JP2021034209A - プラズマ溶射装置及びプラズマ溶射方法 - Google Patents

プラズマ溶射装置及びプラズマ溶射方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プラズマジェットの形状を制御できる技術を提供する。【解決手段】本開示の一態様によるプラズマ溶射装置は、溶射材料の粉末を第1のガスにより運び、先端部の開口から噴射する供給部と、噴射された前記第1のガスを用いて前記供給部と軸芯が共通するプラズマを生成するプラズマ生成部と、前記プラズマの生成空間に前記供給部の中心軸を旋回軸とする旋回流を形成する第2のガスを供給するガス流路と、前記プラズマの生成空間に前記供給部の中心軸に対して所望の分布の磁場を発生させる磁場発生部と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、プラズマ溶射装置及びプラズマ溶射方法に関する。
溶射に使用される粒子の粉末を高速のガスから形成されたプラズマジェットの熱により溶融しながら基材の表面に向かって噴き出し、基材の表面に被膜を形成するプラズマ溶射が知られている(例えば、特許文献1〜4を参照)。
特開平6−325895号公報 特開平8−225916号公報 特許第5799153号明細書 特開2014−172696号公報
本開示は、プラズマジェットの形状を制御できる技術を提供する。
本開示の一態様によるプラズマ溶射装置は、溶射材料の粉末を第1のガスにより運び、先端部の開口から噴射する供給部と、噴射された前記第1のガスを用いて前記供給部と軸芯が共通するプラズマを生成するプラズマ生成部と、前記プラズマの生成空間に前記供給部の中心軸を旋回軸とする旋回流を形成する第2のガスを供給するガス流路と、前記プラズマの生成空間に前記供給部の中心軸に対して所望の分布の磁場を発生させる磁場発生部と、を備える。
本開示によれば、プラズマジェットの形状を制御できる。
プラズマ溶射装置の全体構成例を示す図 プラズマ溶射装置の磁場発生部の一例を示す図 プラズマ溶射装置の磁場発生部の別の例を示す図 プラズマ溶射装置の磁場発生部の更に別の例を示す図 旋回流を形成するArが磁場から受ける力を説明するための図(1) 旋回流を形成するArが磁場から受ける力を説明するための図(2) 旋回流を形成するArが磁場から受ける力を説明するための図(3) 磁場分布のシミュレーション結果を示す図(1) 磁場分布のシミュレーション結果を示す図(2) 磁場分布のシミュレーション結果を示す図(3) プラズマ溶射方法の一例を示すフローチャート プラズマジェットの形状及び溶射膜の成膜量の評価結果を示す図 アノード−カソード間電圧の評価結果を示す図
以下、添付の図面を参照しながら、本開示の限定的でない例示の実施形態について説明する。添付の全図面中、同一又は対応する部材又は部品については、同一又は対応する参照符号を付し、重複する説明を省略する。
〔プラズマ溶射装置〕
図1は、プラズマ溶射装置1の全体構成例を示す図である。図1に示されるように、プラズマ溶射装置1は、溶射材料の粉末(パウダー)(以下「溶射用粉末R1」という。)をノズル11の先端部の開口11bから噴射して、高速のガスにより形成されたプラズマジェットPの熱により溶融しながら基材Wの表面に向かって噴き出し、基材Wの表面に被膜F1を形成する装置である。
プラズマ溶射装置1は、供給部10と、制御部30と、ガス供給部40と、プラズマ生成部60と、磁場発生部80と、を含む。
供給部10は、ノズル11及びフィーダ20を有し、溶射用粉末R1をプラズマ生成ガスにより運び、先端部の開口11bから噴射する。溶射用粉末R1の粒径は、例えば1μm〜10μmである。
フィーダ20は、溶射用粉末R1をノズル11に供給する。溶射用粉末R1は、フィーダ20内の容器21に収納されている。溶射用粉末R1は、例えば銅(Cu)、リチウム(Li)、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)等の金属の微粉末であってよい。また、溶射用粉末R1は、ポリエステル等の樹脂の微粉末であってもよい。また、溶射用粉末R1は、アルミナ(Al)、ジルコニア(ZrO)、ムライト(Al13Si)、スピネル(MgAl)等のセラミックス又はこれらのセラミックスの複合材料の微粉末であってもよい。
フィーダ20には、アクチュエータ22が設けられている。ノズル11は棒状の環状部材であり、その内部に溶射用粉末R1が運ばれる流路11aが形成されている。ノズル11の流路11aと容器21内とは連通し、溶射用粉末R1は、アクチュエータ22の動力により容器21から流路11a内に投入される。
ノズル11には、溶射用粉末R1と共に第1のガスとしてプラズマ生成ガスが供給される。プラズマ生成ガスは、プラズマを生成するためのガスである。また、プラズマ生成ガスは、流路11aにて溶射用粉末R1を運ぶキャリアガスとしても機能する。ガス供給部40は、ガス供給源41からプラズマ生成ガスを供給する。プラズマ生成ガスは、バルブ46及びマスフローコントローラ(MFC)44を通って流量制御され、パイプ42を通って流路11aに供給される。プラズマ生成ガスとしては、例えばアルゴン(Ar)ガス、窒素(N)ガス、ヘリウム(He)ガスやこれらの混合ガスが利用できる。以下では、プラズマ生成ガスとしてArガスを利用する場合を例に挙げて説明する。
