を用いることもできる。このことは、後述する各種の層の形成方法についても同様である。
離型層2の厚みは、0.1μm以上1μm以下が好ましい。
(転写層)
各図に示すように、離型層2上には、転写層10が設けられている。また、本開示の熱転写シート100では、転写層10は、離型層2と直接的に接しており、離型層2から剥離可能に設けられている。転写層10は、図1(a)、図3、図4に示すように、1つの層からなる単層構造を呈していてもよく、図1(b)、図2に示すように、複数の層が積層された積層構造を呈していてもよい。
転写層10について限定はなく、離型層2上に設けられ、離型層2との界面を転写界面として転写されるものであればよい。
図1に示す形態の熱転写シート100は、転写層10が、保護層5を含む単層構造、又は積層構造を呈している。図1(a)に示す形態の熱転写シート100は、転写層10が、保護層5のみからなる単層構造を呈しており、図1(b)に示す形態の熱転写シート100は、転写層10が、離型層2側から、保護層5(剥離層と称される場合もある)、接着層6がこの順で積層されてなる積層構造を呈している。図1に示す形態の熱転写シートは、保護層転写シートとしての機能を果たす熱転写シートである。図1に示す形態の熱転写シートでは、例えば、画像を有する被転写体上に転写層10を転写することで、被転写体が有する画像を保護できる。
図2に示す形態の熱転写シート100は、転写層10が、離型層2側から保護層5、受容層7がこの順で積層されてなる積層構造を呈している。図2に示す形態の熱転写シートは、中間転写媒体としての機能を果たす熱転写シートである。図2に示す形態の熱転写シート100によれば、転写層10の表面に位置する受容層7に熱転写画像を形成し、被転写体上に、熱転写画像が形成された受容層7を含む転写層10を転写することで、印画物を製造できる。
図3に示す形態の熱転写シート100は、転写層10が、ヒートシール層8を含む単層構造、又は積層構造を呈している(図示する形態では、ヒートシール層8のみなからなる単層構造を呈している)。図3に示す形態の熱転写シート100では、任意の媒体に転写層10を転写することで、当該任意の媒体に接着性を付与できる。例えば、図1(a)、図2、図4に示す形態の熱転写シート100の転写層10上に、ヒートシール層8を含む転写層10を転写することで、図1(a)、図2、図4に示す形態の熱転写シート100の転写層10に接着性を付与できる。なお、ヒートシール層8を含む転写層10が、積層構造を呈する場合、転写層10を構成する層のうち、離型層2から最も近くにヒートシール層8が位置している。
図4に示す形態の熱転写シート100は、転写層10が、溶融インキ層9を含む単層構造、又は積層構造を呈しており(図示する形態では、溶融インキ層9のみなからなる単層構造を呈している)。図4に示す形態の熱転写シートでは、被転写体上に、転写層10を転写することで、被転写体上に、溶融インキ層9が含有しているインキの色相に応じた画像を形成できる。
溶融インキ層9の成分としては、染料、有機着色顔料、蛍光顔料、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化鉄、鉄黄、群青、ホログラム粉末、アルミニウム粉末、メタリック顔料、パール顔料等を例示できる。また、これらの着色剤とともに、バインダー樹脂を用いてもよい。
また、各図に示す転写層10は、さらに着色層(図示しない)を含んでいてもよい。着色層を含む転写層10とすることで、当該転写層が転写された媒体に、各種の意匠性を付与できる。
例えば、メタリック顔料や、パール顔料等を含有する着色層を含む転写層とすることで、転写層10に光沢感を付与できる。また、酸化チタンや、カーボンブラック等を含有する着色層を含む転写層とすることで、着色層に下地層や、隠蔽層としての機能を付与できる。
また、光沢層としての機能を発現できる着色剤を含有する着色層と、隠蔽層としての機能を発現できる着色剤を含有する着色層を含む転写層10としてもよい。また、着色剤として、2種以上の着色剤を用いてもよい。
また、転写層10を構成する各層、例えば、後述する保護層5や接着層6やヒートシール層8に着色剤を含有せしめた構成としてもよい。
本開示の熱転写シート100は、上記用途に限定されるものではなく、これ以外の用途にも適用できる。例えば、転写層10を、受容層7を含む積層構造の転写層、例えば、離型層7側から、受容層7、接着層6がこの順で積層した転写層10とした場合には、任意の媒体上に、転写層10を転写することで、その表面に受容層7が位置する熱転写受像シートを製造できる。
上記各種形態の転写層10をなす保護層5、接着層6、受容層7、ヒートシール層8、溶融インキ層9の構成は、熱転写シートの分野で従来公知のものを適宜選択して用いればよい。
保護層5の成分としては、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のビニル樹脂、紫外線吸収性樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリウレタン、ウレタン変性アクリル、アクリル変性ウレタン、これらのシリコーン変性樹脂、これらの各樹脂の混合物、電離放射線硬化樹脂、紫外線硬化樹脂等を例示できる。
接着層6や、ヒートシール層8の成分としては、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のビニル樹脂、シアノアクリレート等を例示できる。なお、転写層がヒートシール層のような再転写される層である場合において、離型層としてシリコーンオイルを含む離型層を用いると、転写層にも離型剤の一部が移ってしまい、再転写性、つまり被転写体と転写層(ヒートシール層)との接着性が低下する場合があったが、離型層にアルキルペンダント系樹脂を使用した場合、シリコーンオイルを添加することなく所望の離型性が発現できるため、好適である。
