JP2021032978A - 描画方法、および、描画装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】焦点深度の低下などを抑制しつつ、形成されるパターン形状の微細化を実現する。【解決手段】描画方法は、感光材料に対し、第1のシフトパターンを少なくとも一部に有する第2の描画パターンで、描画光を照射する工程と、感光材料を現像する工程と、基板の上面に第1のパターン形状を形成する工程とを備え、第1のシフトパターンは、第1の描画パターンにおける対応する単位パターンに少なくとも一部で重なり、かつ、対応する単位パターンからずれる単位パターンである。【選択図】図7

Description

本願明細書に開示される技術は、描画方法、および、描画装置に関するものである。
基板の上面に形成された感光材料に回路などを形成するための描画パターンを露光する際に、マスクなどを用いずに、描画パターンを記述するデータに応じて変調された光(すなわち、描画光)によって基板の上面における感光材料を走査することによって、当該感光材料に直接描画パターンを露光する露光装置(すなわち、描画装置)が従来から開示されている(たとえば、特許文献1を参照)。
特開2014−066954号公報
上記のような描画装置によって描画された描画パターンに基づいて形成されるパターン形状は、近年の半導体デバイスの微細化および高機能化に伴って、さらなる微細化が望まれている。
しかしながら、パターン形状の微細化には、焦点深度(depth of focus、すなわち、DOF)の低下などが伴い、また、微細化を実現するための装置の製造コストも増大するという問題があった。
本願明細書に開示される技術は、以上に記載されたような問題を鑑みてなされたものであり、焦点深度の低下などを抑制しつつ、形成されるパターン形状の微細化を実現するための技術を提供することを目的とするものである。
本願明細書に開示される技術の第1の態様は、基板の上面に配置された感光材料に対し、第1の描画パターンで描画光を照射する工程と、前記感光材料に対し、第1のシフトパターンを少なくとも一部に有する第2の描画パターンで、前記描画光を照射する工程と、前記第1の描画パターンおよび前記第2の描画パターンでの前記描画光の照射後に、前記感光材料を現像する工程と、現像された前記感光材料に基づいて、前記基板の上面に第1のパターン形状を形成する工程とを備え、前記第1のシフトパターンは、前記第1の描画パターンにおける対応する単位パターンに少なくとも一部で重なり、かつ、対応する前記単位パターンからずれる前記単位パターンである。
本願明細書に開示される技術の第2の態様は、第1の態様に関連し、前記単位パターンはライン形状であり、前記第1のシフトパターンは、対応する前記単位パターンから、前記ライン形状が延びる方向とは交差する方向にずれる前記単位パターンである。
本願明細書に開示される技術の第3の態様は、第1または2の態様に関連し、前記描画光が照射された前記感光材料の少なくとも一部は、現像後に除去される。
本願明細書に開示される技術の第4の態様は、第3の態様に関連し、前記感光材料は、前記第1の描画パターンでの前記描画光および前記第2の描画パターンでの前記描画光のうちのどちらか一方のみの照射後に現像された場合には現像後に除去されず、かつ、前記第1の描画パターンでの前記描画光および前記第2の描画パターンでの前記描画光の双方の照射後に現像された場合には現像後に除去される。
本願明細書に開示される技術の第5の態様は、第1または2の態様に関連し、前記描画光が照射された前記感光材料は、現像後に残存する。
本願明細書に開示される技術の第6の態様は、第1から5のうちのいずれか1つの態様に関連し、前記第1のパターン形状が形成された領域に隣接する領域である隣接領域において、前記感光材料に対し、第3の描画パターンで前記描画光を照射する工程と、前記隣接領域において、前記感光材料に対し、第2のシフトパターンを少なくとも一部に有する第4の描画パターンで、前記描画光を照射する工程と、前記第3の描画パターンおよび前記第4の描画パターンでの前記描画光の照射後に、前記感光材料を現像する工程と、現像された前記感光材料に基づいて、前記基板の上面に第2のパターン形状を形成する工程とをさらに備え、前記第2のシフトパターンは、前記第3の描画パターンにおける対応する前記単位パターンに少なくとも一部で重なり、かつ、対応する前記単位パターンからずれる前記単位パターンである。
本願明細書に開示される技術の第7の態様は、第6の態様に関連し、前記単位パターンはライン形状であり、前記第2のシフトパターンは、対応する前記単位パターンから、前記ライン形状が延びる方向とは交差する方向にずれる前記単位パターンである。
本願明細書に開示される技術の第8の態様は、第6または7の態様に関連し、前記隣接領域において、前記描画光が照射された前記感光材料の少なくとも一部は、現像後に除去される。
本願明細書に開示される技術の第9の態様は、第8の態様に関連し、前記隣接領域における前記感光材料は、前記第3の描画パターンでの前記描画光および前記第4の描画パターンでの前記描画光のうちのどちらか一方のみの照射後に現像された場合には現像後に除去されず、かつ、前記第3の描画パターンでの前記描画光および前記第4の描画パターンでの前記描画光の双方の照射後に現像された場合には現像後に除去される。
本願明細書に開示される技術の第10の態様は、第6または7の態様に関連し、前記隣接領域において、前記描画光が照射された前記感光材料は、現像後に残存する。
本願明細書に開示される技術の第11の態様は、第1から10のうちのいずれか1つの態様に関連し、前記基板はガラス基板であり、かつ、前記第1のパターン形状の材料は銅である。
本願明細書に開示される技術の第12の態様は、基板の上面に配置された感光材料に対し、描画光を照射する照射部と、前記照射部の動作を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記照射部に、前記感光材料に対し、第1の描画パターンで前記描画光を照射させ、前記照射部に、前記感光材料に対し、第1のシフトパターンを少なくとも一部に有する第2の描画パターンで、前記描画光を照射させ、前記第1のシフトパターンは、前記第1の描画パターンにおける対応する単位パターンに少なくとも一部で重なり、かつ、対応する前記単位パターンからずれる前記単位パターンである。
本願明細書に開示される技術の第1から12の態様によれば、焦点深度の低下などを抑制しつつ、形成されるパターン形状の微細化を実現することができる。
また、本願明細書に開示される技術に関連する目的と、特徴と、局面と、利点とは、以下に示される詳細な説明と添付図面とによって、さらに明白となる。
実施の形態に関する、描画装置の構成の例を概略的に示す側面図である。 実施の形態に関する、描画装置の構成の例を概略的に示す平面図である。 制御部のハードウェア構成の例を示す図である。 実施の形態に関する、描画装置の動作の例を示すフローチャートである。 実施の形態に関する、ネガ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ネガ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ネガ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ネガ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ネガ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ネガ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ネガ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ネガ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ネガ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ネガ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ネガ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ネガ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ネガ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 2重照射処理によって形成されるパターン形状の例を示す平面図である。 2重照射処理に用いられる描画パターンの例を示す平面図である。 2重照射処理に用いられる描画パターンの例を示す平面図である。 2重照射処理によって形成されるパターン形状の、形成途中の状態を示す平面図である。 2重照射処理に用いられる描画パターンの例を示す平面図である。 2重照射処理に用いられる描画パターンの例を示す平面図である。 2重照射処理によって形成されるパターン形状の例を示す平面図である。 ポジ型の感光材料の感光特性の例を示す図である。 実施の形態に関する、ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。 実施の形態に関する、ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。
以下、添付される図面を参照しながら実施の形態について説明する。以下の実施の形態では、技術の説明のために詳細な特徴なども示されるが、それらは例示であり、実施の形態が実施可能となるためにそれらすべてが必ずしも必須の特徴ではない。
