JP2022023392A - マーク形成方法、パターン形成方法、及びリソグラフィ装置 - Google Patents

マーク形成方法、パターン形成方法、及びリソグラフィ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】位置合わせ用のマークの検出精度の低下を抑制すること。【解決手段】基板に照射光を照射することにより、基板にマークを形成するマーク形成方法であって、照射光の周走査を行い、マークが形成される基板の予定領域のうち、マークの外縁を含まない領域を照射する第1照射工程と、照射光の周走査を行い、基板のマークが形成される予定領域の外縁を含む領域を照射し、マークの形成を完了する第2照射工程と、を含み、第2照射工程では、第1照射工程で照射した領域を含むように、照射光を照射する。【選択図】図5

Description

本発明は、マーク形成方法、パターン形成方法、及びリソグラフィ装置に関する。
近年、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(FPD)の製造においては、ディスプレイの大きさが大型化しており、基板を無駄なく利用することが求められている。そのため、基板の利用効率を向上させるために、1枚の基板に異なるサイズのパネルを複数の装置を用いて形成する、いわゆるMMG(Multi Model on Glass)と呼ばれる技術が注目されている。MMG技術では、基板に形成された位置合わせ用のマークを計測することにより、複数の露光装置で露光されるそれぞれの領域の相対位置関係を保証することができる。
特許文献1には、位置合わせ用のマークの検出精度を向上させるために、パルスレーザーが照射される照射スポットをリング状に重ね合わせて照射し、樹脂誘電体層をリング状に掘削する内容が開示されている。
特開2005-244182号公報
しかしながら、マーク形成時に発生する粉塵が周囲に飛散することによって、位置合わせ用のマークの検出精度を低下させてしまうおそれがある。例えば、掘削により形成したマークの近傍に粉塵が飛散してしまうと、マークの検出精度が低下してしまう。
そこで、本発明は、位置合わせ用のマークの検出精度の低下を抑制するために有利なマーク形成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としてのマーク形成方法は、基板に照射光を照射することにより、前記基板にマークを形成するマーク形成方法であって、前記照射光の周走査を行い、前記マークが形成される前記基板の予定領域のうち、前記マークの外縁を含まない領域を照射する第1照射工程と、前記照射光の周走査を行い、前記基板の前記マークが形成される予定領域の外縁を含む領域を照射し、前記マークの形成を完了する第2照射工程と、を含み、前記第2照射工程では、前記第1照射工程で照射した領域を含むように、前記照射光を照射することを特徴とする。
本発明によれば、例えば、位置合わせ用のマークの検出精度の低下を抑制するために有利なマーク形成方法を提供することができる。
露光装置の構成を示す概略図である。 基板へのアライメントマーク形成を示す図である。 アライメントマーク形成の手順を示す図である。 比較例におけるアライメントマーク形成を示す図である。 本実施形態におけるアライメントマーク形成を示す図である。 アライメントマークを用いてパターンを形成した基板を示す図である。 照射光の照射条件を決定するフローチャートである。 パターン形成方法のフローチャートである。
以下に、本発明の好ましい実施形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。尚、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
(リソグラフィ装置の構成)
本実施形態では、基板にパターンを形成するリソグラフィ装置の一例として、フラットパネルディスプレイ(FPD)製造用の露光装置によるマーク形成方法を説明する。露光装置は、原版(マスク、レチクル等)を照明し、原版のパターンを基板(ウエハ、ガラス基板等)に露光する装置である。露光装置は、例えば、投影光学系を用いて原版のパターンを、感光剤(レジスト)が塗布された基板に投影して、感光剤に潜像パターンを形成する。
図1は、第1実施形態の露光装置10の概略図である。基板16の表面に対して垂直な方向(鉛直方向)をZ方向として、Z方向に対して垂直な方向をそれぞれX、Y方向とする。本実施形態の露光装置10は、照明系1、原版3のパターンを基板16に投影する投影光学系4を有する。また、露光装置10は原版3と基板16のアライメントマークを検出するアライメントスコープを有する。照明系1は、例えば、光源やレンズやミラーを含む。光源としては、例えば、水銀ランプやLED光源が用いられる。
