JP2021052631A - コンバイン - Google Patents

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翔己 石田
Shoki Ishida
翔己 石田
剛 熊取
Takeshi Kumatori
剛 熊取
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Abstract

【課題】手動による刈取搬送部の一定の高さへの昇降操作が容易であるコンバインを提供する。【解決手段】運転者によって操作される、刈取搬送部の高さを変更するための手動操作具33と、手動操作具33に対する操作に基づいて刈取搬送部の昇降動作を制御するように構成された制御装置7と、刈取搬送部の最大昇降可能範囲における下降限界高さを設定するための下限設定具34と、が備えられたコンバインであって、制御装置7は、下限設定具34が操作されて下降限界高さが設定されると、刈取搬送部が下降限界高さを超えて下降しないように刈取搬送部の昇降動作を制御する下降限界高さ制御モードを実行するように構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、作物を刈り取って脱穀装置に搬送する刈取搬送部と、刈取搬送部の高さを変更するための手動操作具に対する運転者の操作に基づいて刈取搬送部の昇降動作を制御する制御装置とが備えられたコンバインに関する。
上述した構成を有するコンバインとして、例えば、特許文献1に記載されたものが既に知られている。このようなコンバインでは、手動で刈取搬送部の高さを調整できるため、刈取搬送部を所望の一定の刈高さ(例えば圃場の地面にできるだけ接近した高さ)まで下降させた状態で刈取り作業を行うことが可能となる。
特開2004−261147号公報
ところで、刈取り作業中に、進路上の畔などの障害物との接触を回避するために刈取搬送部を一旦上昇させることがある。前記従来のコンバインの場合、回避後の刈取搬送部の手動による復帰操作に際して、同一の刈高さまで下降させるためには、刈取搬送部を目視で追跡しながら高さ調整を行う必要があるため、手間がかかるうえ高さの再現性が低いという課題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、手動による刈取搬送部の一定の高さへの昇降操作を容易で確実に行うことができるコンバインを提供することにある。
本発明に係るコンバインの特徴は、
走行機体上に配設された脱穀装置と、
走行機体の前部に昇降可能に設けられ、作物を刈り取って前記脱穀装置に搬送する刈取搬送部と、
運転者によって操作される、前記刈取搬送部の高さを変更するための手動操作具と、
前記手動操作具に対する操作に基づいて前記刈取搬送部の昇降動作を制御するように構成された制御装置と、
前記刈取搬送部の最大昇降可能範囲における下降限界高さを設定するための下限設定具と、が備えられ、
前記制御装置は、前記下限設定具が操作されて前記下降限界高さが設定されると、前記刈取搬送部が前記下降限界高さを超えて下降しないように前記刈取搬送部の昇降動作を制御する下降限界高さ制御モードを実行するように構成されていることにある。
本発明によると、コンバインの運転者は、下限設定具を操作して刈取搬送部の下降限界高さを設定することができ、下降限界高さが設定されている状態では、刈取搬送部は下降限界高さを超えて下降しないように制御される。そのため、刈取搬送部の下降限界高さを一定の高さに設定していれば、刈取搬送部は、手動操作具に対する操作によって下降し続けるも、設定された高さに到達した際に下降が停止するので、一定の高さへの刈取搬送部の昇降操作が容易である。これにより、例えば、刈取り作業において、刈取搬送部の下降限界高さを所望の刈高さに設定しておくことで、障害物との接触を回避するために一旦上昇操作された刈取搬送部を復帰させる際には、刈取搬送部を目視で追跡しなくても、手動操作具に対する操作だけで刈取搬送部を確実に同一の刈高さまで下降させることが可能となる。
本発明において、前記下限設定具は、当該下限設定具が操作された際の前記刈取搬送部の高さを前記下降限界高さとして設定するように構成されていると好適である。
