JP2008061300A - 電力変換装置およびその電力変換装置における残留電荷の消費方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】放電抵抗で生じる定常的な電力損失の発生を回避して高効率な電力変換装置およびその電力変換装置における残留電荷の消費方法を提供する。
【解決手段】ゲート駆動部10がトランジスタQ11のゲートに中間電圧を印加するとともに、トランジスタQ12のゲートにHレベルを印加する。すると、トランジスタQ11には所定の中間抵抗値Rdが現れ、トランジスタQ12には中間抵抗値Rdに比較して十分に小さい値のオン抵抗値が現れる。また、ゲート駆動部10は、トランジスタQ21,Q22,Q31,Q32の各々のゲートにLレベルを印加する。すると、平滑コンデンサC2と相電圧生成部1との間の電流循環経路が形成され、当該電流循環経路を放電電流Idisが流れる。この放電電流Idisは、主としてトランジスタQ11に現れる中間抵抗値Rdで抵抗熱に変化するため、残留電荷はトランジスタQ11によって消費される。
【選択図】図2
【解決手段】ゲート駆動部10がトランジスタQ11のゲートに中間電圧を印加するとともに、トランジスタQ12のゲートにHレベルを印加する。すると、トランジスタQ11には所定の中間抵抗値Rdが現れ、トランジスタQ12には中間抵抗値Rdに比較して十分に小さい値のオン抵抗値が現れる。また、ゲート駆動部10は、トランジスタQ21,Q22,Q31,Q32の各々のゲートにLレベルを印加する。すると、平滑コンデンサC2と相電圧生成部1との間の電流循環経路が形成され、当該電流循環経路を放電電流Idisが流れる。この放電電流Idisは、主としてトランジスタQ11に現れる中間抵抗値Rdで抵抗熱に変化するため、残留電荷はトランジスタQ11によって消費される。
【選択図】図2
Description
この発明は、外部負荷へ交流電力を供給可能な電力変換装置に関し、特にコンデンサの残留電荷を放電する技術に関する。
近年、環境に配慮した自動車として、ハイブリッド自動車(Hybrid Vehicle)や電気自動車(Electric Vehicle)などの電動車両が大きく注目されている。このような電動車両は、二次電池などからなる蓄電装置と、当該蓄電装置から電力を受けて駆動力を発生するためのモータジェネレータとを備えている。モータジェネレータは、発進時や加速時などにおいて駆動力を発生するとともに、制動時などにおいて車両の運動エネルギーを電気エネルギーに変換して蓄電装置に回収する。このように、モータジェネレータを車両の走行状況に応じて制御するために、電動車両では、インバータ装置などの直流電力から交流電力を生成する電力変換装置が搭載される。
ところで、このような電力変換装置は、供給される直流電力を安定化するために平滑コンデンサを備えている。電力変換装置の作動中、すなわち蓄電装置などから直流電力を供給される期間において、平滑コンデンサには印加電圧に応じた電荷が蓄積される。
このように平滑コンデンサに蓄積される電荷は、電力変換装置の点検や修理などを行なう場合において、安全上の問題となり得る。そのため、従来の電力変換装置では、平滑コンデンサに並列接続された放電抵抗を設け、電力変換動作の停止後には、当該放電抵抗によって平滑コンデンサの残留電荷を消費する構成が採用されていた。
さらに、特開2003−333859号公報(特許文献1)には、大電力用の放電抵抗を使用しなくても、電力変換停止時において平滑コンデンサに充電されている電荷を速やかに放電できる平滑コンデンサ放電システムが開示されている。特許文献1に開示される平滑コンデンサ放電システムでは、平滑コンデンサに印加される電圧を検出する電圧検出手段を備え、この電圧検出手段は、電力変換停止時において平滑コンデンサの電荷を放電する放電手段を兼用していることを特徴としている。
特開2003−333859号公報
特開2004−201439号公報
特開平09−070196号公報
特開2003−333859号公報に開示される平滑コンデンサ放電システムでは、電圧検出手段として、直列接続された2つの抵抗で構成される平滑コンデンサ電圧検出部が開示されている。この平滑コンデンサ電圧検出部は、平滑コンデンサに並列接続された放電抵抗と等価である。
そのため、平滑コンデンサ電圧検出部には、平滑コンデンサに直流電圧が印加されている期間において貫通電流が流れるため、従来の電力変換装置と同様に、定常的に不要な電力損失が発生するという問題があった。特に、燃料消費効率を高めることを主目的とする電動車両では、このような定常的な電力損失の発生は重大な問題であった。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、放電抵抗で生じる定常的な電力損失の発生を回避して高効率な電力変換装置およびその電力変換装置における残留電荷の消費方法を提供することである。
この発明のある局面によれば、この発明は、外部負荷へ交流電力を供給可能な電力変換装置である。この発明に係る電力変換装置は、直流電力を供給可能に構成された電源部と、電源部に接続される第1および第2の電力線と、第1および第2の電力線の間に接続されるコンデンサと、各々がコンデンサに並列接続され、対応の相電圧を生成する複数の相電圧生成部とを備える。そして、複数の相電圧生成部の各々は、直列接続される複数のスイッチング素子を含み、スイッチング素子の各々は、制御電力に入力される制御信号に応じて出力電極間の抵抗値を変化させることにより、導通状態および非導通状態を形成可能に構成される。さらに、この発明に係る電力変換装置は、電源部からの直流電力の供給が停止されたときに、コンデンサと少なくとも1つの相電圧生成部との間で、コンデンサの残留電荷を消費するための電流循環経路を形成する電流循環経路形成手段と、電流循環経路に配置される少なくとも1つのスイッチング素子に導通状態に対応する抵抗値と非導通状態に対応する抵抗値との中間の抵抗値が現れるように、対応の制御信号を調整する制御信号調整手段とを備える。
この発明によれば、電源部からの直流電力の供給が停止されたときに、コンデンサと少なくとも1つの相電圧生成部との間で、コンデンサの残留電荷を消費するための電流循環経路が形成される。そして、電流循環経路に配置される少なくとも1つのスイッチング素子に導通状態に対応する抵抗値と非導通状態に対応する抵抗値との中間の抵抗値が現れるように、対応の制御信号が調整される。このように、電源部からの直流電力の供給が停止されるまでは、コンデンサの残留電荷を消費するための電流循環経路は形成されない。そのため、電源部からの直流電力の供給期間中には、残留電荷を消費するための電流が流れることはなく、不要な電力損失が発生することはない。
好ましくは、制御信号調整手段は、残留電荷の消費に係る時定数が所望の値となるように、制御信号を調整する。
また好ましくは、電力変換装置は、残留電荷を消費させるための少なくとも1つのスイッチング素子の素子温度を取得する素子温度取得手段をさらに備え、制御信号調整手段は、素子温度取得手段によって取得された素子温度に基づいて、対応の制御信号を調整する。
また好ましくは、電力変換装置は、コンデンサの静電容量と残留電荷を消費させるための少なくとも1つのスイッチング素子の各々に現れる抵抗値とによって定まる時定数に応じて、残留電荷を消費させるための期間を決定する放電期間決定手段をさらに備える。
また好ましくは、電力変換装置は、残留電荷の消費が開始された後、コンデンサの両端に現れる電圧値が所定値を下回れば、電流循環経路の形成状態を終了させる放電完了判断手段をさらに備える。
