JPH0713290B2 - 溶射トーチ - Google Patents

溶射トーチ

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JPH0713290B2
JPH0713290B2 JP3011868A JP1186891A JPH0713290B2 JP H0713290 B2 JPH0713290 B2 JP H0713290B2 JP 3011868 A JP3011868 A JP 3011868A JP 1186891 A JP1186891 A JP 1186891A JP H0713290 B2 JPH0713290 B2 JP H0713290B2
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plasma
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貴志 野島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶射により特に管内壁
等に保護膜を成膜する場合に用いる溶射トーチに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、溶射技術は例えば、耐摩耗、
耐熱等の性質を有する膜の成膜手法として古くから利用
され、燃焼ガスをその溶融手段として使うガス溶射や電
気エネルギーをその溶融エネルギーとして使う電気式溶
射等に大きく分類される。さらに電気式溶射ではアーク
溶射やプラズマ溶射等が一般的であり、特に最近では溶
射皮膜の膜質等からプラズマ溶射法が注目されている。
【0003】図3は、プラズマ溶射トーチの従来例を示
したものである。水冷された陰極1と水冷された陽極2
の間に電源3によって電力を供給し直流アーク4を発生
させ、後方から送給するプラズマ作動ガス5をアーク4
によって熱し、アークプラズマ6としてノズル7から噴
出させる。溶射材料は粉末で、キャリアガス8にのせて
プラズマジェットの中に吹き込み加熱溶融し、かつ加速
して被溶射基板(母材)9の表面に高速で衝突させて皮
膜を形成するものである。この時、プラズマ作動ガスと
しては、アルゴンや窒素あるいはこれらのガスにヘリウ
ム、水素を加えている場合が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
プラズマ溶射トーチにおいては、図3に示すように陰極
1と陽極2は、その中心が同軸上であり、またノズル7
の噴出口の面積は出力によっても異なるが最大で2〜3
mm2程度であり、大口径の管内壁の保護を目的として溶
射処理を行う場合、トーチと母材9の距離を大きくして
溶射面積を拡大するか、図4に示すように母材10を回転
させるかあるいはトーチ11を管内円周方向に走査させな
がら成膜領域12を形成していく必要があった。
【0005】しかし、トーチと母材9の距離を大きくす
ると、母材9に到達する溶融粒子の衝突速度が遅くなり
かつ溶融粒子の温度が下がり、そのため溶射皮膜として
は気孔が多く凹凸が激しく母材と皮膜の密着力の低いも
のとなる。また図4のように母材10あるいはトーチ11を
走査する方法では走査装置が高価になるなどの欠点を有
している。また、成膜に要する時間が長くなり、量産に
は不向きである等の欠点を有していた。
【0006】本発明はこのような点に鑑み、プラズマ溶
射皮膜を母材、またはトーチを母材の長手方向に1回走
行させることで管内の面全体の高品質の成膜ができる溶
射トーチを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、対向する円筒状管体の切口形状の端面を有する一対
の電極間でアーク放電を発生させ、対向する電極間で同
極となる磁界を発生させて前記アークを磁気駆動により
電極端面である管体の円形状の切口上を周回移動させア
ーク発生領域にプラズマ作動ガスを供給することによ
り、電極周囲にリング状のアークプラズマを形成し、そ
のプラズマ内に管体円周方向に溶射粉末を供給するもの
である。
【0008】
【作用】上記の手段によれば、対向する端面が円筒状管
体の切口形状を有する対となった電極の、対向する電極
面が同極となるように電極に磁界を与え、電極間に直流
電流によるアークを発生させているので、アークは磁界
によってフレミングの左手の法則に従った力を受けアー
クは電極の端面間を移動しようとする。上記手段におい
ては、対向する電極に与えられた磁界は同極であるか
ら、両電極間を貫通する磁束は存在せず、全ての磁束は
対向する電極端面の中から外へ向かう方向に急激に曲が
り、直流電流が作るアークと交差しアークに駆動力を与
える。円形管体形状の電極端面において、アークは同一
周回方向の駆動力を受けるので、アークは電極端面の円
形管体の切口形状に沿って周回移動する。このアークの
周回移動速度は非常に速いのでアークにプラズマ作動ガ
スをトーチ内部より供給すると高温アークプラズマは管
周囲方向に放射するように発生する。この高温アークプ
ラズマに成膜材料として粉末を供給すると、管状部材の
内面を高速に溶射することができる。
【0009】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例を示す円筒面
内用溶射トーチの縦断面図である。13a,13bは冷却水導
入口、14a,14bは冷却水排出口、15は陰極、16は陰極先
端部を構成する高融点導電材料、17は陽極、18a,18bは
電極内に磁界を発生させる励磁コイル、19a,19bは励磁
コイル18a,18bに励磁電流を供給するための電源、20a,2
0bはサーマルインシュレータ、21は耐熱性の物質で作ら
れたノズル、22は断熱および電気的絶縁性を有する物質
