JP2021011843A - 内燃機関のピストンおよび内燃機関 - Google Patents

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Yoshitaka Tsubaki
祥隆 椿
祐介 今森
Yusuke Imamori
祐介 今森
山田 哲
Satoru Yamada
哲 山田
進太郎 首藤
Shintaro Shuto
進太郎 首藤
太郎 田村
Taro Tamura
太郎 田村
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Abstract

【課題】スートの発生を抑制することができ、且つ、燃焼効率を向上させることができる内燃機関のピストンを提供する。【解決手段】シリンダの内部に軸方向に沿って往復動可能に構成された内燃機関のピストンであって、ピストン頂面の中央部に凹んで形成されるキャビティと、ピストン頂面におけるキャビティの径方向外側に位置する外周縁部と、を備え、キャビティは、外周縁部から径方向内側に向かって斜め下方に延在する傾斜面を有するリップ部と、キャビティの底部から上方に突出する隆起部と、隆起部とリップ部とを繋ぐ湾曲部と、を含み、湾曲部は、リップ部に連なる湾曲面を有する外周側湾曲面と、外周側湾曲面よりも径方向内側に位置するとともに、隆起部に連なる面を有する内周側凹面であって、キャビティの最深部を含む内周側凹面と、外周側湾曲面と内周側凹面との間に形成されるとともに上方に突出する凸面と、を含む。【選択図】 図2

Description

本開示は、シリンダの内部に往復動可能に収容されるピストン、および上記ピストンを備える内燃機関に関する。
従来、内燃機関として、円筒状の孔部を有するシリンダと、シリンダの上記孔部に往復摺動可能に収容されるピストンと、シリンダとピストンとにより区画される燃焼室に燃料を噴射するように構成された噴射ノズルと、を備えるレシプロエンジンが知られている。
レシプロエンジンの燃焼室として、ピストン頂面の中央部に凹んで形成されるキャビティであって、キャビティの開口部を絞る絞り部と、キャビティの中央部に設けられた突起部と、を含むキャビティを有する、いわゆるリエントラント型の燃焼室が知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載のキャビティは、キャビティの中央部に設けられた突起部と、上記突起部の周囲を取り囲むように設けられた湾曲部と、上記突起部に設けられる剥離用段部と、を含んでいる。上記湾曲部は、燃焼室の中央に配置された噴射ノズルから湾曲部の壁面に向かって噴射された未燃燃料(燃料噴霧)を、突起部に向かって案内するようになっている。噴射ノズルから噴射された未燃燃料は、湾曲部の壁面に到達後に、湾曲部の壁面に沿って突起部に向かって流れる。噴射ノズルから噴射された未燃燃料は、湾曲部の壁面に沿って流れるにつれて、噴射による運動エネルギーを失い流動性が低下するため、周囲の酸素を取り込み難くなる。未燃燃料に十分な酸素が取り込まれていない状態で、燃焼させると、スートが発生する虞がある。
特許文献1に記載のキャビティは、湾曲部の壁面に沿って流れて突起部に到達した未燃燃料を、上記剥離用段部によって突起部の壁面から剥離させることで、流動性が低下した未燃燃料と該未燃燃料の周囲の酸素との混合を促進させるようになっている。このようなキャビティは、突起部に到達した未燃燃料に酸素を十分に取り込んだ状態で燃焼させることができるため、突起部の周囲における燃料濃度が濃い領域を減少させることができ、突起部の周囲におけるスートの発生を抑制することができる。
特開2018−131942号公報
特許文献1における剥離用段部は、ピストンの軸線を含む断面において、キャビティの最深部よりも径方向内側、且つ、上記最深部よりも上方に設けられている。このため、湾曲部の壁面は、キャビティの最深部と剥離用段部との間に、キャビティの最深部から径方向内側に向かうにつれて徐々に盛り上がるように傾斜する傾斜面を含んでいる。特許文献1に記載のキャビティでは、噴射ノズルから噴射されて湾曲部の壁面に沿って流れる未燃燃料が、上記傾斜面を乗り越えることができずにキャビティの最深部と剥離用段部との間に滞留し、キャビティの最深部と剥離用段部との間に燃料濃度が濃い領域を発生させる虞がある。上記燃料濃度が濃い領域が広範囲に生じると、スートの発生を促進させる虞や、燃焼効率の低下を招く虞がある。
