JP6344879B1 - 橋梁構造物における吊足場の架設方法及び吊足場 - Google Patents

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Abstract

【課題】橋梁の下に降りることなく、橋梁構造物に足場を設置可能とする。
【解決手段】橋桁1の幅方向の一方の側面である第一側面6と第二側面7との間に、ホイスト側第一ワイヤHW1を、橋桁1の底面を通して架ける工程と、吊足場100を、第二側面7側の上方からクレーンCNで、第一足場吊設位置FP1側が第二足場吊設位置FP2側よりも下となる姿勢で吊り下げる工程と、吊足場100を、第二側面7側の上方から、下方側に降下させつつ、第一足場吊設位置FP1と第二足場吊設位置FP2との高低差が小さくなるように、吊足場100を回転させて、吊足場100を橋桁1の下方に位置するように移動させる工程と、第一ホイストHT1及び第二ホイストHT2で、ホイスト側第一ワイヤHW1及びホイスト側第二ワイヤHW2を巻き上げて、吊足場100を橋梁構造物の底面に固定する工程とを含む。
【選択図】図17

Description

本発明は橋梁構造物の検査や清掃等の保守作業用の吊足場の架設方法及び吊足場に関する。
橋梁やトンネルといった構造物は、設営後に適切に維持、修繕する必要がある。すなわち経年劣化による事故を未然に回避するため、道路管理者が構造物を定期的に点検することが求められる。特に平成24年12月2日に発生した中央自動車道笹子トンネル天井板落下事故が発生したこと等を背景に、国土交通省は平成26年7月1日より、トンネルや2m以上の道路橋などを、5年に1回の頻度で点検することを義務付けている。その点検方法は、従来の遠望目視でなく、近接目視が基本とされている。
このような橋梁構造物の内、鋼製の橋梁については、橋を支える支承部の劣化が問題となっている。一般に橋梁は、主桁や主構等の上部構造と、橋台や橋脚等の下部構造との間に、支承部を介在させ、温度変化の影響による主桁等の伸縮の吸収や耐震性の向上を図っている。支承部は、その設置された環境や機能により、橋梁において最も損傷し易い部材の一つとされている。支承部の一例を、図19の縦断面図に示す。この支承部5Xは、橋台2Xと主桁1Xの間に配置されており、主桁1Xからの活荷重や死荷重を常時受けて移動や回転を繰り返す。この支承部5Xは主桁1Xの裏側に配置されるため、直射日光が当たり難く影になる狭隘な閉鎖空間であって、風通しも悪い。一方で主桁1Xの隙間や側面から土砂や雨水が流れ落ちて、土砂などの堆積物SDが堆積し易い。さらに雨水の滞水も生じ易く、湿潤な状態となる結果、支承部5Xの発錆や腐食が発生し易い環境となる。
したがって、支承部の堆積土砂を除去する除土作業等の清掃や洗浄といった維持管理は、橋梁のメンテナンスにおいて極めて重要である。堆積土砂を除去し支承部を洗浄することで、橋梁の大幅な長寿命化を図ることができると考えられる。このような土砂の除去作業にも、足場を組むことが必要となる。
しかしながら、近接目視や橋梁のメンテナンス等の作業(以下、これらをまとめて「検査作業」ということがある。)を主桁の裏側で行うには、図20に示すように、橋梁構造物BRの裏面側に作業者が入れるような足場100Yを組む必要があり、極めて時間とコストがかかるという問題がある。全国で2m以上の橋は約70万橋存在するといわれており、そのうち市町村に管理されているものは約48万橋存在しているとされ、道路管理者である地方公共団体、とりわけ町村には、点検のコストは大きな負担となることが懸念される。
以上のように、従来の検査方法は交通規制が必要であったり、工数が多く人的コストが高くなる等の問題があり、簡便かつ安価な検査方法は確立されていなかった。特に検査対象となる橋梁構造物の多い地域ではコストの高騰が懸念され、予算の捻出が社会的な問題となり、簡便で安価な検査方法が要求されている。
これに対して、本願出願人は、図21に示すようなフロート付き吊足場211を橋梁構造物に架設する方法を開発した(特許文献1)。この架設方法は、吊足場部の下側にフロート部212を固定したフロート付き吊足場211を準備する工程と、フロート付き吊足場211を架設の対象となる橋梁構築物BR2の下方まで、水上に浮かべて移動させる工程と、橋梁構造物BR2の両側の側面の第一橋梁側面位置にフロート付き吊足場211を第一ワイヤ216で接続する工程と、第一ワイヤ216を引き上げて、フロート付き吊足場211を橋梁構造物BR2に吊す工程とを含む。これによって、河川や海の上にフロート付き足場を浮かべて引き上げることにより、橋梁に吊足場を容易に架設することが可能となる。
しかしながら、この方法は橋梁構造物の下方に河川や海などの水面が存在することが前提となり、水面のない環境では利用できない問題があった。特に中山間地のような場所に架設された橋梁は、谷が深い渓流地にある場合等、橋梁の下方は険しい谷になっていたり、橋梁が高い位置に架設されていることがある。このような場所では、たとえ陸上であっても高所作業車を橋梁の下部に移動させることが困難であり、吊足場の設置が必要となるものの、除土清掃のため局部的な足場を設けることが割高となることがあった。また足場の架設等の作業のために作業者が橋梁の下に下りるのが手間がかかる上、危険なことがあり、作業者の安全性の確保が容易でないという問題があった。
特許第6018691号公報
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものである。本発明の目的の一は、橋梁の下に降りることなく、橋梁構造物に足場を設置可能とした吊足場の架設方法と、その架設に用いる吊足場を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明の第1の橋梁構造物における吊足場の架設方法によれば、橋台又は橋脚上に橋桁を配置した橋梁構造物であって、橋台又は橋脚の上面を作業者が移動することを橋桁に阻まれてなる橋梁構造物に、矩形状の足場部の上面に柵部を有する吊足場を架設する吊足場の架設方法であって、架設の対象となる橋梁構造物の、橋桁の幅方向の一方の側面である第一側面と、前記第一側面の反対側の側面である第二側面との間に、ホイスト側第一ワイヤを、橋桁の底面を通して架ける工程と、前記橋桁の第一側面に第一ホイストを、第二側面に第二ホイストを、それぞれ固定した状態であって、かつ前記吊足場の、該吊足場が橋桁の底面に固定された状態で前記第一ホイストと対向することになる第一足場吊設位置に、前記ホイスト側第一ワイヤの一端を、該吊足場が橋桁の底面に固定された状態で前記第二ホイストと対向することになる第二足場吊設位置に、ホイスト側第二ワイヤの一端を、それぞれ固定すると共に、前記ホイスト側第二ワイヤの他端を、前記第二ホイストに固定した状態で、前記吊足場を、前記第二側面側の上方からクレーンで、前記第一足場吊設位置側が前記第二足場吊設位置側よりも下となる姿勢で吊り下げる工程と、前記第一ホイストで、前記ホイスト側第一ワイヤの巻き取り量と、前記第二ホイストで、前記ホイスト側第二ワイヤの巻き取り量と、前記クレーンの吊り下げ高さを、それぞれ調整しながら、前記吊足場を、前記第二側面側の上方から、下方側に降下させつつ、前記第一足場吊設位置と第二足場吊設位置との高低差が小さくなるように、前記吊足場を回転させて、前記吊足場を前記橋桁の下方に位置するように移動させる工程と、前記第一ホイスト及び第二ホイストで、前記ホイスト側第一ワイヤ及びホイスト側第二ワイヤを巻き上げて、前記吊足場を橋梁構造物の底面に固定する工程とを含むことができる。