JP2021019180A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ダイシング工程において半導体装置の材料層の剥離を抑制することができる半導体装置およびその製造方法を提供する。【解決手段】本実施形態による半導体装置は、半導体基板と、半導体基板に設けられた半導体素子とを備える。第1絶縁膜が半導体基板を被覆する。第1側壁膜は、第1絶縁膜の側部に設けられ、紫外線の吸収係数が第1絶縁膜よりも大きい。【選択図】図1
Description
本実施形態は半導体装置およびその製造方法に関する。
メモリセルを三次元配置した立体型メモリセルアレイを有する半導体メモリにおいて、積層構造の界面や貼合面がダイシングの影響で剥がれることがある。このような積層構造の界面や貼合面の剥離は、ブレードダイシングで顕著に発生するが、レーザダイシングのようにレーザを用いたダイシング方法でも発生する。
ダイシング工程において半導体装置の材料層の剥離を抑制することができる半導体装置およびその製造方法を提供する。
本実施形態による半導体装置は、半導体基板と、半導体基板に設けられた半導体素子とを備える。第1絶縁膜が半導体基板を被覆する。第1側壁膜は、第1絶縁膜の側部に設けられ、紫外線の吸収係数が第1絶縁膜よりも大きい。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。以下の実施形態において、半導体基板の上下方向は、半導体素子が設けられる面を上または下とした場合の相対方向を示し、重力加速度に従った上下方向と異なる場合がある。図面は模式的または概念的なものであり、各部分の比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。明細書と図面において、既出の図面に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態による半導体装置の構成例を示す断面図である。半導体装置1は、例えば、メモリセルを三次元配置した立体型メモリセルアレイを備えたNAND型フラッシュメモリの半導体チップである。尚、本実施形態は、NAND型フラッシュメモリに限定されず、他の半導体装置にも適用可能である。
図1は、第1実施形態による半導体装置の構成例を示す断面図である。半導体装置1は、例えば、メモリセルを三次元配置した立体型メモリセルアレイを備えたNAND型フラッシュメモリの半導体チップである。尚、本実施形態は、NAND型フラッシュメモリに限定されず、他の半導体装置にも適用可能である。
本実施形態において、半導体装置1は、コントローラチップCcと、メモリチップCmとを貼合させた半導体チップである。図1は、NAND型フラッシュメモリのチップの端部を示しており、素子形成領域Raとダイシング領域Rdとの境界部分を図示している。
コントローラチップCcは、半導体基板10と、半導体素子20と、第1絶縁膜としての第1層間絶縁膜30と、シールリング40と、貼合パッド50と、第1側壁膜60とを備えている。
半導体基板10は、半導体素子20を形成するための素子形成領域Raと、半導体チップへの個片化に用いられるダイシング領域Rdとを含む。素子形成領域Raは半導体基板10の大半を占めており、ダイシング領域Rdは素子形成領域Raの外縁に設けられている。ダイシング領域Rdは、ダイシング工程で切断されるため、素子形成領域Raの外縁に残っている必要は無いが、通常、素子形成領域Raの外側に僅かに残存していることが多い。半導体基板10は、例えば、シリコン基板等でよい。
半導体素子20は、例えば、メモリチップCmのコントローラを構成するCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)でよい。半導体素子20は、素子形成領域Ra内に設けられており、ダイシング領域Rdには設けられていない。
第1層間絶縁膜30は、素子形成領域Raとその外側のダイシング領域Rdとを被覆している。第1層間絶縁膜30は、半導体素子20を被覆し保護している。第1層間絶縁膜30は、例えば、TEOS(TetraEthOxySilane)等のシリコン酸化膜を含んでよい。
シールリング40は、第1層間絶縁膜30内に設けられている。シールリング40は、半導体基板10の上面から第1層間絶縁膜30の上面近傍まで延伸している。シールリング40は、例えば、接地されており、外部からの電荷をグランド(図示せず)へ逃がす。また、シールリング40は、例えば、剥離やクラックなどのダメージ、または外部からの水分が半導体素子20に到達することを抑制する。シールリング40には、例えば、タングステン等の導電性金属を用いている。
導電体としての貼合パッド50は、第1層間絶縁膜30の表面に設けられており、メモリチップCmとコントローラチップCcとを貼合したときに、メモリチップCm側の導電体としての貼合パッド150と接着する。貼合パッド50には、例えば、銅、または銅を含む金属材料等を用いている。
光吸収膜としての第1側壁膜60は、半導体装置1のダイシング領域Rdの端部において、第1層間絶縁膜30の側部に設けられている。また、第1側壁膜60は第1層間絶縁膜30の側面に露出していてもよい。第1側壁膜60は、ダイシング工程で用いられるレーザ光を吸収して発熱し、その周囲にある第1層間絶縁膜30を溶融させる。また、第1側壁膜60は、レーザ光を吸収して自らも溶融する。そのために、第1側壁膜60は、レーザ光の吸収係数において第1層間絶縁膜30(例えば、シリコン酸化膜)よりも大きな材料で構成されている。例えば、第1側壁膜60は、波長400nm以下(好ましくは約355nm)の波長(紫外線)に対して0.001以上の吸収係数を有する材料であることが好ましい。より詳細には、第1側壁膜60は、シリコン窒化膜、または金属を含む。より好ましくは、タングステン、チタン、アルミニウムの少なくとも一つの材料を含む。
第1側壁膜60は、レーザ光を吸収して第1層間絶縁膜30を溶融するための熱源となる。溶融された第1層間絶縁膜30は、第1側壁膜60の外側面を被覆して第2側壁膜80となる。したがって、第2側壁膜80の組成は第1層間絶縁膜30と同一の材料を含む。また、溶融した第1側壁膜60の組成の一部を第2側壁膜80は含んでもよい。
また、第1側壁膜60は、レーザ光を吸収して自らも溶融し、第1層間絶縁膜30の側面を接着する。このように、第2側壁膜80および/または第1側壁膜60は、レーザ光によって一旦溶融し、その後、冷えると第1層間絶縁膜30の側面に溶着する。これにより、第2側壁膜80および/または第1側壁膜60は、第1層間絶縁膜30の側面を接着し保護する。その結果、第1層間絶縁膜30における剥離やクラックを抑制することができる。
また、第1側壁膜60は、レーザ光を吸収して自らも溶融し、第1層間絶縁膜30の側面を接着する。このように、第2側壁膜80および/または第1側壁膜60は、レーザ光によって一旦溶融し、その後、冷えると第1層間絶縁膜30の側面に溶着する。これにより、第2側壁膜80および/または第1側壁膜60は、第1層間絶縁膜30の側面を接着し保護する。その結果、第1層間絶縁膜30における剥離やクラックを抑制することができる。
尚、第1実施形態では、第1側壁膜60は、図1のようにシールリング40と異なる構成を有していてもよい。しかし、第1側壁膜60は、シールリング40と略同じ構成でもよい。この場合、例えば第1側壁膜60は、シールリング40と同一工程で形成され、シールリング40と同じ深さ(高さ)領域に設けられてもよい。例えば、図28に、第1側壁膜60がシールリング40と略同じ構成を有する形態を示す。
メモリチップCmは、メモリセルアレイ120と、第1絶縁膜としての第2層間絶縁膜130と、シールリング140と、貼合パッド150と、第1側壁膜160とを備えている。メモリチップCmは、コントローラチップCcと界面としての貼合面70において貼り合わされている。
