JP5470960B2 - 電力変換装置及び電力変換装置の放電方法 - Google Patents

電力変換装置及び電力変換装置の放電方法 Download PDF

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Description

本発明は、直流電圧を交流電圧に変換する電力変換装置及び電力変換装置の放電方法に関する。
従来より、直流電源から供給された直流電力をインバータにより交流電力に変換して、交流モータを駆動する技術が知られている(下記の特許文献1を参照)。この特許文献1には、インバータの保守、点検又は修理の前に、平滑用コンデンサに蓄えられた電荷を交流モータの巻線抵抗に流して放電させることが記載されている。
特開平9−70196号公報
しかしながら、上述した技術においては、交流モータをインバータから切り離している場合や、交流モータの巻線が断線している場合に、平滑用コンデンサに蓄えられた電荷を放電することができないという問題があった。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、電力変換装置に電動機が接続されているか否かに拘わらず蓄電手段の電荷を放電することを目的とする。
本発明は、直流電源に接続された蓄電手段と、前記蓄電手段の正端子及び負端子にそれぞれ接続された一対のスイッチング素子を複数備えたスイッチング手段と、前記スイッチング素子に対して各々並列に接続された整流素子と、前記各スイッチング素子の状態を通電状態と遮断状態との間で切り換えるスイッチング動作をさせ、前記直流電源から供給された直流電力を交流電力に変換させる制御手段とを備える。本発明は、上述の課題を解決するために、制御手段により、一対のうち一方のスイッチング素子を飽和領域にて通電させた状態で保持し、一対のうち他方のスイッチング素子を通電状態と遮断状態とを繰り返してスイッチング動作させて、蓄電手段の放電動作を行わせる。
本発明によれば、一対のうち一方のスイッチング素子を飽和領域にて通電させた状態で保持し、一対のうち他方のスイッチング素子を通電状態と遮断状態とを繰り返してスイッチング動作させるので、当該電力変換装置に電動機が接続されているか否かに拘わらず蓄電手段の電荷を放電することができる。
本発明の第1実施形態として示す電動機制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態として示す電動機制御装置におけるモータコントローラの構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態として示す電動機制御装置におけるゲート駆動回路の構成を示す回路図である。 本発明の第1実施形態として示す電動機制御装置の停止時動作を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態として示す電動機制御装置における各部の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第1実施形態として示す電動機制御装置におけるゲート電圧とコレクタ電流との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態として示す電動機制御装置において、スイッチング素子に対する電圧印加時間を変更した時のコレクタ電流とゲート電圧との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態として示す電動機制御装置の停止時動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態として示す電動機制御装置における各部の動作を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態として示す電動機制御装置は、例えば図1に示すように構成されている。この電動機制御装置は、例えば車両に搭載され、電気車の車軸に結合した三相交流モータ1により車両が走行するためのトルクを発生させる。電動機制御装置は、電動機としての三相交流モータ1,直流電源2,リレー回路3,電力変換装置としてのインバータ回路(スイッチング手段)4を有する。
三相交流モータ1は、例えば同期モータを用いることが望ましい。なお、三相交流モータ1は、3相2相変換により、当該三相交流モータ1を励磁する励磁電流成分とトルクを付与するトルク電流成分に従って制御されるモータであれば良い。この三相交流モータ1には、インバータ回路4と3相ハーネスを介して接続されている。三相交流モータ1には、インバータ回路4から供給されたU相、V相、W相に対応した3相電流Iu,Iv,Iwが供給される。この3相電流Iu,Iv,Iwは、それぞれ3相の電流センサ6U,6V,6Wに検出される。
また、三相交流モータ1には、当該三相交流モータ1における回転子位置(モータ絶対角)を検出する回転子位置検出器7が設けられている。回転子位置検出器7は、例えばレゾルバ等からなり、回転子位置[θ]をモータコントローラ10に出力する。
なお、三相交流モータ1は、インバータ回路4の点検・修理時などに、平滑コンデンサ5の電荷を放電する必要がある。この場合、三相交流モータ1は、インバータ回路4から切り離されていても、後述する動作により、平滑コンデンサ5を放電できる。また、三相交流モータ1の巻線が断線していて、電動機制御装置の点検・修理するときでも、後述する動作により、平滑コンデンサ5の放電を実現できる。
