JP2021050060A - ロービングの糸継ぎ方法、糸継ぎ装置、及びロービング - Google Patents
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Abstract
Description
ガラス繊維は、主に溶融ガラスを紡糸することで得られる直径数μm〜数十μmのガラス繊維モノフィラメントを、数十本から数千本集束してストランドと呼ばれるガラス繊維束とし、当該ストランドを一旦ドラムに巻き取ってケーキと呼ばれる状態に加工される。
そして、ストランドは、再びケーキから巻き戻されて、撚りをかけられたガラスヤーンの形態や、さらに複数本のストランドを束ねて合糸した後、再び円筒形状に巻き取られたロービングの形態などに加工され、その後出荷される。
このように、糸条の一部に縮径部が発生した場合、当該縮径部を正常な太さに回復させるための糸継ぎが必要となることから、糸条の縮径部に予備のストランド(以下、「予備ストランド」と記載する)を絡み合わせることにより、自動的に糸継ぎを行う糸継ぎ装置(スプライサー)についての様々な技術が開示されている。
前記糸継ぎ装置においては、糸条の走行方向における糸継ぎ空間の長さをL1、前記走行方向と直交する方向における糸継ぎ空間の長さをL2とした場合、(L1/L2)>1となるように、糸継ぎ空間形成部が構成されている。
このような構成を有することにより、糸継ぎ空間内には理想的な旋回流が発生することとなり、当該旋回流によって、予備ストランドは、走行方向下流側に向かって糸条の周りを理想的に旋回し、当該糸条に効率よく絡み合うこととなる。
その結果、前記糸継ぎ装置によれば、糸継ぎの効率及び糸継ぎ部の引張強度(糸継ぎ部が引き離される力、以下同じ)を向上させることができる。
ストランドの本数が増える、または1本あたりのストランドの番手が大きくなると、前述した特許文献1における糸継ぎ装置を用いたとしても、糸条に予備ストランドを効率よく絡み合わせることが困難となるため、糸継ぎが行われなかったり、糸継ぎ部の引張強度が低下してしまうことがある。
従って、例えば上述したような、従来よりも番手の大きなロービングのように、剛性が高く、通常の生産速度では、糸条に予備ストランドを効率よく絡み合わせることが困難である場合であっても、予備ストランドの余剰領域が、互いに絡み合った予備ストランドと糸条との周りを、旋回しながら覆うようにしてさらに巻き付くこととなる。
その結果、糸条と予備ストランドとが絡み合った部分(以下、適宜「糸継ぎ部」と記載する)は、嵩が小さく、互いに密に絡み合った状態となり、良好な絡まり状態からなる糸継ぎ部を実現しつつ、糸継ぎの成功率が向上し、最終製品であるロービングの品質向上を図ることができる。
なお、ここでの「外径」とは、円相当直径を表す。
その結果、例えば糸継ぎ部において、予備ストランドが糸条に絡み合うことにより、当該糸条が予備ストランドに押しつぶされて、ロービング全体としての断面積が変形し、糸継ぎ部における引張強度が低下するようなことを防止することができる。
即ち、本発明に係るロービングの糸継ぎ方法、当該糸継ぎ方法を実施する糸継ぎ装置、及び前記糸継ぎ方法によって糸継ぎされたロービングによれば、従来よりも番手の大きなガラス繊維であっても、良好な絡まり状態からなる糸継ぎ部を実現することができる。そのため、糸継ぎの成功率が高く、かつ糸継ぎ部の引張強度を高くできる。
なお、以下の説明においては便宜上、図1乃至図4における上下方向を、ロービング製造装置1、または糸継ぎ装置5の上下方向と規定して説明する。また、図1、図2(a)、図3、及び図4における矢印Aの方向を、糸条Gの走行方向として規定する。さらに、図5における矢印Aの方向は、上流側から下流側の流れを示す方向として規定する。
先ず、本発明を具現化する糸継ぎ装置5を備えたロービング製造装置1の全体構成について、図1を用いて説明する。
本実施形態におけるロービング製造装置1は、複数のガラス繊維束(以下、「ストランド」と記載する)を引き揃え、合糸してなる糸条Gを円筒形状に巻取り、ロービング100を製造する装置である。