この発明の別の局面によれば、この発明は、外部負荷へ交流電力を供給可能な電力変換装置における残留電荷の消費方法である。そして、電力変換装置は、直流電力を供給可能に構成された電源部と、電源部に接続される第1および第2の電力線と、第1および第2の電力線の間に接続されるコンデンサと、各々がコンデンサに並列接続され、対応の相電圧を生成する複数の相電圧生成部とを含む。複数の相電圧生成部の各々は、直列接続される複数のスイッチング素子を含み、スイッチング素子の各々は、制御電力に入力される制御信号に応じて出力電極間の抵抗値を変化させることにより、導通状態および非導通状態を形成可能に構成される。そして、この発明に係る残留電荷の消費方法は、電源部からの直流電力の供給が停止されたときに、コンデンサと少なくとも1つの相電圧生成部との間で、コンデンサの残留電荷を消費するための電流循環経路を形成するステップと、電流循環経路に配置される少なくとも1つのスイッチング素子に導通状態に対応する抵抗値と非導通状態に対応する抵抗値との中間の抵抗値が現れるように、対応の制御信号を調整するステップとを含む。
この発明によれば、電源部からの直流電力の供給が停止されたときに、コンデンサと少なくとも1つの相電圧生成部との間で、コンデンサの残留電荷を消費するための電流循環経路が形成される。そして、電流循環経路に配置される少なくとも1つのスイッチング素子に導通状態に対応する抵抗値と非導通状態に対応する抵抗値との中間の抵抗値が現れるように、対応の制御信号が調整される。このように、電源部からの直流電力の供給が停止されるまでは、コンデンサの残留電荷を消費するための電流循環経路は形成されない。そのため、電源部からの直流電力の供給期間中には、残留電荷を消費するための電流が流れることはなく、不要な電力損失が発生することはない。
好ましくは、制御信号を調整するステップでは、残留電荷の消費に係る時定数が所望の値となるように、制御信号が調整される。
また好ましくは、この発明に係る残留電荷の消費方法は、残留電荷を消費させるための少なくとも1つのスイッチング素子の素子温度を取得するステップをさらに含み、制御信号を調整するステップでは、素子温度取得手段によって取得された素子温度に基づいて、対応の制御信号が調整される。
また好ましくは、この発明に係る残留電荷の消費方法は、コンデンサの静電容量と残留電荷を消費させるための少なくとも1つのスイッチング素子の各々に現れる抵抗値とによって定まる時定数に応じて、残留電荷を消費させるための期間を決定するステップをさらに含む。
また好ましくは、この発明に係る残留電荷の消費方法は、残留電荷の消費が開始された後、コンデンサの両端に現れる電圧値が所定値を下回れば、電流循環経路の形成状態を終了させるステップをさらに含む。
この発明によれば、放電抵抗で生じる定常的な電力損失の発生を回避して高効率な電力変換装置およびその電力変換装置における残留電荷の消費方法を実現できる。
この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態に従う電力変換装置100を備える電動車両の概略構成図である。
図1を参照して、この発明の実施の形態に従う電力変換装置100は、一例として、直流電力を三相交流電力に変換可能に構成される。そして、電力変換装置100は、外部負荷としてモータジェネレータMGと電気的に接続され、モータジェネレータへ三相交流電力を供給可能に構成される。
モータジェネレータMGは、電力変換装置100から供給される三相交流電力に応じて駆動力を発生し、機械的に連結された駆動軸8を介して、当該発生した駆動力を車輪(図示しない)へ与える。また、モータジェネレータMGは、駆動軸8を介して与えられる電動車両の運動エネルギーに応じて交流電力を発生し、当該発生した交流電力を電力変換装置100へ回生する。すなわち、交流電力の回生時には、モータジェネレータMGは、負の駆動力を発生する。一例として、モータジェネレータMGは、永久磁石が埋設されたロータを備える三相交流回転電機からなる。
電力変換装置100は、電源部PSと、正母線PLと、負母線SLと、平滑コンデンサC2と、平滑コンデンサ電圧検出部12と、インバータ部INVと、制御装置ECUとを備える。
電源部PSは、制御装置ECUからのシステム信号SEに応じて、直流電力をインバータ部INVへ供給可能に構成される。具体的には、電源部PSは、蓄電装置BATと、システムリレーSR1,SR2と、平滑コンデンサC2と、コンバータ部CONVとを含む。
蓄電装置BATは、直流電力による充放電が可能に構成される。一例として、蓄電装置BATは、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などの二次電池、もしくは電気二重層キャパシタなどの蓄電素子からなる。
システムリレーSR1は、蓄電装置BATの正極と正線MLとの間に介装され、システムリレーSR2は、蓄電装置BATの負極と負母線SLとの間に介装される。そして、システムリレーSR1は、制御装置ECUからのシステム信号SEに応じて、蓄電装置BATの正極と正線MLとを電気的に接続もしくは遮断する。同様に、システムリレーSR2は、制御装置ECUからのシステム信号SEに応じて、蓄電装置BATの負極と負母線SLとを電気的に接続もしくは遮断する。すなわち、システムリレーSR1,SR2の断続動作によって、電源部PSにおける直流電力の供給および遮断の切換えが実現される。
コンデンサC1は、正線MLと負母線SLとの間に接続され、蓄電装置BATの充放電電圧を平滑化する。
コンバータ部CONVは、蓄電装置BATから放電された直流電力を昇圧してインバータ部INVへ供給可能に構成されるとともに、インバータ部INVから返還される直流電力を降圧して蓄電装置BATへ供給可能に構成される。具体的には、コンバータ部CONVは、トランジスタQ1,Q2と、ダイオードD1,D2と、インダクタL1とからなるチョッパ回路である。
トランジスタQ1およびQ2は、正母線PLと負母線SLとの間に直列に接続される。また、トランジスタQ1とトランジスタQ2との接続点には、正線MLが接続される。一例として、トランジスタQ1,Q2は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)からなる。代替的に、バイポーラトランジスタ、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor)、もしくはGTO(Gate Turn Off thyristor)を用いてもよい。
ダイオードD1は、トランジスタQ1のエミッタ側からコレクタ側に帰還電流を流すことができるように、トランジスタQ1のエミッタとコレクタとの間に接続される。同様に、ダイオードD2は、トランジスタQ2のエミッタ側からコレクタ側に帰還電流を流すことができるように、トランジスタQ2のエミッタとコレクタとの間に接続される。
インダクタL1は、正線MLに介装され、トランジスタQ1およびQ2のスイッチング動作に応じて生じる電流によって、電磁エネルギーの蓄積および放出を繰返す。このようなインダクタL1における電磁エネルギーの蓄積および放出の繰返しによって、コンバータ部CONVは、昇圧動作または降圧動作を実現する。
平滑コンデンサC2は、正母線PLと負母線SLとの間に接続され、インバータ部INVに供給される直流電力を安定化する。すなわち、平滑コンデンサC2は、電力バッファとして機能する。
平滑コンデンサ電圧検出部12は、平滑コンデンサC2の両端に現れる直流電圧VDCを検出し、その検出値を制御装置ECUへ出力する。なお、平滑コンデンサ電圧検出部12としては、周知の電圧検出方法を用いることができるが、不要な電力損失が発生しないように、可能な限り内部抵抗が大きくなるような回路構成を採用することが望ましい。