上述した事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態の目的は、スートの発生を抑制することができ、且つ、燃焼効率を向上させることができる内燃機関のピストンを提供することにある。
(1)本発明の少なくとも一実施形態にかかる内燃機関のピストンは、
シリンダの内部に軸方向に沿って往復動可能に構成された内燃機関のピストンであって、
ピストン頂面の中央部に凹んで形成されるキャビティと、
上記ピストン頂面における上記キャビティの径方向外側に位置する外周縁部と、を備え、
上記キャビティは、
上記外周縁部から径方向内側に向かって斜め下方に延在する傾斜面を有するリップ部と、
上記キャビティの底部から上方に突出する隆起部と、
上記隆起部と上記リップ部とを繋ぐ湾曲部と、を含み、
上記湾曲部は、
上記リップ部に連なる湾曲面を有する外周側湾曲面と、
上記外周側湾曲面よりも径方向内側に位置するとともに、上記隆起部に連なる面を有する内周側凹面であって、上記キャビティの最深部を含む内周側凹面と、
上記外周側湾曲面と上記内周側凹面との間に形成されるとともに上方に突出する凸面と、を含む。
上記(1)の構成によれば、ピストンの湾曲部は、リップ部に連なる湾曲面を有する外周側湾曲面と、外周側湾曲面よりも径方向内側に位置するとともに、隆起部に連なる面を有する内周側凹面であって、キャビティの最深部を含む内周側凹面と、外周側湾曲面と内周側凹面との間に形成されるとともに上方に突出する凸面と、を含んでいる。つまり、凸面は、ピストンの軸線を含む断面において、キャビティの最深部や隆起部よりも径方向外側に設けられている。このため、上記湾曲部を含むキャビティを備えるピストンは、噴射ノズルから噴射されて外周側湾曲面に沿って隆起部に向かって流れる未燃燃料を、噴射による運動エネルギーを失う前に凸面に到達させることができるため、凸面よりも径方向外側に位置する内周側凹面に面する空間に未燃燃料が滞留することを防止することができる。内周側凹面に面する空間に未燃燃料が滞留することを防止することで、燃料濃度が濃い領域の発生を抑制することができるため、スートの発生を抑制することができ、燃焼室における燃焼効率を向上させることができる。
また、上記(1)の構成によれば、内周側凹面は、隆起部に連なる面を有するので、燃焼用気体が燃焼室の中央から隆起部に沿って内周側凹面に面する空間に導入されるのを促すことができる。このような内周側凹面を含む湾曲部は、凸面により湾曲部から剥離した未燃燃料に、上記内周側凹面に面する空間における燃焼用気体を十分に取り込ませることができるため、スートの発生を効果的に抑制することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の内燃機関のピストンであって、上記内周側凹面は、下方に向かって凹状に湾曲する内周側湾曲面を含む。
上記(2)の構成によれば、内周側凹面は、下方に向かって凹状に湾曲する内周側湾曲面を含むので、燃焼室の中央から隆起部に沿って流れる燃焼用気体が内周側湾曲面に沿って滑らかに流れるように促すことができる。このような内周側湾曲面を含む湾曲部は、凸面により湾曲部から剥離した未燃燃料に、上記剥離した未燃燃料の流れ方向に対して交差する方向に沿って燃焼用気体を導入させることができるので、上記剥離した未燃燃料に燃焼用気体を効率良く取り込ませることができ、ひいてはスートの発生を効果的に抑制することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載の内燃機関のピストンであって、上記リップ部は、上記傾斜面に連なる面を有するリップ側凸湾曲面であって、上記傾斜面よりも径方向内側に向かって張り出すリップ側凸湾曲面を有する。
上記(3)の構成によれば、リップ側凸湾曲面は、傾斜面に連なる面を有するとともに、傾斜面よりも径方向内側に向かって張り出している。上記リップ側凸湾曲面を有するリップ部は、噴射ノズルから噴射される未燃燃料の流れを、未燃燃料の流速をあまり低下させることなく分割することができるため、燃焼室内に未燃燃料を効率的に伝搬させることができる。また、上記リップ側凸湾曲面を有するリップ部は、上記リップ側凸湾曲面を含む部分を肉厚形状にすることができ、噴射ノズルから噴射される未燃燃料により加えられる熱負荷に耐える強度を確保することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(3)の何れかに記載の内燃機関のピストンであって、上記凸面は、上記リップ部の内周端よりも径方向内側に位置するように構成された。
