JP2021019435A - 電流計測器および電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インバータと負荷の間またはインバータ内部に電流センサを設けることなく負荷電流の計測が可能であり、かつ、小型化が可能な電流計測器およびそれを用いた電力変換装置を提供する。【解決手段】電力変換装置10は、電力変換装置10の通電を制御するパワーモジュールと、パワーモジュールを制御する制御部18と、パワーモジュールのターンオフ時間を測定するターンオフ時間測定部48と、パワーモジュールの温度情報およびパワーモジュールへ入力される直流電源電圧の少なくともいずれか一方を計測し、当該計測結果を出力する情報計測部と、ターンオフ時間測定部48の出力および情報計測部の出力に基づいて負荷電流を算出する電流算出部50と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、電流計測器の構成に係り、特に、小型化および低電力損失が要求される自動車や鉄道向け電力変換装置に適用して有効な技術に関する。
鉄道用または電気自動車等の回転電機であるモータを搭載したモータドライブシステムにおいて、直流電源とモータとの間に電力変換装置であるインバータと、モータ制御部とを設け、インバータによりモータに駆動用信号である負荷電流を送り、モータを駆動することが知られている。インバータは、直流電源から出力される直流電力をトルク指令値に応じて決定された交流信号に変換し、モータに負荷電流を送る。
インバータ制御部は、インバータに負荷電流を生成するための制御信号を送り、インバータを制御する。制御信号は、トルク指令値に基づいて決定された交流信号と、現在のモータの位置情報と負荷電流値に基づいて生成された交流信号に基づいて決定する。
従って、モータドライブシステムの制御においては、負荷電流の測定が重要となる。また、インバータのPWM(パルス幅変調)の変調率の演算のためにインバータの直流電源電圧の測定も必要である。
インバータに関する計測技術として、例えば、特許文献1のような技術がある。特許文献1には「インバータ内部にあるパワーモジュールの接合温度が安全動作領域を超えないように動作しているか監視するために、パワーモジュールの温度を測定する技術」が開示されている。
一方、モータドライブシステムの設計自由度の向上のために電力変換装置の小型化が求められている。電力変換装置の小型化の方法として、インバータとモータ間の負荷電流を測定する電流センサを省く技術がある。インバータ内部に負荷電流センサを設置することで負荷電流を計測している。例えば、特許文献2には「電源ラインに設置したシャント抵抗によって負荷電流を測定する技術」が開示されている。
特開2017−184298号公報 国際公開第WO2010/103565A1
上述したように、インバータの制御には、負荷電流や直流電源電圧の測定が必要であるが、上記特許文献1の構成では、電力変換装置の内部に温度センサや電流センサを設ける必要があり、装置の小型化には不利である。
また、上記特許文献2のようなシャント抵抗を設けた負荷電流計測方法は、シャント抵抗を設置するスペースが必要であり、なおかつ、シャント抵抗による電力損失が発生するために、インバータの省エネルギー性を損なってしまう課題がある。
そこで、本発明の目的は、インバータと負荷の間またはインバータ内部に電流センサを設けることなく負荷電流の計測が可能であり、かつ、小型化が可能な電流計測器およびそれを用いた電力変換装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、電力変換装置から負荷へ供給される負荷電流を計測する電流計測器であって、前記電力変換装置の通電を制御するパワーモジュールと、前記パワーモジュールを制御する制御部と、前記パワーモジュールのターンオフ時間を測定するターンオフ時間測定部と、前記パワーモジュールの温度情報および前記パワーモジュールへ入力される直流電源電圧の少なくともいずれか一方を計測し、当該計測結果を出力する情報計測部と、前記ターンオフ時間測定部の出力および前記情報計測部の出力に基づいて前記負荷電流を算出する電流算出部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記の電流計測器を備える電力変換装置であって、前記負荷は前記電力変換装置により駆動されるモータであることを特徴とする。
本発明によれば、インバータと負荷の間またはインバータ内部に電流センサを設けることなく負荷電流の計測が可能であり、かつ、小型化が可能な電流計測器およびそれを用いた電力変換装置を提供することができる。