照明系1は所定の形状の照明領域を形成し、原版3の一部を照明する。投影光学系4は、照明系1によって照明される原版3のパターンの像を基板16上に投影する。原版3は投影光学系4の物体面の位置に配置され、基板16は投影光学系4の像面の位置に配置される。原版3は不図示のステージに保持されている。投影光学系4は、等倍、拡大及び縮小の結像光学系のいずれとしても構成されうる。図1には、ミラー14、凹面鏡12及び凸面鏡15を有する投影光学系を示す。照明系1によって照明される原版3のパターンの像は、投影光学系4内のミラー14、凹面鏡12、凸面鏡15、凹面鏡12、ミラー14を経て基板16に結像する。ステージ17は基板16を保持するための保持機構を有する。
基板16はステージ17の保持機構に保持される。また、ステージ17は、ステージ17上において基板16のX、Y位置やZ軸周りの角度を調整するための調整機構を有する。ステージ17は制御部18からの駆動指令に基づいて駆動され、基板16の位置が制御される。制御部18は、干渉計やエンコーダ等のポジションセンサによって計測されたステージ17の位置や角度に基づいて、X、Y及びZ方向におけるステージ17の位置やそれらの方向周りの回転角度の制御を行う。そして、露光装置10は原版3に対して基板16の位置合わせを行って、原版3と基板16を所定の方向に同期して移動させながら基板16に対して原版3のパターンを露光する。このとき、照明系1による照明領域が原版3上を移動して原版3のパターン全体が照明され、投影光学系4による投影領域が基板16上を移動して基板16が露光される。このように原版3と基板16を同期して移動させながら基板16が露光される領域を露光領域とする。
また、本実施形態の露光装置10はマーク形成部19を有する。制御部18は、マーク形成部19を制御する。制御部18は、所定の位置にステージ17を移動させ、マーク形成部19が照射光を照射するように制御し、基板16にアライメントマークが形成される。
マーク形成部19は、投影光学系4を支持する構造体に固定して配置される。マーク形成部19は、レーザー等の光源を用いて、ステージ17上に保持されている基板16に向かってレーザー光等のスポット状の光束の照射光を照射する。そして、マーク形成部19は、光の照射によって位置合わせ用のアライメントマークを基板16に形成する。制御部18は、設定された照射条件で照射光を照射するようにマーク形成部19を制御する。また、波長フィルタ、NDフィルタ又はシャッタ(遮光板)、減衰器を用いて、照射光の照明条件を調整しても良い。
マーク形成部19によって基板16上に形成されたアライメントマークは計測部20により計測される。計測部20は、投影光学系4を支持する構造体に固定して配置される。マーク形成部19と計測部20との相対位置は既知の関係に配置されている。尚、マーク形成部19と計測部20は移動可能に構成されていても良い。計測部20は光源を用いてアライメントマークを照明する照明系と、アライメントマークを撮像するセンサ(撮像部)を有する。計測光の波長は、例えば、500~600nmである。センサとして、受光した光を電気信号に光電変換するエリアイメージセンサを用いることができる。制御部18は、撮像されたアライメントマークを含む画像を取得して記憶する記憶部(メモリなど)と、取得した画像のデータを用いてアライメントマークの位置を算出する演算部(CPUなど)を有する。制御部18は、その演算部によって算出されたアライメントマークの位置(計測結果)のデータを取得し、その計測結果に基づいて、X、Y方向におけるステージ17の位置やZ方向周りの回転の制御を行い、原版3に対して基板16の位置合わせを行う。そして、制御部18は、照明系1、投影光学系4、ステージ17等を制御して、位置合わせされた基板16に対して原版3のパターンを露光する。
図2にマーク形成部19を用いたアライメントマークの形成の様子を示す。図2(a)では、平坦な板状の基材(例えば、ガラス)16aと、基材16aの上部に塗布されている感光剤16bにより構成された基板16にアライメントマークを形成する様子を示している。図2(b)では、基材16aと感光剤16bの間に金属膜16cが構成された基板16にアライメントマークを形成する様子を示している。以下の説明では、基板16の構成を図2(a)で図示した構成として説明するが、これに限らず、例えば、基板16の上面が感光剤16b以外で構成されていても良い。マーク形成部19から照射される照射光は、例えば、パルスレーザー光であり、スポット状の光束をパルス状に基板16に向かって照射する。感光剤16bの材料は、例えば樹脂を主成分とする感光性材料であり、樹脂としてノボラック型やレゾール型のフェノール樹脂が挙げられる。また、アライメントマークは、例えばアブレーション加工によって形成され、感光剤16bの一部を除去することによりアライメントマークが形成されても良い。
