JP7312540B2 - フライヤー制御装置及びフライヤー制御方法 - Google Patents

フライヤー制御装置及びフライヤー制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7312540B2
JP7312540B2 JP2018208293A JP2018208293A JP7312540B2 JP 7312540 B2 JP7312540 B2 JP 7312540B2 JP 2018208293 A JP2018208293 A JP 2018208293A JP 2018208293 A JP2018208293 A JP 2018208293A JP 7312540 B2 JP7312540 B2 JP 7312540B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fryer
oil
temperature
unit
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018208293A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020074819A (ja
Inventor
康仁 井田
卓也 白田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nabtesco Corp
Original Assignee
Nabtesco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nabtesco Corp filed Critical Nabtesco Corp
Priority to JP2018208293A priority Critical patent/JP7312540B2/ja
Publication of JP2020074819A publication Critical patent/JP2020074819A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7312540B2 publication Critical patent/JP7312540B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、フライヤーを制御するフライヤー制御装置及びフライヤー制御方法に関する。
食品に含有される油脂が劣化すると、味が変化したり、異臭がしたりする等の問題が生じるため、食品に含有される油脂又は食品の加工に用いられる油脂については基準が設けられている。食品用の油脂が劣化した状態は、油脂に含まれる脂肪酸に酸素が結合した状態、すなわち油脂が分解されることにより遊離脂肪酸の量が多くなった状態等とされている。このうち、食品の単位量あたりの遊離脂肪酸の量を示すものは「酸価」であり、食品に使用される上記基準において測定項目の一つとして用いられている。
酸価は、試料1g中に含有される遊離脂肪酸、樹脂酸などを中和するのに用いる水酸価カリウムの量(mg)としてJIS-K0070等の規格で定義されている。酸価の値を正確に知るには、中和滴定法、電位差滴定法等の測定方法が用いられる。
しかし、食用油脂の状態を日常的に管理するために、調理場等において、それらの測定方法により酸価を測定するのは現実的ではない。そこで、酸価を手軽に測定することができる方法として、試験紙を用いた測定方法が普及している。この試験紙は、指示薬等が濾紙に含浸されたものである。試験紙を用いた測定方法では、ユーザが試験紙に食用油脂を付着させて試験紙の色を変化させ、変化後の色を、酸価と関連付けられた色見本と見比べて食用油脂の酸価の値を判定する。
また、検出対象を透過した透過光の強度を検出するセンサが開発されている(例えば、特許文献1参照)。そして、このようなセンサを利用して、揚げている最中に油脂の劣化状態を測定しようとすると、生じる気泡の影響を受けるおそれがある。なお、光を検出するセンサに限らず、臭いや粘度等の他のものを検出するセンサにおいても同様である。このため、油脂が安定した状態である、起動モード又は保温モードの時に測定するのが好ましい。
特開2012-117951号公報
ところで、上記のような油脂の劣化状態に応じてフライヤーの油脂を適正なタイミングで交換することはユーザに委ねられている。そこで、フライヤー制御装置によって油脂の劣化状態に基づいたフライヤーの適正な使用が求められている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、油脂の劣化状態に基づいたフライヤーの適正な使用を促すことのできるフライヤー制御装置及びフライヤー制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するフライヤー制御装置は、測定装置から入力される油脂の劣化状態に基づいてフライヤーを制御する制御部を備え、前記制御部は、前記油脂を用いた揚げ調理が不可能な第1制御モードと前記油脂を用いた揚げ調理が可能な第2制御モードとの間を移行可能に設けられており、前記第1制御モードのときに取得した前記油脂の劣化状態を示す値が所定範囲にないときに、前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行を禁止する。