受容層7の成分としては、アクリル樹脂、ポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド、エチレン、若しくはプロピレン等のオレフィンと他のビニルポリマーとの共重合体、アイオノマー、セルロース樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ゼラチン等を例示できる。
(背面層)
また、基材1の離型層2が設けられた面とは反対側の面に、背面層(図示しない)を設けてもよい。背面層の厚みは、0.1μm以上5μm以下が好ましく、0.3μm以上2μm以下がより好ましい。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部または%は質量基準である。また、配合量(部)は、仕込み量であり、固形分に換算する前の値である。
(実施例1)
基材として、厚さ5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、この基材上に、下記組成の離型層用塗工液1を、乾燥時の厚みが0.2μmになるように塗布・乾燥し離型層を形成した。次いで、離型層上に、下記組成の保護層用塗工液1を乾燥時の厚みが1μmになるように塗布・乾燥し、保護層を形成することで、基材上に、離型層、保護層がこの順で設けられた実施例1の熱転写シートを得た。なお、保護層は、本開示の印画物の熱転写シートでいう転写層を構成する。
<離型層用塗工液1>
・アルキルペンダント系樹脂 5部
(アシオレジン(登録商標)RA−585S アシオ産業(株))
・トルエン 95部
<保護層用塗工液1>
・アクリル樹脂(酸価0mgKOH/g) 20部
(ダイヤナール(登録商標)BR−83 三菱ケミカル(株))
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
(実施例2)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液2に変更して離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例2の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液2>
・アルキルペンダント系樹脂 5部
(アシオレジン(登録商標)RA−95H アシオ産業(株))
・トルエン 95部
(実施例3)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液3に変更して離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例3の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液3>
・アルキルペンダント系樹脂 4.95部
(アシオレジン(登録商標)RA−95H アシオ産業(株))
・シリコーンオイル 0.05部
(KP−368 信越シリコーン(株))
・トルエン 95部
(実施例4)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液4に変更して離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例4の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液4>
・アルキルペンダント系樹脂 4.75部
(アシオレジン(登録商標)RA−95H アシオ産業(株))
・シリコーンオイル 0.25部
(KP−368 信越シリコーン(株))
・トルエン 95部
(実施例5)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液5に変更して離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例5の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液5>
・アルキルペンダント系樹脂 5部
(ピーロイル(登録商標)1010 ライオン・スペシャリティ・ケミカル(株))
・トルエン 95部
(実施例6)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液6に変更して離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例6の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液6>
・アルキルペンダント系樹脂 33.3部
(ピーロイル(登録商標)406(固形分15%) ライオン・スペシャリティ・ケミカル(株))
・水 19.2部
・イソプロピルアルコール 47.5部
(実施例7)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液7に変更して離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例7の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液7>
・アルキルペンダント系樹脂 30部
(ピーロイル(登録商標)406(固形分15%) ライオン・スペシャリティ・ケミカル(株))
・ポリビニルアルコール 0.5部
(ゴーセノール(登録商標)KH−20 日本合成化学工業(株))
・水 22部
・イソプロピルアルコール 47.5部
(実施例8)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液8に変更して離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例8の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液8>
・アルキルペンダント系樹脂 23.3部
(ピーロイル(登録商標)406 ライオン・スペシャリティ・ケミカル(株))
・ポリビニルアルコール 1.5部
(ゴーセノール(登録商標)KH−20 日本合成化学工業(株))
