JP2011035333A - 走査型露光装置、走査型露光方法、半導体装置の製造方法およびプログラム - Google Patents

走査型露光装置、走査型露光方法、半導体装置の製造方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ウエハのエッジ部まで精度よく露光する。
【解決手段】フォーカス測定光ELを照射するショット領域Sが、ウエハ6のエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域Sである場合には、所定数のスリット状領域SLおきに露光面の高さを測定し、ウエハ6のエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域Sである場合には、ウエハ6のエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域Sに比べて、多くのスリット状領域SLの露光面の高さを測定する走査型露光装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、走査型露光装置、走査型露光方法、半導体装置の製造方法およびプログラムに関する。
リソグラフィ技術を用いてウエハ上に微細パターンを高精度に形成するためには、投影光学系の焦点をウエハの露光面に的確に合わせる必要がある。そこで、ウエハの所定領域への露光と並行して、次に露光すべき領域の露光面の高さを測定し、その領域を露光する際、前記測定の結果に基づきウエハステージを駆動して投影光学系の焦点高さ位置にウエハ表面を持っていき、露光する技術がある。このような技術は、例えば特許文献1に記載されている。
特開平8−37150 特表2000−511704
一つのショット領域内をスリット状の領域単位で走査しながら露光する走査型露光方法がある。このような露光方法によれば、一つのショット領域内を一度に露光する一括露光方法に比べて、一つのショット領域内におけるウエハステージの位置補正の自由度が大きい。よって、精度の良い露光を行うことができる。
しかし、一般的に、走査型露光装置における露光走査スピードは、露光スループットを最大にするため、必要精度を保って露光できる最大スピードに設定される。そして、ウエハの露光面の高さの測定は露光と並行して同時に行われるので、露光面の高さの測定も露光と同じ走査スピードで行われる。当然、上述のように、露光面の高さを測定し、測定結果を利用してウエハステージの位置とウエハ表面の傾きを補正後、露光を行うためには、露光前に露光面の高さの測定が終了していないといけない。しかし、通常一つのスリット状領域の露光面の高さを測定するのに要する時間は、必要精度を保って一つのスリット状領域を露光する時間より長い。よって、露光の走査スピードを上述のような必要精度を保って露光できる最大スピードに設定した場合、ショット領域内のすべてのスリット状領域の露光面の高さを測定することはできない。
そこで、一般的には、所定数のスリット状領域おきに露光面の高さを測定し、測定しなかったスリット状領域を露光する際は、その前に測定した露光面の高さを用いて補正されたウエハステージ位置にて露光を行う。すなわち、図13に示すようなショット領域S10において、スリット状領域SL10、SL20、・・・、SL90の順に露光する場合、すべてのスリット状領域SL10乃至SL90の露光面の高さを測定するのでなく、例えばSL10、SL40、SL70と所定間隔おきに、この順に露光面の高さを測定する。そして、SL10、SL20、SL30を露光する際にはSL10の露光面の高さにてウエハステージ位置を設定し、露光する。また、SL40、SL50、SL60を露光する際にはSL40の露光面の高さにてウエハステージ位置を設定し、SL70、SL80、SL90を露光する際にはSL70の露光面の高さにてウエハステージ位置を設定し、露光する。各スリット内で全体的に焦点を合わせるため、実際の露光時に、スリットごとにウエハ表面を傾けることによってスリット内全体で焦点ずれを最小にするように設定される。
このような、所定間隔おきに露光面の高さを測定し、所定間隔おきの測定結果を用いてウエハステージの高さ位置を補正して露光する場合、ウエハ平坦度が良好なウエハ中心部では、図14に示すように、全てのスリット状領域SL10乃至SL90において投影光学系の焦点位置を、ウエハ60の露光面に的確に合わせることができる。しかし、ウエハのエッジ部は、ウエハ自身が反っていたり、ウエハ厚さの変化が大きかったり、また、成膜した下地層の膜厚ばらつきや、化学的機械研磨の研磨量ばらつきなどにより、焦点面高さの変化がウエハ中心部よりも大きくなっている。よって、図15に示すように、ウエハ60のエッジ部では、投影光学系の焦点位置を、露光面に的確に合わせることができない部分が発生する。すなわち、ウエハのエッジ部においては精度よく露光することができない。近年は、収率向上のため、ウエハのエッジ部まで精度よく露光することが求められており、上述した課題を解決する手段が望まれる。
本発明によれば、複数のスリット状領域からなるショット領域ごとに、スリット状領域単位でウエハを配置したウエハステージを移動させながら、移動後の位置(しばらく後に露光する位置)において、フォーカス測定光を前記ウエハに照射し、前記ウエハの露光面の高さを測定する処理と、前記ショット領域ごとに、スリット状領域単位でレチクルを配置したレチクルステージを前記ウエハステージと同一または異なる露光ウエハステージと同期して移動させながら、移動後の位置において、マスクパターンを転写するための投影光学系の焦点が前記露光ウエハステージに配置されたウエハの露光面にあうよう、前記露光面の高さの測定結果を利用して前記露光ウエハステージの位置とウエハ表面の傾きを補正し、露光する処理と、を並列処理する走査型露光装置であって、前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域である場合には、所定数のスリット状領域おきに露光面の高さを測定し、前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域である場合には、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域に比べて、多くのスリット状領域の露光面の高さを測定する走査型露光装置が提供される。
