JP2021017641A5 - - Google Patents

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上記カルボン酸がクエン酸、シュウ酸、エチレンジアミン四酢酸又はこれらの組み合わせであることが好ましい。上記カルボン酸がクエン酸、シュウ酸、エチレンジアミン四酢酸又はこれらの組み合わせであることで、酸化銅の低減効果をより向上できる。上記酸化銅の低減効果としては、銅ナノインク状態の時の銅ナノ粒子の酸化抑制、塗工後の塗工膜に含まれる銅ナノ粒子の酸化抑制、熱処理中の酸化銅の還元等の効果が挙げられる。
上記カルボン酸がクエン酸、シュウ酸、エチレンジアミン四酢酸又はこれらの組み合わせであることが好ましい。上記カルボン酸がクエン酸、シュウ酸、エチレンジアミン四酢酸又はこれらの組み合わせであることで、酸化銅の低減効果をより向上できる。
(4)添加する工程
次に、上記銅ナノ粒子の分散液に添加剤としてポリエチレンイミン(PEI)、ポリビニルアルコール(PVA)、クエン酸、シュウ酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トリエタノールアミン(TEA)等を用いた。そして、純水により濃度を調整し、表1に記載の条件で添加剤を添加して銅ナノインクを製造した。なお、以下の表1中の「-」は、該当する成分を用いなかったことを示す。
(銅ナノインクの塗工膜の焼成過程における二酸化炭素の確認及び酸化銅濃度)
Bruker AXS社製熱重量質量分析同時測定装置(TG-DTA2020SA/MS9610)にて銅ナノインク塗工膜の焼成過程における酸化銅還元による二酸化炭素の発生が確認できた。
また、図1は、試験番号10の銅ナノインクの塗工膜の焼成過程における酸化銅濃度を示すグラフである。上記酸化銅濃度は、住友電工社製「SAGA-LS BL16」(ビームライン:硬X線)を用いて、X線回折装置(XRD)による透過法にて測定した。
表1に示すように、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール及びカルボン酸を含有する銅ナノインクを用いて焼結体層を形成した試験番号1~試験番号24のプリント配線板用基板は、銅ナノインクの性状、塗工膜及び焼結体層の酸化銅濃度に対する抑制効果、並びにベースフィルム及び焼結体層間の剥離強度が良好であった。
さらに、カルボン酸としてシュウ酸又はエチレンジアミン四酢酸を用いた試験番号22及び試験番号24、並びにクエン酸とともにトリエタノールアミンを添加した試験番号24も良好な結果が得られた。
また、図1から当該銅ナノインクの塗工膜の焼成過程においては、時間とともに酸化銅が還元されて酸化銅濃度が減少していることがわかる。

Claims (7)

  1. 平均粒子径が200nm以下の銅ナノ粒子と、
    上記銅ナノ粒子を分散する溶媒と、
    ポリエチレンイミンと、
    ポリビニルアルコールと、
    カルボン酸と
    を含有する銅ナノインク。
  2. 上記カルボン酸がクエン酸、シウ酸、エチレンジアミン四酢酸又はこれらの組み合わせである請求項1に記載の銅ナノインク。
  3. 上記カルボン酸の含有割合が0.8質量%以上2.8質量%以下であり、
    上記ポリエチレンイミンの含有割合が1.0質量%以上3.5質量%以下である請求項1又は請求項2に記載の銅ナノインク。
  4. トリエタノールアミンをさらに含有する請求項1、請求項2又は請求項3に記載の銅ナノインク。
  5. 絶縁性を有するベースフィルムと、
    上記ベースフィルムの表面に直接又は間接に積層される銅ナノ粒子の焼結体層と
    を備え、
    上記焼結体層が銅ナノインクの塗工膜中の銅ナノ粒子の焼結により得られる焼結体から構成され、
    上記銅ナノインクがポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、カルボン酸、平均粒子径200nm以下の銅ナノ粒子及びこの銅ナノ粒子を分散する溶媒を含有するプリント配線板用基板。
  6. 上記ベースフィルムと上記焼結体層との間の150℃で7日間保持後における剥離強度が、5.0N/cm以上である請求項5に記載のプリント配線板用基板。
  7. 平均粒子径が200nm以下の銅ナノ粒子とこの銅ナノ粒子を分散する溶媒とを含有する銅ナノインクの製造方法であって、
    液相還元法により上記銅ナノ粒子を析出する工程と、
    上記析出する工程で析出された上記銅ナノ粒子を分離する工程と、
    上記分離する工程で得られた上記銅ナノ粒子を上記溶媒に分散させる工程と、
    上記分散させる工程で調製された分散液にポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール及びカルボン酸を添加する工程と
    を備える銅ナノインクの製造方法。
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