JP2021051117A - 回転体支持構造 - Google Patents

Abstract

【課題】回転停止時に回転体が接触する被当接体への食い込み量を減少させることができる回転体支持構造を提供する。【解決手段】回転軸の周りに螺旋状の接触部を有する回転体と、回転体の回転軸に嵌め込まれた回転軸よりも大径の接触体と、接触体と接触して接触体を支持する傾斜部と、を有し、回転体が回転軸方向に移動した場合、接触体を回転軸方向と交差する方向に移動可能に支持する軸受手段と、を備え、回転体が回転軸方向に片寄るように移動した場合、回転体と回転体の接触部と当接する被当接体への食い込み量が変化する。【選択図】図３

Description

本発明は、回転体支持構造に関する。

表面に像を保持する像保持体、像保持体に接触して所定の正転方向に回転しながら該被帯電体の表面に電荷を付与する、該正転方向とは逆の逆転方向に回転する場合がある帯電ロールと、該帯電ロールに接触して従動回転することにより該帯電ロール表面の付着物を除去するクリーニングロールと、該クリーニングロールを回転自在に保持する、該帯電ロールが該正転方向に回転する場合には、該帯電ロールと該クリーニングロールとの間で所定の接触圧が生じる第１の姿勢で該クリーニングロールを保持し、該帯電ロールが逆転方向に回転する場合には、該帯電ロールと該クリーニングロールとの間で該所定の接触圧よりも低い接触圧が生じる第２の姿勢で該クリーニングロールを保持する保持部とを備えた帯電装置、帯電ロールの回転方向を、正転方向と逆転方向とに制御する回転制御部、帯電装置によって帯電された像保持体に静電潜像を形成し、その静電潜像を現像して現像像を形成する像形成部、を備えた画像形成装置が知られている（特許文献１）。

特開２００９−０４２５３５号公報

本発明は、回転停止時に回転体が接触する被当接体への食い込み量を減少させることができる回転体支持構造を提供する。

前記課題を解決するために、請求項１に記載の回転体支持構造は、
回転軸の周りに螺旋状の接触部を有する回転体と、
前記回転体を回転支持する軸受手段と、を備え、
前記回転体が回転軸方向に片寄るように移動した場合、前記回転体と前記回転体の前記接触部と当接する被当接体への食い込み量が変化する、
ことを特徴とする。

請求項２記載の発明は、請求項１に記載の回転体支持構造において、
前記軸受手段は、前記回転体の回転軸に嵌め込まれた前記回転軸よりも大径の接触体と、前記接触体と接触して前記接触体を支持する傾斜部と、を有し、
前記回転体が回転軸方向に移動した場合、前記接触体を前記回転軸方向と交差する方向に移動可能に支持する、
ことを特徴とする。

請求項３記載の発明は、請求項２に記載の回転体支持構造において、
前記接触体は、外周が円形のリング形状である、
ことを特徴とする。

請求項４記載の発明は、請求項２に記載の回転体支持構造において、
前記接触体は、外周が前記回転軸方向に傾斜したテーパ形状である、
ことを特徴とする。

請求項５記載の発明は、請求項２に記載の回転体支持構造において、
前記接触体は、前記傾斜部に接触する外輪と、前記回転軸に取り付けられた内輪とを有するボールベアリングである、
ことを特徴とする。

請求項６記載の発明は、請求項２ないし５のいずれか１項に記載の回転体支持構造において、
前記接触体は、前記回転軸の一方側に嵌め込まれている、
ことを特徴とする。

請求項７記載の発明は、請求項６に記載の回転体支持構造において、
前記傾斜部は、前記回転軸の一方側に形成されて前記回転軸と接触し、前記回転軸の他方側には外周が前記回転軸方向に傾斜したテーパ形状である前記接触体が嵌め込まれている、
ことを特徴とする。

請求項８記載の発明は、請求項１ないし７のいずれか１項に記載の回転体支持構造において、
前記被当接体は、感光体ドラムに接触しながら回転して前記感光体ドラムを帯電させる帯電ロールであり、前記回転体は、回転軸の外周に螺旋状に巻き回された弾性体からなる接触部を有し、回転しながら前記帯電ロールに接触して前記帯電ロールの表面をクリーニングするクリーニングロールである、
ことを特徴とする。