直流電源2は、車両のバッテリ等により構成されている。この直流電源2には、その両端に接続された正極母線及び負極母線を介してリレー回路3が接続されている。
リレー回路3は、車両コントローラ11により開閉状態が切り換えられる。リレー回路3は、直流電源2の直流電力をインバータ回路4に供給する場合及びインバータ回路4からの回生電力を直流電源2に供給する場合に、開状態に制御される。
インバータ回路4は、複数のスイッチング素子Q1〜Q6及び当該三相交流モータ1の通電方向と逆方向が通電方向とされた整流素子としてのダイオードD1〜D6とを有している。このインバータ回路4は、スイッチング素子Q1〜Q6を制御して、直流電源2から直流電力を交流電力に変換し、三相交流モータ1に供給する。なお、図2には、スイッチング素子Q1〜Q6としてIGBTを示したが、IGBTに限定するものではなく、電流の通電、遮断の機能を有するものであれば良い。
インバータ回路4は、当該平滑コンデンサ5の正端子及び負端子にそれぞれ接続された複数のスイッチング素子Q1〜Q6と、各スイッチング素子Q1〜Q6に対して並列接続された整流素子であるダイオードD1〜D6とを有する。スイッチング素子Q1〜Q6は、平滑コンデンサ5の両端に接続された一対のスイッチング素子として、Q1とQ2、Q3とQ4、Q5とQ6、といった複数対のスイッチング素子で構成されている。また、インバータ回路4は、リレー回路3とインバータ回路4との間に、直流電源2に接続された蓄電手段としての平滑コンデンサ5を備える。平滑コンデンサ5は、直流電源2に対して並列に接続されている。平滑コンデンサ5は、直流電力を平滑化する。この平滑コンデンサ5の両端電圧は、電圧センサ8により検出されて、電圧センサ信号としてゲート駆動回路9に読み取られる。
このようなインバータ回路4は、当該インバータ回路4による電力変換動作を制御するゲート駆動回路9を備える。このゲート駆動回路9は、三相交流モータ1の各相に接続された複数のスイッチング素子Q1〜Q6を制御して、三相交流モータ1の各相に3相電流Iu,Iv,Iwを供給させる。
ゲート駆動回路9は、モータコントローラ10から供給された信号に基づいて、スイッチング素子Q1〜Q6を導通状態と遮断状態との間で切り換える。ゲート駆動回路9は、各スイッチング素子Q1〜Q6のゲート端子と、信号線GUP,GUN,GVP,GVN,GWP,GWNを介して接続されている。ゲート駆動回路9は、各スイッチング素子Q1〜Q6を導通状態にする場合には所定のゲート電圧Vgeを各ゲート端子に印加する。ゲート駆動回路9は、各スイッチング素子Q1〜Q6を遮断状態にする場合には所定のゲート電圧Vgeの印加を停止する。これにより、ゲート駆動回路9は、各スイッチング素子Q1〜Q6をオンオフ制御して、スイッチング動作をさせる。
また、ゲート駆動回路9は、平滑コンデンサ5の電圧センサ信号を入力し、モータコントローラ10が認識できる波形レベルに変換し、コンデンサ電圧として出力する。
モータコントローラ10は、ゲート駆動回路9を制御することにより、インバータ回路4の動作を制御する。モータコントローラ10は、車両コントローラ11から供給されたトルク指令Tに基づき、パルス変調(PWM)信号を生成する。モータコントローラ10は、生成したPWM信号に従って、ゲート駆動回路9によりインバータ回路4を構成する各スイッチング素子Q1〜Q6をオンオフ制御させる。
また、モータコントローラ10は、インバータ回路4における平滑コンデンサ5を放電させる制御をする。平滑コンデンサ5の放電時には、一対のうち一方のスイッチング素子を飽和領域で通電状態とさせ、一対のスイッチング素子のうち他方のスイッチング素子をスイッチング動作させる。なお、スイッチング素子の飽和状態とは、後述の図6に示すゲート電圧Vgeを低くした時にコレクタ電流Icが飽和する領域のことである。すなわち、スイッチング素子に対するゲート電圧Vgeを低く調整して、当該スイッチング素子を飽和状態とする。
このとき、モータコントローラ10は、他方のスイッチング素子を通電状態に固定するゲート電圧切替信号GV_CHGを、ゲート駆動回路9に出力する。これに応じて、ゲート駆動回路9は、各スイッチング素子Q1〜Q6の過熱異常や過電流異常状態を検出した場合には、スイッチング素子(IGBT)異常信号をモータコントローラ10へ出力する。
また、モータコントローラ10は、平滑コンデンサ5を放電させる制御を行う。このとき、モータコントローラ10は、三相交流モータ1に付設された回転子位置検出器7から供給された回転子位置[θ]、インバータ回路4から三相交流モータ1に供給される各3相電流Iu,Iv,Iwのフィードバック信号や、コンデンサ電圧を入力する。
車両コントローラ11は、三相交流モータ1の制御に必要な各種信号を取得する。この例において、車両コントローラ11は、車両における図示しない車両起動用のキースイッチから出力されたキースイッチ信号、シフトレバーから供給されたシフトポジション信号、アクセルペダルから供給されたアクセル信号、ブレーキペダルから供給されたブレーキ信号が供給される。そして、車両コントローラ11は、供給されたキースイッチ信号及びシフトポジション信号に基づいて、三相交流モータ1の起動又は停止の判断とリレー回路3の開閉制御を行う。これにより、リレー回路3は、キースイッチ信号のオン/オフに連動して、開閉が切り換えられる。また、車両コントローラ11は、アクセル信号及びブレーキ信号に基づいて三相交流モータ1のトルク指令値Tを演算する。そして車両コントローラ11は、モータコントローラ10に対して、三相交流モータ1の起動要求又は停止要求、リレー開閉情報、トルク指令値Tを供給する。
