JP2021096338A - 露光装置、露光方法、および物品製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低い露光むらと高いスループットの両立に有利な露光装置を提供する。【解決手段】露光装置は、基板の走査露光を行う露光装置であって、前記基板上の露光領域の形状を規定する開口を形成する遮光板と、前記開口の形状を調整するために前記遮光板の複数の箇所に力を加える調整部と、原版のマークと前記基板のマークとを、前記原版を介して検出する検出部と、前記検出部を、前記検出を行うための前記走査露光の光路内の第1位置と前記光路から退避させた第2位置との間で駆動する駆動部と、前記走査露光を制御する制御部とを有し、前記制御部は、前記駆動部により前記検出部を前記第1位置から前記第2位置へ移動させる退避駆動が行われている間に前記走査露光を開始し、前記走査露光中、前記検出部による遮光によって光量不足が生じる部分に対して光量が補われるように前記調整部を制御する。【選択図】 図1
Description
本発明は、露光装置、露光方法、および物品製造方法に関する。
半導体デバイスや液晶パネル等の製造工程の1つであるリソグラフィ工程においては、原版に形成されているパターンを基板上に投影露光する露光装置が使用される。露光装置には、露光むらを低減する等の光学性能の向上が望まれる一方、スループットの向上も求められている。
露光装置では、アライメントスコープを用いて原版と基板との位置合わせを行った後、露光を開始する前にアライメントスコープを露光光と干渉しない位置まで退避させる。この退避駆動にかかる時間がスループット向上に対するボトルネックになっている。
特許文献1(特開2011−164590号公報)には、タクトタイムの短縮を図るため、アライメントスコープの退避駆動完了前に駆動部用制御部が露光開始信号を照射部用制御部へ送信することが記載されている。
スループットを向上させるために、アライメントスコープの駆動自体を高速化することも考えられる。しかし、アライメントスコープの駆動の高速化と駆動精度はトレードオフの関係にあり、駆動速度を上げると脱調のリスクが高くなり駆動精度が低下しうるため、駆動速度の高速化には限界がある。かといって、アライメントスコープの退避駆動が完了する前に露光を開始してしまうと、露光光の一部がアライメントスコープによって遮られて露光むらが発生しうる。
本発明は、例えば、低い露光むらと高いスループットの両立に有利な露光装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面によれば、基板の走査露光を行う露光装置であって、前記基板上の露光領域の形状を規定する開口を形成する遮光板と、前記開口の形状を調整するために前記遮光板の複数の箇所に力を加える調整部と、原版のマークと前記基板のマークとを、前記原版を介して検出する検出部と、前記検出部を、前記検出を行うための前記走査露光の光路内の第1位置と前記光路から退避させた第2位置との間で駆動する駆動部と、前記走査露光を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記駆動部により前記検出部を前記第1位置から前記第2位置へ移動させる退避駆動が行われている間に前記走査露光を開始し、前記走査露光中、前記検出部による遮光によって光量不足が生じる部分に対して光量が補われるように前記調整部を制御することを特徴とする露光装置が提供される。
本発明によれば、例えば、低い露光むらと高いスループットの両立に有利な露光装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、実施形態における露光装置100の構成を示す図である。本明細書および図面においては、水平面をXY平面とするXYZ座標系において方向が示される。一般には、被露光基板(基板15)はその表面が水平面(XY平面)と平行になるように基板ステージ16の上に置かれる。よって以下では、基板15の表面に沿う平面内で互いに直交する方向をX軸およびY軸とし、X軸およびY軸に垂直な方向をZ軸とする。また、以下では、XYZ座標系におけるX軸、Y軸、Z軸にそれぞれ平行な方向をX方向、Y方向、Z方向という。
露光装置100は、スリット光により基板を走査露光する露光装置である。露光装置100は、照明光学系1と、検出部300と、投影光学系4と、原版ステージ19と、基板ステージ16と、計測部17と、制御部18とを含む。原版3(マスク、レチクル)は、原版ステージ19によって保持されて、検出部300と投影光学系4との間に配置され、基板15は、基板ステージ16によって保持される。原版ステージ19は、原版3を保持して移動する機構を含み、基板ステージ16は、基板15を保持して移動する機構を含む。