インバータ部INVは、直流電力と三相交流電力とを交互に変換可能に構成される。すなわち、インバータ部INVは、電源部PSから正母線PLおよび負母線SLを介して供給される直流電力を相電圧Vu,Vv,Vwをもつ三相交流電力に変換して、モータジェネレータMGへ供給可能である。同時に、インバータ部INVは、モータジェネレータMGから供給される三相交流電力を直流電力に変換して、電源部PSへ供給可能である。
具体的には、インバータ部INVは、トランジスタQ11,Q12,Q21,Q22,Q31,Q32と、ダイオードD11,D12,D21,D22,D31,D32と、ゲート駆動部10とからなる。
以下の説明においては、トランジスタQ11,Q12,Q21,Q22,Q31,Q32がいずれもIGBTで構成される場合について説明する。
トランジスタQ11およびQ12は、正母線PLと負母線SLとの間に直列に接続される。また、ダイオードD11は、トランジスタQ11のエミッタ側からコレクタ側に帰還電流を流すことができるように、トランジスタQ11のエミッタとコレクタとの間に接続される。同様に、ダイオードD12は、トランジスタQ12のエミッタ側からコレクタ側に帰還電流を流すことができるように、トランジスタQ12のエミッタとコレクタとの間に接続される。
IGBTは、ゲート電極に入力されるゲート電圧(ゲート−エミッタ間電圧)に応答してオン/オフ動作を行なう電圧制御形のスイッチング素子である。すなわち、IGBTは、制御信号であるゲート電圧に応じて出力電極間の抵抗値を変化させることにより、導通状態(オン)および非導通状態(オフ)を形成可能に構成される。
そのため、トランジスタQ11およびQ12がIGBTで構成される場合には、トランジスタQ11およびQ12は、ゲート駆動部10から制御信号(ゲート電圧)を受けて、スイッチング動作を実行する。すなわち、トランジスタQ11およびQ12は、ゲート駆動部10からそれぞれゲート電圧Vg11およびVg12を受けて、自身の抵抗値を変化させるように構成される。
そして、トランジスタQ11およびQ12のスイッチング動作により、トランジスタQ11とトランジスタQ12とのノードN1からは、三相交流電力のU相電圧Vuが生成される。
上述のように、トランジスタQ11,Q12およびダイオードD11,D12がU相の相電圧生成部を構成する。
同様に、トランジスタQ21およびQ22は、正母線PLと負母線SLとの間に直列に接続される。また、ダイオードD21は、トランジスタQ21のエミッタ側からコレクタ側に帰還電流を流すことができるように、トランジスタQ21のエミッタとコレクタとの間に接続される。同様に、ダイオードD22は、トランジスタQ22のエミッタ側からコレクタ側に帰還電流を流すことができるように、トランジスタQ22のエミッタとコレクタとの間に接続される。
そして、トランジスタQ21およびQ22は、ゲート駆動部10からそれぞれ与えられるゲート電圧Vg21およびVg22を受けて、スイッチング動作を実行する。すると、トランジスタQ21とトランジスタQ22とのノードN2からは、三相交流電力のV相電圧Vvが生成される。
上述のように、トランジスタQ21,Q22およびダイオードD21,D22がV相の相電圧生成部を構成する。
また同様に、トランジスタQ31およびQ32は、正母線PLと負母線SLとの間に直列に接続される。また、ダイオードD31は、トランジスタQ31のエミッタ側からコレクタ側に帰還電流を流すことができるように、トランジスタQ31のエミッタとコレクタとの間に接続される。同様に、ダイオードD32は、トランジスタQ32のエミッタ側からコレクタ側に帰還電流を流すことができるように、トランジスタQ32のエミッタとコレクタとの間に接続される。
そして、トランジスタQ31およびQ32は、ゲート駆動部10からそれぞれ与えられるゲート電圧Vg31およびVg32を受けて、スイッチング動作を実行する。すると、トランジスタQ31とトランジスタQ32とのノードN3からは、三相交流電力のW相電圧Vwが生成される。
上述のように、トランジスタQ31,Q32およびダイオードD31,D32がW相の相電圧生成部を構成する。
ゲート駆動部10は、制御装置ECUから受けるスイッチング指令PWM11,PWM12,PWM21,PWM22,PWM31,PWM32に応じて、ゲート電圧Vg11,Vg12,Vg21,Vg22,Vg31,Vg32を生成する。
なお、電力変換装置100の電力変換動作中においては、ゲート電圧Vg11〜Vg32は、いずれも高電圧レベル(以下、単にHレベルとも称す)と低電圧レベル(以下、単にLレベルとも称す)とが交互に切換えられる時間波形を有する。Hレベルは、対応のトランジスタが完全にオン状態(飽和状態)となるために必要なオン電圧以上に設定される。一方、Lレベルは、対応のトランジスタが完全にオフ状態(非活性状態)となるために必要なオフ電圧以下に設定される。
したがって、電力変換装置100の電力変換動作中においては、トランジスタQ11〜Q32は、いずれも飽和状態と非活性状態とに交互に遷移することになる。
一方、後述するように、平滑コンデンサC2の残留電荷を消費させる場合には、特定のトランジスタを活性状態に維持するために、当該トランジスタのゲート電圧がHレベルとLレベルとの間の中間電圧に設定される。すなわち、ゲート駆動部10は、平滑コンデンサC2の残留電荷を消費させるためのトランジスタに対して、ゲート電圧として中間電圧を与えることで、オン状態に対応する抵抗値とオフ状態に対応する抵抗値との間の中間抵抗値を生じさせる。
具体的には、ゲート駆動部10は、制御装置ECUから放電指令DISを受けると、対象となるトランジスタに与えられるゲート電圧の最大値をHレベルから中間電圧に低下させる。
制御装置ECUは、運転者などからのReady信号のオンまたはオフに応じて、電力変換動作を開始または停止させる。具体的には、Ready信号がオンに設定されると、制御装置ECUは、システム信号SEを活性化して、システムリレーSR1,SR2を導通状態に駆動する。すると、コンバータ部CONVは、蓄電装置BATと電気的に接続される。続いて、制御装置ECUは、センサ(図示しない)から送信された信号、走行状況、アクセル開度の変化率、および格納しているマップなどに基づいて、モータジェネレータMGが所定のトルクおよび回転数を発生するように、スイッチング指令PWCおよびスイッチング指令PWM11〜PWM32の生成を開始する。すると、コンバータ部CONVおよびインバータ部INVは、それぞれ昇降圧動作および電力変換動作を開始する。
その後、Ready信号がオフに設定されると、制御装置ECUは、スイッチング指令PWCをLレベルに固定し、コンバータ部CONVからの直流電力の供給を停止させる。続いて、制御装置ECUは、システム信号SEを非活性化して、システムリレーSR1,SR2を遮断状態に駆動する。すると、コンバータ部CONVは、蓄電装置BATと電気的に遮断される。
さらに、制御装置ECUは、平滑コンデンサC2の残留電荷を消費するために、平滑コンデンサC2と少なくとも1つの相電圧生成部との間で電流循環経路が形成されるように、スイッチング指令を生成する。さらに、制御装置ECUは、当該電流循環経路に配置される少なくとも1つのトランジスタにオン状態に対応する抵抗値とオフ状態に対応する抵抗値との間の中間抵抗値が現れるように、放電指令DISをゲート駆動部10へ出力する。
図2は、この発明の実施の形態に従う平滑コンデンサC2の残留電荷の消費動作を説明するための図である。