また、本発明によれば、感光性薄膜を露光する工程と、感光性薄膜を現像する工程と、を有する半導体装置の製造方法であって、前記感光性薄膜を露光する工程は、複数のスリット状領域からなるショット領域ごとに、スリット状領域単位でウエハを配置したウエハステージを移動させながら、移動後の位置(しばらく後に露光する位置)において、フォーカス測定光を前記ウエハに照射し、前記ウエハの露光面の高さを測定する処理と、前記ショット領域ごとに、スリット状領域単位でレチクルを配置したレチクルステージを前記ウエハステージと同一または異なる露光ウエハステージと同期して移動させながら、移動後の位置において、マスクパターンを転写するための投影光学系の焦点が前記露光ウエハステージに配置されたウエハの露光面にあうよう、前記露光面の高さの測定結果を利用して前記露光ウエハステージの位置とウエハ表面の傾きを補正し、露光する処理と、を並列処理する走査型露光工程であって、前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域である場合には、所定数のスリット状領域おきに露光面の高さを測定し、前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域である場合には、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域に比べて、多くのスリット状領域の露光面の高さを測定する走査型露光工程である半導体装置の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、複数のスリット状領域からなるショット領域ごとに、スリット状領域単位でウエハを配置したウエハステージを移動させながら、移動後の位置(しばらく後に露光する位置)において、フォーカス測定光を前記ウエハに照射し、前記ウエハの露光面の高さを測定する処理と、前記ショット領域ごとに、スリット状領域単位でレチクルを配置したレチクルステージを前記ウエハステージと同一または異なる露光ウエハステージと同期して移動させながら、移動後の位置において、マスクパターンを転写するための投影光学系の焦点が前記露光ウエハステージに配置されたウエハの露光面にあうよう、前記露光面の高さの測定結果を利用して前記露光ウエハステージの位置とウエハ表面の傾きを補正し、露光する処理と、を並列処理する走査型露光方法であって、前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域である場合には、所定数のスリット状領域おきに露光面の高さを測定し、前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域である場合には、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域に比べて、多くのスリット状領域の露光面の高さを測定する走査型露光方法が提供される。
また、本発明によれば、複数のスリット状領域からなるショット領域ごとに、スリット状領域単位でウエハを配置したウエハステージを移動させながら、移動後の位置(しばらく後に露光する位置)において、フォーカス測定光を前記ウエハに照射し、前記ウエハの露光面の高さを測定する処理と、前記ショット領域ごとに、スリット状領域単位でレチクルを配置したレチクルステージを前記ウエハステージと同一または異なる露光ウエハステージと同期して移動させながら、移動後の位置において、マスクパターンを転写するための投影光学系の焦点が前記露光ウエハステージに配置されたウエハの露光面にあうよう、前記露光面の高さの測定結果を利用して前記露光ウエハステージの位置とウエハ表面の傾きを補正し、露光する処理と、を並列処理するためのプログラムであって、前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域である場合には、所定数のスリット状領域おきに露光面の高さを測定し、前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域である場合には、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域に比べて、多くのスリット状領域の露光面の高さを測定する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
本発明によれば、ウエハ上のショット領域の位置に応じて、露光面の高さを測定するスリット状領域の数を変更することができる。具体的には、ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域、すなわち露光面の高さのばらつきが少ないショット領域である場合には、所定数のスリット状領域おきに露光面の高さを測定することができる。そして、ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域、すなわち露光面の高さのばらつきが大きいショット領域である場合には、露光面の高さのばらつきが少ないショット領域に比べて、多くのスリット状領域の露光面の高さを測定することができる。
このような構成によれば、露光面の高さのばらつきが少ないショット領域においては、露光スループットを優先し、必要精度を保って露光できる最大スピードの走査スピードで、露光および露光面の高さの測定を行うことができる。このような走査スピードの場合、必然的に、所定数のスリット状領域おきに露光面の高さを測定することとなる。
そして、露光面の高さのばらつきが大きいショット領域においては、露光精度を優先し、必要精度を保って露光できる最大スピードよりも遅い走査スピードで、露光および露光面の高さの測定を行うことができる。このような走査スピードの場合、露光面の高さのばらつきが少ないショット領域に比べて多くのスリット状領域の露光面の高さを測定し、精度高く、投影光学系の焦点が露光面に合うようウエハステージの位置とウエハ表面の傾きを補正して、露光することができる。その結果、収率向上を実現し、かつ、十分な露光スループットを得ることができる。