なお、図面は概略的に示されるものであり、説明の便宜のため、適宜、構成の省略、または、構成の簡略化が図面においてなされるものである。また、異なる図面にそれぞれ示される構成などの大きさおよび位置の相互関係は、必ずしも正確に記載されるものではなく、適宜変更され得るものである。また、断面図ではない平面図などの図面においても、実施の形態の内容を理解することを容易にするために、ハッチングが付される場合がある。
また、以下に示される説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称と機能とについても同様のものとする。したがって、それらについての詳細な説明を、重複を避けるために省略する場合がある。
また、以下に記載される説明において、ある構成要素を「備える」、「含む」または「有する」などと記載される場合、特に断らない限りは、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
また、以下に記載される説明において、「第1の」または「第2の」などの序数が用いられる場合があっても、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするために便宜上用いられるものであり、これらの序数によって生じ得る順序などに限定されるものではない。
また、以下に記載される説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「側」、「底」、「表」または「裏」などの特定の位置と方向とを意味する用語が用いられる場合があっても、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするために便宜上用いられるものであり、実際に実施される際の方向とは関係しないものである。
また、以下に記載される説明において、「…の上面」または「…の下面」などと記載される場合、対象となる構成要素の上面自体に加えて、対象となる構成要素の上面に他の構成要素が形成された状態も含むものとする。すなわち、たとえば、「甲の上面に設けられる乙」と記載される場合、甲と乙との間に別の構成要素「丙」が介在することを妨げるものではない。
<実施の形態>
以下、本実施の形態に関する描画方法、および、描画装置について説明する。
<描画装置の構成>
図1は、本実施の形態に関する描画装置の構成の例を概略的に示す側面図である。また、図2は、本実施の形態に関する描画装置の構成の例を概略的に示す平面図である。
図1および図2に例が示されるように、描画装置1は、レジストなどの感光材料の層が形成された基板Wの上面に、マスクなどを用いずに、描画パターンを記述するデータ(CADデータなど)に応じて変調された光(すなわち、描画光)によって基板Wの上面におけるレジストなどの感光材料を走査することによって、パターン形状(たとえば、回路パターン)を露光(描画)する装置である。
なお、処理対象となる基板Wには、たとえば、半導体基板、液晶表示装置用基板、有機EL(electroluminescence)表示装置などのflat panel display(FPD)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、または、太陽電池用基板などが含まれる。
基板Wの形状は、たとえば、直径が300mmまたは450mmの円形、または、600mm×600mm、510mm×510mm、または、510mm×415mmの角形である。また、基板Wの厚みは、2mm以下であることが好ましい。
また、基板Wは、シリコン、ガラス、石英、または樹脂などの材質からなり、基板Wの表面には、メッキ、スパッタリングまたは蒸着などによって金属の薄膜が形成されていてもよい。
図1および図2に示される例では、基板Wとして、角形の半導体基板が示されている。
描画装置1は、本体フレーム101で構成される骨格の天井面および周囲面にカバーパネル(図示省略)が取り付けられることによって形成される本体内部と、本体フレーム101の外側である本体外部とに、各種の構成要素が配置されている。
描画装置1の本体内部は、処理領域102と受け渡し領域103とに区分されている。
処理領域102には、主として、基板Wを保持するステージ10と、ステージ10を移動させるステージ駆動機構20と、ステージ10の位置を計測するステージ位置計測部30と、基板Wの上面に光を照射する2個の光学ユニット40と、基板Wの上面におけるアライメントマークを撮像する撮像部50とが配置される。
一方で、受け渡し領域103には、処理領域102に対して基板Wの搬出入を行う搬送装置60と、プリアライメント部70とが配置される。
また、描画装置1は、描画装置1が備えるそれぞれの構成要素と電気的に接続され、かつ、これらの構成要素の動作を制御する制御部80を備える。以下において、描画装置1が備えるそれぞれの構成要素の構成について説明する。
<ステージ10>
ステージ10は、平板状の外形を有し、その上面に基板Wを水平姿勢に載置して保持する保持部である。ステージ10の上面には、複数の吸引孔(図示省略)が形成されており、この吸引孔に負圧(吸引圧)を生じさせることによって、ステージ10の上面に載置された基板Wを固定し保持することができる。
<ステージ駆動機構20>
ステージ駆動機構20は、ステージ10を基台105に対して移動させる機構であり、ステージ10を主走査方向(Y軸方向)、副走査方向(X軸方向)および回転方向(Z軸周りの回転方向(θ軸方向))に移動させる。
ステージ駆動機構20は、具体的には、ステージ10を回転させる回転機構21と、回転機構21を介してステージ10を支持する支持プレート22と、支持プレート22を副走査方向に移動させる副走査機構23とを備える。ステージ駆動機構20は、さらに、副走査機構23を介して支持プレート22を支持するベースプレート24と、ベースプレート24を主走査方向に移動させる主走査機構25とを備える。
回転機構21は、ステージ10の上面(基板Wの載置面)の中心を通り、当該載置面に垂直な回転軸Aを中心としてステージ10を回転させる。回転機構21は、たとえば、上端が載置面の裏面側に固着され、鉛直軸に沿って延在する回転軸部211と、回転軸部211の下端に設けられ、回転軸部211を回転させる回転駆動部212(たとえば、回転モータ)とを含む構成とすることができる。
このような構成においては、回転駆動部212が回転軸部211を回転させることによって、ステージ10が水平面内で回転軸Aを中心として回転することになる。
副走査機構23は、支持プレート22の下面に取り付けられた移動子と、ベースプレート24の上面に敷設された固定子とによって構成されるリニアモータ231を有している(図2参照)。
また、ベースプレート24には、副走査方向に延びる一対のガイド部材232が敷設されており、それぞれのガイド部材232と支持プレート22との間には、ガイド部材232に摺動しながら当該ガイド部材232に沿って移動可能なボールベアリングが設置されている。すなわち、支持プレート22は、当該ボールベアリングを介して一対のガイド部材232上に支持される。
このような構成において、リニアモータ231を動作させると、支持プレート22はガイド部材232に案内された状態で副走査方向に沿って滑らかに移動する。
主走査機構25は、ベースプレート24の下面に取り付けられた移動子と描画装置1の基台105の上面に敷設された固定子とによって構成されるリニアモータ251を有している(図2参照)。
また、基台105には、主走査方向に延びる一対のガイド部材252が敷設されており、それぞれのガイド部材252とベースプレート24との間には、たとえば、エアベアリングが設置されている。エアベアリングには、ユーティリティ設備から常時エアが供給されており、ベースプレート24は、エアベアリングによってガイド部材252上に非接触で浮上支持される。
このような構成において、リニアモータ251を動作させると、ベースプレート24はガイド部材252に案内された状態で主走査方向に沿って摩擦なしで滑らかに移動する。
<ステージ位置計測部30>
ステージ位置計測部30は、ステージ10の位置を計測する機構である。ステージ位置計測部30は、具体的には、たとえば、ステージ10外からステージ10に向けてレーザー光を出射するとともにその反射光を受光し、当該反射光と出射光との干渉に基づいて、ステージ10の位置(具体的には、主走査方向に沿うY位置、および、回転方向に沿うθ位置)を計測する、干渉式のレーザー測長器によって構成される。
<光学ユニット40>
光学ユニット40は、ステージ10の上面に保持された基板Wの上面に描画光を照射することによって、基板Wにパターンを描画するための機構である。
上述されたとおり、描画装置1は、2個の光学ユニット40を備える。たとえば、一方の光学ユニット40が基板Wの+X側半分の露光を担当し、他方の光学ユニット40が基板Wの−X側半分の露光を担当する。
これら2個の光学ユニット40は、ステージ10およびステージ駆動機構20を副走査方向(X軸方向)に跨ぐようにして基台105上に架設された支持フレーム107に、副走査方向(X軸方向)に沿って間隔をあけて固設される。
なお、2個の光学ユニット40間の間隔は必ずしも一定に固定されている必要はなく、2個の光学ユニット40のうちの一方または両方の位置を変更可能とする機構を設け、両者の間隔を調整可能としてもよい。もっとも、光学ユニット40の搭載個数は、必ずしも2個である必要はなく、1個であってもよいし、3個以上であってもよい。
2個の光学ユニット40は、いずれも同じ構成を備える。すなわち、それぞれの光学ユニット40は、天板を形成するボックスの内部に配置された光源部401と、支持フレーム107の+Y側に取り付けられた付設ボックスの内部に収容されたヘッド部402とを備える。
光源部401は、主として、レーザー駆動部41と、レーザー発振器42と、照明光学系43とを備える。また、ヘッド部402は、主として、空間光変調ユニット44と、投影光学系45とを備える。
レーザー発振器42は、レーザー駆動部41からの駆動を受けて、出力ミラー(図示省略)からレーザー光を出射する。照明光学系43は、レーザー発振器42から出射された光(スポットビーム)を、強度分布が均一な線状の光(すなわち、光束断面が帯状の光であるラインビーム)とする。