メモリセルアレイ120は、素子形成領域Raに形成されており、半導体素子20の上方に設けられている。メモリセルアレイ120は、図示しない配線、コンタクト、パッド等を介して半導体素子20と電気的に接続されており、コントローラとしての半導体素子20からの制御を受ける。メモリセルアレイ120は、例えば、多数のメモリセルを三次元的に配列した立体型メモリセルアレイである。
第2層間絶縁膜130は、素子形成領域Raとダイシング領域Rdとを被覆している。第2層間絶縁膜130は、メモリセルアレイ120を被覆し保護している。第2層間絶縁膜130は、第1層間絶縁膜30と同一材料であることが好ましく、例えば、TEOS等のシリコン酸化膜でよい。
シールリング140は、第2層間絶縁膜130内に設けられている。シールリング140は、例えば、接地されており、外部からの電荷をグランド(図示せず)へ逃がす。また、シールリング140は、例えば、剥離やクラックなどのダメージ、または外部からの水分が半導体素子120に到達することを抑制する。また、シールリング140は、シールリング40と同一材料であることが好ましく、例えば、タングステン等の導電性金属を含んでよい。
貼合パッド150は、第2層間絶縁膜130の表面に設けられており、メモリチップCmとコントローラチップCcとを貼合したときに、コントローラチップCc側の貼合パッド50と接着する。即ち、貼合パッド50,150は、素子形成領域Raとダイシング領域Rdとの間の境界近傍において、対応する位置に設けられている。貼合パッド150は、貼合パッド50と同一材料であることが好ましく、例えば、銅または銅を含む金属材料等を用いている。貼合パッド50と貼合パッド150とは貼合面70を介して直接接続して一体化している。すなわち貼合パッド50と貼合パッド150とが一体化した導電体は、貼合面70を上下方向に亘って縦断(接続、連続)している。貼合パッド50,150はメモリチップCmとコントローラチップCcとが含む半導体回路と図示しない配線により電気的に接続している。
光吸収膜としての第1側壁膜160は、半導体装置1のダイシング領域Rdの端部において、第2層間絶縁膜130の側部に設けられている。また、第1側壁膜160は、第2層間絶縁膜130の側面に露出していてもよい。第1側壁膜160は、ダイシング工程で用いられるレーザ光を吸収して発熱し、その周囲にある第2層間絶縁膜130を溶融させる。また、第1側壁膜160は、レーザ光を吸収して自らも溶融する。そのために、第1側壁膜160は、レーザ光の吸収係数において第2層間絶縁膜130(例えば、シリコン酸化膜)よりも大きな材料で構成されている。第1側壁膜160は、第1側壁膜60と同一材料であることが好ましく、例えば、波長400nm以下(より好ましくは約355nm)の波長の光に対して0.001以上の吸収係数を有する材料であることが好ましい。より詳細には、第1側壁膜160は、シリコン窒化膜、金属膜をいずれかの材料を含む。より好ましくは、タングステン、チタン、アルミニウムの少なくとも一つの材料を含む。
第1側壁膜160は、レーザ光を吸収して第2層間絶縁膜130を溶融するための熱源となる。溶融された第2層間絶縁膜130は、第1側壁膜160の外側面を被覆して第2側壁膜80となる。したがって、第2側壁膜80の組成は第2層間絶縁膜130と同一の材料を含む。また、溶融した第1側壁膜160の組成の一部を第2側壁膜80は含んでもよい。
また、第1側壁膜160は、レーザ光を吸収して自らも溶融し、第2層間絶縁膜130の側面を接着する。このように、第2側壁膜80および/または第1側壁膜160は、レーザ光によって一旦溶融し、その後、冷えると第2層間絶縁膜130の側面に溶着する。これにより、第2側壁膜80および/または第1側壁膜160は、第2層間絶縁膜130の側面を接着し保護する。その結果、第2層間絶縁膜130における剥離やクラックを抑制することができる。
尚、第1実施形態では、第1側壁膜160は、図1のように、シールリング140と異なる構成を有する。しかし、第1側壁膜160は、シールリング140と略同じ構成でもよい。この場合、例えば第1側壁膜160は、シールリング140と同一工程で形成され、シールリング140と同じ深さ(高さ)領域に設けられてもよい。例えば、図28に、第1側壁膜160がシールリング140と略同じ構成を有する形態を示す。
第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130の側面において、第1側壁膜60,160の外側には、第2側壁膜80が第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130および第1側壁膜60,160の側面を被覆するように設けられている。第2側壁膜80は、例えば、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130を溶融して再度、溶着させたものでありシリコン酸化膜を含む。第2側壁膜80は、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130と同一材料を含む。さらに第1側壁膜60、160の一部を含んでもよい。
ここで、第2側壁膜80のうち、第1層間絶縁膜30の側面においては、その組成は第1層間絶縁膜30に近く、第2層間絶縁膜130の側面においては、その組成は第2層間絶縁膜130に近くてもよい。したがって、第2側壁膜80の組成は半導体基板10の表面から垂直な方向に沿って均一でなくてもよい。
第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130は、レーザ光を吸収する第1側壁膜60、160を熱源として溶融し、第1側壁膜60、160の側面および第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130の側面を被覆するように流動する。このとき、溶融した第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130は、貼合面70の端部も被覆するように流動する。その後、第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130は、冷却されることによって固化し、第1側壁膜60、160の側面、第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130の側面および貼合面70の端部を被覆する第2側壁膜80となる。
あるいは、第1側壁膜60、160と第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130との混合物が貼合面70の端部を被覆していてもよい。
金属膜180は、第2層間絶縁膜130、シールリング140およびメモリセルアレイ120上に設けられており、配線として機能する。金属膜180には、例えば、銅、アルミニウム、チタン等の導電性金属が用いられる。さらに、保護膜190は、金属膜180上に設けられており、メモリセルアレイ120および半導体素子20等を保護している。保護膜190には、例えば、ポリイミド等の絶縁膜が用いられる。
図2(A)は、第1実施形態による半導体装置の構成例を示す平面図である。尚、図1は、図2(A)の1−1線に沿った断面に相当する。
本実施形態によれば、シールリング40、140は、素子形成領域Raを取り囲むようにその周囲全体に連続的に設けられている。第1側壁膜60、160は、シールリング40、140の外側に設けられ、素子形成領域Raおよびシールリング40、140を取り囲むようにそれらの周囲全体に連続的に設けられている。第2側壁膜80は、第1側壁膜60、160の外側に設けられ、素子形成領域Ra、シールリング40、140および第1側壁膜60、160を取り囲むようにそれらの周囲全体に連続的に設けられている。このように、第2側壁膜80および第1側壁膜60、160は、ダイシング領域Rdにおいて、連続的に設けられていてもよい。尚、第2側壁膜80および第1側壁膜60、160の一部分は、ダイシング工程において除去されても、剥離またはクラックが生じていなければ問題無い。