上記(4)の構成によれば、凸面は、リップ部の内周端よりも径方向内側に位置するように構成されているので、リップ部の内周端よりも径方向外側に位置する場合に比べて、噴射ノズルから噴射された未燃燃料を長距離にわたり、外周側湾曲面に沿って流すことができるため、燃焼室における外周側湾曲面に面する空間の燃焼用気体を燃焼に有効活用することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(4)の何れかに記載の内燃機関のピストンであって、上記ピストンの外径をD1としたときに、上記外周側湾曲面の最大内径D2は、0.7D1以下である。
上記(5)の構成によれば、ピストンの外径をD1としたときに、外周側湾曲面の最大内径D2は、0.7D1以下であるため、ピストンにおける外周側湾曲面よりも径方向外側に冷却用の液体が流れる冷却通路を設けることが可能となる。上記冷却通路をピストンに設けることで、冷却通路内の液体によりピストン、特にシリンダとの摺動部を冷却することができるため、内燃機関の高出力化が可能となる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(5)の何れかに記載の内燃機関のピストンであって、上記ピストンの外径D1は、160mm以上190mm以下である。
上記(6)の構成によれば、ピストンの外径D1は、160mm以上190mm以下である。上記条件を満たす外径D1を有するピストンは、一般的に自転車用の内燃機関よりも大型の内燃機関に搭載される。ここで、内燃機関の燃焼室が大きいほど、燃焼ノズルから噴射されて湾曲部に沿って流れる未燃燃料が隆起部に到達する可能性が低くなり、湾曲部に面する空間に燃料濃度が濃い領域が発生する可能性が高くなる。上記条件を満たす外径D1を有するピストンであっても、上記(1)に記載の構成を備えるピストンであれば、湾曲部に面する空間に燃料濃度が濃い領域の発生を抑制することができるため、スートの発生を抑制することができ、燃焼室における燃焼効率を向上させることができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(6)の何れかに記載の内燃機関のピストンであって、上記内周側凹面は、下方に向かって凹状に湾曲する内周側湾曲面を含み、上記内周側湾曲面は、上記外周側湾曲面よりも曲率が大きくなるように構成された。
上記(7)の構成によれば、内周側湾曲面は、外周側湾曲面よりも曲率が大きくなるように構成されているので、仮に外周側湾曲面よりも曲率が小さくなるように構成されている場合に比べて、内周側湾曲面に面する空間の容積を大きくすることができ、上記空間に多量の燃焼用気体を充填可能となる。上記空間に多量の燃焼用気体を充填することで、凸面により湾曲部から剥離した未燃燃料への上記空間に充填された燃焼用気体の混合を促進させることができる。よって、外周側湾曲面よりも曲率が大きい内周側湾曲面は、上記剥離した未燃燃料に燃焼用気体を効率良く取り込ませることができるため、スートの発生を効果的に抑制することができる。
(8)本発明の少なくとも一実施形態にかかる内燃機関は、
シリンダと、
上記(1)から(7)の何れかに記載のピストンと、
上記シリンダと上記ピストンとにより区画される燃焼室に燃料を噴射するように構成された噴射ノズルと、を備える。
上記(8)の構成によれば、内燃機関は、上記(1)の構成を備えるピストンを備えるので、湾曲部に面する空間に燃料濃度が濃い領域の発生を抑制することができるため、スートの発生を抑制することができ、且つ、燃焼効率を向上させることができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、スートの発生を抑制することができ、且つ、燃焼効率を向上させることができる内燃機関のピストンが提供される。
本発明の一実施形態にかかるピストンを備える内燃機関の概略断面図である。 図1に示す内燃機関の部分拡大図である。 本発明の一実施形態にかかるピストンの概略斜視図である。 本発明の他の一実施形態にかかるピストンを備える内燃機関の図2に相当する部分拡大図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
なお、同様の構成については同じ符号を付し説明を省略することがある。
