JP2021031870A - 昇降設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期にわたって、昇降設備の使用時における作業者の安全性、昇降設備の不使用時における第三者の安全性を確保すること。【解決手段】それぞれが棒形状をなす支柱102の長さ方向に沿って所定の間隔を開けて複数の踏桟が架け渡された複数の梯子(第1の梯子101a、第2の梯子101b)を備え、河川を横断する堤体104の天端104aから鉛直方向上側に所定間隔(「H」)離れた位置に位置づけられる第1の梯子101aを河岸に設けられた土木設備の基礎103に固定し、第1の梯子101aとは異なる第2の梯子101bを、第1の梯子101aに対して支柱102の長さ方向に沿ってスライド可能に連結した昇降設備100を構成した。【選択図】図1

Description

この発明は、高低差のある場所の移動に用いる昇降設備に関する。
天端全体が橋梁となっている越流方式のダムにおいては、排砂を目的とした開口部(ダム排砂ゲートピア)を備えているものがある。このようなダムにおいては、たとえば、排砂ゲートなどの土木設備が併設されている。土木設備は、たとえば、河川を横断して設けられた堤体の一端側の河岸に建設され、柵などによって部外者の侵入防止措置が施されている。
土木設備は、河岸に建設した基礎の上など、堤体の天端よりも高い位置に建設されている。このような土木設備が併設されたダムにおける排砂ゲートの下流面や堤体の点検に際しては、土木設備の基礎に設けられた梯子などの昇降設備を利用して、土木設備側から堤体の天端に降りて各種の作業をおこなう。
関連する技術として、具体的には、従来、たとえば、長さ方向に沿ってスライド可能に連結された複数のスライド梯子を、通常時は下端が地上から人の手が届かない高さになるように収縮させた状態でソレノイドによって固定し、非常スイッチの操作によって解除信号が入力された場合にソレノイドを動作させて、下端が地上に達する下降位置までスライド梯子を自重によって下降させるようにした避難梯子装置に関する技術があった(たとえば、下記特許文献1を参照。)。
特開2005−213996号公報
しかしながら、上述した従来の技術は、梯子などの昇降設備が、土木設備と堤体の天端との行き来が常時可能な状態で設けられているため、堤体が横断している河川における土木設備側の河岸とは反対側の河岸から堤体の天端をわたってきた第三者が、堤体の天端側から昇降設備を利用して土木設備に侵入することができてしまうという問題があった。
ダムに併設された土木設備には各種の機械や構造物などが設置されており、土木設備に対する知識のない第三者が土木設備に侵入することによって、土木設備において不測の事故が発生したり、土木設備への侵入を試みる第三者が昇降設備を正しく利用せずに昇降設備を利用している途中で落下してしまったりするおそれがあるという問題があった。
また、上述した特許文献1に記載された従来の技術は、ビルなどの建物において火災などが発生した際の避難に用いることを想定した、1回限りの使い切りの構成であって、長さ方向に沿ってスライド可能に設けられた複数のスライド梯子のうちの下端のスライド梯子を自重によって地面に当接させることによって全体を支え、複数のスライド梯子の位置は、それぞれ直上側にあるスライド梯子との連結部分によってのみ規制する構造であるため、繰り返し使用する場合の耐久性に劣る。
仮に、先願の技術において、複数のスライド梯子どうしの連結部分を補強する部材を追加すると、全体の重量やサイズが大きくなり、建物などとの連結部分にかかる負荷が大きくなってしまい長期にわたる繰り返し使用における安全性を確保することは難しい。このため、上述した特許文献1に記載された従来の技術を、取水施設などの土木設備と堤体の天端との間の昇降設備として適用することは難しいという問題があった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、長期にわたって、昇降設備の使用時における作業者の安全性、昇降設備の不使用時における第三者の安全性を確保することができる昇降設備を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる昇降設備は、河岸に設けられた土木設備の基礎の、河川を横断する堤体の天端から鉛直方向上側に所定間隔離れた位置に、昇降可能に固定された第1の梯子と、前記第1の梯子に対して当該第1の梯子の長手方向に沿ってスライド可能に連結された第2の梯子と、を備えたことを特徴とする。
