JP2021037550A - 異材接合用アーク溶接法 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本発明者は、鋼同士の溶接を結合力として用い、さらに拘束力を利用して異材の接合を達成する手段を考案した。
(1) アルミニウム合金もしくはマグネシウム合金製の第1の板と、鋼製の第2の板と、を接合する異材接合用アーク溶接法であって、
大径部と、該大径部よりも最大外径が小さい小径部とを持った段付きの外形形状を有し、且つ、該大径部及び該小径部を貫通する中空部が形成され、該大径部及び該小径部の合計高さが前記第1の板の板厚以上である鋼製の接合補助部材を、前記小径部が前記第1の板に面するように配置し、前記接合補助部材に圧力をかけて前記第1の板を打ち抜く工程と、
前記第1の板と前記第2の板を重ね合わせる工程と、
以下の(a)〜(e)のいずれかの手法によって、前記接合補助部材の中空部を溶接金属で充填すると共に、前記溶接金属を前記第2の板に裏波が出る状態まで溶け込ませて、前記第2の板及び前記接合補助部材を溶接する工程と、
を備える異材接合用アーク溶接法。
(a)鉄合金、または、Ni合金の前記溶接金属が得られる溶接ワイヤを溶極として用いるガスシールドアーク溶接法。
(b)前記溶接ワイヤを溶極として用いるノンガスアーク溶接法。
(c)前記溶接ワイヤを非溶極フィラーとして用いるガスタングステンアーク溶接法。
(d)前記溶接ワイヤを非溶極フィラーとして用いるプラズマアーク溶接法。
(e)鉄合金、または、Ni合金の前記溶接金属が得られる被覆アーク溶接棒を溶極として用いる被覆アーク溶接法。
(2) 前記小径部の外周面には、少なくとも1つの圧入用突起部が設けられる、上記(1)に記載の異材接合用アーク溶接法。
(3) 前記小径部の外周面には、前記大径部の最大外径よりも小さい中径部が、該大径部と接触することなく、且つ、該外周面に沿って連続的または断続的に設けられる、上記(1)に記載の異材接合用アーク溶接法。
(4) 前記重ね合わせ工程の前に、前記第1の板と前記第2の板の少なくとも一方の重ね合わせ面に対し、前記打ち抜き工程により形成された前記第1の板における穴の周囲に、全周に亘って接着剤を塗布する工程を、さらに備える、上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の異材接合用アーク溶接法。
(5) 前記打ち抜き工程において、前記接合補助部材と、該接合補助部材と対向する前記第1の板との間の少なくとも一方の対向面に、接着剤を塗布する、上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の異材接合用アーク溶接法。
(6) 前記打ち抜き工程の際、または、前記充填溶接工程後に、少なくとも前記接合補助部材と前記第1の板の表面との境界部に接着剤を塗布する、上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の異材接合用アーク溶接法。
(7) 前記接合補助部材の小径部における前記第1の板からの張り出し量が、前記第1の板の板厚に対し25%以下である、上記(1)〜(6)のいずれか1つに記載の異材接合用アーク溶接法。
(8) 前記充填溶接工程において、前記第1の板及び前記第2の板が互いに密着する方向に押圧可能な加圧機構を有し、
前記加圧機構が前記第1の板及び前記第2の板が互いに密着するように押圧しながら、前記第2の板及び前記接合補助部材を溶接する、上記(1)〜(7)のいずれか1つに記載の異材接合用アーク溶接法。
(9) 前記加圧機構は、前記充填溶接工程において使用する溶接トーチに備えられ、前記第1の板及び前記接合補助部材の少なくとも一方と当接する押し付け部を有する、上記(8)に記載の異材接合用アーク溶接法。
(10) 前記接合補助部材の大径部の露出面が、前記第1の板の表面と略同一または外側に位置するようにして前記第1の板を打ち抜く、上記(1)〜(9)のいずれか1つに記載の異材接合用アーク溶接法。
(11) 前記充填溶接工程において、前記接合補助部材の中空部を溶接金属で充填するに際し、前記接合補助部材の表面上に余盛りを形成する、上記(1)〜(10)のいずれか1つに記載の異材接合用アーク溶接法。