ノズル11は、プラズマ生成部60の本体部12を貫通し、その先端部がプラズマ生成空間Uに突出した構造を有する。溶射用粉末R1は、プラズマ生成ガスによりノズル11の先端部まで運搬され、プラズマ生成ガスと共に先端部の開口11bからプラズマ生成空間Uに噴射される。
本体部12は、樹脂材料により形成されている。本体部12は、中央部に貫通口12aを有している。ノズル11の前方部分11cは、本体部12の貫通口12aに挿入されている。ノズル11の前方部分11cは、直流電源50に接続され、直流電源50から電流が印加される電極(カソード)としても機能する。ノズル11は、金属により形成されている。
プラズマ生成空間Uは、本体部12の凹み部12bと張出部12dとにより形成された空間であり、プラズマ生成空間Uにはノズル11の先端部が突出している。張出部12dは、本体部12の外壁に設けられた金属板12cと一端で連結している。金属板12cは、直流電源50に接続されている。これにより、金属板12c及び張出部12dは電極(アノード)として機能する。
これにより、ノズル11の先端部と張出部12dの他端とがカソード及びアノードの電極として機能し、放電が生じる。これにより、ノズル11から噴射したArガスが電離し、プラズマ生成空間Uにてプラズマが生成される。
また、プラズマ生成空間Uには、第2のガスとしてArガスが旋回流となって供給される。Arガスは、ガス供給源41から供給され、バルブ46及びマスフローコントローラ(MFC)45を通って流量制御され、ガス流路であるパイプ43を通って本体部12内を流れ、横方向からプラズマ生成空間Uに供給される。これにより、プラズマ生成空間Uに供給部10の中心軸Oを旋回軸とする旋回流が形成される。
図1では、プラズマ生成空間Uに導入されるArガスの供給流路が1つだけ図示されているが、本体部12には複数の供給流路が設けられている。これにより、Arガスは、複数の供給流路から横方向に旋回流となってプラズマ生成空間Uに供給される。これにより、生成されるプラズマの拡散を防ぎ、プラズマジェットPが直線偏向となる。これにより、プラズマ生成部60は、ノズル11の先端部から噴射したプラズマ生成ガスを用いて、ノズル11と軸芯が共通するプラズマジェットPを生成する。なお、一実施形態にて「軸芯が共通する」とは、供給部10(ノズル11)の中心軸OとプラズマジェットPの吹き付け方向の中心軸とが一致する又はほぼ同一方向に一致することをいう。
係るプラズマ溶射装置1では、供給部10は、ノズル11の内部に形成された流路11aに溶射用粉末R1とArガスとを直進させ、先端部の開口11bからプラズマ生成空間Uに噴射する。噴射した溶射用粉末R1は、高速のArガスにより形成されたプラズマジェットPの熱により溶融しながら基材Wの表面に向かって噴き出され、基材Wの表面に溶射による被膜F1を形成する。このとき、基材Wを移動させながら溶射を行ってもよく、ノズル11を移動させながら溶射を行ってもよい。基材Wを移動させながら溶射を行う場合、例えば基材Wが載置されたステージ(図示せず)を水平方向に移動させながら溶射を行うことができる。ノズル11を移動させながら溶射を行う場合、例えば水平方向に移動可能なアーム(多関節アーム)に供給部10を固定し、アームにより供給部10を水平方向に移動させながら溶射を行うことができる。
プラズマ生成空間Uの外周部には、プラズマ生成空間Uに磁場を発生させる磁場発生部80が設けられている。磁場発生部80は、例えばカソードとして機能するノズル11の前方部分11cよりも下方に配置されている。磁場発生部80は、プラズマ生成空間Uに供給部10の中心軸Oに対して所望の分布の磁場を発生させる。所望の分布の磁場は、中心軸Oに沿ってノズル11の先端部の下方に略垂直方向(Z方向)に形成される磁場の分布を含むことが好ましい。ただし、所望の分布の磁場は、これに限定されず、例えば中心軸Oに対して所定の角度を有してノズル11の先端部の下方に形成される磁場の分布を含んでいてもよく、中心軸Oに対して扇状又はテーパ状にノズル11の先端部の下方に形成される磁場の分布を含んでもよい。
磁場発生部80は、例えば供給部10の中心軸Oを中心とする円環状(リング状)の永久磁石を有する。永久磁石は、本体部12に固定されていてもよく、供給部10の中心軸Oの方向に移動自在であってもよい。また、永久磁石は、1つであってもよく、複数であってもよい。永久磁石が複数である場合、例えば供給部10の中心軸Oの方向に間隔を空けて複数配置される。また、磁場発生部80は、供給部10の中心軸Oを中心とするコイルを含む電磁石を有していてもよい。電磁石は、1つであってもよく、複数であってもよい。電磁石が複数である場合、例えば供給部10の中心軸Oの方向に間隔を空けて複数配置される。さらに、磁場発生部80は、供給部10の中心軸Oを中心とする1又は複数の円環状の永久磁石と、供給部10の中心軸Oを中心とするコイルを含む1又は複数の電磁石と、を有していてもよい。なお、磁場発生部80の詳細については後述する。