図3にアライメントマークを形成するマーク形成方法を示す。マーク形成部19は、感光剤16bに光が吸収される波長の照射光をパルス状に照射する。まず、図3(a)に図示するように、マーク形成部19から照射される第1パルスP1を感光剤16bに照射する。このとき、第1パルスP1は、感光剤16bを光エネルギーによって局所的に蒸散させる。第1パルスP1が照射された領域を、以下では第1スポットS1と呼ぶ。
次に、図3(b)に図示するように、マーク形成部19から照射される第2パルスP2を感光剤16bに照射する。このとき、第2パルスP2が照射される領域である第2スポットS2が第1スポットS1の一部または全てと重なるように、第2パルスP2を照射する。その後も、同様に複数のパルスを照射することで、照射光で照射された領域の感光剤16bが除去されることにより、照射光で照射されていない領域の感光剤16bとは異なる光反射率となるアライメントマークが形成される。
マーク形成部19の光源から照射された照射光は、例えば、駆動するミラーや、基板に照射光を集光させるためのレンズを経由して基板16上に照射される。第1パルスP1で照射した第1スポットS1に対して第2パルスP2で照射する第2スポットS2の一部を重ね合わせるよう照射光を走査するために、制御部18がミラーやレンズの位置や角度を制御し、照射光をX、Y方向に駆動させる。また、照射光の走査にミラーやレンズを使用せずに、ステージ17を駆動させて基板16に照射される照射光の位置を変化させても良い。感光剤16bの材質や厚みによって照射する条件を設定することで、感光剤16bに過剰なエネルギーを与えることを制限し、検出精度の高いマークを形成することが可能となる。
また、照射光により蒸散した感光剤16bは、デブリ(感光剤16bの粉塵)として周囲に飛散する。デブリは、気体及び固体状のものを含む。デブリは、不図示の回収装置により吸引されて回収されても良いし、デブリに空気を吹き付けて飛ばした先の回収装置により回収されても良い。回収装置は、デブリを効率的に回収するために、形成されるアライメントマークに近い位置に配置されることが望ましい。
(マーク形成の比較例)
本実施形態のマーク形成の比較例について、図4を参照して説明する。図4は、リング状のアライメントマークを形成する例である。まず初めに、第1照射光である第1パルスP1で基板16を照射することにより、スポットS11を形成する。次に、形成されたスポットS11の少なくとも一部を周方向に重ね合わせて第2照射光である第2パルスP2を照射し、スポットS12を形成する。この工程を繰り返し、照射光を周走査することにより、スポットS13、S14やその後のスポットを形成していく。ここで、照射光の周走査とは、照射光により照射される照射位置が照射開始位置から周方向に移動し、再び照射開始位置に戻るようにループするような走査のことである。
比較例では、それぞれのスポットの中心の軌跡が、軌跡Cとなるように照射光を周走査しながら照射することで、リング状のアライメントマークAM1を形成する。周走査を複数回行うことで、アライメントマークの検出精度を向上させても良い。
(本実施形態におけるマーク形成)
本実施形態におけるマーク形成について、図5を参照して説明する。図5は、円形状のアライメントマークAM2を形成する例である。図5では、アライメントマークAM2の外縁よりも内側の全領域に照射光を照射する例について説明するが、これに限らず、アライメントマークAM2の外縁の内側領域に未照射領域が残っていても良い。
本実施形態におけるマーク形成も比較例におけるマーク形成と同様に、照射光を周走査させることにより、アライメントマークを形成する。尚、図5では、各スポットの中心の軌跡が、軌跡C1、C2、C3となるように、照射光をマーク形成予定領域内における軌跡C1、C2、C3の順番にそれぞれ周走査することで、アライメントマークを形成する。以下では軌跡C3での照射方法のみを詳細に説明するが、軌跡C1、C2、C3のそれぞれでの照射光の照射方法は同様である。