・水 27.7部
・イソプロピルアルコール 47.5部
(実施例9)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液9に変更して離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例9の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液8>
・アルキルペンダント系樹脂 28部
(ピーロイル(登録商標)HT(固形分18%) ライオン・スペシャリティ・ケミカル(株))
・トルエン 72部
(実施例10)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液10に変更して離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、実施例10の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液10>
・アルキルペンダント系樹脂 26.4部
(ピーロイル(登録商標)HT(固形分18%) ライオン・スペシャリティ・ケミカル(株))
・シリコーンオイル 0.25部
(KP−368 信越シリコーン(株))
・トルエン 73.4部
(比較例1)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液11に変更して離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例1の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液11>
・シリコーン変性樹脂 16部
(KS−847(固形分30%) 信越シリコーン(株))
・メチルエチルケトン 42部
・トルエン 42部
(比較例2)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液12に変更して離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例2の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液12>
・ポリウレタン 22.2部
(ハイドラン(登録商標)AP−40(F)(固形分22.5%) DIC(株))
・水 30.3部
・イソプロピルアルコール 47.5部
(比較例3)
離型層用塗工液1を、下記組成の離型層用塗工液13に変更して離型層を形成した以外は、全て実施例1と同様にして、比較例2の熱転写シートを得た。
<離型層用塗工液13>
・ポリウレタン 15.5部
(ハイドラン(登録商標)AP−40(F)(固形分22.5%) DIC(株))
・ポリビニルアルコール 1.5部
(ゴーセノール(登録商標)KH−20 日本合成化学工業(株))
・水 12.05部
・イソプロピルアルコール 47.5部
(比較例4)
離型層を設けることなく、基材上に直接に保護層を形成したこと以外は、全て実施例1と同様にして、比較例4の熱転写シートを得た。
(転写層の転写)
カード用ラミネータ(大日本印刷(株))を用い、塩化ビニル製のカード基材(大日本印刷(株))上に、各実施例、及び比較例の熱転写シートの転写層を転写し、各実施例、及び比較例の転写物を得た。転写層の転写は下記の3つの条件(下記転写条件1、2、3)にて、それぞれ行った。
(転写条件)
転写条件1:160℃、20mm/sec.
転写条件2:140℃、20mm/sec.
転写条件3:120℃、20mm/sec.
(転写性評価)
上記条件で転写層の転写を行ったときの、転写の状態を確認し、下記評価基準に基づいて転写性評価を行った。評価結果を表1に示す。
「評価基準」
A・・・転写条件1で転写できた。
B・・・転写条件1では融着してしまうが、転写条件2で転写できた。
C・・・転写条件1、2では融着してしまうが、転写条件3で転写できた。
NG・・・転写条件1〜3の何れの条件でも融着してしまう。
(箔持ち評価)
各実施例、及び比較例の熱転写シートを折り曲げたときの、転写層の箔落ちの有無を目視で確認し、下記評価基準に基づいて転写層の箔持ち評価を行った。評価結果を表1に示す。
「評価基準」
A・・・転写層の箔落ちが全くない。
B・・・部分的に転写層の箔落ちがみられるが使用上問題ないレベルである。
C・・・転写層の箔落ちが大きくみられ使用上問題が懸念されるレベルである。
(箔切れ性評価)
上記転写層の転写で得られた各実施例、及び比較例の転写物の端部の尾引きの状態を確認し、以下の評価基準に基づいて箔切れ性の評価を行った。評価結果を表2に示す。
「評価基準」
A・・・尾引きの発生なし。
B・・・尾引きの長さが0.2mm以下。
C・・・尾引きの長さが0.2mmより長く1mm未満。
NG・・・尾引きの長さが1mm以上。
Figure 2021054002
1・・・基材
2・・・離型層
5・・・保護層
6・・・接着層
7・・・受容層
8・・・ヒートシール層
9・・・溶融インキ層
10・・・転写層
100・・・熱転写シート

Claims (5)

  1. 基材、離型層、転写層がこの順で積層された熱転写シートであって、
    前記転写層は、前記離型層と直接的に接しており、且つ、離型層から剥離可能に構成され、
    前記離型層が、アルキルペンダント系樹脂を含有している、熱転写シート。
  2. 前記転写層が保護層を含む、請求項1に記載の熱転写シート。
  3. 前記転写層が受容層を含む、請求項1または2に記載の熱転写シート。
  4. 前記転写層がヒートシール層を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱転写シート。
  5. 前記転写層が溶融インキ層を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱転写シート。
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