本発明によると、コンバインの運転者は、目視で確認できた刈取搬送部の現在の高さを下降限界高さに設定することができ、下降限界高さの直感的な設定が可能である。
本発明において、前記下限設定具は、前記下降限界高さが設定されている状態で再操作されると、前記下降限界高さの設定を解除するように構成されていると好適である。
本発明によると、下降限界高さの設定及び解除を同一の下限設定具に対する操作で行うことが可能となる。
本発明において、
前記刈取搬送部に、走行機体の前部に設けられて作物を刈取る刈取部と、機体横向きの横軸心周りに昇降可能に走行機体から前記刈取部へ延設され、前記刈取部によって刈り取られた作物を前記脱穀装置に搬送する搬送部と、が設けられ、
前記脱穀装置に対する前記搬送部の角度を検出する角度センサを備え、
前記制御装置は、前記下降限界高さ制御モードを、前記角度センサによって検出された前記搬送部の現在の角度と前記下降限界高さに位置するときの角度との比較情報に基づいて実行するように構成されていると好適である。
本発明では、搬送部を機体横向きの横軸心周りに昇降可能(すなわち揺動可能)に設けているため、搬送部の上下昇降に伴い、機体に備えられた脱穀装置に対する搬送部の角度が変化する。そして、本発明では、脱穀装置に対する搬送部の角度を検出する角度センサを設けているため、上下昇降する搬送部の現在の角度を検出することができる。これにより、本発明の制御装置は、角度センサによって検出された搬送部の現在の角度と、搬送部が下降限界高さに位置するときの角度とを比較することで、手動にて操作される搬送部が下降限界高さまで下降したか否かを判定することができ、これにより、下降限界高さを超えて下降しないように搬送部の昇降動作を制御することができる。したがって、本発明によれば、角度センサを設けるという簡潔な構成により、制御装置による下降限界高さ制御モードの実行を実現することが可能である。
本発明において、
前記刈取部の対地高さを検出する高さセンサを備え、
前記制御装置は、前記高さセンサの検出値に基づいて、前記刈取部の対地高さが設定高さになるように前記刈取部の昇降動作を制御する刈高さ自動制御モードを実行するように構成され、
前記制御装置は、前記下降限界高さ制御モードと前記刈高さ自動制御モードとを切り替えて実行するように構成されていると好適である。
本発明によると、下降限界高さ制御モードと刈高さ自動制御モードを切り替えて実行することができるため、作物の種類や圃場の状態等に応じて刈取部の刈高さ制御を適切に行うことができる。
本発明において、
前記刈高さ自動制御モードの実行を設定するための自動制御モード操作具が備えられ、
前記制御装置は、
前記刈高さ自動制御モードの実行中に前記下限設定具が操作されると、制御モードを前記刈高さ自動制御モードから前記下降限界高さ制御モードに切り替え、且つ
前記下降限界高さ制御モードの実行中に前記自動制御モード操作具が操作されると、制御モードを前記下降限界高さ制御モードから前記刈高さ自動制御モードに切り替えるように構成されていると好適である。
本発明によると、下降限界高さ制御モードと刈高さ自動制御モードのそれぞれに対応して設けられた操作具を操作することにより、容易にこれら制御モードを互いに切り替えることができる。
本発明において、
走行機体上に、作業状態に関する情報を表示する表示装置が設けられた運転部が配設され、
前記表示装置に、前記高さセンサによって検出された前記刈取部の現在の高さを示す目盛り表示領域が設けられていると好適である。
本発明によると、運転者は目盛り表示領域を通じて刈取部の現在の高さを簡便に読み取ることができるため、例えば、手動による刈取部の昇降操作中に、目盛り表示領域を確認しながら刈取部を一定の高さに素早く調整することが可能となる。
本発明において、
前記刈取部に、作物を掻き込む掻込リールと、前記掻込リールを上下昇降可能に支持する刈取フレームと、が設けられ、
前記手動操作具は、前記刈取フレームの高さを変更するためのものであり、
前記制御装置は、前記手動操作具に対する操作に基づいて前記刈取フレームが一定の高さを超えて上昇すると、前記掻込リールを前記刈取フレームに対して下降させるリール下降制御を実行するように構成されていると好適である。