まず初めに、各スポットの中心の軌跡が、軌跡C1となるように照射光を周走査し、基板16を照射する。次に、各スポットの中心の軌跡が、軌跡C2となるように照射光を周走査し、基板16を照射する。このとき、図5で示すように、軌跡C1の周走査で照射した領域を少なくとも一部を含むように軌跡C2の周走査を実行しても良いし、軌跡C1の周走査で照射した領域を含まないように軌跡C2の周走査を実行しても良い。
次に、各スポットの中心の軌跡が、軌跡C3となるように照射光を周走査し、基板16を照射する。軌跡C3の照射は、第1照射光である第1パルスP1で基板16を照射することにより、第1スポットS21を形成する。次に、形成された第1スポットS21の少なくとも一部を周方向に重ね合わせて第2照射光であるパルスP2を照射し、第2スポットS22を形成する。この工程を繰り返し、照射光を周走査することにより、第3スポットS23、第4スポットS24と複数のスポットを形成していく。このとき、軌跡C2の周走査で照射した領域を少なくとも一部含むように、軌跡C3の周走査を実行する。軌跡C3の周走査を実行することにより、アライメントマークAM2の形成が完了される。
照射光の照射条件は、制御部18により制御される。照射光の照射条件とは、例えば、照射光の波長、照射光の周方向の重ね合わせ幅、照射光の径方向の重ね合わせ幅、照射光の照射強度、照射光の照射時間、周走査中に照射光を照射する回数、照射光を周走査する回数である。照射光の周方向の重ね合わせ幅とは、例えば、上記の説明の第1スポットS21と第2スポットS22が重複している幅である。照射光の径方向の重ね合わせ幅とは、例えば、軌跡C1と軌跡C2、軌跡C2と軌跡C3の周走査のように、隣り合う軌跡で照射光を周走査して照射された領域が径方向に重複している幅である。
照射光の照射条件は、照射対象物(例えば、感光剤16b)の材質、厚さ、特性、塗布条件等の基板情報に基づいて、事前にテストして決めることができる。例えば、アライメントマークを検出できる条件、感光剤16bへの影響が少ない条件、デブリの少ない条件、基材16aへの影響が少ない条件などに基づいて、照射条件を決定することができる。照射光は、例えば、照射対象物となる感光剤16bの吸収率の情報に基づき予め決定され、一般的な感光剤に吸収率を持つ355nmの波長を含む光が用いられ得る。また、制御部18は、照射対象物の物性の情報を取得する取得部を有し、取得部が取得した情報に基づいて照射光の照射条件が決定されても良い。
本実施形態のマーク形成では、同じ領域に複数回の周走査を実行しても良く、その場合には、比較的小さい照射光の照射強度で、検出精度の高いアライメントマークの形成を行うことができる。1回の周走査で、照射光の照射強度を大きくする場合には、照射した照射光により感光剤16bの下層に位置する基材16aにも影響を与えて、基板16のパターン形成に悪影響を及ぼす可能性がある。そのため、同じ領域に複数回の周走査を実行することが望ましい。また、軌跡C1、C2、C3の順番に1回の周走査を複数回行うよりも、複数回の周走査を軌跡C1、C2、C3の順番に実行する方が、アライメントマークAM2を形成する時間を短縮できる点で有利である。
また、本実施形態のマーク形成では、軌跡C2の周走査で照射した領域と軌跡C3の周走査で照射した領域の少なくとも一部が径方向に重複している。一方、比較例では、リング状に感光剤16bを除去することによりマークを形成している。アライメントマークの検出精度を低下させる要因は、マーク外縁付近に飛散するデブリであるため、マーク形成予定領域の外縁を含む周走査で除去する感光剤16bの量が多い程、アライメントマークの検出精度の低下が問題となる。本実施形態のマーク形成では、既に照射された感光剤16bの領域と径方向に重複するように次の周走査を実行している。そのため、マーク形成予定領域の外縁を含む領域を周走査で除去される感光剤16bの量は、比較例における周走査で除去される感光剤16bの量よりも少ない。したがって、本実施形態では、比較例と比べて、アライメントマークの外縁付近に飛散するデブリの量が抑制され、アライメントマークの検出精度の低下を抑制することができる。
このとき、軌跡C2の周走査で照射した領域の径方向の幅をR、軌跡C2とC3の周走査で照射した領域のうち重複する領域の径方向の幅をrとしたとき、以下の式(1)を満たすことが望ましい。
1/4≦r/R≦3/4・・・(1)
式(1)の条件を満たさない場合には、本実施形態の効果を十分に得られない。例えば、r/Rが1/4より小さい場合には、軌跡C2の周走査で照射した領域と軌跡C3の周走査で照射した領域の重複する面積が少ないため、軌跡C3の周走査で生じるデブリの量を十分に減少させることができない。また、r/Rが3/4より大きい場合には、軌跡C2の周走査を実行した際に生じるデブリがアライメントマークAM2の検出精度の低下に影響を与えてしまうおそれがある。