本体部12の内部には、冷媒流路72が形成されている。チラーユニット70から供給された冷媒は、バルブ74、冷媒管71、冷媒流路72、冷媒管73及びバルブ75をこの順に通って循環し、チラーユニット70に戻る。これにより、本体部12は冷却され、本体部12がプラズマの熱により高温になることを防ぐことができる。また、バルブ74と冷媒管71との間に設けられたフローメータ(FM)76により、本体部12の温度が一定に制御される。
プラズマ溶射装置1には、例えばコンピュータからなる制御部30が設けられている。制御部30は、プログラム、メモリ、CPUからなるデータ処理部などを備えている。プログラムには、制御部30からプラズマ溶射装置1の各部に制御信号を送り、プラズマ溶射を実行するように命令が組み込まれている。その制御信号によりガス供給源41、フィーダ20(アクチュエータ22)、直流電源50、チラーユニット70等の動作が制御され、基材Wの表面に被膜F1を形成する処理が行われる。プログラムは、コンピュータ記憶媒体、例えばフレキシブルディスク、コンパクトディスク、ハードディスク、MO(光磁気ディスク)、メモリーカード等の記憶媒体に格納されて制御部30にインストールされる。
〔磁場発生部〕
図2は、プラズマ溶射装置1の磁場発生部80の一例を示す図である。図2に示されるように、磁場発生部80は、供給部10の中心軸Oを中心とする円環状の永久磁石81a,81b,81cを有する。
永久磁石81a,81b,81cは、プラズマ生成空間Uの外周部に、供給部10の中心軸Oの方向(図2のZ方向)に間隔を空けて配置されている。永久磁石81a,81b,81cは、例えば本体部12の内部に設けられている。永久磁石81a,81b,81cは、プラズマ生成空間Uにおいて供給部10の中心軸Oと平行な磁場を発生させる。永久磁石81a,81b,81cは、すべてが同じ磁力の磁石であってもよく、異なる磁力の磁石であってもよく、プラズマ生成空間Uに発生させる所望の磁場に応じて選択される。永久磁石81a,81b,81cは、例えばネオジム磁石である。
なお、図2の例では、永久磁石81a,81b,81cが本体部12の内部に設けられている場合を示したが、永久磁石81a,81b,81cの配置はこれに限定されない。例えば、永久磁石81a,81b,81cの少なくとも1つが本体部12の張出部12dよりも下方に配置されていてもよい。この場合、本体部12の張出部12dよりも下方に配置される永久磁石により、プラズマ生成空間Uの下方の空間にも供給部10の中心軸Oと平行な磁場を発生させることができる。
図3は、プラズマ溶射装置1の磁場発生部80の別の例を示す図である。図3に示されるように、磁場発生部80は、供給部10の中心軸Oを中心とする永久磁石82a〜82eと、永久磁石82a〜82eを供給部10の中心軸Oに沿って昇降(移動)させる昇降機構82fと、を有する。
永久磁石82a〜82eは、プラズマ生成空間Uの外周部に、供給部10の中心軸Oの方向(図3のZ方向)に間隔を空けて配置されている。永久磁石82a〜82eは、可動式であり、供給部10の中心軸Oの方向に移動自在である。これにより、プラズマ生成空間Uにおいて発生させる供給部10の中心軸Oと平行な磁場の長さを制御できる。例えば、図3(a)に示されるように、永久磁石82a〜82eの間隔を狭くすることにより、供給部10の中心軸Oと平行な磁束線の長さは短くなるが、磁力が強くなるため、細く密度の高いプラズマジェットPを発生させることができる。一方、例えば図3(b)に示されるように、永久磁石82a〜82eの間隔を広げると、磁力が弱まるが、供給部10の中心軸Oと平行な磁束線の長さが長くなるため、長く安定したプラズマジェットPを発生させることができる。永久磁石82a〜82eは、例えばネオジム磁石である。
昇降機構82fは、永久磁石82a〜82eを供給部10の中心軸Oに沿って昇降させる。昇降機構82fは、例えば本体部12の外壁に設けられた金属板12cに固定されている。昇降機構82fは、例えば制御部30により制御される。昇降機構82fは、例えばモータを含む。
図4は、プラズマ溶射装置1の磁場発生部80の更に別の例を示す図である。図4に示されるように、磁場発生部80は、電磁石83a,83b,83cを有する。
電磁石83a,83b,83cは、それぞれ供給部10の中心軸Oを中心とするコイル83a1,83b1,83c1と、可変電源83a2,83b2,83c2と、配線83a3,83b3,83c3と、を含む。
コイル83a1,83b1,83c1は、プラズマ生成空間Uの外周部に、供給部10の中心軸Oの方向(図4のZ方向)に間隔を空けて配置されている。コイル83a1,83b1,83c1は、例えば本体部12の内部に設けられている。コイル83a1,83b1,83c1は、通電することにより、プラズマ生成空間Uにおいて供給部10の中心軸Oと平行な磁場を発生させる。
なお、図4の例では、コイル83a1,83b1,83c1が本体部12の内部に設けられている場合を示したが、コイル83a1,83b1,83c1の配置はこれに限定されない。例えば、コイル83a1,83b1,83c1の少なくとも1つが本体部12の張出部12dよりも下方に配置されていてもよい。この場合、本体部12の張出部12dよりも下方に配置されるコイルにより、プラズマ生成空間Uの下方の空間にも供給部10の中心軸Oと平行な磁場を発生させることができる。