請求項９記載の発明は、請求項１ないし７のいずれか１項に記載の回転体支持構造において、
前記被当接体は、感光体ドラムであり、前記回転体は、回転軸の外周に螺旋状に巻き回されたブラシからなる接触部を有し、回転しながら前記感光体ドラムに接触して前記感光体ドラムの表面をクリーニングするクリーニングブラシである、
ことを特徴とする。

請求項１０記載の発明は、請求項９に記載の回転体支持構造において、
前記クリーニングブラシは、ベルトを介して回転駆動される、
ことを特徴とする。

請求項１１記載の発明は、請求項１ないし７のいずれか１項に記載の回転体支持構造において、
前記被当接体は、床面であり、前記回転体は、回転軸の外周に螺旋状に巻き回されたブラシからなる接触部を有し、空気の吸引で回転しながら前記床面に接触して前記床面をクリーニングする掃除機ブラシである、
ことを特徴とする。

請求項１に記載の発明によれば、回転停止時に回転体が当接する被当接体への食い込み量を減少させることができる。

請求項２に記載の発明によれば、回転体の回転軸方向への移動を回転軸と交差する方向への移動に変更することができる。

請求項３に記載の発明によれば、接触体の摺動抵抗が少なく回転体の回転軸方向への移動をスムーズにすることができる。

請求項４に記載の発明によれば、接触体が傾斜部に全面で接触して回転体の回転時に回転体の被当接体への食い込み量を精度よく維持することができる。

請求項５に記載の発明によれば、軸受手段の傾斜部の磨耗を抑制するとともに回転体の回転をスムーズにすることができる。

請求項６に記載の発明によれば、軸受手段を簡素化することができる。

請求項７に記載の発明によれば、軸受手段を簡素化することができる。

請求項８に記載の発明によれば、クリーニングロールの保管ひずみを抑制することができる。

請求項９に記載の発明によれば、クリーニングブラシの保管ひずみを抑制することができる。

請求項１０に記載の発明によれば、クリーニングブラシが回転軸方向に移動することができる。

請求項１１に記載の発明によれば、吸引力と連動して掃除機ブラシの床面への食い込み量を変更することができる。

本実施形態に係る回転体支持構造を示す断面模式図である。 回転体を説明する図である。 回転体支持構造の動作を説明する断面模式図である。 変形例１に係る回転体支持構造を示す断面模式図である。 変形例２に係る回転体支持構造を示す断面模式図である。 変形例３に係る回転体支持構造を示す断面模式図である。 変形例３に係る回転体支持構造の他の態様の一例を示す断面模式図である。 本実施形態に係る回転体支持構造が適用される画像形成装置の画像形成部の要部を示す断面模式図である。 本実施形態に係る回転体支持構造を備えた感光体ユニットの帯電器を示す断面模式図である。 本実施形態に係る回転体支持構造を備えた感光体ユニットのクリーニング装置を示す断面模式図である。 クリーニングブラシを説明する図である。 本実施形態に係る回転体支持構造を備えた電気掃除機のヘッドを示す縦断面模式図である 本実施形態に係る回転体支持構造を備えた電気掃除機のヘッドを示す横断面模式図である。

次に図面を参照しながら、以下に実施形態及び具体例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態及び具体例に限定されるものではない。
また、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
尚、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をＸ軸方向、左右方向をＹ軸方向、上下方向をＺ軸方向とする。

（１）回転体支持構造の全体構成と動作
図１は本実施形態に係る回転体支持構造１を示す断面模式図、図２は回転体１０を説明する図、図３は回転体支持構造１の動作を説明する断面模式図である。
以下、図面を参照しながら、回転体支持構造１の全体構成を説明する。

（１．１）回転体支持構造の全体構成
回転体支持構造１は、図１に示すように、回転体１０と、回転体１０を回転支持する軸受手段の一例としての保持部材２０、とを備えている。
回転体１０は、回転軸の一例としての芯材１１と、芯材１１の外表面に螺旋状に巻回して固定された帯状の接触部１２によって構成されている。

芯材１１は、円筒形状のシャフトであり、芯材１１に用いる材料としては、ＳＵＳ（ステンレス鋼）、ＳＵＭ（快削鋼）等の金属が使用できる。また、金属以外の材料でも、適度の剛性を有する材料であれば用いることができ、例えば合成樹脂成形品を用いることもできる。また、ロール形状のほか、中空のパイプ形状とすることも可能である。

接触部１２は、図２に示すように、一例として、接着剤が所定間隔で隙間が設けられた状態で、芯材１１の軸線方向に延びるように螺旋状に塗布された芯材１１の外表面に、発泡弾性体のスポンジ層からなる帯状部材１２Ａを巻き回して固定されている。