本発明によると、刈取り作業中に手動操作にて刈取部を上昇させた場合、刈取部の刈取フレームが一定の高さを超えて上昇すると、掻込リールは制御装置による制御で刈取フレームに対して下降する。これにより、上昇した状態の刈取部に残っている作物は刈取フレームと掻込リールとによって挟持されてこぼれ落ちにくくなるため、刈取部の上昇による収穫ロスが抑制される。
本発明において、
前記制御装置は、前記リール下降制御の実行時に前記掻込リールを一定時間下降させるように構成されていると好適である。
刈取部の刈取フレームが一定の高さを超えて上昇することに伴う掻込リールの下降量が大きくなるほど、作物を挟持する効果がより顕著になる反面、掻込リールを刈取り作業時の高さに復帰させる操作にかかる時間が長くなって作業効率が低下する虞がある。本発明では、例えば作物の種類等の作業条件別に設定可能な一定時間だけ下降するように掻込リールを構成することで、こぼれ落ちる作物を減らす効果を確保しつつ、掻込リールの下降制御による作業効率の低下を回避することができる。
本発明において、
前記制御装置は、前記リール下降制御の実行時に前記掻込リールを下降限界まで下降させるように構成されていると好適である。
本発明によると、刈取フレームと下降限界まで下降した掻込リールとによって作物がしっかり挟持されるため、掻込リールが下降限界まで下降しない構成と比べて作物がよりこぼれ落ちにくくなり、その結果、収穫ロスを一層抑制することができる。
コンバインの左側面図である。 制御装置に関する構成を示すブロック図である。 刈取搬送部の昇降制御の切り替えを説明するフローチャートである。 掻込リールの下降制御を示す図である。 表示装置を示す図である。
本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、図1に示す矢印Fの方向を「前」、矢印Bの方向を「後」とする。
〔コンバインの全体構成〕
図1に示すように、普通型のコンバインAの走行機体に、走行装置1、刈取搬送部2、運転部3、脱穀装置4、穀粒タンク5及び穀粒排出装置6などの作業部と、これら作業部の動力源としてのエンジンEと、が備えられている。
走行装置1は、走行機体の下部に備えられており、操向不能であり且つエンジンの動力によって回転駆動される左右一対の前車輪11と、操向可能である左右一対の後車輪12とから構成されている。コンバインAは、走行装置1によって自走可能である。なお、走行装置1はホイール式に限らず、クローラ式のものであってもよい。
刈取搬送部2は、走行機体の前部に昇降可能に設けられており、圃場の作物を刈り取って脱穀装置4に向けて後方に搬送する。作物は、例えば稲、麦等の植立穀稈であるが、大豆やトウモロコシ等であっても良い。
運転部3、脱穀装置4、穀粒タンク5は、走行装置1の上側に備えられている。運転部3には、コンバインの運転者が着座する座席31と、走行装置1の後車輪12の操向を行うステアリングハンドル32等が備えられている。脱穀装置4は、刈取搬送部2によって刈り取られた作物を脱穀処理する。穀粒タンク5は、脱穀装置4における脱穀処理によって得られた穀粒を貯留する。穀粒タンク5に貯留された穀粒は、必要に応じて、スクリューコンベア式の穀粒排出装置6によって機体外部に排出される。
刈取搬送部2には、圃場に植立する作物を刈り取り、刈り取った作物を刈幅方向の中央部に寄せ集める刈取部21と、刈り取られて中央に寄せ集められた作物を機体後方の脱穀装置4に向けて搬送するフィーダ22(本発明に係る搬送部に相当)と、が備えられている。
フィーダ22は、機体横向きの横軸心X1周りに上下昇降可能に走行機体から刈取部21へ延設されている。フィーダ22と、走行装置1の左右一対の前車輪11及び左右一対の後車輪12によって支持されている機体フレーム13との間には、油圧シリンダからなる刈取昇降シリンダ23が設けられている。刈取昇降シリンダ23の一端部は、機体フレーム13の前部に揺動可能に支持され、刈取昇降シリンダ23の他端部は、フィーダ22の下部に揺動可能に支持されている。刈取昇降シリンダ23の伸縮により、フィーダ22が横軸心X1周りに揺動し、刈取搬送部2が脱穀装置4に対して上下昇降する。