このような電動機制御装置は、平滑コンデンサ5の電力を放電する時に、Q1とQ2、Q3とQ4、Q5とQ6、といった一対のうち一方のスイッチング素子を飽和領域にて通電させた状態で保持し、一対のうち他方のスイッチング素子を通電状態と遮断状態とを繰り返して切り換えさせる放電動作を行わせる。これにより、電動機制御装置は、スイッチング素子Q1〜Q6の許容電力以下で、平滑コンデンサ5とスイッチング素子Q1〜Q6間を流れる飽和電流Icapを生じさせることで、平滑コンデンサ5からの放電を行う。
なお、本例では、3組の一対のスイッチング素子が存在するが、後述する放電動作では、スイッチング素子Q2を通電状態で固定子、スイッチング素子Q1をスイッチング動作させる場合について説明する。
「モータコントローラ10の構成」
つぎに、上述した電動機制御装置におけるモータコントローラ10の構成について、図2を参照して説明する。
モータコントローラ10は、電流指令値算出部21、電流制御部22、d−q/3相変換部23、PWM信号生成部24、3相/d−q変換部25、位相(θ)演算部26、回転数(電気角速度)演算部27、及び放電制御部28を有する。
電流指令値算出部21は、車両コントローラ11により算出されたトルク指令値Tと、回転数演算部27により演算された三相交流モータ1の回転速度ωとに基づいて、d軸電流指令値Id及びq軸電流指令値Iqを算出する。ここで、d軸電流とは、三相交流モータ1に流れる3相電流Iu、Iv、Iwの励磁電流成分である。q軸電流とは、モータ1に流れる3相電流Iu、Iv、Iwのトルク電流成分である。
電流制御部23は、d軸電流指令値Id及びq軸電流指令値Iqと、後述する3相/d−q変換部25から入力されるd軸電流Id及びq軸電流Iqとに基づいて、d軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqを算出する。具体的には、d−q/3相変換部23は、d軸電流指令値Id及びq軸電流指令値Iqと、d軸電流Id及びq軸電流Iqとの偏差(Id−Id、Iq−Iq)をそれぞれ演算する。d−q/3相変換部23は、演算した偏差に対して、PI(比例・積分)演算を行うことにより、d軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqを算出する。
d−q/3相変換部23は、電流制御部23により算出されたd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqと、後述する位相演算部26で算出される位相θとに基づいて、d軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqを3相交流電圧指令値Vu、Vv、Vwに変換する。d−q/3相変換部23は、変換した3相交流電圧指令値Vu、Vv、Vwを、PWM信号生成部24に出力する。
PWM信号生成部24は、3相交流電圧指令値Vu、Vv、Vwと、三角波信号(キャリア信号)とに基づいて、インバータ回路4を制御するためのPWM信号を生成する。PWM信号生成部24は、生成したPWM信号をゲート駆動回路9に供給し、スイッチング素子Q1〜Q6をオンオフ制御させる。
3相/d−q変換部25は、電流センサ6U,6V,6Wから供給された電流センサ信号としての3相電流Iu,Iv,Iwを、d軸電流Id及びq軸電流Iqに変換する。3相/d−q変換部25は、変換したd軸電流Id及びq軸電流Iqを、電流制御部22に出力する。
位相演算部26は、回転子位置検出器7からの回転子位置[θ]に基づき、三相交流モータ1の回転位相θを演算する。回転数演算部27は、回転位相θを微分演算することで三相交流モータ1の回転数(電気角速度)ωを演算する。回転数演算部27は、回転速度ωを電流指令値算出部21及び放電制御部28に出力する。
放電制御部28は、車両コントローラ11からリレー回路3のオフに伴う停止指令信号及びリレー遮断情報を入力したことに応じて、平滑コンデンサ5に蓄電された電荷を放電するスイッチング素子Q1〜Q6の駆動条件を設定する。ここで、放電制御部28は、トルク電圧成分であるq軸電圧指令値Vq及び励磁電圧成分であるd軸電圧指令値Vdを、ともに0[V]に設定する。なお、モータ電流制御時と放電制御時の各d軸電圧指令値Vd及びd軸電圧指令値Vdは、Vd・Vq切替信号により切り替え選択できるように構成する。放電制御部28は、平滑コンデンサ5の放電時間を短縮し、所定のスイッチング素子に飽和電流を通電できるようなゲート電圧を各スイッチング素子に印加させるゲート電圧切替信号GV_CHGをゲート駆動回路9に出力する。これにより、放電制御部28は、平滑コンデンサ5の電荷放電時に、各スイッチング素子が破壊されることなくす。
「ゲート駆動回路9の構成」
つぎに、上述した電動機制御装置におけるゲート駆動回路9の構成について、図3を参照して説明する。