図2を参照して、インバータ部INVは、それぞれU相、V相、W相の相電圧を生成するための相電圧生成部1,2,3を含む。
一例として、図2では、平滑コンデンサC2と相電圧生成部1との間で、平滑コンデンサC2の残留電荷を消費するための電流循環経路を形成する場合を示す。この場合には、ゲート駆動部10がトランジスタQ11のゲートに中間電圧を印加するとともに、トランジスタQ12のゲートにHレベルを印加する。すると、トランジスタQ11には所定の中間抵抗値Rdが現れ、トランジスタQ12には中間抵抗値Rdに比較して十分に小さい値のオン抵抗値が現れる。また、ゲート駆動部10は、トランジスタQ21,Q22,Q31,Q32の各々のゲートにLレベルを印加する。すると、トランジスタQ21,Q22,Q31,Q32は、いずれもオフ状態となる。
このようにして、平滑コンデンサC2と相電圧生成部1との間の電流循環経路が形成され、当該電流循環経路を放電電流Idisが流れる。この放電電流Idisは、主としてトランジスタQ11に現れる中間抵抗値Rdで抵抗熱に変化するため、平滑コンデンサC2の残留電荷は、実質的にトランジスタQ11によって消費されることになる。
なお、中間抵抗値Rdは、平滑コンデンサC2の残留電荷の消費に係る時定数(放電時定数)が所望の値となるように選択される。すなわち、残留電荷の放電時定数は、平滑コンデンサC2の静電容量と中間抵抗値Rdとによって定まる。そのため、中間抵抗値Rdを適切に設定することで、放電時定数を望ましい範囲に設定することができる。
図3は、この発明の実施の形態に従うトランジスタにおけるゲート電圧に対する抵抗値の変化特性の一例を示す図である。なお、図3の縦軸は対数(Log)目盛りで規定したものである。
図3を参照して、ゲート電圧がゼロ値である場合には、トランジスタは十分に大きな抵抗値を現わす非活性状態(オフ状態)となる。ゲート電圧を増加させていくと、ある程度の抵抗値の減少は見られるものの、ゲート電圧が電圧Vgaに達するまでは非活性状態が維持される。
ゲート電圧が電圧Vgaを超過すると、トランジスタの抵抗値は急激に低下し始める。すなわち、トランジスタは活性状態となる。さらに、ゲート電圧が電圧Vgsに到達すると、トランジスタは、非常に小さな抵抗値を現わす飽和状態(オン状態)となる。飽和状態に到達すると、ゲート電圧をより高くしてもその抵抗値はほとんど変化しない。
一般的に、非活性状態におけるトランジスタの抵抗値は、数MΩ〜数100MΩ程度である。一例として、平滑コンデンサC2が500V程度で充電される場合などには、非活性状態にあるトランジスタに十分な大きさの放電電流Idisを流すことはできない。そのため、トランジスタにオン状態に対応する抵抗値とオフ状態に対応する抵抗値との間の中間抵抗値が現れるためには、トランジスタを活性状態に維持する必要がある。
そして、予め実験的に取得された抵抗値の変化特性に基づいて、対象のトランジスタ(この場合には、トランジスタQ11)に中間抵抗値Rdを生じさせるためのゲート電圧Vg(Rd)が決定される。
図4は、この発明の実施の形態に従うゲート駆動部10の要部を示す図である。
図4(a)は、ゲート電圧Vg11の生成回路を示す。
図4(a)は、ゲート電圧Vg11の生成回路を示す。
図4(b)は、ゲート電圧Vg12の生成回路を示す。
図4(a)を参照して、ゲート電圧Vg11の生成回路は、トランジスタQ3,Q4と、抵抗R1,R2と、ゲート電圧調整回路20とを含んで構成される。トランジスタQ3,Q4は、一例として、バイポーラトランジスタからなる。
図4(a)を参照して、ゲート電圧Vg11の生成回路は、トランジスタQ3,Q4と、抵抗R1,R2と、ゲート電圧調整回路20とを含んで構成される。トランジスタQ3,Q4は、一例として、バイポーラトランジスタからなる。
トランジスタQ3およびQ4は、電源電圧VDDと基準電圧GNDとの間に直列接続される。さらに、トランジスタQ3とトランジスタQ4との間には、抵抗R1が介装される。そして、トランジスタQ3およびQ4のゲートには、制御装置ECU(図1)からスイッチング指令PWM11が与えられる。
トランジスタQ3と抵抗R1との接続点であるノードN11には、抵抗R2が接続される。さらに、抵抗R2の一端であるノードN12には、ゲート電圧調整回路20が接続される。
ゲート電圧調整回路20は、ノードN2から出力されるゲート電圧Vg11を電源電圧(Hレベル)から中間電圧まで低下させる。具体的には、ゲート電圧調整回路20は、ノードN12と基準電圧との間に直列接続される抵抗R3およびトランジスタQ5からなる。そして、トランジスタQ5のゲートには、放電指令DISが与えられる。
放電指令DISがLレベルであれば、トランジスタQ5は活性化されずにオフ状態となるので、ノードN12からトランジスタQ5へ電流が流れることはない。そのため、ノードN11に生じる電圧がゲート電圧Vg11として出力される。すなわち、スイッチング指令PWM11がHレベルの期間においては、トランジスタQ3およびQ4がいずれも活性化されてオン状態となるので、ノードN11には電源電圧VDDが印加される。一方、スイッチング指令PWM11がLレベルの期間においては、トランジスタQ3およびQ4のいずれもが活性化されずにオフ状態となるので、ノードN11には浮動電位となる。したがって、放電指令DISがLレベルであれば、ゲート電圧Vg11は、スイッチング指令PWM11に応じて、電源電圧VDDとゼロとの間で交互に切替わる。
一方、放電指令DISがHレベルであれば、トランジスタQ5は活性化されてオン状態となるので、ノードN12は、抵抗R3を介して基準電圧と電気的に接続されることになる。そのため、スイッチング指令PWM11がHレベルの期間にノードN12に生じる電圧は、ノードN11に生じる電圧を抵抗R2と抵抗R3との抵抗比に分圧した値となる。すなわち、スイッチング指令PWM11がHレベルの期間に出力されるゲート電圧Vg11は、VDD×R3/(R2+R3)となる。この中間電圧が図3に示すゲート電圧Vg(Rd)と一致するように、抵抗R2およびR3が適宜選択される。また、スイッチング指令PWM11がLレベルの期間に出力されるゲート電圧Vg11は、ゼロとなる。
したがって、放電指令DISがLレベルであれば、ゲート電圧Vg11のHレベルは、電源電圧VDDになる一方、放電指令DISがHレベルであれば、ゲート電圧Vg11のHレベルは、VDD×R3/(R2+R3)になる。
図4(b)を参照して、ゲート電圧Vg12の生成回路は、図4(a)に示すゲート電圧Vg11の生成回路からゲート電圧調整回路20を取除いたものと等価である。すなわち、ゲート電圧Vg12の生成回路から出力されるゲート電圧Vg12は、スイッチング指令PWM12に応じて、電源電圧VDDとゼロとの間で交互に切替わる。
なお、ゲート電圧Vg21,Vg22,Vg31,Vg32の生成回路についても、図4(b)と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
図5は、平滑コンデンサC2の残留電荷の消費に係る相電圧生成部1の各部の時間波形を示す図である。
図5(a)は、スイッチング指令PWM11の時間波形を示す。
図5(b)は、放電指令DISの時間波形を示す。
図5(b)は、放電指令DISの時間波形を示す。
図5(c)は、ゲート電圧Vg11の時間波形を示す。
図5(d)は、スイッチング指令PWM12の時間波形を示す。
図5(d)は、スイッチング指令PWM12の時間波形を示す。
図5(e)は、ゲート電圧Vg12の時間波形を示す。