本発明によれば、ウエハのエッジ部まで精度よく露光することができる。
本実施形態の走査型露光装置の構成例を示す概略図である。 本実施形態の走査型露光方法における、各ショット領域の走査方向の一例を示す概略図である。 ショット領域の概略図である。 本実施形態の走査型露光方法における、走査スピードの変遷を示す図である。 本実施形態の走査型露光方法における、ウエハのエッジ部付近でないショット領域においての露光面の高さの測定の一例を示す概略図である。 本実施形態の走査型露光方法における、ウエハのエッジ部付近のショット領域においての露光面の高さの測定の一例を示す概略図である。 本実施形態の走査型露光方法における、ウエハのエッジ部付近でないショット領域においての露光面と焦点位置の関係を示す概略図である。 本実施形態の走査型露光方法における、ウエハのエッジ部付近のショット領域においての露光面と焦点位置の関係を示す概略図である。 本実施形態の走査型露光方法における、各ショット領域の走査方向の一例を示す概略図である。 本実施形態の走査型露光方法における、走査スピードの変遷を示す図である。 本実施形態の走査型露光装置の構成例を示す概略図である。 一般的な走査型露光方法における、各ショット領域の走査スピードの変遷を示す概略図である。 一般的な走査型露光方法における、各ショット領域においての露光面の高さの測定の一例を示す概略図である。 一般的な走査型露光方法における、ウエハのエッジ部付近でないショット領域においての露光面と焦点位置の関係を示す概略図である。 一般的な走査型露光方法における、ウエハのエッジ部付近のショット領域においての露光面と焦点位置の関係を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図中、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の矢印を示すことで、各図共通の方向を示す。
なお、本実施形態の走査型露光装置を構成する移動制御部、演算部、測定結果保持部、測定結果取得部、補正部、露光ショット識別部は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラム(予め装置を出荷する段階からメモリ内に格納されているプログラムのほか、CDなどの記憶媒体やインターネット上のサーバなどからダウンロードされたプログラムも含む)、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
<実施形態1>
本実施形態の走査型露光装置100の一例を図1に示す。図に示すように、本実施形態の走査型露光装置100は、光源1、照明光学系2、レチクルステージ4、投影光学系5、ウエハステージ7、投光部9a、受光部9b、移動制御部10、演算部11、測定結果保持部12、測定結果取得部13、補正部14などを有する。なお、アライメントセンサ8を有してもよい。レチクルステージ4の所定位置にはレチクル3が配置され、ウエハステージ7の所定位置にはウエハ6が配置される。
走査型露光装置100は、例えば図2に示すような複数のショット領域S1乃至S30を有するウエハ6に対して、以下のような処理を行う。なお、走査型露光装置100は、ウエハ6のショット領域Sの数、配列などの情報を、予めユーザからの入力またはウエハ6に記録された情報を読み取るなどの手段により取得し、この情報を利用して以下のような処理を行う。
まず、図3(a)に、図2のショット領域S1の概略図を示す。図に示すように、ショット領域S1は複数のスリット状領域SL、例えば9個のスリット状領域SL1乃至SL9に分割することができ、このスリット状領域SL単位で、露光面の高さの測定及び露光が行われる。すなわち、このようなショット領域S1に対して露光面の高さの測定及び露光を行う場合、例えばスリット状領域SL1からSL9の方向に走査しながら、スリット状領域SL単位で露光面の高さを測定する。
露光はすべてのスリット状領域SL1乃至SL9に対して行われる。しかし、露光面の高さの測定は、すべてのスリット状領域SL1乃至SL9に対して行ってもよいし、すべてのスリット状領域SL1乃至SL9に対して行うのでなく、所定数のスリット状領域SLおきに行ってもよい。これは、走査スピードに依存する。この走査スピードは、以下で説明する移動制御部10に制御される。
図1に示す走査型露光装置100は、複数のスリット状領域SLからなるショット領域S(図2参照)ごとに、移動制御部10の制御に従いウエハステージ7をY軸方向にスリット状領域SL単位で移動させつつ露光を行いながら、同時に、露光している場所とは異なる位置において、露光面の高さを測定する。
露光面の高さの測定は、投光部9aからフォーカス測定光FLをウエハ6に照射して行われる。具体的には、以下のようにして実現することができる。
まず、図1に示す投光部9aからフォーカス測定光FLをウエハ6に照射し、ウエハ6上で反射したフォーカス測定光FLを受光部9bで検出する。ウエハ6表面のZ軸方向の位置が変動すると、それに応じて受光部9bで検出する反射光(フォーカス測定光FL)の位置が変動する。演算部11はこの変動を検知し、検知した変動量に基づいてウエハ6の高さを算出する。なお、ウエハ6表面のZ軸方向の位置は、ウエハステージ7のZ軸方向の移動によっても変動する。そして、ウエハステージ7のZ軸方向の位置は、投影光学系5の焦点をウエハ6の表面に合わせるため、補正部14により補正される。よって、演算部11はウエハステージ7のZ軸方向の位置を示す情報を以下で説明する補正部14から取得し、この情報をも利用して、ウエハ6の高さを算出する。算出された結果は、各スリット状領域SLと関連付けて、測定結果保持部12に格納されてもよい。