また、この発明にかかる昇降設備は、上記の発明において、一端が前記第2の梯子に連結され、他端が前記土木設備の基礎の天端近傍に位置づけられる吊り部材を備えたことを特徴とする。
この発明にかかる昇降設備によれば、長期にわたって、昇降設備の使用時における作業者の安全性、昇降設備の不使用時における第三者の安全性を確保することができるという効果を奏する。
この発明にかかる実施の形態の昇降設備を示す説明図(その1)である。 この発明にかかる実施の形態の昇降設備を示す説明図(その2)である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる昇降設備の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(昇降設備の構成)
まず、この発明にかかる実施の形態の昇降設備の構成について説明する。この発明にかかる実施の形態の昇降設備は、河川を横断して設けられた堤体の一端側の河岸に建設された土木設備と、堤体の天端と、の間の移動に用いられる。
堤体は、河川を横断する形で設けられている。堤体は、河川を堰き止め、堤体よりも河川の上流側における水位を高くすることによって水を貯留する。堤体は、堤体より上流側の水位が堤体の天端の高さに達すると、堰き止めた水を堤体の天端から河川の下流側に越流させることによって放流をおこなう。これにより、堤体よりも河川の下流側における流量を制御することができる。
図1および図2は、この発明にかかる実施の形態の昇降設備を示す説明図である。図1においては、不使用時における昇降設備を示している。図2においては、使用時における昇降設備を示している。図1および図2において、符号101aは、作業員などが昇降可能な(複数の踏桟を有する)「第1の梯子」を示しており、符号101bは、作業員などが昇降可能な(複数の踏桟を有する)「第2の梯子」を示している。また、符号103は、土木設備の「基礎」を示している。また、符号104は、河川を横断して設けられた「堤体」を示している。また、105は、土木設備の基礎103の天端103bから堤体104の天端104aへの落下防止のための「柵」を示している。また、符号106は、吊り部材を示している。図1および図2において、この発明にかかる実施の形態の昇降設備100は、複数の梯子101(第1の梯子101a、第2の梯子101b)を備えている。第1の梯子101aは、棒形状をなす支柱102を備えている。したがって、支柱102の長さ方向が、第1の梯子101aの長手方向である。
複数の梯子101は、それぞれ、耐候性に優れ、強度の高い材料を用いて形成されている。具体的に、複数の梯子101を構成する支柱102や、支柱102によって略水平方向に支持され、作業員などが昇降するために足をのせる踏桟は、たとえば、銑鉄から炭素や不純物を取り除いた鋼、鉄とクロムの合金であるステンレスなどを用いて形成することができる。また、具体的に、複数の梯子101を構成する支柱102や踏桟は、たとえば、鋼の表面に亜鉛めっき加工を施して耐候性を向上させた亜鉛めっき鋼を用いて形成してもよい。
第1の梯子101aは、河岸に設けられた土木設備の基礎103に固定されている。第1の梯子101aは、堤体104の天端104aから鉛直方向上側に所定間隔離れた位置において、土木設備の基礎103に固定されている。第1の梯子101aは、たとえば、支柱102や踏桟を形成する材料と同じ材料を用いて形成されたステーを、土木設備の基礎103にボルト打ちして固定することができる。第1の梯子101aは、第1の梯子101aの長手方向が、土木設備の基礎103における壁面103aがなす面に略平行になるようにして配置されている。
第1の梯子101aは、その一端(上側、符号101a−1)の位置が、土木設備の基礎103の天端103bと同程度、あるいは、土木設備の基礎103の天端103bより鉛直方向上側に突き出した状態で、土木設備の基礎103に固定されている。第1の梯子101aは、その一端101a−1とは反対側の一端(下側、符号101a−2)の位置が、堤体104の天端104aよりも所定間隔(高さ「H」)離れた位置に位置づけられた状態で、土木設備の基礎103に固定されている。
