JPH05288673A - 匂い検出装置 - Google Patents

匂い検出装置

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JPH05288673A
JPH05288673A JP8862092A JP8862092A JPH05288673A JP H05288673 A JPH05288673 A JP H05288673A JP 8862092 A JP8862092 A JP 8862092A JP 8862092 A JP8862092 A JP 8862092A JP H05288673 A JPH05288673 A JP H05288673A
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JP
Japan
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odor
temperature
sensor
odor sensor
gas
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JP8862092A
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Inventor
Masakazu Sakata
雅一 坂田
Sukeyuki Fujii
祐行 藤井
Yuji Hamada
祐次 浜田
Kazuhiko Kuroki
和彦 黒木
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 気体中の匂い物質の検出に関し、常温域で動
作する匂いセンサの温度依存性に基づく匂い検出精度の
低下や測定値のばらつきを改善すると共に、熱的に不安
定な匂い物質をも精度よく測定できる匂い検出装置を提
供することを目的とする。 【構成】 匂い物質を吸脱着する物質を有した匂いセン
サと、該匂いセンサの近傍に設けた、周囲温度によって
吸収スペクトルの変化する検温素子とを備えたことを特
徴とする。 【効果】 上記検温素子により、匂いセンサの温度を正
確にモニターできる結果、匂いセンサを常に適性な温度
に制御でき、その匂い検出能力を安定して発揮させるこ
とができる。また、熱的に不安定な匂い物質をも精度よ
く測定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気体中の匂いの検出装
置に関し、更に詳しくいえば、匂い検出機能を向上させ
たそのような装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、気体中の匂い物質の検出として
は、一般に、半導体ガスセンサ、固体電解質ガスセン
サ、接触燃焼式ガスセンサ、化学反応式ガスセンサなど
のいわゆるガスセンサが用いられている。これは通常、
匂い物質がガス状態で存在しているためである。
【0003】特に、半導体表面に吸着したガスによる電
機抵抗や仕事関数の変化を利用する半導体センサにあっ
ては、高感度であるにも拘わらず操作性に優れるととも
に、素子自体の構造が簡単であることから低コスト化が
実現でき、更には、周辺回路との整合性にも優れること
から装置全体としての小型化も図れるという種々の利点
を有している。
【0004】しかしながら、この様な多くの利点を有す
るものである一方で、この半導体ガスセンサはそもそも
電気信号を利用するものであることから、検知に際して
は電気火花の生ずるおそれがあり、引火性のガスを含む
ものを検知することには適さないものである。更に、半
導体ガスセンサはガス吸着現象を利用するものであるこ
とから、この吸着によって種々のガスと反応することと
なり複数のガスを選択して検出することが困難であるた
め、検出するガスと同じ数のセンサを必要とする煩雑さ
がある。
【0005】更に、センサの機能を適性に発揮させるた
めには一般に感ガス部の周囲温度を200〜450℃の
高温にする必要があるため、熱自体に不安定な匂い物質
の検出には適さず、また、引火のおそれのない加熱方法
を採用する必要もあった。かかる半導体匂いセンサの欠
点に鑑み、最近では水晶発振子の周波数変化を利用する
センサや、色素が変化することを利用するセンサなどが
提案されている。前者は、匂い物質の吸脱着を可能とす
る物質を水晶発振子に付着させ、斯る物質に吸着したガ
スの吸着量に比例したその水晶発振子の周波数変化を利
用し匂い物質を検出するものであり、後者は匂い物質と
接触すると可逆的に色が変化する色素膜を使用し、この
色変化を光学的に測定することによって接触したガスを