ゲート駆動回路9は、モータコントローラ10のPWM信号用出力ポート及びゲート電圧切替信号GV_CHG用出力ポートを介して接続されている。ゲート駆動回路9は、各スイッチング素子Q1〜Q6を駆動するためのPWM信号(PWM_UP、PWM_UN、PWM_VP、PWM_VP、PWM_VN、PWM_WP、PWM_WN)が供給される。
ゲート駆動回路9は、直流電源2の正端子側の上アームに接続されたスイッチング素子Q1,Q3,Q5を制御する駆動回路9UP,9VP,9WPと、直流電源2の負端子側の下アームに接続されたスイッチング素子Q2,Q4,Q6を制御する駆動回路9UN,9VN,9WNとを有する。また、ゲート駆動回路9は、モータコントローラ10からゲート電圧切替信号GV_CHGを入力する制御回路9CHGを有する。なお、図3では、スイッチング素子Q1に接続された駆動回路9UPと、スイッチング素子Q2に接続された駆動回路9UN、制御回路9CHGのみを示しているが、駆動回路9VP,9WP、駆動回路9VN,9WNは、駆動回路9UP,9UNと同様に構成されているものとする。
駆動回路9UP,9UNは、モータコントローラ10からのPWM信号が、抵抗R1及びフォトカプラTr3の入力側GND−Cに印加される。該フォトカプラTr3のコレクタ端子は、抵抗R2を介してゲート用電源Vccへプルアップ接続され、プッシュプル構成されたトランジスタTr1及びトランジスタTr2のベース端子に接続されている。プッシュプル構成のトランジスタTr1、トランジスタTr2より、ゲート抵抗R3、R4、R5と、ダイオードD11、D12を介してスイッチング素子Q1,Q2におけるゲート端子での充放電を行わせる。
制御回路9CHGは、モータコントローラ10からHiレベル又はLoレベルのゲート電圧切替信号GV_CHGが供給される。モータコントローラ10による放電制御動作により、ゲート電圧切替信号(GV_CHG)がHiレベルからLoレベルとなると、制御回路9CHGは、フォトカプラTr4がオフとされ、ゲート用電源Vccより抵抗R6を介して、MOSFET(Tr5)がオンとなる。これにより、抵抗R8を介してスイッチング素子Q2におけるゲート端子を当該スイッチング素子Q2のエミッタと同電位であるGND端子へ地絡させる。
「電動機制御装置の停止時動作」
つぎに、上述した電動機制御装置において、三相交流モータ1の動作を停止させる動作について、図4を参照して説明する。
車両コントローラ11は、キースイッチ信号が「オフ」となったことを検出したことにより、三相交流モータ1を停止させて電動車の走行を終了すると判断して、停止要求をモータコントローラ10に供給する。これに応じてモータコントローラ10は、ステップS1以降の処理を開始する。
ステップS1では、モータコントローラ10は、車両コントローラ11から入力されるリレー開閉情報に基づいて、リレー回路3の遮断が完了したか否かを判定する。リレー回路3の遮断が完了していないと判定した場合には、リレー回路3の遮断が完了した情報を受信するまで待機する。一方、モータコントローラ10は、車両コントローラ11からリレー回路3の遮断が完了したリレー開閉情報を受信した場合には、ステップS2に処理を進める。
ステップS2において、モータコントローラ10は、三相交流モータ1の回転数(電気角速度)ωが、所定値(ゼロ近傍)よりも低いか否かを判定する。三相交流モータ1の回転速度ωが所定値よりも低くない場合には、当該回転速度ωが所定値よりも低い値となるまで待機する。一方、三相交流モータ1の回転速度ωが所定値よりも低くなった場合には、ステップS3に処理を進める。
ステップS3において、モータコントローラ10は、インバータ回路4の各スイッチング素子Q1〜Q6を駆動するPWM信号の停止命令を解除して、ステップS4に処理を進める。
ステップS4において、モータコントローラ10は、上アームに接続されたスイッチング素子Q1,Q3,Q5及び下アームに接続されたスイッチング素子Q2,Q4,Q6を交互に駆動する周波数であるキャリア周波数fswを設定する。すなわち、PWM信号生成部24に供給する三角波信号の周波数を設定する。このとき、モータコントローラ10は、キャリア周波数を、三相交流モータ1を回転駆動する通常の電流制御時のキャリア周波数よりも高く設定する。これにより、一方のスイッチング素子が許容電力以内で飽和領域での通電ができるように予め設定されたスイッチング周期及び通電時間にて後述のスイッチング動作を行わせる。
また、モータコントローラ10は、放電制御部28から出力されるd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqを「0V」に設定する。これにより、モータコントローラ10は、三相交流モータ1における励磁電圧成分の指令値(Vd)及びトルク電圧成分の指令(Vq)を零に設定した状態で放電動作を行う。
更に、モータコントローラ10は、スイッチング素子に印加される電力を所定値以下とするために、当該スイッチング素子を駆動するデューティ比を設定する。このとき、モータコントローラ10は、上アームのスイッチング素子Q1,Q3,Q5の通電期間と下アームのスイッチング素子Q2,Q4,Q6の通電期間とが重複しないように空白期間(デッドタイム、DeadTime)を大きくする設定することが望ましい。これによりモータコントローラ10は、上アームのスイッチング素子Q1,Q3,Q5と、下アームのスイッチング素子Q2,Q4,Q6とが共に通電状態とならないようにする。このように、モータコントローラ10は、スイッチング動作において、一対のうち一方のスイッチング素子が通電状態となる期間と一対のうち他方のスイッチング素子が通電状態となる期間との間に、一対のスイッチング素子が共に遮断状態となる空白期間を設けることができる。