上記構成によれば、第1制御モードのときは油脂の温度が低く、油脂の交換が可能な状況であるため、第1制御モードから第2制御モードへの移行を禁止することで油脂の交換を促すことができる。よって、油脂の劣化状態に基づいたフライヤーの適正な使用を促すことができる。
上記フライヤー制御装置について、前記制御部は、前記油脂の温度を前記第1制御モードのときの温度よりも高く且つ前記第2制御モードのときの温度よりも低い温度に保持する第3制御モードへ移行可能に設けられており、前記第3制御モードのときに取得した前記油脂の劣化状態から得られる値にかかわらず、前記第3制御モードから第2制御モードへの移行を許可することが好ましい。
上記構成によれば、第1制御モードでは第2制御モードへの移行を禁止することで油脂の交換を促しつつも、第3制御モードでは第2制御モードに移行して揚げ調理を行うことができる。よって、油脂の劣化状態に基づいたフライヤーの適正な使用と利便性とを両立させることができる。
上記フライヤー制御装置について、前記フライヤーの状態を提示する提示部を備え、前記制御部は、前記第3制御モードのときに取得した前記油脂の劣化状態から得られる値が所定範囲にないときに、前記提示部に前記油脂の交換を促す提示を行うことが好ましい。
上記構成によれば、第3制御モードでは、第2制御モードに移行して揚げ調理を行うことで利便性を確保しつつ、フライヤーの提示部に油脂の交換を促す提示を行うことで適正な使用を促すことができる。
上記フライヤー制御装置について、前記測定装置は、前記油脂を透過した透過光の強度を検出する検出センサを有することが好ましい。
上記構成によれば、生じる気泡の影響が少なく、油脂を直接検出するため、油脂の劣化状態を高い精度で検出することができる。
上記フライヤー制御装置について、前記測定装置は、前記検出センサが検出信号を出力する測定部を有し、前記測定部は、前記検出センサから入力した前記検出信号に応じて、前記透過光のR(赤)の強度を示すR値、G(緑)の強度を示すG値、B(青)の強度を示すB値のうち少なくとも2つに基づいて油脂の酸価を測定することが好ましい。上記構成によれば、油脂の酸価を測定するため、油脂の劣化状態を高い精度で測定することができる。
上記フライヤー制御装置について、前記検出センサは、前記油脂内に配置され、前記油脂に光を透過させる検出部と、前記検出部に接続され、光路を形成する光路部と、前記検出部と前記光路部とが溶接されている前記接合部と、を備えることが好ましい。上記構成によれば、油脂が浸入することを抑制し、気泡等による検出精度の低下を抑制することができ、油脂の劣化状態を高い精度で測定することができる。
上記課題を解決するフライヤー制御装置は、測定装置から入力される油脂の劣化状態に基づいてフライヤーを制御する制御部を備え、前記制御部は、前記フライヤーを起動した時に取得した前記油脂の劣化状態を示す値が所定範囲にないときに、前記油脂を用いた揚げ調理が不可能な状態を維持する。
上記構成によれば、フライヤーを起動した時は油脂の温度が低く、油脂の交換が可能な状況であるため、油脂を用いた揚げ調理が不可能な状態を維持することで油脂の交換を促すことができる。よって、油脂の劣化状態に基づいたフライヤーの適正な使用を促すことができる。
上記課題を解決するフライヤー制御方法は、測定装置から取得した油脂の劣化状態を示す値が所定範囲にあるか否かを判定する判定ステップと、前記値が前記所定範囲にあるときに、前記油脂を用いた揚げ調理が可能な状態に移行する移行ステップと、前記値が前記所定範囲にないときに、前記油脂を用いた揚げ調理が不可能な状態を維持する維持ステップと、を備える。
上記方法によれば、フライヤーを起動した時は油脂の温度が低く、油脂の交換が可能な状況であるため、油脂を用いた揚げ調理が不可能な状態を維持することで油脂の交換を促すことができる。よって、油脂の劣化状態に基づいたフライヤーの適正な使用を促すことができる。
本発明によれば、フライヤーの適正な使用を促すことができる。
フライヤー制御装置及び測定装置の一実施形態の概略構成を示すブロック図。 同実施形態のフライヤー制御装置及びフライヤーの概略構成を示す図。 同実施形態の検出センサの概略構成を示す断面図。 フライヤー制御装置の動作を示す図。 フライヤー制御装置の動作を示すフローチャート。
図1~図4を参照して、フライヤー制御装置及びフライヤー制御方法の一実施形態について説明する。なお、フライヤー制御装置は、フライヤー制御方法を用いて制御を行う。