アライメントマークAM2の検出精度の低下を更に抑制するためには、以下の式(2)を満たすことが望ましい。
2/5≦r/R≦3/5・・・(2)
式(2)の条件を満たす場合には、アライメントマークAM2の検出精度の低下を更に抑制することが期待される。
また、本実施形態のマーク形成では、周走査を軌跡C1、C2、C3の順で行い、アライメントマークを形成する例について説明したが、軌跡C2、C1、C3の順で周走査を行い、アライメントマークを形成しても良い。
また、本実施形態のマーク形成では、比較例との対比のため、円形状のアライメントマークを形成する例について説明したが、これに限らず、四角、十字、ライン状等のマーク形状でも良いし、これらのマーク形状を組み合わせたアライメントマークでも良い。
(基板へのパターン形成処理)
本実施形態におけるパターン形成処理を説明する。本実施形態におけるパターン形成処理では、基板16へ原版3のパターンを転写する前に、マーク形成部19が転写すべき露光領域の外側に照射光を照射し、位置合わせ用のアライメントマークAMを形成する。
図6は、アライメントマークAMを用いて第1露光領域と第2露光領域の位置を決定し、パターン形成処理が行われた基板を示す図である。2つの第1露光領域のそれぞれは互いに面積が同じで、3つの第2露光領域のそれぞれも互いに面積が同じである。第1露光領域と第2露光領域とは互いに面積が異なる。そのため、第1露光領域の幅に合わせた照明領域で基板16を露光することができる第1露光装置を用いて、基板をY方向に移動させながら2つの第1露光領域を露光する。次に、第2露光領域の幅に合わせた照明領域で基板を露光することができる第2露光装置を用いて、基板をX方向に移動させながら3つの第2露光領域を露光する。
尚、第1露光装置と第2露光装置は別の装置、つまり、それぞれの露光装置がチャンバー(筐体)で覆われている装置として説明した。ただし、同じチャンバー内に、1つの照明系と1つの投影系を一組(1ステーション)として複数組の光学系を配置して、複数組の光学系を用いて第1の露光領域と第2の露光領域を露光しても良い。または、同一の露光装置に、搬出した基板を90度回転して再度搬入して、90度回転した状態で露光しても良い。このような方法で第1露光領域と第2露光領域を露光することによって、デバイスやカラーフィルタなどの物品を製造することができ、多様な生産ニーズに応じた効率的な生産を行うことができる。
本実施形態のアライメントマークの形成における照射光の照射条件を決定するための処理について説明する。図7は、照射光の照射条件を決定するためのフローチャートである。以下では、使用する基板と同等の構成であるテスト基板に照射条件を変えながらマーク形成を行い、計測結果に基づいて事前に照射条件を決定する方法について説明しているが、これに限らず、パターン形成処理の工程の1つとして照射条件を決定しても良い。また、以下では、第1露光装置でアライメントマークの形成や計測を行っているが、露光装置とは別のマーク形成装置や計測装置を用いて照射光の照射条件を決定しても良い。
ステップS701では、制御部18が基板情報を取得する。基板情報は、照射対象物(例えば、感光剤16b)の材質、厚さ、特性、塗布条件のうち、少なくとも1つを含む。基板情報は、例えば、ユーザが管理する管理サーバ上から取得しても良いし、ユーザに入力された情報に基づいて取得しても良いし、基板16を第1露光装置の光センサ等により計測することにより取得しても良い。
ステップS702では、前記ステップS701で取得した基板情報に基づいて、照射光の照射条件を決定する。照射条件は、照射光の波長、照射光のスポット間の重ね合わせ幅、照射光の照射強度、照射光の照射時間、周走査中に照射光を照射する回数、照射光を周走査する回数のうち、少なくとも1つを含む。アライメントマークを形成する際にマーク近傍に飛散するデブリの量を抑制するために、例えば、照射光の照射強度は低く、照射光の周方向の重ね合わせ幅は小さい条件であることが好ましい。
ステップS703では、ステップS702で決定された照射条件に基づいて、制御部18がマーク形成部19を制御し、アライメントマークを形成する。
ステップS704では、ステップS703で形成されたアライメントマークが検出可能であるか否かを判定する。アライメントマークの検出が可能である場合は、照射光の照射条件の設定は終了となり、アライメントマークの検出が不可能である場合には、ステップS702へと戻る。また、アライメントマークの検出が不可能である場合には、その原因の分析を制御部18が行い、その結果に基づいてステップS702のアライメントマーク形成が行われても良い。そして、照射光の照射条件が決定されるまでステップS702~S704の工程を繰り返す。