保持部材２０は、回転体１０の芯材１１に嵌め込まれた接触体２１と、接触体２１と接触して接触体２１を支持する軸受部２２と、を有している。
接触体２１は、図１に示すように、芯材１１よりも大径で外周が円形のリング形状であり、芯材１１に圧入されて軸受部２２に接触して回転するために、ＰＯＭ等の耐摩耗性が高く摺動性を有するＰＯＭ等の合成樹脂が好ましい。
軸受部２２は、図１に示すように、接触体２１が入り込むように凹状に形成され、接触体２１と接触してこれを支持する面にはテーパ状に傾斜した傾斜部２２ａが設けられている。

また、本実施形態においては、保持部材２０には、回転体１０の接触部１２と当接する被当接体３０の回転軸３１を支持する第２軸受部２５が設けられているが、第２軸受部２５は、保持部材２０と一体に設ける必要はなく、別体であってもよい。

このように構成される回転体支持構造１においては、被当接体３０が保持部材２０の第２軸受部２５で回転支持され、回転体１０が接触体２１を介して軸受部２２に回転支持される。保持部材２０に回転支持された回転体１０と被当接体３０は、図１に示すように、接触部１２が被当接体３０に所定の食い込み量δ０で接触した状態で、保持部材２０が、付勢部材（バネ）Ｓで付勢され、被当接体３０が当接体４０に当接するようになっている。

（１．２）回転体支持構造の動作
回転体支持構造１は、図３において矢印Ｒ１で示すように、当接体４０が回転駆動されると、当接体４０と当接する被当接体３０が、図３において矢印Ｒ２で示すように、従動回転する。被当接体３０が従動回転すると、被当接体３０と所定の食い込み量δ０で接触部１２が接触する回転体１０が、図３において矢印Ｒ３で示すように、従動回転する。

回転体１０は、接触部１２が螺旋状に所定間隔で巻き回されているために、回転により芯材１１の軸方向にスラスト力が発生して被当接体３０に対して、図３において矢印Ｒ４で示すように、相対的にスラスト移動する。

回転体１０がスラスト移動すると、回転体１０の芯材１１に圧入では嵌め込まれた接触体２１も軸受部２２内で軸方向に移動する。接触体２１は外周が円形のリング状に形成され、軸受部２２内では傾斜部２２ａと点接触しているために摺動抵抗が少なく、接触体２１が軸方向に移動すると、図３において矢印Ｒ５で示すように、回転体１０は傾斜部２２ａのテーパ量に応じて軸方向と交差（直交）する方向に移動する。

その結果、回転体１０の接触部１２は被当接体３０に対して回転前の食い込み量δ０よりも食い込むようになり（図３においてδ１で示す）、当接体４０が回転駆動されている間は、回転体１０は被当接体３０を介して回転し、接触部１２と被当接体３０との食い込み量はδ１に増加した状態が維持される。このように、軸受部２２の傾斜部２２ａが芯材１１に嵌め込まれた接触体２１と接触して回転体１０を支持することで、回転体１０の軸方向へのスラスト移動を軸方向と交差する方向への移動に変更することができる。

そして、当接体４０の回転が停止すると、回転体１０も回転を停止し、回転体１０に作用するスラスト力は消滅する。回転体１０に作用するスラスト力が消滅すると、回転体１０は被当接体３０に食い込むように接触する接触部１２の反発力で軸受部２２の傾斜部２２ａに沿って軸方向に移動して食い込み量が減少する。これにより、回転体１０の回転停止時に回転体１０が当接する被当接体３０への食い込み量を減少させることができる。

「変形例１」
図４は変形例１に係る回転体支持構造１を示す断面模式図である。
図４に示すように、変形例１に係る回転体支持構造１は、回転体１０の芯材１１に嵌め込まれた接触体２１Ａが、外周が芯材１１の軸方向に傾斜したテーパ形状を有している。
接触体２１Ａは、図３に示すように、左右でテーパが同一の向きになるように回転体１０の芯材１１の両端部に圧入で嵌め込まれ、軸受部２２の傾斜部２２ａに外周の全体で接触して支持されるようになっている。

これにより、回転体１０が回転して軸方向へのスラスト力が発生した際に、接触体２１Ａが傾斜部２２ａと全面で接触してテーパ量に応じて軸方向と交差（直交）する方向に移動することになり、回転体１０の被当接体３０への食い込み量を精度よく維持することができる。