可変電源83a2,83b2,83c2は、それぞれ配線83a3,83b3,83c3を介してコイル83a1,83b1,83c1に電流を流す。可変電源83a2,83b2,83c2によりコイル83a1,83b1,83c1に流す電流の値及び向きを調整することで、プラズマ生成空間Uにおいて発生させる供給部10の中心軸Oと平行な磁場の分布を制御できる。可変電源83a2,83b2,83c2は、例えば制御部30により制御される。
配線83a3,83b3,83c3は、それぞれコイル83a1,83b1,83c1と可変電源83a2,83b2,83c2とを電気的に接続する。
〔プラズマジェット形状の制御〕
図5は、旋回流を形成するアルゴンイオン(Ar)が磁場から受ける力を説明するための図であり、供給部10の中心軸Oに対して一方の側の磁束線、旋回流の向き及びArが磁場から受ける力の向きを示す。図6及び図7は、旋回流を形成するArが磁場から受ける力を説明するための図であり、溶射用粉末R1の噴射方向の上流側からプラズマ生成空間Uを見たときの磁場Bの向き、旋回流の向き及びArが磁場から受ける力Fの向きを示す。
まず、図5に示されるように、供給部10(ノズル11)の中心軸Oを中心とする円環状の永久磁石M1、M2を、中心軸Oの方向に間隔を空け、溶射用粉末R1の噴射方向の上流側がS極、下流側がN極となるように配置した場合を考える。より具体的には、プラズマ生成空間Uの外周部であって、ノズル11の先端部の開口11bと略同じ高さの位置に、供給部10の中心軸Oを中心とし、溶射用粉末R1の噴射方向の上流側がS極、下流側がN極となるように永久磁石M1を配置する。また、プラズマ生成空間Uの外周部であって、ノズル11の先端部の開口11bよりも下方の位置に、供給部10の中心軸Oを中心とし、溶射用粉末R1の噴射方向の上流側がS極、下流側がN極となるように永久磁石M2を配置する。
この場合、プラズマ生成空間Uにおける磁束線Mf(磁場B)の向きは、供給部10の中心軸Oに沿って溶射用粉末R1の噴射方向の下流側から上流側に向かう方向(図中の−Z方向)となる。プラズマ生成空間Uにおける磁束線Mfの向きが、溶射用粉末R1の噴射方向の下流側から上流側に向かう方向である場合、図5及び図6に示されるように、溶射用粉末R1の噴射方向に向かって右回りの旋回流(以下「右旋回流」という。)に含まれるArは、磁場Bにより、供給部10の中心軸Oに近づく方向の力Fを受ける。これにより、Arは中心軸Oに近づく方向に移動する。そのため、プラズマジェットPの形状がZ方向に細長く伸びる形状となり、溶射用粉末R1が通過する供給部10の中心軸O近傍のプラズマ密度が高まる。その結果、溶射用粉末R1への入熱効率が向上し、溶射膜の成膜効率及び膜質が向上する。また、プラズマが本体部12の内壁から遠ざかるため、プラズマによる本体部12の損傷が抑制され、本体部12の寿命が延びる。
一方、図5における永久磁石M1,M2をN極とS極とを入れ替えて配置した場合を考える。より具体的には、プラズマ生成空間Uの外周部であって、ノズル11の先端部の開口11bと略同じ高さの位置に、供給部10の中心軸Oを中心とし、溶射用粉末R1の噴射方向の上流側がN極、下流側がS極となるように永久磁石M1を配置する。また、プラズマ生成空間Uの外周部であって、ノズル11の先端部の開口11bよりも下方の位置に、供給部10の中心軸Oを中心とし、溶射用粉末R1の噴射方向の上流側がN極、下流側がS極となるように永久磁石M2を配置する。
この場合、プラズマ生成空間Uにおける磁束線Mf(磁場B)の向きは、供給部10の中心軸Oに沿って溶射用粉末R1の噴射方向の上流側から下流側に向かう方向(図中の+Z方向)となる。プラズマ生成空間Uにおける磁束線Mfの向きが、溶射用粉末R1の噴射方向の上流側から下流側に向かう方向である場合、図7に示されるように、右旋回流に含まれるArは、磁場Bにより、供給部10の中心軸Oから離れる方向の力Fを受ける。これにより、Arは中心軸Oから離れる方向に移動する。その結果、プラズマジェットPの形状が太くなり、溶射される面における断面分布がブロードになり、溶射膜の面内均一性が向上する。
以上に説明したように、永久磁石M1,M2のN極とS極の配置を入れ替えて磁束線Mfの向きを変更することで、プラズマジェットPの形状を制御できる。
なお、図5〜図7の例では、永久磁石M1,M2のN極とS極の配置を入れ替えて磁束線の向きを変更することで、プラズマジェットPの形状を制御する場合を説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、永久磁石M1,M2の磁力を変更することで、プラズマジェットPの形状を制御してもよい。また、例えば永久磁石の個数を変更することで、プラズマジェットPの形状を制御してもよい。また、例えば永久磁石M1,M2に代えて、電磁石を利用して磁束線の向きを変更することで、プラズマジェットPの形状を制御してもよい。
また、図5〜図7の例では、溶射用粉末R1の噴射方向に向かって右回りの旋回流を形成する場合を説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、溶射用粉末R1の噴射方向に向かって左回りの旋回流(以下「左旋回流」という。)を形成してもよい。この場合、プラズマ生成空間Uにおける磁束線Mfの向きが、溶射用粉末R1の噴射方向の下流側から上流側に向かう方向である場合、左旋回流に含まれるArは、供給部10の中心軸Oから離れる方向の力を受け、中心軸Oから離れる方向に移動する。一方、プラズマ生成空間Uにおける磁束線Mfの向きが、溶射用粉末R1の噴射方向の上流側から下流側に向かう方向である場合、左旋回流に含まれるArは、供給部10の中心軸Oに近づく方向の力を受け、中心軸Oに近づく方向に移動する。