なお、投光部9aは複数のフォーカスセンサチャネルで形成することができる。このような投光部9aによれば、図3(b)に示すように、一つのショット領域S1内の複数点、例えばC1乃至C15に対して同時に測定光FLを照射することができる。同時に照射する複数点の数は任意の設計事項である。しかし、同時に照射する複数点の配列は、図3(a)(b)に示すように、ショット領域S1の複数のスリット状領域SLの配列にあわせて設定するのが望ましい。図3(a)(b)の場合、C11乃至C15の点がスリット状領域SL1を照射している際、C6乃至C10の点はスリット状領域SL4を照射し、C1乃至C5の点はスリット状領域SL7を照射するようになっている。そして、走査するためウエハ6が−Y方向に一つのスリット状領域分移動すると、C11乃至C15の点がスリット状領域SL2を照射し、C6乃至C10の点はスリット状領域SL5を照射し、C1乃至C5の点はスリット状領域SL8を照射するようになっている。
次に、露光は、以下のようにして実現することができる。走査型露光装置100は、ショット領域Sごとに、レチクル3を配置したレチクルステージ4を露光ウエハステージ7と同期してY軸方向に移動させながら、移動後の位置において、マスクパターンを転写するための投影光学系5の焦点が露光ウエハステージ7に配置されたウエハ6の露光面にあうよう、必要に応じて露光ウエハステージ7のZ軸方向の位置とウエハ表面の傾きを補正する。
そして、フッ化クリプトン(KrF)エキシマレーザー、フッ化アルゴン(ArF)エキシマレーザー等の光源1から、露光光EL(Exposure Light)を放射する。その波長はKrFエキシマレーザーの場合、248nm、ArFエキシマレーザーの場合、193nmである。
放射された露光光ELは、照明光学系2を経てレチクルステージ4上に設置されたレチクル3を照明し、その後、投影光学系5を経て露光ウエハステージ7上に配置されたウエハ6を照射する。ウエハ6上にはレジスト(感光性薄膜)が塗布されており、レチクル3上に形成されたマスクパターンに対応した領域が露光光ELによって照射される。そして、露光光ELが照射された領域が化学反応を起こすことで、その後の現像工程を経た後、ウエハ6に所望のパターンが形成される。所望のパターンとは、半導体集積回路を製造するにあたり、設計データに基づいて各層(例えば、ゲート電極層とか特定の配線層)においてレジストに形成するべきパターンである。ウエハ6上のレジスト膜に形成すべきパターンに対応するパターンはレチクル3上に形成されているが、近年、レチクル3上のパターンは露光シミュレーションに基づいて補正が加わっていてウエハ6上に形成すべきパターンとは異なっているのが普通である。
各スリット状領域SLにおける露光処理は、上述した露光面の高さの測定を後追いする形で行われる。すなわち、スリット状領域SL1からSL9の方向に走査しながら露光を行う場合、SL1乃至SL3に対してこの順に露光を行っている際には、例えばSL4の露光面の高さを測定するための演算処理を行う。そしてその後、SL4を露光する際には、前記測定結果が算出されており、その結果を利用して、ウエハ6の露光面の高さを補正し、露光を行う。また、SL4乃至SL6に対してこの順に露光を行っている際には、例えばSL7の露光面の高さを測定するための演算処理を行う。または、SL1に対して露光を行っている際に、SL2の露光面の高さを測定する。そして、SL1の露光およびSL2の露光面の高さの測定が終了すると、測定結果を利用して、ウエハ6の露光面の高さを補正し、SL2に対して露光を行う。そして、SL2の露光を行っている際には、SL3の露光面の高さの測定を行う。
ここで、走査型露光装置100は、移動制御部10を有する。移動制御部10は、フォーカス測定光FLを照射するショット領域S(図2参照)が、ウエハ6のエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域である場合には、第一の走査スピードで、そのショット領域における上述したウエハ6の露光面の高さを測定し、露光するようウエハステージ7の移動を制御する。そして、フォーカス測定光FLを照射するショット領域Sが、ウエハ6のエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域Sである場合には、前記第一の走査スピードよりも遅い第二の走査スピードで、そのショット領域Sにおける上述したウエハ6の露光面の高さを測定し、露光するようウエハステージ7の移動を制御する。
この移動制御部10の走査スピードの制御により、フォーカス測定光FLを照射するショット領域S(図2参照)が、ウエハ6のエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域Sである場合には、所定数のスリット状領域SLおきに露光面の高さを測定し、フォーカス測定光FLを照射するショット領域S(図2参照)が、ウエハ6のエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域Sである場合には、ウエハ6のエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域Sに比べて、多くのスリット状領域SLの露光面の高さを測定する構成が実現される。
ウエハ6のエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域Sとは、ウエハ6の露光面が比較的平坦であり、露光面の高さのばらつきが少ないショット領域Sが該当する。このショット領域Sは任意に設定可能であるが、例えば、図2に示すように、ウエハ6のエッジから3mm以内の領域Aにかからないショット領域S(S5、S6など)であってもよい。走査型露光装置100は、移動制御部10により、このようなショット領域Sの場合には、第一の走査スピードでウエハ6の露光面の高さを測定し、露光するようウエハステージ7の移動を制御する。
