JP2021034590A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性の高い半導体装置を提供すること。【解決手段】素子が形成された半導体基板20は、表面20aとは反対の面である裏面20bをなすn導電型の半導体層を含んでいる。半導体基板20の表面20a上には表面電極40が形成され、裏面20b上には裏面電極50が形成されている。半導体基板20と裏面電極50との間には、ニッケルを含む接合層60が、半導体層に接触して形成されている。素子が形成された素子領域11および素子領域11を取り囲むスクライブ領域12のうち、少なくともスクライブ領域12において、裏面電極50と接合層60との間に、半導体層よりもヤング率の低い金属を材料とする応力緩和層70が形成されている。【選択図】図3

Description

この明細書における開示は、半導体装置に関する。
特許文献1は、パワーMOSトランジスタが形成された半導体基板を備える半導体装置が記載されている。半導体基板の表面にソース用の表面電極が形成され、裏面にドレイン用の裏面電極が形成されている。先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
特開平6−252091号公報
特許文献1では、半導体基板が、裏面をなすn導電型の半導体層(ドレイン層)を含んでいる。そして、半導体基板(半導体層)に対する裏面電極の密着性を高めるために、半導体基板と裏面電極との間に、ニッケルを含む接合層が形成されている。接合層を設けて密着性を高めると、ダイシング時において、裏面電極が半導体基板から剥離し難くなる。このため、半導体基板に応力が集中し、クラック等が生じる虞がある。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、半導体装置にはさらなる改良が求められている。
開示されるひとつの目的は、信頼性の高い半導体装置を提供することにある。
ここに開示された半導体装置は、
表面(20a)とは反対の面である裏面(20b)をなすn導電型の半導体層(21)を含み、素子が形成された半導体基板(20)と、
素子の電極として、半導体基板の表面上に形成された表面電極(40)および裏面上に形成された裏面電極(50)と、
ニッケルを含み、半導体基板と裏面電極との間において、半導体層に接触して形成された接合層(60)と、
素子が形成された素子領域(11)および素子領域を取り囲むスクライブ領域(12)のうち、少なくともスクライブ領域において、半導体基板と裏面電極との間に形成された応力緩和部(70、80)と、
を備える。
開示された半導体装置によると、半導体基板(半導体層)と裏面電極との間に形成された応力緩和部により、半導体基板に作用する応力を緩和することができる。応力緩和部は、少なくともダイシング領域に形成されている。接合層を備えながらも、応力緩和部により、ダイシング時に半導体基板に作用する応力を緩和することができる。この結果、信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
第1実施形態に係るチップ状態の半導体装置を示す断面図である。 ウェハ状態の半導体装置を示す平面図である。 図2のIII-III線に沿う断面図である。 第2実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。 第3実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。 第4実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。 第5実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。 第6実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。
以下、図面に基づいて複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
(第1実施形態)
先ず、図1に基づき、チップ状態の半導体装置について説明する。半導体装置は、たとえば車両に搭載され、電力制御に用いられる。
<チップ状態の半導体装置>
図1に示す半導体装置10は、半導体基板20と、ゲート電極30と、表面電極40と、裏面電極50と、接合層60と、応力緩和層70を備えている。以下においては、半導体基板20の板厚方向をZ方向と示す。また、Z方向に直交する一方向、具体的にはストライプ状に形成された複数のゲート電極30の並び方向をX方向と示す。そして、Z方向およびX方向に直交する方向、すなわちゲート電極30の延設方向をY方向と示す。特に断わりのない限り、XY平面に沿う形状を単に平面形状と示す。