これにより、小型化と省エネルギー性を兼ね備えたモータドライブシステムを実現できる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1の電力変換装置の概略構成を示すブロック図である。 図1のインバータ14の詳細を示すブロック図である。 図1の電流算出部50に記憶された電流値算出マップを示す図である。 ターンオフ期間のIGBTの素子特性を示す図である。 ターンオフ期間のIGBTの素子特性を示す図である。 ターンオフ期間のIGBTの素子特性を示す図である。 図3のマップを求めるために使用するIGBTのターンオフ時間を示す図である。 図3のマップを求めるために使用するIGBTのターンオフ時間を示す図である。 図3のマップを求めるために使用するIGBTのターンオフ時のゲート電流のターンオフ時間と導通電流値の関係を示す図である。 図3のマップを求めるために使用するIGBTの温度が変化した際のターンオフ時のゲート電流のターンオフ時間と導通電流値の関係を示す図である。 図3のマップを求めるために使用するインバータの電源電圧値が変化した際のIGBTのターンオフ時のゲート電流のターンオフ時間と導通電流値の関係を示す図である。 実施例1により算出した相電流の例を示す図である。 実施例1の電力変換装置による電流計測方法を示すフローチャートである。 本発明の実施例2の電力変換装置の概略構成を示すブロック図である。 図11の電流算出部50に記憶されたマップを示す図である。 IGBTの温度が変化した際の電圧値と導通電流に関する素子特性を示す図である。 実施例2の電力変換装置による電流および温度計測方法を示すフローチャートである。 本発明の実施例3の電力変換装置の概略構成を示すブロック図である。 実施例3の電力変換装置による電流計測方法を示すフローチャートである。 実施例4の電力変換装置によるIGBT間の素子バラツキ補正方法を示す図である。 実施例4の電力変換装置による電流計測方法を示すフローチャートである。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。なお、各図面において同一の構成については同一の符号を付し、重複する部分についてはその詳細な説明は省略する。
本実施の形態に係る電力変換装置は、例えば鉄道用、ハイブリッド車または電気自動車の電動車両に搭載して使用する。なお、以下では電力変換器により駆動する回転電機が鉄道用3相交流式モータである場合を説明するが、鉄道用以外のモータ等の回転電機とすることもできる。
また、回転電機はモータのみの機能を有するモータである場合とするが、モータと発電機との機能を併せ持つモータジェネレータや、発電機のみの機能を有するものとすることができる。また、回転電機の相数は3相以外とすることもできる。また、回転電機の制御は回転電機の駆動電流を電流値指令値にフィードバックして行うものとして説明する。
図1から図10を参照して、本発明の実施例1の電流計測器および電流計測方法、電力変換装置について説明する。図1は、本実施例の電力変換装置を示すブロック図である。この装置は、3相誘導モータの駆動を目的とするものである。
図1では、電力変換器により駆動する対象となる回転電機であるモータ16と、電力変換器であるインバータ14と、インバータ14を制御するモータ制御部18とを示している。
図1に示すように、電力変換装置10は、直流電力を供給する直流電源装置12と、直流電源装置12の電圧値を測定する電圧センサ(直流電源電圧値測定部)52と、直流電源装置12からの直流電力を交流電力に変換するインバータ14と、インバータ14が生成した交流電流(U相電流ium, V相電流ivm, W相電流iwm)を利用して駆動する鉄道用3相交流式のモータ16と、インバータ14にモータ16を駆動するための制御信号を送る、すなわちインバータ14を制御するモータ制御部18と、温度センサ20と、モータ位置センサ(回転角センサ)24と、インバータ14内に搭載されたパワーモジュール(IGBT)のターンオフ遅延時間を算出するターンオフ遅延時間算出部であるターンオフ時間測定部48と、温度センサ20および電圧センサ52の少なくともいずれか一方とターンオフ時間測定部48の結果に基づいて電流値を算出する電流算出部50と、を備えている。
なお、温度センサ20は、例えばモジュールに備え付けられた温度センサであるが、それ以外のモジュールの温度を推定する方法やセンサとすることもできる。また、モータ16は、例えば永久磁石を備えた同期モータであるが、それ以外のモータとすることもできる。
モータ制御部18は、CPUやメモリ等を有するマイクロコンピュータを含むもので、トルク指令算出部38と、電流指令算出部40と、電流指令/3相電圧変換部42と、PWM変換部44と帰還変換部46と、を備える。
帰還変換部46は、電流算出部50により算出されたモータ駆動電流ium,ivm,iwmをモータ16の回転角度θを用いた3相/2相変換によりd軸電流idおよびq軸電流iqに変換し、電流指令/3相電圧変換部42に入力する。電流指令算出部40は、トルク指令算出部38から入力される出力トルク指令値に基づいた電流指令値である、d軸電流指令値id*とq軸電流指令値iq*とを、予め作成されたテーブル等に従って算出し、電流指令/3相電圧変換部42に出力する。