図1は、本発明の一実施形態にかかるピストンを備える内燃機関の概略断面図である。図1では、ピストンが圧縮上死点の近傍に位置している状態を示している。
幾つかの実施形態にかかる内燃機関1は、図1に示されるように、軸方向(ピストン3の軸線LAが延在する方向、図1中上下方向)に沿って延在する円筒状の孔部21を有するシリンダ2と、シリンダ2の孔部21の内部に配置されるとともに、上記軸方向に沿って往復動可能に構成されたピストン3と、シリンダ2とピストン3とにより区画される燃焼室10に燃料を噴射するように構成された噴射ノズル4と、を備える。つまり、内燃機関1は、レシプロエンジンを含む。
図示される実施形態では、シリンダ2は、図1に示されるように、少なくとも一つの上述した円筒状の孔部21を有するシリンダブロック22と、円筒状の孔部21の上部を塞ぐようにシリンダブロック22上に配設されるシリンダヘッド23と、を含む。
上述した燃焼室10は、ピストン3の頂面31(ピストン頂面)と、上記頂面31に対向して配置されるシリンダヘッド23の底面231と、シリンダブロック22の孔部21の内壁面211と、により区画される。
以下、軸方向において、ピストン3の頂面31に対してシリンダヘッド23の底面231が位置する側(図中上側)を上方とし、シリンダヘッド23の底面231に対してピストン3の頂面31が位置する側(図中下側)を下方とする。
ピストン3は、一般的な内燃機関のピストンと同様に、コンロッドを介してピストン3の下方に位置するクランクシャフトと連結されている。ピストン3は、図1に示されるように、外周面32に軸線LA周りの周方向に沿って環状に形成された少なくとも一つ(図中三つ)のリング溝33を含む。リング溝33には、ピストンリング34が装着される。
図示される実施形態では、噴射ノズル4は、液体燃料を霧状に噴射するように構成されたインジェクタを含む。内燃機関1は、燃焼室10に充満する燃焼用気体に噴射ノズル4の噴孔41から液体燃料(未燃燃料)を噴射することで、燃焼室10にて液体燃料が燃焼用気体と混合して自己着火するように構成されている。つまり、図示される実施形態における内燃機関1は、ディーゼルエンジンを含む。
なお、他の幾つかの実施形態では、内燃機関1は、噴射ノズル4の噴孔41から燃料ガス(気体燃料)を噴射するように構成されていてもよいし、点火プラグなどの着火装置により未燃燃料を着火(点火)するように構成されていてもよい。
図示される実施形態では、噴射ノズル4は、シリンダブロック22に取り付けられる。噴射ノズル4は、シリンダブロック22に形成されたノズル挿通孔24に挿入され、少なくとも一つの噴孔41を有する一端部42が、シリンダヘッド23の底面231よりも下方に突出している。噴射ノズル4は、燃焼室10の径方向における中央に配置されている。図1に示される実施形態では、噴射ノズル4は、ピストン3の軸線LAを延長した直線上に配置されている。
図示される実施形態では、内燃機関1は、図1に示されるように、燃焼室10の外部から燃焼室10に燃焼用気体を送るための吸気ポート11(吸気流路)と、燃焼室10から燃焼室10の外部に排ガスを排出するための排気ポート12(排気流路)と、吸気ポート11を開閉する吸気弁13と、排気ポート12を開閉する排気弁14と、をさらに備える。燃焼用気体としては、酸素を含む空気などが挙げられる。
なお、他の幾つかの実施形態では、内燃機関1は、燃焼室10に上記空気として、圧縮機により大気圧よりも低圧に圧縮された圧縮空気を導入するように構成されていてもよいし、大気圧の空気を導入するように構成されていてもよい。
図1に示される実施形態では、吸気ポート11および排気ポート12の夫々は、シリンダヘッド23に設けられている。吸気ポート11は、シリンダヘッド23の底面231に開口した吸気孔111を介して、燃焼室10に連通している。排気ポート12は、シリンダヘッド23の底面231に開口した排気孔121を介して、燃焼室10に連通している。
噴射ノズル4から未燃燃料を噴射する前に、吸気弁13および排気弁14の開閉を行うことにより、吸気ポート11を通って燃焼室10に送られた燃焼用気体が、燃焼室10に充満するようになっている。噴射ノズル4から噴射された未燃燃料は、燃焼室10に充満している燃焼用気体に混合した後に、燃焼室10内で燃焼する。燃焼室10内で燃焼後の排ガスは、排気ポート12を通って、内燃機関1の外部に排出される。