次に、本実施形態におけるパターン形成処理の一例として、第1露光装置と第2露光装置を使用して1つの基板にパターンを形成する処理について説明する。図8は、パターン形成処理のフローチャートである。図8に示すフローチャートの各工程は、制御部18が各部を制御することにより実行される。
ステップS801では、基板16を第1露光装置に搬入する。
ステップS802では、事前に決定された照射光の照射条件に基づいて、制御部18がマーク形成部19を制御し、第1露光装置の座標系のもとで、アライメントマークを形成する。
ステップS803では、ステップS802で形成されたアライメントマークを、制御部18がマーク計測部21を制御することにより計測する。マーク計測部21は、第1露光装置の座標系のもとで、アライメントマークの位置情報を取得する。
ステップS804では、第1露光領域の位置を決定し、制御部18が第1露光装置の各部を制御することにより、第1露光領域のパターン形成が実行される。
ステップS805では、制御部18が、第1露光領域のパターンが形成された基板16を第1露光装置から搬出するよう不図示の搬送装置を制御する。基板は第2露光装置へと搬送される。第2露光装置へと搬送される前に、Z軸を中心として基板をXY平面に対して90度回転させる動作を行っても良い。
ステップS806では、ステップS802で形成されたアライメントマークを計測し、第2露光装置の座標系のもとで、アライメントマークの位置情報を取得する。
ステップS807では、ステップS803、S806で取得したアライメントマークの位置情報に基づいて、第2露光領域の位置を決定し、第2露光装置の制御部が各部を制御することにより、第2露光領域のパターン形成が実行される。
このとき、第1露光装置の座標系のもとで計測されたアライメントマークの位置と、第2露光装置の座標系のもとで計測されたアライメントマークの位置との差分を求める。当該差分に基づいて、第2露光装置の座標系のもとで基板16に形成される第2露光領域を補正する。具体的には、第1露光装置と第2露光装置におけるパターン形成特性の個体差に起因する位置関係のずれが補正されるように、基板16に形成される第2露光領域を決定する。パターン形成特性の個体差とは、例えば、装置座標系の誤差、基板16が載置された際に生じる位置誤差、基板16の温度変化により基板16が伸縮しアライメントマーク位置がずれる温度倍率誤差、アライメントマークの計測誤差等である。
第2露光領域の位置を補正する方法として、例えば、第2露光装置の制御部が第2露光装置の投影光学系の構成要素の1つである光学素子(例えば、2枚の平行平板)の駆動や回転を制御する。光学素子の駆動や回転によって、基板16の露光位置の補正(例えば、走査露光する方向であるY方向や、走査露光する方向に垂直な方向であるX方向の倍率の補正)が可能である。
ステップS808では、第1露光領域と第2露光領域のパターンが形成された基板16を第2露光装置から搬出する。
上述したように、本実施形態におけるパターン形成処理では、比較例と比べてアライメントマークのエッジ周辺に飛散するデブリの量が抑制される。そのため、アライメントマークの検出精度の低下を抑制することができる。その結果、本実施形態のパターン形成では、基板16に形成するパターンの形成精度の悪化も抑制することができる。
(物品の処理の実施形態)
本発明の実施形態にかかる物品の製造方法は、例えば、フラットパネルディスプレイ(FPD)を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、基板上に塗布された感光剤に上記の露光装置を用いて潜像パターンを形成する工程(基板を露光する工程)と、かかる工程で潜像パターンが形成された基板を現像する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
10 露光装置
16 基板
18 制御部
19 マーク形成部

Claims (17)

  1. 基板に照射光を照射することにより、前記基板にマークを形成するマーク形成方法であって、
    前記照射光の周走査を行い、前記マークが形成される前記基板の予定領域のうち、前記マークの外縁を含まない領域を照射する第1照射工程と、
    前記照射光の周走査を行い、前記基板の前記マークが形成される予定領域の外縁を含む領域を照射し、前記マークの形成を完了する第2照射工程と、を含み、