これにより吊足場を橋梁構造物の側面から潜らせるように降下、回転させて、橋梁構造物の底面に吊足場を移動させることが可能となる。しかもこの方法であれば、作業者が橋梁構造物を設営した下に下りる必要もなく、安全に作業できる。
また、本発明の第2の橋梁構造物における吊足場の架設方法によれば、上記何れかに加えて、前記第一側面と第二側面の間に前記ホイスト側第一ワイヤを架ける工程が、前記ホイスト側第一ワイヤの他端を、前記第一側面又は第二側面の一方に固定し、前記ホイスト側第一ワイヤの一端を、前記第一側面又は第二側面の他方に受け渡す工程を含むことができる。
さらに、本発明の第3の橋梁構造物における吊足場の架設方法によれば、上記何れかに加えて、前記第一側面と第二側面の間に前記ホイスト側第一ワイヤを架ける工程を、作業者が橋台又は橋脚の上に下りて行うことができる。これにより、作業者は橋台や橋脚の上に下りるだけで足り、橋台等の下まで下りることなく吊足場の架設作業を行えるため、作業性や安全性の確保の点で極めて有益となる。
さらにまた、本発明の第4の橋梁構造物における吊足場の架設方法によれば、上記何れかに加えて、前記第一側面と第二側面の間に前記ホイスト側第一ワイヤを架ける工程が、前記第一側面側及び第二側面側に、それぞれ作業者を配置して、前記ホイスト側第一ワイヤを受ける側の作業者が、細長く延長された棒の先端側を、前記ホイスト側第一ワイヤを送る側の作業者に向けて伸ばす工程と、前記ホイスト側第一ワイヤを送る側の作業者が、前記棒の先端側を受けて、該棒に前記ホイスト側第一ワイヤを接続する工程と、前記ホイスト側第一ワイヤを受ける側の作業者が、前記棒を引き寄せて、該棒の先端側に接続された前記ホイスト側第一ワイヤを受ける工程とを含むことができる。これにより、橋桁に阻まれて作業者が自由に移動できない橋台や橋脚の上面でホイスト側第一ワイヤを左右に渡す作業を、細長い棒を用いて安全に受け渡すことが可能となる。
さらにまた、本発明の第5の橋梁構造物における吊足場の架設方法によれば、上記何れかに加えて、前記ホイスト側第一ワイヤを送る側の作業者が、前記棒の先端側に前記ホイスト側第一ワイヤを接続する工程が、前記ホイスト側第一ワイヤに接続された、該ホイスト側第一ワイヤよりも軽量のリードワイヤを、前記棒の先端側に設けられたワイヤ接続部に接続する工程を含み、前記ホイスト側第一ワイヤを受ける側の作業者が、前記棒を引き寄せて、該棒の先端側に接続された前記ホイスト側第一ワイヤを受ける工程が、前記棒の先端側に接続されたリードワイヤを、前記棒を用いて引き寄せる工程と、前記リードワイヤを引っ張り、該リードワイヤに接続された前記ホイスト側第一ワイヤを引き寄せる工程とを含むことができる。これにより、重量のあるホイスト側第一ワイヤを直接棒の先端側に接続するのでなく、一旦軽量なリードワイヤを棒の先端側に接続した後、このリードワイヤを棒で引き寄せることにより、軽い力でも物理的に送り側から受け側にリードワイヤの受け渡し作業を行うことができる。さらにリードワイヤを受け側で取得した後は、力を要する作業も手元のリードワイヤに対して行い易くなるので、リードワイヤを引っ張って、より重いホイスト側第一ワイヤを引き寄せることが可能となる。このように、重いホイスト側第一ワイヤを直接やりとりするのでなく、より軽いリードワイヤの授受を先に行った上で行うことで、作業をよりスムーズにかつ安全に行える利点が得られる。
さらにまた、本発明の第6の橋梁構造物における吊足場の架設方法によれば、上記何れかに加えて、前記棒として、伸縮式で、先端にフックを設けた棒を用いることができる。これにより、簡単な機構を用いながら安全にリードワイヤやホイスト側第一ワイヤの受け渡しが可能となる。
さらにまた、本発明の第7の橋梁構造物における吊足場の架設方法によれば、上記何れかに加えて、前記第一側面と第二側面の間に前記ホイスト側第一ワイヤを架ける工程が、前記第一側面に第一ホイストを、前記第二側面に第二ホイストを、それぞれ固定する工程を含むことができる。これにより、ホイスト側第一ワイヤを予め第一ホイスト又は第二ホイストに繋いだままで第一側面と第二側面の間にホイスト側第一ワイヤを架けて、後の作業を簡素化できる利点が得られる。
さらにまた、本発明の第8の橋梁構造物における吊足場の架設方法によれば、上記何れかに加えて、記吊足場を前記橋桁の下方に位置するように移動させる工程が、前記吊足場の、前記第一足場吊設位置に、足場側第一ワイヤを取り付け、かつ前記第二足場吊設位置に、足場側第二ワイヤを取り付け、前記吊足場を、前記第二側面側の上方からクレーンで吊り下げた状態で、前記足場側第一ワイヤを、前記ホイスト側第一ワイヤと接続し、かつ前記足場側第二ワイヤを、前記ホイスト側第二ワイヤと接続する工程を含むことができる。
さらにまた、本発明の第9の橋梁構造物における吊足場の架設方法によれば、上記何れかに加えて、前記クレーンで吊足場を吊り下げる位置を、前記第一足場吊設位置とすることができる。これにより、クレーンの吊り下げ位置とワイヤの固定位置とを共通化して、ワイヤの固定作業の簡略化を図ることができる。
さらにまた、本発明の第10の橋梁構造物における吊足場の架設方法によれば、上記何れかに加えて、前記ホイスト側第一ワイヤが、前記橋桁の下端隅部と接触する位置に、前記ホイスト側第一ワイヤと前記橋桁下端隅部との間に緩衝材を介在させることができる。これにより、ホイスト側第一ワイヤを巻き取る際に橋桁の下端隅部と擦れて摩耗する事態を回避することができる。
さらにまた、本発明の第11の橋梁構造物における吊足場の架設方法によれば、上記何れかに加えて、前記第一足場吊設位置及び前記第二足場吊設位置を、前記吊足場の、矩形状の足場部の上面に設けられた柵部上とすることができる。これにより、吊足場の柵部をワイヤの固定位置として兼用することができる。