電流指令/3相電圧変換部42は、d軸電流指令値id*とq軸電流指令値iq*と、帰還変換部46から入力されるd軸電流idとq軸電流iqとから、d軸とq軸との電圧指令値を生成した後、電圧指令値をモータ16の回転角度θを用いて、3相交流電圧指令値Vu*, Vv*, Vw*に変換し、PWM変換部44に入力する。
PWM変換部44は、入力された3相交流電圧指令値Vu*, Vv*, Vw*と直流電源電圧に基づいて、インバータ14を構成する各IGBT28,30(図2で後述する)のオンオフを制御するPWM制御信号vuu, vud, vvu, vvd, vwu, vwdを生成し、インバータ14に入力する。これによって、インバータ14はモータ16に駆動信号を出力し、モータ16を駆動する。
図2は、図1に示したインバータ14の構成を詳しく示すブロック図である。図2に示すように、インバータ14は、直流電源装置12の正極側と負極側との間に接続され、入力電力を直流電力から交流電力へ変換して出力する。このために、インバータ14は、複数のスイッチング素子である複数のIGBT28,30と、それぞれのIGBT28,30に対応して接続された還流ダイオード32とを備える。IGBT28,30のゲート電圧はゲートドライバ55により制御される。
複数のIGBT28,30は、それぞれモータ16の3相(U相,V相,W相)の巻線に接続されている。すなわち、直流電源装置12の正極から伸びる正極側ライン34と負極側から伸びる負極側ライン36との間にそれぞれ2個ずつのIGBT28,30の直列接続からなるインバータアームを3本受け、2個ずつのIGBT28,30の中点をモータ16の3相のコイルにそれぞれ接続している。
複数のIGBT28,30のうち、各インバータアームで、正極側に設けられたIGBT28を上側IGBT28とし、負極側の下アームに設けられてIGBT30を下側IGBT30とする。各アームで上側IGBT28と下側IGBT30とは互いに直列に接続されている。そして、IGBT28,30のオンオフを制御してモータ16へ交流電力を供給する。
モータ16と直流電源装置12との間には、例えば、図示しない平滑コンデンサと昇圧コンバータとを接続する。なお、インバータ14を構成するスイッチング素子としては、IGBT28,30に限定するものではなく、トランジスタ、MOSFET等、種々のスイッチング素子を採用できる。
図3は、図1および図2の電流算出部50に記憶された電流値算出マップ39の一例を示す図である。図3のマップには、電源電圧値および温度のいずれかの少なくとも1つの情報があればよい。スイッチング素子であるIGBT28,30の温度およびインバータ14の直流電源の電圧値の少なくともいずれか一方と、スイッチング素子であるIGBT28,30のターンオフ時間と、スイッチング素子であるIGBT28,30の駆動時通過電流値(導通電流値)との関係を表したものである。
図3のマップを求めるためのターンオフ時間について、図4(a)〜図4(c)および図5(a)〜図5(b)を用いて説明する。
図4(a)は、ターンオフ時のIGBTの素子特性の時間変化の一例を示す図である。VgeはIGBTのゲート−エミッタ間の電圧、IgはIGBTのゲート電流、IcはIGBTのコレクタ−エミッタ間の電流である。IGBTを含む半導体素子のスイッチングは、ゲート容量を充放電してターンオン・ターンオフを行う。この時、Vgeの変動によりゲート−コレクタ間の容量であるCgcが変化し、Cgcを充放電するためにVgeがフラットとなる期間が発生する。この期間は「ミラー期間」と呼ばれる。
VGPは、ミラー期間にフラットになるVgeである。この期間をtmとする。定常状態の電流値Icが実線Icから鎖線Icまで低下したとき、Vgeは実線Vgeから鎖線Vgeに、Igは実線Igから鎖線Igに、それぞれ変化する。この時、tm期間はtm1からtm2へ増加する。
図4(b)は、ターンオフ時のIGBTの温度が変化した際の素子特性の時間変化の一例を示した図である。Tjはパワーモジュール内部の接合温度を表している。温度情報はTjでなくても、パワーモジュールのケース温度のようにIGBTに関する温度情報を反映したものであればいい。Tjが高くなると、IcとVgeとIgの特性は実線から鎖線に変化する。この時、tm期間はtm3からtm4へ増加する。
図4(c)は、ターンオフ時のIGBTの電源電圧が変化した際の素子特性の時間変化の一例を示した図である。Vccは直流電源電圧値である。Vccが大きくなると、IcとVgeとIgの特性は実線から鎖線に変化する。この時、tm期間はtm5からtm6へ増加する。
図5(a)は、図4(a)のVgeを抽出してVgeのターンオフ時間td1000の一例を示す図である。ターンオフ時間td1000は、ミラー期間tmを有する時間である必要がある。
図5(b)は、図4(a)のIgを抽出してIgのターンオフ時間td1001の一例を示す図である。ターンオフ時間td1001は、ミラー期間tmを有する時間である。
本実施例のターンオフ時間tdは、ゲート電流のターンオフ時間td1001を用いた一例について説明するが、ゲート電圧のターンオフ時間td1000を用いてもよい。