照明光学系1は、例えば、光源5と、第1コンデンサレンズ6と、フライアイレンズ7と、平面鏡10と、第2コンデンサレンズ8と、スリット形成部200と、結像光学系9とを含みうる。光源5は、例えば、i線(波長365nm)等の光を供給する超高圧水銀ランプでありうる。光源5はこれに限らず、例えば248nmの波長の光を供給するKrFエキシマレーザ、193nmの波長の光を供給するArFエキシマレーザ、または、157nmの波長の光を供給するF2レーザであってもよい。なお、光源5からの光束を第1コンデンサレンズ6側に集光するための、不図示の楕円ミラーが配置されてもよい。
光源5により射出された光は、第1コンデンサレンズ6およびフライアイレンズ7を通過した後、平面鏡10によって光路を折り曲げられてスリット形成部200に入射する。スリット形成部200は、基板上の露光領域の形状を規定する開口(スリット)を形成し、露光光量を調整する機能を有する。スリット形成部200は、原版3の照明範囲(すなわち、原版3を照明するスリット光の断面形状)を例えばX方向に長い円弧状になるように規定する視野絞りである。スリット形成部200は、フライアイレンズ7のフーリエ変換面となっており、原版3と光学的に共役な位置に配置されている。結像光学系9は、スリット形成部200によって規定されたスリット光を投影光学系4の物体面(すなわち原版3)に照明させるように配置されている。
照明光学系1は、原版3を照射する照明光の照明条件を変更する機能を有しうる。照明条件は、照明光の入射角度分布、照明光の照度分布などの光学特性を含みうる。例えば、フライアイレンズ7の射出面に、複数種類の絞りから選択される絞り(不図示)を配置し、絞りを切り替えることで、輪帯照明、大σ照明、小σ照明などの照明光を形成することが可能となる。ただし、フライアイレンズ7の射出面に配置された絞りを変更すると、スリット形成部200に入射する光の照度分布が変化するため、基板上の露光光量のむらも変化しうる。そのため、照明条件を切り替える際には、フライアイレンズ7の射出面に配置された絞りを変更することに加えて、スリット形成部200によって形成されるスリットの形状を変更して、露光光量のむらを最適化する必要もある。なお、照明条件を切り替える構成は、上記の例に限定されるものではなく、フレイアイレンズ7の入射面側に絞りを配置するようにしてもよい。
基板15に対する露光量(積算光量)と、走査露光時の基板ステージ16の駆動速度(ステージ速度)と、基板15に照射される光の照度の関係は、次式で表される。
露光量[mJ/cm2]=照度[mW・mm/cm2]/ステージ速度[mm/sec] 式(1)
投影光学系4は、照明光学系1によって照明された原版3のパターンの像を基板15に投影する。投影光学系4は、第1平行平板12aと、平面鏡13と、凹面鏡11と、凸面鏡14と、第2平行平板12bとを含みうる。原版3は、投影光学系4の物体面に配置され、基板15は、投影光学系4の像面に配置される。投影光学系4は、等倍光学系、拡大光学系および縮小光学系のいずれかの光学系として構成されうるが、実施形態では等倍光学系として構成されているものとする。
原版3を通過した光は、第1平行平板12a、平面鏡13の第1面13a、凹面鏡11の第1面11a、凸面鏡14、凹面鏡11の第2面11b、平面鏡13の第2面13b、および第2平行平板12bを経て、基板15上に入射する。これにより、照明光学系1により照明された原版3のパターンの像は、基板上に結像される。
検出部300は、例えば、アライメント用のマークの検出(アライメント計測)を行うための光学系および撮像系を含むアライメントスコープでありうる。検出系300は、原版のマークと基板のマークとを、原版3を介して同時に検出する。なお、「原版のマーク」とは、原版3に形成されたアライメントマークでもよいし、原版ステージ19に形成されたアライメントマークでもよい。同様に、「基板のマーク」とは、基板15に形成されたアライメントマークでもよいし、基板ステージ16に形成されたアライメントマークでもよい。駆動部301は、検出部300を、マークの検出を行うための走査露光の光路内の第1位置と、走査露光の光路から退避させた第2位置との間で駆動する。
光量センサ17は、例えば、基板ステージ16に配置され、スリット形成部200を通過して基板上の各位置に入射する光の光量を検出する。
制御部18は、露光装置100の各部を統括的に制御して走査露光の実行を管理する。制御部18は、CPU、マイクロコントローラ、あるいはマイクロプロセッサ等によって構成される処理部18aと、メモリ等の記憶部18bとを含みうる。処理部18aは、制御部18の内部にある記憶部18bまたは外部にあるメモリに記憶された露光処理にかかる制御プログラムを実行する。
