JP2021015123A - 油脂状態測定装置及びフライヤー - Google Patents

油脂状態測定装置及びフライヤー Download PDF

Info

Publication number
JP2021015123A
JP2021015123A JP2020172703A JP2020172703A JP2021015123A JP 2021015123 A JP2021015123 A JP 2021015123A JP 2020172703 A JP2020172703 A JP 2020172703A JP 2020172703 A JP2020172703 A JP 2020172703A JP 2021015123 A JP2021015123 A JP 2021015123A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
oil
fat
acid value
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020172703A
Other languages
English (en)
Inventor
卓也 白田
Takuya Shirata
卓也 白田
武田 稔
Minoru Takeda
稔 武田
康仁 井田
Yasuhito Ida
康仁 井田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nabtesco Corp
Original Assignee
Nabtesco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nabtesco Corp filed Critical Nabtesco Corp
Publication of JP2021015123A publication Critical patent/JP2021015123A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/25Colour; Spectral properties, i.e. comparison of effect of material on the light at two or more different wavelengths or wavelength bands
    • G01N21/27Colour; Spectral properties, i.e. comparison of effect of material on the light at two or more different wavelengths or wavelength bands using photo-electric detection ; circuits for computing concentration
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/02Food
    • G01N33/03Edible oils or edible fats

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Frying-Pans Or Fryers (AREA)

Abstract

【課題】油脂の状態を手軽に検出でき、且つその精度を向上することのできる油脂状態測定装置、油脂状態測定装置を備えたフライヤー、及び油脂状態測定方法を提供する。【解決手段】油脂状態測定装置1は、油脂を透過した可視光域の光のR値、G値、及びB値のうち少なくとも2つに基づいて油脂の酸価を測定する測定部31を備える。測定部31は、R値、G値及びB値のうち最小値を示す値と最大値を示す値との差から算出される最大色差に基づき酸価を測定する。【選択図】図1