フィーダ22には、脱穀装置4に対するフィーダ22の角度を検出する角度センサ24(図2)が設けられている。角度センサ24としては、例えば、振動ジャイロと加速度計の信号に基づいてフィーダ22の角度を求めるものが挙げられるが、刈取昇降シリンダ23の伸長量を検出してフィーダ22の角度を求めるもの、又はポテンショメータやエンコーダを用いたものであってもよい。
刈取部21には、刈取フレーム211と、掻込リール212と、刈刃装置213と、横送りオーガ214とが備えられている。掻込リール212は、複数のタインにより、植立穀稈を機体後方側へ掻き込むように構成されている。刈刃装置213は、バリカン型に形成されており、植立穀稈の株元付近を切断するように構成されている。横送りオーガ214は、刈刃装置213によって刈り取られた刈取穀稈を左右中央側へと横送りして集め、後方側に位置するフィーダ22へ搬送するように構成されている。
掻込リール212は、刈取フレーム211に対して機体横向きの横軸心X2周りに揺動可能な左右一対の支持アーム215の先端部に取り付けられている。各支持アーム215と刈取フレーム211との間には、油圧シリンダからなるリール昇降シリンダ25が設けられている。リール昇降シリンダ25の一端部は、支持アーム215に揺動可能に支持され、リール昇降シリンダ25の他端部は、刈取フレーム211に揺動可能に支持されている。リール昇降シリンダ25の伸縮により、掻込リール212が、横軸心X2周りに揺動し、刈取フレーム211に対して上下に昇降する。
刈取部21には、刈取部21の対地高さを検出するための高さセンサ26が設けられている。高さセンサ26は、機体横向きの横軸心周りに上下揺動可能に刈取フレーム211に支持されている接地体261と、接地体261の揺動変位量を検出する検出部(図示せず)とを備えており、接地体261の接地追従に伴う揺動変位量を検出することにより、刈取部21の対地高さを検出するように構成されている。
〔刈取搬送部の昇降制御に関する構成〕
図2に示すように、コンバインAは、制御装置7と、操作レバー33(本発明に係る手動操作具に相当)と、下限設定ボタン34(本発明に係る下限設定具に相当)と、自動刈取昇降制御ボタン35(本発明に係る自動制御モード操作具に相当)とを備えている。
制御装置7は、運転者による操作に応じて刈取搬送部2の昇降動作を制御する手動刈取昇降制御部71と、刈取搬送部2の昇降動作を自動的に制御する自動刈取昇降制御部72とを有している。
操作レバー33、下限設定ボタン34及び自動刈取昇降制御ボタン35は、運転部3に設けられており、運転者によって操作される。下限設定ボタン34及び自動刈取昇降制御ボタン35は、例えば操作レバー33上に配置されてもよい。
操作レバー33は、刈取搬送部2の高さを変更するためのものである。刈取搬送部2が手動で昇降可能な状態にあるときに、運転者が操作レバー33を後方(又は前方)に揺動操作すると、操作に応じた信号が手動刈取昇降制御部71へ送られる。手動刈取昇降制御部71は、この信号に応じて、刈取昇降シリンダ23を伸び方向(又は縮み方向)に制御する。これにより、刈取搬送部2は、機体に対して上昇(又は下降)する。後述する下限限界高さが設定されていない場合、刈取搬送部2は、操作レバー33に対する操作に基づいて最大昇降可能範囲内(最大上昇高さと最大下降高さの間)で昇降する状態(以降、最大昇降可能状態)にある。
下限設定ボタン34は、刈取搬送部2の最大昇降可能範囲における、操作レバー33に対する操作によって刈取搬送部が下降する限界高さ(下降限界高さ)を設定するためのものである。刈取搬送部2が手動で昇降可能な状態にあるときに、下限設定ボタン34が押し操作されると、操作に応じた信号が手動刈取昇降制御部71へ送信される。この信号に応じて、手動刈取昇降制御部71は、刈取搬送部2の現在の高さに対応する、角度センサ24によって検出されたフィーダ22の角度を、刈取搬送部2の下降限界高さとして設定する。