図3を一例とするマップに基づいて、ターンオフ時間からIGBT28,30の導通電流値を算出することができる理由を図6から図8を用いて説明する。
図6は、一定直流電源電圧値、一定温度の時のターンオフ時間td1001とコレクタ電流Icの関係を示した図である。図6に示すように、ターンオフ時間がIcの逆数に比例する。これは、ミラー期間tmがtm=(εs×po×Vcs)/(Wn(Nd+psc)Jcon)で表されるためである。εsは誘電率、p0はIGBTのコレクタ領域のp層/伝導度変調領域の界面のホール濃度、Vcsは電源電圧、WnはIGBTのドリフト層幅、Ndはドリフト層のドナー密度、pscは空間電荷領域のホール密度、Jconは導通時のIcの電流密度である。
図7は、図3のマップを求めるために使用するIGBTのターンオフ時のゲート電流のターンオフ時間とコレクタ電流についての温度による違いの一例を示す図である。温度が高くなると、定常状態のIcの電流値が同一であっても、ターンオフ時間が長くなることがわかる。これは、温度が変化することでtmが変化するためである。
図8は、図3のマップを求めるために使用するIGBTのターンオフ時のゲート電流のターンオフ時間と直流電源電圧値の違いの一例を示す図である。電源電圧値が大きくなると、定常状態のIcの電流値が同一であっても、ターンオフ時間が長くなることがわかる。これは、直流電源電圧値の違いによってtmが変化するためである。
図7と図8より、ターンオフ時間とコレクタ電流値は、直流電源電圧値および温度が及ぼす影響を考慮する必要がある。そのため、ターンオフ時間から一意の導通電流値を決定するマップには、ターンオフ時間、コレクタ電流値(導通電流値)、直流電源電圧値、温度の項を設ける必要がある。
このような点に鑑みて作成した電流値算出マップ39は、ターンオフ時間と直流電源電圧値と温度の項を参照することで、IGBT28,30の導通電流値を算出することができる。
電流算出部50に格納された電流値算出マップ39に基づいて、1相の電流値(iu,iv,iwのいずれか)を算出する方法を図9および図10を用いて説明する。図9(a)は、上アームであるIGBT28の動作時間とターンオフ時間の関係を示した図である。図9(b)は、下アームであるIGBT30の動作時間とターンオフ時間の関係を示した図である。
上記のように、スイッチング時のIGBT28,30の導通電流値は、電流算出部50に格納された電流値算出マップ39に基づいて算出することができる。さらに、本実施例では負荷電流値が、正の値は上アームIGBT28の導通電流値と等しく、負の値は下アームIGBT30の導通電流値と等しくなる関係がある。
つまり、上下いずれのIGBTが動作しているかの情報を制御部(モータ制御部18)から取得し、かつ、電流算出部50に格納された電流値算出マップ39を用いて導通電流値を算出することで負荷電流を計測することができる。この関係に基づいて、負荷電流を算出した結果を図9(c)に示す。
図9(c)は、図9(a)と図9(b)のスイッチング時のターンオフ時間を電流算出部50に格納された電流値算出マップ39を用いて導通電流値に変換し、上下アームと負荷電流値の正負の関係を考慮してプロットした推定モータ電流と、誘導負荷に設置した電流センサから取得した値を実線で示した図である。誘導負荷(モータ16)に設置した電流センサは、本実施形態の電流計測方法の正確性を検証するためのものであり、図1および図2には図示していない。
図9(c)に示すように、本実施形態での電流計測方法は誘導負荷電流が測定できることがわかる。
図10は、これらの関係を鑑みて作成した負荷電流を計測するフローチャートである。
先ず、ステップS1001として、電圧センサ52により直流電源電圧を取得し、温度センサ20によりIGBT温度を取得し、ターンオフ時間測定部48によりIGBTのターンオフ時間を取得(算出)する。
なお、直流電源電圧およびIGBT温度の両方の情報を取得することで、より精度の高い負荷電流の計測を行うことができるが、要求精度を十分に満足する場合は、直流電源電圧およびIGBT温度のいずれか一方の情報を取得してもよい。
次に、ステップS1002で、モータ制御部18によりターンオフするパワーモジュール(IGBT)が上下アームのいずれかを取得し、記憶する。なお、ステップS1001より先にステップS1002を実行してもよい。
次に、ステップS1003で、ステップS1001で取得したターンオフ時間と直流電源電圧値とIGBTの温度に基づいて電流値算出マップ39から電流値の絶対値を定め、ターンオフするパワーモジュール(IGBT)が上下アームのいずれであるのかに基づき電流値の正負を決定する。
このフローチャート(電流計測方法)により、1相分の電流値を算出することができる。ステップS1001からステップS1003のフローを3相で実施することで3相の負荷電流値を全て計測することができる。