半導体装置10は、後述するウェハ状態の半導体装置10Wをダイシングにより個片化(チップ化)したものである。よって、半導体装置10の半導体基板20は、チップ状態の基板である。この半導体基板20は、半導体チップと称されることがある。半導体基板20としては、シリコン(Si)、シリコンカーバイド(SiC)など、接合層60を構成する金属との相互拡散が可能な半導体を採用することができる。半導体基板20には、縦型構造の素子が形成されている。半導体基板20は、表面20aと、Z方向において表面20aとは反対の面である裏面20bを有している。素子の主電流は、表面20aおよび裏面20b間を流れる。本実施形態では、パワー系のスイッチング素子であるMOSFETが形成されている。
半導体基板20は、ドレイン層21と、ドリフト層22と、ベース領域23と、ソース領域24と、ガードリング25を有している。ドレイン層21は、n導電型(n+)の半導体層であり、半導体基板20の裏面20bをなしている。ドレイン層21において、裏面20bとは反対の面上に、ドレイン層21よりも不純物濃度の低いn導電型(n−)のドリフト層22が設けられている。ドリフト層22において、ドレイン層21側の面とは反対の面が、半導体基板20の表面20aをなしている。
半導体装置10は、素子領域11と、素子領域11を取り囲むスクライブ領域12を有している。ドレイン層21およびドリフト層22は、素子領域11およびスクライブ領域12に形成されている。ドレイン層21およびドリフト層22は、XY面内において、半導体基板20の全域に形成されている。一方、ベース領域23、ソース領域24、およびガードリング25は、素子領域11に形成されている。
半導体基板20の表面20a側の表層、すなわちドリフト層22の表層には、p導電型のベース領域23が形成されている。複数のベース領域23が、X方向に所定の間隙を有しつつ並んで形成されている。X方向において、隣り合うベース領域23の間には、ドリフト層22が介在している。ベース領域23内の表層には、ドリフト層22よりも不純物濃度が高いn導電型(n+)のソース領域24が形成されている。
図1に示す例では、複数のFETセルが形成されている。そして、複数のFETセル(セル領域)を取り囲むように、ガードリング25が形成されている。ここでは、ガードリング25が二重に形成されている。半導体基板20は、ガードリング25を備え、セル領域を取り囲む耐圧構造部を有している。素子領域11は、セル領域と、ガードリング25を備えた耐圧構造部の少なくとも一部を含んでいる。スクライブ領域12を耐圧構造部の一部としてもよいし、素子領域11のみで耐圧を確保できる構造としてもよい。
ゲート電極30は、スイッチング素子の制御電極である。本実施形態において、ゲート電極30は、シリコン酸化膜などの絶縁膜を介して、半導体基板20の表面20a上に形成されている。ゲート電極30は、ベース領域23のうち、X方向においてソース領域24とドリフト層22に挟まれた部分を覆っている。ゲート電極30に所定の電圧を印加すると、ベース領域23において挟まれた部分の極性が反転してチャネルが形成され、ドレイン層21およびソース領域24間に主電流が流れる。ゲート電極30は、Z方向の平面視において、ベース領域23を挟むソース領域24の一部とドリフト層22とを跨ぐように形成されている。
表面電極40は、半導体基板20の表面20a上に配置され、ソース領域24と電気的に接続されている。表面電極40は、ソース電極と称されることがある。表面電極40は、シリコン酸化膜などの絶縁膜を介してゲート電極30を覆うように形成されている。
表面電極40は、半導体基板20の表面20aの一部に形成されている。具体的には、素子領域11において、セル領域上にのみ形成されている。表面電極40は、素子領域11の耐圧構造部と、素子領域11を取り囲むスクライブ領域12には、形成されていない。表面電極40の周囲は、表面20a上に配置された図示しない保護膜(たとえばポリイミド膜)によって覆われており、上面の少なくとも一部が保護膜から露出して外部との接続が可能となっている。
ダイシングブレードの噛み込みを考慮し、保護膜を素子領域11のみに設け、スクライブ領域12には設けないようにしてもよい。スクライブ領域12は、チップ状態の半導体基板20において、外周端から所定範囲の領域、すなわち外周縁部に設けられている。