図2は、図1に示す内燃機関の部分拡大図である。図3は、本発明の一実施形態にかかるピストンの概略斜視図である。図4は、本発明の他の一実施形態にかかるピストンを備える内燃機関の図2に相当する部分拡大図である。ピストン3は、図1〜4に示されるように、ピストン3の頂面31の中央部に凹んで形成されるキャビティ5と、ピストン3の頂面31におけるキャビティ5の径方向外側に位置する外周縁部6と、を備える。
図示される実施形態では、外周縁部6は、図2、4に示されるように、軸線LAに交差(直交)する方向に沿って延在するとともに、周方向に沿って延在する平面61を有する。図3に示される実施形態では、平面61(外周縁部6)は、環状に形成されている。
キャビティ5は、図1〜4に示されるように、外周縁部6から径方向内側に向かって斜め下方に延在する傾斜面71を有するリップ部7と、キャビティ5の底部51から上方に突出する隆起部8と、隆起部8とリップ部7とを繋ぐ湾曲部9と、を含む。傾斜面71(リップ部7)は、周方向に沿って延在している。図3に示される実施形態では、傾斜面71(リップ部7)は、環状に形成されている。
図示される実施形態では、隆起部8は、図2、4に示されるように、円錐台形状に形成されている。隆起部8は、軸線LAを含む断面において、湾曲部9から径方向内側に向かって軸線LAに交差する方向に沿って直線状に延在する傾斜面81と、傾斜面81の上端において軸線LAに交差(直交)する方向に沿って延在する天面82と、を有している。天面82は、軸線LAの軸線状に設けられているとともに、噴射ノズル4の一端部42に対向している。
上述した噴射ノズル4は、図2、4に示されるように、未燃燃料を噴孔41からピストン3のリップ部7に向かって噴射するように構成されている。図示される実施形態では、噴射ノズル4の噴孔41の軸線LBは、リップ部7に向かって延在している。噴孔41は、複数が周方向に沿って配設されている。
噴射ノズル4の噴孔41から噴射された未燃燃料は、リップ部7により流れが上下2方向に分断される。未燃燃料の一部は、リップ部7の傾斜面71に沿って外周縁部6の平面61に面する空間に向かって流れる。未燃燃料の残りの部分は、湾曲部9に沿って隆起部8に向かって流れる。
幾つかの実施形態にかかるピストン3は、図1〜4に示されるように、リップ部7、隆起部8および湾曲部9を含む上述したキャビティ5と、上述した外周縁部6と、を備える。上述した湾曲部9は、図2、4に示されるように、外周側湾曲面91と、外周側湾曲面91よりも径方向内側に位置する内周側凹面92と、外周側湾曲面91と内周側凹面92との間に形成されるとともに上方に突出する凸面93と、を含む。
図示される実施形態では、図3に示されるように、外周側湾曲面91、内周側凹面92および凸面93の夫々は、周方向に沿って延在している。図3に示される実施形態では、外周側湾曲面91、内周側凹面92および凸面93の夫々は、環状に形成されている。なお、他の幾つかの実施形態では、外周側湾曲面91、内周側凹面92および凸面93の夫々は、円弧状に形成されていてもよい。
図2に示される実施形態では、外周側湾曲面91は、リップ部7に連なる湾曲面911を有している。湾曲面911(リップ部側湾曲面)は、リップ部7から径方向外側に向かって斜め下方に凹状に湾曲している。外周側湾曲面91は、凸面93に連なる湾曲面912をさらに有している。湾曲面912(凸面側湾曲面)は、凸面93から径方向外側に向かって斜め上方に凹状に湾曲している。
図4に示される実施形態では、外周側湾曲面91は、リップ部7および凸面93に連なる湾曲面914を有している。湾曲面914は、リップ部7から径方向内側に向かって斜め下方に凹状に湾曲している。換言すると、湾曲面914は凸面93から径方向外側に向かって斜め上方に凹状に湾曲している。
図2、4に示される実施形態では、内周側凹面92は、キャビティ5の最深部52を含むとともに、隆起部8に連なる面921を有している。面921(隆起部側面)は、隆起部8から径方向外側に向かって凹状に湾曲している。内周側凹面92は、凸面93に連なる面922をさらに有している。面922(凸面側面)は、凸面93から径方向外側に向かって斜め上方に凹状に湾曲している。キャビティ5の最深部52は、面921と面922の境界に設けられている。
なお、他の幾つかの実施形態では、面921および面922の少なくとも一方は、軸線LAを含む断面において直線状に延在する平坦面であってもよく、凸状に湾曲していてもよい。