レーザー発振器42から出射され、さらに、照明光学系43においてラインビームとされた光は、ヘッド部402に入射する。なお、レーザー発振器42から出射された光がヘッド部402に入射する前の段階で、当該光に絞りをかけて、ヘッド部402に入射する光の光量を調整する構成としてもよい。
ヘッド部402に入射した光は、ここで、パターンデータPDに応じて空間変調を施された上で、基板Wに照射される。ただし、光を空間変調させるとは、光の空間分布(振幅、位相および偏光など)を変化させることを意味する。また、「パターンデータPD」とは、光を照射すべき基板W上の位置情報が画素単位で記録されたデータであり、たとえば、computer aided design(CAD)を用いて生成されたパターンの設計データを、ラスタライズすることによって生成される。
パターンデータPDは、たとえば、ネットワークなどを介して接続された外部端末装置から受信することによって、または、記録媒体から読み取ることなどによって取得され、さらに、制御部80の記憶装置84などに格納される(図3を参照)。
ヘッド部402に入射された光は、より具体的には、ミラー46を介して、定められた角度で空間光変調ユニット44に入射する。
空間光変調ユニット44は、電気的な制御によって入射光を空間変調させて、パターンの描画に寄与させる必要光と、パターンの描画に寄与させない不要光とを、互いに異なる方向に反射させる、空間光変調器441を備える。
空間光変調器441は、たとえば、変調素子である固定リボンと可動リボンとが一次元に配設された回折格子型の空間変調器(たとえば、グレーチングライトバルブ(grating light valve、すなわち、GLV:登録商標))などを利用して構成される。
回折格子型の空間変調器は、格子の深さを変更することができる回折格子であり、たとえば、半導体装置の製造技術を用いて製造される。
空間光変調器441の構成の例について、以下具体的に説明する。空間光変調器441は、複数の変調単位が一次元的に並べられた構成である。それぞれの変調単位は、その動作が、たとえば、電圧の印加の有無によって制御されるものであり、空間光変調器441は、複数の変調単位のそれぞれに対して独立に電圧を印加可能なドライバ回路ユニット(図示省略)を備えている。これによって、それぞれの変調単位の電圧が、独立して切り替え可能となっている。
変調単位が第1の電圧状態(たとえば、電圧が印加されていない状態)とされると、変調単位の表面はたとえば、平面となる。表面が平面となっている変調単位に光が入射すると、その入射光は回折せずに正反射する。これによって、正反射光(0次回折光)が発生する。この正反射光は、パターンの描画に寄与させるべき必要光として、後述する投影光学系45を介して、基板Wの表面に導かれる。
一方で、変調単位が第2の電圧状態(たとえば、電圧が印加されている状態)とされると、変調単位の表面には定められた深さ(最大深さ)の平行な溝が周期的に並んで1本以上形成される。この状態で変調単位に光が入射すると、正反射光(0次回折光)は打ち消しあって消滅し、他の次数の回折光(±1次回折光、±2次回折光、および、さらに高次の回折光)が発生する。この0次以外の次数の回折光は、パターンの描画に寄与させるべきでない不要光として、後述する投影光学系45において遮断され、基板Wに到達しない。
以下において、第1の電圧状態となっている変調単位を「オン状態」ともいい、第2の電圧状態となっている変調単位を「オフ状態」ともいう。
空間光変調器441は、さらに、一群の変調単位それぞれのオン状態の出射率を、個別に調整することができる機構(出射率調整部)を備えていてもよい。
ここでいう、変調単位の「出射率」とは、変調単位における、入射光量に対する出射光量の比(出射光量/入射光量)を指す。ただし、ここでいう「出射光量」は、必要光(すなわち、基板Wに到達する方向に出射される光)の光量であり、ここでは、正反射光(0次回折光)の光量である。
変調単位の出射率は、変調単位の表面が平面となっていれば100%となる。そして、変調単位の表面に溝が形成されると出射率は低下し、当該溝の深さが深くなるほど出射率は小さくなる。出射率調整部は、それぞれの変調単位について、当該変調単位がオン状態とされている際に表面に形成される溝の深さを、ゼロ以上、かつ、上述した最大溝深さ(すなわち、オフ状態の変調単位の表面に形成される溝の深さであり、0パーセントの出射率を与える)以下の範囲で、調整することによって、オン状態の変調単位の出射率を、0%から100%の任意の値に調整することができる。
投影光学系45は、空間光変調器441から入射する光のうち、不要光を遮断するとともに必要光を基板Wの上面に導いて、必要光を基板Wの上面に結像させる。すなわち、空間光変調器441から出射される必要光はZ軸に沿って−Z方向に進行し、空間光変調器441から出射される不要光はZ軸から±X方向に僅かに傾斜した軸に沿って−Z方向に進行するところ、投影光学系45は、たとえば、必要光のみを通過させるように真ん中に貫通孔が形成された遮断板を備え、この遮断板で不要光を遮断する。
投影光学系45は、この遮断板の他に、必要光の幅を広げる(または狭める)ズーム部を構成する複数のレンズと、必要光を定められた倍率として基板Wの上面において結像させる対物レンズとをさらに備える構成であってもよい。
光学ユニット40に描画動作を実行させる場合、制御部80は、レーザー駆動部41を駆動させて、レーザー発振器42から光を出射させる。出射された光は、照明光学系43においてラインビームとされ、ミラー46を介して空間光変調ユニット44の空間光変調器441に入射する。ただし、空間光変調器441は、複数の変調単位の反射面の法線が、ミラー46を介して入射する入射光の光軸に対して傾斜するような姿勢で配置されている。
上述のとおり、空間光変調器441においては複数の変調単位が副走査方向(X軸方向)に沿って並んで配置されており、入射光はその線状の光束断面の長幅方向を変調単位の配列方向に沿わせるようにして、一列に配列された複数の変調単位に入射する。
制御部80は、パターンデータPDに基づいてドライバ回路ユニットに指示を与え、ドライバ回路ユニットは、当該指示にしたがって所定の変調単位に対して電圧を印加する。
これによって、それぞれの変調単位において個々に空間変調された光を含む、断面が帯状の描画光が形成され、そして、当該描画光が、基板Wに向けて出射されることになる。
1個の変調単位において空間変調された光は、1画素分の描画光となり、空間光変調器441から出射される描画光は、副走査方向に沿う複数画素分の描画光となっている。
空間光変調器441から出射された描画光は、投影光学系45に入射する。そして、投影光学系45において、入射光のうちの不要光が遮断されるとともに必要光のみが基板Wの上面に導かれ、定められた倍率とされて基板Wの上面において結像される。
それぞれの光学ユニット40は、主走査方向(Y軸方向)に沿って基板Wに対して相対的に移動しながら、副走査方向に沿う複数画素分の描画光を断続的に照射し続ける(すなわち、基板Wの上面に、パルス光を繰り返し投影し続ける)。したがって、光学ユニット40が主走査方向に沿って基板Wを横断すると、基板Wの上面において、主走査方向に沿って延在し、かつ、副走査方向に沿って複数画素分の幅(以下、「描画幅M」ともいう)を有する1本の帯状領域に、パターン群が描画されることになる。
光学ユニット40は、描画光の照射を伴う主走査を行った後、主走査方向と直交する副走査方向(X軸方向)に沿って、所定距離だけ基板Wに対して相対的に移動した上で(副走査)、再び、描画光の照射を伴う主走査を行う。これによって、先の主走査で描画された帯状領域の隣に、パターン群が描画されることになる。
このようにして、副走査を挟みつつ、描画光の照射を伴う主走査が繰り返して行われることによって、描画対象領域の全体にパターン群が描画される。
<撮像部50>
撮像部50は、支持フレーム107に固設され、ステージ10に保持された基板Wの上面に形成されたアライメントマークを撮像する。撮像部50は、たとえば、鏡筒、対物レンズ、および、たとえば、エリアイメージセンサー(二次元イメージセンサー)によって構成されるCCDイメージセンサーを備える。
また、撮像部50は、撮像に用いられる照明光を供給する照明ユニット501と、ファイバーなどを介して接続される。ただし、この照明光としては、基板Wの上面におけるレジストなどを感光させない波長の光源が採用される。
照明ユニット501から出射される光は、ファイバーなどを介して鏡筒に導かれ、鏡筒を介して基板Wの上面に導かれる。そして、その反射光が、対物レンズを介してCCDイメージセンサーで受光される。
これによって、撮像部50において、基板Wの上面の撮像データが取得されることになる。CCDイメージセンサーは、制御部80からの指示に応じて撮像データを取得するとともに、取得された撮像データを制御部80に送信する。なお、撮像部50は、オートフォーカス可能なオートフォーカスユニットをさらに備えていてもよい。
<搬送装置60>
搬送装置60は、基板Wを搬送する装置であり、具体的には、たとえば、基板Wを支持するための2本のハンド61およびハンド61と、ハンド61およびハンド61をそれぞれ独立に移動(進退移動および昇降移動)させるハンド駆動機構62とを備える。
描画装置1の本体外部であって、受け渡し領域103に隣接する位置には、カセットCを載置するためのカセット載置部104が配置されており、搬送装置60は、カセット載置部104に載置されたカセットCに収容されている未処理の基板Wを取り出して、処理領域102に搬入する。それとともに、搬送装置60は、処理領域102から処理済みの基板Wを搬出して、カセットCに収容する。なお、カセット載置部104に対するカセットCの受け渡しは、外部搬送装置(図示省略)によって行われる。
<プリアライメント部70>