図2は、スリット形成部200および検出部300の構成を示す平面図である。スリット形成部200は、原版3と基板15とを走査しながら露光する際に、露光領域に生じる露光むらを補正する機能を有する。スリット形成部200は、基板上の露光領域の形状を規定する開口OP(スリット)を形成する遮光板を有する。投影光学系4の構成に依存して、良好な像領域を確保するため、原版3には円弧状の光が照射される。そのため、開口OPの形状、基板へ到達する露光光の照射形状も、円弧状になる。開口OPを形成する遮光板は、可変ブレード201と、固定ブレード202とを有し、可変ブレード201と固定ブレード202とによって開口OPが形成されている。開口OPは、そこを通過して露光領域EEに到達する光の露光光量を規定する。可変ブレード201及び固定ブレード202は、本実施形態では、円弧形状の開口OPを形成し、その結果、露光領域EEも円弧形状になっているが、円弧形状に限られるものではなく、例えば矩形形状としてもよい。
調整部250は、開口OPの形状を調整する。調整部250は、開口OPの形状を調整するために、可変ブレード201の複数の箇所に力を加えるアクチュエータ203,204,205,206,207,208,209を備える。アクチュエータ203,204,205,206,207,208,209は、可変ブレード201のそれぞれの位置で可変ブレード201を押し引きすることで、開口OPのY方向の開口幅を局所的に変更することができる。開口OPのY方向の開口幅が局所的に変更することにより、露光光量を制御することができる。なお、各アクチュエータと可変ブレード201とは、Z軸周りの回転方向に応力を逃がす逃げ機構210、X方向に応力を逃がすX逃げ機構211、および、Z方向に応力を逃がすZ逃げ機構を介して接続されうる。各アクチュエータは、制御部18により、例えばアクチュエータの応答特性に基づくオープンループ制御方式で駆動される。あるいは、各アクチュエータは、制御部18により、不図示の変位センサにより計測される現在位置が目標位置に到達するように制御するクローズドループ制御方式に従って駆動されてもよい。
図2に示されるように、検出部300は、2つの検出部300aと検出部300bとを含み、駆動部301は、検出部300aを駆動する駆動部301aと検出部300bを駆動する駆動部301bとを含みうる。駆動部301a、301bは、走査方向(Y方向)、および、走査方向とは垂直な方向(X方向)に、検出部300a、300bを駆動可能である。駆動部301a、301bは、アライメントを行うときは、検出部300aおよび300bを、マークの検出を行うための走査露光の光路内の計測位置(第1位置)に移動させる。アライメントが完了すると、駆動部301a、301bは、検出部300aおよび300bを、走査露光の光路から退避させた退避位置(第2位置)に移動させる退避駆動を行う。
実施形態において、制御部18は、退避駆動が行われている間に走査露光を開始する。そうすると、光路内に検出部300が残っている状態で露光することなり検出部300による遮光が避けられない。そこで本実施形態では、走査露光中、検出部300による遮光によって光量不足が生じる部分に対して光量が補われるよう、調整部250が制御される。
図3は、露光装置100の制御部18によって実行される露光方法のフローチャートである。このフローチャートに対応するプログラムは例えば制御部18の記憶部18bに記憶され、処理部18aによって実行される。
S301で、制御部18は、不図示の搬送機構を制御して基板15を露光装置100内に搬入する。基板15は搬送機構によって基板ステージ16上に載置され、基板15は基板ステージ16によって保持される。
S302で、制御部18は、マークの検出を行うための走査露光の光路内の計測位置に検出部300を移動させ、検出部300により、原版3のマークと基板15のマークとを原版3を介して検出し、その結果に応じて原版3と基板15のアライメントを行う。例えば、検出部300は、グローバルアライメント方式を用いた原版3と基板15とのアライメントを行うため、基板上に配列されている複数のショット領域のうちの所定数のサンプルショット領域のそれぞれに設けられたマークを検出する。制御部18は、これら検出されたマークの位置に対して統計処理を行うことにより、基板上の全てのショット領域の配列情報(位置補正情報)を求める。なお、原版3と基板15のアライメントを行う方法は上記の方法に限定されるものではなく、その他の方法が適用されてもよい。
S303で、制御部18は、1ショット領域の走査露光中に検出器300によって遮光される領域である遮光領域を算出する。S304で、制御部18は、算出された遮光領域において遮光される光量である遮光光量を算出する。S303およびS304の処理の具体例については後述する。