裏面電極50は、半導体基板20の裏面20b上に配置され、ドレイン層21と電気的に接続されている。裏面電極50は、ドレイン電極と称されることがある。裏面電極50は、半導体基板20の裏面20bの全面に形成されている。すなわち、素子領域11だけでなく、スクライブ領域12にも形成されている。裏面電極50は、多層膜構造をなしている。本実施形態では、半導体基板20側から、チタン(Ti)層51、ニッケル(Ni)層52、金(Au)層53を順に積層して、裏面電極50が構成されている。チタン層51、ニッケル層52、および金層53は、たとえばスパッタにより成膜することができる。
接合層60は、ニッケル(Ni)を含む。接合層60は、半導体基板20(ドレイン層21)と裏面電極50との間に形成されている。接合層60は、ドレイン層21に接触して形成されている。接合層60は、ドレイン層21(n導電型の半導体層)を構成するシリコン(Si)との相互拡散により形成されたニッケルシリサイド層を含んでいる。接合層60のニッケルのすべてがシリサイド化してもよいし、一部がニッケルとして残ってもよい。ニッケルシリサイド層は、スパッタなどにより成膜したニッケル膜を、加熱処理することで形成することができる。
本実施形態では、接合層60が、裏面20bの全面に形成されている。接合層60は、素子領域11だけでなく、スクライブ領域12においても、半導体基板20と裏面電極50との間に介在している。
応力緩和層70は、少なくともスクライブ領域12において、半導体基板20と裏面電極50との間に形成されている。応力緩和層70が、応力緩和部に相当する。応力緩和層70は、ドレイン層21(n導電型の半導体層)よりもヤング率の低い金属材料を用いて形成されている。応力緩和層70の厚みは、接合層60よりも厚い。応力緩和層70は、たとえば接合層60の5〜10倍程度の厚みとされている。
本実施形態では、応力緩和層70が、アルミニウム(Al)を含んでいる。応力緩和層70は、純アルミでも良いし、アルミ合金でもよい。応力緩和層70は、たとえばスパッタにより形成できる。応力緩和層70は、裏面20bの全面において、接合層60と裏面電極50との間に介在している。すなわち、応力緩和層70は、素子領域11だけでなく、スクライブ領域12においても、接合層60と裏面電極50との間に介在している。
<ウェハ状態およびダイシング>
次に、図2に基づき、ウェハ状態の半導体装置10Wについて説明する。図2に示すように、半導体装置10Wは、ウェハ状態の半導体基板20を備えている。このような半導体装置10、または、ウェハ状態の半導体基板20は、半導体ウェハと称されることがある。
ウェハ状態の半導体基板20は、複数の素子領域11を有している。素子領域11のそれぞれには、上記した縦型構造の素子が形成されている。素子領域11は、スクライブ領域12によって区画されている。スクライブ領域12は、素子領域11のそれぞれを取り囲んでいる。スクライブ領域12は、平面略格子状に設けられている。スクライブ領域12は、ダイシング領域、ダイシングラインと称されることがある。
半導体装置10Wの構造は、図1に示した半導体装置10と基本的に同じである。裏面電極50、接合層60、および応力緩和層70は、複数の素子領域11で一体的に連なって設けられている。裏面電極50、接合層60、および応力緩和層70は、ウェハ状態の半導体基板20の裏面20bの全面に形成されている。一方、表面電極40は、各素子領域11において、セル領域上に形成されている。
図3は、図2のIII−III線に沿う断面において、ダイシング後の状態を示している。図3では、図1に対して要素を簡略化するとともに、一部省略して図示している。
図示しないダイシングブレードは、表面20a側から半導体基板20に接触する。ダイシングブレードにより、半導体装置10Wの半導体基板20を、スクライブ領域12に沿って素子領域11ごとに個片化(チップ化)する。これにより、図1に示したチップ状態の半導体装置10を得ることができる。図1に示すスクライブ領域12は、ダイシング後のスクライブ領域である。
<第1実施形態のまとめ>
縦型構造の素子の特性向上には、半導体基板20の薄板化が有効である。薄板化により、たとえばオン抵抗を小さくすることができる。半導体基板20の裏面20b側を、たとえば切削、研削することで、板厚を薄くすることができる。半導体基板20の強度確保、反り抑制のため、薄板化とともに裏面20bの面粗さの低減処理、すなわち鏡面化が行われる。