第一の走査スピードは、例えば露光スループットを最大にするため必要精度を保って露光できる最大スピードに設定することができる。このような走査スピードの場合、一つのスリット状領域SLの露光面の高さを測定するのに要する時間は、必要精度を保って一つのスリット状領域SLを露光する時間より長いため、露光面の高さの先読み(露光処理よりも先に露光面の高さを測定)を実現するためには、ショット領域S内のすべてのスリット状領域SLの露光面の高さを測定することはできない。よって、例えば図5に示すように、スリット状領域SL1、SL2、・・・、SL9の順に露光する場合、SL1、SL4、SL7と所定数のスリット状領域SLおきに露光面の高さを測定することとなる。なお、図5は、走査しながら順番に、SL1、SL4、SL7と所定数のスリット状領域SLおきにフォーカス測定光FLを照射し露光面の高さを測定したことを示す概略図であり、一度にこれらのフォーカス測定光FLを照射した様子を示すものではない。そして、SL1、SL2、SL3をこの順に露光する際にはSL1の露光面の高さにてウエハステージ7のZ軸方向の位置を補正し、露光する。また、SL4、SL5、SL6をこの順に露光する際にはSL4の露光面の高さにてウエハステージ7のZ軸方向の位置を補正し、SL7、SL8、SL9をこの順に露光する際にはSL7の露光面の高さにてウエハステージ7のZ軸方向の位置を補正し、露光する。この処理は、ウエハ6のエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域S、すなわち露光面が比較的平坦なショット領域Sに対する処理である。よって、図7に示すように、すべてのスリット状領域SL1乃至SL9において投影光学系の焦点位置を、露光面に的確に合わせることができる。また、十分なスループットが得られる。
次に、ウエハ6のエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域Sとは、ウエハ6自身が反っていたり、ウエハ厚の変化が大きかったり、また、成膜した下地層の膜厚ばらつきや、化学的機械研磨の研磨量ばらつきなどにより、焦点面高さの変化がウエハ中心部よりも大きくなっている領域が該当する。このショット領域Sは任意に設定可能であるが、例えば図2に示すように、ウエハ6のエッジから3mm以内の領域Aにかかるショット領域S(S1、S2など)であってもよい。走査型露光装置100は、移動制御部10により、このようなショット領域Sの場合には、第一の走査スピードよりも遅い第二の走査スピードで、ウエハ6の露光面の高さを測定し、露光するようウエハステージ7の移動を制御する。
第二の走査スピードは、第一の走査スピードよりも遅い範囲で任意に設定可能である。この走査スピードが遅いとは、スリット状領域間の移動速度、すなわち一つのスリット状領域分のウエハステージ7のY軸方向の移動速度が第一の走査スピードよりも遅いという概念であってもよい。または、スリット状領域間の移動速度は第一の走査スピードと略同じであるが、各スリット状領域SLにおいて停止する時間が長いという概念であってもよい。または、これらを組み合わせた概念であってもよい。
第二の走査スピードとしては、例えば、露光面の高さの先読み(露光処理よりも先に露光面の高さを測定)を実現し、かつ、図6に示すように、すべてのスリット状領域SL1乃至SL9の露光面の高さを測定できるようなスピードとするのが望ましい。なお、図6は、走査しながら、すべてのスリット状領域SL1乃至SL9に対してフォーカス測定光FLを照射し露光面の高さを測定したことを示す概略図であり、一度にこれらのフォーカス測定光FLを照射した様子を示すものではない。このような走査スピードの場合、すべてのスリット状領域SL1乃至SL9の露光面の高さを測定し、その測定結果を利用してスリット状領域SLごとに露光面の高さを補正(ウエハステージ7のZ軸方向の位置を補正)し、露光することができる。よって、ウエハ6のエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域S、すなわち下地段差がウエハ中心部よりも大きくなっている領域であっても、図8に示すように、全てのスリット状領域SL1乃至SL9において投影光学系の焦点位置を、可能な範囲で露光面に的確に合わせることができる。
このように、第二の走査スピードを第一の走査スピードよりも遅い範囲で設定すれば、露光面の高さを測定するスリット状領域SLの数を増やすことができ、ウエハステージ7のZ軸方向の補正の自由度が増大し、露光精度の向上を実現することができる。
ここで、移動制御部10の上述した制御を実現するためには、移動制御部10は、露光面の高さを測定し露光するショット領域Sを識別する必要がある。また、そのショット領域Sが、ウエハエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域Sなのか否かを識別する必要がある。その手段としては、次のような手段であってもよい。
例えば、移動制御部10は、ウエハステージ7およびレチクルステージ4の移動方向および移動量をも制御するよう構成する。そして、ウエハステージ7の移動方向および移動量を示す情報を利用してウエハステージ7の位置を識別することで、ウエハステージ7の所定位置に配置されたウエハ6の位置を識別し、フォーカス測定光FLが照射される位置のショット領域Sすなわち露光面の高さを測定し露光するショット領域Sを識別する。
かかる場合、移動制御部10は、予め定められたルールに従い、ウエハステージ7およびレチクルステージ4の移動方向および移動量を制御する。例えば、図2に示すようなウエハ6に対して、ショット領域S1、S2、S3、・・・、S29、S30の順に、各ショット領域S内に記載された矢印の向きに走査するルールを予め保持しておき、このルールに従い、ウエハステージ7およびレチクルステージ4の移動方向および移動量を制御する。なお、上述したルールはあくまで一例であり、他の内容とすることも可能である。
そして、例えば、予めウエハ6内のショット領域Sの配列情報およびウエハエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域Sを示す情報を保持しておき、この情報を利用することで、識別したショット領域Sが、ウエハエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域Sなのか否かを識別する。
次に、図2に示すウエハ6をウエハステージ7の所定位置に配置した場合を例に、本実施形態の走査型露光装置100の処理の流れの一例を具体的に説明する。ここでは、ショット領域S1、S2、S3、・・・、S29、S30の順に、図2の各ショット領域S内に記載された矢印の向きに走査して、露光および露光面の高さの測定を行う例を説明する。このようにすれば、露光スループットが最大となり望ましい。