プリアライメント部70(図2参照)は、基板Wの回転位置を粗く補正する装置である。プリアライメント部70は、たとえば、回転可能に構成された載置台と、載置台に載置された基板Wの外周縁の一部に形成された切り欠き部(たとえば、ノッチまたはオリエンテーションフラットなど)の位置を検出するセンサーと、載置台を回転させる回転機構とを備える。この場合、プリアライメント部70におけるプリアライメント処理は、まず、載置台に載置された基板Wの切り欠き部の位置をセンサーで検出し、続いて、回転機構が、当該切り欠き部の位置が定められた位置となるように載置台を回転させることによって行われる。
<制御部80>
制御部80は、描画装置1が備えるそれぞれの構成要素と電気的に接続されており、各種の演算処理を実行しつつ描画装置1のそれぞれの構成要素の動作を制御する。
図3は、制御部80のハードウェア構成の例を示す図である。図3に例が示されるように、制御部80は、たとえば、中央演算処理装置(central processing unit、すなわち、CPU)81、リードオンリーメモリー(read only memory、すなわち、ROM)82、ランダムアクセスメモリー(random access memory、すなわち、RAM)83、および、記憶装置84などがバスライン85を介して相互接続された一般的なコンピュータである。
ROM82は基本プログラムなどを格納しており、RAM83はCPU81が所定の処理を行う際の作業領域として供される。
記憶装置84は、フラッシュメモリ、または、ハードディスク装置などの不揮発性の記憶装置によって構成されている。記憶装置84にはプログラムPが格納されており、このプログラムPに記述された手順にしたがって、主制御部としてのCPU81が演算処理を行い、各種機能が実現されるように構成されている。
プログラムPは、通常、あらかじめ記憶装置84などのメモリに格納されて使用されるものであるが、CD−ROM、DVD−ROMまたは外部のフラッシュメモリなどの記録媒体に記録された形態(プログラムプロダクト)で提供され(または、ネットワークを介した外部サーバーからのダウンロードなどにより提供され)、追加的または交換的に記憶装置84などのメモリに格納されるものであってもよい。なお、制御部80において実現される一部または全部の機能は、専用の論理回路などでハードウェア的に実現されてもよい。
また、制御部80では、入力部86、表示部87および通信部88も、バスライン85に接続されている。
入力部86は、たとえば、キーボードおよびマウスによって構成される入力デバイスであり、オペレータからの各種の操作(コマンドまたは各種データの入力などの操作)を受け付ける。なお、入力部86は、各種スイッチ、タッチパネルなどによって構成されてもよい。
表示部87は、液晶表示装置またはランプなどによって構成される表示装置であり、CPU81による制御の下、各種の情報を表示する。
通信部88は、ネットワークを介して外部装置との間でコマンドまたはデータなどの送受信を行うデータ通信機能を有する。
<描画装置の動作>
描画装置1において実行される基板Wに対する一連の処理の全体の流れについて、図4を参照しながら説明する。ここで、図4は、本実施の形態に関する描画装置の動作の例を示すフローチャートである。また、以下に説明される一連の動作は、制御部80の制御下で行われる。
ここで、制御部80は、以下に説明される一連の動作に先立って、処理条件が記述されたレシピを記憶装置84などから読み込んで、当該レシピに指定された処理条件に応じて各種パラメータなどを調整する。
この場合、制御部80は、記憶装置84に記憶されたデータベースDなどから、当該レシピにおいて指定された処理条件(または、当該レシピのレシピ番号)などと対応付けられて記憶されている情報も読み出すことができる。
そして、搬送装置60が、カセット載置部104に載置されたカセットCから未処理の基板Wを取り出して描画装置1に搬入する(ステップST1)。
続いて、搬送装置60は搬入された基板Wをプリアライメント部70に搬入する。そして、プリアライメント部70において、当該基板Wに対するプリアライメント処理が行われる(ステップST2)。
プリアライメント処理は、たとえば、載置台に載置された基板Wの切り欠き部の位置をセンサーで検出し、当該切り欠き部の位置が定められた位置となるように載置台を回転させることによって行われる。これによって、載置台に載置された基板Wが、定められた回転位置におおまかに位置合わせされた状態となる。
続いて、搬送装置60が、プリアライメント処理済みの基板Wをプリアライメント部70から搬出し、さらに当該基板Wをステージ10に載置する(ステップST3)。そして、ステージ10は、ステージ10の上面に基板Wが載置されると、基板Wを吸着しつつ保持する。
基板Wがステージ10に吸着保持された状態となると、続いて、当該基板Wが適正な位置に配置されるように精密に位置合わせする処理(ファインアライメント処理)が行われる(ステップST4)。
具体的には、まず、ステージ駆動機構20が、ステージ10を撮像部50の下方位置まで移動させる。そして、ステージ10が撮像部50の下方に配置されると、撮像部50が、基板Wの上面におけるアライメントマークを撮像して、当該撮像データを取得する。
続いて、制御部80が、撮像部50によって取得された撮像データを画像解析し、当該解析結果に基づいてアライメントマークの位置を検出する。そして、制御部80は、その検出位置に基づいて、基板Wの適正位置からのずれ量を算出する。
上記のずれ量が算出されると、ステージ駆動機構20が、算出されたずれ量分だけステージ10を移動させる。これによって、基板Wが適正位置に配置されるように位置合わせが行われる。
基板Wが適正位置に配置されると、続いて、パターンの描画処理が行われる(ステップST5)。
パターンの描画処理は、制御部80の制御下で、ステージ駆動機構20が、ステージ10に載置された基板Wを2つの光学ユニット40に対して相対的に移動させつつ、2つの光学ユニット40のそれぞれから基板Wの上面に空間変調された光を照射させることによって行われる。
具体的には、ステージ駆動機構20は、まず、撮像部50の下方位置に配置されているステージ10を主走査方向(Y軸方向)に沿って+Y方向に移動させることによって、基板Wを2つの光学ユニット40に対して主走査方向に沿って相対的に移動させる(主走査)。
当該主走査を基板Wからみると、それぞれの光学ユニット40は基板W上を主走査方向に沿って−Y方向に横断することになる。
主走査が行われる間、それぞれの光学ユニット40は、パターンデータPDに対応する空間変調がなされた描画光を、基板Wに向けて断続的に照射し続ける(すなわち、基板Wの上面にパルス光が繰り返して投影され続ける)。すなわち、それぞれの光学ユニット40は、副走査方向に沿う複数画素分の空間変調された光を含む描画光を、断続的に照射し続けながら、基板W上を主走査方向に沿って横断する。
したがって、光学ユニット40が主走査方向に沿って基板Wを1回横断すると、1本の帯状領域(主走査方向に沿って延在し、かつ、副走査方向に沿う幅が描画幅Mに相当する領域)に、パターン群が描画されることになる。本実施の形態では、2個の光学ユニット40が同時に基板Wを主走査方向に沿って横断するので、一回の主走査によって2本の帯状領域のそれぞれにパターン群が描画されることになる。
1回の主走査が終了すると、ステージ駆動機構20は、ステージ10を副走査方向(X軸方向)に沿って−X方向に、定められた距離だけ移動させる。そうすることによって、基板Wをそれぞれの光学ユニット40に対して副査方向に沿って相対的に移動させる(副走査)。
当該副走査を基板Wからみると、それぞれの光学ユニット40は副走査方向に沿って+X方向に、定められた距離分だけ移動することになる。
副走査が終了すると、再び主走査が行われる。すなわち、ステージ駆動機構20は、ステージ10を主走査方向に沿って−Y方向に移動させることによって、基板Wを2つの光学ユニット40に対して主走査方向に沿って相対的に移動させる。
当該主走査を基板Wからみると、それぞれの光学ユニット40は、基板W上における、先の主走査で描画された帯状領域の隣を、主走査方向に沿って+Y方向に移動して横断することになる。
ここでも、それぞれの光学ユニット40は、パターンデータPDに対応する空間変調がなされた描画光を、基板Wに向けて断続的に照射し続けながら、基板W上を主走査方向に沿って横断する。これによって、先の主走査で描画された帯状領域の隣の帯状領域に、パターン群が描画されることになる。
以後、同様に、主走査と副走査とが繰り返して行われ、描画対象領域の全域にパターンが描画されると、描画処理が終了する。
そして、描画処理が終了すると、搬送装置60が処理済みの基板Wを搬出する(ステップST6)。これによって、当該基板Wに対する一連の処理が終了する。
<2重照射処理>
以下においては、本実施の形態に関する描画装置を用いる描画処理として、2重露光処理を説明する。
ここで、2重照射処理とは、光が照射された領域に対し、再度光を照射する処理をいう。
本実施の形態の場合、2度目の光の照射は、基板W全体の主走査が終了した後に基板W全体に対して行われることが想定されるが、たとえば、基板Wの一部の領域について主走査が終了した時点で、残りの領域の主走査を行う前に、主走査が終了している領域に2度目の光の照射が行われてもよい。
また、2度目の光の照射は、主走査が終了している領域に完全に一致して行われなくてもよく、2度目の光の照射を行う領域の少なくとも一部が、主走査が終了している領域に重なっていればよい。
<ネガ型の感光材料を用いる2重照射処理>
まず、図5から図17を参照しつつ、ネガ型の感光材料を用いる2重照射処理について説明する。なお、図5から図17は、本実施の形態に関する、ネガ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。
はじめに、図5に例が示されるように、ガラス基板などである基板Wの上面にシード層600を形成し、さらに、シード層600の上面にネガ型のレジスト601を形成する。