吊足場を橋桁の下面に固定した様子を示す模式横断面図である。 図1の橋桁の下面に固定された吊足場を示す模式側面である。 吊足場を示す斜視図である。 第二作業者が棒を第一側面側に送り出す様子を示す模式断面図である。 伸縮式の棒を示す模式平面図である。 第二作業者が棒を第一側面側に送り出す様子を示す模式平面図である。 第二作業者が、棒を引き寄せる状態を示す模式断面図である。 第二作業者が、リードワイヤを引っ張ってホイスト側第一ワイヤを引き寄せる状態を示す模式断面図である。 第二作業者が固定式の棒を第一作業者に送り出す様子を示す模式断面図である。 図4の状態から、ホイスト側第一ワイヤを第一側面と第二側面の間に橋桁の底面を通して架けた状態を示す模式断面図である。 橋台に梯子を設置した状態を示す斜視図である。 吊足場に足場側第一ワイヤ、足場側第二ワイヤを取り付ける作業を行う様子を示す模式側面図である。 図10の状態から、吊足場を懸吊する様子を示す模式断面図である。 図13の状態から、吊足場の足場側第一ワイヤと足場側第二ワイヤを、第一ホイストのホイスト側第一ワイヤ、第二ホイストのホイスト側第二ワイヤと、それぞれ連結する様子を示す模式断面図である。 図14の状態から、第一ホイスト、第二ホイストとワイヤで接続した吊足場を橋桁の側面に吊り下げる様子を示す模式断面図である。 図14の状態から、第一ホイスト、第二ホイストとワイヤで接続した吊足場を橋桁の側面に吊り下げる様子を示す模式断面図である。 図15の状態から、吊足場をさらに回転させる様子を示す模式断面図である。 図17の状態から、吊足場を橋桁の下方に移動させる様子を示す模式断面図である。 橋梁の支承部が経年劣化する様子を示す模式縦断面図である。 従来の吊足場による橋梁構造物の検査方法を示す図である。 本出願が先に開発した足場の架設方法を示す正面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明は以下のものに特定されない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部品を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る吊足場の架設方法を用いて、橋桁の下面に固定された吊足場を、図1及び図2に示す。これらの図に示す吊足場100は、橋梁構造物の裏側を検査するために用いられるものである。すなわち、橋梁構造物の裏側を作業者が目視で検査したり、除土作業や洗浄作業といった清掃作業を行えるように、吊足場100を橋梁構造物の下方に、簡易な方法で架設可能としたものである。
(吊足場100)
吊足場100は、クレーンなどで吊り下げやすいよう、軽量で、かつ作業者が載って作業できる十分な強度を有するものとする。吊足場100の一例を図3の斜視図に示す。この図に示す吊足場100は、足場部11と、柵部14を備え、足場部11の周囲を柵部14で覆っている。
(足場部11)
足場部11は、その上に作業員が乗って作業をするための部材である。足場部11は、平面視を矩形状とする足板状の部材や、メッシュ状の部材を用いることができる。また足場部11は、軽量な材質、例えばアルミニウム材が好ましいが、強度が十分であれば材質は特定しない。例えばスチール製としたり、あるいはFRPなどの樹脂製としてもよい。
図3に示す例では、足場部11の表面に穴部12が複数形成されている。この穴部12の周囲を表面に突出させることで、作業員が足を滑らせる事態を抑制できる。
(柵部14)
また吊足場100は足場部11の上面の四方を覆うように柵部14を備える。柵部14は作業員の転落防止のための柵である。柵部14は、パイプ状又は角柱状の部材を組み合わせて構成される。また、ワイヤを固定するための部材としても利用できる。柵部14の上端面及び長手方向の両端面を開放することで、橋梁構造物に架設した際、作業員は上部から体を出して橋桁の裏側の検査をすることができる。
また吊足場は、複数を連結式とすることもできる。複数の吊足場を長手方向に連結することで、異なる幅の橋梁構造物や橋桁に対応させることができる。この場合は、吊足場の両端面を開放して、複数の吊足場を連結する界面において障害をなくし、作業者が足場部上を渡って他の吊足場へ移動することができる。
この例では柵部14も軽量なアルミニウムを用いている。柵部14も軽量な部材が好ましいが、強度が十分であればよく、材質は特に特定しない。
(吊足場の架設方法)
橋梁構造物の裏面側の点検や整備、清掃等の作業のために、作業者の足場を設ける際、従来は橋梁構造物の下方からクレーン等を使って吊足場を引き上げて設置することが行われてきた。しかしながら、この方法ではクレーンなどの重機が必要で作業が大掛かりとなる上、橋台や橋脚の下方に作業者が下りる必要があった。また必ずしも橋梁構造物の下方に作業者が安全に下りて作業できるとは限らず、同様に橋梁構造物の下方に重機を配置できるとも限らず、山奥などでは重機の搬入自体が困難であったり、搬入作業に人手も手間も費用もかかってしまうという問題があった。これに対して本実施形態に係る吊足場の架設方法では、吊足場を少ない人数でも橋梁構造物の裏面側に架設可能としたものである。
以下、吊足場を橋梁構造物に架設する方法を、図4〜図18に基づいて説明する。ここでは、橋台2の上方で、橋桁の裏側に吊足場100を固定する方法について説明する。また吊足場100として、軽量でクレーンCNなどで吊り下げやすい軽量吊足場を用いている。なお、以下では橋台2の上方に吊足場を架設する例を説明するが、本発明はこれに限らず、橋脚3の上方に吊足場を仮設する方法にも同様に適用できることはいうまでもない。
(第一工程:ホイスト側第一ワイヤを橋桁の底面側に張る工程)
まず、図4に示すように、架設の対象となる橋梁構造物の、橋桁1の幅方向の一方の側面である第一側面6(図において右側)と、第一側面6の反対側の側面である第二側面7(図において左側)との間に、ホイスト側第一ワイヤHW1を、橋桁1の底面を通して架ける。
ここでは予め、第一側面6に第一ホイストHT1を、第二側面7に第二ホイストHT2を、それぞれ固定しておく。例えば、第一ホイストHT1や第二ホイストHT2を、橋脚の上部の欄干4等に固定できる。第一ホイストHT1及び第二ホイストHT2は、電動式などによりホイスト側第一ワイヤHW1、ホイスト側第二ワイヤHW2をそれぞれ巻き上げ可能としている。また、ホイスト側第一ワイヤHW1は、第一ホイストHT1に固定しておき、ホイスト側第一ワイヤHW1の先端を、第一ホイストHT1から引き出す。すなわちホイスト側第一ワイヤHW1は、先端を自由端とし、他端を第一ホイストHT1に固定している。ホイスト側第一ワイヤHW1は、吊足場100の吊り下げに耐える十分な強度を有するワイヤやハーネス、チェーン等が利用できる。