で作られた管状部材、23はプラズマ作動ガス、24はこの
ガス23の導入経路、25は溶射粉末導入口、26はアーク、
27は直流電源、28はプラズマジェットである。
【0010】以上のように構成されたこの実施例の溶射
トーチについて、以下にその動作を説明する。
【0011】まず、別置または直流電源27に内蔵された
パルス電流発生機等によって電極間の空隙にアーク26を
発生させ、引き続いて電源27から低電圧で高電流の電力
を供給しアーク26を安定に維持する。その後、電極15と
17に設けた励磁コイル18aと18bに通電し各々の電極に磁
界を発生させる。このとき磁界は対向する両電極端面で
各々同種となるようにすると、磁束が管体形状の電極の
中から外方に向き、アーク電流の向きと直交する磁束の
成分が発生するためフレミングの左手の法則によってア
ークに駆動力が加わり、アークはエンドレスな円筒状管
体の切口形状の両電極端面を高速で周回移動する。
【0012】この時アークの周回駆動力Fは次式によっ
て表され、磁束密度B、アーク電流I、アーク長Lの積
に比例する。
【0013】F=B×I×L 上式よりアーク周回駆動力を高めるためにアーク電流、
アーク長を大きくすることもできるが、本発明ではでき
るだけ低電流で成膜を実施するため磁束密度を高める方
がよい。このようにして対向する電極で形成される領域
に発生したアーク領域にプラズマ作動ガス23を導入経路
24より供給する。このときプラズマ作動ガスとしてはア
ルゴン、窒素、水素、ヘリウム等が用いられる。アーク
中に供給されたプラズマ作動ガスが高温に加熱されてプ
ラズマ状態になるとともに熱ピンチ効果によってエネル
ギー密度が上昇し超高温のアークプラズマ28となり噴出
口より高速で噴出する。
【0014】このとき、ノズルに設けられた溶射粉末導
入口25より、溶射材料をアークプラズマ内に供給すると
それらが加熱されて溶融し、高速度のプラズマジェット
に乗って管内壁に衝突し偏平化され所望の皮膜を形成す
る。
【0015】また、図2は本発明の第2の実施例の溶射
トーチを用いた円筒内部への溶射の実施例を示す詳細図
である。30は陰極、31は陽極、32、33は電極内に磁界を
発生させる励磁コイル、34、35は励磁コイル32、33に励磁
電流を供給するための電源、36、37は溶射トーチ駆動機
構、38、39は作動ガス導入管、40は直流電源、41は駆動
機構のドライバ、42は直流電源、溶射粉末供給装置およ
びプラズマ作動ガス等の制御装置、43はプラズマジェッ
ト、44は被溶射管、45はノズルである。
【0016】以上のように構成された実施例の溶射トー
チにおいて以下にその動作を説明する。
【0017】まず、第1の実施例と同様の方法で陰極3
0、陽極31間にアークを発生させるとともに、励磁コイ
ル32、33によって発生させられた磁界によってアークを
電極端面形状にしたがって周回移動させ、プラズマ作動
ガスをアーク発生領域に導入し高温に加熱しプラズマ状
態にしノズルより高速で半径方向に噴出させる。同時に
成膜用の材料をノズル45内部に設けた溶射粉末導入口よ
りプラズマ内部に供給するとそれらが加熱され溶融し、
高速度のプラズマジェット43に乗って管内壁に衝突し偏
平化され所望の皮膜を形成する。また、溶射トーチは駆
動手段36、37により管内長手方向に移動するように構成
されており、これにより円筒内部を高速で円周および長
手方向に溶射処理することができる。
【0018】なお、本発明は上記実施例に限定されたも
のではなく、本発明の主旨に基づいて種々の変形が可能
である。
【0019】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、管状部材の内部形状、寸法に合わせたアークプ
ラズマが得られるので、これまで点状に行われていた溶
射を線状にでき、成膜装置または母材の1回の走行で管
内を面状に溶射処理をすることができ、きわめて生産性
に優れた溶射トーチを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶射トーチの横断面図
【図2】本発明の溶射トーチによる円筒内面に対する溶
射処理の詳細図
【図3】従来の溶射トーチの縦断面図
【図4】溶射トーチを回転させて円筒内面を溶射処理す
る従来例の説明図
【符号の説明】
15 陰極 17 陽極 18a、18b 励磁コイル 21 ノズル 23 プラズマ作動ガス 24 作動ガス導入経路 25 溶射粉末導入口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】間隙を有して対向する円形管体の切口形状
    の端面を有する一対の陰極および陽極よりなる電極と、
    前記電極の対向する端面が同極となる磁界を発生させる
    電極周囲に設けた励磁コイルと、前記間隙にプラズマ作
    動ガスを供給する陰極と陽極を構成する円筒内部に各々
    設けられた作動ガス導入経路と、前記間隙周辺部に適切
    なピッチで設けられた複数の溶射粉末導入口を具備した
    ことを特徴とする溶射トーチ。
  2. 【請求項2】間隙を有して対向する円形管体の切口形状
    の端面を有する一対の陰極および陽極よりなる電極と、
    前記電極の対向する端面が同極となる磁界を発生させる
    電極周囲に設けた励磁コイルと、前記一対の電極間を覆
    うように設けられたノズルと、前記間隙にプラズマ作動
    ガスを供給する陰極と陽極を構成する円筒内部に各々設
    けられた作動ガス導入経路と、前記ノズルに適切なピッ
    チで設けられた複数の溶射粉末導入口を具備したことを
    特徴とする溶射トーチ。
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