「変形例２」
図５は変形例２に係る回転体支持構造１を示す断面模式図である。
図５に示すように、変形例２に係る回転体支持構造１は、回転体１０の芯材１１に嵌め込まれた接触体が、傾斜部２２ａに接触する外輪２１Ｂａと、芯材１１に取り付けられた内輪２１Ｂｂとを有するボールベアリング２１Ｂである。
変形例２に係る回転体支持構造１によれば、芯材１１はボールベアリング２１Ｂで回転支持され、軸受部２２の傾斜部２２ａと接触する外輪２１Ａａは回転摺動することがない。そのために、軸受部２２の傾斜部２２ａの磨耗を抑制するとともに回転体１０の回転をスムーズにすることができる。

「変形例３」
図６は変形例３に係る回転体支持構造１を示す断面模式図である。
図６に示すように、変形例３に係る回転体支持構造１は、接触体２１が、芯材１１の一方側に嵌め込まれている。図５に示すように、接触体２１が嵌め込まれていない側の軸受部２２は、回転体１０の芯材１１の端部１１ａを傾斜部２２ａで直接受ける構造になっている。そのために、端部１１ａには傾斜部２２ａとの摺動抵抗を減少させるようにＲ部又はＣ面が形成されていることが望ましい。

接触体２１が嵌め込まれず芯材１１の端部１１ａを直接受ける軸受部２２は、導電性材料で形成されることが望ましい。具体的には、保持部材２０Ａ全体が導電性及び摺動性を有するＰＯＭ等の合成樹脂で形成されることが望ましい。

図６においては、芯材１１の一方側に嵌め込まれた接触体２１は、外周が円形のリング形状であるが、接触体としては、上述の変形例１における外周が芯材１１の軸方向に傾斜したテーパ形状でもよく、変形例２におけるボールベアリングであってもよい。このように、接触体２１は芯材１１の一方側に嵌め込み、芯材１１の他方側は軸受部２２で直接受ける構成とすることで軸受手段としての保持部材２０を簡素化することができる。

また、図７には変形例３に係る回転体支持構造１の他の態様の一例を示している。図６に示すように、軸受部２２の傾斜部２２ａは、芯材１１の一方側に形成されて芯材１１と接触し、芯材１１の他方側には外周が軸方向に傾斜したテーパ形状を有する接触体２１Ａが嵌め込まれている。図７に示すように、接触体２１Ａを回転支持する軸受部２２には、テーパ状の傾斜部は形成されず、一部に段差部２２ｂが形成されている。

回転体１０は、被当接体３０と当接しながら回転した場合、芯材１１の軸方向にスラスト力が発生して被当接体３０に対して相対的にスラスト移動するが、一方側の芯材１１の端部１１ａは、軸受部２２の傾斜部２２ａと直接接触して、傾斜部２２ａのテーパ量に応じて軸方向と交差（直交）する方向に移動する。また、接触体２１Ａが嵌め込まれている他方側の芯材１１は、接触体２１Ａが軸受部２２に形成された段差部２２ｂと接触して、軸方向と交差（直交）する方向に移動する。このようにして、回転体１０の軸方向へのスラスト移動を軸方向と交差する方向への移動に変更して、接触部１２の食い込み量を増加させることができる。

図８は本実施形態に係る回転体支持構造１が適用される画像形成装置１００の画像形成部の要部を示す断面模式図である。
画像形成装置１００は、電子写真方式によって画像を形成する画像形成部１１０を備えている。画像形成部１１０は、露光装置１２０、感光体ユニット１３０、現像装置１４０、転写装置１５０、用紙搬送装置（不図示）、定着装置（不図示）、を備えて構成され、給紙装置（不図示）から送り込まれた用紙上にトナー像として形成する。図８においては、イエロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）、黒（Ｋ）の色ごとに配置された感光体ユニット１３０及び現像装置１４０の一組を図示している。

感光体ユニット１３０は、回転駆動する感光体ドラム１３１を備えている。感光体ドラム１３１の回転方向にそって、帯電器１３２、露光装置１２０、現像装置１４０、一次転写ローラ１５２、クリーニング装置１３４が配置されている。

現像装置１４０は、内部に現像剤が収容される現像ハウジング１４１を有する。現像ハウジング１４１内には、感光体ドラム１３１に対向して配置された現像ローラ１４２が配設されている。現像装置１４０各々は、現像ハウジング１４１に収容される現像剤を除いて略同様に構成され、それぞれがイエロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）、黒（Ｋ）のトナー像を形成する。