S305で、制御部18は、駆動部301を制御して検出部300の退避駆動を行わせる。
図3のフローチャートにおいて、S305の左側の列にあるS30〜S308と、S305の右側の列にあるS309は、S305の退避駆動と時間的に重複して、すなわち並行して、実行されることが意図されている。S306で、制御部18は、原版ステージ19および基板ステージ16を露光開始位置へ移動させる。S307で、制御部18は、原版ステージ19および基板ステージ16の駆動を開始し、原版ステージ19および基板ステージ16が加速される。S308で、制御部18は、原版ステージ19および基板ステージ16が定速状態になるタイミングで、走査露光を開始する。S309で、制御部18は、走査露光中、S304で算出された遮光領域に対応する光量不足が生じる部分に対して光量が補償されるように調整部250を制御する。この処理により、検出部300による遮光によって低下した露光光量が補完されるので、検出部300による遮光に起因する露光むらが防止される。
走査露光が完了すると、S310で、制御部18は、次に露光すべきショット領域があるかを判定する。次のショット領域がある場合、処理はS306に戻ってS306〜S308が繰り返される。S310で最終ショット領域まで処理が完了したと判定された場合は、S311で、制御部18は搬送機構を制御して基板15を装置外へ搬出する。
上記の露光方法によれば、検出部300の退避駆動が行われている間に走査露光が開始され、また、走査露光中、検出部300による遮光によって生じる光量損失を補償するように調整部250が制御される。図4(A)に示すように、従来手法では、S305における退避駆動と、S306における原版ステージ19および基板ステージ15の露光開始位置への移動は、並行して実行されうる。そして、S305における退避駆動の完了を待って、S307におけるマスクステージ19および基板ステージ15の加速が行われ、その後に、S308における走査露光が行われる。
これに対し、図4(B)に示すように、本実施形態によれば、S305における退避駆動の完了を待たずにS307におけるマスクステージ19および基板ステージ15の加速が行われる。その後に、調整部250の制御を行いながら(S309)、S308における走査露光が行われる。このように、本実施形態によれば、従来手法ではS305における退避駆動の完了を待っていた時間分を削減できるため、スループットが向上する。なおかつ、本実施形態の走査露光中は検出部300による遮光によって生じる光量損失を補償するように調整部250が制御されるため露光むらは増加しない。
図5および図6を参照して、S303の遮光領域の算出、S304の遮光光量の算出、およびS309における調整部300の制御の具体例を説明する。図5において、開口OP内のM1〜M11は、露光光量の計測位置を示す。なお、本発明は、アクチュエータの数や露光光量の計測位置の数を限定するものではなく、例えば、露光光量の計測位置の数は、アクチュエータの数より多くてよい。検出部300a、300bは、アライメント計測を行う位置(第1位置)にあり、これは露光光を遮光する位置である。図5における検出部300a、300bの位置によれば、検出部300a、300bが露光光を遮光することにより、計測位置M2,M3,M9,M10における露光光量が減少する。退避駆動中、駆動部301a、301bにより、検出部300a、300bは、Y方向に移動する。そのため、退避駆動中、検出が遮光する光量は変化する。なお本発明は、検出部の位置や退避方向を限定するものではない。例えば検出部300a,300bの位置はそれぞれ、計測位置M1、M11の露光光を遮光する位置であってもよく、また、退避方向はX方向であってもよい。
図6は、計測位置における遮光光量の計算方法を説明する図であり、一例として図5の検出部300a付近を拡大して示している。図6を参照して、S303における遮光領域の算出処理を説明する。検出部300aによる遮光領域SFは、計測位置M9、M10のX座標から、X方向に±xw/2[cm]の範囲にある検出部301aと露光領域EEとが被る面積の総和としてよい。xwは、計測位置M9とM10との間のX方向の距離である。図5の例では、計測位置M1〜M11は全て等間隔であり、隣り合う計測位置間のX方向の距離は全てxwである。計測位置M1〜M11それぞれの露光光量に影響を与える露光領域は、各計測位置のX座標をそれぞれ0[cm]としたときに±xw/2[cm]の範囲にある露光領域EEである。計測位置M1〜M11それぞれに対する露光領域を、露光領域EE_1〜EE_11とする。例えば、計測位置M9、M10における遮光領域SF_9、SF_10は、台形近似により、それぞれ以下の式(2)、式(2)’より求められる。