具体的には、ロービング製造装置1は、ケーキ支持装置2に支持された複数(本実施形態においては、4個)のケーキ21・22・23・24からストランド21a・22a・23a・24aを各々引き出して、それらを第1合流部X1で束ねて合糸した糸条Gを、巻取装置3によって回転コレット31に巻き取るように構成されている。
ケーキ21・22・23・24は、溶融ガラスを紡糸することで得られる直径5μm〜30μmのガラス繊維モノフィラメントを、数十本から数千本集束してストランドと呼ばれるガラス繊維束とし、当該ストランドを一旦ドラムに巻き取ることにより製造される。また、ケーキ21・22・23・24は、特開平6−127970号に記載のように、複数本のストランドを巻き取ることにより製造してもよい。この場合、1つのケーキに巻き取られた複数本のストランドを引き出して1本に纏め、ケーキ21・22・23・24のストランド21a・22a・23a・24aとしてもよい。
なお、本実施形態において、ケーキ数は4個であるが、5個以上でもよい。番手の大きいロービングを製造する場合、ケーキ数は6〜10個が好ましい。
ここで、「糸切れ」とは、ストランドを使い果たして新たなケーキに切り替える際の空白状態や、ケーキから引き出されたストランドが切断された状態を含む。
また、予備ストランド25aは、上述した複数のストランド21a・22a・23a・24aと同様、赤外線センサー45によって監視されている。
なお、予備ストランド25aを第1合流部X1に通す理由は、糸継ぎ後、予備ストランド25aが本線を構成する通常のストランドとして利用されるためである。
この状態となった部位を「縮径部R」(図3(b)を参照)とする。
例えば、ストランド21aが切断したことを赤外線センサー41が検知すると、予備のケーキ25から引き出された糸継ぎ用の予備ストランド25aが、糸条Gに絡められる。
これにより、糸条Gを構成するストランドが3本から4本に増加するため、糸条Gに発生していた縮径部Rは元の状態に回復する。
なお、糸継ぎ装置5の詳細については、後述する。
次に、本発明を具現化する糸継ぎ装置5の構成について、図1及び図2を用いて説明する。
図1に示すように、糸継ぎ装置5は、主に第1部材51、第2部材52、及びガス噴射部53等を備える。
第1部材51は、糸継ぎを行う際の継ぎ合わせ対象となる、糸条Gの走行を支持する。
ここで、「糸条Gの走行を支持する」とは、糸条Gが第1部材51を円滑に走行するように支援することを意味し、糸条Gが第1部材51に直接接触して支持することのみを意味するものではない。
なお、本実施形態では、第2部材52は、第1部材51と当接して糸継ぎ空間Sを形成する。
一方、糸条Gを構成する複数のストランド21a・22a・23a・24aの何れか1本において糸切れが発生し、糸継ぎを行う必要が発生した場合、第2部材52は、下降して(第1部材51に対して相対移動して)第1部材51と当接した状態となり、第1部材51との間に円筒形状の糸継ぎ空間Sを形成する。
ガイド52bには、上下方向に貫通する貫通孔52b1が形成されており、予備ストランド25aが当該貫通孔52b1を通過することにより、予備ストランド25aにおける、糸継ぎ空間Sからはみ出した前記走行方向の下流側の領域(以下、適宜「余剰領域Y1」と記載する)の糸道が、上方に向かって案内されるようになっている。
このようにして、第2部材52には、糸継ぎ用の予備ストランド25aが、糸継ぎ空間Sが形成された際に、糸継ぎ空間Sから糸条Gの走行方向の下流側にはみ出すようにして予め把持されている。なお、把持部54は、糸継ぎ空間形成部52よりも走行方向の上流側に位置してもよい。
従って、リングマグネットを用いれば、把持部54の把持力を好適な範囲である0.1〜1.1gf/mm2に調整可能である。
把持力が0.1gf/mm2以上であれば、予備ストランド25aが把持部54から脱落することがない。