そして、モータコントローラ10は、d−q/3相変換部23により、回転子位相θに基づいて、「0V」に設定したd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqを3相交流電圧指令値Vu、Vv、Vwに変換する。その後、モータコントローラ10は、PWM信号生成部24により、3相交流電圧指令値Vu、Vv、Vw及び設定したキャリア周波数の三角波信号に基づいてPWM信号を生成してゲート駆動回路9に出力する。
次のステップS5において、モータコントローラ10は、所定のスイッチング素子Q2を導通状態(オン)に保持させる。このとき、モータコントローラ10は、当該所定のスイッチング素子Q2についてのPWM信号を固定して一定値にする。同時に、モータコントローラ10は、当該一定値のPWM信号にて駆動するスイッチング素子Q2のゲート電圧を低下させるゲート電圧切替信号GV_CHGを出力する。具体的には、モータコントローラ10は、導通状態で固定されるスイッチング素子に接続された駆動回路9UNへのPWM信号(PWM_UN)を、Loレベルにする。また、制御回路9CHGに出力するゲート電圧切替信号GV_CHGを、Loレベルにする。
これにより、モータコントローラ10は、平滑コンデンサ5の電力を放電する時に、一対のうち一方のスイッチング素子Q2を飽和領域にて通電させた状態で保持し、一対のうち他方のスイッチング素子Q1を通電状態と遮断状態とを繰り返して切り換えさせる放電動作を行わせる。
次のステップS6において、モータコントローラ10は、放電制御部28により、平滑コンデンサ5の電圧が、所定の放電完了電圧よりも低くなったか否かを判定する。この放電完了電圧は、電動機制御装置の設計時に設定される。平滑コンデンサ5の電圧が所定の放電完了電圧よりも低くない場合には待機する。一方、平滑コンデンサ5の電圧が所定の放電完了電圧よりも低い場合にはステップS7に処理を進める。
ステップS7において、モータコントローラ10は、インバータ回路4の各スイッチング素子Q1〜Q6を駆動するPWM信号を停止させ、平滑コンデンサ5の放電処理を終了する。
なお、リレー回路3が溶着(閉)している場合には、放電処理を開始してから一定時間(例えば1秒)経過しても、所定電圧(例えば、60V)以下に下がらない可能性がある。したがって、ステップS7において、モータコントローラ10は、平滑コンデンサ5の電圧値に基づいて放電が完了したか否かを判定するのではなく、放電継続時間が所定の規定時間を越えたか否かを判定する。これにより、リレー回路3が溶着している場合でも放電を中止することができる。この場合、図示しない報知装置により異常が発生している旨をドライバへ報知することが望ましい。
つぎに、上述した電動機制御装置の停止時動作における各部の動作を、図5を参照して説明する。
電動機制御装置は、スイッチング素子Q2を導通状態で固定するために、図5(b)に示すように、PWM信号(PWM_UN)をHi状態で維持する。これにより、図5(h)のように、信号線GUNを介してゲート駆動回路9に接続されたスイッチング素子Q2を、ゲート用電源Vccの中間電圧(≒Vcc×2/3)状態を保持しながら導通状態に固定させる。
一方、図5(a)、(c)〜(f)のように、他のスイッチング素子Q1,Q3,Q4,Q5,Q6については、PWM制御する。これにより、図5(g)のように、信号線GUN以外の信号線GUP,GVP,GVN,GWP,GWNには、所定期間ごとにゲート用電源Vccから電圧が印加される。
これにより、図5(i)のように、スイッチング素子Q1が導通状態となる所定期間ごとに、スイッチング素子Q2を介して平滑コンデンサ5から定電流Icapを持ち出す。また、図5(j)、(k)、(l)のように、三相交流モータ1のU相、V相、W相に接続されるハーネスに印加される電圧Vu,Vv,Vw(図3参照)は次第に低くなり、平滑コンデンサ5の両端電圧Vcapも段階的に低くなる。
このように、電動機制御装置は、平滑コンデンサ5から電荷を放電させて、平滑コンデンサ5の両端電圧を低下させることが可能となる。
このような電動機制御装置において、スイッチング素子のコレクタ電流Icとコレクタ−エミッタ間電圧Vceとの関係は、図6に示すようになる。図6より、スイッチング素子のゲート端子に印加するゲート電圧Vgeを低下させると、コレクタ電流Icが飽和する(飽和状態)。ここで、図3で説明したゲート電圧切替信号GV_CHG出力時において、ゲート電圧Vgeを低くして、スイッチング素子Q2を飽和領域で通電することができる。スイッチング素子Q2へ印加されるゲート電圧Vgeは、次式1で表すことができる。
Vge=(Vcc−Vbe−Vf)×R8/(R3+R8) (式1)
この式1において、Vbeは下アームのスイッチング素子Q2に接続された駆動回路9UNにおけるトランジスタTr1のベース−エミッタ間電圧である。また、Vfは下アームのスイッチング素子Q2に接続された駆動回路9UN,VN,WNにおけるダイオードD11の順方向電圧である。
このように、制御回路9CHGにより、上記式1に示したゲート電圧Vgeを安定して出力して、スイッチング素子Q2を導通状態に固定できる。ここで、ゲート電圧Vgeを低くする動作は、制御回路9CHGにより行う。しかし、図6に示すように、ゲート電圧Vgeを低めに一定にできたとしても、スイッチング素子の個々のばらつきにより、コレクタ電流Icを一定にできないことがわかる。