検出しようとするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法は、匂い物質を吸脱着する物質を新たに使用する
ことから斯る物質の特性変化が問題となる。即ち、一般
に、匂いを吸脱着する物質は匂い物質に対する吸脱着特
性に温度依存性があり、また、色素膜についても匂い物
質と接触したときの色変化に温度依存性がある。従っ
て、これら匂いセンサの検出精度や再現性を高めるため
にはセンサの周囲温度を的確に制御する必要がある。尤
も、周囲温度を的確に制御するためには、まずその周囲
温度自体を正確に検知する必要がある。しかしながら、
従来からの熱電対、白金測温抵抗体、サーミスタなどを
温度センサとして使用した場合は、温度検知の精度や応
答性に問題がある。また、これら従来型センサはセンサ
自体が比較的大きいものであるために、匂いセンサ近傍
に配置することが通常困難である。このため匂いセンサ
の周囲温度を正確に制御し難く、匂い検出部の小型化を
図る上でも支障があった。更に、これら従来型センサは
電気的配線が必要なため、電気スパークによる匂い物質
の引火爆発の防止にも配慮しなければならなかった。加
えて、光学系と電気系の2種類の計測器を必要とするた
め装置全体が大きくなるとともに余計なコストが掛かる
といった問題もあった。
【0007】本発明は上記の点に鑑みなされたものであ
って、常温域で動作する匂いセンサをその温度依存性を
適性に補償した状態で使用でき、その上、小型でしかも
熱的に不安定な匂い物質でも安定して検出することので
きる優れた匂い検出装置を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、匂い物質を吸脱着する物質を有
する匂いセンサと、該匂いセンサの近傍に配置され周囲
温度によって光吸収スペクトルが変化する検温素子と、
前記光吸収スペクトルの変化を検出する光学系部と、該
光学系部によって得られた周囲温度変化量により前記匂
いセンサの温度補正をする処理部とを備えたことを特徴
とする。
【0009】請求項2の発明は、匂い物質の吸脱着によ
って光吸収スペクトルが変化する物質を有する匂いセン
サと、該匂いセンサの近傍に配置され周囲温度によって
光吸収スペクトルが変化する検温素子と、前記匂いセン
サと前記検温素子との各々の光吸収スペクトルの変化を
検出する光学系部と、該光学系部によって得られた周囲
温度変化量により前記匂いセンサの温度補正をする処理
部とを備えたことを特徴とする。
【0010】
【作用】上記構成のごとく、本発明匂い検出装置は、匂
い物質を吸脱着する物質を有する匂いセンサと、その匂
いセンサ近傍の温度を検出する検温素子とを備えるが、
とりわけその温度検出方法として光吸収スペクトルが温
度によって変化する検温素子を使用することからその変
化を光学系部で検出し、これにより得た周囲温度変化量
に基づいて処理部にてその匂いセンサの温度補正を行
う。
【0011】特に、その検温素子として、液晶材料を使
用する素子を利用することで、その周囲温度の変化を光
学的な変化として捉えることが可能となる。例えばコレ
ステリック液晶材料を使用すると、周囲温度に追随して
変化するこの液晶材料の温度変化によってこの液晶中の
らせん状液晶配向のピッチ長さが変化する。従って、こ
のらせん状配向の変化を光吸収スペクトルの変化として
観測することで簡便に周囲温度の変化量を捉えることが
できることとなる。
【0012】
【実施例】
(1)本発明の一実施例を図1〜図7に基づいて説明す
る。図1は本発明に係る匂い検出装置の概略図である。
匂い検出装置は、図1に見られるようにガスを導入し匂
いを測定する測定部A(断面図)と、測定結果を光学的
に検出する光学系部Bと、光学系部の検出結果を電気的
処理し、それを再び測定部Aへ温度調節信号としてフィ
ードバックする電気的処理部Cとからなっている。尚、
図2は図1の測定部Aの平面図である。
【0013】測定部Aは、パイプヒータ等にて加温され
る構成の液槽10内に、匂いセンサ15と検温素子16
を備えた匂いセル1を浸漬した構成をしている。匂いセ
ル1は、図2にみられるように方形の中空形状をしてお
り、対向する側面壁1a、1bの一部にガスの導入口3
と出口4とが設けられ、また、少なくとも上面壁体1c
(図1)は透明な板体で構成され、上方から内部を透視
できるようにしてある。
【0014】匂いセル1の内部には、図1に示す様に、
匂いセンサ15と検温素子16とが互いに近接させて各
々支持台17上に載置した状態で設けられている。前記
匂いセンサ15は、第3図に示す様に、Cr基板21上
に、メロシアニン系色素膜20を形成した構成をしてい