Description

本発明は、油脂の状態を測定する油脂状態測定装置、油脂状態測定装置を備えたフライヤー、及び油脂状態測定方法に関する。
食品に含有される油脂が劣化すると、味が変化したり、異臭がしたりする等の問題が生じるため、食品に含有される油脂又は食品の加工に用いられる油脂については基準が設けられている。食品用の油脂が劣化した状態は、油脂に含まれる脂肪酸に酸素が結合した状態、すなわち油脂が分解されることにより遊離脂肪酸の量が多くなった状態等とされている。このうち、食品の単位量あたりの遊離脂肪酸の量を示すものは「酸価」であり、食品に使用される上記基準において測定項目の一つとして用いられている。
酸価は、試料1g中に含有される遊離脂肪酸、樹脂酸などを中和するのに用いる水酸価カリウムの量(mg)としてJIS−K0070等の規格で定義されている。酸価の値を正確に知るには、中和滴定法、電位差滴定法等の測定方法が用いられる。
しかし、食用油脂の状態を日常的に管理するために、調理場等において、それらの測定方法により酸価を測定するのは現実的ではない。そこで、酸価を手軽に測定できる方法として、試験紙を用いた測定方法が普及している。この試験紙は、指示薬等が濾紙に含浸されたものである。試験紙を用いた測定方法では、ユーザが試験紙に食用油脂を付着させて試験紙の色を変化させ、変化後の色を、酸価と関連付けられた色見本と見比べて食用油脂の酸価の値を判定する。
また、他の方法として、容器内の食用油脂と、劣化度を判断する基準となる色を付した色部材とを、二つの開口部を有する比色マスクを介してユーザが見比べて、食用油脂の劣化度を判定する方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
登録実用新案第3196157号公報
しかし、上記の各測定方法は、手軽に測定できる利点を有する反面、ユーザが試験紙や容器内の食用油脂の色を肉眼で判定する官能検査である。また、測定に熟達したユーザが酸価の測定を行うとは限らない。このため、当該測定方法を通じて得られた酸価の精度が必ずしも高いとはいえず、測定するユーザの間でばらつきが生じる問題がある。すなわち、試験紙や容器内の食用油脂の色が複数の色見本のいずれとも一致しない場合には、測定対象の色が、どの組み合わせの色見本の中間色となるかを判断し、その組み合わせの色見本の酸価の間の値が、測定対象となる食用油脂の酸価であると概算するしかない。また、色の見え方には個人差があり、測定環境によって色の見え方が異なることがあるため、試験紙や食用油脂の色が同じであっても複数のユーザの間、又は測定環境の違いによって判定結果が異なる場合がある。なお、こうした課題は、食用油脂に限らず、潤滑油等、他の用途で用いられる油脂の酸価を検出する場合においても概ね共通したものである。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、油脂の状態を手軽に検出でき、且つその精度を向上することのできる油脂状態測定装置、油脂状態測定装置を備えたフライヤー、及び油脂状態測定方法を提供することにある。
上記課題を解決する油脂状態測定装置は、油脂の状態を測定する油脂状態測定装置であって、前記油脂を透過した可視光域の光のR値、G値、及びB値のうち少なくとも2つに基づいて前記油脂の酸価を測定する酸価測定部を備える。
発明者らは、油脂の酸価と油脂の色のR値(RGBカラーモデルの赤色成分)、G値(RGBカラーモデルの緑色成分)、及びB値(RGBカラーモデルの青色成分)との間に相関性があることを見出した。上記構成によれば、油脂の酸価が、油脂中に可視光を透過させることで測定されるため、従来の酸価を求めるための滴定法に比べて、手軽に測定することができる。また、酸価検出部によって透過光のR値、G値及びB値のうち少なくとも2つに基づいて酸価を測定するため、試験紙を用いた酸価の測定に比べ、精度を高めるとともに、測定者の間で生じるばらつきも抑制することができ、油脂の酸価について客観的な情報を得ることができる。さらに、可視光を用いるため、より高い波長を用いる場合に比べ、減衰しにくいので外乱に強くすることができる。また、R値、G値及びB値のうち少なくとも2つを用いるため、照明等の影響を相殺することができる。
上記油脂状態測定装置について、前記酸価測定部は、R値、G値及びB値のうち最小値を示す値と最大値を示す値との差から算出される最大色差に基づき酸価を測定することが好ましい。
上記構成では、酸価の算出に色差を用いるため、測定環境の照明光の影響が差し引かれて相殺される。そのため、測定環境が測定結果に及ぼす影響を低減することができる。
上記油脂状態測定装置について、前記酸価測定部は、前記R値とB値との差から算出される色差に基づき酸価を算出することが好ましい。
発明者らは、油脂の酸価が上昇すると、R値、G値及びB値のいずれもが低下するが、B値の変化量が最も大きく、R値の変化量が最も小さいことを見出した。即ち、最も変化が大きいB値と最も変化が小さいR値との色差は、R値とG値との色差、G値とB値との色差に比べて大きくなる。上記構成では、B値とR値との色差に基づき酸価を算出するため、酸価が僅かに変化しても、酸価の変化を色差の変化として検出することができ、ひいては測定感度を高めることができる。
上記油脂状態測定装置は、前記油脂を透過した光の明度に基づき色差又は酸価を補正する補正部を備えることが好ましい。
食品残渣やスラッジ等の不純物が多くなると、油脂の明度が低下する。上記構成では、明度によって色差又は酸価が補正されるので、食品残渣やスラッジ等の不純物の混入が酸価の値に及ぼす影響を抑えることができる。このため、不純物の有無に関わらず、酸価を正確に測定することができる。
上記油脂状態測定装置は、前記油脂に接触する物体に関する物体情報を取得する情報取得部を備え、前記酸価測定部は、前記物体情報に基づき前記酸価を求めることが好ましい。
色又は色差が同じであっても、酸価が異なる場合がある。これについて発明者らが研究した結果、色又は色差と酸価との関係は、油脂に接触する物体毎に似た傾向となることが明らかとなった。上記構成によれば、物体情報に基づき酸価が補正されるので、油脂に接触する物体の種類によらず、油脂の酸価を正確に検出することができる。
上記油脂状態測定装置について、前記酸価測定部は、前記R値、G値、及びB値のうちいずれか2つから色差を算出し、前記色差の算出に使用されなかったR値、G値又はB値で補正することにより前記酸価を測定することが好ましい。
上記構成によれば、色差の算出に用いた2つの値以外の値も補正に用いられるので、酸価の測定精度をさらに高めることができる。
上記油脂状態測定装置は、前記油脂を透過した光の明度に基づき不純物の混入度合を検出する不純物検出部を備えることが好ましい。
上記油脂状態測定装置は、前記酸価測定部により測定された酸価を報知する報知部を備えることが好ましい。
油脂の酸価が報知部によってユーザに報知されるので、ユーザは油脂の酸価をその場ですぐに確認することができる。
上記課題を解決する油脂状態測定装置は、油脂の状態を測定する油脂状態測定装置であって、前記油脂を透過した可視光域の光のR値、G値、及びB値のうち少なくとも1つに基づいて前記油脂の酸価を測定する酸価測定部を備える。
上記構成では、油脂の酸価に加え、食品残渣や機械からでるスラッジ等の不純物の混入度合を測定可能であるため、油脂の状態に関する情報をより広範囲に得ることができる。
上記油脂状態測定装置は、可視光域の光を出射する発光部と、前記発光部が出射した可視光域の光を検出する受光部と、前記油脂を流入させる測定室と、を備え、前記測定室は、前記発光部から前記受光部までの光路上に配置され、当該光路上にある測定室の一部に前記可視光域の光を透過させる透過部を有することが好ましい。
上記構成によれば、油脂の状態を測定する際には、測定室を油脂に浸し、その開口部から測定室に油脂を流入させればよいため、サンプルを採取するタイプの測定方法に比べ、発光部や受光部を高温の油脂に曝すことなく、油脂の状態をリアルタイムに検出することができる。
上記油脂状態測定装置は、油槽に貯留された前記油脂を加熱する加熱部を有するフライヤーに用いられ、前記測定室は前記油槽内に設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、フライヤーの油槽に貯留された油脂の状態を手軽に検出でき、且つその精度を向上することができる。
上記油脂状態測定装置について、前記測定室は、前記加熱部の下方に設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、加熱部の下方は油槽内の油脂の温度が比較的低いので、測定室を形成している周辺部材を含む部材に求められる耐熱性を抑制することができる。
上記油脂状態測定装置は、油槽に貯留された前記油脂を加熱する加熱部を有するフライヤーに用いられ、前記油槽内の前記油脂を取り出す採取部を備え、前記測定室は前記採取部に設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、油槽内から油脂を採取部に取り出して油脂への気泡等の混入を抑制した状態で、フライヤーの油槽に貯留された油脂の状態を手軽に検出でき、且つその精度を向上することができる。
上記課題を解決するフライヤーは、油槽に貯留された前記油脂を加熱する加熱部を有するフライヤーであって、上記油脂状態測定装置を備える。
上記構成によれば、フライヤーの油槽に貯留された油脂の状態を手軽に検出でき、且つその精度を向上することができる。
上記課題を解決する油脂状態測定方法は、油脂の状態を測定する油脂状態測定方法であって、酸価測定部が、前記油脂を透過した可視光域の光のR値、G値、及びB値のうち少なくとも1つに基づいて前記油脂の酸価を測定する。
発明者らは、油脂の酸価と油脂の色のR値(RGBカラーモデルの赤色成分)、G値(RGBカラーモデルの緑色成分)、及びB値(RGBカラーモデルの青色成分)の少なくとも1つとの間に相関性があることを見出した。上記構成もしくは方法によれば、油脂の酸価が、油脂中に可視光を透過させることで測定されるため、従来の酸価を求めるための滴定法に比べて、手軽に測定することができる。また、酸価検出部によって透過光のR値、G値及びB値のうち少なくとも1つに基づいて酸価を測定するため、試験紙を用いた酸価の測定に比べ、精度を高めるとともに、測定者の間で生じるばらつきも抑制することができ、油脂の酸価について客観的な情報を得ることができる。さらに、可視光を用いるため、より高い波長を用いる場合に比べ、減衰しにくいので外乱に強くすることができる。
本発明によれば、油脂の状態を手軽に検出でき、且つその精度を向上することができる。