なお、ショット領域S1、S2、S3、S28、S29、S30が、ウエハエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域Sであり、その他のショット領域Sはウエハエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域Sである。
まず、図1に示す走査型露光装置100は、移動制御部10の制御に従い、ウエハステージ7をX軸方向および/またはY軸方向に移動させることで、ウエハステージ7の所定位置に配置されたウエハ6をX軸方向および/またはY軸方向に移動させる。例えば、ショット領域S1に対して露光面の高さの測定および露光を行う位置にウエハ6を移動させる。
そして、移動制御部10は、露光面の高さの測定および露光を行う対象がショット領域S1であることを識別し、ショット領域S1がウエハエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域Sであることを識別する。すると、移動制御部10は、第一の走査スピードSS1よりも遅い第二の走査スピードSS2でショット領域S1の露光面の高さの測定および露光を行うよう、ウエハステージ7の移動を制御する。
その後、走査型露光装置100は、第二の走査スピードSS2でウエハステージ7を移動させながら、移動後の位置において、露光面の高さの測定および露光を行う。例えば、SL1に対して露光を行っている際に、SL2の露光面の高さを測定する。そして、SL1の露光およびSL2の露光面の高さの測定が終了すると、ウエハステージ7をY軸方向に一つのスリット状領域分移動する。移動後、測定結果保持部12に格納されているSL2の露光面の高さの測定結果を測定結果取得部13が取得し、補正部14はその結果を利用して、投影光学系5の焦点位置がウエハ6の露光面に合うようウエハステージ7のZ軸方向の位置および傾きを補正し、露光を行う。また、この処理と並行して、SL3の露光面の高さの測定を行う。そして、SL2の露光およびSL3の露光面の高さの測定が終了すると、ウエハステージ7をY軸方向に一つのスリット状領域分移動する。その後、すべてのスリット状領域SL1乃至SL9に対して露光処理を行うまで、前記処理を繰り返す。なお、下地パターンと重ね合わせ露光する場合は、下地パターンの形成位置をアライメントセンサ8でアライメント光ALを測定し、適宜位置補正を行いながら露光してもよい。
ショット領域S1に対する露光処理が終了すると、走査型露光装置100は、移動制御部10の制御に従い、ウエハステージ7をX軸方向および/またはY軸方向に移動させることで、ショット領域S2(図2参照)に対して露光面の高さの測定および露光を行う位置にウエハ6を移動させる。そして、上述した処理と同様の処理を行う。なお、図2に示すように、ショット領域S2に対する走査方向は、スループットを上げるため、ショット領域S1と逆方向に行う。よって、ショット領域S2においては、第二の走査スピード−SS2(移動方向も含む概念)で、露光面の高さの測定および露光を行う。
ショット領域S2(図2参照)に対する上記処理の後、ショット領域S3に対して同様の処理を行うと、走査型露光装置100は、移動制御部10の制御に従い、ウエハステージ7をX軸方向および/またはY軸方向に移動させることで、ショット領域S4に対して露光面の高さの測定および露光を行う位置にウエハ6を移動させる。
そして、移動制御部10は、露光面の高さの測定および露光を行う対象がショット領域S4であることを識別し、ショット領域S4がウエハエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域Sであることを識別する。すると、移動制御部10は、第一の走査スピード−SS1(移動方向も含む概念)でショット領域S4の露光面の高さの測定および露光を行うよう、ウエハステージ7の移動を制御する。
その後、第一の走査スピード−SS1でウエハステージ7を移動させながら、移動後の位置において、露光面の高さの測定および露光を行う。例えば、走査しながらSL9乃至SL7に対してこの順に露光を行っている際には、SL6の露光面の高さを測定するための演算処理を行う。そして、SL6を露光する際には、前記測定結果が算出されており、その結果を利用して、ウエハステージ7のZ軸方向の位置を補正することで、投影光学系5の焦点をウエハ6の露光面に合わせ、露光を行う。また、SL6の露光面の高さを利用してなされたウエハステージ7のZ軸方向の位置にて、走査しながらSL5およびSL4の露光を行う。走査しながらSL6乃至SL4に対してこの順に露光を行っている際には、SL3の露光面の高さを測定するための演算処理を行う。その後、すべてのスリット状領域SL9乃至SL1に対して露光処理を行うまで、上記処理を繰り返す。
以降、すべてのショット領域S1乃至S30に対して上述した処理を行うまで、繰り返す。
ここで、図4に、上述した処理の流れの走査スピードの変遷を示す。また、一般的な走査型露光における走査スピードの変遷を図12に示す。
なお、上述した処理の流れはあくまで一例であり、例えば図9に示すように、ショット領域S22、S9、S8、S10・・・、S27、S16、S15の順に、各ショット領域S内に記載された矢印の向きに走査して、露光および露光面の高さの測定を行うことも可能である。かかる場合の走査スピードの変遷を図10に示す。
このように、本実施形態の走査型露光装置100によれば、ショット領域Sに応じて、走査スピードを変えてウエハ6の露光面の高さの測定および露光を行うことができる。よって、ウエハ6の露光面の高さのばらつきが少ないショット領域Sにおいては、露光スループットを優先し、走査スピードを、必要精度を保って露光できる最大スピードに設定することができる。そして、ウエハ6の露光面の高さのばらつきが大きいショット領域Sにおいては、露光精度を優先し、走査スピードを、すべてのスリット状領域SLの露光面の高さを測定し、スリット状領域SLごとにウエハステージ7のZ軸方向の位置補正を行うことができるスピードに設定することができる。