図5を参照して、Ready信号がオンに設定される期間においては、それぞれ図5(a)および図5(d)に示されるように、制御装置ECUから所定のデューティー比のスイッチング指令PWM11およびPWM12が出力される。すると、図5(c)および図5(e)に示されるように、それぞれのスイッチング指令PWM11およびPWM12に応じて、ゲート電圧Vg11およびVg12の電圧値がパルス状に変化する。このとき、図5(b)に示されるように、放電指令DISはLレベルに設定されるので、ゲート電圧Vg11およびVg12のHレベルの電圧値は、いずれも電源電圧VDDとなる。
図5を参照して、Ready信号がオンに設定される期間においては、それぞれ図5(a)および図5(d)に示されるように、制御装置ECUから所定のデューティー比のスイッチング指令PWM11およびPWM12が出力される。すると、図5(c)および図5(e)に示されるように、それぞれのスイッチング指令PWM11およびPWM12に応じて、ゲート電圧Vg11およびVg12の電圧値がパルス状に変化する。このとき、図5(b)に示されるように、放電指令DISはLレベルに設定されるので、ゲート電圧Vg11およびVg12のHレベルの電圧値は、いずれも電源電圧VDDとなる。
続いて、Ready信号がオフに設定されると、制御装置ECUは、平滑コンデンサC2の蓄積電荷の消費、すなわち放電期間に移行する。放電期間においては、図5(a)および図5(d)に示されるように、スイッチング指令PWM11およびPWM12は、いずれもHレベルに設定される。さらに、図5(b)に示されるように、放電指令DISもHレベルに設定される。すると、図5(c)および図5(e)に示されるように、放電期間においては、ゲート電圧Vg11は、中間電圧であるVDD×R3/(R2+R3)に低減されるとともに、ゲート電圧Vg12は、Hレベルである電源電圧VDDに維持される。
さらに、平滑コンデンサC2の残留電荷の消費が完了して、放電期間が終了すると、スイッチング指令PWM11およびPWM12、ならびに放電指令DISはいずれもLレベルに設定される。
なお、他のトランジスタQ21,Q22,Q31,Q32のゲート電圧Vg21,Vg22,Vg31,Vg32は、放電期間において、いずれもLレベルに維持される(図示しない)。
図6は、制御装置ECUの制御構造を示す図である。
図6を参照して、制御装置ECUの制御構造は、スイッチング指令生成部40と、電流循環経路形成部42と、選択部44,46と、放電期間決定部48と、放電完了判断部50とを含む。
図6を参照して、制御装置ECUの制御構造は、スイッチング指令生成部40と、電流循環経路形成部42と、選択部44,46と、放電期間決定部48と、放電完了判断部50とを含む。
スイッチング指令生成部40は、Ready信号がオンに設定される期間において、各種センサ(図示しない)などから得られる走行状況の情報に基づいて、トランジスタQ11〜Q32を駆動するためのスイッチング指令PWM11〜PWM32を生成する。
スイッチング指令生成部40から出力されるスイッチング指令PWM21,PWM22,PWM31,PWM32は、そのままゲート駆動部10(図1)へ出力される。一方、スイッチング指令PWM11およびPWM12は、それぞれ選択部44および46へ出力される。
電流循環経路形成部42は、Ready信号がオンからオフにセットされると、平滑コンデンサC2の残留電荷を消費するために、所定の放電期間中において、スイッチング指令PWM11,PWM12を強制的にHレベルに設定するとともに、放電指令DISをHレベルに設定する。具体的には、電流循環経路形成部42は、選択部44および46へHレベルを強制的に出力するための選択指令SELを与える。
選択部44および46の各々は、2つの入力ポートに与えられる信号のうち、電流循環経路形成部42から与えられる選択指令SELに応じて、いずれか一方の入力信号を出力する。具体的には、選択部44は、Hレベルの信号およびスイッチング指令PWM11を入力ポートに与えられ、選択部46は、Hレベルの信号およびスイッチング指令PWM12を入力ポートに与えられる。そして、選択部44および46の各々は、電流循環経路形成部42から選択指令SELを与えられると、それぞれスイッチング指令PWM11およびPWM12として、いずれもHレベルの信号を選択して出力する。
放電期間決定部48は、平滑コンデンサC2の静電容量とトランジスタQ11に現れる中間抵抗値Rdとの積によって定まる放電時定数τに応じて放電期間を決定する。すなわち、放電期間決定部48は、Ready信号がオフに設定されると、その時点の平滑コンデンサC2の両端に現れる直流電圧VDC(0)を取得し、VDC(t)=VDC(0)×(1−exp(−t/τ))の関係式に基づいて、直流電圧VDCが所定のしきい電圧値Vth(たとえば、2〜3V)を下回るのに要する放電期間を決定する。そして、放電期間決定部48は、決定した放電期間を電流循環経路形成部42へ出力する。
放電完了判断部50は、より安全性を高めるために、平滑コンデンサC2の両端に現れる直流電圧VDCがしきい電圧値Vthを下回るか否かを判断し、直流電圧VDCがしきい電圧値Vthを下回れば、放電完了指令を電流循環経路形成部42へ出力する。
そして、電流循環経路形成部42は、放電期間決定部48から与えられる放電期間中において、平滑コンデンサC2の残留電荷の消費を継続するとともに、当該放電期間が経過した後、放電完了判断部50から放電完了指令を受けていれば、残留電荷の消費に係る処理を終了する。
なお、平滑コンデンサC2の放電中において、放電期間決定部48によって決定される放電期間に基づいて、運転者や作業員などに対して、平滑コンデンサC2の放電が完了するまでの残時間などを表示するようにしてもよい。
図7は、この発明の実施の形態に従う平滑コンデンサC2の残留電荷の消費に係る処理手順を示すフローチャートである。
図7を参照して、制御装置ECUは、Ready信号がオンからオフに変更されたか否かを判断する(ステップS100)。Ready信号がオンを維持している場合(ステップS100においてNOの場合)には、制御装置ECUは、Ready信号がオフに変更されるまで待つ(ステップS100)。
Ready信号がオンからオフに変更された場合(ステップS100においてYESの場合)には、制御装置ECUは、スイッチング指令PWM11およびPWM12をHレベルに設定する(ステップS102)。なお、スイッチング指令PWM21,PWM22,PWM31,PWM32は、いずれもLレベルに設定される。同時に、制御装置ECUは、放電指令DISをHレベルに設定する(ステップS104)。
続いて、制御装置ECUは、平滑コンデンサ電圧検出部12から平滑コンデンサC2の両端に現れる直流電圧VDCを取得する(ステップS106)。そして、制御装置ECUは、放電時定数に応じて、取得した直流電圧VDCが所定のしきい電圧値Vthを下回るのに要する放電期間を決定する(ステップS108)。
そして、制御装置ECUは、ステップS108において決定された放電期間が経過するまで待つ(ステップS110)。放電期間の経過後、制御装置ECUは、平滑コンデンサ電圧検出部12から取得される直流電圧VDCが所定のしきい電圧値Vthを下回っているか否かを判断する(ステップS112)。
直流電圧VDCが所定のしきい電圧値Vthを下回っていなければ(ステップS112においてNOの場合)、制御装置ECUは、ステップS102〜ステップS112の処理を再度実行する。なお、ステップS112の処理は、より安全性を高めるための処理である。
直流電圧VDCが所定のしきい電圧値Vthを下回っていれば(ステップS112においてYESの場合)、制御装置ECUは、スイッチング指令PWM11およびPWM12、ならびに放電指令DISをいずれもLレベルに設定する(ステップS114)。そして、制御装置ECUは、処理を終了する。