油脂状態測定装置の第1実施形態において、その概略構成を示す図。 油脂の酸価とR値、G値、B値との関係の一例を示すグラフ。 同実施形態において測定部が用いる相関情報を示すグラフ。 油脂状態測定装置の第2実施形態において測定部が用いる相関情報を示すグラフ。 油脂状態測定装置の第3実施形態において測定部が用いる相関情報を示すグラフ。 油脂状態測定装置の第4実施形態において、その概略構成を示す図。 油脂状態測定装置の第5実施形態において、その概略構成を示す図。 油脂状態測定装置の第6実施形態において、その概略構成を示す図。 油脂状態測定装置の第7実施形態において、その概略構成を示す図。 油脂状態測定装置の第7実施形態において、その変形例の概略構成を示す図。 油脂状態測定装置の第8実施形態において、その概略構成を示す図。 油脂状態測定装置の第9実施形態において、その概略構成を示す図。 油脂状態測定装置の第10実施形態において、その概略構成を示す図。 油脂状態測定装置の第10実施形態において、その概略構成を示す別の図。 油脂状態測定装置の第11実施形態において、その概略構成を示す図。 油脂状態測定装置の第12実施形態において、その概略構成を示す図。
(第1実施形態)
以下図1〜図3を参照して、油脂状態測定装置の第1実施形態を説明する。本実施形態の油脂状態測定装置は、食用油脂の酸価を検出する装置である。食用油脂は、物体(投入物)として食材を揚げる揚げ物調理器であるフライヤーに貯留されて加熱されて用いられ、食材を揚げることを繰り返すことで劣化が進行する。
図1に示すように、油脂状態測定装置1は、検出センサ10及び検出センサ10に接続された携帯端末30を備えている。
検出センサ10は、ハウジング11と、ハウジング11の上部を覆うカバー19と、ハウジング11の下部に収容されるホルダ15とを備えている。ハウジング11、カバー19及びホルダ15は、アルミニウム合金等の金属、又は樹脂からなる。ホルダ15には、透過部としての第1プリズム21及び第2プリズム22が測定室としての間隙17を介して対向した状態で支持されている。間隙17は、第1プリズム21及び第2プリズム22の先端側に、開口を有する。
ハウジング11は、第1収容部11aを備えている。第1収容部11aはカバー19によって覆われている。ハウジング11及びカバー19によって区画される空間には、回路基板12が収容されている。回路基板12は、ボルト11cによりホルダ15に固定されている。回路基板12の底面には、1つの発光部13と、1乃至複数の受光部14とが実装されている。
発光部13は、白色の可視光域の光を出射する光源であって、白色LED等から構成される。発光部13は、光を第1プリズム21に出射可能な向きで回路基板12に固定されている。各受光部14は、R(赤)、G(緑)、B(青)といった色成分毎に光の強度を検出するセンサであって、フォトダイオードやカラーフィルタを備えている。各受光部14は、第2プリズム22側から出射される光を受光可能な位置にそれぞれ固定されている。
ホルダ15には、発光部13が出射した光を通過させる第1通過孔11dが貫通している。第1通過孔11dのうち発光部13側の端部に対して反対側となる端部には第1プリズム21が設けられている。また、ホルダ15には、間隙17を通過し、第2プリズム22によって反射した光が通過する第2通過孔11eが貫通している。受光部14は、第2通過孔11eの内側を通過した光を受光可能な位置に取り付けられている。第2通過孔11eのうち、受光部14側の端部に対して反対側となる端部には第2プリズム22が設けられている。
また回路基板12の上面には、信号線及び電源線が束ねられた信号・電源線18が接続されている。各受光部14が検出した色成分毎の光強度は、例えば回路基板12に設けられた変換回路によって電圧信号等に変換されて信号・電源線18を介して携帯端末30に送信される。
携帯端末30は、各種演算を行う測定部31を備える。測定部31は、演算部、揮発性記憶部及び不揮発性記憶部を有し、検出センサ10から入力した検出信号を用いて、不揮発性記憶部に格納されたプログラムを実行することにより各種演算を行う。測定部31は、酸価測定部、投入物情報取得部として機能する。また、携帯端末30は、報知部及び入力部としてのタッチパネルディスプレイ32を備える。
また測定部31は、受光部14から入力した検出信号に応じて、透過光のR(赤)の強度を示すR値、G(緑)の強度を示すG値、B(青)の強度を示すB値を算出する。また、測定部31は、R値、G値、及びB値に基づき、最大色差D、明度ΔEを算出する。
最大色差Dは、以下の式(1)で求めることができる。「MAX(R,G,B)」は、受光部14からの検出信号から得られたR値、G値、B値のうち最大となる値である。「MIN(R,G,B)」は、R値、G値、B値のうち最小となる値である。
Figure 2021015123
測定部31は、最大色差D及び酸価の関係を示す相関情報を不揮発性記憶部に記録している。この相関情報は、最大色差Dを変数とする酸価を求める演算式でもよいし、最大色差Dと酸価とのマップでもよく、その情報の態様については特に限定されない。
測定部31は、相関情報を用いて、算出した最大色差Dに応じた酸価を求める。そして、測定部31は、求めた酸価をタッチパネルディスプレイ32に出力する。
タッチパネルディスプレイ32は、測定部31から出力された酸価を、例えば「1.0」のように数値で表示する。ユーザは、ディスプレイに表示された数値を、劣化の基準とされる値と比較して、食用油脂の交換や継ぎ足しのタイミングを判断する。
図2及び図3を参照して、相関情報について説明する。
図2に示すグラフは、横軸が酸価、縦軸が光の強度、すなわちR値、G値、B値を示す。R値、G値、B値はすべて、酸価が大きくなるに伴い低下する。R値、G値、及びB値のうち、B値は、酸価が大きくなるに伴い、最も大きく低下する。また、R値、G値、及びB値のうち、R値は、酸価の増大に伴う低下量が最も小さい。R値、G値、及びB値のうち最大値を示す値はR値であり、最小値を示す値はB値であることが発明者らの実験等によりわかっている。したがって、最大色差Dは、R値からB値を減算した値となる。
図3に示すグラフの横軸は酸価であり、縦軸は最大色差Dである。曲線Aは、食用油脂に投入される食材が食肉である場合の酸価及び最大色差の変化を示し、曲線Bは、食用油脂に投入される食材が野菜である場合の酸価及び最大色差の変化を示す。測定部31の不揮発性記憶部には、このグラフのデータが、テーブル、数式又はマップ等の状態で格納されている。このグラフは、食用油脂の種類毎、食材毎に予め作成されたものである。例えば、フライヤーに入れられて使用された食用油脂を定期的に回収し、その回収した食用油脂を測定対象としている。そして測定対象の食用油脂を検出センサ10によって測定し、その結果である最大色差D及び酸価に基づき相関情報が作成されている。図3のグラフにおいて曲線A,Bを比較すると、最大色差Dが同じ値であるとき、曲線Aの酸価は、曲線Bの酸価よりも小さい。
次に、油脂状態測定装置の動作について説明する。ユーザはタッチパネルディスプレイ32を操作して、測定対象の食用油脂が、食肉用の食用油脂か野菜用の食用油脂かを選択する。測定部31は、タッチパネルディスプレイ32から物体情報である食材情報を取得する。
また、ユーザは、検出センサ10の間隙17を測定対象の食用油脂に浸すために検出センサ10を所定の位置に設置する。さらに、ユーザは、検出センサ10を作動させて、発光部13から白色光を出射させる。なお、透過光のR値とB値や、透過光のG値とB値など、特定の組み合わせでのみ照射する場合は、白色LED等の代わりに、赤色と青色成分のみ含む光や、緑色と青色成分のみ含む光を発光可能なLED等を用いることができる。
測定部31は、受光部14から入力した信号に基づき、R値、G値、及びB値を算出し、そのうち最大値を示す値から最小値を示す値を減算して最大色差Dを演算する。また、測定部31は、不揮発性記憶部に格納された相関情報を読み出し、タッチパネルディスプレイ32で選択された食材に応じた情報を抽出する。そして、測定部31は、相関情報に基づき、最大色差Dに対応する酸価を求める。測定部31は、酸価を求めると、タッチパネルディスプレイ32に数値で出力する。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)食用油脂の酸価が、食用油脂中に可視光域の光を透過させることで測定されるため、従来の酸価を求めるための滴定法に比べて、手軽に測定することができる。また、測定部31によって透過光のR値、G値及びB値のうち少なくとも2つに基づいて酸価を数値にて判定するため、試験紙を用いた酸価の測定に比べ、精度を高めるとともに、測定者の間で生じるばらつきも抑制することができ、食用油脂の酸価について客観的な情報を得ることができる。さらに、可視光を用いるため、より高い波長を用いる場合に比べ、減衰しにくいので外乱に強くすることができる。また、R値、G値及びB値のうち少なくとも2つを用いるため、照明等の影響を相殺することができる。
(2)酸価の算出に最大色差Dを用いるため、測定環境の照明光の影響が差し引かれて相殺される。そのため、測定環境が測定結果に及ぼす影響を低減することができる。
(3)食用油脂の酸価に対して最も変化が大きいB値と最も変化が小さいR値との色差は、R値とG値との色差、G値とB値との色差に比べて大きくなる。よって、B値とR値との色差に基づき酸価を算出するため、酸価が僅かに変化しても、酸価の変化を色差の変化として検出することができ、ひいては測定感度を高めることができる。
(4)最大色差Dが同じであっても、酸価が異なる場合がある。これについて発明者らが研究した結果、最大色差Dと酸価との関係は、投入された食材毎に似た傾向となることが明らかとなった。よって、食材情報に基づき酸価が補正されるので、投入された食材の種類によらず、油脂の酸価を正確に検出することができる。
(5)油脂の状態を測定する際には、測定室である間隙17を食用油脂に浸し、間隙17の開口部から食用油脂を流入させればよいため、サンプルを採取するタイプの測定方法に比べ、発光部13や受光部14を高温の油脂に曝すことなく、食用油脂の状態をリアルタイムに検出することができる。
(6)食用油脂の酸価が報知部としてのタッチパネルディスプレイ32によってユーザに報知されるので、ユーザは油脂の酸価をその場ですぐに確認することができる。
(第2実施形態)
次に図4を参照して、油脂状態測定装置の第2実施形態を、第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお、本実施形態にかかる油脂状態測定も、その基本的な構成は第1実施形態と同等であり、図面においても第1実施形態と実質的に同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。
第2実施形態は、最大色差Dを明度ΔEで補正する点で、第1実施形態と相違する。明度ΔEによって最大色差Dを補正すると、その補正した最大色差Dと酸価との関係を示すグラフ等は、食材によってあまり変化がないことが発明者らの実験等により確認されている。そのため、明度ΔEによって補正した最大色差Dと酸価との関係を示すグラフ等を求めておけば、食材によらず1つのグラフ等で酸価を求めることができる。なお、測定部31は、補正部としても機能する。