る。該色素膜20は、例えばスピンコート法又はキャス
ト法によりCr基板上に100〜200nmの厚さに塗
布して製膜される。なお、メロシアニン系色素として
は、3−Ethyl−5−〔2−(3−ethyl−4
−methyl−2−thiazolinyliden
e)etylidene〕rhodanine(日本感
光色素株式会社製)を用いた。
【0015】匂いセンサ15の特性を図5、6に示す。
図5は、匂いセンサ15に、温度25℃の下各種匂い物
質を晒した際のその光吸収スペクトルの特性図である。
同図には匂い物質を含有しない乾燥空気(a)と、匂い
物質とてエタノールを3重量%含有させた乾燥空気
(b)、そして匂い物質としてアセトンを3重量%含有
させた乾燥空気(c)の各々について示している。
【0016】この図からわかるように、測定ガス中にエ
タノール又は、アセトンが存在する場合、吸収極大スペ
クトルはエタノールを含有しない乾燥空気の場合に比較
し、エタノールにおいて約30nm、アセトンにおいて
約9nm短波長側にシフトしている。従って、吸収極大
のピーク位置により匂い物質の同定ができ、また吸収ピ
ークの高さからその濃度を知ることができる。
【0017】なお、吸収極大スペクトルのシフトは、エ
タノール等の極性物質が吸着した場合下記に示すよう
に、分子内に分極が生じた結果と考えられており、(J
・Phy.Chem.,90,22pp.5535〜,
1986)、このことから、エタノール、アセトン以外
の極性を有する種々の匂い物質についても上記センサで
測定できるのはもちろんであるが、これら極性物質に限
定されるものではない。
【0018】
【化1】
【0019】図6は、上記匂いセンサ15に対して異な
る温度の乾燥空気及びエタノール3重量%含有乾燥空気
を各々流した場合における前記匂いセンサの吸収スペク
トルを示している。図中、曲線(d−1)は乾燥空気2
5℃の場合、曲線(d−2)は乾燥空気15℃の場合を
示し、また曲線(E−1)はエタノール3重量%含有乾
燥空気25℃の場合、曲線(E−2)はエタノール3重
量%含有乾燥空気15℃の場合を示す。これらの図から
エタノールを含有しない乾燥空気及びエタノール含有の
乾燥空気の両方とも15℃の場合に比べ25℃の場合は
吸収スペクトルがやや長波長側にシフトしており、吸収
極大値も大きいところから、匂いセンサ15の温度依存
性が看取できる。
【0020】次に、この匂いセンサ15の周囲温度をモ
ニターする検温素子16について説明する。図4は斯る
検温素子16の断面図で、本素子はCr基板24の両側
面に配置されたスペーサ25と、このスペーサ25によ
って支持された保護用の透明フィルム22によって囲ま
れた空間に前記液晶材料23を注入せしめた構造となっ
ている。尚このスペーサ25の高さは10〜20μm程
度である。液晶材料23はフェニルシクロヘキサン系液
晶を母材としこれに4−シアノ−4′−(3−メチルブ
トキシ)−ビフェニル(BDH社製C−15)を1重量
%添加して製造した。なお、フェニルシクロヘキサン系
液晶としては、コレステリック系の4−(trans−
4′−ペンチルシクロヘキシル)ベンジニトリル(メル
ク社製)を使用した。
【0021】図7は、前記液晶材料23の各温度におけ
るらせんピッチPrと20℃におけるらせんピッチPo
との関係Pr/Poを示している。同図において、Pr
/Poが温度の上昇にともない近直線的に大きくなって
おり、当然に、入射光の選択反射効果もそれに応じて近
直線的に変化する。即ち、前記液晶材料23は温度によ
って連続的に色変化を生じることが判るが、該液晶材料
を使用した上記検温素子16は、広範囲の温度域におい
て匂いセンサの周囲温度を検知できるようになってい
る。
【0022】なお、匂いセンサ15及び検温素子16の
Cr基板21及び24は、色素膜等の支持体として適度
な強度を有するものであれば足り、その表面は照射され
た光のうち色素膜等に吸収されなかった光を反射するよ
う鏡面としてある。光学系部Bは、ハロゲンランプ8、
フォトダイオード9とハロゲンランプ8が発する光を匂
いセル1の上方に位置した端末部5まで伝送する光ファ
イバー6及び端末部5に入射した光をフォトダイオード
9まで伝送する光ファイバー7とからなる。
【0023】前記端末部5は、その先端を下方に向けら
れており、ハロゲンランプ8の発した光を下方の匂いセ
ル1に向けて照射し、匂いセンサ15及び検温素子16
からの反射光をフォトダイオード9に伝送するよう構成
されており、図示しない走査機構により匂いセンサ15
と検温素子16の間を往復移動するようにしてある。こ
の往復移動によって、本光学系部Bは、1つの光ファイ