遮光領域SF_9[cm2]≒(yl9+yr9)*(xl9+xr9)/2 式(2)
遮光領域SF_10[cm2]≒(yl10+yr10)*(xl10+xr10)/2 式(2)’
遮光領域SF_10[cm2]≒(yl10+yr10)*(xl10+xr10)/2 式(2)’
ここで、露光領域EEにおいて検出部300aが重複する領域で、かつ、計測位置M9のX座標を0[cm]とするときの±xw/2[cm]の範囲において、xl9,yl9を、検出部300aの左側のX,Y方向の長さとする。また、xr9,yr9を、検出部300bの右側のX,Y方向の長さとする。また、露光領域EEにおいて検出部300aが重複する領域で、かつ、計測位置M10のX座標を0[cm]とするときの±xw/2[cm]の範囲において、xl10,yl10を、検出部300aの左側のX,Y方向の長さとする。また、xr10,yr10を、検出部300bの右側のX,Y方向の長さとする。ただし、図6で表すような状態の場合はxr10=0となる。
次に、S304における遮光光量を算出する処理について説明する。計測位置M1〜M11について、遮光領域SF_1〜SF_11は、遮光領域SF_9やSF_10に関して上記のように算出したのと同様に求まる。検出部301a,301bの遮光による影響がない遮光領域の値は0となる。
計測位置M1〜M11それぞれにおける遮光光量pm_1〜pm_11は、式(3)より求められる。
ここで、露光領域EE_1〜露光領域EE_11は、あらかじめ算出することができ、露光光量は、露光を行うときのパラメータから一意に決まる。このように、遮光光量は、露光領域のうち遮光領域が占める割合に基づいて算出される。
図7は、退避駆動中の時間ごとの検出部300のY方向の駆動量の関係を示すグラフである。この関係に従う時間ごとの検出部300のY方向の駆動量のデータは、駆動部301による検出部300の駆動の加速度や加減速時間等の速度データから求められる。ここでは、アライメント計測位置を基準位置(すなわち0mm)とし、退避駆動開始時を時刻0とする。検出部300は、時刻t0〜t0’の区間で露光光を遮光する。退避駆動は、時刻t1で完了する。制御部18は、図7の検出部300の駆動距離と、式(2)および式(3)を用いて、退避駆動中の時間ごとの遮光領域および遮光光量を算出する。記憶部18bに保存する。こうして、退避駆動中の時間ごとの遮光領域および遮光光量が予め得られる。
次に、S309における調整部250の複数のアクチュエータ203〜209の制御について説明する。S309において、制御部18は、退避駆動中に遮光領域の変化および遮光光量の変化に応じて複数のアクチュエータ203〜209それぞれの駆動量を制御する。制御部18は、記憶部18bに記憶されている遮光光量pm_1〜pm_11を用いて、複数のアクチュエータ203〜209それぞれの駆動量を求める。複数のアクチュエータ203〜209それぞれの駆動量SA、制御ゲインマトリクスGA、各計測位置の遮光光量PMは、図8に示すような関係を有する。制御ゲインマトリクスGAは、検出部300を用いたアライメント計測を行う複数の計測位置それぞれにおいて検出部300による遮光光量と複数のアクチュエータ203〜209それぞれの駆動量との関係を表す。制御ゲインマトリクスは、例えば特開2016−224375号公報に記載された方法により算出することができる。制御ゲインマトリクスは、記憶部18bに記憶される。制御部18は、図8の行列式を用いて複数のアクチュエータ203〜209の駆動量SAを決定し、決定された駆動量に応じた指令値を複数のアクチュエータ203〜209へ送信し、アクチュエータを駆動する。
制御部18は、記憶部18bに保存された遮光光量を用いて、複数のアクチュエータ203〜209の、走査露光中の時間ごとの駆動量を算出する。図9は、退避駆動中の時間ごとの、アクチュエータ203〜209のうちの代表例であるアクチュエータ208の駆動量の例を示すグラフである。制御部18は、退避駆動中に検出部300が遮光する時刻t0までに、アクチュエータ208を、遮光光量を補完できる位置へ駆動する。図7および図9において、時刻tcはアクチュエータ208が遮光光量の補完開始時刻である。基板ステージ16に保持された基板15の上部から下部に向かって露光される場合と、下部から上部に向かって露光される場合とで遮光光量の補完開始時刻は異なってもよい。アクチュエータ208は、遮光光量の補完開始時刻tcから補完終了時刻t0’の間、算出されたアクチュエータ208の駆動量に基づき、駆動部301と連動して駆動する。時刻t0’〜t1の期間では、検出部300による遮光なく、遮光光量を補完する必要がない。したがってこの期間におけるアクチュエータ208の駆動量は0である。