ここで、シード層600は、後述のCuなどからなる金属のパターン形状をめっき形成するために用いられる層である。また、ネガ型のレジスト601は、たとえば、厚さが3μmの、JSR社製のTHBシリーズ(商品名)である。
次に、図6に例が示されるように、ネガ型のレジスト601の一部の領域に対し、空間変調された光1000を照射する。すなわち、基板Wの上面に形成された感光材料であるレジスト601に対し、描画パターンに従う描画光を照射する。図6においては、光1000が照射された領域のレジストが、レジスト601Aとして示されている。
ここで、レジスト601Aが形成される幅は、光学ユニット40の解像力の限度で定まる。本実施の形態では、光学ユニット40の解像力が2/2μm[L/S]で示されるものとし、レジスト601Aの幅D1およびレジスト601の幅D2は、光学ユニット40で形成可能な最小幅である2μmであるものとする。なお、[L/S]は、ライン、アンド、スペースを意味し、形成されるパターン形状の幅と、パターン形状間の幅とを示すものである。
なお、図6では、レジスト601Aの幅D1およびレジスト601の幅D2はともに2μmとされたが、これらは2μmよりも大きい幅であってもよく、また、レジスト601Aの幅D1とレジスト601の幅D2とが、異なる大きさの幅であってもよい。
次に、図7に例が示されるように、レジスト601とレジスト601Aとに跨る領域(すなわち、図6における光1000が照射された領域からずれた領域)に対し、空間変調された光1000Aを照射する。すなわち、基板Wの上面に形成された感光材料であるレジスト601およびレジスト601Aに対し、図6における描画パターンからは少なくとも一部がずれている描画パターンに従う描画光を照射する。図7においては、光1000Aが照射された領域のうち、図6における光1000が照射されなかった領域のレジストがレジスト601Aとして示され、図6における光1000が照射された領域(すなわち、光1000および光1000Aが照射された領域)のレジストがレジスト601Bとして示されている。
なお、図7においても図6における場合と同様に、光学ユニット40の解像力が2/2μm[L/S]で示されるものとする。また、光1000Aが照射される領域は、光1000が照射された領域から1μmずれた領域であるものとする。
この場合、レジスト601Bの幅D3は、光1000が照射された領域と光1000Aが照射された領域とが重なる領域の幅に対応するため、1μmとなる。
また、光1000Aが照射される領域が光1000が照射された領域から1μmずれた領域であるため、レジスト601の幅D4は、図6におけるレジスト601の幅D2から1μmだけ狭くなり1μmとなる。
なお、光1000Aが照射される領域と光1000が照射された領域とのずれ幅は、図7に示された1μmである場合に限られるものではなく、光1000Aが照射される領域と光1000が照射された領域とが重なる領域が存在する範囲において変更可能である。すなわち、本実施の形態の場合、光1000Aが照射される領域と光1000が照射された領域とのずれ幅は、2μm未満の範囲で変更可能である。
次に、図8に例が示されるように、光1000および光1000Aのいずれも照射されていないレジスト601を、図示しない現像液供給装置から供給される現像液を用いる現像処理によって除去する。他方、少なくとも一方の描画光が照射されたレジスト601Aおよびレジスト601Bは、現像後に残存する。
次に、図9に例が示されるように、レジスト601が除去された幅D4の領域に、厚さがたとえば2μmである金属パターン700をめっき形成する。なお、金属パターン700は、たとえば、銅などの金属からなる。
次に、図10に例が示されるように、レジスト601Aおよびレジスト601Bをたとえばウェットエッチングによって除去する。これによって、幅が1μmである金属パターン700が形成され、また、金属パターン700間の距離が3μm(幅D1と幅D2との総和から幅D4を除いた距離)となる。
次に、図11に例が示されるように、シード層600の上面、および、金属パターン700の上面および側面を覆う、ネガ型のレジスト602を形成する。ここで、レジスト602は、たとえば、スリット塗布方式で形成される。
次に、図12に例が示されるように、ネガ型のレジスト602の一部の領域で、かつ、金属パターン700が形成された領域と一部重なる領域に対し、空間変調された光1001を照射する。すなわち、基板Wの上面に形成された感光材料であるレジスト602に対し、描画パターンに従う描画光を照射する。図12においては、光1001が照射された領域のレジストが、レジスト602Aとして示されている。
ここで、レジスト602Aの幅E1およびレジスト602の幅E2は、光学ユニット40で形成可能な最小幅である2μmであるものとする。
なお、図12では、レジスト602Aの幅E1およびレジスト602の幅E2はともに2μmとされたが、これらは2μmよりも大きい幅であってもよく、また、レジスト602Aの幅E1とレジスト602の幅E2とが、異なる大きさの幅であってもよい。
次に、図13に例が示されるように、レジスト602とレジスト602Aとに跨る領域(すなわち、図12における光1001が照射された領域からずれた領域)で、かつ、金属パターン700が形成された領域と一部重なる領域に対し、空間変調された光1001Aを照射する。すなわち、基板Wの上面に形成された感光材料であるレジスト602およびレジスト602Aに対し、図12における描画パターンからは少なくとも一部がずれている描画パターンに従う描画光を照射する(ずれている描画パターンは、後述のシフトパターンに相当する)。図13においては、光1001Aが照射された領域のうち、図12における光1001が照射されなかった領域のレジストがレジスト602Aとして示され、図12における光1001が照射された領域(すなわち、光1001および光1001Aが照射された領域)のレジストがレジスト602Bとして示されている。
なお、図13においても図12における場合と同様に、光学ユニット40の解像力が2/2μm[L/S]で示されるものとする。また、光1001Aが照射される領域は、光1001が照射された領域から1μmずれた領域であるものとする。
この場合、レジスト602Bの幅E3は、光1001が照射された領域と光1001Aが照射された領域とが重なる領域の幅に対応するため、1μmとなる。
また、光1001Aが照射される領域が光1001が照射された領域から1μmずれた領域であるため、レジスト602の幅E4は、図12におけるレジスト602の幅E2から1μmだけ狭くなり1μmとなる。
なお、光1001Aが照射される領域と光1001が照射された領域とのずれ幅は、図13に示された1μmである場合に限られるものではなく、光1001Aが照射される領域と光1001が照射された領域とが重なる領域が存在する範囲において変更可能である。すなわち、本実施の形態の場合、光1001Aが照射される領域と光1001が照射された領域とのずれ幅は、2μm未満の範囲で変更可能である。
次に、図14に例が示されるように、光1001および光1001Aのいずれも照射されていないレジスト602を、図示しない現像液供給装置から供給される現像液を用いる現像処理によって除去する。一方で、光1001または光1001Aの少なくとも一方が照射されたレジストであるレジスト602Aおよび602Bは、現像後にも残存する。
次に、図15に例が示されるように、レジスト602が除去された幅E4の領域に、厚さがたとえば2μmである金属パターン701をめっき形成する。
次に、図16に例が示されるように、レジスト602Aおよびレジスト602Bを、たとえばウェットエッチングによって除去する。これによって、幅が1μmである金属パターン701が金属パターン700の間(すなわち、金属パターン700に隣接する領域)にさらに形成される。また、金属パターン700と金属パターン701との間の距離が1μmとなる。
そして、シード層600をウェットエッチングすることによって、図17に示されるような、1/1μm[L/S]のパターン形状(金属パターン)を形成することができる。
<ネガ型の2重照射処理の具体例>
図18は、2重照射処理によって形成されるパターン形状の例を示す平面図である。図18においては、1つのマスの1辺が1μmに対応するものとする。
本実施の形態によれば、光学ユニット40の解像力が2/2μm[L/S]である場合に、幅が1μmであるライン形状の金属パターンとパターン間の距離が1μmである部分とを含むパターン形状900を形成することが可能である。ここで、ライン形状とは、線分、直線、曲線を含む形状をいう。
図19は、2重照射処理に用いられる描画パターンの例を示す平面図である。
図19には、たとえば、図6に示された状態に対応する状態が示されており、形成されたレジスト601の一部の領域に対し、空間変調された光が描画パターンに従って照射される。そして、光が照射された領域のレジストが、レジスト601Aとなる。
図20は、2重照射処理に用いられる描画パターンの例を示す平面図である。
図20には、たとえば、図7に示された状態に対応する状態が示されており、図19におけるレジスト601とレジスト601Aとに跨る領域(すなわち、図19における光が照射された領域からずれた領域)に対し、空間変調された光が描画パターンに従って照射される。
ここで、図20においては、簡単のため、図20における光の照射のみに着目して、形成されたレジスト801の一部の領域に対し空間変調された光が照射され、光が照射された領域のレジストが、レジスト801Aとなるものとする(すなわち、図19において照射された光との重ね合わせは考慮していない)。
図20に示されるように、レジスト801およびレジスト801Aそれぞれが形成される範囲は、図19におけるレジスト601およびレジスト601Aそれぞれが形成される範囲からずれている。