明度ΔEは、以下の式(2)で求めることができる。なお、「R」はR値、「G」はG値、「B」はB値を示す。また、明度ΔEは式(2)によらず、明度を測定可能なセンサによって直接測定しても構わない。
Figure 2021015123
また、最大色差Dを明度ΔEで補正した補正値D’は、以下の式(3)で求めることができる。なお、ΔExは測定対象の食用油脂の明度、ΔEoは未使用の食用油脂(新油)の明度である。
Figure 2021015123
図4に示すグラフの横軸は酸価、縦軸は補正値D’である。曲線Cは、酸価及び最大色差の変化を示す。なお、曲線Cは、食材によらず酸価の測定に用いることができる。
次に、油脂状態測定装置の動作について説明する。測定部31は、予め未使用の食用油脂(新油)の明度ΔEoを記録しているものとする。また、測定部31は、補正値D’と酸価との関係を示す相関情報を不揮発性記憶部に予め記録しているものとする。補正値D’と酸価との関係を示す相関情報は、定期的に回収した食用油脂を測定すること等により作成することができる。
測定部31は、受光部14から入力した信号に基づき、R値、G値、及びB値を算出し、そのうち最大値を示す値から最小値を示す値を減算して最大色差Dを演算する。また、測定部31は、R値、G値及びB値から、明度ΔExを算出する。さらに、測定部31は、予め記憶した明度ΔEo、算出した明度ΔEx、及び最大色差Dに基づき、補正値D’を求める。そして、測定部31は、不揮発性記憶部に格納された相関情報を読み出し、タッチパネルディスプレイ32で選択された食材に応じた情報を抽出する。さらに、測定部31は、算出した補正値D’に対応する酸価を求める。
測定部31は、酸価を求めると、タッチパネルディスプレイ32に酸価を示す数値を出力し表示させる。
以上説明したように、本実施形態によれば、上記の(1)〜(6)の効果が得られるとともに、さらに以下の効果が得られるようになる。
(7)明度ΔEによって最大色差Dが補正されるので、食品残渣やスラッジ等の不純物の影響を抑えることができる。このため、不純物の有無に関わらず、酸価を正確に測定することができる。また、明度ΔEによって最大色差Dを補正すると、補正した最大色差Dに対する酸価の変化の傾向が食材によってあまり変化がないことが発明者らの実験等により確認された。そのため、明度ΔEによって補正した最大色差Dと酸価との関係を示すグラフ等を求めておけば、食材によらず1つのグラフ等で酸価を求めることができる。
(第3実施形態)
次に図5を参照して、油脂状態測定装置の第3実施形態を、第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお、本実施形態にかかる油脂状態測定も、その基本的な構成は第1実施形態と同等であり、図面においても第1実施形態と実質的に同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。
第3実施形態は、色に関する情報(色情報)として最大色差ではなくB値のみを用いる点で、第1実施形態と相違する。R値、G値、及びB値は、酸価が大きくなるに伴いいずれも低下するが、R値、G値、及びB値のうち、B値は、酸価が大きくなるに伴い、最も大きく低下する。したがって、酸価の変化には、B値の変化が最も大きく影響するため、酸価の測定に少なくともB値を用いれば、測定感度を高めることができる。なお、受光部14はB値だけ測定するものであってもよい。
図5のグラフの横軸は酸価、縦軸はB値(Blue:青色)である。曲線Eは、食用油脂に投入される食材が野菜である場合の酸価及び最大色差の変化を示し、曲線Fは、食用油脂に投入される食材が食肉である場合の酸価及び最大色差の変化を示す。酸価が大きくなるに伴い、B値は小さくなる。このグラフのデータは、測定部31の不揮発性記憶部に記録されている。曲線E,Fを比較すると、B値が同一である場合において、食材が野菜である曲線Eの方が酸価の値が大きい。
次に、油脂状態測定装置の動作について説明する。測定部31は、B値と酸価との関係を示す相関情報を予め不揮発性記憶部に記録しているものとする。ユーザはタッチパネルディスプレイ32を操作して、測定対象の食用油脂が食肉用の食用油脂か野菜用の食用油脂かを選択する。また、ユーザは、検出センサ10の間隙17を測定対象の食用油脂に浸すために検出センサ10を所定の位置に設置する。さらに、ユーザは、検出センサ10を作動させて、発光部13から白色光(青色光でも構わない)を出射させる。
測定部31は、受光部14から入力した信号に基づきB値を算出する。また、測定部31は、不揮発性記憶部に格納された相関情報を読み出し、タッチパネルディスプレイ32で選択された食材に応じた情報を抽出する。そして、測定部31は、相関情報に基づき、B値に対応する酸価を求める。測定部31は、酸価を求めると、タッチパネルディスプレイ32に数値で出力する。
以上説明したように、本実施形態によれば、上記の(1)、(4)〜(6)の効果が得られるとともに、さらに以下の効果が得られるようになる。
(8)透過光のB値のみに基づき酸価を測定するので、測定部31の演算負荷を軽減することができる。また、R値、G値、及びB値のうち、酸価の変化に対する変化量の大きいB値が用いられるので、R値のみ、及びG値のみを用いる場合に比べ、測定感度を高めることができる。
(第4実施形態)
次に、図6を参照して、油脂状態測定装置の第4実施形態について説明する。なお、本実施形態の油脂状態測定装置の基本的な構成は第1実施形態と同等であり、図面においても第1実施形態と実質的に同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。また、酸価の測定には、第1,2,3実施形態のいずれの油脂状態測定方法を選択してもよい。
図6に示すように、フライヤー40は、食用油脂を貯留する油槽41を備えている。油槽41の内部には、油槽41に貯留された食用油脂を加熱する加熱部42が設けられている。加熱部42は、電気式、ガス式等のいずれであってもよい。
油槽41の下部には、油槽41内の食用油脂を排出する排出路43が接続されている。排出路43の先端は、排出された食用油脂を回収する容器45内に開口している。排出路43には、開閉弁44が取り付けられている。開閉弁44は、開状態とすることで食用油脂が排出路43を通過可能とし、閉状態とすることで食用油脂が排出路43を通過不可能とする。開閉弁44は例えばバタフライ弁や電磁弁である。
検出センサ10は、フライヤー40に用いられ、油槽41に取り付けられている。すなわち、検出センサ10の測定室である間隙17は油槽41内に設けられている。言い換えれば、検出センサ10の第1プリズム21と第2プリズム22を含む部分は油槽41内に設けられている。ここで、フライヤー40の加熱部42の下方は、油槽41の食用油脂の温度が比較的低い部分である低温領域CZ(クールゾーン)となっている。例えば、油槽41内の加熱部42の上方の食用油脂が180℃であったとしても、低温領域CZは50〜80℃程度である。そこで、検出センサ10の間隙17がこの低温領域CZに位置するように、検出センサ10が油槽41に取り付けられている。
次に、油脂状態測定装置1の動作について説明する。
検出センサ10は、間隙17に位置する食用油脂を透過した光のR(赤)、G(緑)、B(青)といった色成分毎の強度を検出して、検出信号を携帯端末30の測定部31に出力する。測定部31は、食用油脂の酸価を測定する。なお、測定部31は、食用油脂の酸価を定期的に測定してもよいし、随時測定してもよい。また、ユーザが食用油脂の酸価を測定するようにタッチパネルディスプレイ32を操作した際に測定部31が食用油脂の酸価を測定してもよい。このように比較的温度の低い低温領域CZに検出センサ10を取り付けることで、検出センサ10に求められる耐熱性能を抑制することができ、ひいては検出センサ10の製造コストを抑えることができる。
(第5実施形態)
次に、図7を参照して、油脂状態測定装置の第5実施形態について説明する。この実施形態の油脂状態測定装置は、検出センサの取付位置が第4実施形態と異なっている。なお、本実施形態の油脂状態測定装置の基本的な構成は第1実施形態と同等であり、図面においても第1実施形態と実質的に同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。また、酸価の測定には、第1,2,3実施形態のいずれの油脂状態測定方法を選択してもよい。
図7に示すように、検出センサ10は、フライヤー40に用いられ、油槽41の上方に取り付けられている。すなわち、検出センサ10は、食用油脂の酸価の測定を行う際のみ検出センサ10の間隙17が油槽41内の食用油脂に浸される。なお、検出センサ10を移動させる移動機構(図示略)を備えることが望ましい。検出センサ10は、油槽41の食用油脂の加熱温度に対応している。
次に、油脂状態測定装置1の動作について説明する。
測定部31は、移動機構によって検出センサ10の間隙17を食用油脂に浸させる。測定部31は、検出センサ10から検出信号を取得すると、食用油脂の酸価を算出するとともに、移動機構によって検出センサ10を食用油脂から取り出させる。なお、測定部31は、食用油脂の酸価を定期的に測定してもよいし、随時測定してもよい。また、ユーザが食用油脂の酸価を測定するようにタッチパネルディスプレイ32を操作した際に測定部31が食用油脂の酸価を測定してもよい。
また、検出センサ10の耐熱温度が油槽41の食用油脂の加熱温度よりも低い場合には、以下のように動作する。測定部31は、油槽41内の食用油脂の温度を検出する温度センサから温度を取得して、油槽41の食用油脂の温度が検出センサ10の耐熱温度以下に低下しているか否かを確認する。測定部31は、油槽41の食用油脂の温度が検出センサ10の耐熱温度以下に低下していると確認すると、移動機構によって検出センサ10の間隙17を食用油脂に浸させる。測定部31は、検出センサ10から検出信号を取得すると、食用油脂の酸価を算出するとともに、移動機構によって検出センサ10を食用油脂から取り出させる。
(第6実施形態)
次に、図8を参照して、油脂状態測定装置の第6実施形態について説明する。この実施形態の油脂状態測定装置は、検出センサの取付位置が第4,5実施形態と異なっている。なお、本実施形態の油脂状態測定装置の基本的な構成は第1実施形態と同等であり、図面においても第1実施形態と実質的に同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。また、酸価の測定には、第1,2,3実施形態のいずれの油脂状態測定方法を選択してもよい。
図8に示すように、フライヤー40の排出路43には、2つの開閉弁、第1開閉弁46及び第2開閉弁47が間隔を空けて取り付けられている。第1開閉弁46及び第2開閉弁47は、開状態とすることで食用油脂が排出路43を通過可能とし、閉状態とすることで食用油脂が排出路43を通過不可能とする。第1開閉弁46及び第2開閉弁47は、例えばバタフライ弁や電磁弁である。