図1に示すように、フライヤー制御装置50は、フライヤー10を制御する装置である。フライヤー10は、貯留された食用油脂を加熱して、食材を揚げる揚げ物調理器である。食用油脂は、食材を揚げることを繰り返すことで劣化が進行する。このため、フライヤー制御装置50は、食用油脂の劣化度を示す酸価に基づいてフライヤー10の適正な使用を促し、更には適正な使用と利便性とを両立させる。フライヤー制御装置50は、測定装置1から入力される油脂の酸価に相当する酸価情報に基づいてフライヤー10を制御する制御部51を備えている。制御部51は、測定部3から入力した酸価情報を劣化の基準とされる基準値と比較して、食用油脂の交換や継ぎ足しの要否を判定し、フライヤー10を制御する。
フライヤー制御装置50には、表示部52が接続されている。フライヤー制御装置50は、表示部52に測定結果を表示させたり、食用油脂の状態を表示させたりする。
フライヤー制御装置50には、測定装置1が接続されている。測定装置1は、フライヤー10に貯留された食用油脂の酸価を測定する。測定装置1は、検出センサ20と、検出センサ20に電気的に接続された測定部3とを備えている。
検出センサ20は、例えば検出対象に光を通過させて、検出対象を透過した透過光の強度を検出し、この検出結果を含む検出信号を測定部3に出力する。測定部3は、演算部、揮発性記憶部及び不揮発性記憶部を有し、検出センサ20から入力した検出信号を用いて、不揮発性記憶部に格納されたプログラムを実行することにより各種演算を行う。
測定部3は、検出センサ20から入力した検出信号に応じて、透過光のR(赤)の強度を示すR値、G(緑)の強度を示すG値、B(青)の強度を示すB値を算出する。また、測定部3は、R値、G値、及びB値に基づいて酸価を算出する。そして、測定部3は、算出した酸価を電圧値に変換して、酸価に相当する酸価情報として電圧をフライヤー制御装置50に出力する。
図2に示すように、フライヤー10は、食用油脂を貯留する油槽11を備えている。油槽11の内部には、油槽11に貯留された食用油脂を加熱する加熱部12が設けられている。加熱部12は、電気式、ガス式等のいずれであってもよい。
油槽11の下部には、油槽11内の食用油脂を排出する排出路13が接続されている。排出路13の先端は、排出された食用油脂を回収する容器15内に開口している。排出路13には、開閉弁14が取り付けられている。開閉弁14は、開状態とすることで食用油脂が排出路13を通過可能とし、閉状態とすることで食用油脂が排出路13を通過不可能とする。開閉弁14は例えばバタフライ弁や電磁弁である。
検出センサ20は、フライヤー10の油槽11に取り付けられている。すなわち、検出センサ20の検出部は、油槽11内に設けられ、貯留された食用油脂に浸される。なお、検出センサ20を移動させる移動機構(図示略)を備えることが望ましい。検出センサ20は、油槽11の食用油脂の加熱温度に対応している。
図3に示すように、検出センサ20は、センサ本体21と、光を食用油脂に透過させる検出部30と、センサ本体21と検出部30とを接続する一対の第1パイプ35及び第2パイプ36とを備えている。検出部30は、食用油脂内に配置される。
センサ本体21は、センサベース26とセンサベース26の上部を覆うカバー29とを備えている。センサベース26及びカバー29は、アルミニウム合金等の金属からなる。センサベース26は、板状の部材である。カバー29は、底面が開口した箱状の部材である。カバー29の開口部がセンサベース26によって閉じられている。
検出部30には、光路OPを形成する一対の第1パイプ35及び第2パイプ36の先端が固定されている。検出部30と、第1パイプ35及び第2パイプ36の先端とは、ねじによって締結された後で溶接されている。第1パイプ35及び第2パイプ36は、平行な長尺状の部材であって、光路部に相当する。
検出部30は、第1パイプ35が接続される第1プリズムホルダ41と、第2パイプ36が接続される第2プリズムホルダ42と、一対の第1プリズムホルダ41及び第2プリズムホルダ42同士を接続するキャップホルダ43とを備えている。
第1プリズムホルダ41は、第1パイプ35に連通する90°屈曲した第1連通路37が形成されている。第1連通路37には、第1パイプ35を通過した光の進路を90度変更してキャップホルダ43の間隙39を通過させる断面三角形の第1プリズム31が収容されている。
第2プリズムホルダ42は、第2パイプ36に連通する90°屈曲した第2連通路38が形成されている。第2連通路38には、キャップホルダ43の間隙39を通過した光の進路を90度変更して第2パイプ36を通過させる断面三角形の第2プリズム32を収容されている。
検出部30は、食用油脂内に配置されて、食用油脂に光を透過させる間隙39を有している。間隙39は、キャップホルダ43に設けられている。キャップホルダ43には、間隙39を挟んで第1キャップ44及び第2キャップ45が設けられている。第1キャップ44及び第2キャップ45は、光路OP上に位置して、光を通過させる光学窓である。そして、第1キャップ44を通過した光が間隙39に入射して、間隙39を通過した光が第2キャップ45に入射する。第1プリズムホルダ41は、第1パイプ35とキャップホルダ43(第1キャップ44)とによって密閉されている。第2プリズムホルダ42は、第2パイプ36とキャップホルダ43(第2キャップ45)とによって密閉されている。