下限設定ボタン34に対する押し操作によって下降限界高さが設定されると、手動刈取昇降制御部71は、下降限界高さ制御モードを実行し、下降限界高さを超えて刈取搬送部2が下降しないように、刈取搬送部2の昇降動作を制御する。具体的には、下降限界高さ制御モードの実行時に、手動刈取昇降制御部71は、操作レバー33に対する操作に基づいて刈取搬送部2の昇降動作を制御する際に、上下揺動するフィーダ22の現在の角度を角度センサ24から取得し、刈取搬送部2の下降限界高さとして設定されたフィーダ22の角度と比較する。両角度が一致した場合、刈取搬送部2が下降限界高さに位置すると判定し、刈取搬送部2が下降限界高さに位置する間に、操作レバー33に対する前方への揺動操作を無効化する。下降限界高さ制御モードが実行されている間に、刈取搬送部2は、操作レバー33に対する操作に基づいて最大昇降可能範囲における部分範囲内(最大上昇高さと、設定された下降限界高さとの間)で昇降する状態(以降、部分昇降可能状態)にある。
下降限界高さが設定されている状態で下限設定ボタン34が再操作されると、操作に応じた信号が手動刈取昇降制御部71へ送信される。この信号に応じて、手動刈取昇降制御部71は、下降限界高さの設定を解除する。下降限界高さの設定が解除されると、手動刈取昇降制御部71は、下降限界高さ制御モードの実行を中止し、刈取搬送部2は最大昇降可能状態に戻る。
自動刈取昇降制御ボタン35は、刈取搬送部2の自動的昇降制御の実行を設定するためのものである。刈取搬送部2が手動で昇降可能な状態にあるときに、自動刈取昇降制御ボタン35が押し操作されると、操作に応じた信号が自動刈取昇降制御部72へ送信される。この信号に応じて、自動刈取昇降制御部72は、刈高さ自動制御モードを実行し、高さセンサ26の検出値に基づいて、刈取部21の対地高さが設定高さになるように刈取搬送部2の昇降動作を制御する。このときの刈取搬送部2は、圃場の地面の凹凸に追従して刈取部21の刈高さが自動変更される自動昇降状態にある。刈高さ自動制御モードの実行中に自動刈取昇降制御ボタン35が再操作されると、刈高さ自動制御モードの設定が解除され、刈取搬送部2は最大昇降可能状態に戻る。
なお、下降限界高さ制御モードと刈高さ自動制御モードは、いずれか一方が選択的に実行され、同時に実行されないように構成されている。具体的には、手動刈取昇降制御部71による下降限界高さ制御モードの実行中に、自動刈取昇降制御ボタン35が操作されると、自動刈取昇降制御部72は、手動刈取昇降制御部71による刈取搬送部2に対する昇降制御を中止させる信号を手動刈取昇降制御部71に送信すると共に、上述したように刈高さ自動制御モードを実行する。すなわち、制御モードが下降限界高さ制御モードから刈高さ自動制御モードに切り替えられる。一方、自動刈取昇降制御部72による刈高さ自動制御モードの実行中に、下限設定ボタン34が操作されると、手動刈取昇降制御部71は、自動刈取昇降制御部72による刈取搬送部2に対する昇降制御を中止させる信号を自動刈取昇降制御部72に送信すると共に、上述したように下降限界高さ制御モードを実行する。すなわち、制御モードが刈高さ自動制御モードから下降限界高さ制御モードに切り替えられる。
図3は、刈取搬送部2の昇降制御の切り替えを説明するフローチャートである。ここでは、制御開始時に刈取搬送部2が最大昇降可能状態にあるケースを用いて説明する。
まず、図3に示すように、刈取搬送部2が最大昇降可能状態にあるとき、下限設定ボタン34が操作されて下降限界高さが設定される(S1:YES)と、手動刈取昇降制御部71によって下降限界高さ制御モードが実行され(S2)、刈取搬送部2が部分昇降可能状態になる。
下降限界高さ制御モードの実行中に、下限設定ボタン34が再操作されて下降限界高さの設定が解除される(S3:YES)と、手動刈取昇降制御部71による下降限界高さ制御モードの実行が中止し、刈取搬送部2が最大昇降可能状態に戻る。
一方、下降限界高さ制御モードの実行中に、下限設定ボタン34が再操作されず自動刈取昇降制御ボタン35が操作される(S3:NO、S4:YES)と、制御モードが下降限界高さ制御モードから刈高さ自動制御モードに切り替わり(S5)、刈取搬送部2が自動昇降状態になる。
また、刈取搬送部2が最大昇降可能状態にあるとき、下限設定ボタン34が操作されず自動刈取昇降制御ボタン35が操作される(S1:NO、S6:YES)と、自動刈取昇降制御部72によって刈高さ自動制御モードが実行され(S5)、刈取搬送部2が自動昇降状態になる。
刈高さ自動制御モードの実行中に、自動刈取昇降制御ボタン35が再操作されて刈高さ自動制御モードの設定が解除される(S7:YES)と、自動刈取昇降制御部72による刈高さ自動制御モードの実行が中止し、刈取搬送部2が最大昇降可能状態に戻る。