回転する感光体ドラム１３１の表面は、帯電器１３２により帯電され、露光装置１２０から出射する潜像形成光により静電潜像が形成される。感光体ドラム１３１上に形成された静電潜像は現像ローラ１４２によりトナー像として現像される。

転写装置１５は、感光体ドラム１３１にて形成された各色トナー像が多重転写される中間転写ベルト１５１、各感光体ユニット１３０にて形成された各色トナー像を中間転写ベルト１５１に順次転写（一次転写）する一次転写ローラ１５２、中間転写ベルト１５１上に重畳して転写されたトナー像を用紙に一括転写（二次転写）する二次転写ローラ１５３（不図示）を備えて構成されている。

各感光体ユニット１３０の感光体ドラム１３１に形成されたトナー像は、中間転写ベルト１５１と各感光体ドラム１３１が接触する一次転写部で、所定の一次転写電圧が印加された一次転写ローラ１５２により中間転写ベルト１５１上に静電転写（一次転写）され、各色トナーが重畳された重畳トナー像が形成される。

中間転写ベルト１５１上の重畳トナー像は、中間転写ベルト１５１の移動に伴って、中間転写ベルト１５１を介して二次転写ローラ１５３が圧接配置された二次転写部ＴＲに搬送される。
重畳トナー像が二次転写部ＴＲに搬送されると、そのタイミングに合わせて給紙装置から用紙が二次転写部ＴＲに供給され、用紙に中間転写ベルト１５１上の多重トナー像が一括転写される。

感光体ドラム１３１表面の残留トナーは、クリーニング装置１３４により除去され、感光体ドラム１３１の表面は、帯電器１３２により再帯電される。

トナー像が転写された用紙は、トナー像が未定着の状態で用紙搬送装置を経由して定着装置に搬送される。定着装置に搬送された用紙は、加熱と圧着の作用でトナー像が定着される。

「実施例１」
図９は本実施形態に係る回転体支持構造１を備えた感光体ユニット１３０の帯電器１３２を示す断面模式図である。
画像形成装置１００の帯電器１３２は、感光体ドラム１３１に接触しながら回転して感光体ドラム１３１を帯電させる被当接体の一例としての帯電ロール１３２Ａと、帯電ロール１３２Ａに接触しながら従動回転して帯電ロール１３２Ａをクリーニングする回転体の一例としてのクリーニングロール１３２Ｂから構成されている。

図８に示すように、クリーニングロール１３２Ｂは、回転軸１３２Ｂａに発泡スポンジからなる帯状部材を螺旋状に巻回して固定された帯状の接触部１３２Ｂｂを有している。回転軸１３２Ｂａの両端部には、ＰＯＭ等の合成樹脂で形成された接触体の一例としてのリング体１３２Ｂｃが圧入されている。

帯電ロール１３２Ａ及びクリーニングロール１３２Ｂは、保持部材２０に回転支持されている。
保持部材２０には、クリーニングロール１３２Ｂの回転軸１３２Ｂａに嵌め込まれた接触体１３２Ｂｃと接触してリング体１３２Ｂｃを支持する軸受部２２と、帯電ロール１３２Ａの回転軸１３２Ａａを支持する第２軸受部２５が設けられている。軸受部２２は、リング体１３２Ｂｃが入り込むように凹状に形成され、リング体１３２Ｂｃと接触してこれを支持する面にはテーパ状に傾斜した傾斜部２２ａが設けられている。

保持部材２０に回転支持されたクリーニングロール１３２Ｂと帯電ロール１３２Ａは、接触部１３２Ｂｂが帯電ロール１３２Ａに所定の食い込み量で接触した状態で、保持部材２０が、付勢部材（バネ）Ｓで付勢され、帯電ロール１３２Ａが感光体ドラム１３１に当接するようになっている。

このように帯電ロール１３２Ａが感光体ドラム１３１に当接した状態で感光体ドラム１３１が、図９において矢印Ｒ１で示すように回転駆動されると、感光体ドラム１３１と当接する帯電ロール１３２Ａが、図９において矢印Ｒ２で示すように従動回転し、帯電ロール１３２Ａと所定の食い込み量で接触するクリーニングロール１３２Ｂが、図９において矢印Ｒ３で示すように従動回転する。