第1パイプ35及び第2パイプ36は、アルミニウム合金等の金属からなり、センサベース26の下部に直接固定されている。第1パイプ35及び第2パイプ36とセンサベース26とは、溶接されている。
センサベース26は、カバー29によって覆われている。センサベース26及びカバー29によって区画される空間には、回路基板22が収容されている。回路基板22は、センサベース26にボルト21Aにより固定されている。回路基板22の下面には、1つの発光部23と、1又は複数の受光部24とが実装されている。
発光部23は、白色の可視光域の光を出射する光源であって、白色LED等から構成される。発光部23は、光を第1プリズム31に出射可能な向きで回路基板22に固定されている。受光部24は、R(赤)、G(緑)、B(青)といった色成分毎に光の強度を検出するセンサであって、フォトダイオードやカラーフィルタを備えている。受光部24は、透過光のR(赤)の強度を示すR値、G(緑)の強度を示すG値、B(青)の強度を示すB値、(以下、「RGB」と記載する)を出力する。各受光部24は、第2プリズム32側から出射される光を受光可能な位置に固定されている。
センサベース26には、発光部23が出射した光を通過させる第1通過孔26Aが貫通している。第1通過孔26Aには、第1パイプ35が固定されている。また、センサベース26には、検出部30を通過し、第1プリズム31及び第2プリズム32によって反射した光が第2パイプ36を通過した後通過する第2通過孔26Bが貫通している。受光部24は、第2通過孔26Bを通過した光を受光可能な位置に取り付けられている。第2通過孔26Bには、第2パイプ36が固定されている。すなわち、発光部23から出射した光は、第1通過孔26A→第1パイプ35→第1連通路37(第1プリズム31)→第1キャップ44→間隙39→第2キャップ45→第2連通路38(第2プリズム32)→第2パイプ36→第2通過孔26Bを通過して受光部24に到達する。この経路が光路OPである。
また回路基板22には、信号線及び電源線が束ねられた通信線27が接続されている。受光部24が検出した「RGB」は、例えば回路基板22に設けられた図示しない変換回路によって電圧信号等に変換されて通信線27を介して測定部3に出力される。
次に、図4及び図5を参照して、フライヤー制御装置50の動作について説明する。
図4は、横軸が時間t、縦軸が温度Tを示す。フライヤー10は、フライヤー10の電源をオンした直後の起動モードと、食用油脂を用いた揚げ調理が可能な通常モードと、食用油脂の温度を起動モードのときの温度よりも高く且つ通常モードのときの温度よりも低い温度に保持する保温モードとを有する。すなわち、起動モードは、図4に示す区間Aであって、フライヤー10の電源がオンされて保温に達するまでの第1制御モードである。通常モードは、図4に示す区間Bであって、保温から加熱されて揚げ調理が可能な第2制御モードである。保温モードは、図4に示す区間Cであって、第3制御モードである。測定部3は、起動モード及び保温モードであるときに随時測定を行い、フライヤー10に貯留された食用油脂の酸価に相当する酸価情報をフライヤー制御装置50に出力する。
フライヤー制御装置50の制御部51は、起動モードのときに取得した酸価情報から得られる酸価が基準値を超えているときは、その旨を表示部52に表示させた状態で、起動モードから通常モードへの移行を禁止する。また、制御部51は、保温モードのときに取得した酸価情報から得られる酸価が基準値を超えていないときは、その旨を表示部52に表示させた状態で、保温モードから通常モードへの移行を許可する。なお、保温モードから通常モードへの移行許可は禁止しない状態であってもよい。なお、酸価の基準値までが所定範囲に相当する。
図5に示すように、フライヤー制御装置50は、上記の酸価情報に基づく制御を以下のように行う。
まず、制御部51は、測定部3から酸価情報を取得する(ステップS10)。すなわち、制御部51は、測定部3から酸価情報として電圧値を取得する。
制御部51は、酸価が基準値を超えているか否かを判定する(ステップS11)。すなわち、制御部51は、測定部3から入力した酸価情報としての電圧値と基準値とを比較することで判定する。ステップS11が判定ステップに相当する。そして、制御部51は、酸価が基準値を超えていないと判定した場合には(ステップS11:NO)、通常モードへの移行を許可する(ステップS15)。すなわち、制御部51は、フライヤー10の食用油脂は使用可能であるため、ユーザによって加熱操作があれば、加熱して揚げ調理を可能とする。
一方、制御部51は、酸価が基準値を超えていると判定した場合には(ステップS11:YES)、起動モードであるか否かを判定する(ステップS12)。すなわち、制御部51は、酸価が基準値を超えていたとしてもモードによって制御が異なるため、起動モードであるか否かを判定する。