まず、図3Aに示すように、上板(第1の板)10の板厚以上の高さを有する接合補助部材30を上板10上に配置し、接合補助部材30に圧力をかけて上板10を打ち抜くことにより、上板10に穴11を形成しつつ、接合補助部材30を上板10に圧入する(ステップS1)。
次に、図3Fに示すように、接合補助部材30が圧入された上板10と、下板20を重ね合わせる重ね合わせ作業を行う(ステップS2)。そして、図3Gに示すように、以下に詳述する(a)溶極式ガスシールドアーク溶接法、(b)ノンガスアーク溶接法、(c)ガスタングステンアーク溶接法、(d)プラズマアーク溶接法、(e)被覆アーク溶接法のいずれかのアーク溶接作業を行うことで、上板10と下板20とを接合する(ステップS3)。なお、図3Gは、(a)溶極式ガスシールドアーク溶接法を用いてアーク溶接作業が行われた場合を示している。
ステップS1の打ち抜き作業の具体的な手法としては、図3B〜図3Eに示すように、接合補助部材30自体をポンチとして、上板10が配置された下台座50に対して、接合補助部材30が固定された上台座51を接近させ、打抜き加工を施すことが挙げられる。この場合、中空部33に母材片Mが入り込んだままとなることが希にあり、アーク溶接時の邪魔になるので、その場合には母材片Mを取り除くことが必要である。
一般的に、フィラーワイヤは通電されないが、通電させて溶融速度を高めるホットワイヤ方式TIGもある。この場合、フィラーワイヤにはアークは発生しない。
具体的には、JISとして(a)Z3312,Z3313,Z3317,Z3318,Z3321,Z3323,Z3334、(b)Z3313、(c)Z3316,Z3321,Z3334,(d)Z3211,Z3221,Z3223,Z3224、AWS(American Welding Society)として、(a)A5.9,A5.14,A5.18,A5.20,A5.22,A5.28,A5.29,A5.34、(b)A5.20、(c)A5.9,A5.14,A5.18,A5.28,(d)A5.1,A5.4,A5.5,A5.11といった規格材が流通している。
このように単にアルミ製の上板10と鋼製の下板20を重ねて、貫通溶接しようとしても、溶接金属40aは全部分が金属間化合物になってしまうので、せん断引張にも剥離引張にも弱く、溶接継手としては実用にならない。
この場合、溶接初期に形成される下板20となっている鋼と溶接材料で形成される溶接金属40bはアルミを溶かしていないので、金属間化合物は生成せず、高い強度と靱性を有しており、下板20と強固に結合されている。また、上板10に開けられた穴11の内部に形成された溶接金属40bは、アルミが溶融する割合が非常に少なく、金属間化合物の生成は大幅に抑制され、特に中心部は健全性を有している。
このため、ほぼ変形せずに脆性破断する図5A及び図5Bの異材溶接継手100aと比較すると、変形能力の向上が見られる。しかし、母材の変形が進み、図8Bに示すように、接合部が90°近く傾斜すると上下剥離引張と同じ状態になる。このようになると穴11の周囲部に形成された金属間化合物が剥離し、上板10が溶接部から容易に抜けてしまう。つまり、改善が不十分である。
この結果は、図9A及び図9Bに示すように、上下引張方向試験でも無論同じである。
すなわち、図3A〜図3Dに示すように、上板10となるアルミ板に対して、中心に穴が空いている鋼製の接合補助部材30を圧入する。接合補助部材30は上板10の板厚以上の高さを有するため、接合補助部材30が圧入された個所のその箇所のアルミ板は抜け落ちる(ステップS1:打ち抜き工程)。さらに、接合補助部材30は周囲のアルミ板から圧力を受けて、軽く拘束された状態となって固定される(図10C参照)。
上台座51と接合補助部材30は、例えば、磁力や機械的機構によって一時的に保持され、圧入完了後は加圧方向(図10Aまたは図10B中の矢印)と逆方向に上台座51を引き上げることで、接合補助部材30を離脱させることができる。ここで、図3B及び図3Cに示すように、下台座50は接合補助部材30の挿入径以上の中空部を有しており、圧入によって抜き打ちされたAl合金もしくはMg合金の不要部を蓄積、あるいは排除することができる。なお、負圧による吸引機構を設けても良い。
また、これら一対の機構(上台座51,下台座50)は単独で装置としても良いし、複数を同時に駆動させる機構を持った装置としても良い。また、これらは定置式としても良いし、産業用多関節ロボットに持たせ、自由に場所を移動出来るようにしても良い。