ただし、詳細には、レジスト801が対応するレジスト601に対してずれている態様は、ライン形状である描画パターンの、ライン形状が延びる方向とは交差する方向(図20においては直交する方向)にずれる態様である。レジスト801をレジスト601に対してずらす方法としては、たとえば、1または複数の基準点を設け、当該基準点を中心として描画パターンを移動させる方法などがある。なお、レジスト801がレジスト601に対してずれるに際し、レジスト801が一部拡大または縮小してもよい。
一方で、円形状である部分のレジスト801はレジスト601に対してずれていない。すなわち、レジスト801がレジスト601に対してずれる範囲は、レジスト801の少なくとも一部であればよい。
図19において照射された描画光に対応する描画パターンに対し、図20において照射された描画光に対応する描画パターンはずれているが、詳細には、図19と図20との間で、ライン形状である部分のレジスト801を形成する単位パターンが、ライン形状が延びる方向とは交差する方向にずれている。ここで、図19の描画パターンにおける対応する単位パターンに対してずれている図20の描画パターンにおける単位パターンを、シフトパターンと称する。
図19と図20とを比較すると、図20における上記のシフトパターンは、図19の描画パターンにおける対応する単位パターンに一部で重なりつつ、ずれている。すなわち、描画光が照射されていない領域であるレジスト601とレジスト801とは、一部で重なりつつ、ずれている。
他方、図19における描画光が照射された領域であるレジスト601Aのライン形状である部分(たとえば、レジスト601間に挟まれた部分)と、図20における描画光が照射された領域であるレジスト801Aのライン形状である部分(たとえば、レジスト801間に挟まれた部分)とについても、一部で重なりつつ、ずれている。
図21は、2重照射処理によって形成されるパターン形状の、形成途中の状態を示す平面図である。
図21には、図19および図20に示されたレジストを用いて光の照射を行った場合に、形成されるパターン形状901が示されている。
図21に示されているように、図19および図20に示されたレジストを用いることによって、光学ユニット40の解像力を超える解像力に対応する幅1μmのパターン形状(金属パターン)を形成することができる。
図22は、2重照射処理に用いられる描画パターンの例を示す平面図である。
図22には、たとえば、図12に示された状態に対応する状態が示されており、形成されたレジスト602の一部の領域に対し、空間変調された光が照射される。そして、光が照射された領域のレジストが、レジスト602Aとなる。なお、既に形成されているパターン形状については、簡単のため、図示は省略されている。
図23は、2重照射処理に用いられる描画パターンの例を示す平面図である。
図23には、たとえば、図13に示された状態に対応する状態が示されており、図22におけるレジスト602とレジスト602Aとに跨る領域(すなわち、図22における光が照射された領域からずれた領域)に対し、空間変調された光が照射される。
ここで、図23においては、簡単のため、図23における光の照射のみに着目して、形成されたレジスト802の一部の領域に対し空間変調された光が照射され、光が照射された領域のレジストが、レジスト802Aとなるものとする(すなわち、図22において照射された光との重ね合わせは考慮していない)。
図23に示されるように、レジスト802およびレジスト802Aそれぞれが形成される範囲は、図22におけるレジスト602およびレジスト602Aそれぞれが形成される範囲からずれている。
ただし、詳細には、レジスト802がレジスト602に対してずれている態様は、ライン形状である描画パターンの、ライン形状が延びる方向とは交差する方向(図23においては直交する方向)にずれる態様である。なお、レジスト802がレジスト602に対してずれるに際し、レジスト802が一部拡大または縮小してもよい。
一方で、円形状である部分のレジスト802はレジスト602に対してずれていない。すなわち、レジスト802がレジスト602に対してずれる範囲は、レジスト802の少なくとも一部であればよい。
図24は、2重照射処理によって形成されるパターン形状の例を示す平面図である。図24には、図19および図20に示されたレジストを用いる2重照射処理と、図22および図23に示されたレジストを用いる2重照射処理とによって得られる、パターン形状900が示されている。
図19および図20に示されたレジストを用いる2重照射処理と、図22および図23に示されたレジストを用いる2重照射処理とに分けて描画を行うことによって、パターン形状間の距離がたとえば1μmなどである描画、すなわち、隣接する領域における描画においても、光学ユニット40の解像力を超える解像力に対応する幅1μmのパターン形状を形成することができる。
<ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理>
次に、図25から図38を参照しつつ、ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理について説明する。なお、図25は、ポジ型の感光材料の感光特性の例を示す図である。図25においては、縦軸が残膜厚を示し、横軸が露光量[mJ/cm]を示す。また、図26から図38は、本実施の形態に関する、ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理を説明するための基板上部の断面図である。
図25に示されるように、本実施の形態で用いられるポジ型の感光材料は化学増幅型レジストであることが望ましい。2重照射処理に際し、1回分の照射による露光量は現像処理によって膜厚が減り始める露光量Einitよりも小さく、かつ、2回分の照射による露光量Eoptは現像処理によって膜厚が0になる露光量Eよりも大きくなるレジストであることが望ましい。すなわち、1回分の光の照射では現像処理によって除去される露光量には到達せず、2回分の光の照射で現像処理によって除去される露光量に到達し除去されるレジストであることが望ましい。
次に、ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理の手順について説明する。はじめに、図26に例が示されるように、基板Wの上面にシード層600を形成し、さらに、シード層600の上面にポジ型のレジスト611を形成する。
ここで、ポジ型のレジスト611は、たとえば、厚さが3μmとなるポジ型の化学増幅型レジストである。
次に、図27に例が示されるように、ポジ型のレジスト611の一部の領域に対し、空間変調された光1000を照射する。図27においては、光1000が照射された領域のレジストが、レジスト611Aとして示されている。
ここで、レジスト611Aが形成される幅は、光学ユニット40の解像力の限度で定まる。本実施の形態では、レジスト611Aの幅D1およびレジスト611の幅D2は、光学ユニット40で形成可能な最小幅である2μmであるものとする。
なお、図27では、レジスト611Aの幅D1およびレジスト611の幅D2はともに2μmとされたが、これらは2μmよりも大きい幅であってもよく、また、レジスト611Aの幅D1とレジスト611の幅D2とが、異なる大きさの幅であってもよい。
次に、図28に例が示されるように、レジスト611とレジスト611Aとに跨る領域(すなわち、図27における光1000が照射された領域からずれた領域)に対し、空間変調された光1000Aを照射する。図28においては、光1000Aが照射された領域のうち、図27における光1000が照射されなかった領域のレジストがレジスト611Aとして示され、図27における光1000が照射された領域(すなわち、光1000および光1000Aが照射された領域)のレジストがレジスト611Bとして示されている。
なお、図28においても図27における場合と同様に、光学ユニット40の解像力が2/2μm[L/S]で示されるものとする。また、光1000Aが照射される領域は、光1000が照射された領域から1μmずれた領域であるものとする。
この場合、レジスト611Bの幅D3は、光1000が照射された領域と光1000Aが照射された領域とが重なる領域の幅に対応するため、1μmとなる。
また、光1000Aが照射される領域が光1000が照射された領域から1μmずれた領域であるため、レジスト611の幅D4は、図27におけるレジスト611の幅D2から1μmだけ狭くなり1μmとなる。
なお、光1000Aが照射される領域と光1000が照射された領域とのずれ幅は、図28に示された1μmである場合に限られるものではなく、光1000Aが照射される領域と光1000が照射された領域とが重なる領域が存在する範囲において変更可能である。すなわち、本実施の形態の場合、光1000Aが照射される領域と光1000が照射された領域とのずれ幅は、2μm未満の範囲で変更可能である。
次に、図29に例が示されるように、光1000および光1000Aの双方が照射されたレジスト611Bを、図示しない現像液供給装置から供給される現像液を用いる現像処理によって除去する。
次に、図30に例が示されるように、レジスト611Bが除去された幅D3の領域に、厚さがたとえば2μmである金属パターン700をめっき形成する。
次に、図31に例が示されるように、レジスト611およびレジスト611Aをたとえばウェットエッチングによって除去する。これによって、幅が1μmである金属パターン700が形成され、また、金属パターン700間の距離が3μm(幅D1と幅D2との総和から幅D3を除いた距離)となる。
次に、図32に例が示されるように、シード層600の上面、および、金属パターン700の上面および側面を覆う、ポジ型のレジスト612を形成する。ここで、レジスト612は、たとえば、スリット塗布方式で形成される。
次に、図33に例が示されるように、ポジ型のレジスト612の一部の領域で、かつ、金属パターン700が形成された領域とは重ならずに隣接する領域に対し、空間変調された光1001を照射する。図33においては、光1001が照射された領域のレジストが、レジスト612Aとして示されている。