そして、制御部51は、起動モードでないと判定した場合には(ステップS12:NO)、酸価が基準値を超えている旨を表示し(ステップS14)、通常モードへの移行を許可する(ステップS15)。すなわち、制御部51は、起動モードではないということは保温モードであり、揚げ調理を開始していて酸価が基準値を超えている。このため、制御部51は、食用油脂の交換や継ぎ足しが必要である旨を表示部52に表示させつつ、揚げ調理を禁止せず、揚げ調理を可能とする。なお、ステップS15が移行ステップに相当する。例えば、表示部52は、「食用油脂を交換してください」等の文字表示を表示装置や、食用油脂の交換や継ぎ足しが必要なときに点灯するランプであってもよい。ランプは、食用油脂の交換や継ぎ足しが必要なときに赤色に点灯し、食用油脂の交換や継ぎ足しが必要ないときに青色に点灯してもよい。なお、表示部52が提示部に相当する。
例えば、図4に示す通常モードで、揚げ調理F1及び揚げ調理F2を行い、揚げ調理F2の後の保温モードのときに酸価が基準値を超えたとする。ここでユーザが揚げ調理を再度行おうとすると、食用油脂の交換や継ぎ足しが必要である旨が表示されつつ、保温モードから通常モードに移行することができるので、揚げ調理F3を行うことができる。そして、揚げ調理F3を行った後、又はその後何回か揚げ調理を行った後に食用油脂を交換や継ぎ足しを行うため、利便性が高い。
一方、制御部51は、起動モードであると判定した場合には(ステップS12:YES)、酸価が基準値を超えている旨を表示、及び通常モードへの移行を禁止する(ステップS13)。すなわち、起動モードのときはフライヤー10の電源をオンしたばかりで油脂の温度が低く、食用油脂の交換が可能な状況である。このため、制御部51は、食用油脂の交換や継ぎ足しが必要である旨を表示部52に表示させつつ、揚げ調理を禁止する。このようにすることで、フライヤー10の適正な使用を促すことができる。なお、ステップS12が維持ステップに相当する。
本実施形態の効果について説明する。
(1)起動モードのときは食用油脂の温度が低く、食用油脂の交換が可能な状況であるため、起動モードから通常モードへの移行を禁止することで食用油脂の交換を促すことができる。よって、食用油脂の劣化状態に基づいたフライヤーの適正な使用を促すことができる。
(2)起動モードでは通常モードへの移行を禁止することで食用油脂の交換を促しつつも、保温モードでは通常モードに移行して揚げ調理を行うことができる。よって、酸価に基づいたフライヤー10の適正な使用と利便性とを両立させることができる。
(3)保温モードでは、通常モードに移行して揚げ調理を行うことで利便性を確保しつつ、フライヤー10の表示部52に食用油脂の交換を促す提示を行うことで適正な使用を促すことができる。
(4)食用油脂を透過した透過光の強度を検出する検出センサ20を有する測定装置1は、生じる気泡の影響が少なく、食用油脂を直接検出するため、食用油脂の劣化状態を高い精度で検出することができる。
(5)食用油脂の酸価を測定するため、食用油脂の劣化状態を高い精度で測定することができる。
(6)検出部30と第1パイプ35及び第2パイプ36とが溶接されている検出センサ20は、食用油脂が浸入することを抑制し、気泡等による検出精度の低下を抑制することができ、油脂の劣化状態を高い精度で測定することができる。
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、食用油脂の劣化度を酸価に基づいて判定したが、食用油脂の劣化度を酸価に限らず、極性化合物やトリアシルグリセロール(TG:Triglyceride(トリグリセリド))等の量に基づいて判定してもよい。
・上記実施形態では、提示部の一例として表示部52を、文字表示を行う表示装置や点灯するランプとしたが、提示部はこれらに限らず、音を発するスピーカーや振動するバイブレーター等であってもよい。
・上記実施形態において、ステップS11の酸価が基準値を超えているか否かの判断処理と、ステップS12の起動モードであるか否かの判断処理とをまとめて行ってもよい。
・上記実施形態では、フライヤー10が起動モード、通常モード、保温モードの制御モードを有したが、制御モードを有さず制御してもよい。すなわち、制御部51は、フライヤー10を起動した時に取得した食用油脂の劣化状態を示す値が所定範囲にないときに、食用油脂を用いた揚げ調理が不可能な状態を維持する。
・上記実施形態において、提示部としての表示部52の構成を省略してもよい。
・上記実施形態では、測定装置1が測定対象である食用油脂を透過した透過光によって酸価を測定したが、測定装置1による酸価の測定方法は特に限定しない。フライヤー制御装置50は、測定装置から油脂の酸価に相当する酸価情報を得られればよい。
・上記実施形態では、測定装置1から酸価情報を電圧としてフライヤー制御装置50に出力したが、酸価情報は電圧に限らず、酸価の値そのものでも、酸価を置き換えた情報であってもよい。
・また、検出センサ20からフライヤー制御装置50に検出結果を直接入力させて、フライヤー制御装置50が検出センサ20の検出結果を酸価情報に変換してもよい。