面粗さの低減により、半導体基板20の裏面20bに対する裏面電極50(チタン層51)の接触面積が低下する。すなわち、接着力が低下する。このため、裏面電極形成後のダイシング工程において、ダイシングブレードから受ける応力により、裏面電極50が剥離するという問題が生じる。半導体基板20と裏面電極50との間に、ニッケルを含む接合層60を設けることで、裏面電極50の剥離を抑制することができる。
一方、接合層60の形成により、ダイシング時に裏面電極50が半導体基板20から剥離し難くなる。これにより、ダイシングブレードから受ける応力の逃げ場がなくなり、半導体基板20に応力が集中してクラックが生じる。半導体基板20の薄板化により、生じたクラックが表面20a側へ伸展しやすいため、素子特性や信頼性に影響を与える虞がある。
これに対し、本実施形態では、スクライブ領域12において、接合層60と裏面電極50(チタン層51)との間に、応力緩和層70を設けている。応力緩和層70は、アルミニウムを材料として含んでおり、半導体基板20(ドレイン層21)よりもヤング率が低い。よって、半導体基板20よりも軟らかい応力緩和層70により、ダイシングブレードから受ける応力(主としてZ方向の応力)を緩和することができる。これにより、半導体基板20にクラックなどが生じるのを抑制することができる。この結果、信頼性の高い半導体装置10を提供することができる。
特に本実施形態では、接合層60が裏面20bの全面に形成され、応力緩和層70も、裏面20bの全面に形成されている。すなわち、応力緩和層70が、スクライブ領域12だけでなく、素子領域11にも形成されている。よって、裏面20bの全面で、半導体基板20に対する裏面電極50の密着力を高めることができる。また、半導体基板20において素子領域11側に応力が作用しても、この応力を緩和することができる。これにより、素子特性への影響を低減し、信頼性の高い半導体装置10を提供することができる。
(第2実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。
図4は、本実施形態の半導体装置10を示す断面図であり、図3に対応している。図4に示すように、接合層60は、裏面20bの全面に形成されている。応力緩和層70は、素子領域11には設けられず、スクライブ領域12のみに設けられている。素子領域11において、裏面電極50は接合層60に接触している。スクライブ領域12において、応力緩和層70は、裏面電極50と接合層60との間に介在している。応力緩和層70は、スクライブ領域12の全域に設けられている。
<第2実施形態のまとめ>
ダイシング時には、半導体基板20の主としてスクライブ領域12に応力が作用する。本実施形態では、応力緩和層70を、スクライブ領域12のみに設けている。よって、応力緩和層70により、ダイシングブレードから半導体基板20が受ける応力を緩和することができる。なお、図4では、便宜上、半導体装置10の裏面を平坦にしている。実際は、スクライブ領域12のみに応力緩和層70を設けるため、裏面において素子領域11に対し、スクライブ領域12が凸となる。素子領域11が薄いため、電気抵抗を低減することができる。
(第3実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。
図5は、本実施形態の半導体装置10を示す断面図であり、図3に対応している。図5に示すように、接合層60は、スクライブ領域12には設けられず、素子領域11のみに設けられている。接合層60は、素子領域11の全域に設けられている。一方、応力緩和層70は、裏面20bの全面に形成されている。素子領域11において、応力緩和層70は、裏面電極50と接合層60との間に介在している。スクライブ領域12において、応力緩和層70は、半導体基板20と裏面電極50との間に介在している。
<第3実施形態のまとめ>
本実施形態によれば、応力緩和層70を、スクライブ領域12に設けている。よって、応力緩和層70により、ダイシングブレードから半導体基板20が受ける応力を緩和することができる。応力緩和層70を、素子領域11にも設けているため、半導体基板20の全域で応力を緩和することができる。
(第4実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。
図6は、本実施形態の半導体装置10を示す断面図であり、図3に対応している。接合層60は、第3実施形態同様、スクライブ領域12には設けられず、素子領域11のみに設けられている。接合層60は、素子領域11の全域に設けられている。応力緩和層70は、第2実施形態同様、素子領域11には設けられず、スクライブ領域12のみに設けられている。応力緩和層70は、スクライブ領域12の全域に設けられている。素子領域11において、裏面電極50は接合層60に接触している。スクライブ領域12において、応力緩和層70は、半導体基板20と裏面電極50との間に介在している。