またホイスト側第一ワイヤHW1の先端には、ある程度の重量を有する金属製のフック等を予め固定しておく。さらにホイスト側第一ワイヤHW1の長さは、第一ホイストHT1から、橋桁1の右側の側面、底面、及び左側の側面を経由して第二ホイストHT2に至る十分な長さに引き出しておく。
さらに、作業者を橋台2の上面に配置する。ここでは、2名の作業者を用いて、第一作業者OP1を橋台2上面の内、第一側面6側に、また第二作業者OP2を、橋台2の上面の内、第二側面7側に、それぞれ配置する。一般に橋台2の上面には、図4に示すように支承部5を介して橋桁1が載置されているため、橋桁1が妨げとなって作業者が橋台2の上面を自由に移動することができない。そこで、橋台2の上面であって、橋桁1の両側側面に生じる空間に、第一作業者OP1、第二作業者OP2をそれぞれ配置する。
そして、第一ホイストHT1から引き出されたホイスト側第一ワイヤHW1を、反対側に位置する第二作業者OP2側に移動させる。ここでは、第二作業者OP2が、棒RRを使って第一作業者OP1からホイスト側第一ワイヤHW1を受け取る。まず、第二作業者OP2は図4に示すように、細長く延長された棒RRの先端側を、第一作業者OP1に向かって伸ばしていく。一方、第二作業者OP2は、棒RRの先端側を受けて、この棒RRにホイスト側第一ワイヤHW1を接続する。その後、第一作業者OP1は、棒RRを再度引き寄せて、この棒RRの先端側に接続されたホイスト側第一ワイヤHW1を受ける。これにより、橋桁に阻まれて作業者が自由に移動できない橋台や橋脚の上面でホイスト側第一ワイヤHW1を受け渡す作業を安全に行うことができる。
(棒RR)
ここで棒RRは、図5に示すように伸縮式とすることが好ましい。棒RRの先端側には、ワイヤを接続するためのワイヤ接続部WFを設けている。これにより、簡単な構成でワイヤを接続して、ワイヤをたぐり寄せることが可能となる。一方で棒RRは、作業者が扱い易いよう、軽量であることが望ましい。
伸縮式の棒RRには、ロッド式に伸縮可能な棒材が利用できる。例えば釣り竿のような、軽量で可撓性に優れた材質が好適に利用できる。伸縮可能な長さは、橋桁の幅に応じて設定され、数m程度に延長できるものが好ましい。例えば50cm〜5m程度に長さを可変自在とする。また棒RRの伸縮動作は、手動式としても電動式としてもよい。このような伸縮式の棒RRを用いたことで、橋台の上面で徐々に伸ばしながら送り出すように使用できる。また非使用時には収縮して嵩張らず、携行性にも優れる。
(ワイヤ接続部WF)
ワイヤ接続部WFは、ワイヤを接続可能な構成が適宜利用できる。例えば、鉤爪状やL字状に折曲させて、ワイヤを係止可能としたフックや、一部を開閉可能とした環状のリングや環等を、ワイヤ接続部WFとして利用できる。またワイヤ接続部WFは、棒RRの先端縁に固定することが好ましいが、必ずしも先端でなくとも、例えば先端から少し話した位置に固定してもよい。
(領域RN)
第一作業者OP1は、棒RRを第二作業者OP2側に渡すための領域として、橋台2の上面であって、支承部5の側面側を利用できる。図6の平面図に示すように、一般に支承部5は、橋台2の上面の端縁に配置されるのでなく、端縁から距離d離して配置されることが多い。そこで、この空間、すなわち橋台2の上面の内で、支承部5を配置した部分と橋台2の端縁との間の領域RNを、棒RRを置く領域として利用する。第二作業者OP2は、図4の断面図に示すように、橋桁1と橋台2の隙間であって、かつ図6の平面図に示すように、支承部5と橋台2の端縁との間の領域RNに、棒RRを通して、先端を第一作業者OP1に向かって送り出す。例えば第二作業者OP2が、棒RRを手元で徐々に伸ばしながら、第一作業者OP1のいる第一側面6側に棒RRを繰り出していく。
特に、第二作業者OP2は、橋桁1に遮られて第一側面6側を見通すことことができず、視界が悪い中で第一作業者OP1に棒RRを送り出さねばならない。そこで、支承部5と橋台2の端縁との間の領域RNを利用して、この上に棒RRを置いて送り出すようにしたことで、第二作業者OP2の作業の負荷を軽減して、簡単に行えるようにできる。また棒RRの先端を受け取る第一作業者OP1にとっても、姿を視認し難い第二作業者OP2から送り出される棒RRの先端が届けられる部位を予め把握することができる。このようにして、狭い作業空間においても、互いに安全かつ確実に作業を行うことができる。
第二作業者OP2から送り出された棒RRの先端を、第一作業者が受け取ると、第一作業者はこの棒RRにホイスト側第一ワイヤHW1を接続する。ここで、直接ホイスト側第一ワイヤを接続することもできるが、好ましくは、ホイスト側第一ワイヤHW1よりも軽量のリードワイヤLWを介在させる。すなわちリードワイヤLWの一端をホイスト側第一ワイヤHW1に接続して、リードワイヤLWの他端を、棒RRの先端に取り付ける。そして第二作業者OP2が、図7に示すように棒RRを手元に引き寄せて、橋桁1の下面にリードワイヤLWを通した上で、第二側面7側でリードワイヤLWを引き出し、棒RRの先端からリードワイヤLWを外して、このリードワイヤLWの他端側を受け取る。ここでリードワイヤLWの長さは、橋桁1の横幅よりも長い長さとする。すなわち、橋桁1の下面にリードワイヤLWを通した状態では、未だホイスト側第一ワイヤHW1が引かれていない状態とする。これによって、第二作業者OP2が棒RRを引き寄せる際は、ホイスト側第一ワイヤHW1の重量が印加されず、軽いリードワイヤLWと棒RRの重さのみに抑えることができ、作業性に優れる。
またリードワイヤLWは、予めホイスト側第一ワイヤHW1の先端に接続しておくことが好ましい。例えばホイスト側第一ワイヤHW1を第一ホイストHT1から垂らす前に、橋桁1の上面である橋面側でリードワイヤLWの接続作業を行っておく。これであれば、広い安全な場所で作業できるので、作業の効率化が図られる。
このようにして、橋桁1の下面にリードワイヤLWを通した状態で、第二作業者OP2がリードワイヤLWを手で引いて、リードワイヤLWの一端側に接続されたホイスト側第一ワイヤHW1を第二側面7側に引き寄せる。この際、ホイスト側第一ワイヤHW1は、リードワイヤLWと同様、支承部5と橋台2の端縁との間の領域RNに載せた状態で引っ張ってもよいが、必ずしも橋台の上面に載せた状態に維持する必要はなく、図8に示すように、橋台2の側面側に出した状態で、引っ張ってもよい。既に第二作業者OP2がリードワイヤLWを棒RRから外して直接把持しているため、力を入れ易い姿勢でリードワイヤLWを引っ張ることが可能となり、ホイスト側第一ワイヤHW1を橋台2等に載せて支える必要は、必ずしもない。