・上記実施形態では、酸価情報に基づいて油脂の劣化状態を測定したが、酸価情報に限らず、臭い、粘度、油中水分量等を検出してその検出結果に基づいて油脂の劣化状態を測定してもよい。
例えば、臭いを検出する臭い検出センサは、臭いの元となるガス分子を吸着する感応膜と、感応膜におけるガス分子を電気信号に変換するトランスデューサとを備えてもよい。臭い検出センサは、トランスデューサにより変換された電気信号を、測定部3に出力する。感応膜は、食用油脂が劣化すると、食用油脂に含まれる脂肪酸が分解されて、アルデヒド系又はケトン系の物質が発生するため、アルデヒド系又はケトン系の物質を検出可能である。また、臭い検出センサは、有機薄膜からなる感応膜と水晶振動子とを備えてもよい。水晶振動子は、感応膜にガス分子が吸着すると、水晶振動子の共振周波数が変化することによって、においを検出する。水晶振動子は、ガス分子の検出を電気信号に変換するトランスデューサとして機能する。また、臭い検出センサは、半導体ガスセンサを備えてもよい。半導体ガスセンサは、酸化物半導体にガス分子が吸着すると、酸化物半導体の抵抗値が変化し、ガス濃度を検出する。酸化物半導体は、ガス分子の検出を電気信号に変換するトランスデューサとして機能する。
また、粘度を検出する粘度検出センサは、音叉振動式の粘度計であってもよい。音叉振動式の粘度計は、同じ固有振動数を有する対向する二つの振動子を配置し、個々の振動子を個別に同期させ、電磁力で駆動させる。この時の二つの振動子は、逆位相で動き、音叉同様外部への反力が発生しないため、減衰の少ない固有振動数での駆動が可能である。音叉振動式の粘度計は、振幅一定の条件のときに、振動子駆動に必要となる電磁力が振動子を浸けた液体の粘度×密度に比例することから粘度を測定する。電磁力を測定部3に出力することで粘度を測定してもよい。振動式の粘度計は、試料液体に微小な変位しか与えないため試料に加わるエネルギーが小さく、また振動子の熱容量が小さいため測定による試料物性への干渉を最小限とすることが可能である。また、試料液体を流動、攪拌させないため、測定開始後も試料に機械的な物性変化がほとんどなく、短時間での安定した測定が可能である。
・上記実施形態では、測定対象を食用油脂としたが、これ以外の油脂であってもよい。
1…測定装置、3…測定部、10…フライヤー、11…油槽、12…加熱部、13…排出路、14…開閉弁、15…容器、20…検出センサ、21…センサ本体、22…回路基板、23…発光部、24…受光部、26…センサベース、27…通信線、28…コネクタ、29…カバー、30…検出部、31…第1プリズム、32…第2プリズム、35…光路部としての第1パイプ、36…光路部としての第2パイプ、37…第1連通路、38…第2連通路、39…間隙、41…第1プリズムホルダ、42…第2プリズムホルダ、43…接続部材としてのキャップホルダ、45…第2キャップ、50…フライヤー制御装置、51…制御部、52…表示部。

Claims (8)

  1. 測定装置から入力される油脂の劣化状態に基づいてフライヤーを制御する制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記油脂の温度が第1温度に達するまで加熱する第1制御モードと前記油脂を前記第1温度から更に加熱する第2制御モードとの間を移行可能に設けられており、
    前記第1制御モードのときに取得した前記油脂の劣化状態を示す値が所定範囲にないときに、前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行を禁止する
    フライヤー制御装置。
  2. 前記制御部は、
    前記油脂の温度を前記第1温度に保持する第3制御モードへ移行可能に設けられており、
    前記第3制御モードのときに取得した前記油脂の劣化状態から得られる値にかかわらず、前記第3制御モードから前記第2制御モードへの移行を許可する
    請求項1に記載のフライヤー制御装置。
  3. 前記フライヤーの状態を提示する提示部を備え、
    前記制御部は、前記第3制御モードのときに取得した前記油脂の劣化状態から得られる値が所定範囲にないときに、前記提示部に前記油脂の交換を促す提示を行う
    請求項2に記載のフライヤー制御装置。
  4. 前記測定装置は、前記油脂を透過した透過光の強度を検出する検出センサを有する
    請求項1~3のいずれか一項に記載のフライヤー制御装置。
  5. 前記測定装置は、前記検出センサが検出信号を出力する測定部を有し、
    前記測定部は、前記検出センサから入力した前記検出信号に応じて、前記透過光のR(赤)の強度を示すR値、G(緑)の強度を示すG値、B(青)の強度を示すB値のうち少なくとも2つに基づいて油脂の酸価を測定する
    請求項4に記載のフライヤー制御装置。
  6. 前記検出センサは、前記油脂内に配置され、前記油脂に光を透過させる検出部と、
    前記検出部に接続され、光路を形成する光路部と、
    前記検出部と前記光路部とが溶接されている接合部と、を備える
    請求項4又は5に記載のフライヤー制御装置。