また、図7に示すように、各スイッチング素子は、ゲート電圧Vgeの印加時間tごとに導通する許容電力が変更される。なお、図7には、ゲート電圧Vgeの印加時間が10μsec、200μsec、常用領域におけるコレクタ電流Icとコレクタ−エミッタ間電圧Vceとの関係を示している。このように、電動機制御装置は、スイッチング素子ごとのコレクタ電流Icのばらつきを考慮しながら、図7に示した常用域近傍となるようにスイッチング素子に供給される電力を制御する。すなわち、ゲート電圧切替対象以外のPWM信号について、
P=Ic×Vce×デューティ比<許容電力線
となるように、スイッチング素子Q1のPWM信号のデューティ比を設定する。
「第1実施形態の効果」
以上説明したように、電動機制御装置によれば、平滑コンデンサ5の電力を放電する時に、上アームのスイッチング素子と下アームのスイッチング素子の一対のうち一方のスイッチング素子を飽和領域にて通電させた状態で保持する。これに対し、一対のうち他方のスイッチング素子を通電状態と遮断状態とを繰り返して切り換えさせる。これにより、他方のスイッチング素子の導通状態時に、平滑コンデンサ5の電力を放電する放電動作を実現できる。このように、インバータ回路4(電力変換装置)に三相交流モータ1(電動機)が接続されているか否かに拘わらず、スイッチング素子を飽和状態として平滑コンデンサ5の電荷を放電することができる。すなわち、この電動機制御装置によれば、スイッチング素子の許容電流よりも低い電流を通電させることができる。
また、この電動機制御装置によれば、三相交流モータ1の巻線を利用しないので、三相交流モータ1の脱離時の放電が可能となる。また、他方のスイッチング素子を通電状態と遮断状態との間で繰り返すので、スイッチング素子の許容電力以下で、飽和電流を通電することが可能となるため、短時間での放電放電が可能となる。
また、この電動機制御装置によれば、通電状態で固定される一方のスイッチング素子が許容電力以内で飽和領域での通電ができるように予め設定されたスイッチング周期及び通電時間にてスイッチング動作を行わせる。これにより、電動機制御装置は、スイッチング素子の許容電力以下となる電圧までスイッチング素子へ過剰な負荷を与えることなく放電を行い、その後、飽和電流を通電することが可能となるので、短時間で平滑コンデンサ5を放電させることが可能となる。
また、この電動機制御装置によれば、インバータ回路4に三相交流モータ1が接続されており、三相交流モータ1における励磁電圧成分の指令値(Vd)及びトルク電圧成分の指令(Vq)を零に設定した状態で放電動作を行う。これにより、電動機制御装置は、平滑コンデンサ5の放電時に三相交流モータ1のトルクが発生することを確実に回避できる。
更に、この電動機制御装置によれば、他方のスイッチング素子を導通状態と遮断状態との間で切り換えるスイッチング動作において、一対のうち一方のスイッチング素子が通電状態となる期間と一対のうち他方のスイッチング素子が通電状態となる期間との間に、一対のスイッチング素子が共に遮断状態となる空白期間を設けている。これにより、電動機制御装置によれば、各スイッチング素子に過度の電流を流すことを回避できる。
[第2実施形態]
つぎに、第2実施形態として示す電動機制御装置について説明する。なお、上述の第1実施形態と同様の部分については同一符号を付することによりその詳細な説明を省略する。
第2実施形態として示す電動機制御装置は、図8に示す停止時動作を行う点で、第1実施形態として示した電動機制御装置とは異なる。この停止時動作は、ステップS4の後のステップS11において、平滑コンデンサ5の電圧がしきい値よりも低くなったか否かを判定する。
すなわち、ステップS5にて、一方のスイッチング素子Q2を飽和領域で通電させ、他方のスイッチング素子Q1をスイッチング動作させる前の前動作を行う。具体的には、モータコントローラ10は、ステップS5の放電動作を行う前に、一方のスイッチング素子Q2が許容電力以内の飽和領域で通電ができるように、平滑コンデンサ5の両端電圧が所定電圧以下となるまで、一対のスイッチング素子が共に通電状態となる期間が重ならないよう各スイッチング素子を所定周波数にて交互に通電状態とするスイッチング動作を行わせる。そして、モータコントローラ10は、当該スイッチング動作時のスイッチング素子Q1〜Q6及びダイオードD1〜D6の寄生容量成分を流れる電流によって平滑コンデンサ5から電荷を放出させて当該平滑コンデンサ5の両端電圧を低下させる前動作を行わせる。
このような前動作は、モータコントローラ10によって、コンデンサ電圧に基づいて、スイッチング素子Q2を導通状態で固定するゲート電圧切替信号GV_CHGの出力条件を決定するためのものである。モータコントローラ10は、コンデンサ電圧が所定しきい値よりも低い場合には、ステップS5に処理を進める。一方、コンデンサ電圧が所定しきい値よりも低くない場合には、待機して、平滑コンデンサ5の放電を継続させる。