<第4実施形態のまとめ>
本実施形態によれば、応力緩和層70を、スクライブ領域12に設けている。よって、応力緩和層70により、ダイシングブレードから半導体基板20が受ける応力を緩和することができる。
(第5実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。先行実施形態では応力緩和層70を設けることで応力を緩和する例を示した。これに代えて、低密着部を設けてもよい。
図7は、本実施形態の半導体装置10を示す断面図であり、図3に対応している。図7に示すように、接合層60は、スクライブ領域12には設けられず、素子領域11のみに設けられている。接合層60は、素子領域11の全域に設けられている。スクライブ領域12において、裏面電極50のチタン層51は、接合層60を介さずに、半導体基板20の裏面20b上に形成されている。
素子領域11では、接合層60を介して半導体基板20の裏面20b上に裏面電極50が積層され、スクライブ領域12では、接合層60を介さずに、裏面20b上に裏面電極50が積層されている。スクライブ領域12において半導体基板20に対する裏面電極50(チタン層51)の密着力は、素子領域11において半導体基板20に対する裏面電極50の密着力よりも低い。スクライブ領域12における半導体基板20と裏面電極50(チタン層51)との積層構造は、素子領域11よりも密着力の低い低密着部80を提供している。
<第5実施形態のまとめ>
本実施形態によれば、スクライブ領域12のみに低密着部80が設けられている。低密着部80は密着力が低いため、ダイシング時に裏面電極50が半導体基板20から剥離しやすい。ダイシング時において、低密着部80における半導体基板20の裏面20bと裏面電極50との界面には、剥離部が生じる。よって、スクライブ領域12のみを意図的に剥離させることができる。そして、剥離により、ダイシング時に半導体基板20に作用する応力を緩和することができる。この結果、信頼性の高い半導体装置10を提供することができる。なお、図7では、便宜上、半導体装置10の裏面を平坦にしている。実際は、素子領域11のみに接合層60を設けるため、裏面において素子領域11に対し、スクライブ領域12が凹となる。スクライブ領域12が薄いため、ダイシングブレードを浅く入れることができる。これにより、ビビリが少なくなり、クラックを低減することが可能である。
(第6実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。
図8は、本実施形態の半導体装置10を示す断面図であり、図3に対応している。本実施形態では、第5実施形態に記載の構成に対し、応力緩和層70を追加している。接合層60は、第5実施形態同様、スクライブ領域12には設けられず、素子領域11のみに設けられている。応力緩和層70は、スクライブ領域12には設けられず、素子領域11のみに設けられている。素子領域11では、接合層60および応力緩和層70を介して、半導体基板20の裏面20b上に裏面電極50が積層されている。
スクライブ領域12の構造は、第5実施形態(図7参照)と同じである。裏面電極50のチタン層51は、接合層60を介さずに、半導体基板20の裏面20b上に形成されている。これにより、スクライブ領域12のみに、低密着部80が形成されている。
<第5実施形態のまとめ>
本実施形態によれば、ダイシング時に、スクライブ領域12において低密着部80に剥離が生じる。スクライブ領域12のみを意図的に剥離させることで、ダイシング時に半導体基板20に作用する応力を緩和することができる。さらに、応力緩和層70が、素子領域11に形成されているため、半導体基板20において素子領域11側に応力が作用しても、応力緩和層70により応力を緩和することができる。以上により、信頼性の高い半導体装置10を提供することができる。なお、図8でも、便宜上、半導体装置10の裏面を平坦にしている。実際は、素子領域11のみに接合層60および応力緩和層70を設けるため、裏面において素子領域11に対し、スクライブ領域12が凹となる。スクライブ領域12が薄いため、図7に示した構成と同様の効果が期待できる。
(他の実施形態)
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。たとえば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものと解されるべきである。