一方、刈高さ自動制御モードの実行中に、自動刈取昇降制御ボタン35が再操作されず下限設定ボタン34が操作される(S7:NO、S8:YES)と、制御モードが刈高さ自動制御モードから下降限界高さ制御モードに切り替わり(S2)、刈取搬送部2が部分昇降可能状態になる。
〔掻込リールの昇降制御に関する構成〕
図2に示すように、コンバインAは、運転者によって操作されるリール上昇ボタン36及びリール下降ボタン37を備えており、制御装置7は、リール昇降制御部73を備えている。リール上昇ボタン36及びリール下降ボタン37は、運転部3に設けられており、例えば操作レバー33上に配置されてもよい。
リール昇降制御部73は、リール上昇ボタン36やリール下降ボタン37に対する操作に基づいて掻込リール212の昇降動作を制御するように構成されている。具体的には、刈取搬送部2が手動で昇降可能な状態にあるときに、運転者がリール上昇ボタン36(又はリール下降ボタン37)を押し操作すると、操作に応じた信号がリール昇降制御部73に送信される。リール昇降制御部73は、この信号に応じて、リール昇降シリンダ25を伸び方向(又は縮み方向)に制御する。これにより、掻込リール212は、刈取フレーム211に対して上昇(又は下降)する。
また、図4に示すように、リール昇降制御部73は、刈取り作業中に所定の刈取高さに維持されている刈取搬送部2が、例えば進路上の障害物などとの衝突のために手動操作によって上昇され、刈取部21の刈取フレーム211が一定の高さを超えて上昇すると、掻込リール212を下降させるリール下降制御を実行するように構成されている。
具体的には、刈取搬送部2が手動で昇降可能な状態にあるときに、操作レバー33に対する後方への揺動操作に基づく手動刈取昇降制御部71の制御によって刈取搬送部2が上昇する間に、高さセンサ26によって検出された刈取部21の刈取フレーム211の現在の高さが、予め設定された一定の高さを超えると、手動刈取昇降制御部71は、リール昇降制御部73に所定の信号を送信する。この信号を受信すると、リール昇降制御部73はリール下降制御を実行し、掻込リール212を刈取フレーム211に対して下降させる。
リール下降制御の実行時に、リール昇降制御部73は、例えば、掻込リール212を一定時間下降させる。掻込リール212を下降させる時間は、作物の種類などの作業条件に応じて設定可能であり、一例として2秒である。または、リール昇降制御部73は、掻込リール212を下降限界まで下降させてもよい。
上記構成であれば、刈取り作業中に上昇操作された刈取部21から作物がこぼれ落ちにくくなり、収穫ロスが抑制される。リール昇降制御部73によるリール下降制御によって刈取フレーム211に対して下降した掻込リール212は、刈取り作業が再開される前に、運転者によるリール上昇ボタン36に対する操作によって復帰される。
〔表示装置に関する構成〕
図5に示すように、コンバインAは、運転部3に配置され、画面部81と操作部82と標識部83とを有する表示装置8を備えている。
画面部81は、液晶モニターから構成され、作業状態に関する情報を画像で表示する。操作部82には、画面部81に表示される情報画像に関する運転者の操作を受け付ける操作ボタンが設けられている。標識部83には、コンバインAに関して予め決められた情報(エンジンEや充電系統等の異常状態、作業灯の点灯状態、駐車ブレーキの作動状態などを示す情報)に対応した標識が配置されている。
制御装置7は、表示装置制御部74を備えている(図2)。表示装置制御部74は、コンバインAの作業状態に関する各種の情報、および操作部82を介して運転者が入力した操作信号を取得し、これらに基づいて画面部81、標識部83による情報の表示を制御する。
画面部81は、コンバインAの作業状態に関する情報を目盛りによって表示する目盛り表示領域84、85、86、87、88を有している。画面部81の略中央部に配置された目盛り表示領域84は、略弧状の目盛部と、エンジンの回転速度に連動して変化し回転速度に応じた値をさす指針とから構成されているタコメータを表示する。