図11に示すように、上板10と下板20との間にギャップGが存在している場合、後の工程において上板10と下板20とが溶接されたとしても、上板10は下板20との隙間分だけ自由移動が可能な状態となってしまい、接合精度が悪くなる(がたつきが生じてしまう)からである。
具体的には、加圧機構80であるクランプ機構を使って上下から加圧する場合(図12Aを参照)、あるいは片側から加圧する場合(図12Bを参照)が例として挙げられる。また、溶接トーチ90に加圧用脚92を設けて、ロボットなどの力で加圧する場合(図12Cまたは図12Dを参照)が例として挙げられる。
このようにすると、断面としては接合補助部材30、溶接金属40、下板20が強固な金属結合によって溶接接合されている状態になる。
接合補助部材30における先端部(小径部31)による打ち抜き加工によって形成された穴径よりも幅広である接合補助部材30の大径部32は、上板10表面と面一、もしくは外側に配置される。この大径部32の最大の役割は、上下剥離応力に対する抵抗である。図14Aに示したように、外側に大径部32を有する接合補助部材30を適用することにより、上板10と溶接金属40の界面が剥離して抜けてしまう現象を防止することが可能となる。一般的には、図14Bに示したように、溶接金属40は、十分に塑性変形した後、破断する。なお、接合補助部材30は、せん断方向の引張応力に対しても、初期応力に対して何ら悪影響を及ぼさないことは自明である。
また、アークにより形成される溶融金属40は高温であり、接触したAl合金やMg合金を侵食する場合があるため、アーク溶接中も接合補助部材30が介在していることが好ましい。すなわち、アーク溶接の終了後に、接合補助部材30の小径部31が溶接金属40と上板10の間に残っていることが好ましい。
アーク溶接の溶込み範囲が接合補助部材30と下板20のみとなれば、AlやMgの溶接金属40への希釈はゼロとなり、IMCは完全に防止される。なお、図17に示すように、接合補助部材30の半径方向における厚みが薄すぎると、アーク溶接時の入熱により、接合補助部材30が融点に達して溶けてしまうおそれがある。この場合、さらにAl合金やMg合金まで溶かす可能性があることから、溶接入熱を鑑みて、適切な厚みの設計とする必要がある。
溶接条件の設定不良あるいは溶接機器の動作不良等により溶込みが浅くなり、接合補助部材30に形成される表側の余盛りWaが外観的に正常であるにもかかわらず、下板20が溶けずに、溶接金属40が乗りかかっているだけという状態になることがある。このような場合、接合補助部材30と下板20は接合されていないことになり、つまり下板20と上板10も接合されていないことになる。
一方、下板20に裏波が生じている場合、それは溶接金属40が上板10側から会合面を通過して下板20側まで到達したことを意味しているので、接合補助部材30と下板20が金属結合されていることを保証することになる。さらに、それは間接的に上板10と下板20が接合されていることを保証することになる。すなわち、下板20に裏波が生じていれば、溶接工程直後にそれを目視あるいはセンサー等で容易に確認することが出来、接合不良をそのままにして後工程に進むことを防止することができる。
さらには、下板20に形成された裏波のサイズから、接合補助部材30と下板20の接合強度をおおよそ予想することができる。これらの間の接合強度は、用いられる材質を一定とした場合、上板10と下板20の界面に形成される溶接金属40の断面積、いわゆるナゲット径の大きさに比例する。ナゲット径は、接合補助部材30に設けられた中空部33が溶接金属40で満たされているとすると、中空部33の上面側(大径部32側)に形成された溶接金属40の直径(最大外径)を上底、裏波の直径(最大外径)を下底とした左右対称の台形断面として推定することができる。すなわち、ナゲット径は裏波の直径とおおよそ比例する。この関係性を利用して、単に接合されているか否かという2択論ではなく、必要強度を満たして接合されているか否かというレベルの高い品質保証を、下板20の裏波サイズの測定から実施することができる。このような品質保証性の点から、溶接金属40を下板20の外側に裏波が出る状態まで溶け込ませて、下板20と接合補助部材30を溶接することが必須である。