これにより、平滑コンデンサ5の両端電圧が、図7で示した常用動作領域内となる所定しきい値電圧となるまでは、ステップS4までの平滑コンデンサ5からの変位電流Icapで放電させる動作を継続する。この変位電流Icapとは、スイッチング素子が遮断状態から導通状態になる際に、スイッチング素子Q1〜Q6又はダイオードD1〜D6の接合容量Cjと、スイッチング素子Q1〜Q6のスイッチング速度を電圧変化量dV/dtとの積で生じる変位電流(リカバリ電流)のことである。この変位電流Icapは、上アームのスイッチング素子Q1,Q3,Q5及び下アームのスイッチング素子Q2,Q4,Q6が交互に駆動する周波数、すなわち三角波信号のキャリア周波数fswの2倍の周波数2*fswで発生する。このように、スイッチング素子Q1〜Q6の駆動周波数を高くすることで、平滑コンデンサ5の放電時間を短縮することができる。
この平滑コンデンサ5の放電時間T_dischargeは、下記の式2で算出できる。
T_discharge=C×Vdc/(∫Icap・dt×2×fsw) (式2)
ここで、平滑コンデンサ5の電源Icapは、下記の式3にて算出される。
Icap=Cj×dV/dt (式3)
なお、平滑コンデンサ5の静電容量をC、バッテリ電圧をVdc、スイッチング素子のスイッチング速度をdV/dtとする。
ここで、平滑コンデンサ5の両端電圧に対する所定しきい値とは、図7で示す常用領域エネルギー量となる電圧を意味する。図6を参照して説明したとおり、スイッチング素子Q1〜Q6の個々のばらつきにより、ゲート電圧Vgeを低くした時のコレクタ電流Icは制御することが難しい。このため、スイッチング素子Q1〜Q6を飽和領域動作(飽和電流)させるためには、スイッチング素子Q1〜Q6の両端電圧(Vce)を十分に低くする必要がある。
これらにより、信頼性を高く維持したまま、平滑コンデンサ5の放電時間を短時間とすることができる。なお、ゲート電圧Vgeを低下させるスイッチング素子Q1〜Q6を多く選択すれば、より短時間で放電処理が可能となる。
また、ゲート電圧切替信号GV_CHGを出力して、ステップS5の放電動作を行う条件として、各スイッチング素子Q1〜Q6の温度を監視しても良く、各スイッチング素子Q1〜Q6の温度と連動して特性が変化するゲート電圧Vgeを監視しても良い。
すなわち、モータコントローラ10は、前動作における平滑コンデンサ5のしきい値(所定電圧)を、各スイッチング素子Q1〜Q6の許容電力に基づく値に設定することが望ましい。この場合、モータコントローラ10は、前動作における平滑コンデンサ5のしきい値(所定電圧)を、スイッチング素子Q1〜Q6の温度に基づいて変更することができる。また、モータコントローラ10は、スイッチング素子Q1〜Q6に対するゲート電圧Vgeの変化量に基づいて前動作から放電動作に切り換えても良い。
このような停止時動作を行う電動機制御装置は、図9に示すタイミングチャートのように各部が動作する。ここで、前動作において、図9(b)に示すように、ステップS5の放電動作にて通電状態に固定されるスイッチング素子Q2をPWM制御する。これにより、図9(j)に示すように、所定期間ごとに短期間だけ平滑コンデンサ5から電流Icapを取り出す。すると、図9(k)、(l)、(m)、(n)に示すように、次第に平滑コンデンサ5の両端電圧Vcapが低下していく。その後、ステップS11にてコンデンサ電圧がしきい値よりも低くなったことを判定すると、スイッチング素子Q2を通電状態にて固定し、図9(j)のように所定時間ごとに放電動作を行って、図9(k)、(l)、(m)、(n)に示すように、段階的に平滑コンデンサ5の両端電圧Vcapを低下させる。
そして、コンデンサ電圧がしきい値よりも低くなると、図9(b)、(h)のようにスイッチング素子Q2を通電状態に維持する。同時に、スイッチング素子Q1をスイッチング動作させる、これにより、段階的に平滑コンデンサ5を放電させる(図9(j)〜(n))。
「第2実施形態の効果」
以上詳細に説明したように、本発明を適用した第2実施形態に係る電動機制御装置によれば、ステップS5の放電動作を行う前に、一方のスイッチング素子が許容電力以内の飽和領域で通電ができるように前動作(ステップS4,S11)を行う。この前動作は、平滑コンデンサ5の両端電圧が所定電圧以下となるまで、一対のスイッチング素子が共に通電状態となる期間が重ならないよう各スイッチング素子を所定周波数にて交互に通電状態とするスイッチング動作を行わせる。これにより、当該スイッチング動作時のスイッチング素子及び整流素子の寄生容量成分を流れる電流によって平滑コンデンサ5から電荷を放出させて当該平滑コンデンサ5の両端電圧を低下させる。
これにより、電動機制御装置によれば、第1実施形態で示したように、インバータ回路4(電力変換装置)に三相交流モータ1(電動機)が接続されているか否かに拘わらず、スイッチング素子を飽和状態として平滑コンデンサ5の電荷を放電することができる。これに加えて、電動機制御装置は、ステップS5の放電動作を行った時に、導通状態で保持されるスイッチング素子が許容電力以内の飽和領域で通電ができるようにする。したがって、この電動機制御装置によれば、前動作によりスイッチング素子の許容電力以下となる電圧まで低下させるので、スイッチング素子へ過剰な負荷を与えることなく放電を行い、その後、飽和電流を通電することが可能となるため、短時間での放電が可能となる。
また、この電動機制御装置によれば、前処理における所定周波数を、インバータ回路4にて直流電力を交流電力に変換する場合の周波数よりも高くする。これにより、平滑コンデンサ5の両端電圧を低下させるための時間を短くできる。