その結果、収率向上を実現し、また、十分な露光スループットを得ることができる。
<実施形態2>
本実施形態の走査型露光装置100は、図11に示すように二つの装置200、300からなる。
装置200は、ウエハ6aの露光面の高さを測定する装置であり、ウエハステージ7a、投光部9a、受光部9b、移動制御部10、演算部11、測定結果保持部12などを有する。なお、アライメントセンサ8を有してもよい。ウエハステージ7aの所定位置にはウエハ6aが配置される。
装置300はウエハ6bに露光するための装置であり、光源1、照明光学系2、レチクルステージ4、投影光学系5、ウエハステージ7b、移動制御部10、測定結果取得部13、補正部14などを有する。レチクルステージ4の所定位置にはレチクル3が配置され、ウエハステージ7bの所定位置にはウエハ6bが配置される。測定結果取得部13は、有線/無線での通信により、測定結果保持部12から測定結果などのデータを取得する。
なお、本実施形態の走査型露光装置100の前記各構成の機能については、実施形態1と同様であるので、ここでの説明は省略する。
本実施形態の走査型露光装置100は、図11に示すように等価なウエハステージ7a、7bを2つ用意し、片側のウエハステージ7aで露光光ELを用いてウエハ6bを露光している間に、別のウエハ6aの露光面の高さの測定を行う。なお、前記測定とあわせて、アライメント計測を行うことも可能である。このような露光装置としては、特表2000−511704(特許文献2)に提案されている。
ここで、本実施形態の走査型露光装置100の処理の流れの一例を説明する。
装置300において、光源1から放射された露光光ELは、照明光学系2を経てレチクルステージ4上に設置されたレチクル3を照明し、その後、投影光学系5を経てウエハステージ7b上に配置されたウエハ6bを照射する。ウエハ6b上にはレジスト(感光性薄膜)が塗布されており、レチクル3上に形成されたマスクパターンに対応した領域が露光光ELによって照射される。そして、露光光ELが照射された領域が化学反応を起こすことで、その後の現像工程を経た後、ウエハ6bに所望のパターンが形成される。
一方、装置200においては、いまだ露光されていないウエハ6aが、7bと等価なウエハステージ7a上に配置されている。装置200にはフォーカスセンサが具備されており、投光部9aから照射されたフォーカス測定光FLがウエハ6a上を照射し、ウエハ6a上で反射した光を受光部9bで検出する。ウエハ6aの表面の高さが変動するとそれに応じて受光部9bで検出する反射光(フォーカス測定光FL)の位置が変動するため、ウエハ6aの高さを測定することができる。また、下地パターンと重ね合わせ露光する場合は下地パターンの形成位置をアライメントセンサ8でアライメント光ALを測定し、アライメント補正値を算出してもよい。このアライメント補正値は、各スリット状領域SLに関連付けて測定結果保持部12に格納される。
装置200におけるウエハ6aの露光面の高さの測定、および、装置300におけるウエハ6bの露光が終了すると、装置200のウエハ6aがウエハステージ7aとともに装置200から装置300に移動し、ウエハ6aに対して露光が行われる。この露光を行う際、測定結果取得部13は、測定結果保持部12から、露光面の高さの測定結果およびアライメント補正値を取得する。そして、補正部14は、測定結果取得部13が取得した露光面の高さの測定結果およびアライメント補正値を利用して、適宜、位置補正を行う。そして、補正部14による補正後、露光光ELで露光する。なお、装置300に移動したウエハ6aの露光と並行して、装置200では、いまだ露光されていない他のウエハに対して、露光面の高さの測定が行われる。
図11のような走査型露光装置100の場合、ウエハ6aの露光面の高さと、ウエハ6bの露光は、独立して行われる。よって、装置200において複数のショット領域Sに対して露光面の高さの測定を行う順番および各ショット領域Sの走査方向と、装置300において複数のショット領域Sに対して露光を行う順番および各ショット領域の走査方向は、別々にすることも可能である。
例えば、装置200において露光面の高さを測定する際には、図9に示すように、ショット領域S22、S9、S8、S10・・・、S27、S16、S15の順に、各ショット領域S内に記載された矢印の向きに走査して、露光面の高さの測定を行ってもよい。そして、装置300において露光する際には、図2に示すように、ショット領域S1、S2、S3、・・・、S29、S30の順に、各ショット領域S内に記載された矢印の向きに走査して、露光してもよい。このようにすることで、スループットを向上させることができる。
本実施形態の走査型露光装置100によれば、露光面の高さの測定と、露光とを、別々の装置で並行して行えるので、より高速にウエハへの露光処理を行うことが可能となる。
100 走査型露光装置
200 装置
300 装置
1 光源
2 照明光学系
3 レチクル
4 レチクルステージ
5 投影光学系
6 ウエハ
6a ウエハ
6b ウエハ
7 ウエハステージ
7a ウエハステージ
7b ウエハステージ
8 アライメントセンサ
9a 投光部
9b 受光部
10 移動制御部
11 演算部
12 測定結果保持部
13 測定結果取得部
14 補正部
S ショット領域
SL スリット状領域
AL アライメント光
EL 露光光
FL フォーカス測定光

Claims (8)

  1. 複数のスリット状領域からなるショット領域ごとに、前記スリット状領域単位でウエハを配置したウエハステージを移動させながら、移動後の位置において、フォーカス測定光を前記ウエハに照射し、前記ウエハの露光面の高さを測定する処理と、
    前記ショット領域ごとに、前記スリット状領域単位でレチクルを配置したレチクルステージを前記ウエハステージと同一または異なる露光ウエハステージと同期して移動させながら、移動後の位置において、マスクパターンを転写するための投影光学系の焦点が前記露光ウエハステージに配置された前記ウエハの露光面にあうよう、前記露光面の高さの測定結果を利用して前記露光ウエハステージの位置とウエハ表面の傾きを補正し、露光する処理と、