バーによって、匂い物質が吸着されたことに因り色変化
した匂いセンサと、この匂いセンサ近傍の温度によって
色変化した検温素子の光吸収スペクトルとをそれぞれ検
出することとなる。
【0024】電気的処理部Cは、フォトダイオード9か
ら交互に得られる匂いセンサ15の検出結果と検温素子
16の検出結果とを電気的に処理する処理回路13と、
匂いセンサ15の検出結果を処理して得られる測定ガス
中の匂い物質の種類や濃度を表示するCRT等の表示器
14と、検温素子16の検出結果を処理して得られる温
度情報に基づき発熱体11の発熱量を制御する制御回路
12とからなる。
【0025】尚、前記処理回路13は、匂いセンサ15
が測定ガスの成分によって吸収スペクトルを変化するこ
と及び検温素子16が温度によって色変化を生じること
のため、所定の波長範囲にわたって連続的に、若しくは
不連続であっても多数の波長を順次検出できるよう構成
されている。このような構成の処理回路13の具体例と
してはマルチチャンネルフォトディテクター(大塚電子
株式会社製MCPD−100)がある。
【0026】上記構成において、今、匂いセル1に測定
ガスを流すと、匂いセンサ15が測定ガスの成分によっ
て色変化すると共に、匂いセンサ15の近傍にある検温
素子16がそのときの温度に応じて色変化をする。この
場合、匂いセル1の上面壁1cは透明であるので、光フ
ァイバー端末部5を通じて前記匂いセンサ15と検温素
子16に交互に光照射されると共に、匂いセンサ15、
検温素子16からの反射光が前記端末部5を通じてフォ
トダイオード9に伝達され、処理回路13にてスペクト
ル分析が行われる。匂いセンサ15は測定ガス成分によ
って吸収スペクトルを異にし、検温素子16は周囲温度
によって吸収スペクトルを異するので、処理回路13に
よるスペクトル分析によって測定ガス中の成分及び濃度
が求まると共に、匂いセンサ15周辺の温度が求まる。
【0027】このうち、測定ガス成分及び濃度は表示器
14で表示されるし、一方匂いセンサ15周辺の温度情
報は制御回路12へ与えられ、ここで基準温度と比較さ
れて、匂いセル1内が基準温度に保たれるよう発熱体1
1を制御する。ところで、上記のようにして、匂いセル
1内の温度が常に基準温度に保たれると、匂いセンサ1
5自身は図7に示したように温度依存性があったとして
も、測定結果は温度の影響が出ず、従って誤差を生じる
ことなく、正確に匂い物質の測定ができる。
【0028】尚、上記実施例では、発熱体11を有した
液槽に匂いセル1を浸漬し、間接的に匂いセル1の温度
制御をしているが、発熱体を直接匂いセル1内に挿設し
た構成で実施することもできる。但し、その場合は、測
定ガスが引火性のあるものなら発熱体を防爆構造とする
必要がある。又、実施例では匂いセンサ15として色素
膜を主体とした構成を採用しているが、ガスの吸着量を
水晶発振子の周波数変化で検出する構成を用いることも
できる。
【0029】更に実施例では匂いセンサ15と検温素子
16は独立した別個の構成としているが、同一基板上に
両者を並んで組み付けた構成とすることもできる。その
場合、匂いセンサ及び検温素子の数は複数としてもよ
い。又、実施例では検温素子の検温結果によって、匂い
セル内を一定温度になるよう温度制御しているが、この
ような温度制御せずに検温素子で検出される温度に基づ
いて匂いセンサから検出するスペクトル特性を補正する
ようにしてもよい。
【0030】更にまた、検温素子として液晶材料の相転
移を利用することもできる。即ち、匂いセンサが適正に
その機能を発揮できる温度域内のいずれかの温度で相転
移する液晶材料を選択又は調節して使用することがで
き、この相転移にもとずく顕著な吸光特性の変化を利用
して、周囲温度を検知できる。従って、この吸光特性の
変化を指標とし匂いセルを常に最適温度域に置く構成と
することもできる。
【0031】
【発明の効果】以上に説明したように、 請求項1の発明は、匂い物質を吸脱着する物質を有す
る匂いセンサを匂い検出素子として使用しており、該匂
いセンサは常温域で匂い検出能力を発揮できる。従っ
て、請求項1の発明によれば、従来の半導体センサと異
なり熱的に不安定な匂い物質でも安定して検出すること
のできる優れた匂い検出装置を提供できる。
【0032】また、請求項1の発明によれば、匂いセン
サと検温素子の間に温度差がほとんどない状態で匂いセ
ンサの温度を正確にモニターできると共に前記モニター
結果に即応させて匂いセンサの温度補正を行うことがで
き、匂いセンサを常に最適な温度にコントロールするこ
とができる。また温度コントロールをしない場合にあっ
ては前記モニター結果に基づいて匂いセンサから検出す
るスペクトル特性を電気的に補正することにより温度変