クリーニングロール１３２Ｂは、接触部１３２Ｂｂが螺旋状に所定間隔で巻き回されているために、回転により回転軸１３２Ｂａの軸方向にスラスト力が発生して帯電ロール１３２Ａに対して図９において矢印Ｒ４で示すように相対的にスラスト移動する。

クリーニングロール１３２Ｂがスラスト移動すると、接触体１３２Ｂｃも軸受部２２内で軸方向に移動し、クリーニングロール１３２Ｂは軸受部２２に設けられた傾斜部２２ａのテーパ量に応じて、図９において矢印Ｒ５で示すように軸方向と交差（直交）する方向に移動する。
その結果、クリーニングロール１３２Ｂの接触部１３２Ｂｂは帯電ロール１３２Ａに対して回転前の食い込み量よりも食い込むようになり、感光体ドラム１３１が回転駆動されている間は、食い込み量が増加した状態が維持される。

そして、感光体ドラム１３１の回転が停止すると、クリーニングロール１３２Ｂも回転を停止し、クリーニングロール１３２Ｂに作用するスラスト力は消滅するために、クリーニングロール１３２Ｂは接触部１３２Ｂｂの反発力で軸受部２２の傾斜部２２ａに沿って軸方向に移動して食い込み量が減少する。
これにより、クリーニングロール１３２Ｂの回転停止時にクリーニングロール１３２Ｂが当接する帯電ロール１３２Ａへの食い込み量を減少させた状態を維持して、クリーニングロール１３２Ｂの帯電ロール１３２Ａへの当接によるひずみを抑制することができる。特に、感光体ユニット１３０の未使用時におけるクリーニングロール１３２Ｂの保管ひずみを抑制することができる。

「実施例２」
図１０は本実施形態に係る回転体支持構造１を備えた感光体ユニット１３０のクリーニング装置１３４を示す断面模式図、図１１はクリーニングブラシ１３４Ａを説明する図である。
画像形成装置１００のクリーニング装置１３４は、感光体ドラム１３１の表面に接触して配置された回転体の一例としてのクリーニングブラシ１３４Ａ及びクリーニングブレード１３４Ｂを備え、感光体ドラム１３１表面の残留トナーを除去して、廃トナー収容部（不図示）に回収する。

クリーニングブラシ１３４Ａは、図１１に示すように、基布と、基布上にパイル糸を起毛した接触部の一例としてのブラシ毛１３４Ａａと、回転軸の一例としての金属製のシャフト１３４Ａｂとからなり、ブラシ毛１３４Ａａがシャフト１３４Ａｂの周囲に螺旋状に巻回されてローラ状に形成されている。シャフト１３４Ａｂの両端部には、接触体の一例としてのボールベアリング２１Ｂが圧入されている。接触体としては、外周が円形のリング形状や、外周がシャフト１３４Ａｂの軸方向に傾斜したテーパ形状を有する合成樹脂製であってもよいが、クリーニングブラシ１３４Ａの回転をスムーズに維持する観点からはボールベアリング２１Ｂが好ましい。

クリーニングブラシ１３４Ａは、保持部材２０に回転支持されている。保持部材２０には、クリーニングブラシ１３４Ａのシャフト１３４Ａｂに嵌め込まれたボールベアリング２１Ｂと接触してボールベアリング２１Ｂを支持する軸受部２２が設けられている。軸受部２２は、ボールベアリング２１Ｂが入り込むように凹状に形成され、ボールベアリング２１Ｂと接触してこれを支持する面にはテーパ状に傾斜した傾斜部２２ａが設けられている。

保持部材２０に回転支持されたクリーニングブラシ１３４Ａは、ブラシ毛１３４Ａａが感光体ドラム１３１に所定の食い込み量で接触した状態で、ベルトＴを介して図示しない駆動減から回転駆動される。ベルトＴは、柔軟性を有し、クリーニングブラシ１３４Ａが軸方向に片寄り移動しても回転を伝達できるようになっている。

このようにクリーニングブラシ１３４Ａが感光体ドラム１３１と接触した状態で回転駆動されると、クリーニングブラシ１３４Ａは、ブラシ毛１３４Ａａが螺旋状に巻き回されているために、回転によりシャフト１３４Ａｂの軸方向にスラスト力が発生して、図１０において矢印Ｒ１で示すように、感光体ドラム１３１に対して相対的にスラスト移動する。