  7. 測定装置から入力される油脂の劣化状態に基づいてフライヤーを制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記フライヤーを起動した時に取得した前記油脂の劣化状態を示す値が所定範囲にないときに、前記油脂の温度を揚げ調理を行う温度よりも低い第1温度に保持する保温モードで動作する
    フライヤー制御装置。
  8. 測定装置から取得した油脂の劣化状態を示す値が所定範囲にあるか否かを判定する判定ステップと、
    前記値が前記所定範囲にあるときに、前記油脂の温度を第1温度から更に加熱する移行ステップと、
    前記値が前記所定範囲にないときに、前記油脂の温度を前記第1温度以下に維持する維持ステップと、を備える
    フライヤー制御方法。
JP2018208293A 2018-11-05 2018-11-05 フライヤー制御装置及びフライヤー制御方法 Active JP7312540B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018208293A JP7312540B2 (ja) 2018-11-05 2018-11-05 フライヤー制御装置及びフライヤー制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018208293A JP7312540B2 (ja) 2018-11-05 2018-11-05 フライヤー制御装置及びフライヤー制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020074819A JP2020074819A (ja) 2020-05-21
JP7312540B2 true JP7312540B2 (ja) 2023-07-21

Family

ID=70724619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018208293A Active JP7312540B2 (ja) 2018-11-05 2018-11-05 フライヤー制御装置及びフライヤー制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7312540B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA3213612A1 (en) * 2021-03-25 2022-09-29 J-Oil Mills, Inc. Determination device, learning device, determination system, determination method, learning method, and program

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003250708A (ja) 2002-03-01 2003-09-09 Mach Kiki Kk フライヤー
JP2004008255A (ja) 2002-06-03 2004-01-15 Hoshizaki Electric Co Ltd フライヤ
JP2004081431A (ja) 2002-08-26 2004-03-18 Paloma Ind Ltd フライヤー
JP2008200282A (ja) 2007-02-20 2008-09-04 Mermaid Co Ltd 調理油自動浄化型フライヤー
WO2013039007A1 (ja) 2011-09-16 2013-03-21 Yamada Koji フライヤーおよび揚げ調理方法
WO2015060444A1 (ja) 2013-10-25 2015-04-30 ナブテスコ 株式会社 潤滑油劣化センサ
JP2015107439A (ja) 2013-12-03 2015-06-11 アマノ株式会社 電気集塵装置及びフライヤー一体型電気集塵ユニット
WO2018012431A1 (ja) 2016-07-12 2018-01-18 ナブテスコ株式会社 油脂状態測定装置及びフライヤー及び油脂状態測定方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003250708A (ja) 2002-03-01 2003-09-09 Mach Kiki Kk フライヤー
JP2004008255A (ja) 2002-06-03 2004-01-15 Hoshizaki Electric Co Ltd フライヤ
JP2004081431A (ja) 2002-08-26 2004-03-18 Paloma Ind Ltd フライヤー
JP2008200282A (ja) 2007-02-20 2008-09-04 Mermaid Co Ltd 調理油自動浄化型フライヤー
WO2013039007A1 (ja) 2011-09-16 2013-03-21 Yamada Koji フライヤーおよび揚げ調理方法