また、把持力が1.1gf/mm2以下であれば、糸継ぎを実行する際の予備ストランド25aの動きが邪魔されないため、より確実に糸継ぎを行うことができる。
ガス噴射部53は、例えば、第1部材51または第2部材52の何れかに設けることができ、本実施形態においては、第1部材51に設けられている。
そして、第2部材52が移動(下降)して第1部材51と当接し、糸継ぎ空間Sが形成されると、ガス供給源55からガスが供給され、ガス噴射部53を介して当該糸継ぎ空間S内に噴射される。
また、ガス噴射部53は、図2(b)に示すように、ガス供給源55から供給されるガスを通す噴射管53a、及び糸継ぎ空間Sの内壁面(より具体的には、第1部材51の下側凹面51a)に形成され、当該ガスを糸継ぎ空間S内に噴射するための噴射口53bにより構成される。
これにより、予備ストランド25aは、糸継ぎ空間S内に位置する領域(以下、適宜「糸継ぎ作業領域Y2」と記載する)において糸条Gと絡み合う。
なお、ガイド52bにより予備ストランド52aがガイドされているため、ガイド52bの貫通孔52b1をすり抜けた予備ストランド52aは、糸継ぎ空間Sを通過した糸条Gに更に絡み合う。
本実施形態においては、噴射口53bから噴射されたガスが予備ストランド25aに直接作用するように、ガス噴射部53の噴射口53bを糸継ぎ空間Sの壁面周方向に設けているが、噴射口53bから噴射されたガスが糸条Gに直接作用するように、ガス噴射部53の噴射口53bを糸継ぎ空間Sの中心方向に向けてもよく、あるいは、糸継ぎ用の予備ストランド25aと糸条Gとの両方に対して、噴射口53bから噴射されたガスが直接作用するように、ガス噴射部53の噴射口53bを二つ設けてもよい。
ここで、予備ストランド25aの余剰領域Y1の長さが十分に確保されていないと、糸条Gに予備ストランド25aを効率よく絡み合わせることが困難であった。
例えば、番手の小さなロービングに比べて、番手の大きなロービングの場合、通常の生産速度では、糸条Gの剛性が高いために、糸条Gが螺旋状に旋回した場合でも、良好な絡まり状態を実現しにくく、糸継ぎの成功率が低下したり、糸継ぎ部の引張強度が低くなる場合があった。特に、糸条Gの番手が2000〜4000texの場合や、糸条Gを構成する1本のガラス繊維モノフィラメントの平均径が15〜30μmの場合、このような問題が顕著であった。
このようなことから、上記比(L2/L1)については、(L2/L1)>8であることがより好ましい。
このようなことから、上記比(L2/L1)については、(L2/L1)<50であることが好ましい。
つまり、予備ストランド25aの余剰領域Y1は、ガイド52bによって支持されつつ、互いに絡み合った予備ストランド25aと糸条Gとの周りに巻き付くこととなり、互いに絡み合った予備ストランド25aと糸条Gが螺旋状に旋回すること以外の動きをするのを抑制し、より確実に螺旋状に旋回させることが可能となり、糸継ぎの成功率を向上させることができる。
ガス噴射部53より噴射されるガスの流速が一定である場合、糸継ぎ空間Sの断面積Saが小さくなるほど、旋回流Zの回転回数はより増加し、その結果、糸条Gに対して、予備ストランド25aの糸継ぎ作業領域Y2を絡み合わせることに有利となる。
一方、糸継ぎ空間Sの断面積Saが小さくなりすぎると、当該糸継ぎ空間Sに占める糸条Gの割合が大きくなりすぎて、たとえ旋回流Zの回転回数が増加しても、糸条Gは、螺旋状に回転することなく、予備ストランド25aの糸継ぎ作業領域Y2に絡み合わせることが困難となる。
次に、糸継ぎ装置5を用いて糸継ぎを行う場合の動作手順について、図3及び図4を用いて説明する。
図3(a)は、糸条Gを構成する複数のストランド21a・22a・23a・24a(図1を参照)の内、何れのストランドにも糸切れが発生していない段階の図であり、糸継ぎを行う必要のない通常時の状態を示している。
この状態では、第2部材52、ガス噴射部53、及び把持部54は、待機状態となっている。