湾曲部9の比較例として、上述した凸面93を含まない湾曲部9Aを図2、4中にて点線で示している。仮にピストンのキャビティ5が、上述した凸面93を含まない湾曲部9Aを含む場合には、湾曲部9Aに沿って径方向内側に向かって流れる未燃燃料が隆起部8を乗り越えることができずに、内周側凹面92に面する空間10Aに相当する空間に滞留し、燃料濃度が濃い領域を発生させる虞がある。燃料濃度が濃い領域では、未燃燃料と燃焼用気体との混合が不十分な状態で燃焼するため、スートが生成される虞や、燃焼効率の低下を招く虞がある。
上記の構成によれば、図2、4に示されるように、ピストン3の湾曲部9は、リップ部7に連なる湾曲面911又は湾曲面914を有する上述した外周側湾曲面91と、外周側湾曲面91よりも径方向内側に位置するとともに、隆起部8に連なる面921を有する上述した内周側凹面92であって、キャビティ5の最深部52を含む上述した内周側凹面92と、外周側湾曲面91と内周側凹面92との間に形成されるとともに上方に突出する上述した凸面93と、を含んでいる。つまり、凸面93は、図2、4に示されるように、ピストン3の軸線LAを含む断面において、キャビティ5の最深部52や隆起部8よりも径方向外側に設けられている。このため、湾曲部9を含むキャビティ5を備えるピストン3は、噴射ノズル4から噴射されて外周側湾曲面91に沿って隆起部8に向かって流れる未燃燃料を、噴射による運動エネルギーを失う前に凸面93に到達させることができるため、凸面93よりも径方向外側に位置する内周側凹面92に面する空間10Aに未燃燃料が滞留することを防止することができる。内周側凹面92に面する空間10Aに未燃燃料が滞留することを防止することで、燃料濃度が濃い領域の発生を抑制することができるため、スートの発生を抑制することができ、燃焼室10における燃焼効率を向上させることができる。
また、上記の構成によれば、内周側凹面92は、隆起部8に連なる面921を有するので、燃焼用気体が燃焼室10の中央から隆起部8に沿って内周側凹面92に面する空間10Aに導入されるのを促すことができる。このような内周側凹面92を含む湾曲部9は、凸面93により湾曲部9から剥離した未燃燃料に、内周側凹面92に面する空間10Aにおける燃焼用気体を十分に取り込ませることができるため、スートの発生を効果的に抑制することができる。
幾つかの実施形態では、図2、4に示されるように、上述した内周側凹面92は、下方に向かって凹状に湾曲する内周側湾曲面920を含む。つまり、内周側湾曲面920は、上述した隆起部8から径方向外側に向かって凹状に湾曲している上述した面921(隆起部側面)と、凸面93に連なる上述した面922(凸面側面)であって、凸面93から径方向外側に向かって斜め上方に凹状に湾曲している上述した面922と、を有している。内周側湾曲面920における面922は、面921に連なるとともに、面921と同一の曲率を有している。
上記の構成によれば、内周側凹面92は、下方に向かって凹状に湾曲する内周側湾曲面920を含むので、燃焼室10の中央から隆起部8に沿って流れる燃焼用気体が内周側湾曲面920に沿って滑らかに流れるように促すことができる。このような内周側湾曲面920を含む湾曲部9は、凸面93により湾曲部9から剥離した未燃燃料に、上記剥離した未燃燃料の流れ方向に対して交差する方向に沿って燃焼用気体を導入させることができるので、上記剥離した未燃燃料に燃焼用気体を効率良く取り込ませることができ、ひいてはスートの発生を効果的に抑制することができる。
幾つかの実施形態では、図2に示されるように、上述した内周側湾曲面920は、上述した外周側湾曲面91よりも曲率が大きくなるように構成されている。つまり、内周側湾曲面920の曲率R1は、外周側湾曲面91の曲率R2よりも大きい。ここで、外周側湾曲面91は、上述した湾曲面911と、湾曲面911に連なるとともに、湾曲面911と同一の曲率を有している上述した湾曲面912と、を有している。
上記の構成によれば、内周側湾曲面920は、外周側湾曲面91よりも曲率が大きくなるように構成されているので、仮に外周側湾曲面91よりも曲率が小さくなるように構成されている場合に比べて、内周側湾曲面920に面する空間10Aの容積を大きくすることができ、上記空間10Aに多量の燃焼用気体を充填可能となる。上記空間10Aに多量の燃焼用気体を充填することで、凸面93により湾曲部9から剥離した未燃燃料への空間10Aに充填された燃焼用気体の混合を促進させることができる。よって、外周側湾曲面91よりも曲率が大きい内周側湾曲面920は、上記剥離した未燃燃料に燃焼用気体を効率良く取り込ませることができるため、スートの発生を効果的に抑制することができる。