この発明の実施の形態においては、電源部PSが「電源部」に相当し、正母線PLおよび負母線SLが「第1および第2の電力線」に相当し、平滑コンデンサC2が「コンデンサ」に相当し、相電圧生成部1,2,3が「複数の相電圧生成部」に相当し、トランジスタQ11,Q12,Q21,Q22,Q31,Q32が「複数のスイッチング素子」に相当する。そして、電流循環経路形成部42が「電流循環経路形成手段」を実現し、ゲート電圧調整回路20が「制御信号調整手段」を実現し、放電期間決定部48が「放電期間決定手段」を実現し、放電完了判断部50が「放電完了判断手段」を実現する。
この発明の実施の形態によれば、電源部PSからの直流電力の供給が停止されたときに、平滑コンデンサC2と相電圧生成部1との間で、平滑コンデンサC2の残留電荷を消費するための電流循環経路が形成される。そして、電流循環経路に配置されるトランジスタQ11にオン状態に対応する抵抗値とオフ状態に対応する抵抗値との間の中間抵抗値が現れるように、与えられるゲート電圧が調整される。このように、電源部PSからの直流電力の供給が停止されるまでは、平滑コンデンサC2の残留電荷を消費するための電流循環経路は形成されない。そのため、電源部PSからの直流電力の供給期間中には、残留電荷を消費するための電流が流れることはなく、不要な電力損失が発生することはない。よって、放電抵抗で生じる定常的な電力損失の発生を回避して高効率な電力変換装置を実現できる。
[変形例1]
上述のこの発明の実施の形態では、平滑コンデンサC2の静電容量とトランジスタに現れる中間抵抗値とに基づいて、予め放電期間を決定する構成について説明した。一方、より処理を簡素化する観点から、平滑コンデンサC2の両端に現れる直流電圧VDCに基づいて、放電処理の終了判定を行なうように構成してもよい。
上述のこの発明の実施の形態では、平滑コンデンサC2の静電容量とトランジスタに現れる中間抵抗値とに基づいて、予め放電期間を決定する構成について説明した。一方、より処理を簡素化する観点から、平滑コンデンサC2の両端に現れる直流電圧VDCに基づいて、放電処理の終了判定を行なうように構成してもよい。
この発明の実施の形態の変形例1に従う電力変換装置は、図1に示すこの発明の実施の形態に従う電力変換装置100と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
図8は、この発明の実施の形態の変形例1に従う平滑コンデンサの残留電荷の消費に係る処理手順を示すフローチャートである。
図8を参照して、制御装置ECUは、Ready信号がオンからオフに変更されたか否かを判断する(ステップS150)。Ready信号がオンを維持している場合(ステップS150においてNOの場合)には、制御装置ECUは、Ready信号がオフに変更されるまで待つ(ステップS150)。
Ready信号がオンからオフに変更された場合(ステップS150においてYESの場合)には、制御装置ECUは、スイッチング指令PWM11およびPWM12をHレベルに設定する(ステップS152)。なお、スイッチング指令PWM21,PWM22,PWM31,PWM32は、いずれもLレベルに設定される。同時に、制御装置ECUは、放電指令DISをHレベルに設定する(ステップS154)。
そして、制御装置ECUは、制御装置ECUは、平滑コンデンサ電圧検出部12から取得される直流電圧VDCが所定のしきい電圧値Vthを下回っているか否かを判断する(ステップS156)。
直流電圧VDCが所定のしきい電圧値Vthを下回っていなければ(ステップS156においてNOの場合)、制御装置ECUは、直流電圧VDCが所定のしきい電圧値Vthを下回るまで待つ(ステップS156)。
直流電圧VDCが所定のしきい電圧値Vthを下回っていれば(ステップS156においてYESの場合)、制御装置ECUは、スイッチング指令PWM11およびPWM12、ならびに放電指令DISをいずれもLレベルに設定する(ステップS158)。そして、制御装置ECUは、処理を終了する。
この発明の実施の形態の変形例1によれば、上述のこの発明の実施の形態による効果が得られるとともに、処理をより簡素化できるので、よりコストを抑制した電力変換装置を実現できる。
[変形例2]
上述のこの発明の実施の形態では、平滑コンデンサC2と1つの相電圧生成部との間で電流循環経路を形成する構成について説明した。一方、平滑コンデンサC2と複数の相電圧生成部との間で電流循環経路を形成してもよい。
上述のこの発明の実施の形態では、平滑コンデンサC2と1つの相電圧生成部との間で電流循環経路を形成する構成について説明した。一方、平滑コンデンサC2と複数の相電圧生成部との間で電流循環経路を形成してもよい。
この発明の実施の形態の変形例2に従う電力変換装置は、図1に示すこの発明の実施の形態に従う電力変換装置100と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
図9は、この発明の実施の形態の変形例2に従う平滑コンデンサC2の残留電荷の消費動作を説明するための図である。
図9を参照して、この発明の実施の形態の変形例2では、平滑コンデンサC2と相電圧生成部1,2,3との間で、平滑コンデンサC2の残留電荷を消費するための電流循環経路を形成する場合を示す。この場合には、ゲート駆動部10(図1)は、それぞれ正母線PLと接続されるトランジスタQ11,Q21,Q31のゲートに中間電圧を印加する。同時に、ゲート駆動部10(図1)は、それぞれ負母線SLと接続されるトランジスタQ12,Q22,Q32にHレベルのゲート電圧を印加する。
すると、平滑コンデンサC2と相電圧生成部1,2,3との間にそれぞれ電流循環経路が形成され、当該電流循環経路の各々を放電電流Idisが流れる。したがって、インバータ部INVで単位時間当たりに消費される残留電荷は、図2に示すこの発明の実施の形態の場合に比較して、約3倍に増加する。したがって、平滑コンデンサC2の残留電荷の消費に要する時間を約1/3に低減することができる。
なお、この発明の実施の形態の変形例に従うゲート駆動部、制御装置の制御構造および処理手順などは、上述のこの発明の実施の形態と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
この発明の実施の形態の変形例2によれば、上述のこの発明の実施の形態による効果が得られるとともに、より多くの放電電流を流すことができるので、残留電荷の消費をより迅速に行なうことができる。よって、より安全性を高めた電力変換装置を実現できる。
[変形例3]
上述のこの発明の実施の形態では、予め定められたゲート電圧を与えることで、対応のトランジスタに中間抵抗値を生じさせる構成について説明した。一方、この発明の実施の形態の変形例3では、トランジスタに現れる抵抗値の温度依存性を考慮してゲート電圧を調整する構成について説明する。
上述のこの発明の実施の形態では、予め定められたゲート電圧を与えることで、対応のトランジスタに中間抵抗値を生じさせる構成について説明した。一方、この発明の実施の形態の変形例3では、トランジスタに現れる抵抗値の温度依存性を考慮してゲート電圧を調整する構成について説明する。
図10は、この発明の実施の形態の変形例3に従う電力変換装置100#を備える電動車両の概略構成図である。
図10を参照して、この発明の実施の形態の変形例3に従う電力変換装置100#は、図1に示すこの発明の実施の形態に従う電力変換装置100において、インバータ部INVに代えてインバータ部INV#に配置し、制御装置ECUに代えて制御装置ECU#を配置したものである。