ただし、溶接金属40が深く溶け込みすぎて、溶接金属40と下板20が溶け落ちてしまわないように溶接する必要がある。
なお、図24Bに示すように、溶接金属40が下板20に適度に溶け込んでいるが、下板20に裏波が生じていない場合には、上記した品質保証のための検出を行うことができないため好ましくない。
上述のように、上記打ち抜き工程(ステップS1)において、接合補助部材30を加圧して、上板10を打ち抜くと同時に、接合補助部材30を上板10に一時的に拘束保持することが可能である。しかし、稀に、溶接工程前に振動がかかる、あるいは上向姿勢になった際(図25を参照)に、拘束保持力の弱さが原因で脱落してしまうことがある。
また、図26Bや図30B〜図30Eに示すように、少なくとも2つの圧入用突起部39の最大外径部と接する最大円Cの直径、あるいは、図30Aに示すように、1つの圧入用突起部39の最大外径部と小径部31の外周面と接する円Cの直径が大きすぎる場合にも、上板10を打ち抜くために必要な圧力が上がるので、小径部31の外周面からの圧入用突起部39の突出量を、必要以上に増やすべきではない。
上記で説明したのと同様に、確実にアーク溶接工程(ステップS3)まで接合補助部材30を上板10に保持させるための別の手段として、小径部31に圧入用突起部39を設けるのではなく、小径部31の胴径を多段化し、部分的に”くびれ”を設ける策も有効である。
具体的には、図33A〜図33Hに示すように、接合補助部材30における小径部31の外周面に、大径部32の最大外径よりも小さい中径部34を設ける。なお、中径部34は、大径部32とは接触することなく、かつ、小径部31の外周面に沿って連続的(図33A、図33C、図33E〜図33H)または断続的(図33Bまたは図33D)に設けられる。
上記要件を満足する中径部34を小径部31の外周面に設けることにより、上板10に圧入される接合補助部材30の一部にくびれ部38が存在することとなる。
一方、図35D〜図35Gに示すように、大径部32の上側に設けられた小径部31または中径部34の少なくとも一部が、上板10の表面よりも低い位置にある場合には、その部位が少なからず継手強度に影響を及ぼす。
この場合、副次的効果として、アーク溶接前に接合補助部材30を上板10に仮止めしておく作用がある。特に、図25に示すように、アーク溶接が、横向や上向姿勢になる場合、接着剤60を塗布しておくことで、接合補助部材30が重力によって落下するのを防ぐことができ、溶接を適切に施工することができる。
なお、接合補助部材30には、接着剤やシーリング材による電食抑制手段だけではなく、自身の錆防止や、アルミニウム板との間に生じる電食を防ぐために、電気的卑の元素や加工物、絶縁性物質、不動態といった皮膜を形成する表面処理を施すことが、さらに良い。例えば、亜鉛めっき、クロムめっき、ニッケルめっき、アルミめっき、錫(すず)めっき、樹脂塗装、セラミックコーティングなどがあげられる。
また、本実施形態の溶接法は、接合面積が小さい点溶接と言えるので、ある程度の接合面積を有する実用部材同士の重ね合わせ部分Jを接合する場合は、本溶接法を図39A〜図39Cに示すように、複数実施すればよい。これにより、重ね合わせ部分Jにおいて強固な接合が行われる。本実施形態は、図39B及び図39Cに示すような開断面構造にも使用できるが、特に、図39Aに示すような閉断面構造において好適に使用することができる。
10 上板(第1の板)
11 穴
20 下板(第2の板)
30 接合補助部材
31 小径部
32 大径部
33 中空部
34 中径部
35 突出部
37 切り欠き
38 くびれ部
39 圧入用突起部
40 溶接金属
50 下台座
51 上台座
60 接着剤
80 加圧機構
90 溶接トーチ
92 加圧用脚
W 溶融部
Wa 余盛り
M 母材片
G ギャップ
P 張り出し量
J 重ね合わせ部分
Claims (8)
- アルミニウム合金もしくはマグネシウム合金製の第1の板と、鋼製の第2の板と、を接合する異材接合用アーク溶接法であって、
大径部と、該大径部よりも最大外径が小さい小径部とを持った段付きの外形形状を有し、前記小径部の外周面には少なくとも1つの圧入用突起部が設けられ、且つ、該大径部及び該小径部を貫通する中空部が形成され、該大径部及び該小径部の合計高さが前記第1の板の板厚以上である鋼製の接合補助部材を、前記第1の板に拘束保持する工程と、
前記第1の板と前記第2の板を重ね合わせる工程と、