〔磁石配置と磁場〕
図8〜図10は、磁場分布のシミュレーション結果を示す図であり、供給部10の中心軸Oに対して一方の側の磁束線の分布を示す。
図8には、プラズマ生成空間Uの外周部に、供給部10の中心軸Oを中心とし、溶射用粉末R1の噴射方向の上流側がN極、下流側がS極となるように3つの円環状の永久磁石M1〜M3を配置した場合の磁束線Mfの分布のシミュレーション結果を示す。図8の例では、永久磁石M1,M2,M3は、それぞれプラズマ生成空間Uの高さ方向における上部位置、中間位置及び下部位置の外周部に配置されている。なお、上部位置はノズル11の先端部と略同じ高さの位置であり、中間位置はプラズマ生成空間Uの高さ方向の略中間の位置であり、下部位置は本体部12の下端と略同じ高さの位置である。
図8に示されるように、永久磁石M1〜M3により形成される磁束線Mfは、プラズマ生成空間Uの高さ方向における上部位置からプラズマ生成空間Uの下方までの範囲で中心軸Oに沿った向きとなる。これにより、プラズマ生成空間Uにおいて旋回流を形成するArに対して永久磁石M1〜M3の半径方向に磁場が作用するため、Arが中心軸Oに近づく方向又は離れる方向に移動する。具体的には、例えばプラズマ生成空間Uに導入されるArガスによりプラズマ生成空間Uにおいて右旋回流が形成される場合、Arが中心軸Oから離れる方向に移動する。そのため、プラズマジェットPの形状が太くなり、溶射される面における断面分布がブロードになり、溶射膜の面内均一性が向上する。一方、例えばプラズマ生成空間Uに導入されるArガスによりプラズマ生成空間Uにおいて左旋回流が形成される場合、Arが中心軸Oに近づく方向に移動する。そのため、プラズマジェットPの形状がZ方向に細長く伸びる形状となり、溶射用粉末R1が通過する供給部10の中心軸O近傍のプラズマ密度が高まる。その結果、溶射用粉末R1への入熱効率が向上し、溶射膜の成膜効率及び膜質が向上する。
図9には、プラズマ生成空間Uの外周部に、供給部10の中心軸Oを中心とし、溶射用粉末R1の噴射方向の上流側がN極、下流側がS極となるように2つの円環状の永久磁石M2,M3を配置した場合の磁束線Mfの分布のシミュレーション結果を示す。図9の例では、永久磁石M2,M3は、それぞれプラズマ生成空間Uの高さ方向における中間位置及び下部位置の外周部に配置されている。
図9に示されるように、永久磁石M2,M3により形成される磁束線Mfは、プラズマ生成空間Uの高さ方向における中間位置からプラズマ生成空間Uの下方までの範囲で中心軸Oに沿った向きとなる。これにより、プラズマ生成空間Uにおいて旋回流を形成するArに対して永久磁石M2,M3の半径方向に磁場が作用するため、Arが中心軸Oに近づく方向又は離れる方向に移動する。具体的には、例えばプラズマ生成空間Uに導入されるArガスによりプラズマ生成空間Uにおいて右旋回流が形成される場合、Arが中心軸Oから離れる方向に移動する。そのため、プラズマジェットPの形状が太くなり、溶射される面における断面分布がブロードになり、溶射膜の面内均一性が向上する。一方、例えばプラズマ生成空間Uに導入されるArガスによりプラズマ生成空間Uにおいて左旋回流が形成される場合、Arが中心軸Oに近づく方向に移動する。そのため、プラズマジェットPの形状がZ方向に細長く伸びる形状となり、溶射用粉末R1が通過する供給部10の中心軸O近傍のプラズマ密度が高まる。その結果、溶射用粉末R1への入熱効率が向上し、溶射膜の成膜効率及び膜質が向上する。
図10には、プラズマ生成空間Uの外周部に、供給部10の中心軸Oを中心とし、溶射用粉末R1の噴射方向の上流側がN極、下流側がS極となるように2つの円環状の永久磁石M1,M2を配置した場合の磁束線Mfの分布のシミュレーション結果を示す。図10の例では、永久磁石M1,M2は、それぞれプラズマ生成空間Uの高さ方向における上部位置及び中間位置の外周部に配置されている。
図10に示されるように、永久磁石M1,M2により形成される磁束線Mfは、プラズマ生成空間Uの高さ方向における上部位置からプラズマ生成空間Uの中間位置までの範囲で中心軸Oに沿った向きとなる。これにより、プラズマ生成空間Uにおいて旋回流を形成するArに対して永久磁石M2,M3の半径方向に磁場が作用するため、Arが中心軸Oに近づく方向又は離れる方向に移動する。具体的には、例えばプラズマ生成空間Uに導入されるArガスによりプラズマ生成空間Uにおいて右旋回流が形成される場合、Arが中心軸Oから離れる方向に移動する。そのため、プラズマジェットPの形状が太くなり、溶射される面における断面分布がブロードになり、溶射膜の面内均一性が向上する。一方、例えばプラズマ生成空間Uに導入されるArガスによりプラズマ生成空間Uにおいて左旋回流が形成される場合、Arが中心軸Oに近づく方向に移動する。そのため、プラズマジェットPの形状がZ方向に細長く伸びる形状となり、溶射用粉末R1が通過する供給部10の中心軸O近傍のプラズマ密度が高まる。その結果、溶射用粉末R1への入熱効率が向上し、溶射膜の成膜効率及び膜質が向上する。