ここで、レジスト612Aの幅E1およびレジスト612の幅E2は、光学ユニット40で形成可能な最小幅である2μmであるものとする。
なお、図33では、レジスト612Aの幅E1およびレジスト612の幅E2はともに2μmとされたが、これらは2μmよりも大きい幅であってもよく、また、レジスト612Aの幅E1とレジスト612の幅E2とが、異なる大きさの幅であってもよい。
次に、図34に例が示されるように、レジスト612とレジスト612Aとに跨る領域(すなわち、図33における光1001が照射された領域からずれた領域)で、かつ、金属パターン700が形成された領域とは重ならない領域に対し、空間変調された光1001Aを照射する。図34においては、光1001Aが照射された領域のうち、図33における光1001が照射されなかった領域のレジストがレジスト612Aとして示され、図33における光1001が照射された領域(すなわち、光1001および光1001Aが照射された領域)のレジストがレジスト612Bとして示されている。
なお、図34においても図33における場合と同様に、光学ユニット40の解像力が2/2μm[L/S]で示されるものとする。また、光1001Aが照射される領域は、光1001が照射された領域から1μmずれた領域であるものとする。
この場合、レジスト612Bの幅E3は、光1001が照射された領域と光1001Aが照射された領域とが重なる領域の幅に対応するため、1μmとなる。
また、光1001Aが照射される領域が光1001が照射された領域から1μmずれた領域であるため、レジスト612の幅E4は、図33におけるレジスト612の幅E2から1μmだけ狭くなり1μmとなる。
なお、光1001Aが照射される領域と光1001が照射された領域とのずれ幅は、図34に示された1μmである場合に限られるものではなく、光1001Aが照射される領域と光1001が照射された領域とが重なる領域が存在する範囲において変更可能である。すなわち、本実施の形態の場合、光1001Aが照射される領域と光1001が照射された領域とのずれ幅は、2μm未満の範囲で変更可能である。
次に、図35に例が示されるように、光1001および光1001Aの双方が照射されたレジスト612Bを、図示しない現像液供給装置から供給される現像液を用いる現像処理によって除去する。
次に、図36に例が示されるように、レジスト612Bが除去された幅E3の領域に、厚さがたとえば2μmである金属パターン701をめっき形成する。
次に、図37に例が示されるように、レジスト612およびレジスト612Aを、たとえばウェットエッチングによって除去する。これによって、幅が1μmである金属パターン701が金属パターン700の間(すなわち、金属パターン700に隣接する領域)にさらに形成される。また、金属パターン700と金属パターン701との間の距離が1μmとなる。
そして、シード層600をウェットエッチングすることによって、図38に示されるような、1/1μm[L/S]のパターン形状(金属パターン)を形成することができる。
<以上に記載された実施の形態によって生じる効果について>
次に、以上に記載された実施の形態によって生じる効果の例を示す。なお、以下の説明においては、以上に記載された実施の形態に例が示された具体的な構成に基づいて当該効果が記載されるが、同様の効果が生じる範囲で、本願明細書に例が示される他の具体的な構成と置き換えられてもよい。
以上に記載された実施の形態によれば、描画方法において、基板Wの上面に配置された感光材料に対し、第1の描画パターンで描画光を照射する工程と、感光材料に対し、第1のシフトパターンを少なくとも一部に有する第2の描画パターンで、描画光を照射する工程と、第1の描画パターンおよび第2の描画パターンでの描画光の照射後に、感光材料を現像する工程と、現像された感光材料に基づいて、基板Wの上面に第1のパターン形状を形成する工程とを備える。ここで、感光材料は、たとえば、レジスト601などに対応するものである。また、描画光は、たとえば、光1000などに対応するものである。また、第1のパターン形状は、たとえば、金属パターン700などに対応するものである。そして、第1のシフトパターンは、第1の描画パターンにおける対応する単位パターンに少なくとも一部で重なり、かつ、対応する単位パターンからずれる単位パターンである。
このような構成によれば、焦点深度の低下などを抑制しつつ、形成されるパターン形状の微細化を実現することができる。
一般に、露光装置の解像力は、露光に用いる波長に比例し、かつ、レンズの開口度(numerical aperture、すなわち、NA)は解像力に反比例する。なお、NAは、屈折率とsinθとの積である(θは、露光に用いられる光が基板に対して有する入射角)。そのため、NAを大きくすれば、露光装置の解像力を向上させることができる。
一方で、焦点深度(DOF)は、NAの2乗に反比例する。そのため、NAを大きくすれば。焦点深度(DOF)は急激に低下する。
そのため、NAを大きくすることによって解像力を高めようとすると焦点合わせの裕度(フォーカスマージン)が急激に小さくなり、基板の上面に僅かな凹凸がある場合であっても、適切な露光を行うことが困難となる。
一方で、本実施の形態によれば、NAを変更せずにパターン形状を微細化することができる。そのため、焦点深度の低下などを抑制することができる。
なお、特段の制限がない場合には、それぞれの処理が行われる順序は変更することができる。
また、上記の構成に本願明細書に例が示された他の構成を適宜追加した場合、すなわち、上記の構成としては言及されなかった本願明細書中の他の構成が適宜追加された場合であっても、同様の効果を生じさせることができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、単位パターンはライン形状である。そして、第1のシフトパターンは、対応する単位パターンから、ライン形状が延びる方向とは交差する方向にずれる単位パターンである。このような構成によれば、ライン形状が延びる方向とは交差する方向において、描画パターンの露光部分が重なる幅(または非露光部分が重なる幅)が光学ユニット40の解像力を超える微細な幅となるため、当該描画パターンの重ね合わせによって、形成されるパターン形状を微細化することができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、描画光が照射された感光材料の少なくとも一部は、現像後に除去される。このような構成によれば、光が照射されたレジスト611Bが除去された幅D3の領域に、幅が1μmである金属パターン700をめっき形成することができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、レジスト611Bは、第1の描画パターンでの光1000および第2の描画パターンでの光1000Aのうちのどちらか一方のみの照射後に現像された場合には現像後に除去されず、かつ、第1の描画パターンでの光1000および第2の描画パターンでの光1000Aの双方の照射後に現像された場合には現像後に除去される。このような構成によれば、光1000および光1000Aの双方が照射されたレジスト611Bが除去された幅D3の領域に、幅が1μmである金属パターン700をめっき形成することができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、描画光が照射されたレジスト601Aおよびレジスト601Bは、現像後に残存する。このような構成によれば、光1000および光1000Aのいずれも照射されていないレジスト601を除去することによって、レジスト601が除去された幅D4の領域に、幅が1μmである金属パターン700をめっき形成することができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、金属パターン700が形成された領域に隣接する領域である隣接領域において、感光材料に対し、第3の描画パターンで光1001を照射する工程と、隣接領域において、感光材料に対し、第2のシフトパターンを少なくとも一部に有する第4の描画パターンで、光1001Aを照射する工程と、第3の描画パターンおよび第4の描画パターンでの描画光の照射後に、感光材料を現像する工程と、現像された感光材料に基づいて、基板Wの上面に第2のパターン形状を形成する工程とを備える。ここで、第2のパターン形状は、たとえば、金属パターン701などに対応するものである。そして、第2のシフトパターンは、第3の描画パターンにおける対応する単位パターンに少なくとも一部で重なり、かつ、対応する単位パターンからずれる単位パターンである。このような構成によれば、金属パターン700を形成するための2重照射処理とは別に、金属パターン701を形成するための2重照射処理を行うことによって、パターン形状間の距離がたとえば1μmなどである描画、すなわち、隣接する領域における描画においても、光学ユニット40の解像力を超える解像力に対応する幅1μmのパターン形状を形成することができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、単位パターンはライン形状である。そして、第2のシフトパターンは、対応する単位パターンから、ライン形状が延びる方向とは交差する方向にずれる単位パターンである。このような構成によれば、ライン形状が延びる方向とは交差する方向において、描画パターンの露光部分が重なる幅(または非露光部分が重なる幅)が光学ユニット40の解像力を超える微細な幅となるため、当該描画パターンの重ね合わせによって、形成されるパターン形状を微細化することができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、隣接領域において、描画光が照射された感光材料の少なくとも一部は、現像後に除去される。このような構成によれば、光が照射されたレジスト612Bが除去された幅E3の領域に、幅が1μmである金属パターン701をめっき形成することができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、隣接領域におけるレジスト612Bは、第3の描画パターンでの光1001および第4の描画パターンでの光1001Aのうちのどちらか一方のみの照射後に現像された場合には現像後に除去されず、かつ、第3の描画パターンでの光1001および第4の描画パターンでの光1001Aの双方の照射後に現像された場合には現像後に除去される。このような構成によれば、光1001および光1001Aの双方が照射されたレジスト612Bが除去された幅E3の領域に、幅が1μmである金属パターン701をめっき形成することができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、隣接領域において、描画光が照射されたレジスト602Aおよびレジスト602Bは、現像後に残存する。このような構成によれば、光1001および光1001Aのいずれも照射されていないレジスト602を除去することによって、レジスト602が除去された幅E4の領域に、幅が1μmである金属パターン701をめっき形成することができる。