以上説明したように、本実施例の電流計測器は、電力変換装置10から負荷(モータ16)へ供給される負荷電流を計測する電流計測器であり、電力変換装置10の通電を制御するパワーモジュール(インバータ14)と、パワーモジュール(インバータ14)を制御する制御部(モータ制御部18)と、パワーモジュール(インバータ14)のターンオフ時間を測定するターンオフ時間測定部48と、パワーモジュール(インバータ14)の温度情報およびパワーモジュール(インバータ14)へ入力される直流電源電圧12の少なくともいずれか一方を計測し、当該計測結果を出力する情報計測部(温度センサ20,電圧センサ52)と、ターンオフ時間測定部48の出力および情報計測部(温度センサ20,電圧センサ52)の出力に基づいて負荷電流を算出する電流算出部50を備えている。
また、電流算出部50は、予め設定された電流値算出マップ39を有しており、ターンオフ時間測定部48の出力および情報計測部(温度センサ20,電圧センサ52)の出力、電流値算出マップ39に基づいて負荷電流を算出する。
本実施例によれば、インバータとモータ間、インバータ内部に電流センサを設置せず、小型で省エネルギー性を兼ね備えた負荷電流を計測する電流計測器を実現できる。また、本電流計測器を利用することで、インバータとモータ間、インバータ内部に電流センサを設置せず、小型で省エネルギー性を兼ね備えたモータドライブシステムを実現できる。
図11から図14を参照して、本発明の実施例2の電流計測器および電流計測方法、電力変換装置について説明する。図11は、本実施例の電力変換装置を示す図である。本実施例の電力変換装置10は、実施例1と同様に3相インバータを一例とする電力変換装置である。以下、実施例1と異なる点について説明する。
図11に示すように、実施例1の図2と比較して、温度センサ20に代わるオン電圧測定センサ77と、電流算出部50に図12を一例とするオン電圧−電流値算出マップ41と、が備わっている。オン電圧測定センサ77は、IGBT28,30の導通電流が流れているときのコレクタ−エミッタ間電圧値Vceであるオン電圧値Vonを測定するセンサである。Vonは、Vceがオン状態に必要な最小値VceまでIGBT中の電荷が放電された時の値である。
図12は、図11の電流算出部50に記憶されたオン電圧−電流値算出マップ41の一例を示す図である。図12のマップには、IGBT28,30の導通時のVceであるオン電圧VonおよびIGBT28,30の温度およびIGBT28,30の導通時電流値の情報が格納されている。
IGBT28,30の温度はIGBT28,30本体の温度に限定されず、IGBTが搭載されたパワーモジュールの接合温度、ケース温度、インバータ内部に設置されたパワーモジュールの温度の平均値、パワーモジュールが設置されたヒートシンクの温度のように、IGBTの温度情報を反映したものであればよい。オン電圧−電流値算出マップ41を作成する際に、電流値算出マップ39の温度と同一のIGBTの特性を反映した温度であることが望ましい。
図12のオン電圧−電流値算出マップ41の作成方法を、図13を用いて説明する。図13は、IGBTのオン電圧Vonと導通電流(コレクタ電流)Icの温度依存性を示した図である。IGBTは図13で示す線形領域で駆動させており、この線形領域において、オン電圧値はコレクタ電流値と温度によって変化する関係がある。
図13に示すように、オン電圧Vonが一定の値以上となる領域においては、オン電圧Vonはコレクタ電流Icに比例して変化する。また、パワーモジュール内部の接合温度Tjが高くなると、オン電圧Vonも増加する。そのため、オン電圧−電流値算出マップ41には、オン電圧値、温度、コレクタ電流値(導通電流値)の項を設ける必要がある。
電流算出部50に格納された電流値算出マップ39およびオン電圧−電流値算出マップ41に基づいて、1相の電流値(iu,iv,iwのいずれか)を算出する方法を図14を用いて説明する。
実施例1で述べたように、ターンオフ時間は、電源電圧値、導通電流値、温度により変化する特性がある。電源電圧値は電圧センサ52により取得しているため、ターンオフ時間は、導通電流値と温度を変数として定まる。図12のオン電圧−電流値算出マップ41からわかるように、オン電圧は導通電流値と温度を変数として定まる。
つまり、ターンオフ時間とオン電圧はともに導通電流値と温度の2変数で表すことができる。従って、ターンオフ時間とオン電圧が同一の導通電流値と温度をとる時、それぞれの値は一意に決定できる。これをもって、IGBT28,30の導通電流値を計測することができる。この時、IGBTの温度も同時に計測することができる。
図14は、負荷電流値とIGBT28,30の温度を計測するフローチャートである。先ず、ステップS2001として、モータ制御部18によりターンオフするパワーモジュール(IGBT)が上下アームのいずれかを記憶(取得)する。
次に、ステップS2002で、電圧センサ52により直流電源電圧を取得し、ターンオフ時間測定部48によりIGBTのターンオフ時間を取得(算出)し、オン電圧測定センサ77によりオン電圧を取得する。
ステップS2003で、ステップS2002で取得したIGBTのターンオフ時間と、インバータの直流電源電圧値と、IGBTのオン電圧値と電流算出部50に格納された電流(値)算出マップ39とを参照し、候補となる導通電流値と温度を出力する。