以上、図8〜図10を用いて説明したように、永久磁石の数及びプラズマ生成空間Uに対する永久磁石の配置を変更することで、プラズマ生成空間Uにおける磁場の分布が変化する。これにより、旋回流に含まれるArが永久磁石の磁場から受ける力が変わり、プラズマジェットPの形状が変化する。例えば、3つの永久磁石M1,M2,M3を配置することで、2つの永久磁石M2,M3又は2つの永久磁石M1,M2を配置するよりも、供給部10の中心軸Oと平行な磁束線Mfの長さが長くなるため、長く安定したプラズマジェットPを形成できる。
〔プラズマ溶射方法〕
図11は、プラズマ溶射装置1によるプラズマ溶射方法の一例を示すフローチャートである。図11に示されるプラズマ溶射方法による処理は、制御部30により実行される。
図11に示されるプラズマ溶射方法が開始されると、制御部30は、ガス供給源41を制御して、Arガスを供給部10とプラズマ生成空間Uに導入する(ステップS1)。これにより、流路11aに溶射用粉末R1を運ぶ流れを形成すると共にプラズマ生成空間Uに旋回流を形成する。
続いて、制御部30は、直流電源50を制御して、プラズマ生成部60の電極に電流を印加し、プラズマを生成する(ステップS2)。これにより、プラズマ生成空間UにArガスのプラズマジェットPが生成される。また、制御部30は、フィーダ20からノズル11に溶射用粉末R1を供給し(ステップS3)、溶射による成膜を実行する(ステップS4)。これにより、溶射用粉末R1は、プラズマジェットPの熱により溶融しながら基材Wの表面に向かって噴き出し、基材Wの表面に溶射による被膜F1が形成される。このとき、プラズマ生成空間Uには、磁場発生部80により、供給部10の中心軸Oと平行な磁場が印加され、磁場を印加しない場合に対してプラズマジェットPの形状が変化する。
続いて、制御部30は、溶射を終了するか否かを判定する(ステップS5)。制御部30は、溶射を終了すると判定した場合、処理を終了する。一方、制御部30は、溶射を終了しないと判定した場合、ステップS4に戻り、成膜を続ける。
以上に説明したプラズマ溶射方法によれば、溶射による成膜を実行している間、磁場発生部80により、プラズマ生成空間Uに供給部10の中心軸Oと平行な磁場を印加する。これにより、プラズマジェットPの形状を変化させることができる。また、磁場発生部80が可動式の永久磁石を含む場合、溶射による成膜の途中で永久磁石の位置を変えることで、溶射による成膜の途中でプラズマジェットPの形状を変化させることができる。また、磁場発生部80が電磁石を含む場合、溶射による成膜の途中で磁場の向きや磁力を変えることで、溶射による成膜の途中でプラズマジェットPの形状を変化させることができる。
〔プラズマジェット形状と溶射膜の成膜量〕
図12は、プラズマジェットPの形状及び溶射膜の成膜量の評価結果を示す図であり、溶射条件A,B,C,D,Eでプラズマ溶射を実施したときの溶射膜の成膜量[g/pass]及びプラズマジェットPの形状の観察結果を示す。なお、成膜量[g/pass]は、基材Wを所定の速度で水平方向に往復移動させながらプラズマ溶射したときの1パスあたりの溶射膜の成膜量を意味する。また、図12では、溶射条件A,B,C,D,Eにおいてノズル11から噴射されるプラズマジェットPを、それぞれプラズマジェットPA,PB,PC,PD,PEで示す。また、プラズマジェットPA,PB,PC,PD,PEを、第1の明るさを有する第1明部PA1,PB1,PC1,PD1,PE1と、第2の明るさを有する第2明部PA2,PB2,PC2,PD2,PE2と、に区別して示す。第2の明るさは、第1の明るさよりも暗い明るさである。
溶射条件Aは、プラズマ生成空間Uに、磁場を印加しない条件である。
溶射条件Bは、プラズマ生成空間Uの高さ方向における上部位置及び中間位置に溶射用粉末R1の噴射方向の上流側がS極、下流側がN極となるように永久磁石M1,M2をそれぞれ配置し、プラズマ生成空間Uに磁場を印加する条件である。溶射条件Bでは、プラズマ生成空間Uにおいて、溶射用粉末R1の噴射方向に対して逆方向の磁場が印加される。
溶射条件Cは、プラズマ生成空間Uの高さ方向における中間位置及び下部位置に溶射用粉末R1の噴射方向の上流側がS極、下流側がN極となるように永久磁石M2,M3をそれぞれ配置し、プラズマ生成空間Uに磁場を印加する条件である。溶射条件Cでは、プラズマ生成空間Uにおいて、溶射用粉末R1の噴射方向に対して逆方向の磁場が印加される。
溶射条件Dは、プラズマ生成空間Uの高さ方向における上部位置、中間位置及び下部位置に溶射用粉末R1の噴射方向の上流側がS極、下流側がN極となるように永久磁石M1,M2,M3をそれぞれ配置し、プラズマ生成空間Uに磁場を印加する条件である。溶射条件Dでは、溶射用粉末R1の噴射方向に対して逆方向の磁場が印加される。
溶射条件Eは、プラズマ生成空間Uの高さ方向における上部位置、中間位置及び下部位置に溶射用粉末R1の噴射方向の上流側がN極、下流側がS極となるように永久磁石M1,M2,M3をそれぞれ配置し、プラズマ生成空間Uに磁場を印加する条件である。溶射条件Eでは、プラズマ生成空間Uにおいて、溶射用粉末R1の噴射方向と同じ方向の磁場が印加される。
