JP2021039880A - 荷電粒子線装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本開示は、予備排気に伴って発生する装置への影響を抑制することが可能な荷電粒子線装置の提供を目的とする。【解決手段】上記目的を達成するために、荷電粒子線の照射対象である試料周囲の雰囲気を真空状態に維持する真空試料室(200)と、真空試料室に導入される試料雰囲気を真空にするための真空ポンプが接続された予備排気室(100)を備えた荷電粒子線装置であって、前記真空試料室は、天板(203)を含む箱状体であって、当該天板と当該天板の下方に位置する箱状体の側壁(210)との間には、当該天板と側壁が非接触となる部分(209)が含まれている荷電粒子線装置を提案する。【選択図】 図4
Description
本開示は、荷電粒子線装置に係り、特に真空試料室に試料を導入する前に試料が存在する雰囲気を真空排気する予備排気室を備えた荷電粒子線装置に関する。
走査電子顕微鏡等の荷電粒子線装置には、予備排気室が設けられているものがある。特許文献1には、予備排気室が設けられた荷電粒子線装置が開示されている。更に特許文献1には、予備排気室内の圧力変化による真空試料室と予備排気室との間の接続面の変形を抑制するために、予備排気室の真空試料室側側壁面を2層構造とすると共に、2つの側壁面間を離間させた構成が開示されている。
特許文献1は、予備排気室の圧力変動によって予備排気室から試料室に伝わる力を低減する方法を示している。予備排気室のバルブが接する壁面と、予備排気室の真空試料室が接する壁面を離間することで、予備排気室の変形の真空試料室への伝播を抑制する構成となっている。このような構造によれば、予備排気室内のバルブが変形することで生じる力が試料室に伝達することを低減することができるが、予備排気室と試料室壁面との締結部から伝わる力については配慮されていない。
発明者らの検討によって、締結部から伝わる力は試料室の側壁を変形させ、更に天板に伝達することが確認された。特に予備排気室周辺の試料室壁面は試料(ウェハ等)搬送のための開口部を設ける必要があるため、開口のない部分と比較すると剛性が低く、予備排気室から伝わる力によって変形しやすい。
このようにして予備排気室の圧力変動に伴い試料室天板が力を受けることで、天板の変形および試料室に対する天板の相対的な位置ずれが生じることが構造解析により確認できた。
以下に、予備排気室の圧力変化に伴う試料室側壁から試料室天板への力の伝達による天板の変形や位置ずれ等を抑制することを目的とする荷電粒子線装置を提案する。
上記目的を達成するための一態様として、荷電粒子線の照射対象である試料周囲の雰囲気を真空状態に維持する真空試料室と、真空試料室に導入される試料雰囲気を真空にするための真空ポンプが接続された予備排気室を備えた荷電粒子線装置であって、前記真空試料室は、天板を含む箱状体であって、当該天板と当該天板の下方に位置する箱状体の側壁との間には、当該天板と側壁が非接触となる部分が含まれている荷電粒子線装置を提案する。
上記構成によれば、予備排気に伴って発生する装置への影響を抑制することができる。
以下に説明する実施例は、主に予備排気室の圧力変化に基づく、装置への影響を低減する荷電粒子線装置に関するものである。また、予備排気室の圧力変化に伴う天板の変位を補正することで試料に対する荷電粒子線の相対的なシフトを低減することが可能な荷電粒子線装置について説明する。
半導体検査・計測に用いられる走査電子顕微鏡に代表される荷電粒子線装置には高分解能が求められるため、高真空中での荷電粒子線照射が必要となる。これらの荷電粒子線装置には、予備排気室が設けられており、真空試料室の高真空状態を維持した状態において、予備排気室と真空試料室との間の試料交換を可能としている。予備排気室を設けることによって、真空試料室の真空を破ることなく、試料交換が可能となるため、装置の高スループット化を実現することが可能となる。
一方で、予備排気室は、試料交換の都度、真空排気と大気導入を繰り返し、この際、外部との気圧差が変化することになるため、予備排気室の上面、下面、或いは側面が変形する。