以下の(a)〜(e)のいずれかの手法によって、前記接合補助部材の中空部を溶接金属で充填すると共に、前記溶接金属を前記第2の板に裏波が出る状態まで溶け込ませて、前記第2の板及び前記接合補助部材を溶接する、充填溶接工程と、
を備える異材接合用アーク溶接法。
(a)鉄合金、または、Ni合金の前記溶接金属が得られる溶接ワイヤを溶極として用いるガスシールドアーク溶接法。
(b)前記溶接ワイヤを溶極として用いるノンガスアーク溶接法。
(c)前記溶接ワイヤを非溶極フィラーとして用いるガスタングステンアーク溶接法。
(d)前記溶接ワイヤを非溶極フィラーとして用いるプラズマアーク溶接法。
(e)鉄合金、または、Ni合金の前記溶接金属が得られる被覆アーク溶接棒を溶極として用いる被覆アーク溶接法。 - 前記少なくとも1つの圧入用突起部は、前記小径部の軸方向に平行である、請求項1に記載の異材接合用アーク溶接法。
- 前記少なくとも1つの圧入用突起部は、前記大径部から離れて位置する、請求項1または2に記載の異材接合用アーク溶接法。
- アルミニウム合金もしくはマグネシウム合金製の第1の板と、鋼製の第2の板と、を接合する異材接合用アーク溶接法であって、
大径部と、該大径部よりも最大外径が小さい小径部とを持った段付きの外形形状を有し、前記小径部の外周面には、前記大径部の最大外径よりも小さい中径部が、該大径部と接触することなく、且つ、該外周面に沿って連続的または断続的に設けられ、且つ、該大径部及び該小径部を貫通する中空部が形成され、該大径部及び該小径部の合計高さが前記第1の板の板厚以上である鋼製の接合補助部材を、前記第1の板に拘束保持する工程と、
前記第1の板と前記第2の板を重ね合わせる工程と、
以下の(a)〜(e)のいずれかの手法によって、前記接合補助部材の中空部を溶接金属で充填すると共に、前記溶接金属を前記第2の板に裏波が出る状態まで溶け込ませて、前記第2の板及び前記接合補助部材を溶接する、充填溶接工程と、
を備える異材接合用アーク溶接法。
(a)鉄合金、または、Ni合金の前記溶接金属が得られる溶接ワイヤを溶極として用いるガスシールドアーク溶接法。
(b)前記溶接ワイヤを溶極として用いるノンガスアーク溶接法。
(c)前記溶接ワイヤを非溶極フィラーとして用いるガスタングステンアーク溶接法。
(d)前記溶接ワイヤを非溶極フィラーとして用いるプラズマアーク溶接法。
(e)鉄合金、または、Ni合金の前記溶接金属が得られる被覆アーク溶接棒を溶極として用いる被覆アーク溶接法。 - 前記接合補助部材の小径部における前記第1の板からの張り出し量が、前記第1の板の板厚に対し25%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の異材接合用アーク溶接法。
- 前記充填溶接工程において、前記第1の板及び前記第2の板が互いに密着する方向に押圧可能な加圧機構を有し、
前記加圧機構が前記第1の板及び前記第2の板が互いに密着するように押圧しながら、前記第2の板及び前記接合補助部材を溶接する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の異材接合用アーク溶接法。 - 前記加圧機構は、前記充填溶接工程において使用する溶接トーチに備えられ、前記第1の板及び前記接合補助部材の少なくとも一方と当接する押し付け部を有する、請求項6に記載の異材接合用アーク溶接法。
- 前記充填溶接工程において、前記接合補助部材の中空部を溶接金属で充填するに際し、前記接合補助部材の表面上に余盛りを形成する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の異材接合用アーク溶接法。
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WO2024003992A1 (ja) * | 2022-06-27 | 2024-01-04 | 日産自動車株式会社 | アーク溶接法及び該アーク溶接法で溶接された接合体の溶接強度検査法 |
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JP6999015B2 (ja) | 2022-01-18 |
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