この方法であれば、重量のあるホイスト側第一ワイヤを直接棒の先端側に取り付けて棒を引っ張るよりも、軽い力で第二作業者OP2はリードワイヤLWを引き寄せることができる。そして棒RRの先端からリードワイヤLWをたぐり寄せた後、リードワイヤLWを直接引っ張ってホイスト側第一ワイヤHW1を手元に引き寄せることができる。また、重量のあるホイスト側第一ワイヤを引くのに、動きが制約される棒でなく、自由度の高いリードワイヤを持って作業できるので、第二作業者は力を入れやすくなり、また動き易くなるので、作業性は格段に向上される。このように、重いホイスト側第一ワイヤを直接やりとりするのでなく、より軽いリードワイヤの授受を先に行った上で行うことで、作業をよりスムーズにかつ安全に行える利点が得られる。すなわち軽量なリードワイヤを介することで、棒RRで引き寄せる際には軽い力でも物理的に送り側から受け側にリードワイヤの受け渡し作業を行うことができ、さらにリードワイヤを受け側で取得した後は、力を要する作業を手元のリードワイヤに対して行い易くできる。この結果、安全性の向上と作業性の効率化が図られ、より短時間で作業を進められるようにしたことで、人件費などの削減にも寄与し得る。
以上の例では、第二作業者OP2が棒RRを使ってホイスト側第一ワイヤHW1をたぐり寄せる方法を説明したが、本発明はこれに限らず、例えば第一作業者側が棒を使って、ホイスト側第一ワイヤを第二作業者に送ってもよい。例えば第一作業者が棒の先端側にリードワイヤを連結し、この棒の先端側を第二作業者側に向けて送り出す。第二作業者は、棒の先端を受けて、リードワイヤを棒の先端から外し、同様にリードワイヤを引っ張ってホイスト側第一ワイヤを受けることができる。
さらに、以上の例では伸縮式の棒RRを使用したが、必ずしも伸縮式であることを要せず、長さが固定の棒材を用いてもよい。この場合は、第二作業者が棒を橋台の上面に置いて、徐々に送り出すか、あるいは図9に示すように第二作業者OP2が棒FRを橋桁の側面側で、棒FRの先端を橋台の側面から、あるいは橋台の下方から、第一作業者に向かって振り回すようにして送る。第一作業者は手で棒FRの先端側を受け取ると、後は同様にしてリードワイヤLWを棒FRの先端側に連結して第二作業者OP2側に送り出すことができる。棒FRは支えがなくとも十分に振り回せるよう、軽量であることが望ましい。この方法であれば、棒を伸縮式とせずとも、ワイヤの受け渡しに利用できる。ただし、棒の非使用時には嵩張るため、例えば橋面に棒を置く等の工程が必要となる。
あるいはまた、棒の先端側にリードワイヤを接続する作業を、第一作業者に行わせる他、第二作業者が行うようにしてもよい。例えば図9に示すように、第一側面6側でリードワイヤLWを鉛直下方に垂らした状態とし、第二作業者OP2が第二側面7側からでも、リードワイヤLWの位置を視認できるようにする。この状態で、第二作業者OP2が棒FRの先端を操作して、棒FRの先端のワイヤ接続部であるフックをリードワイヤLWに引っ掛ける。そして引っ掛けた後は、棒FRを操作してリードワイヤLWを手元にたぐり寄せる。リードワイヤLWを第二作業者OP2側で受けた後は、同様にしてリードワイヤLWを引っ張り、ホイスト側第一ワイヤHW1を引き寄せることが可能となる。この方法であれば、第一作業者OP1を不要にできる。
あるいはまた、棒等の器具を用いることなく、直接第一作業者OP1から反対側に位置する第二作業者OP2側に向かってホイスト側第一ワイヤHW1を受け渡すこともできる。例えば、第一作業者OP1が第一ホイストHT1から引き出されたホイスト側第一ワイヤHW1を手で操作して、反対側に位置する第二作業者OP2側に向かって投げる。ここでは、ターザンロープの要領で、ホイスト側第一ワイヤHW1の先端を振り子状に揺らす。例えばホイスト側第一ワイヤHW1の先端を、第一ホイストHT1から橋台2の側面で垂らした状態から、第一作業者OP1はホイスト側第一ワイヤHW1の中間を握って引っ張るなどして、第二作業者OP2のいる第二側面7側に向かって振り子式に大きく揺らす。これにより、ホイスト側第一ワイヤHW1の先端は、先端に固定したフックの重量などにより放物線を描いて第一側面6側から第二側面7側に大きく振れるので、ホイスト側第一ワイヤHW1の中間部分が橋桁1の右側面から橋桁1の底面に当たって、さらに左側面を上昇しようとする。この結果、第二作業者OP2のいる第二側面7側までホイスト側第一ワイヤHW1が届くので、第二作業者OP2はこれを受け止め易くなる。あるいは、第一作業者がホイスト側第一ワイヤの先端を、直接、第二作業者に向かって投げて渡してもよい。例えば第一作業者が、ホイスト側第一ワイヤの先端を下手投げの要領で第二作業者に向かって投げる。
このようにしてホイスト側第一ワイヤHW1を、第一側面6側から橋桁1の下面を通して第二側面7側に渡した状態で、図10に示すように、第二作業者OP2は、ホイスト側第一ワイヤHW1の先端を、橋桁1の上面すなわち橋面側にいる第四作業者OP4に渡す。第四作業者OP4は必要に応じて、ホイスト側第一ワイヤHW1の先端を欄干4に係止する等して、不意に落下させないように保持する。なお、後述するホイスト側第一ワイヤHW1を吊足場100に連結する作業を第二作業者OP2が行う場合は、この受け渡しは不要となる。
このようにして、図10に示すようにホイスト側第一ワイヤHW1を第一側面6と第二側面7の間に、橋桁1の底面を通して架けることができる。この方法であれば、特別な設備を用意することなく、比較的容易にかつ安全に、ホイスト側第一ワイヤHW1を橋梁構造物の底面側を回して第一側面6と第二側面7との間に架けることが可能となる。
一般に、橋台の根元への移動と異なり、作業者の橋台の上面への移動については、図11に示すように梯子30をかけたり、あるいは常設された階段や梯子などを利用するなどして、比較的安全に行える。いいかえると、橋台の上面でなく、根元側への移動は、橋梁構造物の設置場所によっては相当な高度差があったり、危険を伴うことがある。これに対して、本実施形態に係る吊足場の架設方法では、安全かつ簡単に移動可能な橋台の上面への移動のみで、架設作業を完了できる利点が得られる。
またこの方法であれば、数名の作業者(ここでは2名)で殆どの作業を終えることができる。すなわち、少人数でも安全に、吊足場の架設作業を行うことができ、省力化、低コスト化に寄与し、ひいては橋梁の点検整備の充実や長寿命化、安全確保に貢献できる。
なお第一作業者OP1は第一ホイストHT1を、第二作業者OP2は第二ホイストHT2を、それぞれ操作できるよう、各ホイストの操作コンソールはホイスト本体からケーブルで引き出されている。これによって橋台2の上からでもホイストを操作可能となる。なお、ホイストの操作は有線で行う他、無線で行うように構成してもよい。また必要に応じて第一作業者OP1や第二作業者OP2は命綱を固定しておく。例えば、橋台の上面への昇降用の梯子などに命綱を連結することができる。