図2(B)は、第1実施形態による半導体チップの他の構成例を示す平面図である。尚、図1は、図2(B)の1−1線に沿った断面に相当する。本実施形態によれば、シールリング40、140は、素子形成領域Raを取り囲むようにその周囲全体に連続的に設けられている点で図2(A)と同様である。一方、第1側壁膜60、160は、シールリング40、140の外側に設けられ、素子形成領域Raおよびシールリング40、140の周囲に断続的に(破線状に)設けられている。第2側壁膜80は、第1側壁膜60、160の外側に設けられ、素子形成領域Ra、シールリング40、140および第1側壁膜60、160の周囲に連続的または断続的に設けられている。このように、第2側壁膜80および第1側壁膜60、160は、ダイシング領域Rdの平面レイアウトにおいて連続していなくてもよい。
以上のように、第1実施形態によれば、ダイシング領域Rdの端部において第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130の側面に第1側壁膜60,160が設けられている。第1側壁膜60,160は、ダイシング工程で用いられるレーザ光の吸収係数において第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130の材料(例えば、シリコン酸化膜)よりも大きな材料で構成されている。第1側壁膜60、160は、例えば、紫外線である約355nmの波長のレーザ光に対して0.001以上の吸収係数を有する。第1側壁膜60,160には、例えば、シリコン窒化膜、タングステン、チタンまたはアルミニウムのいずれかの材料を用いている。これにより、第1側壁膜60はダイシング工程において第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130よりもレーザ光を多く吸収して熱源として機能し、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130を溶融する。これにより、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130の材料が、第2側壁膜80として第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130の側面および第1側壁膜60の側面に溶着する。さらに、第1側壁膜60は、レーザ光を吸収して自らも溶融し、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130の側面に溶着する。これにより、第2側壁膜80および第1側壁膜60は、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130がその端部から素子形成領域Raへ向かって剥離またはクラックすることを抑制することができる。すなわち第1側壁膜60,160は剥離を抑制する剥離抑制膜としての機能を有しても良い。
さらに、第2側壁膜80は、貼合面70の端部も被覆し溶着している。これにより、メモリチップCmとコントローラチップCcとが貼合面70において剥離することを抑制できる。
尚、第1実施形態では、半導体基板10に半導体素子20としてCMOSが設けられており、その上方にメモリセルアレイ120が設けられている。しかし、この配置関係は逆であってもよい。即ち、半導体基板10に半導体素子としてメモリセルアレイが設けられており、その上方にCMOSが設けられていてもよい。
次に、半導体装置1の製造方法を説明する。
図3〜図19は、第1実施形態による半導体装置の製造方法を示す断面図である。以下の製造方法は、ダイシング領域Rdにおける半導体基板10上の材料膜(第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130等)の一部をレーザ光で除去した後、ブレードダイシングする。このダイシング方法は、半導体基板10、100の劈開を用いたレーザダイシング(ステルスダイシング(登録商標))とは異なる。
(メモリチップCmの形成工程)
図3に示すように、まず、第2半導体ウェハとしての半導体基板100上に、メモリセルアレイ120を形成する。メモリセルアレイ120は、例えば、図4(A)に示すような導電層21と絶縁層22との積層構造を有する。例えば、導電層21はタングステンやポリシリコンであってもよい。例えば絶縁層22はシリコン酸化膜であってもよい。図3では図示していないが、メモリセルアレイ120は、図4(A)および図4(B)に示すメモリホールMHを多数有する積層構造2を備える。尚、図3は、ダイシング領域Rdおよびその両側にある2つの素子形成領域Raの断面を部分的に示している。
図3に示すように、まず、第2半導体ウェハとしての半導体基板100上に、メモリセルアレイ120を形成する。メモリセルアレイ120は、例えば、図4(A)に示すような導電層21と絶縁層22との積層構造を有する。例えば、導電層21はタングステンやポリシリコンであってもよい。例えば絶縁層22はシリコン酸化膜であってもよい。図3では図示していないが、メモリセルアレイ120は、図4(A)および図4(B)に示すメモリホールMHを多数有する積層構造2を備える。尚、図3は、ダイシング領域Rdおよびその両側にある2つの素子形成領域Raの断面を部分的に示している。
図4(A)は、メモリセルアレイ120の構成例を示す断面図である。ここで、メモリセルアレイ120の構成を簡単に説明する。
積層構造2は、Z軸方向に沿って複数の導電層21および複数の絶縁層22を交互に含む。導電層21には、導電性金属、例えば、タングステンが用いられる。絶縁層22には、例えば、シリコン酸化物が用いられる。絶縁層22は、Z方向に隣接する複数の導電層21の間に設けられ、これらの導電層21を絶縁する。
メモリホールMHは、Z軸方向に沿って積層構造2の上端から積層構造2を貫通している。複数の第1柱状部CLは、それぞれ、半導体ボディ210、メモリ膜220およびコア層230を含む。メモリ膜220は、半導体ボディ210と導電層21との間に、電荷捕獲部を有する。
図4(B)に示すように、X−Y平面におけるメモリホールMHの形状は、例えば、円または楕円である。導電層21と絶縁層22との間には、メモリ膜220の一部を構成するブロック絶縁膜21aが設けられていてもよい。ブロック絶縁膜21aは、例えば、シリコン酸化物膜(例えば、アルミニウム酸化物)または金属酸化物膜である。導電層21と絶縁層22との間、および導電層21とメモリ膜220との間には、バリア膜21bが設けられていてもよい。バリア膜21bは、導電層21がタングステンである場合、例えば、窒化チタンとチタンとの積層膜が好ましい。ブロック絶縁膜21aは、導電層21からメモリ膜220側への電荷のバックトンネリングを抑制する。バリア膜21bは、導電層21とブロック絶縁膜21aとの密着性を向上させる。
半導体ボディ210には、例えば、ポリシリコンである。半導体ボディ210は、例えば、アンドープトポリシリコンである。半導体ボディ210は、ドレイン側選択トランジスタSTD、メモリセルMCおよびソース側選択トランジスタSTSのそれぞれのチャネルとなる。
メモリ膜220は、ブロック絶縁膜21a以外の部分が、メモリホールMHの内壁と半導体ボディ210との間に設けられている。複数のメモリセルMCは、半導体ボディ210とワード線WLになる導電層21との間に記憶領域を有し、Z軸方向に積層されている。メモリ膜220は、例えば、カバー絶縁膜221、電荷捕獲膜222およびトンネル絶縁膜223を含む。半導体ボディ210、電荷捕獲膜222およびトンネル絶縁膜223のそれぞれは、Z軸方向に延びている。