続いて、ステップS2004で、オン電圧値とオン電圧−電流(値)算出マップ41とを参照し、候補となる導通電流値と温度を抽出(出力)する。
最後に、ステップS2005で、ステップS2003およびステップS2004で出力した導通電流値および温度(情報)を比較し、最も近似する導通電流値と温度を出力する。負荷電流値は、出力された導通電流値と、上下アームの駆動状態(ターンオフするパワーモジュール(IGBT)が上下アームのいずれであるのか)から決定する。このフローチャートにより1相の負荷電流値、およびスイッチングする素子の温度を算出することができる。ステップS2001からステップS2005のフローを3相全てにおいて実施することで、3相の負荷電流値、およびスイッチングするIGBTの温度を計測することができる。
以上説明したように、本実施例の電流計測器では、情報計測部(オン電圧測定センサ77)は、パワーモジュール(インバータ14のIGBT28,30)のオン電圧を計測する。
また、電流算出部50は、予め設定されたオン電圧−電流値算出マップ41を有しており、ターンオフ時間測定部48の出力および情報計測部(オン電圧測定センサ77)の出力、オン電圧−電流値算出マップ41に基づいて負荷電流を算出する。
本実施例によれば、インバータとモータ間、インバータ内部に電流センサを設置せず、小型と省エネルギー性を兼ね備えた負荷電流を計測する電流計測器を実現できる。また、インバータ内部に温度センサを設置せず、インバータ内部のパワーモジュールの温度を計測することができる。また、本電流計測器を利用することで、インバータとモータ間、インバータ内部に電流センサを設置せず、小型と省エネルギー性を兼ね備えたモータドライブシステムを実現できる。
図15および図16を参照して、本発明の実施例3の電流計測器および電流計測方法、電力変換装置について説明する。図15は、本実施例の電力変換装置を示す図である。本実施例の電力変換装置10は、実施例1と同様に3相インバータを一例とする電力変換装置である。以下、実施例1と異なる点について説明する。
図15に示すように、実施例1の図2と比較して、インバータ−モータ間のW相に電流センサ2000と、電流算出部50の中に演算部80と、が備わっている。演算部80は、電流センサ2000とW相のターンオフ時間測定部48の結果に基づいてIGBT28,30の導通電流値とターンオフ時間の対応を持った電流値算出マップ400を逐次作成する。電流センサ2000はU相,V相,W相のうち、少なくともいずれか1相に設置すればよく、電流センサ2000が設置される同相のターンオフ時間測定部48との結果に基づいて演算部80で電流値算出マップ400を逐次作成される形をとればよい。
電流算出部50に格納された電流値算出マップ400に基づいて、各相の電流値(iu,iv,iw)を算出する方法を、図16を用いて説明する。
図16は、本実施例において負荷電流値を算出するフローチャートである。
先ず、ステップS3001として、電流センサ2000よりW相の電流値を取得し、その電流値と取得時間を演算部80に格納する。W相の電流値はS3001により決定される。
次に、ステップS3002で、IGBTのターンオフ時間とそのターンオフ時間を取得した時間を演算部80に格納する。(モータ制御部18よりW相の上下いずれのアームがターンオフするかという情報、およびW相のターンオフ時間を取得する。)
次に、ステップS3003で、ステップS3001およびステップS3002で格納した同時刻で取得した電流値とターンオフ時間の関係を記憶した電流値算出マップ400を作成する。この電流値算出マップ400は、特に図示しないが、図3の電圧値の項目および温度の項目を除いたものを一例とする。電流センサ2000で取得した電流値すなわちIGBTの導通電流値は、インバータの直流電源電圧値と温度の情報を考慮して出力される。そのため、IGBTのターンオフ時間と導通電流値は1対1の対応関係で決定することができる。
次に、ステップS3004で、U相のターンオフするIGBTが上下アームのいずれか記憶する。(モータ制御部18よりターンオフするパワーモジュール(IGBT)が上下アームのいずれかを取得する。)
次に、ステップS3005で、IGBTのターンオフ時間を算出(取得)する。
次に、ステップS3006で、ステップS3005で取得したターンオフ時間から電流値算出マップ400に基づいて電流値を出力する。この時、負荷電流値の正負はスイッチングするアームが上下のいずれかの情報から求めることができる。ステップS3004からステップS3006をV相においても同様に行い、3相の負荷電流値を決定する。U相とV相を出力する順番は逆になっても構わない。
以上説明したように、本実施例の電流計測器では、情報計測部(電流センサ2000)は、電力変換装置10と負荷(モータ16)の間の電流値を計測する。