また、吊足場100の第一足場吊設位置FP1に足場側第一ワイヤSW1を、第二足場吊設位置FP2に足場側第二ワイヤSW2を、それぞれ取り付ける。この作業は、後述する吊足場100をクレーンCNで橋桁1の側面に吊り下げる前に行うことが好ましい。ただ、この作業を行う場所やタイミングは特に規定するものでない。例えば図12に示すように、吊足場100を運搬するトラックTKの荷台で行うことができる。また、この図に示すようにクレーン付きトラックを用いて吊足場100を橋梁構造物まで運搬することで、必要な車両数を抑えて限られた人員でも効率良く作業を行える。
(第二工程:吊足場100を懸吊する工程)
続いて、図13に示すように吊足場100を、橋桁1の側面に吊り下げる。ここでは、図3に示した吊足場100等を、クレーンCNで吊り下げて、橋桁1の側面に移動させる。なお図13の例では第二側面7側に吊り下げる例を示しているが、第一側面側でもよい。
吊足場100には予め、足場側第一ワイヤSW1と足場側第二ワイヤSW2を固定している。足場側第一ワイヤSW1は、吊足場100の第一足場吊設位置FP1に、足場側第二ワイヤSW2は、吊足場100の第二足場吊設位置FP2に、それぞれ固定する。ここで第一足場吊設位置FP1、第二足場吊設位置FP2は、それぞれ、図1に示すように吊足場100を橋桁1の底面に固定した状態で、第一ホイストHT1、第二ホイストHT2と対向する吊足場100上の位置とする。これによって、吊足場100を吊り下げるホイスト側第一ワイヤHW1やホイスト側第二ワイヤHW2の長さを短くできる。また足場側第一ワイヤSW1と足場側第二ワイヤSW2の先端にはそれぞれ、第一ホイストHT1や第二ホイストHT2のホイスト側第一ワイヤHW1、ホイスト側第二ワイヤHW2と接続するため、連結用フックやループなどを予め設けておく。
これら足場側第一ワイヤSW1や足場側第二ワイヤSW2は、図2に示すように、吊足場100の足場部11の長手方向に沿って設けられた一対の柵部14の間を通すようにして、吊足場100と固定することが好ましい。これによって、吊足場100をホイストの一点で懸吊しつつも水平姿勢に維持し易くできる。
一方で、吊足場100を吊り下げるクレーンCNのクレーンロープCR先端は、吊足場100の、例えば柵部14に固定される。ここで吊足場100にクレーンCNのクレーンロープCRを取り付ける位置は、吊足場100の長手方向の中央でなく、一方の端部側とする。これによって、図13に示すように吊足場100を吊り下げた際、他方の端部側(図13において右側)が下がるので、第二ホイストHT2のホイスト側第二ワイヤHW2の取り付け作業を行い易くなり、またこの端部から橋桁1を潜らせることが可能となる。また、クレーンロープCRの固定位置は、第一足場吊設位置FP1と同じ位置あるいは近傍としてもよい。これにより、クレーンロープCRの吊り下げ位置とワイヤの固定位置とを共通化して、ワイヤの固定作業の簡略化を図ることができる。
このようにして、足場側第一ワイヤSW1と足場側第二ワイヤSW2を固定した吊足場100を、クレーンロープCRに取り付けた状態で、クレーンCNを操作させて吊り下げ、橋桁1の側面に位置させる。吊足場100は、平面視においてその長手方向が、橋桁1を交差する姿勢となるようにクレーンCNを操作し、あるいは吊足場100の浮かせた状態で作業者が手で吊足場100を持つなどして、吊足場100の姿勢を調整する。このとき作業者は、橋台2上面の左右にいる第一作業者OP1、第二作業者OP2に加え、クレーンCNの操作を行う第三作業者OP3と、クレーンCNで吊られた吊足場100を管理する第四作業者OP4の4人となる。いいかえると、僅か4人で吊足場100の架設作業を行うことができる。なお、クレーンCNで吊足場100を吊り下げる際には、特に第一作業者OP1は手が空くので、この者が第四作業者OP4の作業を行うことで、さらに人員を減らすことも可能である。
(第三工程:ワイヤ同士の接続工程)
次に、吊足場100に連結した足場側第一ワイヤSW1と足場側第二ワイヤSW2を、それぞれ第一ホイストHT1、第二ホイストHT2のホイスト側第一ワイヤHW1、ホイスト側第二ワイヤHW2と、それぞれ連結する。
まず、クレーンCNで懸吊された吊足場100は、水平姿勢に維持するのでなく、図13に示すように端部を垂らした姿勢で懸吊する。また吊足場100の端部が、橋桁1の上に待機する第四作業者OP4が作業可能な高さとなるようにクレーンCNの高さやクレーンロープCRの繰り出し量を調整する。
そして、橋桁1の側面に近付けた状態で、図14に示すように第四作業者OP4がたぐり寄せる。この際、作業者が直接手で吊足場100をたぐり寄せる他、棒の先端にフック等を設けた引っ掛け棒等の部材を用いてもよい。また、吊足場100の大きさや重量に応じて、第四作業者OP4を複数名とすることもできる。
次に、吊足場100に連結した足場側第二ワイヤSW2を、第二ホイストHT2のホイスト側第二ワイヤHW2に連結する。足場側第二ワイヤSW2や足場側第一ワイヤSW1の先端には、ワイヤ同士の連結が可能な機構、例えばループやフック等を予め設けている。ここでは、図14に示すように、橋桁1の上で第四作業者OP4が、手でこれらのワイヤの先端を連結する。なお、吊足場が軽量で小型の場合等は、この連結作業を、第二作業者OP2に行わせることもできる。
そして吊足場100にホイスト側第二ワイヤHW2を連結した後、さらにクレーンCNを操作して吊足場100を降下させて、図15に示すように吊足場100に連結した足場側第一ワイヤSW1を、第一ホイストHT1のホイスト側第一ワイヤHW1と連結する。
次に、吊足場100に連結した足場側第一ワイヤSW1と足場側第二ワイヤSW2を、それぞれ第一ホイストHT1、第二ホイストHT2のホイスト側第一ワイヤHW1、ホイスト側第二ワイヤHW2と、それぞれ連結する。ここでは、図14に示すように、橋桁1の上で第四作業者OP4が、手でこれらのワイヤの先端を連結する。各ワイヤの先端には、ワイヤ同士の連結が可能な機構、例えばループやフック等を予め設けている。
なお、このようなワイヤの連結作業は、ここでは吊足場100をクレーンCNで吊り下げて、かつ吊足場100の姿勢を傾けた状態で行う例を示したが、本発明はこれに限らず、例えばクレーンを吊り下げた状態で先にワイヤを連結した後に、吊足場の姿勢を調整してもよい。あるいは吊足場をクレーンで吊り下げる前に、第一ホイスト、第二ホイストからホイスト側第一ワイヤ、ホイスト側第二ワイヤを引き出して、各ワイヤを連結してもよい。あるいはまた、この例では第四作業者OP4が橋桁1の上でワイヤの連結作業を行う例を示したが、ワイヤの連結作業は、橋台の上にいる第二作業者OP2に行わせることもできる。また、ワイヤの接続作業を橋桁上で行った後、この者が橋台の上に移動して第二作業者OP2として以降の作業を兼任することもできる。