カバー絶縁膜221は、絶縁層22と電荷捕獲膜222との間に設けられている。カバー絶縁膜221は、例えば、シリコン酸化物を含む。カバー絶縁膜221は、犠牲膜(図示せず)を導電層21にリプレースするとき(リプレース工程)、電荷捕獲膜222がエッチングされないように保護する。カバー絶縁膜221は、リプレース工程において、導電層21とメモリ膜220との間から除去されてもよい。この場合、図4(A)および図4(B)に示すように、導電層21と電荷捕獲膜222との間には、例えば、ブロック絶縁膜21aが設けられる。
電荷捕獲膜222は、ブロック絶縁膜21aおよびカバー絶縁膜221とトンネル絶縁膜223との間に設けられている。電荷捕獲膜222は、例えば、シリコン窒化物を含み、膜中に電荷をトラップするトラップサイトを有する。電荷捕獲膜222のうち、ワード線WLとなる導電層21と半導体ボディ210との間に挟まれた部分は、電荷捕獲部としてメモリセルMCの記憶領域を構成する。メモリセルMCのしきい値電圧は、電荷捕獲部中の電荷の有無、または、電荷捕獲部中に捕獲された電荷の量によって変化する。これにより、メモリセルMCは、情報を保持することができる。
トンネル絶縁膜223は、半導体ボディ210と電荷捕獲膜222との間に設けられている。トンネル絶縁膜223は、例えば、シリコン酸化物、または、シリコン酸化物とシリコン窒化物とを含む。トンネル絶縁膜223は、半導体ボディ210と電荷捕獲膜222との間の電位障壁である。例えば、半導体ボディ210から電荷捕獲部へ電子を注入するとき(書き込み動作)、および、半導体ボディ210から電荷捕獲部へ正孔を注入するとき(消去動作)、電子および正孔が、それぞれトンネル絶縁膜223の電位障壁を通過(トンネリング)する。
コア層230は、筒状の半導体ボディ210の内部スペースを埋め込む。コア層230は、例えば、シリコン酸化物を含み、絶縁性である。
図3を再度参照し、本実施形態の製造方法の説明を続ける。次に、メモリセルアレイ120および半導体基板100上に第2層間絶縁膜130を形成する。第2層間絶縁膜130は、メモリセルアレイ120を被覆し保護するように形成される。第2層間絶縁膜130は、例えば、TEOS等のシリコン酸化膜でよい。また、第2層間絶縁膜130は、メモリセル120のワード線WLを作成する際の犠牲膜と、絶縁層22とを繰り返し積層した積層膜を含んでもよい。ここで、犠牲膜は窒化シリコン膜であってもよい。積層膜はメモリセル120の上部近辺まで形成されている。
次に、図5(A)に示すように、第2層間絶縁膜130を貫通するシールリング部分140aを形成する。シールリング部分140aは、各素子形成領域Raを取り囲むように素子形成領域Raの周囲全体に設けられている。従って、ダイシング領域Rdの断面には、2つのシールリング部分140aが現れている。シールリング部分140aは、シールリング140の一部分であり、例えば、タングステン等の導電性金属でよい。
次に、第2層間絶縁膜130の材料を薄く堆積した後、図5(B)に示すように、リソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、トレンチTR160を第2層間絶縁膜130に形成する。トレンチTR160は、シールリング部分140aの外側面に沿って素子形成領域Raの周囲全体に形成される。トレンチTR160は、ダイシング領域Rd内で隣接する2つのシールリング部分140aの間に設けられており、シールリング部分140aの近傍にそれぞれ形成される。
また、トレンチTR160の形成と同時に、トレンチTR140bをシールリング部分140a上に形成する。トレンチTR140bも、シールリング部分140aに沿って素子形成領域Raの周囲全体に設けられている。
次に、図6に示すように、トレンチTR160およびTR140b内に導電性材料を充填する。導電性材料は、第1側壁膜160となり得るタングステン、チタン、アルミニウム等の金属材料でよい。これにより、トレンチTR160内に第1側壁膜160が形成され、トレンチTR140b内にシールリング部分140bが形成される。
尚、第1側壁膜160の材料として、シリコン窒化膜を用いる場合には、トレンチTR160および第1側壁膜160は、トレンチTR140bおよびシールリング部分140bとは別に形成される。この場合、シールリング部分140bには、任意の導電性材料を用いてよい。
次に、図7に示すように、第2層間絶縁膜130の材料を薄く堆積した後、リソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、トレンチTR140cをシールリング部分140b上の第2層間絶縁膜130に形成する。トレンチTR140cは、シールリング部分140aに沿って素子形成領域Raの周囲全体に形成される。
次に、図8に示すように、トレンチTR140c内に導電性材料を充填する。導電性材料は、シールリング部分140bの材料と同じでよい。これにより、トレンチTR140c内にシールリング部分140cが形成される。
同様に、第2層間絶縁膜130の材料の堆積、トレンチ形成および導電性材料の充填を繰り返し、図9に示すように、シールリング部分140d,140eを第2層間絶縁膜130内に形成する。シールリング部分140a〜140eは、メモリセルアレイ120またはその上の配線層を形成する工程において同時に形成され得る。以下、シールリング部分140a〜140eをシールリング140と呼ぶ。図1のシールリング140は、図9に示すシールリング140を簡略化して図示している。尚、トレンチTR160は、シールリング140と同じ工程で形成され、同一構成を有していてもよい。
次に、第2層間絶縁膜130の材料をさらに堆積した後、貼合パッド150を第2層間絶縁膜130に形成する。貼合パッド150は、素子形成領域Raのうちシールリング140とメモリセルアレイ120との間に形成される。貼合パッド150の表面は、第2層間絶縁膜130の表面とほぼ面一となっており、第2層間絶縁膜130から露出されている。このように、メモリセルアレイ120が半導体基板100上に形成される。
(コントローラチップCcの形成工程)
次に、コントローラチップCcの形成方法を説明する。
次に、コントローラチップCcの形成方法を説明する。
図11に示すように、まず、第1半導体ウェハとしての半導体基板10上に、半導体素子20を形成する。半導体素子20は、複数の素子形成領域Raのそれぞれに形成される。半導体素子20は、例えば、CMOSからなる制御回路であり、メモリセルアレイ120を制御する回路である。尚、図11は、ダイシング領域Rdおよびその両側にある2つの素子形成領域Raの断面を部分的に示している。
次に、半導体素子20および半導体基板10上に第1層間絶縁膜30を形成する。第1絶縁膜としての第1層間絶縁膜30は、素子形成領域Raおよびダイシング領域Rd上に形成され、半導体素子20を被覆し保護する。第1層間絶縁膜30は、例えば、TEOS等のシリコン酸化膜を含んでよい。
次に、第1層間絶縁膜30を貫通するシールリング部分40aを形成する。シールリング部分40aは、各素子形成領域Raを取り囲むように素子形成領域Raの周囲全体に設けられている。従って、ダイシング領域Rdの断面には、2つのシールリング部分40aが現れている。シールリング部分40aは、シールリング40の一部分であり、例えば、タングステン等の導電性金属でよい。
次に、リソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、トレンチTR60を第1層間絶縁膜30に形成する。トレンチTR60は、シールリング部分40aの外側面に沿って素子形成領域Raの周囲全体に設けられている。トレンチTR60は、ダイシング領域Rd内で隣接する2つのシールリング部分40a間に設けられており、シールリング部分40aの近傍にそれぞれ形成される。