    を並列処理する走査型露光装置であって、
    前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域である場合には、所定数の前記スリット状領域おきに露光面の高さを測定し、
    前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域である場合には、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域に比べて、多くのスリット状領域の露光面の高さを測定する走査型露光装置。
  2. 請求項1に記載の走査型露光装置において、
    前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域である場合には、すべてのスリット状領域の露光面の高さを測定する走査型露光装置。
  3. 請求項1または2に記載の走査型露光装置において、
    前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域とは、ウエハのエッジから3mm以内の領域である走査型露光装置。
  4. 感光性薄膜を露光する工程と、感光性薄膜を現像する工程と、を有する半導体装置の製造方法であって、
    前記感光性薄膜を露光する工程は、
    複数のスリット状領域からなるショット領域ごとに、前記スリット状領域単位でウエハを配置したウエハステージを移動させながら、移動後の位置において、フォーカス測定光を前記ウエハに照射し、前記ウエハの露光面の高さを測定する処理と、
    前記ショット領域ごとに、前記スリット状領域単位でレチクルを配置したレチクルステージを前記ウエハステージと同一または異なる露光ウエハステージと同期して移動させながら、移動後の位置において、マスクパターンを転写するための投影光学系の焦点が前記露光ウエハステージに配置されたウエハの露光面にあうよう、前記露光面の高さの測定結果を利用して前記露光ウエハステージの位置とウエハ表面の傾きを補正し、露光する処理と、
    を並列処理する走査型露光工程であって、
    前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域である場合には、所定数の前記スリット状領域おきに露光面の高さを測定し、
    前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域である場合には、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域に比べて、多くのスリット状領域の露光面の高さを測定する走査型露光工程である半導体装置の製造方法。
  5. 請求項4に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域である場合には、すべてのスリット状領域の露光面の高さを測定する半導体装置の製造方法。
  6. 請求項4または5に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域とは、ウエハのエッジから3mm以内の領域である半導体装置の製造方法。
  7. 複数のスリット状領域からなるショット領域ごとに、前記スリット状領域単位でウエハを配置したウエハステージを移動させながら、移動後の位置において、フォーカス測定光を前記ウエハに照射し、前記ウエハの露光面の高さを測定する処理と、
    前記ショット領域ごとに、スリット状領域単位でレチクルを配置したレチクルステージを前記ウエハステージと同一または異なる露光ウエハステージと同期して移動させながら、移動後の位置において、マスクパターンを転写するための投影光学系の焦点が前記露光ウエハステージに配置された前記ウエハの露光面にあうよう、前記露光面の高さの測定結果を利用して前記露光ウエハステージの位置とウエハ表面の傾きを補正し、露光する処理と、
    を並列処理する走査型露光方法であって、
    前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域である場合には、所定数の前記スリット状領域おきに露光面の高さを測定し、
    前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域である場合には、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域に比べて、多くのスリット状領域の露光面の高さを測定する走査型露光方法。
  8. 複数のスリット状領域からなるショット領域ごとに、前記スリット状領域単位でウエハを配置したウエハステージを移動させながら、移動後の位置において、フォーカス測定光を前記ウエハに照射し、前記ウエハの露光面の高さを測定する処理と、
    前記ショット領域ごとに、スリット状領域単位でレチクルを配置したレチクルステージを前記ウエハステージと同一または異なる露光ウエハステージと同期して移動させながら、移動後の位置において、マスクパターンを転写するための投影光学系の焦点が前記露光ウエハステージに配置された前記ウエハの露光面にあうよう、前記露光面の高さの測定結果を利用して前記露光ウエハステージの位置とウエハ表面の傾きを補正し、露光する処理と、
    を並列処理するためのプログラムであって、
    前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域である場合には、所定数の前記スリット状領域おきに露光面の高さを測定し、
    前記フォーカス測定光を照射する前記ショット領域が、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかかるショット領域である場合には、前記ウエハのエッジ付近の予め定められた領域にかからないショット領域に比べて、多くのスリット状領域の露光面の高さを測定する処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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