インバータ部INV#は、図1に示すインバータ部INVにおいて、温度検出部61〜66をさらに配置したものである。後述するように、インバータ部INV#のゲート駆動部10#は、制御装置ECU#から調整指令ADJを受けて、残留電荷を消費させるために使用されるトランジスタに与えられるゲート電圧の電圧値を、調整指令ADJに応じて調整可能に構成される。
温度検出部61〜66は、それぞれトランジスタQ11〜Q33に近接して配置され、トランジスタQ11〜Q33の素子温度T11〜T33を検出し、その検出値を制御装置ECU#へ出力するように構成される。
制御装置ECU#は、温度検出部61〜66のそれぞれから与えられる素子温度T11〜T33に基づいて、残留電荷を消費させるために使用されるトランジスタに与えられるゲート電圧Vgの電圧値を調整する。
その他の構成については、上述したこの発明の実施の形態に従う電力変換装置100と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
図11は、この発明の実施の形態の変形例3に従うトランジスタにおける抵抗値の温度特性の一例を示す図である。
図11を参照して、トランジスタの構成によっては、ゲート電圧に対する抵抗値の変化が素子温度に大きく依存する場合がある。すなわち、素子温度が低くなるほど、トランジスタがオン状態(飽和状態)となるために必要なオン電圧が上昇するとともに、活性状態における抵抗値も増加する。
図11に示す抵抗値の温度特性では、中間抵抗値Rdを生じさせるために必要なゲート電圧Vgは、素子温度がT1,T2,T3(T1>T2>T3)であれば、それぞれVg(T1),Vg(T2),Vg(T3)となる。
そのため、対象のトランジスタに所定の中間抵抗値Rdを生じさせるためには、そのゲート電圧Vgを素子温度に基づいて調整する必要がある。そこで、この発明の実施の形態の変形例3に従う制御装置ECU#は、取得されたトランジスタの素子温度に基づいて、対応のゲート電圧の電圧値を調整可能に構成される。
具体的には、制御装置ECU#は、対象のトランジスタについて、所定の中間抵抗値Rdを生じさせるために必要なゲート電圧Vgの電圧値を、素子温度に対応付けて格納する。そして、制御装置ECU#は、取得される素子温度に基づいて、当該格納したゲート電圧Vgの中から最適な電圧値を選択し、当該選択した電圧値に応じた調整指令ADJを出力する。
図12は、この発明の実施の形態の変形例3に従うゲート駆動部10#の要部を示す図である。なお、図12には、一例として、ゲート電圧Vg11を調整可能な生成回路を示す。
図12を参照して、この発明の実施の形態の変形例3に従うゲート電圧Vg11の生成回路は、図4(a)に示すゲート電圧Vg11の生成回路において、ゲート電圧調整回路20に代えて、ゲート電圧調整回路20#を配置したものである。
ゲート電圧調整回路20#は、ゲート電圧調整回路20において、固定値を有する抵抗R3に変えて、外部からの信号に応じて抵抗値を変化可能な可変抵抗R3#を配置したものである。
上述したように、放電指令DISがHレベルに設定されると、ノードN12から出力されるゲート電圧Vg11のHレベルは、VDD×R3/(R2+R3)となる。そのため、可変抵抗R3#を適切に調整することで、素子温度に応じたゲート電圧を生成することができる。
その他の構成については、上述したゲート駆動部10と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。また、制御装置ECU#の制御構造についても上述の図6と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
図13は、この発明の実施の形態の変形例3に従う残留電荷の消費に係る処理手順を示すフローチャートである。なお、図13では、トランジスタQ11において残留電荷が消費される場合のフローチャートを示す。
図13を参照して、制御装置ECU#は、Ready信号がオンからオフに変更されたか否かを判断する(ステップS200)。Ready信号がオンを維持している場合(ステップS200においてNOの場合)には、制御装置ECU#は、Ready信号がオフに変更されるまで待つ(ステップS200)。
Ready信号がオンからオフに変更された場合(ステップS200においてYESの場合)には、制御装置ECU#は、温度検出部61からトランジスタQ11の素子温度T11を取得する(ステップS202)。そして、制御装置ECU#は、取得した素子温度T11に基づいて、トランジスタQ11に所定の中間抵抗値Rdが現れるために必要なゲート電圧を決定し(ステップS204)、その決定したゲート電圧が生成されるように調整指令ADJをゲート駆動部10#へ出力する(ステップS206)。
さらに、制御装置ECU#は、スイッチング指令PWM11およびPWM12をHレベルに設定する(ステップS208)。なお、スイッチング指令PWM21,PWM22,PWM31,PWM32は、いずれもLレベルに設定される。同時に、制御装置ECU#は、放電指令DISをHレベルに設定する(ステップS210)。
さらに、制御装置ECU#は、平滑コンデンサ電圧検出部12から平滑コンデンサC2の両端に現れる直流電圧VDCを取得する(ステップS212)。そして、制御装置ECU#は、放電時定数に応じて、取得した直流電圧VDCが所定のしきい電圧値Vthを下回るのに要する放電期間を決定する(ステップS214)。
そして、制御装置ECU#は、ステップS214において決定された放電期間が経過するまで待つ(ステップS216)。放電期間の経過後、制御装置ECU#は、平滑コンデンサ電圧検出部12から取得される直流電圧VDCが所定のしきい電圧値Vthを下回っているか否かを判断する(ステップS218)。
直流電圧VDCが所定のしきい電圧値Vthを下回っていなければ(ステップS218においてNOの場合)、制御装置ECU#は、ステップS202〜ステップS218の処理を再度実行する。
直流電圧VDCが所定のしきい電圧値Vthを下回っていれば(ステップS218においてYESの場合)、制御装置ECU#は、スイッチング指令PWM11およびPWM12、ならびに放電指令DISをいずれもLレベルに設定する(ステップS220)。そして、制御装置ECU#は、処理を終了する。
この発明の実施の形態の変形例3によれば、上述のこの発明の実施の形態による効果が得られるとともに、トランジスタに現れる抵抗値の温度依存性にかかわらず、常に所定の中間抵抗値を得ることができる。よって、平滑コンデンサC2の残留電荷の消費に係る処理をより確実に実行可能な電力変換装置を実現できる。
なお、上述のこの発明の実施の形態およびその変形例においては、トランジスタQ11〜Q33が電圧制御形のスイッチング素子であるIGBTで構成される場合について例示したが、制御信号(たとえば、ゲート電圧、ベース電流、ゲート電流など)を受けて抵抗値を変化させるスイッチング素子であればいずれのスイッチング素子にも適用可能である。すなわち、バイポーラトランジスタでは、ベース電流を適宜調整することで、所定の中間抵抗値を生じさせることができる。また、MOSFETでは、IGBTと同様に、ゲート電圧を適宜調整することで、所定の中間抵抗値を生じさせることができる。また、GTOでは、ゲート電流を適宜調整することで、所定の中間抵抗値を生じさせることができる。なお、電圧もしくは電流を適宜調整する構成には、いずれの公知技術を採用してもよい。