上述した実施形態によれば、低い露光むらと高いスループットの両立に有利な露光装置が実現される。
<物品製造方法の実施形態>
本発明の実施形態に係る物品製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品製造方法は、基板に塗布された感光剤に上記の露光装置を用いて潜像パターンを形成する工程(基板を露光する工程)と、かかる工程で潜像パターンが形成された基板を現像する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
本発明の実施形態に係る物品製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品製造方法は、基板に塗布された感光剤に上記の露光装置を用いて潜像パターンを形成する工程(基板を露光する工程)と、かかる工程で潜像パターンが形成された基板を現像する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100:露光装置、1:照明光学系、4:投影光学系、16:基板ステージ、18:制御部、300:検出部
Claims (8)
- 基板の走査露光を行う露光装置であって、
前記基板上の露光領域の形状を規定する開口を形成する遮光板と、
前記開口の形状を調整するために前記遮光板の複数の箇所に力を加える調整部と、
原版のマークと前記基板のマークとを、前記原版を介して検出する検出部と、
前記検出部を、前記検出を行うための前記走査露光の光路内の第1位置と前記光路から退避させた第2位置との間で駆動する駆動部と、
前記走査露光を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、
前記駆動部により前記検出部を前記第1位置から前記第2位置へ移動させる退避駆動が行われている間に前記走査露光を開始し、
前記走査露光中、前記検出部による遮光によって光量不足が生じる部分に対して光量が補われるように前記調整部を制御する
ことを特徴とする露光装置。 - 前記調整部は、前記複数の箇所それぞれにおいて力を加える複数のアクチュエータを含み、
前記制御部は、前記検出部によって遮光される光量である遮光光量の前記退避駆動中における変化に応じて、前記複数のアクチュエータそれぞれの駆動量を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。 - 前記制御部は、予め得られた前記退避駆動中の時間ごとの遮光光量に基づいて、前記複数のアクチュエータそれぞれの駆動量を制御する、ことを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
- 前記制御部は、露光領域のうち、前記検出部によって遮光される領域である遮光領域が占める割合に基づいて算出される遮光光量と、前記退避駆動中の時間ごとの前記駆動部による前記検出部の駆動量のデータとに基づいて、前記退避駆動中の時間ごとの遮光光量を予め得ることを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
- 前記制御部は、前記検出部を用いたアライメント計測を行う複数の計測位置それぞれにおいて前記検出部による遮光光量と前記複数のアクチュエータそれぞれの駆動量との関係を表す制御ゲインマトリクスに基づいて、前記複数のアクチュエータそれぞれの駆動量を決定する、ことを特徴とする請求項4に記載の露光装置。
- 前記制御ゲインマトリクスを記憶する記憶部を更に有することを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
- 基板の走査露光を行う露光方法であって、
検出部を前記走査露光の光路内の第1位置に位置させ、前記検出部を用いて、原版のマークと前記基板のマークとを、前記原版を介して検出する工程と、
前記検出部を前記第1位置から前記光路から退避させた第2位置へ移動させる退避駆動を行う工程と、
前記退避駆動が行われている間に前記走査露光を開始し、前記走査露光中に、前記退避駆動中の前記検出部による遮光によって光量不足が生じる部分に対して光量が補われるように、前記基板上の露光領域の形状を規定する開口の形状を調整する工程と、
を有することを特徴とする露光方法。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
前記工程で前記露光された基板を現像する工程と、
を含み、前記現像された基板から物品を製造することを特徴とする物品製造方法。
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