検出センサ10は、排出路43の第1開閉弁46と第2開閉弁47との間に取り付けられている。すなわち、検出センサ10は、排出路43の第1開閉弁46と第2開閉弁47との間に留められた食用油脂の酸価の測定を行う。なお、排出路43の第1開閉弁46と第2開閉弁47との間は、油槽41内の食用油脂を取り出す採取部として機能する。
次に、油脂状態測定装置1の動作について説明する。
まず、第1開閉弁46及び第2開閉弁47は、通常時にはいずれも閉じている状態である。ユーザが第1開閉弁46を短時間開き、食用油脂の酸価の測定に必要な量を確保する。すなわち、排出路43の第1開閉弁46と第2開閉弁47との間を食用油脂で満たす。
次に、検出センサ10は、排出路43の第1開閉弁46と第2開閉弁47との間の食用油脂を透過した光のR(赤)、G(緑)、B(青)といった色成分毎の強度を検出して、検出信号を携帯端末30の測定部31に出力する。
続いて、ユーザが第2開閉弁47を開いて、排出路43の第1開閉弁46と第2開閉弁47との間の食用油脂を排出する。
排出路43の第1開閉弁46と第2開閉弁47との間に溜められる食用油脂の温度は、低温領域CZの食用油脂の温度と同程度である。このため、排出路43から排出された食用油脂は、油槽41内の食用油脂のうち比較的温度の低い食用油脂を用いることができ、検出センサ10の耐熱性能を抑制することができる。なお、測定部31は、油槽41の食用油脂の温度が検出センサ10の耐熱温度以下に低下していることを確認してから、食用油脂の酸価を測定してもよい。なお、検出センサ10又は測定部31と第1開閉弁46及び第2開閉弁47とを接続して、測定部31が食用油脂の酸価の測定時に第1開閉弁46及び第2開閉弁47の開閉を制御してもよい。なお、排出路43の第1開閉弁46と第2開閉弁47との間に食用油脂を留めて、食用油脂の検出を行ったが、排出路43内を満たしつつ食用油脂が通過するならば、排出路43に食用油脂を流しながら検出してもよい。
(第7実施形態)
次に、図9を参照して、油脂状態測定装置の第7実施形態について説明する。この実施形態の油脂状態測定装置は、濾過装置が排出路に設けられている点が第6実施形態と異なっている。なお、本実施形態の油脂状態測定装置の基本的な構成は第1実施形態と同等であり、図面においても第1実施形態と実質的に同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。また、酸価の測定には、第1,2,3実施形態のいずれの油脂状態測定方法を選択してもよい。
図9に示すように、フライヤー40の排出路43には、開閉弁44が取り付けられている。また、排出路43の開閉弁44の下流には、排出路43を通過する食用油脂の油かす等を除去する濾過装置50が設けられている。濾過装置50によって濾過された食用油脂は、排出路43を通過して容器45に溜められる。容器45には、油槽41に先端が開口する循環路51の基端が接続されている。また循環路51には、循環路51を通過する食用油脂を吐出するポンプ52が設けられている。容器45に溜められた食用油脂は、循環路51を介して油槽41に戻される。
検出センサ10は、容器45に取り付けられている。すなわち、検出センサ10の間隙17は、容器45内に設けられている。このため、濾過装置50によって油かす等の不純物を低減された食用油脂を透過した光のR(赤)、G(緑)、B(青)といった色成分毎の強度を検出することができる。よって、食用油脂に含まれる不純物等による誤検出を低減することができる。なお、容器45は、油槽41内の食用油脂を取り出す採取部として機能する。
次に、油脂状態測定装置1の動作について説明する。
ユーザが開閉弁44を開き、食用油脂を排出路43に通過させる。排出路43の開閉弁44を通過した食用油脂は濾過装置50によって油かす等の不純物が除去される。濾過装置50を通過した食用油脂は容器45に溜められる。
検出センサ10は、容器45の食用油脂を透過した光のR(赤)、G(緑)、B(青)といった色成分毎の強度を検出して、検出信号を携帯端末30の測定部31に出力する。測定部31は、検出センサ10からの検出信号に基づいて食用油脂の酸価を測定する。
容器45に溜まった食用油脂は、ポンプ52が駆動することで循環路51を介して油槽41に投入される。
また、図10に示すように、検出センサ10を排出路43の濾過装置50の下流に取り付けてもよい。この検出センサ10は、濾過装置50を通過して排出路43を流れる食用油脂を透過した光のR(赤)、G(緑)、B(青)といった色成分毎の強度を検出する。なお、排出路43の濾過装置50の下流は、油槽41内の食用油脂を取り出す採取部として機能する。なお、濾過装置50の下流の排出路43を流れる食用油脂を透過した光の色成分の強度を検出することが難しければ、排出路43の先端に開閉弁を設けて、排出路43の開閉弁と濾過装置50との間に溜めた食用油脂を透過した光の色成分の強度を検出してもよい。
(第8実施形態)
次に、図11を参照して、油脂状態測定装置の第8実施形態について説明する。この実施形態の油脂状態測定装置は、検出センサの取付位置が第4〜6実施形態と異なっている。なお、本実施形態の油脂状態測定装置の基本的な構成は第1実施形態と同等であり、図面においても第1実施形態と実質的に同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。また、酸価の測定には、第1,2,3実施形態のいずれの油脂状態測定方法を選択してもよい。
図11に示すように、フライヤー40には、油槽41から容器45へ食用油脂を流すバイパス通路60が設けられている。バイパス通路60の基端は油槽41に接続され、バイパス通路60の先端は容器45に開口している。バイパス通路60は、螺旋状に形成された冷却部60aを備えている。螺旋状に形成された冷却部60aを食用油脂が通過することで冷却される。なお、冷却部60aは、螺旋状に形成される部分に限らず、ファン等の冷却する装置が設けられる部分であってもよい。バイパス通路60の冷却部60aの上流には、第1開閉弁61が取り付けられている。またバイパス通路60の冷却部60aの下流には、第2開閉弁62が取り付けられている。第1開閉弁61と第2開閉弁62とは、開状態とすることで食用油脂がバイパス通路60を通過可能とし、閉状態とすることで食用油脂がバイパス通路60を通過不可能とする。第1開閉弁61と第2開閉弁62とは、例えばバタフライ弁や電磁弁である。
検出センサ10は、バイパス通路60の冷却部60aと第2開閉弁62との間に取り付けられている。すなわち、検出センサ10の間隙17は、バイパス通路60内に設けられている。なお、バイパス通路60の第2開閉弁62の上流は、油槽41内の食用油脂を取り出す採取部として機能する。
次に、油脂状態測定装置1の動作について説明する。
まず、第1開閉弁61及び第2開閉弁62は閉じている。ユーザが第1開閉弁61を開き、食用油脂をバイパス通路60に通過させる。バイパス通路60の第1開閉弁61を通過した食用油脂は冷却部60aによって冷却される。食用油脂はバイパス通路60の第2開閉弁62の上流に溜められる。このように冷却した食用油脂を検出センサ10が取り付けられた部分に流すことで、検出センサ10に求められる耐熱性能を抑制することができ、ひいては検出センサ10の製造コストを抑えることができる。
検出センサ10は、バイパス通路60の食用油脂を透過した光のR(赤)、G(緑)、B(青)といった色成分毎の強度を検出して、検出信号を携帯端末30の測定部31に出力する。測定部31は、検出センサ10からの検出信号に基づいて食用油脂の酸価を測定する。
バイパス通路60に溜まった食用油脂は、ユーザが第2開閉弁62を開くことで容器45に排出される。なお、検出センサ10又は測定部31と第1開閉弁61及び第2開閉弁62とを接続して、測定部31が食用油脂の酸価の測定時に第1開閉弁61及び第2開閉弁62の開閉を制御してもよい。なお、バイパス通路60の第2開閉弁62の上流に食用油脂を留めて、食用油脂の検出を行ったが、バイパス通路60内を満たしつつ食用油脂が通過するならば、バイパス通路60に食用油脂を流しながら検出してもよい。
(第9実施形態)
次に、図12を参照して、油脂状態測定装置の第9実施形態について説明する。この実施形態の油脂状態測定装置は、検出センサの取付位置が第8実施形態と異なっている。なお、本実施形態の油脂状態測定装置の基本的な構成は第1実施形態と同等であり、図面においても第1実施形態と実質的に同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。また、酸価の測定には、第1,2,3実施形態のいずれの油脂状態測定方法を選択してもよい。
図12に示すように、フライヤー40には、油槽41から容器45へ食用油脂を流すバイパス通路60が設けられている。バイパス通路60の基端は油槽41に接続され、バイパス通路60の先端は容器45に開口している。バイパス通路60の上流側には第1開閉弁61が設けられ、バイパス通路60の下流側には第2開閉弁62が設けられている。そして、バイパス通路60の第1開閉弁61と第2開閉弁62との間には、第3開閉弁63が設けられている。第1開閉弁61及び第2開閉弁62及び第3開閉弁63は、開状態とすることで食用油脂がバイパス通路60を通過可能とし、閉状態とすることで食用油脂が排出路43を通過不可能とする。第1開閉弁61及び第2開閉弁62及び第3開閉弁63は、例えばバタフライ弁や電磁弁である。
検出センサ10は、バイパス通路60の第2開閉弁62と第3開閉弁63との間に取り付けられている。すなわち、検出センサ10の間隙17は、バイパス通路60内に設けられている。バイパス通路60の第1開閉弁61と第3開閉弁63との間には温度センサ64が取り付けられている。温度センサ64は、バイパス通路60の第1開閉弁61と第3開閉弁63との間の食用油脂の温度を検出する。なお、バイパス通路60の第2開閉弁62の上流は、油槽41内の食用油脂を取り出す採取部として機能する。
次に、油脂状態測定装置1の動作について説明する。
まず、第1開閉弁61及び第2開閉弁62及び第3開閉弁63は閉じている。ユーザが第1開閉弁61を開き、食用油脂を油槽41からバイパス通路60に流す。バイパス通路60の第1開閉弁61を通過した食用油脂は、第3開閉弁63の上流に溜まることによって冷却される。このように冷却した食用油脂を検出センサ10が取り付けられた部分に流すことで、検出センサ10に求められる耐熱性能を抑制することができ、ひいては検出センサ10の製造コストを抑えることができる。
次に、温度センサ64によって検出される食用油脂の温度が検出センサ10の耐熱温度以下となったら、第3開閉弁63を開いて、バイパス通路の第2開閉弁62の上流に食用油脂を溜める。
検出センサ10は、バイパス通路60の食用油脂を透過した光のR(赤)、G(緑)、B(青)といった色成分毎の強度を検出して、検出信号を携帯端末30の測定部31に出力する。測定部31は、検出センサ10からの検出信号に基づいて食用油脂の酸価を測定する。