なお、溶射条件A〜Eでは、プラズマ生成空間UにArガスを供給することで、プラズマ生成空間Uに溶射用粉末R1の噴射方向に向かって右旋回流を形成した。
図12に示されるように、溶射条件B,C,Dにおける第1明部PB1,PC1,PD1の長さLB1,LC1,LD1は、溶射条件Aにおける第1明部PA1の長さLA1よりも長くなっていることが分かる。一方、溶射条件Eにおける第1明部PE1の長さLE1は、溶射条件Aにおける第1明部PA1の長さLA1と略同じであることが分かる。また、溶射条件B,C,Dにおける第2明部PB2,PC2,PD2の長さLB2,LC2,LD2は、溶射条件Aにおける第2明部PA2の長さLA2よりも長くなっていることが分かる。一方、溶射条件Eにおける第2明部PE2の長さLE2は、溶射条件Aにおける第2明部PA2の長さLA2と略同じであることが分かる。これらの結果から、溶射条件B,C,Dでプラズマ溶射を実施することで、溶射条件Aでプラズマ溶射を実施するよりも細長い形状のプラズマジェットPB,PC,PDを形成できると言える。すなわち、プラズマ生成空間Uに右旋回流を形成し、溶射用粉末R1の噴射方向に対して逆方向の磁場を印加することで、細長く伸びる形状のプラズマジェットPを形成できると言える。
特に、溶射条件Dにおける第1明部PD1の長さLD1及び第2明部PD2の長さLD2は、溶射条件B,Cにおける第1明部PB1,PC1の長さLB1,LC1及び第2明部PB2,PC2の長さLB2,LC2よりも長い。この結果から、溶射条件Dでプラズマ溶射を実施することで、溶射条件B,Cでプラズマ溶射を実施するよりも細長い形状のプラズマジェットPDを形成できると言える。すなわち、プラズマ生成空間Uに右旋回流を形成し、プラズマ生成空間Uの上部位置から下部位置までの範囲で溶射用粉末R1の噴射方向に対して逆方向の磁場を印加することで、より細長く伸びる形状のプラズマジェットPを形成できると言える。
また、図12に示されるように、溶射条件Dでは溶射膜の成膜量は0.0063g/passであった。これに対し、溶射条件Aでは溶射膜の成膜量は0.0035g/passであり、溶射条件B,Cでは溶射膜の成膜量は0.0036g/passであり、溶射条件Eでは溶射膜の成膜量は0.0039g/passであった。これらの結果から、プラズマ生成空間Uに右旋回流を形成し、プラズマ生成空間Uの上部位置から下部位置までの範囲で溶射用粉末R1の噴射方向に対して逆方向の磁場を印加することで、1パスあたりの溶射膜の成膜量を増加させることができると言える。すなわち、溶射膜の成膜効率を高めることができると言える。
〔アノード−カソード間電圧〕
図13は、アノード−カソード間電圧の評価結果を示す図であり、前述した溶射条件A,D,Eでプラズマ溶射を実施したときのアノード−カソード間電圧を示す。図13中、横軸に時間[min]を示し、縦軸にアノード−カソード間電圧[V]を示す。
図13に示されるように、溶射条件Dにおけるアノード−カソード間電圧は、溶射条件Aにおけるアノード−カソード間電圧よりも高くなっている。この結果から、プラズマ生成空間Uに右旋回流を形成し、プラズマ生成空間Uの上部位置から下部位置までの範囲で溶射用粉末R1の噴射方向に対して逆方向の磁場を印加することで、溶射用粉末R1への入熱量が増加すると考えられる。一方、溶射条件Eにおけるアノード−カソード間電圧は、溶射条件Aにおけるアノード−カソード間電圧よりも低くなっている。この結果から、プラズマ生成空間Uに右旋回流を形成し、プラズマ生成空間Uの上部位置から下部位置までの範囲で溶射用粉末R1の噴射方向と同じ方向の磁場を印加すると、溶射用粉末R1への入熱量が減少すると考えられる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
例えば、一実施形態のプラズマ溶射装置1によれば、アノードに堆積した膜を除去するクリーニングを行うことができる。具体的には、プラズマ溶射の際に電磁石のコイルに流す電流の値及び向きを調整して磁場の向きや磁力を制御し、プラズマ中に含まれるArを中心軸Oから離れる方向に移動させることで、アノードとして機能する張出部12dに衝突させてもよい。これにより、アノードとして機能する張出部12dに衝突したArによるスパッタ効果によってアノードとして機能する張出部12dに堆積した膜を除去(クリーニング)できる。また、膜の除去は、ノズル11に溶射用粉末R1を供給しない状態で行ってもよい。
1 プラズマ溶射装置
10 供給部
11 ノズル
11b 開口
40 ガス供給部
41 ガス供給源
43 パイプ
60 プラズマ生成部
80 磁場発生部
81a,81b,81c 永久磁石
82a,82b,82c 永久磁石
83a,83b,83c 電磁石
M1〜M3 永久磁石
O 中心軸
R1 溶射用粉末
U プラズマ生成空間

Claims (22)

  1. 溶射材料の粉末を第1のガスにより運び、先端部の開口から噴射する供給部と、
    噴射された前記第1のガスを用いて前記供給部と軸芯が共通するプラズマを生成するプラズマ生成部と、
    前記プラズマの生成空間に前記供給部の中心軸を旋回軸とする旋回流を形成する第2のガスを供給するガス流路と、