さらに以上の例では、吊足場100に足場側第一ワイヤSW1、足場側第二ワイヤSW2を固定し、ホイスト側第一ワイヤHW1、ホイスト側第二ワイヤHW2とそれぞれ連結する方法を説明した。この方法であれば、ホイスト側第一ワイヤHW1を橋桁1の底面側に張る作業と吊足場100を吊り下げる作業をそれぞれ個別に行えるので、効率良く吊足場100の架設作業を進めることができる。
ただ、本発明は必ずしもホイスト側と吊足場側で個別のワイヤを用いる方法に限定するものでなく、共通のワイヤを用いてもよい。例えば、第一ホイストから引き出したホイスト側第一ワイヤの先端を、吊足場を吊り下げる前に直接吊足場に連結し、一方で第二ホイスト側引き出したホイスト側第二ワイヤを、同じく吊足場を吊り下げる前に直接吊足場に連結し、あるいは吊足場に固定された第二吊足場側ワイヤを、吊足場を吊り下げた状態で第二ホイストに連結してもよい。
(第四工程:吊足場100のスイング移動工程)
このようにして吊足場100にホイスト側第一ワイヤHW1、ホイスト側第二ワイヤHW2を連結した後、図16に示すようにさらにクレーンCNを操作して吊足場100を降下させ、さらに吊足場100を縦向きの姿勢から先端を起こすようにして徐々に傾斜させていく。すなわち、橋桁1の側面から吊足場100の先端を潜らせる姿勢とするように、橋桁1の側面に面した側の吊足場100の端縁が、下り勾配となる姿勢とし、さらに水平姿勢に近付けるように回転させていく。必要に応じて、クレーンロープCRを水平方向に、橋桁1から遠ざかる方向に後退させて、反対側の端縁を持ち上げてもよい。
図16の状態では、吊足場100と第一ホイストHT1、第二ホイストHT2がワイヤでもって接続された状態となる。そして吊足場100は、第二側面7側の上方からクレーンCNで、第一足場吊設位置FP1側が第二足場吊設位置FP2側よりも下となる姿勢で吊り下げられている。ここで、第一ホイストHT1による、ホイスト側第一ワイヤHW1の巻き取り量と、第二ホイストHT2によるホイスト側第二ワイヤHW2の巻き取り量と、クレーンCN側の操作、すなわちクレーンCNの移動やクレーンロープCRの繰り出し量を制御することで、吊足場100の姿勢を徐々に変更することができる。
すなわち図16に示すように、ホイスト側第一ワイヤHW1は、予め橋桁1の底面を潜らせている。この状態から、吊足場100を橋桁1の側面から底面側に徐々に移動させる。ここでは、クレーンCNによる吊足場100の降下と、第一ホイストHT1の巻き取りによる吊足場100を引っ張る横方向の移動を組み合わせて、吊足場100を回転あるいは揺動させるスイング移動を実現している。すなわち、図16に示すように、吊足場100を、橋桁1に面した側の先端を下り勾配に傾斜させた姿勢から、第一ホイストHT1でホイスト側第一ワイヤHW1を巻き取り、第二ホイストHT2でホイスト側第二ワイヤHW2を巻き取り、かつクレーンCNを降下させあるいはクレーンロープCRを繰り出して、図17に示すように、徐々に吊足場100の先端を持ち上げて平行姿勢に近付け、かつ全体を降下させて、図18に示すように橋桁1の下方に移動させていく。このため、第一ホイストHT1による、ホイスト側第一ワイヤHW1の巻き取り量と、第二ホイストHT2によるホイスト側第二ワイヤHW2の巻き取り量と、クレーンCNによる降下又はクレーンロープCRの繰り出し量を、互いに調和を取るように操作する。ここでは、第一作業者OP1が第一ホイストHT1を、第二作業者OP2が第二ホイストHT2を、第三作業者OP3がクレーンCNを、それぞれ操作しており、これらの者が互いに声を直接口頭で、あるいは無線や電話を通じて掛け合いながら、連携作業を行う。また橋桁1の上から第四作業者OP4が全体の指揮を執るようにしてもよい。
(緩衝材20)
なお、ホイスト側第一ワイヤHW1を橋桁1の底面に這わせて、吊足場100を引っ張る際、ホイスト側第一ワイヤHW1が橋桁1の底面と側面の隅部に接触することがある。この状態でホイスト側第一ワイヤHW1を巻き取ると、ホイスト側第一ワイヤHW1が擦れて摩耗したり損傷を受けることが考えられる。そこで、図17に示すように、橋桁1の隅部に、緩衝材20を配置して、直接ホイスト側第一ワイヤHW1が橋桁1と触れることを避け、摩耗を低減することが可能となる。図の例では緩衝材20は、橋桁1の下端隅部を覆うように断面視L字状に形成された板状としている。ただ、緩衝材20の形状はこれに限らず、例えばH鋼状の隅部を挟み込むような断面視C字状やU字状としたり、あるいはホイスト側第一ワイヤをガイドする滑車状としてもよい。また緩衝材20は、潤滑性に優れた材質、例えばテフロンやフッ素樹脂等が挙げられる。
このようにして、ホイスト側第一ワイヤHW1、ホイスト側第二ワイヤHW2、クレーンCNの吊り下げ高さを、それぞれ調整しながら、吊足場100を、第二側面7側の上方から、下方側に降下させつつ、第一足場吊設位置FP1と第二足場吊設位置FP2との高低差が小さくなるように、吊足場100を回転させて、吊足場100を橋桁1の下方に位置するように移動させることができる。
(第五工程:ホイストで吊足場100を固定する工程)
そして、吊足場100を橋桁1の下方に位置させると、クレーンロープCRを吊足場100から外して、第一ホイストHT1及び第二ホイストHT2で、ホイスト側第一ワイヤHW1及びホイスト側第二ワイヤHW2を巻き上げ、図1に示すように吊足場100を橋梁構造物の底面に固定する。クレーンロープCRを外す作業は、第二作業者OP2が行う。また第一ホイストHT1、第二ホイストHT2の巻き上げ作業は、第一作業者OP1、第二作業者OP2が行う。また必要に応じて、吊足場100の柵部14の上面と橋桁1の下面との接触部位に、クランプ状の固定具等を用いて連結することもできる。
このようにして、吊足場100を橋桁1の側面から潜らせるように降下、回転させて、橋桁1の底面に吊足場100を移動させることが可能となる。しかもこの方法であれば、作業者が橋台や橋脚の根元まで下りる必要もなく、労力も少なく、安全に作業できる。さらにこの方法であれば、橋梁と河床の空間を利用して、河床の状態や、河床からの高さに影響を受けないため、汎用性があり、安全性に優れかつ迅速な架設・撤去が可能で経済性にも秀でた工法である。
本発明の架設方法によれば、橋梁の検査用や洗浄作業用の足場及びその架設方法として好適に利用できる。
100…吊足場
1…橋桁
1X…主桁
2、2X…橋台
3…橋脚
4…欄干
5、5X…支承部
6…第一側面
7…第二側面
11…足場部
12…穴部
14…柵部
20…緩衝材
30…梯子
100Y…足場
211…フロート付き吊足場
212…フロート部
216…第一ワイヤ
CN…クレーン