クリーニングブラシ１３４Ａがスラスト移動すると、ボールベアリング２１Ｂも軸受部２２内で軸方向に移動し、クリーニングブラシ１３４Ａは軸受部２２に設けられた傾斜部２２ａのテーパ量に応じて、図１０において矢印Ｒ２で示すように、軸方向と交差（直交）する方向に移動する。
その結果、クリーニングブラシ１３４Ａのブラシ毛１３４Ａａは感光体ドラム１３１に対して回転前の食い込み量よりも食い込むようになり、クリーニングブラシ１３４Ａが回転駆動されている間は、食い込み量が増加した状態が維持される。

そして、クリーニングブラシ１３４Ａの回転が停止すると、クリーニングブラシ１３４Ａに作用するスラスト力は消滅するために、クリーニングブラシ１３４Ａはブラシ毛１３４Ａａの反発力で軸受部２２の傾斜部２２ａに沿って軸方向に移動して食い込み量が減少する。

これにより、クリーニングブラシ１３４Ａの回転停止時にクリーニングブラシ１３４Ａが接触する感光体ドラム１３１への食い込み量を減少させた状態を維持して、クリーニングロール１３２Ｂの感光体ドラム１３１への食い込みによる毛倒れを抑制することができる。このようにして、クリーニングブラシ１３４Ａは回転駆動時に感光体ドラム１３１に食い込んでニップし、回転停止時に食い込み量を減少させることによりブラシ毛１３４Ａａの毛倒れとクリーニング性を両立させることができる。

「実施例３」
図１２は本実施形態に係る回転体支持構造１を備えた電気掃除機のヘッドを示す縦断面模式図、図１３は本実施形態に係る回転体支持構造１を備えた電気掃除機のヘッドを示す横断面模式図である。
図１２及び図１３に示すように、床面Ｆ上の塵埃などを吸い込むための電気掃除機のヘッド２００は、平面視略Ｔ字状のケース２１０を備えている。ケース２１０の後端部には接続パイプ２２０の一端側がケース２１０に対して回動可能に接続され、接続パイプ２２０の他端側は電気掃除機の本体部（不図示）に接続されている。ケース２１０の底壁における前端側の位置には、左右方向に長い矩形状の吸込口２１１が底壁を貫通するように形成されている。

ケース２１０の内底面上には矩形枠状をなす仕切板２１２が吸込口２１１を囲むように立設され、仕切板２１２を構成する後壁の中央部には後壁を貫通するようにエア吸引口２１３が形成されている。

仕切板２１２の左右両側壁にはそれぞれ保持部材２０が設けられ、保持部材２０によって回転体の一例としての回転ブラシ２１４が回転可能に支持されている。回転ブラシ２１４は、モータ等の駆動源を有せず、エア吸引口２１３から吸引されるエアの負圧で回転するようになっている。

回転ブラシ２１４は、接触部の一例としてのブラシ毛２１４Ａと、回転軸２１４Ｂとからなり、ブラシ毛２１４Ａが回転軸２１４Ｂの周囲に螺旋状に巻回されてローラ状に形成されている。回転軸２１４Ｂの両端部には、接触体２１が圧入されている。
接触体２１としては、外周がシャフト１３４Ａｂの軸方向に傾斜したテーパ形状を有する合成樹脂製であってもよく、回転ブラシ２１４を吸引されるエアの負圧でスムーズに回転させる観点からはボールベアリングであってもよい。

保持部材２０には、回転ブラシ２１４の回転軸２１４Ｂに嵌め込まれた接触体２１と接触して接触体２１を支持する軸受部２２が設けられている。軸受部２２は、図１２に示すように、電気掃除機のヘッドの進行方向（図１２において矢印Ｒ示す）に対して、回転ブラシ２１４が床面Ｆから遠ざかる方向に移動可能なように溝部２２Ｂが形成されている。
また、軸受部２２は、平面視した場合、接触体２１が入り込むように凹状に形成され、接触体２１と接触してこれを支持する面にはテーパ状に傾斜した傾斜部２２ａが設けられている。

このように構成される電気掃除機のヘッドは、回転ブラシ２１４が床面Ｆと接触した状態でエアを吸引すると、回転ブラシ２１４は、図１２において矢印Ｒ１で示す方向に回転する。そして、エア吸引が強くなると高速で回転し、回転ブラシ２１４は、ブラシ毛２１４Ａが螺旋状に巻き回されているために、回転により回転軸２１４Ｂの軸方向にスラスト力が発生して、図１３において矢印Ｒ２で示すように、床面Ｆに対して相対的にスラスト移動する。