幾つかの実施形態では、図2に示されるように、上述した内周側湾曲面920は、上述した外周側湾曲面91よりも軸線LAを含む断面における円弧長が短くなるように構成されている。この場合には、凸面93により湾曲部9から剥離した未燃燃料に、燃焼室10の中央から隆起部8に沿って流れてきた燃焼用気体を直ぐに混合させることができるため、凸面93により湾曲部9から剥離した未燃燃料への空間10Aに充填された燃焼用気体の混合を促進させることができる。
幾つかの実施形態では、図2に示されるように、上述したリップ部7は、上述した傾斜面71に連なる面を有するリップ側凸湾曲面72であって、傾斜面71よりも径方向内側に向かって張り出すリップ側凸湾曲面72を有する。
上記の構成によれば、リップ側凸湾曲面72は、傾斜面71に連なる面を有するとともに、傾斜面71よりも径方向内側に向かって張り出している。リップ側凸湾曲面72を有するリップ部7は、噴射ノズル4から噴射される未燃燃料の流れを、未燃燃料の流速をあまり低下させることなく分割することができるため、燃焼室10内に未燃燃料を効率的に伝搬させることができる。また、リップ側凸湾曲面72を有するリップ部7は、リップ側凸湾曲面72を含む部分721を肉厚形状にすることができ、噴射ノズル4から噴射される未燃燃料により加えられる熱負荷に耐える強度を確保することができる。
幾つかの実施形態では、図2に示されるように、上述した凸面93は、上述したリップ部7の内周端722よりも径方向内側に位置するように構成されている。内周端722は、リップ部7における内径が最小となる部分である。この場合には、凸面93は、リップ部7の内周端722よりも径方向内側に位置するように構成されているので、リップ部7の内周端722よりも径方向外側に位置する場合に比べて、噴射ノズル4から噴射された未燃燃料を長距離にわたり、外周側湾曲面91に沿って流すことができるため、燃焼室10における外周側湾曲面91に面する空間10Bの燃焼用気体を燃焼に有効活用することができる。
幾つかの実施形態では、図4に示されるように、上述したリップ部7は、上述した傾斜面71に連なる面を有する内面73であって、傾斜面71に対して交差する方向に沿って延在する内面73を有する。図示される実施形態では、図4に示されるように、上述した内面73は、傾斜面71の内周端711から軸方向に沿って下方に向かって延在し、下端が湾曲面914の上端に緩やかに連なるようになっている。なお、他の幾つかの実施形態では、上述した傾斜面71の内周端711が、湾曲面914の上端に連なるようにしてもよい。
幾つかの実施形態では、図1に示されるように、上述したピストン3の外径(外周面32の外径)をD1としたときに、上述した外周側湾曲面91の最大内径D2は、0.7D1以下である。
図1、2に示される実施形態では、外周側湾曲面91は、湾曲面911と湾曲面912の境界が最大内径部913となっている。図4に示される実施形態では、外周側湾曲面91は、湾曲面914の上端、つまり、内面73との境界が最大内径部913となっている。外周側湾曲面91の最大内径D2とは、最大内径部913の内径である。
また、図示される実施形態では、ピストン3は、外周面32と外周側湾曲面91との間に冷却用の液体が流れる冷却通路35が設けられている。
上記の構成によれば、ピストン3の外径をD1としたときに、外周側湾曲面91の最大内径D2は、0.7D1以下であるため、ピストン3における外周側湾曲面91よりも径方向外側に冷却用の液体が流れる冷却通路35を設けることが可能となる。冷却通路35をピストン3に設けることで、冷却通路35内の液体によりピストン3、特にシリンダ2との摺動部(図1に示すリング溝33近傍の部分)を冷却することができるため、内燃機関1の高出力化が可能となる。
幾つかの実施形態では、上述したピストン3の外径D1は、160mm以上190mm以下である。上記条件を満たす外径D1を有するピストン3は、一般的に自転車用の内燃機関よりも大型の内燃機関に搭載される。ここで、内燃機関1の燃焼室10が大きいほど、噴射ノズル4から噴射されて湾曲部9に沿って流れる未燃燃料が隆起部8に到達する可能性が低くなり、湾曲部9に面する空間(内周側凹面92に面する空間10A)に燃料濃度が濃い領域が発生する可能性が高くなる。上記条件を満たす外径D1を有するピストン3であっても、湾曲部9が上述した凸面93を含んでいれば、湾曲部9に面する空間に燃料濃度が濃い領域の発生を抑制することができるため、スートの発生を抑制することができ、燃焼室10における燃焼効率を向上させることができる。