走査電子顕微鏡等の荷電粒子線装置の主要構成部材は、予備排気室、試料室および電子光学系を備えた鏡筒である。予備排気室および試料室は、試料搬送用の開口部を備えており、開口部を有する側面同士が接続されている。大気中の試料を搬入する際は、一旦、予備排気室を大気状態にするため、試料室との圧力差により、予備排気室と試料室との接続面が、試料室に向かって変形する。これによって生じる予備排気室周辺における箱状体の側壁の変形が天板に伝わることで鏡筒の位置を変化させてしまう可能性がある。この変形等が観察中に生じると、荷電粒子線の照射位置が変化するため、観察画像がシフトする。画像のシフトが生じている間は、高精度な観察が困難となる。真空排気や大気導入を行っている間は、荷電粒子線の照射に基づく測定や検査等を行わないようにすることも考えられるが、待ち時間の増加によって装置のスループットが低下する。
以下に、荷電粒子線が照射される試料をとりまく空間を真空状態に維持する試料室と、当該試料室に導入する試料をとりまく空間を真空排気する予備排気室を備えた荷電粒子線装置であって、試料室の天板と、試料室の側壁との間に、試料室の天板裏面と箱状体の側壁の金属面同士が接触する第1の部分と、少なくとも前記予備排気室側に配置される天板と側壁の金属面同士が非接触となる第2の部分を設けた荷電粒子線装置について説明する。また、天板と側壁との間を封止する真空封止材が設けられている。更に、天板に設置される計測基準面と、ステージに設置されるミラーと、箱状体に設置されるレーザ干渉計を設けるようにしても良い。
上記構成によれば、圧力変化に伴う予備排気室の変形は試料室の側壁に伝達するものの、側壁と天板の間の間隙によって側壁の変形が天板に伝達しないため試料室の変形を抑制でき、荷電粒子線のシフトを抑制することが可能となる。
例えば、側壁の変形を予め構造解析によって推定し、間隙の寸法を推定値よりわずかに大きくすることで、側壁と天板が変形した際の金属面同士の接触を防ぎ、力の伝達を抑制しつつ、真空封止材により試料室内の真空状態を維持することが可能となる。さらに天板の変位をレーザ干渉計で計測し、荷電粒子線のシフト量またはステージ位置にフィードバックすることで、天板の変位に伴い生じる荷電粒子線と試料との相対変位を高精度に補正することができる。補正の精度は天板の変形が小さいほど改善するため、天板の変形を抑制する前記の方法と組み合わせて用いることでより大きな効果を発揮する。
以下に説明する実施例は、予備排気室を備えた荷電粒子線装置に係り、予備排気室の変形によらず、正確な位置にビーム照射を行う荷電粒子線装置に関するものである。その一例として、常時真空状態の試料室と、真空状態と大気状態に切り換えることが可能な予備排気室と、光学系を有する鏡筒を備え、前記試料室の天板と側壁の間の間隙により真空封止材以外では金属接触がない部分を設けることで、予備排気室の圧力変化に伴う天板の変形を抑制し、天板の変位を補正することで、画像のシフトを低減することを特徴とする荷電粒子線装置について説明する。
上述のような構造によれば、予備排気室の圧力変動に伴う天板の変形が抑制されるとともに、天板の変位の影響を補正できる。これにより画像のシフトを低減し、待ち時間を短縮することで、装置のスループット向上の実現が可能となる。以下、他の実施例も含め、図面を用いて予備排気室を備えた荷電粒子線装置を詳細に説明する。
図1は荷電粒子線装置の概要を示す図であり、図1(a)は側面断面図、図1(b)は荷電粒子線装置のビームカラム方向から見た上視図である。図1(a)に示すように、本装置は、予備排気室100、試料室200および鏡筒300(ビームカラム)で構成されている。試料室200は、荷電粒子線302が照射される試料をとりまく空間を真空状態に維持するためのものであり、予備排気室100は、試料室200に導入する試料をとりまく空間を真空排気するためのものである。
以下、予備排気室100と試料室200の具体的な構成を説明する。上記予備排気室100および試料室200は、図1(b)に示すように互いの試料搬送口である101と201を対向させて、ボルト109により締結部108で固定されるとともに、真空封止材102によって封止される。また、試料室100は箱状体202と天板203から構成され、これらの間は真空封止材204によって封止されるとともに、接触面205においてそれぞれの金属面同士が接触している。真空封止材204は例えば真空封止用に用いられるOリングである。
予備排気室100には、バルブ104、105が設けられている。バルブ104は、予備排気室100を大気状態にしても、試料室200の真空を維持する。バルブ105は、予備排気室100への試料207の搬入・搬出を可能とする。予備排気室100は、真空ポンプ106により真空排気され、リークバルブ107により大気解放される。試料室200は、真空ポンプ208により常時真空排気される。上記構成により、試料室200での観察と、予備排気室100での試料207の搬入・搬出を同時に行うことが可能となる。