一方、糸継ぎ用の予備ストランド25aは、第2部材52の下部を通り、ガイド52bの貫通孔52b1を通過した後、第2部材52の上方に位置する把持部54のプーリー54aに懸架され、予備ストランド25aが脱落しない程度の把持力で留め具54bにより把持されている。
また同時に、前記制御装置は、ガス供給源55に対して、ガスを供給するため準備を行うよう指示する。
この状態において、糸条Gと予備ストランド25aとの糸継ぎが行われる。
糸切れが検知されると、第2部材52は、第1部材51に向けて所定のタイミングで下降する。
糸継ぎは、第1部材51に設けられたガス噴射部53によって行われる。
具体的には、糸継ぎ空間Sが形成されると、ガス供給源55からガス噴射部53にガスが供給され、当該ガス噴射部53から糸継ぎ空間S内にガスが噴射される。
その結果、糸条Gは、螺旋状に動き回り、前述した糸継ぎ作業領域Y2(図2(a)を参照)が糸条Gの縮径部Rに絡み合う。
また、これと同時に、予備ストランド25aの余剰領域Y1も、糸条Gの走行とともに、把持部54による把持から解放される。そして、図1に示すように、予備ストランド25aの余剰領域Yは、ガイド52bにより屈曲し、糸条Gの上流側を向いているため、糸条Gの走行により、予備ストランド25aの余剰領域Y1は、互いに絡み合った予備ストランド25aと糸条Gとの周りに巻き合うこととなる。
第2部材52は上昇し、元に存在した位置に移動する。
そして、糸継ぎが完了した糸条Gは、巻取り装置3(図1を参照)によって円筒形状に巻き取られ、ロービング100となる。
また、図3及び図4によって示されるこれら一連の工程の後は、次回の糸継ぎに備えて、第2部材52に新たな予備のストランドがセットされ、把持部54によって仮止めされる。
次に、本発明を具現化するロービング100の構成について、図4(a)及び図5を用いて説明する。
本実施形態におけるロービング100は、前述したように、糸継ぎ装置5によって糸継ぎが行われたものであり、一方に引き揃えられた複数のストランド21a・22a・23a・24a(図1を参照)からなる糸条Gと、当該糸条Gに糸継ぎされた糸継ぎ用の予備ストランド25aとを備える。なお、糸条Gを構成するストランド21の本数は4本であるが、5本以上でもよい。番手の大きいロービング100を製造する場合、ストランド21の本数は6〜10本が好ましい。
即ち、予備ストランド25が糸継ぎされていない部分糸条Gの断面積の外径をD1とし、予備ストランド25aにおける第1ガラス繊維部25a1の断面積の外径をD2とした場合、(D1/D2)≧1となるように設定されている。
なお、D1及びD2は円相当直径であり、糸条Gの断面積は、複数のストランド21a・22a・23a・24aの円相当直径の合計値である。
その結果、例えば糸継ぎ部101において、予備ストランド25aが糸条Gに絡み合うことにより、当該糸条Gが予備ストランド25aに押しつぶされて、ロービング100全体としての断面積が変形し、糸継ぎ部101における引張強度が低下するようなことを防止することができる。
また、糸継ぎ部分の断面の外径の平均値をD3とし、糸継ぎ部の長さをL4とした場合、L4/D3≧15となるように設定されている。
なお、引張強度は、10〜30Nであることが好ましい。これにより、引張により糸継ぎ部101が引き離されるのを抑制できる。
なお、引張強度は、糸継ぎ部101の両端をクランプにて押さえ、一方のクランプを引っ張ることにより、糸継ぎ部101が引き離される際の力とした。
また、通常であれば、ロービング100の番手が大きくなるほど引張強度が小さくなるが、このような構成を有することで、十分な引張強度を有するロービング100が得られる。
また、糸条Gを構成する1本のガラス繊維モノフィラメントの平均径が15〜30μmの場合も、同様にロービング100の番手が小さくなりやすいが、このような構成を有することで、十分な引張強度を有するロービング100が得られる。
なお、ロービング100の番手は、2000〜5000texであることがより好ましい。