CR…クレーンロープ
HW1…ホイスト側第一ワイヤ
HW2…ホイスト側第二ワイヤ
HT1…第一ホイスト
HT2…第二ホイスト
OP1…第一作業者
OP2…第二作業者
OP3…第三作業者
OP4…第四作業者
SW1…足場側第一ワイヤ
SW2…足場側第二ワイヤ
FP1…第一足場吊設位置
FP2…第二足場吊設位置
TK…トラック
RR…伸縮式の棒
FR…固定式の棒
WF…ワイヤ接続部
LW…リードワイヤ
SD…堆積物
BR、BR2…橋梁構造物

Claims (11)

  1. 橋台又は橋脚上に橋桁を配置した橋梁構造物であって、橋台又は橋脚の上面を作業者が移動することを橋桁に阻まれてなる橋梁構造物に、吊足場を架設する吊足場の架設方法であって、
    架設の対象となる橋梁構造物の、橋桁の幅方向の一方の側面である第一側面と、前記第一側面の反対側の側面である第二側面との間に、ホイスト側第一ワイヤを、橋桁の底面を通して架ける工程と、
    前記橋桁の第一側面に第一ホイストを、第二側面に第二ホイストを、それぞれ固定した状態であって、かつ前記吊足場の、
    該吊足場が橋桁の底面に固定された状態で前記第一ホイストと対向することになる第一足場吊設位置に、前記ホイスト側第一ワイヤの一端を、
    該吊足場が橋桁の底面に固定された状態で前記第二ホイストと対向することになる第二足場吊設位置に、ホイスト側第二ワイヤの一端を、それぞれ固定すると共に、
    前記ホイスト側第二ワイヤの他端を、前記第二ホイストに固定した状態で、
    前記吊足場を、前記第二側面側の上方からクレーンで、前記第一足場吊設位置側が前記第二足場吊設位置側よりも下となる姿勢で吊り下げる工程と、
    前記第一ホイストで、前記ホイスト側第一ワイヤの巻き取り量と、
    前記第二ホイストで、前記ホイスト側第二ワイヤの巻き取り量と、
    前記クレーンの吊り下げ高さを、それぞれ調整しながら、前記吊足場を、前記第二側面側の上方から、下方側に降下させつつ、前記第一足場吊設位置と第二足場吊設位置との高低差が小さくなるように、前記吊足場を回転させて、前記吊足場を前記橋桁の下方に位置するように移動させる工程と、
    前記第一ホイスト及び第二ホイストで、前記ホイスト側第一ワイヤ及びホイスト側第二ワイヤを巻き上げて、前記吊足場を橋梁構造物の底面に固定する工程と、
    を含む吊足場の架設方法。
  2. 請求項1に記載の吊足場の架設方法であって、
    前記第一側面と第二側面の間に前記ホイスト側第一ワイヤを架ける工程が、
    前記ホイスト側第一ワイヤの他端を、前記第一側面又は第二側面の一方に固定し、
    前記ホイスト側第一ワイヤの一端を、前記第一側面又は第二側面の他方に受け渡す工程を含む吊足場の架設方法。
  3. 請求項2に記載の吊足場の架設方法であって、
    前記第一側面と第二側面の間に前記ホイスト側第一ワイヤを架ける工程が、作業者が橋台又は橋脚の上に下りて行う作業である吊足場の架設方法。
  4. 請求項2又は3に記載の吊足場の架設方法であって、
    前記第一側面と第二側面の間に前記ホイスト側第一ワイヤを架ける工程が、
    前記第一側面側及び第二側面側に、それぞれ作業者を配置して、前記ホイスト側第一ワイヤを受ける側の作業者が、細長く延長された棒の先端側を、前記ホイスト側第一ワイヤを送る側の作業者に向けて伸ばす工程と、
    前記ホイスト側第一ワイヤを送る側の作業者が、前記棒の先端側を受けて、該棒に前記ホイスト側第一ワイヤを接続する工程と、
    前記ホイスト側第一ワイヤを受ける側の作業者が、前記棒を引き寄せて、該棒の先端側に接続された前記ホイスト側第一ワイヤを受ける工程と
    を含む吊足場の架設方法。
  5. 請求項4に記載の吊足場の架設方法であって、
    前記ホイスト側第一ワイヤを送る側の作業者が、前記棒の先端側に前記ホイスト側第一ワイヤを接続する工程が、
    前記ホイスト側第一ワイヤに接続された、該ホイスト側第一ワイヤよりも軽量のリードワイヤを、前記棒の先端側に設けられたワイヤ接続部に接続する工程を含み、
    前記ホイスト側第一ワイヤを受ける側の作業者が、前記棒を引き寄せて、該棒の先端側に接続された前記ホイスト側第一ワイヤを受ける工程が、
    前記棒の先端側に接続されたリードワイヤを、前記棒を用いて引き寄せる工程と、
    前記リードワイヤを引っ張り、該リードワイヤに接続された前記ホイスト側第一ワイヤを引き寄せる工程と、
    を含む吊足場の架設方法。
  6. 請求項4又は5に記載の吊足場の架設方法であって、
    前記棒として、伸縮式で、先端にフックを設けた棒を用いてなる吊足場の架設方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の吊足場の架設方法であって、
    前記第一側面と第二側面の間に前記ホイスト側第一ワイヤを架ける工程が、前記第一側面に第一ホイストを、前記第二側面に第二ホイストを、それぞれ固定する工程を含む吊足場の架設方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の吊足場の架設方法であって、
    前記吊足場を前記橋桁の下方に位置するように移動させる工程が、
    前記吊足場の、
    前記第一足場吊設位置に、足場側第一ワイヤを取り付け、かつ
    前記第二足場吊設位置に、足場側第二ワイヤを取り付け、
    前記吊足場を、前記第二側面側の上方からクレーンで吊り下げた状態で、
    前記足場側第一ワイヤを、前記ホイスト側第一ワイヤと接続し、かつ
    前記足場側第二ワイヤを、前記ホイスト側第二ワイヤと接続する工程を含む吊足場の架設方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の吊足場の架設方法であって、
    前記クレーンで吊足場を吊り下げる位置が、前記第一足場吊設位置である吊足場の架設方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の吊足場の架設方法であって、
    前記ホイスト側第一ワイヤが、前記橋桁の下端隅部と接触する位置に、前記ホイスト側第一ワイヤと前記橋桁下端隅部との間に緩衝材を介在させてなる吊足場の架設方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の吊足場の架設方法であって、
    前記第一足場吊設位置及び前記第二足場吊設位置が、前記吊足場の、矩形状の足場部の上面に設けられた柵部上である吊足場の架設方法。
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