また、以上に記載された実施の形態によれば、基板Wはガラス基板であり、かつ、金属パターン700の材料は銅である。このような構成によれば、ガラス基板に、微細な銅線パターンを形成することができる。
以上に記載された実施の形態によれば、描画装置は、基板Wの上面に配置された感光材料に対し、描画光を照射する照射部と、照射部の動作を制御する制御部80とを備える。ここで、照明部は、たとえば、光学ユニット40などに対応するものである。制御部80は、光学ユニット40に、感光材料に対し、第1の描画パターンで描画光を照射させる。また、制御部80は、光学ユニット40に、感光材料に対し、第1のシフトパターンを少なくとも一部に有する第2の描画パターンで、描画光を照射させる。ここで、第1のシフトパターンは、第1の描画パターンにおける対応する単位パターンに少なくとも一部で重なり、かつ、対応する単位パターンからずれる単位パターンである。
このような構成によれば、焦点深度の低下などを抑制しつつ、形成されるパターン形状の微細化を実現することができる。
なお、上記の構成に本願明細書に例が示された他の構成を適宜追加した場合、すなわち、上記の構成としては言及されなかった本願明細書中の他の構成が適宜追加された場合であっても、同様の効果を生じさせることができる。
<以上に記載された実施の形態の変形例について>
上記の実施の形態では、ネガ型の感光材料を用いる2重照射処理と、ポジ型の感光材料を用いる2重照射処理とがそれぞれ説明されたが、2重照射処理のうち、1回目の光の照射の際にはネガ型(またはポジ型)の感光材料を用い、さらに、2回目の光の照射の際にはポジ型(またはネガ型)の感光材料を用いてもよい。すなわち、1回目の光の照射と、2回目の光の照射とで、異なる種類の感光材料を用いてもよい。
また、上記の実施の形態では、2重照射処理のための1回目の光の照射と、2回目の光の照射とは異なるタイミングで行われたが、双方の光の照射が同時に行われてもよい。すなわち、たとえば図19に示された描画パターンと図20に示された描画パターンとが同時に用いられ、双方に同時に光が照射されてもよい。
以上に記載された実施の形態では、それぞれの構成要素の材質、材料、寸法、形状、相対的配置関係または実施の条件などについても記載する場合があるが、これらはすべての局面においてひとつの例であって、本願明細書に記載されたものに限られることはないものとする。
したがって、例が示されていない無数の変形例、および、均等物が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。たとえば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合が含まれるものとする。
1 描画装置
10 ステージ
20 ステージ駆動機構
21 回転機構
22 支持プレート
23 副走査機構
24 ベースプレート
25 主走査機構
30 ステージ位置計測部
40 光学ユニット
41 レーザー駆動部
42 レーザー発振器
43 照明光学系
44 空間光変調ユニット
45 投影光学系
46 ミラー
50 撮像部
60 搬送装置
61 ハンド
62 ハンド駆動機構
70 プリアライメント部
80 制御部
81 CPU
82 ROM
83 RAM
84 記憶装置
85 バスライン
86 入力部
87 表示部
88 通信部
101 本体フレーム
102 処理領域
103 受け渡し領域
104 カセット載置部
105 基台
107 支持フレーム
211 回転軸部
212 回転駆動部
231,251 リニアモータ
232,252 ガイド部材
401 光源部
402 ヘッド部
441 空間光変調器
501 照明ユニット
600 シード層
601,601A,601B,602,602A,602B,611,611A,611B,612,612A,612B,801,801A,802,802A レジスト
700,701 金属パターン
900,901 パターン形状
1000,1000A,1001,1001A 光

Claims (12)

  1. 基板の上面に配置された感光材料に対し、第1の描画パターンで描画光を照射する工程と、
    前記感光材料に対し、第1のシフトパターンを少なくとも一部に有する第2の描画パターンで、前記描画光を照射する工程と、
    前記第1の描画パターンおよび前記第2の描画パターンでの前記描画光の照射後に、前記感光材料を現像する工程と、
    現像された前記感光材料に基づいて、前記基板の上面に第1のパターン形状を形成する工程とを備え、
    前記第1のシフトパターンは、前記第1の描画パターンにおける対応する単位パターンに少なくとも一部で重なり、かつ、対応する前記単位パターンからずれる前記単位パターンである、
    描画方法。
  2. 請求項1に記載の描画方法であり、
    前記単位パターンはライン形状であり、
    前記第1のシフトパターンは、対応する前記単位パターンから、前記ライン形状が延びる方向とは交差する方向にずれる前記単位パターンである、
    描画方法。
  3. 請求項1または2記載の描画方法であり、
    前記描画光が照射された前記感光材料の少なくとも一部は、現像後に除去される、
    描画方法。
  4. 請求項3に記載の描画方法であり、
    前記感光材料は、前記第1の描画パターンでの前記描画光および前記第2の描画パターンでの前記描画光のうちのどちらか一方のみの照射後に現像された場合には現像後に除去されず、かつ、前記第1の描画パターンでの前記描画光および前記第2の描画パターンでの前記描画光の双方の照射後に現像された場合には現像後に除去される、
    描画方法。
  5. 請求項1または2に記載の描画方法であり、
    前記描画光が照射された前記感光材料は、現像後に残存する、
    描画方法。
  6. 請求項1から5のうちのいずれか1つに記載の描画方法であり、
    前記第1のパターン形状が形成された領域に隣接する領域である隣接領域において、前記感光材料に対し、第3の描画パターンで前記描画光を照射する工程と、
    前記隣接領域において、前記感光材料に対し、第2のシフトパターンを少なくとも一部に有する第4の描画パターンで、前記描画光を照射する工程と、
    前記第3の描画パターンおよび前記第4の描画パターンでの前記描画光の照射後に、前記感光材料を現像する工程と、
    現像された前記感光材料に基づいて、前記基板の上面に第2のパターン形状を形成する工程とをさらに備え、
    前記第2のシフトパターンは、前記第3の描画パターンにおける対応する前記単位パターンに少なくとも一部で重なり、かつ、対応する前記単位パターンからずれる前記単位パターンである、
    描画方法。
  7. 請求項6に記載の描画方法であり、
    前記単位パターンはライン形状であり、
    前記第2のシフトパターンは、対応する前記単位パターンから、前記ライン形状が延びる方向とは交差する方向にずれる前記単位パターンである、
    描画方法。
  8. 請求項6または7に記載の描画方法であり、
    前記隣接領域において、前記描画光が照射された前記感光材料の少なくとも一部は、現像後に除去される、
    描画方法。
  9. 請求項8に記載の描画方法であり、
    前記隣接領域における前記感光材料は、前記第3の描画パターンでの前記描画光および前記第4の描画パターンでの前記描画光のうちのどちらか一方のみの照射後に現像された場合には現像後に除去されず、かつ、前記第3の描画パターンでの前記描画光および前記第4の描画パターンでの前記描画光の双方の照射後に現像された場合には現像後に除去される、
    描画方法。
  10. 請求項6または7に記載の描画方法であり、
    前記隣接領域において、前記描画光が照射された前記感光材料は、現像後に残存する、
    描画方法。
  11. 請求項1から10のうちのいずれか1つに記載の描画方法であり、
    前記基板はガラス基板であり、かつ、前記第1のパターン形状の材料は銅である、
    描画方法。
  12. 基板の上面に配置された感光材料に対し、描画光を照射する照射部と、
    前記照射部の動作を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記照射部に、前記感光材料に対し、第1の描画パターンで前記描画光を照射させ、
    前記照射部に、前記感光材料に対し、第1のシフトパターンを少なくとも一部に有する第2の描画パターンで、前記描画光を照射させ、
    前記第1のシフトパターンは、前記第1の描画パターンにおける対応する単位パターンに少なくとも一部で重なり、かつ、対応する前記単位パターンからずれる前記単位パターンである、
    描画装置。
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