土木設備は、堤体104の一端側の河岸に建設されており、堤体104の点検作業をおこなう作業者は河川沿いに建設された道路から土木設備に立ち入る。土木設備の基礎103の天端103bは、河川沿いの道路と同程度の高さとなっており、土木設備の基礎103の天端103bから堤体104の天端104aまでは、数メートルの高低差がある。作業者は、点検作業に際し、昇降設備100を利用して、土木設備の基礎103の天端103bから堤体104の天端104aに降りる。
土木設備の基礎103の天端103bの周囲には、落下防止のための柵105が設けられている。柵105は、土木設備の基礎103における天端103bから昇降設備100に移動するため、一部が開放されている。第1の梯子101aは、柵105の一部が開放された位置に設けられている。
所定間隔(高さ「H」)は、たとえば、鉛直方向において、第1の梯子101aの鉛直方向下端位置と堤体104の天端104aとを、成人男性の手が届かない(届きにくい)程度に離間させる間隔とすることができる。具体的に、所定間隔(高さ「H」)は、たとえば、頭上に手を伸ばした状態の成人男性の手指が届く高さ寸法よりも大きい間隔とすることができる。
より具体的に、たとえば、日本人成人男性の平均身長はおよそ171cmであり、身長が171cmの日本人成人男性の腕の長さがおよそ62cmであることを考慮すると、日本人成人男性が頭上に手を伸ばした状態で手指が位置する高さは2m強となる。たとえば、日本人成人男性の体格に基づく場合、さらに、平均的な数値からの誤差を50cmとすると、所定間隔は、2m50cm程度とすることができる。
あるいは、具体的に、所定間隔は、たとえば、頭上に手を伸ばした状態の成人男性の手指が届く高さ寸法に、成人男性の平均的なジャンプ力(垂直飛び)の平均値を加えた寸法よりも大きい間隔とすることができる。より具体的に、たとえば、日本人成人(たとえば20代)男性の垂直跳びの平均がおよそ50cmであることを考慮すると、頭上に手を伸ばした状態の成人男性の手指が届く高さ寸法に、成人男性の平均的なジャンプ力(垂直飛び)の平均値を加えた寸法はおよそ2m50cmとなる。たとえば、日本人成人男性の体格に基づく場合、さらに、平均的な数値からの誤差を50cmとすると、所定間隔は、たとえば、3m程度とすることができる。
第2の梯子101bは、第1の梯子101aと土木設備の基礎103との間に配置されている。第2の梯子101bは、第1の梯子101aに対して、第1の梯子101aの長手方向に沿ってスライド可能に連結されている。第2の梯子101bは、引上位置に位置づけられている状態において、一端(下側、符号101b−2)の位置が、第1の梯子101aの一端101a−2の位置と同等以上の高さとなる位置に位置づけられる。
第2の梯子101bは、引下位置に位置づけられている状態において、一端101b−2の位置が、堤体104の天端104aに当接する位置に位置づけられる。第2の梯子101bは、引下位置に位置づけられている状態において、第1の梯子101aに連結されている。これにより第1の梯子101aと第2の梯子101bとによって、土木設備の基礎103の上端から堤体104の天端104aまで連続したステップが形成される。
昇降設備100は、吊り部材106を備えている。吊り部材106は、紐状あるいは帯状をなす部材によって実現され、一端が第2の梯子101bの一端(上側、符号101b−1)に連結されている。具体的に、吊り部材106は、たとえば、ロープによって実現することができる。あるいは、吊り部材106は、たとえば、鎖やワイヤなどによって実現してもよい。鎖やワイヤなどのように硬度の高い材料を用いて形成された吊り部材106を用いる場合、当該鎖やワイヤを樹脂などによって被覆してもよい。
吊り部材106の一端は、たとえば、当該一端にフックを設けて当該フックを第2の梯子101bにおける踏桟に引っ掛けたり、あるいは、第2の梯子101bにおける踏桟に縛り付けたりすることによって第2の梯子101bに連結する。吊り部材106の一端は、第2の梯子101bにおける踏桟に限らず、支柱102のうち、上下に隣り合う一対の踏桟と対をなす支柱102とによって閉じられた輪を形成される部分にフックを引っ掛けたり縛り付けたりすることによって、第2の梯子101bに連結されるものであってもよい。