次に、トレンチTR60およびTR40a内に導電性材料を充填する。導電性材料は、第1側壁膜60となり得るタングステン、チタン、アルミニウム等の金属材料でよい。これにより、トレンチTR60内に第1側壁膜60が形成され、トレンチTR40a内にシールリング部分40aが形成される。第1側壁膜60は、複数の素子形成領域Raのそれぞれの周囲に沿って、ダイシング領域Rdの第1層間絶縁膜30内に形成される。
尚、第1側壁膜60の材料として、シリコン窒化膜を用いる場合には、トレンチTR60および第1側壁膜60は、トレンチTR40aおよびシールリング部分40aとは別に形成される。この場合、シールリング部分40aには、任意の導電性材料を用いてよい。
シールリング部分140b〜140eの形成と同様に、第1層間絶縁膜30の材料の堆積、トレンチ形成および導電性材料の充填を繰り返し、図12に示すように、シールリング部分40b〜40eを第1層間絶縁膜30内に形成する。シールリング部分40a〜40eは、半導体素子20またはその上の配線層を形成する工程において同時に形成され得る。以下、シールリング部分40a〜40eをシールリング40と呼ぶ。図1のシールリング40は、図12に示すシールリング40を簡略化して図示している。
次に、第1層間絶縁膜30の材料をさらに堆積した後、貼合パッド50を第1層間絶縁膜30に形成する。貼合パッド50は、素子形成領域Raのうちシールリング40と半導体素子20との間に形成される。貼合パッド50の表面は、第1層間絶縁膜30の表面とほぼ面一となっており、第1層間絶縁膜30から露出されている。このように、CMOSのような半導体素子20が半導体基板10上に形成される。
(貼合工程)
次に、図14に示すように、図10のメモリチップCm側の半導体基板10と図13のコントローラチップCc側の半導体基板100とを貼合させる。このとき、半導体基板10、100は、ともにまだ半導体ウェハの状態となっている。半導体基板10、100は、半導体基板10の素子形成面と半導体基板100の素子形成面とを対向させるように貼合される。また、半導体基板10,100は、半導体基板10の素子形成領域Raと半導体基板100の素子形成領域Raが対応し、半導体基板10のダイシング領域Rdと半導体基板100のダイシング領域Rdが対応するように貼合される。これにより、貼合パッド50と貼合パッド150とが貼合面70において接触する。また、シールリング40とシールリング140の位置が対応し、第1側壁膜60と第1側壁膜160の位置も対応する。従って、半導体基板10,100の表面上方から見たときに、貼合パッド50と貼合パッド150の位置がほぼ一致し、シールリング40とシールリング140の位置がほぼ一致し、第1側壁膜60と第1側壁膜160の位置がほぼ一致する。また、図示しないが、貼合によって、コントローラチップCcの電極パッドとメモリチップCmの電極パッドとを電気的に接触させ、半導体素子20がメモリセルアレイ120に電気的に接続され、メモリセルアレイ120を制御可能になる。ここで、貼合面70は第1層間絶縁膜30と第2層間絶縁膜130が含むシリコン酸化膜同士が直接接触している。
次に、図14に示すように、図10のメモリチップCm側の半導体基板10と図13のコントローラチップCc側の半導体基板100とを貼合させる。このとき、半導体基板10、100は、ともにまだ半導体ウェハの状態となっている。半導体基板10、100は、半導体基板10の素子形成面と半導体基板100の素子形成面とを対向させるように貼合される。また、半導体基板10,100は、半導体基板10の素子形成領域Raと半導体基板100の素子形成領域Raが対応し、半導体基板10のダイシング領域Rdと半導体基板100のダイシング領域Rdが対応するように貼合される。これにより、貼合パッド50と貼合パッド150とが貼合面70において接触する。また、シールリング40とシールリング140の位置が対応し、第1側壁膜60と第1側壁膜160の位置も対応する。従って、半導体基板10,100の表面上方から見たときに、貼合パッド50と貼合パッド150の位置がほぼ一致し、シールリング40とシールリング140の位置がほぼ一致し、第1側壁膜60と第1側壁膜160の位置がほぼ一致する。また、図示しないが、貼合によって、コントローラチップCcの電極パッドとメモリチップCmの電極パッドとを電気的に接触させ、半導体素子20がメモリセルアレイ120に電気的に接続され、メモリセルアレイ120を制御可能になる。ここで、貼合面70は第1層間絶縁膜30と第2層間絶縁膜130が含むシリコン酸化膜同士が直接接触している。
次に、半導体基板100を除去し、第2層間絶縁膜130を露出させて、第2層間絶縁膜130上に金属膜180を形成する。金属膜180には、例えば、銅、アルミニウム、チタン等の導電性金属が用いられる。
次に、金属膜180上に保護膜190を形成する。保護膜190には、例えば、ポリイミド等の絶縁膜が用いられる。次に、リソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、保護膜190を加工する。これにより、図15に示す構造が得られる。ダイシング領域Rdのうち、保護膜190で被覆されている領域は、クラックストッパ領域Rcsである。クラックストッパ領域Rcsには、第1側壁膜60,160が設けられており、レーザ光またはブレードを用いたダイシング工程においてクラックがシールリング40、140よりも素子形成領域Ra側へ伸展することを抑制する。なお、第1側壁膜60、160が、シールリング40、140と略同じ構成を有する場合を図28に示す。
(ダイシング工程)
次に、図16に示すように、レーザ光Lをダイシング領域Rdの光吸収膜としての第1側壁膜60,160またはその近傍に照射する。レーザ光は、複数の素子形成領域Raのそれぞれの外周に沿って光吸収膜としての第1側壁膜60,160に照射され、第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130内に溝GRを形成する。第1側壁膜60,160は、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130よりもレーザ光Lを吸収し易い材料で構成されている。従って、第1側壁膜60,160は、レーザ光Lを吸収して発熱し、その周囲の第1層間絶縁膜30、130を溶融させる。第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130の少なくとも一部は、アブレーションされて気化し、除去される。これにより、図17に示すように、2つの溝GRがダイシング領域Rdの両側に形成されるとともに、第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130の少なくとも一部が溶融し溶融部が形成される。このとき第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130の溶融しなかった部分を非溶融部とする。
次に、図16に示すように、レーザ光Lをダイシング領域Rdの光吸収膜としての第1側壁膜60,160またはその近傍に照射する。レーザ光は、複数の素子形成領域Raのそれぞれの外周に沿って光吸収膜としての第1側壁膜60,160に照射され、第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130内に溝GRを形成する。第1側壁膜60,160は、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130よりもレーザ光Lを吸収し易い材料で構成されている。従って、第1側壁膜60,160は、レーザ光Lを吸収して発熱し、その周囲の第1層間絶縁膜30、130を溶融させる。第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130の少なくとも一部は、アブレーションされて気化し、除去される。これにより、図17に示すように、2つの溝GRがダイシング領域Rdの両側に形成されるとともに、第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130の少なくとも一部が溶融し溶融部が形成される。このとき第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130の溶融しなかった部分を非溶融部とする。