明細書および図面等における開示は、請求の範囲の記載によって限定されない。明細書および図面等における開示は、請求の範囲に記載された技術的思想を包含し、さらに請求の範囲に記載された技術的思想より多様で広範な技術的思想に及んでいる。よって、請求の範囲の記載に拘束されることなく、明細書および図面等の開示から、多様な技術的思想を抽出することができる。
縦型構造の素子として、nチャネル型のMOSFETの例を示したが、これに限定されない。裏面20bをなすn導電型の半導体層を備えた素子であればよい。たとえば、裏面20bをなすn導電型のコレクタ層を備えたpチャネル型のIGBTでもよい。また、ダイオードでもよい。
ゲート電極30がプレーナ構造の例を示したが、これに限定されない。たとえばトレンチ構造でもよい。
素子領域11に形成されるFETセルの数は、図1に示す例に限定されない。図1よりも多くのセル数としてもよいし、図1よりも少ないセル数としてもよい。
セルの外周に形成される耐圧構造部として、ガードリング25の例を示したが、これに限定されない。
裏面電極50として、多層膜構造の例を示したが、これに限定されない。裏面20bをなすn導電型の半導体層との密着力が低く、接合層60の介在により密着力を高めることができる構成であればよい。多層膜構造としても、上記したチタン層51、ニッケル層52、金層53の積層構造に限定されない。
応力緩和層70の構成材料として、アルミニウムの例を示したが、これに限定されない。少なくとも、裏面20bをなす半導体層よりヤング率が低い金属であればよい。応力緩和層70は、単層に限定されない。多層構造の応力緩和層70を採用してもよい。
10、10W…半導体装置、11…素子領域、12…スクライブ領域、20…半導体基板、20a…表面、20b…裏面、21…ドレイン層(半導体層)、22…ドリフト層、23…ベース領域、24…ソース領域、25…ガードリング、30…ゲート電極、40…表面電極、50…裏面電極、51…チタン層、52…ニッケル層、53…金層、60…接合層、70…応力緩和層、80…低密着部

Claims (7)

  1. 表面(20a)とは反対の面である裏面(20b)をなすn導電型の半導体層(21)を含み、素子が形成された半導体基板(20)と、
    前記素子の電極として、前記半導体基板の前記表面上に形成された表面電極(40)および前記裏面上に形成された裏面電極(50)と、
    ニッケルを含み、前記半導体基板と前記裏面電極との間において、前記半導体層に接触して形成された接合層(60)と、
    前記素子が形成された素子領域(11)および前記素子領域を取り囲むスクライブ領域(12)のうち、少なくとも前記スクライブ領域において、前記半導体基板と前記裏面電極との間に形成された応力緩和部(70、80)と、
    を備える半導体装置。
  2. 前記応力緩和部は、前記半導体層よりもヤング率の低い金属を材料とする応力緩和層(70)を含む請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記応力緩和層は、前記金属としてアルミニウムを含む請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記接合層は、前記裏面の全面に形成されており、
    前記応力緩和層は、少なくとも前記スクライブ領域において、前記接合層と前記裏面電極との間に形成されている請求項2または請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記接合層は、前記裏面において、前記スクライブ領域には形成されず、前記素子領域に形成されており、
    前記応力緩和部は、前記スクライブ領域において前記接合層を介さずに前記裏面上に前記裏面電極が形成されてなり、前記素子領域よりも前記半導体基板に対する前記裏面電極の密着力が低い低密着部(80)を含む請求項1〜3いずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記半導体基板は、半導体チップであり、
    前記スクライブ領域は、前記半導体チップの外周縁部に設けられている請求項1〜5いずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記半導体基板は、半導体ウェハであり、
    前記スクライブ領域は、複数の前記素子領域を区画している請求項1〜5いずれか1項に記載の半導体装置。
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