回転ブラシ２１４がスラスト移動すると、接触体２１も軸受部２２内で軸方向に移動し、回転ブラシ２１４は軸受部２２に設けられた傾斜部２２ａのテーパ量に応じて溝部２２Ｂに沿って軸方向と交差（直交）する方向に移動する。
その結果、回転ブラシ２１４のブラシ毛２１４Ａは床面Ｆに対してニップ量が増加し、クリーニング性が向上する。また、床面Ｆが絨毯のように回転ブラシ２１４を回転させると負荷になる場合は、軸受部２２には、回転ブラシ２１４が床面Ｆから遠ざかる方向に移動可能なように溝部２２Ｂが形成されているために床面Ｆに対するニップ量が減少し、電気掃除機のエア吸引力を発生させるモータに対する負荷を抑制することができる。

１・・・回転体支持構造
１０・・・回転体
１１・・・芯材
１２・・・接触部
２０、２０Ａ・・・保持部材
２１、２１Ａ・・・接触体
２１Ｂ・・・ボールベアリング
２２・・・軸受部
２２ａ・・・傾斜部
３０・・・被当接体
４０・・・当接体
１００・・・画像形成装置
１３０・・・感光体ユニット
１３１・・・感光体ドラム
１３２・・・帯電器
１３２Ａ・・・帯電ロール
１３２Ｂ・・・クリーニングロール
１３４・・・クリーニング装置
１３４Ａ・・・クリーニングブラシ
２００・・・電気掃除機のヘッド
２１４・・・回転ブラシ

Claims (11)

1. 回転軸の周りに螺旋状の接触部を有する回転体と、
   前記回転体を回転支持する軸受手段と、を備え、
   前記回転体が回転軸方向に片寄るように移動した場合、前記回転体と前記回転体の前記接触部と当接する被当接体への食い込み量が変化する、
   ことを特徴とする回転体支持構造。
2. 前記軸受手段は、前記回転体の回転軸に嵌め込まれた前記回転軸よりも大径の接触体と、前記接触体と接触して前記接触体を支持する傾斜部と、を有し、
   前記回転体が回転軸方向に移動した場合、前記接触体を前記回転軸方向と交差する方向に移動可能に支持する、
   ことを特徴とする請求項１に記載の回転体支持構造。
3. 前記接触体は、外周が円形のリング形状である、
   ことを特徴とする請求項２に記載の回転体支持構造。
4. 前記接触体は、外周が前記回転軸方向に傾斜したテーパ形状である、
   ことを特徴とする請求項２に記載の回転体支持構造。
5. 前記接触体は、前記傾斜部に接触する外輪と、前記回転軸に取り付けられた内輪とを有するボールベアリングである、
   ことを特徴とする請求項２に記載の回転体支持構造。
6. 前記接触体は、前記回転軸の一方側に嵌め込まれている、
   ことを特徴とする請求項２ないし５のいずれか１項に記載の回転体支持構造。
7. 前記傾斜部は、前記回転軸の一方側に形成されて前記回転軸と接触し、前記回転軸の他方側には外周が前記回転軸方向に傾斜したテーパ形状である前記接触体が嵌め込まれている、
   ことを特徴とする請求項６に記載の回転体支持構造。
8. 前記被当接体は、感光体ドラムに接触しながら回転して前記感光体ドラムを帯電させる帯電ロールであり、前記回転体は、回転軸の外周に螺旋状に巻き回された弾性体からなる接触部を有し、回転しながら前記帯電ロールに接触して前記帯電ロールの表面をクリーニングするクリーニングロールである、
   ことを特徴とする請求項１ないし７のいずれか１項に記載の回転体支持構造。
9. 前記被当接体は、感光体ドラムであり、前記回転体は、回転軸の外周に螺旋状に巻き回されたブラシからなる接触部を有し、回転しながら前記感光体ドラムに接触して前記感光体ドラムの表面をクリーニングするクリーニングブラシである、
   ことを特徴とする請求項１ないし７のいずれか１項に記載の回転体支持構造。
10. 前記クリーニングブラシは、ベルトを介して回転駆動される、
    ことを特徴とする請求項９に記載の回転体支持構造。
11. 前記被当接体は、床面であり、前記回転体は、回転軸の外周に螺旋状に巻き回されたブラシからなる接触部を有し、空気の吸引で回転しながら前記床面に接触して前記床面をクリーニングする掃除機ブラシである、
    ことを特徴とする請求項１ないし７のいずれか１項に記載の回転体支持構造。

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