上述したように、幾つかの実施形態にかかる内燃機関1は、上述したシリンダ2と、上述したピストン3と、シリンダ2とピストン3とにより区画される燃焼室10に燃料を噴射するように構成された上述した噴射ノズル4と、を備える。この場合には、内燃機関1は、上述したピストン3の湾曲部9が上述した凸面93を含んでいるので、湾曲部9に面する空間(内周側凹面92に面する空間10A)に燃料濃度が濃い領域の発生を抑制することができるため、スートの発生を抑制することができ、且つ、燃焼効率を向上させることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
1 内燃機関
2 シリンダ
21 孔部
211 内壁面
22 シリンダブロック
23 シリンダヘッド
231 底面
24 ノズル挿通孔
3 ピストン
31 頂面
32 外周面
33 リング溝
34 ピストンリング
35 冷却通路
4 噴射ノズル
41 噴孔
42 一端部
5 キャビティ
51 底部
52 最深部
6 外周縁部
61 平面
7 リップ部
71 傾斜面
711 内周端
72 リップ側凸湾曲面
722 内周端
73 内面
8 隆起部
81 傾斜面
82 天面
9 湾曲部
91 外周側湾曲面
913 最大内径部
92 内周側凹面
920 内周側湾曲面
93 凸面
10 燃焼室
10A 内周側湾曲面に面する空間
10B 外周側湾曲面に面する空間
11 吸気ポート
111 吸気孔
12 排気ポート
121 排気孔
13 吸気弁
14 排気弁
LA 軸線
D1 外径
D2 最大内径
LA,LB 軸線
R1,R2 曲率

Claims (8)

  1. シリンダの内部に軸方向に沿って往復動可能に構成された内燃機関のピストンであって、
    ピストン頂面の中央部に凹んで形成されるキャビティと、
    前記ピストン頂面における前記キャビティの径方向外側に位置する外周縁部と、を備え、
    前記キャビティは、
    前記外周縁部から径方向内側に向かって斜め下方に延在する傾斜面を有するリップ部と、
    前記キャビティの底部から上方に突出する隆起部と、
    前記隆起部と前記リップ部とを繋ぐ湾曲部と、を含み、
    前記湾曲部は、
    前記リップ部に連なる湾曲面を有する外周側湾曲面と、
    前記外周側湾曲面よりも径方向内側に位置するとともに、前記隆起部に連なる面を有する内周側凹面であって、前記キャビティの最深部を含む内周側凹面と、
    前記外周側湾曲面と前記内周側凹面との間に形成されるとともに上方に突出する凸面と、を含む
    内燃機関のピストン。
  2. 前記内周側凹面は、下方に向かって凹状に湾曲する内周側湾曲面を含む
    請求項1に記載の内燃機関のピストン。
  3. 前記リップ部は、前記傾斜面に連なる面を有するリップ側凸湾曲面であって、前記傾斜面よりも径方向内側に向かって張り出すリップ側凸湾曲面を有する
    請求項1又は2に記載の内燃機関のピストン。
  4. 前記凸面は、前記リップ部の内周端よりも径方向内側に位置するように構成された
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の内燃機関のピストン。
  5. 前記ピストンの外径をD1としたときに、前記外周側湾曲面の最大内径D2は、0.7D1以下である
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の内燃機関のピストン。
  6. 前記ピストンの外径D1は、160mm以上190mm以下である
    請求項1乃至5の何れか1項に記載の内燃機関のピストン。
  7. 前記内周側凹面は、下方に向かって凹状に湾曲する内周側湾曲面を含み、
    前記内周側湾曲面は、前記外周側湾曲面よりも曲率が大きくなるように構成された
    請求項1乃至6の何れか1項に記載の内燃機関のピストン。
  8. シリンダと、
    請求項1乃至7の何れか1項に記載のピストンと、
    前記シリンダと前記ピストンとにより区画される燃焼室に燃料を噴射するように構成された噴射ノズルと、を備える
    内燃機関。
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