目盛り表示領域84の左右に配置されている目盛り表示領域85、86、87、88は、所定の数の目盛りを有する目盛り部85a、86a、87a、88aと、目盛り部85a、86a、87a、88aに沿って表示されるバーグラフ85b、86b、87b、88bと、情報の種類を示すアイコン85c、86c、87c、88cとから構成されている。
目盛り表示領域85、86、87、88は、刈取部21の高さ、水温、モミレベル、シーブレベルに関する情報をそれぞれ表示する。表示装置制御部74は、これら情報を取得し、バーグラフ85b、86b、87b、88bとして目盛り部85a、86a、87a、88aに沿って表示する。表示装置制御部74は、所定時間(例えば0.5秒)置きに情報を新たに取得し、変化をバーグラフ85b、86b、87b、88bに反映する。ここで、目盛り表示領域85は、目盛りの数が10である目盛り部85aを有し、高さセンサ26によって検出された刈取部21の現在の高さを例えば10CM〜100CMの10段階で表示できる。
なお、以上に記載した実施形態は一例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。一実施形態として普通型コンバインを用いて説明したが、本発明は、自脱型コンバインにも利用可能である。
〔別実施形態〕
(1)
前述した実施形態では、下限設定ボタン34が操作された際の刈取搬送部2の高さに対応するフィーダ22の角度を刈取搬送部2の下降限界高さとして設定しているが、本発明はこれに限定されない。
例えば、刈取搬送部2の下降限界高さとして設定されるためのフィーダ22の角度を予め設定し、下限設定ボタン34が操作されると下降限界高さの設定が行われるように構成してもよい。
また、下限設定ボタン34が操作された際の刈取搬送部2の高さを取得し、刈取搬送部2の下降限界高さとして設定してもよい。脱穀装置4に対するフィーダ22の角度と、脱穀装置4に対する刈取搬送部2の高さとは互いに関数の関係にあるため、下限設定ボタン34が操作された際の刈取搬送部2の高さをフィーダ22角度から求めることができる。若しくは、下限設定ボタン34が操作された際の刈取搬送部2の高さとして、高さセンサ26による検出値を用いてもよい。
(2)
表示装置8における、刈取部21の高さを表示する目盛り表示領域85に、下限設定ボタン34に対する操作によって設定された下降限界高さを表示してもよい。これにより、運転者は設定された下降限界高さを容易に確認できる。
(3)
前述した実施形態では、刈取部21の刈取フレーム211が一定の高さを超えて上昇した際に下降した掻込リール212は、運転者によるリール上昇ボタン36に対する操作によって復帰されるが、本発明はこれに限定されない。リール昇降制御部73による制御によって掻込リール212を自動で復帰させるように構成してもよい。例えば、リール昇降制御部73は、刈取部21の刈取フレーム211が一定の高さ以下に下降すると、掻込リール212が元の高さに上昇するように、掻込リール212の昇降動作を制御してもよい。
1 :走行装置
2 :刈取搬送部
3 :運転部
4 :脱穀装置
5 :穀粒タンク
6 :穀粒排出装置
7 :制御装置
8 :表示装置
11 :前車輪
12 :後車輪
13 :機体フレーム
21 :刈取部
22 :フィーダ
23 :刈取昇降シリンダ
24 :角度センサ
25 :リール昇降シリンダ
26 :高さセンサ
31 :座席
32 :ステアリングハンドル
33 :操作レバー
34 :下限設定ボタン
35 :自動刈取昇降制御ボタン
36 :リール上昇ボタン
37 :リール下降ボタン
71 :手動刈取昇降制御部
72 :自動刈取昇降制御部
73 :リール昇降制御部
74 :表示装置制御部
81 :画面部
82 :操作部
83 :標識部
84 :目盛り表示領域
85 :目盛り表示領域
85a :目盛り部
85b :バーグラフ
85c :アイコン
86 :目盛り表示領域
86a :目盛り部
86b :バーグラフ
86c :アイコン
87 :目盛り表示領域
87a :目盛り部
87b :バーグラフ
87c :アイコン
88 :目盛り表示領域
88a :目盛り部
88b :バーグラフ
88c :アイコン
211 :刈取フレーム
212 :掻込リール
213 :刈刃装置
214 :横送りオーガ