なお、本実施例では、情報計測部はパワーモジュール(インバータ14)の温度情報およびパワーモジュール(インバータ14)へ入力される直流電源電圧12のいずれも含まれていない実施形態を示したが、実施例1や実施例2のように、温度センサ20、電圧センサ52、オン電圧測定センサ77を設けて、これらの各センサからの情報に基づいて電流算出部50で負荷電流を算出するように構成してもよい。
本実施例によれば、インバータ内部に電流センサを設置せず、インバータとモータ間に1つ電流センサを設置することで、小型と省エネルギー性を兼ね備えた負荷電流を計測する電流計測器を実現できる。また、インバータ内部に電流センサを設置せず、インバータとモータ間に1つの電流センサを設置することで、小型と省エネルギー性を兼ね備えたモータドライブシステムを実現できる。
図17および図18を参照して、本発明の実施例4の電流計測器および電流計測方法、電力変換装置について説明する。
上記の実施例1から実施例3の各実施例においては、電力変換装置を構成する3相上下アームのパワーモジュールの特性が均一である前提で説明したが、本実施例においては3相上下アームのパワーモジュール間の特性が不均一である場合においても精度良く電流を測定できる方法について説明する。その一例として、パワーモジュール(IGBT)のゲートを駆動する際にゲート電流を調整するために設けられたゲート抵抗の値がばらついた場合に関して説明する。
本実施例によれば、IGBTの素子特性のバラツキに起因する電流値誤差を低減することができる。素子バラツキに起因する電流値誤差を低減する方法を図17および図18を用いて説明する。
図17は、還流モードとスイッチングモードのIGBTのターンオフ時のゲート電流の関係を表した図である。実線は還流モードのIg4000、鎖線はスイッチンモードのIg4001である。還流モードでは、電流は還流ダイオード32に通電しており、IGBT28,30に通電されていないため、ターンオフ時間はIGBTの入力容量とゲート抵抗のみによって決定される。なお、図17中のtmは上述した「ミラー期間」であり、tfは還流モードのターンオフ時間、tdはスイッチンモードのターンオフ時間をそれぞれ示している。
入力容量とゲート抵抗は温度依存性が小さいため、還流モードでのターンオフ時間のバラツキは入力容量とゲート抵抗の積からなるRC時定数のバラツキである。従って、還流モードのターンオフ時間に基づいてパワーモジュール(IGBT28,30)間のRC時定数のバラツキを補正することができる。
図18は、本実施例の負荷電流値を算出するフローチャートである。
先ず、ステップS4001で、モータ制御部18よりターンオフするIGBTが上下アームのいずれであるかを記憶する。
次に、ステップS4002で、モータ制御部18よりターンオフ時間を測定するタイミングが「スイッチングモード」であるか、「還流モード」であるかを判定する。
「還流モード」であると判定した場合、ステップS4003−2に進む。ステップS4003−2では、還流モードのターンオフ時間tfを記憶(取得)する。
一方、ステップS4002で、「スイッチングモード」であると判定した場合、ステップS4003−1に進む。スイッチングモードのターンオフの時に、ステップS4003−1で、ターンオフ時間tdを記憶(取得)する。
次に、ステップS4004で、同一動作時のtd-tfの差をとって、最も小さな値をとるtd-tfを基準に規格化する。この際、規格化に用いた倍率を記憶する。
ここで、「同一動作時」とは、3相上下アームにある6つのIGBT28,30が同じ動作をする時を指す。つまり、「同一直流電源値かつ同一温度で、同一指令信号を受けて、6つのIGBT28,30が動作する時」である。
ステップS4005以降は、実施例1から実施例3と同様に、電流値を算出するフローであり、図18では実施例1の電流算出方法を一例として示している。但し、ステップS4006において、電流値算出マップのターンオフ時間の参照値をステップS4004で記憶した規格化倍率を乗じた値で参照する。
具体的には、例えば3つのIGBT_A,B,Cのうち、最も短いターンオフ時間になるIGBT_Aを「1」とし、上記の「同一動作時」のIGBT_Bのターンオフ時間がその何倍(XX倍)になるのかを記憶し、IGBT_Bはマップで参照する際にターンオフ時間について、求めた倍数(XX倍)の逆数を乗じた値で参照するようにする。
本フローのステップS4005とステップS4006を各相で実施することで、3相上下アームのパワーモジュール間の特性が不均一である場合においても精度良く電流を計測することができる。
以上説明したように、本実施例の電流検出器では、ターンオフ時間測定部48は、パワーモジュール(インバータ14)の還流期間中のターンオフ遅延時間に基づいて素子バラツキ起因のターンオフ遅延時間のバラツキを補正する。その結果、負荷電流値の補正が可能になり、精度の高い負荷電流の計測が可能となる。
本実施例によれば、インバータとモータ間、インバータ内部に電流センサを設置せず、パワーモジュール毎の帰還容量にバラツキがあっても、小型と省エネルギー性を兼ね備えた負荷電流を計測する電流計測器を実現できる。また、本電流計測器を利用することで、インバータとモータ間、インバータ内部に電流センサを設置せず、小型と省エネルギー性を兼ね備えたモータドライブシステムを実現できる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