また、第1側壁膜60,160の少なくとも一部は、レーザ光Lを吸収し自ら溶融し溶融部となる。溶融しなかった第1側壁膜60,160を非溶融部とする。
第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130の溶融部、及び第1側壁膜60,160の溶融部は、第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130の非溶融部及び第1側壁膜60,160の非溶融部に溶着し固化し第2側壁膜80を形成する。すなわち、第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130の溶融部、及び第1側壁膜60,160の溶融部は、溝GRの側面に溶着し固化し第2側壁膜80を形成する。
これより、第2側壁膜80は第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130及び第1側壁膜60,160の成分を含む。
溝GRは、シールリング40、140と同様に、各素子形成領域Raを取り囲むように素子形成領域Raの周囲全体に設けられている。従って、ダイシング領域Rdの延伸方向に対して略垂直方向の断面において、図17に示すように、溝GRは、ダイシング領域Rdの両側に形成される。
次に、ダイシング領域Rdにおいて隣接する溝GR間の金属膜180および第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130をレーザ光で除去する。これにより、図18に示す構造が得られる。
次に、ブレード(図示せず)を用いて、ダイシング領域Rdの半導体基板10を切断する。これにより、隣接する素子形成領域Raが切断され、図19に示すように各半導体チップに個片化される。これにより、図1、図2(A)及び図2(B)に示す半導体装置1が完成する。
以上のように、第1実施形態によれば、ダイシング領域Rdにおいてシールリング40、140の外側にレーザ光の吸収係数の比較的大きな第1側壁膜60,160が形成されている。ダイシング工程において、第1側壁膜60はレーザ光を吸収して熱源として機能し、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130を溶融する。これにより、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130の材料が、第2側壁膜80として第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130の側面および第1側壁膜60の側面に溶着する。さらに、第1側壁膜60は、レーザ光を吸収して自らも溶融し、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130の側面に溶着する。これにより、第2側壁膜80および第1側壁膜60は、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130が素子形成領域Raへ向かって剥離することを抑制することができる。
さらに、第2側壁膜80は、貼合面70の端部も被覆し溶着している。これにより、メモリチップCmとコントローラチップCcとが貼合面70において剥離することを抑制できる。
(第2実施形態)
図20は、第2実施形態による半導体装置の構成例を示す断面図である。第2実施形態による半導体装置2は、第1側壁膜60、160が貼合面70にて互いに接触している点で第1実施形態と異なる。第1側壁膜60、160が貼合面70で接触していることによって、第1側壁膜60、160は、貼合面70の端部を被覆する。これにより、貼合面70における剥離がさらに確実に抑制される。第2実施形態のその他の構成は、第1実施形態の対応する構成と同様でよい。
図20は、第2実施形態による半導体装置の構成例を示す断面図である。第2実施形態による半導体装置2は、第1側壁膜60、160が貼合面70にて互いに接触している点で第1実施形態と異なる。第1側壁膜60、160が貼合面70で接触していることによって、第1側壁膜60、160は、貼合面70の端部を被覆する。これにより、貼合面70における剥離がさらに確実に抑制される。第2実施形態のその他の構成は、第1実施形態の対応する構成と同様でよい。
また、第2実施形態において、第1側壁膜60,160は、それぞれ貼合パッド50,150の形成工程の直前または直後に形成すればよい。これにより、第1側壁膜60,160は、貼合パッド50,150と同様に、それぞれ第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130の表面と面一になり得る。
尚、第1側壁膜60,160上に、或る程度、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130の材料が設けられていても、ダイシング工程においてレーザ光が第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130を溶融するので、第1側壁膜60と第1側壁膜160とは貼合面70で接触することができる。例えば、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130の材料は、第1側壁膜60,160上に約1.5μm程度の厚みで残存していてもよい。また、第1側壁膜60,160がそれぞれシールリング40,140と同じ構成を有する場合には、貼合パッド50,150の形成工程の直前または直後に、第1側壁膜60,160上にさらに第1側壁膜の材料を形成すればよい。これにより、第1側壁膜60、160を貼合面70の端部で接触させ溶着させることができる。
第2実施形態の他の製造工程は、第1実施形態の対応する工程と同様でよい。これにより、第2実施形態は、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
図21は、第3実施形態による半導体装置の構成例を示す断面図である。第3実施形態によれば、第1側壁膜60,160は、半導体基板10、100の表面に対して略垂直方向にそれぞれ複数に分割されている。例えば、第1側壁膜60は、第1側壁膜60a,60bに分割されており、第1側壁膜160は、第1側壁膜160a,160bに分割されている。これにより、レーザ光によって発熱する熱源が多くなり、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130や第1側壁膜60、160が上記垂直方向の広範囲に亘って容易にかつ効率的に溶融され、かつ第1層間絶縁膜30や貼合面70の側面に確実に溶着することができる。第3実施形態のその他の構成は、第1または第2実施形態の対応する構成と同様でよい。
図21は、第3実施形態による半導体装置の構成例を示す断面図である。第3実施形態によれば、第1側壁膜60,160は、半導体基板10、100の表面に対して略垂直方向にそれぞれ複数に分割されている。例えば、第1側壁膜60は、第1側壁膜60a,60bに分割されており、第1側壁膜160は、第1側壁膜160a,160bに分割されている。これにより、レーザ光によって発熱する熱源が多くなり、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130や第1側壁膜60、160が上記垂直方向の広範囲に亘って容易にかつ効率的に溶融され、かつ第1層間絶縁膜30や貼合面70の側面に確実に溶着することができる。第3実施形態のその他の構成は、第1または第2実施形態の対応する構成と同様でよい。