バイパス通路60に溜まった食用油脂は、ユーザが第2開閉弁62を開くことで容器45に排出される。なお、検出センサ10又は測定部31と第1開閉弁61及び第2開閉弁62及び第3開閉弁63とを接続して、測定部31が食用油脂の酸価の測定時に第1開閉弁61及び第2開閉弁62及び第3開閉弁63の開閉を制御してもよい。なお、バイパス通路60の第2開閉弁62の上流に食用油脂を留めて、食用油脂の検出を行ったが、バイパス通路60内を満たしつつ食用油脂が通過するならば、バイパス通路60に食用油脂を流しながら検出してもよい。
(第10実施形態)
次に、図13及び図14を参照して、油脂状態測定装置の第10実施形態について説明する。この実施形態の油脂状態測定装置は、検出センサの取付位置が第4〜9実施形態と異なっている。なお、本実施形態の油脂状態測定装置の基本的な構成は第1実施形態と同等であり、図面においても第1実施形態と実質的に同一の要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。また、酸価の測定には、第1,2,3実施形態のいずれの油脂状態測定方法を選択してもよい。
図13及び図14に示すように、フライヤー40の油槽41には、油槽41に接続される接続部71を介して油槽41内の食用油脂を取り出す採取部70が取り付けられている。接続部71は、油槽41の油面よりも下方で油槽41に接続されている。採取部70は、油槽41の油面よりも高い第1位置(図13)と、油槽41の油面よりも低い第2位置(図14)とに切り替えられる。採取部70は、接続部71が変位することによって第1位置と第2位置とに切り替えられる。採取部70が第2位置に位置すると油槽41の食用油脂が採取部70に流入する。一方、採取部70が第1位置に位置すると採取部70の食用油脂が油槽41に排出される。
検出センサ10は、採取部70に取り付けられている。すなわち、検出センサ10の間隙17は、採取部70内に設けられている。
次に、油脂状態測定装置1の動作について説明する。
まず、採取部70は通常時には第1位置に位置している。ユーザが採取部70を第1位置から第2位置に切り替える。
次に、検出センサ10は、採取部70の食用油脂を透過した光のR(赤)、G(緑)、B(青)といった色成分毎の強度を検出して、検出信号を携帯端末30の測定部31に出力する。測定部31は、検出センサ10からの検出信号に基づいて食用油脂の酸価を測定する。
なお、採取部70を第1位置と第2位置とに切り替える駆動機構を備えて、測定部31が駆動機構を制御することで、自動で採取部70を第1位置から第2位置に切り替えるようにしてもよい。
(第11実施形態)
次に、図15を参照して、油脂状態測定装置の第11実施形態について説明する。なお、本実施形態の検出センサは第6実施形態と異なっている。なお、酸価の測定には、第1,2,3実施形態のいずれの油脂状態測定方法を選択してもよい。
図15に示すように、検出センサ100は、排出路43の第1開閉弁46と第2開閉弁47との間に設けられている。排出路43の第1開閉弁46と第2開閉弁47との間には、透明且つ耐熱性があるガラス管等からなる測定室115が設けられている。検出センサ100は、この測定室115を挟むように取り付けられている。検出センサ100は、測定室115を間に挟むようにして設けられた発光部113と受光部114とを備えている。受光部114には回路基板112が接続されている。発光部113から出射された光は測定室115を透過して受光部114にて検出される。
このような構成によれば、検出センサ100が検出対象である食用油脂に直接触れることなく色情報を検出して、測定部31により食用油脂の酸価を測定することができる。
(第12実施形態)
次に、図16を参照して、油脂状態測定装置の第12実施形態について説明する。なお、本実施形態の検出センサは第9実施形態と異なっている。なお、酸価の測定には、第1,2,3実施形態のいずれの油脂状態測定方法を選択してもよい。
図16に示すように、バイパス通路60には、第1開閉弁61と第2開閉弁62とが設けられている。検出センサ100は、バイパス通路60の第1開閉弁61と第2開閉弁62との間に取り付けられている。検出センサ100は、食用油脂に直接触れないので、冷却するための第3開閉弁63(図12参照)が不要である。
次に、油脂状態測定装置1の動作について説明する。
まず、第1開閉弁61及び第2開閉弁62は閉じている。ユーザが第1開閉弁61を開き、食用油脂を油槽41からバイパス通路60に流す。バイパス通路60の第1開閉弁61を通過した食用油脂は、第2開閉弁62の上流に溜まる。
検出センサ10は、バイパス通路60の食用油脂を透過した光のR(赤)、G(緑)、B(青)といった色成分毎の強度を検出して、検出信号を携帯端末30の測定部31に出力する。測定部31は、検出センサ10からの検出信号に基づいて食用油脂の酸価を測定する。
バイパス通路60に溜まった食用油脂は、ユーザが第2開閉弁62を開くことで容器45に排出される。なお、検出センサ10又は測定部31と第1開閉弁61及び第2開閉弁62とを接続して、測定部31が食用油脂の酸価の測定時に第1開閉弁61及び第2開閉弁62の開閉を制御してもよい。なお、バイパス通路60の第2開閉弁62の上流に食用油脂を留めて、食用油脂の検出を行ったが、バイパス通路60内を満たしつつ食用油脂が通過するならば、バイパス通路60に食用油脂を流しながら検出してもよい。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のような形態をもって実施することもできる。
・第1実施形態では、R値とB値との差を最大色差とし、この最大色差に基づいて酸価を算出したが、これ以外の色差に基づき酸価を算出してもよい。例えば、R値及びG値の色差、G値及びB値の色差に基づき酸価を算出してもよい。
・第2実施形態では、最大色差Dを明度ΔEで補正するようにしたが、相関情報から求められる酸価を明度ΔEで補正してもよい。このようにしても、不純物の有無に関わらず、酸価を正確に測定することができる。
・上記各実施形態において、R値及びB値の最大色差Dを用いる場合、G値を最大色差Dの補正、又は酸価の補正に用いるようにしてもよい。このようにすると、さらに測定精度を高めることができる。また、色差の算出に用いない値を用いればよく、G値だけではなく、R値を用いてもよいし、B値を用いてもよい。
・上記各実施形態では、R値、G値及びB値のうち最小値を示す値と最大値を示す値との差から算出される最大色差Dを用いて酸価を算出した。これ以外に、R値、G値及びB値のうち最小値を示す値と最大値を示す値との比、最小値を示す値と最大値を示す値の差の明度による積分値、最小値を示す値と最大値を示す値の比の明度による積分値等の色成分値に基づいて、酸価を算出してもよい。
・上記各実施形態では、受光部14を、R(赤)、G(緑)、B(青)といった色成分毎に光の強度を検出するセンサとしたが、受光部14を、R(赤)、G(緑)、B(青)の色成分のうち必要な色成分のみを検出するセンサとしてもよい。
・上記各実施形態において、食用油脂の明度ΔEに基づき不純物の混入度合を検出する不純物検出部を測定部31に設けてもよい。このようにすれば、油脂の酸価に加え、食品残渣や機械からでるスラッジ等の不純物の混入度合を測定可能であるため、油脂の状態に関する情報をより広範囲に得ることができる。
・上記各実施形態においてハウジング11内に設けられた温度センサ24(図1参照)により、R値、G値、B値のいずれかを補正してもよい。これによれば、酸価の精度をより向上できる。
・上記各実施形態では、入力部をタッチパネルディスプレイ32から構成したが、スイッチなどの操作部にしてもよい。
・上記各実施形態では、検出センサ10に、測定部31及び報知部としてのタッチパネルディスプレイ32が一体となった携帯端末30を接続した。これ以外の態様として、検出センサ10に、測定部31と報知部とが別に設けられた出力装置を接続してもよい。
・上記各実施形態では、報知部としてのタッチパネルディスプレイ32は、酸価を数値で表示した。これ以外の態様として、酸価が基準値未満であるか基準値以上であるかをユーザが識別可能に出力してもよい。例えば、測定した酸価が予め設定された基準値未満の場合に青色の光を出射するランプを点灯させ、測定した酸価が基準値以上の場合に赤色の光を出射するランプを点灯させてもよい。あるいは、測定した酸価が基準値未満であるか否かをマークで識別可能にディスプレイに表示してもよい。あるいは、音声、音、振動その他ユーザが識別可能な方法により、測定した酸価が基準値未満であるか否か示しても良い。
・上記各実施形態において、油脂状態測定装置1は、報知部を備えていなくてもよい。この場合でも、油脂状態測定装置1とは別に設けられた報知部に酸価の情報を出力することで、使用者に報知することができる。
・上記各実施形態では、測定部31及びタッチパネルディスプレイ32を携帯端末30に設ける態様としたが、測定部31及びタッチパネルディスプレイ32は、フライヤー等の別の装置に設けられていてもよい。例えば、検出センサ10と測定部31及びタッチパネルディスプレイ32等の報知部とを一体にしてもよい。又は、検出センサ10と無線通信等で情報を送受信するサーバに測定部31及びタッチパネルディスプレイ32等の報知部を設けてもよい。
・上記各実施形態では、検出センサ10を、第1プリズム21と第2プリズム22とを間隙17を介して配置した構成とし、発光部13から出射した光を間隙17を通過させて受光部14にて受光させるようにしたが、検出センサ10はこの構成に限定されない。例えば、石英ガラス等からなるセルに食用油脂を入れ、発光部13から出射した光をセルに透過させ、透過光を受光部14に受光させるようにしてもよい。このようにしても油脂の状態を手軽に検出でき、且つその精度を向上することができる。
・上記各実施形態では、測定対象を食用油脂としたが、これ以外の油脂であってもよい。例えば、機械の潤滑油等の油脂を測定対象としてもよい。この場合、物体情報として、機械の種類等が取得される。
1…油脂状態測定装置、10,100…検出センサ、11…ハウジング、11a…第1収容部、11c…ボルト、11d…第1通過孔、11e…第2通過孔、12,112…回路基板、13,113…発光部、14,114…受光部、15…ホルダ、17…間隙、18…信号・電源線、19…カバー、21…第1プリズム、22…第2プリズム、30…携帯端末、31…測定部、32…タッチパネルディスプレイ、40…フライヤー、41…油槽、42…加熱部、43…排出路、44…開閉弁、45…容器、46…第1開閉弁、47…第2開閉弁、50…濾過装置、51…循環路、52…ポンプ、60…バイパス通路、60a…冷却部、61…第1開閉弁、62…第2開閉弁、63…第3開閉弁、64…温度センサ、70…採取部、71…接続部、115…測定室。
本発明は、油脂の状態を測定する油脂状態測定装置及びフライヤーに関する。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、油脂の状態を手軽に検出でき、且つその精度を向上することのできる油脂状態測定装置及びフライヤーを提供することにある。