10…電力変換装置
12…直流電源装置(直流電源電圧)
14…インバータ
16…モータ
18…モータ制御部
20…温度センサ
24…モータ位置センサ(回転角センサ)
28…(上アーム)IGBT
30…(下アーム)IGBT
32…還流ダイオード
34…正極側ライン
36…負極側ライン
38…トルク指令(算出部)
39…電流値算出マップ
40…電流指令(算出部)
41…オン電圧−電流値算出マップ
42…電流指令/3相電圧変換(部)
44…PWM変換(部)
46…帰還変換(部)
48…ターンオフ時間測定部(IGBTターンオフ遅延時間算出部)
50…(相)電流算出部
52…電圧センサ(直流電源電圧値測定部)
55…ゲートドライバ
77…オン電圧測定センサ
80…演算部
400…電流値算出マップ
1000,1001…ターンオフ時間
2000…電流センサ
4000,4001…ゲート電流

Claims (10)

  1. 電力変換装置から負荷へ供給される負荷電流を計測する電流計測器であって、
    前記電力変換装置の通電を制御するパワーモジュールと、
    前記パワーモジュールを制御する制御部と、
    前記パワーモジュールのターンオフ時間を測定するターンオフ時間測定部と、
    前記パワーモジュールの温度情報および前記パワーモジュールへ入力される直流電源電圧の少なくともいずれか一方を計測し、当該計測結果を出力する情報計測部と、
    前記ターンオフ時間測定部の出力および前記情報計測部の出力に基づいて前記負荷電流を算出する電流算出部と、
    を備えることを特徴とする電流計測器。
  2. 請求項1に記載の電流計測器であって、
    前記電流算出部は、パワーモジュールのターンオフ時間と、パワーモジュールの温度情報およびパワーモジュールへ入力される直流電源電圧の両方またはいずれか一方と、負荷電流との対応関係を示す予め設定された電流値算出マップを有し、
    前記ターンオフ時間測定部の出力および前記情報計測部の出力、前記電流値算出マップに基づいて前記負荷電流を算出することを特徴とする電流計測器。
  3. 請求項1に記載の電流計測器であって、
    前記電流算出部は、ターンオフするパワーモジュールが上下アームのいずれかを前記制御部より取得し、当該取得した結果に基づき、前記負荷電流の正負を決定することを特徴とする電流計測器。
  4. 請求項1に記載の電流計測器であって、
    前記情報計測部は、前記パワーモジュールのオン電圧を計測することを特徴とする電流計測器。
  5. 請求項4に記載の電流計測器であって、
    前記電流算出部は、パワーモジュールのオン電圧と、パワーモジュールの温度情報と、負荷電流との対応関係を示す予め設定されたオン電圧−電流値算出マップを有し、
    前記ターンオフ時間測定部の出力および前記情報計測部で計測したオン電圧、前記オン電圧−電流値算出マップに基づいて前記負荷電流を算出することを特徴とする電流計測器。
  6. 請求項4に記載の電流計測器であって、
    前記電流算出部は、ターンオフするパワーモジュールが上下アームのいずれかを前記制御部より取得し、当該取得した結果に基づき、前記負荷電流の正負を決定することを特徴とする電流計測器。
  7. 請求項2に記載の電流計測器であって、
    前記負荷は3相交流モータであり、
    前記情報計測部は、前記パワーモジュールと前記3相交流モータ間の3相の給電ラインのうち、少なくともいずれか1相の給電ラインの導通電流値を計測する電流センサを有し、
    前記電流算出部は、前記電流センサで計測した導通電流値と前記ターンオフ時間測定部で測定したターンオフ時間に基づいて前記電流値算出マップを逐次作成する演算部を有することを特徴とする電流計測器。
  8. 請求項7に記載の電流計測器であって、
    前記電流値算出マップは、前記電流センサで計測した導通電流値と、負荷電流との対応関係を含み、
    前記電流算出部は、前記電流センサで計測した導通電流値、および前記ターンオフ時間測定部の出力、前記電流値算出マップに基づいて前記負荷電流を算出することを特徴とする電流計測器。
  9. 請求項1に記載の電流計測器であって、
    前記ターンオフ時間測定部は、前記パワーモジュールの還流期間中のターンオフ遅延時間に基づいて素子バラツキ起因のターンオフ遅延時間のバラツキを補正することを特徴とする電流計測器。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の電流計測器を備える電力変換装置であって、
    前記負荷は前記電力変換装置により駆動されるモータであることを特徴とする電力変換装置。
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