第1側壁膜60,160は、第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130を積層する際に、任意の工程で形成すればよい。例えば、図6に示す工程で、第1側壁膜160を形成した後、図9のシールリング部分140c〜140eのいずれかの形成工程において、第1側壁膜を同時に形成する。これにより、シールリング部分140c〜140eのいずれかの同一層に対応する位置に、複数の第1側壁膜160(例えば、160a、160b)が形成され得る。複数の第1側壁膜60についても同様に形成すればよい。
第3実施形態の他の製造工程は、第1または第2実施形態の対応する工程と同様でよい。これにより、第3実施形態は、第1または第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
図22は、第4実施形態による半導体装置の構成例を示す断面図である。第4実施形態による半導体装置4は、第1側壁膜60,160が第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130の側面全体を被覆している点で第1実施形態と異なる。第1側壁膜60は、第1層間絶縁膜30の側面を半導体基板10の上面から第1層間絶縁膜30の上面まで被覆し、第1側壁膜160は、第2層間絶縁膜130の側面を半導体基板100の上面から第2層間絶縁膜130の上面まで被覆する。これにより、第1側壁膜60,160は、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130の側面および貼合面70の端部に確実に溶着させることができる。第4実施形態のその他の構成は、第1実施形態の対応する構成と同様でよい。よって、第4実施形態は、第1実施形態と同様の効果も得ることができる。
図22は、第4実施形態による半導体装置の構成例を示す断面図である。第4実施形態による半導体装置4は、第1側壁膜60,160が第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130の側面全体を被覆している点で第1実施形態と異なる。第1側壁膜60は、第1層間絶縁膜30の側面を半導体基板10の上面から第1層間絶縁膜30の上面まで被覆し、第1側壁膜160は、第2層間絶縁膜130の側面を半導体基板100の上面から第2層間絶縁膜130の上面まで被覆する。これにより、第1側壁膜60,160は、第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130の側面および貼合面70の端部に確実に溶着させることができる。第4実施形態のその他の構成は、第1実施形態の対応する構成と同様でよい。よって、第4実施形態は、第1実施形態と同様の効果も得ることができる。
(第5実施形態)
図23は、第5実施形態による半導体装置の構成例を示す断面図である。第5実施形態による半導体装置5は、第1側壁膜60,160が半導体基板10の表面に対して略平行方向に互いにずれている点で第1実施形態と異なる。即ち、半導体基板10の表面上方から見たときに、第1側壁膜60,160の位置は一致していない(重複していない)。第5実施形態のその他の構成は、第1実施形態の対応する構成と同様でよい。第5実施形態のような構成であっても、第1実施形態と同様の効果も得ることができる。
図23は、第5実施形態による半導体装置の構成例を示す断面図である。第5実施形態による半導体装置5は、第1側壁膜60,160が半導体基板10の表面に対して略平行方向に互いにずれている点で第1実施形態と異なる。即ち、半導体基板10の表面上方から見たときに、第1側壁膜60,160の位置は一致していない(重複していない)。第5実施形態のその他の構成は、第1実施形態の対応する構成と同様でよい。第5実施形態のような構成であっても、第1実施形態と同様の効果も得ることができる。
(第6実施形態)
上記実施形態のように、第1側壁膜60,160の長さ、幅、個数は、特に限定しない。
上記実施形態のように、第1側壁膜60,160の長さ、幅、個数は、特に限定しない。
しかし、図1に示すシールリング40,140と第1側壁膜60,160との間の間隔D1、D2は、レーザ光の照射位置のばらつき、あるいは、シールリング40,140に対する熱の影響を考慮して設定される。例えば、レーザ光の照射位置のばらつきが、約4μmとし、第1側壁膜60,160から約5μmの範囲の第1層間絶縁膜30,第2層間絶縁膜130が溶融するものとする。即ち、レーザ光Lによる熱影響範囲(HAZ(Heat Affected Zone))が約5μmとする。この場合、もし、間隔D1、D2が約9μm以下であれば、レーザ光の照射位置がシールリング40,140側にずれたときに、第1側壁膜60,160からの熱がシールリング40,140に到達してシールリング40、140が溶融してしまう可能性がある。一方、間隔D1、D2を約9μm以上であれば、レーザ光の照射位置がシールリング40,140側にずれても、第1側壁膜60,160からの熱がシールリング40,140に充分に届かないので、シールリング40、140が溶融することを抑制することができる。
第6実施形態のその他の構成は、第1実施形態の対応する構成と同様でよい。従って、第6実施形態は、第1実施形態と同様の効果も得ることができる。
(第7実施形態)
図24は、第7実施形態による半導体装置の構成例を示す平面図である。図24に示す第1側壁膜60、160の幅(半導体基板10の表面に対して略平行方向の幅)は、第1実施形態のそれより広い。第1側壁膜60、160は、第2側壁膜80の側面から露出されており、半導体チップの外縁全体に設けられている。半導体装置7のその他の構成は、第1実施形態の対応する構成と同様でよい。
図24は、第7実施形態による半導体装置の構成例を示す平面図である。図24に示す第1側壁膜60、160の幅(半導体基板10の表面に対して略平行方向の幅)は、第1実施形態のそれより広い。第1側壁膜60、160は、第2側壁膜80の側面から露出されており、半導体チップの外縁全体に設けられている。半導体装置7のその他の構成は、第1実施形態の対応する構成と同様でよい。
図25は、図24の25−25線に沿った断面を示す図である。図25に示すように、第1側壁膜60、160は、シールリング40、140からそれぞれ間隔D1,D2だけ離れた位置から第2側壁膜80の外側面まで設けられている。このように、第1側壁膜60、160は、第2側壁膜80によって被覆されていなくてもよい。この場合であっても、第1側壁膜60、160は、第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130の側面に溶着されているので、第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130の剥離を抑制する効果を有する。尚、図25は、第7実施形態を第1実施形態に適用した断面を示している。しかし、第7実施形態は、第2〜第6実施形態のいずれに適用してもよい。即ち、第1側壁膜60、160の長さ、個数は、特に限定しない。これにより、第7実施形態は、第1〜第6実施形態のいずれかの効果を得ることができる。
また、図示しないが、図2のような断続的な第1側壁膜60、160の幅(半導体基板10の表面に対して略平行方向の幅)を第7実施形態と同様に変更してもよい。さらに、図示しないが、第1側壁膜60、160の幅は、逆に第1実施形態のそれより狭くてもよい。
(第8実施形態)
図26は、第8実施形態による半導体装置の構成例を示す断面図である。第8実施形態による半導体装置8は、複数のシールリング40および複数のシールリング140が設けられている点で第1実施形態と異なる。複数のシールリング40は同じ構成および同じ機能を有する。複数のシールリング140は同じ構成および同じ機能を有する。第8実施形態のその他の構成は、第1実施形態の対応する構成と同様でよい。よって、第8実施形態は、第1実施形態と同様の効果も得ることができる。