観察中に予備排気室100内の圧力が変化すると、図2〜3に示すように予備排気室100および試料室200が変形する。ここで、バルブ104の変形はスリット103によって吸収されるが、スリット103が力を受けることで予備排気室100が変形し、締結部108を経て箱状体202を変形させる。ここで、箱状体202の側壁210と天板203の面が金属接触している場合、箱状体202の変形が金属接触部の摩擦力によって天板203に伝達し、天板203の変形および試料207に対する相対変位を生じさせる。この変形および変位が観察中に生じることで鏡筒300の姿勢および位置が変化し、荷電粒子線302の照射位置が変動し、画像がシフトする。
以下、ビームシフトを抑制し得る荷電粒子線装置の具体例を説明する。図4(a)は、予備排気室100の変形による天板203の変形を抑制し、さらに天板の変位を補正するフィードバックシステムを設けた例を示す図である。本例では、側壁210と天板203の間に間隙209(天板203と側壁210が非接触となる部分)ができるように側壁210をわずかに削っている。また、天板203の変位を補正するため、レーザ干渉計215によって天板203に設けられた計測基準面213およびステージ206に設けられたミラー214の相対変位を計測し、コントローラ216を介して偏向器303にフィードバックし、荷電粒子線302を制御するシステムを設けている。その他の構成は、図1で説明した装置構成と同じである。
間隙209を設けることによって、予備排気室100の変形によって箱状体202が変形しても、その変形が天板203に伝達しない。箱状体202と天板203を隔離することによって、箱状体202の側壁からの変形の影響の伝播を抑制することができる。ここで、箱状体202と天板203の間には真空封止材204が介在し、両者に接触した状態にあるが、真空封止材の剛性は他の部品と比較して相対的に低剛性であるため、真空封止材の変形によって力を吸収することができる。上記構造は、天板203の変形を抑制し、画像シフトの低減を可能とする。
図4(b)は、荷電粒子ビームの照射方向から見た荷電粒子線装置の上視図であり、箱状体と天板との間に設ける間隙の領域の例を示す図である。図4(b)に示すように、切削領域211(図では斜線で示した領域)は少なくとも予備排気室100が取り付けられている側の箱状体202の上面を含んでいる。換言すれば、箱状体202の予備排気室100側側壁であって、少なくとも予備排気室が接している部分の天板203側に、天板203と箱状体202の非接触領域が設けられている。
ただし、切削領域211が大きすぎると天板203の自重および試料室200内外の圧力差によって天板203が箱状体202に向かって変形し、天板203と箱状体202が接触してしまうため、接触が生じない程度に非切削領域212を配置している。即ち、非切削領域212(接触領域)で天板203の荷重を支えるような構成によって、切削領域211の非接触状態を維持する構成となっている。
図4(c)〜(f)は、側壁210と天板203が近接する部分の断面図である。図4(c)は、図4(b)のB−B´断面を示す図であり、箱状体202の側壁210と天板203の下面が接触した状態を示している。側壁210と天板203は金属で形成されており、金属同士が接触した状態となっている。
更に、図4(d)〜(f)は、図4(b)のA−A´断面の種々の形態例を示す図である。図4(d)は、箱状体202の側壁上面を切削(或いは接触領域と比較して、上面が低くなるように形成)することによって、間隙209を設けた例を示す図である。図4(e)は、天板203の下面側を切削することによって、間隙209を設けた例を示す図である。更に、図4(f)は、箱状体202の側壁上面を切削することによって形成した間隙に、例えば粘弾性部材で構成された減衰材217を挿入した例を示している。間隙(非接触部分)に、振動の伝播を抑制する減衰材217を介在させることによって、非接触状態と同程度の低い剛性を維持しつつ、振動特性を改善することができる。結果として、天板への変形の影響の伝達を抑制することが可能となる。