吊り部材106は、第2の梯子101bに連結された位置から他端までの長さが、第2の梯子101bに連結された位置から土木設備の基礎103の天端103bまでの長さよりも長い。吊り部材106の長さ方向における他端は、土木設備の基礎103の天端103b近傍に位置づけられる。吊り部材106の他端は、たとえば、当該他端にフックを設けて当該フックを柵105に引っ掛けたり、あるいは、柵105に縛り付けたりすることによって、土木設備の基礎103の天端103b近傍に位置づけることができる。
吊り部材106をワイヤによって実現する場合、他端をウインチに連結してもよい。この場合、ウインチは、原動機の回転力を利用してワイヤを巻き上げるものであってもよく、ハンドルを利用して作業者が手動でワイヤを巻き上げるものであってもよい。
吊り部材106は、第2の梯子101bを引上位置に位置づけた状態で、当該第2の梯子101bを固定することができる。具体的には、たとえば、第2の梯子101bを引上位置に位置づけ、吊り部材106を張った状態で、柵105に巻き付ける。巻き付けた後の吊り部材106の他端は、たとえば、柵105に縛り付ける。
(昇降設備100の使用方法)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の昇降設備100の使用方法について説明する。不使用時における昇降設備100は、第2の梯子101bを引上位置に位置づけた状態で固定されている。このため、昇降設備100の使用に際して、作業者は、まず、吊り部材106を緩める。具体的には、柵105などに固定されている吊り部材106の他端を、柵105から取り外す。
そして、作業者は、吊り部材106を把持した状態で、当該吊り部材106を手前から奥側に徐々に繰り出す。吊り部材106は、第2の梯子101bの一端(101b−2)の位置が堤体104の天端104aに当接するまで繰り出す。第2の梯子101bは自重によって引下位置に移動する方向に付勢されているため、作業者は、吊り部材106を緩く把持して少しずつ繰り出すだけで、第2の梯子101bを容易かつ確実に引下位置に移動させることができる。
また、第2の梯子101bは自重によって引下位置に移動する方向に付勢されているため、作業者は、第2の梯子101bの位置を目視するために土木設備の基礎103から乗り出すことなく、第2の梯子101bを引下位置に移動させることができる。これにより、作業者は、土木設備の天端のうち、安定した足場が確保できる場所で吊り部材106を繰り出す作業をおこなうことができるので、作業者の安全を確保することができる。そして、作業者は、第2の梯子101bを引下位置に移動させた後、吊り部材106を張った状態で、他端を柵105に巻き付ける。
その後、作業者は、第1の梯子101aおよび第2の梯子101bを伝って、土木設備の基礎103における天端103bから堤体104の天端104aに降りる。作業者は、堤体104の天端104aでの作業完了後、第2の梯子101bおよび第1の梯子101aを伝って、堤体104の天端104aから土木設備の基礎103における天端103bに上る。
作業者は、土木設備の基礎103における天端103bに上った後、柵105に巻き付けてある吊り部材106の他端を柵105から外し、当該吊り部材106を引っ張ることによって第2の梯子101bを引下位置から引上位置に位置づける。昇降設備100が規制部材を備える場合、作業者は、第2の梯子101bの位置が規制部材によって規制される位置まで、吊り部材106を引っ張る。
これにより、作業者は、第2の梯子101bの位置を目視するために土木設備の基礎103から乗り出すことなく、第2の梯子101bを引上位置に移動させることができる。そして、これにより、作業者は、土木設備の天端103bのうち、安定した足場が確保できる場所で吊り部材106を引っ張る作業をおこなうことができるので、作業者の安全を確保することができる。その後、作業者は、第2の梯子101bを引上位置に移動させた後、吊り部材106を張った状態で、他端を柵105に巻き付けて第2の梯子101bを引上位置に固定して、作業を終了する。
上述した実施の形態においては、1つの第2の梯子101bを備えた昇降設備100について説明したが、この発明にかかる昇降設備100は、複数の第2の梯子101bを備えていてもよい。この場合、複数の第2の梯子101bは、第1の梯子101aの長手方向に沿ってスライド可能に連結される。これにより第1の梯子101aと複数の第2の梯子101bとによって、土木設備の基礎103の上端から堤体104の天端104aまで連続したステップが形成される。