    前記プラズマの生成空間に前記供給部の中心軸に対して所望の分布の磁場を発生させる磁場発生部と、
    を備える、プラズマ溶射装置。
  2. 前記磁場発生部は、前記中心軸と平行な磁場を発生させる、
    請求項1に記載のプラズマ溶射装置。
  3. 前記磁場発生部は、前記中心軸を中心とする円環状の永久磁石を有する、
    請求項1又は2に記載のプラズマ溶射装置。
  4. 前記永久磁石は、前記中心軸の方向に間隔を空けて複数配置されている、
    請求項3に記載のプラズマ溶射装置。
  5. 前記永久磁石は、前記中心軸の方向に移動自在である、
    請求項3又は4に記載のプラズマ溶射装置。
  6. 前記磁場発生部は、前記中心軸を中心とするコイルを含む電磁石を有する、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプラズマ溶射装置。
  7. 前記ガス流路は、前記粉末の噴射方向に向かって右回りの旋回流を形成し、
    前記磁場発生部は、前記粉末の噴射方向に対して逆方向の磁場を発生させる、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載のプラズマ溶射装置。
  8. 前記ガス流路は、前記粉末の噴射方向に向かって左回りの旋回流を形成し、
    前記磁場発生部は、前記粉末の噴射方向と同じ方向の磁場を発生させる、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載のプラズマ溶射装置。
  9. 前記供給部は、粒径が1μm〜10μmの溶射用粉末を噴射する、
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載のプラズマ溶射装置。
  10. 溶射材料の粉末を第1のガスにより運び、先端部の開口から噴射する供給部と、
    噴射された前記第1のガスを用いて前記供給部と軸芯が共通するプラズマを生成するプラズマ生成部と、
    前記プラズマの生成空間に前記供給部の中心軸を旋回軸とする旋回流を形成する第2のガスを供給するガス流路と、
    前記供給部の中心軸を中心とする円環状の永久磁石を有する磁場発生部と、
    を備える、プラズマ溶射装置。
  11. 前記磁場発生部は、前記中心軸と平行な磁場を発生させる、
    請求項10に記載のプラズマ溶射装置。
  12. 前記永久磁石は、前記中心軸の方向に間隔を空けて複数配置されている、
    請求項10又は11に記載のプラズマ溶射装置。
  13. 前記永久磁石は、前記中心軸の方向に移動自在である、
    請求項10乃至12のいずれか一項に記載のプラズマ溶射装置。
  14. 前記ガス流路は、前記粉末の噴射方向に向かって右回りの旋回流を形成し、
    前記磁場発生部は、前記粉末の噴射方向に対して逆方向の磁場を発生させる、
    請求項10乃至13のいずれか一項に記載のプラズマ溶射装置。
  15. 前記ガス流路は、前記粉末の噴射方向に向かって左回りの旋回流を形成し、
    前記磁場発生部は、前記粉末の噴射方向と同じ方向の磁場を発生させる、
    請求項10乃至13のいずれか一項に記載のプラズマ溶射装置。
  16. 前記供給部は、粒径が1μm〜10μmの溶射用粉末を噴射する、
    請求項10乃至15のいずれか一項に記載のプラズマ溶射装置。
  17. 溶射材料の粉末を第1のガスにより運び、先端部の開口から噴射する供給部と、
    噴射された前記第1のガスを用いて前記供給部と軸芯が共通するプラズマを生成するプラズマ生成部と、
    前記プラズマの生成空間に前記供給部の中心軸を旋回軸とする旋回流を形成する第2のガスを供給するガス流路と、
    前記供給部の中心軸を中心とするコイルを含む電磁石を有する磁場発生部と、
    を備える、プラズマ溶射装置。
  18. 前記磁場発生部は、前記中心軸と平行な磁場を発生させる、
    請求項17に記載のプラズマ溶射装置。
  19. 前記ガス流路は、前記粉末の噴射方向に向かって右回りの旋回流を形成し、
    前記磁場発生部は、前記粉末の噴射方向に対して逆方向の磁場を発生させる、
    請求項17又は18に記載のプラズマ溶射装置。
  20. 前記ガス流路は、前記粉末の噴射方向に向かって左回りの旋回流を形成し、
    前記磁場発生部は、前記粉末の噴射方向と同じ方向の磁場を発生させる、
    請求項17又は18に記載のプラズマ溶射装置。
  21. 前記供給部は、粒径が1μm〜10μmの溶射用粉末を噴射する、
    請求項17乃至20のいずれか一項に記載のプラズマ溶射装置。
  22. 供給部にて溶射材料の粉末を第1のガスにより運び、前記供給部の先端部の開口から噴射するステップと、
    噴射された前記第1のガスを用いて前記供給部と軸芯が共通するプラズマを生成するステップと、
    前記プラズマの生成空間に前記供給部の中心軸を旋回軸とする旋回流を形成する第2のガスを供給するステップと、
    前記プラズマの生成空間に前記供給部の中心軸に対して所望の分布の磁場を発生させるステップと、
    を有する、プラズマ溶射方法。
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