Claims (15)

  1. 油脂の状態を測定する油脂状態測定装置であって、
    前記油脂を透過した可視光域の光のR値、G値、及びB値のうち少なくとも2つに基づいて前記油脂の酸価を測定する酸価測定部を備える
    油脂状態測定装置。
  2. 前記酸価測定部は、R値、G値及びB値のうち最小値を示す値と最大値を示す値との差から算出される最大色差に基づき酸価を測定する
    請求項1に記載の油脂状態測定装置。
  3. 前記酸価測定部は、R値とB値との差から算出される色差に基づき酸価を算出する
    請求項1又は2に記載の油脂状態測定装置。
  4. 前記油脂を透過した光の明度に基づき色差又は酸価を補正する補正部を備える
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の油脂状態測定装置。
  5. 前記油脂に接触する物体に関する物体情報を取得する情報取得部を備え、
    前記酸価測定部は、前記物体情報に基づき前記酸価を求める
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の油脂状態測定装置。
  6. 前記酸価測定部は、R値、G値、及びB値のうちいずれか2つから色差を算出し、前記色差の算出に使用されなかったR値、G値又はB値で補正することにより前記酸価を測定する
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の油脂状態測定装置。
  7. 前記油脂を透過した光の明度に基づき不純物の混入度合を検出する不純物検出部を備える
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の油脂状態測定装置。
  8. 前記酸価測定部により測定された酸価を報知する報知部を備える
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の油脂状態測定装置。
  9. 油脂の状態を測定する油脂状態測定装置であって、
    前記油脂を透過した可視光域の光のR値、G値、及びB値のうち少なくとも1つに基づいて前記油脂の酸価を測定する酸価測定部を備える
    油脂状態測定装置。
  10. 可視光域の光を出射する発光部と、
    前記発光部が出射した可視光域の光を検出する受光部と、
    前記油脂を流入させる測定室と、を備え、
    前記測定室は、前記発光部から前記受光部までの光路上に配置され、当該光路上にある測定室の一部に前記可視光域の光を透過させる透過部を有する
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の油脂状態測定装置。
  11. 油槽に貯留された前記油脂を加熱する加熱部を有するフライヤーに用いられ、
    前記測定室が前記油槽内に設けられている
    請求項10に記載の油脂状態測定装置。
  12. 前記測定室は、前記加熱部の下方に設けられている
    請求項11に記載の油脂状態測定装置。
  13. 油槽に貯留された前記油脂を加熱する加熱部を有するフライヤーに用いられ、
    前記油槽内の前記油脂を取り出す採取部を備え、
    前記測定室が前記採取部に設けられている
    請求項10に記載の油脂状態測定装置。
  14. 油槽に貯留された前記油脂を加熱する加熱部を有するフライヤーであって、
    請求項1〜13のいずれか一項に記載の油脂状態測定装置を備える
    フライヤー。
  15. 油脂の状態を測定する油脂状態測定方法であって、
    酸価測定部が、前記油脂を透過した可視光域の光のR値、G値、及びB値のうち少なくとも1つに基づいて前記油脂の酸価を測定する
    油脂状態測定方法。
JP2020172703A 2016-07-12 2020-10-13 油脂状態測定装置及びフライヤー Pending JP2021015123A (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016137542 2016-07-12
JP2016137542 2016-07-12
JP2017012555 2017-01-26
JP2017012555 2017-01-26