図26は、第8実施形態による半導体装置の構成例を示す断面図である。第8実施形態による半導体装置8は、複数のシールリング40および複数のシールリング140が設けられている点で第1実施形態と異なる。複数のシールリング40は同じ構成および同じ機能を有する。複数のシールリング140は同じ構成および同じ機能を有する。第8実施形態のその他の構成は、第1実施形態の対応する構成と同様でよい。よって、第8実施形態は、第1実施形態と同様の効果も得ることができる。
ここで、隣接するシールリング140間の間隔D3は、間隔D1よりも狭いことが好ましい。また、隣接するシールリング40間の間隔D4は、間隔D2よりも狭いことが好ましい。即ち、第1側壁膜60は、第1間隔としてのD3よりも広い間隔D1を空けて複数のシールリング40の外側に設けられている。第1側壁膜160は、第1間隔としてのD4よりも広い間隔D2を空けて複数のシールリング140の外側に設けられている。間隔D3,D4は、半導体装置8の微細化のためにD1、D2よりも狭くしてよい。一方、間隔D1、D2は、第1側壁膜60、160からの熱がシールリング40、140に影響しないように或る程度拡げる必要がある。従って、D1>D3、D2>D4であることが好ましい。
並列配置するシールリング40、140の個数は、それぞれ3つ以上であってもよい。また、第7実施形態は、第2〜第6実施形態のいずれに適用してもよい。これにより、第7実施形態は、第1〜第6実施形態のいずれかの効果を得ることができる。
第7実施形態を第6実施形態に適用する場合、第1間隔D3を約1μmとすると、複数のシールリング140のうち最も外側のシールドリングと第1側壁膜160との間の間隔は、9μm以上であることが好ましい。第1間隔D4を約1μmとすると、複数のシールリング40のうち最も外側のシールドリングと第1側壁膜60との間の間隔は、9μm以上であることが好ましい。
(第9実施形態)
図27は、第9実施形態による半導体装置の製造方法を示す断面図である。第1実施形態では、ダイシング工程において、比較的幅の狭い複数のレーザ光Lをダイシング領域Rdの第1側壁膜60,160またはその近傍に照射する。これに対し、第9実施形態によるダイシング工程では、比較的幅の広い1つのレーザ光L2が、隣接する第1側壁膜60間および隣接する第1側壁膜160間のダイシング領域Rd全体に照射される。
図27は、第9実施形態による半導体装置の製造方法を示す断面図である。第1実施形態では、ダイシング工程において、比較的幅の狭い複数のレーザ光Lをダイシング領域Rdの第1側壁膜60,160またはその近傍に照射する。これに対し、第9実施形態によるダイシング工程では、比較的幅の広い1つのレーザ光L2が、隣接する第1側壁膜60間および隣接する第1側壁膜160間のダイシング領域Rd全体に照射される。
これにより、各ダイシング領域Rdにおいて、レーザ光L2を1回照射するだけで、図18と同様の構造が得られる。第9実施形態のその他の工程は、第1〜第8実施形態のいずれかの工程と同様でよい。これにより、第9実施形態は、第1〜第8実施形態のいずれかと同様の効果も得ることができる。
(第10実施形態)
図28は、第10実施形態による半導体装置の製造方法を示す断面図である。第10実施形態では、第1側壁膜60、160が、それぞれシールリング40、140と略同じ構成を有し、略同じ高さ位置に形成されている。これにより、半導体装置1の製造工程の複雑化および長期化を抑制することができる。第10実施形態のその他の工程は、第1〜第9実施形態のいずれかの工程と同様でよい。これにより、第10実施形態は、第1〜第9実施形態のいずれかと同様の効果も得ることができる。
図28は、第10実施形態による半導体装置の製造方法を示す断面図である。第10実施形態では、第1側壁膜60、160が、それぞれシールリング40、140と略同じ構成を有し、略同じ高さ位置に形成されている。これにより、半導体装置1の製造工程の複雑化および長期化を抑制することができる。第10実施形態のその他の工程は、第1〜第9実施形態のいずれかの工程と同様でよい。これにより、第10実施形態は、第1〜第9実施形態のいずれかと同様の効果も得ることができる。
上記実施形態において、レーザ光には約355nmの紫外線を用いた。波長400nm以上の可視、赤外線レーザ光を使用する場合であっても、その波長における第1側壁膜60、160の吸収率が第1層間絶縁膜30、第2層間絶縁膜130よりも大きくなるようにすれば上記実施形態の効果を得ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
Cc コントローラチップ、Cm メモリチップ、10,100 半導体基板、20 半導体素子、30,130 層間絶縁膜、40,140 シールリング、50,150 貼合パッド、60,160 剥離抑制膜、70 貼合面、80 側壁絶縁膜、120 メモリセルアレイ
Claims (13)
- 半導体基板と、
前記半導体基板に設けられた半導体素子と、
前記半導体素子を被覆する第1絶縁膜と、
前記第1絶縁膜の側部に設けられ、紫外線の吸収係数が前記第1絶縁膜よりも大きい第1側壁膜とを備えた半導体装置。 - 前記第1側壁膜はシリコン窒化膜を含む、請求項1に記載の半導体装置。
- 前記第1側壁膜は、金属膜を含む、請求項1に記載の半導体装置。
- 前記第1側壁膜は、タングステン、チタン、アルミの少なくとも一つを含む、請求項3に記載の半導体装置。
- 第1側壁膜の外側を被覆する第2側壁膜を備えた請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の半導体装置。
- 前記第1絶縁膜は、第1層間絶縁膜と前記第1層間絶縁膜の上方に設けられた第2層間絶縁膜とを含み、
第1側壁膜または前記第2側壁膜は前記第1層間絶縁膜と前記第2層間絶縁膜との界面に直接接触する請求項5に記載の半導体装置。 - 前記半導体素子は、前記半導体基板上に設けられ、前記第1層間絶縁膜に覆われた第1半導体回路と、該第1半導体素子の上方に設けられた第2半導体回路とを含む、請求項6に記載の半導体装置。
- 前記第1半導体回路はCMOS回路であり前記第2半導体回路はメモリセルであるか、または、前記第1半導体回路はメモリセルであり前記第2半導体回路はCMOS回路である請求項7に記載の半導体装置。
- 前記半導体基板に垂直な方向に沿って、前記界面にわたり設けられた導電体が縦断する請求項6に記載の半導体装置。
- 前記導電体は銅を含む請求項9に記載の半導体装置。
- 前記界面は、前記第1層間絶縁膜が含むシリコン酸化膜と、前記第2層間絶縁膜が含むシリコン酸化膜とが接する面である請求項6に記載の半導体装置。
- 前記半導体素子の周囲を取り囲むシールリングをさらに備え、
前記第1側壁膜は、前記シールリングよりも外側に設けられており、前記シールリングと同一の材料を含む、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 半導体基板と、前記半導体基板に設けられた複数の半導体素子と、前記半導体基板を被覆する第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜内に設けられ、紫外線の吸収係数が前記第1絶縁膜よりも大きく、前記半導体基板に垂直な方向から見たときに前記複数の半導体素子の周囲に形成された光吸収膜と、を備えた半導体基板に対し、 前記複数の半導体素子の周囲に沿って、紫外線レーザ光を照射して前記第1絶縁膜内に溝を形成し、前記第1絶縁膜の側面に前記光吸収膜の少なくとも一部を含む第1側壁膜を形成し、
隣接する前記第1側壁膜の間をブレードにより切断することを具備する半導体装置の製造方法。
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