また、第2の梯子101bに設けられ、土木設備の基礎103に当接するローラなどの転動体を備えてもよい。これにより、第1の梯子101aに対する第2の梯子101bのスライドに連動してローラなどの転動体が転がるため、第2の梯子101bをスライドさせる作業者の負担軽減を図ることができる。また、土木設備の基礎103に転動体103を当接させることにより、第2の梯子101bの自重によってかかる荷重を転動体103を介して土木設備の基礎103に分散させ、第2の梯子101bが連結された第1の梯子101aにかかる負荷を軽減することができる。これにより、第2の梯子101bを支持することによる第1の梯子101aの劣化や、第2の梯子101bをスライドさせることによる昇降設備100の劣化を抑制し、長期にわたって、昇降設備100の使用時における作業者の安全性を確保することができる。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態の昇降設備100は、河岸に設けられた土木設備の基礎103の、河川を横断する堤体104の天端104aから鉛直方向上側に所定間隔(「H」)離れた位置に、昇降可能に固定された第1の梯子101aと、第1の梯子101aに対して第1の梯子101aの長手方向に沿ってスライド可能に連結された第2の梯子101bと、を備える。具体的には、たとえば、それぞれが棒形状をなす支柱102の長さ方向に沿って所定の間隔を開けて複数の踏桟が架け渡された複数の梯子101を備え、複数の梯子101のうち河川を横断する堤体104の天端104aから鉛直方向上側に所定間隔離れた位置に位置づけられる第1の梯子101aを河岸に設けられた土木設備の基礎103に固定し、複数の梯子101のうち第1の梯子101aとは異なる第2の梯子101bを、第1の梯子101aに対して支柱102の長さ方向に沿ってスライド可能に連結したので、昇降設備100の使用時には、第1の梯子101aに対して第2の梯子101bをスライドさせ、鉛直方向における第1の梯子101aの下端と堤体104の天端104aとの間に第2の梯子101bを位置づけることにより、堤体104や堤体104の周辺の点検をおこなう作業者が、土木設備から堤体104の天端104aに安全に降りることができる。一方、昇降設備100の不使用時には、第1の梯子101aに対して第2の梯子101bをスライドさせ、第1の梯子101aと重なり合う引上位置に第2の梯子101bを位置づけることにより、堤体104が横断している河川における土木設備側の河岸とは反対側の河岸から天端104aをわたってきた第三者が、堤体104側から第2の梯子101bを引き下ろし、堤体104の天端104a側から土木設備に侵入することを確実に防止することができる。
また、昇降設備100の不使用時には、鉛直方向における第1の梯子101aの下端位置を目安にして、土木設備側から、第2の梯子101bの下端位置が第1の梯子101aの下端位置と同等あるいはそれ以上の高さになる引上位置まで第2の梯子101bを引き上げることにより、容易かつ確実に、第三者が堤体104側から第2の梯子101bを引き下ろすことができない位置において第1の梯子101aと第2の梯子101bとを重ね合わせることができる。ダムに併設された土木設備においては、作業者が常駐していないことが多く、土木設備の基礎103から堤体104の天端104aに降りておこなう作業などのように実施頻度が低い作業のために設けられる昇降設備100は、使用頻度が低い。土木設備自体は、柵105などによって部外者の侵入防止措置が施されているが、河川を横断する堤体104への侵入を完全に防止することは難しい。このような土木設備と堤体104とをつなぐ梯子が常設されていると、河川を横断して設けられた堤体104の天端104aをわたってきた第三者が、堤体104の天端104a側から昇降設備100を利用して土木設備に侵入することができてしまうという不具合がある。万一、第三者が昇降設備100から落下するなどの事故が発生すると、設備管理者の責任を問われる事態になる。一方で、土木設備の基礎103の天端103bと堤体104の天端104aとは数メートルの高低差があるため、作業時のみに梯子をかける作業は大掛かりであって現実的ではない。また、一時的にかかる梯子は、常設のため堅牢に固定されている梯子と比較して安全性に劣る。