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018527581A Division JPWO2018012431A1 (ja) 2016-07-12 2017-07-07 油脂状態測定装置及びフライヤー及び油脂状態測定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021015123A true JP2021015123A (ja) 2021-02-12

Family

ID=60951767

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018527581A Pending JPWO2018012431A1 (ja) 2016-07-12 2017-07-07 油脂状態測定装置及びフライヤー及び油脂状態測定方法
JP2020172703A Pending JP2021015123A (ja) 2016-07-12 2020-10-13 油脂状態測定装置及びフライヤー

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018527581A Pending JPWO2018012431A1 (ja) 2016-07-12 2017-07-07 油脂状態測定装置及びフライヤー及び油脂状態測定方法

Country Status (2)

Country Link
JP (2) JPWO2018012431A1 (ja)
WO (1) WO2018012431A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7245617B2 (ja) * 2018-07-24 2023-03-24 ナブテスコ株式会社 分析装置
JP7312540B2 (ja) * 2018-11-05 2023-07-21 ナブテスコ株式会社 フライヤー制御装置及びフライヤー制御方法
JPWO2022113755A1 (ja) * 2020-11-25 2022-06-02

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6470014A (en) * 1987-09-11 1989-03-15 Sanwa Chiyuuri Kogyo Kk Fryer
JPH0118129Y2 (ja) * 1986-03-07 1989-05-26
JP2003250708A (ja) * 2002-03-01 2003-09-09 Mach Kiki Kk フライヤー
JP2005055198A (ja) * 2003-08-05 2005-03-03 Deli System Planning Co Ltd 油脂劣化検知器およびフライヤ
JP2010531997A (ja) * 2007-06-28 2010-09-30 フライマスター エル.エル.シー. 深いフライヤ装置用のオイル品質センサおよびオイルヒータ
JP2012050563A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Duskin Co Ltd フライヤ用油浄化装置及びそれを用いたフライヤ
JP2015010934A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 ナブテスコ株式会社 光学式センサ及び光学式センサシステム
US20150374173A1 (en) * 2014-06-30 2015-12-31 Pitco Frialator, Inc. System and method for sensing oil quality

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55162041A (en) * 1979-06-06 1980-12-17 Lotte Co Ltd Liquid purity deciding device for frying oil or the like
US5181082A (en) * 1989-03-30 1993-01-19 The Foxboro Company On-line titration using colorimetric end point detection
JPH05118987A (ja) * 1991-10-29 1993-05-14 Nikko Kyodo Co Ltd オイル劣化センサ
JPH06207904A (ja) * 1992-12-16 1994-07-26 Shimadzu Corp 内燃機関用オイル劣化度測定装置
JP2963346B2 (ja) * 1994-08-22 1999-10-18 株式会社ジャパンエナジー 潤滑油の劣化検知方法
JP4454991B2 (ja) * 2003-09-05 2010-04-21 昭和産業株式会社 ポリコサノールの使用、油脂の加熱劣化抑制剤、油脂の加熱劣化抑制方法、並びに揚げ物又は炒め物用油脂組成物
JP5839436B2 (ja) * 2010-12-02 2016-01-06 ナブテスコ株式会社 光学センサ
AU2013278311B2 (en) * 2012-06-22 2016-03-03 Nabtesco Corporation State determining method, state imparting system, and state determining program
JP6310659B2 (ja) * 2013-09-03 2018-04-11 株式会社Ihi 潤滑油劣化判定装置、潤滑油劣化判定方法、および、プログラム

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0118129Y2 (ja) * 1986-03-07 1989-05-26
JPS6470014A (en) * 1987-09-11 1989-03-15 Sanwa Chiyuuri Kogyo Kk Fryer
JP2003250708A (ja) * 2002-03-01 2003-09-09 Mach Kiki Kk フライヤー
JP2005055198A (ja) * 2003-08-05 2005-03-03 Deli System Planning Co Ltd 油脂劣化検知器およびフライヤ
JP2010531997A (ja) * 2007-06-28 2010-09-30 フライマスター エル.エル.シー. 深いフライヤ装置用のオイル品質センサおよびオイルヒータ
JP2012050563A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Duskin Co Ltd フライヤ用油浄化装置及びそれを用いたフライヤ
JP2015010934A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 ナブテスコ株式会社 光学式センサ及び光学式センサシステム
US20150374173A1 (en) * 2014-06-30 2015-12-31 Pitco Frialator, Inc. System and method for sensing oil quality

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
中津川研一ほか2名: "ジアシルグリセロールとトリアシルグリセロールの酸化安定性の比較", 日本食品科学工学会誌, vol. 48巻6号, JPN7021003319, 2001, JP, pages 429 - 436, ISSN: 0004576668 *

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018012431A1 (ja) 2018-01-18
JPWO2018012431A1 (ja) 2019-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2021015123A (ja) 油脂状態測定装置及びフライヤー
US10823427B2 (en) Oven comprising a scanning system
US5818731A (en) Method and apparatus for measuring quality of frying/cooking oil/fat
EP2930432B1 (en) Oven comprising weight sensors
CN1791796B (zh) 用于检测流体尤其是食用油品质及/或变质的装置
CN106419785B (zh) 洗碗机及其控制方法和装置
CN107077709B (zh) 营养素量计算装置及具备该装置的冰箱
CN107835963A (zh) 空气处理系统和方法
JP6288512B2 (ja) 食品分析装置
JP2008176937A (ja) 加熱調理器
US6717667B2 (en) Optical food oil quality sensor
CN108758712B (zh) 防干烧灶具及其控制方法
JP7085339B2 (ja) 油脂状態測定装置
CN101933762B (zh) 具有单个机械操纵杆以及辅助控制过滤和排放的烹饪介质系统
CN109212143A (zh) 烹饪器具、米质的检测方法及计算机设备
JP6842955B2 (ja) 加熱調理器
CN110906381A (zh) 基于XGboost的自学习智能燃气灶具系统
CN100526869C (zh) 食用植物油脂烟点自动测定仪
KR20100115628A (ko) 프라이어용 튀김기름 검사장치
CN206080075U (zh) 智能炒菜锅
JP7245617B2 (ja) 分析装置
JP2020074819A (ja) フライヤー制御装置及びフライヤー制御方法
KR20180115417A (ko) 다용도 키친툴
JP6226292B2 (ja) 食品分析装置
JPH08182624A (ja) 揚げ油の劣化度を検知する方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201111

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210818

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210824

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211013

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220308

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220913