215 :支持アーム
261 :接地体
A :コンバイン
E :エンジン
X1 :横軸心
X2 :横軸心

Claims (10)

  1. 走行機体上に配設された脱穀装置と、
    走行機体の前部に昇降可能に設けられ、作物を刈り取って前記脱穀装置に搬送する刈取搬送部と、
    運転者によって操作される、前記刈取搬送部の高さを変更するための手動操作具と、
    前記手動操作具に対する操作に基づいて前記刈取搬送部の昇降動作を制御するように構成された制御装置と、
    前記刈取搬送部の最大昇降可能範囲における下降限界高さを設定するための下限設定具と、が備えられ、
    前記制御装置は、前記下限設定具が操作されて前記下降限界高さが設定されると、前記刈取搬送部が前記下降限界高さを超えて下降しないように前記刈取搬送部の昇降動作を制御する下降限界高さ制御モードを実行するように構成されているコンバイン。
  2. 前記下限設定具は、当該下限設定具が操作された際の前記刈取搬送部の高さを前記下降限界高さとして設定するように構成されている請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記下限設定具は、前記下降限界高さが設定されている状態で再操作されると、前記下降限界高さの設定を解除するように構成されている請求項1又は2に記載のコンバイン。
  4. 前記刈取搬送部に、走行機体の前部に設けられて作物を刈取る刈取部と、機体横向きの横軸心周りに昇降可能に走行機体から前記刈取部へ延設され、前記刈取部によって刈り取られた作物を前記脱穀装置に搬送する搬送部と、が設けられ、
    前記脱穀装置に対する前記搬送部の角度を検出する角度センサを備え、
    前記制御装置は、前記下降限界高さ制御モードを、前記角度センサによって検出された前記搬送部の現在の角度と前記下降限界高さに位置するときの角度との比較情報に基づいて実行するように構成されている請求項1から3のいずれか一項に記載のコンバイン。
  5. 前記刈取部の対地高さを検出する高さセンサを備え、
    前記制御装置は、前記高さセンサの検出値に基づいて、前記刈取部の対地高さが設定高さになるように前記刈取部の昇降動作を制御する刈高さ自動制御モードを実行するように構成され、
    前記制御装置は、前記下降限界高さ制御モードと前記刈高さ自動制御モードとを切り替えて実行するように構成されている請求項4に記載のコンバイン。
  6. 前記刈高さ自動制御モードの実行を設定するための自動制御モード操作具が備えられ、
    前記制御装置は、
    前記刈高さ自動制御モードの実行中に前記下限設定具が操作されると、制御モードを前記刈高さ自動制御モードから前記下降限界高さ制御モードに切り替え、且つ、
    前記下降限界高さ制御モードの実行中に前記自動制御モード操作具が操作されると、制御モードを前記下降限界高さ制御モードから前記刈高さ自動制御モードに切り替えるように構成されている請求項5に記載のコンバイン。
  7. 走行機体上に、作業状態に関する情報を表示する表示装置が設けられた運転部が配設され、
    前記表示装置に、前記高さセンサによって検出された前記刈取部の現在の高さを示す目盛り表示領域が設けられている請求項5又は6に記載のコンバイン。
  8. 前記刈取部に、作物を掻き込む掻込リールと、前記掻込リールを上下昇降可能に支持する刈取フレームと、が設けられ、
    前記手動操作具は、前記刈取フレームの高さを変更するためのものであり、
    前記制御装置は、前記手動操作具に対する操作に基づいて前記刈取フレームが一定の高さを超えて上昇すると、前記掻込リールを前記刈取フレームに対して下降させるリール下降制御を実行するように構成されている請求項4から7のいずれか一項に記載のコンバイン。
  9. 前記制御装置は、前記リール下降制御の実行時に前記掻込リールを一定時間下降させるように構成されている請求項8に記載のコンバイン。
  10. 前記制御装置は、前記リール下降制御の実行時に前記掻込リールを下降限界まで下降させるように構成されている請求項8に記載のコンバイン。
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