WO2015060444A1 (ja) 2013-10-25 2015-04-30 ナブテスコ 株式会社 潤滑油劣化センサ
JP2015107439A (ja) 2013-12-03 2015-06-11 アマノ株式会社 電気集塵装置及びフライヤー一体型電気集塵ユニット
WO2018012431A1 (ja) 2016-07-12 2018-01-18 ナブテスコ株式会社 油脂状態測定装置及びフライヤー及び油脂状態測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020074819A (ja) 2020-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6469521B1 (en) Method for measuring the state of oils or fats
US10429332B2 (en) Oil degradation meter and method for evaluating oil degradation
JP4966970B2 (ja) 液体レベルを判断する方法と液体レベル判断システム
JP7312540B2 (ja) フライヤー制御装置及びフライヤー制御方法
JP6699983B2 (ja) 流体中の成分を検出するための方法およびシステム
JP2021015123A (ja) 油脂状態測定装置及びフライヤー
Kress-Rogers et al. Development and evaluation of a novel sensor for the in situ assessment of frying oil quality
JP2007051879A (ja) 成分濃度測定装置及び成分濃度測定装置制御方法
KR20100115628A (ko) 프라이어용 튀김기름 검사장치
RU2713001C1 (ru) Бомбовый калориметр переменной температуры для определения удельной объемной теплоты сгорания горючего газа
CN109212143A (zh) 烹饪器具、米质的检测方法及计算机设备
JP3920155B2 (ja) フライヤ
JP6146010B2 (ja) 食品分析装置
JP5257100B2 (ja) 電気圧力鍋
JP2006334126A (ja) 炊飯器
RU2783062C1 (ru) Устройство для определения интенсивности запаха воды
JP2021124417A (ja) 濃度兼放射線量測定器
RU2678091C1 (ru) Устройство для определения сухого остатка, нелетучих соединений в питьевых, сточных, природных водах, топливах, пищевых продуктах
CN202255545U (zh) 一种液位传感器
ES2300864T3 (es) Metodo y dispositivo de control para interrumpir el encendido accidental de una freidora que no esta llena de aceite.
RU135240U1 (ru) Электрическая мультиварка
JP2000111543A (ja) コーヒー品質管理装置
RU23986U1 (ru) Рефрактометрический экспресс-анализатор мк "луч"
JPH05288673A (ja) 匂い検出装置
BR102016012703A2 (pt) Analysis device for edible vegetable oils for determination of quality and destination

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211018

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221213

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230404

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230602

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230620

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230710

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7312540

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151