更に、この電動機制御装置によれば、前動作における平滑コンデンサ5の所定電圧を、各スイッチング素子の許容電力に基づく値に設定する。また、電動機制御装置によれば、前動作における平滑コンデンサ5の所定電圧を、スイッチング素子の温度に基づいて変更する。更に、電動機制御装置は、スイッチング素子に対するゲート電圧の変化量に基づいて前動作から放電動作に切り換える。これにより、スイッチング素子の状態によって、放電動作ごとに一定の電力で平滑コンデンサ5からの放電を短時間で実現できる。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
1 三相交流モータ
2 直流電源
3 リレー回路
4 インバータ回路
5 平滑コンデンサ
6U,6V,6W 電流センサ
7 回転子位置検出器
8 電圧センサ
9 ゲート駆動回路
10 モータコントローラ
11 車両コントローラ
21 電流指令値算出部
22 電流制御部
23 d−q/3相変換部23
24 PWM信号生成部
25 3相/d−q変換部25
26 位相演算部
27 回転数演算部
28 放電制御部

Claims (10)

  1. 直流電源に接続された蓄電手段と、
    前記蓄電手段の正端子及び負端子にそれぞれ接続された一対のスイッチング素子を複数備えたスイッチング手段と、
    前記スイッチング素子に対して各々並列に接続された整流素子と、
    前記各スイッチング素子の状態を通電状態と遮断状態との間で切り換えるスイッチング動作をさせ、前記直流電源から供給された直流電力を交流電力に変換させる制御手段とを備え、
    前記制御手段は、一対のうち一方のスイッチング素子を飽和領域にて通電させた状態で保持し、一対のうち他方のスイッチング素子を通電状態と遮断状態とを繰り返してスイッチング動作させて、前記蓄電手段の放電動作を行わせることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記制御手段は、前記放電動作を行う前に、前記蓄電手段の両端電圧が所定電圧以下となるまで、前記一対のスイッチング素子が共に通電状態となる期間が重ならないよう各スイッチング素子を所定周波数にて交互に通電状態とするスイッチング動作を行わせ、当該スイッチング動作時の前記スイッチング素子及び前記整流素子の寄生容量成分を流れる電流によって前記蓄電手段から電荷を放出させて当該蓄電手段の両端電圧を低下させる前動作を行わせることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記制御手段は、前記放電動作において、前記一方のスイッチング素子が許容電力以内で飽和領域での通電ができるように予め設定されたスイッチング周期及び通電時間にて前記一対のうち他方のスイッチング素子をスイッチング動作させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記制御手段は、前記前処理における所定周波数を、前記スイッチング手段にて直流電力を交流電力に変換する場合の周波数よりも高くすることを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
  5. 前記スイッチング手段に電動機が接続されており、
    前記制御手段は、前記電動機における励磁電圧成分の指令値及びトルク電圧成分の指令を零に設定した状態で放電動作を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置。
  6. 前記制御手段は、前記一対のうち一方のスイッチング素子が通電状態となる期間と前記一対のうち他方のスイッチング素子が通電状態となる期間との間に、前記一対のスイッチング素子が共に遮断状態となる空白期間を設けることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置。
  7. 前記制御手段は、前記前動作における前記蓄電手段の所定電圧を、各スイッチング素子の許容電力に基づく値に設定すること特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
  8. 前記制御手段は、前記前動作における前記蓄電手段の所定電圧を、前記スイッチング素子の温度に基づいて変更すること特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
  9. 前記制御手段は、前記スイッチング素子に対するゲート電圧の変化量に基づいて前記前動作から前記放電動作に切り換えることを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
  10. 直流電源に接続された蓄電手段と、前記蓄電手段の正端子及び負端子にそれぞれ接続された一対のスイッチング素子を複数備えたスイッチング手段とを備え、前記各スイッチング素子の状態を通電状態と遮断状態との間で切り換えるスイッチング動作をして、前記直流電源から供給された直流電力を交流電力に変換させる電力変換装置の放電方法において、 一対のうち一方のスイッチング素子を飽和領域にて通電させた状態で保持し、一対のうち他方のスイッチング素子を通電状態と遮断状態とを繰り返して切り換えさせ、前記蓄電手段の放電動作を行わせることを特徴とする電力変換装置の放電方法。
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