また、上述のこの発明の実施の形態およびその変形例においては、各相電圧生成部に含まれる2つのトランジスタのうち、いずれか一方のみに所定の中間抵抗値を生じさせる構成について説明したが、2つのトランジスタのいずれに対しても所定の中間抵抗値を生じさせるようにしてもよい。この場合には、平滑コンデンサから見た抵抗値は、それぞれのトランジスタに現れる抵抗値の加算値に相当するので、この加算値が所定の抵抗値となるように、制御信号が調整される。
また、上述のこの発明の実施の形態およびその変形例においては、インバータ部が三相分の相電圧生成部から構成される場合について説明したが、この構成に限られることはない。すなわち、単相交流(もしくは二相交流)や六相交流などを発生可能なインバータ部を含む電力変換装置にも同様に適用可能である。
また、上述のこの発明の実施の形態およびその変形例においては、電源部にコンバータ部が含まれる構成について説明したが、蓄電装置が十分に高い電圧で充放電可能であれば、コンバータ部は必ずしも必要ではない。
また、上述のこの発明の実施の形態およびその変形例においては、電源部とインバータ部とが一対一で対応する構成について説明したが、1つの電源を共有して複数のインバータ部を配置してもよい。この場合には、当該電源と電気的に接続されるいずれか1つのインバータ部において、残留電荷を消費するように制御すればよい。
また、上述のこの発明の実施の形態およびその変形例においては、本発明に係る電力変換装置を搭載した電動車両について説明したが、本発明に係る電力変換装置は、電動車両以外にも多くの用途に用いることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,2,3 相電圧生成部、8 駆動軸、10,10# ゲート駆動部、12 平滑コンデンサ電圧検出部、20,20# ゲート電圧調整回路、40 スイッチング指令生成部、42 電流循環経路形成部、44,46 選択部、48 放電期間決定部、50 放電完了判断部、61〜66 温度検出部、100,100# 電力変換装置、ADJ 調整指令、BAT 蓄電装置、C1 コンデンサ、C2 平滑コンデンサ、CONV コンバータ部、D1,D2,D11,D12,D21,D22,D31,D32 ダイオード、DIS 放電指令、ECU,ECU# 制御装置、GND 基準電圧、Idis 放電電流、INV インバータ部、L1 インダクタ、MG モータジェネレータ、ML 正線、N1,N2,N3,N11,N12 ノード、PL 正母線、PS 電源部、PWC,PWM11,PWM12,PWM21,PWM22,PWM31,PWM32 スイッチング指令、Q1,Q2,Q3,Q4,Q5,Q11,Q12,Q21,Q22,Q31,Q32 トランジスタ、R1,R2,R3 抵抗、R3# 可変抵抗、Rd 中間抵抗値、SE システム信号、SEL 選択指令、SL 負母線、SR1,SR2 システムリレー、VDC 直流電圧、VDD 電源電圧、Vu,Vv,Vw 相電圧、τ 放電時定数。
Claims (10)
- 外部負荷へ交流電力を供給可能な電力変換装置であって、
直流電力を供給可能に構成された電源部と、
前記電源部に接続される第1および第2の電力線と、
前記第1および第2の電力線の間に接続されるコンデンサと、
各々が前記コンデンサに並列接続され、対応の相電圧を生成する複数の相電圧生成部とを備え、
前記複数の相電圧生成部の各々は、直列接続される複数のスイッチング素子を含み、
前記スイッチング素子の各々は、制御電力に入力される制御信号に応じて出力電極間の抵抗値を変化させることにより、導通状態および非導通状態を形成可能に構成され、
前記電力変換装置は、
前記電源部からの直流電力の供給が停止されたときに、前記コンデンサと少なくとも1つの前記相電圧生成部との間で、前記コンデンサの残留電荷を消費するための電流循環経路を形成する電流循環経路形成手段と、
前記電流循環経路に配置される少なくとも1つの前記スイッチング素子に前記導通状態に対応する抵抗値と前記非導通状態に対応する抵抗値との中間の抵抗値が現れるように、対応の前記制御信号を調整する制御信号調整手段とをさらに備える、電力変換装置。 - 前記制御信号調整手段は、前記残留電荷の消費に係る時定数が所望の値となるように、前記制御信号を調整する、請求項1に記載の電力変換装置。
- 前記電力変換装置は、前記残留電荷を消費させるための前記少なくとも1つのスイッチング素子の素子温度を取得する素子温度取得手段をさらに備え、
前記制御信号調整手段は、前記素子温度取得手段によって取得された前記素子温度に基づいて、対応の前記制御信号を調整する、請求項1または2に記載の電力変換装置。 - 前記電力変換装置は、前記コンデンサの静電容量と前記残留電荷を消費させるための前記少なくとも1つのスイッチング素子の各々に現れる抵抗値とによって定まる時定数に応じて、前記残留電荷を消費させるための期間を決定する放電期間決定手段をさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 前記電力変換装置は、前記残留電荷の消費が開始された後、前記コンデンサの両端に現れる電圧値が所定値を下回れば、前記電流循環経路の形成状態を終了させる放電完了判断手段をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 外部負荷へ交流電力を供給可能な電力変換装置における残留電荷の消費方法であって、
前記電力変換装置は、
直流電力を供給可能に構成された電源部と、
前記電源部に接続される第1および第2の電力線と、
前記第1および第2の電力線の間に接続されるコンデンサと、
各々が前記コンデンサに並列接続され、対応の相電圧を生成する複数の相電圧生成部とを含み、
前記複数の相電圧生成部の各々は、直列接続される複数のスイッチング素子を含み、
前記スイッチング素子の各々は、制御電力に入力される制御信号に応じて出力電極間の抵抗値を変化させることにより、導通状態および非導通状態を形成可能に構成され、
前記残留電荷の消費方法は、
前記電源部からの直流電力の供給が停止されたときに、前記コンデンサと少なくとも1つの前記相電圧生成部との間で、前記コンデンサの残留電荷を消費するための電流循環経路を形成するステップと、
前記電流循環経路に配置される少なくとも1つの前記スイッチング素子に前記導通状態に対応する抵抗値と前記非導通状態に対応する抵抗値との中間の抵抗値が現れるように、対応の前記制御信号を調整するステップとを含む、残留電荷の消費方法。 - 前記前記制御信号を調整するステップでは、前記残留電荷の消費に係る時定数が所望の値となるように、前記制御信号が調整される、請求項6に記載の残留電荷の消費方法。
- 前記残留電荷の消費方法は、前記残留電荷を消費させるための前記少なくとも1つのスイッチング素子の素子温度を取得するステップをさらに含み、
前記前記制御信号を調整するステップでは、前記素子温度取得手段によって取得された前記素子温度に基づいて、対応の前記制御信号が調整される、請求項6または7に記載の残留電荷の消費方法。 - 前記残留電荷の消費方法は、前記コンデンサの静電容量と前記残留電荷を消費させるための前記少なくとも1つのスイッチング素子の各々に現れる抵抗値とによって定まる時定数に応じて、前記残留電荷を消費させるための期間を決定するステップをさらに含む、請求項6〜8のいずれか1項に記載の残留電荷の消費方法。
- 前記残留電荷の消費方法は、前記残留電荷の消費が開始された後、前記コンデンサの両端に現れる電圧値が所定値を下回れば、前記電流循環経路の形成状態を終了させるステップをさらに含む、請求項6〜9のいずれか1項に記載の残留電荷の消費方法。
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