また、ロービング100の糸継ぎ部の番手は、20000tex以下であることが好ましく、15000tex以下であることがより好ましく、10000tex以下であることが更に好ましい。
さらに、ロービング100の糸継ぎ部の長さL4は、2cm以上が好ましく、5cm以上であることがより好ましく、10cm以上であることが更に好ましい。
また、ロービング100の糸継ぎ部の長さL4は、100cm以下が好ましく、70cm以下であることがより好ましく、50cm以下であることが更に好ましい。
これにより、十分な引張強度を有するロービング100が得られる。
次に、本発明の有効性を確認するために行った実験について説明する。
また、「糸継ぎ成功率」については、試行した糸継ぎ回数に対して、糸継ぎに成功した回数をパーセント(%)表示にて表すこととした。なお、各サンプルについて、糸継ぎは100回以上行った。
そして、「引張強度」については、糸継ぎ部の両端をクランプにて押さえ、一方のクランプを引っ張ることにより測定し、糸継ぎ部が引き離される際の力を引張強度とした。
また、糸継ぎ装置5の糸継ぎ空間形成部52に設けられるガイド52b(図1を参照)を使用して、予備ストランドの余剰領域の糸道を規制することなく、当該余剰領域を直ちに把持部54によって仮止めすることとした。
さらに、糸継ぎ空間Sの断面積aと、糸条の断面積Sgとの比(Sg/Sa)が、0.13となるように設定することとした。
また、糸継ぎ空間Sの断面積aと、糸条の断面積Sgとの比(Sg/Sa)は、0.13となるように設定することとした。
なお、予備ストランドの余剰領域の糸道については、上述した実施例1と同様に、ガイド52bを使用することなく、当該余剰領域を直ちに把持部54によって仮止めすることとした。
また、糸継ぎ装置5の糸継ぎ空間形成部52に設けられるガイド52bを使用して、予備ストランドの余剰領域の糸道を規制した後、当該余剰領域を把持部54によって仮止めすることとした。
さらに、糸継ぎ空間Sの断面積aと、糸条の断面積Sgとの比(Sg/Sa)が、0.13となるように設定することとした。
また、糸継ぎ装置5の糸継ぎ空間形成部52に設けられるガイド52bを使用して、予備ストランドの余剰領域の糸道を規制した後、当該余剰領域を把持部54によって仮止めすることとした。
さらに、糸継ぎ空間Sの断面積aと、糸条の断面積Sgとの比(Sg/Sa)が、0.21となるように設定することとした。
また、糸継ぎ装置5の糸継ぎ空間形成部52に設けられるガイド52bを使用して、予備ストランドの余剰領域の糸道を規制することなく、当該余剰領域を直ちに把持部54によって仮止めすることとした。
さらに、糸継ぎ空間Sの断面積aと、糸条の断面積Sgとの比(Sg/Sa)が、0.13となるように設定することとした。
21a ストランド
22a ストランド
23a ストランド
24a ストランド
25a 予備ストランド
25a1 第1ガラス繊維部
25a2 第2ガラス繊維部
51 第1部材(糸継ぎ空間形成部)
52 第2部材(糸継ぎ空間形成部)
53 ガス噴射部
100 ロービング
G 糸条
S 糸継ぎ空間
Y1 予備ストランドの余剰領域
Claims (11)
- 複数のストランドを引き揃えてなる糸条に対して糸継ぎを行う糸継ぎ空間を形成する糸継ぎ空間形成部と、
前記糸継ぎ空間内にガスを噴射するガス噴射部とを備える糸継ぎ装置を用い、
糸継ぎ用の予備ストランドが、前記糸継ぎ空間から前記糸条の走行方向の下流側にはみ出すように配置され、
前記ガス噴射部によって前記糸継ぎ空間内にガスを噴射することにより、前記糸継ぎ空間内の糸条に前記予備ストランドを絡み合わせ、その後、前記糸継ぎ空間から前記糸条の走行方向の下流側にはみ出すように配置された予備ストランドを、前記糸条に絡み合わせる、ロービングの糸継方法であって、
前記糸継ぎ空間における前記走行方向の長さL1に対する、前記糸継ぎ空間からはみ出した前記予備ストランドの長さL2が、(L2/L1)>3となるように前記予備ストランドを配置する、