以上のように、荷電粒子ビームの照射方向(z方向)から見て、少なくとも予備排気室が接している側壁部分と、天板との間に間隙を設けることによって、天板への変動の影響の伝播を抑制することができる。非接触部については、箱状体202の側壁上面と、天板203の下面は非接触とする一方で、試料室200内部の真空は維持するように、真空封止材204は箱状体202の側壁210と天板203の下面の双方に接触させるように配置する。
上述のように、荷電粒子ビームの照射方向から見て、少なくとも予備排気室が接している側壁部分と、天板との間に間隙を設けつつ、天板を支持するような構成とできれば良いので、図5に例示するような構成とすることも可能である。図5の例では、四角形の箱状体202の4辺に切削領域22を設け、箱状体200の四隅に非切削領域212を設けることで、上記条件を満たしている。図5の例では、箱状体203の四隅に設けられた柱によって、天板204を支えるような構成となっている。
更に、図6(a)に例示するように、箱状体202の上面全てを切削領域211(斜線部)とし、箱状体202内部に別の支持部材を設けることによって、接触領域(非切削領域212)を用意するようにしても良い。図6(b)は、図6(a)のA−A´断面図であり、天板203との接触領域212を設けるために、箱状体202の側壁601内部に、柱状体602を備えた例を示している。接触領域212が側壁601の上面より高い位置となるように柱状体602を設置することによって、予備排気室の形状変化の天板203への影響を抑制することが可能となる。
図7は、箱状体202の外部(大気側)に接触領域212を設け、当該接触領域212によって、天板203を支持する例を示している。図7の例の場合、例えば箱状体202の外壁に柱状体を取り付け、当該柱状体上の接触領域212で天板203を支持している。このように、箱状体202の内部及び外部の少なくとも一方に、支持部材を設けることによって、切削領域211を設けつつ、天板203を支持することが可能となる。
支持部材は、例えば柱状体を箱状体202の側壁に固定、或いは箱状体内部の床に固定することで設置するようにしても良い。
図8〜10は、レーザ干渉計を用いたフィードバックシステムの構成例を示した図である。図8に示すように、天板203に計測基準面213を、ステージ206にミラー214を設け、箱状体202に取り付けられたレーザ干渉計215によって、レーザ干渉計215と計測基準面213の距離(B)およびレーザ干渉計215とミラー214の距離(C)をそれぞれ計測する。距離(B)および距離(C)の差が予備排気室100の真空排気または大気開放時に変化した場合、これらの距離の差の変化量をコントローラ216(制御装置)に入力し、偏向器303への入力を制御することで、距離の変化をキャンセルする方向に荷電粒子線302をシフトさせる。
これにより、たとえ天板203が箱状体202または試料207に対して相対的に変位しても、観察画像のシフトを抑制できる。この補正方法は荷電粒子線の軸から計測基準面213の距離(A)の変化が無視できるときに効果的な手法であり、天板の変形によって距離(A)が変化すると計測誤差を含み、補正精度が低下する。従って、距離(A)の変化の影響をなるべく小さくするため、計測基準面213はできるだけ鏡筒300に近い位置に配置することが望ましい。
図8に示すように、この補正方法は複数の軸に対して適用できる。図8では、二つの異なる軸に対してそれぞれ補正を実施する例を示している。具体的には、レーザ干渉計215から天板203に設けられた計測基準面213に向かう光軸と、ミラー214に向かう光軸のそれぞれに対して補正を実施する。
次に図9に示すように、天板203に直接レーザ干渉計215を取り付け、ステージ206に設けたミラー214との距離(C´)を計測する構成にしても良い。この場合、距離(C´)の変化量をコントローラ216に入力する。この構成でも荷電粒子線の軸からレーザ干渉計までの距離(A´)の変化の影響を小さくするため、レーザ干渉計215はできるだけ鏡筒300に近い位置に配置することが望ましい。
更に図10に示すように、レーザ干渉計215によって得られた距離の変化のフィードバック先をステージとする構成にしても良い。この場合、ステージ206のアクチュエータへの入力を制御することで、距離の変化をキャンセルする方向にステージ206の位置を変化させる。
上述したように、予備排気室側の天板と試料室側壁を非接触構造とすることによって、天板に設けられたレーザ干渉計の計測基準、或いはレーザ干渉計の位置の変動を抑制することができるので、ステージ位置測定精度を向上させることができる。