このような状況において、この発明にかかる実施の形態の昇降設備100を設置することにより、堤体104の天端104aから鉛直方向上側に所定間隔離れた位置に位置づけられる第1の梯子101aを土木設備の基礎103に固定することにより、土木設備への第三者の侵入を防止することができる昇降設備100を堅牢に固定して昇降設備100の耐久性を確保することができ、当該第1の梯子101aに対して第2の梯子101bをスライド可能とすることにより、昇降設備100の使用時における作業者の安全性、昇降設備100の不使用時における第三者の安全性、および、第1の梯子101aに連結される第2の梯子101bの長期にわたる安定性を確保することができる。すなわち、この発明にかかる実施の形態の昇降設備100によれば、長期にわたって、昇降設備100の使用時における作業者の安全性、昇降設備100の不使用時における第三者の安全性を確保することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の昇降設備100は、第1の梯子101aが、第2の梯子101bの表面(土木設備の基礎103とは反対側の面)側に配置され、第2の梯子101bは、第1の梯子101aの裏面(土木設備の基礎103側の面)と土木設備の基礎103との間に配置されるので、第2の梯子101bを第1の梯子101aの裏面側に設けることにより、たとえば、身長の高い第三者がジャンプして第2の梯子101bを引き下ろそうとしたり、フック棒などを用いて第2の梯子101bを引き下ろそうとした場合にも、昇降設備100の表側から第2の梯子101bのみを掴んだりフックを引っ掛けたりすることができないため、第三者が堤体104側から第2の梯子101bを引き下ろすことを防止することができる。また、第2の梯子101bを第1の梯子101aの裏面と土木設備の基礎103との間に配置することにより、第2の梯子101bの裏面側に手やフックを入れにくくして、第三者が堤体104側から第2の梯子101bを引き下ろすことを防止することができる。このように、この発明にかかる実施の形態の昇降設備100によれば、第三者が堤体104側から第2の梯子101bを引き下ろすことを防止して、堤体104の天端104a側から土木設備に侵入することを確実に防止することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の昇降設備100は、一端が第2の梯子101bに連結され、他端が土木設備の基礎103の天端103b近傍に位置づけられる吊り部材106を備えるので、第2の梯子101bに触れることなく、吊り部材106を介して第2の梯子101bをスライドさせることができる。これにより、土木設備の基礎103から作業者が身を大きく乗り出すことなく、第2の梯子101bを安全かつ容易に引き上げることができ、昇降設備100の使用にかかる作業者の安全性および利便性を確保することができる。また、電力を使用することなく、作業者の人力によって第2の梯子101bの上げ下ろしができる。これにより、停電や故障によって昇降設備100が使用できない事態を回避し、確実に作業をおこなうことができる。また、引上位置から引下位置にスライドさせる際の第2の梯子101bの勢いを調整することができるため、自重のみで引上位置から引下位置にスライドさせる場合と比較して、第2の梯子101bの損壊を確実に防止し、長期にわたって昇降設備100の使用時における作業者の安全性、昇降設備100の不使用時における第三者の安全性を確保することができる。
以上のように、この発明にかかる昇降設備は、高低差のある場所の移動に用いる昇降設備に有用であり、特に、高所から低所に降りておこなう作業に用いる昇降設備に適している。
100 昇降設備
101a 第1の梯子
101b 第2の梯子
102 支柱
103 (土木設備の)基礎
104 堤体
104a 堤体の天端
105 柵
106 吊り部材

Claims (2)

  1. 河岸に設けられた土木設備の基礎の、河川を横断する堤体の天端から鉛直方向上側に所定間隔離れた位置に、昇降可能に固定された第1の梯子と、
    前記第1の梯子に対して当該第1の梯子の長手方向に沿ってスライド可能に連結された第2の梯子と、
    を備えたことを特徴とする昇降設備。
  2. 一端が前記第2の梯子に連結され、他端が前記土木設備の基礎の天端近傍に位置づけられる吊り部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載の昇降設備。
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