ことを特徴とするロービングの糸継方法。 - 前記糸継ぎ空間からはみ出した前記予備ストランドが、糸継ぎ時において所定の糸道を通る、
ことを特徴とする、請求項1に記載のロービングの糸継方法。 - 糸継ぎ前に、前記予備ストランドの先端近傍を把持する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のロービングの糸継方法。 - 前記予備ストランドの先端近傍を、前記糸継ぎ空間形成部の下流側端部よりも上流側で把持する、
ことを特徴とする請求項3に記載のロービングの糸継方法。 - 複数のストランドを引き揃えてなる糸条に対して糸継ぎを行う糸継ぎ空間を形成する糸継ぎ空間形成部と、
前記糸継ぎ空間内にガスを噴射するガス噴射部とを備え、
前記ガス噴射部によって前記糸継ぎ空間内にガスを噴射することにより、前記糸条に予備ストランドを絡み合わせて糸継ぎを行う、前記糸条からなるロービングの糸継ぎ装置であって、
前記予備ストランドが、糸継ぎ時において所定の糸道を通るようにするためのガイドを有する、
ことを特徴とする糸継ぎ装置。 - 前記ガイドが、前記糸継ぎ空間の下流部に配置される、
ことを特徴とする請求項5に記載の糸継ぎ装置。 - 一方に引き揃えられた複数のストランドからなる糸条と、
前記糸条に糸継ぎされた予備ストランドと、
前記糸条と前記予備ストランドとの糸継ぎ部とを備えるロービングであって、
前記糸条と前記予備ストランドとの糸継ぎ部において、
前記予備ストランドは、
前記糸条と絡み合う第1ガラス繊維部と、
前記第1ガラス繊維部における前記糸条の下流側の端部から、当該上流側に向かって折り返して延び、前記糸条及び前記第1ガラス繊維部を同時に覆うようにして巻き付く第2ガラス繊維部とを有する、
ことを特徴とするロービング。 - 前記糸条において前記予備ストランドが糸継ぎされていない部分の断面の外径をD1とし、
前記予備ストランドにおける第1ガラス繊維部の断面の外径をD2とした場合、
(D1/D2)≧1である、
ことを特徴とする、請求項7に記載のロービング。 - 前記予備ストランドにおいて、
前記第2ガラス繊維部が前記糸条及び前記第1ガラス繊維部に巻き付く際の巻付き回数は、3回以上である、
ことを特徴とする、請求項7または請求項8に記載のロービング。 - 前記糸条において糸継ぎ部分の断面の外径の平均値をD3とし、糸継ぎ部の長さをL4とした場合、L4/D3≧15である
ことを特徴とする、請求項7から請求項9のいずれか一項に記載のロービング。 - 番手が100tex以上である、
ことを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか一項に記載のロービング。
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JPS61260B2 (ja) * | 1977-12-23 | 1986-01-07 | Ooensu Kooningu Fuaibaagurasu Corp | |
JP2014034466A (ja) * | 2012-08-10 | 2014-02-24 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 糸継装置、及びロービング製造装置 |
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2019
- 2019-09-24 JP JP2019173391A patent/JP7314741B2/ja active Active
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JPS61260B2 (ja) * | 1977-12-23 | 1986-01-07 | Ooensu Kooningu Fuaibaagurasu Corp | |
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