100…予備排気室、101…試料搬送口、102…真空封止材、103…スリット、104…バルブ、105…バルブ、106…真空ポンプ、107…リークバルブ、108…締結部、109…ボルト、200…試料室、201…試料室搬送口、202…箱状体、203…天板、204…真空封止材、205…接触面、206…ステージ、207…試料、208…真空ポンプ、209…間隙、210 …側壁、211…切削領域、212…非切削領域、213…計測基準面、214…ミラー、215…レーザ干渉計、216…コントローラ、217…減衰材、300…鏡筒、301…フィラメント、302…荷電粒子線、303…偏向器
Claims (12)
- 荷電粒子線の照射対象である試料周囲の雰囲気を真空状態に維持する真空試料室と、真空試料室に導入される試料雰囲気を真空にするための真空ポンプが接続された予備排気室を備えた荷電粒子線装置において、
前記真空試料室は、天板を含む箱状体であって、当該天板と当該天板の下方に位置する箱状体の側壁との間には、当該天板と側壁が非接触となる部分が含まれている荷電粒子線装置。 - 請求項1において、
前記天板と側壁との間には、当該天板と側壁が接触する部分が含まれており、前記天板は、前記側壁との接触部分によって支持される荷電粒子線装置。 - 請求項2において、
前記非接触となる部分は、前記予備排気室が接続される前記側壁に設けられている荷電粒子線装置。 - 請求項3において、
前記非接触となる部分は、前記荷電粒子線の光軸方向から見て、前記予備排気室が接続される側壁の前記天板側に形成される荷電粒子線装置。 - 請求項1において、
前記天板と前記側壁との間には、真空封止材が前記天板と前記側壁に接触するように配置される荷電粒子線装置。 - 請求項5において、
前記真空封止材は、Oリングである荷電粒子線装置。 - 請求項5において、
前記非接触となる部分に、前記天板と前記側壁に接触するように減衰材が配置される荷電粒子線装置。 - 請求項1において、
前記箱状体の内部及び外部の少なくとも一方に、前記天板を支持する支持部材が設けられている荷電粒子線装置。 - 請求項1において、
前記天板に設置された計測基準と、前記真空試料室内に配置され、荷電粒子線の照射対象となる試料を載せるステージと、当該ステージ上に設置されたミラーと、前記計測基準と前記ミラーにレーザを照射するレーザ干渉計と、前記計測基準と前記ミラーに対するレーザの照射に基づいて求められる、前記計測基準と前記レーザ干渉計との間の距離と、前記ミラーと前記レーザ干渉計との間の距離の差分の変化に応じて、前記ステージの位置を制御する制御装置を備えた荷電粒子線装置。 - 請求項1において、
前記試料に照射される荷電粒子線の照射位置を偏向する偏向器と、前記天板に設置された計測基準と、前記真空試料室内に配置され、荷電粒子線の照射対象となる試料を載せるステージと、当該ステージ上に設置されたミラーと、前記計測基準と前記ミラーにレーザを照射するレーザ干渉計と、前記計測基準と前記ミラーに対するレーザの照射に基づいて求められる、前記計測基準と前記レーザ干渉計との間の距離と、前記ミラーと前記レーザ干渉計との間の距離の差分の変化に応じて、前記荷電粒子線の照射位置を偏向するように前記偏向器を制御する制御装置を備えた荷電粒子線装置。 - 請求項1において、
前記天板に設置されたレーザ干渉計と、前記真空試料室内に配置され、荷電粒子線の照射対象となる試料を載せるステージと、当該ステージ上に設置され、前記レーザ干渉計のレーザが照射されるミラーと、前記レーザ干渉計の前記ミラーに対するレーザの照射に基づいて得られるレーザ干渉計とミラーとの距離に応じて前記ステージの位置を制御する制御装置を備えた荷電粒子線装置。 - 請求項1において、
前記試料に照射される荷電粒子線の照射位置を偏向する偏向器と、前記天板に設置されたレーザ干渉計と、前記真空試料室内に配置され、荷電粒子線の照射対象となる試料を載せるステージと、当該ステージ上に設置され、前記レーザ干渉計のレーザが照射されるミラーと、前記レーザ干渉計の前記ミラーに対するレーザの照射に基づいて得られるレーザ干渉計とミラーとの距離に応じて、前記荷電粒子線の照射位置を偏向するように前記偏向器を制御する制御装置を備えた荷電粒子線装置。
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