    前記第2照射工程では、前記第1照射工程で照射した領域を含むように、前記照射光を照射することを特徴とするマーク形成方法。
  2. 前記第2照射工程では、第1照射光を照射して形成される第1スポットを含むように、前記第1照射光の後に照射される第2照射光を照射して形成される第2スポットを形成することを特徴とする請求項1に記載のマーク形成方法。
  3. 前記基板の基板情報に基づいて、前記照射光の照射条件を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載のマーク形成方法。
  4. 前記照射条件は、前記照射光の波長、前記照射光の周方向の重ね合わせ幅、前記照射光の径方向の重ね合わせ幅、前記照射光の照射強度、前記照射光の照射時間、前記周走査中に前記照射光を照射する回数、前記照射光を周走査する回数のうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項3に記載のマーク形成方法。
  5. 前記基板情報は、パターン形成処理を行う前に取得された情報であることを特徴とする請求項3又は4に記載のマーク形成方法。
  6. 前記基板情報は、前記基板に構成されている感光剤の材質、厚さ、特性、及び塗布条件のうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載のマーク形成方法。
  7. 前記マークは、前記基板に構成されている感光剤の一部を前記照射光で蒸散させることにより形成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のマーク形成方法。
  8. 前記照射光は、前記感光剤が吸収率を持つ波長を含む光であることを特徴とする請求項7に記載のマーク形成方法。
  9. 前記マークは、円形状のマークであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のマーク形成方法。
  10. 前記照射光は、前記マークの外縁よりも内側の全領域を照射することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のマーク形成方法。
  11. 前記照射光は、パルスレーザー光であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のマーク形成方法。
  12. 前記第1照射工程で前記照射光を周走査して照射した領域の幅をR、前記第1照射工程と前記第2照射工程で前記照射光を周走査して照射した領域のうち重複する領域の幅をrとしたとき、
    1/4≦r/R≦3/4
    となるように、前記第2照射工程において前記照射光を照射することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のマーク形成方法。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のマーク形成方法によりマークが形成された基板にパターンを形成することを特徴とするリソグラフィ装置。
  14. 前記マークは、前記リソグラフィ装置でパターンを形成する第1露光領域と、前記リソグラフィ装置とは別のリソグラフィ装置でパターンを形成する第2露光領域との相対位置関係を決定するための位置合わせ用のマークであることを特徴とする請求項13に記載のリソグラフィ装置。
  15. 請求項13又は14に記載のリソグラフィ装置を用いて前記基板にパターンを形成する第1パターン形成工程と、
    前記リソグラフィ装置とは別のリソグラフィ装置を用いて前記基板にパターンを形成する第2パターン形成工程と、を含むパターン形成方法。
  16. 請求項15に記載のパターン形成方法により基板を露光する露光工程と、
    前記露光工程で露光された前記基板を現像する現像工程と、
    前記現像工程で現像された前記基板に対して、酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージングのうち、少なくとも1つの処理を行う処理工程と、を含み、
    前記処理工程で処理された前記基板から物品を製造することを特徴とする物品の製造方法。
  17. 請求項15に記載のパターン形成方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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