化に伴う検出特性の変動に対応させることができる。従
って、本発明によれば、匂いセンサ自身が温度依存性を
有していても、その匂い検知能力を常に適正に発揮させ
ることができ、これにより高精度、高感度、高信頼性の
匂い検出装置を提供できる。
【0033】また、請求項2の発明によれば、匂い物
質及び周囲温度の検出が共に検出素子の光吸収スペクト
ル変化を光学的に検知する手段によるものであることか
ら、光学系部を共通して使用させることができ、これに
伴って計測機構を単純化でき、装置を大幅に小型化でき
るという効果をも併せもつ。更に、その検出手段がとも
に光学的方法によるものであることから匂いセル内に電
気配線等の部材を配することを不要とすることができ
る。従って、電気スパークに起因する測定ガスの引火爆
発の危険性を全くなくすことができると共に、匂いセル
内に電気配線等の測定ガスの流れを乱す障害物がないこ
とから、匂いセンサ及び検温素子の検出能力を適正に発
揮させることができ、これによって匂い検出精度を一層
高めた匂い検出装置を提供できる。
【0034】なお、本発明は家庭や店舗、工場などでの
ガス漏れ、揮発性溶剤の漏れの監視等のいわゆるガスセ
ンサが従来から使用されていた分野においてその効果を
発揮できることは勿論であるが、特に従来から簡易迅速
に使用できる適当なセンサーが望まれていた分野、例え
ば食品分野などでその効果を顕著に発揮できる。具体例
をあげると料理における調理状態のモニター用センサや
食肉や鮮魚の鮮度の判定用センサなどとしてである。
【0035】
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係る匂い検出装置の概略図である。
【0037】
【図2】匂いセル内部の平面図である。
【0038】
【図3】匂いセンサの正面図である。
【0039】
【図4】検温素子の正面図である。
【0040】
【図5】乾燥空気、エタノール及びアセトンガス3重量
%含有の乾燥空気の吸収スペクトル図である。
【0041】
【図6】乾燥空気及びエタノールガス3重量%含有の乾
燥空気の15℃及び25℃における吸収スペクトル図で
ある。
【0042】
【図7】液晶材料の各温度におけるらせんピッチPrと
20℃におけるらせんピッチPoとの関係Pr/Poを
示した図である。
【0043】
【符号の説明】
1 匂いセル 3 導入口 4 排出口 5 光ファイバー端末部 6 光ファイバー 7 光ファイバー 8 ハロゲンランプ 9 フォトダイオード 10 液槽 11 パイプヒータ 12 温度制御回路 13 電気的処理回路 14 表示器 15 匂いセンサ 16 検温素子 17 支持台 20 メロシアニン系色素膜 21 Cr基板 22 透明フィルム 23 液晶材料 24 Cr基板 25 スペーサ
フロントページの続き (72)発明者 黒木 和彦 守口市京阪本通2丁目18番地 三洋電機株 式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 匂い物質を吸脱着する物質を有する匂い
    センサと、 該匂いセンサの近傍に配置され周囲温度によって光吸収
    スペクトルが変化する検温素子と、 前記光吸収スペクトルの変化を検出する光学系部と、 該光学系部によって得られた周囲温度変化量により前記
    匂いセンサの温度補正をする処理部、とを備えたことを
    特徴とする匂い検出装置。
  2. 【請求項2】 匂い物質の吸脱着によって光吸収スペク
    トルが変化する物質を有する匂いセンサと、 該匂いセンサの近傍に配置され周囲温度によって光吸収
    スペクトルが変化する検温素子と、 前記匂いセンサと前記検温素子との各々の光吸収スペク
    トルの変化を検出する光学系部と、 該光学系部によって得られた周囲温度変化量により前記
    匂いセンサの温度補正をする処理部、とを備えたことを
    特徴とする匂い検出装置。
JP8862092A 1992-04-09 1992-04-09 匂い検出装置 Pending JPH05288673A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009063406A (ja) * 2007-09-06 2009-03-26 Yokogawa Electric Corp 照射集光装置
CN112414949A (zh) * 2020-10-29 2021-02-26 国网山西省电力公司电力科学研究院 一种实时检测变压器故障的气体继电器及诊断方法

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